JP2003114316A - 光学素子 - Google Patents
光学素子Info
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Abstract
とができ、かつ容易にしかも安価に製造することができ
る凹凸形状による反射防止構造を有する光学素子を提供
する。 【解決手段】 臨界波長以上の光の反射を防止する反射
防止構造を有する光学素子であって、その反射防止構造
は入射面に形成された凹凸形状により構成され、凹凸形
状のピッチを、ランダムにかつ臨界波長以上の光の入射
側及び出射側における一以上の次数の回折光が実質的に
ゼロになるように設定した。
Description
する光学素子に関する。
制御することが重要である。例えば、光を検出する光学
素子では、その感度を向上させるためには入射面におけ
る反射を防止する必要があり、また、光を透過させる光
学素子では入射面における反射を防止して伝送損失を低
減する必要がある。従来、この反射防止構造としては主
として誘電体多層膜が用いられていたが、近年、入射面
に微細な凹凸を形成することにより、等価的に入射側の
媒質と出射側の媒質の間に中間の屈折率を有する層を形
成して反射を防止する構造が採用されるようになって来
ている。
長に比べて微細な表面凹凸を、例えば円錐体、角錐体を
周期的に配列した表面凹凸構造を形成することにより、
反射を低減するものであり、より詳細には以下のように
反射を防止するものである。すなわち、このような表面
凹凸形状は回折格子として振舞うことになるが、次の
(1)式を満足するように凹凸形状のピッチdを設定す
ることにより、反射側及び透過側において1次回折波及
び2以上の高次回折波が出現しないようにでき、反射を
実質的に0にできるというものである。 d<λ/(n1sinθ+n2)…(1) ここで、λは光の波長であり、θは入射角である。
来の凹凸形状による反射防止構造は、周期dが(1)式
を満足しないような値になるとただちに反射側及び透過
側の双方において1次回折波及び2以上の高次回折波が
出現するという問題があった。そのために、例えば、0
次回折光のみを受光することにより測定を行うように構
成された光学素子では、1次回折波及び2以上の高次回
折波の出現により測定精度が悪化するという問題があっ
た。このような問題を回避するためには、反射防止が必
要とされる波長に対して余裕を持って非常に微細な凹凸
形状を寸法精度良く形成する必要があり、製造コストを
低減することが困難であった。
激な出現を防止することができ、かつ容易にしかも安価
に製造することができる凹凸形状による反射防止構造を
提案し、その反射防止構造を有する光学素子を提供する
ことを目的とする。
めに、本発明に係る請求項1記載の光学素子は、臨界波
長以上の光の反射を防止する反射防止構造を有する光学
素子であって、該反射防止構造は入射面に形成された凹
凸形状により構成され、上記凹凸形状のピッチは、ラン
ダムにかつ上記臨界波長以上の光の入射側及び出射側に
おける0次以外の回折光が実質的にゼロになるように設
定されていることを特徴とする。以上のように構成され
た光学素子は、その反射防止構造として入射面に形成さ
れた凹凸形状がランダムに設定されたピッチを有してい
るので、臨界波長以下の光の高次回折光を抑制すること
ができる。これにより、0次回折光を利用する光学素子
において、高次回折波による特性劣化を防止できる。ま
た、凹凸形状の加工精度の許容範囲を広くできるので、
製造コストを低減することが可能になる。
素子は、上記請求項1又は2記載の光学素子において、
上記凹凸形状の凸部の頂が、同一平面上に位置するとし
たものである。このように、上記凹凸形状の凸部の頂
が、同一平面上に位置する反射防止構造は、容易に製造
