JP2003080490A - スリッタ - Google Patents
スリッタInfo
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- JP2003080490A JP2003080490A JP2001273806A JP2001273806A JP2003080490A JP 2003080490 A JP2003080490 A JP 2003080490A JP 2001273806 A JP2001273806 A JP 2001273806A JP 2001273806 A JP2001273806 A JP 2001273806A JP 2003080490 A JP2003080490 A JP 2003080490A
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- Japan
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- roller
- strip
- slitter
- blades
- cutting position
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- Details Of Cutting Devices (AREA)
- Control Of Cutting Processes (AREA)
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 刃物及びスリッタの交換を完全に自動化する
ことが可能で、かつ、切断後に帯材の波打ちを有効に抑
制することができるスリッタを提供する。 【解決手段】 上下一対の回転軸11に所定間隔で複数
の刃物12を配置し、回転軸11を互いに反対方向に回
転させることで、刃物12間を通過する板材Wを、刃物
12の間隔に応じた幅の帯材wに切断,形成するスリッ
タにおいて、刃物12によって切断され帯材wとして送
り出される側の、刃物12による板材Wの切断位置Aの
近傍に配置され、帯材wの一面に当接する第一のローラ
1と、この第一のローラ1よりも帯材wの走行方向の下
流側に配置され、かつ、帯材wの他面に当接するように
配置された第二のローラ2とを有する。ローラ周面間の
間隔lが、帯材wの板厚tよりも大きなるように、第一
のローラ1及び第二のローラ2を配置するとよく、さら
にこれらを駆動ローラとするとよい。
ことが可能で、かつ、切断後に帯材の波打ちを有効に抑
制することができるスリッタを提供する。 【解決手段】 上下一対の回転軸11に所定間隔で複数
の刃物12を配置し、回転軸11を互いに反対方向に回
転させることで、刃物12間を通過する板材Wを、刃物
12の間隔に応じた幅の帯材wに切断,形成するスリッ
タにおいて、刃物12によって切断され帯材wとして送
り出される側の、刃物12による板材Wの切断位置Aの
近傍に配置され、帯材wの一面に当接する第一のローラ
1と、この第一のローラ1よりも帯材wの走行方向の下
流側に配置され、かつ、帯材wの他面に当接するように
配置された第二のローラ2とを有する。ローラ周面間の
間隔lが、帯材wの板厚tよりも大きなるように、第一
のローラ1及び第二のローラ2を配置するとよく、さら
にこれらを駆動ローラとするとよい。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、上下一対の回転軸
に所定間隔で配置した刃物を、前記回転軸とともに回転
させ、回転する刃物の間に材料を通過させることによっ
て、前記刃物の間隔に応じた幅の帯材を切断して形成す
るスリッタに関する。
に所定間隔で配置した刃物を、前記回転軸とともに回転
させ、回転する刃物の間に材料を通過させることによっ
て、前記刃物の間隔に応じた幅の帯材を切断して形成す
るスリッタに関する。
【0002】
【従来の技術】スリッタは、板材から所定幅の帯材を切
断,形成する帯材形成装置の一部に設けられ、コイル状
に巻いた幅広の板材を巻き出しながら、所定の間隔で配
置された回転する刃物の間を通して、前記刃物の数及び
間隔に応じた幅の帯材に切り分ける装置である。このよ
うなスリッタは、図5(a)に示すように、対向して配
置された上下一対の回転軸11,11のそれぞれに、所
定間隔で複数の刃物12(個々の刃物を指すときには刃
物121,122,123・・・のように添え字を付し
て記載する)が装着され、回転軸11,11とともにこ
の刃物12,12を回転させることで、各刃物121,
122,123・・・の間隔に応じた線幅の帯材w(個
々の帯材を指すときは、帯材w1,w2,w3・・・の
ように記載する)を切断,形成するものである。そし
て、要求されている線幅の帯材w1,w2,w3・・・
を安定的に得るために、刃物121,122,123・
・・間に所定幅のスペーサ13を一つ又は複数介在させ
て、刃物121,122,123・・・の高精度な位置
決めと固定を行っている。
断,形成する帯材形成装置の一部に設けられ、コイル状
に巻いた幅広の板材を巻き出しながら、所定の間隔で配
置された回転する刃物の間を通して、前記刃物の数及び
間隔に応じた幅の帯材に切り分ける装置である。このよ
うなスリッタは、図5(a)に示すように、対向して配
置された上下一対の回転軸11,11のそれぞれに、所
定間隔で複数の刃物12(個々の刃物を指すときには刃
物121,122,123・・・のように添え字を付し
て記載する)が装着され、回転軸11,11とともにこ
の刃物12,12を回転させることで、各刃物121,
122,123・・・の間隔に応じた線幅の帯材w(個
々の帯材を指すときは、帯材w1,w2,w3・・・の
ように記載する)を切断,形成するものである。そし
て、要求されている線幅の帯材w1,w2,w3・・・
を安定的に得るために、刃物121,122,123・
・・間に所定幅のスペーサ13を一つ又は複数介在させ
て、刃物121,122,123・・・の高精度な位置
決めと固定を行っている。
【0003】ところで、上記構成の従来のスリッタには
以下のような問題がある。上記したスリッタは、上下一
対の回転軸11,11に、食い違い配置した刃物1
21,122,123・・・で板材Wを切断(剪断)す
るものであるため、板材Wから帯材w1,w2,w3・
・・を切断する際に、切断された帯材w1,w2,w3
・・・の両端が刃物121,122,123・・・に食
い付きやすいという問題がある。例えば、図5(b)に
示す例では、帯材w1が刃物122と刃物124とに食
