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JP2001346595A - 酵素反応方法 - Google Patents

酵素反応方法

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JP2001346595A
JP2001346595A JP2000166578A JP2000166578A JP2001346595A JP 2001346595 A JP2001346595 A JP 2001346595A JP 2000166578 A JP2000166578 A JP 2000166578A JP 2000166578 A JP2000166578 A JP 2000166578A JP 2001346595 A JP2001346595 A JP 2001346595A
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group
reaction
enzyme
water
carbon atoms
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JP2000166578A
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Takashi Senba
尚 仙波
幸生 ▲土▼▲橋▼
Yukio Dobashi
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Nippon Shokubai Co Ltd
Original Assignee
Nippon Shokubai Co Ltd
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Priority to US09/870,821 priority patent/US7078225B2/en
Priority to EP01304858A priority patent/EP1160329B1/en
Priority to EP10178933A priority patent/EP2295592B1/en
Priority to AT01304858T priority patent/ATE504656T1/de
Priority to DE60144358T priority patent/DE60144358D1/de
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 充分な反応速度かつ高濃度で目的生産物を合
成できる固定化酵素反応系を提供する。 【解決手段】 酵素として、水分含量10重量%以上の
固定化酵素を用い、反応溶媒として、水と実質的に混和
しない有機溶媒を用いて、溶液相が水又は水性緩衝液で
飽和されているが相分離しない均一系となる条件で酵素
反応を行うことを特徴とする酵素反応方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、固定化酵素を用い
て有用物質を生産するための酵素反応方法に関する。
【0002】
【従来の技術】有機溶媒を反応溶媒として酵素反応を行
うことは、水に難溶な基質や生成物の濃度を上げられる
ため有利であり、種々の酵素の反応系として使われてき
ている。しかし、酵素は水系環境では安定で活性も高い
が、有機溶媒系では酵素タンパクの変性を起こしたりす
ることが多く、一般には不安定である。そこで、工業的
に酵素反応を利用した有用物質の合成においては、反応
系の構築は酵素の性質に左右され、高濃度反応をとる
か、酵素の安定性を重視するかについてはケースによっ
て異なっている。特に、ヒドロキシニトリルリアーゼを
触媒として、シアン化水素とカルボニル化合物を基質と
して光学活性なシアノヒドリンを合成する方法におい
て、本酵素は比較的有機溶媒中での安定性は高いが、反
応系に水が存在しない場合には反応速度が顕著に低下す
る。よって、従来知られている有機溶媒系でのヒドロキ
シニトリルリアーゼの反応は反応時間が長いという問題
があった。また、本酵素の基質となる芳香族系のカルボ
ニル化合物は、水に対する溶解度が低く、本反応を水系
で実施するのは基質及び生産物濃度が低いため、実用的
ではない。
【0003】これまで報告されている、ヒドロキシニト