することができるので、より製造コストを低減でき、光
学素子を安価にできる。
光学素子は、請求項1〜3のうちのいずれか1つに記載
の光学素子において、上記凹凸形状の凹部の谷が、同一
平面上に位置するとしたものである。尚、ここでいう谷
とは、凹部の最も低い所である。
子は、請求項1〜4のうちのいずれか1つに記載の光学
素子において、上記凹凸形状の凸部の高さが、ランダム
に設定されたとしたものである。ここで、凹凸形状の凸
部の高さとは、隣接する凹部の谷(谷の底部)を基準と
した高さとして定義されるものである。このように、上
記凹凸形状の凸部の高さをランダムに設定すると、より
効果的に臨界波長以下の光の高次回折光を抑制すること
ができる。
素子は、請求項1〜4のうちのいずれか1つに記載の光
学素子において、上記凹凸形状の凸部の高さが同一に設
定されたとしたものである。このように、凸部の高さが
同一に設定された反射防止構造は容易に製造することが
でき、より製造コストを低減できる。
明に係る実施の形態の光学素子について説明する。本実
施の形態の光学素子は、例えば、基板10上に受光素子
11がマトリクス状に配列された画像解析装置(図4参
照)であり、その反射防止構造1は、受光素子11を覆
うように基板10上に形成された透光性膜12の表面
に、図1の断面図に示すような凹凸構造を形成すること
により構成されている。図1の反射防止構造1は、入射
面(透光性膜12の表面)に形成されたランダムに設定
されたピッチd1,d2,…,dnを有する凹凸形状に
より構成され、そのピッチは所望の臨界波長以上の光の
入射側及び出射側における一以上の次数の回折光が実質
的にゼロになるように設定されている。ここで、本明細
書において、臨界波長とは、その波長以下において0次
回折光以外の光のエネルギーが増加する臨界的な波長を
いう。このように構成された反射防止構造1は、詳細後
述するように、臨界波長以上の光の反射を防止すること
ができ、かつ臨界波長以下の光Linが入射された場合
における一以上の次数の高次回折光Lnの急激な発生を
防止することができる。
て、凹凸形状のピッチは、後で具体例を用いて説明する
ように、所望の臨界波長をλc、入射側媒体の屈折率を
n1、出射側媒体の屈折率をn2及び入射角θに基づい
て、要求される反射防止特性を満足させる(反射を実質
的にゼロとする)ようにシミュレーションをすることに
より容易に設定することができる。以下、具体的な例を
示しながら、本実施の形態における凹凸構造のランダム
ピッチの設定方法と、ランダムに設定された反射防止構
造による効果について説明する。
まず、最初に、次の式(2)を用いて、ピッチの平均値
daを初期設定する。 da=λc/n2…(2) ここで、λcは臨界波長であり、その臨界波長以上の光
の反射は実質的にゼロとなる。また、n2は出射側媒体
の屈折率である。尚、主として、入射角θで入射される
光を取り扱う光学素子においては、上記式(2)に代え
て、次の式(3)を用いてピッチの平均値daを初期設
定してもよい。 da=λc/(n1sinθ+n2)…(3) ここで、n1は入射側媒体の屈折率である。
期設定された範囲Δd内において、例えば、コンピュー
ター上で乱数を発生させることにより各ピッチをランダ
ムに設定する。そして、ランダムに設定されたピッチに
基づいて透過(又は反射)0次回折効率と透過高次(一
次以上)光の回折効率とをコンピューター上でシミュレ
ーションすることにより求める。尚、このシミュレーシ
ョンでは、凹凸形状のピッチが光の波長と同程度である
ことから、光を電磁波として取り扱うベクトル回折理論
を用いる必要があり、例えば、“市川裕之,光学,27
(11),p647−654,(1998)”及び
“H.Ichikawa,J.Opt.Soc.Am.
