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JP2002184477A - 光半導体電極、その製造方法、及びそれを用いた光電変換素子 - Google Patents

光半導体電極、その製造方法、及びそれを用いた光電変換素子

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Publication number
JP2002184477A
JP2002184477A JP2000380368A JP2000380368A JP2002184477A JP 2002184477 A JP2002184477 A JP 2002184477A JP 2000380368 A JP2000380368 A JP 2000380368A JP 2000380368 A JP2000380368 A JP 2000380368A JP 2002184477 A JP2002184477 A JP 2002184477A
Authority
JP
Japan
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optical semiconductor
semiconductor electrode
photoelectric conversion
film
conversion element
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2000380368A
Other languages
English (en)
Inventor
Yoshiyuki Ono
好之 小野
Toru Ishii
徹 石井
Hokuto Takada
北斗 高田
Tomozumi Kamisaka
友純 上坂
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujifilm Business Innovation Corp
Original Assignee
Fuji Xerox Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fuji Xerox Co Ltd filed Critical Fuji Xerox Co Ltd
Priority to JP2000380368A priority Critical patent/JP2002184477A/ja
Publication of JP2002184477A publication Critical patent/JP2002184477A/ja
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    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E10/00Energy generation through renewable energy sources
    • Y02E10/50Photovoltaic [PV] energy
    • Y02E10/542Dye sensitized solar cells
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P70/00Climate change mitigation technologies in the production process for final industrial or consumer products
    • Y02P70/50Manufacturing or production processes characterised by the final manufactured product

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  • Photovoltaic Devices (AREA)
  • Hybrid Cells (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 半導体層の不純物が極めて少なく、光電変換
特性が安定な光半導体電極、光電変換素子、及びそのよ
うな光半導体電極を短時間で簡便に効率よく、しかも常
温で製造できる製造方法を提供することを目的とする。 【解決手段】 半導体微粒子と搬送ガスとが混合された
エアロゾルを支持基板上に吹き付け、前記半導体微粒子
を前記支持基板上に堆積させる堆積工程を有する光半導
体電極の製造方法である。また、この製造方法によって
製造された光半導体電極である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は太陽電池、光センサ
ー等に用いられる光電変換素子、光半導体電極、及びそ
の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、太陽電池は材料の特性上、高い変
換効率が得られる等の利点から材料としてシリコンが用
いられ実用化されている。しかし、シリコンは現在集積
回路などの基板等にも使用され材料としての絶対量が不
足する傾向にある。近年、この問題を解決し得る太陽電
池の開発が進められ、シリコン太陽電池以外に色素増感
型太陽電池も候補として検討されるようになった。色素
増感型太陽電池は、古くから非常に低コストで製作でき
ることが知られていたが、変換効率が低いために実用化
が困難とされてきた。ところが、色素増感型太陽電池は
近年研究が進められ、半導体膜を多孔質化し、その表面
に光を吸収する色素を吸着させることにより、シリコン
を中心とした接合型太陽電池と同程度の変換効率が得ら
れるという報告があり、実用化を視野に入れた研究開発
がなされるようになった(特開平9−237641号公
報、特開平10−92477号公報)。
【0003】高性能な色素増感型太陽電池の実現には、
色素の担持能力に優れ、半導体としての特性にも優れた
多孔質半導体電極の開発が不可欠である。多孔質半導体
電極の半導体材料としては、典型的なn型のワイドバン
ドギャップの半導体である酸化チタンが一般的に用いら
れている。色素増感型太陽電池に適した酸化チタン多孔
質電極の作製法については、多くの研究者らにより精力
的に検討されており、さまざまな方法が提案されてい
る。典型的な方法を列挙すると、チタンアルコキシドを
原料としてそれを加水分解させて酸化チタン微粒子を生
成・分散させて得られたコロイド溶液を基板に塗布し焼
結する方法(特開平1−220380号公報)、チタン
基板を陽極酸化させたのち水熱処理を施して酸化チタン
膜を得る方法(特開平10−112337号公報)、チ
タンアルコキシドを含む溶液を加熱させた基板に吹き付
けて熱分解させ酸化チタン膜を得る方法(PCPM20
00予稿集P−67)などが挙げられる。なかでも酸化
チタン微粒子分散コロイドを塗布し焼結する方法は、も
っとも一般的に用いられている方法である。
