JP2003201242A - 重曹リンゲル様液剤 - Google Patents
重曹リンゲル様液剤Info
- Publication number
- JP2003201242A JP2003201242A JP2001398922A JP2001398922A JP2003201242A JP 2003201242 A JP2003201242 A JP 2003201242A JP 2001398922 A JP2001398922 A JP 2001398922A JP 2001398922 A JP2001398922 A JP 2001398922A JP 2003201242 A JP2003201242 A JP 2003201242A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- ion
- meq
- liquid agent
- carbon dioxide
- bicarbonate
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)
- Acyclic And Carbocyclic Compounds In Medicinal Compositions (AREA)
- Medicinal Preparation (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 カルシウムイオンやマグネシウムイオンと重
炭酸イオンを同時に配合しても長期間安定に保つ製剤を
提供すること。 【解決手段】 ナトリウムイオン130〜145mEq
/L、カリウムイオン0〜3mEq/L、カルシウムイ
オン2〜4mEq/L、マグネシウムイオン0〜2mE
q/L、クロルイオン90〜120mEq/L、重炭酸
イオン20〜35mEq/L、リンゴ酸イオン1〜7m
Eq/Lおよびブドウ糖0〜2g/L含有することを特
徴とする重曹リンゲル様液剤。
炭酸イオンを同時に配合しても長期間安定に保つ製剤を
提供すること。 【解決手段】 ナトリウムイオン130〜145mEq
/L、カリウムイオン0〜3mEq/L、カルシウムイ
オン2〜4mEq/L、マグネシウムイオン0〜2mE
q/L、クロルイオン90〜120mEq/L、重炭酸
イオン20〜35mEq/L、リンゴ酸イオン1〜7m
Eq/Lおよびブドウ糖0〜2g/L含有することを特
徴とする重曹リンゲル様液剤。
Description
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は、重曹リンゲル様液
剤に関するものである。
剤に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ヒトの体液の液性は重炭酸イオンで調整
されている。従って、人体に用いる輸液、透析液、眼科
用灌流液、細胞や臓器の保存液等では、重炭酸イオンで
pH調整するのが理想であるが、重炭酸イオンはカルシ
ウムイオンやマグネシウムイオンと結合して不溶性の塩
を生成し、長期間、安定な製剤を作ることは難しい。こ
のため、乳酸や酢酸でpH調整したリンゲル製剤が市販
されているが、充分とは言えない。最近、重炭酸イオン
含有製剤にクエン酸を用いるものが提案されている(特
開昭56−86115号公報、特開昭59−10142
1号公報、特開平7−304657号公報、特開平9−
124491号公報)が、体液に比べて多量のクエン酸
を配合しなければならない。
されている。従って、人体に用いる輸液、透析液、眼科
用灌流液、細胞や臓器の保存液等では、重炭酸イオンで
pH調整するのが理想であるが、重炭酸イオンはカルシ
ウムイオンやマグネシウムイオンと結合して不溶性の塩
を生成し、長期間、安定な製剤を作ることは難しい。こ
のため、乳酸や酢酸でpH調整したリンゲル製剤が市販
されているが、充分とは言えない。最近、重炭酸イオン
含有製剤にクエン酸を用いるものが提案されている(特
開昭56−86115号公報、特開昭59−10142
1号公報、特開平7−304657号公報、特開平9−
124491号公報)が、体液に比べて多量のクエン酸
を配合しなければならない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明が解決しようと
する問題点は、カルシウムイオンやマグネシウムイオン
と重炭酸イオンを同時に配合しても長期間安定に保つこ
