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JP2004268496A - 木質化粧シート及びその製造方法 - Google Patents

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JP2004268496A JP2003064832A JP2003064832A JP2004268496A JP 2004268496 A JP2004268496 A JP 2004268496A JP 2003064832 A JP2003064832 A JP 2003064832A JP 2003064832 A JP2003064832 A JP 2003064832A JP 2004268496 A JP2004268496 A JP 2004268496A
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Naoto Kaneko
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Shinji Nakaoka
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Abstract

【課題】優れた透明感と共に表面が濡れ状の艶のある照り感を発現した優れた外観を呈し、且つ、有害な揮発性有機物質を放散する虞れのない木質化粧シートを提供する。
【解決手段】厚みが0.15〜3.0mm 程度の木質薄板1の内部に、100 μmの厚みに硬化させた時の全光線透過率が70%以上の透明度の高い無黄変型又は難黄変型の湿気硬化型ウレタン系ホットメルト樹脂を含浸、硬化させてあり、この木質薄板1の裏面に繊維質シートからなる裏打ちシート3を貼着していると共に表面に上記湿気硬化型ウレタン系ホットメルト樹脂と同じく、無溶剤型の塗料層2を層着している。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は各種の家具や建具の表面化粧材として使用される木質化粧シートとその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来から家具等の表面化粧材として使用される木質化粧シートを得る方法としては、合成樹脂フィルム上に剥離可能な合成樹脂層と接着剤層を積層してなる転写紙を用いて、この転写紙をその接着剤層が木質薄板の表面に接するように重ね合わせたのち、加熱加圧して接着剤を木質薄板の表層部に浸透させると同時にこの接着剤層を介して合成樹脂層を木質薄板の表面に転写する方法が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
また、木質薄板の表面に目止め層を介して半透明な木目柄印刷層を設けたのちこの木目柄印刷層上に着色透明樹脂層を層着し、しかるのち、この着色透明樹脂層を透明な表面保護層によって保護する木質化粧シートの製造方法も知られている(例えば、特許文献2参照)。
【0004】
【特許文献1】
特許第3077340号明細書(第2〜3頁、第1〜3図)。
【特許文献2】
特開平5−24007号公報((第3〜4頁、第2図)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前者の木質化粧シートの製造方法によれば、接着剤層は着色透明樹脂層を木質薄板の表面に接着させることを目的としているものであるから、木質薄板に対してはその表層部のみに浸透しているにすぎず、そのため、木質薄板に含浸樹脂処理特有の透明感を与えることができず、外観的に変化が乏しく意匠的効果が劣る木質化粧シートしか得ることができない。また、木質薄板の表層部のみの接着剤の浸透では、例え、このような接着剤としてホットメルト型の樹脂組成物を用いても、木質薄板に充分な柔軟性を付与することができず、ラッピング適正に劣るという問題点がある。
