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JP2004010691A - 熱伝導性シリコーンゴム成形物 - Google Patents

熱伝導性シリコーンゴム成形物 Download PDF

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JP2004010691A
JP2004010691A JP2002163827A JP2002163827A JP2004010691A JP 2004010691 A JP2004010691 A JP 2004010691A JP 2002163827 A JP2002163827 A JP 2002163827A JP 2002163827 A JP2002163827 A JP 2002163827A JP 2004010691 A JP2004010691 A JP 2004010691A
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JP
Japan
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thermally conductive
silicone rubber
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conductive silicone
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JP2002163827A
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Inventor
Masaya Arakawa
荒川 雅弥
Suketaka Sakurai
櫻井 祐貴
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Shin Etsu Chemical Co Ltd
Original Assignee
Shin Etsu Chemical Co Ltd
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Abstract

【解決手段】(a) 一分子中にアルケニル基を含有するオルガノポリシロキサン                            100重量部
(b) 熱伝導性充填剤              200〜3000重量部
(c) 一分子中に平均で1個以上3個未満の、ケイ素原子に直接結合した水素原子を有するオルガノハイドロジェンポリシロキサン
(a)成分中のアルケニル基に対して、ケイ素原子に直接結合した水素原子が0.1〜5当量となる量
(d) 白金族系硬化触媒
(a)成分に対して白金族元素換算で0.1〜500ppmを含有する組成物を硬化・成形してなる熱伝導性シリコーンゴム成形物。
【効果】本発明によれば、優れた熱伝導性をもち、低硬度で、強度が強く、オイルブリードが少ない熱伝導性シリコーン成形物を得ることができる。
【選択図】 なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、熱伝導性シリコーンゴム成形物に関し、特に、電子部品の冷却のために、発熱性電子部品の熱境界面とヒートシンク又は回路基板等の熱放散部材との間に介装する熱伝達材料として有効な熱伝導性シリコーンゴム成形物に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
パーソナルコンピューター、デジタルビデオディスク、携帯電話等の電子機器に使用されるCPU、ドライバICやメモリー等のLSIチップは、高性能化・高速化・小型化・高集積化に伴い、それ自身が大量の熱を発生するようになり、その熱によるチップの温度上昇はチップの動作不良、破壊を引き起こす。そのため、動作中のチップの温度上昇を抑制するための多くの熱放散方法及びそれに使用する熱放散部材が提案されている。
【0003】
従来、電子機器等においては、動作中のチップの温度上昇を抑えるために、アルミニウムや銅等の熱伝導率の高い金属板を用いたヒートシンクが使用されている。このヒートシンクは、そのチップが発生する熱を伝導し、その熱を外気との温度差によって表面から放出する。
【0004】
