JP2004004629A - 液晶表示装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】本発明の液晶表示装置は、後階調データと、前階調データと、温度センサー8からの測定データとを受信するとともに、LUTメモリ12に記憶した複数個のLUTを参照しながら補間演算することで、階調表示に必要な階調データを目標階調データとして算出する印加階調値取得部を含む。この印加階調値取得部によるテーブル補間値から上記の測定データに応じた補間演算を行うことで、上記目標階調データを算出する。これにより、種々の付加的条件を考慮しながら、局所座標を用いた補間演算により高精度の目標階調データ(補間値)を求める。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、広く液晶表示装置に係り、好ましくは、テレビやOA(Office Automation)装置に用いられたり、CAD(Computer−Aided Design)システム用モニターとして用いられたりする液晶表示装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
液晶表示装置は、省スペース・省電力の特徴に加え、近年、視野角・コントラスト・色再現性・応答速度等の性能が向上してきたため、今やブラウン管を凌駕する画像表示装置となりつつある。そのため、テレビやOA用のモニター(コンピューターのモニター)等への液晶表示装置の適用は、今後も拡大の一途を辿ると予測される。
【0003】
通常、液晶セルに電圧が印加されると、液晶セル内の液晶材料(液晶分子)はその誘電異方性により長軸方向(ダイレクター)が変化される。液晶材料は光学異方性を有するため、その方向が変化されると液晶セルを透過する光の偏光方向も変化する。そして、液晶セルに設けられた偏光板などの作用を伴って、液晶セルに印加された印加電圧(印加電圧)によって該液晶セルを透過する光の光量が制御される。これにより、各画素の輝度を表示させたい階調輝度にすることができ、画像表示を行うことができる。
【0004】
しかし、液晶材料が印加電圧の変化に応答するためにはある程度の時間が必要となる(液晶材料の応答速度が遅い)。例えば、現在広く用いられている液晶表示方式(液晶表示モード)におけるTN(Twisted Nematic)、IPS(In−Plane−Switching)、またはVA(Vertically Aligned)等の場合、液晶材料の応答速度は、遅い階調間で30msec〜50msecとなる。そのため、NTSC(National Television System Committee)信号の60Hz(約16.6msec)、あるいはPAL(Phase Alteration by Line)信号の50Hz(20.0msec)に対応する応答速度を実現できない。したがって、さらなる市場拡大の要求に答えるためには、さらに高い性能が必要とされている。
【0005】
そこで、従来、液晶材料や表示の駆動方法に工夫を施して、応答速度を早くした液晶表示装置が開発されている。
【0006】
例えば、日本国の公開特許公報である特開平10−39837号公報(特許文献1)には、階調変化の際に対応する電圧差より、大きな電圧を印加することで、液晶材料を急峻に目標階調へと動かす“オーバーシュート駆動”を用いた液晶表示装置が開示されている。オーバーシュート駆動では、開始階調(現在の階調)と目標階調(所望の階調)とに対応つけて液晶材料に印加すべき印加階調値(或いは該印加諧調を実現する印加電圧値)を定めたルックアップテーブル(LUT)を予め用意しておき、これに基づき電圧印加を行うようになっている。
【0007】
【特許文献1】
特開平10−39837号公報(公開日:平成10年2月13日)
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上記公報に記載の構成では、階調変化の全パターンに対応する印加電圧値(全ての階調の印加電圧値)を予め求めることによってLUTを作成することが望ましいので、該LUTを記憶するメモリの容量が著しく大きくなってしまうという問題を招来する。
【0009】
また、上記公報の構成では、液晶表示装置の温度等の付加的条件によっては、適切なオーバーシュート駆動を実施できず、自然な高速表示を行えないといった問題も併せて招来する。
【0010】
つまり、液晶表示装置の応答速度は、液晶表示装置の温度変化にて液晶材料の粘度に変化が生じると顕著に変化するため、室温で印加階調値を設定したLUTを用いた場合、低温時において、液晶材料の応答スピード低下のためにオーバーシュート駆動が充分効かなくなってしまい、応答速度が充分速くならず、書き込みが間に合わなくなる。また、逆に高温時はオーバーシュート駆動が効き過ぎてしまい、白および黒が過度に強調された表示となり、液晶表示装置の表示特性を損なうこととなる。
【0011】
この問題の対策として、予め温度毎に複数のLUTを用意しておき、温度センサー等を用いて、使用するLUTを液晶表示装置の温度に合った最適なLUTに自動的に切り替えるという方式が考えられる。しかしながら、LUTを記憶するメモリの容量等から考えて、全ての階調およびおよび全ての温度においてLUTを用意するのは現実的には困難である。
【0012】
しかも、ここでは温度についてのみ説明したが、液晶表示装置の応答速度を変化させる要因となるものでは、温度以外に、たとえば、表示パネルのセル厚や映像周波数等など種々あり、これら様々な付加的条件に対して、全てLUTを備えることは、たとえ階調を有限個としても、非常に困難である。
【0013】
本発明は、上記のような従来の問題を解決するためになされたものであり、その目的は、補間演算を用いることで、LUTを格納するためのメモリの容量を削減することにある。また、温度等の付加的条件に鑑みた適切なオーバーシュート駆動を実施して、自然な高速表示が行える液晶表示装置を提供することも本発明の目的である。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本発明の液晶表示装置は、上記課題を解決するために、それぞれ、複数の前階調値及び後階調値と、液晶ディスプレイに印加される対応階調電圧値とを格納する少なくとも一つのルックアップテーブルと、少なくとも一つの上記ルックアップテーブルを参照し、前階調から後階調に液晶ディスプレイを変えるために上記液晶ディスプレイに印加される階調電圧値を決定する印加階調値取得手段とを備え、対応印加階調値は、それに係る前階調値及び後階調値が格納された、少なくとも一つの上記ルックアップテーブルから読み出されると共に、印加階調値は、前階調軸及び後階調軸を含む局所座標系、並びにこの局所座標系内で格納済の前階調値及び後階調値に対応する複数の印加階調値を使用して行う補間により決定される構成を有している。
【0015】
上記の発明によれば、少なくとも一つのルックアップテーブルが設けられ、各ルックアップテーブルには、複数の前階調値及び後階調値と、液晶ディスプレイに印加される対応階調電圧値(上記前階調値及び後階調値に対応する階調電圧値)とが格納されている。印加階調値取得手段によって、階調電圧値が決定されて液晶ディスプレイに印加されると、前階調(現在表示されている階調)から後階調(所望の目標階調)にディスプレイが変わる。
【0016】
対応印加階調値に基づいてディスプレイを変える場合には、上記の前階調値及び後階調値が格納された、少なくとも一つの上記ルックアップテーブルから当該対応印加階調値が読み出される。
【0017】
対応印加階調値がルックアップテーブルに格納されていない場合には、印加階調値取得手段は、少なくとも一つの上記ルックアップテーブルを参照し、上記階調電圧値を決定する。この際、印加階調値は、前階調軸及び後階調軸を含む局所座標系、並びにこの局所座標系内で格納済の前階調値及び後階調値に対応する複数の印加階調値を使用して行う補間により決定される。
【0018】
このように、所望の印加階調値を格納済の印加階調値に基づいて補間により求めるので、ルックアップテーブル(LUT)を記憶するためのメモリ等の容量を小さく抑え得る。つまり、前階調と後階調とは全階調ではなく、階調間を間引いてLUTを作成できる。
【0019】
したがって、本発明の液晶表示装置は、例えば、従来のような局所座標を用いない場合に比べて、メモリ等の容量を増加させることなく、高精度の印加階調値を算出できる。その結果、補間演算を用いることで、LUTを格納するためのメモリの容量を極力削減しながら、しかも、適切なオーバーシュート駆動を実施して、自然な高速表示を行える。
【0020】
上記液晶表示装置において、少なくとも一つの上記ルックアップテーブルは、上記液晶の応答特性を変化させる付加的条件に応じて設けられた少なくとも一つの付加的条件用ルックアップテーブルを含み、前階調から後階調に上記ディスプレイを変える上記印加階調値は上記付加的条件に応じて変化し、上記印加階調値取得手段は、少なくとも一つの上記付加的条件用ルックアップテーブルを使用して上記補間演算を行うことが好ましい。
【0021】
この場合、液晶の応答特性を変化させる付加的条件に応じてLUTが少なくとも一つ用意されており、付加的条件をも加味した印加階調値を取得できる。この場合も、LUTを記憶するためのメモリ等の容量を小さく抑え得るように、全ての付加的条件ではなく、付加的条件間を間引いてLUTの数を抑えている。
【0022】
したがって、従来のような局所座標を用いない上に、温度等の付加的条件を考慮しない補間値に比べて、メモリ等の容量を増加させることなく、付加的条件を考慮しながら高精度の印加階調値を算出できる。その結果、補間演算を用いることで、LUTを格納するためのメモリの容量を極力削減しながら、かつ、温度等の付加的条件に左右されることなく、適切なオーバーシュート駆動を実施して、自然な高速表示を行える。
【0023】
上記印加階調値取得手段は、局所座標系を用いて補間演算を行うにあたり、表示されるべき前階調値及び後階調値に近い、格納済の前階調値および後階調値の4つの組み合わせを選択し、そのうちの1つの組み合わせを上記局所座標系の原点として使用し、該原点と他の組み合わせとの差分を局所変数として使用することが好ましい。
【0024】
上記の構成によれば、局所座標系を設定するとき、まず、補間演算にて表示されるべき前階調と後階調との組み合わせに近い4つの組み合わせ、例えば、既にLUTに格納されている前階調と後階調の組み合わせのうち、目標組み合わせ階調に近い組み合わせを、前階調と後階調とで定義される空間軸に表示する。そして、上記の4つの組み合わせのうち、1つの組み合わせを原点とした局所座標系を設定する。
【0025】
上記印加階調値取得手段は、上記前階調と上記後階調と上記付加的条件とで定義される軸を有する(軸に付随する)局所座標系を用いて補間演算を行うことが好ましい。また、上記付加的条件として温度が挙げられる。
【0026】
また、上記印加階調値取得手段は、上記局所座標系を用いて補間演算を行うにあたり、上記付加的条件に近い2つのルックアップテーブルを用い、表示されるべき前階調値及び後階調値に近い、格納済の前階調値および後階調値の4つの組み合わせを選択し、これら8つの組み合わせのうちの1つをこれら8つの組み合わせを有する上記局所座標系の原点とし、該原点と他の組み合わせとの差分を局所変数として用いることが好ましい。
【0027】
上記の構成によれば、局所座標系を設定するとき、まず、付加的条件に近い2つのLUTを選択し、各LUTにおいて、補間演算にて取得しようとする前階調と後階調との組み合わせ(目標組み合わせ階調)に近い4つの組み合わせを選択する。したがって、2つのLUTを用いるので、8つの組み合わせを選択する。そして、上記の8つの組み合わせのうち、1つの組み合わせを原点とした局所座標系を設定する。
【0028】
かかる局所座標系では、例えば、前階調・後階調・付加的条件の値をそのまま用いて定義する局所座標系に比べて、目標組み合わせ階調の属する局所座標系を正しく特定することができるので、取得する印加階調値(補間値)の補間精度が向上することになる。
【0029】
上記印加階調値取得手段は、上記局所座標系を用いて補間演算を行うにあたり、表示されるべき前階調値及び後階調値に近い、格納済の前階調値および後階調値の4つの組み合わせを選択し、そのうちの1つの組み合わせを上記局所座標系の原点として使用し、該原点と他の組み合わせとの差分を局所変数として使用することが好ましい。
【0030】
上記の構成によれば、局所座標系を設定するとき、まず、補間演算にて取得しようとする前階調と後階調との組み合わせ(目標組み合わせ階調)に近い4つの組み合わせ、すなわち、既にLUTに格納されている前階調と後階調の組み合わせのうち、表示されるべき目標組み合わせ階調に近い組み合わせを、前階調と後階調とで定義される空間軸に表示する。そして、上記の4つの組み合わせのうち、1つの組み合わせを原点とした局所座標系を設定する。
【0031】
かかる局所座標系では、例えば、前階調・後階調の値をそのまま用いて定義する局所座標系に比べて、目標組み合わせ階調の属する局所座標を正しく特定することができるので、取得する印加階調値(補間値)の補間精度が向上することになる。
【0032】
上記液晶表示装置において、局所座標系で表される空間は、格納済の印加階調値の組み合わせを頂点とするn+1の数の頂点からなる領域に分割され、局所座標系の座標軸の数は、n(nは2以上の整数)に等しく、上記印加階調値取得手段は、どのような分割領域においても上記補間を行うことが好ましい。
【0033】
上記の構成によれば、例えば、後階調・前階調・付加的条件を軸とする座標(3次元の座標)に付随する局所座標であれば、4つの点で印加階調値に対応する局所座標上の点(目標点)を囲えることになる。そして、この局所座標の3本(n=3)の座標軸で表現される目標点を、補間演算に用いる補間式で最も簡単に表現しようとすると、4つの未知数が必要となる。そのため、4つ(n+1=3+1)の格子点が必要となる。すなわち、目標点を例えば1次式で表現して補間演算を行おうとすると、4つの格子点があればよいことになる。したがって、上記構成によると、1次式を用いた補間式で補間演算できることになり、補間演算の計算に要する労力を低減できる(例えば、メモリの容量等の削減)。
