JP2004263289A - 低粗面電解銅箔及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】硫酸−硫酸銅水溶液を電解液とし、白金属元素又はその酸化物元素で被覆したチタン板からなる不溶性陽極と該陽極に対向する陰極にチタン製ドラムを用い、当該両極間に直流電流を通じる電解銅箔の製造方法において、前記電解液にオキシエチレン系界面活性剤、ポリエチレンイミン又はその誘導体、活性有機イオウ化合物のスルフォン酸塩及び塩素イオンを存在させることによって粗面粗さRzが2.0 μm以下で該粗面に凹凸のうねりがなく均一に低粗度化された粗面を持ち、且つ、180 ℃における伸び率が10.0%以上である低粗面電解銅箔を得る。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、低粗面電解銅箔及びその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
周知のとおり、電解銅箔は、硫酸−硫酸銅水溶液を電解液とし、白金属元素又はその酸化物元素で被覆したチタン板からなる不溶性陽極と該陽極に対向する陰極にチタン製ドラムを用い、当該両極間に直流電流を通ずることによってチタン製ドラム表面に電解銅を析出させ、このときチタン製ドラムは一定速度で回転しており、析出した電解銅をドラム表面から引き剥がして連続的に巻き取るという方法によって製造されている。
【0003】
なお、本発明においては、電解銅箔のドラム表面に接していた側の面を「光沢面」と指称し、逆の面を「粗面」と指称する。
【0004】
前記の様にして電解銅箔は製造されているが、この電解銅箔は当業者間において「未処理銅箔」と呼ばれており、通常はこの未処理銅箔のままで使用されることはなく、印刷回路用電解銅箔の場合には、樹脂との接着性を向上させることを目的にした粗化処理工程や耐熱性、耐薬品性及び防錆力を付与することを目的にした各種表面処理工程を経て製品とされている。
【0005】
古くは、未処理電解銅箔の製造工程において電解液に10〜100mg/L の塩素イオンと0.1 〜4.0mg/L のにかわ又はゼラチンとを存在させることによって粗面側の山谷形状を先鋭化させる(粗くする)手段が採られているが、近年に到っては、電解銅箔の用途であるプリント配線板やリチウム二次電池用負極集電体には粗面側の粗度ができるだけ低く、光沢面と粗面との粗度差が小さく(光沢面は陰極ドラム表面の平滑な形状を写し取るので、光沢面と粗面との間には必然的に粗度差が生じる。)、しかも薄い電解銅箔が求められてきている。
【0006】
これは、プリント配線板の場合には、ファインライン化やファインパターン化に伴う回路精度向上の観点からの要求からであり、また、リチウムイオン二次電池用負極集電体の場合には、光沢面と粗面との粗度差、換言すれば、表面積の差に基づく電池反応の差を考慮する必要が少なくなるという理由からである。
【0007】
しかし、光沢面と粗面との粗度差を小さくし、しかも実用可能な機械的諸特性を満足させることは困難である。
【0008】
従来、電解銅箔の製造方法において、電解液に各種水溶性高分子物質、各種界面活性剤、各種有機イオウ系化合物、塩素イオンなどを適宜選定して添加することによって光沢面と粗面との粗度差を小さくできることが知られており、例えば後出特許文献1には、電解液に低分子量水溶性セルロースエーテル、低分子量水溶性ポリアルキレングリコールエーテル、低分子量水溶性ポリエチレンイミン及び水溶性スルフォン化有機硫黄化合物を添加する場合には粗面側に約3.8 μm以下の高さの微細突端を持つ電解銅箔(未処理電解銅箔)が得られることが開示されており、例えば後出特許文献2には、電解液にセルロースエーテル、低分子量膠、メルカプト基を持つ化合物及び塩化物イオンを添加する場合には、粗面側の粗度が低くて光沢面と粗面との粗度差が小さく、しかも高い高温時伸び率を示す電解銅箔(未処理電解銅箔)が得られることが開示されている。