い付き、帯材w2が刃物123と刃物125に食い付い
て、回転軸11の回転とともに刃物122と刃物124
によって帯材w1が、刃物123と刃物125とによっ
て帯材w2が引っ張られることになる。そのため、図5
(c)に示すように、切断された帯材w1,w2,w3
・・・が、板材切断位置Aの近傍で波打ち、刃物12,
12による板材Wのスムースな切断を妨げるほか、帯材
w1,w2,w3・・・の品質に悪影響を与えるという
問題がある。
以下のような問題がある。上記したスリッタは、上下一
対の回転軸11,11に、食い違い配置した刃物1
21,122,123・・・で板材Wを切断(剪断)す
るものであるため、板材Wから帯材w1,w2,w3・
・・を切断する際に、切断された帯材w1,w2,w3
・・・の両端が刃物121,122,123・・・に食
い付きやすいという問題がある。例えば、図5(b)に
示す例では、帯材w1が刃物122と刃物124とに食
い付き、帯材w2が刃物123と刃物125に食い付い
て、回転軸11の回転とともに刃物122と刃物124
によって帯材w1が、刃物123と刃物125とによっ
て帯材w2が引っ張られることになる。そのため、図5
(c)に示すように、切断された帯材w1,w2,w3
・・・が、板材切断位置Aの近傍で波打ち、刃物12,
12による板材Wのスムースな切断を妨げるほか、帯材
w1,w2,w3・・・の品質に悪影響を与えるという
問題がある。
【0004】そこで、図6に示すように、各刃物1
21,122,123・・・の間にゴム製のリング14
を配置し、このゴム製のリング14によって、切断直後
に帯材w1,w2,w3・・・を刃物121,122,
123・・・の間から強制的に排除することで、帯材w
1,w2,w3・・・の刃物121,122,123・
・・への食い付きを防止して、切断直後に波打ちが生じ
ないようにしている。
21,122,123・・・の間にゴム製のリング14
を配置し、このゴム製のリング14によって、切断直後
に帯材w1,w2,w3・・・を刃物121,122,
123・・・の間から強制的に排除することで、帯材w
1,w2,w3・・・の刃物121,122,123・
・・への食い付きを防止して、切断直後に波打ちが生じ
ないようにしている。
【0005】しかし、この方法では、刃物121,12
2,123・・・の交換時にリング14も回転軸11に
対して着脱しなければならず、その分作業工数が増えて
交換に多大な時間を要するという問題がある。また、ゴ
ム製のリング14の自動交換化は難しく、刃物121,
122,12 3・・・及びスペーサ13の交換の自動化
を妨げている一因にもなっている。さらに、ゴム製のリ
ング14は摩耗が早く、頻繁にリング14の交換を必要
とするためスリッタの稼働率が低下し、かつ、板材Wや
帯材w1,w2,w3・・・等に適したリング14を見
つけるのが困難で、交換に長時間を要し、作業性も悪い
という問題がある。そこで、このようなリングを廃止し
た、いわゆるリングレスのスリッタが、例えば特許第2
853957号公報等で提案されている。
2,123・・・の交換時にリング14も回転軸11に
対して着脱しなければならず、その分作業工数が増えて
交換に多大な時間を要するという問題がある。また、ゴ
ム製のリング14の自動交換化は難しく、刃物121,
122,12 3・・・及びスペーサ13の交換の自動化
を妨げている一因にもなっている。さらに、ゴム製のリ
ング14は摩耗が早く、頻繁にリング14の交換を必要
とするためスリッタの稼働率が低下し、かつ、板材Wや
帯材w1,w2,w3・・・等に適したリング14を見
つけるのが困難で、交換に長時間を要し、作業性も悪い
という問題がある。そこで、このようなリングを廃止し
た、いわゆるリングレスのスリッタが、例えば特許第2
853957号公報等で提案されている。
【0006】この公報に記載のスリッタは、図7(a)
に示すように、回転軸11,11の前後に二組のピンチ
ローラ16a,16b,17a,17bを配置し、ピン
チローラ16a,16b及びピンチローラ17a,17
bに帯材w1,w2,w3・・・を挟持させて回転させ
ている。この場合、下流側のピンチローラ17a,17
bの回転速度を上流側のピンチローラ16a,16bの
回転速度よりも大きくすることで、ピンチローラ16
a,16bとピンチローラ17a,17bの間で板材W
及び帯材w1,w2,w3・・・に一定以上のテンショ
ンを与え、これによって、帯材w1,w2,w3・・・
が刃物121,122,123・・・に食い付くことに
よる波打ちを抑制している。
に示すように、回転軸11,11の前後に二組のピンチ
ローラ16a,16b,17a,17bを配置し、ピン
チローラ16a,16b及びピンチローラ17a,17
bに帯材w1,w2,w3・・・を挟持させて回転させ
ている。この場合、下流側のピンチローラ17a,17
bの回転速度を上流側のピンチローラ16a,16bの
回転速度よりも大きくすることで、ピンチローラ16
a,16bとピンチローラ17a,17bの間で板材W
及び帯材w1,w2,w3・・・に一定以上のテンショ
ンを与え、これによって、帯材w1,w2,w3・・・
が刃物121,122,123・・・に食い付くことに
よる波打ちを抑制している。
【0007】しかしながら、板材Wは、一般に中央部分
で板厚が大きく、両端縁で板厚が小さいという特徴があ
る。これは、主として製板メーカーによる板材Wの加工
精度に起因するものであるが、例えば、板厚1mmの板
材Wにおいては、中央部分の板厚t1が1mmであるの
に対し、両端部分の板厚t2は0.9mm〜0.95m
m程度と小さくなっている。このため、ピンチローラ1
6a,16b及びピンチローラ17a,17bによる挟
持力が、板材Wの両端側と中央とでばらつき、これに起
因して、ピンチローラ16a,16bとピンチローラ1
7a,17bとの間の板材W及び帯材w1,w2,w3
・・・のテンションにばらつきが生じるという問題があ
る。すなわち、図7(b)に模式的に示すように、板厚
の小さい両端部分では、ピンチローラ16a,16b,
17a,17bによる挟持力が小さくなって十分なテン
ションが得られず、切断直後の帯材wの波打ちを十分に
抑制できないといった問題がある。
で板厚が大きく、両端縁で板厚が小さいという特徴があ
る。これは、主として製板メーカーによる板材Wの加工
精度に起因するものであるが、例えば、板厚1mmの板
材Wにおいては、中央部分の板厚t1が1mmであるの
に対し、両端部分の板厚t2は0.9mm〜0.95m
m程度と小さくなっている。このため、ピンチローラ1
6a,16b及びピンチローラ17a,17bによる挟
