JP2002260279A - 光記録媒体 - Google Patents
光記録媒体Info
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- JP2002260279A JP2002260279A JP2001059855A JP2001059855A JP2002260279A JP 2002260279 A JP2002260279 A JP 2002260279A JP 2001059855 A JP2001059855 A JP 2001059855A JP 2001059855 A JP2001059855 A JP 2001059855A JP 2002260279 A JP2002260279 A JP 2002260279A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- optical recording
- layer
- recording medium
- lubricating
- head
- Prior art date
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- Thermal Transfer Or Thermal Recording In General (AREA)
- Optical Record Carriers And Manufacture Thereof (AREA)
Abstract
(57)【要約】 (修正有)
【課題】 ヘッドクラッシュが起きにくく、レーザーの
照射等によっても光学的特性が損なわれることがなく、
低浮上量型の浮上ヘッドも使用可能である光記録媒体を
提供する。 【解決手段】 基板上に少なくとも反射層、光記録層、
潤滑下地層および潤滑層をこの順に形成した光記録媒体
において、前記潤滑層を、ポリアルキレングリコール、
ポリアルキレングリコール誘導体、若しくは不飽和構造
を持たないポリオレフィンのいずれか、またはそれらの
いずれか2種以上の混合物により構成する。
照射等によっても光学的特性が損なわれることがなく、
低浮上量型の浮上ヘッドも使用可能である光記録媒体を
提供する。 【解決手段】 基板上に少なくとも反射層、光記録層、
潤滑下地層および潤滑層をこの順に形成した光記録媒体
において、前記潤滑層を、ポリアルキレングリコール、
ポリアルキレングリコール誘導体、若しくは不飽和構造
を持たないポリオレフィンのいずれか、またはそれらの
いずれか2種以上の混合物により構成する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は書き換えが可能な光
記録媒体、特に、レーザービームによって記録層に光学
的変化を生じさせ、情報の記録、再生および消去を行う
光記録媒体に関する。
記録媒体、特に、レーザービームによって記録層に光学
的変化を生じさせ、情報の記録、再生および消去を行う
光記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の書き換え型光記録媒体は、一般に
プラスチック等の円盤状の基板に記録層を含む多層膜を
形成し、プラスチック基板側からレーザーを照射して記
録、再生、消去を行っていた。
プラスチック等の円盤状の基板に記録層を含む多層膜を
形成し、プラスチック基板側からレーザーを照射して記
録、再生、消去を行っていた。
【0003】これに対して、プラスチック基板を通さず
に直接、記録膜側からレーザーを照射して記録再生を行
う表面光記録方式および近接場光記録方式が近年、高密
度化の手段として注目されている。
に直接、記録膜側からレーザーを照射して記録再生を行
う表面光記録方式および近接場光記録方式が近年、高密
度化の手段として注目されている。
【0004】これらの記録方法では、光学ヘッドを記録
媒体に近づける必要があるため、SIL(Solid
Immersion Lens)ヘッド等、浮上式のス
ライダーヘッドを利用することが提案されている。
媒体に近づける必要があるため、SIL(Solid
Immersion Lens)ヘッド等、浮上式のス
ライダーヘッドを利用することが提案されている。
【0005】同様にスライダーヘッドを使用しているハ
