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JP2002002651A - 二軸配向ポリエチレンナフタレート製品 - Google Patents

二軸配向ポリエチレンナフタレート製品

Info

Publication number
JP2002002651A
JP2002002651A JP2000183960A JP2000183960A JP2002002651A JP 2002002651 A JP2002002651 A JP 2002002651A JP 2000183960 A JP2000183960 A JP 2000183960A JP 2000183960 A JP2000183960 A JP 2000183960A JP 2002002651 A JP2002002651 A JP 2002002651A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
polyethylene naphthalate
biaxially oriented
product
oriented polyethylene
film
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2000183960A
Other languages
English (en)
Inventor
Yoshiyuki Namita
快之 波多
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Individual
Original Assignee
Individual
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Individual filed Critical Individual
Priority to JP2000183960A priority Critical patent/JP2002002651A/ja
Publication of JP2002002651A publication Critical patent/JP2002002651A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 優れた透明性、機械的強度、耐熱性を有する
ポリエチレンナフタレート製品を炭酸飲料、ジュ−ス、
ミネラルウオ−タ等の容器、袋等の包装体やガス隔壁と
して有効に利用することができるようにこの製品にガス
バリア性を付与する。 【解決手段】 二軸配向ポリエチレンナフタレート製品
(成型容器、フィルム)を加熱処理するか、磁場をかけ
ながら加熱処理して製品に炭酸ガス透過率が1.0(cc
・mm/m2・24hr・atm)以下の特性を付与する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、透明性、ガスバリ
ア性、耐熱性及び機械的特性に優れた二軸配向ポリエチ
レンナフタレート製品に関し、特に、優れたガスバリア
性を有し、食品用あるいは飲料物用等の容器、チューブ
あるいは袋等の形態の包装体またはガス隔壁として好適
に使用することができる二軸配向ポリエチレンナフタレ
ート製品に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ポリエチレンナフタレ−ト樹脂は、透明
性、機械的強度、耐熱性、ガスバリア性等に優れた特性
を有し、従って例えば炭酸飲料、ジュ−ス、ミネラルウ
オ−タの如き飲料物の包装用成型品等の素材として採用
されている。しかし、近年、これらポリエチレンナフタ
レ−ト樹脂の成型品に、一層高いガスバリア特性を持た
せるために、例えば、ポリエチレンナフタレ−ト樹脂
に、ガスバリア性樹脂を積層して貼り合わせて包装体を
成型加工する方法が提案されているが、この方法によっ
て形成された包装体は、コストが高く、また使用済みの
包装体をリサクルする際に、ガスバリア性樹脂が不純物
として回収ポリエチレンナフタレ−ト樹脂に混入し、ポ
リエチレンナフタレ−ト樹脂の純度を低下し、再生品の
品質を損なうという問題がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明が解決しようと
する課題は、ポリエチレンナフタレ−ト樹脂自体に優れ
たガスバリア性を持たせて、安価に供給することがで
き、且つポリエチレンナフタレ−ト樹脂のリサイクル性
を向上することができる二軸配向ポリエチレンナフタレ
ート製品を提供することに関し、特に包装用成型品に好
適な二軸配向ポリエチレンナフタレート製品を提供する
ことにある。
【0004】
【問題を解決するための手段】本発明の課題解決手段
は、二軸配向ポリエチレンナフタレートから形成された
二軸配向ポリエチレンナフタレート製品であって、炭酸
ガス透過率が1.0(cc・mm/m2・24hr・atm)以下である
