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JP2002335129A - Fm復調器および受信機 - Google Patents

Fm復調器および受信機

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JP2002335129A
JP2002335129A JP2001136344A JP2001136344A JP2002335129A JP 2002335129 A JP2002335129 A JP 2002335129A JP 2001136344 A JP2001136344 A JP 2001136344A JP 2001136344 A JP2001136344 A JP 2001136344A JP 2002335129 A JP2002335129 A JP 2002335129A
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amplitude
signal
demodulator
correction coefficient
switching
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JP2001136344A
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Kenichi Taura
賢一 田浦
Masayuki Ishida
雅之 石田
Masayuki Tsuji
雅之 辻
Masahiro Tsujishita
雅啓 辻下
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Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 マルチパス状況下における復調信号の歪みを
抑制することができるFM復調器を得る。 【解決手段】 第1のFM復調動作および第2のFM復
調動作を切替えて受信信号をFM復調するFM復調手段
を備え、前記第1のFM復調動作と前記第2のFM復調
動作は、前記FM復調手段から出力される復調信号にお
ける前記受信信号の振幅変化に対する応答が異なる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は周波数変調された
搬送波を受信してデジタル信号処理を用いて復調する受
信機に関し、特にマルチパス歪みを抑制する機能に優れ
た受信機に関する。
【0002】
【従来の技術】ここで、周波数変調(frequency modula
tion:以下、FM変調と称す)とは、送信すべき信号の
大きさに比例して搬送波(carrier)の周波数を変化さ
せる変調方式である。以下、送信すべき信号を変調信号
(modulating signal)、変調信号によりFM変調され
た搬送波をFM波(frequency modulated wave)、FM
波から変調信号を取り出す復調をFM復調(frequency d
emodulation)、FM復調により取り出された変調信号を
復調信号と称す。
【0003】まず、FM復調の原理について、簡単に説
明する。FM波は、搬送波の周波数変化が変調信号の振
幅変化に比例したものである。よって、FM波から変調
信号、すなわち復調信号を取り出すためには、以下の
及びに示す条件を満たすFM復調器が必要となる。 出力信号の振幅が、入力されたFM信号の周波数変化
に応答して変化する。 出力信号の振幅が、入力されたFM信号の振幅変化に
応答しない。 なお、上記およびに示した条件以外にも、FM復調
器に求められる条件は種々存在するが、ここでは簡単化
のため、説明を省略する。
【0004】図9は、上記の条件およびを同時に満
たす従来のFM復調器を例示する概略図である。図にお
いて、9はFM復調器、20は復調部、21は振幅検出
部、22は補正係数演算部、23は振幅補正部である。
動作について説明する。復調部20は、入力信号x0を復
調して出力信号y0を出力する。この出力信号y0は上記条
件を満たすが、、上記条件を満たさない。すなわち
出力信号y0には、入力信号x0の振幅変化に対する応答成
分(以下、振幅変化応答成分と称す)が含まれる。
【0005】振幅補正部23は、このような振幅変化応
答成分をy0から取り除く。まず、振幅検出部21は、入
力信号x0の振幅z0を検出して補正係数演算部22へ出力
する。補正係数演算部22は入力された振幅z0に基づ
き、出力信号y0に含まれる振幅変化応答成分を打ち消す
ための補正係数z1を出力する。振幅補正部23は、これ
ら復調部20の出力信号y0と、補正係数演算部22の出
力係数z1とを乗算することで、出力信号y0から振幅変化
応答成分を取り除き、上記条件およびをほぼ満たし
た復調信号y1として出力する。
【0006】以下、このような従来のFM復調器につい
て更に詳細に説明する。図10は、従来のFM復調器を
有した受信機を例示する構成図であり、ここではFM音
声放送受信機の構成を例示している。図において、1は
アンテナ、2はRF増幅器、3は周波数変換器、4は局
部発振器、5は中間周波フィルタ、6はリミッタ中間周
波増幅器、7は前置フィルタ、8はAD変換器、9は図
9に示したFM復調器、10はDA変換器、11は音声
増幅器、12はスピーカである。
【0007】動作について説明する。アンテナ1にて受
信されたFM波は、RF増幅器2にて増幅された後、周
波数変換器3にて周波数変換され、中間周波フィルタ5
にて隣接チャンネル波などの不要成分が除去される。中
間周波フィルタ5を通ったFM波は、リミッタ中間周波