ードディスクでは、スライダーヘッドの浮上性確保のた
め、媒体表面にパーフルオロポリエーテル等による潤滑
層を設けている場合が多い。
ードディスクでは、スライダーヘッドの浮上性確保のた
め、媒体表面にパーフルオロポリエーテル等による潤滑
層を設けている場合が多い。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】表面光記録方式および
近接場光記録方式では、浮上式のスライダーヘッドが記
録媒体表面に衝突する、いわゆる、ヘッドクラッシュが
起きやすいという問題がある。
近接場光記録方式では、浮上式のスライダーヘッドが記
録媒体表面に衝突する、いわゆる、ヘッドクラッシュが
起きやすいという問題がある。
【0007】さらに、レーザーにより記録再生を行うた
め、レーザー等によっても光学的特性等が損なわれるこ
とのない表面潤滑層が必要である。
め、レーザー等によっても光学的特性等が損なわれるこ
とのない表面潤滑層が必要である。
【0008】また、パーフルオロポリエーテルにより潤
滑層を形成した場合、表面エネルギーが低いことから、
低浮上量型の浮上ヘッドを使用した場合に浮上が不安定
になりやすいという問題がある。ハードディスクにおい
ては、この問題を解決するために無水マレイン酸変性ポ
リブテンなどにより潤滑層を形成することが知られてい
る(日本トライボロジー学会トライボロジー会議予稿
集,1E4,pp202:1996)。しかしながら、
この様な潤滑剤を光記録媒体に適用した場合、潤滑剤分
子中に二重結合を有するため、レーザービームから発生
する熱等により分解した際に、分解残査の発生、着色等
により光学的特性が悪化するという問題を有している。
滑層を形成した場合、表面エネルギーが低いことから、
低浮上量型の浮上ヘッドを使用した場合に浮上が不安定
になりやすいという問題がある。ハードディスクにおい
ては、この問題を解決するために無水マレイン酸変性ポ
リブテンなどにより潤滑層を形成することが知られてい
る(日本トライボロジー学会トライボロジー会議予稿
集,1E4,pp202:1996)。しかしながら、
この様な潤滑剤を光記録媒体に適用した場合、潤滑剤分
子中に二重結合を有するため、レーザービームから発生
する熱等により分解した際に、分解残査の発生、着色等
により光学的特性が悪化するという問題を有している。
【0009】本発明の目的は、ヘッドクラッシュが起き
にくく、レーザー等によっても光学的特性等が損なわれ
ることがなく、低浮上量型の浮上ヘッドも使用可能であ
る表面潤滑層を有する光記録媒体を提供することであ
る。
にくく、レーザー等によっても光学的特性等が損なわれ
ることがなく、低浮上量型の浮上ヘッドも使用可能であ
る表面潤滑層を有する光記録媒体を提供することであ
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上述のよう
な現状に鑑み、鋭意検討を重ねた結果、本発明を完成す
るに至った。
な現状に鑑み、鋭意検討を重ねた結果、本発明を完成す
るに至った。
【0011】すなわち、本発明は、基板上に少なくとも
反射層、光記録層、潤滑下地層および潤滑層をこの順に
形成した光記録媒体において、前記潤滑層が、ポリアル
キレングリコール、ポリアルキレングリコール誘導体、
若しくは不飽和構造を持たないポリオレフィンのいずれ
か、またはそれらのいずれか2種以上の混合物からなる
ことを特徴とする光記録媒体に関する。
反射層、光記録層、潤滑下地層および潤滑層をこの順に
形成した光記録媒体において、前記潤滑層が、ポリアル
キレングリコール、ポリアルキレングリコール誘導体、
若しくは不飽和構造を持たないポリオレフィンのいずれ
か、またはそれらのいずれか2種以上の混合物からなる
ことを特徴とする光記録媒体に関する。
【0012】以下、本発明を詳細に説明する。
【0013】本発明の光記録媒体は、基板上に少なくと
も反射層、光記録層、潤滑下地層および潤滑層をこの順
に形成してなる、情報を記録・再生・消去する光記録媒
体である。
も反射層、光記録層、潤滑下地層および潤滑層をこの順
に形成してなる、情報を記録・再生・消去する光記録媒
体である。
【0014】本発明における反射層としては、例えば、
アルミニウム、アルミニウム合金、金、銀などの金属材