【0034】
上記印加階調値取得手段は、さらに、上記のn+1の数の頂点に加え、該n+1の頂点を各々接続した辺に位置する中間点を用いて補間演算を行うことが好ましい。
【0035】
上記の構成によれば、補間式に用いることのできる点が増加することになる。したがって、例えば、2次式等の多項式を用いた補間演算を行うことができる。そのため、1次式に比べて、補間精度を向上させることができる。
【0036】
本発明の他の液晶表示装置は、それぞれ、複数の前階調値及び後階調値と、液晶ディスプレイに印加される対応階調電圧値とを格納する少なくとも一つのルックアップテーブルと、印加階調値が少なくとも一つの上記ルックアップテーブルに格納されていない場合、少なくとも一つの上記ルックアップテーブルを参照し、前階調から後階調に上記液晶ディスプレイを変えるために上記液晶ディスプレイに印加される階調電圧値を決定する印加階調値取得手段とを備えている。
【0037】
上記の発明によれば、少なくとも一つのルックアップテーブルが設けられ、各ルックアップテーブルには、複数の前階調値及び後階調値と、液晶ディスプレイに印加される対応階調電圧値とが格納されている。印加階調値取得手段によって、階調電圧値が決定されて液晶ディスプレイに印加されると、前階調(現在表示されている階調)から後階調(所望の目標階調)にディスプレイが変わる。
【0038】
印加階調値取得手段は、印加階調値が少なくとも一つの上記ルックアップテーブルに格納されている場合には、それが読み出される。一方、格納されていない場合、印加階調値取得手段は、少なくとも一つの上記ルックアップテーブルを参照し、前階調から後階調に上記液晶ディスプレイを変えるために上記液晶ディスプレイに印加される階調電圧値を補間により決定する。
【0039】
このように、所望の印加階調値を格納済の印加階調値に基づいて補間により求めるので、ルックアップテーブル(LUT)を記憶するためのメモリ等の容量を小さく抑え得る。つまり、前階調と後階調とは全階調ではなく、階調間を間引いてLUTを作成できる。
【0040】
したがって、本発明の液晶表示装置は、例えば、従来のような局所座標を用いない場合に比べて、メモリ等の容量を増加させることなく、高精度の印加階調値を算出できる。その結果、補間演算を用いることで、LUTを格納するためのメモリの容量を極力削減しながら、しかも、適切なオーバーシュート駆動を実施して、自然な高速表示を行える。
【0041】
上記印加階調値取得手段は、上記前階調及び後階調を軸とする局所座標を用いて補間演算することが好ましい。
【0042】
上記の液晶表示装置において、少なくとも一つの上記ルックアップテーブルは、上記液晶の応答特性を変化させる少なくとも一つの付加的条件に応じて用意されると共に、少なくとも一つの該付加的条件間を間引いて用意され、上記印加階調値取得手段は、該当する付加的条件に合ったルックアップテーブルがない場合に、少なくとも一つの上記ルックアップテーブルに格納された印加階調値を用いて補間演算した値を上記印加階調値として決定することが好ましい。
【0043】
この場合、液晶の応答特性を変化させる付加的条件に応じてLUTが少なくとも一つ用意されており、付加的条件をも加味した印加階調値を取得できる。この場合も、LUTを記憶するためのメモリ等の容量を小さく抑え得るように、全ての付加的条件ではなく、付加的条件間を間引いてLUTの数を抑えている。
【0044】
したがって、従来のような局所座標を用いない上に、温度等の付加的条件を考慮しない補間値に比べて、メモリ等の容量を増加させることなく、付加的条件を考慮しながら高精度の印加階調値を算出できる。その結果、補間演算を用いることで、LUTを格納するためのメモリの容量を極力削減しながら、かつ、温度等の付加的条件に左右されることなく、適切なオーバーシュート駆動を実施して、自然な高速表示を行える。
【0045】
上記の構成によれば、例えば、後階調・前階調・付加的条件を軸とする座標(3次元の座標)に付随する局所座標系であれば、4つの点で印加階調値に対応する局所座標上の点(目標点)を囲えることになる。そして、この局所座標の3本(n=3)の座標軸で表現される目標点を、補間演算に用いる補間式で最も簡単に表現しようとすると、4つの未知数が必要となる。そのため、4つ(n+1=3+1)の格子点が必要となる。すなわち、目標点を例えば1次式で表現して補間演算を行おうとすると、4つの格子点があればよいことになる。したがって、上記構成によれば、1次式を用いた補間式で補間演算できることになり、補間演算の計算に要する労力を低減できる(例えば、メモリの容量等の削減)。
【0046】
上記印加階調値取得手段は、さらに、上記のn+1の数の頂点に加え、該n+1の頂点を各々接続した辺に位置する中間点を用いて補間演算を行うことが好ましい。
【0047】
上記の構成によれば、補間式に用いることのできる点が増加することになる。したがって、例えば、2次式等の多項式を用いた補間演算を行うことができる。その結果、1次式に比べて、補間精度を向上させることができる。
【0048】
本発明の更に他の液晶表示装置は、上記課題を解決するために、複数のメモリブロックを含む少なくとも一つのルックアップテーブルを備え、各メモリブロックは複数の階調電圧値を格納するようになっており、各階調電圧値は、液晶ディスプレイに印加されて該液晶ディスプレイを前階調から後階調に変化させるようになっており、上記各階調電圧値は、局所座標空間において一対の前階調値と後階調値に対応し、更に、上記液晶ディスプレイに印加されて上記液晶ディスプレイを現在表示されている前階調から所望の後階調に変化させるように階調電圧値を補間する印加階調値取得手段を備え、上記局所座標系において、現在表示されている前階調値及び所望の後階調値に近い階調電圧値を含む少なくとも一つのルックアップテーブルにおけるメモリブロックを用いて補間により印加階調値が決定される構成を有している。
【0049】
上記の発明によれば、少なくとも一つのルックアップテーブルが設けられ、各ルックアップテーブルには、複数のメモリブロックが含まれる。各メモリブロックには、複数の階調電圧値が格納されている。各階調電圧値が液晶ディスプレイに印加されると、前階調(現在表示されている階調)から後階調(所望の目標階調)にディスプレイが変わる。各階調電圧値は、局所座標空間において一対の前階調値と後階調値に対応している。
【0050】
印加階調値取得手段は、上記液晶ディスプレイに印加されて上記液晶ディスプレイを現在表示されている前階調から所望の後階調に変化させるように階調電圧値を補間する。この補間は、上記局所座標系において、現在表示されている前階調値及び所望の後階調値に近い階調電圧値を含む少なくとも一つのルックアップテーブルにおけるメモリブロックを用いて行われ、印加階調値が決定される。
【0051】
このように、メモリブロックに格納済の階調電圧値に基づいて補間により所望の印加階調値(メモリブロックに格納されていない印加階調値)を求めることができるので、ルックアップテーブル(LUT)を記憶するためのメモリ等の容量を小さく抑えることが可能となる。つまり、前階調と後階調とは全階調ではなく、階調間を間引いてLUTを作成できる。また、上記補間により、メモリに格納されていない前階調値及び後階調値に係る正確な印加階調値を迅速に且つ容易に求めることが可能となる
したがって、本発明の液晶表示装置は、例えば、従来のような局所座標を用いない場合に比べて、メモリ等の容量を増加させることなく、高精度の印加階調値を迅速且つ容易に算出できる。その結果、補間演算を用いることで、LUTを格納するためのメモリの容量を極力削減しながら、しかも、適切なオーバーシュート駆動を実施して、自然な高速表示を行える。
【0052】
上記複数のメモリブロックは、更に、上記階調電圧値を補間するのに使用し得る変数を格納することが好ましい。上記印加階調値取得手段は、1次式又は2次式を使用して上記階調電圧値を補間するようになっていることが好ましい。
【0053】
少なくとも一つの付加的条件用ルックアップテーブルを更に備え、各付加的条件用ルックアップテーブルは付加的条件に対応する複数のブロックを備えていることが好ましい。
【0054】
この場合、液晶の応答特性を変化させる付加的条件に応じてLUTが少なくとも一つ用意されており、付加的条件をも加味した印加階調値を取得できる。この場合も、LUTを記憶するためのメモリ等の容量を小さく抑え得るように、全ての付加的条件ではなく、付加的条件間を間引いてLUTの数を抑えている。
【0055】
したがって、従来のような局所座標を用いない上に、温度等の付加的条件を考慮しない補間値に比べて、メモリ等の容量を増加させることなく、付加的条件を考慮しながら高精度の印加階調値を算出できる。その結果、補間演算を用いることで、LUTを格納するためのメモリの容量を極力削減しながら、かつ、温度等の付加的条件に左右されることなく、適切なオーバーシュート駆動を実施して、自然な高速表示を行える。
【0056】
上記印加階調値取得手段は、少なくとも二つのルックアップテーブルのメモリブロックを用いて階調電圧値を補間するようになっていることが好ましい。
【0057】
【発明の実施の形態】
[実施の形態1]
本発明の実施の一形態について図1〜図4に基づいて説明すれば、以下の通りである。なお、本発明はこれに限定されるものではない。
【0058】
図2は、本実施形態に係る液晶表示装置(LCD10)の構成を示すブロック図である。
【0059】
LCD10は、液晶パネル3、コモン回路4、階調回路5、デジタル/アナログコンバーター(DAC)6、LCDコントローラー1、フレームメモリ(FM)2、ビデオプロセッシングコントローラー(Video Processing Controller;VPC)7、温度センサー8、コンピューター9、を含む構成である。
【0060】
液晶パネル3では、画素が形成された基板(画面)を含んでおり、例えば、その画面の縦方向に互いに平行に配置された複数のソースバスライン61と、画面横方向に互いに平行に配置された複数の走査ライン62とを有している。
【0061】
なお、ソースバスライン61と走査ライン62とは交差しており、その交点に対応して画素63が形成されている。そして、この画素63には、TFT64、液晶セル65、および負荷容量66が配置されている。また液晶セル65には、TFT64のドレインと、全画素間で共通の図示しないコモン電極(共通電極)とに接続されている。
【0062】
コモン回路4は、コモン電極で使用するコモン電圧を生成する回路である。
階調回路5は、LCDコントローラー1から送られてくる階調データ(印加階調値)から印加電圧(印加電圧)を設定するものである。また、階調回路5は、液晶パネル3の外側に設けられており、ソースドライバー67およびゲートドライバー68を含む構成である。そして、上記のソースバスライン61はソースドライバー67に接続されており、走査ライン62はゲートドライバー68に接続されている。
【0063】
DAC6は、階調回路5で基準電圧を生成するための回路である。LCDコントローラー1は、図1に示すように、FPGA(Field−Programmable Gate Array)またはGA等の補間演算素子11を含むものであり、上記のソースドライバー67およびゲートドライバー68を制御するコントローラーである。なお、補間演算素子11についての詳細は後述する。
【0064】
図2に示すように、LCDコントローラー1は、ソースバスライン61を介して各画素に書き込むべき印加電圧を指定するための階調データ(画像データ)をソースドライバー67に対して送る。また、ゲートドライバー68に対して、走査タイミングを指示する信号を与えるとともに、ソースドライバー67に対して上記走査タイミングと同期して印加電圧を切り替えて出力するための信号を送る。さらに、コモン電極の駆動信号のタイミングも制御することができる。なお、ここでの階調データはVPC7によってデジタルデータに変換されている。
【0065】
FM2は、1フレーム分の階調データを記憶することができるメモリである。したがって、例えば、FM2ではデータの入出力の同時処理を行うことができる。また、FM2を介することにより、簡単な構成で階調データを1フレーム分遅らせて出力することができる。VPC7は、上述のように、階調データをデジタルデータに変換するものである。
【0066】
温度センサー8は、液晶表示装置(液晶表示装置の設置場所)の温度を測定するものである(モニターするものである)。勿論、他の付加的条件が含められる場合、他の付加的条件を決定するために、当業者に知られた追加の若しくは代わりのセンサー(図示しない)を使用及び/又は代用することが可能である。上記他の付加的条件は、セルギャップ、セル厚、及び/又は映像周波数を含むが、これらに限定されるものではない。コンピューター9は、温度センサー8からの温度データ(測定データ)や、液晶パネルのセル厚、映像周波数(フレーム周波数)等に対応するデータを上記補間演算素子11(後述する印加階調値取得部13)に送信するコンピューターである。
【0067】
そして、上記構成のLCD10では、液晶パネル3によって1枚の画像(フレーム)を表示するとき、ゲートドライバー68で、各走査ライン62に接続されたTFT64を走査ライン18ごとに順次ONさせつつ、ソースドライバー67で各走査ライン62に対応した階調データ(印加階調値)に応じた印加電圧を、各走査ライン62に対応する画素に書き込んでいくようになっている。
【0068】
本実施の形態の液晶表示装置は、温度等の付加的条件を考慮した補間演算を行い、高精度の補間値(目標階調データ)を求めることができるものである。
【0069】
この補間演算は、上記の補間演算素子11にて行われる。そして、この補間演算素子11は、図1に示すように、ルックアップテーブルメモリ(LUTメモリ)12と印加階調値取得部(印加階調値取得手段)13とを含む構成である。
LUTメモリ12は、ルックアップテーブル(LUT)を記憶するものである。
