JP2002179947A - 粉体、その製造方法および色材組成物 - Google Patents
粉体、その製造方法および色材組成物Info
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 カラーインキ、インク、プラスチック・紙用
カラーフィラー、カラートナー、インクジェットプリン
ター用カラーインク、偽造防止用インキ、インク、トナ
ー等であって、印刷物、複写物、塗布物、内填物(フィ
ラー)、とくに有価証券類、カード、身分証明書、本人
証明用、公文書等の偽造防止が必要な偽造防止対象物に
用いる粉体、その製造方法および色材組成物を提供す
る。 【解決手段】 紫外線または赤外線領域に反射ピークも
しくは透過吸収ボトムを有する分光光度特性を有する粉
体である。この粉体は、上記分光光度特性となるように
基体粒子上に複数の被覆膜を設けることにより製造する
ことができる。この粉体を含有する色材組成物は、偽造
防止効果を持つ。
カラーフィラー、カラートナー、インクジェットプリン
ター用カラーインク、偽造防止用インキ、インク、トナ
ー等であって、印刷物、複写物、塗布物、内填物(フィ
ラー)、とくに有価証券類、カード、身分証明書、本人
証明用、公文書等の偽造防止が必要な偽造防止対象物に
用いる粉体、その製造方法および色材組成物を提供す
る。 【解決手段】 紫外線または赤外線領域に反射ピークも
しくは透過吸収ボトムを有する分光光度特性を有する粉
体である。この粉体は、上記分光光度特性となるように
基体粒子上に複数の被覆膜を設けることにより製造する
ことができる。この粉体を含有する色材組成物は、偽造
防止効果を持つ。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、粉体、その製造方
法および色材組成物に関し、詳細には、カラーインキ、
インク、プラスチック・紙用カラーフィラー、カラート
ナー、インクジェットプリンター用カラーインク、偽造
防止用インキ、インク、トナー等であって、印刷物、複
写物、塗布物、内填物(フィラー)、とくに有価証券
類、カード、身分証明書、本人証明用、公文書等の偽造
防止が必要な偽造防止対象物に用いる粉体、その製造方
法および色材組成物に関する。
法および色材組成物に関し、詳細には、カラーインキ、
インク、プラスチック・紙用カラーフィラー、カラート
ナー、インクジェットプリンター用カラーインク、偽造
防止用インキ、インク、トナー等であって、印刷物、複
写物、塗布物、内填物(フィラー)、とくに有価証券
類、カード、身分証明書、本人証明用、公文書等の偽造
防止が必要な偽造防止対象物に用いる粉体、その製造方
法および色材組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、経済、流通、市場の価値水準の指
標やその円滑化を行うため、通貨紙幣をはじめ、その他
商品券、ギフト券、イベントチケット並びに有価証券等
が印刷物の形態で使用されている。これらの印刷物は、
通常、紙片等に、その特徴を示す事項が、記載、印刷等
によって付与されたものであり、軽量かつ小型で、携
行、保管、使用にも便利である。しかし紙片などの一般
人にとっても身近な素材を使用するため、不正に複写、
偽造されることがあった。
標やその円滑化を行うため、通貨紙幣をはじめ、その他
商品券、ギフト券、イベントチケット並びに有価証券等
が印刷物の形態で使用されている。これらの印刷物は、
通常、紙片等に、その特徴を示す事項が、記載、印刷等
によって付与されたものであり、軽量かつ小型で、携
行、保管、使用にも便利である。しかし紙片などの一般
人にとっても身近な素材を使用するため、不正に複写、
偽造されることがあった。
【0003】このような偽造防止を目的として、旧来よ
り、発行者が所持する印の印影、署名による筆跡、すか
し絵等を用いてその識別手段としていた。しかしこれら
の識別手段は、特殊技能を持つ者や、近年発達した複写
・印刷技術等によって、容易に模造されてしまう。現在
も依然として使用されてはいるが、実質的な信用度は低
くなりつつある。また、近年ではバーコード標識等も使
用されている。しかしこのバーコード標識は、画線から
なる無機的な模様図となるため、その有価証券が有する
優美なイメージを損なったり、またさらに発達した画像
解析・複写・印刷技術等によって容易に模造されてしま
う欠点もある。
り、発行者が所持する印の印影、署名による筆跡、すか
し絵等を用いてその識別手段としていた。しかしこれら
の識別手段は、特殊技能を持つ者や、近年発達した複写
・印刷技術等によって、容易に模造されてしまう。現在
も依然として使用されてはいるが、実質的な信用度は低
くなりつつある。また、近年ではバーコード標識等も使
用されている。しかしこのバーコード標識は、画線から
なる無機的な模様図となるため、その有価証券が有する
優美なイメージを損なったり、またさらに発達した画像
解析・複写・印刷技術等によって容易に模造されてしま
う欠点もある。
【0004】また、該有価証券を磁気カードや磁性イン
キを用いて印刷した印刷物とし、その磁気を識別する方
法が採られている。しかしながらこれらの磁気カードや
磁性インキを用いた印刷物は、磁性粉体が一般的に持つ
黒色または黒褐色の色調により、美観を損ねたり、磁気
識別機能の使用が容易に判ってしまうため容易に偽造さ
れるという問題もあった。さらに、印刷インキに蛍光物
質を含ませその印刷物の可視蛍光色を識別する方法も採
られている。しかしながらこの可視蛍光色を識別する方
法は、通常、蛍光発色灯により照射しその発色を肉眼に
より識別するものであり、厳密な真偽判別には不適であ
る。
キを用いて印刷した印刷物とし、その磁気を識別する方
法が採られている。しかしながらこれらの磁気カードや
磁性インキを用いた印刷物は、磁性粉体が一般的に持つ
黒色または黒褐色の色調により、美観を損ねたり、磁気
識別機能の使用が容易に判ってしまうため容易に偽造さ
れるという問題もあった。さらに、印刷インキに蛍光物
質を含ませその印刷物の可視蛍光色を識別する方法も採
られている。しかしながらこの可視蛍光色を識別する方
法は、通常、蛍光発色灯により照射しその発色を肉眼に
より識別するものであり、厳密な真偽判別には不適であ
る。
【0005】一方、粉体を種々の用途に使用するため
に、その粉体を別の物質で被覆する技術が知られてい
る。種々の技術分野における進歩に伴い、特異な性質を
備えた粉体を求める要望が増しており、本来の粉体だけ
が備える性質の外に別の性質を合わせ持ち、複合した機
能を有する粉体が求められている。例えば、本発明者ら
は、先に粉体の表面に、均一な0.01〜20μmの厚
みの、前記粉体を構成する金属とは異種の金属を成分と
する金属酸化物膜を有する粉体を発明した(特開平6−
228604号公報)。この粉体において、前記の金属
酸化物膜を複数層設ける場合には、前記膜の各層の厚さ
を調整することにより特別の機能を与えることができる
ものであって、例えば粉体粒子の表面に、屈折率の異な
る被覆膜を、光の4分の1波長に相当する厚さづつ設け
るようにすると、光は全て反射される。この手段を鉄、
コバルト、ニッケルなどの金属粉末或いは金属の合金粉
末、或いは窒化鉄の粉末などの磁性体を芯の粒子とする
ものに適用すると、光を全反射して白色に輝く磁性トナ
ー用磁性粉体を製造することができる。
に、その粉体を別の物質で被覆する技術が知られてい
る。種々の技術分野における進歩に伴い、特異な性質を
備えた粉体を求める要望が増しており、本来の粉体だけ
が備える性質の外に別の性質を合わせ持ち、複合した機
能を有する粉体が求められている。例えば、本発明者ら
は、先に粉体の表面に、均一な0.01〜20μmの厚
みの、前記粉体を構成する金属とは異種の金属を成分と
する金属酸化物膜を有する粉体を発明した(特開平6−
228604号公報)。この粉体において、前記の金属
酸化物膜を複数層設ける場合には、前記膜の各層の厚さ
を調整することにより特別の機能を与えることができる
ものであって、例えば粉体粒子の表面に、屈折率の異な
る被覆膜を、光の4分の1波長に相当する厚さづつ設け
るようにすると、光は全て反射される。この手段を鉄、
コバルト、ニッケルなどの金属粉末或いは金属の合金粉
末、或いは窒化鉄の粉末などの磁性体を芯の粒子とする
ものに適用すると、光を全反射して白色に輝く磁性トナ
ー用磁性粉体を製造することができる。
【0006】さらに、その粉体の上に着色層を設け、そ
の上に樹脂層を設ければ、カラー磁性トナーを製造する
ことができる。また、本発明者らは、前記の粉体をさら
に改良し、金属酸化物膜単独ではなく、金属酸化物膜と
金属膜とを交互に複数層有するようにした粉体も発明し
ており(特開平7−90310号公報)、これはカラー
磁性トナー等として優れた性質を有するものである。こ
れらの粉体を製造するには、粉体粒子の上に均一な厚さ
の金属酸化物膜を複数層設けることが必要であって、そ
のためには金属塩水溶液から金属酸化物又はその前駆体
である金属化合物を沈殿させることが難しいので、本発
明者らは、金属アルコキシド溶液中に前記の粉体を分散
し、該金属アルコキシドを加水分解することにより、前
記粉体上に金属酸化物膜を生成させる方法を開発し、こ
の方法によって薄くてかつ均一な厚さの金属酸化物膜を
形成することができるようになり、特に多層の金属酸化
物膜を形成することが可能になった。
の上に樹脂層を設ければ、カラー磁性トナーを製造する
ことができる。また、本発明者らは、前記の粉体をさら
に改良し、金属酸化物膜単独ではなく、金属酸化物膜と
金属膜とを交互に複数層有するようにした粉体も発明し
ており(特開平7−90310号公報)、これはカラー
磁性トナー等として優れた性質を有するものである。こ
れらの粉体を製造するには、粉体粒子の上に均一な厚さ
の金属酸化物膜を複数層設けることが必要であって、そ
のためには金属塩水溶液から金属酸化物又はその前駆体
である金属化合物を沈殿させることが難しいので、本発
明者らは、金属アルコキシド溶液中に前記の粉体を分散
し、該金属アルコキシドを加水分解することにより、前
記粉体上に金属酸化物膜を生成させる方法を開発し、こ
の方法によって薄くてかつ均一な厚さの金属酸化物膜を
形成することができるようになり、特に多層の金属酸化
物膜を形成することが可能になった。
【0007】この方法は、具体的には、金属アルコキシ
ド溶液中に粉体、特に金属又は金属化合物粉体を分散
し、該金属アルコキシドを加水分解することにより該粉
体の表面において金属酸化物を生成させて、その表面の
上に該金属酸化物膜を形成させ、その工程を繰り返すこ
とで多層の金属酸化物膜を得ている。そして、その多層
の金属酸化物膜について、その種類を変えることによ
り、その粉体の反射率を変更することができる。その上
下の金属酸化物膜の組合せをその反射率が最大になるよ
うに選択すると、白色度の高い粉体を得ることができる
ことがわかっている。さらに、本発明者らは、国際公開
WO96/28269号公報にて、基体粒子の表面に光
を透過できる透明膜からなる多層被覆膜を設け、該多層
被覆膜の光干渉作用により粉体を着色する技術を開示し
た。
ド溶液中に粉体、特に金属又は金属化合物粉体を分散
し、該金属アルコキシドを加水分解することにより該粉
体の表面において金属酸化物を生成させて、その表面の
上に該金属酸化物膜を形成させ、その工程を繰り返すこ
とで多層の金属酸化物膜を得ている。そして、その多層
の金属酸化物膜について、その種類を変えることによ
り、その粉体の反射率を変更することができる。その上
下の金属酸化物膜の組合せをその反射率が最大になるよ
うに選択すると、白色度の高い粉体を得ることができる
ことがわかっている。さらに、本発明者らは、国際公開
WO96/28269号公報にて、基体粒子の表面に光
を透過できる透明膜からなる多層被覆膜を設け、該多層
被覆膜の光干渉作用により粉体を着色する技術を開示し
た。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上記のように、ある粉
体が本来備える性質の外に別の性質を合わせ持ち、複合
した機能を有する粉体を得る技術が、上記のように達成
されているが、本発明は、更に新しい機能を有する粉体
を得ることを目的とするものである。詳細には、本発明
は、カラーインキ、インク、プラスチック・紙用カラー
フィラー、カラートナー、インクジェットプリンター用
カラーインク、偽造防止用インキ、インク、トナー等で
あって、印刷物、複写物、塗布物、内填物(フィラ
ー)、とくに有価証券類、カード、身分証明書、本人証
明用、公文書等の偽造防止が必要な偽造防止対象物に用
いる粉体、その製造方法および色材組成物を提供しよう
とするものである。
体が本来備える性質の外に別の性質を合わせ持ち、複合
した機能を有する粉体を得る技術が、上記のように達成
されているが、本発明は、更に新しい機能を有する粉体
を得ることを目的とするものである。詳細には、本発明
は、カラーインキ、インク、プラスチック・紙用カラー
フィラー、カラートナー、インクジェットプリンター用
カラーインク、偽造防止用インキ、インク、トナー等で
あって、印刷物、複写物、塗布物、内填物(フィラ
ー)、とくに有価証券類、カード、身分証明書、本人証
明用、公文書等の偽造防止が必要な偽造防止対象物に用
いる粉体、その製造方法および色材組成物を提供しよう
とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、鋭意研究
を進めた結果、以下の構成を採ることにより、上記課題
の解決に成功したものである。 (1)紫外線または赤外線領域に反射ピークもしくは透
過吸収ボトムを有する分光光度特性を有する粉体。 (2)基体粒子上に複数の被覆膜を有する多層膜被覆粉
体であることを特徴とする前記(1)の粉体。 (3)前記被覆膜が無機物であることを特徴とする前記
(2)の粉体。 (4)耐候性を有することを特徴とする前記(3)の粉
体。 (5)前記分光光度特性において、可視光領域に反射ピ
ークもしくは透過吸収ボトムを有することを特徴とする
前記(1)の粉体。 (6)前記基体粒子が磁性体であることを特徴とする前
記(2)または(5)の粉体。 (7)白色であることを特徴とする前記(1)の粉体。
を進めた結果、以下の構成を採ることにより、上記課題
の解決に成功したものである。 (1)紫外線または赤外線領域に反射ピークもしくは透
過吸収ボトムを有する分光光度特性を有する粉体。 (2)基体粒子上に複数の被覆膜を有する多層膜被覆粉
体であることを特徴とする前記(1)の粉体。 (3)前記被覆膜が無機物であることを特徴とする前記
(2)の粉体。 (4)耐候性を有することを特徴とする前記(3)の粉
体。 (5)前記分光光度特性において、可視光領域に反射ピ
ークもしくは透過吸収ボトムを有することを特徴とする
前記(1)の粉体。 (6)前記基体粒子が磁性体であることを特徴とする前
記(2)または(5)の粉体。 (7)白色であることを特徴とする前記(1)の粉体。
