JP2003346706A - 質量分析装置 - Google Patents
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Abstract
OF MS)で課題となっていた狭い質量窓(mass window)
を抜本的に拡大すること。 【解決手段】重いイオンを先に軽いイオンを後から、順
次、ほぼゼロエネルギーで取り出し、これらを一定電圧
で加速してTOF分析部のプッシャーに導く。イオントラ
ップに電場勾配をつけ、その高周波電圧を線形減少する
という手続きでイオンを取り出すと、プッシャーの一点
にすべての質量のイオンを空間的に収束させる条件が見
出せる。この収束されたイオンをプッシャーで垂直加速
し、TOF質量分析を実施する。 【効果】本発明によれば、蛋白質分析で求められる広い
質量数範囲のイオンを一度のTOF質量分析操作で分析す
ることが可能である。このことにより、高速の蛋白質構
造分析が可能となる。
Description
飛行時間型質量分析(Ion Trap - Time of FlightMass
Spectrometer または IT-TOFMS)に関する。人のDN
Aの解析がほぼ終了した現在、IT-TOFMSは遺伝情報をも
とにつくられる蛋白質などの生体高分子の高速構造解析
手段として特に有望視されている。生体分子の機能解明
により、新しい薬を発見・開発したりすることを可能に
し、また、人それぞれの個性を測定することにより、個
人にマッチした有効な薬の選択などに寄与する。
のイオンを質量分解能5000以上の高分解能、10ppm
の高質量精度、高感度なタンデム質量分析が求められて
いる。IT-TOFMSはこのような要求を満たすと期待される
分析装置であり、イオントラップ(Ion Trap または I
T)と飛行時間型質量分析部(Time-of-Fight Mass Spect
rometer または TOFMS)の2つの部分から構成される。
イオントラップで可能な分解反応などの分子構造決定に
有効な多様なイオン操作能力と、TOFMSで達成される高
い質量分解能および質量数精度の両者を備えていること
が特長である。3次元四重極イオントラップ(IT)は四
重極高周波電圧により、イオンを安定にトラップするこ
とができ、” Practical Aspects of Ion Trap Mass Sp
ectrometry”, R. E. March and J. F. Todd, John Wil
ey, 1995”で下記の動作方法が公知である。試料イオン
はイオントラップの外部で生成し、イオントラップ内部
に捕捉させるため、イオントラップ内部には数〜数10 m
Torrのヘリウムなどのガスが充満される。入射イオンは
このガスとの衝突により冷却されて、イオントラップに
保持される。イオントラップを用いれば、ターゲットと
なる試料イオンを保持したまま、不純物イオンを除去し
たり、イオントラップ内部に満たされたガスとの衝突分
解(Collision induced dissociation : CID)したり、
ガスとの化学反応、光化学反応を行なうことができる。
分解前に加え、分解後イオンの質量スペクトルを検出す
る(タンデム質量分析)ことにより、試料イオンをより
精度良く推定できる。上記方式では、蛋白質分析に必要
な分解能及び質量数精度を得ることが不十分である。
Flight Mass Spectrometry”, R. J. Cotter, ACS prof
essional reference book, 1997”により公知である。T
OFMSは、プッシャーと呼ばれる加速部とイオン検出器か
らなる。プッシャー(図5の6)は、イオンに電場勾配
を印加する装置で、基本的には2枚の平行平板に高圧電
圧を数〜数100 nsの高速で印加する。平板にはイオンが
通過できるように、穴をあけたり、メッシュで形成した
りする。プッシャーで加速されたイオンはイオン検出器
(マルチチャンネルプレートが用いられる:以下ではMC
Pと記載する。図5の8)へ向かって飛行する。プッシャ
ーを動作させた時刻とMCPでイオンを検出した時刻の差
が飛行時間である。プッシャーとMCPとの距離は既知な
ので、質量数を知ることができる。また、質量分解能を
低下させるプッシャー内でのイオンの空間的エネルギー
的な広がりを補正するために、リフレクトロンが用いら
れることがある(図5の7)。これにより、広い質量数