とができ、また糖を含有させる場合においても、長期間
安定に保つ技術を確立することである。
する問題点は、カルシウムイオンやマグネシウムイオン
と重炭酸イオンを同時に配合しても長期間安定に保つこ
とができ、また糖を含有させる場合においても、長期間
安定に保つ技術を確立することである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明はこのような問題
点を解決するために鋭意検討した結果、完成されたもの
であって、長期間にわたって無色澄明に保つことができ
る重曹リンゲル様液剤を提供するものである。
点を解決するために鋭意検討した結果、完成されたもの
であって、長期間にわたって無色澄明に保つことができ
る重曹リンゲル様液剤を提供するものである。
【0005】すなわち、本発明は、
1. ナトリウムイオン130〜145mEq/L、カ
リウムイオン0〜3mEq/L、カルシウムイオン2〜
4mEq/L、マグネシウムイオン0〜2mEq/L、
クロルイオン90〜120mEq/L、重炭酸イオン2
0〜35mEq/L、リンゴ酸イオン1〜7mEq/L
およびブドウ糖0〜2g/L含有することを特徴とする
重曹リンゲル様液剤、 2. 炭酸ガスにより、pHを7.4以下にすることを
特徴とする上記1の重曹リンゲル様液剤、 3. ろ過滅菌することを特徴とする上記1、2の重曹
リンゲル様液剤、 4. 無菌的に容器に充填することを特徴とする上記1
〜3の重曹リンゲル様液剤、 を提供するものである。
リウムイオン0〜3mEq/L、カルシウムイオン2〜
4mEq/L、マグネシウムイオン0〜2mEq/L、
クロルイオン90〜120mEq/L、重炭酸イオン2
0〜35mEq/L、リンゴ酸イオン1〜7mEq/L
およびブドウ糖0〜2g/L含有することを特徴とする
重曹リンゲル様液剤、 2. 炭酸ガスにより、pHを7.4以下にすることを
特徴とする上記1の重曹リンゲル様液剤、 3. ろ過滅菌することを特徴とする上記1、2の重曹
リンゲル様液剤、 4. 無菌的に容器に充填することを特徴とする上記1
〜3の重曹リンゲル様液剤、 を提供するものである。
【0006】
【発明の実施の形態】重炭酸イオンを含有した状態で有
機カルボン酸を配合した場合、その液剤のpHが酸性側
に移行することから、重炭酸イオンの分解が生じ、その
含量が低下することとなる。従って、本発明でリンゴ酸
イオン1〜7mEq/L、望ましくは3〜5mEq/L
となるように配合するためには、重炭酸イオンの分解を
抑制させるため、中性塩、例えばリンゴ酸ナトリウム、
リンゴ酸カリウム、リンゴ酸カルシウム等として使用す
るのが好ましい。また、リンゴ酸塩の他、クエン酸塩を
併用しても良く、この場合リンゴ酸とクエン酸の比は任
意に選ぶことができる。
機カルボン酸を配合した場合、その液剤のpHが酸性側
に移行することから、重炭酸イオンの分解が生じ、その
含量が低下することとなる。従って、本発明でリンゴ酸
イオン1〜7mEq/L、望ましくは3〜5mEq/L
となるように配合するためには、重炭酸イオンの分解を
抑制させるため、中性塩、例えばリンゴ酸ナトリウム、
リンゴ酸カリウム、リンゴ酸カルシウム等として使用す
るのが好ましい。また、リンゴ酸塩の他、クエン酸塩を
併用しても良く、この場合リンゴ酸とクエン酸の比は任
意に選ぶことができる。
【0007】一方、リンゴ酸として配合する場合には、
炭酸水素ナトリウムを除くカルシウム塩と共に、リンゴ
酸を水に溶解し、この水溶液をアルカリ(例えばNaO
H)で予めpHを調整し、これに炭酸水素ナトリウムを
添加した後、炭酸ガスをバブリングしてpHを中性
(6.8〜7.0)に調整するという方法であれば、重
炭酸イオンの分解は起こらない。
炭酸水素ナトリウムを除くカルシウム塩と共に、リンゴ
酸を水に溶解し、この水溶液をアルカリ(例えばNaO
H)で予めpHを調整し、これに炭酸水素ナトリウムを
添加した後、炭酸ガスをバブリングしてpHを中性
(6.8〜7.0)に調整するという方法であれば、重
炭酸イオンの分解は起こらない。
【0008】その他の電解質成分は、一般的に用いられ
るものでよく、好ましい電解質組成物としては、塩化ナ
トリウム、塩化カリウム、塩化カルシウム、塩化マグネ
シウム、炭酸水素ナトリウム、リンゴ酸ナトリウムであ
る。
るものでよく、好ましい電解質組成物としては、塩化ナ
トリウム、塩化カリウム、塩化カルシウム、塩化マグネ
シウム、炭酸水素ナトリウム、リンゴ酸ナトリウムであ
る。