A,15(1),152−157,(1998)”に開
示された時間領域差分法(FDTD法)により精度よく
シミュレーションすることができる。
射)0次回折効率と透過高次(一次以上)光の回折効率
とが、要求特性を満足する場合は、その基にしたランダ
ムに設定されたピッチの凹凸形状を透過膜12の表面に
形成する。また、透過(又は反射)0次回折効率と透過
高次(一次以上)光の回折効率の双方またはいずれか一
方が要求特性を満足しない場合には、ピッチの平均値d
aとピッチの設定範囲の双方又はいずれか一方を変更し
て、再度シミュレーションを実行して要求特性を満足す
るか否かを評価する。この際、ピッチの平均値daとそ
の設定範囲の変更は、次のようにして行うことができ
る。
上でかつその近傍)において、透過0次回折効率が要求
特性を満足していない場合は、ピッチの平均値を式
(2)に基づいて設定されたdaより小さい値に変更す
る。透過高次光の回折効率が要求特性を満足しない場合
(例えば、臨界波長以下において高次光のピークが顕著
に表われる場合等)には、ピッチの設定範囲を広くして
再度シミュレーションを実行する。以上のシミュレーシ
ョンを、要求性能とシミュレーションにより得られる特
性との差が順次減少するようにパラメータを変更してコ
ンピューター上で繰り返すことにより、要求特性に対し
て最適なランダムピッチを設定することができる。
る凹凸形状の種々のピッチに対する透過0次回折効率の
波長特性を示すグラフである。本シミュレーションは、
入射側媒体を大気(n1=1)、透過側媒体をシリカガ
ラスとし、入射面に対して光が垂直に入射する場合を想
定して計算した。尚、この計算では、n2として用いた
シリカガラスの屈折率は波長依存性も考慮した。参考と
して示すと、シリカガラスの屈折率は、400nmの波
長の光に対しては約1.47であり、800nmの波長
の光に対しては約1.45である。また、この具体例の
凹凸形状は一端から他端に至る峰状(三角波格子)と仮
定し、格子の長手方向に対して垂直な断面における断面
形状は常に一定とした。さらに、この具体例における凹
凸形状の深さ(凸部の高さ)は、550nmに設定し
た。
ラフは凹凸形状のピッチdを300nm〜360nmの
間でランダムに設定した本発明に係る反射防止構造であ
り、26の符号を付して示すグラフは凹凸形状のピッチ
dを330nm〜360nmの間でランダムに設定した
本発明に係る反射防止構造である。これに対して、21
の符号を付して示すグラフは凹凸形状のピッチdを全て
360nmに設定した従来例に係る一定周期構造の反射
防止構造、23の符号を付して示すグラフは凹凸形状の
ピッチdを全て330nmに設定した従来例に係る一定
周期構造の反射防止構造、24の符号を付して示すグラ
フは凹凸形状のピッチdを全て300nmに設定した従
来例に係る一定周期構造の反射防止構造である。
の凹凸形状のピッチdを300nm〜360nmの間で
ランダムに設定した本発明に係る反射防止構造は、臨界
波長λcが約485nmであり、同じく臨界波長が約4
85nmであるグラフ22で示す従来例に係る反射防止
構造(凹凸形状のピッチdを全て330nmに設定)と
ほぼ同等の透過0次回折効率が得られる。また、グラフ
26の凹凸形状のピッチdを330nm〜360nmの
間でランダムに設定した本発明に係る反射防止構造(臨
界波長λc:約510nm)は、グラフ22で示す従来
例の臨界波長とグラフ21で示す従来例の臨界波長の間
の臨界波長を有し、その臨界波長以上の波長では規則的
な一定ピッチの凹凸構造による従来例の反射防止構造と
同等の透過0次回折効率が得られることが分る。このよ
うに、本発明に係る反射防止構造は、ランダムに設定す
るピッチの平均値da、範囲Δdを要求特性に基づいて
特定の範囲に設定することにより、透過0次回折効率に
関しては従来の反射防止構造(ピッチが一定値に設定さ
れたもの)と同等の特性が得られる。
波長以下の0次回折効率について検討すると以下のよう
なことがわかる。例えば、従来の反射防止構造に関する
グラフ21(360nmの一定ピッチ)について見れ
ば、臨界波長(約530nm)以下になると透過0次回
折効率が徐徐に減少した後、480nm付近から増加に
転じ、420nm付近でピークに達してその後、急激に