【0006】
また、後者の方法では、木質薄板の表面に半透明な木目柄印刷層を設けているにすぎないので、木質薄板自体の照り感を現出させることができても、高級な外観を呈することができる濡れ状の艶を有する照り感を付与することができず、また、柔軟性に乏しいために、この木質化粧シートを、例えば、造作材やキッチンのカウンタートップのように角部が円弧状の曲面に形成されている基材の表面に貼り付ける場合や曲率半径の小さい異形断面形状の基材表面に貼り付ける場合には、基材の曲面に沿って湾曲させた時にその曲げ剛性によって亀裂や割れが生じる虞れがあると共に印刷層にクラックが入って商品価値を著しく低下させるという問題点があった。
【0007】
なお、木質薄板に熱硬化性や熱可塑性の合成樹脂液を内部にまで浸透、硬化させることによって、透明性を付与すると共に強度等の物性を改善することも行われているが、木質薄板内に含浸させた合成樹脂液の硬化処理は、一般にホットプレスにより行っているために生産性が低下し、また、木質薄板に熱硬化型の樹脂を含浸させる場合にはこの合成樹脂を低粘度化させる必要があり、そのため、一般的には低粘度のモノマーを用いるか、溶剤で希釈する方法が採られているが、モノマーを使用すると、木質薄板に未硬化の僅かなモノマーが残留する虞れがある。さらに、このような合成樹脂液では製造中或いは製造後に揮発性有機物質を放散させるという問題点がある。
【0008】
本発明は上記のような問題点に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、優れた透明感と共に深みを有する意匠的にも優れた高級な外観を呈すると共に柔軟性を有して良好なラッピング適正を発揮し、且つ製造中或いは製造後に揮発性有機物質を放散する虞れのない安全な木質化粧シートとこの木質化粧シートを能率よく生産することができる製造方法を提供するにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために本発明の木質化粧シートは、請求項1に記載したように、厚さが0.15〜3.0 mmの木質薄板の内部に透明度の高い無黄変型又は難黄変型の湿気硬化型ウレタン系ホットメルト樹脂が表面から裏面に達するまで浸透、硬化してなる構造を有している。
【0010】
このように構成した木質化粧シートにおいて、請求項2に係る発明は、上記木質薄板をスライス突板単板から形成してなるもので、この突板単板の裏面に繊維質シートからなる裏打ちシートを貼着している。
【0011】
さらに、請求項3に係る発明は、上記湿気硬化型ウレタン系ホットメルト樹脂として、100 μmの厚みに硬化させた時の全光線透過率が70%以上となる樹脂を使用していることを特徴としている。また、請求項4に係る発明は、湿気硬化型ウレタン系ホットメルト樹脂を浸透、硬化させている木質薄板の表面に無溶剤型塗料層からなる表面保護層を設けていることを特徴とする。
【0012】
請求項5に係る発明は、上記木質化粧シートの製造方法であって、厚さが0.15〜3.0 mmの木質薄板を40〜80℃に加温し、この加温した木質薄板の表面に100μmの厚みに硬化させた時の全光線透過率が70%以上の高い透明度を有する無黄変型又は難黄変型の湿気硬化型ウレタン系ホットメルト樹脂を塗布したのち、加圧加熱することにより、該湿気硬化型ウレタン系ホットメルト樹脂を木質薄板の裏面に達するまで浸透させ、しかるのち、硬化させることを特徴とする。
【0013】