【0009】本発明の液剤のpH調整において、この目
的のために一般に使用されている強酸、有機酸などの酸
では、前記したとおり、炭酸水素ナトリウムが分解して
重炭酸イオン含量の低下が生じるので、pH調整剤とし
て特に炭酸ガスを用いることが望ましい。
的のために一般に使用されている強酸、有機酸などの酸
では、前記したとおり、炭酸水素ナトリウムが分解して
重炭酸イオン含量の低下が生じるので、pH調整剤とし
て特に炭酸ガスを用いることが望ましい。
【0010】例えば、液剤中に炭酸ガスを溶解させてC
a++、Mg++等の沈殿生成を抑制するものである
が、炭酸ガスを溶解する手段として、液剤に炭酸ガスを
バブリングする方法、液剤を充填したガス不透過性容器
のヘッドスペ−ス部分に炭酸ガスを封入する方法、液剤
をガス透過性プラスチック容器に充填し、該容器をガス
不透過性2次包材で包装し、この容器と包材との空間部
に炭酸ガスを封入する方法、液剤を充填したガス透過性
プラスチック容器を滅菌するに当たり、所望濃度の炭酸
ガス雰囲気下で滅菌する方法、等を単独で又は併用する
ことができる。
a++、Mg++等の沈殿生成を抑制するものである
が、炭酸ガスを溶解する手段として、液剤に炭酸ガスを
バブリングする方法、液剤を充填したガス不透過性容器
のヘッドスペ−ス部分に炭酸ガスを封入する方法、液剤
をガス透過性プラスチック容器に充填し、該容器をガス
不透過性2次包材で包装し、この容器と包材との空間部
に炭酸ガスを封入する方法、液剤を充填したガス透過性
プラスチック容器を滅菌するに当たり、所望濃度の炭酸
ガス雰囲気下で滅菌する方法、等を単独で又は併用する
ことができる。
【0011】本発明において、沈殿生成を抑制し液剤の
安定化を図るためには、液剤中の炭酸ガス含有量(CO
2分圧)を安定な状態に保つことが肝要であり、そのた
め、例えば、液剤に炭酸ガスをバブリングすることによ
り、液剤中に炭酸ガスを溶解させてそのpHを次のよう
に調整するのがよい。本発明に係る液剤において、安定
なpHの範囲は7.4〜6.5であり、より安定な範囲
は7.2〜6.7であり、最適範囲は7.0〜6.8で
ある。
安定化を図るためには、液剤中の炭酸ガス含有量(CO
2分圧)を安定な状態に保つことが肝要であり、そのた
め、例えば、液剤に炭酸ガスをバブリングすることによ
り、液剤中に炭酸ガスを溶解させてそのpHを次のよう
に調整するのがよい。本発明に係る液剤において、安定
なpHの範囲は7.4〜6.5であり、より安定な範囲
は7.2〜6.7であり、最適範囲は7.0〜6.8で
ある。
【0012】なお、液剤中のCO2分圧は、50〜30
0mmHg、好ましくは60〜200mmHg、最適に
は60〜120mmHgに保つのがよい。
0mmHg、好ましくは60〜200mmHg、最適に
は60〜120mmHgに保つのがよい。
【0013】本発明の製剤は、液剤のpHを上記範囲内
に調整した後、液剤をガス不透過性容器に充填し、該容
器のヘッドスペ−スに炭酸ガスを封入すること、また
は、液剤をガス透過性プラスチック容器に充填し、該容
器をガス不透過性2次包材で包装し、この包材の空間部
に炭酸ガスを封入するのがよい。この際、安定な炭酸ガ
ス濃度の範囲は5〜35V/V%であり、より安定な範
囲は7〜25V/V%、最適範囲は12〜20V/V%
である。この場合、液剤中のCO2分圧と上記ガス不透
過性容器のヘッドスペ−ス中又は2次包材の空間部中の
炭酸ガス濃度とは、平衡状態にあることが好ましい。
に調整した後、液剤をガス不透過性容器に充填し、該容
器のヘッドスペ−スに炭酸ガスを封入すること、また
は、液剤をガス透過性プラスチック容器に充填し、該容
器をガス不透過性2次包材で包装し、この包材の空間部
に炭酸ガスを封入するのがよい。この際、安定な炭酸ガ
ス濃度の範囲は5〜35V/V%であり、より安定な範
囲は7〜25V/V%、最適範囲は12〜20V/V%
である。この場合、液剤中のCO2分圧と上記ガス不透
過性容器のヘッドスペ−ス中又は2次包材の空間部中の
炭酸ガス濃度とは、平衡状態にあることが好ましい。
【0014】更に、本発明では、液剤のpHを上記範囲
内に調整した後、液剤をガス透過性プラスチック容器に
充填し、該容器をガス不透過性2次包材で脱気包装する
こともできる。この際、液剤を充填した容器のヘッドス
ペ−スには炭酸ガスを封入してもよいし、しなくても良
い。
内に調整した後、液剤をガス透過性プラスチック容器に
充填し、該容器をガス不透過性2次包材で脱気包装する