【0070】
このLUTは、1フレーム前の階調の階調データ(前階調の値)と、現フレームの階調の階調データ(後階調の値)との二値を引数とし、液晶材料(液晶層)に印加すべき印加電圧に対応した階調データ(印加階調値)を格納しているものである。
【0071】
具体的には、図3(a)(b)に示すように、局所座標空間において、前階調の値(前階調値)が縦軸に、後階調の値(後階調値)が横軸に示されている。そして、上記の前階調値・後階調値は、有限個の階調間で設定されており、図3(a)(b)では、32階調毎に設定されている。なお、本発明は、32階調毎に設定する場合に限定されるものではなく、他のいかなる数の階調毎に設定されていてもよい。また、前階調値と後階調値の設定は、必ずしも同じである必要はない。更に、上記設定は、たとえば、一つのLUT内で32階調毎から64階調毎まで、或いは32階調毎から128階調毎まで(64階調毎を間に含む)というように変化し得るので、等しい数の階調毎でなくてもよい。加えて、説明の便宜上、階調値(前階調値・後階調値)、および階調データ(印加階調値)の数値は括弧(「」)書きで示す。
【0072】
本実施の形態に係る液晶表示装置の使用温度範囲が、例えば、40℃〜0℃である場合、LUTメモリ12には、図3(a)(b)に示すように、その温度範囲で、2つのLUT、つまり、高温域(40℃)用のLUTであるテーブル1(図3(a))、低温域(0℃)用のLUTであるテーブル2(図3(b))が持たされている。
【0073】
印加階調値取得部13は、FM2からの1フレーム前の階調値(前階調値)、VPC7を経た階調値(後階調値)、およびコンピューター9を経た温度センサー8からの温度データ(測定データ)を用いるとともに、記憶されているLUTを参照して、LUTに格納されていない階調データ(印加階調値)を算出(補間演算)するものである。
【0074】
ここで、本実施の形態の液晶表示装置において、オーバーシュート駆動を用いて画像を表示させるときになされる補間演算、特に、記憶されていないLUTの階調データを目標階調データとして算出することについて詳細に説明する。
【0075】
この目標階調データ(補間演算にて求められる印加階調値)は以下の手順をふむことで求められる。なお、下記で手順を説明するにあたり、理解を容易にすべく、『20℃において、前階調値「55」を、後階調値「90」にしようとするときに、必要な補間値を算出する』場合を典型例に挙げて説明する。
〔手順1〕
まず、1つのLUT(例えば、テーブル1)において、前階調値と後階調値との間で行う第1補間演算(補間演算)を行う。
【0076】
テーブル1において、前階調値「55」を、後階調値「90」にしようとする場合、すなわち、1フレーム前の階調値「55」を、現フレームの階調値「90」にしようとするときに必要な値(階調データ;第1補間値H)を求めようとする場合、上記前階調値「55」を含む前階調値「32〜64」、上記後階調値「90」を含む後階調値「64〜96」に、図4に示すような座標を導入する。
【0077】
そして、この座標において、後階調値「64」・前階調値「32」を原点P21とし、この原点P21から後階調値の軸と同方向の軸を後階調局所軸ξ、該原点P21から前階調値の軸と同方向の軸を前階調局所軸ηとする局所座標系(マトリックスタイプ)を設定する。したがって、後階調局所軸ξおよび前階調局所軸ηからなる局所座標において、原点P21の値((ξ、η))は(0、0)となっている。
【0078】
そして、前階調値「32〜64」および後階調値「64〜96」で囲まれる領域を局所座標(ξ、η)で表すと、点P21(0、0)、点P22(32、0)、点P23(32、32)、点P24(0、32)の4点で囲まれる領域(局所座標)となる。
【0079】
ここで、第1補間値H(テーブル補間値)を算出するための補間式を定義する。例えば、(ξ、η)に関する1次式を補間式として定義すると、aξ+bη+c=Hとなり、Hを求めるためにはa・b・cの3個の未知数を求めなくてはならない。そのため、この3個の未知数を求めるためには、少なくとも3個の点が必要となる。
【0080】
そして、上述のように前階調値「55」を後階調値「90」にしようとする場合を図4上で表示すると、点P31として表示される(点P31(後階調値、前階調値)=(90、55))。
【0081】
この点P31の第1補間値Hを補間演算にて求めるには、上述のように少なくとも3個の点を利用しなくてはならない。そこで、階調データが、既知の4点(点P21〜点P24)の領域において、点P31を含んだ3点の領域を選択する。上記の点P31の場合では、点P21・点P22・点P23で囲まれる領域(領域A)が該当する。
【0082】
そして、上記の領域Aにおいて、既知の点P21〜23の後階調値・前階調値と、これらの点に該当するテーブル1(LUT)の階調データとを用いて、補間式(aξ+bη+c=H)から、以下のような補間演算を行う。すなわち、既知の点を用いる場合、Hには、各点(ξ、η)の基となる(後階調値、前階調値)に対応した階調データをテーブル1から代入して補間演算を行う。
【0083】
すると、
点P21→0a+0b+c=92
点P22→32a+0b+c=118
点P23→32a+32b+c=105
となり、これらの3式から、
a=26/32、b=−13/32、c=92となる。
【0084】
その結果、点P31((ξ、η)=(26、23))の第1補間値Hは、下記の式(補間式▲1▼)より103.8となる。
(26/32)×26+(−13/32)×23+92≒103.8 ▲1▼
〔手順2〕
次に、上記の手順1と同様にして、テーブル2において、前階調値と後階調値との間で行う第2補間演算を行う。
【0085】
つまり、テーブル2において、前階調値「55」を、後階調値「90」にしようとする場合に必要な値(第2補間値I(テーブル補間値))を求める。
【0086】
すると、
点P21→0a+0b+c=142
点P22→32a+0b+c=192
点P23→32a+32b+c=123
となり、これらの3式から、
a=25/16、b=−69/32、c=142となる。
【0087】
その結果、点P31((ξ、η)=(26、23))の第2補間値Iは、下記の式(補間式▲2▼)より133.0となる。
(25/16)×26+(−69/32)×23+142≒133.0 ▲2▼
なお、上記の第2補間値Iを求めるときの局所座標は、後述する図5に示された点P41〜44の領域である。
【0088】
〔手順3〕
次に、40℃と0℃との中間温度である20℃においては、上記の第1補間値Hと第2補間値Iとを用いて、例えば、線型補間等の第3補間演算を行うことにより算出される(第3補間値Jを算出できる)。
【0089】
したがって、以下の式より、第3補間値J(目標階調データ)は118.4と求められる。
(103.8+133.0)/2=118.4〔(第1補間値H+第2補間値)/2=第3補間値J〕
つまり、『20℃において、前階調値「55」を後階調値「90」にしようとする場合』には、手順1〜3を経ることによって、「118」または「119」の階調データに基づく印加電圧を印加すればよいことがわかる。
【0090】
なお、手順3で用いる補間方法(第3補間演算)は、線形補間に限定するものではなく、例えば、2次式等の多項式を用いた補間など、局所座標を用いない種々の補間方法が利用できる。
【0091】
以上のように、本実施の形態の液晶表示装置では、手順1・2において、局所座標を用いた補間演算を行うとともに、手順3で、例えば温度等の付加的条件を用いた補間演算を行うことで最終的な補間値、すなわち目標階調データ(上記の場合、第3補間値J)を求めている。
【0092】
つまり、手順1・2のそれぞれで、別個のテーブル(テーブル1・2)を用いて後階調値・前階調値に基づいた第1・2補間演算を行い、さらに、それらの第1・2補間演算の結果(第1補間値H・第2補間値I)を用いて、付加的条件に対応する第3補間演算を行っている。
【0093】
そのため、第3補間値Jは、温度等の付加的条件に対応した値になる。勿論、温度以外の他の付加的条件も使用できる。その上、第3補間値Jを求めるために用いた値(第1補間値H・第2補間値I)も、局所座標を用いて精度よく求められているため、該第3補間値Jは、高精度の補間値となっている。
【0094】
つまり、本実施の形態の液晶表示装置は、温度等の複数の付加的条件のもとで、複数の階調間に対し有限個の出力階調を格納した複数のLUTから、連続な出力階調を実現できる目標印加階調データを算出することができ、その目標印加階調データに基づいた表示を行うと、例えば、階調ムラ等を引き起こすことなく、入力される階調データをより忠実に再現した表示ができる。
【0095】
また、従来のような局所座標を用いない上に、温度等の付加的条件を考慮しない補間値に比べて、目標印加階調データの精度が顕著に向上している。
【0096】
また、上記目標印加階調データ(印加階調値)を、全ての階調および全ての付加的条件においてLUTを用いることなく取得できるので、比較的にLUTを記憶する、例えばメモリの容量を削減できる。
【0097】
また、テーブル1とテーブル2との中間温度においては、例えば、テーブル1とテーブル2との間を線型補間することにより、中間温度に対し、有限個の階調間のLUTを作るようにするため、3つのオーバーシュートテーブルを低温、中温、高温の領域で使い分けることが可能になるともいえる。また、手順3では2つのLUTから2つの目標印加階調データを計算した後、付加的条件にしたがって、それぞれの値を計算したが、2つのLUTから、付加的条件に対応するLUTを線型補間によって求め、そのLUTに対し、手順1にしたがって目標印加階調データを計算することもできる。
【0098】
なお、上記の点P31は、図4上において、領域Aのみに含まれるようになっているが、例えば点P32、すなわち、『前階調値「48」を、後階調値「80」にしようとするときに、必要な第1補間値H(階調データ)を算出する』場合では、領域Aおよび領域Bの両方に含まれるようになる。
【0099】
かかる場合、両方の領域に基づく補間式を用いて算出できることを以下に説明する。
【0100】
なお、手順3では、補間演算を行うための付加的条件を一つだけ設定しているが、付加的条件は2つ以上あっても、基本的には同様な補間処理を行うことができる。
〔手順1’〕
上記の手順1同様、テーブル1における第1補間値Hを算出するための補間式を定義する。例えば、(ξ、η)に関する1次式を補間式として定義すると、点P31を含んだ3点の領域を選択しなくてはならない。すると、上記の点P32の場合では、点P21・点P22・点P23で囲まれる領域(領域A)と、点P21・点P23・点P24で囲まれる領域(領域B)とが該当する。
【0101】
すると、領域Aの場合、
点P21→0a+0b+c=92
点P22→32a+0b+c=118
点P23→32a+32b+c=105
となり、これらの3式から、
a=26/32、b=−13/32、c=92となる。
【0102】
その結果、点P32((ξ、η)=(16、16))の第1補間値Hは、下記の式(補間式▲3▼)より98.5となる。
(26/32)×16+(−13/32)×16+92=98.5 ▲3▼
また、領域Bの場合、
点P21→0a+0b+c=92
点P23→32a+32b+c=105
点P24→0a+32b+c=64
となり、これらの3式から、
a=41/32、b=−28/32、c=92となる。
その結果、点P32((ξ、η)=(16、16))の第1補間値Hは、下記の式(補間式▲4▼)より98.5となる。
(41/32)×16+(−28/32)×16+92=98.5 ▲4▼
このように、40℃において、前階調値「48」を後階調値「80」にしようとする場合、すなわち、点P32のように領域Aまたは領域Bのどちらでも該点P32を囲める場合、どちらの領域の補間式(領域Aの補間式▲3▼、または領域Bでの補間式▲4▼)を用いても、第1補間値Hを算出することができる。
【0103】
なぜならば、異なる補間式(補間式▲3▼および補間式▲4▼)から算出される第1補間値Hであっても、異なる領域(領域Aおよび領域B)の境界線である点P21―点P23の線上(対角線上)で同一の値となるためである(接点を持つためである)。
【0104】
そのため、各領域間の第1補間値Hの連続性が維持されることになる(異なる領域の補間式を用いても、その領域の境界上の補間値が不連続にはならない)。
【0105】
つまり、異なる領域において用いる補間式、すなわち、2以上の補間式を用いて目標印加階調データを算出しても、領域の境界では、その目標階調データが同一の値となるので、補間式の選択の幅が広がることになる。
【0106】
なお、テーブル2において、上記手順1’を行ったとしても、該手順1’同様、各領域間の第2補間値Iの連続性が維持されることになる。
【0107】
実施の形態1では、各々のLUTにおいて局所座標を設け、第1補間値H・第2補間値Iを算出した。しかしながら、本発明はこれに限定されるものではない。これについて、たとえば、以下の実施の形態2において説明する。
〔実施の形態2〕
本発明における他の実施の形態について説明すれば、以下の通りである。なお、実施の形態1で用いた部材と同様の機能を有する部材については、同一の符号を付記し、その説明を省略する。
【0108】
具体的には、テーブル1・2を同時に利用した局所座標を用いて補間演算を行う。この補間演算での局所座標をたとえば図5に示す。
【0109】
図5に示すように、この局所座標は、後階調値・前階調値・温度値の3軸からなる座標において、上記の後階調局所軸ξおよび前階調局所軸ηに対して垂直方向を示す付加軸ζを加えた3次元の局所座標となっている。
【0110】
なお、下記の説明にあたり、理解を容易にすべく、『30℃において、前階調値「48」を、後階調値「80」にしようとするときに、必要な補間値K(階調データ)を算出する』場合を例に挙げて説明する。
【0111】