持力が、板材Wの両端側と中央とでばらつき、これに起
因して、ピンチローラ16a,16bとピンチローラ1
7a,17bとの間の板材W及び帯材w1,w2,w3
・・・のテンションにばらつきが生じるという問題があ
る。すなわち、図7(b)に模式的に示すように、板厚
の小さい両端部分では、ピンチローラ16a,16b,
17a,17bによる挟持力が小さくなって十分なテン
ションが得られず、切断直後の帯材wの波打ちを十分に
抑制できないといった問題がある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記の問題点
にかんがみてなされたもので、その目的は、ゴムリング
等のリングを必要とせず、刃物及びスリッタの交換を完
全に自動化することが可能で、かつ、切断後に帯材が刃
物に食い付くことに起因する波打ちを有効に抑制するこ
とができ、切断加工を安定的に行なって高品質の帯材を
得ることができるスリッタを提供するところにある。
にかんがみてなされたもので、その目的は、ゴムリング
等のリングを必要とせず、刃物及びスリッタの交換を完
全に自動化することが可能で、かつ、切断後に帯材が刃
物に食い付くことに起因する波打ちを有効に抑制するこ
とができ、切断加工を安定的に行なって高品質の帯材を
得ることができるスリッタを提供するところにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、請求項1に記載の発明は、上下一対の回転軸に所定
間隔で複数の刃物を配置し、前記回転軸を互いに反対方
向に回転させることで、前記刃物間を通過する前記板材
を、前記刃物の間隔に応じた幅の帯材に切断,形成する
スリッタにおいて、前記刃物によって切断され帯材おし
て送り出される側の、前記刃物による前記板材の切断位
置の近傍に配置され、前記帯材の一面に当接する第一の
ローラと、この第一のローラよりも前記帯材の走行方向
の下流側に配置され、かつ、前記帯材の他面に当接する
ように配置された第二のローラとを有する構成としてあ
る。この構成によれば、板材を切断したときに帯材がス
リッタの刃物に食い付き、帯材が刃物とともに回転しよ
うとしても、この回転は切断位置の近傍に設けられた第
一のローラ及び第二のローラによって規制される。その
ため、帯材が刃物に食い付いても、切断直後の比較的早
期に帯材が刃物から外れて、送り出される。そのため、
板材の切断を安定的に行なうことができるうえ、帯材の
品質を良好に保つことができる。
に、請求項1に記載の発明は、上下一対の回転軸に所定
間隔で複数の刃物を配置し、前記回転軸を互いに反対方
向に回転させることで、前記刃物間を通過する前記板材
を、前記刃物の間隔に応じた幅の帯材に切断,形成する
スリッタにおいて、前記刃物によって切断され帯材おし
て送り出される側の、前記刃物による前記板材の切断位
置の近傍に配置され、前記帯材の一面に当接する第一の
ローラと、この第一のローラよりも前記帯材の走行方向
の下流側に配置され、かつ、前記帯材の他面に当接する
ように配置された第二のローラとを有する構成としてあ
る。この構成によれば、板材を切断したときに帯材がス
リッタの刃物に食い付き、帯材が刃物とともに回転しよ
うとしても、この回転は切断位置の近傍に設けられた第
一のローラ及び第二のローラによって規制される。その
ため、帯材が刃物に食い付いても、切断直後の比較的早
期に帯材が刃物から外れて、送り出される。そのため、
板材の切断を安定的に行なうことができるうえ、帯材の
品質を良好に保つことができる。
【0010】第一のローラと第二のローラのローラ周面
の間隔は、請求項2に記載するように、前記帯材の板厚
よりも大きくするとよい。このようにすることで、帯材
は第一のローラと第二のローラに挟み込まれることな
く、第一のローラと第二のローラとの間を通過すること
ができる。そのため、第一のローラと第二のローラによ
って帯材のテンションにばらつきが生じるということが
ない。
の間隔は、請求項2に記載するように、前記帯材の板厚
よりも大きくするとよい。このようにすることで、帯材
は第一のローラと第二のローラに挟み込まれることな
く、第一のローラと第二のローラとの間を通過すること
ができる。そのため、第一のローラと第二のローラによ
って帯材のテンションにばらつきが生じるということが
ない。
【0011】第二のローラよりも刃物の近くに配置する
前記第一のローラは、請求項3に記載するように、前記
帯材と当接するローラ周面が、前記帯材の走行軸線と同
じ高さになるように配置するのがよい。板材の切断は、
上下の刃物が交叉する部分で行なうのが好ましい。請求
項3に記載の発明のように構成することで、刃物による
板材の切断位置を良好に保つことができる。
前記第一のローラは、請求項3に記載するように、前記
帯材と当接するローラ周面が、前記帯材の走行軸線と同
じ高さになるように配置するのがよい。板材の切断は、
上下の刃物が交叉する部分で行なうのが好ましい。請求
項3に記載の発明のように構成することで、刃物による
板材の切断位置を良好に保つことができる。
【0012】請求項4に記載の発明は、前記帯材に当接
するローラ周面が、前記帯材の走行軸線よりも前記一面
側に突出するように、前記第二のローラを配置した構成
としてある。第二のローラを帯材の走行軸線より一面側
に突出させることで、帯材が引っ張られ、これにより帯
材にテンションが加えられる。このテンションは、板材
の切断位置の近傍で有効に加えられるため、これによっ
て、帯材がよりスムースに刃物から離れ、波打ちの抑制
効果をさらに高めることができる。
するローラ周面が、前記帯材の走行軸線よりも前記一面
側に突出するように、前記第二のローラを配置した構成
としてある。第二のローラを帯材の走行軸線より一面側
に突出させることで、帯材が引っ張られ、これにより帯
材にテンションが加えられる。このテンションは、板材
の切断位置の近傍で有効に加えられるため、これによっ
て、帯材がよりスムースに刃物から離れ、波打ちの抑制
効果をさらに高めることができる。
【0013】請求項5に記載の発明は、第一のローラ及
び第二のローラの少なくとも一方を、駆動手段によって
前記帯材の走行方向と同方向に回転させるようにした構
成としてある。ローラ周面の周速は、帯材の走行速度と
同じであってもよいが、、請求項6に記載するように、
ローラ周面の周速が、前記帯材の走行速度よりも大きく
なるように、前記第一のローラ又は前記第二のローラを
回転させるようにするとよい。このように構成すること
で、帯材wに作用するテンションがさらに高められ、波