この木質化粧シートの製造方法において、請求項6に係る発明は、木質薄板に対する上記湿気硬化型ウレタン系ホットメルト樹脂の含浸率が20〜90%であることを特徴とし、請求項7に係る発明は、湿気硬化型ウレタン系ホットメルト樹脂を浸透させている木質薄板の加圧加熱時の温度が80〜150 ℃で、その時の湿気硬化型ウレタン系ホットメルト樹脂の粘度が500 〜10,000mPa・sであることを特徴とする。
【0014】
さらに、請求項8に係る発明は、木質薄板の表面に塗布された湿気硬化型ウレタン系ホットメルト樹脂を、離型材を介して熱圧ロールにより木質薄板の内部に浸透させることを特徴とし、請求項9に係る発明は、木質薄板内に湿気硬化型ウレタン系ホットメルト樹脂を加圧加熱によって浸透させたのち、該木質薄板に水を気乾含水率程度に達するまで含浸させて湿気硬化型ウレタン系ホットメルト樹脂の硬化を促進させ、しかるのち、木質薄板の表面に無溶剤型塗料を塗布して表面保護層を設けることを特徴とする。
【0015】
【作用効果】
木質薄板内に浸透、硬化している合成樹脂は無溶剤の湿気硬化型ウレタン系ホットメルト樹脂であるから、有害な揮発性物質を放散する虞れのない安全な木質化粧シートを提供することができると共に、この湿気硬化型ウレタン系ホットメルト樹脂として、100 μmの厚みに硬化させた時の全光線透過率が70%以上の高い透明度を有するものを使用し、且つ木質薄板の表面から裏面に達するまで浸透させているので、木質薄板の透明感を著しく増大させることができるばかりでなく、木質薄板が本来持っている照り感や奥行き感が向上して意匠的にも優れた高級な外観を呈することができる。さらに、この木質薄板の表面に無溶剤型塗料層からなる表面保護層を設けているので、上記無溶剤である湿気硬化型ウレタン系ホットメルト樹脂と相まって有害な揮発性有機化合物を放散することはなく、住環境を汚染することのない木質化粧シートを提供することができる。
【0016】
また、この木質化粧シートは、その木質薄板内に浸透、硬化させている湿気硬化型ウレタン系ホットメルト樹脂の種類に応じた物性を有している。即ち、軟質タイプの湿気硬化型ウレタン系ホットメルト樹脂の場合には、薄肉の木質薄板を使用することと相まって、木質化粧シートは良好な柔軟性、屈曲性を発揮して小さな曲率半径を有する曲面であっても円滑且つ確実に表面化粧シートとして貼着することができ、その上、この木質薄板の裏面に繊維質シートからなる裏打ちシートを貼着しているので、家具等の製品基材との馴染み性が良好であると共に木質薄板がこの裏打ちシートによて補強されて亀裂等の発生を防止することができる。
【0017】
一方、上記湿気硬化型ウレタン系ホットメルト樹脂が硬質タイプの樹脂の場合には、優れた剛性、耐磨耗性を発揮して耐傷性が要求される平坦な床材やカウンタートップの表面化粧シートとして最適に用いることができる。
【0018】
このような木質化粧シートの製造方法によれば、請求項5に記載したように、木質薄板に湿気硬化型ウレタン系ホットメルト樹脂を浸透させる際に、該木質薄板を40〜80℃に加温しておくので、湿気硬化型ウレタン系ホットメルト樹脂を木質薄板の深部にまで容易に浸透させることができて生産性を向上させることができる。その上、木質薄板に浸透させる上記湿気硬化型ウレタン系ホットメルト樹脂は、100 μmの厚みに硬化させた時の全光線透過率が70%以上の高い透明度を有する無黄変型又は難黄変型の樹脂をあるから、長期に亘って優れた透明感を発揮することができ且つ木質薄板が本来持っている照り感や深みが向上した木質化粧シートを得ることができる。
【0019】
その上、湿気硬化型ウレタン系ホットメルト樹脂は無溶剤であるので、上述したように有害な揮発性物質を放散することのない木質化粧シートを製造することができると共に、木質薄板の表面に対する塗布後、冷えると見かけ上固化するので、連続的な生産が可能となり、しかも、一般的なホットメルトである熱可塑性タイプの樹脂ではないので、耐熱性にも優れた木質化粧シートを得ることができる。
