JP2000268406A - 光記録媒体 - Google Patents
光記録媒体Info
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- JP2000268406A JP2000268406A JP11070369A JP7036999A JP2000268406A JP 2000268406 A JP2000268406 A JP 2000268406A JP 11070369 A JP11070369 A JP 11070369A JP 7036999 A JP7036999 A JP 7036999A JP 2000268406 A JP2000268406 A JP 2000268406A
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- optical recording
- layer
- recording medium
- lubricating
- medium
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Abstract
(57)【要約】 (修正有)
【課題】 ヘッドクラッシュが起きにくく、さらに光学
的特性が損なわれることのない潤滑層を有する近接場光
記録用媒体を提供する。 【解決手段】 基板11上に少なくとも光記録層を形成
した光記録媒体において、表面に潤滑層16として、パ
ーフルオロポリエーテル誘導体からなる層を膜厚0.3
nm以上2.0nm未満で形成した光記録媒体である。
的特性が損なわれることのない潤滑層を有する近接場光
記録用媒体を提供する。 【解決手段】 基板11上に少なくとも光記録層を形成
した光記録媒体において、表面に潤滑層16として、パ
ーフルオロポリエーテル誘導体からなる層を膜厚0.3
nm以上2.0nm未満で形成した光記録媒体である。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は書き換えが可能な光
記録媒体、特に、レーザービームによって記録層に光学
的変化を生じさせ、情報の記録、再生および消去を行う
光磁気記録媒体、あるいは相変化記録媒体に関する。
記録媒体、特に、レーザービームによって記録層に光学
的変化を生じさせ、情報の記録、再生および消去を行う
光磁気記録媒体、あるいは相変化記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】光記録媒体は大容量・高密度記録が可能
な可搬型記録媒体であり、近年のマルチメディア化に伴
うコンピュータの大容量保存ファイルとして動画等を記
録する書き換え型メディアとして需要が急増しつつあ
る。
な可搬型記録媒体であり、近年のマルチメディア化に伴
うコンピュータの大容量保存ファイルとして動画等を記
録する書き換え型メディアとして需要が急増しつつあ
る。
【0003】従来の書き換え型光記録媒体は一般にプラ
スチック等の円盤状の基板に記録層を含む多層膜を形成
し、プラスチック基板側からレーザーを照射して記録、
再生、消去を行っていた。
スチック等の円盤状の基板に記録層を含む多層膜を形成
し、プラスチック基板側からレーザーを照射して記録、
再生、消去を行っていた。
【0004】これに対して、光学ヘッドを記録膜に近づ
けて記録再生する、いわゆる、近接場光記録が高密度化
の手段として注目されている(アプライド フィジクス
レター(Appl.Phys.Lett.),vo
l.68,p.141(1996))。
けて記録再生する、いわゆる、近接場光記録が高密度化
の手段として注目されている(アプライド フィジクス
レター(Appl.Phys.Lett.),vo
l.68,p.141(1996))。
【0005】この記録方法ではSolid Immer
sion lens(以下SILと略す)ヘッドを使用
しレーザービームスポットサイズを縮小することによ
り、従来光源のレーザー波長(λ)によって決まる記録
限界(〜λ/2NA:NAは対物レンズの開口数)より
短いマークでの再生が可能であり、超高記録密度の記録
再生が実現できる。
sion lens(以下SILと略す)ヘッドを使用