こともできる。この際、液剤を充填した容器のヘッドス
ペ−スには炭酸ガスを封入してもよいし、しなくても良
い。
【0015】また、液剤のpHを調整しないで、単に上
記ヘッドスペ−ス、または2次包材空間部を炭酸ガスで
置換しても、安定な液剤を得ることができ、これも本発
明に包含されるものである。この場合、液剤中のCO2
分圧が50〜300mmHg(好ましくは60〜200
mmHg、最適には60〜120mmHg)になるよう
に、置換炭酸ガス濃度を適宜選択することができる。
記ヘッドスペ−ス、または2次包材空間部を炭酸ガスで
置換しても、安定な液剤を得ることができ、これも本発
明に包含されるものである。この場合、液剤中のCO2
分圧が50〜300mmHg(好ましくは60〜200
mmHg、最適には60〜120mmHg)になるよう
に、置換炭酸ガス濃度を適宜選択することができる。
【0016】本発明において、液剤中のCO2分圧を5
0〜300mmHgとする理由は、50mmHg未満で
は、本発明で意図する「金属イオンの不溶性化合物生成
に伴う沈殿を防止する効果」並びに「有効成分として含
有する重炭酸イオンの分解抑制効果」が生じ難く、一
方、300mmHgを超える場合、このようなCO2分
圧の高い液剤を注射すると、血中のCO2分圧が細胞内
のCO2分圧より高くなり、CO2が細胞内に拡散して
細胞内pHが低下することとなり、細胞内アシド−シス
を惹起するという問題が生じるからである。
0〜300mmHgとする理由は、50mmHg未満で
は、本発明で意図する「金属イオンの不溶性化合物生成
に伴う沈殿を防止する効果」並びに「有効成分として含
有する重炭酸イオンの分解抑制効果」が生じ難く、一
方、300mmHgを超える場合、このようなCO2分
圧の高い液剤を注射すると、血中のCO2分圧が細胞内
のCO2分圧より高くなり、CO2が細胞内に拡散して
細胞内pHが低下することとなり、細胞内アシド−シス
を惹起するという問題が生じるからである。
【0017】ここで、本発明の製造法の好ましい実施態
様をあげると、まず、カルシウム塩(例えばCaC
l2)、リンゴ酸ナトリウム及び炭酸水素ナトリウム等
を水に溶解し、この水溶液に炭酸ガスをバブリングして
pHを中性(6.8〜7.0)に調整する。次に、この
溶液をろ過した後、ガス不透過性容器に充填し、又は、
ガス透過性プラスチック容器に充填し更にこの容器をガ
ス不透過性2次包材で包装し、そして、上記ガス不透過
性容器のヘッドスペース部分、又は、上記ガス透過性プ
ラスチック容器と2次包材との空間部に12〜20V/
V%の炭酸ガスを封入する。その後、高圧蒸気滅菌を行
って液剤を製造する。また、ろ過滅菌や、無菌的に製造
し充填することもできる。
様をあげると、まず、カルシウム塩(例えばCaC
l2)、リンゴ酸ナトリウム及び炭酸水素ナトリウム等
を水に溶解し、この水溶液に炭酸ガスをバブリングして
pHを中性(6.8〜7.0)に調整する。次に、この
溶液をろ過した後、ガス不透過性容器に充填し、又は、
ガス透過性プラスチック容器に充填し更にこの容器をガ
ス不透過性2次包材で包装し、そして、上記ガス不透過
性容器のヘッドスペース部分、又は、上記ガス透過性プ
ラスチック容器と2次包材との空間部に12〜20V/
V%の炭酸ガスを封入する。その後、高圧蒸気滅菌を行
って液剤を製造する。また、ろ過滅菌や、無菌的に製造
し充填することもできる。
【0018】更に、本発明に係る製造法において、炭酸
ガスのバブリングによるpH調整を行わない液剤をガス
不透過性容器に充填し、又は、該液剤をガス透過性プラ
スチック容器に充填し更にガス不透過性2次包材で包装
し、そして、上記ガス不透過性容器のヘッドスペ−ス部
分、又は、上記包材の空間部を所望量の炭酸ガスで置換
する方法も本発明の好ましい実施態様である。
ガスのバブリングによるpH調整を行わない液剤をガス
不透過性容器に充填し、又は、該液剤をガス透過性プラ
スチック容器に充填し更にガス不透過性2次包材で包装
し、そして、上記ガス不透過性容器のヘッドスペ−ス部
分、又は、上記包材の空間部を所望量の炭酸ガスで置換
する方法も本発明の好ましい実施態様である。
【0019】なお、上記「ガス不透過性容器」として
は、ガラス製のバイアル瓶やアンプル等の使用が好まし
いが、これ以外にガス不透過性のプラスチック製容器を
用いることもでき、これも本発明に包含されるものであ
る。
は、ガラス製のバイアル瓶やアンプル等の使用が好まし