特性を有することを特徴とする二軸配向ポリエチレンナ
フタレート製品を提供することにある。
【0005】本発明の上記課題解決手段において、二軸
配向ポリエチレンナフタレート製品の炭酸ガス透過率
は、0.6(cc・mm/m2・24hr・atm)以下、特に0.3(c
c・mm/m2・24hr・atm)以下であるのが好ましい。また、
この二軸配向ポリエチレンナフタレートは、ナフタレン
ジカルボン酸を主たる酸成分とし、エチレングリコール
を主たるグリコール成分とするのが好ましい。
【0006】ポリエチレンナフタレート製品の炭酸ガス
透過率が1.0(cc・mm/m2・24hr・atm)以下である特性
を有すると、炭酸飲料、ジュ−ス、ミネラルウオ−タの
如き飲料物内の炭酸ガスが抜けることがなく、従って特
にこれらの飲料物等の包装用成型品(容器、袋、チュー
ブ等)やガス隔壁材料として用いるのに実用上好適であ
ることを確認した。
【0007】このような低い炭酸ガス透過率は、ポリエ
チレンナフタレートの分子配向を促進することによって
得られるが、これは、包装用成型品自体を磁場をかける
ことなく又は磁場をかけながら加熱処理を行うことによ
り達成することができることが確認された。このような
処理を施すと、ポリエチレンナフタレート製品の分子配
向が良好に促進され、その結果、炭酸飲料、ジュ−ス、
ミネラルウオ−タ等の飲料物内のガスが容器、袋等の包
装用成型品を透過するのを抑制して充分なガスバリア性
が得られる。
【0008】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態を述べ
ると、本発明は、二軸配向ポリエチレンナフタレートか
ら成型された包装用成型品またはフィルムを製品対象と
しており、この製品は、炭酸ガス透過率が1.0(cc・m
m/m2・24hr・atm)以下である特性を有するが、この特性
は、二軸配向ポリエチレンナフタレート樹脂から包装用
成型品(容器、袋等)またはフィルムを成型加工した
後、これを磁場をかけることなく加熱処理したり、磁場
をかけながら加熱処理して付加的分子配向処理を施すこ
とによって得られる。
【0009】特に、この製品の二軸配向ポリエチレンナ
フタレートの炭酸ガス透過率は、0.6(cc・mm/m2・24
hr・atm)以下であるのが好ましく、更に0.3(cc・mm/
m2・24hr・atm)以下であるのが一層好ましい。
【0010】このように、二軸配向ポリエチレンナフタ
レート樹脂で成型加工された包装用成型品(例えば容
器)の如き製品を加熱処理すると、ガスバリア性を大幅
に改良することができ、更に磁場をかけながら加熱処理
すると、驚くべきことに、単に加熱処理することで得ら
れるガスバリア性に較べ、加熱処理時間を大幅に短縮し
ても優れたガスバリア性を付与することができることを
確認した。
【0011】更に、詳細に述べると、二軸配向ポリエチ
レンナフタレート製品のガスバリア性を改良する分子配
向処理方法は、以下の3つの方法のいずれかによって有
効に達成することができる。 (1)二軸配向ポリエチレンナフタレート製品を、二軸
配向ポリエチレンナフタレートのガラス転移温度(Tg
℃)より低い所定の温度範囲である(Tg−5℃)〜
(Tg−30℃)の温度で0.1〜1500時間、加熱
処理する方法。 (2)二軸配向ポリエチレンナフタレート製品を、二軸
配向ポリエチレンナフタレートのガラス転移温度(Tg
℃)より高い所定の温度範囲である(Tg+25℃)〜
(Tg+5℃)の温度で0.5〜10分間、加熱処理
し、その後、室温に冷却する方法。 (3)二軸配向ポリエチレンナフタレート製品を、二軸
配向ポリエチレンナフタレートのガラス転移温度(Tg
℃)より低い(Tg−30℃)から二軸配向ポリエチレ
ンナフタレートの融点(Tm℃)より低い(Tm−20
℃)の範囲の温度で、高い磁場をかけながら30秒〜5
00時間加熱処理する方法。 ここで、二軸配向ポリエチレンナフタレートのガラス転
移温度(Tg℃)、融点(Tm℃)は、延伸温度、延伸
倍率、熱固定温度などの製膜条件によって異なるが、そ
れぞれ約123℃程度、約265℃程度である。
【0012】なお、上記(1)乃至(3)の方法におい
て用いられるポリエチレンナフタレートのガラス転移温
度(Tg)及び融点(Tm)は、次のような方法によっ
て求めることができる。 (ガラス転移温度(Tg)の測定法)二軸配向ポリエチ
レンナフタレート製品のガラス転移温度(Tg)は、差
動走査熱量計(DSC)を用い、製品の一部試料10m
gを、窒素気流中で10℃/分で昇温していったとき、
ベースラインから偏奇しはじめる温度と新たなベースラ
インに戻る温度の算術平均、もしくはTgに吸熱ピーク
が現れる時は、この吸熱ピークの最大値を示す温度をT
g(℃)として求める。 (融点(Tm)の測定法)二軸配向ポリエチレンナフタ
レート製品の融点(Tm)は、ガラス転移温度(Tg)
の測定と同様に差動走査熱量計(DSC)を用い、製品
の一部試料10mgを、窒素気流中、10℃/分で昇温