【0009】
【特許文献1】
特表2002−506484号公報
【特許文献2】
特許第3313277号公報
【0010】
本発明者等は、硫酸−硫酸銅水溶液からなる電解液に特許文献1,2に記載されている各種水溶性高分子物質、各種有機イオウ系化合物、塩素イオンなどを適宜組み合せて添加し、電解銅箔を得る実験を数多く行ったところ、得られた電解銅箔の粗面側の粗度は低くできたが、当該粗面には緩やかな凹凸のうねり(後出図7参照)が生じていた。
【0011】
電解銅箔(未処理銅箔)の粗面に生じている緩やかな凹凸のうねりは、前記粗化処理工程において銅結晶粒子の異常折出を誘起する要因となり、製品の粗面粗さ(Rz)を上昇させることになる。
【0012】
また、フレキシブルプリント配線板用途では絶縁フイルムと接着させる工程で銅箔は熱履歴を受けるが、この熱履歴によって銅結晶粒子が小さい場合には該銅結晶粒子が粒成長して粗大化する。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
そこで、本発明は、プリント配線板用途やリチウム二次電池用負極集電体用途に実用できる粗面に凹凸のうねりがなく均一に低粗度化された粗面を持つ低粗面電解銅箔、具体的には、粗面粗さRzが2.0 μm以下で該粗面に凹凸のうねりがなく均一に低粗度化された粗面を持ち、且つ、180 ℃における伸び率が10.0%以上である低粗面電解銅箔を提供することを技術的課題とする。
【0014】
本発明者等は、前記課題を達成すべく鋭意検討を重ねた結果、硫酸−硫酸銅水溶液からなる電解液にポリオキシエチレン系界面活性剤、ポリエチレンイミンまたはその誘導体、活性有機イオウ化合物のスルフォン酸塩及び塩素イオンの4つの添加剤を存在させる場合には、粗面粗さRzが2.0 μm以下で該粗面に凹凸のうねりが実質的になく均一に低粗度化された粗面を持ち、且つ、180 ℃における伸び率が10.0%以上である低粗面電解銅箔が得られるという刮目すべき知見を得、当該課題を達成したのである。
【0015】
【課題を解決するための手段】
すなわち、本発明は、電解銅箔の粗面粗さRzが2.0 μm以下で該粗面に凹凸のうねりがなく均一に低粗度化された粗面を持ち、且つ、180 ℃における伸び率が10.0%以上であることを特徴とする低粗面電解銅箔である。
【0016】
また、本発明は、前記低粗面電解銅箔において、JISZ8741に基づきGs(85°)にて測定した粗面の鏡面光沢度が100 以上のものである。
【0017】
また、本発明は、硫酸−硫酸銅水溶液を電解液とし、白金属元素又はその酸化物元素で被覆したチタン板からなる不溶性陽極と該陽極に対向する陰極にチタン製ドラムを用い、当該両極間に直流電流を通じる電解銅箔の製造方法において、前記電解液にオキシエチレン系界面活性剤、ポリエチレンイミン又はその誘導体、活性有機イオウ化合物のスルフォン酸塩及び塩素イオンを存在させることによって粗面粗さRzが2.0 μm以下で該粗面に凹凸のうねりがなく均一に低粗度化された粗面を持ち、且つ、180 ℃における伸び率が10.0%以上である低粗面電解銅箔を得ることを特徴とする低粗面電解銅箔の製造方法である。
【0018】
また、本発明は、前記低粗面電解銅箔の製造方法において、JISZ8741に基づきGs(85°)にて測定した粗面の鏡面光沢度が100 以上である低粗面電解銅箔を得ることができるものである。
【0019】
また、本発明は、電解液中におけるオキシエチレン系界面活性剤の濃度が10〜200 mg/Lである前記低粗面電解銅箔の製造方法である。
【0020】
また、本発明は、電解液中におけるポリエチレンイミン又はその誘導体の濃度が0.5 〜30.0mg/Lである前記低粗面電解銅箔の製造方法である。
【0021】
また、本発明は、電解液中における活性有機イオウ化合物のスルフォン酸塩の濃度が5.5 〜450 μmol/L である前記低粗面電解銅箔の製造方法である。
【0022】