打ちの抑制効果をさらに高めることができる。
び第二のローラの少なくとも一方を、駆動手段によって
前記帯材の走行方向と同方向に回転させるようにした構
成としてある。ローラ周面の周速は、帯材の走行速度と
同じであってもよいが、、請求項6に記載するように、
ローラ周面の周速が、前記帯材の走行速度よりも大きく
なるように、前記第一のローラ又は前記第二のローラを
回転させるようにするとよい。このように構成すること
で、帯材wに作用するテンションがさらに高められ、波
打ちの抑制効果をさらに高めることができる。
【0014】請求項7に記載の発明は、前記第一のロー
ラ及び前記第二のローラの少なくとも一方を、前記板材
及び前記帯材の走行軸線に沿った前後方向及び/又は前
記走行軸線に交叉する上下方向に位置調整可能とした構
成としてある。このように構成することで、板材の板厚
や材質等に応じて第一のローラ及び/又は第二のローラ
の位置を最適な位置に調整することが可能になる。特
に、第二のローラの上下方向の位置を調整可能にするこ
とで、帯材に作用させるテンションを最適なものに調整
することが容易になる。
ラ及び前記第二のローラの少なくとも一方を、前記板材
及び前記帯材の走行軸線に沿った前後方向及び/又は前
記走行軸線に交叉する上下方向に位置調整可能とした構
成としてある。このように構成することで、板材の板厚
や材質等に応じて第一のローラ及び/又は第二のローラ
の位置を最適な位置に調整することが可能になる。特
に、第二のローラの上下方向の位置を調整可能にするこ
とで、帯材に作用させるテンションを最適なものに調整
することが容易になる。
【0015】請求項8に記載の発明は、前記帯材と当接
する前記第一のローラ及び第二のローラのいずれか一方
又は双方のローラ周面が、ゴム、樹脂又は不織布で形成
されている構成としてある。このように構成すること
で、帯材とローラ周面との間の摩擦抵抗を高め、帯材を
より強力に引っ張ることが可能になる。
する前記第一のローラ及び第二のローラのいずれか一方
又は双方のローラ周面が、ゴム、樹脂又は不織布で形成
されている構成としてある。このように構成すること
で、帯材とローラ周面との間の摩擦抵抗を高め、帯材を
より強力に引っ張ることが可能になる。
【0016】請求項9に記載の発明は、前記刃物の少な
くとも下流側に、切断された直後の前記帯材にテンショ
ンを与えるテンションローラを設け、前記第一のローラ
及び前記第二のローラを、前記下流側の前記テンション
ローラと前記切断位置との間に設けた構成としてある。
このように、テンションローラで帯材に予めテンション
を加えることで、帯材の刃物への食い付きによる波打ち
抑制効果をさらに高めることができる。
くとも下流側に、切断された直後の前記帯材にテンショ
ンを与えるテンションローラを設け、前記第一のローラ
及び前記第二のローラを、前記下流側の前記テンション
ローラと前記切断位置との間に設けた構成としてある。
このように、テンションローラで帯材に予めテンション
を加えることで、帯材の刃物への食い付きによる波打ち
抑制効果をさらに高めることができる。
【0017】請求項10に記載の発明は、前記第一のロ
ーラ及び/又は前記第二のローラと前記切断位置との間
に、前記第一のローラ及び/又は前記第二のローラより
も小径の第三のローラをさらに設けた構成としてある。
この構成によれば、切断位置のきわめて近傍に第三のロ
ーラを配置することができ、波打ちをより有効に抑制す
ることができる。この発明は、前記第一のローラ又は前
記第二のローラをモータ等で回転駆動させたり、前記第
一のローラ又は前記第二のローラのローラ周面にゴムを
被覆するなどの滑り止め加工を行なう必要がある場合の
ように、前記第一のローラ及び前記第二のローラの小径
化にある程度の限界があるときに、特に有効である。
ーラ及び/又は前記第二のローラと前記切断位置との間
に、前記第一のローラ及び/又は前記第二のローラより
も小径の第三のローラをさらに設けた構成としてある。
この構成によれば、切断位置のきわめて近傍に第三のロ
ーラを配置することができ、波打ちをより有効に抑制す
ることができる。この発明は、前記第一のローラ又は前
記第二のローラをモータ等で回転駆動させたり、前記第
一のローラ又は前記第二のローラのローラ周面にゴムを
被覆するなどの滑り止め加工を行なう必要がある場合の
ように、前記第一のローラ及び前記第二のローラの小径
化にある程度の限界があるときに、特に有効である。
【0018】請求項11に記載の発明は、前記第一のロ
ーラ及び前記第二のローラの前方に、一つ又は複数の第
四のローラをさらに設けた構成としてある。この構成
は、特に、請求項4に記載した場合のように、第二のロ
ーラを、前記帯材の走行軸線よりも突出させて配置した
場合に有効である。すなわち、第二のローラの前方に第
四のローラを配置し、帯材を第四のローラによって走行
軸線上まで案内させることで、第二のローラによって押
し上げられた状態の帯材を、第四のローラによって走行
軸線上に速やかに戻すことができ、第二のローラによる
切断位置近傍での帯材のテンションの増大を効率よく行
なうことができる。
ーラ及び前記第二のローラの前方に、一つ又は複数の第
四のローラをさらに設けた構成としてある。この構成
は、特に、請求項4に記載した場合のように、第二のロ
ーラを、前記帯材の走行軸線よりも突出させて配置した
場合に有効である。すなわち、第二のローラの前方に第
四のローラを配置し、帯材を第四のローラによって走行
軸線上まで案内させることで、第二のローラによって押
し上げられた状態の帯材を、第四のローラによって走行
軸線上に速やかに戻すことができ、第二のローラによる
切断位置近傍での帯材のテンションの増大を効率よく行
なうことができる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好適な実施形態
を、図面を参照しながら詳細に説明する。 [第一の実施形態]図1は、本発明の第一の実施形態に
かかるスリッタの主要部分の構成を説明する側面図、図
2は、図1の第一のローラ及び第二のローラをI方向か
ら見た正面図である。板材Wは、スリッタの上下の刃物
12,12が交叉する部分、すなわち、図1の板材切断
位置Aで切断(剪断)される。そして、板材切断位置A
で上下の刃物12,12によって切断されて形成された
帯材wが、図中右側方向に引き出される。第一のローラ
1及び第二のローラ2は、帯材wの走行方向の下流側
(下流側を「前」、上流側を「後」と記載することがあ
る)に、帯材wの上下に分配して配置されている。ま
た、第一のローラ1及び第二のローラ2は、板材W及び