リルリアーゼを触媒に用いた光学活性シアノヒドリンを
合成する反応系としては、水系、即ち水又は水性緩衝液
に酵素及び基質を溶解させて反応を行う系(特公平7−
53116号公報)、極性溶媒と水と混合した溶媒系(A
ppl. Microbiol. Biotechnol., Vol. 29, 419-425, 198
8)、水又は水性緩衝液を飽和させた有機溶媒系(特開昭
63−219388号公報)、有機溶媒と水又は水性緩
衝液を体積比で1/5から5/1で混合した二相系(特
開平5−317065号公報、Biocatal. Biotrans. Vo
l. 12, 255-266, 1995、特開平11−243983号公
報)などがある。
【0004】水系の反応系の場合、基質であるアルデヒ
ドやケトン等のカルボニル化合物が一般に水溶性が低
く、基質濃度と生産物濃度を上げられずに効率がよくな
いという問題がある。極性溶媒と水とを混合した溶媒系
では、純粋な水系よりは基質の濃度をやや増加させられ
るが、充分ではなく、また、極性溶媒は酵素の安定性に
対して悪影響を与えやすいという問題がある。水又は水
性緩衝液を飽和させた有機溶媒を使う方法では、基質及
び生産物濃度を高くすることができる反面、水分含量が
少なすぎるために反応速度が遅いという問題がある。有
機溶媒と水の二相系では、反応速度が速く、基質及び生
産物濃度を上げられる点では好ましいが、実際には、有
機溶媒と酵素が直接接触するため、酵素や夾雑タンパク
質が有機溶媒によって変性しやすく、変性したタンパク
質によって有機相と水相の界面が分離しにくくなり、場
合によりエマルジョン化してしまい、二相分離が困難に
なるという問題があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、充分な反応
速度かつ高濃度で目的生産物を合成できる固定化酵素反
応系を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記課題
を解決するために鋭意研究を行った結果、水分含量10
重量%以上の固定化酵素を用い、水又は水性緩衝液で飽
和させた、基質を含む有機溶媒系で反応を行うことによ
って、反応速度が速く、かつ高濃度の反応が可能であ
り、しかも反応後の酵素と反応液の分離回収も極めて容
易である反応系が構築できることを見出し、本発明を完
成するに至った。
【0007】即ち、本発明は、以下の発明を包含する。 (1)酵素として、水分含量10重量%以上の固定化酵
素を用い、反応溶媒として、水と実質的に混和しない有
機溶媒を用いて、溶液相が水又は水性緩衝液で飽和され
ているが相分離しない均一系となる条件で酵素反応を行
うことを特徴とする酵素反応方法。 (2)固定化酵素として、シアン化水素とカルボニル化
合物からシアノヒドリンを合成する活性を有する酵素で
あるヒドロキシニトリルリアーゼを固定化してなる固定
化酵素を用い、カルボニル化合物を対応する光学活性シ
アノヒドリンに変換する反応を行う前記(1)に記載の
方法。
【0008】(3)ヒドロキシニトリルリアーゼが
(R)−ヒドロキシニトリルリアーゼ又は(S)−ヒド
ロキシニトリルリアーゼであり、非対称カルボニル化合
物を対応する光学活性シアノヒドリンに変換する反応を
行う前記(2)に記載の方法。 (4)固定化酵素の担体として、水分を保持する能力を
有する担体を用いる前記(1)〜(3)のいずれかに記
載の方法。 (5)反応の最中に固定化酵素から反応溶液相に水分が
移行しないように、反応溶液相に飽和量の水分が含まれ
ている条件で反応を行う前記(1)〜(4)のいずれか
に記載の方法。
【0009】本発明は、反応系が有機溶媒の均一系であ
るため、基質及び生産物の濃度が上げられるばかりでな
く、酵素は充分な水分を保持した固定化担体内に存在す
るため、酵素活性が充分発揮されて安定性も高い。更
に、反応液との分離も、反応液がエマルジョン化するこ
となく、清澄であり、固液分離を行うことによって非常
に簡単になしうるところが特徴である。反応系内にわず
かに水分を存在させた有機溶媒系での反応系は、一般に
有機溶媒微水系の酵素反応と呼ばれているが、この場合
の水分含量は通常数%以下である。これに対し、本発明
では水分が固定化酵素の内部に存在し、反応溶液中に水
の相として存在して二相を形成しなければ、反応系全体
に対する水分含量の上限は特に限定せず、むしろ固定化
酵素中10重量%以上という、有機溶媒微水系に比べて
多くの水分が存在する方が酵素反応に好ましいので、有