また、本発明は、電解液中における塩素イオンの濃度が20〜120mg/L である前記低粗面電解銅箔の製造方法である。
【0023】
本発明の構成を詳しく説明すれば、次のとおりである。
【0024】
本発明において硫酸−硫酸銅水溶液からなる電解液中に添加する添加剤は、オキシエチレン系界面活性剤、ポリエチレンイミンまたはその誘導体、活性有機イオウのスルフォン酸塩及び塩素イオンの4つの添加剤であるが、これら添加剤が一定の濃度領域であって、しかも水溶性高分子群については一定の分子量域でのみ、目的とする低粗面電解銅箔を得ることが出来る。
【0025】
先ず、本発明に用いるオキシエチレン系界面活性剤としては、ポリエチレングリコールであって平均分子量が2000〜35000 のものポリオキシエチレン・ポリオキシプロピレン共重合体であってオキシプロピレン部分の平均分子量が2000〜4000で全分子量中のオキシエチレンの重量比が80wt%以上のもの、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ビスフェノールA−エチレンオキサイド付加物などが挙げられる。なお、全分子量中のオキシエチレンの重量比が80wt%以下のものは、硫酸−硫酸銅水溶液からなる電解液に溶解しない。
【0026】
ポリエチレングリコールの平均分子量が2000以下の場合には電解銅箔の表面に異常電着が起こる。
【0027】
本発明においては、前記化合物の内の1種類又は2種類以上を組み合わせて、その単独もしくは合計の電解液中における濃度が10〜200mg/L となるように電解液に添加する。この濃度範囲の下限値は重要であり、ポリエチレンイミン及びその誘導体、活性有機イオウのスルフォン酸塩及び塩素イオンの三者が後述する各好適濃度範囲に調整されていても目的とする低粗面電解銅箔が得られない閾値を示している。これに対して上限値は下限域が示すような目的とする低粗面電解銅箔が得られるか、得られないかを分ける閾値では無く、工業的な操業条件下では経済的な観点からその濃度を高い値に保つことは何ら積極的価値を持たない。従って、ここで規定した上限値は得られる電解銅箔の特性を規定する為のものではなく、実際には上限域を超える領域でも目的とする低粗面電解銅箔を得ることは出来るが現実的ではない。
【0028】
また、平均分子量の下限値も重要であり、平均分子量2000に満たない場合には目的とする低粗面電解銅箔が得られない。一方、上限値は濃度範囲の上限値と同称のことが言え、例えば、平均分子量35000 を超えるポリエチレングリコールを用いても低粗面電解銅箔が得られる可能性が十分推察できる。
【0029】
次に、オキシエチレン系界面活性剤、活性有機イオウ化合物及び塩素イオンを電解液中に添加することによって得られる電解銅箔の粗面には緩やかな凹凸のうねりが生じるが、ポリエチレンイミンを添加することによってこの様なうねりの発生を抑制することが出来る。
【0030】
本発明に用いるポリエチレンイミンは、重量平均分子量が600 以上のものが望ましく、10000 以上のものがより望ましい。重量平均分子量が600 以上のものであれば、化1に示す直線型、化2に示す分岐型のいずれを用いてもよく、両者の混合物を用いることもできる。
【0031】
【化1】
【0032】
【化2】
【0033】
なお、市販品としては、例えば「エポミン:商品名・品番:P−1000・日本触媒製・重量平均分子量:70000 」が挙げられる。
【0034】
ポリエチレンイミン誘導体としては、プロピレンオキサイド付加物であってその重量平均分子量が1000以上のものが望ましく、プロピレンオキサイドが付加されるポリエチレンイミンの分子量は600 以上であることが望ましい。
【0035】
また、化3に示すようにポリエチレンイミンの第1級及び第2級アミン水素への置換基ができることが望ましい。
【0036】
【化3】
【0037】
なお、市販品としては、例えば「エポミン:商品名・品番:PP−061・日本触媒製・重量平均分子量:1200」が挙げられる。