増幅器6にて増幅振幅制限された後、前置フィルタ7に
て中間周波数の高調波成分が除去され、AD変換器8に
てデジタル信号へ変換される。デジタル変換されたFM
波はFM復調器9にて復調された後、DA変換器10に
てアナログ音声信号に変換され、音声増幅器11を介し
てスピーカ12へ出力される。
【0008】図11は、図9及び図10に示したFM復
調器9の詳細を例示する構成図である。このFM復調器
9は、例えばクオドラチャ型の復調回路であり、復調部
20と、振幅検出部21と、補正係数演算部22と、振
幅補正部23とにより構成される。ここで、復調部20
は、遅延器101と、乗算器102と、低域フィルタ1
03とにより構成される。また、振幅検出部21は、第
1の乗算器110と、第2の乗算器111と、加算器1
12と、低域フィルタ113とにより構成される。
【0009】復調部20の動作について説明する。AD
変換器8から入力されたディジタル形式のFM波は、信
号x0として遅延器101,乗算器102および乗算器1
10へ入力される。遅延器101は入力された信号x0を
遅延させ、信号x1として乗算器102へ出力する。乗算
器102は、遅延器101の出力信号x1と入力信号x0と
を乗算し、乗算した結果を信号x2として低域フィルタ1
03へ出力する。低域フィルタ103は、乗算器102
の出力信号x2から低域成分を除去し、信号y0として振幅
補正部23へ出力する。
【0010】これら、信号x0,x1,x2,y0を数式を用い
て例示すると以下のようになる。まず、入力信号x0を、 x0 = A cos{ wckT + p(kT) } ・・・(1) とすると、遅延器101の出力信号x1は、 x1 = A sin{ wckT + p((k - 1)T) } ・・・(2) となる。ここで、Aは入力されたFM波の振幅、wcはF
M波の搬送波の角周波数、kは任意の整数、Tは図10
に示したAD変換器8のサンプリング周期、p(kT)は時
刻kTにおける位相の偏移量である。また、wcT =Nπ / 2
(N=1)と仮定する。
【0011】また、乗算器102の出力信号x2は、信号
x0と信号x1の積であり、 x2 = x0・x1 = A2 sin{ p(kT) - p((k - 1)T) } /2 + A2 sin{ 4 wc kT + p(kT) + p((k - 1)T) } ・・・ (3) である。また、低域フィルタ103の出力信号y0は信号
x2の低域成分を取り出してなる信号であり、 y0 = A2 sin{ p(kT) - p((k - 1)T) } /2 ≒A2 T dp/dt /2 ・・・(4) である。tは時間(連続時間系)である。
【0012】ここで式(4)に含まれる dp/dtは位相偏
移量の時間微分であり、このdp/dtが求めたい変調信号
(即ち、復調信号)である。この dp/dt をy0から取り
出すためには、振幅変化応答成分であるA2を式(4)の
右辺から取り除かなければならない。図11に記載の振
幅検出部21、補正係数演算部22および振幅補正部2
3は、このような振幅変化応答成分をy0から取り除く。
【0013】振幅検出部21は、式(4)に示した dp/
dt の係数 A2 を計算する。具体的には、第1の乗算器
110は入力信号x0の2乗を演算し、信号x3として出力
する。また第2の乗算器111は、遅延器101の出力
信号 x1の2乗を演算し、信号x4として出力する。加算
器112はこれら第1,第2の乗算器の出力信号x3とx4
を加算し、加算結果を信号x5として低域フィルタ113
へ出力する。低域フィルタ113は、この加算器112
の出力信号x5から低域成分を取り出し、取り出した信号
を信号z0として補正係数演算部22へ出力する。この信
号z0は、計算によりほぼA2の大きさとなる。
【0014】補正係数演算部22は振幅検出部21の出
力信号z0を受け、式(4)に示したdp/dt の係数に逆比
例する補正係数C0 / A2 を求める。ここで、C0は任意の
数であり、例えば2/Tである。補正係数演算部22は、
この求まった補正係数C0 /A2を補正係数z1として振幅補
正部23へ出力する。
【0015】振幅補正部23は、この補正係数演算部2
2が出力した補正係数z1を、式(4)に示した復調部2
0の出力信号y0に乗ずることで、復調信号y1を求める。
このようにして、復調され、振幅補正が施された復調信
号y1は、 y1 = C1・dp/dt ・・・(5) となり、その振幅が入力信号x0の振幅 Aによって変動し
ない。すなわち、復調部20の出力y0は、式(4)の右
辺に示すとおり入力信号x0の振幅Aに応じて変動する
が、振幅補正部23により補正係数が乗算され当該変動
が相殺された復調信号y1は、式(5)の右辺に示す通り
入力信号x0の振幅Aによって変動しない。なお、式
(5)において係数C1は任意の数である。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】従来のFM復調器は以
上のような構成により、条件およびを満たすFM復
調を行っていた。しかしながら、このFM復調器は、受
信されるFM波が直接波(direct wave)である場合には
何ら問題なくFM復調を行えるが、受信波が直接波と反
射波(reflected wave)の合成波であるマルチパス状況下
においては、復調信号に歪み(以下、マルチパス歪みと
称す)が発生するといった問題があった。そして特に、
VHF帯で放送されるFM音声放送においては、その問
題が大きかった。
【0017】なお、ここで直接波とは、電離層等で反射
されることなく、送信機から受信機へ直接到達する電波
のことをいい、また、反射波とは、電離層や構造物など