ここで、上記の『30℃において、前階調値「48」を、後階調値「80」にしようとするときに、必要な補間値K(目標階調データ)を算出する』場合を図5上に示すと、点P33のように示され、この点P33は、テーブル1を示す点P21〜点P24およびテーブル2を示す点P41〜点P44に囲まれる6面体の内部に位置する。
【0112】
そして、上記の3次元の局所座標において、補間値Kを算出するための補間式を定義する。例えば、(ξ、η、ζ)に関する1次式を補間式として定義すると、aξ+bη+cζ+d=Kとなり、補間値Kを求めるためにはa・b・c・dの4個の未知数を求めなくてはならない。そのため、この4個の未知数を求めるためには、少なくとも4個の点が必要となる。
【0113】
そこで、階調データが、既知の8点(点P21〜点P24および点P41〜点P44)の領域において、点P33を含んだ4点の領域を選択する。上記の点P33の場合では、点P21・点P23・点P22・点P43で囲まれる領域(第1領域)が該当する。
【0114】
そして、上記の既知の点P21・点P23・点P22・点P43の後階調値・前階調値と、これらの点に該当するテーブル1・2の階調データとを用いて、補間式(aξ+bη+cζ+d=K)から、補間演算を行う。なお、実施の形態1同様に、既知の点を用いる場合、Kには、各点(ξ、η、ζ)の基になる、各温度における(後階調値、前階調値)に対応した階調データをテーブル1・2から代入して補間演算を行う。
【0115】
各点を補間式に代入すると下記のようになる。
点P21→0a+0b+40c+d=92
点P23→32a+32b+40c+d=105
点P22→32a+0b+40c+d=118
点P43→32a+32b+0c+d=123
となり、これらの4式から、
a=13/16、b=−3/32、c=−1/5、d=100となる。
【0116】
その結果、点P33((ξ、η、ζ)=(16、16、30))の補間値Kは、下記の式より105.5となる。
(13/16)×16+(−3/32)×16+(−1/5)×30+100=105.5
つまり、『30℃において、前階調値「48」を後階調値「80」にしようとする場合』には、「105」または「106」の階調データ(電圧データ)を印加すればよいこととなる。
【0117】
以上のように、本実施の形態の液晶表示装置では、上記の手順によって、後階調局所軸ξ・前階調局所軸η・付加軸ζからなる3次元の局所座標を用いた補間演算により、最終的な補間値、すなわち目標階調データ(上記の場合、補間値K)を求めている。
【0118】
そのため、従来のような局所座標を用いない上に、温度等の付加的条件を考慮しない補間値に比べて、補間値Kは高精度の補間値となっている。また、局所座標を用いても付加的条件を考慮していない補間値に比べても、補間値Kは高精度の補間値となる。
【0119】
つまり、本実施の形態の液晶表示装置は、たとえば温度等の複数の付加的条件のうちの一つ又は2以上のもとで、複数の階調間に対し有限個の出力階調を格納した複数のLUTから、連続な出力階調を実現できる目標印加階調データを算出することができ、その目標印加階調データに基づいた表示を行うと、例えば、階調ムラ等を引き起こすことなく、入力される階調データをより忠実に再現した表示ができる。
【0120】
なお、上記の点P33は、図5上において、点P21・点P23・点P22・点P43で囲まれる領域のみに含まれるようになっているが、例えば、『20℃において、前階調値「48」を、後階調値「80」にしようとするときに、補間値K(階調データ)を算出する』場合では、図5上では、点P34のように示され、この点P34は、テーブル1を示す点P21〜点P24およびテーブル2を示す点P41〜点P44に囲まれる6面体の中心に位置する。すなわち、下記の6個の領域に含まれるようになる。
第1領域→点P21・点P23・点P22・点P43で囲まれる領域
第2領域→点P21・点P22・点P42・点P43で囲まれる領域
第3領域→点P21・点P42・点P41・点P43で囲まれる領域
第4領域→点P21・点P41・点P44・点P43で囲まれる領域
第5領域→点P21・点P44・点P24・点P43で囲まれる領域
第6領域→点P21・点P24・点P23・点P43で囲まれる領域
かかる場合、6個の領域のうちの一つに基づく補間式を用いて、補間値Kを算出することができる。
【0121】
例えば、第1領域の場合は、上記した、a=13/16、b=−3/32、c=−1/5、d=100を用いればよいので、点P34((ξ、η、ζ)=(16、16、20))の補間値Kは、下記の式より107.5となる。
(13/16)×16+(−3/32)×16+(−1/5)×20+100=107.5。
【0122】
また、例えば、第3領域の場合、
点P21→0a+0b+40c+d=92
点P42→32a+0b+0c+d=192
点P41→0a+0b+0c+d=142
点P43→32a+32b+0c+d=123
となり、これらの4式から、
a=−50/32、b=31/32、c=−5/4、d=142となる。
【0123】
その結果、点P34((ξ、η、ζ)=(16、16、20))の補間値Kは、下記の式より107.5となる。
(−50/32)×16+(31/32)×16+(−5/4)×20+142=107.5。
【0124】
そして、他の第2領域および第4〜6領域においても、上記第1・3領域と同様の方法で補間演算することができ、その補間値Kは107.5となる。
【0125】
以上のように、本実施の形態の液晶表示装置では、上記の点P34のように、第1〜6領域のどの領域であっても該点P34を囲める場合、その各領域の補間式を用いて、補間値Kを算出してもよい。
【0126】
なぜならば、上記の各第1〜6領域の補間式から求めた補間値Kは同一の値となるためである。これは、各領域の異なる補間式が、異なる領域(第1〜6領域)の境界線である点P21―点P43の線上(対角線上)で連続するためである(接点を持つためである)。その結果、各領域で求められた補間値Kは、その各領域の境界線上で同一の値となるので、各領域間の連続性が維持されることになる(異なる領域の補間式を用いても、その領域の境界上の補間値が不連続にはならない)。つまり、一空間を用いて目標階調データを算出しても、その目標階調データが同一の値となり、補間式の選択の幅が広がることになる。
【0127】
実施の形態1・2では、補間式に1次式を用いたが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、2次式等の多項式を用いても、補間値を算出することができる。この例について、以下の実施の形態3において説明する。
〔実施の形態3〕
本発明における他の実施の形態について説明すれば、以下の通りである。なお、実施の形態1・2で用いた部材と同様の機能を有する部材については、同一の符号を付記し、その説明を省略する。
【0128】
実施の形態1での手順1(第1補間演算)において、(ξ、η)に関する2次式を補間式として定義すると、補間式は、aξ2+bη2+cξη+dξ+eη+f=Hとなる。そして、第1補間値Hを求めるためにはa・b・c・d・e・fの6個の未知数を求めなくてはならない。そのため、この6個の未知数を求めるためには、図6に示す局所座標において、少なくとも6個の点が必要となる。
【0129】
上記の場合、点P31に対応する第1補間値Hを求めるには、実施の形態1の手順1同様に、既知の4点(点P21〜点P24)の領域において、点P31を含んだ3点(点P21・点P22・点P23で囲まれる領域(領域A))の領域を選択する。そして、残りの必要な3点は、例えば、上記の既知の点から、例えば線形補間等により求めた中間点P51〜53を用いる。
【0130】
なお、この中間点は、線形補間によって求められるものに限定するものではなく、その他の補間演算で算出してもよい。また、補間精度の向上を図るなら実測から求めるのが好ましい。また、この中間点を求めるとは、後階調値、前階調値、階調データの3つの数値を把握することを意味する。したがって、例えば、点P22と点P23との間(例えば、上記両点(点P22・23)のちょうど中心)に位置する中間点P51の(後階調値、前階調値、階調データ)を線形補間にて求めるとすると、(96、48、111.5)となる((後階調局所軸ξ、前階調局所軸η、階調データ)=(32、16、111.5))。
【0131】
そして、上記の点P21〜23および中間点P51〜53から、(ξ、η)およびHに該当する数値を代入して、各点(点P21〜23および中間点P51〜53)に対応する式を作成する。
【0132】
例えば、点P23((ξ、η)=(32、32))の場合、322a+322b+(32×32c)+32d+32e+f=105となる。そして、このような対応式を各点毎に作成し、それらの式から、(a・b・c・d・e・f)を求める。そして、点P31((ξ、η)=(16、16))と、上記の(a・b・c・d・e・f)とから、第1補間値Hを求めることができる。
【0133】
以上のように、補間式に多項式を用いれば、1次式から算出した第1補間値Hに比べて、さらに補間精度が高まる。また同様に、実施の形態1の手順2でも、補間式に多項式を用いれば、1次式から算出した第2補間値Iに比べて、さらに補間精度が高まる。したがって、これらの多項式を用いて求められた第1補間値H・第2補間値Iから求められる第3補間値Jも当然に一層精度のよい補間値となる。
【0134】
また、実施の形態2での補間演算において、(ξ、η、ζ)に関する2次式を補間式として定義すると、補間式は、aξ2+bη2+cζ2+dξη+eηζ+fζξ+gξ+hη+iζ+j=Kとなる。そして、補間値Kを求めるためにはa・b・c・d・e・f・g・h・i・jの10個の未知数を求めなくてはならない。そのため、この10個の未知数を求めるためには、図7に示すように、局所座標において、少なくとも10個の点が必要となる。なお、上記の補間式において、ξ・η・ζからなるξηζの項は必要ない。なぜならば、3次式になっているためである。
【0135】
上記の場合、点P33に対応する補間値Kを求めるには、実施の形態2の手順同様に、既知の8点(点P21〜点P24および点P41〜点P44)の領域において、点P33を含んだ4点の領域を選択する。そして、残りの必要な6点は、上記の中間点P51〜53と同様に、例えば、上記の既知の点から線形補間等により求めた中間点P51〜56を用いる。
【0136】
そして、上記の点P21〜23および中間点P51〜56から、(ξ、η、ζ)およびKに該当する数値を代入して、各点(点P21〜23および中間点P51〜56)に対応する式を作成する。
【0137】
例えば、点P23((ξ、η、ζ)=(32、32、40))の場合、322a+322b+402c+(32×32×d)+(32×40×e)+(40×32×f)+32g+32h+40i+j=105となる。
【0138】
そして、このような対応式を各点毎に作成し、それらの式から、(a・b・c・d・e・f・g・h・j)を求める。そして、点P33((ξ、η、ζ)=(16、16、30))と、上記の(a・b・c・d・e・f・g・h・i・j)とから、補間値Kを求めることができる。
【0139】
以上のように、補間式に多項式を用いれば、1次式から算出した補間値Kに比べて、さらに補間精度が高まる。
【0140】
なお、実施の形態1〜3においては、温度変化の状況に応じ、補間式を用いて目標階調データ(例えば、補間式K)を取得した。しかし、温度変化に限定するものではなく、例えば、セルの膜厚、映像周波数等に応じても、上記のように、テーブルを複数備えていて、これを局所座標を用いて使用することで、目標階調データを取得することができる。
【0141】
また、実施の形態1での点P32を含む領域A(補間式▲1▼を含む領域)と領域B(補間式▲2▼を含む領域)とは、点P21−点P23の対角線を対称軸として自由に折り返すことができる(図4・5・7参照)。このことは、対称軸上で、補間式が連続していることを意味するともいえる。また、実施の形態3での、点P34を含む第1〜6領域に含まれる各々の補間式も、点P21−点P43の対角線を対称軸として自由に折り返すことができる(図5・8参照)。したがって、実施形態の1同様に、補間式が連続していることを意味するともいえる。
【0142】
また、実施の形態1〜3での領域(例えば、領域A・Bや第1〜6領域)の数は、未定値の数と何ら関係がない。なぜならば、例えば、領域A・Bを含む領域(全領域)は、既知である任意の3点で区切ることができるためである。つまり、点P21〜点P24以外の点であっても既知な点であれば、自由に全領域内の領域数が変化することになるためである。なお、上記の既知の点は、点P21〜点P24から例えば線形補間等で求めてもよい。
【0143】
また、用いられる補間式は、図4では2次元座標に対する直線、図5では3次元座標に対する平面、図6では2次元座標に対する楕円、図7では3次元座標に対する楕円体を表すものである。
【0144】
また、液晶パネルの液晶材料に電圧印加を行うユニットあるいはプログラムは、ディスプレイコントローラーの内部または外部に組み込まれているともいえる。
【0145】
また、本実施の形態の液晶表示装置は、印加電圧を変えることで階調表示を行っており、さらに、階調変化の際に対応する電圧差より大きな電圧を印加するオーバーシュート駆動を行っている。その上、該印加電圧を複数2以上の温度領域間で切り替える表示装置であってもよい。有限個階調間の出力階調の値、もしくは、温度など付加的な条件によって変わる出力階調に対し、局所座標を用いた補間を行ってもよい。なお、上記の温度以外に、たとえば、セル厚、映像周波数等の付加的条件に対しても同様の拡張も可能である。
【0146】
また、本実施の形態の液晶表示装置は、該液晶表示装置において、前階調と後階調に関して、局所座標を用いて表現される階調領域もしくは、温度などの付加的条件によって定義される空間座標に対し空間軸の数をnとした場合、n+1の頂点を持つ領域に分割し、補間演算するものともいえる。
【0147】
これによると、液晶表示装置は、温度等の複数の付加的条件のもとで、複数の階調間に対し、有限個の出力階調を格納した複数のLUTから、連続な出力階調を算出する演算方法を用いることになり、自然な高速表示を行う表示方法を提供することができることになる。