【0004】一方、林、賀集らは、金属またはセラミッ
クス膜を形成する手法として、金属またはセラミックス
の微粒子をエアロゾル化させて基板に吹き付けることに
よって当該膜を形成するという手法を提案している(応
用物理 54(1985)687(応用物理学会)、特
開平6−128728号公報)。この手法では、予め調
製した金属あるいはセラミックスの微粒子と搬送ガスと
がガス/微粒子混合室内で混合してエアロゾル化され、
このエアロゾルがガス/微粒子混合室から搬送管及びノ
ズルを経由して膜形成室内に配置された基板に対して吹
き付けられる。彼らはこの方法をエアロゾル式ジェット
プリンティング法と呼んでいる。微粒子に直径1μm以
下の超微粒子を用いるとガスと混合した場合、重力の影
響を受けず安定に存在したエアロゾルとなり、均一な気
流として扱うことができる。そして、ガス/微粒子混合
室と膜形成室との間に圧力差を設けて搬送管でつなぎ、
膜形成室内に基板と対向させて搬送管に接続されたノズ
ルを配置させると、エアロゾルは高速の気流として基板
表面に吹き付けられる。直径1μm以下の超微粒子が基
板表面に衝突すると運動エネルギーが非常に小さな領域
で放出されるため、その領域だけ局所的に加熱される効
果が生じて、微粒子と基板の、さらには微粒子同士の固
着がおこり膜が形成されるとされている。この手法は、
簡便な装置で効率よく厚膜化が可能である、分散などの
付加的な工程が不要である、溶媒や分散助剤、バインダ
ーなどが不要である、複数種の微粒子を用いることで均
一な混合膜が得られる、常温で成膜が可能であるなどの
優れた点を有している。エアロゾル式ジェットプリンテ
ィング法は、エアロゾル化しやすくハンドリングが困難
であるという超微粒子の本来的な欠点とされていたこと
を、逆に利用した巧妙な成膜手法である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】前述した色素増感型太
陽電池用の酸化チタン多孔質電極の作製法はいずれも、
最低でも450℃の温度での熱処理が必要であり、基板
として、必然的に耐熱性に優れたガラス基板等を使用せ
ざるを得なかった。また、酸化チタンだけでなく、分散
媒としての有機溶剤や分散安定剤など最終的な膜にはあ
ってはならない付加的な材料を含んだ系で膜が形成され
るため、これらの付加的な材料由来の不純物が取り込ま
れる可能性が潜在的に存在しており、半導体物性への悪
影響が懸念されていた。これらの不純物の残像を防止す
る上でも、十分な温度、すなわち250℃以上の温度で
十分な時間加熱する必要があるだけでなく、加熱時の雰
囲気についても注意を払う必要があった。
【0006】最も一般的な方法である酸化チタン微粒子
分散コロイドを塗布し焼結する方法では、成膜と熱処理
が別工程となるため実質的なスループットが低い、ある
いは、成膜後の乾燥・熱処理工程で体積収縮が起こるた
め厚膜化するとワレ・剥離などが起こりやすいという問
題があった。また、これらの熱処理を施すことが不可避
であるため、支持基板としてガラスなどの耐熱性の優れ
た材料を使用せざるを得ず、コスト上有利な高分子フィ
ルムの使用が困難であった。
【0007】また、エアロゾル式ジェットプリンティン
グ法の機能性膜形成への試みとしては、圧電アクチュエ
ーターなどへの応用をねらった強誘電体膜の形成(信学
技報US96−20)や、酸化物超伝導膜の形成(粉体
および粉末冶金 37 684)などがあるが、光電気
化学特性についての報告はなく、光電変換素子への応用
可能性については不明であった。また、これまでの応用
の試みでは、バルク体としての機能を利用しており、膜
としてはより緻密なものを形成することに主眼を置いて
おり、多孔質膜の形成については検討されていなかっ
た。本発明は上記の問題点を解決し、以下の目的を達成
することを課題とする。即ち、本発明は、半導体層の不
純物が極めて少なく、光電変換特性が安定な光半導体電
極、及び該光半導体電極を有する光電変換素子を提供す
ることを目的とする。本発明はまた、そのような光半導
体電極を短時間で簡便に効率よく、しかも常温で製造で
きる製造方法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記課題
を解決するため鋭意検討を重ねた結果、半導体微粒子と
不活性ガス等の搬送ガスとが混合されたエアロゾルを支
持基板表面に吹き付けることにより光電変換特性の安定
な光半導体電極を簡便に効率よく作製できることを見出
し、本発明を完成するに至った。すなわち、エアロゾル
式ジェットプリンティング法が超微粒子を用いてそれを
直接堆積させる方法であり、本来的に緻密な膜だけでな
く多孔質膜の形成に好適であるとの予測にたち、半導体
多孔質膜からなる光半導体電極の形成とその光電変換機
能への応用の検討を進め、有用性を見出し本発明を完成
するに至った。前記課題を解決するための手段は以下の
通りである。すなわち、 <1> 半導体微粒子と搬送ガスとが混合されたエアロ
ゾルを支持基板表面に吹き付け、前記半導体微粒子を前
記支持基板表面に堆積させる堆積工程を有することを特
徴とする光半導体電極の製造方法である。 <2> 前記半導体微粒子は金属酸化物微粒子であるこ
とを特徴とする<1>に記載の光半導体電極の製造方法
である。 <3> 前記金属酸化物微粒子が、酸化チタン、酸化亜
鉛、酸化スズ、酸化ニオブ、酸化タングステン、酸化バ
ナジウム、及び酸化ルテニウムから選ばれる少なくとも
1種を含有することを特徴とする前記<2>記載の光半
導体電極の製造方法である。 <4> さらに、前記堆積工程の後に、堆積した前記半
導体微粒子表面に増感色素を吸着させる吸着工程を有す
ることを特徴とする<1>ないし<3>のいずれかに記
載の光半導体電極の製造方法である。 <5> 前記<1>ないし<4>のいずれかに記載の光
半導体電極の製造方法により製造されたことを特徴とす
る光半導体電極である。 <6> 前記<1>ないし<4>のいずれかに記載の光
半導体電極の製造方法により製造された多孔質膜を含む
光半導体電極である。 <7> 前記<5>ないし<6>記載の光半導体電極を
用いた光電変換素子である。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して、本発明の
実施形態について詳細に説明する。なお、図面の説明に
おいて同一の要素には同一符号を付し、重複する説明を
省略する。また、図面の寸法比率は、説明のものと必ず
しも一致していない。
【0010】[光電変換素子の構成]本発明の光電変換
素子の基本的な構成は、一対の電極間に電解質溶液層が
位置し、この電解質溶液によって該一対の電極は電気的
に接続されているという構成である。一対の電極のうち
の少なくとも一方が、本発明による光半導体電極であ
る。
【0011】図1は、本発明の光電変換素子の一実施形
態の構成を模式的に示す断面図である。本実施形態の光
電変換素子1は、光半導体電極20と対向電極30とを
備えている。光半導体電極20は、ガラス基板等の透明
基板(絶縁性基板)2a表面に透明導電性膜2bが形成