機溶媒微水系とは全く異なっている。
【0010】更に、本発明はヒドロキシニトリルリアー
ゼを触媒としてカルボニル化合物とシアン化水素とから
光学活性なシアノヒドリンを合成する反応において特に
好適に用いることができる。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明に用いる酵素としては、特
に制限はなく、有機溶媒を反応溶媒として用いることに
より、反応効率が向上できる反応系に用いるものであれ
ば使用することができる。このような酵素としては、水
に難溶又は不溶な化合物が基質となる反応系の酵素触媒
で、例えば、芳香族化合物の酸化還元を行う、モノオキ
シゲナーゼなどの酸化又は還元酵素、エステル化合物の
合成、置換を行うエステラーゼなどのエステル加水分解
酵素、水に難溶又は不溶な化合物への配糖化反応を行う
グルコシダ−ゼなどの糖転移酵素、ニトリル化合物を加
水分解するニトリルヒドラターゼ、有機溶媒に易溶なカ
ルボニル化合物を基質として光学活性シアノヒドリンを
合成する反応を触媒するヒドロキシニトリルリアーゼな
どが挙げられる。特に、ヒドロキシニトリルリアーゼに
よる光学活性シアノヒドリン合成反応に好ましく用いる
ことができる。
【0012】前記ヒドロキシニトリルリアーゼとは、シ
アン化水素とカルボニル化合物とから光学活性なシアノ
ヒドリンを合成する活性を有するものを意味し、R体の
シアノヒドリンを合成するヒドロキシニトリルリアーゼ
((R)−ヒドロキシニトリルリアーゼ)としては、ア
ーモンド(Prunus amygdalus)などのバラ科植物由来の
(R)−ヒドロキシニトリルリアーゼ、アマ科植物由来
の(R)−ヒドロキシニトリルリアーゼ、S体のシアノ
ヒドリンを合成するヒドロキシニトリルリアーゼ
((S)−ヒドロキシニトリルリアーゼ)としては、モ
ロコシ(Sorghum bicolor)などのイネ科植物由来の
(S)−ヒドロキシニトリルリアーゼ、キャッサバ(Man
ihot esculenta)、パラゴムノキ(Hevea brasiliensis)
などのトウダイグサ科植物由来の(S)−ヒドロキシニ
トリルリアーゼ、キシメニア(Ximenia americana)など
のボロボロノキ科植物由来の(S)−ヒドロキシニトリ
ルリアーゼなどが例示できる。
【0013】前記酵素は酵素を含む生物組織からの抽出
によって調製することができるが、前記酵素の遺伝子を
クローニングし、当該遺伝子を組み込んで作成した遺伝
子組換え生物によっても生産することができる。
【0014】本発明では、酵素及び水分を保持する場と
して固定化担体を使用する。この固定化担体としては、
酵素及び水分を保持することができるものであれば、特
に制限なく用いることができる。好ましい担体として
は、親水性、又は担体内部に水又は水性緩衝液を保持す
ることができる担体であって、例えば、多孔性の無機担
体、セルロースなどの繊維分を含み、水分を保持できる
担体、高分子化合物からなる担体などが挙げられ、具体
的には、多孔性のセラミック粒子、多孔性のシリカゲル
粒子、ゼオライト系粒子などの無機担体、寒天、アルギ
ン酸カルシウム、キトサンなどの天然高分子ゲル、ポリ
アクリル酸、ポリアクリルアミド、ポリビニルアルコー
ルなどの合成高分子ゲルなどが例示できるが、これらに
限定されるものではない。
【0015】本発明における酵素の固定化方法として
は、特に制限はなく、例えば、担体に酵素液を吸収させ
る方法、酵素液と担体とを混合し、酵素を吸着固定する
方法、酵素を包括固定化する方法、酵素を架橋剤で架橋
する方法等が挙げられる。本発明においては、固定化酵
素の水分含量は、反応系(固定化酵素、水又は水性緩衝
液、溶媒、基質及び生産物より構成される)全体に対す
る水分含量(%)が、基質及び/又は生産物を含んだ反
応溶媒に溶解しうる飽和水分量(%)よりも多くなるよ
うにすることが重要である。
【0016】前記の飽和水分量程度の水分では、酵素近
傍の水分は実質的になく、反応速度が極めて遅くなる。
一方、固定化酵素内部に保持できる水分量より大過剰の
水分を投入してしまうと、溶液相が有機溶媒と水の二相
系になり、固定化酵素の反応溶媒中での分散が悪くな
り、反応効率が低下する。実際には、用いる溶媒、温度
条件、基質濃度条件によって溶媒に溶解する水の量は変
動するので、用いる反応条件によって適宜選択すること
が好ましい。
【0017】本発明においては、反応原料の濃度を高