しレーザービームスポットサイズを縮小することによ
り、従来光源のレーザー波長(λ)によって決まる記録
限界(〜λ/2NA:NAは対物レンズの開口数)より
短いマークでの再生が可能であり、超高記録密度の記録
再生が実現できる。
【0006】近接場光記録では上述のように超高記録密
度が可能であるが、光学ヘッドを記録媒体に近づける必
要がある(〜100nm)。このため浮上式のスライダ
ーヘッドを利用することが提案されている。
度が可能であるが、光学ヘッドを記録媒体に近づける必
要がある(〜100nm)。このため浮上式のスライダ
ーヘッドを利用することが提案されている。
【0007】同様にスライダーヘッドを使用しているハ
ードディスクでは、スライダーヘッドの浮上性確保のた
め、媒体表面に潤滑層を設けている場合が多い。
ードディスクでは、スライダーヘッドの浮上性確保のた
め、媒体表面に潤滑層を設けている場合が多い。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】近接場光記録では上述
のように超高記録密度が可能であるが、光学ヘッドを媒
体に近づける必要がある。この場合、浮上式のスライダ
ーヘッドが媒体に衝突する、いわゆる、ヘッドクラッシ
ュが起きやすいという問題がある。
のように超高記録密度が可能であるが、光学ヘッドを媒
体に近づける必要がある。この場合、浮上式のスライダ
ーヘッドが媒体に衝突する、いわゆる、ヘッドクラッシ
ュが起きやすいという問題がある。
【0009】また、近接場光記録ではハードディスクと
は異なり、レーザービームの照射を伴って記録、再生、
消去を行うため、レーザーにより記録媒体の温度が上昇
したとしても、安定した光学特性やその他の物性を示す
表面潤滑層が必要である。
は異なり、レーザービームの照射を伴って記録、再生、
消去を行うため、レーザーにより記録媒体の温度が上昇
したとしても、安定した光学特性やその他の物性を示す
表面潤滑層が必要である。
【0010】本発明の目的は、ヘッドクラッシュが起き
にくく、さらに光学的特性等が損なわれることのない潤
滑層を有する近接場光記録用媒体を提供することであ
る。
にくく、さらに光学的特性等が損なわれることのない潤
滑層を有する近接場光記録用媒体を提供することであ
る。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明者は上述のような
現状に鑑み、鋭意検討を重ねた結果、本発明を完成する
に至った。
現状に鑑み、鋭意検討を重ねた結果、本発明を完成する
に至った。
【0012】すなわち、本発明は基板上に少なくとも光
記録層及び潤滑下地層を形成した光記録媒体において、
潤滑下地層の表面に潤滑層として、パーフルオロポリエ
ーテル誘導体からなる層を膜厚0.3nm以上2.0n
m未満で形成したことを特徴とする光記録媒体に関す
る。
記録層及び潤滑下地層を形成した光記録媒体において、
潤滑下地層の表面に潤滑層として、パーフルオロポリエ
ーテル誘導体からなる層を膜厚0.3nm以上2.0n
m未満で形成したことを特徴とする光記録媒体に関す
る。
【0013】本発明の光記録媒体の光記録層はTbFe
Co、DyFeCo、GdTbFeCo、NdDyFe
Co等の光磁気記録膜、あるいはGeSbTe、AgI
nSbTe等の相変化記録膜など偏光面、反射率、光の
位相などの変化で記録が可能な膜で構成される。
Co、DyFeCo、GdTbFeCo、NdDyFe
Co等の光磁気記録膜、あるいはGeSbTe、AgI
nSbTe等の相変化記録膜など偏光面、反射率、光の
位相などの変化で記録が可能な膜で構成される。
【0014】本発明の光記録媒体の潤滑層は、パーフル
オロポリエーテル誘導体で構成される。パーフルオロポ
リエーテルの主鎖構造は直鎖構造でも側鎖構造でも構わ
ないが、潤滑特性から特に直鎖構造が望ましい。誘導体
構造としては主鎖の両端、または片端にエステル基(−
COOR)、ピペロニル基(3,4−メチレンジオキシ
ベンジル)等の官能基が導入されているものが好まし
い。
オロポリエーテル誘導体で構成される。パーフルオロポ
リエーテルの主鎖構造は直鎖構造でも側鎖構造でも構わ
ないが、潤滑特性から特に直鎖構造が望ましい。誘導体