で反射された後、受信機へ到達する電波のことをいう。
【0018】以下、このようなマルチパス歪みについて
説明する。ここでは簡単化のため、1つの直接波と、1
つの反射波とが、受信機において合成波として受信され
る場合について説明する。
【0019】いま、直接波の角周波数をwc,直接波と反
射波の角周波数差をwdとすると、直接波はsin (wc t)、
反射波はr・ sin { (wc + wd) t} と表すことができる。
これより、受信機において受信される直接波と反射波の
合成波 M(t)は、 M(t) = sin (wc t) + r・sin { (wc +wd) t} = sin (wc t) + r{ sin (wc t) cos (wd t) + cos (wc t) sin (wd t) } = {1 + r・cos (wd t) } sin (wc t) + sin (wd t) cos (wc t) = [ {1 + r・cos (wd t) } 2 + cos (wc t) 2 ]1/2 sin (wc t + φ) = {1 + 2 r・cos (wd t) + r 2 }1/2 sin (wc t + φ) ・・・ (6) となる。ここで、 φ= arctan [ sin (wd t) / {1 + r・cos (wd t) } ] ・・・ (7) である。また、r は反射波の振幅であり、便宜上直接波
の振幅は1としている。また、実際には、wc、wd とも
にFM変調によって時間的に変化するが、ここではマル
チパス歪みが発生する短時間においてはほぼ一定の値を
とるものとする。また、角周波数差wdは、主に伝播時間
差とFM変調によるものである。
【0020】図11に示した従来のFM復調器において
振幅補正部23が出力する復調信号y1は、式(5)に示
したように、入力信号x0の位相成分の時間微分であるか
ら、入力信号x0が上記合成波M(t)である場合に復調して
得られる復調信号y1は、式(7)より、 y1 = dφ/dt = - r・wd { r + cos (wd t) } / {1 + 2 r cos (wd t) + r 2 } ・・・(8) となる。なお、ここでは式(5)に示した係数C1を便宜
上1としている。
【0021】ここで、wcおよびwdの値が時間的に一定で
あると仮定しているので、式(8)に示したdφ/dtの時
間的変動がマルチパス歪みである。図12は、このマル
チパス歪みを例示する図である。図において71は図1
0に示した入力信号x0であるところの合成波M(t)で
ある。72は図10に示した復調信号y1であり、式
(8)の右辺である。横軸tは時間、縦軸は各信号x0,
y1の大きさである。この図から分かるように、マルチパ
ス歪みは復調信号y1に鋭いパルス状の波形として現れ
る。
【0022】なお、図12は、wd= -20000π(周波数
差:10kHz)、r = 0.9 とした場合の、t = 0〜1/10000
(wd t = 0〜2π)の期間における dφ/dt を計算した
結果である。また、このとき特に大きな歪みが発生する
条件はwd t がほぼπ(ラジアン)となる場合であり、
これは直接波と反射波が打ち消し合い、合成波の振幅が
最小となる場合である。
【0023】以上のように、受信されるFM波が直接波
(direct wave)である場合に何ら問題なくFM復調が行
えるFM復調器であっても、直接波と反射波(reflected
wave)の合成波が受信されるマルチパス状況下において
は、復調される信号に大きな歪みが発生するといった問
題があった。本発明はこのような事情に鑑みてなされた
ものであり、マルチパス状況下における復調信号の歪み
を抑制することができるFM復調器を得ることを目的と
する。
【0024】
【課題を解決するための手段】この発明に係るFM復調
器においては、第1のFM復調動作および第2のFM復
調動作を切替えて受信信号をFM復調するFM復調手段
を備え、前記第1のFM復調動作と前記第2のFM復調
動作は、前記FM復調手段から出力される復調信号にお
ける前記受信信号の振幅変化に対する応答が異なる。
【0025】また、この発明に係るFM復調器において
は、前記受信信号の振幅に基づいて、前記第1の復調動
作と前記第2の復調動作との切替えを制御する切替制御
手段を備える。
【0026】また、この発明に係るFM復調器において
は、前記切替制御手段は、前記受信信号の振幅が所定値
よりも減少した場合に前記FM復調手段の復調動作を切
替える。
【0027】また、この発明に係るFM復調器において
は、受信信号の周波数および振幅に応じて振幅が変化す
る信号を出力する復調手段と、前記受信信号の振幅を検
出する振幅検出手段と、前記振幅検出手段が検出した振
幅に基づき補正係数を出力する補正係数演算手段と、前
記補正係数演算手段が出力した補正係数と、所定の補正
係数とを切替えて出力する切替手段と、前記切替手段が
出力した補正係数に基づき前記復調手段の出力信号の振
幅を補正して、補正後の信号を復調信号として出力する
振幅補正手段とを備える。
【0028】また、この発明に係るFM復調器において
は、受信信号の周波数および振幅に応じて振幅が変化す
る信号を出力する復調手段と、前記受信信号の振幅を検
出する振幅検出手段と、前記振幅検出手段が検出した振
幅と、所定の値とを切替えて出力する切替手段と、前記
切替手段の出力に基づき補正係数を出力する補正係数演
算手段と、前記補正係数演算手段が出力した補正係数に
基づき前記復調手段の出力信号の振幅を補正して、補正
後の信号を復調信号として出力する振幅補正手段とを備
える。
【0029】また、この発明に係るFM復調器において