範囲で高い分解能が得られる。上記方式では、タンデム
質量分析が行なえず、同定精度が不十分である。
を組み合わせた従来のIT-TOF MSの方式として、以下の
2つが公知である。1つは、同軸加速型の分析装置であ
り、文献P.W.Purves and Liang Li: J. Am. Soc. Spect
rom. 8 (1997) page1085により公知である。本公知例で
はイオントラップをプッシャーとして動作させている。
すなわち、リング電圧に印加されたRF電圧をOFFするの
とほぼ同時に2つのエンドキャップ間に静電圧を印加し
てイオンを加速する。加速されたイオンはエンドキャッ
プの中央に開口した穴から排出されて、その延長線上の
イオン検出器で到達時刻を検出する。この方法はその装
置構成が単純であるという利点がある。上記方式では、
イオントラップ内部のバッファーガスとイオンの衝突に
起因して、質量数が大きいイオンの質量分解能、質量数
精度が不十分である。
7730に記載されている。これによると、イオントラップ
から取り出したイオンをその進行方向とは高真空部で直
交方向へ再度加速する。イオンを直交方向に加速する前
に、イオン収束機構を用いてイオンを空間収束およびエ
ネルギー収束させることにより、高い質量分解能、質量
数精度を実現できる。上記方式では、下記に説明するイ
オントラップからの1度の排出で検出可能な質量数範囲
(Mass Window)が狭いという新たな課題が発生する。
載された方式では、イオントラップ排出で測定可能な質
量数範囲(Mass Window)が狭いという課題がある。すな
わち、イオントラップからイオンを取り出す操作が1つ
の質量分離機構となっている。つまり、軽いイオンは早
くプッシャーに到達し、重いイオンは遅く到達する。プ
ッシャーの大きさには制限があるため、1度のイオント
ラップ排出によるTOFMSでの質量分析操作で分析可能な
質量数範囲(Mass Window)が存在することになる。イ
オントラップの中心からエンドキャップまでの距離をz
0、ここからプッシャーの入り口までの距離をL、プッ
シャーの長さをl、加速電圧をVとし、分析可能な最小
のイオン質量数をm1とし、分析可能な最大のイオン質量
数をm2とすると、分析可能な電荷質量の比、すなわちm
ass windowは、
えば質量数200から400まで、400から800まで、などが1
度に分析できる質量範囲である。これでは200から4000
までのイオンを測定するためには5回の測定が必要とな
る。これらの測定を平行して行なうことも可能である
が、この場合にはスループットが低下し、感度は大幅に
低下する。よって高感度を維持するには、Mass Window
は20以上あることが望ましい。
い質量数範囲のイオンを1度のイオントラップ排出によ
るTOF質量分析操作で分析する操作方法を提供すること
にある。
れる従来法でMass Windowという問題が発生する理由
は、軽いイオンが先に、重いイオンが後からイオントラ
ップより排出されてくることによる。重いイオンから先
に排出され、軽いイオンがあとから排出されてくる操作
方法をもちいれば、プッシャー上の1点にすべての質量
のイオンを集めることが原理的には可能である。つま
り、イオントラップのエンドキャップの開口部から低エ
ネルギーでイオンを重いものから軽いものへ順次排出さ
せ、これを加速する。重いイオンが加速し、ドリフト領
域を飛行している間に、軽いイオンをあるタイミングで
取り出して加速する。そして、プッシャーに重いイオン
が到達したときに、軽いイオンもちょうどプッシャーに
到達するようにする。すなわち、本発明では、重いイオ
ンから軽いイオンへ順次、低エネルギーで取り出し、イ
オントラップ外部でイオンを加速し、プッシャーの1点
にすべての質量のイオンを収束する。
イオンを取り出すための穴が開口されるため、理想的な
回転双曲面で構成された電極であっても、内部に理想的
な四重極電場が形成されるわけではない。これを補正す
るために、電極を変形させることことがある。本発明に
おいても明細書上は便宜上、四重極電場というように記
述するが、広く変形させた四重極電場・電極も包含する
ものと解釈する。第一の実施例に関する説明図を図1と
図5に示した。装置は3次元四重極イオントラップ(図
中の番号1から3)、ドリフト領域(5)、直交加速型
のTOF質量分析部(6、7、8)からなる。イオントラ