料を使用することができ、光記録層としては、例えば、
TbFeCo、DyFeCo、GdTbFeCo、Nd
DyFeCo等の光磁気記録膜、あるいはGeSbT
e、AgInSbTe等の相変化記録膜など偏光面、反
射率、光の位相などの変化で記録が可能な膜を使用する
ことができる。
アルミニウム、アルミニウム合金、金、銀などの金属材
料を使用することができ、光記録層としては、例えば、
TbFeCo、DyFeCo、GdTbFeCo、Nd
DyFeCo等の光磁気記録膜、あるいはGeSbT
e、AgInSbTe等の相変化記録膜など偏光面、反
射率、光の位相などの変化で記録が可能な膜を使用する
ことができる。
【0015】また、本発明における潤滑下地層として
は、例えば、ダイヤモンド状カーボン(DLC)または
SiO2を例示することができる。ダイヤモンド状カー
ボン層やSiO2層はスパッタ法、イオンビームスパッ
タ法、プラズマCVD法等により成膜することができ
る。
は、例えば、ダイヤモンド状カーボン(DLC)または
SiO2を例示することができる。ダイヤモンド状カー
ボン層やSiO2層はスパッタ法、イオンビームスパッ
タ法、プラズマCVD法等により成膜することができ
る。
【0016】本発明においては、基板上に少なくとも反
射層、光記録層、潤滑下地層および潤滑層が形成されて
いればよく、光記録媒体の光学特性・熱特性等を考慮し
て更に他の層が存在していてもよい。
射層、光記録層、潤滑下地層および潤滑層が形成されて
いればよく、光記録媒体の光学特性・熱特性等を考慮し
て更に他の層が存在していてもよい。
【0017】この潤滑下地層の上に設ける潤滑層として
は、ポリアルキレングリコール、ポリアルキレングリコ
ール誘導体、若しくは不飽和構造を持たないポリオレフ
ィンのいずれか、またはそれらのいずれか2種以上の混
合物で構成される。
は、ポリアルキレングリコール、ポリアルキレングリコ
ール誘導体、若しくは不飽和構造を持たないポリオレフ
ィンのいずれか、またはそれらのいずれか2種以上の混
合物で構成される。
【0018】ポリアルキレングリコールとしては、例え
ば、ポリプロピレングリコール、ポリ1,2−ブチレン
グリコール等を例示することができる。
ば、ポリプロピレングリコール、ポリ1,2−ブチレン
グリコール等を例示することができる。
【0019】ポリアルキレングリコールのモノマー構造
中の炭素比率が低い場合、吸湿性が高いため、モノマー
構造中の炭素比率は高いほうが望ましい。
中の炭素比率が低い場合、吸湿性が高いため、モノマー
構造中の炭素比率は高いほうが望ましい。
【0020】ポリアルキレングリコール誘導体として
は、主鎖の両端、または片端にエーテル基(−OR)、
エステル基(−COOR)等の官能基が導入されたもの
等を例示することができる。なお、エーテル基、エステ
ル基としては、炭素数1〜10の置換されていてもよい
アルキル基等を例示することができる。
は、主鎖の両端、または片端にエーテル基(−OR)、
エステル基(−COOR)等の官能基が導入されたもの
等を例示することができる。なお、エーテル基、エステ
ル基としては、炭素数1〜10の置換されていてもよい
アルキル基等を例示することができる。
【0021】不飽和構造を持たないポリオレフィンとし
ては、例えば、ポリブテン等を例示することができる。
ては、例えば、ポリブテン等を例示することができる。
【0022】不飽和構造を持たないポリオレフィンの構
造中には、水酸基(−OH)、エーテル基(−OR)等
の官能基が導入されていても構わない。エーテル基とし
ては、炭素数1〜10の置換されていてもよいアルキル
基等を例示することができる。
造中には、水酸基(−OH)、エーテル基(−OR)等
の官能基が導入されていても構わない。エーテル基とし
ては、炭素数1〜10の置換されていてもよいアルキル
基等を例示することができる。
【0023】本発明で用いるポリアルキレングリコー
ル、その誘導体、不飽和構造を持たないポリオレフィン
は、−50℃〜100℃の温度範囲において液体である
必要がある。さらには、−100℃〜300℃の温度範
囲において液体であることが望ましい。固体である場合
には、十分な潤滑特性が得られにくい。
ル、その誘導体、不飽和構造を持たないポリオレフィン
は、−50℃〜100℃の温度範囲において液体である