していったとき、融解の吸熱ピークの最大値を示す温度
をTm(℃)として求める。
【0013】本発明の製品は、ナフタレンジカルボン酸
を主たる酸成分とし、エチレングリコールを主たるグリ
コール成分とする二軸配向ポリエチレンナフタレートか
ら成型されるのが好ましい。
【0014】ここに「主たる」とは、70モル%を超
え、好ましくは、80モル%を超えることを意味する。
従って、本発明に用いられる二軸配向ポリエチレンナフ
タレートは、30モル%未満の他の成分が共重合された
もの、または30モル%未満の他の成分が混合体として
含有されたものも含まれる。
【0015】本発明において、「ナフタレンジカルボン
酸」とは、例えば、2,6−ナフタレンジカルボン酸、
2,7−ナフタレンジカルボン酸、及びそのエステル形
成性誘導体を主たる対象とするが、その一部(30モル
%未満)を、他のジカルボン酸、例えばシュウ酸、マロ
ン酸、コハク酸、アジピン酸、セバシン酸、ドデカンジ
カルボン酸等の脂肪族ジカルボン酸;またテレフタル
酸、イソフタル酸、4,4′−ジフェニルジカルボン
酸、ジフェノキシエタン−4,4′−ジカルボン酸、ジ
フェニルスルホン−4,4′−ジカルボン酸、ジフェニ
ルエーテル−4,4′−ジカルボン酸等の芳香族ジカル
ボン酸;ヘキサヒドロテレフタル酸、デカリンジカルボ
ン酸等の脂環族ジカルボン酸;グリコール酸、p−オキ
シ安息香酸等のオキシ酸などで置換してもよい。また酸
成分のエステル形成性誘導体としては、低級アルキルエ
ステル、フェニルエステル、酸無水物等を挙げることが
できる。
【0016】更に、「グリコール成分」とは、エチレン
グリコールを主たる対象とするが、その一部(30モル
%未満)を、他のグリコール、例えばテトラメチレング
リコール、プロピレングリコール、1,3−ブタンジオ
ール、ネオペンチルグリコール等の脂肪族ジオール;シ
クロヘキサンジメタノール、トリシクロデカンジメチロ
ール等の脂環族ジオール;ビスフェノールA、ビスフェ
ノールS、ビスヒドロキシエトキシビスフェノールA、
テトラブロモビスフェノールA等、芳香族ジオール等で
置換してもよい。また、通常のポリエステルの如く、燐
等の熱安定剤、ヒンダードフェノール等の抗酸化剤、ベ
ンゾトリアゾール、ヒドロキシベンゾフェノン、シアノ
アクリレート等の紫外線吸収剤、テラゾールブルー等の
顔料、染料、タルク等の核剤、高級脂肪酸塩等の結晶化
促進剤、離型剤、酸化金属物等を添加してもよいことは
もちろんである。
【0017】本発明に用いられるポリエチレンナフタレ
ート(以下でPENと略称することがある)は、実質的
に線状で架橋効果が生じない範囲の量、例えば全酸成分
に対し2モル%以下の量で、3官能以上のポリカルボン
酸またはポリヒドロキシ化合物、例えばトリメリット
酸、ペンタエリスリトール等を共重合したものも包含さ
れる。
【0018】本発明に用いられるポリエチレンナフタレ
ートは、従来からのポリエステルの製造方法を適用して
製造することができるが、エステル交換法、すなわちナ
フタレンジカルボン酸の低級アルキルエステルとエチレ
ングリコールとを反応させて製造するのが好ましく、こ
の反応においてナフタレンジカルボン酸の低級アルキル
エステルの一部(例えば20モル%以下)を他の酸成分
で置換してもよく、またグリコールの一部(例えば20
モル%以下)を他のグリコール成分で置換してもよい。
ナフタレンジカルボン酸の低級アルキルエステルとして
は、例えば、ジメチルエステル、ジエチルエステル、ジ
プロピルエステル等を挙げることができ、特にジメチル
エステルが好ましい。
【0019】本発明に用いられるポリエチレンナフタレ
ートポリマーは、0.4〜0.9(dl/g)の固有粘
度を有するのが好ましい(この固有粘度は、1,1,
2,2−テトラクロルエタン/p−クロルフェノ−ル
(1:3重量比)混合溶媒で、35℃で測定)。ポリエ
チレンナフタレートポリマーは、機械的強度が要求され
る炭酸飲料、ジュ−ス、ミネラルウオ−タ等の容器や袋
等の包装体の素材として用いられるので、固有粘度の大
きいPENポリマーが求められる。このような大きな固
有粘度を有するPENポリマーは、例えば、次のように
して得られる。即ち、固有粘度が0.4〜0.6(dl
/g)程度のポリエチレンナフタレートポリマーを公知
の方法で溶融重合し、しかる後、溶融重合法で得られた
ポリマーペレットを固相重合して、固有粘度0.7〜
0.9(dl/g)のポリエチレンナフタレートポリマ
ーを得ることができる。
【0020】このポリマーペレットを110〜130
℃、2〜4時間空気中で加熱して、少なくとも表層を結
晶化し、140〜170℃で3〜6時間除湿乾燥して、
ペレット中の水分を50ppm以下として、押出し機や
成型機に供給する。
【0021】このようにして得られたポリマーを用い
て、本発明の二軸配向ポリエチレンナフタレート製品を
製造する代表的方法を以下に説明する。
【0022】一つは、二軸配向ポリエチレンナフタレー