ップからTOF部へとイオンが導入される方向とTOFによる
プッシャー部を直交(70から110°)させることにより
質量分解能、質量数精度を達成できる。さらに図5に示
したように、以上の部分は真空室に格納される。イオン
トラップ室とTOF室はそれぞれ真空ポンプ(14,15)で
排気されている。イオン源(16)で発生させたイオンは
オクタポールなどからなるイオンガイド(17)を通過し
てイオントラップにトラップされる。実施例1の装置構
成上の特徴は、イオン取り出し後の加速領域をドリフト
領域に比べて実質的に無視できるほど短い点にある。取
り出されたイオンはエンドキャップ(3)とドリフト領
域(6)の間に印加した静電圧Vaccにより加速される。
イオン源で生成したイオンはエンドキャップ2の開口部
から入射され、一度イオントラップに保持される。ここ
で、イオンため込み、イオンアイソレーション、イオン
分解が行なわれる。これらの操作は、イオントラップを
用いた多段階のタンデム質量分析(multi stage mass s
pectrometry またはMSn)であり、イオントラップなら
ではの能力が発揮される場所である。ただし、蛋白質分
析などの分野ではイオントラップだけでは生成されたイ
オンを質量数精度が不十分であり、より質量数精度の高
い直交加速型の飛行時間型質量分析計(TOFMS)と結合
されることが望ましい。本発明は、イオントラップから
イオンを取り出し、質量分析を行うまでの手順に関す
る。装置構成は、イオントラップ、加速領域、ドリフト
領域、TOF質量分析装置からなる。イオントラップから
のイオンの排出原理の説明図を図4に示す。イオントラ
ップ内部では図4(a)に示す捕捉するポテンシャルが
生じる。質量数の大きいイオンほどポテンシャルは小さ
い。そこに静電界を印加すると図4(b)のようにポテ
ンシャルが変化するが、この際、高質量数のイオンほど
z方向への変動幅が大きくなる。その後、捕捉ポテンシ
ャルを小さくしていくことにより、高質量のイオンから
順次低エネルギーでイオントラップから排出が可能であ
る。なお、質量数に依らずポテンシャルが等しくなった
時点でイオンが排出されるため出射されるイオンのエネ
ルギーは質量数に依らずほぼ一定になる。また、ポテン
シャルの極小値付近からイオンが出射されるため、排出
されるイオンのエネルギー幅は小さくなる。バッファー
ガスはイオントラップの内部に噴出させ、イオントラッ
プ内部は10-2Torr程度に維持されている。イオントラッ
プ外部のイオントラップ真空室は10-3Torr以下、TOFMS
は10-6〜10-7Torr程度の真空度に保たれている。
させて1点で具体的なパラメータ導出方法を数式で導出
する。3次元四重極イオントラップ(図1)において、
z軸方向の四重極ポテンシャルは(数1)のように記述
する。
とき、qパラメータ、永年運動振動数(ω)、擬ポテン
シャル(Φ)は、(数2)、(数4)、(数5)のよう
に記述される。
線形の電位勾配を印加する。
7)のようになる。
(数8)のようになる。
で実現されるので、質量数mをもつイオンが排出される
ときの高周波振幅は(数9)で与えられる。
間は(数10)となる。
で収束するためのスタート時間をもとめると、(数1
1)となる。
の初期値Vrf0でトラップ可能な最大の電荷質量比で
あり、(数12)で与えられる。
させるように高周波振幅を掃引する時間に対する依存性
は、(数13)と(数14)で与えられる。
るためには、単純に高周波振幅を線形減少させれば良
い。このとき、時刻t=tscan、つまり振幅を減少掃引
していたときの高周波振幅の包絡線がゼロにいたる瞬
間、すべてのイオンが位置Lに収束される。そこで、最
も効率良くイオンを加速するには、イオンが収束した時
刻t=tscanで加速を開始すればよいという、単純な関
係が得られる。
能な質量範囲を考える。分析可能な最大の質量数は(数
12)で与えられる。一方、分析可能な最小質量は、イ
オントラップの安定領域(q<0.908)で決まって
いて、(数15)で与えられる。
範囲を与えるMass Windowは(数16)で評価すること
ができる。
て、装置サイズを小さくすることができることがわか
る。現実的な装置サイズからtscan<10 msが望まし
い。ただし、tscanを小さくし過ぎると、イオンはポテ
ンシャル極小値の移動に追随できずにタイミングどおり
にイオントラップから排出されない問題がある。イオン