必要がある。さらには、−100℃〜300℃の温度範
囲において液体であることが望ましい。固体である場合
には、十分な潤滑特性が得られにくい。
【0024】また、ポリアルキレングリコール、その誘
導体、不飽和構造を持たないポリオレフィンの低分子量
のものは高分子量のものに比べ、熱分解による重量減少
がより低温度から起こるため、高分子量のもののほうが
長期的な安定性に優れている。
導体、不飽和構造を持たないポリオレフィンの低分子量
のものは高分子量のものに比べ、熱分解による重量減少
がより低温度から起こるため、高分子量のもののほうが
長期的な安定性に優れている。
【0025】シーク動作時に媒体とSILヘッドとが接
触した場合、SILヘッド側に潤滑剤が付着・移行する
場合がある。SILヘッドに付着した潤滑剤はレーザー
ビ−ムから発生する熱等により分解することがある。ポ
リアルキレングリコール、その誘導体、不飽和構造を持
たないポリオレフィンの場合、分解残査は発生しない
が、主鎖構造中に2重結合等の不飽和構造を含む場合、
分解残査が残存し、それがレンズ上に付着した場合に
は、レンズの透過率が低下し光学的特性が悪化するおそ
れがある。
触した場合、SILヘッド側に潤滑剤が付着・移行する
場合がある。SILヘッドに付着した潤滑剤はレーザー
ビ−ムから発生する熱等により分解することがある。ポ
リアルキレングリコール、その誘導体、不飽和構造を持
たないポリオレフィンの場合、分解残査は発生しない
が、主鎖構造中に2重結合等の不飽和構造を含む場合、
分解残査が残存し、それがレンズ上に付着した場合に
は、レンズの透過率が低下し光学的特性が悪化するおそ
れがある。
【0026】本発明の潤滑層の膜厚は0.3nm〜10
0nmが好ましく、0.5nm〜20nmが更に好まし
い。0.3nm未満では膜厚が薄すぎ、十分な潤滑特性
が得られず、スライダーヘッドにより潤滑下地層に傷が
入りやすくなる。100nmを越えると、スライダーヘ
ッドがディスクにはりつきクラッシュしやすくなる。
0nmが好ましく、0.5nm〜20nmが更に好まし
い。0.3nm未満では膜厚が薄すぎ、十分な潤滑特性
が得られず、スライダーヘッドにより潤滑下地層に傷が
入りやすくなる。100nmを越えると、スライダーヘ
ッドがディスクにはりつきクラッシュしやすくなる。
【0027】なお、本発明の光記録媒体は、光学ヘッド
と記録媒体表面との距離を非常に小さく保つことが要求
され、かつ、エネルギー密度の大きいレーザービームが
照射される近接場光記録方式の光記録媒体として特に好
適に用られる。
と記録媒体表面との距離を非常に小さく保つことが要求
され、かつ、エネルギー密度の大きいレーザービームが
照射される近接場光記録方式の光記録媒体として特に好
適に用られる。
【0028】図1に本発明の光記録媒体の一実施態様の
部分断面図を示す。基板11上に反射層12、光磁気記
録膜からなる光記録層13、誘電体層14、潤滑下地層
15、潤滑層16が積層されている。
部分断面図を示す。基板11上に反射層12、光磁気記
録膜からなる光記録層13、誘電体層14、潤滑下地層
15、潤滑層16が積層されている。
【0029】基板11としては機械特性など媒体基板と
しての特性を満たすものであれば特に限定されず、ガラ
スや、ポリカーボネート、アモルファスポリオレフィ
ン、熱可塑性エンジニアリングプラスチック等を用いる
ことができ、基板11上には、ピット、ランド部または
グルーブ部を設けてもよい。この基板11上に反射層1
2をAl、Al合金、Au、Agなどの金属材料を使用
し、スパッタ法または真空蒸着法等で形成する。この反
射層12上に光記録層13をTbFeCo、DyFeC
o、GdTbFeCo、NdDyFeCo等の光磁気記
録膜材料を使用し、スパッタ法または真空蒸着法等で形
成する。この光記録層13上に誘電体層14をAlN、
SiN、Ta2O5、ZnS−SiO2等の材料を使用
し、スパッタ法または真空蒸着法等で形成する。この誘
電体層14上に潤滑下地層15としてダイヤモンド状カ
ーボンまたはSiO2をスパッタ法等で形成する。この
潤滑下地層15上に潤滑層16としてポリアルキレング
リコール、その誘導体、不飽和構造を持たないポリオレ
フィンのいずれか、あるいはそれらのいずれか2種以上