【0148】
また、本実施の形態の液晶表示装置は、以下のように表現することもできる。液晶表示装置は、印加電圧を変えることで階調表示を行う液晶表示装置であって、複数(2以上)の温度、セル厚、映像周波数等の付加的条件のもとで、前表示および後表示の階調に対し、出力階調が設定されており、出力階調の補間演算を行う際に、温度、セル厚、映像周波数等の付加的条件、前表示および後表示の階調で定義される空間軸に付随する、局所座標を用いた補間演算を行うことにより、補間の連続性を高め、演算誤差により発生する映像ノイズを低減することを特徴としている。
【0149】
このように、温度、セル厚、映像周波数等の付加的条件のもとで、出力階調を、付加的条件、前表示および後表示の階調で定義される空間で補間演算を用いて算出することにより、ハード的にはメモリ、ゲートなどリソースの低減、ソフト的には、補間の連続性を高めることにより、演算誤差により発生する映像ノイズを低減できる。
【0150】
また、液晶表示装置は、印加電圧を変えることで階調表示を行う液晶表示装置であって、複数(2以上)の温度、複数(2以上)のセル厚、及び/又は複数(2以上)の映像周波数等の付加的条件のもとで、前表示および後表示の階調に対し、出力階調が設定されており、出力階調の補間演算を行う際に、複数の付加的条件に対し、前表示および後表示の階調で定義される空間軸に付随する、局所座標を用いた補間演算を行うことにより、補間の連続性を高め、演算誤差により発生する映像ノイズを低減することを特徴としている。
【0151】
このように、温度、セル厚、映像周波数等の付加的条件のもとで、出力階調を、前表示および後表示の階調で定義される空間で補間演算を用いて算出することにより、ハード的には上記の液晶表示装置よりもさらに、メモリ、ゲートなどリソースの低減ができ、ソフト的には、補間の連続性を高めることにより、演算誤差により発生する映像ノイズを低減できる。
【0152】
また、液晶表示装置は、上記の局所座標を用いた補間演算において、補間軸の数n(2以上)に対し、n+1の頂点を持つ局所領域に分割し、補間演算を行うことにより、出力階調の連続性を高め、演算誤差により発生する映像ノイズを低減することを特徴としている。
【0153】
これによると、局所座標を用いて、補間軸n(2以上)の多次元の補間演算を行う際、1次式で補間が可能となることから、ハード的にはメモリ、ゲートなどリソースの低減、ソフト的には、補間の連続性を高めることにより、演算誤差により発生する映像ノイズを低減できる。
【0154】
また、液晶表示装置は、上記の局所座標を用いた補間演算において、補間軸の数n(2以上)に対し、n+1の頂点を持つ局所領域に分割し、頂点と各辺の中間点の値を用いて補間演算を行うことにより、出力階調の連続性を高め、演算誤差により発生する映像ノイズを低減することを特徴としている。
【0155】
これによると、局所座標を用いて、補間軸n(2以上)の多次元の補間演算を行う際、2次式で補間が可能となることから、ハード的にはメモリ、ゲートなどリソースの低減、ソフト的には、さらに補間の連続性を高めることになり、演算誤差により発生する映像ノイズを低減できる。
【0156】
また、本発明の液晶表示装置は、画素を有し、この画素に対して、フレーム毎に階調データ(印加階調値)に基づいた階調電圧(印加電圧)を印加することで階調表示を行う液晶表示装置において、表示すべきフレームの階調データとして順次入力される階調データを記憶し、その階調データを1フレーム分遅らせて、直前フレームの階調データとして出力する記憶部と、上記の表示すべきフレームの階調データと、直前フレームの階調データとによって特定される出力すべき階調データを示すLUTを、付加的条件に応じて予め複数個記憶しているLUTメモリと、上記付加的条件を測定する付加的条件測定部と、上記の表示すべきフレームの階調データと、上記の出力すべきフレームの階調データと、上記記憶部からの直前フレームの階調データと、上記付加的条件の測定データとを受信するとともに、上記の複数個のLUTを参照しながら補間演算することで、階調表示に必要な階調データを目標階調データとして算出する印加階調値取得部とを含み、上記印加階調値取得部は、LUT毎に、表示すべきフレームの階調データと直前フレームの階調データとを格子点とする座標系を設定するとともに、その座標系において上記目標階調データに対応する格子点を含有する局所座標系を設定し、この局所座標系を用いた補間演算を行うことで、該LUTに示されない階調データをテーブル補間値として算出し、さらに、LUT毎の上記テーブル補間値を用いて、上記の測定データに応じた補間演算を行うことで、上記目標階調データを算出することを特徴としている。
【0157】
また、本発明の液晶表示装置は、画素を有し、この画素に対して、フレーム毎に階調データに基づいた階調電圧を印加することで階調表示を行う液晶表示装置において、表示すべきフレームの階調データとして順次入力される階調データを記憶し、その階調データを1フレーム分遅らせて、直前フレームの階調データとして出力する記憶部と、上記の表示すべきフレームの階調データと、直前フレームの階調データとによって特定される出力すべき階調データを示すLUTを、付加的条件に応じて予め複数個記憶しているLUTメモリと、上記付加的条件を測定する付加的条件測定部と、上記の表示すべきフレームの階調データと、上記記憶部からの直前フレームの階調データと、上記付加的条件の測定データとを受信するとともに、上記の複数個のLUTを参照しながら補間演算することで、階調表示に必要な階調データを目標階調データとして算出する印加階調値取得部とを含み、上記印加階調値取得部は、上記の表示すべきフレームの階調データと直前フレームの階調データと測定データとを格子点とする座標系を設定するとともに、上記目標階調データに対応する点を含有する局所座標系を設定し、この局所座標系を用いた補間演算を行うことで、上記目標階調データを算出することを特徴としている。
【0158】
別の実施の形態として、局所座標で表される4個の前階調値と後階調値のグループ(複数)に対して、たとえば4個(4個に限定されない。)の印加階調値(液晶に印加される階調値)からなる種々のセット(組)が、複数のメモリブロック中に格納されていてもよい。更に、局所座標(ξ、η)の1次式aξ+bη+c=Hの変数値a、b、及びcが決定され、これらの変数値が、格納済の4個の印加階調値と共に一つのメモリブロック中に格納されてもよい。格納済の4個の印加階調値のうち3個を「アップ」値(前階調値をそれより高い後階調値に増加させるために使用される。)として使用し、1次式中のa、b、及びcの一つのセットを決定し、格納してもよいし、及び/又は格納済の4個の印加階調値のうち上記とは異なる3個を「ダウン」値(前階調値をそれより低い後階調値に減少させるために使用される。)として使用し、1次式中のa、b、及びcの他の一つのセットを決定し、格納してもよい。
【0159】
それから、階調表示が適切に行えるように、液晶に実際に印加される適切な階調値Hを適切に補間するために、前階調値及び後階調値が1ブロック内の格納済の値(複数)の間に収まるように、対応する格納済の当該ブロックにおける「アップ」用又は「ダウン」用a、b、及びcの変数値が正確な補間のために使用される。このように、適切な印加階調値Hのための正確な補間が、対応するブロックの局所座標系の格納済の1次式中のa、b、及びcを使用した、局所座標(ξ、η)で表された前階調値及び後階調値に基づいて行われる。限定されない例を以下に示す。
【0160】
最初に、局所座標で表される4個の前階調値及び後階調値のグループのための4個の印加階調値(液晶に印加される階調値)からなる複数のセットが、たとえば、一つのルックアップテーブルの複数のメモリブロック中に格納される。たとえば、図3(a)のテーブル1中の4個の前階調値及び後階調値のグループに対応する9番目のメモリブロック内に、印加階調値32(前階調値32と後階調値32とに対応する。)、印加階調値92(前階調値32と後階調値64とに対応する。)、印加階調値64(前階調値64と後階調値64とに対応する。)、及び印加階調値24(前階調値64と後階調値32とに対応する。)が格納されていてもよい。これらの印加階調値は既知であるので、局所座標(ξ、η)の1次式aξ+bη+c=Hの対応する「アップ」用及び/又は「ダウン」用a、b、及びcの値も特定できる。このように、これらは、印加階調値と共に9番目のメモリブロック中に格納される。つまり、「アップ」用a、b、及びcは、それぞれ、a=60/32、b=−28/32、及びc=32となる。また、「ダウン」用a、b、及びcは、それぞれ、a=40/32、b=−10/32、及びc=32となる。
【0161】
なお、図3(a)のテーブル1中には、たとえば、4個の前階調値及び後階調値のグループに対応するメモリブロックが、合計64個存在する。すなわち、図3(a)のテーブル1中には、0番目のメモリブロック(印加階調値0、88、32、及び0が格納されている。)〜7番目のメモリブロック(印加階調値238、255、255、及び238が格納されている。)、…、56番目のメモリブロック(印加階調値0、8、0、及び0が格納されている。)〜63番目のメモリブロック(印加階調値224、255、255、及び220が格納されている。)の合計64個存在する。
【0162】
また、以上は、図3(a)のテーブル1において、合計64個のメモリブロックが存在する場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、4個、8個、16個、又は32個等のメモリブロックが存在する場合でもよく、これらの各場合において各メモリブロック内に格納済の印加階調値のうち、3個を「アップ」値として使用し、1次式中のa、b、及びcの一つのセットを決定し、格納してもよいし、及び/又は格納済の上記印加階調値のうち上記とは異なる3個を「ダウン」値として使用し、1次式中のa、b、及びcの他の一つのセットを決定し、格納してもよい。各メモリブロック内に格納済の印加階調値の数に応じて表示精度を変えることが可能となる。つまり、表示精度に応じて、各メモリブロック内に格納済の印加階調数を設定することによって、所望の表示が得られる。
【0163】
以上のように、メモリブロック中の格納済の値を使用して補間することによって、メモリに格納されていない前階調値及び後階調値に係る正確な印加階調値を迅速に且つ容易に求めることが可能となる。たとえば、局所座標(48、56)に対応する前階調値48及び後階調値56に対して、上記9番目のメモリブロック中の値が使用される。なぜなら、前階調値48は9番目のメモリブロックに格納済の前階調値32と64の間に収まると共に、前階調値56は格納済の前階調値32と64の間に収まるからである。更に、前階調値48が後階調値56に増加されるので、9番目のメモリブロックに対して、対応する格納済の「アップ」用a、b、及びcの値を使用してもよい。これらの値を局所座標(48、56)の1次式aξ+bη+c=Hに代入すると、正確な印加階調値Hである73が迅速且つ能率的に決定される。
【0164】
なお、採用した上記補間演算は、線形補間演算に限定されない。本発明に係る種々の実施の形態によれば、本発明の種々の実施の形態のそれぞれに記載の多種多様な補間演算(たとえば、2次式を含む多項式を用いる補間演算等)は、上述のメモリブロック参照態様(look−up aspect)に適用可能である。また、このメモリブロック参照は、補間式がaξ+bη+cζ+d=Kを満足する局所座標(ξ、η、ζ)に関する1次式によって定義される場合に適用可能である。更に、たとえば、印加階調値IやJ等の補間値を前述のようにして求めるために、温度やその他の付加的条件を含む補間は、メモリブロックを使用して同様に行える。
【0165】
このようにして、液晶表示装置は、複数のメモリブロックを含む少なくとも一つのメモリを含み、各ブロックは複数の階調電圧値を格納し、各階調電圧値は液晶ディスプレイ(表示)を前階調電圧値から後階調電圧値に変え、これらの電圧値は局所座標空間の一対の前階調値及び後階調値に対応する液晶表示装置に展開し得る。この液晶表示装置は、更に、階調値を補間するようにする、また、現在表示されている階調から所望の目標階調に液晶表示を変えるようにする印加階調値取得部を有している。印加階調値は、局所座標内の現在表示中の階調値(前階調値)および所望の目標階調値(後階調値)に近い階調電圧値を含む少なくとも一つの上記メモリのメモリブロックを使用して行う補間によって決定されるようになっている。更に、上記複数のメモリブロックは、上記階調値を補間するときに使用可能な変数を格納するようになっている。
【0166】
本発明に係る液晶表示装置は、次のように表現することもできる。即ち、本発明に係る液晶表示装置は、以上のように、液晶に印加する電圧を変えることで階調表示を行い、1フレーム前の階調である前階調と次フレームの階調である後階調とに対応付けて、液晶に実際に印加する印加階調値が設定されている液晶表示装置であって、階調間を間引いて用意されると共に、上記印加階調値が格納された複数のルックアップテーブルと、上記複数のルックアップテーブルを参照して、該当する印加階調値が格納されていない場合に、格納された印加階調値に基づいて補間演算した値を上記印加階調値として取得する印加階調値取得手段とを含んでいる。
【0167】
上記の液晶表示装置によれば、液晶に印加する電圧を変化させることによって、階調表示が行われる。この際、1フレーム前の階調と次フレームの階調とに対応つけて液晶に実際に印加される印加階調値が設定される。
【0168】
従来液晶表示装置においては、液晶材料を急峻に目標階調へと動かす“オーバーシュート駆動”が用いられている。このオーバーシュート駆動では、液晶材料に印加すべき印加階調値を定めたルックアップテーブルを予め用意しておき、これに基づき電圧印加を行うようになっている。この場合、階調変化の全パターンに対応する印加電圧値(全ての階調の印加電圧値)を予め求めることによってLUTを作成しているので、該LUTを記憶するメモリの容量が著しく大きくなってしまうという問題を招来する。