帯材wが走行する走行軸線Cに沿った前後方向及び走行
軸線Cと交叉する上下方向に、互いに偏心して配置され
ている。
を、図面を参照しながら詳細に説明する。 [第一の実施形態]図1は、本発明の第一の実施形態に
かかるスリッタの主要部分の構成を説明する側面図、図
2は、図1の第一のローラ及び第二のローラをI方向か
ら見た正面図である。板材Wは、スリッタの上下の刃物
12,12が交叉する部分、すなわち、図1の板材切断
位置Aで切断(剪断)される。そして、板材切断位置A
で上下の刃物12,12によって切断されて形成された
帯材wが、図中右側方向に引き出される。第一のローラ
1及び第二のローラ2は、帯材wの走行方向の下流側
(下流側を「前」、上流側を「後」と記載することがあ
る)に、帯材wの上下に分配して配置されている。ま
た、第一のローラ1及び第二のローラ2は、板材W及び
帯材wが走行する走行軸線Cに沿った前後方向及び走行
軸線Cと交叉する上下方向に、互いに偏心して配置され
ている。
【0020】第一のローラ1及び第二のローラ2は、板
材Wから帯材wを切断形成した直後に、帯材wが刃物1
2,12に食い付くことによる波打ちをより有効に抑制
できるようにするために、可能な限り板材切断位置Aの
近くに配置するのがよい。第一のローラ1及び第二のロ
ーラ2の外径寸法を可能な限り小さくすることで、刃物
12,12に干渉することなく、第一のローラ1及び第
二のローラ2を板材切断位置Aのより近くに配置するこ
とができる。
材Wから帯材wを切断形成した直後に、帯材wが刃物1
2,12に食い付くことによる波打ちをより有効に抑制
できるようにするために、可能な限り板材切断位置Aの
近くに配置するのがよい。第一のローラ1及び第二のロ
ーラ2の外径寸法を可能な限り小さくすることで、刃物
12,12に干渉することなく、第一のローラ1及び第
二のローラ2を板材切断位置Aのより近くに配置するこ
とができる。
【0021】図2に示すように、第一のローラ1は、刃
物12,12の下流側の近傍に配置された回転軸3に取
り付けられていて、この回転軸3と一体になって回転す
る。この回転軸3は、回転軸11を回転自在に支持する
基台18と支持体19とに、軸受3a,3aによってそ
の両端を回転自在に支持されている。基台18には、第
一のローラ1を回転させるための駆動体である第一のモ
ータM1が取り付けられている。そして、この第一のモ
ータM1の駆動によって回転する駆動側プーリ5aと、
回転軸3の一端に取り付けられた従動側プーリ5bとの
間に、駆動力伝達用のベルト7が巻き掛けられている。
物12,12の下流側の近傍に配置された回転軸3に取
り付けられていて、この回転軸3と一体になって回転す
る。この回転軸3は、回転軸11を回転自在に支持する
基台18と支持体19とに、軸受3a,3aによってそ
の両端を回転自在に支持されている。基台18には、第
一のローラ1を回転させるための駆動体である第一のモ
ータM1が取り付けられている。そして、この第一のモ
ータM1の駆動によって回転する駆動側プーリ5aと、
回転軸3の一端に取り付けられた従動側プーリ5bとの
間に、駆動力伝達用のベルト7が巻き掛けられている。
【0022】同様に、第二のローラ2は、回転軸3より
も帯材wの走行方向の前方に配置された回転軸4に取り
付けられていて、この回転軸4と一体になって回転す
る。この回転軸4は、回転軸11を回転自在に支持する
基台18と支持体19とに、軸受4a,4aによって回
転自在に支持されている。基台18には、第二のローラ
2を回転させるための駆動体である第二のモータM2が
取り付けられている。そして、この第二のモータM2の
駆動によって回転する駆動側プーリ6aと、回転軸4の
一端に取り付けられた従動側プーリ6bとの間に、駆動
力伝達用のベルト8が巻き掛けられている。
も帯材wの走行方向の前方に配置された回転軸4に取り
付けられていて、この回転軸4と一体になって回転す
る。この回転軸4は、回転軸11を回転自在に支持する
基台18と支持体19とに、軸受4a,4aによって回
転自在に支持されている。基台18には、第二のローラ
2を回転させるための駆動体である第二のモータM2が
取り付けられている。そして、この第二のモータM2の
駆動によって回転する駆動側プーリ6aと、回転軸4の
一端に取り付けられた従動側プーリ6bとの間に、駆動
力伝達用のベルト8が巻き掛けられている。
【0023】第一のローラ1及び第二のローラ2の回転
速度は、帯材wに当接するローラ周面の速度(周速)
が、帯材wの走行速度よりも僅かに大きくなるように設
定するのがよい。第一のローラ1及び第二のローラ2の
回転速度は、例えば、回転軸11の回転速度から帯材w
の走行速度vを演算によって求め、この走行速度に付加
速度αを付加して求めることができる。そして、この走
行速度(v+α)に基づいて第一のモータM1及び第二
のモータM2に駆動指令を出力するようにするとよい。
第一のモータM1及び第二のモータM2の駆動の制御
は、回転軸11,11を回転させるためのモータの駆動
指令を行なう制御装置に行なわせることができる。
速度は、帯材wに当接するローラ周面の速度(周速)
が、帯材wの走行速度よりも僅かに大きくなるように設
定するのがよい。第一のローラ1及び第二のローラ2の
回転速度は、例えば、回転軸11の回転速度から帯材w
の走行速度vを演算によって求め、この走行速度に付加
速度αを付加して求めることができる。そして、この走
行速度(v+α)に基づいて第一のモータM1及び第二
のモータM2に駆動指令を出力するようにするとよい。
第一のモータM1及び第二のモータM2の駆動の制御
は、回転軸11,11を回転させるためのモータの駆動
指令を行なう制御装置に行なわせることができる。
【0024】材料切断位置Aの近傍に配置される第一の
ローラ1は、刃物12による板材Wの切断の際に、板材
Wをほぼ水平に保った状態で切断することができるよう
に、帯材wと当接するローラ周面のレベルが、帯材w及
び板材Wの走行軸線Cとほぼ同一の高さレベルになるよ
うに配置するのがよい。これに対して、第二のローラ2
は、帯材wの一部を持ち上げることでその走行経路を長
くし、これによって刃物12の近傍における帯材wのテ
ンションを大きくするように、帯材wと当接するローラ
周面のレベルが、走行軸線Cよりも若干高くなるように
配置されている。帯材wの持ち上げ高さh1は、帯材w
の材質や走行速度、帯材wの板厚等の条件によっても異
なるが、h1=10mm〜20mmの範囲内であるのが
よい。なお。回転軸4を基台18及び支持体19に高さ
位置調整可能に支持させ、上記条件の変化に応じて高さ