構造としては主鎖の両端、または片端にエステル基(−
COOR)、ピペロニル基(3,4−メチレンジオキシ
ベンジル)等の官能基が導入されているものが好まし
い。
【0015】エステル基としては、炭素数1〜10の置
換されていてもよいアルキル基等を例示することができ
る。官能基は分子の両端、または片端のいずれかに導入
されていれば良いが、潤滑下地層への吸着力がより高い
ことから、特に両端にあることが望ましい。
換されていてもよいアルキル基等を例示することができ
る。官能基は分子の両端、または片端のいずれかに導入
されていれば良いが、潤滑下地層への吸着力がより高い
ことから、特に両端にあることが望ましい。
【0016】パーフルオロポリエーテル誘導体の重量平
均分子量は1000以上10000以下、特に2000
以上10000以下が好ましい。重量平均分子量が10
00未満では流動性が高すぎ、媒体表面での分布が不均
一となりやすい。重量平均分子量が10000を越える
と流動性が低すぎ、十分な潤滑特性が得られにくい。ま
た、低分子量のものは高分子量のものに比べ、熱分解に
よる重量減少がより低温度から起こるため、高分子量の
もののほうが長期的な安定性に優れている。
均分子量は1000以上10000以下、特に2000
以上10000以下が好ましい。重量平均分子量が10
00未満では流動性が高すぎ、媒体表面での分布が不均
一となりやすい。重量平均分子量が10000を越える
と流動性が低すぎ、十分な潤滑特性が得られにくい。ま
た、低分子量のものは高分子量のものに比べ、熱分解に
よる重量減少がより低温度から起こるため、高分子量の
もののほうが長期的な安定性に優れている。
【0017】このような潤滑層を形成する材料として
は、例えば、アウジモント製、商品名「フォンブリンA
M−2001」および「フォンブリンZ DEAL」、
ダイキン社製、商品名「デムナムSP」および「デムナ
ムSY−3」等を例示することができる。「フォンブリ
ンAM−2001」は、両末端にピペロニル基を有し、
主鎖として、
は、例えば、アウジモント製、商品名「フォンブリンA
M−2001」および「フォンブリンZ DEAL」、
ダイキン社製、商品名「デムナムSP」および「デムナ
ムSY−3」等を例示することができる。「フォンブリ
ンAM−2001」は、両末端にピペロニル基を有し、
主鎖として、
【0018】
【化1】
【0019】を有する化合物であり、「フォンブリンZ
DEAL」は、両末端にエステル基を有し、主鎖とし
て、
DEAL」は、両末端にエステル基を有し、主鎖とし
て、
【0020】
【化2】
【0021】を有する化合物である。
【0022】また、「デムナムSP」および「デムナム
SY−3」は、片末端にエステル基を有し、主鎖とし
て、
SY−3」は、片末端にエステル基を有し、主鎖とし
て、
【0023】
【化3】
【0024】を有する化合物である。本発明の潤滑層の
膜厚は0.3nm以上2.0nm未満が好ましく、更に
好ましくは、0.5nm以上1.8nm以下である。
0.3nm未満では膜厚が薄すぎ、十分な潤滑特性が得
られず、スライダーヘッドにより潤滑下地層に傷が入り
やすくなる。2.0nm以上であると潤滑特性に問題は
ないが、潤滑下地層に吸着していないフリーの潤滑剤分
子の割合が増加するため、媒体とSILヘッドが接触し
た際にSILヘッド側に付着、移行する潤滑剤分子が認
められるようになる。このSILヘッドに付着した潤滑
剤分子は、レーザービーム等から発生する熱により分解
するが、その構造により一部が変質し着色した残存物が
発生することがあり、レンズ上に残存物が付着した場
合、透過率が低下し、光学系の特性が悪化してしまう。
膜厚は0.3nm以上2.0nm未満が好ましく、更に
好ましくは、0.5nm以上1.8nm以下である。
0.3nm未満では膜厚が薄すぎ、十分な潤滑特性が得
られず、スライダーヘッドにより潤滑下地層に傷が入り
やすくなる。2.0nm以上であると潤滑特性に問題は
ないが、潤滑下地層に吸着していないフリーの潤滑剤分
子の割合が増加するため、媒体とSILヘッドが接触し
た際にSILヘッド側に付着、移行する潤滑剤分子が認
められるようになる。このSILヘッドに付着した潤滑
剤分子は、レーザービーム等から発生する熱により分解