【0169】
そこで、本発明の液晶表示装置においては、ルックアップテーブルは、階調間を間引いて用意される。したがって、ルックアップテーブルのメモリ容量を、全ての階調の印加電圧値を求める場合よりもはるかに小さくできる。
【0170】
本液晶表示装置は、更に印加階調値取得手段を備えているので、この印加階調値取得手段は、上記複数のルックアップテーブルを参照して、該当する印加階調値が格納されていない場合に、格納された上記印加階調値に基づいて補間演算した値を上記印加階調値として取得する。なお、印加階調値取得手段は、該当する印加階調値が格納されている場合には、格納された印加階調値を取得する。
【0171】
また、上記印加階調値取得手段は、上記前階調及び後階調を軸とする局所座標を用いて補間演算することが好ましい。この場合、局所座標を用いているので、その分、精度が向上する。
【0172】
更に、上記複数のルックアップテーブルは、上記液晶の応答特性を変化させる付加的条件に応じて用意されると共に、該付加的条件間を間引いて用意され、上記印加階調値取得手段は、該当する付加的条件に合ったルックアップテーブルがない場合に、格納された上記印加階調値に基づいて補間演算した値を上記印加階調値として取得することが好ましい。
【0173】
従来の液晶表示装置においては、温度等の付加的条件によっては、適切なオーバーシュート駆動を実施できず、自然な高速表示を行えない。そこで、本液晶表示装置によれば、ルックアップテーブルは、上記液晶の応答特性を変化させる付加的条件に応じて用意されると共に、該付加的条件間を間引いて用意される。
【0174】
このように付加的条件を考慮しているにもかかわらず、ルックアップテーブルにおいて付加的条件が間引いて用意されるので、メモリ容量が大幅に大きくなることなしに、付加的条件に応じて適切なオーバーシュート駆動が実施でき、自然な高速表示が行える。
【0175】
上記の印加階調値取得手段は、上記複数のルックアップテーブルを参照して、付加的条件に合ったルックアップテーブルがない場合には、格納済の内容に基づいて補間演算した値を上記印加階調値として取得する。なお、印加階調値取得手段においては、付加的条件に合ったルックアップテーブルがある場合には、このルックアップテーブルに格納済の内容に基づいて得られた印加階調値が使用される。本発明の液晶表示装置は、以上のように、液晶に印加する電圧を変えることで階調表示を行い、1フレーム前の階調である前階調と次フレームの階調である後階調とに対応付けて、液晶に実際に印加する印加階調値が設定されている液晶表示装置において、前階調と後階調とに対応つけて印加階調値が格納されたルックアップテーブル(LUT)が、液晶の応答特性を変化させる付加的条件に応じて複数設けられ、かつ、上記複数のLUTを参照して、付加的条件と前階調および後階調の組み合わせとに応じた印加階調値として、当該付加的条件および組み合わせに該当する印加階調値がLUTに格納されている場合はその値をそのまま取得する一方、それ以外の場合は、LUTに格納されている当該付加的条件および組み合わせに近い印加階調値を用いて補間演算することで値を取得する印加階調値取得手段を備えており、上記印加階調値取得手段は、前階調および後階調の組み合わせ間においては、前階調と後階調とで定義される空間軸に付随する局所座標を用いて補間演算を行うことを特徴としている。
【0176】
液晶表示装置は、通常、画素に対して印加階調値に基づいた印加電圧を印加することで階調表示を行っている。そして、従来、液晶表示装置においては、液晶の応答特性を早くするために、例えば、画素の階調データが、前フレームの階調データである前階調から次フレームの階調データである後階調に切り替わった際、液晶に印加される印加電圧を、階調データ間の違いに対応する電圧差より大きくするオーバーシュート駆動が用いられている。
【0177】
この切り替えに応じた印加電圧(前階調から後階調に切り替わるときに対応した印加階調値に基づいた印加電圧)を示す印加階調値は、前階調と後階調とに対応付けて、LUTに格納されており、該LUTより見つけだして、該印加電圧を印加して画素の階調表示を行っている。
【0178】
本発明の液晶表示装置では、このLUTを記憶するためのメモリ等の容量を小さく抑え得るように、前階調と後階調とは全階調ではなく、階調間を間引いてLUTを作成しており、印加階調値取得手段が、切り替えに対応した印加階調値、つまり、前階調と後階調との組み合わせに直接該当する印加階調値がLUTに格納されている場合はその値を用いる一方、該当する印加階調値が格納されていない場合は、LUTに格納されている当該組み合わせに近い組み合わせの印加階調値の値を補間演算することで、取得するようになっている。
【0179】
また、本発明の液晶表示装置では、さらに、温度等の液晶の応答特性を変化させる付加的条件に応じてLUTが複数個を用意されており、付加的条件をも加味した印加階調値を取得できるようになっている。この場合も、LUTを記憶するためのメモリ等の容量を小さく抑え得るように、付加的条件が温度であるならば、全温度ではなく、温度間を間引いてLUTの数を抑えており、印加階調値取得手段が、当該付加的条件に合ったLUTがある場合は、該LUTの値を元に得られた印加階調値を使用し、付加的条件に合ったLUTがない場合は、当該付加的条件に近い、つまり、付加的条件が温度であれば、その温度に近い温度のLUTを複数使用し、各LUTを元に得られた印加階調値を元に補間演算することで、当該付加的条件に応じた印加階調値を取得するようになっている。
【0180】
そして特に、本発明の液晶表示装置では、補間演算して前階調及び後階調の複数の組み合わせに付加的条件を加味した印加階調値を得るにあたり、前階調および後階調の組み合わせ間における補間演算は、LUTに示される後階調と前階調とで定義される空間軸に付随する局所座標を用いるようになっている。このように、局所座標を用いた場合、補間領域を領域全体で補間する場合に比べて小さく設定でき、例えば、線形補間等のような単純な補間でも充分な精度が補償できるために、前階調および後階調の組み合わせ間における補間精度が上がり、前階調および後階調の組み合わせ間における補間演算にて求めた値が、より実測に近い連続性の高いものとなるため、付加的条件に対しては、たとえ普通に演算補間したとしても、付加的条件を考慮した高精度の印加階調値を算出することが可能となる。
【0181】
このように、上記の液晶表示装置では、例えば、温度、セル厚、映像周波数(フレーム周波数)等の付加的条件による影響のもとであっても、その付加的条件に応じた印加階調値、すなわち補間値を補間演算にて精度よく求めることができる。特に、付加的条件に合ったLUTがない場合であっても、最終的な印加階調値を求めるために用いた値(各LUTの印加階調値(補間値))が、局所座標を用いて精度よく求められているため、印加階調値が高精度の補間値となっている。
【0182】
したがって、本発明の液晶表示装置は、例えば、従来のような局所座標を用いない上に、温度等の付加的条件を考慮しない補間値に比べて、メモリ等の容量を増加させることなく、付加的条件を考慮しながら高精度の印加階調値を算出できる。その結果、補間演算を用いることで、LUTを格納するためのメモリの容量を極力削減しながら、かつ、温度等の付加的条件に左右されることなく、適切なオーバーシュート駆動を実施して、自然な高速表示を行える。
【0183】
また、本発明の液晶表示装置では、上記の構成に加えて、上記印加階調値取得手段は、局所座標を用いて補間演算を行うにあたり、LUT内に格納されている前階調および後階調の組み合わせの中から、補間演算にて取得しようとする当該前階調および後階調の組み合わせに近い4つの組み合わせを選択し、そのうちの1つの組み合わせを局所座標系の原点とし、該原点と他の組み合わせとの差分を局所変数とすることが好ましい。
【0184】
上記の構成によれば、局所座標を設定するとき、まず、補間演算にて取得しようとする前階調と後階調との組み合わせ(目標組み合わせ階調)に近い4つの組み合わせ、例えば、既にLUTに格納されている前階調と後階調の組み合わせのうち、目標組み合わせ階調に近い組み合わせを、前階調と後階調とで定義される空間軸に表示する。そして、上記の4つの組み合わせのうち、1つの組み合わせを原点とした局所座標を設定する。
【0185】
かかる局所座標では、例えば、前階調・後階調の値をそのまま用いて定義する局所座標に比べて、目標組み合わせ階調の属する局所座標を正しく特定することができるので、取得する印加階調値(補間値)の補間精度が向上することになる。
【0186】
また、本発明の液晶表示装置は、以上のように、液晶に印加する電圧を変えることで階調表示を行い、1フレーム前の階調である前階調と次フレームの階調である後階調とに対応付けて、液晶に実際に印加する印加階調値が設定されている液晶表示装置において、前階調と後階調とに対応つけて印加階調値が格納されたLUTが、液晶の応答特性を変化させる付加的条件に応じて複数設けられ、かつ、上記複数のLUTを参照して、付加的条件と前階調および後階調の組み合わせとに応じた印加階調値として、当該付加的条件および組み合わせに該当する印加階調値がLUTに格納されている場合はその値をそのまま取得する一方、それ以外の場合は、LUTに格納されている当該付加的条件および組み合わせに近い印加階調値を用いて補間演算することで値を取得する印加階調値取得手段を備えており、上記印加階調値取得手段は、前階調と後階調と付加的条件とで定義される空間軸に付随する局所座標を用いて補間演算を行うことを特徴としている。
【0187】
上記の構成によれば、所望の組み合わせの印加階調値がLUTに格納されている場合はその値をそのまま出力する一方、該当する印加階調値がLUTにない場合は補間演算を行うようになっている。
【0188】
この補間演算では、印加階調値取得手段が、付加的条件(例えば、温度等)に応じて複数格納されたLUTを用いて行うようになっている。特に、この補間演算では、LUTに示される後階調と前階調と該付加的条件とで定義される空間軸に付随する局所座標を用いる。例えば、付加的条件に合ったLUTがある場合、該LUTに対応した局所座標を用いて、線形補間等の補間演算を用いて印加階調値(補間値)を取得する。
【0189】
一方、付加的条件に合ったLUTがない場合は、付加的条件に近い複数のLUTを用いて、印加階調値を求め(補間値)を取得する。
【0190】
このように、上記の液晶表示装置では、例えば、温度、セル厚、映像周波数(フレーム周波数)等の付加的条件による影響のもとであっても、その付加的条件に応じた印加階調値(補間値)を、局所座標を用いた補間演算にて精度よく求めることができる。
【0191】
したがって、本発明の液晶表示装置は、例えば、従来のような局所座標を用いない上に、温度等の付加的条件を考慮しない補間値に比べて、付加的条件を考慮しながら高精度の印加階調値を算出できる。その結果、補間演算を用いることで、LUTを格納するためのメモリの容量を極力削減しながら、かつ、温度等の付加的条件に左右されることなく、適切なオーバーシュート駆動を実施して、自然な高速表示を行える。
【0192】
また、本発明の液晶表示装置では、上記の構成に加えて、上記印加階調値取得手段は、局所座標を用いて補間演算を行うにあたり、当該付加的条件に近い2つのLUTを用い、各LUT内に格納されている前階調および後階調の組み合わせの中から、補間演算にて取得しようとする当該前階調および後階調の組み合わせに近い4つの組み合わせをそれぞれ選択し、これら8つの組み合わせで構成される空間に対して、そのうちの1つの組み合わせを局所座標系の原点とし、該原点と他の組み合わせとの差分を局所変数とすることが好ましい。
【0193】
上記の構成によれば、局所座標を設定するとき、まず、付加的条件に近い2つのLUTを選択し、各LUTにおいて、補間演算にて取得しようとする前階調と後階調との組み合わせ(目標組み合わせ階調)に近い4つの組み合わせを選択する。したがって、2つのLUTを用いるので、8つの組み合わせを選択する。そして、上記の8つの組み合わせのうち、1つの組み合わせを原点とした局所座標を設定する。
【0194】
かかる局所座標では、例えば、前階調・後階調・付加的条件の値をそのまま用いて定義する局所座標に比べて、目標組み合わせ階調の属する局所座標を正しく特定することができるので、取得する印加階調値(補間値)の補間精度が向上することになる。
【0195】
また、本発明の液晶表示装置は、以上のように、液晶に印加する電圧を変えることで階調表示を行い、1フレーム前の階調である前階調と次フレームの階調である後階調とに対応付けて、液晶に実際に印加する印加階調値が設定されている液晶表示装置において、前階調と後階調とに対応付けて印加階調値が格納されたLUTと、前階調および後階調の組み合わせに応じた印加階調値として、上記LUTを参照し、LUT内に当該組み合わせの印加階調値が格納されている場合はその値をそのまま取得する一方、LUT内に当該組み合わせの印加階調値が格納されていない場合は、LUT内に格納されている当該組み合わせに近い複数の印加階調値を用いて補間演算することで値を取得する印加階調値取得手段とを有し、上記印加階調値取得手段は、補間演算するにあたり、前階調と後階調とで定義される空間軸に付随する局所座標を用いることを特徴としている。
【0196】
上記の構成によれば、取得しようとする前階調と後階調との組み合わせ(目標組み合わせ階調)に対応する印加階調値を、前階調と後階調とで定義される空間軸に付随する局所座標を用いて算出(取得)している。そのため、例えば、局所座標を用いない補間演算にて取得される印加階調値に比べて、高精度の印加階調値(補間値)となる。
【0197】
また、本発明の液晶表示装置では、上記の構成に加えて、上記印加階調値取得手段は、局所座標を用いて補間演算を行うにあたり、LUT内に格納されている前階調および後階調の組み合わせの中から、補間演算にて取得しようとする当該前階調および後階調の組み合わせに近い4つの組み合わせを選択し、そのうちの1つの組み合わせを局所座標系の原点とし、該原点と他の組み合わせとの差分を局所変数とすることが好ましい。