トフイルムの形態で製造する方法である。
【0023】これは、未延伸シートを得る方法及び縦方
向に一軸延伸する方法等の従来公知の方法で行なうこと
ができる。例えば、原料のポリエチレンナフタレートを
ペレット状に成型し、熱風乾燥又は真空乾燥した後、溶
融押出し、Tダイよりシート状に押出して、静電印加法
等により冷却ドラムに密着させ、冷却固化させて、未延
伸シートを得る。次いで、得られた未延伸シートを複数
のロール群及び/又は赤外線ヒーター等の加熱装置を介
してポリエチレンナフタレートのガラス転移温度Tg℃
(共重合割合によって異なるが、ホモPENのTg℃
は、約123℃である)から(Tg+70℃)までの範
囲内に加熱し、一段又は多段縦延伸する。延伸倍率は、
通常2.5倍〜6倍の範囲で、続く横延伸が可能な範囲
とする必要がある。
【0024】次に、上記のようにして得られた縦方向に
一軸延伸されたポリエチレンナフタレートフイルムを、
Tg〜(Tg+70℃)の温度範囲内で横延伸し、次い
で熱固定する。横延伸倍率は通常3〜6倍であり、ま
た、縦、横延伸倍率の比は、得られた二軸延伸フイルム
の物性を測定し、好ましい特性を有するように適宜調整
する。
【0025】ポリエチレンナフタレートフイルムの厚み
は、用途に応じて特に限定されないが、好ましくは50
〜500μm程度のものが使用される。延伸倍率は、厚
みにもよるが、面積倍率で2〜16倍程度が採用され
る。
【0026】このポリエチレンナフタレートフィルム
は、熱固定しても、熱固定しなくてもよいが、熱固定す
る場合には、これは、150〜245℃で通常5〜30
0秒間行われる。
【0027】このようにして得られたフイルムはそのま
まガス隔壁等の適宜の目的で使用することができるが、
このフィルムを所定の形状の包装用成型品に成型加工し
てポリエチレンナフタレート製包装用成型品(容器、袋
等)の形態で使用することができる。
【0028】もう一つは、本発明の二軸配向ポリエチレ
ンナフタレートプリフォームを経て適宜の製品、例えば
ボトルを製造する方法である。
【0029】これは、上記ポリエチレンナフタレートペ
レットを射出成型してプリフォームを形成し、このプリ
フォームを例えば130〜165℃、好ましくは135
〜160℃の成型温度にし、型面を予め70〜150℃
に加熱したブロー成型金型に入れて、延伸ロッドにより
プリフォームを軸方向に延伸すると共に、プリフォーム
内に高圧流体を吹き込んで2軸延伸ブロー成型すること
によりボトルを製造する方法である。プリフォームに対
するボトルの延伸倍率を面積比で約6倍以上、好ましく
は8〜15倍となるよう大きさを設定する。
【0030】2方向の延伸倍率については、ボトルの軸
方向には1.5〜3.0倍、好ましくは2.0〜2.5
倍に、またボトルの周方向には3.0〜5.0倍、好ま
しくは3.5〜4.5倍の範囲で適宜設定する。
【0031】このポリエチレンナフタレート製ボトル
は、熱固定しても、熱固定しなくてもよいが、熱固定す
る場合には、高速成型の制限から、成型金型中に長く入
れておくことができないという問題はあるが、温度の高
い成型金型でブローと熱固定の両方を行った後、同一金
型内に冷却空気を吹き込んで、金型から製品を取り出せ
ばよい。
【0032】上記の2つのいずれかの方法で製造された
PENフイルム、このPENフィルムから成型されたP
EN包装用成型品(容器、袋)またはPENプリフォー
ムから製造された成型品(ボトル)を既に述べた3つの
方法のいずれかの方法によって分子配向処理してガスバ
リア性に優れているPEN製品が得られる。
【0033】ここで「ガスバリア性に優れている」と
は、炭酸ガス、酸素及び水蒸気等のガスを通し難く、炭
酸ガス透過率、酸素透過率および水蒸気透過率(透湿
度)等が小さく、ガス不透過性に優れていることを意味
する。
【0034】ところで、PENは、未延伸状態に比較し
て、延伸面積倍率が大きくなると、ガスバリア性が向上
してガスを透過し難くなる。また同じ延伸PENフイル
ムを熱固定の有無に関連して比較すると、延伸PENフ
ィルムは、熱固定によってガスバリア性が若干向上す
る。しかし、これら両者の差は僅かである。一方、上述
の加熱処理を施すことによって、ガスバリア性は大幅に
向上する。特に、加熱処理に加えて、これに併行して成
型品に強い磁場をかけると、ガスバリア性の大幅な向上
と加熱処理時間の著しい短縮化を実現することができ
る。その理由は明らかではないが、加熱処理に加えて、
これに併行して磁場をかけると、ポリエチレンナフタレ
ートの高分子鎖の配向が一層促進するためと思われる。
【0035】成型品にかける磁場の大きさは、特に限定
されないが、加熱処理する温度、時間は、磁場の大きさ
によって左右され、磁場の大きさが小さければ、加熱処
理温度にも依存するが、加熱処理時間は充分長くなけれ
ばならない。磁束密度が最大30T(テスラ)程度、好
ましくは、0.002〜20.0T(テスラ)、更に好
ましくは、0.02〜20.0T(テスラ)、最も好ま