【0020】
さらに、木質薄板内に浸透、硬化させる湿気硬化型ウレタン系ホットメルト樹脂として軟質タイプのものを使用することにより、曲率半径が小さい曲面形状を有する家具等の製品基材に亀裂や割れ等が生じることなく貼着し得る柔軟性、屈曲性に富んだ木質化粧シートを製造することができる一方、上記湿気硬化型ウレタン系ホットメルト樹脂として硬質タイプの樹脂を使用することにより、優れた剛性、耐磨耗性を発揮する木質化粧シートを製造することができる。
【0021】
また、上記湿気硬化型ウレタン系ホットメルト樹脂を浸透させている木質薄板の加圧加熱時の温度が80〜150 ℃で、その時の湿気硬化型ウレタン系ホットメルト樹脂の粘度が500 〜10,000mPa・sであり、さらに、木質薄板の表面に塗布された湿気硬化型ウレタン系ホットメルト樹脂を、離型材を介して熱圧ロールにより木質薄板の内部に浸透させることによって、湿気硬化型ウレタン系ホットメルト樹脂の木質薄板内部への浸透が短時間で行うことができると共に連続的な生産を可能にして多量生産に適するものである。
【0022】
さらにまた、木質薄板内に湿気硬化型ウレタン系ホットメルト樹脂を加圧加熱によって浸透させたのち、該木質薄板に水を気乾含水率程度に達するまで含浸させるので、熱圧処理による木質薄板内の含水率の低下を補完して湿気硬化型ウレタン系ホットメルト樹脂の硬化を確実に促進させることができ、事後における木質薄板表面への無溶剤型塗料の塗布による表面保護層の形成工程が迅速に且つ円滑に行うことができ、木質化粧シートの生産性を高めることができる。
【0023】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施の形態を図面について説明すると、図1は本発明の木質化粧シートの一例を示すもので、この木質化粧シートは、木質薄板1の内部全体、即ち、表面から裏面にまで、湿気硬化型ウレタン系ホットメルト樹脂を浸透、硬化させて所謂WPC化してなるものである。
【0024】
さらに、湿気硬化型ウレタン系ホットメルト樹脂を浸透、硬化させている上記木質薄板1の表面には、例えば、UV硬化型塗料などの表面保護層2を一体に形成していると共に裏面には和紙や不織布等の薄い繊維質シートからなる裏打ちシート3が貼着されている。なお、これらの表面保護層2や裏打ちシート3は木質薄板1の表裏面に必ずしも設けておく必要はない。
【0025】
上記木質薄板1としては、木材を0.15〜3.0 mmの厚さにスライスした突板単板を使用しているが、この突板単板は広葉樹、針葉樹の突板、人工突板のいずれであってもよい。また、木質化粧シートの連続生産を可能にするために、この突板単板をバッドジョイントやフィンガージョイントによって帯状の長尺シートに形成しておくことが好ましい。この際、該長尺シートの裏面に接着剤を介して上記不織布等の繊維質シートからなる裏打ちシート3を貼着して補強しておく。
【0026】
なお、木質薄板1の厚さが0.15mm以下ではフィンガジョイントが困難となる上に、木質化粧シートに立体感を付与することができなく、また、3.0 mm以上の厚さにすると、上記湿気硬化型ウレタン系ホットメルト樹脂液を加圧、加熱によって木質薄板1の表面から裏面に達するまで浸透させることが困難となる。また、木質薄板1の内部に軟質タイプの湿気硬化型ウレタン系ホットメルト樹脂を浸透、硬化させて良好な柔軟性、屈曲性を有する木質化粧シートを製造する場合には、木質薄板1の厚さが、該木質薄板1自体による柔軟性、屈曲性を阻害することのないように、0.15〜0.6 mmの範囲のものを使用する。また、必要に応じて上記木質薄板1を予め着色、脱色、ダイレクト印刷、転写等の既知の手法によって加飾しておいてもよい。
【0027】