いが、これ以外にガス不透過性のプラスチック製容器を
用いることもでき、これも本発明に包含されるものであ
る。
【0020】
【実施例】次に、実施例をあげて、本発明をさらに詳細
に説明する。
に説明する。
【0021】次のような処方に沿って輸液製剤を調製し
た。すなわち、塩化ナトリウム14.6g、塩化カリウ
ム22.4g、塩化カルシウム二水和物2.21g、塩
化マグネシウム六水和物2.03g、炭酸水素ナトリウ
ム21.0g、リンゴ酸ナトリウム4.45gを水に溶
かして10Lとし(pH実測値:8.0)、炭酸ガスを
バブリングしてpHを6.7に調整した後、ろ過後、5
00mL宛プラスチックバッグに充填した。これを11
7℃で10分間高圧蒸気滅菌を行い、輸液製剤を得た。
た。すなわち、塩化ナトリウム14.6g、塩化カリウ
ム22.4g、塩化カルシウム二水和物2.21g、塩
化マグネシウム六水和物2.03g、炭酸水素ナトリウ
ム21.0g、リンゴ酸ナトリウム4.45gを水に溶
かして10Lとし(pH実測値:8.0)、炭酸ガスを
バブリングしてpHを6.7に調整した後、ろ過後、5
00mL宛プラスチックバッグに充填した。これを11
7℃で10分間高圧蒸気滅菌を行い、輸液製剤を得た。
【0022】この滅菌後の輸液製剤について、そのp
H、CO2分圧、HSの炭酸ガス濃度、重炭酸イオン含
量、微粒子数(個/mL)を測定し、また、目視により
沈澱の有無を観察した。これらの結果を表1に示した。
H、CO2分圧、HSの炭酸ガス濃度、重炭酸イオン含
量、微粒子数(個/mL)を測定し、また、目視により
沈澱の有無を観察した。これらの結果を表1に示した。
【0023】
【表1】
【0024】上記表1から、本実施例の製剤では、沈殿
が認められず、良好な輸液製剤が得られた。なお、本実
施例のように、全試薬を水に溶解した後、炭酸ガスのバ
ブリングによるpH調整を行うことで、重炭酸イオン含
量の低下がない製剤が得られた。
が認められず、良好な輸液製剤が得られた。なお、本実
施例のように、全試薬を水に溶解した後、炭酸ガスのバ
ブリングによるpH調整を行うことで、重炭酸イオン含
量の低下がない製剤が得られた。
【0025】
【発明の効果】以上説明したように、本発明は、リンゴ
酸を配合した重曹リンゲル様液剤であり、重炭酸イオン
とカルシウムイオン、マグネシウムイオンの共存下にお
いても安定に保つと共に、投与後速やかに細胞内に吸収
されるので、極めて安全である。
酸を配合した重曹リンゲル様液剤であり、重炭酸イオン
とカルシウムイオン、マグネシウムイオンの共存下にお
いても安定に保つと共に、投与後速やかに細胞内に吸収
されるので、極めて安全である。
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考)
A61K 33/06 A61K 33/06
A61P 3/02 A61P 3/02
Fターム(参考) 4C076 AA11 BB17 CC21 FF36 GG45
4C086 AA01 AA02 EA01 HA02 HA04
HA16 HA21 HA24 MA03 MA04
MA17 MA66 NA03 ZC21
4C206 AA01 AA02 DA36 MA03 MA04
MA28 MA30 MA37 MA86 NA03
ZC21
Claims (2)
- 【請求項1】 ナトリウムイオン130〜145mEq
/L、カリウムイオン0〜3mEq/L、カルシウムイ
オン2〜4mEq/L、マグネシウムイオン0〜2mE
q/L、クロルイオン90〜120mEq/L、重炭酸
イオン20〜35mEq/L、リンゴ酸イオン1〜7m
Eq/Lおよびブドウ糖0〜2g/L含有することを特
徴とする重曹リンゲル様液剤。 - 【請求項2】 炭酸ガスにより、pHを7.4以下にす
ることを特徴とする請求項1の重曹リンゲル様液剤。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001398922A JP2003201242A (ja) | 2001-12-28 | 2001-12-28 | 重曹リンゲル様液剤 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001398922A JP2003201242A (ja) | 2001-12-28 | 2001-12-28 | 重曹リンゲル様液剤 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003201242A true JP2003201242A (ja) | 2003-07-18 |