は、前記受信信号の振幅に基づいて、前記切替手段にお
ける切替えを制御する切替制御手段を備える。
【0030】また、この発明に係るFM復調器において
は、前記切替制御手段は、前記受信信号の振幅が所定値
よりも減少した場合に、前記振幅補正手段における振幅
の補正量が減ぜられるように切替えを制御する。
【0031】また、この発明に係るFM復調器において
は、受信信号の周波数および振幅に応じて振幅が変化す
る信号を出力する復調手段と、前記受信信号の振幅を検
出する振幅検出手段と、前記振幅検出手段が検出した振
幅に基づき多項式近似計算を行い計算結果を補正係数と
して出力する補正係数演算手段と、前記補正係数演算手
段が出力した補正係数に基づき前記復調手段の出力信号
の振幅を補正して、補正後の信号を復調信号として出力
する振幅補正手段とを備える。
【0032】また、この発明に係る受信機においては、
送信機からの直接波および間接波の合成波を受信する受
信手段と、この受信された合成波が受信信号として入力
される上記FM復調器とを備える。
【0033】さらにまた、この発明に係る受信機におい
ては、前記受信手段は前記合成波を増幅するAGC増幅
器を備え、このAGC増幅器にて増幅された信号が前記
受信信号として前記FM復調器へ入力される。
【0034】
【発明の実施の形態】実施の形態1.図11に示した従
来のFM復調器は、入力信号x0・出力信号y1間の応答特
性(いわゆる伝達関数)が常に一定であった。例えば、
式(5)および式(6)に示したように、その応答特性
が常に入力信号x0の位相成分p又はφの純粋な時間微分
y1 = C1・dp/dt = C1・dφ/dtであった。
【0035】本実施の形態1におけるFM復調器は、入
力信号x0の振幅変化に対する応答特性が異なる複数のF
M復調動作を切り替えて行う。たとえば、受信信号が直
接波である場合には、 y1 = C1・dp/dt の応答特性を有
したFM復調動作を行い、受信信号が合成波である場合
には、 y1 = A2 C2 (dφ/dt) の応答特性を有したFM
復調動作を行う。特に、本実施の形態1においては、受
信信号の振幅に対する応答が異なる複数のFM復調動作
を切り替えて行う。
【0036】また、本実施の形態1においては、受信信
号が直接波,合成波のいずれであるかを、受信信号の振
幅の大きさに基づき判断し、その判断結果に基づき、上
述の複数のFM復調動作の切り替えを行う。ここでは、
受信信号の振幅が所定値よりも小さい場合には、当該受
信信号は合成波であると判断し、受信信号の振幅が所定
値よりも大きい場合には、当該受信信号は直接波である
と判断する。
【0037】なお、ここでは便宜上、受信信号が直接波
であるときの入力信号x0の位相成分をp、受信信号が合
成波であるときの入力信号x0の位相成分をφと表記す
る。また、C1およびC2はそれぞれ任意の定数、Aは入力
信号x0の振幅である。
【0038】以下、従来と同様の振幅補正(振幅変化応
答成分を取り除く補正)を行う第1の復調動作と、当該
振幅補正を行わない第2の復調動作とを切り替えて行う
場合を例にとり、本実施の形態1のFM復調器について
説明する。
【0039】図1は本実施の形態1のFM復調器を例示
する構成図である。図において従来と同一又は相当部分
には同一符号を付して説明を省略する。図において、2
4は第1の復調動作切替部であり、係数出力部241
と、係数切替部242と、係数切替制御部243とによ
り構成される。第1の復調動作切替部24は、振幅検出
部21の出力が所定値Aminよりも小さい場合には補正係
数演算部22へ係数”1”を出力し、それ以外の場合に
おいては、振幅検出部21からの入力を補正係数演算部
22へ出力する。振幅検出部21の出力がそのまま補正
係数演算部22へ入力される場合におけるFM復調器の
動作は従来と同様である。
【0040】詳しく説明する。振幅検出部21は、入力
信号x0の振幅を検出し、検出結果を係数z0として係数切
替部242へ出力する。係数出力部241は係数”1”
を係数z2として係数切替部242へ出力する。係数切替
部242は、入力された係数z0,z2のうち係数z0を出力
する第1の動作と、入力された係数z0,z2のうち係数z2
を出力する第2の動作とを切替えて行う。補正係数演算
部22は、係数切替部242の出力係数に逆比例する補
正係数を演算し、演算結果を補正係数z1として振幅補正
部23へ出力する。振幅補正部23は、この補正係数z1
を復調部20の出力信号y0に乗じ、乗じた結果を復調信
号y1として出力する。
【0041】また、振幅検出部21の出力z0は係数切替
制御部243へも入力される。係数切替制御部243
は、この係数z0が所定値Aminよりも小さい場合には、係
数切替部242から係数z2を出力せしめ、それ以外の場
合には係数切替部242から係数z0を出力せしめる制御
を行う。詳しくは、係数切替制御部243は、係数z0が
所定値Aminよりも小さい場合には、入力信号x0が合成波
であると判定し、振幅補正部23における振幅補正を停
止せしめるために、振幅係数z1を”1”とし、振幅補正
部23において実施的に振幅補正がなされないようにす
る。一方、係数z0が所定値Aminよりも大きい場合、係数
切替制御部243は入力信号x0が直接波であると判定
し、従来と同様の振幅補正が振幅補正部23において行
われるように、係数切替部242から係数z0を出力せし
める。
【0042】入力信号x0が合成波である場合における、
信号x0,y0,y1を数式を用いて例示すると以下のように
なる。まず、入力信号x0は式(6)に示した合成波M(t)で