【0198】
上記の構成によれば、局所座標を設定するとき、まず、補間演算にて取得しようとする前階調と後階調との組み合わせ(目標組み合わせ階調)に近い4つの組み合わせ、すなわち、既にLUTに格納されている前階調と後階調の組み合わせのうち、目標組み合わせ階調に近い組み合わせを、前階調と後階調とで定義される空間軸に表示する。そして、上記の4つの組み合わせのうち、1つの組み合わせを原点とした局所座標を設定する。
【0199】
かかる局所座標では、例えば、前階調・後階調の値をそのまま用いて定義する局所座標に比べて、目標組み合わせ階調の属する局所座標を正しく特定することができるので、取得する印加階調値(補間値)の補間精度が向上することになる。
【0200】
また、本発明の液晶表示装置では、上記の構成に加えて、上記印加階調値取得手段は、局所座標を用いた補間演算を行うにあたり、該局所座標の座標軸の数n(nは2以上の整数)に対し、局所座標で表される空間を、印加階調値が既知の組み合わせを頂点とするn+1の数の頂点からなる領域に分割し、各分割した領域ごとに補間演算を行うことが好ましい。
【0201】
上記の構成によれば、例えば、後階調・前階調・付加的条件を軸とする座標(3次元の座標)に付随する局所座標であれば、4つの点で印加階調値に対応する局所座標上の点(目標点)を囲えることになる。そして、この局所座標の3本(n=3)の座標軸で表現される目標点を、補間演算に用いる補間式で最も簡単に表現しようとすると、4つの未知数が必要となる。そのため、4つ(n+1=3+1)の格子点が必要となる。すなわち、目標点を例えば1次式で表現して補間演算を行おうとすると、4つの格子点があればよいことになる。したがって、上記構成によると、1次式を用いた補間式で補間演算できることになり、補間演算の計算に要する労力を低減できる(例えば、メモリの容量等の削減)。
【0202】
また、本発明の液晶表示装置では、上記の構成に加えて、上記印加階調値取得手段は、さらに、上記のn+1の数の頂点に加え、該n+1の頂点を各々接続した辺に位置する中間点を用いて補間演算を行うことが好ましい。
【0203】
上記の構成によれば、補間式に用いることのできる点が増加することになる。したがって、例えば、2次式等の多項式を用いた補間演算を行うことができる。そのため、1次式に比べて、補間精度を向上させることができる。
【0204】
なお、本発明は、上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的手段に含まれる。
【0205】
【発明の効果】
本発明の液晶表示装置は、以上のように、それぞれ、複数の前階調値及び後階調値と、液晶ディスプレイに印加される対応階調電圧値とを格納する少なくとも一つのルックアップテーブルと、少なくとも一つの上記ルックアップテーブルを参照し、前階調から後階調に液晶ディスプレイを変えるために上記液晶ディスプレイに印加される階調電圧値を決定する印加階調値取得手段とを備え、対応印加階調値は、それに係る前階調値及び後階調値が格納された、少なくとも一つの上記ルックアップテーブルから読み出されると共に、印加階調値は、前階調軸及び後階調軸を含む局所座標系、並びにこの局所座標系内で格納済の前階調値及び後階調値に対応する複数の印加階調値を使用して行う補間により決定される構成を有している。
【0206】
上記の発明によれば、少なくとも一つのルックアップテーブルが設けられ、各ルックアップテーブルには、複数の前階調値及び後階調値と、液晶ディスプレイに印加される対応階調電圧値(上記前階調値及び後階調値に対応する階調電圧値)とが格納されている。印加階調値取得手段によって、階調電圧値が決定されて液晶ディスプレイに印加されると、前階調(現在表示されている階調)から後階調(所望の目標階調)にディスプレイが変わる。
【0207】
対応印加階調値に基づいてディスプレイを変える場合には、上記の前階調値及び後階調値が格納された、少なくとも一つの上記ルックアップテーブルから当該対応印加階調値が読み出される。
【0208】
対応印加階調値がルックアップテーブルに格納されていない場合には、印加階調値取得手段は、少なくとも一つの上記ルックアップテーブルを参照し、上記階調電圧値を決定する。この際、印加階調値は、前階調軸及び後階調軸を含む局所座標系、並びにこの局所座標系内で格納済の前階調値及び後階調値に対応する複数の印加階調値を使用して行う補間により決定される。
【0209】
このように、所望の印加階調値を格納済の印加階調値に基づいて補間により求めるので、ルックアップテーブル(LUT)を記憶するためのメモリ等の容量を小さく抑え得る。つまり、前階調と後階調とは全階調ではなく、階調間を間引いてLUTを作成できる。
【0210】
したがって、本発明の液晶表示装置は、例えば、従来のような局所座標を用いない場合に比べて、メモリ等の容量を増加させることなく、高精度の印加階調値を算出できる。その結果、補間演算を用いることで、LUTを格納するためのメモリの容量を極力削減しながら、しかも、適切なオーバーシュート駆動を実施して、自然な高速表示を行えるという効果を併せて奏する。
【0211】
上記液晶表示装置において、少なくとも一つの上記ルックアップテーブルは、上記液晶の応答特性を変化させる付加的条件に応じて設けられた少なくとも一つの付加的条件用ルックアップテーブルを含み、前階調から後階調に上記ディスプレイを変える上記印加階調値は上記付加的条件に応じて変化し、上記印加階調値取得手段は、少なくとも一つの上記付加的条件用ルックアップテーブルを使用して上記補間演算を行うことが好ましい。
【0212】
この場合、液晶の応答特性を変化させる付加的条件に応じてLUTが少なくとも一つ用意されており、付加的条件をも加味した印加階調値を取得できる。この場合も、LUTを記憶するためのメモリ等の容量を小さく抑え得るように、全ての付加的条件ではなく、付加的条件間を間引いてLUTの数を抑えている。
【0213】
したがって、従来のような局所座標を用いない上に、温度等の付加的条件を考慮しない補間値に比べて、メモリ等の容量を増加させることなく、付加的条件を考慮しながら高精度の印加階調値を算出できる。その結果、補間演算を用いることで、LUTを格納するためのメモリの容量を極力削減しながら、かつ、温度等の付加的条件に左右されることなく、適切なオーバーシュート駆動を実施して、自然な高速表示を行えるという効果を併せて奏する。
【0214】
上記印加階調値取得手段は、局所座標系を用いて補間演算を行うにあたり、表示されるべき前階調値及び後階調値に近い、格納済の前階調値および後階調値の4つの組み合わせを選択し、そのうちの1つの組み合わせを上記局所座標系の原点として使用し、該原点と他の組み合わせとの差分を局所変数として使用することが好ましい。
【0215】
上記の構成によれば、局所座標系を設定するとき、まず、補間演算にて表示されるべき前階調と後階調との組み合わせに近い4つの組み合わせ、例えば、既にLUTに格納されている前階調と後階調の組み合わせのうち、目標組み合わせ階調に近い組み合わせを、前階調と後階調とで定義される空間軸に表示する。そして、上記の4つの組み合わせのうち、1つの組み合わせを原点とした局所座標系を設定することができるという効果を併せて奏する。
【0216】
上記印加階調値取得手段は、上記前階調と上記後階調と上記付加的条件とで定義される軸を有する(軸に付随する)局所座標系を用いて補間演算を行うことが好ましい。また、上記付加的条件として温度が挙げられる。
【0217】
また、上記印加階調値取得手段は、上記局所座標系を用いて補間演算を行うにあたり、上記付加的条件に近い2つのルックアップテーブルを用い、表示されるべき前階調値及び後階調値に近い、格納済の前階調値および後階調値の4つの組み合わせを選択し、これら8つの組み合わせのうちの1つをこれら8つの組み合わせを有する上記局所座標系の原点とし、該原点と他の組み合わせとの差分を局所変数として用いることが好ましい。
【0218】
上記の構成によれば、局所座標系を設定するとき、まず、付加的条件に近い2つのLUTを選択し、各LUTにおいて、補間演算にて取得しようとする前階調と後階調との組み合わせ(目標組み合わせ階調)に近い4つの組み合わせを選択する。したがって、2つのLUTを用いるので、8つの組み合わせを選択する。そして、上記の8つの組み合わせのうち、1つの組み合わせを原点とした局所座標系を設定する。
【0219】
かかる局所座標系では、例えば、前階調・後階調・付加的条件の値をそのまま用いて定義する局所座標系に比べて、目標組み合わせ階調の属する局所座標系を正しく特定することができるので、取得する印加階調値(補間値)の補間精度を向上させることが可能となるという効果を併せて奏する。
【0220】
上記印加階調値取得手段は、上記局所座標系を用いて補間演算を行うにあたり、表示されるべき前階調値及び後階調値に近い、格納済の前階調値および後階調値の4つの組み合わせを選択し、そのうちの1つの組み合わせを上記局所座標系の原点として使用し、該原点と他の組み合わせとの差分を局所変数として使用することが好ましい。
【0221】
上記の構成によれば、局所座標系を設定するとき、まず、補間演算にて取得しようとする前階調と後階調との組み合わせ(目標組み合わせ階調)に近い4つの組み合わせ、すなわち、既にLUTに格納されている前階調と後階調の組み合わせのうち、表示されるべき目標組み合わせ階調に近い組み合わせを、前階調と後階調とで定義される空間軸に表示する。そして、上記の4つの組み合わせのうち、1つの組み合わせを原点とした局所座標系を設定する。
【0222】
かかる局所座標系では、例えば、前階調・後階調の値をそのまま用いて定義する局所座標系に比べて、目標組み合わせ階調の属する局所座標を正しく特定することができるので、取得する印加階調値(補間値)の補間精度を向上させることが可能となるという効果を併せて奏する。
【0223】
上記液晶表示装置において、局所座標系で表される空間は、格納済の印加階調値の組み合わせを頂点とするn+1の数の頂点からなる領域に分割され、局所座標系の座標軸の数は、n(nは2以上の整数)に等しく、上記印加階調値取得手段は、どのような分割領域においても上記補間を行うことが好ましい。
【0224】
上記の構成によれば、例えば、後階調・前階調・付加的条件を軸とする座標(3次元の座標)に付随する局所座標であれば、4つの点で印加階調値に対応する局所座標上の点(目標点)を囲えることになる。そして、この局所座標の3本(n=3)の座標軸で表現される目標点を、補間演算に用いる補間式で最も簡単に表現しようとすると、4つの未知数が必要となる。そのため、4つ(n+1=3+1)の格子点が必要となる。すなわち、目標点を例えば1次式で表現して補間演算を行おうとすると、4つの格子点があればよいことになる。したがって、上記構成によると、1次式を用いた補間式で補間演算できることになり、補間演算の計算に要する労力を低減できる(例えば、メモリの容量等の削減)という効果を併せて奏する。
【0225】
上記印加階調値取得手段は、さらに、上記のn+1の数の頂点に加え、該n+1の頂点を各々接続した辺に位置する中間点を用いて補間演算を行うことが好ましい。
【0226】
上記の構成によれば、補間式に用いることのできる点が増加することになる。したがって、例えば、2次式等の多項式を用いた補間演算を行うことができる。そのため、1次式に比べて、補間精度を向上させることができるという効果を併せて奏する。
【0227】
本発明の他の液晶表示装置は、それぞれ、複数の前階調値及び後階調値と、液晶ディスプレイに印加される対応階調電圧値とを格納する少なくとも一つのルックアップテーブルと、印加階調値が少なくとも一つの上記ルックアップテーブルに格納されていない場合、少なくとも一つの上記ルックアップテーブルを参照し、前階調から後階調に上記液晶ディスプレイを変えるために上記液晶ディスプレイに印加される階調電圧値を決定する印加階調値取得手段とを備えている。
【0228】
上記の発明によれば、少なくとも一つのルックアップテーブルが設けられ、各ルックアップテーブルには、複数の前階調値及び後階調値と、液晶ディスプレイに印加される対応階調電圧値とが格納されている。印加階調値取得手段によって、階調電圧値が決定されて液晶ディスプレイに印加されると、前階調(現在表示されている階調)から後階調(所望の目標階調)にディスプレイが変わる。
【0229】
印加階調値取得手段は、印加階調値が少なくとも一つの上記ルックアップテーブルに格納されている場合には、それが読み出される。一方、格納されていない場合、印加階調値取得手段は、少なくとも一つの上記ルックアップテーブルを参照し、前階調から後階調に上記液晶ディスプレイを変えるために上記液晶ディスプレイに印加される階調電圧値を補間により決定する。
【0230】
このように、所望の印加階調値を格納済の印加階調値に基づいて補間により求めるので、ルックアップテーブル(LUT)を記憶するためのメモリ等の容量を小さく抑え得る。つまり、前階調と後階調とは全階調ではなく、階調間を間引いてLUTを作成できる。
【0231】
したがって、本発明の液晶表示装置は、例えば、従来のような局所座標を用いない場合に比べて、メモリ等の容量を増加させることなく、高精度の印加階調値を算出できる。その結果、補間演算を用いることで、LUTを格納するためのメモリの容量を極力削減しながら、しかも、適切なオーバーシュート駆動を実施して、自然な高速表示を行えるという効果を併せて奏する。
【0232】
上記印加階調値取得手段は、上記前階調及び後階調を軸とする局所座標を用いて補間演算することが好ましい。
【0233】
上記の液晶表示装置において、少なくとも一つの上記ルックアップテーブルは、上記液晶の応答特性を変化させる少なくとも一つの付加的条件に応じて用意されると共に、少なくとも一つの該付加的条件間を間引いて用意され、上記印加階調値取得手段は、該当する付加的条件に合ったルックアップテーブルがない場合に、少なくとも一つの上記ルックアップテーブルに格納された印加階調値を用いて補間演算した値を上記印加階調値として決定することが好ましい。
【0234】