h1を調整できるようにするのが好ましい。また、帯材
wが通過する第一のローラ1と第二のローラ3のローラ
周面間の隙間寸法lは、帯材wの板厚の2倍〜10倍程
度になるように設定するのがよい。
ローラ1は、刃物12による板材Wの切断の際に、板材
Wをほぼ水平に保った状態で切断することができるよう
に、帯材wと当接するローラ周面のレベルが、帯材w及
び板材Wの走行軸線Cとほぼ同一の高さレベルになるよ
うに配置するのがよい。これに対して、第二のローラ2
は、帯材wの一部を持ち上げることでその走行経路を長
くし、これによって刃物12の近傍における帯材wのテ
ンションを大きくするように、帯材wと当接するローラ
周面のレベルが、走行軸線Cよりも若干高くなるように
配置されている。帯材wの持ち上げ高さh1は、帯材w
の材質や走行速度、帯材wの板厚等の条件によっても異
なるが、h1=10mm〜20mmの範囲内であるのが
よい。なお。回転軸4を基台18及び支持体19に高さ
位置調整可能に支持させ、上記条件の変化に応じて高さ
h1を調整できるようにするのが好ましい。また、帯材
wが通過する第一のローラ1と第二のローラ3のローラ
周面間の隙間寸法lは、帯材wの板厚の2倍〜10倍程
度になるように設定するのがよい。
【0025】上記構成のスリッタによれば、板材切断位
置Aの近傍に設けた上下二つのローラ(第一のローラ1
及び第二のローラ2)により、切断,形成の直後に帯材
wが刃物12,12から引き離され、波打ちを生じるこ
となくスムースに走行軸線Cに沿って送られる。また、
第二のローラ2が、帯材wを部分的に持ち上げて、板材
切断位置Aの近傍で帯材wにテンションを与えているの
で、これによっても帯材wの波打ちが有効に抑制され
る。前記したように、このテンションは、第二のローラ
2が帯材wを部分的に持ち上げることで付与されるもの
であり、第一のローラ1と第二のローラ2との挟持によ
って帯材wに付与されるものではないで、帯材wの板厚
に多少のばらつきがあっても、板材切断位置Aと第二の
ローラ2の帯材wのテンションのばらつきは小さい。
置Aの近傍に設けた上下二つのローラ(第一のローラ1
及び第二のローラ2)により、切断,形成の直後に帯材
wが刃物12,12から引き離され、波打ちを生じるこ
となくスムースに走行軸線Cに沿って送られる。また、
第二のローラ2が、帯材wを部分的に持ち上げて、板材
切断位置Aの近傍で帯材wにテンションを与えているの
で、これによっても帯材wの波打ちが有効に抑制され
る。前記したように、このテンションは、第二のローラ
2が帯材wを部分的に持ち上げることで付与されるもの
であり、第一のローラ1と第二のローラ2との挟持によ
って帯材wに付与されるものではないで、帯材wの板厚
に多少のばらつきがあっても、板材切断位置Aと第二の
ローラ2の帯材wのテンションのばらつきは小さい。
【0026】次に、本発明の他の実施形態を、図3及び
図4を参照しながら説明する。 [第二の実施形態]図3は、本発明の第二の実施形態に
かかるスリッタの主要部分の構成を説明する側面図であ
る。上記の第一の実施形態と同一部材,同一部位には同
一の符号を付して、詳しい説明は省略する。この実施形
態のスリッタでは、第一のローラ1と材料切断位置Aと
の間に、第一のローラ1よりも小径のローラ9aを配置
し、第二のローラ2と材料切断位置Aとの間に、第二の
ローラ2よりも小径のローラ9bを配置している。この
第三のローラであるローラ9a,9bは、基台18及び
支持体19(図2参照)に回転自在に支持されている。
また、ローラ9a,9bは、それぞれ、走行軸線C上で
そのローラ周面が帯材wに接触するように上下方向の位
置が決定され、かつ、少なくとも帯材wの板厚よりも大
きい寸法だけローラ周面間に隙間ができるように、前後
に離間させて配置してある。ローラ9a,9bのローラ
周面間の隙間寸法は、先の実施形態で説明した第一のロ
ーラ1と第二のローラ2の間の隙間寸法lとほぼ同じで
あるとよく、帯材wの板厚の2倍〜10倍程度になるよ
うにするとよい。
図4を参照しながら説明する。 [第二の実施形態]図3は、本発明の第二の実施形態に
かかるスリッタの主要部分の構成を説明する側面図であ
る。上記の第一の実施形態と同一部材,同一部位には同
一の符号を付して、詳しい説明は省略する。この実施形
態のスリッタでは、第一のローラ1と材料切断位置Aと
の間に、第一のローラ1よりも小径のローラ9aを配置
し、第二のローラ2と材料切断位置Aとの間に、第二の
ローラ2よりも小径のローラ9bを配置している。この
第三のローラであるローラ9a,9bは、基台18及び
支持体19(図2参照)に回転自在に支持されている。
また、ローラ9a,9bは、それぞれ、走行軸線C上で
そのローラ周面が帯材wに接触するように上下方向の位
置が決定され、かつ、少なくとも帯材wの板厚よりも大
きい寸法だけローラ周面間に隙間ができるように、前後
に離間させて配置してある。ローラ9a,9bのローラ
周面間の隙間寸法は、先の実施形態で説明した第一のロ
ーラ1と第二のローラ2の間の隙間寸法lとほぼ同じで
あるとよく、帯材wの板厚の2倍〜10倍程度になるよ
うにするとよい。
【0027】この実施形態は、第一のローラ1及び/又
は第二のローラ2の外径を、設計上、ある程度の寸法以
下にすることができないときに有利である。すなわち、
第一のローラ1及び/又は第二のローラ2よりも材料切
断位置Aの近くに配置することができるので、帯材wが
刃物12,12に食い付くことによる波打ちの発生を、
材料切断位置Aのきわめて近傍で抑制することができる
わけである。なお、図3に示す例では、帯材wの上側に
位置するローラ9aを、下側に位置するローラ9bより
も板材切断位置Aに近づけて配置しているが、下側に配
置したローラ9bのほうを板材切断位置Aの近づけて配
置してもよい。また、帯材wの上下に二つのローラ9
a,9bを配置しているが、ローラ9a又はローラ9b
のいずれか一方を設けるようにしてもよい。さらに、図
3に示すように、第二のローラ2の前方に、第四のロー
ラであるローラ9cを設けてもよい。このローラ9c
は、第二のローラ2によって部分的に走行軸線Cから持
ち上げられた帯材wを、強制的に走行軸線C上に復帰さ
せることで、第二のローラ2と材料切断位置Aとの間の
帯材wのテンションをより効率よく高め、波打ちを抑制
する効果をさらに高めることができるようにするもので
ある。
は第二のローラ2の外径を、設計上、ある程度の寸法以
下にすることができないときに有利である。すなわち、
第一のローラ1及び/又は第二のローラ2よりも材料切