された支持基板2と、その透明導電性膜2bが形成され
た表面に積層された半導体層3とからなり、対向電極3
0は、基板4と、その表面に形成された導電性膜5とか
らなる。光半導体電極20と対向電極30とは、半導体
層3と導電性膜5とが対向した状態で、それらの間に位
置するスペサー粒子6によって互いに直接接触すること
なく配設されている。スペサー粒子6は、光半導体電極
20と対向電極30との間の空間内であって、その外周
部近傍のみに位置し、スペサー粒子6の周囲には封止剤
層8が形成されており、光半導体電極20と対向電極3
0の間の空間の略中央部は密閉空間をなしている。この
密閉空間には、電解質溶液が満たされ電解質溶液層7が
形成されている。この電解質溶液層7によって、光半導
体電極20と対向電極30とが電気的に接続されてい
る。また、透明導電性膜2b及び導電性膜5にはそれぞ
れ導線9、9’が接続されている。
【0012】以上の構成の光電変換素子1において、光
は透明基板2a側から照射される。光電変換素子1に光
が照射されると、光は支持基板2を透過し半導体層3に
到達し、半導体層3で光電変換される。つまり、照射さ
れた光は半導体層3で電子に変換され、変換された電子
は、透明導電性膜2b及び導電性膜5に接続された導線
9、9’を介して電流として取り出すことができる。
【0013】本実施形態の光電変換素子1において、透
明基板2aの材料としては、セラミックス、ガラス、プ
ラスチック等の任意の透明材料を利用することができ
る。また、透明基板2a上に形成される透明導電性膜2
bの材料としては、金属酸化物から構成される公知の透
明導電性材料を使用することができる。例えば、ZnO
(酸化亜鉛)、SnO2(酸化スズ)、In23(酸化
インジウム)、SnO2−In23(酸化スズと酸化イ
ンジウムの固溶体。略称ITO)などが好適なものとし
て挙げられる。透明導電性膜2bの材料は抵抗の制御を
行うための不純物を含んでもよい。透明導電性膜2bの
膜厚は、充分な導電性が確保できれば特に制限はない
が、一般的に50nm〜5μm程度で用いられる。これ
らの中でも特に、透明基板2aとしてはガラスや樹脂製
のものを使用することが好ましく、透明導電性膜2bに
使用する金属酸化物は可視光の透過性が高いものが好ま
しい。
【0014】透明基板2aと透明導電性膜2bとで構成
される支持基板2の抵抗は低い程好ましい。好ましい表
面抵抗値は100Ω/cm2以下であり、さらに好まし
くは50Ω/cm2以下である。また、支持基板2は実
質的に透明であることが好ましい。実質的に透明である
とは、光の透過率が10%以上であることを意味し、5
0%以上であることが好ましく、75%以上であること
が特に好ましい。
【0015】半導体層3の材料としては、Si、Geな
どのIV族の半導体や、金属酸化物、金属硫化物、金属
セレン化物等の金属カルコゲナイド、ペロブスカイト
類、等を使用することができる。金属酸化物としては好
ましくはチタン、スズ、亜鉛、タングステン、ジルコニ
ウム、ハフニウム、ストロンチウム、インジウム、セリ
ウム、イットリウム、ランタン、ルテニウム、バナジウ
ム、ニオブ、またはタンタル等の酸化物、金属カルコゲ
ナイドとしては、硫化カドミウム、セレン化カドミウ
ム、等が挙げられる。ペロブスカイト類としては、好ま
しくはチタン酸ストロンチウム、チタン酸カルシウム、
チタン酸バリウム等が挙げられる。これらの中でも、酸
化チタン、酸化亜鉛、酸化スズ、酸化ニオブ、酸化タン
グステン、酸化バナジウム、酸化ルテニウム及びチタン
酸ストロンチウム等から選ばれる少なくとも1種を含有
するものが好ましい材料として挙げられる。中でも、金
属酸化物類は、化学的に安定であり、耐久性に優れる、
安全性が高いという点で好ましい。特に酸化チタンはn
型の酸化物半導体であり、化学的、電気化学的に安定で
好ましい。またキャリア濃度等の制御を行うため不純物
をドープして用いることもできる。
【0016】また、半導体層3の好ましい形態として、
多孔質化された半導体層を用いることができる。半導体
と電解質溶液との間での光電気化学反応を利用した光電
変換素子においては、半導体と電解質溶液界面での酸化
還元反応を効果的に行わせることが重要である。この酸
化還元の反応部位は、半導体層を多孔質化することによ
り増大させることができる。このことにより、半導体層
を多孔質化すると、例えば、太陽電池においては変換効
率の向上を図ることができ、光センサーにおいては感度
の向上を図ることができる。また、このような多孔質構
造により光が入射する際に生じる光の散乱の効果につい
ても増大され、これによって非多孔質構造のように平坦
な場合に比べて、その光の利用効率も向上する。
【0017】半導体層3として、多孔質化された半導体
層を用いる場合においては、可視光を吸収せず、可視光
に対して実質的に透明な半導体材料と、その表面に、使
用する波長域の光を吸収する増感色素を担持させた半導
体層を用いることも有効な利用形態として挙げられる。
同様に、前述の金属酸化物半導体として酸化チタンを用
いる場合、半導体層3の材料として、酸化チタンの多孔
質膜の上に増感色素を担持させたものを用いることが特
に有効な形態として挙げられる。この増感色素を担持さ
せた半導体層については後述する。
【0018】電解質溶液層7に用いる電解質としては、
電気化学の分野で公知の任意のものが利用可能である
が、再生型の光電池として動作し得るという点で、安定
な酸化還元体を用いることが好ましい。また、高い導電
性が得られること、半導体細孔に浸透し易いこと、等の
利点で、該電解質あるいは酸化還元体は、適当な溶剤中
に溶解させた状態で用いることが好ましい。
【0019】酸化還元体としては、ヨウ素と、LiI、
NaI、KI、CsI、CaI2などの金属ヨウ化物、
4級イミダゾリウム化合物のヨウ素塩、4級ピリジニウ
ム化合物のヨウ化物塩、あるいはテトラアルキルアンモ
ニウム化合物のヨウ化物塩;臭素と、LiBr、NaB
r、KBr、CsBr、CaBr2などの金属臭化物、
4級イミダゾリウム化合物の臭化物塩、4級ピリジニウ
ム化合物の臭化物塩、テトラアルキルアンモニウム化合
物の臭化物塩;フェロシアン酸塩とフェリシアン酸塩;
フェロセンとフェロシニウムイオン塩;アルキルチオー
ルとアルキルジスルフィド;ヒドロキノンとキノン;等
を用いることができる。これらの中でも、特に、ヨウ素
とヨウ化物塩の系が好ましい。好ましい電解質濃度は
0.01mol/L〜2mol/Lである。特に、0.
1mol/L〜1mol/Lの範囲内が好ましい。ま
た、光電変換素子作製時には、電解質として、酸化体及
び還元体の一方のみを添加してもよいが、酸化体と還元
体の両者を同時に添加してもよい。尚、電解質濃度が低
すぎると、電解質溶液の導電性が不充分となり、逆に電
解質濃度が高すぎると、導電性の向上がさほどでなく材
料が無駄となる。
【0020】電解質溶液の溶剤としては、電気化学の分
野で公知の溶剤が利用可能であるが、特にリチウムイオ
ン電池で用いられる非水系有機溶剤が好適に流用でき