するが、その構造により一部が変質し着色した残存物が
発生することがあり、レンズ上に残存物が付着した場
合、透過率が低下し、光学系の特性が悪化してしまう。
【0025】本発明の潤滑下地層としてはダイヤモンド
状カーボンまたはSiO2を例示することができる。ダ
イヤモンド状カーボン層およびSiO2層はスパッタ
法、イオンビームスパッタ法、プラズマCVD法等によ
り成膜することができる。
状カーボンまたはSiO2を例示することができる。ダ
イヤモンド状カーボン層およびSiO2層はスパッタ
法、イオンビームスパッタ法、プラズマCVD法等によ
り成膜することができる。
【0026】図1に本発明の光記録媒体の一実施態様の
部分断面図を示す。基板11上に反射層12、光磁気記
録膜からなる記録層13、誘電体層14、潤滑下地層1
5、潤滑層16が積層されている。
部分断面図を示す。基板11上に反射層12、光磁気記
録膜からなる記録層13、誘電体層14、潤滑下地層1
5、潤滑層16が積層されている。
【0027】基板11としては機械特性など媒体基板と
しての特性を満たすものであれば特に限定されず、ガラ
ス、ポリカーボネート、アモルファスポリオレフィン、
エンジニアリングプラスチック等を用いることができ
る。この基板11上に反射層12をAl、Al合金、A
u、Agなどの金属材料を使用し、スパッタ法または真
空蒸着法等で形成する。この反射層12上に記録層13
をTbFeCo、DyFeCo、GdTbFeCo、N
dDyFeCo等の光磁気記録膜材料を使用し、スパッ
タ法または真空蒸着法等で形成する。この記録層13上
に誘電体層14をAlN、SiN、Ta2O5、ZnS−
SiO2等の材料を使用し、スパッタ法または真空蒸着
法等で形成する。この誘電体層14の上に潤滑下地層1
5としてダイヤモンド状カーボン層またはSiO2層を
スパッタ法等で形成する。さらにこの潤滑下地層15の
上に潤滑層16をディップ引き上げ法等で形成する。
しての特性を満たすものであれば特に限定されず、ガラ
ス、ポリカーボネート、アモルファスポリオレフィン、
エンジニアリングプラスチック等を用いることができ
る。この基板11上に反射層12をAl、Al合金、A
u、Agなどの金属材料を使用し、スパッタ法または真
空蒸着法等で形成する。この反射層12上に記録層13
をTbFeCo、DyFeCo、GdTbFeCo、N
dDyFeCo等の光磁気記録膜材料を使用し、スパッ
タ法または真空蒸着法等で形成する。この記録層13上
に誘電体層14をAlN、SiN、Ta2O5、ZnS−
SiO2等の材料を使用し、スパッタ法または真空蒸着
法等で形成する。この誘電体層14の上に潤滑下地層1
5としてダイヤモンド状カーボン層またはSiO2層を
スパッタ法等で形成する。さらにこの潤滑下地層15の
上に潤滑層16をディップ引き上げ法等で形成する。
【0028】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づき更に詳細に説
明するが、本発明はこれらの実施例のみに限定されるも
のではない。
明するが、本発明はこれらの実施例のみに限定されるも
のではない。
【0029】実施例1 図1に示すような構造の近接場光磁気記録媒体を製造し
た。即ち、トラックピッチ0.45μmの案内溝の付い
たポリカーボネート製の直径130mmのディスク状の
基板11上にDCスパッタ法でAl0.97Cr0.03からな
る膜厚50nmの反射層12、その上にDCスパッタ法
でTb20(Fe90Co10)80からなる膜厚20nmの光
磁気記録層13、その上に反応性RFスパッタ法でSi
Nからなる膜厚30nmの誘電体層14、更にその上に
反応性RFスパッタ法でダイヤモンド状カーボンからな
る膜厚20nmの潤滑下地層15を形成した。
た。即ち、トラックピッチ0.45μmの案内溝の付い
たポリカーボネート製の直径130mmのディスク状の
基板11上にDCスパッタ法でAl0.97Cr0.03からな
る膜厚50nmの反射層12、その上にDCスパッタ法
でTb20(Fe90Co10)80からなる膜厚20nmの光
磁気記録層13、その上に反応性RFスパッタ法でSi
Nからなる膜厚30nmの誘電体層14、更にその上に