あり、 x0 = M(t) = sin (wc t) + r・sin { (wc +wd) t} = {1 + 2 r・cos (wd t) + r 2 }1/2 sin (wc t + φ) ・・・(9) である。ここで、 φ= arctan [ sin (wd t) / {1 + r・cos (wd t) } ] ・・・ (10) である。
【0043】復調部20の出力信号y0は、式(4)より
A2 T (dφ/dt)/2 であるので、 y0≒ [{1 + 2 r・cos (wd t) + r 2 }1/2]2・T・[- r・wd { r + cos (wd t) } / {1 + 2 r cos (wd t) + r 2 }]/2 = - r wd { r + cos (wd t) }・T/2 ・・・・(11) となる。ただし、dφ/dtが式(4)の dp/dtに相当し、
合成波M(t)の振幅Aは {1+ 2 r・cos (wd t) + r 2 }1/2
である。ここで式(11)の右辺には、分母・分子の相
殺により式(4)に示した振幅A2が含まれないことに注
意を要す。
【0044】振幅検出部21は従来と同様に入力信号x0
の振幅Aの2乗、すなわち合成波M(t)の振幅の2乗を出
力する。第1の復調動作切替部24は所定値Aminとの比
較でこの振幅検出部21の出力が小さいことを検出し、
補正係数演算部22へ係数”1”を出力する。補正係数
演算部22は係数”1”の逆数、すなわち”1”を振幅
補正部23へ出力する。振幅補正部23は、この補正係
数演算部22からの係数”1”を復調部20の出力y0に
乗じ、復調信号y1として出力する。すなわち、振幅補正
部23は振幅補正を行わない。
【0045】よって、式(11)に示した復調部20の
出力信号y0が振幅補正部23の出力信号(復調信号)y1
となり、 y1≒ - r wd { r + cos (wd t) }・T/2 ・・・・(12) となる。
【0046】図2は、式(12)に示した復調信号y1を
例示する図である。図において91は当該復調信号y1、
すなわち、復調部20への入力信号x0が合成波であり、
振幅補正部23による振幅補正が行われない場合におけ
る復調信号y1である。また、71は従来の復調信号y1、
すなわち、復調部20への入力信号x0が合成波であり、
振幅補正部23による振幅補正が行われる場合における
復調信号y1である。また、92は従来の振幅補正部23
へ入力される補正係数z1である。このように振幅補正が
施されていない復調信号91は、振幅補正が施された従
来の復調信号92と比べて鋭いパルス状の歪みが抑制さ
れ、マルチパス歪みが抑制される。
【0047】以上のように、本実施の形態1におけるF
M復調器は、応答特性の異なる、特に入力信号の振幅変
化に対する応答特性の異なる複数のFM復調動作を切り
替えて行うので、マルチパス歪みを抑制することができ
る。
【0048】例えば、合成波をFM復調する際には従来
行っていた振幅補正を行わないようにすることで、マル
チパス歪みを抑制することができる。
【0049】また、受信信号の振幅の大きさに応じて、
受信信号が直接波,合成波のいずれであるかを判定し、
その判定結果に基づいて上記複数のFM復調動作を切り
替えるので、的確にマルチパス歪みを抑制することがで
きる。
【0050】実施の形態2.実施の形態1では、復調部
20への入力信号x0が合成波である場合には、図1に示
した振幅補正部23による振幅補正を停止することによ
り、マルチパス歪みを抑制することができる旨、説明し
た。しかしながら、マルチパス歪みが小さい場合には、
入力信号x0が合成波であっても、振幅補正を行った方が
よい場合がある。たとえば、復調信号の振幅が入力信号
x0の振幅変化に応答してしまうことに起因する歪み(即
ち、振幅変化応答成分による歪み)の方が、マルチパス
歪みよりも大きい場合には、マルチパス状況下であって
も振幅補正を行った方が結果として歪みの少ない復調信
号を得ることができる。
【0051】マルチパス歪みが特に大きい状態でのみ振
幅補正動作を停止させるには、図1に示した係数切替制
御部243において比較される所定値Aminを大きめに設
定しておけばよい。あるいは、係数切替制御部243に
入力される補正係数z1に対して閾値を設け、この補正係
数z1が当該閾値を超えた場合に振幅補正部23における
振幅補正動作を停止させるようにしてもよい。これによ
り振幅補正動作の停止期間をマルチパス歪みが特に大き
い期間に限定できることは、図2に示す如く「振幅補正
係数」がマルチパス歪みの増大に伴い増大することから
明らかである。
【0052】以上のように、係数切替制御部243にお
いて比較される所定値Aminの値を適切な値に設定すれ
ば、マルチパス歪みが大きい状態でのみ振幅補正動作を
停止させることができる。
【0053】実施の形態3.実施の形態1および2にお
いては、従来行っていた振幅補正を所定の条件下で停止
させることにより、マルチパス歪みを抑制した。本実施
の形態3においては、この振幅補正動作の停止処理に代
えて、振幅補正部23における振幅補正量を従来よりも
減じることで、マルチパス歪みを抑制する。
【0054】図3は、図2とは異なる復調信号y1を例示
する図である。図において、93は図1に示した復調信
号y1、94は図1に示した補正係数z1である。図2にお
いては、入力信号x0が合成波である場合に殆どの期間に
おいて振幅補正を停止した。一方、この図3において
は、振幅補正を停止するのではなく、その補正量を減じ
るのみとする。また、ここではマルチパス歪みが大きい
状態においてのみ当該補正量を減じている。
【0055】具体的には、図1に示した補正係数z1が10
を超えた場合に、当該補正係数を10に制限することで図
3に示す如き復調信号y1を得ている。このとき、図1に