め、生産性を高めるために、反応溶媒として、水と実質
的に混和しない有機溶媒を用いる。ここで、「水と実質
的に混和しない有機溶媒」とは、水に任意の割合で溶解
する溶媒を除く有機溶媒を意味する。有機溶媒として
は、水と実質的に混和せず、酵素反応に悪影響を与えな
いものであれば特に制限なく用いることができる。例え
ば、ヒドロキシニトリルリアーゼによる光学活性シアノ
ヒドリンの合成においては、合成反応に用いる原料のア
ルデヒド又はケトンの物性、生成物であるシアノヒドリ
ンの物性に応じて適宜選択することができる。
【0018】水と実質的に混和しない有機溶媒として
は、具体的には、ハロゲン化されていてもよい炭化水素
系溶媒(例えば、直鎖状、分岐状又は環状の飽和又は不
飽和脂肪族炭化水素、芳香族炭化水素)、例えば、ペン
タン、ヘキサン、シクロヘキサン、ベンゼン、トルエ
ン、キシレン、塩化メチレン、クロロホルムなど;ハロ
ゲン化されていてもよいアルコール系溶媒(例えば、直
鎖状、分岐状又は環状の飽和又は不飽和脂肪族アルコー
ル、アラルキルアルコール)、例えば、n−ブタノー
ル、イソブタノール、t−ブタノール、ヘキサノール、
シクロヘキサノール、n−アミルアルコールなど;ハロ
ゲン化されていてもよいエーテル系溶媒(例えば、直鎖
状、分岐状又は環状の飽和又は不飽和脂肪族エーテル、
芳香族エーテル)、例えば、ジエチルエーテル、ジプロ
ピルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジブチルエー
テル、t−ブチルメチルエーテル、ジメトキシエタンな
ど;ハロゲン化されていてもよいエステル系溶媒(例え
ば、直鎖状、分岐状又は環状の飽和又は不飽和脂肪族エ
ステル、芳香族エステル)、例えば、ギ酸メチル、酢酸
メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、プロピオン酸メチル
等が挙げられ、これらを単独で用いてもまた2種以上を
混合して用いてもよい。
【0019】反応に用いる有機溶媒を単に水又は水性緩
衝液で飽和させたものを反応に用いても、基質を本溶液
に溶解すると水の溶解度が増す場合があり、固定化酵素
から水分を奪ってしまう。このため、前記のような性質
を有する基質を反応に用いる場合の水又は水性緩衝液を
飽和させる処理は、基質を有機溶媒に溶解してから行う
方が好ましい。
【0020】例えば、青酸を基質として用いる光学活性
シアノヒドリンの合成方法においては、基質の青酸を有
機溶媒に溶解してから水又は水性緩衝液で飽和させる処
理を行う方が好ましい。即ち、所定濃度で青酸を有機溶
媒に溶解した後、飽和量の水又は水性緩衝液を加えて混
合する方法によって実施できる。また、前記の基質を溶
解した有機溶媒中に溶解する水分量を予め測定してお
き、飽和処理を行っていない有機溶媒と基質を反応系に
添加した後、飽和量の水又は水性緩衝液を添加してもよ
い。ここで用いる水性緩衝液としては、酵素反応の至適
pH付近に調整されていれば、特に制限はないが、例え
ば、リン酸、クエン酸、グルタル酸、リンゴ酸、マロン
酸、o−フタル酸、コハク酸などの塩等によって構成さ
れている緩衝液が挙げられる。
【0021】例えば、反応溶媒としてt−ブチルメチル
エーテルを用い、基質としてベンズアルデヒド(1
M)、青酸(シアン化水素酸)(1.5M)を用い、固
定化ヒドロキシニトリルリアーゼを触媒として、反応温
度20℃付近で光学活性シアノヒドリンの合成を実施す
る場合に、前記の反応系を構築するには、以下のような
手法で系を構築することができる。
【0022】1.固定化酵素の調製 酵素液に固定化担体を投入し、酵素を吸着固定化する
か、又は担体が吸収しうる水分量以下の酵素液を固定化
担体と混合して水分を10重量%以上含んだ固定化酵素
を作成する。この際の水分含量は、固定化酵素内部に保
持できる範囲、即ち、溶液相が有機溶媒の均一系になる
範囲であれば、制限はなく、好ましくは10〜60重量
%、更に好ましくは20〜50重量%である。また、酵
素1単位(U;unit)に対する固定化酵素中の水分含量
は、好ましくは0.1〜100μL/U、更に好ましく
は1〜50μL/Uである。
【0023】2.反応系の構築 反応温度付近の温度で溶媒と青酸を予め混合した溶液に
水又は水性緩衝液を加えて飽和させる。この条件での水
の飽和溶解度はおよそ2重量%程度であるから、少なく
ともこの量以上の水又は水性緩衝液を反応液に含ませる