しくは、0.1〜20.0T(テスラ)で、30秒〜5
00時間加熱処理することで、所望のガスバリア性、す
なわち、所望の炭酸ガス透過率、酸素透過率及び水蒸気
透過率(透湿度)を有するポリエチレンナフタレート包
装用成型品を得ることができる。
【0036】ソレノイドコイル等を用いて磁場をかけな
がら加熱することができるが、この場合、二軸配向ポリ
エチレンナフタレート製品を搬送しながら、磁場をかけ
てもよいし、製品を静置した状態で、加熱しながら磁場
をかけてもよい。二軸配向ポリエチレンナフタレート製
品を磁場をかけながら加熱処理する際、製品を静置した
状態で、磁場を印加する方向は、当該製品に対して垂直
であってもよいし、斜め又は水平であってもよい。
【0037】磁場発生手段としては、特に限定されない
が、上記のソレノイドコイルに代表されるコイル等の
外、永久磁石等であってもよいし、間欠的に磁場を発生
する装置(パルス磁場発生装置等)であってもよい。
【0038】ガスバリア性が改良されるメカニズムは、
明確ではないが、上述のような加熱処理温度、加熱処理
時間、磁場の組み合わせで処理すると、これら処理前の
二軸配向されたポリエチレンナフタレート製品が有する
結晶、非晶構造の入り交じった不完全な構造が、一層最
密充填され、安定した構造に変化するため、ガスを透過
し難くする構造に変化していくことによるものと考えら
れる。この処理で用いられる高い磁場は、上記現象を一
層促進するものと考えられる。
【0039】二軸配向ポリエチレンナフタレート製品の
熱的寸法安定性を得るために、150〜245℃で熱固
定をしたもの及び熱固定しないものをそれぞれ分子配向
の目的で加熱処理すると、いずれも加熱処理の比較的短
い初期段階では、ガスバリア性が若干低下し、その後向
上することが実験の結果判明した。このような現象は、
二軸配向ポリエチレンナフタレート製品が有する結晶、
非晶構造の入り交じった不完全な構造が加熱処理の初期
段階では一旦ルーズな構造に変化することによって生
じ、この現象は、その後、一層最密充填されて安定した
構造にゆっくりと変化することによって解消されるもの
と考えられる。従って、ガスバリア性が低下する加熱処
理の初期で処理が終了することは避けるべきである。
【0040】このようにして二軸配向されたポリエチレ
ンナフタレート製品(包装用成型品またはフィルム)
は、前述の通り、ガラス転移温度より低い温度で長時間
加熱処理する方法や、ガラス転移温度より高く且つ比較
的ガラス転移温度に近い温度で短時間加熱処理する方法
や、ガラス転移温度より低い(Tg−30℃)から、融
点より低い通常の熱固定温度(Tm−20℃)までの範
囲で磁場をかけながら加熱処理する方法によって、ガス
バリア性は飛躍的に向上するが、その際、飲料物等のガ
ス拡散を抑制するのに適した製品の炭酸ガス透過率は、
1.0(cc・mm/m2・24hr・atm)以下であることが確認さ
れた。特に、この包装用成型品の二軸配向ポリエチレン
ナフタレートの炭酸ガス透過率が0.6(cc・mm/m2・24
hr・atm)以下、更に0.3(cc・mm/m2・24hr・atm)以下
であると、ガスの拡散が一層抑制されることが確認され
ている。
【0041】なお、上記の加熱処理は、二軸配向ポリエ
チレンナフタレート製品に予め表面処理、印刷及び其の
他の表面加工処理を施した後に行ってもよい。この場
合、温度と磁場の組み合わせの程度は、このような表面
処理等を行うことなく加熱処理する場合とは若干異なる
と思われる。なお、この表面処理は、製品のリサイクル
に支障がない成分を用いて行われるのが好ましい。
【0042】既に述べたように、二軸配向されたポリエ
チレンナフタレート製品は、熱固定されたもの及び熱固
定されていないもののいずれをも包含する。ここで、
「熱固定」とは、PENフイルムあるいはPEN成型品
を二軸配向(二軸延伸)後、寸法安定性を得るため配向
温度(縦、横延伸温度)以上で、熱をかけること(Heat
set)を意味し、「加熱処理」とは、その後分子配向の目
的で上記の条件で磁場をかけながら又はかけることなく
加熱して処理することを意味する。
【0043】PEN成型品、PENフイルム等の製品
は、加熱処理温度がPENのガラス転移温度(共重合割
合によって異なるが、ホモPENのTg℃は、約123
℃)より低い温度であれば特に問題ないが、加熱処理温
度がTg℃以上の場合は、熱収縮して大きく寸法変化す
るので、予め150〜(Tm−20℃=245℃)で熱
固定したものを使用することが好ましい。
【0044】また、PEN成型品、PENフイルム等を
ガラス転移温度Tg℃より低い温度で加熱処理した後、
ガラス転移温度Tg℃より充分高い温度でごく短時間処
理する場合でも熱収縮するので、この場合も、予め15
0〜245℃で熱固定しておいて、加熱処理するとよ
い。
【0045】なお、近年、ジュース、茶、スポーツドリ
ンク等の清涼飲料水の需要の増大に対応するため、内容