る。一般に、電解質溶液の粘度が低く溶質の易動度を向
上させたり、または誘電率が高く塩の解離性を向上させ
たりして、優れたイオン伝導性を発現できるものである
ことが望ましい。また、光電気化学反応に対して安定で
ある事が望ましい。このような溶媒としては、エチレン
カーボネート、プロピレンカーボネート、ブチレンカー
ボネート等の環状カーボネート類;ジメチルカーボネー
ト、ジエチルカーボネート、メチルエチルカーボネート
等の非環状カーボネート類;ジオキサン、テトラヒドロ
フラン、2−メチルテトラヒドロフラン、エチレングリ
コールジアルキルエーテル、プロピレングリコールジア
ルキルエーテル、ポリエチレングリコールジアルキルエ
ーテル、ポリプロピレングリコールジアルキルエーテル
などのエーテル類;アセトニトリル、グルタロジニトリ
ル、メトキシアセトニトリル、プロピオニトリル、ベン
ゾニトリルなどのニトリル類;ジメチルスルフォキシ
ド、スルフォランなどのスルフォキシド類;γ−ブチロ
ラクトン等のエステル類;ジメチルフォルムアミド、ジ
メチルアセトアミド、N−メチルピロリドン等のアミド
類;3−メチル−2−オキサゾリジノンなどの複素環
類;などを用いることができる。これらの溶剤は単独で
用いることもできるが、適当な複数の溶剤を混合して用
いることが好ましい。好ましい組み合せとしては、エチ
レンカードネート、プロピレンカーボネート、ジメチル
スルフォキシド、スルフォラン等の高粘度、高誘電率溶
剤と、アセトニトリル、エチレングリコールジメトキシ
エーテル、2−メチルテトラヒドロフラン、ジエチルカ
ーボネート等の低粘度、高誘電率溶剤と、の組み合せが
挙げられる。
【0021】上記電解質溶液にはさらに、イオン伝導性
等を向上させる為の塩、液の扱い易さを向上させるため
の粘度調整剤、液を擬固体化させる為のゲル化剤、半導
体細孔への浸透性を改善させる為の濡れ性改善剤、等を
添加する事もできる。尚、ゲルとは、コロイド粒子また
は高分子溶質が相互作用のために独立した運動性を失っ
て、集合して構造を持ち固化した状態をいう。高分子ゲ
ル化剤も低分子ゲル化剤も利用可能であるが、J.Ch
em.Soc.Japan,Ind.Chem.So
c.,Vol.46,p.779,1943;J.A
m.Chem.Soc.,Vol.111,p.554
2,1989;J.Chem.Soc.,Chem.C
ommun.,p.390,1993;Angew.C
hem.Int.Ed.Engl.,Vol.35,
p.1949,1996; Chem.Lett.,
p.885,1996;J.Chem.Soc.,Ch
em.Commun.,p.545,1997等に記載
のジベンジリデン−D−ソルビトール、コレステロール
誘導体、アミノ酸誘導体、trans−(1R,2R)
−1,2−シクロヘキサンジアミンのアルキルアミド誘
導体、アルキル尿素誘導体、N−オクチル−D−グルコ
ンアミドベンゾエート、双頭型アミノ酸誘導体などの低
分子ゲル化剤が好ましい。これらの低分子ゲル化剤を添
加した溶液は高温では流動性を有し、低温でゲル化する
ため、用いるゲル化剤の種類、溶剤の種類、濃度を適当
に選定する事によりゲル化温度を制御し、光電変換素子
作製時には加熱流動状態での液としての注液特性が確保
でき、且つ光電変換素子使用時にはゲル化固体としての
電解液の漏洩の問題が解消される。
【0022】電解質溶液は、半導体層3と対向電極30
の間に適当なギャップを設け、その中に注入される。ギ
ャップを形成する手法としては、本実施形態において示
すスペサー粒子を用いる手法の他、液晶ディスプレーの
分野でよく用いられているシリカ等の絶縁性無機粉体を
粗に塗したり、電極形状の開口部を切ったテフロン(登
録商標)シート等の絶縁性樹脂フィルムをスペサーとし
て介在させる方法や、リチウムイオン電池の分野でセパ
レーターと称して良く用いられているサブミクロンオー
ダーの貫通微空孔を多数有するポリプロピレン、ポリエ
チレン等の絶縁性樹脂フィルムを用いる手法、等が利用
できる。
【0023】本発明における対向電極30の導電性膜5
としては、白金、金、銀、アルミニウムなどの金属膜や
カーボン膜、酸化スズ、酸化インジウムと酸化インジウ
ムの固溶体などの透明導電性酸化物膜などの公知の材料
が使用できる。また、導電性膜5を形成する支持体4と
しては、ガラス、セラミックス、プラスチック、金属板
等を用いることができる。
【0024】以上の光電変換素子の光半導体電極は、半
導体微粒子と搬送ガスとが混合されたエアロゾルを支持
基板上に吹き付け、半導体微粒子を支持基板上に堆積す
ることによって製造される。その具体的な製造方法を以
下に示す。
【0025】[光半導体電極の製造方法]図2に、半導体
層3を形成するための成膜装置の模式図を示す。この成
膜装置は、混合室10と成膜室11を備えている。混合
室10には、半導体層3の原材料となる原料微粒子(半
導体微粒子)12が収容されており、この原料微粒子1
2内には、外部に位置する不図示のキャリアガスボンベ
からのキャリアガス(搬送ガス)を混合室10内に導く
導入管13の一端が埋入している。混合室10の外部で
あって、導入管13の途中にはキャリアガス導入バルブ
14が設けられており、このキャリアガス導入バルブ1
4が開状態か閉状態かによってキャリアガスを混合室1
0内へ導入するか否かを切り換えることができる。混合
室10は搬送管15を介して成膜室11と接続されてい
る。搬送管15の成膜室11内に位置する端部にはスリ
ット状、もしくはピンホール状のノズル16が設けられ
ており、このノズル16の噴射口に対向する位置には支
持基板17が位置している。支持基板17は、ノズル1
6の先端と数mm離間した状態で、加熱ステージを内蔵
した基板ホルダ18上に配置されている。基板ホルダ1
8は、基板加熱用電源19に接続されており、また、不
図示の駆動手段によってX方向及びY方向に任意に移動
することが可能に設けられている。また、成膜室11は
排気管20を介して真空ポンプ22に接続されており、
真空ポンプ22を稼動させることにより成膜室11は排
気される。
【0026】以上の構成の成膜装置において、真空ポン
プ22を稼動させた状態で混合室10のキャリアガス導
入バルブ14を開状態にすると、キャリアガスが混合室
10内に勢いよく吸い込まれて、原料微粒子12とキャ
リアガスが混合されてエアロゾル状態となる。混合室1
0と成膜室11の圧力差によってエアロゾルは、搬送管
15を経て、ノズル16から支持基板17に向けて噴射
され、支持基板17上に半導体微粒子が堆積する。支持
基板17をX、Y方向に移動させることにより任意のパ
ターンの膜を形成することができる。
【0027】混合室10に収容する原料微粒子12とし
ては、前述の半導体層3の材料、すなわちSi、Geな
どのIV族の半導体や、GaAs,GaP、CuInS
2,CuInSe2などの化合物半導体、ZnO、TiO
2などの金属酸化物半導体などの微粒子を単独、もしく
は複数種混合して用いることができる。これらの半導体
微粒子は平均粒径で5nm〜20μmであることが好ま