ここで、チップから発生する熱をヒートシンクに効率よく伝えるために、ヒートシンクをチップに密着させる必要があるが、各チップの高さの違いや組み付け加工による公差があるため、柔軟性を有するシートや、グリースをチップとヒートシンクとの間に介装させ、このシート又はグリースを介してチップからヒートシンクへの熱伝導を実現している。
【0005】
シートはグリースに比べ取り扱い性に優れており、熱伝導性シリコーンゴム等で形成された熱伝導シート(熱伝導性シリコーンゴムシート)は様々な分野に用いられている。
【0006】
これら熱伝導シートは、チップ及びヒートシンクに対する密着性を向上させるため、低硬度であることを要求されることが多い。しかしながら、高い熱伝導性を得るためには熱伝導性フィラーをシリコーンゴム成形物中に大量に充填する必要があり、フィラーが大量に充填されたシリコーンゴム成形物はその硬度が非常に高くなってしまうという相反する傾向を示す。
【0007】
この場合、大量の可塑剤を添加することで成形物の硬度を低下させることが可能であるが、大量の可塑剤を添加した結果、成形物の硬度の低下は実現できても、成形物そのものの強度低下による取り扱い性の低下、実装後に添加した可塑剤が成形物より滲み出し、実装部周辺を汚染してしまうオイルブリードの問題等が指摘されていた。
【0008】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、可塑剤をほとんど添加せず、かつ低硬度で強度があり、安定的に製造することが可能な熱伝導性シリコーンゴム成形物を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段及び発明の実施の形態】
本発明者は、上記目的を達成するため鋭意検討した結果、一分子中にアルケニル基を含有するオルガノポリシロキサン、熱伝導性充填剤、一分子中に平均で1個以上3個未満の、ケイ素原子に直接結合した水素原子(Si−H基)を有するオルガノハイドロジェンポリシロキサン、白金族系硬化触媒をそれぞれ特定量配合すると、可塑剤をほとんど添加せず、かつ低硬度で強度があり、安定的に成形物を得ることができることを知見し、本発明をなすに至ったものである。
【0010】
従って、本発明は、
(a) 一分子中にアルケニル基を含有するオルガノポリシロキサン
100重量部
(b) 熱伝導性充填剤              200〜3000重量部
(c) 一分子中に平均で1個以上3個未満の、ケイ素原子に直接結合した水素原子を有するオルガノハイドロジェンポリシロキサン
(a)成分中のアルケニル基に対して、ケイ素原子に直接結合した水素原子が0.1〜5当量となる量
(d) 白金族系硬化触媒
(a)成分に対して白金族元素換算で0.1〜500ppmを含有する組成物を硬化・成形してなる熱伝導性シリコーンゴム成形物を提供する。
【0011】
以下、本発明につき更に詳しく説明する。
本発明の(a)成分は、一分子中にアルケニル基を含有するオルガノポリシロキサンであり、アルケニル基は、一分子中に少なくとも2個含有することが好ましい。また、主鎖部分が基本的にジオルガノシロキサン単位の繰り返しからなり、分子鎖両末端がトリオルガノシロキシ基で封鎖された直鎖状のものが好ましい。オルガノポリシロキサンは、分子構造の一部に分枝状の構造を含んだものであってもよく、また環状体であってもよいが、硬化物の機械的強度等、物性の点から直鎖状のジオルガノポリシロキサンが好ましい。アルケニル基は、分子鎖の両末端にのみ存在していても、或いは分子鎖の両末端及び分子鎖の途中に存在していてもよい。
【0012】
(a)成分の具体例として、下記一般式(1)で表されるオルガノポリシロキサンが挙げられる。
【化1】
Figure 2004010691
(式中、Rは独立に脂肪族不飽和結合を含有しない炭素数1〜10、好ましくは1〜6の非置換又は置換の1価炭化水素基であり、Xはアルケニル基であり、n,mは0又は1以上の整数である。)
【0013】