【0010】(8)紫外線または赤外線領域に反射ピー
クもしくは透過吸収ボトムを有する分光光度特性となる
ように、基体粒子上に、複数の被覆膜を設けることを特
徴とする粉体の製造方法。 (9)前記被覆膜を無機物とすることを特徴とする前記
(8)の粉体の製造方法。 (10)前記分光光度特性が、可視光領域に反射ピーク
もしくは透過吸収ボトムを有するようにすることを特徴
とする前記(8)の粉体の製造方法。 (11)前記基体粒子を磁性体とすることを特徴とする
前記(8)または(10)の粉体の製造方法。 (12)白色にすることを特徴とする前記(8)に記載
の粉体の製造方法。 (13)紫外線または赤外線領域に反射ピークもしくは
透過吸収ボトムを有する分光光度特性を有する粉体を含
有する色材組成物。
クもしくは透過吸収ボトムを有する分光光度特性となる
ように、基体粒子上に、複数の被覆膜を設けることを特
徴とする粉体の製造方法。 (9)前記被覆膜を無機物とすることを特徴とする前記
(8)の粉体の製造方法。 (10)前記分光光度特性が、可視光領域に反射ピーク
もしくは透過吸収ボトムを有するようにすることを特徴
とする前記(8)の粉体の製造方法。 (11)前記基体粒子を磁性体とすることを特徴とする
前記(8)または(10)の粉体の製造方法。 (12)白色にすることを特徴とする前記(8)に記載
の粉体の製造方法。 (13)紫外線または赤外線領域に反射ピークもしくは
透過吸収ボトムを有する分光光度特性を有する粉体を含
有する色材組成物。
【0011】本発明の粉体は、基体粒子として暗色の粉
体とくに磁性粉体等を用いた場合でも、その表面に、多
層膜を形成する際に、膜材質の選定および多層膜それぞ
れの膜厚を設計を行うことにより、特定の波長域吸収、
透過の特徴的な波形を有する粉体とすることができる。
また、基体粒子及び各被覆膜として無機物を熱処理した
ものとした場合、耐光性、耐候性、耐薬品性があり、紙
等基材の劣化に伴う変色もなく長期間の保存可能であ
る。なお、特開平11−236514号公報には、赤外
線吸収して偽造防止の目的に使用できる物質はある近赤
外線透過性暗色アゾ系顔料組成物が記載されているが、
暗い色であり、また、有機物である顔料からなるもので
あり、耐候性も十分でない。
体とくに磁性粉体等を用いた場合でも、その表面に、多
層膜を形成する際に、膜材質の選定および多層膜それぞ
れの膜厚を設計を行うことにより、特定の波長域吸収、
透過の特徴的な波形を有する粉体とすることができる。
また、基体粒子及び各被覆膜として無機物を熱処理した
ものとした場合、耐光性、耐候性、耐薬品性があり、紙
等基材の劣化に伴う変色もなく長期間の保存可能であ
る。なお、特開平11−236514号公報には、赤外
線吸収して偽造防止の目的に使用できる物質はある近赤
外線透過性暗色アゾ系顔料組成物が記載されているが、
暗い色であり、また、有機物である顔料からなるもので
あり、耐候性も十分でない。
【0012】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の粉体、その製造
方法および色材組成物について詳細に説明する。本発明
の粉体は、紫外線または赤外線領域に反射ピークもしく
は透過吸収ボトムを有する分光光度特性を有するもので
あれば、特に限定されないが、該反射ピークまたは透過
吸収ボトムは、近紫外域にあることが好ましい。また、
透過吸収ボトムとは、本発明において、透過ボトムおよ
び吸収ボトムを総称したものである。透過ボトムとは、
ある物質に対して、特定の波長の光が透過して反射率が
減少することにより発現するものであり、また、吸収ボ
トムとは、ある物質に対して、特定の波長の光が吸収さ
れて反射率が減少することにより発現するものである。
方法および色材組成物について詳細に説明する。本発明
の粉体は、紫外線または赤外線領域に反射ピークもしく
は透過吸収ボトムを有する分光光度特性を有するもので
あれば、特に限定されないが、該反射ピークまたは透過
吸収ボトムは、近紫外域にあることが好ましい。また、
透過吸収ボトムとは、本発明において、透過ボトムおよ
び吸収ボトムを総称したものである。透過ボトムとは、
ある物質に対して、特定の波長の光が透過して反射率が
減少することにより発現するものであり、また、吸収ボ
トムとは、ある物質に対して、特定の波長の光が吸収さ
れて反射率が減少することにより発現するものである。
【0013】また、本発明の粉体は、紫外線または赤外
線領域に反射ピークもしくは透過吸収ボトムを有する分
光光度特性を有するものであれば、特に限定されない
が、該分光光度特性となるように、基体粒子上に、複数
の被覆膜を設けることにより製造することができる。こ
の際に用いる基体粒子としては、特に限定されないが、
金属、金属化合物、有機物、無機物など広範な物質を用
いることができる。金属としては、鉄、ニッケル、クロ
ム、チタン、アルミニウム等、どのような金属でもよい
が、その磁性を利用するものにおいては、鉄等磁性を帯
びるものが好ましい。これらの金属は合金でも良く、前
記の磁性を有するものであるときには、強磁性合金を使
用することが好ましい。また、金属化合物としては、そ
の代表的なものとして前記した金属の酸化物が挙げられ
るが、例えば、鉄、ニッケル、クロム、チタン、アルミ
ニウム、ケイ素等の外、カルシウム、マグネシウム、バ
リウム等の酸化物、あるいはこれらの複合酸化物でも良
い。さらに、金属酸化物以外の金属化合物としては、金
属窒化物、金属炭化物等を挙げることができ、具体的に
は鉄窒化物等が好ましい。
線領域に反射ピークもしくは透過吸収ボトムを有する分
光光度特性を有するものであれば、特に限定されない
が、該分光光度特性となるように、基体粒子上に、複数
の被覆膜を設けることにより製造することができる。こ
の際に用いる基体粒子としては、特に限定されないが、
金属、金属化合物、有機物、無機物など広範な物質を用
いることができる。金属としては、鉄、ニッケル、クロ
ム、チタン、アルミニウム等、どのような金属でもよい
が、その磁性を利用するものにおいては、鉄等磁性を帯
びるものが好ましい。これらの金属は合金でも良く、前
記の磁性を有するものであるときには、強磁性合金を使
用することが好ましい。また、金属化合物としては、そ
の代表的なものとして前記した金属の酸化物が挙げられ
るが、例えば、鉄、ニッケル、クロム、チタン、アルミ
ニウム、ケイ素等の外、カルシウム、マグネシウム、バ
リウム等の酸化物、あるいはこれらの複合酸化物でも良
い。さらに、金属酸化物以外の金属化合物としては、金
属窒化物、金属炭化物等を挙げることができ、具体的に
は鉄窒化物等が好ましい。
【0014】また、有機物としては樹脂粒子が好まし
く、その具体例としては、セルロースパウダー、酢酸セ
ルロースパウダー、ポリアミド、エポキシ樹脂、ポリエ
ステル、メラミン樹脂、ポリウレタン、酢酸ビニル樹
脂、ケイ素樹脂、アクリル酸エステル、メタアクリル酸
エステル、スチレン、エチレン、プロピレン及びこれら
の誘導体の重合または共重合により得られる球状または
破砕の粒子などが挙げられる。特に好ましい樹脂粒子は
アクリル酸またはメタアクリル酸エステルの重合により
得られる球状のアクリル樹脂粒子である。更に、無機物
としてはシラスバルーン(中空ケイ酸粒子)などの無機
中空粒子、微小炭素中空球(クレカスフェアー)、電融
アルミナバブル、アエロジル、ホワイトカーボン、シリ
カ微小中空球、炭酸カルシウム微小中空球、炭酸カルシ
ウム、パーライト、タルク、ベントナイト、カオリン等
を用いることができる。
く、その具体例としては、セルロースパウダー、酢酸セ
ルロースパウダー、ポリアミド、エポキシ樹脂、ポリエ
ステル、メラミン樹脂、ポリウレタン、酢酸ビニル樹
脂、ケイ素樹脂、アクリル酸エステル、メタアクリル酸
エステル、スチレン、エチレン、プロピレン及びこれら
の誘導体の重合または共重合により得られる球状または
破砕の粒子などが挙げられる。特に好ましい樹脂粒子は
アクリル酸またはメタアクリル酸エステルの重合により
得られる球状のアクリル樹脂粒子である。更に、無機物
としてはシラスバルーン(中空ケイ酸粒子)などの無機
中空粒子、微小炭素中空球(クレカスフェアー)、電融
アルミナバブル、アエロジル、ホワイトカーボン、シリ
カ微小中空球、炭酸カルシウム微小中空球、炭酸カルシ
ウム、パーライト、タルク、ベントナイト、カオリン等
を用いることができる。
【0015】しかしながら、本発明の粉体に、耐候性、
耐光性、耐薬品性等を持たせるためには、無機物である
ことが好ましい。本発明の粉体を白色のものとする場合
には、その基体粒子も白色のものであることが好まし
い。本発明の粉体を白色のものとする場合に、磁性粉等
の暗色のものを用いると所望の白色が得られないことが
ある。本発明の粉体を、後述の多層膜の光干渉作用によ
り、白色以外の特定の色を有するものとする場合には、
その基体粒子の色は特に限定されず、磁性粉等の暗色の
ものを制限無く用いることができる。基体粒子として、
磁性粉を用いた場合には、その特異的な分光光度特性に
加え、その磁性が真偽判別の補助的機能を担う。
耐光性、耐薬品性等を持たせるためには、無機物である
ことが好ましい。本発明の粉体を白色のものとする場合
には、その基体粒子も白色のものであることが好まし
い。本発明の粉体を白色のものとする場合に、磁性粉等
の暗色のものを用いると所望の白色が得られないことが
ある。本発明の粉体を、後述の多層膜の光干渉作用によ
り、白色以外の特定の色を有するものとする場合には、
その基体粒子の色は特に限定されず、磁性粉等の暗色の
ものを制限無く用いることができる。基体粒子として、
磁性粉を用いた場合には、その特異的な分光光度特性に
加え、その磁性が真偽判別の補助的機能を担う。
【0016】基体粒子の形状としては、球体、亜球状
態、正多面体等の等方体、直方体、回転楕円体、菱面
体、板状体、針状体(円柱、角柱)などの多面体、さら
に粉砕物のような全く不定形な粉体も使用可能である。
態、正多面体等の等方体、直方体、回転楕円体、菱面
体、板状体、針状体(円柱、角柱)などの多面体、さら
に粉砕物のような全く不定形な粉体も使用可能である。
【0017】本発明の粉体が基体粒子上に有する被覆膜
としては、その分光光度特性を、紫外線または赤外線領
域に反射ピークもしくは透過吸収ボトムを有するものと
するものであれば、特に限定されず、無機金属化合物、
金属または合金、および有機物のうちから任意に選択す
ることができる。被覆膜を構成する無機金属化合物とし
ては、その代表的なものとして金属酸化物が挙げられ、
具体例として例えば鉄、ニッケル、クロム、チタン、ア
ルミニウム、ケイ素、カルシウム、マグネシウム、バリ
ウムなどの酸化物、あるいはこれらの複合酸化物が挙げ
られる。さらに、金属酸化物以外の金属化合物としては
フッ化マグネシウム、鉄窒化物などの金属窒化物、金属
炭化物などが挙げられる。被覆膜を構成する金属単体と
しては金属銀、金属コバルト、金属ニッケル、金属鉄な
どが挙げられ、金属合金としては鉄・ニッケル合金、鉄
・コバルト合金、鉄・ニッケル合金窒化物、鉄・ニッケ
ル・コバルト合金窒化物などが挙げられる。
としては、その分光光度特性を、紫外線または赤外線領
域に反射ピークもしくは透過吸収ボトムを有するものと
するものであれば、特に限定されず、無機金属化合物、
金属または合金、および有機物のうちから任意に選択す
ることができる。被覆膜を構成する無機金属化合物とし
ては、その代表的なものとして金属酸化物が挙げられ、
具体例として例えば鉄、ニッケル、クロム、チタン、ア
ルミニウム、ケイ素、カルシウム、マグネシウム、バリ
ウムなどの酸化物、あるいはこれらの複合酸化物が挙げ
られる。さらに、金属酸化物以外の金属化合物としては
フッ化マグネシウム、鉄窒化物などの金属窒化物、金属
炭化物などが挙げられる。被覆膜を構成する金属単体と
しては金属銀、金属コバルト、金属ニッケル、金属鉄な
どが挙げられ、金属合金としては鉄・ニッケル合金、鉄
・コバルト合金、鉄・ニッケル合金窒化物、鉄・ニッケ
ル・コバルト合金窒化物などが挙げられる。
【0018】被覆膜を構成する有機物としては、特に限
定されるものではないが、好ましくは樹脂である。樹脂
の具体例としては、セルロース、酢酸セルロース、ポリ
アミド、エポキシ樹脂、ポリエステル、メラミン樹脂、
ポリウレタン、樹脂ビニル樹脂、ケイ素樹脂、アクリル
酸エステル、メタアクリル酸エステル、スチレン、エチ
レン、プロピレン及びこれらの誘導体の重合体または共
重合体などが挙げられる。しかしながら、本発明の粉体
に、耐候性、耐光性、耐薬品性等を持たせるためには、
上記被覆膜は無機物であることが好ましい。
定されるものではないが、好ましくは樹脂である。樹脂
の具体例としては、セルロース、酢酸セルロース、ポリ
アミド、エポキシ樹脂、ポリエステル、メラミン樹脂、
ポリウレタン、樹脂ビニル樹脂、ケイ素樹脂、アクリル
酸エステル、メタアクリル酸エステル、スチレン、エチ
レン、プロピレン及びこれらの誘導体の重合体または共
重合体などが挙げられる。しかしながら、本発明の粉体
に、耐候性、耐光性、耐薬品性等を持たせるためには、
上記被覆膜は無機物であることが好ましい。
【0019】前記各被覆膜の形成方法としては、その形
成する物質に応じて次のような方法を挙げることができ
るが、その外の方法を使用することもできる。 (1)有機物膜(樹脂膜)を形成する場合a.液相中で
の重合法核となる粒子を分散させて乳化重合させること
により、その粒子の上に樹脂膜を形成させる方法などが
使用できる。b.気相中での製膜法(CVD)(PV
D) (2)無機金属化合物膜を形成する場合a.液相中での
固相析出法核となる粒子を金属アルコキシド溶液中に分
散し、金属アルコキシドを加水分解することにより、そ
の粒子の上に金属酸化物膜を形成する方法が好ましく、
緻密な金属酸化物膜を形成することができる。また、金
属塩水溶液の反応により粒子の上に金属酸化物膜等を形
成することができる。 b.気相中での製膜法(CVD)(PVD)
成する物質に応じて次のような方法を挙げることができ
るが、その外の方法を使用することもできる。 (1)有機物膜(樹脂膜)を形成する場合a.液相中で
の重合法核となる粒子を分散させて乳化重合させること
により、その粒子の上に樹脂膜を形成させる方法などが
使用できる。b.気相中での製膜法(CVD)(PV
D) (2)無機金属化合物膜を形成する場合a.液相中での
固相析出法核となる粒子を金属アルコキシド溶液中に分
散し、金属アルコキシドを加水分解することにより、そ
の粒子の上に金属酸化物膜を形成する方法が好ましく、
緻密な金属酸化物膜を形成することができる。また、金
属塩水溶液の反応により粒子の上に金属酸化物膜等を形
成することができる。 b.気相中での製膜法(CVD)(PVD)
【0020】(3)金属膜あるいは合金膜を形成する場
合a.液相中での金属塩の還元法金属塩水溶液中で金属
塩を還元して金属を析出させて金属膜を形成する、いわ