物を高温で殺菌した後、冷却することなく、80〜95
℃の温度に加熱された状態で熱間充填して生産効率を向
上することが試みられている。二軸配向PEN成型品
(容器)またはPENフイルムをこのような温度で使用
する場合、二軸配向PEN樹脂のガラス転移温度Tg℃
より充分低いので、特に問題が生ずることはない。本発
明に必要な特性値を達成する方法について述べてきた
が、これら特性値を満足するものであれば、PEN成型
品又はPENフィルム等の製品を処理する方法は、これ
らに限定されるものではない。
【0046】
【実施例】以下に、本発明の幾つかの実施例を比較例と
共に説明するが、本発明はこれに限定されるものではな
い。
【0047】(評価方法)先ず、本発明のポリエチレン
ナフタレート成型品(以下成型容器と称する)およびポ
リエチレンナフタレートフイルムの物性値の評価方法を
以下に述べる。
【0048】炭酸ガス透過率測定及び酸素透過率測定
は、23℃で、JIS K7126B法に準拠して行っ
た。炭酸ガス透過率、酸素透過率の単位は、(cc・mm/m2
・24hr・atm)である。ブロー成型容器の場合、測定の簡
便化のため、表面形状の複雑な容器ではなく、カプセル
状に成型して、ポリエチレンナフタレート容器の平坦部
より矩形試料を採取し、重量、密度、表面積から平均厚
みを算出して、計算した。
【0049】(実施例1乃至5及び比較例1乃至2)ジ
メチル−2,6−ナタレンジカルボキシレ−ト及びエチ
レングリコ−ルから、常法により製造したホモポリエチ
レンナフタレート(PEN)樹脂を固相重合して使用し
た。PEN樹脂の固有粘度(IV)は0.70(dl/
g)であった。このポリエチレンナフタレ−ト樹脂から
厚み600μmの未延伸原反を形成し、135℃で、1
分加熱して、1000%/分の延伸スピードで、面積倍
率6倍になるよう同時二軸延伸し、225℃で30秒間
熱固定して、厚さ100μmのポリエチレンナフタレー
トフイルムを得た。
【0050】このようにして得られたポリエチレンナフ
タレートフイルムを空気オーブン中で加熱処理するが、
実施例1では、108℃で、1時間加熱処理し、実施例
2では、108℃で、10時間加熱処理し、実施例3で
は、108℃で、50時間加熱処理し、実施例4では、
108℃で、500時間加熱処理し、実施例5では、1
08℃で、1500時間加熱処理した。また、比較例1
では、上記フィルムを空気オーブン中で加熱処理しなか
ったし、比較例2では、フィルムを空気オーブン中で加
熱処理したが、これは、108℃で、0.5時間の加熱
処理であった。これらの実施例1乃至5と比較例1乃至
2の製品の炭酸ガス透過率、酸素ガス透過率を測定した
結果は、次の表1の通りであった。
【0051】
【表1】
【0052】表1から解るように、二軸配向されたポリ
エチレンナフタレートフイルムを108℃、1時間加熱
処理して得られた本発明の実施例1のフィルムは、炭酸
ガス透過率が1.0(cc・mm/m2・24hr・atm)、酸素ガス
透過率が0.33(cc・mm/m2・24hr・atm)であり、ポリ
エチレンナフタレートフイルムを加熱処理してない比較
例1のフィルムに比較して、炭酸ガス透過率、酸素ガス
透過率が共に小さく、従って実施例1のフィルムは、ガ
スバリア性に優れた二軸配向ポリエチレンナフタレート
フイルムであることを示している。
【0053】二軸配向されたポリエチレンナフタレート
フイルムを108℃、10時間加熱処理して得られた本
発明の実施例2のフィルムは、炭酸ガス透過率が0.6
(cc・mm/m2・24hr・atm)、酸素ガス透過率が0.23(c
c・mm/m2・24hr・atm)で、炭酸ガス透過率、酸素ガス透
過率が共に実施例1よりも小さく、これは、ガスバリア
性に一層優れた二軸配向ポリエチレンナフタレートフイ
ルムであることを示している。
【0054】二軸配向されたポリエチレンナフタレート
フイルムを108℃、50時間加熱処理して得られた本
発明の実施例3のフィルムは、炭酸ガス透過率が0.3
(cc・mm/m2・24hr・atm)、酸素ガス透過率が0.10(c
c・mm/m2・24hr・atm)で、これは、炭酸ガス透過率、酸
素ガス透過率が実施例1及び2よりも更に小さく、ガス
バリア性に更に一層優れた二軸配向ポリエチレンナフタ
レートフイルムであることを示している。同様にして、
実施例4及び5に示すように、加熱処理時間が更に長く
なると、炭酸ガス透過率、酸素ガス透過率が一層小さく
なることが解る。
【0055】(実施例6乃至10及び比較例3乃至4)
ジメチル−2,6−ナタレンジカルボキシレ−ト及びエ
チレングリコ−ルから、常法により製造したホモポリエ
チレンナフタレート(PEN)樹脂を固相重合して使用
した。PEN樹脂の固有粘度(IV)は0.72(dl
/g)であった。このポリエチレンナフタレ−ト樹脂を
用いて、名機製作所社製M−100射出成型機により予
備成型体を成型した。次に、この予備成型体をコーププ
ラスト社(CORPOPLAST社)製のLB−01E