木質薄板1内に浸透、硬化させている上記湿気硬化型ウレタン系ホットメルト樹脂は、100 μmの厚みに硬化させた時の全光線透過率(JIS K 7105) が70%以上の透明度の高い樹脂を用いており、この透明性の向上は、一般的に非結晶成分を増やすことによって行われる。なお、湿気硬化型ウレタン系ホットメルト樹脂を100 μmの厚みに硬化させた時の全光線透過率が70%未満であると、木材が本来持っている照り感や奥行き感(深み)が消失するので好ましくない。この湿気硬化型ウレタン系ホットメルト樹脂は、全光線透過率が70%を下回らない程度に任意に着色しておいてもよい。
【0028】
さらに、上記湿気硬化型ウレタン系ホットメルト樹脂は無黄変型または難黄変型のものを用いることを必須とする。湿気硬化型ウレタン系ホットメルト樹脂の黄変のし易さは、この樹脂を合成する際に使用するイソシアネートの種類によって決まるため、次に挙げられるイソシアネートが一般的に使用されている。
【0029】
即ち、難黄変型としては芳香環を有するイソシアネート基が芳香環に直結していないタイプであるキシリレンイソシアネート(XDI)、テトラメチルキシリレンジイソシアネート(TMXDI)などが該当する。無黄変型としては脂肪族または脂環族系のイソホロンジイソシアネート(IPDI)、ヘキサメチレンジイソシアネート(HMDI)などがある。
【0030】
また、湿気硬化型ウレタン系ホットメルト樹脂を合成する際に、黄変タイプのイソシアネートであるトリレンジイソシアネート(TDI)、ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)などを使用し、これに紫外線吸収剤や光安定剤を添加して難黄変にする方法もある。なお、使用する紫外線吸収剤は公知のものでよく、例えば、パラジメチル安息香酸オクチル等のパラアミノ安息香酸系、オキシベンゾンなどのベンゾフェノン誘導体、メトキシ桂皮酸誘導体、サリチル酸誘導体などや無機系の酸化セリウムなどがある。
【0031】
このように、100 μmの厚みに硬化させた時の全光線透過率が70%以上となるよう調整された無黄変型又は難黄変型の湿気硬化型ウレタン系ホットメルト樹脂を上記木質薄板1の表面に塗布したのち、加圧加熱することにより、該湿気硬化型ウレタン系ホットメルト樹脂を木質薄板1の裏面に達するまで浸透、含浸させ、しかるのち、該湿気硬化型ウレタン系ホットメルト樹脂を硬化させることによって木質化粧シートを製造する。
【0032】
この際、木質薄板に対する湿気硬化型ウレタン系ホットメルト樹脂の含浸率、即ち、木質薄板1の表面に付着した樹脂と木質薄板1内に含浸(浸透)した樹脂の総重量÷木質薄板1の重量(%)は20〜90%とする。この含浸率が小さいと木質薄板1の物性や意匠性を向上させることができず、また、含浸率が90%よりも高くなると、それ以上の性能の向上は得られず不経済となる。
【0033】
また、湿気硬化型ウレタン系ホットメルト樹脂(液状の樹脂)を木質薄板1内に浸透、含浸させるための熱圧は、湿気硬化型ウレタン系ホットメルト樹脂の温度が80〜150 ℃の範囲内にある時に行われ、その熱圧する時の該樹脂の粘度が500 〜10,000mPa・sの範囲となるように設定しておく。粘度が500 mPa・s未満であると、湿気硬化型ウレタン系ホットメルト樹脂中の成分の平均分子量を小さくしなければならず、樹脂を含浸させた木質薄板1の表面がベトベトしなくなるまでの時間、即ち、タックフリータイムが長くなって後工程に支障をきたす一方、粘度が10,000mPa・sよりも高いと木質薄板1内への樹脂液の浸透性が悪くなって得られる木質化粧シートに意匠的に優れた深みを付与することができない。
【0034】