ゆる化学メッキ法が使用される。 b.気相中での製膜法(CVD)(PVD) 金属の真空蒸着などにより、粒子の表面に金属膜を形成
することができる。
合a.液相中での金属塩の還元法金属塩水溶液中で金属
塩を還元して金属を析出させて金属膜を形成する、いわ
ゆる化学メッキ法が使用される。 b.気相中での製膜法(CVD)(PVD) 金属の真空蒸着などにより、粒子の表面に金属膜を形成
することができる。
【0021】本発明の粉体を、多層膜の光干渉作用によ
り、白色以外の特定の色を有するものとする場合には、
屈折率が互いに異なる複数の被覆膜を用い、各被覆膜の
屈折率および膜厚を適宜選択して被覆することにより、
紫外線または赤外線領域に反射ピークもしくは透過吸収
ボトム以外にも、可視光域に特異的な干渉反射ピークも
しくは干渉透過吸収ボトムを発現させ干渉色により着色
させることができる。この場合、複数の被覆膜を構成す
る各単位被覆膜は、特定の同一波長の干渉反射ピークま
たは干渉透過吸収ボトムを有するように各単位被覆膜の
膜厚を設定したものである。さらに好ましくは、各単位
被覆膜の膜厚の設定は、下記式(1)
り、白色以外の特定の色を有するものとする場合には、
屈折率が互いに異なる複数の被覆膜を用い、各被覆膜の
屈折率および膜厚を適宜選択して被覆することにより、
紫外線または赤外線領域に反射ピークもしくは透過吸収
ボトム以外にも、可視光域に特異的な干渉反射ピークも
しくは干渉透過吸収ボトムを発現させ干渉色により着色
させることができる。この場合、複数の被覆膜を構成す
る各単位被覆膜は、特定の同一波長の干渉反射ピークま
たは干渉透過吸収ボトムを有するように各単位被覆膜の
膜厚を設定したものである。さらに好ましくは、各単位
被覆膜の膜厚の設定は、下記式(1)
【0022】n×d=m×λ/4 (1)
【0023】〔但し、Nは複素屈折率、dは基本膜厚、
mは整数(自然数)、λは前記干渉反射ピークまたは干
渉透過吸収ボトムの波長を表す)〕を満たすものであ
る。
mは整数(自然数)、λは前記干渉反射ピークまたは干
渉透過吸収ボトムの波長を表す)〕を満たすものであ
る。
【0024】例えば、基体粒子の表面に、屈折率の異な
る交互被覆膜を、前記式(1)を満たすように、被膜を
形成する物質の屈折率nと可視光の波長の4分の1の整
数m倍に相当する厚さdを有する交互膜を適当な厚さと
枚数設けると、特定の波長λの光(フレネルの干渉反射
を利用したもの)が反射または透過吸収される。
る交互被覆膜を、前記式(1)を満たすように、被膜を
形成する物質の屈折率nと可視光の波長の4分の1の整
数m倍に相当する厚さdを有する交互膜を適当な厚さと
枚数設けると、特定の波長λの光(フレネルの干渉反射
を利用したもの)が反射または透過吸収される。
【0025】この作用を利用して、基体粒子の表面に目
標とする可視光並びに可視光域以外の波長に対し前記式
(1)を満たすような膜の厚みと屈折率を有する膜を製
膜し、さらにその上に屈折率の異なる膜を被覆すること
を1度あるいはそれ以上交互に繰り返すことにより可視
光域並びに非可視光域以外に特有の反射あるいは透過吸
収波長幅をする膜が形成される。このとき製膜する物質
の順序は次のように決める。まず基体粒子自体の屈折率
が高いときには第1層目が屈折率の低い膜、逆の関係の
場合には第1層目が屈折率の高い膜とすることが好まし
い。
標とする可視光並びに可視光域以外の波長に対し前記式
(1)を満たすような膜の厚みと屈折率を有する膜を製
膜し、さらにその上に屈折率の異なる膜を被覆すること
を1度あるいはそれ以上交互に繰り返すことにより可視
光域並びに非可視光域以外に特有の反射あるいは透過吸
収波長幅をする膜が形成される。このとき製膜する物質
の順序は次のように決める。まず基体粒子自体の屈折率
が高いときには第1層目が屈折率の低い膜、逆の関係の
場合には第1層目が屈折率の高い膜とすることが好まし
い。
【0026】膜厚は、膜屈折率と膜厚の積である光学膜
厚の変化を分光光度計などで反射波形として測定、制御
するが、反射波形が最終的に必要な波形になるように各
層の膜厚を設計する。例えば、図4に示すように、多層
膜を構成する各単位被膜の反射波形のピーク位置がずれ
た場合に白色の粉体となるが、図5に示すように各単位
被膜の反射波形のピーク位置を精密に合わせると、染料
や顔料を用いずとも青、緑、黄色などの単色の着色粉体
とすることができ、しかも可視光域以外にも特異的な干
渉反射ピークが現われることとなる。
厚の変化を分光光度計などで反射波形として測定、制御
するが、反射波形が最終的に必要な波形になるように各
層の膜厚を設計する。例えば、図4に示すように、多層
膜を構成する各単位被膜の反射波形のピーク位置がずれ
た場合に白色の粉体となるが、図5に示すように各単位
被膜の反射波形のピーク位置を精密に合わせると、染料
や顔料を用いずとも青、緑、黄色などの単色の着色粉体
とすることができ、しかも可視光域以外にも特異的な干
渉反射ピークが現われることとなる。
【0027】ただし、実際の粉体の場合、粉体の粒径、
形状、膜物質および基体粒子物質の相互の界面での位相
ずれ及び屈折率の波長依存性によるピークシフトなどを
考慮して設計する必要がある。例えば、基体粒子の形状
が平行平板状である場合には、粒子平面に形成される平
行膜によるフレネル干渉は上記式(1)のnを次の下記
式(2)のNに置き換えた条件で設計する。特に、粉体
の形状が平行平板状である場合でも金属膜が含まれる場
合には、式(2)の金属の屈折率Nに減衰係数κが含ま
れる。なお、透明酸化物(誘電体)の場合にはκは非常
に小さく無視できる。
形状、膜物質および基体粒子物質の相互の界面での位相
ずれ及び屈折率の波長依存性によるピークシフトなどを
考慮して設計する必要がある。例えば、基体粒子の形状
が平行平板状である場合には、粒子平面に形成される平
行膜によるフレネル干渉は上記式(1)のnを次の下記
式(2)のNに置き換えた条件で設計する。特に、粉体
の形状が平行平板状である場合でも金属膜が含まれる場
合には、式(2)の金属の屈折率Nに減衰係数κが含ま
れる。なお、透明酸化物(誘電体)の場合にはκは非常
に小さく無視できる。
【0028】 N=n+iκ(iは複素数を表す) (2)
【0029】この減衰係数κが大きいと、膜物質および
基体粒子物質の相互の界面での位相ずれが大きくなり、
さらに多層膜のすべての層に位相ずれによる干渉最適膜
厚に影響を及ぼす。
基体粒子物質の相互の界面での位相ずれが大きくなり、
さらに多層膜のすべての層に位相ずれによる干渉最適膜
厚に影響を及ぼす。
【0030】これにより幾何学的な膜厚だけを合わせて
もピーク位置がずれるため、特に単色に着色する際に色
が淡くなる。これを防ぐためには、すべての膜に対する
位相ずれの影響を加味し、コンピュータシミュレーショ
ンであらかじめ膜厚の組合せが最適になるように設計す
る。さらに、例えば、金属表面にある酸化物層のための
位相ずれや、屈折率の波長依存性によるピークシフトが
ある。これらを補正するためには、分光光度計などで、
反射ピークや透過吸収ボトムが最終目的膜数で目標波長
になるよう最適の条件を見出すことが必要である。
もピーク位置がずれるため、特に単色に着色する際に色
が淡くなる。これを防ぐためには、すべての膜に対する
位相ずれの影響を加味し、コンピュータシミュレーショ
ンであらかじめ膜厚の組合せが最適になるように設計す
る。さらに、例えば、金属表面にある酸化物層のための
位相ずれや、屈折率の波長依存性によるピークシフトが
ある。これらを補正するためには、分光光度計などで、
反射ピークや透過吸収ボトムが最終目的膜数で目標波長
になるよう最適の条件を見出すことが必要である。
【0031】球状粉体などの曲面に形成された膜の干渉
は平板と同様に起こり、基本的にはフレネルの干渉原理
に従う。したがって、着色方法も図5のように単色に設
計することができる。ただし曲面の場合には、粉体に入
射し反射された光が複雑に干渉を起こす。これらの干渉
波形は膜数が少ない場合には平板とほぼ同じである。し
かし、総数が増えると多層膜内部での干渉がより複雑に
なる。多層膜の場合もフレネル干渉に基づいて、反射分
光曲線をコンピュータシミュレーションであらかじめ膜
厚の組合せが最適になるよう設計することができる。特
に基体粒子表面への被覆膜形成の場合、基体粒子表面と
すべての膜に対する位相ずれの影響を加味し、コンピュ
ータシミュレーションであらかじめ膜厚の組合せが最適
になるよう設計する。さらに、基体粒子表面にある被覆
膜のためのピークシフトや屈折率の波長依存性によるピ
ークシフトも加味する。実際のサンプル製造では設計し
た分光曲線を参考にし、実際の膜においてこれらを補正
するために、分光光度計などで反射ピークや透過吸収ボ
トムが最終目的膜数で目標波長になるよう膜厚を変えな
がら最適の条件を見出さねばならない。不定形状の粉末
に着色する場合も多層膜による干渉が起こり、球状粉体
の干渉多層膜の条件を参考にし基本的な膜設計を行う。
上記の多層膜を構成する各単位被覆膜のピーク位置は各
層の膜厚により調整することができ、膜厚は溶液組成お
よび反応時間および原料の添加回数により調整すること
ができ所望の色に着色することができる。以上のよう
に、反射ピークや透過吸収ボトムが最終目的膜数で目標
波長になるよう膜形成溶液などの製膜条件を変えながら
最適の条件を見出すことにより、単色の粉体を得ること
ができる。また、多層膜を構成する物質の組合せおよび
各単位被覆膜の膜厚を制御することにより多層膜干渉に
よる発色を調整することができる。これにより、染料や
顔料を用いなくても粉体を所望の色に鮮やかに着色する
ことができる。
は平板と同様に起こり、基本的にはフレネルの干渉原理
に従う。したがって、着色方法も図5のように単色に設
計することができる。ただし曲面の場合には、粉体に入
射し反射された光が複雑に干渉を起こす。これらの干渉
波形は膜数が少ない場合には平板とほぼ同じである。し
かし、総数が増えると多層膜内部での干渉がより複雑に
なる。多層膜の場合もフレネル干渉に基づいて、反射分
光曲線をコンピュータシミュレーションであらかじめ膜
厚の組合せが最適になるよう設計することができる。特
に基体粒子表面への被覆膜形成の場合、基体粒子表面と
すべての膜に対する位相ずれの影響を加味し、コンピュ
ータシミュレーションであらかじめ膜厚の組合せが最適
になるよう設計する。さらに、基体粒子表面にある被覆
膜のためのピークシフトや屈折率の波長依存性によるピ
ークシフトも加味する。実際のサンプル製造では設計し
た分光曲線を参考にし、実際の膜においてこれらを補正
するために、分光光度計などで反射ピークや透過吸収ボ
トムが最終目的膜数で目標波長になるよう膜厚を変えな
がら最適の条件を見出さねばならない。不定形状の粉末
に着色する場合も多層膜による干渉が起こり、球状粉体
の干渉多層膜の条件を参考にし基本的な膜設計を行う。
上記の多層膜を構成する各単位被覆膜のピーク位置は各
層の膜厚により調整することができ、膜厚は溶液組成お
よび反応時間および原料の添加回数により調整すること
ができ所望の色に着色することができる。以上のよう
に、反射ピークや透過吸収ボトムが最終目的膜数で目標
波長になるよう膜形成溶液などの製膜条件を変えながら
最適の条件を見出すことにより、単色の粉体を得ること
ができる。また、多層膜を構成する物質の組合せおよび
各単位被覆膜の膜厚を制御することにより多層膜干渉に
よる発色を調整することができる。これにより、染料や
顔料を用いなくても粉体を所望の色に鮮やかに着色する
ことができる。
【0032】次に一例として、高屈折率の金属酸化物と
低屈折率の金属酸化物の交互多層膜を形成する方法につ
いて具体的に説明する。まず、チタンあるいはジルコニ
ウムなどのアルコキシドを溶解したアルコール溶液に基
体粒子を分散し、攪拌させながら水とアルコール及び触
媒の混合溶液を滴下し、前記アルコキシドを加水分解す
ることにより、基体粒子表面に高屈折率膜として酸化チ
タン膜あるいは酸化ジルコニウム膜を形成する。その
後、この粉体を固液分離し、乾燥後、熱処理を施す。乾
燥手段としては、真空加熱乾燥、真空乾燥、自然乾燥の
いずれでもよい。また、雰囲気調整しながら不活性雰囲
気中で噴霧乾燥機などの装置を用いることも可能であ
る。熱処理は、酸化しない皮膜組成物は空気中で、酸化
しやすい皮膜組成物は不活性雰囲気中で、150〜11
00℃(基体粒子が無機粉体の場合)または150〜5
00℃(基体粒子が無機粉体以外の場合)で1分〜3時
間熱処理する。続いて、ケイ素アルコキシド、アルミニ
ウムアルコキシドなどの、酸化物になったときに低屈折
率となる金属アルコキシドを溶解したアルコール溶液
に、前記の高屈折率膜を形成した粉体を分散し、攪拌さ
せながら水とアルコール及び触媒の混合溶液を滴下し、
前記アルコキシドを加水分解することにより、基体粒子
表面に低屈折率膜として酸化ケイ素あるいは酸化アルミ
ニウムの膜を形成する。その後、粉体を固体分離し、真
空乾燥後、前記と同様に熱処理を施す。この操作によ
り、基体粒子の表面に2層の、高屈折率の金属酸化物膜
を形成する操作を繰り返すことにより、多層の金属酸化
物膜をその表面上に有する粉体が得られる。
低屈折率の金属酸化物の交互多層膜を形成する方法につ
いて具体的に説明する。まず、チタンあるいはジルコニ
ウムなどのアルコキシドを溶解したアルコール溶液に基
体粒子を分散し、攪拌させながら水とアルコール及び触
媒の混合溶液を滴下し、前記アルコキシドを加水分解す
ることにより、基体粒子表面に高屈折率膜として酸化チ
タン膜あるいは酸化ジルコニウム膜を形成する。その
後、この粉体を固液分離し、乾燥後、熱処理を施す。乾
燥手段としては、真空加熱乾燥、真空乾燥、自然乾燥の
いずれでもよい。また、雰囲気調整しながら不活性雰囲
気中で噴霧乾燥機などの装置を用いることも可能であ
る。熱処理は、酸化しない皮膜組成物は空気中で、酸化
しやすい皮膜組成物は不活性雰囲気中で、150〜11
00℃(基体粒子が無機粉体の場合)または150〜5
00℃(基体粒子が無機粉体以外の場合)で1分〜3時
間熱処理する。続いて、ケイ素アルコキシド、アルミニ
ウムアルコキシドなどの、酸化物になったときに低屈折
率となる金属アルコキシドを溶解したアルコール溶液
に、前記の高屈折率膜を形成した粉体を分散し、攪拌さ
せながら水とアルコール及び触媒の混合溶液を滴下し、
前記アルコキシドを加水分解することにより、基体粒子
表面に低屈折率膜として酸化ケイ素あるいは酸化アルミ
ニウムの膜を形成する。その後、粉体を固体分離し、真
空乾燥後、前記と同様に熱処理を施す。この操作によ
り、基体粒子の表面に2層の、高屈折率の金属酸化物膜
を形成する操作を繰り返すことにより、多層の金属酸化
物膜をその表面上に有する粉体が得られる。
【0033】紫外線または赤外線領域に反射ピークもし
くは透過吸収ボトムを有する分光光度特性を有し、かつ
白色の粉体を得る第1の方法としては、基体粒子とし
て、酸化チタンやガラスビーズ等の図1のの破線に示
すような分光光度特性を有する白色粉体を用い、その基
体粒子の上に白色の散乱を打ち消す被覆膜を設け、図1