反応性RFスパッタ法でダイヤモンド状カーボンからな
る膜厚20nmの潤滑下地層15を形成した。
【0030】その後、この媒体を、パーフルオロポリエ
ーテル系溶媒(アウジモント社製、商品名「ガルデンS
V−70」)に溶解した、重量平均分子量が2400で
ある、分子端両端にピペロニル基を有するパーフルオロ
ポリエーテル(アウジモント社製、商品名「フォンブリ
ンAM2001」)の溶液に浸漬した後、媒体を引き上
げることにより潤滑層16を形成し、光磁気記録媒体を
製造した。
ーテル系溶媒(アウジモント社製、商品名「ガルデンS
V−70」)に溶解した、重量平均分子量が2400で
ある、分子端両端にピペロニル基を有するパーフルオロ
ポリエーテル(アウジモント社製、商品名「フォンブリ
ンAM2001」)の溶液に浸漬した後、媒体を引き上
げることにより潤滑層16を形成し、光磁気記録媒体を
製造した。
【0031】この際、溶液濃度を変化させることによ
り、潤滑層の膜厚を0.2、0.5、1.0、1.5n
m、2.0nmと変化させた。なお、潤滑層の膜厚はE
SCAにより測定した。
り、潤滑層の膜厚を0.2、0.5、1.0、1.5n
m、2.0nmと変化させた。なお、潤滑層の膜厚はE
SCAにより測定した。
【0032】以上のようにして得られた光磁気記録媒体
をグライドテスターにセットして、線速度7.5m/s
で回転させながら、ピエゾ素子のついたグライドヘッド
(グライドライト社製:70%スライダー、0.01
2”×6.0gr)を半径30〜60mmの範囲でシー
クさせ、グライド特性について評価した。このグライド
ヘッドの浮上量は線速7.5m/sにおいて0.05μ
mである。グライドヘッドをシークさせた際にピエゾ素
子に誘起される電圧をオシロスコープにより観察し、電
圧値が800mVを越える場合をヘッドと媒体の接触と
判断し、その回数を記録した。
をグライドテスターにセットして、線速度7.5m/s
で回転させながら、ピエゾ素子のついたグライドヘッド
(グライドライト社製:70%スライダー、0.01
2”×6.0gr)を半径30〜60mmの範囲でシー
クさせ、グライド特性について評価した。このグライド
ヘッドの浮上量は線速7.5m/sにおいて0.05μ
mである。グライドヘッドをシークさせた際にピエゾ素
子に誘起される電圧をオシロスコープにより観察し、電
圧値が800mVを越える場合をヘッドと媒体の接触と
判断し、その回数を記録した。
【0033】測定をそれぞれ10枚ずつ行った結果、潤
滑層膜厚が0.5、1.0、1.5、2.0nmの光磁
気記録媒体は、接触回数はいずれも3回以内で、接触回
数0の媒体の割合は40%以上と良好であった。潤滑層
膜厚が0.2nmの光磁気記録媒体では接触回数が平均
5回程度であった。
滑層膜厚が0.5、1.0、1.5、2.0nmの光磁
気記録媒体は、接触回数はいずれも3回以内で、接触回
数0の媒体の割合は40%以上と良好であった。潤滑層
膜厚が0.2nmの光磁気記録媒体では接触回数が平均
5回程度であった。
【0034】次に、潤滑層膜厚1.0、1.5、2.0
nmの光磁気記録媒体をレーザー波長が680nmで実
効的なNAが1.2のSILヘッドの光学系の記録再生
評価機にセットして、記録再生特性について評価した。
媒体を7.0m/sの線速度で回転させ、出力を対物レ
ンズの手前で6.0mWになるよう調整したレーザーを
照射しながら、周波数7.0MHzで±150 Oeの
大きさに変調した磁界をSILヘッドのコイルから加え
ることで媒体に記録を行い、次に出力を対物レンズの手
前で1.0mWになるよう調整したレーザーを照射しな
がら再生した。
nmの光磁気記録媒体をレーザー波長が680nmで実
効的なNAが1.2のSILヘッドの光学系の記録再生
評価機にセットして、記録再生特性について評価した。
媒体を7.0m/sの線速度で回転させ、出力を対物レ
ンズの手前で6.0mWになるよう調整したレーザーを
照射しながら、周波数7.0MHzで±150 Oeの
大きさに変調した磁界をSILヘッドのコイルから加え
ることで媒体に記録を行い、次に出力を対物レンズの手
前で1.0mWになるよう調整したレーザーを照射しな
がら再生した。
【0035】CNRは潤滑層膜厚1.0、1.5、2.