しく、特に10nm〜1μmであることが好ましい。成
膜時の基板の温度は室温から600℃の範囲で任意に設
定できるが、必ずしも基板の加熱は必要なく常温でも膜
の形成は可能である。目標とする結晶形や膜の強度など
の特性により適宜加熱することもできる。
【0028】キャリアガスとしては、原料微粒子が酸化
チタンなどの酸化物の場合は通常の大気を用いることが
でき、酸化されやすいものの場合は窒素、アルゴンなど
の不活性ガスを適宜用いる。
【0029】以上の本発明による光半導体電極の製造方
法によると、従来は必要であった後工程である熱処理の
工程を省略することができる。ただし、熱処理の工程を
設けると、より好結果が得られる。熱処理としては、用
いる材料により適宜条件を選択し得るが、300℃〜7
00℃の温度で行うことが強度の点で好ましく、350
℃〜550℃とすることがより好ましい。熱処理時間も
適宜選択し得るが、5〜300分とすることが膜強度の
点で好ましく、10〜60分がより好ましい。また、熱
処理の前に、適宜表面処理を施してもよい。表面処理と
しては、例えば、四塩化チタンの希薄溶液に浸漬する、
チタネートカップリング剤で処理する、等の手法によっ
て行うことができる。
【0030】また、以上の製造方法によると、原料微粒
子(半導体微粒子)とキャリアガスとが混合されたエア
ロゾルを支持基板上に吹き付けて、原料微粒子のみを堆
積させて成膜する構成であるため、積層された半導体層
に不純物が混入することは極めて少ない。別言すると、
原料微粒子を高純度にすればするほど形成される半導体
層の純度が向上する。従って、高純度の半導体層が積層
された光半導体電極を製造することができる。例えば、
半導体層において不純物となる炭素の含有率は0.01
%以下とすることができる。また、ゾル−ゲル法では成
膜困難であった金属間化合物系の原料微粒子を用いて成
膜することが可能となる。
【0031】以上の半導体微粒子を基板上に堆積させる
工程(堆積工程)の後に、堆積した該半導体微粒子の表
面に増感色素を吸着させる工程(吸着工程)を設けるこ
とができる。このように増感色素を吸着させた光半導体
電極は、半導体層が高い比表面積を有する為、たとえ色
素が単分子吸着であっても高い光吸収量が実現される。
担持させる色素とその担持法(吸着法)は如何なるもの
でも構わないが、色素に関しては、その吸収波長が半導
体微粒子の吸収端以上に伸びており、半導体の吸収しな
い波長域にて増感作用が得られるものであることが必要
である。
【0032】利用し得る増感色素の例としては、増感作
用をもたらすものであれば如何なるものでも使用できる
が、ローダミンB、ローズベンガル、エオシン、エリス
ロシン等のキサンテン系色素;キノシアニン、クリプト
シアニン等のシアニン系色素;フェノサフラニン、チオ
シン、メチレンブルー等の塩基性染料;クロロフィル、
亜鉛ポルフィリン、マグネシウムポルフィリン等のポリ
フィリン化合物;アゾ染料、フタロシアニン化合物、R
uトリスビピリジル等の錯化合物;アントラキノン系色
素;多環キノン系色素;チオニン系色素;等が挙げられ
る。中でもRu、Os、Pt、Ni、Eu、Nd等の金
属キレート錯体;ポルフィリン及びその誘導体;フタロ
シアニンおよびその誘導体、キナクリドン、ピロロピロ
ール等のインジゴ系化合物、等が好適なものとして挙げ
られる。金属キレート錯体の具体例としては、米国特許
4927721号明細書、“次世代色素増感型太陽電池
とその技術動向”(平成10年度新素材技術部会調査報
告書,新化学発展協会)等に記載のRuビピリジル系錯
体が挙げられる。
【0033】単一の増感色素を用いることも吸収効率を
上げるには有効であるが、互いに異なる吸収波長特性を
もつ増感色素を併せて用いることにより、さらに太陽光
の利用効率を高めることができる。
【0034】これらの色素はその分子中に、半導体表面
または後述する一般式(1)で示される化合物における
結合性基と化学結合できる基を有し、半導体表面に化学
吸着ができるものであることが好ましい。該基の好まし
い例としては、ハロゲン原子、ヒドロキシル基、アミノ
基、カルボキシル基、エポキシ基、イソシアネート基、
メルカプト基、ピリジル基、スルフォン酸基、燐酸基、
4級アンモニウム塩基、並びに、置換または未置換のビ
ニル基、等が挙げられる。また、化学結合としては、共
有結合、配位結合、水素結合、イオン結合が挙げられる
が、結合強度の点で、共有結合、配位結合が好ましい。
【0035】半導体層の表面に、増感色素を担持させる
方法は、特に制限するものではなく公知の技術を使用で
きる。例えば、真空蒸着法などのドライプロセス、スピ
ンコートなどの塗布法、電界析出法、電界重合法や担持
させる化合物の溶液に浸す自然吸着法、半導体表面に増
感色素を化学的に固定する化学吸着法などの方法を適宜
選ぶことができる。担持方法に関しては、耐久性、電荷
分離効率等の点で、単分子層にて化学吸着させることが
好ましい。他に、色素を多層吸着させる方法や、顔料粒
子を用いそれを細孔内に埋め込む方法、等も有効であ
る。化学吸着させる場合、一般式(1)で表される連結
剤を用いそれを介して色素を化学固定する方法が、高い
吸着強度、吸着密度を容易に実現できるという点で、好
ましい。 An(3-n)Si−L−X … 一般式(1) (式中、Aはハロゲン原子、置換または未置換のアルコ
キシ基、あるいは、置換または未置換のアリールオキシ
基;Rは置換または未置換のアルキル基、あるいは、置
換または未置換のアリール基;Lは炭素数1〜20の2
価の炭化水素基またはヘテロ原子含有炭化水素基;Xは
ハロゲン原子、ヒドロキシル基、アミノ基、カルボキシ
ル基、エポキシ基、イソシアネート基、メルカプト基、
または、置換または未置換のビニル基を表し、nは1〜
3の整数を意味する)
【0036】一般式(1)で示される化合物において
は、結合性基が2種(X基とAnSi基)あり、どちら
の基が半導体に結合するかは、X基とAnSi基の組み
合わせと、半導体種ならびにその表面構造によって異な
り一概には云えないが、一般にAnSi基で結合する場
合が多い。また、X基とAnSi基の組み合わせ、なら
びに吸着時の処理条件によっては、両基共に半導体に化
学吸着してしまい、もはや色素を連結できなくなる場合
があるので注意を要する。半導体微粒子として酸化物を
用いる場合、X基とAnSi基の特に好ましい組み合わ
せは、Br基と、ClnSiまたは(RO)nSiであ
る。尚、Rはアルキル基またはアリール基を意味し、炭
素数1〜6のアルキル基が好ましい。ClnSi及び
(RO)nSiは酸化物半表面への反応性が高く容易に
強固な化学吸着をするのに対し、酸化物半表面へのBr
基の吸着性は殆どない。よって、フリーのBr基が残
り、該Br基と反応置換し得る基を有する色素を用いる
ことで、容易に色素を化学固定することができる。
【0037】一般式(1)で示される化合物および/ま
たは色素を、実際に堆積した半導体微粒子の表面(以
下、単に「半導体電極」と呼ぶ場合がある)に担持させ
る手法としては、一般式(1)で示される化合物及び色