のの実線に示すような、紫外線または赤外線領域に反
射ピークもしくは透過吸収ボトムを有する分光光度特性
を有するものとすることができる。
くは透過吸収ボトムを有する分光光度特性を有し、かつ
白色の粉体を得る第1の方法としては、基体粒子とし
て、酸化チタンやガラスビーズ等の図1のの破線に示
すような分光光度特性を有する白色粉体を用い、その基
体粒子の上に白色の散乱を打ち消す被覆膜を設け、図1
のの実線に示すような、紫外線または赤外線領域に反
射ピークもしくは透過吸収ボトムを有する分光光度特性
を有するものとすることができる。
【0034】紫外線または赤外線領域に反射ピークもし
くは透過吸収ボトムを有する分光光度特性を有し、かつ
白色の粉体を得る第2の方法としては、基体粒子とし
て、第1の方法と同様に、酸化チタンやガラスビーズ等
の白色粉体を用い、その基体粒子の上に可視光を吸収す
るような着色物質を含んだ着色膜を設け、粉体の反射強
度を全波長領域にわたり低いものとした後、光干渉膜を
設けて可視光波長全領域の反射強度を高くすることによ
って、目的の性質の粉黛を得ることができる。この第2
の方法を、図2を用いて詳細に説明する。図2のの破
線に示すような分光光度特性を有する基体粒子の上に、
可視光を吸収するような着色物質を含んだ着色膜を設け
ると、図2のの破線に示すような分光光度特性を有す
る粉体が得られる。この着色膜を設けた粉体は基体粒子
に比べ、全体的に反射率が低いため灰色である。この着
色膜を設けた粉体上に、近紫外領域部の反射強度は低く
維持しながら可視光波長全領域の反射強度を高くするよ
うに光干渉膜を設けると、図2のの実線に示すような
分光光度特性を有する粉体を得ることができる。
くは透過吸収ボトムを有する分光光度特性を有し、かつ
白色の粉体を得る第2の方法としては、基体粒子とし
て、第1の方法と同様に、酸化チタンやガラスビーズ等
の白色粉体を用い、その基体粒子の上に可視光を吸収す
るような着色物質を含んだ着色膜を設け、粉体の反射強
度を全波長領域にわたり低いものとした後、光干渉膜を
設けて可視光波長全領域の反射強度を高くすることによ
って、目的の性質の粉黛を得ることができる。この第2
の方法を、図2を用いて詳細に説明する。図2のの破
線に示すような分光光度特性を有する基体粒子の上に、
可視光を吸収するような着色物質を含んだ着色膜を設け
ると、図2のの破線に示すような分光光度特性を有す
る粉体が得られる。この着色膜を設けた粉体は基体粒子
に比べ、全体的に反射率が低いため灰色である。この着
色膜を設けた粉体上に、近紫外領域部の反射強度は低く
維持しながら可視光波長全領域の反射強度を高くするよ
うに光干渉膜を設けると、図2のの実線に示すような
分光光度特性を有する粉体を得ることができる。
【0035】着色膜に含まれる着色物質としては、可視
光を吸収するものであれば特に限定されないが、をCo
やFeの化合物を膜成分原料に添加し、製膜後、熱処理
することにより生成される酸化物または複合酸化物等が
挙げられる。この着色物質は、上記(2)式のκの値を
高くするものである。
光を吸収するものであれば特に限定されないが、をCo
やFeの化合物を膜成分原料に添加し、製膜後、熱処理
することにより生成される酸化物または複合酸化物等が
挙げられる。この着色物質は、上記(2)式のκの値を
高くするものである。
【0036】次に上記のようにして得られた本発明の粉
体を含有する色材組成物について説明する。本発明の粉
体を含有する色材組成物を調製する場合の(1)インキ
あるいは塗料様組成物(流体)および(2)トナー、乾
式インキ様組成物(粉体)のそれぞれについて説明す
る。 (1)本発明においてインキあるいは塗料様組成物(流
体)の媒質(ビヒクル)としては、カラー印刷用、カラ
ー磁気印刷用、カラー磁気塗料用に用いられる、従来公
知のワニスを用いることができ、例えば液状ポリマー、
有機溶媒に溶解したポリマーやモノマーなどを粉体の種
類やインキの適用方法、用途に応じて適宜に選択して使
用することができる。
体を含有する色材組成物について説明する。本発明の粉
体を含有する色材組成物を調製する場合の(1)インキ
あるいは塗料様組成物(流体)および(2)トナー、乾
式インキ様組成物(粉体)のそれぞれについて説明す
る。 (1)本発明においてインキあるいは塗料様組成物(流
体)の媒質(ビヒクル)としては、カラー印刷用、カラ
ー磁気印刷用、カラー磁気塗料用に用いられる、従来公
知のワニスを用いることができ、例えば液状ポリマー、
有機溶媒に溶解したポリマーやモノマーなどを粉体の種
類やインキの適用方法、用途に応じて適宜に選択して使
用することができる。
【0037】上記液状ポリマーとしては、ポリペンタジ
エン、ポリブタジエン等のジエン類、ポリエチレングリ
コール類、ポリアミド類、ポリプロピレン類、ワックス
類あるいはこれらの共重合体編成体等を挙げることがで
きる。有機溶媒に溶解するポリマーとしては、オレフィ
ン系ポリマー類、オリゴエステルアクリレート等のアク
リル系樹脂類、ポリエステル類、ポリアミド類、ポリイ
ソシアネート類、アミノ樹脂類、キシレン樹脂類、ケト
ン樹脂類、ジエン系樹脂類、ロジン変性フェノール樹
脂、ジエン系ゴム類、クロロプレン樹脂類、ワックス類
あるいはこれらの変性体や共重合体などを挙げることが
できる。有機溶媒に溶解するモノマーとしては、スチレ
ン、エチレン、ブタジエン、プロピレンなどを挙げるこ
とができる。有機溶媒としては、エタノール、イソプロ
パノール、ノルマルプロパノール等のアルコール類、ア
セトン等のケトン類、ベンゼン、トルエン、キシレン、
ケロシン、ベンジン炭化水素類、エステル類、エーテル
類あるいはこれらの変性体や共重合体などを挙げること
ができる。
エン、ポリブタジエン等のジエン類、ポリエチレングリ
コール類、ポリアミド類、ポリプロピレン類、ワックス
類あるいはこれらの共重合体編成体等を挙げることがで
きる。有機溶媒に溶解するポリマーとしては、オレフィ
ン系ポリマー類、オリゴエステルアクリレート等のアク
リル系樹脂類、ポリエステル類、ポリアミド類、ポリイ
ソシアネート類、アミノ樹脂類、キシレン樹脂類、ケト
ン樹脂類、ジエン系樹脂類、ロジン変性フェノール樹
脂、ジエン系ゴム類、クロロプレン樹脂類、ワックス類
あるいはこれらの変性体や共重合体などを挙げることが
できる。有機溶媒に溶解するモノマーとしては、スチレ
ン、エチレン、ブタジエン、プロピレンなどを挙げるこ
とができる。有機溶媒としては、エタノール、イソプロ
パノール、ノルマルプロパノール等のアルコール類、ア
セトン等のケトン類、ベンゼン、トルエン、キシレン、
ケロシン、ベンジン炭化水素類、エステル類、エーテル
類あるいはこれらの変性体や共重合体などを挙げること
ができる。
【0038】(2)トナー、乾式インキ、乾式塗料様組
成物(粉体)は、上記粉体を、樹脂とあるいは必要に応
じて調色材とを、スクリュー型押出機、ロールミル、ニ
ーダなどで直接混練し、ハンマミル、カッターミルで粗
粉砕したあと、ジェットミルなどで微粉砕し、エルボー
ジェットなどで必要な粒度に分級することにより粉体状
色材組成物を得ることができる。また、乳化重合法や懸
濁重合法などの重合法を用いて、上記記粉体を粉体状色
材組成物とすることもできる。明度を上げるための調色
材としては、顔料(展色材)である、例えば、酸化チタ
ン、酸化亜鉛、酸化錫、酸化珪素、酸化アンチモン、酸
化鉛等あるいはこれらの複合酸化物類、また炭酸カルシ
ウム、炭酸マグネシウム、炭酸バリウム等の炭酸塩、あ
るいは硫酸バリウム、硫酸カルシウムのような硫酸塩
類、硫酸亜鉛のような硫化物あるいは前記酸化物や炭酸
塩および硫酸塩を焼結した複合酸化物、複合含水酸化物
類が挙げられる。
成物(粉体)は、上記粉体を、樹脂とあるいは必要に応
じて調色材とを、スクリュー型押出機、ロールミル、ニ
ーダなどで直接混練し、ハンマミル、カッターミルで粗
粉砕したあと、ジェットミルなどで微粉砕し、エルボー
ジェットなどで必要な粒度に分級することにより粉体状
色材組成物を得ることができる。また、乳化重合法や懸
濁重合法などの重合法を用いて、上記記粉体を粉体状色
材組成物とすることもできる。明度を上げるための調色
材としては、顔料(展色材)である、例えば、酸化チタ
ン、酸化亜鉛、酸化錫、酸化珪素、酸化アンチモン、酸
化鉛等あるいはこれらの複合酸化物類、また炭酸カルシ
ウム、炭酸マグネシウム、炭酸バリウム等の炭酸塩、あ
るいは硫酸バリウム、硫酸カルシウムのような硫酸塩
類、硫酸亜鉛のような硫化物あるいは前記酸化物や炭酸
塩および硫酸塩を焼結した複合酸化物、複合含水酸化物
類が挙げられる。
【0039】この粉体状色材組成物の場合、(a)上記
粉砕法で製造する場合の樹脂としては、特に限定される
ものではないが、ポリアミド、エポキシ樹脂、ポリエス
テル、メラミン樹脂、ポリウレタン、酢酸ビニル樹脂、
ケイ素樹脂、アクリル酸エステル、メタアクリル酸エス
テル、スチレン、エチレン、ブタジエン、プロピレン及
びこれらの誘導体の重合体または共重合体などが挙げら
れる。 (b)重合法の場合、エステル、ウレタン、酢酸ビニ
ル、有機ケイ素、アクリル酸、メタアクリル酸、スチレ
ン、エチレン、ブタジエン、プロピレン等のうち1種あ
るいは複数の混合物から重合を開始させ、重合体あるい
はこれらの共重合体などが形成される。
粉砕法で製造する場合の樹脂としては、特に限定される
ものではないが、ポリアミド、エポキシ樹脂、ポリエス
テル、メラミン樹脂、ポリウレタン、酢酸ビニル樹脂、
ケイ素樹脂、アクリル酸エステル、メタアクリル酸エス
テル、スチレン、エチレン、ブタジエン、プロピレン及
びこれらの誘導体の重合体または共重合体などが挙げら
れる。 (b)重合法の場合、エステル、ウレタン、酢酸ビニ
ル、有機ケイ素、アクリル酸、メタアクリル酸、スチレ
ン、エチレン、ブタジエン、プロピレン等のうち1種あ
るいは複数の混合物から重合を開始させ、重合体あるい
はこれらの共重合体などが形成される。
【0040】本発明の色材組成物は上記のように、
(1)インキあるいは塗料様組成物(流体)および
(2)トナー、乾式インキ様組成物(粉体)の形をと
る。また、流体状の場合には、インキ、塗料等であり、
前記調色材、乾燥の遅い樹脂には固化促進剤、粘度を上
げるために増粘剤、粘性を下げるための流動化剤、粒子
同志の分散のために分散剤などの成分を含ませることが
できる。一方、粉体の場合には、(a)粉砕法で粉体を
製造する場合には、前記調色材、乾燥の遅い樹脂には固
化促進剤、混練の際の粘性を下げるためには流動化剤、
粒子同志の分散のためには分散剤、紙等への定着のため
の電荷調整剤、ワックスなどの成分を含ませることがで
きる。 (b)重合法を用いる場合には、前記調色材、重合開始
剤、重合促進剤、粘度を上げるためには増粘剤、粒子同
志の分散のためには分散剤、紙等への定着のための電荷
調整剤、ワックスなどの成分を含ませることができる。
本発明の色材組成物中の膜被覆粉体は、単一の粉体ない
しは分光特性の異なる複数の粉体の組み合せにより、湿
式および乾式カラー印刷や湿式および乾式カラー磁気印
刷に適用できるほか、蛍光発色および磁気、さらに電気
(電場の変化)の6種の組合せの識別機能を持ち、印刷
物の偽造防止用カラー磁性インキなどより高いセキュリ
ティ機能を付与することができる。
(1)インキあるいは塗料様組成物(流体)および
(2)トナー、乾式インキ様組成物(粉体)の形をと
る。また、流体状の場合には、インキ、塗料等であり、
前記調色材、乾燥の遅い樹脂には固化促進剤、粘度を上
げるために増粘剤、粘性を下げるための流動化剤、粒子
同志の分散のために分散剤などの成分を含ませることが
できる。一方、粉体の場合には、(a)粉砕法で粉体を
製造する場合には、前記調色材、乾燥の遅い樹脂には固
化促進剤、混練の際の粘性を下げるためには流動化剤、
粒子同志の分散のためには分散剤、紙等への定着のため
の電荷調整剤、ワックスなどの成分を含ませることがで
きる。 (b)重合法を用いる場合には、前記調色材、重合開始
剤、重合促進剤、粘度を上げるためには増粘剤、粒子同
志の分散のためには分散剤、紙等への定着のための電荷
調整剤、ワックスなどの成分を含ませることができる。
本発明の色材組成物中の膜被覆粉体は、単一の粉体ない
しは分光特性の異なる複数の粉体の組み合せにより、湿
式および乾式カラー印刷や湿式および乾式カラー磁気印
刷に適用できるほか、蛍光発色および磁気、さらに電気
(電場の変化)の6種の組合せの識別機能を持ち、印刷
物の偽造防止用カラー磁性インキなどより高いセキュリ
ティ機能を付与することができる。
【0041】前記本発明の色材組成物をインキあるいは
塗料様組成物またはトナー、乾式インキ様組成物、乾式
塗料組成物として、基材に印刷、溶融転写または被塗装
体に塗布する場合、色材組成物中の膜被覆粉体と樹脂の
含有量の関係は、体積比で1:0.5〜1:15であ
る。媒質の含有量が少な過ぎると塗布した膜が被塗装体
に固着しない。また、多過ぎると顔料の色が薄くなりす
ぎ良いインキまたは塗料といえない。また、インキある
いは塗料組成物中の色材および樹脂を合わせた量と溶剤
の量との関係は、体積比で1:0.5〜1:10であ
り、溶剤の量が少な過ぎると塗料の粘度が高く、均一に
塗布できない。また、溶剤の量が多過ぎると塗膜の乾燥
に時間を要し塗布作業の能率が極端に低下する。
塗料様組成物またはトナー、乾式インキ様組成物、乾式
塗料組成物として、基材に印刷、溶融転写または被塗装
体に塗布する場合、色材組成物中の膜被覆粉体と樹脂の
含有量の関係は、体積比で1:0.5〜1:15であ
る。媒質の含有量が少な過ぎると塗布した膜が被塗装体
に固着しない。また、多過ぎると顔料の色が薄くなりす
ぎ良いインキまたは塗料といえない。また、インキある
いは塗料組成物中の色材および樹脂を合わせた量と溶剤
の量との関係は、体積比で1:0.5〜1:10であ
り、溶剤の量が少な過ぎると塗料の粘度が高く、均一に
塗布できない。また、溶剤の量が多過ぎると塗膜の乾燥
に時間を要し塗布作業の能率が極端に低下する。
【0042】また、基材に印刷、溶融転写または被塗装
体に塗料を塗布した際の塗膜の色の濃度は、被塗装体の
単位面積当たりに載った顔料の量によって決まる。塗料
が乾燥した後の被塗装体上の本発明の色材膜被覆粉体の
量は、均一に塗布した場合の面積密度で1平方メートル
あたり0.1〜300gであり、好ましくは0.1〜1
00gであれば良好な塗装色が得られる。面積密度が前
記の値より小さければ被塗装体の地の色が現れ、前記の
値より大きくても塗装色の色濃度は変わらないので不経
済である。すなわち、ある厚さ以上に顔料を被塗装体上
に載せても、塗膜の下側の顔料にまでは光りが届かな
い。かかる厚さ以上に塗膜を厚くすることは、塗料の隠
蔽力を越えた厚さであるので塗装の効果がなく不経済で
ある。ただし、塗膜の磨耗を考慮し、塗膜の厚さが摩り
減るため厚塗りする場合はこの限りではない。
体に塗料を塗布した際の塗膜の色の濃度は、被塗装体の
単位面積当たりに載った顔料の量によって決まる。塗料