0nmのいずれの媒体とも43dBであったが、同一ト
ラックにて同様の記録再生を10回繰り返した場合、潤
滑層膜厚1.0nmおよび1.5nmの媒体はCNRの
変化は認められなかったが、潤滑層2.0nmの媒体は
CNRが35dBに低下した。原因について確認したと
ころ、SILヘッドのレンズ表面に付着した潤滑剤が黒
く変色していたためであった。
0nmのいずれの媒体とも43dBであったが、同一ト
ラックにて同様の記録再生を10回繰り返した場合、潤
滑層膜厚1.0nmおよび1.5nmの媒体はCNRの
変化は認められなかったが、潤滑層2.0nmの媒体は
CNRが35dBに低下した。原因について確認したと
ころ、SILヘッドのレンズ表面に付着した潤滑剤が黒
く変色していたためであった。
【0036】実施例2 実施例1と同様の方法で潤滑下地層までを積層し、その
後、媒体をパーフルオロポリエーテル系溶媒(アウジモ
ント社製、商品名「ガルデンSV−70」)に溶解させ
た、重量平均分子量が2000である、分子端両端にエ
ステル基を有するパーフルオロポリエーテル(アウジモ
ント社製、商品名「フォンブリンZDEAL」)の溶液
に浸漬した後、媒体を引き上げることにより潤滑層を形
成し、光磁気記録媒体を製造した。
後、媒体をパーフルオロポリエーテル系溶媒(アウジモ
ント社製、商品名「ガルデンSV−70」)に溶解させ
た、重量平均分子量が2000である、分子端両端にエ
ステル基を有するパーフルオロポリエーテル(アウジモ
ント社製、商品名「フォンブリンZDEAL」)の溶液
に浸漬した後、媒体を引き上げることにより潤滑層を形
成し、光磁気記録媒体を製造した。
【0037】この際、溶液濃度を変化させることによ
り、潤滑層の膜厚を1.5、2.0nmと変化させた。
り、潤滑層の膜厚を1.5、2.0nmと変化させた。
【0038】以上のようにして得られた光磁気記録媒体
を、実施例1と同様の方法でグライド特性について評価
した。
を、実施例1と同様の方法でグライド特性について評価
した。
【0039】測定を10枚ずつ行った結果、接触回数は
いずれも3回以内で、接触回数0の媒体の割合は40%
と良好であった。
いずれも3回以内で、接触回数0の媒体の割合は40%
と良好であった。
【0040】次にこの媒体を、実施例1と同様の方法で
記録再生特性について評価した。
記録再生特性について評価した。
【0041】CNRはいずれも43dBであったが、同
一トラックにて同様の記録再生を10回繰り返した場
合、潤滑層膜厚1.5nmの媒体はCNRの変化は認め
られなかったが、潤滑層2.0nmの媒体はCNRが3
8dBに低下した。原因について確認したところ、SI
Lヘッドのレンズ表面に付着した潤滑剤が黒く変色して
いたためであった。
一トラックにて同様の記録再生を10回繰り返した場
合、潤滑層膜厚1.5nmの媒体はCNRの変化は認め
られなかったが、潤滑層2.0nmの媒体はCNRが3
8dBに低下した。原因について確認したところ、SI
Lヘッドのレンズ表面に付着した潤滑剤が黒く変色して
いたためであった。
【0042】比較例1 実施例1と同様の方法で潤滑下地層までを積層し、その
後、潤滑層を形成することなく光磁気記録媒体を製造し
た。
後、潤滑層を形成することなく光磁気記録媒体を製造し
た。
【0043】以上のようにして得られた光磁気記録媒体
を、実施例1と同様の方法でグライド特性について評価
した。シーク開始時にヘッドが媒体と激しく接触し異音
が発生したため、全面について評価することはできなか
った。
を、実施例1と同様の方法でグライド特性について評価
した。シーク開始時にヘッドが媒体と激しく接触し異音
が発生したため、全面について評価することはできなか
った。
【0044】比較例2 実施例1と同様の方法で誘電体層までを積層し、潤滑下
地層を形成せず、その後、媒体をパーフルオロポリエー
テル系溶媒(アウジモント社製、商品名「ガルデンSV
−70」)を使用した、重量平均分子量が2400であ
る分子端両端にピペロニル基を有するパーフルオロポリ
エーテル(アウジモント社製、商品名「フォンブリンA
M2001」)の溶液に浸漬した後、媒体を引き上げる
ことにより膜厚2.0nmの潤滑層を形成し、光磁気記
録媒体を製造した。
地層を形成せず、その後、媒体をパーフルオロポリエー
テル系溶媒(アウジモント社製、商品名「ガルデンSV
−70」)を使用した、重量平均分子量が2400であ