素を適当な溶剤中に溶解または分散させ染色液を作製
し、該染色液中に半導体電極を浸漬する手法;染色液を
半導体電極に吹付ける手法;半導体電極上に染色液をス
ピンコート法、ブレードコート法等により塗布する手
法、等を利用することができる。これらの中でも染色液
中に半導体電極を浸漬する浸漬染色法は、量産性が高
く、且つ染色液の無駄も少なく、特に好ましい。また、
浸漬染色法は、染色液を加熱したり、超音波を発生させ
ることで、吸着反応を加速することが可能であると云う
利点をも有する。尚、未吸着の色素は後洗浄によって除
去することが望ましい。吸着する色素は1種類でもよい
し、数種混合して用いてもよい。用途が光再生型光電気
化学電池である場合、光電変換の波長域をできるだけ、
利用する光源の発光域に亘って広くすることが望まし
く、色素を混合することで容易に波長域の拡大を図るこ
とができる。但し、色素の組合せには好ましいものがあ
り、個々には増感効果を有するものでも、組合せを誤る
と増感効果が著しく低減してしまうことがある。また、
単純に共吸着させただけでは著しく増感効果が低減して
しまう組み合せでも、適当な順序で積層吸着させたり、
適当な第3の吸着剤を共吸着させる、等の方策により増
感効果の低減を抑制することができる場合がある。
【0038】また、色素同士の会合により増感効果が低
減してしまう場合があり、この様な有害な相互作用を低
減する目的で無色の化合物を共吸着させてもよい。この
目的に有効な化合物としては、カルボキシル基を有する
ステロイド化合物(例えばコール酸)等が挙げられる。
色素を吸着させた後に、未吸着サイトの封止等の目的
で、アルコキシシラン化合物、クロロシラン化合物、ア
ミン類、チオール類、等を用いて半導体電極を処理して
もよい。これらの例としては、ヘキシルトリメトキシシ
ラン、シクロヘキシルジメチルメトキシシラン、ベンジ
ルトリクロロシラン、4−tert−ブチルフェニルジ
メチルクロロシラン、ピリジン、4−tert−ブチル
ピリジン、ポリビニルピリジン、αメルカプトデカン、
等が挙げられる。これらが液体の場合はそのまま用いて
もよいし、有機溶媒に溶解して用いてもよい。
【0039】増感色素を担持させた半導体層(以下、
「色素担持半導体層」と呼ぶ。)は、より多くの色素を
担持することができるように表面積の大きいものが好ま
しい。このため多孔質層の表面積は、投影面積に対して
10倍以上であることが好ましく、100倍以上である
ことがより好ましく、さらに500倍以上であることが
好ましい。この上限に関しては、吸光の観点からは特に
制限はないが、上述の様に表面積を上げる事は細孔を小
さくすることに繋がるため、細孔中に電解質等を拡散さ
せ用いる用途においては、通常5000倍程度が上限と
なる。また、色素担持半導体層の層厚が増大するほど比
表面積は増加するため光の捕獲率は高くなるが、色素か
ら注入された電荷の移動距離が増すため再結合によるロ
スも大きくなる。従って、色素担持半導体層には好まし
い層厚が存在し、一般的には0.1〜500μmで用い
られる。光再生型光電気化学電池として用いる場合は1
〜100μmであることが好ましく、5〜50μmであ
ることがより好ましい。
【0040】本実施形態の製造方法による光半導体電極
は、支持基板上に半導体層が形成され電極となるが、両
者の接着性を改善させる等の目的で、支持基板と半導体
層との間に別途中間層を設けたり、あるいは支持基板表
面に電解酸化処理、化学処理、機械的粗面化処理、等の
任意の処理を施したりすることもできる。中間層として
は、前記透明導電性膜と半導体層の格子不整合を緩和す
るもの;前記透明導電性膜及び半導体層の両者と密着性
の高いもの;前記透明導電性膜から半導体層への、ある
いは半導体層から透明導電性膜への望ましくない物質移
動をブロックするもの;等が挙げられる。
【0041】本実施形態では、図2に示す成膜装置を用
いたが、本発明はこれに限定されることはない。半導体
微粒子と搬送ガスとが混合されたエアロゾルを支持基板
上に吹き付けることができる成膜装置であればいかなる
装置でも本発明を適用することができる。
【0042】
【実施例】以下、本発明を実施例にもとづき、さらに具
体的に説明するが、本発明の光半導体電極、光電変換素
子、及び光半導体電極の製造方法は、本実施例にのみ限
定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲
内において種々変更を加え得ることは勿論である。な
お、実施例1〜7、及び比較例1、2、5の光電変換素
子(光半導体電極)の断面形状は、図1の模式断面図に
示す通りである。また、成膜は図2に示す成膜装置を使
用した。表1に実施例1〜7及び比較例1〜5で作製し
た光電変換素子の出力特性をまとめて示した。
【0043】
【表1】
【0044】(実施例1) <光半導体電極の作製>金属酸化物微粒子として市販の
酸化チタン超微粒子(TIO−05−1 真空冶金製
アナターゼ 平均粒径30nm)10gを図2の混合室
10に収容し、キャリアガス導入バルブ14を開状態と
し、空気(キャリアガス、搬送ガス)を導入し真空ポン
プ(真空排気系)22を稼動させて混合室10と成膜室
11との差圧が1013hPa(1atm)となるよう
に調整し、ノズル16から成膜室11内の基板ホルダ1
8に置かれた支持基板17へ酸化チタン超微粒子のエア
ロゾルを吹き付けた。ノズル16には開口部(噴射口)
が5mm×0.3mmのスリット状のものを用いた。支
持基板17にはフッ素ドープ酸化すず(透明導電性膜)
付きガラス(表面抵抗:10Ω/□、20mm×24m
m×1mm)を用い、基板ホルダ18をX−Y方向に移
動させ10mm×20mmの範囲に酸化チタン超微粒子
の堆積膜を作製した。成膜に要した時間は3分であり、
材料の仕込みから取り出しまで含めても30分であっ
た。得られた膜の厚さは10μmであった。なお成膜中
支持基板は350℃に保持した。得られた膜の結晶構造
をX線回折により調べた結果、アナターゼ型の酸化チタ
ンであることが確認された。得られた膜を、下記構造式
(1)に示したRu錯体(増感色素)のエタノール溶液
(濃度10-3mol/l)に浸漬し増感色素吸着処理を
行い光半導体電極Aを得た。
【0045】
【化1】
【0046】<光電変換素子の作製>友ガラス基板(2
0mm×20mm)上に白金をrfスパッタリング法に
より500nmの厚さで堆積させた電極を対向電極とし
て使用した。この対向電極と前記光半導体電極Aとを、
堆積させた白金と半導体層とが対向するように重ね、こ
の2枚の電極間に、直径10μmのスペーサー粒子を、
2枚の電極の外縁部から5mmまでの領域に配置するこ
とによって、スペーサー粒子の直径分だけ2枚の電極を
離間させた。続いて、2枚の電極間のスペーサー粒子が
位置する領域に封止剤層を形成した。ただし、封止剤層
は、一部分においては形成せず、未形成部分を、封止剤
層及び2枚の電極に囲まれた内部空間と、外部とを連通
させるための連通孔とした。この連通孔から、前記内部
空間に電解質溶液を注入し、最後に連通孔に封止剤層を