の混合物をディップ法またはスピンコート法等で形成す
る。
しての特性を満たすものであれば特に限定されず、ガラ
スや、ポリカーボネート、アモルファスポリオレフィ
ン、熱可塑性エンジニアリングプラスチック等を用いる
ことができ、基板11上には、ピット、ランド部または
グルーブ部を設けてもよい。この基板11上に反射層1
2をAl、Al合金、Au、Agなどの金属材料を使用
し、スパッタ法または真空蒸着法等で形成する。この反
射層12上に光記録層13をTbFeCo、DyFeC
o、GdTbFeCo、NdDyFeCo等の光磁気記
録膜材料を使用し、スパッタ法または真空蒸着法等で形
成する。この光記録層13上に誘電体層14をAlN、
SiN、Ta2O5、ZnS−SiO2等の材料を使用
し、スパッタ法または真空蒸着法等で形成する。この誘
電体層14上に潤滑下地層15としてダイヤモンド状カ
ーボンまたはSiO2をスパッタ法等で形成する。この
潤滑下地層15上に潤滑層16としてポリアルキレング
リコール、その誘導体、不飽和構造を持たないポリオレ
フィンのいずれか、あるいはそれらのいずれか2種以上
の混合物をディップ法またはスピンコート法等で形成す
る。
【0030】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づき更に詳細に説
明するが、本発明はこれらの実施例のみに限定されるも
のではない。
明するが、本発明はこれらの実施例のみに限定されるも
のではない。
【0031】実施例1 図1に示すような構造の近接場光磁気記録媒体を製造し
た。即ち、トラックピッチ0.45μmの案内溝の付い
たポリカーボネート製の直径130mmのディスク状の
基板11上にDCスパッタ法でAl0.97Cr0.03からな
る膜厚50nmの反射層12、その上にDCスパッタ法
でTb20(Fe90Co10)80からなる膜厚20nmの光
磁気記録層13、その上に反応性RFスパッタ法でSi
Nからなる膜厚30nmの誘電体層14を形成した。更
にその上に反応性RFスパッタ法でダイヤモンド状カー
ボンからなる膜厚20nmの潤滑下地層15を形成し
た。
た。即ち、トラックピッチ0.45μmの案内溝の付い
たポリカーボネート製の直径130mmのディスク状の
基板11上にDCスパッタ法でAl0.97Cr0.03からな
る膜厚50nmの反射層12、その上にDCスパッタ法
でTb20(Fe90Co10)80からなる膜厚20nmの光
磁気記録層13、その上に反応性RFスパッタ法でSi
Nからなる膜厚30nmの誘電体層14を形成した。更
にその上に反応性RFスパッタ法でダイヤモンド状カー
ボンからなる膜厚20nmの潤滑下地層15を形成し
た。
【0032】その後、この媒体のポリカーボネート面を
保護し、ヘキサンに溶解した、数平均分子量が2000
であるポリ1,2−ブチレングリコール(アルドリッチ
製)の溶液(0.1vol.%)に1分間浸漬し、媒体
を引き上げることにより膜厚2nmの潤滑層16を形成
し、光磁気記録媒体を製造した。
保護し、ヘキサンに溶解した、数平均分子量が2000
であるポリ1,2−ブチレングリコール(アルドリッチ
製)の溶液(0.1vol.%)に1分間浸漬し、媒体
を引き上げることにより膜厚2nmの潤滑層16を形成
し、光磁気記録媒体を製造した。
【0033】次に、ここで得られた光磁気記録媒体をグ
ライドテスターにセットして、線速度7.5m/sで回
転させながら、ピエゾ素子のついたグライドヘッド(グ
ライドライト社製:70%スライダー、0.012”×
6.0gr)を半径30〜60mmの範囲でシークさ
せ、グライド特性について評価した。このグライドヘッ
ドの浮上量は線速7.5m/sにおいて0.05μmで
ある。
ライドテスターにセットして、線速度7.5m/sで回
転させながら、ピエゾ素子のついたグライドヘッド(グ
ライドライト社製:70%スライダー、0.012”×
6.0gr)を半径30〜60mmの範囲でシークさ
せ、グライド特性について評価した。このグライドヘッ
ドの浮上量は線速7.5m/sにおいて0.05μmで
ある。
【0034】グライドヘッドをシークさせた際にピエゾ
素子に誘起される電圧をオシロスコープにより観察し、
電圧値が800mVを越える場合をヘッドと媒体の接触
と判断し、その回数を記録した。