さらに、湿気硬化型ウレタン系ホットメルト樹脂を硬化させた時の硬軟度については、木質化粧シートに与えたい性能に応じたものを選定する。例えば、ラッピングやVカットが可能な柔軟性を有する木質化粧シートを得たい場合には、ガラス転移温度(Tg)が比較的低い樹脂、或いは、架橋密度の低い樹脂など、軟質タイプの湿気硬化型ウレタン系ホットメルト樹脂を使用すればよく、床材やカウンター等の平坦な面を形成するための高い硬度の表面化粧シートを得たい場合には、ガラス転移温度(Tg)が高く架橋密度の高い硬質タイプの湿気硬化型ウレタン系ホットメルト樹脂を使用すればよい。
【0035】
木質薄板1の表面に上記湿気硬化型ウレタン系ホットメルト樹脂を塗布する際に、この湿気硬化型ウレタン系ホットメルト樹脂を90〜140 ℃に加温して溶融させ、この溶融樹脂をダイコータ、スリットコータ、ホットロールコータなどの既知の塗布手段を用いて上述したように含浸率が20〜90%となるように木質薄板1の表面に所定量、塗布する。この時、木質薄板1を40〜80℃に加温しておくことによって湿気硬化型ウレタン系ホットメルト樹脂が木質薄板1の内部にまで浸透しやすくなるようにする。
【0036】
こうして、表面に湿気硬化型ウレタン系ホットメルト樹脂を塗布した木質薄板1を熱圧処理することによって、該木質薄板1内に湿気硬化型ウレタン系ホットメルト樹脂を浸透、含浸させる。熱圧手段としてはホットプレス、連続熱圧プレス、加熱ロール等を使用することができるが、連続生産性や設備費用の点で加熱ロールにより熱圧処理することが好ましい。
【0037】
この場合、木質薄板1の表面に上記湿気硬化型ウレタン系ホットメルト樹脂を塗布したのち、その上に離型フィルムや離型紙などの離型材を載せ、更にその上から上記加熱ロールで湿気硬化型ウレタン系ホットメルト樹脂を熱圧して木質薄板1の内部に圧入、浸透させる。この時の温度は生産ラインの速度、即ち、加熱ロールに送られる長尺の木質薄板1の搬入速度や該木質薄板1の温度によって異なるが80〜150 ℃の温度範囲であり、圧力は10〜100 N/cm である。
【0038】
また、上記熱圧ロールの材質は特に限定されないが、木質薄板1の導管部分をオープンに仕上げたい場合は弾力性のあるシリコンなどのゴム系ロールを使用し、導管部分をクローズに仕上げたい場合はスチール製の硬質ロールを使用する等、使い分けてもよい。なお、湿気硬化型ウレタン系ホットメルト樹脂が熱圧処理後、湿気硬化型ウレタン系ホットメルト樹脂が冷えて固化すると、上記離型材は木質薄板1の表面から容易に剥がれるので、この離型材は再利用することが可能となる。
【0039】
表面に湿気硬化型ウレタン系ホットメルト樹脂を塗布している木質薄板1は、熱圧ロールを通過して熱圧処理が完了すると、この時点で該木質薄板1の含浸率が低下しており、このままの状態では木質薄板1の内部に浸透した湿気硬化型ウレタン系ホットメルト樹脂の硬化に必要な水分が不足して硬化が終了するまでに長時間要することになる。特に、木質薄板1が上述したようにその裏面に裏打ちシート3が貼着されていると共にバッドジョイントやフィンガージョイントによって帯状の長尺シートに形成されている場合には、熱圧処理後に一旦巻取りロールに巻き取られることにより、この巻き取りによって乾燥状態が保持されて硬化がし難くなる。
【0040】
木質薄板1に浸透、含浸させた湿気硬化型ウレタン系ホットメルト樹脂が未硬化であると、ブロッキングなどの問題が生じるので、この樹脂を含浸させている上記木質薄板1の含浸率を上げるための処置を施す。その処置方法としては、木質薄板1の裏面にロールコータ等によって直接水を塗布したり、霧吹きやスプレーによって木質薄板1の裏面に細かい水滴を吹きかけたり、或いは、水蒸気を好き付ける等によって行われる。ただし、木質薄板1の含浸率が高くなり過ぎると後工程や製品となった後に収縮や割れなどの問題が生じる虞れがあるので、含浸率が高くても15%程度、好ましくと気乾含浸率付近(10〜20%)になるように加湿量を調整する。
【0041】