形成して連通孔を封止し光電変換素子を作製した。封止
剤層としては、エポキシ樹脂を使用した。また、電解質
溶液としては、エチレンカーボネートとアセトニトリル
の混合溶液(体積比でそれぞれ4:1の割合)10ml
中にテトラプロピルアンモニウムアイオダイド1.44
gとヨウ素0.076gを溶解させたものを使用した。
【0047】<光電変換特性の評価>上記の光電変換素
子の光半導体電極Aの支持基板側から、照度100mW
/cm2の疑似太陽光(AM1.5)を照射し、短絡電
流、開放電圧、フィルファクター、変換効率を測定し
た。測定結果を表1に示す。
【0048】(実施例2) <光半導体電極の作製>混合室10と成膜室11との差
圧を2026hPa(2atm)となるように調整した
こと、及び成膜中の基板12の保持温度を200℃とし
たこと以外は実施例1と同一条件で膜を作製した。実施
例1と同様に、成膜に要した時間は3分であり、材料の
仕込みから取り出しまで含めても30分であった。ま
た、得られた膜の膜厚、結晶構造のX線回折結果も実施
例1と同じであった。そして、実施例1と同様に、得ら
れた膜を、増感色素吸着処理を行い光半導体電極Bを得
た。
【0049】<光電変換素子の作製>光半導体電極Bを
用いたことを除き、実施例1と同様にして光電変換素子
を作製した。
【0050】<光電変換特性の評価>上記の光電変換素
子の光半導体電極Bの支持基板側から、照度100mW
/cm2の疑似太陽光(AM1.5)を照射し、短絡電
流、開放電圧、フィルファクター、変換効率を測定し
た。測定結果を表1に示した。
【0051】(実施例3) <光半導体電極の作製>混合室10と成膜室11との差
圧を4052hPa(4atm)となるように調整した
こと、及び成膜中に支持基板17を特に加熱しなかった
こと以外は実施例1と同一条件で膜を作製した。実施例
1と同様に、成膜に要した時間は3分であり、材料の仕
込みから取り出しまで含めても30分であった。また、
得られた膜の膜厚、結晶構造のX線回折結果も実施例1
と同じであった。そして、実施例1と同様に、得られた
膜を、増感色素吸着処理を行い光半導体電極Cを得た。
【0052】<光電変換素子の作製>光半導体電極Cを
用いたことを除き、実施例1と同様にして光電変換素子
を作製した。
【0053】<光電変換特性の評価>上記の光電変換素
子の光半導体電極Cの支持基板側から、照度100mW
/cm2の疑似太陽光(AM1.5)を照射し、短絡電
流、開放電圧、フィルファクター、変換効率を測定し
た。測定結果を表1に示した。
【0054】(実施例4) <光半導体電極の作製>支持基板にフッ素ドープ酸化す
ず付きガラスに代えてITOスパッタ膜(透明導電性
膜)付きPETフィルム(表面抵抗 200Ω/□)を
用いた以外は実施例2と同様にして光半導体電極Dを作
製した。
【0055】<光電変換素子の作製>光半導体電極Dを
用いたことを除き、実施例1と同様にして光電変換素子
を作製した。
【0056】<光電変換特性の評価>上記の光電変換素
子の光半導体電極Dの支持基板側から、照度100mW
/cm2の疑似太陽光(AM1.5)を照射し、短絡電
流、開放電圧、フィルファクター、変換効率を測定し
た。測定結果を表1に示した。
【0057】(比較例1) <光半導体電極の作製>市販の酸化チタン超微粒子(T
IO−05−1 真空冶金製 アナターゼ 平均粒径3
0nm)15gを純水40g、N−メチルピロリドン1
0g、ポリエチレングリコール モノ4−オクチルフェ
ニルエーテル(アルドリッチ製 C81 764(OC
2CH2nOH n≒10)をガラスビーズ20gと
ともにペイントシェーカーで5時間激しく振とうし、酸
化チタン微粒子分散コロイドペーストを作製した。この
ペーストを使用しスキージ法により支持基板上に塗布し
たのち、室温で12時間風乾し、そののち450℃で3
0分加熱処理を施した。支持基板にはフッ素ドープ酸化
すず付きガラス(表面抵抗:10Ω/□20mm×24
mm×1mm)を用いた。得られた膜の厚さは10μm
であった。得られた膜の結晶構造をX線回折により調べ
た結果、アナターゼ型の酸化チタンであることが確認さ
れた。得られた膜を、構造式(1)に示したRu錯体の
エタノール溶液(濃度10-3mol/l)に浸漬し増感
色素吸着処理を行い光半導体電極Fを得た。
【0058】<光電変換素子の作製>光半導体電極Fを
用いたことを除き、実施例1と同様にして光電変換素子
を作製した。
【0059】<光電変換特性の評価>上記の光電変換素
子の光半導体電極Fの支持基板側から、照度100mW
/cm2の疑似太陽光(AM1.5)を照射し、短絡電
流、開放電圧、フィルファクター、変換効率を測定し
た。測定結果を表1に示した。
【0060】(比較例2)比較例1で作製した酸化チタ
ン微粒子分散コロイドペーストを使用し、スキージ法に
より支持基板上に塗布し、室温で12時間風乾し、その
のち200℃で60分加熱処理を施した。支持基板には
フッ素ドープ酸化すず付きガラス(表面抵抗 10Ω/
□ 20mm×24mm×1mm)を用いた。得られた
膜の膜厚は12μmであった。得られた膜を、構造式
(1)に示したRu錯体のエタノール溶液(濃度10-3
mol/l)に浸漬し増感色素吸着処理を行い光半導体
電極Gを得た。
【0061】<光電変換素子の作製>光半導体電極Gを
用いたことを除き、実施例1と同様にして光電変換素子
を作製した。
【0062】<光電変換特性の評価>上記の光電変換素
子の光半導体電極Gの支持基板側から、照度100mW
/cm2の疑似太陽光(AM1.5)を照射した。測定
結果を表1に示した。
【0063】(比較例3)比較例1で作製した酸化チタ
ン微粒子分散コロイドペーストを使用し、スキージ法に
より基板上に塗布し、室温で12時間風乾した。基板に
はフッ素ドープ酸化すず付きガラス(表面抵抗 10Ω
/□ 20mm×24mm×1mm)を用いた。得られ
た膜の厚さは15μmであった。得られた膜は強度が不
足しており容易に剥げ落ちてしまうものであり電極の作
製は不可能であった。
【0064】(比較例4) <光半導体電極の作製>比較例1で作製した酸化チタン
微粒子分散コロイドペーストを使用し、スキージ法によ
り支持基板上に塗布し、室温で12時間風乾し、そのの
ち250℃で30分加熱処理を施した。基板にはITO
スパッタ膜付きPETフィルム(表面抵抗:200Ω/
□)を用いた。熱処理により膜が熱で著しく変形するた
め電極の作製は不可能であった。
【0065】(実施例5) <光半導体電極の作製>半導体微粒子としてチタン酸ス
トロンチウム超微粒子(真空冶金製平均粒径30nm)
10gを図2の混合室10に収容し、ガス導入バルブ1
4を開状態とし、空気(キャリアガス、搬送ガス)を導
入し真空ポンプ(真空排気系)22を稼動させて混合室
10と成膜室11との差圧が1013hPa(1at
m)になるように調整し、ノズル16から成膜室11内
の基板ホルダ18に置かれた支持基板17へ酸化チタン
超微粒子のエアロゾルを吹き付けた。ノズル16には開