【0038】
ポリエチレンイミンの重量平均分子量が600 未満の場合及び前記ポリエチレンイミン誘導体の重量平均分子量が1000未満の場合には、その濃度によらず得られる電解銅箔の粗面には緩やかな凹凸のうねりが生じて光沢化(均一な低粗度化)しない。なお、粗面に緩やかな凹凸のうねりが生じておらず均一に低粗度化されている場合にはその外観は光沢を有しているが、粗面に緩やかな凹凸のうねりが生じ均一に低粗度化されていない場合にはその外観は半光沢乃至くすんだものとなる。
【0039】
ポリエチレンイミン及びその誘導体の濃度領域と分子量の関係の一般的傾向として、分子量が高くなるに従い、粗面が半光沢から光沢へと変化し始める濃度閾値が上昇し、メッキ膜を形成せず粉状の銅析出となる「ヤケメッキ」領域へと変化し始める濃度もより高濃度側へと移行する。また、光沢領域内であってもポリエチレンイミンの濃度を上昇させて行くと高温時の伸び率の低下が生じるようになる。このようなポリエチレンイミン及びその誘導体の分子量とその濃度が与える影響を考慮した上で分子量と濃度の各範囲を定める必要があり、ポリエチレンイミン及びその誘導体の分子量は600 〜70000 であることが望ましく、その電解液中における濃度は0.5 〜30.0mg/Lの範囲、好ましくは1.0 〜10.0mg/Lの範囲であることが望ましい。
【0040】
ポリエチレンイミン及びその誘導体の電解液中における濃度が0.5mg/L 未満の場合には粗面はくすんだ外観を呈し、30mg/Lを超えるとヤケメッキ領域へと移行し、もはや電解銅箔が得られることはない。
【0041】
次に、本発明に用いる活性有機イオウ化合物は、水難溶性のアルキルチオールを可溶化した化合物であることが必須であるが、可溶化する為に水酸基またはカルボキシル基を付加した場合には目的とする低粗面電解銅箔を得ることは出来ない。従って、必ずスルフォン酸塩の形で可溶化する必要がある。本発明に好適な活性有機イオウ化合物のスルフォン酸塩の代表的な化合物は化4、化5、化6、化7に示すものである。
【0042】
【化4】
【0043】
【化5】
【0044】
【化6】
【0045】
【化7】
【0046】
これら化合物の添加量を質量濃度として表現することは適当では無い。これら化合物はその構造内に存在するチオール基によってその効果が決定されることに注目すれば、化4で示した3−メルカプト−1− プロパンスルフォン酸の2分子会合形である化5の化合物は2つのチオール基が生成することになり、1分子でも3−メルカプト−1− プロパンスルフォン酸ナトリウムの2倍の効果を示すことになるから、分子内に存在するチオール基のモル数によって規定できることになる。
【0047】
そこで、チオール基の存在量をモル濃度で表現すれば、本発明における活性有機イオウ化合物の好ましい電解液への添加量(モル濃度) は5.5 〜450 μmol/L の範囲、好ましくは55〜180 μmol/L の範囲であることが望ましい。電解液中における濃度が5.5 μmol/L に満たない場合には、粗面に緩やかな凹凸のうねりが生じ均一に低粗度化せずにくすんだ外観を呈し光沢が生じない。しかも180 ℃における伸び率も低い。添加量が450 μmol/L を越えても粗面状態や180 ℃伸び率に影響はないが、電解液中の活性有機イオウ化合物の濃度を高く保つことは、不溶性陽極を使って電解銅箔を得る場合には、高いアノード電位の為に高価な有機イオウ系化合物を無駄に分解消耗することになるので現実的ではない。
【0048】
次に、本発明においては、塩素イオンの存在が非常に重要であり、オキシエチレン系界面活性剤、ポリエチレンイミン又はその誘導体及び活性有機イオウ化合物のスルフォン酸塩の三者が前述した各好適濃度範囲に調整されていても目的とする低粗面電解銅箔を得ることは出来ない。塩素イオンが共存する時にのみ本発明の目的が達せられるのである。
【0049】