る分子端両端にピペロニル基を有するパーフルオロポリ
エーテル(アウジモント社製、商品名「フォンブリンA
M2001」)の溶液に浸漬した後、媒体を引き上げる
ことにより膜厚2.0nmの潤滑層を形成し、光磁気記
録媒体を製造した。
【0045】以上のようにして得られた光磁気記録媒体
を、実施例1と同様の方法でグライド特性について評価
した。シーク時に異音が発生し、シーク後のディスク表
面には全面に薄い傷が発生していた。
を、実施例1と同様の方法でグライド特性について評価
した。シーク時に異音が発生し、シーク後のディスク表
面には全面に薄い傷が発生していた。
【0046】
【発明の効果】本発明により近接場光記録に適したヘッ
ドクラッシュが起きにくく、レーザービーム等によって
も光学的特性が損なわれることのない潤滑層を有する近
接場光記録用媒体が得られる。
ドクラッシュが起きにくく、レーザービーム等によって
も光学的特性が損なわれることのない潤滑層を有する近
接場光記録用媒体が得られる。
【図1】 本発明の光記録媒体の一例の部分断面を示す
図である。
図である。
11:基板 12:反射層 13:光記録層 14:誘電体層 15:潤滑下地層 16:潤滑層
Claims (3)
- 【請求項1】 基板上に少なくとも光記録層及び潤滑下
地層を形成した光記録媒体において、潤滑下地層の表面
に潤滑層として、パーフルオロポリエーテル誘導体から
なる層を膜厚0.3nm以上2.0nm未満で形成した
ことを特徴とする光記録媒体。 - 【請求項2】 潤滑下地層がダイヤモンド状カーボン層
またはSiO2層であることを特徴とする請求項1に記
載の光記録媒体。 - 【請求項3】 パーフルオロポリエーテル誘導体の重量
平均分子量が1000以上10000以下であることを
特徴とする請求項1または請求項2に記載の光記録媒
体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11070369A JP2000268406A (ja) | 1999-03-16 | 1999-03-16 | 光記録媒体 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11070369A JP2000268406A (ja) | 1999-03-16 | 1999-03-16 | 光記録媒体 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000268406A true JP2000268406A (ja) | 2000-09-29 |
Family
ID=13429468
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP11070369A Pending JP2000268406A (ja) | 1999-03-16 | 1999-03-16 | 光記録媒体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2000268406A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2003028020A1 (fr) * | 2001-09-26 | 2003-04-03 | Tdk Corporation | Support d'enregistrement optique |
JP2016205327A (ja) * | 2015-04-28 | 2016-12-08 | 日立オートモティブシステムズ株式会社 | 燃料噴射弁 |
-
1999
- 1999-03-16 JP JP11070369A patent/JP2000268406A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2003028020A1 (fr) * | 2001-09-26 | 2003-04-03 | Tdk Corporation | Support d'enregistrement optique |
JP2016205327A (ja) * | 2015-04-28 | 2016-12-08 | 日立オートモティブシステムズ株式会社 | 燃料噴射弁 |
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