口部が5mm×0.3mmのスリット状のものを用い
た。支持基板にはフッ素ドープ酸化すず(透明導電性
膜)付きガラス(表面抵抗:10Ω/□ 20mm×2
4mm×1mm)を用い、基板ホルダ18をX−Y方向
に移動させ10mm×20mmの範囲に酸化チタン超微
粒子の堆積膜を作製した。成膜に要した時間は3分であ
り、得られた膜の厚さは10μmであった。なお成膜中
支持基板は350℃に保持した。得られた膜の結晶構造
をX線回折により調べた結果、ペロブスカイト型である
ことが確認された。得られた膜を、構造式(1)に示し
たRu錯体のエタノール溶液(濃度10-3mol/l)
に浸漬し増感色素吸着処理を行い光半導体電極Eを得
た。
【0066】<光電変換素子の作製>光半導体電極Eを
用いたことを除き、実施例1と同様にして光電変換素子
を作製した。
【0067】<光電変換特性の評価>上記の光電変換素
子の光半導体電極Eの支持基板側から、照度100mW
/cm2の疑似太陽光(AM1.5)を照射し、短絡電
流、開放電圧、フィルファクター、変換効率を測定し
た。測定結果を表1に示した。
【0068】(比較例5) <光半導体電極の作製>比較例1で作製した酸化チタン
微粒子分散コロイドペーストを使用しスキージ法により
支持基板上に塗布し、室温で12時間風乾し、そののち
200℃で60分加熱処理を施した。支持基板にはIT
Oスパッタ膜付きPETフィルム(表面抵抗:200Ω
/□)を用いた。一枚の電極の成膜に要した時間は塗布
から焼成までを含めて14時間を要した。得られた膜の
厚さは10μmであった。得られた膜の結晶構造をX線
回折により調べた結果、アナターゼ型の酸化チタンであ
ることが確認された。得られた膜を、構造式(1)に示
したRu錯体のエタノール溶液(濃度10-3mol/
l)に浸漬し増感色素吸着処理を行い光半導体電極Hを
得た。
【0069】<光電変換素子の作製>光半導体電極Hを
用いたことを除き、実施例1と同様にして光電変換素子
を作製した。
【0070】<光電変換特性の評価>上記の光電変換素
子の光半導体電極Hの支持基板側から、照度100mW
/cm2の疑似太陽光(AM1.5)を照射し、短絡電
流、開放電圧、フィルファクター、変換効率を測定し
た。測定結果を表1に示した。
【0071】(実施例6) <光半導体電極の作製>実施例1における増感色素吸着
処理の前に、450℃で30分間保持する熱処理を行っ
たこと以外は実施例1と同一条件で膜を作製し、光半導
体電極Iを得た。
【0072】<光電変換素子の作製>光半導体電極Iを
用いたことを除き、実施例1と同様にして光電変換素子
を作製した。
【0073】<光電変換特性の評価>上記の光電変換素
子の光半導体電極Iの支持基板側から、照度100mW
/cm2の疑似太陽光(AM1.5)を照射し、短絡電
流、開放電圧、フィルファクター、変換効率を測定し
た。測定結果を表1に示した。
【0074】(実施例7) <光半導体電極の作製>実施例1における増感色素吸着
処理の前に、得られた膜の上に0.1Mの四塩化チタン
(TiCl4)水溶液一滴を滴下し、密閉容器に入れて
4時間放置したこと、及び、その後、450℃で30分
間保持する熱処理を行ったこと以外は実施例1と同一条
件で膜を作製し、光半導体電極Jを得た。
【0075】<光電変換素子の作製>光半導体電極Jを
用いたことを除き、実施例1と同様にして光電変換素子
を作製した。
【0076】<光電変換特性の評価>上記の光電変換素
子の光半導体電極Jの支持基板側から、照度100mW
/cm2の疑似太陽光(AM1.5)を照射し、短絡電
流、開放電圧、フィルファクター、変換効率を測定し
た。測定結果を表1に示した。
【0077】
【発明の効果】本発明によれば、半導体層の不純物が極
めて少なく、光電変換特性が安定な光半導体電極、光電
変換素子を提供することができる。また、本発明によれ
ば、そのような光半導体電極を短時間で簡便に効率よ
く、しかも常温で製造できる製造方法を提供することが
できる。これに伴い、従来の光電変換素子比べて、低コ
スト化という優れた効果を奏し得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明による光電変換素子の構成を模式的に
示す断面図である。
【図2】 本発明の実施例1〜7における成膜装置を示
す模式図である。
【符号の説明】
1 光電変換素子 2 支持基板 2a 透明基板 2b 透明導電性膜 3 半導体層 4 基板 5 導電性膜 6 スペサー粒子 7 電解質溶液層 8 封止剤層 9 9’ 導線 10 混合室 11 成膜室 12 原料微粒子(半導体粒子) 13 導入管 14 キャリアガス導入バルブ 15 搬送管 16 ノズル 17 支持基板 18 基板ホルダ 19 基板加熱用電源 20 光半導体電極 21 排気管 22 真空ポンプ(真空排気系) 30 対向電極
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 高田 北斗 神奈川県南足柄市竹松1600番地 富士ゼロ ックス株式会社内 (72)発明者 上坂 友純 神奈川県南足柄市竹松1600番地 富士ゼロ ックス株式会社内 Fターム(参考) 5F051 AA14 FA30 5H032 AA06 AS16 BB00 BB05 BB10 CC11 EE02 EE08 EE16

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半導体微粒子と搬送ガスとが混合された
    エアロゾルを支持基板表面に吹き付け、前記半導体微粒
    子を前記支持基板表面に堆積させる堆積工程を有するこ
    とを特徴とする光半導体電極の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記半導体微粒子が金属酸化物微粒子で
    あることを特徴とする請求項1に記載の光半導体電極の
    製造方法。
  3. 【請求項3】 前記金属酸化物微粒子が、酸化チタン、
    酸化亜鉛、酸化スズ、酸化ニオブ、酸化タングステン、
    酸化バナジウム、及び酸化ルテニウムから選ばれる少な
    くとも1種を含有することを特徴とする請求項2に記載
    の光半導体電極の製造方法。
  4. 【請求項4】 さらに、前記堆積工程の後に、堆積した
    前記半導体微粒子表面に増感色素を吸着させる吸着工程
    を有することを特徴とする請求項1ないし請求項3のい
    ずれか1項に記載の光半導体電極の製造方法。
  5. 【請求項5】 請求項1ないし請求項4のいずれか1項
    に記載の光半導体電極の製造方法により製造された光半
    導体電極。
  6. 【請求項6】 請求項1ないし請求項4のいずれか1項
    に記載の光半導体電極の製造方法により製造された多孔
    質膜を含む光半導体電極。
  7. 【請求項7】 請求項5または請求項6に記載の光半導
    体電極を用いた光電変換素子。
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