木質薄板1に湿気硬化型ウレタン系ホットメルト樹脂を含浸させたのち、この木質薄板1の表面に無溶剤型塗料を塗布して表面保護層2を形成する。使用する無溶剤型塗料としてはポリエステル系樹脂、ウレタン系樹脂、エポキシ系樹脂等の中から適宜に選択して使用する。この塗料の硬化方法は特に限定されないが、紫外線又は電子線により硬化するタイプの無溶剤型塗料は生産性がよく好適である。さらに、この無溶剤塗料も湿気硬化型ウレタン系ホットメルト樹脂の透明性を損なわないように該湿気硬化型ウレタン系ホットメルト樹脂と同程度の透明性を有したものを使用する。
【0042】
湿気硬化型ウレタン系ホットメルト樹脂は無溶剤であるため、この湿気硬化型ウレタン系ホットメルト樹脂を含浸、硬化させることによって得られた木質シートは、有害な揮発性有機物質を放散させることがなく、また、木質薄板1の表面に塗布されたのち冷えると見かけ上固化するので、この樹脂を含浸、硬化させた木質化粧シートの連続的な生産が可能となる。さらに、湿気硬化型ウレタン系ホットメルト樹脂は一般的なホットメルトである熱可塑性タイプではないので、耐熱性にも優れた木質化粧シートが得られる。なお、この木質薄板1の表面に塗布する塗料も無溶剤型塗料であるから、湿気硬化型ウレタン系ホットメルト樹脂と同様に有害な揮発性有機物質を放散しないので、住環境を汚染する虞れはない。次に、本発明の具体的な実施例と比較例を示す。
【0043】
【実施例1】
厚みが0.25mmにスライスしたレッドオークの突板をフィンガジョイントにより縦継ぎすると共にその裏面に不織布を貼着して連続突板シートを作製した。次いで、この連続突板シートの表面に薄褐色に着色した全光線透過率が85%、溶融粘度が2,000 mPa・s(120 ℃)の無黄変で且つ120 ℃に加温溶融している軟質タイプの湿気硬化型ウレタン系ホットメルト樹脂をホットメルト用ロールコータによって厚さ50μmとなるように塗布し、この塗布層上に離型紙を重ねたのち、120 ℃に加温したシリコンゴムロールによって線圧40N/cm で連続圧締し、湿気硬化型ウレタン系ホットメルト樹脂を突板シートの内部によって浸透させた。この時の樹脂含浸率は28%であった。その後、離型紙を剥離したのち、突板シートの表面に無溶剤型のウレタンアクリレート系UV硬化型塗料を20g/cm の割合で塗布し、硬化させることによって木質化粧シートを得た。
【0044】
こうして得られた木質化粧シートは、オイルフィニッシュのような濡れ感を呈して非常に意匠性の高いものであった。また、この木質化粧シートは柔軟性があり、ラッピング加工においても割れることがなく、さらに、スモールチャンバー(ADPAC)法による揮発性有機化合物(VOC)放散量も300 μg/m以下と低レベルであった。また、キセノンランプ48時間照射による退色試験においても色差ΔEが2.8 と殆ど変色しなかった。
【0045】
【実施例2】
厚みが0.25mmのアユーズ突板の表面に全光線透過率が78%、溶融粘度が8,000 mPa・s(120 ℃)の120 ℃に加温溶融している褐色に着色した硬質タイプ(硬度90;デュロメータA硬さ)の湿気硬化型ウレタン系ホットメルト樹脂をホットメルト用ロールコータによって厚さ100 μmとなるように塗布し、しかるのち、上記実施例1と同様にしてこの湿気硬化型ウレタン系ホットメルト樹脂を突板内部に浸透させた。この時の樹脂含浸率は80%であった。その後、離型紙を剥離したのち、上記突板の表面に減摩材としてアルミナを15重量%添加した無溶剤型不飽和ポリエステル系UV硬化型塗料を10g/cm の割合で塗布し、硬化させることによって木質化粧シートを得た。さらに、この木質化粧シートをFcOタイプの合板基材表面に貼着することによって化粧板を作製した。
【0046】