断位置Aの近くに配置することができるので、帯材wが
刃物12,12に食い付くことによる波打ちの発生を、
材料切断位置Aのきわめて近傍で抑制することができる
わけである。なお、図3に示す例では、帯材wの上側に
位置するローラ9aを、下側に位置するローラ9bより
も板材切断位置Aに近づけて配置しているが、下側に配
置したローラ9bのほうを板材切断位置Aの近づけて配
置してもよい。また、帯材wの上下に二つのローラ9
a,9bを配置しているが、ローラ9a又はローラ9b
のいずれか一方を設けるようにしてもよい。さらに、図
3に示すように、第二のローラ2の前方に、第四のロー
ラであるローラ9cを設けてもよい。このローラ9c
は、第二のローラ2によって部分的に走行軸線Cから持
ち上げられた帯材wを、強制的に走行軸線C上に復帰さ
せることで、第二のローラ2と材料切断位置Aとの間の
帯材wのテンションをより効率よく高め、波打ちを抑制
する効果をさらに高めることができるようにするもので
ある。
【0028】[第三の実施形態]図4は、本発明の第三
の実施形態を示す図である。上記した第一及び第二の実
施形態と同一部材,同一部位には同一の符号を付して、
詳しい説明は省略する。この実施形態のスリッタは、本
発明の発明概念を最も簡単な方法で実現することができ
るものである。この実施形態では、板材切断位置Aの近
傍に、自由回転する第一のローラ1と第二のローラを配
置している。第一のローラ1及び第二のローラ2は、基
台18と支持体19(図2参照)に回転自在に支持され
ている。上記の実施形態と同様に、第一のローラ1及び
第二のローラ2は、帯材wの上下に分配して配置され、
かつ、ローラ周面間の隙間寸法を、帯材wの板厚の2倍
〜10倍程度離間させた状態で前後に偏心させて配置さ
れている。
の実施形態を示す図である。上記した第一及び第二の実
施形態と同一部材,同一部位には同一の符号を付して、
詳しい説明は省略する。この実施形態のスリッタは、本
発明の発明概念を最も簡単な方法で実現することができ
るものである。この実施形態では、板材切断位置Aの近
傍に、自由回転する第一のローラ1と第二のローラを配
置している。第一のローラ1及び第二のローラ2は、基
台18と支持体19(図2参照)に回転自在に支持され
ている。上記の実施形態と同様に、第一のローラ1及び
第二のローラ2は、帯材wの上下に分配して配置され、
かつ、ローラ周面間の隙間寸法を、帯材wの板厚の2倍
〜10倍程度離間させた状態で前後に偏心させて配置さ
れている。
【0029】この実施形態では、帯材wと接触する第一
のローラ1と第二のローラ2のローラ周面は、帯材wの
走行軸線Cと同じレベルに位置決めされている。第一の
ローラ1及び第二のローラ2の外径を可能な限り小さく
することで、第一のローラ1及び第二のローラ2の配置
位置を板材切断位置Aに接近させることができること
は、先にも説明したとおりである。このように構成する
ことで、帯材wが板材切断位置Aの近傍で第一のローラ
1と第二のローラ2とによって刃物12,12から引き
離され、帯材wが刃物12,12に食い付くことにより
波打ちが抑制される。
のローラ1と第二のローラ2のローラ周面は、帯材wの
走行軸線Cと同じレベルに位置決めされている。第一の
ローラ1及び第二のローラ2の外径を可能な限り小さく
することで、第一のローラ1及び第二のローラ2の配置
位置を板材切断位置Aに接近させることができること
は、先にも説明したとおりである。このように構成する
ことで、帯材wが板材切断位置Aの近傍で第一のローラ
1と第二のローラ2とによって刃物12,12から引き
離され、帯材wが刃物12,12に食い付くことにより
波打ちが抑制される。
【0030】本発明の好適な実施形態を説明したが、上
記した本発明の第一のローラ1,第二のローラ2,ロー
ラ9a,9b,9c等を、図7に示した、テンションロ
ーラ16a,16b,17a,17bを備える従来のス
リッタに適用することで、より高い効果を得ることがで
きる。また、本発明は上記の実施形態により何ら限定さ
れるものではない。例えば、上記の実施形態では、帯材
wの上側に位置させた第一のローラ1を、帯材wの下側
に位置させた第二のローラ2よりも板材切断位置Aの近
く配置しているが、第二のローラ2を第一のローラ1よ
りも板材切断位置Aの近く配置してもよい。
記した本発明の第一のローラ1,第二のローラ2,ロー
ラ9a,9b,9c等を、図7に示した、テンションロ
ーラ16a,16b,17a,17bを備える従来のス
リッタに適用することで、より高い効果を得ることがで
きる。また、本発明は上記の実施形態により何ら限定さ
れるものではない。例えば、上記の実施形態では、帯材
wの上側に位置させた第一のローラ1を、帯材wの下側
に位置させた第二のローラ2よりも板材切断位置Aの近
く配置しているが、第二のローラ2を第一のローラ1よ
りも板材切断位置Aの近く配置してもよい。
【0031】また、上記の第一及び第二の実施形態で
は、第一のローラ1及び第二のローラ2の双方をモータ
M1,M2で回転駆動させているが、第一のローラ1及
び第二のローラ2のいずれか一方を回転駆動させるよう
に構成してもよい。さらに、モータM1,M2の駆動
を、プーリ及びベルトを介して第一のローラ1及び第二
のローラ2に伝達しているが、モータM1,M2によっ
て第一のローラ1及び第二のローラ2を直接回転させて
もよい。
は、第一のローラ1及び第二のローラ2の双方をモータ
M1,M2で回転駆動させているが、第一のローラ1及
び第二のローラ2のいずれか一方を回転駆動させるよう
に構成してもよい。さらに、モータM1,M2の駆動
を、プーリ及びベルトを介して第一のローラ1及び第二
のローラ2に伝達しているが、モータM1,M2によっ
て第一のローラ1及び第二のローラ2を直接回転させて
もよい。
【0032】
【発明の効果】本発明によれば、切断位置の近傍に設け
た第一のローラ及び第二のローラが、切断直後の帯材の
波打ちを有効に抑制して、板材の切断加工と帯材の品質
とを安定させることができる。また、ゴムリング等のリ
ングを設ける必要がないので、刃物及びスリッタの交換
が容易になり、低廉な価格のスリッタを提供することが
可能になるだけでなく、刃物及びスリッタの自動化を促
進して低コストで安定した品質の帯材を形成することの
できるスリッタを得ることができる。
た第一のローラ及び第二のローラが、切断直後の帯材の
波打ちを有効に抑制して、板材の切断加工と帯材の品質
とを安定させることができる。また、ゴムリング等のリ
ングを設ける必要がないので、刃物及びスリッタの交換
が容易になり、低廉な価格のスリッタを提供することが