が乾燥した後の被塗装体上の本発明の色材膜被覆粉体の
量は、均一に塗布した場合の面積密度で1平方メートル
あたり0.1〜300gであり、好ましくは0.1〜1
00gであれば良好な塗装色が得られる。面積密度が前
記の値より小さければ被塗装体の地の色が現れ、前記の
値より大きくても塗装色の色濃度は変わらないので不経
済である。すなわち、ある厚さ以上に顔料を被塗装体上
に載せても、塗膜の下側の顔料にまでは光りが届かな
い。かかる厚さ以上に塗膜を厚くすることは、塗料の隠
蔽力を越えた厚さであるので塗装の効果がなく不経済で
ある。ただし、塗膜の磨耗を考慮し、塗膜の厚さが摩り
減るため厚塗りする場合はこの限りではない。
【0043】
【実施例】以下に本発明を実施例によって更に具体的に
説明するが、勿論本発明の範囲は、これらによって限定
されるものではない。 〔実施例1〕(鉄粉を用いた赤紫粉体) (第1層シリカ膜の製膜)セパラブルフラスコ中で20
gの粒状カーボニル鉄粉(平均粒径1.8μm)を、エ
タノール196g、純水10g、アンモニア10gを混
合したエタノール混合溶液に音波分散機で5分間分散し
た後、撹拌機で撹拌しながらテトラオルソシリケート
(TEOS)6gを添加し、5時間反応させた。製膜反
応終了後、シリカ製膜粉を含むスラリーを十分なアルコ
ールでデカンテーションを繰り返し、洗浄した。洗浄
後、シリカ製膜粉をバットに入れ、沈降分離し、上液を
捨てた後、真空乾燥機で空気中で150℃、8時間乾燥
し、乾燥後回転式チューブ炉で650℃で30分間熱処
理し、冷却後シリカ被覆鉄粉A1を得た。
説明するが、勿論本発明の範囲は、これらによって限定
されるものではない。 〔実施例1〕(鉄粉を用いた赤紫粉体) (第1層シリカ膜の製膜)セパラブルフラスコ中で20
gの粒状カーボニル鉄粉(平均粒径1.8μm)を、エ
タノール196g、純水10g、アンモニア10gを混
合したエタノール混合溶液に音波分散機で5分間分散し
た後、撹拌機で撹拌しながらテトラオルソシリケート
(TEOS)6gを添加し、5時間反応させた。製膜反
応終了後、シリカ製膜粉を含むスラリーを十分なアルコ
ールでデカンテーションを繰り返し、洗浄した。洗浄
後、シリカ製膜粉をバットに入れ、沈降分離し、上液を
捨てた後、真空乾燥機で空気中で150℃、8時間乾燥
し、乾燥後回転式チューブ炉で650℃で30分間熱処
理し、冷却後シリカ被覆鉄粉A1を得た。
【0044】(第2層チタニア膜の製膜)セパラブルフ
ラスコ中で、シリカ被覆鉄粉A1の20gを、あらかじ
め198.3gのエタノールに17.9gのチタンイソ
プロポキシドを加えた液中に分散した後、撹拌しなが
ら、あらかじめ用意しておいた30.4gの純水を4
7.9gのエタノールに混合した溶液を1時間かけて、
滴下した。滴下後、4時間、常温で反応させた。反応
後、十分なエタノールで希釈洗浄し、固液分離し、真空
乾燥機で110℃、3時間乾燥し、乾燥後回転式チュー
ブ炉で650℃で30分間熱処理し、冷却後酸化チタン
/酸化ケイ素コート鉄粉A2を得た。この酸化チタン/酸
化ケイ素コート鉄粉A2は、451nmに分光反射曲線
のピーク波長を有し、シアン色であった。
ラスコ中で、シリカ被覆鉄粉A1の20gを、あらかじ
め198.3gのエタノールに17.9gのチタンイソ
プロポキシドを加えた液中に分散した後、撹拌しなが
ら、あらかじめ用意しておいた30.4gの純水を4
7.9gのエタノールに混合した溶液を1時間かけて、
滴下した。滴下後、4時間、常温で反応させた。反応
後、十分なエタノールで希釈洗浄し、固液分離し、真空
乾燥機で110℃、3時間乾燥し、乾燥後回転式チュー
ブ炉で650℃で30分間熱処理し、冷却後酸化チタン
/酸化ケイ素コート鉄粉A2を得た。この酸化チタン/酸
化ケイ素コート鉄粉A2は、451nmに分光反射曲線
のピーク波長を有し、シアン色であった。
【0045】(第3層シリカ膜の製膜)20gの酸化チ
タン/酸化ケイ素コート鉄粉A2を、エタノール196
g、純水10g、アンモニア10gを混合したエタノー
ル混合溶液に超音波分散機で5分間分散した後、撹拌機
で撹拌しながらテトラオルソシリケート(TEOS)6
gを添加し、5時間反応させた。製膜反応終了後、シリ
カ製膜粉を含むスラリーを十分なアルコールでデカンテ
ーションを繰り返し、洗浄した。洗浄後、シリカ製膜粉
をバットに入れ、沈降分離し、上液を捨てた後、真空乾
燥機で空気中で150℃、8時間乾燥し、乾燥後回転式
チューブ炉で650℃で30分間熱処理し、冷却後シリ
カ被覆鉄粉A3を得た。
タン/酸化ケイ素コート鉄粉A2を、エタノール196
g、純水10g、アンモニア10gを混合したエタノー
ル混合溶液に超音波分散機で5分間分散した後、撹拌機
で撹拌しながらテトラオルソシリケート(TEOS)6
gを添加し、5時間反応させた。製膜反応終了後、シリ
カ製膜粉を含むスラリーを十分なアルコールでデカンテ
ーションを繰り返し、洗浄した。洗浄後、シリカ製膜粉
をバットに入れ、沈降分離し、上液を捨てた後、真空乾
燥機で空気中で150℃、8時間乾燥し、乾燥後回転式
チューブ炉で650℃で30分間熱処理し、冷却後シリ
カ被覆鉄粉A3を得た。
【0046】(第4層チタニア膜の製膜)セパラブルフ
ラスコ中で、シリカ被覆鉄粉A3の20gを、あらかじ
め198.3gのエタノールに22gのチタンイソプロ
ポキシドを加えた液中に分散した後、撹拌しながら、あ
らかじめ用意しておいた30.4gの純水を47.9g
のエタノールに混合した溶液を1時間かけて、滴下し
た。滴下後、4時間、常温で反応させた。反応後、十分
なエタノールで希釈洗浄し、固液分離し、真空乾燥機で
110℃、3時間乾燥し、乾燥後回転式チューブ炉で6
50℃で30分間熱処理し、冷却後、酸化チタン/酸化
ケイ素コート鉄粉A4を得た。この酸化チタン/酸化ケ
イ素コート鉄粉A4は、450nmに分光反射曲線のピ
ークを有し、緑色であった。
ラスコ中で、シリカ被覆鉄粉A3の20gを、あらかじ
め198.3gのエタノールに22gのチタンイソプロ
ポキシドを加えた液中に分散した後、撹拌しながら、あ
らかじめ用意しておいた30.4gの純水を47.9g
のエタノールに混合した溶液を1時間かけて、滴下し
た。滴下後、4時間、常温で反応させた。反応後、十分
なエタノールで希釈洗浄し、固液分離し、真空乾燥機で
110℃、3時間乾燥し、乾燥後回転式チューブ炉で6
50℃で30分間熱処理し、冷却後、酸化チタン/酸化
ケイ素コート鉄粉A4を得た。この酸化チタン/酸化ケ
イ素コート鉄粉A4は、450nmに分光反射曲線のピ
ークを有し、緑色であった。
【0047】(第5層チタニア膜の製膜)セパラブルフ
ラスコ中で、シリカ被覆鉄粉A4の20gを、あらかじ
め198.3gのエタノールに22gのチタンイソプロ
ポキシドを加えた液中に分散した後、撹拌しながら、あ
らかじめ用意しておいた30.4gの純水を47.9g
のエタノールに混合した溶液を1時間かけて、滴下し
た。滴下後、4時間、常温で反応させた。反応後、十分
なエタノールで希釈洗浄し、固液分離し、真空乾燥機で
110℃、3時間乾燥し、乾燥後回転式チューブ炉で6
50℃で30分間熱処理し、冷却後粉体Aを得た。この
粉体Aは、図3に示すように、450nm、660nm
および1200nmに分光反射曲線のピークを有し、さ
らに355nm、556nmと902nmに吸収ボトム
を有し、赤紫色であった。
ラスコ中で、シリカ被覆鉄粉A4の20gを、あらかじ
め198.3gのエタノールに22gのチタンイソプロ
ポキシドを加えた液中に分散した後、撹拌しながら、あ
らかじめ用意しておいた30.4gの純水を47.9g
のエタノールに混合した溶液を1時間かけて、滴下し
た。滴下後、4時間、常温で反応させた。反応後、十分
なエタノールで希釈洗浄し、固液分離し、真空乾燥機で
110℃、3時間乾燥し、乾燥後回転式チューブ炉で6
50℃で30分間熱処理し、冷却後粉体Aを得た。この
粉体Aは、図3に示すように、450nm、660nm
および1200nmに分光反射曲線のピークを有し、さ
らに355nm、556nmと902nmに吸収ボトム
を有し、赤紫色であった。
【0048】(偽造防止判別物の製造方法)15gの粉
体Aを、ポリメタアクリルアミン10ml/リットルの
水溶液に分散後練り込み、インキ様組成物LAとした。
理想科学製PG10を用いて模様を印刷し判別用対象物
PAを得た。この判別用対象物PAを紫外線ランプと紫
外線センサーおよび赤外線ランプと赤外線センサーを設
置した判別機を通過させたところ、インキ様組成物LA
が塗布された模様の部分では335nmの反射強度と3
80nmの反射強度比は3対1であった。また820n
mの反射強度と902nmの反射強度の比は1対4であ
った。この強度比を標準として、判別機の真偽判別回路
で判別し、真偽判別を行う偽造防止用判別物であり、真
偽判別方法となる。
体Aを、ポリメタアクリルアミン10ml/リットルの
水溶液に分散後練り込み、インキ様組成物LAとした。
理想科学製PG10を用いて模様を印刷し判別用対象物
PAを得た。この判別用対象物PAを紫外線ランプと紫
外線センサーおよび赤外線ランプと赤外線センサーを設
置した判別機を通過させたところ、インキ様組成物LA
が塗布された模様の部分では335nmの反射強度と3
80nmの反射強度比は3対1であった。また820n
mの反射強度と902nmの反射強度の比は1対4であ
った。この強度比を標準として、判別機の真偽判別回路
で判別し、真偽判別を行う偽造防止用判別物であり、真
偽判別方法となる。
【0049】〔実施例2〕(酸化チタン粒子への被膜形
成) (第1層シリカ膜の製膜) (1)緩衝液の調整 1リットルの水に対し、0.4molの塩化カリウム試
薬と0.4molのほう酸を溶解し、緩衝溶液1とし
た。1リットルの水に対し、0.4molの水酸化ナト
リウムを溶解し、緩衝溶液2とした。上記緩衝溶液1を
250mlと上記緩衝溶液2を115mlとを前記容積
比で混合均一化したものを、緩衝溶液3とした。この緩
衝溶液3中に酸化チタン(平均粒径0.2μm)10g
を基体粒子として入れ、分散液とした。この分散液を入
れた容器を、水を張った超音波洗浄機((株)井内盛栄堂
製、US−6型)の水槽に入れ、26kH、600Wの
超音波浴槽中で超音波をかけながら分散させた。これ
に、同じくあらかじめ用意しておいた139mlのケイ
酸ナトリウム水溶液(SiO2濃度:10wt%)を40
ml/分で添加し、徐々に反応分解させ、表面にシリカ
膜を析出させた。ケイ酸ナトリウム水溶液添加終了後、
さらに2時間反応させ、未反応原料をすべて反応させ
た。製膜反応終了後、シリカ製膜粉を含むスラリーを十
分な水でデカンテーションを繰り返し、洗浄した。洗浄
後、シリカ製膜粉をバットに入れ、沈降分離し、上液を
捨てた後、乾燥機で空気中で150℃、8時間乾燥した
後、窒素雰囲気中で500℃で30分間熱処理(焼成)
して、シリカ被覆酸化チタン粒子B1を得た。
成) (第1層シリカ膜の製膜) (1)緩衝液の調整 1リットルの水に対し、0.4molの塩化カリウム試
薬と0.4molのほう酸を溶解し、緩衝溶液1とし
た。1リットルの水に対し、0.4molの水酸化ナト
リウムを溶解し、緩衝溶液2とした。上記緩衝溶液1を
250mlと上記緩衝溶液2を115mlとを前記容積
比で混合均一化したものを、緩衝溶液3とした。この緩
衝溶液3中に酸化チタン(平均粒径0.2μm)10g
を基体粒子として入れ、分散液とした。この分散液を入
れた容器を、水を張った超音波洗浄機((株)井内盛栄堂
製、US−6型)の水槽に入れ、26kH、600Wの
超音波浴槽中で超音波をかけながら分散させた。これ
に、同じくあらかじめ用意しておいた139mlのケイ
酸ナトリウム水溶液(SiO2濃度:10wt%)を40
ml/分で添加し、徐々に反応分解させ、表面にシリカ
膜を析出させた。ケイ酸ナトリウム水溶液添加終了後、
さらに2時間反応させ、未反応原料をすべて反応させ
た。製膜反応終了後、シリカ製膜粉を含むスラリーを十
分な水でデカンテーションを繰り返し、洗浄した。洗浄
後、シリカ製膜粉をバットに入れ、沈降分離し、上液を
捨てた後、乾燥機で空気中で150℃、8時間乾燥した
後、窒素雰囲気中で500℃で30分間熱処理(焼成)
して、シリカ被覆酸化チタン粒子B1を得た。
【0050】(第1層の厚膜化)1層目被覆膜と同様の
製膜を、さらに行い、シリカ被覆酸化チタン粒子Bを得
た。このシリカ被覆酸化チタン粒子Bは、400nmで
反射ピークを有し、330nmで吸収ボトム及び910
nmで透過ボトムが現れた。しかしこの粉体の色は白色
であった。
製膜を、さらに行い、シリカ被覆酸化チタン粒子Bを得
た。このシリカ被覆酸化チタン粒子Bは、400nmで
反射ピークを有し、330nmで吸収ボトム及び910
nmで透過ボトムが現れた。しかしこの粉体の色は白色
であった。
【0051】〔実施例3〕(酸化チタン粒子への被膜形
成) (第1層シリカ膜の製膜)実施例2と同様の緩衝溶液3
中に酸化チタン(平均粒径0.2μm)10gを基体粒
子として入れ、分散液とした。この分散液を入れた容器
を、水を張った超音波洗浄機((株)井内盛栄堂製、U
S−6型)の水槽に入れ、26kH、600Wの超音波
浴槽中で超音波をかけながら、さらに、撹絆しながら分
散させた。これに、同じくあらかじめ用意しておいた1
39mlのケイ酸ナトリウム水溶液(SiO2濃度:1
0wt%)を40ml/分で添加し、徐々に反応分解さ
せ、表面にシリカ膜を析出させた。ケイ酸ナトリウム水
溶液添加終了後、さらに2時間反応させ、未反応原料を
すべて反応させた。製膜反応終了後、シリカ製膜粉を含
むスラリーを十分な水でデカンテーションを繰り返し、
洗浄した。洗浄後、シリカ製膜粉をバットに入れ、沈降
分離し、上液を捨てた後、乾燥機で空気中で150℃、
8時間乾燥した後、窒素雰囲気中で500℃で30分間
熱処理(焼成)して、シリカ被覆酸化チタン粒子C1を
得た。
成) (第1層シリカ膜の製膜)実施例2と同様の緩衝溶液3
中に酸化チタン(平均粒径0.2μm)10gを基体粒
子として入れ、分散液とした。この分散液を入れた容器
を、水を張った超音波洗浄機((株)井内盛栄堂製、U
S−6型)の水槽に入れ、26kH、600Wの超音波
浴槽中で超音波をかけながら、さらに、撹絆しながら分
散させた。これに、同じくあらかじめ用意しておいた1
39mlのケイ酸ナトリウム水溶液(SiO2濃度:1
0wt%)を40ml/分で添加し、徐々に反応分解さ
せ、表面にシリカ膜を析出させた。ケイ酸ナトリウム水
溶液添加終了後、さらに2時間反応させ、未反応原料を
すべて反応させた。製膜反応終了後、シリカ製膜粉を含
むスラリーを十分な水でデカンテーションを繰り返し、
洗浄した。洗浄後、シリカ製膜粉をバットに入れ、沈降
分離し、上液を捨てた後、乾燥機で空気中で150℃、
8時間乾燥した後、窒素雰囲気中で500℃で30分間
熱処理(焼成)して、シリカ被覆酸化チタン粒子C1を
得た。
【0052】(第2層目チタニア膜の製膜) (1)緩衝溶液の調整 1リットルの脱イオン水に対し、0.3Mの酢酸、0.