こうして得られた化粧板は上記実施例1の木質化粧シートと同様に濡れ感や奥行き感に富んでいて意匠性は高く、また、表面硬度も鉛筆引っかき硬度でHBと高く、さらに、耐水性、耐熱性などの諸物性にも優れており、床材として使用するのに好適な性能を有していた。又、スモールチャンバー(ADPAC)法による揮発性有機化合物(VOC)放散量も300 μg/m以下と低レベルであった。
【0047】
【比較例1】
湿気硬化型ウレタン系ホットメルト樹脂の全光線都下率が65%である他は、上記実施例1と同様な条件によって木質化粧シートを得た。得られた木質化粧シートは透明感がなく、木材が本来持っている照り感が消えてしまっており、意匠性の低いものであった。
【0048】
【比較例2】
湿気硬化型ウレタン系ホットメルト樹脂が黄変タイプである他は、上記実施例1と同様な条件によって木質化粧シートを得た。得られた木質化粧シートは耐光性が非常に悪く、キセノンランプ48時間照射による退色試験においても色差ΔEが12.5と黄変が著しく生じているものであった。
【図面の簡単な説明】
【図1】木質化粧シートの一部の簡略拡大縦断面図。
【符号の説明】
1 木質薄板
2 表面保護層
3 裏打ちシート

Claims (9)

  1. 厚さが0.15〜3.0 mmの木質薄板の内部に透明度の高い無黄変型又は難黄変型の湿気硬化型ウレタン系ホットメルト樹脂が表面から裏面に達するまで浸透、硬化していることを特徴とする木質化粧シート。
  2. 木質薄板は厚さが0.15〜3.0 mmにスライス突板単板からなり、この突板単板の裏面に繊維質シートからなる裏打ちシートを貼着していることを特徴とする請求項1に記載の木質化粧シート。
  3. 湿気硬化型ウレタン系ホットメルト樹脂は、100 μmの厚みに硬化させた時の全光線透過率が70%以上であることを特徴とする請求項1に記載の木質化粧シート。
  4. 湿気硬化型ウレタン系ホットメルト樹脂を浸透、硬化させている木質薄板の表面に無溶剤型塗料層からなる表面保護層を設けていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の木質化粧シート。
  5. 厚さが0.15〜3.0 mmの木質薄板を40〜80℃に加温し、この加温した木質薄板の表面に100 μmの厚みに硬化させた時の全光線透過率が70%以上の高い透明度を有する無黄変型又は難黄変型の湿気硬化型ウレタン系ホットメルト樹脂を塗布したのち、加圧加熱することにより、該湿気硬化型ウレタン系ホットメルト樹脂を木質薄板の裏面に達するまで浸透させ、しかるのち、硬化させることを特徴とする木質化粧シートの製造方法。
  6. 木質薄板に対する湿気硬化型ウレタン系ホットメルト樹脂の含浸率が20〜90%であることを特徴とする請求項5に記載の木質化粧シートの製造方法。
  7. 湿気硬化型ウレタン系ホットメルト樹脂を浸透させている木質薄板の加圧加熱時の温度が80〜150 ℃で、その時の湿気硬化型ウレタン系ホットメルト樹脂の粘度が500 〜10,000mPa・sであることを特徴とする請求項5又は請求項6に記載の木質化粧シートの製造方法。
  8. 木質薄板の表面に塗布された湿気硬化型ウレタン系ホットメルト樹脂を、離型材を介して熱圧ロールにより木質薄板の内部に浸透させることを特徴とする請求項5、請求項6又は請求項7に記載の木質化粧シートの製造方法。
  9. 木質薄板内に湿気硬化型ウレタン系ホットメルト樹脂を加圧加熱によって浸透させたのち、該木質薄板に水を気乾含水率程度に達するまで含浸させて湿気硬化型ウレタン系ホットメルト樹脂の硬化を促進させ、しかるのち、木質薄板の表面に無溶剤型塗料を塗布して表面保護層を設けることを特徴とする請求項5ないし請求項8のうち、いずれか1項に記載の木質化粧シートの製造方法。
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