示した係数出力部241はAmin = 0.1を出力している。
このように、振幅補正部23における振幅補正量が極め
て大きい場合にその振幅補正量を減ずるようにすれば、
復調信号y1の歪みを効果的に抑制することができる。
【0056】以上のように、合成波をFM復調する際に
従来行っていた振幅補正よりもその補正量を減じるよう
にすることで、マルチパス歪みを効果的に抑制すること
ができる。
【0057】実施の形態4.図4は本実施の形態4のF
M復調器を例示する構成図である。図において従来と同
一又は相当部分には同一符号を付して説明を省略する。
ここでは、図1に示した第1の復調動作切替部に代えて
第2の復調動作切替部25を備える。この第2の復調動
作切替部25は、補正係数演算部22からの入力が所定
値Kmaxよりも大きい場合には振幅補正部23へ係数”
1”を出力し、それ以外の場合においては、補正係数演
算部22からの入力を振幅補正部23へ出力する。補正
係数演算部22の出力がそのまま振幅補正部23へ出力
される場合におけるFM復調器の動作は従来と同様であ
る。
【0058】動作について説明する。復調部20は、従
来と同様に、上述の式(4)に示した y0 ≒A2 C2 (dφ
/dt)を出力する。また、振幅検出部21は、入力信号x
0の振幅Aの2乗(A2)を出力する。補正係数演算部22
は、従来と同様にFM変調信号の振幅の2乗に逆比例の
補正係数すなわちC3 / A2 を演算し、第2の復調動作切
替部25へ出力する。第2の復調動作切替部25は、補
正係数演算部22からの入力が予め定めた値 Kmax より
小なる場合は、これをそのまま振幅補正部23へ出力す
る。振幅補正部23は、この振幅補正部23の出力を復
調部20の出力に乗じて、復調信号y1として出力する。
【0059】つぎに補正係数演算部22からの入力が予
め定めた値 Kmax より大なる場合、第2の復調動作切替
部25は、当該入力された値ではなく、所定の値 Kmax
を振幅補正部23へ出力する。以上の動作により補正係
数の大きさを制限することができ、マルチパス歪みを抑
制することができる。
【0060】実施の形態5.図5は、図1に示したFM
復調器30とは異なる構成を有したFM復調器を例示す
る構成図である。図において、30はFM復調器、20
は復調部、21は振幅検出部、22は補正係数演算部、
23は振幅補正部、24は第1の復調動作切替部であ
る。また201および202は乗算器、203は局部発
振器、204は移相器、205は低域フィルタ、206
は低域フィルタ、207および208は遅延器、209
および210は乗算器、211は減算器、212は低域
フィルタである。
【0061】以下復調部20の動作につき説明する。先
ず入力されるFM信号x0を、 x0 = A cos{ wc kT + p(kT) } とし、局部発振器203からの出力を cos( wc・kT )、
これを90°移相した移相器204の出力を sin( wc k
T ) とするとき、乗算器202の出力x6および乗算器2
03の出力x7は、それぞれ、 x6 = A cos{ p(kT) } / 2 x7 = A sin{ p(kT) } / 2 となる。これより、遅延器207の出力x8および208
の出力x9は、 x8 = A cos{ p((k - 1)T) } x9 = A sin{ p((k - 1)T) } となる。
【0062】以上より乗算器209の出力x10および2
10の出力x11はそれぞれ、 x10 = x6 ・ x9 = A2 [ sin{ p(kT) + p((k - 1)T) } + sin{ p(kT) - p((k - 1)T) } ] / 4 x11 = x7 ・ x8 = A2 [ sin{ p(kT) + p((k - 1)T) } - sin{ p(kT) - p((k - 1)T) } ] / 4 となる。また、減算器211の結果の出力x12はx12 = x
10 - x11 = A2 sin{ p(kT) - p((k - 1)T) } /2とな
る。これは式(4)で示したクオドラチャ検波の出力と
同様である。
【0063】また、振幅検出部21として図1に示した
振幅検出部21を採用すれば、当該振幅検出部21の出
力x13は、 x13 = x62 + x72 = A2 / 2 となり、直ちに入力信号x0の振幅を求めることができ
る。
【0064】以上のように、図5に示した構成を有する
FM復調器においても、図11に示した従来の復調部2
0および振幅検出部21と同様の動作を行う構成部分を
有するので、図5に示した第1の復調動作切替部24に
おいて図1に示した第1の復調動作切替部24と同様の
動作を行わせることにより、マルチパス歪みを抑制する
ことができる。
【0065】実施の形態6.図6は本実施の形態6のF
M復調器を例示する構成図である。図において図1と同
一又は相当部分には同一符号を付して説明を省略する。
ここでは、補正係数演算手段36の動作が他の実施例と
異なる。
【0066】図1に示した補正係数演算部22に求めら
れる機能は、入力された値xの逆数1/xを求めること
であった。これに対し、本実施の形態6における補正係
数演算手段36は、多項式近似計算に基づき逆数1/x
に相当する値を演算する。例えば 1/x の計算を、3.073
11 - 3.11606 x + 1.04275 x2 と近似して計算するこ
とにより、図7に示す如く、入力値 x が 0.8 から 1.2
程度の範囲において精度の良く 1/x の値を演算する。
図において、93は当該補正係数演算手段36が多項式
近似計算に基づき演算した値、94は、1/xの真の値
である。このように、入力データ x の値が 0.8 から