9Mの酢酸ナトリウムを溶解し、緩衝溶液4とした。 (2)硫酸チタン水溶液の調整 TiO2濃度が10wt%になるように硫酸チタンを水
に添加し、濃度調整し、硫酸チタン水溶液とした。 (3)チタニア製膜 5.5gの上記粉体C1に対し、250mlの緩衝溶液
4(pH:4.1)を用意し、その緩衝溶液4中にC1
を、上記シリカ製膜時と同様に、超音波分散しながら、
超音波浴槽中で十分に分散した。その後、液の温度を6
0〜65℃に保ちながら、あらかじめ用意しておいた硫
酸チタン水溶液87mlを1.5ml/分で滴下し、膜
を徐々に析出させた。製膜反応終了後、純水でデカンテ
ーションを繰り返し、未反応分と過剰硫酸および反応に
より形成された硫酸を除き、固液分離を行い、真空乾燥
機で乾燥後、乾燥粉を得た。得られた乾燥粉を、回転式
チューブ炉で、650℃で30分間加熱処理(焼成)を行
い、表面が平滑な酸化チタン/酸化ケイ素被覆酸化チタ
ン粒子Cを得た。この2層膜被覆チタン粒子Cは、42
0nmで反射ピークを有し、320nm及び920nm
で透過ボトムが現れた。しかしこの粉体の色は青色を帯
びた白色であった。
9Mの酢酸ナトリウムを溶解し、緩衝溶液4とした。 (2)硫酸チタン水溶液の調整 TiO2濃度が10wt%になるように硫酸チタンを水
に添加し、濃度調整し、硫酸チタン水溶液とした。 (3)チタニア製膜 5.5gの上記粉体C1に対し、250mlの緩衝溶液
4(pH:4.1)を用意し、その緩衝溶液4中にC1
を、上記シリカ製膜時と同様に、超音波分散しながら、
超音波浴槽中で十分に分散した。その後、液の温度を6
0〜65℃に保ちながら、あらかじめ用意しておいた硫
酸チタン水溶液87mlを1.5ml/分で滴下し、膜
を徐々に析出させた。製膜反応終了後、純水でデカンテ
ーションを繰り返し、未反応分と過剰硫酸および反応に
より形成された硫酸を除き、固液分離を行い、真空乾燥
機で乾燥後、乾燥粉を得た。得られた乾燥粉を、回転式
チューブ炉で、650℃で30分間加熱処理(焼成)を行
い、表面が平滑な酸化チタン/酸化ケイ素被覆酸化チタ
ン粒子Cを得た。この2層膜被覆チタン粒子Cは、42
0nmで反射ピークを有し、320nm及び920nm
で透過ボトムが現れた。しかしこの粉体の色は青色を帯
びた白色であった。
【0053】〔実施例4〕(ガラスビーズへの被膜形
成) (第1層目チタニア膜の製膜)5.5gのガラスビーズ
(平均粒径0.9μm)に対し、実施例3と同様の緩衝
溶液4(pH:4.1)を250ml用意し、その緩衝
溶液4中にガラスビーズを入れ、分散液とした。この分
散液を入れた容器を、水を張った超音波洗浄機((株)
井内盛栄堂製、US−6型)の水槽に入れ、26kH、
600Wの超音波浴槽中で超音波をかけながら、十分に
分散した。その後、液の温度を60〜65℃に保ちなが
ら、あらかじめ用意しておいた実施例3と同様の硫酸チ
タン水溶液87mlを1.5ml/分で滴下し、膜を徐
々に析出させた。製膜反応終了後、純水でデカンテーシ
ョンを繰り返し、未反応分と過剰硫酸および反応により
形成された硫酸を除き、固液分離を行い、真空乾燥機で
乾燥後、乾燥粉を得た。得られた乾燥粉を、回転式チュ
ーブ炉で、650℃で30分間加熱処理(焼成)を行
い、表面が平滑なチタニア被覆ガラスビーズD1を得
た。この膜被覆ガラスビーズD1は、420nmで反射
ピークを有し、320nm及び920nmで吸収ボトム
が現れた。しかしこの粉体の色は青色を帯びた白色であ
った。
成) (第1層目チタニア膜の製膜)5.5gのガラスビーズ
(平均粒径0.9μm)に対し、実施例3と同様の緩衝
溶液4(pH:4.1)を250ml用意し、その緩衝
溶液4中にガラスビーズを入れ、分散液とした。この分
散液を入れた容器を、水を張った超音波洗浄機((株)
井内盛栄堂製、US−6型)の水槽に入れ、26kH、
600Wの超音波浴槽中で超音波をかけながら、十分に
分散した。その後、液の温度を60〜65℃に保ちなが
ら、あらかじめ用意しておいた実施例3と同様の硫酸チ
タン水溶液87mlを1.5ml/分で滴下し、膜を徐
々に析出させた。製膜反応終了後、純水でデカンテーシ
ョンを繰り返し、未反応分と過剰硫酸および反応により
形成された硫酸を除き、固液分離を行い、真空乾燥機で
乾燥後、乾燥粉を得た。得られた乾燥粉を、回転式チュ
ーブ炉で、650℃で30分間加熱処理(焼成)を行
い、表面が平滑なチタニア被覆ガラスビーズD1を得
た。この膜被覆ガラスビーズD1は、420nmで反射
ピークを有し、320nm及び920nmで吸収ボトム
が現れた。しかしこの粉体の色は青色を帯びた白色であ
った。
【0054】(第2層シリカ膜の製膜) (1)緩衝液の調整 実施例2と同様に、1リットルの水に対し、0.4mo
lの塩化カリウム試薬と0.5molのほう酸を溶解
し、緩衝溶液5とした。1リットルの水に対し、0.5
molの水酸化ナトリウムを溶解し、緩衝溶液6とし
た。上記緩衝溶液5を250mlと上記緩衝溶液6を1
20mlとを前記容積比で混合均一化したものを、緩衝
溶液7とした。この緩衝溶液7中に10gの膜被覆ガラ
スビーズD1を基体粒子として入れ、分散液とした。こ
の分散液を入れた容器を、水を張った超音波洗浄機
((株)井内盛栄堂製、US−6型)の水槽に入れ、2
6kH、600Wの超音波浴槽中で超音波をかけながら
分散させた。これに、同じくあらかじめ用意しておいた
155mlのケイ酸ナトリウム水溶液(SiO2濃度:
10wt%)を40ml/分で添加し、徐々に反応分解
させ、表面にシリカ膜を析出させた。ケイ酸ナトリウム
水溶液添加終了後、さらに2時間反応させ、未反応原料
をすべて反応させた。製膜反応終了後、シリカ製膜粉を
含むスラリーを十分な水でデカンテーションを繰り返
し、洗浄した。洗浄後、シリカ製膜粉をバットに入れ、
沈降分離し、上液を捨てた後、乾燥機で空気中で150
℃、8時間乾燥した後、窒素雰囲気中で500℃で30
分間熱処理(焼成)して、酸化チタン/酸化ケイ素被覆
ガラスビーズD2を得た。
lの塩化カリウム試薬と0.5molのほう酸を溶解
し、緩衝溶液5とした。1リットルの水に対し、0.5
molの水酸化ナトリウムを溶解し、緩衝溶液6とし
た。上記緩衝溶液5を250mlと上記緩衝溶液6を1
20mlとを前記容積比で混合均一化したものを、緩衝
溶液7とした。この緩衝溶液7中に10gの膜被覆ガラ
スビーズD1を基体粒子として入れ、分散液とした。こ
の分散液を入れた容器を、水を張った超音波洗浄機
((株)井内盛栄堂製、US−6型)の水槽に入れ、2
6kH、600Wの超音波浴槽中で超音波をかけながら
分散させた。これに、同じくあらかじめ用意しておいた
155mlのケイ酸ナトリウム水溶液(SiO2濃度:
10wt%)を40ml/分で添加し、徐々に反応分解
させ、表面にシリカ膜を析出させた。ケイ酸ナトリウム
水溶液添加終了後、さらに2時間反応させ、未反応原料
をすべて反応させた。製膜反応終了後、シリカ製膜粉を
含むスラリーを十分な水でデカンテーションを繰り返
し、洗浄した。洗浄後、シリカ製膜粉をバットに入れ、
沈降分離し、上液を捨てた後、乾燥機で空気中で150
℃、8時間乾燥した後、窒素雰囲気中で500℃で30
分間熱処理(焼成)して、酸化チタン/酸化ケイ素被覆
ガラスビーズD2を得た。
【0055】(第3層チタニア膜の製膜)25gの上記
粉体D2に対し、5210gの前記緩衝溶液1と純水5
210mlを用意し、その混合液中に上記粉体D2を、
上記シリカ製膜時と同様に、超音波分散しながら、十分
に分散した。その後、液の温度を50〜55℃に保ちな
がら、あらかじめ用意しておいた、2110mlの硫酸
チタニル水溶液(TiO2濃度15w%に変更)を1.2
5ml/分の一定速度で徐々に滴下し、滴下終了後、さ
らに3時間反応を行い、未反応分を徐々に析出させた。
製膜反応終了後、十分な純水でデカンテーションを繰り
返し、未反応分と過剰硫酸および反応により形成された
硫酸を除き、固液分離を行い、真空乾燥機で乾燥後、乾
燥粉を得た。得られた乾燥粉を、回転式チューブ炉で、
650℃で30分間加熱処理(焼成)を行い、酸化チタ
ン/酸化ケイ素被覆ガラスビーズDを得た。この3層膜
被覆ガラスビーズDには、718nmに反射率99%の
反射ピークと350nmに吸収ピーク、990nmに透
過率65%の透過ピークが現れた。
粉体D2に対し、5210gの前記緩衝溶液1と純水5
210mlを用意し、その混合液中に上記粉体D2を、
上記シリカ製膜時と同様に、超音波分散しながら、十分
に分散した。その後、液の温度を50〜55℃に保ちな
がら、あらかじめ用意しておいた、2110mlの硫酸
チタニル水溶液(TiO2濃度15w%に変更)を1.2
5ml/分の一定速度で徐々に滴下し、滴下終了後、さ
らに3時間反応を行い、未反応分を徐々に析出させた。
製膜反応終了後、十分な純水でデカンテーションを繰り
返し、未反応分と過剰硫酸および反応により形成された
硫酸を除き、固液分離を行い、真空乾燥機で乾燥後、乾
燥粉を得た。得られた乾燥粉を、回転式チューブ炉で、
650℃で30分間加熱処理(焼成)を行い、酸化チタ
ン/酸化ケイ素被覆ガラスビーズDを得た。この3層膜
被覆ガラスビーズDには、718nmに反射率99%の
反射ピークと350nmに吸収ピーク、990nmに透
過率65%の透過ピークが現れた。
【0056】〔実施例5〕(ガラスビーズへの被膜形
成) (第1層目チタニア膜の製膜) (1)コバルトコロイドの調整 0.02molのCoCl2(無水塩)を1000ml
の純水に溶解し、溶解後、撹拌機で撹拌しながら0.0
2Mのアンモニア水200mlを投入し、コロイド化
し、コバルトスラリーCSとした。 (2)チタニア製膜 図2のの破線に示すような分光光度特性を有するガラ
スビーズ(平均粒径0.9μm)の5.5gに対し、実
施例4と同様の緩衝溶液4(pH:4.1)を250ml用意
し、その緩衝溶液4中に、0.02mol/リットルの
コバルトコロイドスラリーCSを5g添加し、分散液と
した。この分散液を入れた容器を、水を張った超音波洗
浄機((株)井内盛栄堂製、US−6型)の水槽に入
れ、26kH、600Wの超音波浴槽中で超音波をかけ
ながら十分に分散した。その後、液の温度を60〜65
℃に保ちながら、あらかじめ用意しておいた硫酸チタン
水溶液87mlを1.5ml/分で滴下し、膜を徐々に
析出させた。製膜反応終了後、純水でデカンテーション
を繰り返し、未反応分と過剰硫酸および反応により形成
された硫酸を除き、固液分離を行い、真空乾燥機で乾燥
後、乾燥粉を得た。得られた乾燥粉を、回転式チューブ
炉で、650℃で30分間加熱処理を行い、チタニア被
覆ガラスビーズE1を得た。この膜被覆ガラスビーズE1
の分光光度特性は、図2のの破線に示すように、41
0nmに反射率60%の反射ピークを有し、320nm
で吸収ボトムが現れた。しかしこの粉体の色は青色を帯
びた灰色であった。
成) (第1層目チタニア膜の製膜) (1)コバルトコロイドの調整 0.02molのCoCl2(無水塩)を1000ml
の純水に溶解し、溶解後、撹拌機で撹拌しながら0.0
2Mのアンモニア水200mlを投入し、コロイド化
し、コバルトスラリーCSとした。 (2)チタニア製膜 図2のの破線に示すような分光光度特性を有するガラ
スビーズ(平均粒径0.9μm)の5.5gに対し、実
施例4と同様の緩衝溶液4(pH:4.1)を250ml用意
し、その緩衝溶液4中に、0.02mol/リットルの
コバルトコロイドスラリーCSを5g添加し、分散液と
した。この分散液を入れた容器を、水を張った超音波洗
浄機((株)井内盛栄堂製、US−6型)の水槽に入
れ、26kH、600Wの超音波浴槽中で超音波をかけ
ながら十分に分散した。その後、液の温度を60〜65
℃に保ちながら、あらかじめ用意しておいた硫酸チタン
水溶液87mlを1.5ml/分で滴下し、膜を徐々に
析出させた。製膜反応終了後、純水でデカンテーション
を繰り返し、未反応分と過剰硫酸および反応により形成
された硫酸を除き、固液分離を行い、真空乾燥機で乾燥
後、乾燥粉を得た。得られた乾燥粉を、回転式チューブ
炉で、650℃で30分間加熱処理を行い、チタニア被
覆ガラスビーズE1を得た。この膜被覆ガラスビーズE1
の分光光度特性は、図2のの破線に示すように、41
0nmに反射率60%の反射ピークを有し、320nm
で吸収ボトムが現れた。しかしこの粉体の色は青色を帯
びた灰色であった。
【0057】(第2層シリカ膜の製膜)前記実施例4と
同様の緩衝溶液7中に、膜被覆ガラスビーズE1を10g
添加し、分散液とした。この分散液を入れた容器を、水
を張った超音波洗浄機((株)井内盛栄堂製、US−6
型)の水槽に入れ、26kH、600Wの超音波浴槽中
で超音波をかけながら、さらに分散させた。これに、同
じくあらかじめ用意しておいた155mlのケイ酸ナト
リウム水溶液(SiO2濃度:10wt%)を40ml
/分で添加し、徐々に反応分解させ、表面にシリカ膜を
析出させた。ケイ酸ナトリウム水溶液添加終了後、さら
に2時間反応させ、未反応原料をすべて反応させた。製
膜反応終了後、シリカ製膜粉を含むスラリーを十分な水
でデカンテーションを繰り返し、洗浄した。洗浄後、シ
リカ製膜粉をバットに入れ、沈降分離し、上液を捨てた
後、乾燥機で空気中で150℃、8時間乾燥した後、窒
素雰囲気中で500℃で30分間熱処理(焼成)して、
酸化チタン/酸化ケイ素被覆ガラスビーズE2を得た
同様の緩衝溶液7中に、膜被覆ガラスビーズE1を10g