トラップ内部の共鳴周波数は数10〜数100 kHzなのでt
scan>10 msが望ましい。
で生成したイオンをイオントラップにトラップする。ト
ラップが終了したら、イオンアイソレーションやイオン
分解などの諸操作を実施する。そののち静電圧Vddcをエ
ンドキャップ電極間に印加する。このとき静電圧は所定
値Vddcまで0.1ミリ秒程度以上の時間をかけて増加させ
ることが望ましい。さもないと、重いイオンはイオント
ラップからこの時点で失われ、マスウィンドウが十分得
られない問題がある。なぜならば、イオンのトラップ内
での共鳴振動数は数10〜数100kHz程度であり、この周期
分より十分長い周期の時間変動で無いとイオンが共鳴的
に不安定になる可能性がある。すなわち0.1ms以上の時
間でVddcを増加させればイオンは安定である。所定のV
ddcまで静電圧を印加したら、高周波電圧を0に向けて線
形減少させる。その掃引時間tscanは(数14)によ
る。高周波振幅が実質的に0になった瞬と同時刻にプッ
シャーを動作させる。プッシュされたイオンはイオント
ラップの軸方向にeVaccの運動エネルギー、それとは垂
直方向にeVpushの運動エネルギーを持つ。この条件のも
と、リフレクトロン(7)を経由してMCP(8)にいた
るイオン光学系の設計は公知である。つまり、イオント
ラップを延長した軸とリフレクトロンとの距離をLTOF、
プッシャーの中央とMCPの中央の距離をDとすれば、MCP
は、(数17)のように設置すればよい。
ミュレーションにて実証した結果を示す。設計パラメー
タとして、イオントラップのサイズz0を5mm、イオン
トラップ周波数を770kHz、イオントラップ高周波振幅を
250Vとし、さらに、Vddc=2 V、Vacc=10 V、tscan =5
00ms、イオントラップエンドキャップとプッシャーの中
央の距離(ドリフト距離)をL=0.15mとする。イオント
ラップ内部のHeガス圧力は10-2 Torrとし、イオンの衝
突断面積は質量数の3乗に比例するという弾性衝突モデ
ルを仮定した。図7にイオントラップから50mmの地点
(z=50mm)での質量数200〜4000までのイオンの到達時
間分布を示す。イオン到達時間のゼロ点は高周波振幅が
線形減少を始めた時間である。この地点では早めに出射
された高質量数イオンが到達する。一方、図8は焦点位
置(z=150 mm)でのイオン到達時間の分布である。質量
数200〜4000のイオンがほぼ同時にこの地点で収束して
いることが分かる。図9は各地点でのイオン到達時間の
平均値を示す。ここに示したように1点で異なる質量数
のイオンが収束している。図10にイオントラップから排
出されるイオンのr座標の分布を示す。イオントラップ
の穴を2φ程度に開口しておけば80%のイオンが透過可
能であることがわかる。図11にイオントラップから排出
されたイオンのプッシャー部でのr方向のエネルギー分
布を示す。直角加速TOFMSで検出を行なう場合、r方向の
エネルギー分布が分解能を決める重要なファクターであ
る。分解能を得るためにはTOFの構成により異なるが、5
0meV以下のエネルギーに抑えることが望ましいが、80%
のイオンがその中に収まっている。このシミュレーショ
ンではイオントラップから出射したイオンすべてのデー
タを取っているが、途中でスリットを入れることにより
高エネルギーのイオンを除去することも可能である。上
記の結果より質量数200〜4000のイオンが一度のイオン
トラップ排出によるTOF分析で測定可能なことが実証さ
れた。
開示した事項を必要に応じて採用する。イオントラップ
へ印加する2種の静電圧、すなわち、電場勾配を印加す
るためのエンドキャップ電極への電圧と加速電圧を印加
するための電圧は、高速を要求しない。そのために、各
イオントラップ電極を、イオントラップ電極の静電容量
よりも十分に大きい値を持つコンデンサなどを用いて直
流的に絶縁し、1メガオーム程度の抵抗を介して各電極
にオンオフ可能な定電圧電源を接続すればよい。
ら出てきたときに、イオントラップに印加した加速電圧
と接地電圧との間で加速される。本実施例ではイオンが
通過する穴をもった接地電極はイオントラップの開口部
に極接近して設置される。このため、イオントラップエ
ンドキャップに開けた穴と接地金属板の穴により、電子
レンズが構成させる。この影響はプッシャーでのイオン
の収束に対する影響は加速電圧Vaccやプッシャーとの距