1.2の範囲を外れると誤差が発生するが、その誤差は、
入力データ x の値が小さくなる場合は真値よりも小さ
い値が演算される。
【0067】よって、従来補正係数が大きくなっていた
場面において、補正係数演算手段36から出力される補
正係数が多項式近似式の定数項に近づき、補正係数に制
限をかけることができる。即ち、図1に示した係数切替
制御部243などの特別な判定手段を用いなくとも、振
幅補正量を制御することができ、簡易な構成でマルチパ
ス歪を抑制することができる。なお、ここでの多項式近
似計算は、例えば定数項、入力値の1乗に比例する項、
入力値の2乗に比例する項を備える多項式である。
【0068】実施の形態7.図10に示す如く、従来の
受信機には、FM復調器の前段にリミッタ中間周波増幅
器6が設けられていた。このリミッタ中間周波増幅器6
の役割は、当該受信機と送信機との間の距離が変化する
ことに起因する受信信号レベルの変動を平準化すること
にある。本実施の形態7においては、このリミッタ中間
周波増幅器6に代えて、自動利得制御(Automatic Gain
Control:以下AGCと称す)中間周波増幅器を備え
る。
【0069】従来用いられていたリミッタ中間周波増幅
器6は、入力信号のレベルがある所定値を超えた場合
に、一定の飽和電圧を出力する。一方、AGC中間周波
増幅器は、出力信号のレベルが略一定に保たれるように
利得が自動的に制御される増幅器である。特に、本実施
の形態7において採用するAGC中間周波増幅器は、当
該利得制御を比較的に緩やかに行うことにより、入力信
号に含まれるマルチパスによる振幅変動が残るように増
幅を行う。これにより、実施の形態1に示した振幅補正
の切替えが迅速に行われ、マルチパス歪みの抑制効果が
大きくなる。
【0070】図8は本実施の形態7の受信機を例示する
構成図である。図において従来および図1と同一または
相当部分には同一符号を付して説明を省略する。図にお
いて15はAGC中間周波増幅器である。
【0071】このように、FM復調器の前段にAGC中
間周波増幅器を用いると、リミッタ中間周波数増幅器を
用いた場合のように、FM復調器へ入力される信号が飽
和電圧になることが少なく、第1の復調動作切替部24
における適切な切替えが期待できる。また、このAGC
中間周波増幅器が、利得制御を比較的に緩やかに行うよ
うにすることで、図1に示した第1の復調動作切替部2
4へマルチパス振幅変動を含んだ信号を入力させること
ができる。
【0072】
【発明の効果】この発明は以上説明したように構成され
ているので、以下に示すような効果を奏する。この発明
に係るFM復調器においては、第1のFM復調動作およ
び第2のFM復調動作を切替えて受信信号をFM復調す
るFM復調手段を備え、前記第1のFM復調動作と前記
第2のFM復調動作は、前記FM復調手段から出力され
る復調信号における前記受信信号の振幅変化に対する応
答が異なるので、マルチパス歪みの少ないFM復調を行
うことができる。
【0073】また、この発明に係るFM復調器において
は、前記受信信号の振幅に基づいて、前記第1の復調動
作と前記第2の復調動作との切替えを制御する切替制御
手段を備えたので、マルチパス歪みを抑制する効果が大
きい。
【0074】また、この発明に係るFM復調器において
は、受信信号の周波数および振幅に応じて振幅が変化す
る信号を出力する復調手段と、前記受信信号の振幅を検
出する振幅検出手段と、前記振幅検出手段が検出した振
幅に基づき補正係数を出力する補正係数演算手段と、前
記補正係数演算手段が出力した補正係数と、所定の補正
係数とを切替えて出力する切替手段と、前記切替手段が
出力した補正係数に基づき前記復調手段の出力信号の振
幅を補正して、補正後の信号を復調信号として出力する
振幅補正手段とを備えたので、マルチパス歪みの少ない
FM復調器を簡易な構成で得ることができる。
【0075】また、この発明に係るFM復調器において
は、受信信号の周波数および振幅に応じて振幅が変化す
る信号を出力する復調手段と、前記受信信号の振幅を検
出する振幅検出手段と、前記振幅検出手段が検出した振
幅と、所定の値とを切替えて出力する切替手段と、前記
切替手段の出力に基づき補正係数を出力する補正係数演
算手段と、前記補正係数演算手段が出力した補正係数に
基づき前記復調手段の出力信号の振幅を補正して、補正
後の信号を復調信号として出力する振幅補正手段とを備
えたので、マルチパス歪みの少ないFM復調器を簡易な
構成で得ることができる。
【0076】また、この発明に係るFM復調器および受
信機においては、受信信号の周波数および振幅に応じて
振幅が変化する信号を出力する復調手段と、前記受信信
号の振幅を検出する振幅検出手段と、前記振幅検出手段
が検出した振幅に基づき多項式近似計算を行い計算結果
を補正係数として出力する補正係数演算手段と、前記補
正係数演算手段が出力した補正係数に基づき前記復調手
段の出力信号の振幅を補正して、補正後の信号を復調信
号として出力する振幅補正手段とを備えたので、マルチ
パス歪みの少ないFM復調器を簡易な構成で得ることが
できる。
【0077】また、この発明に係る受信機においては、
送信機からの直接波および間接波の合成波を受信する受
信手段と、前記合成波を増幅するAGC増幅器を備え、
このAGC増幅器にて増幅された信号が前記受信信号と
して前記FM復調器へ入力されるので、マルチパスによ
る振幅変動をなるべく減衰させることなく受信信号を前
記FM復調器へ入力することができ、特にマルチパス歪
みの少ない受信機を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施の形態1のFM復調器を例示する構成図