また、塩素イオン濃度と活性有機イオウ化合物濃度との関係も重要であり、粗面が光沢外観(粗面に緩やかな凹凸のうねりが生じておらず均一に低粗度している状態)を呈する濃度領域は両者によってほぼ決定づけられ、この光沢範囲は塩素イオン濃度が上昇するに従い縮小する傾向にあり、活性有機イオウ化合物の濃度を低下させて操業する為にも塩素イオンの濃度を低く抑えることが望ましい。従って、電解液中における塩素イオン濃度は20〜120mg/L の範囲、好ましくは30〜100mg/L の範囲であることが望ましい。塩素イオンの濃度が20mg/Lに満たない場合には粗面が粗面粗さ2.0 μm以下にまで低粗度化しない。塩素イオンが120mg/L をこえるとメッキ面にざらつきが生じる。
【0050】
塩素イオンの供給源は、水溶液中で解離して塩素イオンを放出する無機塩類であれば良く、その代表例としてはNaClやHCl などがあげられる。
【0051】
本発明においては、前記オキシエチレン系界面活性剤、前記ポリエチレンイミン又はその誘導体、前記活性有機イオン化合物のスルフォン酸塩及び塩素イオンの4つの添加剤を、それぞれ前述の各好適濃度範囲に調整してなる硫酸−硫酸銅水溶液を電解液として用い、陽極には白金属酸化物被覆チタン板を陰極にはチタン製ドラムを使って、電解液温35〜50℃及び電解電流密度30〜50A/dm2 の条件で電解することによって、目的とする低粗面電解銅箔を得ることが出来る。
【0052】
【発明の実施の形態】
硫酸(H2SO4):100g/L、硫酸銅五水和物(CuSO4・5H2O):280g/Lの硫酸−硫酸銅水溶液からなる電解液を調整した(以下、この電解液を「基本電解液」という)。
【0053】
添加剤としてポリエチレングリコール(平均分子量20000 ・三洋化成製)、ポリエチレンイミン(エポミン:商品名・品番:P−1000・日本触媒製・重量平均分子量:70000 )、3−メルカプト−1− プロパンスルフォン酸ナトリウム及び塩酸を基本電解液に添加してポリエチレングリコール:30mg/L、ポリエチレンイミン:0.5mg/L 、3−メルカプト−1− プロパンスルフォン酸ナトリウム:220 μmol/L 及び塩素イオン:35mg/Lに調整した。
【0054】
この添加剤を含む電解液を陽極である白金属酸化物被覆チタン板と陰極であるチタン製ドラムとの間に流入させ、電解電流密度:45A/dm2 、電解液温:40℃、で電析して厚さ18μmの低粗面電解銅箔を得た。なお、目視観察により、この低粗面電解銅箔の粗面が光沢を有していることが確認できた。
【0055】
ここに得た低粗面電解銅箔(未処理電解銅箔)の室温(約25℃)及び180 ℃での抗張力(MPa )と伸び率(%)をIPC−TM−650に基づき、インテスコ社製の2001型引張力試験機を用いて測定すると共に、粗面の表面粗さ(Rz)をJISB0601に基づき、小坂研究所製のサーフコーダーSE1700αを用いて測定した。また、当該低粗面電解銅箔の粗面における凹凸のうねり度合いを表す指標として、粗面の鏡面光沢度をJISZ8741に基づき、ミノルタ株式会社製の光沢計(商品名:マルチグロス268 型)を用い、Gs(85°)にて低粗面電解銅箔の幅方向と長さ(流れ)方向の二方向について測定した。各測定結果を表2に示す。
【0056】
なお、前記鏡面光沢度Gs(85°)は、粗面に凹凸のうねりが実質的に生じていない場合には100 以上の数値を示し、粗面に緩やかな凹凸のうねりが生じている場合には100 未満の数値を示す(後出表2及び図1〜7参照)。すなわち、前記鏡面光沢度Gs(85°)の値を粗面における凹凸のうねり度合いの指標とすることができ、該値が小さくなるほど凹凸のうねり度合いは大きく、該値が大きくなるほど凹凸のうねり度合いは小さい。
【0057】
図1は、ここに得た低粗面電解銅箔(未処理電解銅箔)の粗面を撮影した電子顕微鏡写真(倍率×1000)であり、同図により、粗面には凹凸のうねりが実質的になく均一に低粗度化している粗面状態が確認できる。
【0058】
【実施例】
【0059】
実施例1〜7,比較例1〜9.