素子に誘起される電圧をオシロスコープにより観察し、
電圧値が800mVを越える場合をヘッドと媒体の接触
と判断し、その回数を記録した。
【0035】上記と同様の方法で製造した計10枚の光
磁気記録媒体について測定を行った結果、接触回数はい
ずれも10回以内で、接触回数0の媒体の割合は70%
以上と良好であった。
磁気記録媒体について測定を行った結果、接触回数はい
ずれも10回以内で、接触回数0の媒体の割合は70%
以上と良好であった。
【0036】続いて、グライドヘッドを交換し、浮上量
が線速7.5m/sにおいて0.025μmであるグラ
イドヘッド(グライドライト社製:50%スライダー、
0.011”×6.0gr)を取り付け、同様の評価を
行った。
が線速7.5m/sにおいて0.025μmであるグラ
イドヘッド(グライドライト社製:50%スライダー、
0.011”×6.0gr)を取り付け、同様の評価を
行った。
【0037】上記の10枚の光磁気記録媒体について測
定を行った結果、接触回数はいずれも10回以内で、接
触回数0の媒体の割合は50%以上と良好であった。
定を行った結果、接触回数はいずれも10回以内で、接
触回数0の媒体の割合は50%以上と良好であった。
【0038】次に、この光磁気記録媒体をレーザー波長
が680nmで実効的なNAが1.2のSILヘッドの
光学系の記録再生評価機にセットして、記録再生特性に
ついて評価した。
が680nmで実効的なNAが1.2のSILヘッドの
光学系の記録再生評価機にセットして、記録再生特性に
ついて評価した。
【0039】媒体を7.0m/sの線速度で回転させ、
記録用レーザーを照射しながら、周波数7.0MHzで
±150Oeの大きさに変調した磁界をSILヘッドの
コイルから加えることで光磁気記録媒体に記録を行い、
次に読み取りレーザーを照射しながら再生した。CNR
は43dBであり、同一トラックにて同様の記録再生を
10回繰り返した場合もCNRの変化は認められなかっ
た。
記録用レーザーを照射しながら、周波数7.0MHzで
±150Oeの大きさに変調した磁界をSILヘッドの
コイルから加えることで光磁気記録媒体に記録を行い、
次に読み取りレーザーを照射しながら再生した。CNR
は43dBであり、同一トラックにて同様の記録再生を
10回繰り返した場合もCNRの変化は認められなかっ
た。
【0040】実施例2 実施例1と同様の方法で潤滑下地層までを積層し、その
後、媒体のポリカーボネート面を保護し、ヘキサンに溶
解した、数平均分子量が750であるポリブテン(アル
ドリッチ製)の溶液(0.1vol.%)に1分間浸漬
し、媒体を引き上げることにより膜厚2nmの潤滑層を
形成し、光磁気記録媒体を製造した。
後、媒体のポリカーボネート面を保護し、ヘキサンに溶
解した、数平均分子量が750であるポリブテン(アル
ドリッチ製)の溶液(0.1vol.%)に1分間浸漬
し、媒体を引き上げることにより膜厚2nmの潤滑層を
形成し、光磁気記録媒体を製造した。
【0041】以上のようにして得られた光磁気記録媒体
を、実施例1と同様の方法で、浮上量が線速7.5m/
sにおいて0.025μmであるグライドヘッド(グラ
イドライト社製:50%スライダー、0.011”×
6.0gr)を使用し、グライド特性について評価し
た。
を、実施例1と同様の方法で、浮上量が線速7.5m/
sにおいて0.025μmであるグライドヘッド(グラ
イドライト社製:50%スライダー、0.011”×
6.0gr)を使用し、グライド特性について評価し
た。
【0042】10枚の光磁気記録媒体について測定を行
った結果、接触回数はいずれも10回以内で、接触回数
0の媒体の割合は60%と良好であった。
った結果、接触回数はいずれも10回以内で、接触回数
0の媒体の割合は60%と良好であった。
【0043】続いて実施例1と同様の方法で記録再生特
性について評価した。CNRは43dBであり、同一ト
ラックにて同様の記録再生を10回繰り返した場合もC
NRの変化は認められなかった。
性について評価した。CNRは43dBであり、同一ト
ラックにて同様の記録再生を10回繰り返した場合もC
NRの変化は認められなかった。
【0044】比較例1 実施例1と同様の方法で潤滑下地層までを積層し、その
後、潤滑層を形成することなく光磁気記録媒体を製造し
た。