式中、Rの脂肪族不飽和結合を含有しない炭素数1〜10の非置換又は置換の1価炭化水素基としては、例えばメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ネオペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基等のアルキル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基等のシクロアルキル基、フェニル基、トリル基、キシリル基、ナフチル基等のアリール基、ベンジル基、フェニルエチル基、フェニルプロピル基、メチルベンジル基等のアラルキル基、また、これらの基の水素原子の一部又は全部を、フッ素、塩素、臭素等のハロゲン原子、シアノ基等で置換した基、例えば、クロロメチル基、2−ブロモエチル基、3−クロロプロピル基、3,3,3−トリフルオロプロピル基、クロロフェニル基、フルオロフェニル基、シアノエチル基、3,3,4,4,5,5,6,6,6−ノナフルオロヘキシル基等が挙げられ、好ましくは、メチル基、エチル基、プロピル基、クロロメチル基、ブロモエチル基、3,3,3−トリフルオロプロピル基、シアノエチル基、フェニル基、クロロフェニル基、フルオロフェニル基等の非置換又は置換のフェニル基等が挙げられる。
【0014】
Xのアルケニル基としては、例えばビニル基、アリル基、プロペニル基、イソプロペニル基、ブテニル基、ヘキセニル基、シクロヘキセニル基等の炭素数2〜8のものが挙げられ、中でもビニル基、アリル基等が好ましく、特にビニル基が好ましい。
【0015】
n,mは0又は1以上の整数であるが、10≦n+m≦10,000を満足する整数が好ましく、特に50≦n+m≦2,000を満足する整数が好ましく、更に100≦n+m≦1,000かつ0≦m/(n+m)≦0.1を満足する整数が好ましい。
【0016】
なお、オルガノポリシロキサンは、複数の異なる粘度のものを併用してもよい。
【0017】
(b)成分の熱伝導性充填剤としては、非磁性の銅、アルミニウム等の金属、アルミナ、シリカ、マグネシア、ベンガラ、ベリリア、チタニア、ジルコニア等の金属酸化物、窒化アルミニウム、窒化ケイ素、窒化ホウ素等の窒化物、人工ダイヤモンドあるいは炭化ケイ素等が好ましい。
【0018】
これら熱伝導性充填剤は、平均粒径が0.1〜100μmが好ましく、特に0.5〜50μmが好ましく、更に0.5〜30μmが好ましい。これら充填剤は1種単独で用いてもよいし、2種以上を混合して用いてもよい。また、平均粒径の異なる粒子を2種以上用いることも可能である。
【0019】
上記(b)成分の配合量は、(a)成分100重量部に対し200〜3000重量部であり、特には300〜1500重量部であることが好ましい。
【0020】
(c)成分は、一分子中に平均で1個以上3個未満の、ケイ素原子に直接結合した水素原子を有するオルガノハイドロジェンポリシロキサンである。ケイ素原子に直接結合する水素原子(すなわち、Si−H基)は、一分子中に平均で1.5〜2.5個が好ましく、更に1.8〜2.2個が好ましい。Si−H基の数が1個未満の場合、硬化しないおそれがあり、Si−H基の数が3個以上だと、所望の軟らかさを得ることが困難になる。但し、Si−H基の数は一分子レベルにおいて適応されるものではなく、平均での値であり、3個以上のSi−H基を有する分子やSi−H基を有さない分子が、ある程度存在してもよい。
【0021】
オルガノハイドロジェンポリシロキサンとしては、下記平均組成式(2)〜(4)で表されるオルガノハイドロジェンポリシロキサンが挙げられる。
【0022】
【化2】
Figure 2004010691
(式中、Rは独立に脂肪族不飽和結合を含有しない炭素数1〜10、好ましくは1〜6の非置換又は置換の1価炭化水素基であり、o,q,sは0以上の正数、p,r,tはそれぞれ、1≦p<3、r<2、t<1を満たす正数である。)
【0023】
の脂肪族不飽和結合を含有しない炭素数1〜10の非置換又は置換の1価炭化水素基としては、たとえばメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ネオペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基等のアルキル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基等のシクロアルキル基、フェニル基、トリル基、キシリル基、ナフチル基等のアリール基、ベンジル基、フェニルエチル基、フェニルプロピル基、メチルベンジル基等のアラルキル基、また、これらの基の水素原子の一部又は全部を、フッ素、塩素、臭素等のハロゲン原子、シアノ基等で置換した基、例えば、クロロメチル基、2−ブロモエチル基、3−クロロプロピル基、3,3,3−トリフルオロプロピル基、クロロフェニル基、フルオロフェニル基、シアノエチル基、3,3,4,4,5,5,6,6,6−ノナフルオロヘキシル基等が挙げられ、好ましくは、メチル基、エチル基、プロピル基、クロロメチル基、ブロモエチル基、3,3,3−トリフルオロプロピル基、シアノエチル基等の炭素数1〜6、特に好ましくは1〜3の非置換又は置換のアルキル基、及びフェニル基、クロロフェニル基、フルオロフェニル基等の非置換又は置換のフェニル基が挙げられる。また、上記平均組成式(2)〜(4)で表されるオルガノハイドロジェンポリシロキサンは、それぞれ1種単独でも、2種以上を併用してもよい。