可能になるだけでなく、刃物及びスリッタの自動化を促
進して低コストで安定した品質の帯材を形成することの
できるスリッタを得ることができる。
【図1】本発明の第一の実施形態にかかるスリッタの主
要部分の構成を説明する側面図である。
要部分の構成を説明する側面図である。
【図2】図1の第一のローラ及び第二のローラをI方向
から見た正面図である。
から見た正面図である。
【図3】本発明の第二の実施形態にかかるスリッタの主
要部分の構成を説明する側面図である。
要部分の構成を説明する側面図である。
【図4】本発明の第三の実施形態にかかるスリッタの主
要部分の構成を説明する側面図である。
要部分の構成を説明する側面図である。
【図5】従来のスリッタ及びこのスリッタが有する問題
点を説明するための概略図である。
点を説明するための概略図である。
【図6】本発明の従来例にかかり、刃物間にゴム製のリ
ングを有するスリッタの概略図である。
ングを有するスリッタの概略図である。
【図7】本発明の従来例にかかり、(a)はスリッタの
前後にテンションローラを設けたスリッタの概略図、
(b)は(a)のスリッタが有する問題点を模式的に示
した図である。
前後にテンションローラを設けたスリッタの概略図、
(b)は(a)のスリッタが有する問題点を模式的に示
した図である。
1 第一のローラ
2 第二のローラ
3,4 回転軸
9a,9b ローラ(第三のローラ)
9c ローラ(第四のローラ)
11 回転軸
12 刃物
13 スペーサ
18 基台
19 支持体
M1 第一のモータ
M2 第二のモータ
A 板材切断位置
W 板材
w 帯材
Claims (11)
- 【請求項1】 上下一対の回転軸に所定間隔で複数の刃
物を配置し、前記回転軸を互いに反対方向に回転させる
ことで、前記刃物間を通過する前記板材を、前記刃物の
間隔に応じた幅の帯材に切断,形成するスリッタにおい
て、 前記刃物によって切断され帯材として送り出される側
の、前記刃物による前記板材の切断位置の近傍に配置さ
れ、前記帯材の一面に当接する第一のローラと、 この第一のローラよりも前記帯材の走行方向の下流側に
配置され、かつ、前記帯材の他面に当接するように配置
された第二のローラと、 を有することを特徴とするスリッタ。 - 【請求項2】 ローラ周面間の間隔が、前記帯材の板厚
よりも大きなるように、前記第一のローラ及び第二のロ
ーラを配置したことを特徴とする請求項1に記載のスリ
ッタ。 - 【請求項3】 前記帯材と当接するローラ周面が、前記
帯材の走行軸線と同じ高さになるように、前記第一のロ
ーラを配置したことを特徴とする請求項1又は2に記載
のスリッタ。 - 【請求項4】 前記帯材に当接するローラ周面が、前記
帯材の走行軸線よりも前記一面側に突出するように、前
記第二のローラを配置したことを特徴とする請求項1〜
3のいずれかに記載のスリッタ。 - 【請求項5】 第一のローラ及び第二のローラの少なく
とも一方を、駆動手段によって前記帯材の走行方向と同
方向に回転させるようにしたことを特徴とする請求項1
〜4のいずれかに記載のスリッタ。 - 【請求項6】 前記駆動手段は、ローラ周面の周速が、
前記帯材の走行速度よりも大きくなるように、前記第一
のローラ又は前記第二のローラを回転させることを特徴
とする請求項5に記載のスリッタ。 - 【請求項7】 前記第一のローラ及び前記第二のローラ
の少なくとも一方を、前記板材及び前記帯材の走行軸線
に沿った前後方向及び/又は前記走行軸線に交叉する上
下方向に位置調整可能としたことを特徴とする請求項1
〜6のいずれかに記載のスリッタ。 - 【請求項8】 前記帯材と当接する前記第一のローラ及
び第二のローラのいずれか一方又は双方のローラ周面
が、ゴム、樹脂又は不織布で形成されていることを特徴
とする請求項1〜7のいずれかに記載のスリッタ。 - 【請求項9】 前記刃物の少なくとも下流側に、切断さ
れた直後の前記帯材にテンションを与えるテンションロ
ーラを設け、前記第一のローラ及び前記第二のローラ
を、前記下流側の前記テンションローラと前記切断位置
との間に設けたことを特徴とする請求項1〜8のいずれ
かに記載のスリッタ。 - 【請求項10】 前記第一のローラ及び/又は前記第二
のローラと前記切断位置との間に、前記第一のローラ及
び/又は前記第二のローラよりも小径の第三のローラを
さらに設けたことを特徴とする請求項1〜9のいずれか
に記載のスリッタ。 - 【請求項11】 前記第一のローラ及び第二のローラの
前方に、一つ又は複数の第四のローラをさらに設けたこ
とを特徴とする請求項1〜10のいずれかに記載のスリ
ッタ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001273806A JP2003080490A (ja) | 2001-09-10 | 2001-09-10 | スリッタ |
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---|---|---|---|
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Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
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Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100865048B1 (ko) | 2008-04-15 | 2008-10-23 | 씨엔지디에스주식회사 | 패널절단장치 |
US7654761B2 (en) * | 2004-01-21 | 2010-02-02 | Silverbrook Research Pty Ltd | Photofinishing system having media roll slitter |
CN105583883A (zh) * | 2015-06-30 | 2016-05-18 | 重庆市金盾橡胶制品有限公司 | 一种新型轮胎胎面垫布分离切割机 |
CN107962607A (zh) * | 2017-11-29 | 2018-04-27 | 惠州市智胜新电子技术有限公司 | 一种安全便于使用的切筋机 |
-
2001
- 2001-09-10 JP JP2001273806A patent/JP2003080490A/ja active Pending
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