添加し、分散液とした。この分散液を入れた容器を、水
を張った超音波洗浄機((株)井内盛栄堂製、US−6
型)の水槽に入れ、26kH、600Wの超音波浴槽中
で超音波をかけながら、さらに分散させた。これに、同
じくあらかじめ用意しておいた155mlのケイ酸ナト
リウム水溶液(SiO2濃度:10wt%)を40ml
/分で添加し、徐々に反応分解させ、表面にシリカ膜を
析出させた。ケイ酸ナトリウム水溶液添加終了後、さら
に2時間反応させ、未反応原料をすべて反応させた。製
膜反応終了後、シリカ製膜粉を含むスラリーを十分な水
でデカンテーションを繰り返し、洗浄した。洗浄後、シ
リカ製膜粉をバットに入れ、沈降分離し、上液を捨てた
後、乾燥機で空気中で150℃、8時間乾燥した後、窒
素雰囲気中で500℃で30分間熱処理(焼成)して、
酸化チタン/酸化ケイ素被覆ガラスビーズE2を得た
【0058】(第3層チタニア膜の製膜)25gの上記
粉体E2に対し、5210gの前記実施例2と同様の緩
衝溶液1を5210gと純水5210mlを用意し、そ
の混合液中に上記粉体E2を、上記シリカ製膜時と同様
に、超音波浴槽中で十分に分散した。その後、液の温度
を50〜55℃に保ちながら、あらかじめ用意しておい
た2110mlの硫酸チタニル水溶液(TiO2濃度1
5w%に変更)を1.25ml/分の一定速度で徐々に
滴下し、滴下終了後、さらに3時間反応を行い、未反応
分を徐々に析出させた。製膜反応終了後、十分な純水で
デカンテーションを繰り返し、未反応分と過剰硫酸およ
び反応により形成された硫酸を除き、固液分離を行い、
真空乾燥機で乾燥後、乾燥粉を得た。得られた乾燥粉
を、回転式チューブ炉で、650℃で30分間加熱処理
(焼成)を行い、酸化チタン/酸化ケイ素被覆ガラスビ
ーズE3を得た。
粉体E2に対し、5210gの前記実施例2と同様の緩
衝溶液1を5210gと純水5210mlを用意し、そ
の混合液中に上記粉体E2を、上記シリカ製膜時と同様
に、超音波浴槽中で十分に分散した。その後、液の温度
を50〜55℃に保ちながら、あらかじめ用意しておい
た2110mlの硫酸チタニル水溶液(TiO2濃度1
5w%に変更)を1.25ml/分の一定速度で徐々に
滴下し、滴下終了後、さらに3時間反応を行い、未反応
分を徐々に析出させた。製膜反応終了後、十分な純水で
デカンテーションを繰り返し、未反応分と過剰硫酸およ
び反応により形成された硫酸を除き、固液分離を行い、
真空乾燥機で乾燥後、乾燥粉を得た。得られた乾燥粉
を、回転式チューブ炉で、650℃で30分間加熱処理
(焼成)を行い、酸化チタン/酸化ケイ素被覆ガラスビ
ーズE3を得た。
【0059】(第4層チタニア膜の製膜)30gの上記
粉体E3に対し、実施例4と同様の緩衝溶液5を375
1mlと純水を313mlとを用意し、その混合液中に
粉体E3を、上記シリカ製膜時と同様に、超音波浴槽中
で十分に分散した。その後、液の温度を50〜55℃に
保ちながら、あらかじめ用意しておいた、1563ml
の硫酸チタニル水溶液(TiO2、15w%)を1.2
5ml/分の一定速度で徐々に滴下し、3時間反応を行
い、未反応分を徐々に固相微粒子として析出させ、その
微粒子を膜の中に取り込んだ。製膜反応終了後、十分な
純水でデカンテーションを繰り返し、未反応分と過剰硫
酸および反応により形成された硫酸を除き、固液分離を
行い、真空乾燥機で乾集後、乾燥粉を得た。得られた乾
燥粉を、回転式チューブ炉で、650℃で30分間加熱
処理(焼成)を行い、酸化チタン/酸化ケイ素被覆ガラ
スビーズ粉Eを得た。この4層膜被覆粉体Eは明るい白
色であり、その分光光度特性は、図2のの実線に示す
ように、421〜800nmの全領域において約95%
と同等の最大反射率と、350nmに吸収ピーク、99
3nmに反射率43%の透過ピークを有していた。前記
実施例4と5を比較したところ、実施例5のように、第
1層に着色物質であるコバルトを入れた方が、反射ピー
クと吸収ボトムの差が大きくなった。
粉体E3に対し、実施例4と同様の緩衝溶液5を375
1mlと純水を313mlとを用意し、その混合液中に
粉体E3を、上記シリカ製膜時と同様に、超音波浴槽中
で十分に分散した。その後、液の温度を50〜55℃に
保ちながら、あらかじめ用意しておいた、1563ml
の硫酸チタニル水溶液(TiO2、15w%)を1.2
5ml/分の一定速度で徐々に滴下し、3時間反応を行
い、未反応分を徐々に固相微粒子として析出させ、その
微粒子を膜の中に取り込んだ。製膜反応終了後、十分な
純水でデカンテーションを繰り返し、未反応分と過剰硫
酸および反応により形成された硫酸を除き、固液分離を
行い、真空乾燥機で乾集後、乾燥粉を得た。得られた乾
燥粉を、回転式チューブ炉で、650℃で30分間加熱
処理(焼成)を行い、酸化チタン/酸化ケイ素被覆ガラ
スビーズ粉Eを得た。この4層膜被覆粉体Eは明るい白
色であり、その分光光度特性は、図2のの実線に示す
ように、421〜800nmの全領域において約95%
と同等の最大反射率と、350nmに吸収ピーク、99
3nmに反射率43%の透過ピークを有していた。前記
実施例4と5を比較したところ、実施例5のように、第
1層に着色物質であるコバルトを入れた方が、反射ピー
クと吸収ボトムの差が大きくなった。
【0060】〔実施例6〕(片状アルミニウム粉を用い
た着色粉体) (第1層シリカ膜の製膜)20gの片状アルミニウム
(平均粒径10μm)を、あらかじめ158.6gのエ
タノールに22.8gのシリコンエトキシドを溶解した
溶液中で分散した後、撹拌しながら、あらかじめ用意し
ておいた22.8gのアンモニア水(29%)および3
0.4gの脱イオン水の混合溶液を添加した。添加後、
5時間、常温で反応させた。反応後、十分なエタノール
で希釈洗浄し、濾過し、真空乾燥機で110℃、3時間
乾燥した。乾燥後、回転式チューブ炉を用いて、窒素雰
囲気中で800℃で30分間熱処理(焼成)を施し、冷
却し、酸化ケイ素被覆アルミニウム粉F1を得た。
た着色粉体) (第1層シリカ膜の製膜)20gの片状アルミニウム
(平均粒径10μm)を、あらかじめ158.6gのエ
タノールに22.8gのシリコンエトキシドを溶解した
溶液中で分散した後、撹拌しながら、あらかじめ用意し
ておいた22.8gのアンモニア水(29%)および3
0.4gの脱イオン水の混合溶液を添加した。添加後、
5時間、常温で反応させた。反応後、十分なエタノール
で希釈洗浄し、濾過し、真空乾燥機で110℃、3時間
乾燥した。乾燥後、回転式チューブ炉を用いて、窒素雰
囲気中で800℃で30分間熱処理(焼成)を施し、冷
却し、酸化ケイ素被覆アルミニウム粉F1を得た。
【0061】(第2層チタニア膜の製膜)セパラブルフ
ラスコ中で20gの上記酸化ケイ素被覆粉体F1に対
し、あらかじめ198.3gのエタノールに17.9g
のチタンイソプロポキシドを加えた液中に分散した後、
攪拌しながら、あらかじめ用意しておいた30.4gの
純水を47.9gのエタノールに混合した溶液を1時間
かけて、滴下した。滴下後、5時間、常温で反応させ
た。反応後、十分なエタノールで希釈洗浄し、濾過し、
真空乾燥機で110℃、3時間乾燥し、酸化チタン/酸
化ケイ素被覆アルミニウム粉F2を得た。この酸化チタ
ン/酸化ケイ素被覆アルミニウム粉F2は550nmに
分光反射曲線の反射ピークと357nm及び850nm
に吸収ピークを有し、緑色であった。
ラスコ中で20gの上記酸化ケイ素被覆粉体F1に対
し、あらかじめ198.3gのエタノールに17.9g
のチタンイソプロポキシドを加えた液中に分散した後、
攪拌しながら、あらかじめ用意しておいた30.4gの
純水を47.9gのエタノールに混合した溶液を1時間
かけて、滴下した。滴下後、5時間、常温で反応させ
た。反応後、十分なエタノールで希釈洗浄し、濾過し、
真空乾燥機で110℃、3時間乾燥し、酸化チタン/酸
化ケイ素被覆アルミニウム粉F2を得た。この酸化チタ
ン/酸化ケイ素被覆アルミニウム粉F2は550nmに
分光反射曲線の反射ピークと357nm及び850nm
に吸収ピークを有し、緑色であった。
【0062】(第3層シリカ膜の製膜)20gの酸化チ
タン/酸化ケイ素被覆アルミニウム粉F2に対し、あら
かじめ156.8gのエタノールに3.0gのシリコン
エトキシドを溶解した溶液中で分散した後、撹拌しなが
ら、あらかじめ用意しておいた3.0gのアンモニア水
(29%)および4.0gの脱イオン水の混合溶液を添
加した。添加後、1時間、常温で反応させた。反応後、
十分なエタノールで希釈洗浄し、濾過し、真空乾燥機で
110℃、3時間乾燥した。乾燥後、更に窒素雰囲気中
で500℃で30分間熱処理(焼成)を施し、冷却し、
酸化チタン/酸化ケイ素被覆アルミニウム粉F3を得
た。
タン/酸化ケイ素被覆アルミニウム粉F2に対し、あら
かじめ156.8gのエタノールに3.0gのシリコン
エトキシドを溶解した溶液中で分散した後、撹拌しなが
ら、あらかじめ用意しておいた3.0gのアンモニア水
(29%)および4.0gの脱イオン水の混合溶液を添
加した。添加後、1時間、常温で反応させた。反応後、
十分なエタノールで希釈洗浄し、濾過し、真空乾燥機で
110℃、3時間乾燥した。乾燥後、更に窒素雰囲気中
で500℃で30分間熱処理(焼成)を施し、冷却し、
酸化チタン/酸化ケイ素被覆アルミニウム粉F3を得
た。
【0063】(第4層チタニア膜の製膜)20gの上記
粉体F3に対し、前記実施例4と同様の緩衝溶液4を5
210gと純水を5210mlとを用意し、その混合液
中に粉体F3を、上記シリカ製膜時と同様に、超音波浴
槽中で十分に分散した。その後、液の温度を60〜65
℃に保ちながら、あらかじめ用意しておいた、2110
mlの硫酸チタニル水溶液(TiO2、15w%)を
1.25ml/分の一定速度で徐々に滴下した。滴下終
了後、さらに3時間反応を行い、未反応分を徐々に析出
させた。製膜反応終了後、十分な純水でデカンテーショ
ンを繰り返し、未反応分と過剰硫酸および反応により形
成された硫酸を除き、固液分離を行い、真空乾燥機で乾
燥後、乾燥粉を得た。得られた乾燥粉を、回転式チュー
ブ炉で、650℃で30分間加熱処理(焼成)を行い、
酸化チタン/酸化ケイ素被覆アルミニウム粉F4を得
た。この4層膜被覆粉体F4は帯黄白色であり、607
nmに最大反射ピークを有していた。
粉体F3に対し、前記実施例4と同様の緩衝溶液4を5
210gと純水を5210mlとを用意し、その混合液
中に粉体F3を、上記シリカ製膜時と同様に、超音波浴
槽中で十分に分散した。その後、液の温度を60〜65
℃に保ちながら、あらかじめ用意しておいた、2110
mlの硫酸チタニル水溶液(TiO2、15w%)を
1.25ml/分の一定速度で徐々に滴下した。滴下終
了後、さらに3時間反応を行い、未反応分を徐々に析出
させた。製膜反応終了後、十分な純水でデカンテーショ
ンを繰り返し、未反応分と過剰硫酸および反応により形
成された硫酸を除き、固液分離を行い、真空乾燥機で乾
燥後、乾燥粉を得た。得られた乾燥粉を、回転式チュー
ブ炉で、650℃で30分間加熱処理(焼成)を行い、
酸化チタン/酸化ケイ素被覆アルミニウム粉F4を得
た。この4層膜被覆粉体F4は帯黄白色であり、607
nmに最大反射ピークを有していた。
【0064】(第5層シリカ膜の製膜)30gの酸化チ
タン/酸化ケイ素被覆アルミニウム粉F4に対し、あら
かじめ準備しておいた前記実施例2と同様の緩衝溶液3
(pH:約9.0)を3751gと純水を313mlと
を入れ、28kHz、600Wの超音波浴槽中で超音波
をかけながら分散させた。これに、同じくあらかじめ用
意しておいた1563mlのケイ酸ナトリウム水溶液
(SiO2濃度:10wt%)を2.67ml/分で徐
々に添加し、表面にシリカ膜を析出させた。ケイ酸ナト
リウム水溶液添加終了後、さらに2時間反応させ、未反
応原料をすべて反応させた。製膜反応終了後、シリカ製
膜粉を含むスラリーを十分な水でデカンテーションを繰
り返し、洗浄した。洗浄後、シリカ製膜粉をバットに入
れ、沈降分離し、上液を捨てた後、乾燥機で空気中で1
50℃、8時間乾燥し、酸化チタン/酸化ケイ素被覆ア
ルミニウム粉F5を得た。
タン/酸化ケイ素被覆アルミニウム粉F4に対し、あら
かじめ準備しておいた前記実施例2と同様の緩衝溶液3
(pH:約9.0)を3751gと純水を313mlと
を入れ、28kHz、600Wの超音波浴槽中で超音波
をかけながら分散させた。これに、同じくあらかじめ用
意しておいた1563mlのケイ酸ナトリウム水溶液
(SiO2濃度:10wt%)を2.67ml/分で徐
々に添加し、表面にシリカ膜を析出させた。ケイ酸ナト
リウム水溶液添加終了後、さらに2時間反応させ、未反
応原料をすべて反応させた。製膜反応終了後、シリカ製
膜粉を含むスラリーを十分な水でデカンテーションを繰
り返し、洗浄した。洗浄後、シリカ製膜粉をバットに入
れ、沈降分離し、上液を捨てた後、乾燥機で空気中で1
50℃、8時間乾燥し、酸化チタン/酸化ケイ素被覆ア
ルミニウム粉F5を得た。
【0065】(第6層チタニア膜の製膜)20gの上記
粉体F5に対し、前記実施例4と同様の緩衝溶液4を3
751mlと313mlの純水を用意し、その混合液中
に粉体F5を、上記シリカ製膜時と同様に、超音波浴槽
中で十分に分散した。その後、液の温度を50〜55℃
に保ちながら、あらかじめ用意しておいた、1563m
lの硫酸チタニル水溶液(TiO2、15w%)を1.