【0024】
o,q,sは0以上の正数、p,r,tはそれぞれ、1≦p<3、r<2、t<1を満たす正数である。これらの数値は(c)成分の平均組成式での数値を示しているものであり、各分子レベルについては制限されるものでない。
【0025】
(c)成分の添加量は、(a)成分中のアルケニル基に対して、ケイ素原子に直接結合した水素原子が0.1〜5当量となる量であり、好ましくは0.3〜3当量となる量、更に好ましくは0.5〜2当量となる量である。0.1当量未満及び5当量を超えると、所望の低硬度の成形物を得ることができない。
【0026】
(d)成分の白金族系硬化触媒は、(a)成分のアルケニル基と、(c)成分のSi−H基の付加反応を促進するための触媒であり、ヒドロシリル化反応に用いられる触媒として周知の触媒が挙げられる。その具体例としては、例えば、白金(白金黒を含む)、ロジウム、パラジウム等の白金族金属単体、HPtCl・nHO、HPtCl・nHO、NaHPtCl・nHO、KaHPtCl・nHO、NaPtCl・nHO、KPtCl・nHO、PtCl・nHO、PtCl、NaHPtCl・nHO(但し、式中、nは0〜6の整数であり、好ましくは0又は6である)等の塩化白金、塩化白金酸及び塩化白金酸塩、アルコール変性塩化白金酸(米国特許第3,220,972号明細書参照)、塩化白金酸とオレフィンとのコンプレックス(米国特許第3,159,601号明細書、同第3,159,662号明細書、同第3,775,452号明細書参照)、白金黒、パラジウム等の白金族金属をアルミナ、シリカ、カーボン等の担体に担持させたもの、ロジウム−オレフィンコンプレックス、クロロトリス(トリフェニルフォスフィン)ロジウム(ウィルキンソン触媒)等が挙げられ、塩化白金、塩化白金酸又は塩化白金酸塩とビニル基含有シロキサン等の白金系触媒が好ましく、特にビニル基含有環状シロキサンとのコンプレックス等が好ましい。
【0027】
(d)成分の配合量は、(a)成分に対して白金族元素換算で0.1〜500ppmであり、好ましくは0.5〜200ppm、更に好ましくは1.0〜100ppm程度がよい。
【0028】
本発明の組成物には、本発明の目的を損なわない範囲で、熱伝導性充填剤の表面処理剤、硬化速度を調整するための反応抑制剤、着色のための顔料・染料、難燃性付与剤、金型やセパレーターフィルムから型離れを良くするための内添離型剤等、機能を向上させるための様々な添加剤を添加することが可能である。
【0029】
組成物を硬化・成形する条件としては、公知の付加反応硬化型シリコーンゴム組成物と同様でよく、例えば常温でも十分硬化するが、必要に応じて加熱してもよい。
【0030】
成形物は、電子機器等の熱伝導シートとして有効に利用できる。この場合、本発明の成形物の硬度は、アスカーC硬度として5〜40、特に10〜40であることが好ましい。
【0031】
【実施例】
以下、実施例及び比較例を示して本発明を具体的に説明するが、本発明は下記の実施例に制限されるものではない。なお、下記例中の部は重量部を、Meはメチル基を示す。
【0032】
[実施例1]
粘度600mm/sの末端をビニル基で封止したジメチルオルガノポリシロキサン500gに平均粒径1μmのアルミナ1000gと平均粒径4μmのアルミナ1000gを、品川式万能撹拌機に仕込み60分間混合した。得られた混合物を更に3本ロールにかけ、均一な液状ベース(I)を得た。
液状ベース(I)500gに2%塩化白金酸2−エチルヘキサノール溶液を0.3gと50%エチニルシクロヘキサノールトルエン溶液0.2gを添加して均一に混合した。
更に、下記平均組成式(5)で表されるオルガノハイドロジェンポリシロキサン15gを添加し、均一に混合し組成物Aを得た。
【0033】
【化3】
Figure 2004010691
【0034】
[比較例1]
実施例1で得られた液状ベース(I)500gに2%塩化白金酸2−エチルヘキサノール溶液を0.3gと50%エチニルシクロヘキサノールトルエン溶液0.2gを添加して均一に混合した。
更に、下記平均組成式(6)で表されるオルガノハイドロジェンポリシロキサン15gを添加し、均一に混合し組成物Bを得た。