である。
【図2】 実施の形態1の復調信号を例示する図であ
る。
【図3】 実施の形態3の復調信号を例示する図であ
る。
【図4】 実施の形態4のFM復調器を例示する構成図
である。
【図5】 実施の形態5のFM復調器を例示する構成図
である。
【図6】 実施の形態6のFM復調器を例示する構成図
である。
【図7】 補正係数演算手段による逆数演算を例示する
図である。
【図8】 実施の形態7の受信機を例示する構成図であ
る。
【図9】 従来のFM復調器を例示する概略図である。
【図10】 従来のFM復調器を有した受信機を例示す
る構成図である。
【図11】 図9及び図10に示した従来のFM復調器
の詳細を例示する構成図である。
【図12】 従来のマルチパス歪みを例示する図であ
る。
【符号の説明】
1 アンテナ 2 増幅器 3 周波数変換器
4 局部発振器 5 中間周波フィルタ 6 リミッタ中間周波増幅器
7 前置フィルタ 8 AD変換器 9 FM復調器 10 DA変換
器 11 音声増幅器 12 スピーカ 20
復調部 21 振幅検出部 22 補正係数演算部
23 振幅補正部 24 第1の復調動作切替部
25 第2の復調動作切替部 30 FM復調器
36 補正係数演算手段 241係数出力部
242 係数切替部 243 係数切替制御部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 辻 雅之 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内 (72)発明者 辻下 雅啓 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内 Fターム(参考) 5K020 CC03 DD01 DD09 EE05 HH11

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1のFM復調動作および第2のFM復
    調動作を切替えて受信信号をFM復調するFM復調手段
    を備え、 前記第1のFM復調動作と前記第2のFM復調動作は、
    前記FM復調手段から出力される復調信号における前記
    受信信号の振幅変化に対する応答が異なることを特徴と
    するFM復調器。
  2. 【請求項2】 前記受信信号の振幅に基づいて、前記第
    1の復調動作と前記第2の復調動作との切替えを制御す
    る切替制御手段を備えたことを特徴とする請求項1に記
    載のFM復調器。
  3. 【請求項3】 前記切替制御手段は、前記受信信号の振
    幅が所定値よりも減少した場合に前記FM復調手段の復
    調動作を切替えることを特徴とする請求項2に記載のF
    M復調器。
  4. 【請求項4】 受信信号の周波数および振幅に応じて振
    幅が変化する信号を出力する復調手段と、 前記受信信号の振幅を検出する振幅検出手段と、 前記振幅検出手段が検出した振幅に基づき補正係数を出
    力する補正係数演算手段と、 前記補正係数演算手段が出力した補正係数と、所定の補
    正係数とを切替えて出力する切替手段と、 前記切替手段が出力した補正係数に基づき前記復調手段
    の出力信号の振幅を補正して、補正後の信号を復調信号
    として出力する振幅補正手段とを備えたことを特徴とす
    るFM復調器。
  5. 【請求項5】 受信信号の周波数および振幅に応じて振
    幅が変化する信号を出力する復調手段と、 前記受信信号の振幅を検出する振幅検出手段と、 前記振幅検出手段が検出した振幅と、所定の値とを切替
    えて出力する切替手段と、 前記切替手段の出力に基づき補正係数を出力する補正係
    数演算手段と、 前記補正係数演算手段が出力した補正係数に基づき前記
    復調手段の出力信号の振幅を補正して、補正後の信号を
    復調信号として出力する振幅補正手段とを備えたことを
    特徴とするFM復調器。
  6. 【請求項6】 前記受信信号の振幅に基づいて、前記切
    替手段における切替えを制御する切替制御手段を備えた
    ことを特徴とする請求項4又は5に記載のFM復調器。
  7. 【請求項7】 前記切替制御手段は、前記受信信号の振
    幅が所定値よりも減少した場合に、前記振幅補正手段に
    おける振幅の補正量が減ぜられるように切替えを制御す
    ることを特徴とする請求項6に記載のFM復調器。
  8. 【請求項8】 受信信号の周波数および振幅に応じて振
    幅が変化する信号を出力する復調手段と、 前記受信信号の振幅を検出する振幅検出手段と、 前記振幅検出手段が検出した振幅に基づき多項式近似計
    算を行い計算結果を補正係数として出力する補正係数演
    算手段と、 前記補正係数演算手段が出力した補正係数に基づき前記
    復調手段の出力信号の振幅を補正して、補正後の信号を
    復調信号として出力する振幅補正手段とを備えたことを
    特徴とするFM復調器。
  9. 【請求項9】 送信機からの直接波および間接波の合成
    波を受信する受信手段と、 この受信された合成波が受信信号として入力される請求
    項1〜8のいずれかに記載のFM復調器とを備えたこと
    を特徴とする受信機。
  10. 【請求項10】 前記受信手段は前記合成波を増幅する
    AGC増幅器を備え、このAGC増幅器にて増幅された
    信号が前記受信信号として前記FM復調器へ入力される
    ことを特徴とする請求項9に記載の受信機。
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