成型機で二軸延伸ブロ−し、500mlの容器を形成し
た。このようにして得られたボトルの側壁部の凹凸のな
い部分より、厚さ75μmのポリエチレンナフタレート
片(容器片)を切り出し、これを空気オーブン中で磁束
密度5.0T(テスラ)の磁場を厚み方向にかけなが
ら、ポリエチレンナフタレートボトルのガラス転移温度
(Tg=123℃)より低い温度で空気オーブン中で以
下の条件で加熱処理した。実施例6では容器片を113
℃で0.25時間加熱処理し、実施例7では、113℃
で2時間加熱処理し、実施例8では、113℃で10時
間間加熱処理し、実施例9では、113℃で150時間
加熱処理し、実施例10では、113℃で500時間加
熱処理した。また、比較例3では、上記容器片を全く加
熱処理しなかったし、比較例4では、容器片を空気オー
ブン中で113℃で0.1時間加熱処理した。これらの
実施例6乃至10と比較例3及び4との容器片の炭酸ガ
ス透過率、酸素ガス透過率を測定した結果は表2の通り
であった。
【0056】
【表2】
【0057】表2から解るように、容器片を空気オーブ
ン中で、磁束密度5.0T(テスラ)の磁場をかけなが
ら、113℃で、0.25時間加熱処理して得られた実
施例6の容器片は、炭酸ガス透過率が1.0(cc・mm/m2
・24hr・atm)、酸素ガス透過率が0.34(cc・mm/m2
24hr・atm)であり、加熱処理も磁場かけもしていない比
較例3の容器片に比較して、炭酸ガス透過率、酸素ガス
透過率が共に小さく、実施例6の容器は、ガスバリア性
に優れた二軸配向ポリエチレンナフタレート容器である
ことを示している。
【0058】容器片を空気オーブン中で、磁束密度5.
0T(テスラ)の磁場をかけながら、113℃で更に長
い2時間加熱処理して得られた実施例7の容器片は、炭
酸ガス透過率が0.5(cc・mm/m2・24hr・atm)、酸素ガ
ス透過率が0.25(cc・mm/m2・24hr・atm)であり、炭
酸ガス透過率、酸素ガス透過率が共に実施例6よりも一
層小さく、実施例7の容器は、ガスバリア性に一層優れ
た二軸配向ポリエチレンナフタレート容器であることを
示している。
【0059】容器片を空気オーブン中で、磁束密度5.
0T(テスラ)の磁場をかけながら、113℃で実施例
6及び7よりも更に長い10時間加熱処理して得られた
実施例8の容器片は、炭酸ガス透過率が0.3(cc・mm/
m2・24hr・atm)、酸素ガス透過率が0.10(cc・mm/m2
・24hr・atm)であり、炭酸ガス透過率、酸素ガス透過率
が共に実施例6及び7よりも更に小さく、実施例8の容
器は、ガスバリア性に更に一層優れた二軸配向ポリエチ
レンナフタレート容器であることを示している。同様に
して、実施例9及び10に示すように、加熱処理時間が
更に長くなると、炭酸ガス透過率、酸素ガス透過率が一
層小さくなることが解る。
【0060】実施例6乃至10を実施例1乃至5と比較
すると、実施例6乃至10は、磁場をかけ、且つ加熱処
理温度を若干高くしていることを除いて実施例1乃至5
とほぼ同じ条件で処理しているが、磁場をかけない実施
例1乃至5に比較して、大幅に時間を短縮して、同等の
効果が得られることが理解される。また、実施例4と実
施例10とを比較すると解るように、加熱処理温度及び
処理時間がほぼ同じ場合には、磁場をかけると、ガスバ
リアー特性が大幅に向上する。
【0061】(実施例11乃至13及び比較例1、5)
ジメチル−2,6−ナタレンジカルボキシレ−ト及びエ
チレングリコ−ルから、常法により製造したホモポリエ
チレンナフタレート(PEN)樹脂を固相重合して使用
した。PEN樹脂の固有粘度(IV)は0.70(dl
/g)であった。このポリエチレンナフタレ−ト樹脂を
用いて、厚み600μmの未延伸原反を形成し、135
℃で、1分加熱して、1000%/分の延伸速度で、面
積倍率6倍になるよう同時二軸延伸し、230℃で30
秒間熱固定して、厚さ100μmのポリエチレンナフタ
レートフイルムを得た。
【0062】このフィルムを空気オーブン中でフイルム
両端を固定した状態で、磁束密度5.0T(テスラ)の
磁場をフイルム長手方向(未延伸原反の押し出し方向)
にかけながら、ポリエチレンナフタレートフイルムのガ
ラス転移温度(Tg=123℃)より高い温度で以下の
条件で加熱処理した。すなわち、実施例11では、二軸
配向ポリエチレンナフタレートフイルムを空気オーブン
中で、150℃で、30秒間加熱処理し、実施例12で
は、150℃で、10分間加熱処理し、実施例13で
は、150℃で30分間加熱処理した。また比較例1で
は、上記フィルムを全く加熱処理しなかったし、比較例
5では、上記フィルムを150℃で、15秒間加熱処理
した。これらの実施例11乃至13と比較例1及び5の
フィルムの炭酸ガス透過率、酸素ガス透過率を測定した
結果は表3の通りであった。
【0063】
【表3】
【0064】表3から解るように、二軸配向されたポリ