【0035】
【化4】
Figure 2004010691
【0036】
[比較例2]
実施例1で得られた液状ベース(I)500gに2%塩化白金酸2−エチルヘキサノール溶液を0.3gと50%エチニルシクロヘキサノールトルエン溶液0.2gを添加して均一に混合した。
更に上記平均組成式(6)で表されるオルガノハイドロジェンポリシロキサン7.5gを添加し、均一に混合し組成物Cを得た。
【0037】
[比較例3]
粘度600mm/sの末端をビニル基で封止したジメチルオルガノポリシロキサン350gと粘度300mm/sの両末端をトリメチルシリル基で封鎖したジメチルオルガノシロキサン150gに、平均粒径1μmのアルミナ1000gと平均粒径4μmのアルミナ1000gを、品川式万能撹拌機に仕込み60分間混合した。得られた混合物を更に3本ロールにかけ、均一な液状ベース(II)を得た。
液状ベース(II)500gに2%塩化白金酸2−エチルヘキサノール溶液0.3gと50%エチニルシクロヘキサノールトルエン溶液0.2gを添加して均一に混合した。
更に、上記平均組成式(6)で表されるオルガノハイドロジェンポリシロキサン5gを添加し、均一に混合し組成物Dを得た。
【0038】
実施例及び比較例で得られた組成物A〜Dそれぞれを2.0mm厚に120℃×10分間の条件で加熱硬化させ、得られたシートを用いて、JIS K 6249に準じて、引張り強さ、切断時伸び、引裂き強さを測定した。また、熱抵抗を下記方法で測定した。結果を表1に示す。
【0039】
熱抵抗の測定
トランジスタTO−3型のアルミニウム製ケースの中にヒーターを埋め込んだモデルヒーター(設置面積7cm)とヒートシンク(フラット型60F 230×70mm:LEX製)の間にサンプルシートを設置し、300gf/cmの荷重で圧着させ、モデルヒーターに28Wの電力を印加させた。モデルヒーターの温度T1(℃)とヒートシンクの温度T2(℃)を熱電対で測定し、下記式からサンプルの熱抵抗を求めた。
R(℃/W)=(T1−T2)/28
【0040】
実施例及び比較例で得られた組成物A〜Dを、6mm厚に120℃×10分の硬化条件で加熱硬化させ、下記方法で硬化物の硬度を測定し、オイルブリードの有無を確認した。結果を表1に示す。
【0041】
硬度の測定
硬度は6mm厚の成形物を2枚重ね、高分子計器製アスカ−C型硬度計を用い、1kgの荷重をかけて測定した。
オイルブリードの有無の確認
硬度測定後の成形物をろ紙上に配置し、120℃の雰囲気下に24時間放置し、ろ紙上へのオイルの移行の有無を目視で確認した。
【0042】
【表1】
Figure 2004010691
【0043】
【発明の効果】
本発明によれば、優れた熱伝導性をもち、低硬度で、強度が強く、オイルブリードが少ない熱伝導性シリコーン成形物を得ることができる。

Claims (5)

  1. (a) 一分子中にアルケニル基を含有するオルガノポリシロキサン                          100重量部
    (b) 熱伝導性充填剤              200〜3000重量部
    (c) 一分子中に平均で1個以上3個未満の、ケイ素原子に直接結合した水素原子を有するオルガノハイドロジェンポリシロキサン
    (a)成分中のアルケニル基に対して、ケイ素原子に直接結合した水素原子が0.1〜5当量となる量
    (d) 白金族系硬化触媒
    (a)成分に対して白金族元素換算で0.1〜500ppmを含有する組成物を硬化・成形してなる熱伝導性シリコーンゴム成形物。
  2. (b)成分の熱伝導性充填剤が、金属、金属酸化物、窒化物、人工ダイヤモンド及び炭化ケイ素からなる群から選ばれる1種又は2種以上の熱伝導性充填剤であることを特徴とする請求項1記載の熱伝導性シリコーンゴム成形物。
  3. 金属が銅及び/又はアルミニウムであることを特徴とする請求項2記載の熱伝導性シリコーンゴム成形物。
  4. 金属酸化物がアルミナ、シリカ、マグネシア、ベンガラ、ベリリア、チタニア、及びジルコニアからなる群から選ばれる1種又は2種以上であることを特徴とする請求項2記載の熱伝導性シリコーンゴム成形物。
  5. 窒化物が窒化アルミニウム、窒化ケイ素、及び窒化ホウ素からなる群から選ばれる1種又は2種以上であることを特徴とする請求項2記載の熱伝導性シリコーンゴム成形物。
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