この場合、液晶の応答特性を変化させる付加的条件に応じてLUTが少なくとも一つ用意されており、付加的条件をも加味した印加階調値を取得できる。この場合も、LUTを記憶するためのメモリ等の容量を小さく抑え得るように、全ての付加的条件ではなく、付加的条件間を間引いてLUTの数を抑えている。
【0235】
したがって、従来のような局所座標を用いない上に、温度等の付加的条件を考慮しない補間値に比べて、メモリ等の容量を増加させることなく、付加的条件を考慮しながら高精度の印加階調値を算出できる。その結果、補間演算を用いることで、LUTを格納するためのメモリの容量を極力削減しながら、かつ、温度等の付加的条件に左右されることなく、適切なオーバーシュート駆動を実施して、自然な高速表示を行えるという効果を併せて奏する。
【0236】
上記の構成によれば、例えば、後階調・前階調・付加的条件を軸とする座標(3次元の座標)に付随する局所座標系であれば、4つの点で印加階調値に対応する局所座標上の点(目標点)を囲えることになる。そして、この局所座標の3本(n=3)の座標軸で表現される目標点を、補間演算に用いる補間式で最も簡単に表現しようとすると、4つの未知数が必要となる。そのため、4つ(n+1=3+1)の格子点が必要となる。すなわち、目標点を例えば1次式で表現して補間演算を行おうとすると、4つの格子点があればよいことになる。したがって、上記構成によれば、1次式を用いた補間式で補間演算できることになり、補間演算の計算に要する労力を低減できる(例えば、メモリの容量等の削減)という効果を併せて奏する。
【0237】
上記印加階調値取得手段は、さらに、上記のn+1の数の頂点に加え、該n+1の頂点を各々接続した辺に位置する中間点を用いて補間演算を行うことが好ましい。
【0238】
上記の構成によれば、補間式に用いることのできる点が増加することになる。したがって、例えば、2次式等の多項式を用いた補間演算を行うことができる。その結果、1次式に比べて、補間精度を向上させることができるという効果を併せて奏する。
【0239】
本発明の更に他の液晶表示装置は、上記課題を解決するために、複数のメモリブロックを含む少なくとも一つのルックアップテーブルを備え、各メモリブロックは複数の階調電圧値を格納するようになっており、各階調電圧値は、液晶ディスプレイに印加されて該液晶ディスプレイを前階調から後階調に変化させるようになっており、上記各階調電圧値は、局所座標空間において一対の前階調値と後階調値に対応し、更に、上記液晶ディスプレイに印加されて上記液晶ディスプレイを現在表示されている前階調から所望の後階調に変化させるように階調電圧値を補間する印加階調値取得手段を備え、上記局所座標系において、現在表示されている前階調値及び所望の後階調値に近い階調電圧値を含む少なくとも一つのルックアップテーブルにおけるメモリブロックを用いて補間により印加階調値が決定される構成を有している。
【0240】
上記の発明によれば、少なくとも一つのルックアップテーブルが設けられ、各ルックアップテーブルには、複数のメモリブロックが含まれる。各メモリブロックには、複数の階調電圧値が格納されている。各階調電圧値が液晶ディスプレイに印加されると、前階調(現在表示されている階調)から後階調(所望の目標階調)にディスプレイが変わる。各階調電圧値は、局所座標空間において一対の前階調値と後階調値に対応している。
【0241】
印加階調値取得手段は、上記液晶ディスプレイに印加されて上記液晶ディスプレイを現在表示されている前階調から所望の後階調に変化させるように階調電圧値を補間する。この補間は、上記局所座標系において、現在表示されている前階調値及び所望の後階調値に近い階調電圧値を含む少なくとも一つのルックアップテーブルにおけるメモリブロックを用いて行われ、印加階調値が決定される。
【0242】
このように、メモリブロックに格納済の階調電圧値に基づいて補間により所望の印加階調値(メモリブロックに格納されていない印加階調値)を求めることができるので、ルックアップテーブル(LUT)を記憶するためのメモリ等の容量を小さく抑えることが可能となる。つまり、前階調と後階調とは全階調ではなく、階調間を間引いてLUTを作成できる。また、上記補間により、メモリに格納されていない前階調値及び後階調値に係る正確な印加階調値を迅速に且つ容易に求めることが可能となる
したがって、本発明の液晶表示装置は、例えば、従来のような局所座標を用いない場合に比べて、メモリ等の容量を増加させることなく、高精度の印加階調値を迅速且つ容易に算出できる。その結果、補間演算を用いることで、LUTを格納するためのメモリの容量を極力削減しながら、しかも、適切なオーバーシュート駆動を実施して、自然な高速表示を行えるという効果を併せて奏する。
【0243】
上記複数のメモリブロックは、更に、上記階調電圧値を補間するのに使用し得る変数を格納することが好ましい。上記印加階調値取得手段は、1次式又は2次式を使用して上記階調電圧値を補間するようになっていることが好ましい。
【0244】
少なくとも一つの付加的条件用ルックアップテーブルを更に備え、各付加的条件用ルックアップテーブルは付加的条件に対応する複数のブロックを備えていることが好ましい。
【0245】
この場合、液晶の応答特性を変化させる付加的条件に応じてLUTが少なくとも一つ用意されており、付加的条件をも加味した印加階調値を取得できる。この場合も、LUTを記憶するためのメモリ等の容量を小さく抑え得るように、全ての付加的条件ではなく、付加的条件間を間引いてLUTの数を抑えている。
【0246】
したがって、従来のような局所座標を用いない上に、温度等の付加的条件を考慮しない補間値に比べて、メモリ等の容量を増加させることなく、付加的条件を考慮しながら高精度の印加階調値を算出できる。その結果、補間演算を用いることで、LUTを格納するためのメモリの容量を極力削減しながら、かつ、温度等の付加的条件に左右されることなく、適切なオーバーシュート駆動を実施して、自然な高速表示を行えるという効果を併せて奏する。
【0247】
上記印加階調値取得手段は、少なくとも二つのルックアップテーブルのメモリブロックを用いて階調電圧値を補間するようになっていることが好ましい。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の実施の一形態に係る液晶表示装置において、補間演算を行う部材のブロック図である。
【図2】図2は、上記補間演算を行う部材を含む液晶表示装置のブロック図である。
【図3】図3(a)は40℃におけるルックアップテーブル(テーブル1)であり、図3(b)は0℃におけるルックアップテーブル(テーブル2)である。
【図4】図4は、本液晶表示装置が用いる2次元の局所座標を示したグラフである。
【図5】図5は、本液晶表示装置が用いる3次元の局所座標を示したグラフである。
【図6】図6は、図4の局所座標(2次元の局所座標)において、2次の補間式を用いたときの概略図である。
【図7】図7は、図5の局所座標(3次元の局所座標)において、2次の補間式を用いたときの概略図である。
【符号の説明】
1 LCDコントローラー
2 FM
3 液晶パネル
5 階調回路
6 DAC
7 VPC
8 温度センサー
9 コンピューター
10 液晶表示装置
11 補間演算素子
12 LUTメモリ
13 印加階調値取得部(印加階調値取得手段)
ξ 後階調局所軸
η 前階調局所軸
ζ 付加軸
Claims (20)
- それぞれ、複数の前階調値及び後階調値と、液晶ディスプレイに印加される対応階調電圧値とを格納する少なくとも一つのルックアップテーブルと、
少なくとも一つの上記ルックアップテーブルを参照し、前階調から後階調に上記液晶ディスプレイを変えるために上記液晶ディスプレイに印加される階調電圧値を決定する印加階調値取得手段とを備え、
対応印加階調値は、それに係る前階調値及び後階調値が格納された、少なくとも一つの上記ルックアップテーブルから読み出されると共に、印加階調値は、前階調軸及び後階調軸を含む局所座標系、並びにこの局所座標系内で格納済の前階調値及び後階調値に対応する複数の印加階調値を使用して行う補間により決定される液晶表示装置。 - 少なくとも一つの上記ルックアップテーブルは、上記液晶の応答特性を変化させる付加的条件に応じて設けられた少なくとも一つの付加的条件用ルックアップテーブルを含み、
前階調から後階調に上記ディスプレイを変える上記印加階調値は上記付加的条件に応じて変化し、
上記印加階調値取得手段は、少なくとも一つの上記付加的条件用ルックアップテーブルを使用して上記補間演算を行うことを特徴とする請求項1に記載の液晶表示装置。 - 上記印加階調値取得手段は、局所座標系を用いて補間演算を行うにあたり、表示されるべき前階調値及び後階調値に近い、格納済の前階調値および後階調値の4つの組み合わせを選択し、そのうちの1つの組み合わせを上記局所座標系の原点として使用し、該原点と他の組み合わせとの差分を局所変数として使用することを特徴とする請求項2に記載の液晶表示装置。
- 上記印加階調値取得手段は、上記前階調と上記後階調と上記付加的条件とで定義される軸に付随する局所座標系を用いて補間演算を行うことを特徴とする請求項2に記載の液晶表示装置。
- 上記付加的条件は温度であることを特徴とする請求項2に記載の液晶表示装置。
- 上記印加階調値取得手段は、上記局所座標系を用いて補間演算を行うにあたり、上記付加的条件に近い2つのルックアップテーブルを用い、表示されるべき前階調値及び後階調値に近い、格納済の前階調値および後階調値の4つの組み合わせを選択し、これら8つの組み合わせのうちの1つをこれら8つの組み合わせを有する上記局所座標系の原点とし、該原点と他の組み合わせとの差分を局所変数として用いることを特徴とする請求項4に記載の液晶表示装置。
- 上記印加階調値取得手段は、上記局所座標系を用いて補間演算を行うにあたり、表示されるべき前階調値及び後階調値に近い、格納済の前階調値および後階調値の4つの組み合わせを選択し、そのうちの1つの組み合わせを上記局所座標系の原点として使用し、該原点と他の組み合わせとの差分を局所変数として使用することを特徴とする請求項1に記載の液晶表示装置。
- 局所座標系で表される空間は、格納済の印加階調値の組み合わせを頂点とするn+1の数の頂点からなる領域に分割され、局所座標系の座標軸の数は、n(nは2以上の整数)に等しく、上記印加階調値取得手段は、どのような分割領域においても上記補間を行うことを特徴とする請求項1に記載の液晶表示装置。
- 上記印加階調値取得手段は、さらに、上記のn+1の数の頂点に加え、該n+1の頂点を各々接続した辺に位置する中間点を用いて補間演算を行うことを特徴とする請求項8に記載の液晶表示装置。
- それぞれ、複数の前階調値及び後階調値と、液晶ディスプレイに印加される対応階調電圧値とを格納する少なくとも一つのルックアップテーブルと、
印加階調値が少なくとも一つの上記ルックアップテーブルに格納されていない場合、少なくとも一つの上記ルックアップテーブルを参照し、前階調から後階調に上記液晶ディスプレイを変えるために上記液晶ディスプレイに印加される階調電圧値を決定する印加階調値取得手段とを備えた液晶表示装置。 - 上記印加階調値取得手段は、上記前階調及び後階調を軸とする局所座標を用いて補間演算することを特徴とする請求項10に記載の液晶表示装置。
- 少なくとも一つの上記ルックアップテーブルは、上記液晶の応答特性を変化させる少なくとも一つの付加的条件に応じて用意されると共に、少なくとも一つの該付加的条件間を間引いて用意され、
上記印加階調値取得手段は、該当する付加的条件に合ったルックアップテーブルがない場合に、少なくとも一つの上記ルックアップテーブルに格納された印加階調値を用いて補間演算した値を上記印加階調値として決定することを特徴とする請求項10に記載の液晶表示装置。 - 局所座標系で表される空間は、格納済の印加階調値の組み合わせを頂点とするn+1の数の頂点からなる領域に分割され、局所座標系の座標軸の数は、n(nは2以上の整数)に等しく、上記印加階調値取得手段は、どのような分割領域においても上記補間を行うことを特徴とする請求項2に記載の液晶表示装置。
- 上記印加階調値取得手段は、さらに、上記のn+1の数の頂点に加え、該n+1の頂点を各々接続した辺に位置する中間点を用いて補間演算を行うことを特徴とする請求項13に記載の液晶表示装置。
- 複数のメモリブロックを含む少なくとも一つのルックアップテーブルを備え、各メモリブロックは複数の階調電圧値を格納するようになっており、各階調電圧値は、液晶ディスプレイに印加されて該液晶ディスプレイを前階調から後階調に変化させるようになっており、上記各階調電圧値は、局所座標空間において一対の前階調値と後階調値に対応し、
更に、上記液晶ディスプレイに印加されて上記液晶ディスプレイを現在表示されている前階調から所望の後階調に変化させるように階調電圧値を補間する印加階調値取得手段を備え、上記局所座標系において、現在表示されている前階調値及び所望の後階調値に近い階調電圧値を含む少なくとも一つのルックアップテーブルにおけるメモリブロックを用いて補間により印加階調値が決定される液晶表示装置。 - 上記複数のメモリブロックは、更に、上記階調電圧値を補間するのに使用し得る変数を格納するようになっていることを特徴とする請求項15に記載の液晶表示装置。
- 上記印加階調値取得手段は、1次式を使用して上記階調電圧値を補間するようになっていることを特徴とする請求項15又は16に記載の液晶表示装置。
- 上記印加階調値取得手段は、2次式を使用して上記階調電圧値を補間するようになっていることを特徴とする請求項15又は16に記載の液晶表示装置。
- 少なくとも一つの付加的条件用ルックアップテーブルを更に備え、各付加的条件用ルックアップテーブルは付加的条件に対応する複数のブロックを備えていることを特徴とする請求項15又は16に記載の液晶表示装置。
- 上記印加階調値取得手段は、少なくとも二つのルックアップテーブルのメモリブロックを用いて階調電圧値を補間するようになっていることを特徴とする請求項19に記載の液晶表示装置。
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