【0060】
添加剤の種類と電解液中における濃度及び電解電流密度と電解液温を表1に示すとおりに変更した外は、前記発明の実施の形態と同じ条件で厚さ18μmの電解銅箔を得た。得られた各電解銅箔(未処理電解銅箔)の室温(約25℃)及び180 ℃での抗張力(MPa )と伸び率(%)並びに表面粗さ(Rz)・(μm)、及び粗面における幅方向と長さ(流れ)方向の前記鏡面光沢度Gs(85°)を前記発明の実施の形態と同じ測定法によって測定した結果を表2に示す。
【0061】
【表1】
【0062】
【表2】
【0063】
図2〜6は、各比較例で得た各電解銅箔(未処理電解銅箔)の粗面を撮影した電子顕微鏡写真(倍率×1000)であり、図2は比較例1(ポリエチレングリコールの平均分子量が低くポリエチレンイミンの濃度が低い場合)の粗面状態を、図3は比較例3(ポリエチレンイミンの重量平均分子量が低い場合)の粗面状態を、図4は比較例4(ポリエチレングリコールの平均分子量が低くポリエチレンイミンの濃度が高い場合)の粗面状態を、図5は比較例6(ポリエチレンイミンの濃度が低い場合)の粗面状態を、図6は比較例7(3−メルカプト−1− プロパンスルフォン酸ナトリウムの濃度が低い場合)の粗面状態を、それぞれ示している。
【0064】
図7は、ポリエチレンイミンを添加しなかった外は、前記発明の実施の形態と同じ条件で得た厚さ18μmの電解銅箔(未処理電解銅箔)の粗面を撮影した電子顕微鏡写真(倍率×1000)であり、粗面に緩やかな凹凸のうねりが生じている状態が確認できる。なお、図7と前記発明の実施の形態における図1とを対比すれば、ポリエチレンイミンの添加によって粗面に緩やかな凹凸のうねりが生じず表面粗さが顕著に低下することが確認できる。
【0065】
また、表1及び表2から、前記発明の実施の形態並びに実施例1〜7の各電解液においては、ポリエチレンイミンの濃度が増すに従って室温での抗張力が増加するが粗面粗さ(Rz)はほぼ一定の値を維持していることが確認できる。
【0066】
なお、本発明者らは、数多くの実験によって基本電解液中に、ポリエチレングリコールが存在しない場合には粗面が光沢外観を呈さず、ポリエチレンイミンが存在しない場合には粗面が粗くてくすんだ外観を呈し、180 ℃での伸び率が低く、3−メルカプト−1− プロパンスルフォン酸ナトリウムが存在しない場合には粗面が非常に粗く、180 ℃での伸び率が低く、塩素イオンが存在しない場合には電着面(メッキ面)が割れ、180 ℃の伸び率が低いことを確認している。
【0067】
また、水溶性高分子の濃度や平均分子量を前記所定範囲内で増加させた場合には、これに伴って前記鏡面光沢度Gs(85°)が増す傾向にあることを確認している。なお、前記鏡面光沢度Gs(85°)が100 以上の低粗面電解銅箔を得るには、基本電解液中にポリエチレングリコール、3−メルカプト−1− プロパンスルフォン酸ナトリウム、ポリエチレンイミン及び塩素イオンを存在させることが好適であるが、これらの内いずれか一つの物質でも欠落したり、濃度又は平均分子量が前記所定範囲外になった場合には前記鏡面光沢度(85°)が100 未満になる。
【0068】
【発明の効果】