減少する。従来の反射防止構造において、ピッチを小さ
くした場合の透過0次回折効率は、グラフ22(330
nmの一定ピッチ)及びグラフ23(300nmの一定
ピッチ)に示すように同様のカーブを保ったまま短波長
側に平行移動する。次に、本発明に係る反射防止構造の
グラフ25,26をみると、グラフ25(ピッチ:36
0nm〜300nm)は、グラフ21(360nmの一
定ピッチ)とグラフ23(300nmの一定ピッチ)の
間のほぼ中間に位置し、グラフ26(ピッチ:360n
m〜330nm)は、グラフ21(360nmの一定ピ
ッチ)とグラフ22(330nmの一定ピッチ)の間の
ほぼ中間に位置する。すなわち、本発明に係る反射防止
構造において、所望の波長特性(臨界波長)がピッチの
異なる2つの反射防止構造の2つの波長特性(臨界波
長)の中間的な位置に有る場合には、その2つのピッチ
の範囲内でランダムにピッチを設定することにより、所
望の波長特性を実現することができ、本発明の効果が得
られる。
透過高次光の回折効率の回折角依存性を示すグラフであ
り、波長を臨界波長以下の400nmとした時のシミュ
レーション結果である。図6において、グラフ35は凹
凸形状のピッチdを300nm〜360nmの間でラン
ダムに設定した本発明に係る反射防止構造の透過高次光
の回折効率であり、グラフ36は凹凸形状のピッチdを
330nm〜360nmの間でランダムに設定した本発
明に係る反射防止構造の透過高次光の回折効率である。
尚、図6において、符号31の×印は、凹凸形状のピッ
チdを全て360nmに設定した従来例に係る反射防止
構造における透過一次光のピークであり、符号32の白
抜きの丸印は凹凸形状のピッチdを全て330nmに設
定した従来例に係る反射防止構造における透過一次光の
ピークであり、符号33の黒丸印は凹凸形状のピッチd
を全て300nmに設定した従来例に係る反射防止構造
における透過一次光のピークである。また、符号31,
32,33により示した従来例における高次光のピーク
以外の角度における回折効率は理論的にはゼロである。
尚、図6のグラフ35,36における0°のピークは、
透過0次光のピークである。
では、臨界波長以下の波長において凹凸形状のピッチに
対応した角度に鋭いピークの高次回折光(一次回折光)
が発生するのに対して、本発明に係る反射防止構造では
特定の角度における高次(一次)回折光の発生が抑制さ
れている。これは、本発明に係る反射防止構造において
は凹凸形状のピッチがランダムに設定されているので、
一定ピッチの従来構造においては特定角度に生じるはず
の高次光のエネルギーが0°〜90°の広い範囲に分散
されるようになり、特定の角度における高次(一次)回
折光の発生が抑制されたことによるものである。
に、本発明に係る反射防止構造は、従来例の反射防止構
造とほぼ同等の反射防止特性を有する一方、臨界波長以
下の波長の光に対して特定回折角に生じる高次光を抑え
ることができる。したがって、本発明のピッチがランダ
ムに設定された反射防止構造を有する光学素子では、臨
界波長以下における透過側(又は反射側)の高次回折波
が出現を防止でき、高次回折波の出現による光学特性の
悪化を防止できる。また、本発明に係る実施の形態の光
学素子では、反射防止が必要とされる波長に対して余裕
を持って微細な凹凸形状を寸法精度良く形成しなければ
ならないという製造上の制約もなく、製造コストを低減
することができる。
いて説明する。上述の具体例として示した反射防止構造
1では、凹凸構造の凸部の高さは一定としたが、本発明
はこれに限られるものではなく、高さをランダムに設定
しても良い。この場合、図2に示すように各凸部の頂点
の位置は揃えて(頂点が1つの平面上に位置するように
する)、その頂点から谷までの位置をランダムに設定す
るようにしても良いし、谷の位置は揃えて(谷が1つの
平面上に位置するようにする)、その谷から頂点までの
高さをランダムに設定するようにしても良い。さらに、
図3に示すように、谷及び頂点をいずれも揃えることな
く高さをランダムに設定するようにしてもよい。
深さの異なる部分で回折された回折光の位相は異なるの
で高次光の強度がランダムに変化し、臨界波長以下の高
次光のエネルギーをより効果的に分散させることができ
る。