離などの条件による。さらに、それぞれの穴には細かい
開口比の大きい金属網を張っても良い。金属網によりイ
オンの透過率は低下するけれども電場が整形されTOF質
量分析器の質量分解能を向上させる効果がある。ドリフ
ト領域は不測の力がイオンに作用してプッシャーでの空
間分布が広がらないようにするために、イオン飛行領域
を電気的にシールドすることがのぞましい。接地した金
属筒(5)を設置する。このとき、金属筒の入り口側が
加速領域の接地電極を兼ねる場合は、細かい金属網を入
り口部分に張ることにより、電場のゆがみによるレンズ
効果を排除できる。
静電レンズ(13)を配置して、プッシャー内での加速
方向の空間およびエネルギー分布を狭くすることが、質
量分解能を向上させるためには有効である。加速方向へ
のイオンの位置およびエネルギー分布を狭くするため
に、任意の1方向の収束が可能な四重極静電レンズを導
入することが有効と考えられる。特に、2つの四重極静
電レンズを組み合わせることが有効である。第一の四重
極静電レンズで加速方向に強く収束し、これを第二の四
重極静電レンズで加速方向に弱く発散させて、加速方向
に強く絞ったビームとする。代わりに、加速方向以外の
位置エネルギー分布は広がるがこれらは分解能には影響
しない。なお、静電レンズはイオンの運動エネルギーが
同じであれば質量による収差を持たないので、通過イオ
ンの質量に対応した静電レンズへの印加電圧の変更は必
要としない。
部よりも高真空に保持するために、それぞれは別の真空
室に配置され、両者の間にはイオンの通過穴を設けるこ
とになる。本実施例の場合、ドリフト領域の適当な位置
に真空室壁が位置する。真空室は金属で形成され接地さ
れており、ドリフト領域をなす金属筒との連続性、一体
性には問題がない。異種の金属が接続された場合に発生
する1V程度の電位差、すなわち接触電位差を避けるた
めに、真空室と金属筒の金属種は同一にし直接接触され
ておくことがのぞましい。もしくは、隔壁を貫通するよ
うに金属筒を配置し、ドリフト領域に沿った金属種の均
一性を保つことが有効である。
さいエンドキャップに開けたイオン取り出し口付近のイ
オンの運動への影響をさけるために、取り出し穴のイオ
ントラップ内部側と外部側に張る金属網の表面材質はイ
オントラップの表面材質と同一にしておく。たとえば、
イオントラップを金メッキしたならば、網にも金メッキ
を施す。たとえば、イオントラップをステンレス材で整
形し、その表面をステンレスのままにするならば、網材
も同じ組成のステンレス材を用い、両者を直接、接合す
る。図3に第2の実施例を示す。第2実施例の特徴はイ
オントラップからTOFMSに至る加速領域を長くすること
により、イオントラップとプッシャーの距離を第一の実
施例よりも短くすることに特徴がある。本実施例への適
用は、第一の実施例でおこなったイオン取り出し原理の
解析的な議論で用いたイオントラップとプッシャー中央
の間の距離Lを、2Lacc+Lで置き換えるだけでよい。こ
こで加速領域の長さをLacc、加速領域の出口とプッシャ
ー中央との距離(ドリフト領域)を新たにLとした。こ
のL を小さくとれば、Laccにつく係数2のために、実施
例1と同じ動作パラメータにとれば、イオントラップと
TOF分析部の距離を約2分の1程度に縮めることが可能
となる。第2の実施例について他の原理と効果について
は実施例1と同様である。
ントラップから取り出した後のイオンの加速方法であ
る。第一の実施例では、イオントラップからイオンを取
り出した直後でイオンを加速し、距離Lだけ離れたプッ
シャーへイオンを等速度でドリフトさせる。第2の実施
例では、イオントラップからイオンを取り出した直後に
数10mm以上の長さの加速領域でイオンを加速し、短い
ドリフト長さでイオンをプッシャーへ導く。第2の実施
例は、第1の実施例に比べてイオントラップとTOF質量
分析部との間の距離を短くすることができる。これによ
り、全体の装置のサイズを小さくすることが出来る。
図3に示すように、加速部は平行電場勾配となるよう
に、多層の金属板305を配置して、より理想的な平行電
場となるようにした。ゆがみがあると、イオンの空間分
布を拡散することになり、TOF質量分析部の質量分解能
が低下する。必要に応じて、入射面と出射面には細かく
かつ開口比の大きい金属網を張って電場の平行性を確保
する。
る真空室壁は、加速領域の後段に位置するように装置を
設計する。すなわち、イオントラップ、加速領域、真空