本発明によれば、プリント配線板用途や二次電池用負極集電体用途に最適の粗面粗さRzが2.0 μm以下で該粗面に凹凸のうねりが実質的になく前記鏡面光沢度Gs(85°)が100 以上の均一に低粗度化された粗面を持ち、且つ、180 ℃における伸び率が10.0%以上であり、光沢面と粗面との間の粗度差が可及的に小さい低粗面電解銅箔(未処理電解銅箔)を提供することができる。
【0069】
従って、本発明の作業利用性は非常に高いといえる。
【図面の簡単な説明】
【図1】発明の実施の形態で得た電解銅箔(未処理電解銅箔)の粗面を撮影した電子顕微鏡写真(倍率×1000)である。
【図2】比較例1で得た電解銅箔(未処理電解銅箔)の粗面を撮影した電子顕微鏡写真(倍率×1000)である。
【図3】比較例3で得た電解銅箔(未処理電解銅箔)の粗面を撮影した電子顕微鏡写真(倍率×1000)である。
【図4】比較例4で得た電解銅箔(未処理電解銅箔)の粗面を撮影した電子顕微鏡写真(倍率×1000)である。
【図5】比較例6で得た電解銅箔(未処理電解銅箔)の粗面を撮影した電子顕微鏡写真(倍率×1000)である。
【図6】比較例7で得た電解銅箔(未処理電解銅箔)の粗面を撮影した電子顕微鏡写真(倍率×1000)である。
【図7】ポリエチレンイミンを添加しない電解液を用いて得た電解銅箔(未処理電解銅箔)の粗面を撮影した電子顕微鏡写真(倍率×1000)である。
Claims (8)
- 電解銅箔の粗面粗さRzが2.0 μm以下で該粗面に凹凸のうねりがなく均一に低粗度化された粗面を持ち、且つ、180 ℃における伸び率が10.0%以上であることを特徴とする低粗面電解銅箔。
- JISZ8741に基づきGs(85°)にて測定した粗面の鏡面光沢度が100 以上である請求項1記載の低粗面電解銅箔。
- 硫酸−硫酸銅水溶液を電解液とし、白金属元素又はその酸化物元素で被覆したチタン板からなる不溶性陽極と該陽極に対向する陰極にチタン製ドラムを用い、当該両極間に直流電流を通じる電解銅箔の製造方法において、前記電解液にオキシエチレン系界面活性剤、ポリエチレンイミン又はその誘導体、活性有機イオウ化合物のスルフォン酸塩及び塩素イオンを存在させることによって粗面粗さRzが2.0 μm以下で該粗面に凹凸のうねりがなく均一に低粗度化された粗面を持ち、且つ、180 ℃における伸び率が10.0%以上である低粗面電解銅箔を得ることを特徴とする低粗面電解銅箔の製造方法。
- 低粗面電解銅箔におけるJISZ8741に基づきGs(85°)にて測定した粗面の鏡面光沢度が100 以上である請求項3記載の低粗面電解銅箔の製造方法。
- 電解液中におけるオキシエチレン系界面活性剤の濃度が10〜200 mg/Lである請求項3又は4記載の低粗面電解銅箔の製造方法。
- 電解液中におけるポリエチレンイミン又はその誘導体の濃度が0.5 〜30.0mg/Lである請求項3又は4記載の低粗面電解銅箔の製造方法。
- 電解液中における活性有機イオウ化合物のスルフォン酸塩の濃度が5.5 〜450 μmol/L である請求項3又は4記載の低粗面電解銅箔の製造方法。
- 電解液中における塩素イオンの濃度が20〜120mg/L である請求項3又は4記載の低粗面電解銅箔の製造方法。
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