造の具体例では、三角波格子を用いたが、本発明はこれ
に限られるものではなく、矩形波格子、円錐又は角錐
等、種々の凹凸形状の反射防止構造に適用することがで
きる。例えば、円錐又は角錐の凹凸形状とする場合、具
体例における2次元的なシミュレーションを3次元に拡
張する必要があり、シミュレーションに要する時間は増
加するが、変更できるパラメータが増えるので(例え
ば、一方向のピッチとその方向に直交する方向のピッチ
の2つになる)、より最適なランダムピッチを設定する
ことができ、より効果的に臨界波長以下の高次光のエネ
ルギーを分散させることができる。
に光が入射する場合について説明したが、本発明はこれ
に限られるものではなく、任意の入射角の光に対して同
様の作用効果が得られる。尚、この場合、式(1)〜
(3)から明らかなように、入射角が大きくなれば臨界
波長は長くなる。
対して垂直方向)から入射される光について説明した。
しかしながら、光学素子において特定の方向からの光だ
けを取り扱う素子は少なく、通常はあらゆる方向から入
射される光を処理するように構成される。このような光
学素子においても、当然に具体例で説明した作用効果が
得られるが、かかる光学素子に本発明に係る反射防止構
造を適用した場合さらに以下のような作用効果が得られ
る。
なれば臨界波長は長い方にシフトし、一定周期の凹凸形
状による反射防止構造では、入射角の大きい光ではより
長い波長域で高次回折光が現れることになる。しかしな
がら、本発明に係るランダムピッチの凹凸形状の反射防
止構造では、臨界波長以下の光において高次回折光の発
生が抑制されることから、入射角の大きい光の高次回折
光の発生が抑制でき、比較的広い入射角度域において特
性劣化のない光学素子を実現できる。
て、透過0次回折光の波長依存性に基づいて本発明の効
果を説明したが、透過0次回折光の入射角依存性に着目
すると次のような効果がある。すなわち、従来例の説明
において用いた式(1)d<λ/(n1sinθ+n2)
から明らかなように、一定の波長の光を入射角を徐徐に
大きくして従来の一定ピッチの反射防止構造に入射させ
ると、ある入射角以上になると急激に透過1次光が発生
するようになり、素子の光学特性を悪化させるようにな
る。しかしながら、本発明に係る反射防止構造では、凹
凸形状のピッチをランダムに設定しているので、波長特
性と同様に特定の入射角以上における高次回折光の急激
な発生を抑制できるので、素子の光学特性の急激な悪化
を防止できる。
係る光学素子は、反射防止構造として用いている凹凸形
状のピッチをランダムにかつ臨界波長以上の光の入射側
及び出射側における一以上の次数の回折光が実質的にゼ
ロになるように設定したので、上記臨界波長以下の光の
高次回折光を抑制することができ、高次回折波による特
性劣化を防止できる。また、凹凸形状の加工精度の許容
範囲を広くできるので、製造コストを低減することが可
能になり、特性劣化のない安価な光学素子を実現でき
る。
止構造の構成を示す断面図である。
示す断面図である。
止構造の構成を示す断面図である。
模式的に示す断面図である。
を種々の値に設定した場合の通過0次回折効率の波長依
存性を示すグラフである。
を種々の値に設定した場合の通過高次回折効率の入射角
依存性を示すグラフである。
断面図である。
Claims (5)
- 【請求項1】 臨界波長以上の光の反射を防止する反射
防止構造を有する光学素子であって、該反射防止構造は
入射面に形成された凹凸形状により構成され、上記凹凸
形状のピッチは、ランダムにかつ上記臨界波長以上の光
の入射側及び出射側における0次以外の回折光が実質的
にゼロになるように設定されていることを特徴とする光
学素子。 - 【請求項2】 上記凹凸形状の凸部の頂が、同一平面上
に位置する請求項1に記載の光学素子。 - 【請求項3】 上記凹凸形状の凹部の谷が、同一平面上
に位置する請求項1又は2に記載の光学素子。 - 【請求項4】 上記凹凸形状の凸部の高さが、ランダム
に設定された請求項1〜3のうちのいずれか1つに記載
の光学素子。 - 【請求項5】 上記凹凸形状の凸部の高さが、同一に設
定された請求項1〜3のうちのいずれか1つに記載の光
学素子。
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