室壁+ドリフト領域、(必要に応じて四重極静電レン
ズ)、プッシャーの順に配置される。
軽いイオンをあとから取り出す実施形態の1つとして、
イオントラップ高周波電圧を一定とし、静電圧Vddcを徐
々に増大させていく操作方法が考えられる。すなわち図
2のtdcの部分でイオンが排出される程度の静電圧Vddc
を印加する。この場合(数9)より分かるようにVddc掃
引の時間関数は増加開始からの時間に対して1/2乗に比
例させる。この方法は、高い高周波電圧でイオンを取り
出すことにともなう大きなマイクロモーション(高周波
による強制振動)運動エネルギーが伴うため、イオンの
z方向のエネルギー分布が広がり、結果として感度や分
解能に悪影響を与える。しかし、図2において高周波振
幅の減少前のtdcでイオントラップから排出される高マ
スのイオンを、tscanで排出されるイオンと同時に検出
するために有効である。
の当初の電位が0Vであることを前提に記述されている
が、プッシャー部の電位が0Vでない場合には、その分、
他の部位の電位を平行移動することにより同様の効果が
得られる。以上の実施例は、本発明をIT-TOF装置に適用
した場合について説明した。本発明によるイオントラッ
プから低エネルギーのイオンを取り出せる利点を利用
し、更に高度なIT-TOFも考えられる。そのような例とし
て実施例3を、図12を用いて説明する。図12は四重極イ
オントラップを2つ並べたものであり、従来からReinho
ldらにより提案されているもの(PCT特許WO01/15201A
2)と電極配置は同じである。これによると、イオン源
で生成したイオンを前段のイオントラップ(501,502,50
3)で蓄積する。その後、イオンを後段のイオントラッ
プ(504,505,506)へ移動させ、その後飛行時間型質量
分析計などへ導入してタンデム質量分析を行なう構成図
が開示されている。しかし、その具体的な電圧印加方法
については述べられておらず、イオントラップ間の輸送
は実用化に至っていない。これを実用化する課題として
イオントラップ間の輸送効率の向上が考えられる。従来
のイオン排出方式では前段のイオントラップから排出さ
れるイオンのエネルギーが不均一であるため、トラップ
間の輸送効率が低い。すなわち、図4の(A)の状態か
ら各質量数のイオンが排出され、質量数毎に異なるポテ
ンシャルからイオンは排出される。つまり、イオンは質
量数により異なるエネルギーをもっているため排出され
たイオンの収束光学系は大きなエネルギー収差をもち透
過効率が小さくなる。従って後段のイオントラップへイ
オンを高効率で入射させるためには大きな加速電圧を必
要とした。しかし、大きな加速電圧は後段のイオントラ
ップでのトラッピング効率を低下させる。一方、本発明
のイオン排出方式によれば図4から分かるように各イオ
ンは質量数に依らず、同じポテンシャルとなった時点で
排出され、イオントラップからイオンをほぼ等エネルギ
ーで排出できるため、排出されたイオンは質量数に依ら
ずほぼ同じエネルギー分布を持つ。従ってイオン光学系
の色収差が無く、イオントラップ間の輸送効率が向上す
る。本実施例では、イオン源で生成したイオンを前段の
イオントラップ(501,502,503)で蓄積した後、イオン
を本発明のイオン排出方式を用いて後段のイオントラッ
プ(504,505,506)に移動させる。後段のイオントラッ
プでイオン分解などのイオン操作を行なった後、TOFMS
(510)などで質量分析を行なう。静電レンズにはイオ
ンを後段のエンドキャップ電極穴へ収束させる静電圧を
印加する。後段のイオントラップでイオン操作が行なわ
れている間、前段のイオントラップでイオンの蓄積が行
なわれるため、全体としてイオンの利用効率が向上す
る。また、本実施例のイオントラップ間のイオン輸送で
は質量数の異なるイオンを空間的に収束させる必要性が
無いため、実施例1,2のように振幅減少が線形上に行
なわれる必要はない。一方、後段のイオントラップから
TOFMSへの輸送は実施例1,2の方法で行なわれる。図
にはイオントラップ2個の場合のみを示したが、イオン
トラップを3個以上タンデムに設置しても本発明による
イオントラップ間の輸送効率向上の効果はある。また、
低エネルギーでイオンが排出されることを利用して、質
量分析部として飛行時間型質量分析計ではなくフーリエ
変換型質量分析計を結合することも可能である。この場