エチレンナフタレートフイルムを磁束密度5.0T(テ
スラ)の磁場をかけながら、150℃、30秒間加熱処
理して得られた実施例11のフィルムは、炭酸ガス透過
率が1.0(cc・mm/m2・24hr・atm)、酸素ガス透過率が
0.36(cc・mm/m2・24hr・atm)であり、加熱処理して
ない比較例1のフイルムに比較して、炭酸ガス透過率、
酸素ガス透過率が共に小さく、実施例11のフィルム
は、ガスバリア性に優れた二軸配向ポリエチレンナフタ
レートフイルムであることを示している。
【0065】二軸配向されたポリエチレンナフタレート
フイルムを磁束密度5.0T(テスラ)の磁場をかけな
がら、150℃、10分間加熱処理して得られた実施例
12のフィルムは、炭酸ガス透過率が0.6(cc・mm/m2
・24hr・atm)、酸素ガス透過率が0.25(cc・mm/m2
24hr・atm)であり、炭酸ガス透過率、酸素ガス透過率が
共に実施例11よりも小さく、ガスバリア性が一層優れ
ていることが解る。
【0066】二軸配向されたポリエチレンナフタレート
フイルムを磁束密度5.0T(テスラ)の磁場をかけな
がら、150℃、30分間加熱処理して得られた実施例
13のフィルムは、炭酸ガス透過率が0.3(cc・mm/m2
・24hr・atm)、酸素ガス透過率が0.13(cc・mm/m2
24hr・atm)であり、炭酸ガス透過率、酸素ガス透過率が
共に実施例11、12よりも小さく、ガスバリア性が更
に優れ手いることが解る。
【0067】実施例11乃至13を実施例6乃至10と
比較すると、実施例11乃至13は、二軸配向ポリエチ
レンナフタレートフイルムのガラス転移温度より高い温
度で、磁場をかけながら加熱処理しており、ガラス転移
温度より低い温度で、磁場をかけながら加熱処理する実
施例6乃至10に比較して、大幅に時間を短縮して、同
等の効果が得られることが理解される。
【0068】
【発明の効果】上記のように、本発明の特性を有する二
軸配向ポリエチレンナフタレート製品は、二軸配向ポリ
エチレンナフタレートが有する機械的性質(機械的強
度)、熱的性質(耐熱性)、光学的性質(透明性)等の
優れた特性を維持しながら優れたガスバリア性を有し、
従って食品あるいは飲料用等の容器、袋等の包装体やガ
ス隔壁として有効に利用することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) // B29K 67:00 B65D 1/00 BRHA B29L 7:00 BSF C08L 67:02 BSN

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】二軸配向ポリエチレンナフタレートから形
    成された二軸配向ポリエチレンナフタレート製品であっ
    て、前記二軸配向ポリエチレンナフタレート製品は、炭
    酸ガス透過率が1.0(cc・mm/m2・24hr・atm)以下であ
    る特性を有することを特徴とする二軸配向ポリエチレン
    ナフタレート製品。
  2. 【請求項2】請求項1に記載の二軸配向ポリエチレンナ
    フタレート製品であって、前記二軸配向ポリエチレンナ
    フタレート製品は、炭酸ガス透過率が0.6(cc・mm/m2
    ・24hr・atm)以下である特性を有することを特徴とする
    二軸配向ポリエチレンナフタレート製品。
  3. 【請求項3】請求項1又は2に記載の二軸配向ポリエチ
    レンナフタレート製品であって、前記二軸配向ポリエチ
    レンナフタレート製品は、炭酸ガス透過率が0.3(cc
    ・mm/m2・24hr・atm)以下である特性を有することを特
    徴とする二軸配向ポリエチレンナフタレート製品。
  4. 【請求項4】請求項1乃至3のいずれかに記載の二軸配
    向ポリエチレンナフタレート製品であって、前記製品の
    二軸配向ポリエチレンナフタレートは、ナフタレンジカ
    ルボン酸を主たる酸成分とし、エチレングリコールを主
    たるグリコール成分とすることを特徴とする二軸配向ポ
    リエチレンナフタレート製品。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5410763B2 (ja) * 2007-02-01 2014-02-05 帝人デュポンフィルム株式会社 電気絶縁用二軸配向フィルム、それからなるフィルムコンデンサー構成部材およびそれからなるフィルムコンデンサー

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5410763B2 (ja) * 2007-02-01 2014-02-05 帝人デュポンフィルム株式会社 電気絶縁用二軸配向フィルム、それからなるフィルムコンデンサー構成部材およびそれからなるフィルムコンデンサー

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