後、潤滑層を形成することなく光磁気記録媒体を製造し
た。
【0045】以上のようにして得られた光磁気記録媒体
を、実施例1と同様の方法で、浮上量が線速7.5m/
sにおいて0.025μmであるグライドヘッド(グラ
イドライト社製:50%スライダー、0.011”×
6.0gr)を使用し、グライド特性について評価し
た。シーク時に異音が発生し、シーク後のディスク表面
には薄い傷が発生していた。
を、実施例1と同様の方法で、浮上量が線速7.5m/
sにおいて0.025μmであるグライドヘッド(グラ
イドライト社製:50%スライダー、0.011”×
6.0gr)を使用し、グライド特性について評価し
た。シーク時に異音が発生し、シーク後のディスク表面
には薄い傷が発生していた。
【0046】比較例2 実施例1と同様の方法で潤滑下地層までを積層し、その
後、媒体のポリカーボネート面を保護し、媒体をヘキサ
ンに溶解させた、数平均分子量が2000であるポリブ
タジエン(アルドリッチ製)の溶液(0.1vol.
%)に1分間浸漬した後、媒体を引き上げることによ
り、膜厚2nmの潤滑層を形成し、光磁気記録媒体を製
造した。
後、媒体のポリカーボネート面を保護し、媒体をヘキサ
ンに溶解させた、数平均分子量が2000であるポリブ
タジエン(アルドリッチ製)の溶液(0.1vol.
%)に1分間浸漬した後、媒体を引き上げることによ
り、膜厚2nmの潤滑層を形成し、光磁気記録媒体を製
造した。
【0047】以上のようにして得られた光磁気記録媒体
を、実施例1と同様の方法で、浮上量が線速7.5m/
sにおいて0.025μmであるグライドヘッド(グラ
イドライト社製:50%スライダー、0.011”×
6.0gr)を使用し、グライド特性について評価し
た。
を、実施例1と同様の方法で、浮上量が線速7.5m/
sにおいて0.025μmであるグライドヘッド(グラ
イドライト社製:50%スライダー、0.011”×
6.0gr)を使用し、グライド特性について評価し
た。
【0048】10枚の光磁気記録媒体について測定を行
った結果、接触回数はいずれも10回以内で、接触回数
0の媒体の割合は70%と良好であった。
った結果、接触回数はいずれも10回以内で、接触回数
0の媒体の割合は70%と良好であった。
【0049】続いて実施例1と同様の方法で記録再生特
性について評価した。CNRは43dBであったが、同
一トラックにて同様の記録再生を10回繰り返した場
合、CNRが35dBに低下した。原因について確認し
たところ、SILヘッドのレンズ表面に付着した潤滑剤
が黒く変色していたためであった。
性について評価した。CNRは43dBであったが、同
一トラックにて同様の記録再生を10回繰り返した場
合、CNRが35dBに低下した。原因について確認し
たところ、SILヘッドのレンズ表面に付着した潤滑剤
が黒く変色していたためであった。
【0050】比較例3 実施例1と同様の方法で潤滑下地層までを積層し、その
後、媒体をパーフルオロポリエーテル系溶媒(アウジモ
ント製、商品名「ガルデンSV−70」)に溶解させ
た、重量平均分子量が2400である、分子端両端にピ
ペロニル基を有するパーフルオロポリエーテル(アウジ
モント製、商品名「フォンブリンAM2001」)の溶
液(0.1vol.%)に1分間浸漬した後、媒体を引
き上げることにより、膜厚2nmの潤滑層を形成し、光
磁気記録媒体を製造した。
後、媒体をパーフルオロポリエーテル系溶媒(アウジモ
ント製、商品名「ガルデンSV−70」)に溶解させ
た、重量平均分子量が2400である、分子端両端にピ
ペロニル基を有するパーフルオロポリエーテル(アウジ
モント製、商品名「フォンブリンAM2001」)の溶
液(0.1vol.%)に1分間浸漬した後、媒体を引
き上げることにより、膜厚2nmの潤滑層を形成し、光
磁気記録媒体を製造した。
【0051】以上のようにして得られた光磁気記録媒体
を、実施例1と同様の方法でグライド特性について評価
した。浮上量が線速7.5m/sにおいて0.05μm
であるグライドヘッド(グライドライト社製:70%ス
ライダー、0.012”×6.0gr)を使用し、10
枚の光磁気記録媒体について測定を行った結果、接触回
数はいずれも10回以内で、接触回数0の媒体の割合は
70%と良好であった。