合には、イオントラップでイオン分解を行なった後、磁
場の印加されたフーリエ変換型質量分析計へイオンが導
入されるが、イオンの入射効率が上がるため感度が向上
する。
ップ内部に入れた高圧力のバッファーガスに関する問題
が解決される。従来法では、真空度の悪いイオントラッ
プ内部をイオンが有限の速度で加速・移動していたた
め、ガスによる衝突や粘性抵抗により、所定のタイミン
グより遅れてイオントラップからイオンが排出される傾
向があった。本発明では、真空度の悪いイオントラップ
内部では加速せずに、イオントラップから排出されたあ
との真空度が高い領域で加速しているために、この問題
は解決される。
る広い質量数範囲のイオンを一度のTOF質量分析操作で
質量精度良く分析することが可能である。このことによ
り、高速の蛋白質構造分析が可能となる。
である。
である。
である。
図である。
図である。
3:エンドキャップ電極(TOF側)、4:ヘリウムガス導入
管、5:ドリフト領域、6:TOFプッシャー、7:リフレクト
ロン、8:MCP、9:イオントラップ高周波電源、10:DC電
源、11:DC電源、12:DC電源、13: 四重極静電レンズ、1
4:真空ポンプ、15:真空ポンプ、16:イオン源、301:リン
グ電極、302:エンドキャップ電極(イオン源側)、303:
エンドキャップ電極(TOF側)、304:ヘリウムガス導入
管、305:加速領域、306:TOFプッシャー、307:リフレク
トロン、308:MCP、309:イオントラップ高周波電源、31
0:DC電源、311:DC電源、312:DC電源、313: 四重極静電
レンズ、501:前段イオントラップリング電極、502:前段
イオントラップエンドキャップ電極(イオン源側)、50
3:前段イオントラップエンドキャップ電極(TOF側)50
4:後段イオントラップリング電極、505:後段イオントラ
ップエンドキャップ電極(イオン源側)、506:後段イオ
ントラップエンドキャップ電極(TOF側)、507:静電レ
ンズ、508:静電レンズ、509:イオン源、510:質量分析
部。
Claims (11)
- 【請求項1】リング電極および1対の向かい合ったエン
ドキャップ電極よりなる3次元高周波四重極イオントラ
ップにおいてエンドキャップ電極間に静電圧を印加し、
さらにリング電圧に印加する高周波電圧を大きい振幅か
ら小さい振幅へと掃引することを特徴とする3次元四重
極イオントラップを有する質量分析装置。 - 【請求項2】上記エンドキャップ電極間の静電圧が、上
記高周波電圧が掃引される間、一定値であることを特徴
とする請求項1記載の3次元四重極イオントラップを有
する質量分析装置。 - 【請求項3】上記高周波電圧を大きい振幅から小さい振
幅へと掃引するとき、その振幅が時間に対し線形に減少
することを特徴とする請求項1記載の3次元四重極イオ
ントラップを有する質量分析装置。 - 【請求項4】前記イオントラップにより排出されたイオ
ンを飛行時間型質量分析計で検出を行なうことを特徴と
する請求項1から3に記載の質量分析装置。 - 【請求項5】前記、飛行時間型質量分析計のイオン加速
方向がイオントラップから飛行時間質量分析計に至るイ
オン軌道に対し70°〜110°であることを特徴とする請
求項4に記載の質量分析装置。 - 【請求項6】高周波電圧の振幅を減少掃引していたとき
の高周波振幅の包絡線がゼロにいたる瞬間にTOF質量分
析器のプッシャーを動作させることを特徴とした請求項
4記載の質量分析装置。 - 【請求項7】上記エンドキャップ電極間の静電圧を0.1
ミリ秒以上の時間をかけて所定の一定値に増加すること
を特徴とする請求項1記載の質量分析装置。 - 【請求項8】上記、静電圧が静電圧増加開始からの時間
に対し1/2乗に比例することを特徴とする請求項7に記
載の質量分析装置。 - 【請求項9】3次元四重極イオントラップと飛行時間質
量分析計の間にドリフト領域を備えていることを特徴と
する請求項4記載の質量分析装置。 - 【請求項10】3次元四重極イオントラップと飛行時間
質量分析計の間に、イオン加速領域を備えていることを
特徴とする請求項4記載の質量分析装置。 - 【請求項11】3次元四重極イオントラップと飛行時間
型質量分析計の間に1つ以上の四重極静電レンズをそな
えていることを特徴とする請求項4記載の質量分析装
置。
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