25ml/分の一定速度で徐々に滴下し、添加後3時間
反応を行った。製膜反応終了後、十分な純水でデカンテ
ーションを繰り返し、未反応分と過剰硫酸および反応に
より形成された硫酸を除き、固液分離を行い、真空乾燥
機で乾集後、乾燥粉を得た。得られた乾燥粉を、回転式
チューブ炉で、650℃で30分間加熱処理(焼成)を
行い、酸化チタン/酸化ケイ素被覆アルミニウム粉Fを
得た。この6層膜被覆粉体Fは淡赤白色であり、718
nmに最大反射ピークを有していた。
粉体F5に対し、前記実施例4と同様の緩衝溶液4を3
751mlと313mlの純水を用意し、その混合液中
に粉体F5を、上記シリカ製膜時と同様に、超音波浴槽
中で十分に分散した。その後、液の温度を50〜55℃
に保ちながら、あらかじめ用意しておいた、1563m
lの硫酸チタニル水溶液(TiO2、15w%)を1.
25ml/分の一定速度で徐々に滴下し、添加後3時間
反応を行った。製膜反応終了後、十分な純水でデカンテ
ーションを繰り返し、未反応分と過剰硫酸および反応に
より形成された硫酸を除き、固液分離を行い、真空乾燥
機で乾集後、乾燥粉を得た。得られた乾燥粉を、回転式
チューブ炉で、650℃で30分間加熱処理(焼成)を
行い、酸化チタン/酸化ケイ素被覆アルミニウム粉Fを
得た。この6層膜被覆粉体Fは淡赤白色であり、718
nmに最大反射ピークを有していた。
【0066】〔実施例7〕(半透明層を含む粉体) (第1層シリカ膜の製膜)30gの板状鉄粉(平均粒径
30μm)を、あらかじめ158.6gのエタノールに2
2.8gのシリコンエトキシドを溶解した溶液中で分散
した後、撹拌しながら、あらかじめ用意しておいた2
2.8gのアンモニア水(29%)および30.4gの脱
イオン水の混合溶液を添加した。添加後、5時間、常温
で反応させた。反応後、十分なエタノールで希釈洗浄
し、濾過し、真空乾燥機で110℃、3時間乾燥した。
乾燥後、回転式チューブ炉を用いて、窒素雰囲気中で8
00℃で30分間熱処理(焼成)を施し、冷却し、シリ
カ被覆鉄粉G1を得た。
30μm)を、あらかじめ158.6gのエタノールに2
2.8gのシリコンエトキシドを溶解した溶液中で分散
した後、撹拌しながら、あらかじめ用意しておいた2
2.8gのアンモニア水(29%)および30.4gの脱
イオン水の混合溶液を添加した。添加後、5時間、常温
で反応させた。反応後、十分なエタノールで希釈洗浄
し、濾過し、真空乾燥機で110℃、3時間乾燥した。
乾燥後、回転式チューブ炉を用いて、窒素雰囲気中で8
00℃で30分間熱処理(焼成)を施し、冷却し、シリ
カ被覆鉄粉G1を得た。
【0067】(第2層チタニア膜の製膜)セパラブルフ
ラスコ中で30gの上記シリカ被覆粉体G1を、あらか
じめ198.3gのエタノールに17.9gのチタンイソ
プロポキシドを加えた液中に分散した後、撹拌しなが
ら、あらかじめ用意しておいた30.4gの純水を47.
9gのエタノールに混合した溶液を1時間かけて、滴下
した。滴下後、5時間、常温で反応させた。反応後、十
分なエタノールで希釈洗浄し、濾過し、真空乾燥機で1
10℃、3時間乾燥し、酸化チタン/酸化ケイ素被覆鉄
粉G2を得た。この酸化チタン膜の平均膜厚は93nm
であり、粉体G2は750nmに分光反射曲線のピーク
波長を有し、淡赤色であった。
ラスコ中で30gの上記シリカ被覆粉体G1を、あらか
じめ198.3gのエタノールに17.9gのチタンイソ
プロポキシドを加えた液中に分散した後、撹拌しなが
ら、あらかじめ用意しておいた30.4gの純水を47.
9gのエタノールに混合した溶液を1時間かけて、滴下
した。滴下後、5時間、常温で反応させた。反応後、十
分なエタノールで希釈洗浄し、濾過し、真空乾燥機で1
10℃、3時間乾燥し、酸化チタン/酸化ケイ素被覆鉄
粉G2を得た。この酸化チタン膜の平均膜厚は93nm
であり、粉体G2は750nmに分光反射曲線のピーク
波長を有し、淡赤色であった。
【0068】(第3層シリカ膜の製膜)20gの上記粉
体G2(平均粒径2μm)を、あらかじめ158.6gの
エタノールに22.8gのシリコンエトキシドを溶解し
た溶液中で分散した後、撹拌しながら、あらかじめ用意
しておいた22.8gのアンモニア水(29%)および
30.4gの脱イオン水の混合溶液を添加した。添加
後、5時間、常温で反応させた。反応後、十分なエタノ
ールで希釈洗浄し、濾過し、真空乾燥機で110℃、3
時間乾燥した。乾燥後、回転式チューブ炉を用いて、窒
素雰囲気中で800℃で30分間熱処理(焼成)を施
し、冷却し、シリカ被覆鉄粉G3を得た。
体G2(平均粒径2μm)を、あらかじめ158.6gの
エタノールに22.8gのシリコンエトキシドを溶解し
た溶液中で分散した後、撹拌しながら、あらかじめ用意
しておいた22.8gのアンモニア水(29%)および
30.4gの脱イオン水の混合溶液を添加した。添加
後、5時間、常温で反応させた。反応後、十分なエタノ
ールで希釈洗浄し、濾過し、真空乾燥機で110℃、3
時間乾燥した。乾燥後、回転式チューブ炉を用いて、窒
素雰囲気中で800℃で30分間熱処理(焼成)を施
し、冷却し、シリカ被覆鉄粉G3を得た。
【0069】(第4層チタニア膜の製膜)セパラブルフ
ラスコ中で、20gの上記シリカ被覆粉体G3を、あら
かじめ198.3gのエタノールに17.9gのチタンイ
ソプロポキシドを加えた液中に分散した後、撹拌しなが
ら、あらかじめ用意しておいた30.4gの純水を47.
9gのエタノールに混合した溶液を1時間かけて、滴下
した。滴下後、5時間、常温で反応させた。反応後、十
分なエタノールで希釈洗浄し、濾過し、真空乾燥機で1
10℃、3時間乾燥し、酸化チタン/酸化ケイ素被覆鉄
粉G4を得た。
ラスコ中で、20gの上記シリカ被覆粉体G3を、あら
かじめ198.3gのエタノールに17.9gのチタンイ
ソプロポキシドを加えた液中に分散した後、撹拌しなが
ら、あらかじめ用意しておいた30.4gの純水を47.
9gのエタノールに混合した溶液を1時間かけて、滴下
した。滴下後、5時間、常温で反応させた。反応後、十
分なエタノールで希釈洗浄し、濾過し、真空乾燥機で1
10℃、3時間乾燥し、酸化チタン/酸化ケイ素被覆鉄
粉G4を得た。
【0070】(第5層四三酸化鉄層製膜)ウォーターバ
ス中に容器に入れた前記実施例2と同様の弱アルカリ性
緩衝溶液3の2000mlを90℃に保持し、これに酸
化チタン/酸化ケイ素被覆鉄粉G 4を20g加え、十分
に撹拌分散させた。この溶液を撹拌しながら、硫酸第一
鉄(4水塩)0.1M−130mlと硫酸第二鉄0.2M
−130ml酸性混合溶液を3 ml/分で滴下した。滴
下後、撹拌を続けながら2時間反応させた。製膜反応終
了後、十分な純水を用いて、傾斜洗浄にて電解質を除去
した。粉体を固液分離後、110℃で8時間乾燥し、乾
燥終了後、窒素雰囲気の回転式チューブ炉で650℃で
30分間熱処理し酸化チタン/酸化ケイ素/マグネタイ
ト被覆鉄粉Gが得られた。この粉体Gの色は鮮明な赤色
であり、807nmに分光反射曲線のピークを有し、6
0度から見た色は黄色であった。粉体Gの各被覆膜の膜
厚と分光光度特性のピーク位置を下記の表1に示す。
ス中に容器に入れた前記実施例2と同様の弱アルカリ性
緩衝溶液3の2000mlを90℃に保持し、これに酸
化チタン/酸化ケイ素被覆鉄粉G 4を20g加え、十分
に撹拌分散させた。この溶液を撹拌しながら、硫酸第一
鉄(4水塩)0.1M−130mlと硫酸第二鉄0.2M
−130ml酸性混合溶液を3 ml/分で滴下した。滴
下後、撹拌を続けながら2時間反応させた。製膜反応終
了後、十分な純水を用いて、傾斜洗浄にて電解質を除去
した。粉体を固液分離後、110℃で8時間乾燥し、乾
燥終了後、窒素雰囲気の回転式チューブ炉で650℃で
30分間熱処理し酸化チタン/酸化ケイ素/マグネタイ
ト被覆鉄粉Gが得られた。この粉体Gの色は鮮明な赤色
であり、807nmに分光反射曲線のピークを有し、6
0度から見た色は黄色であった。粉体Gの各被覆膜の膜
厚と分光光度特性のピーク位置を下記の表1に示す。
【0071】 表1 膜名 膜厚(nm) ピーク位置(nm) 酸化ケイ素 115 _ 酸化チタン 86 708 酸化ケイ素 132 _ 酸化チタン 29 734 四三酸化鉄 72 807
【0072】
【発明の効果】本発明の粉体は、紫外線または赤外線領
域に反射ピークもしくは透過吸収ボトムを有する分光光
度特性を有することにより、カラーインキ、インク、プ
ラスチック・紙用カラーフィラー、カラートナー、イン
クジェットプリンター用カラーインク、偽造防止用イン
キ、インク、トナー等であって、印刷物、複写物、塗布
物、内填物(フィラー)、とくに有価証券類、カード、
身分証明書、本人証明用、公文書等の偽造防止が必要な
偽造防止対象物に用いる色材組成物に使用することがで
きる。
域に反射ピークもしくは透過吸収ボトムを有する分光光
度特性を有することにより、カラーインキ、インク、プ
ラスチック・紙用カラーフィラー、カラートナー、イン
クジェットプリンター用カラーインク、偽造防止用イン
キ、インク、トナー等であって、印刷物、複写物、塗布
物、内填物(フィラー)、とくに有価証券類、カード、
身分証明書、本人証明用、公文書等の偽造防止が必要な
偽造防止対象物に用いる色材組成物に使用することがで
きる。
【図1】白色の粉体を得るための第1の方法における、
基体粒子と膜被覆粉体の分光光度特性を示すグラフであ
る。
基体粒子と膜被覆粉体の分光光度特性を示すグラフであ
る。
【図2】白色の粉体を得るための第2の方法および実施
例5における、基体粒子と、着色膜(第1層膜)被覆粉
体と、最終膜(第4層膜)被覆粉体の分光光度特性を示
すグラフである。
例5における、基体粒子と、着色膜(第1層膜)被覆粉
体と、最終膜(第4層膜)被覆粉体の分光光度特性を示
すグラフである。
【図3】実施例1で得られた粉体Aの分光光度特性を示
すグラフである。
すグラフである。
【図4】白色に着色した粉体の多層膜を構成する各単位
被膜の分光光度特性を示すグラフである。
被膜の分光光度特性を示すグラフである。
【図5】単色に着色した粉体の多層膜を構成する各単位
被膜の分光光度特性を示すグラフである
被膜の分光光度特性を示すグラフである
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B42D 15/10 531 C09D 11/00 4J037 C09D 11/00 B41J 29/00 Z 4J039 G03G 9/083 G03G 9/08 301 9/09 361 (72)発明者 伊藤 貴裕 東京都西多摩郡日の出町平井8番地1 日 鉄鉱業株式会社内 (72)発明者 岸本 章 東京都西多摩郡日の出町平井8番地1 日 鉄鉱業株式会社内 (72)発明者 星野 希宜 東京都西多摩郡日の出町平井8番地1 日 鉄鉱業株式会社内 (72)発明者 小倉 慎一 東京都西多摩郡日の出町平井8番地1 日 鉄鉱業株式会社内 (72)発明者 中塚 勝人 宮城県仙台市太白区茂庭台四丁目3番5の 1403号 Fターム(参考) 2C005 HA04 HB01 HB09 HB10 JB12 JB13 JB23 2C061 AQ05 AQ06 AR01 CL10 2H005 AA03 AA21 CA22 CB07 CB13 DA04 2H086 BA55 BA59 2H113 AA03 BB02 BB07 BB22 BC04 BC09 BC10 CA39 DA43 DA53 DA54 DA56 DA57 DA62 DA68 EA01 FA43 FA44 4J037 AA04 AA05 AA06 AA08 AA10 AA15 AA18 AA19 AA22 AA25 CA03 CA09 CA11 CA12 CA18 CA24 CC02 CC11 CC12 CC13 CC16 CC22 CC23 CC24 CC26 CC27 CC28 DD11 DD12 EE04 EE18 EE23 EE44 FF02 FF04 FF11 FF22 FF30 4J039 AD09 BA06 BA07 BA09 BA10 BA13 BA17 BA21 BA30 BA32 BA35 BA36 BA37 BA38 CA08 FA02 GA13 GA24
Claims (13)
- 【請求項1】 紫外線または赤外線領域に反射ピークも
しくは透過吸収ボトムを有する分光光度特性を有する粉
体。 - 【請求項2】 基体粒子上に複数の被覆膜を有する多層
膜被覆粉体であることを特徴とする請求項1記載の粉
体。 - 【請求項3】 前記被覆膜が無機物であることを特徴と
する請求項2に記載の粉体。 - 【請求項4】 耐候性を有することを特徴とする請求項
3に記載の粉体。 - 【請求項5】 前記分光光度特性において、可視光領域
に反射ピークもしくは透過吸収ボトムを有することを特
徴とする請求項1に記載の粉体。 - 【請求項6】 前記基体粒子が磁性体であることを特徴
とする請求項2または5記載の粉体。 - 【請求項7】 白色であることを特徴とする請求項1記
載の粉体。 - 【請求項8】 紫外線または赤外線領域に反射ピークも
しくは透過吸収ボトムを有する分光光度特性となるよう
に、基体粒子上に、複数の被覆膜を設けることを特徴と
する粉体の製造方法。 - 【請求項9】 前記被覆膜を無機物とすることを特徴と
する請求項8に記載の粉体の製造方法。 - 【請求項10】 前記分光光度特性が、可視光領域に反
射ピークもしくは透過吸収ボトムを有するようにするこ
とを特徴とする請求項8に記載の粉体の製造方法。 - 【請求項11】 前記基体粒子を磁性体とすることを特
徴とする請求項8または10に記載の粉体の製造方法。 - 【請求項12】 白色にすることを特徴とする請求項8
に記載の粉体の製造方法。 - 【請求項13】 紫外線または赤外線領域に反射ピーク
もしくは透過吸収ボトムを有する分光光度特性を有する
粉体を含有する色材組成物。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000376011A JP2002179947A (ja) | 2000-12-11 | 2000-12-11 | 粉体、その製造方法および色材組成物 |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000376011A JP2002179947A (ja) | 2000-12-11 | 2000-12-11 | 粉体、その製造方法および色材組成物 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002179947A true JP2002179947A (ja) | 2002-06-26 |
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ID=18844934
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Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP (1) | JP2002179947A (ja) |
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2000
- 2000-12-11 JP JP2000376011A patent/JP2002179947A/ja active Pending
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