Family
ID=27639672
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001398922A Pending JP2003201242A (ja) | 2001-12-28 | 2001-12-28 | 重曹リンゲル様液剤 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2003201242A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006143699A (ja) * | 2004-11-24 | 2006-06-08 | Yung Shin Pharmaceutical Industry Co Ltd | パクリタキセル水性注射液及びその調製方法 |
CN110327371A (zh) * | 2019-07-15 | 2019-10-15 | 武汉大学 | 碳酸氢钠林格注射液及其制备方法 |
-
2001
- 2001-12-28 JP JP2001398922A patent/JP2003201242A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006143699A (ja) * | 2004-11-24 | 2006-06-08 | Yung Shin Pharmaceutical Industry Co Ltd | パクリタキセル水性注射液及びその調製方法 |
CN110327371A (zh) * | 2019-07-15 | 2019-10-15 | 武汉大学 | 碳酸氢钠林格注射液及其制备方法 |
CN110327371B (zh) * | 2019-07-15 | 2021-07-06 | 武汉大学 | 碳酸氢钠林格注射液及其制备方法 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5522877B2 (ja) | モキシフロキサシン/塩化ナトリウム製剤 | |
CN104383542B (zh) | 包含甲基纳曲酮的药物配方 | |
JP3619921B2 (ja) | 重炭酸固形透析用剤 | |
JP5376480B1 (ja) | 酢酸及び酢酸塩を含む透析用a剤、及びそれを用いた2剤型透析用剤 | |
KR102363179B1 (ko) | 아세트산 및 아세트산염을 포함하는 3제형 투석용제 | |
JP2811035B2 (ja) | 重炭酸配合液及びその収容容器 | |
JPH0347161A (ja) | 5―アミノサリチル酸の安定な液体形 | |
JP7107400B2 (ja) | 標準液充填体およびその利用 | |
JP5311819B2 (ja) | 腹膜透析用の溶液 | |
JP2019019075A (ja) | ペメトレキセド含有液状医薬組成物 | |
JP3871442B2 (ja) | 腹膜透析液 | |
CN102573828B (zh) | 通过施用肌酸化合物的透析患者中的细胞保护 | |
JP2003201242A (ja) | 重曹リンゲル様液剤 | |
JP3271650B2 (ja) | 重炭酸イオン含有無菌性配合液剤又は製剤及びその製造方法 | |
KR100825572B1 (ko) | 칼슘, 마그네슘 및 비타민을 포함하는 액제 조성물 및 그의제조방법 | |
JP2002282353A (ja) | 重炭酸固形透析用剤 | |
JP4040134B2 (ja) | 重炭酸イオン含有無菌性注射液剤およびその製造方法 | |
TW201008599A (en) | Formulations of canfosfamide and their preparation | |
CN1812794B (zh) | 溶液药用组合物 | |
JP2002308782A (ja) | 重炭酸溶液の製造方法 | |
JP3375518B2 (ja) | 注射剤 | |
JP4419904B2 (ja) | 腹膜透析液 | |
JP3003504B2 (ja) | 電解質輸液剤 | |
JP2003055195A (ja) | ビタミンb1配合末梢静脈投与用総合輸液剤 | |
JP4430500B2 (ja) | 炭酸水素イオン含有薬液 |