を、実施例1と同様の方法でグライド特性について評価
した。浮上量が線速7.5m/sにおいて0.05μm
であるグライドヘッド(グライドライト社製:70%ス
ライダー、0.012”×6.0gr)を使用し、10
枚の光磁気記録媒体について測定を行った結果、接触回
数はいずれも10回以内で、接触回数0の媒体の割合は
70%と良好であった。
【0052】続いて、グライドヘッドを交換し、浮上量
が線速7.5m/sにおいて0.025μmであるグラ
イドヘッド(グライドライト社製:50%スライダー、
0.011”×6.0gr)を使用し、測定を行った
が、接触回数は100回以上であった。
が線速7.5m/sにおいて0.025μmであるグラ
イドヘッド(グライドライト社製:50%スライダー、
0.011”×6.0gr)を使用し、測定を行った
が、接触回数は100回以上であった。
【0053】
【発明の効果】本発明によりヘッドクラッシュが起きに
くく、レーザー等によっても光学的特性が損なわれるこ
とがなく、低浮上量型の浮上ヘッドも使用可能である光
記録媒体を得ることができ、表面光記録媒体および近接
場光記録媒体として好適な光記録媒体が得られる。
くく、レーザー等によっても光学的特性が損なわれるこ
とがなく、低浮上量型の浮上ヘッドも使用可能である光
記録媒体を得ることができ、表面光記録媒体および近接
場光記録媒体として好適な光記録媒体が得られる。
【図1】本発明の光記録媒体の一例の部分断面を示す図
である。
である。
11:基板 12:反射層 13:光記録層 14:誘電体層 15:潤滑下地層 16:潤滑層
Claims (3)
- 【請求項1】 基板上に少なくとも反射層、光記録層、
潤滑下地層および潤滑層をこの順に形成した光記録媒体
において、前記潤滑層が、ポリアルキレングリコール、
ポリアルキレングリコール誘導体、若しくは不飽和構造
を持たないポリオレフィンのいずれか、またはそれらの
いずれか2種以上の混合物からなることを特徴とする光
記録媒体。 - 【請求項2】 潤滑層の膜厚が0.3nm〜100nm
であることを特徴とする請求項1に記載の光記録媒体。 - 【請求項3】 潤滑下地層がダイヤモンド状カーボン層
またはSiO2層であることを特徴とする請求項1また
は請求項2に記載の光記録媒体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001059855A JP2002260279A (ja) | 2001-03-05 | 2001-03-05 | 光記録媒体 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001059855A JP2002260279A (ja) | 2001-03-05 | 2001-03-05 | 光記録媒体 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002260279A true JP2002260279A (ja) | 2002-09-13 |
Family
ID=18919356
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001059855A Pending JP2002260279A (ja) | 2001-03-05 | 2001-03-05 | 光記録媒体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2002260279A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2010004648A1 (ja) * | 2008-07-11 | 2010-01-14 | パイオニア株式会社 | 光ディスク |
-
2001
- 2001-03-05 JP JP2001059855A patent/JP2002260279A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2010004648A1 (ja) * | 2008-07-11 | 2010-01-14 | パイオニア株式会社 | 光ディスク |
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