方が好ましい。一方、固定化酵素は活性を発現するに充
分であり、かつ、反応溶媒中で容易に分散させうる程度
の水分を含んだ状態のものを使用する。水分が過剰な場
合は、反応液中への水分の添加量を少なく調整すること
で目的を達することもできる。また、固定化担体の水分
がやや少ない場合には、固定化酵素を含む反応系に、水
又は水性緩衝液をそのまま添加することによっても調整
が可能である。
【0024】3.反応 反応系において、回分式で反応を行う場合には、攪拌な
どにより、固定化酵素が反応系内に分散するようにす
る。カラムなどに固定化酵素を充填して反応を行う場合
には、基質を含む溶液を適当な流速でカラムに流入さ
せ、流出液を採取することで実施できる。回分反応の場
合には、反応が完結した時点で混合を止め、固定化酵素
を沈降させ、生産物が溶解している有機相を常法により
取り出すことで生産物を回収できる。この固定化酵素は
初回と同じ方法で調製した基質を含む溶液と混合するこ
とによって再使用することができる。
【0025】本発明によって合成できる光学活性シアノ
ヒドリンの反応基質としてはカルボニル化合物及びシア
ン化水素を用いる。ここでカルボニル化合物とは、アル
デヒド又はケトンをいい、具体的には、次式(I):
【0026】
【化1】R1−CO−R2 (I) (式中、R1及びR2は、互いに異なり、それぞれ水素原
子又は炭素数22以下の1価の炭化水素基を表し、前記
炭化水素基中、−CH2−並びに−CH3のCH2はカル
ボニル基、スルホニル基、−O−又は−S−で置き換え
られていてもよく、=CH2は=O又は=Sで置き換え
られていてもよく、また−CH2−のC−H、−CH3
C−H、>CH−のC−H、=CH−のC−H並びに=
CH2のC−Hは、N又はC−ハロゲンで置き換えられ
ていてもよく、また、R1及びR2は、共同して非対称の
2価の基を表してもよい。)で示される。
【0027】前記式(I)において、炭素数22以下の
1価の炭化水素基とは、直鎖状又は分岐状の鎖状炭化水
素基、側鎖のない又は側鎖のある単環式炭化水素基、側
鎖のない又は側鎖のある多環式炭化水素基、側鎖のない
又は側鎖のあるスピロ炭化水素基、側鎖のない又は側鎖
のある環集合構造の炭化水素基、あるいは、前記の環式
炭化水素基が置換した鎖状炭化水素基のいずれをも含
む。また、飽和な炭化水素基並びに不飽和な炭化水素基
のいずれをも含むが、不飽和な炭化水素基において、C
=C=Cのアレン構造を含む基は除く。直鎖状又は分岐
状の鎖状炭化水素基としては、例えば、飽和な鎖状炭化
水素基である、炭素数1以上の直鎖状アルキル基、炭素
数3以上の分岐状アルキル基、不飽和な鎖状炭化水素基
である、炭素数2以上の直鎖状アルケニル基、炭素数3
以上の分岐状アルケニル基、炭素数3以上の直鎖状アル
キニル基、炭素数4以上の分岐状アルキニル基、炭素数
4以上の直鎖状アルカジエニル基、炭素数5以上の分岐
状アルカジエニル基などを例示することができる。単環
式炭化水素基としては、例えば、飽和な単環式炭化水素
基である、炭素数3以上の側鎖のないシクロアルキル
基、総炭素数4以上の側鎖のあるシクロアルキル基、不
飽和な単環式炭化水素基である、炭素数4以上の側鎖の
ないシクロアルケニル基、総炭素数5以上の側鎖のある
シクロアルキニル基、炭素数5以上の側鎖のないシクロ
アルカジエニル基、総炭素数6以上の側鎖のあるシクロ
アルカジエニル基などを例示することができる。不飽和
な単環式又は多環式炭化水素基としては、芳香族炭化水
素基、例えば、フェニル基、1−ナフチル基、2−ナフ
チル基、9−アントリル基など総炭素数6〜22の側鎖
のない芳香族基、総炭素数7以上の側鎖のある芳香族
基、更には、環集合構造の炭化水素基でもある、炭素数
12のフェニルフェニル基、総炭素数13以上の側鎖の
あるフェニルフェニル基を例示することができる。ま
た、多環式炭化水素基としては、炭素数6以上の側鎖の
ない縮合環式炭化水素基、総炭素数7以上の側鎖のある
縮合環式炭化水素基、炭素数7以上の側鎖のない架橋環
式炭化水素基、総炭素数8以上の側鎖のある架橋環式炭
化水素基、総炭素数9以上の側鎖のないスピロ炭化水素
基、総炭素数10以上の側鎖のあるスピロ炭化水素基な
どを例示することができる。なお、前記の側鎖のない縮
合環式炭化水素基において、縮合する環の一つがベンゼ
ン環である場合、その総炭素数が9以上となるものを挙
げることができ、前記の側鎖のある縮合環式炭化水素基
において、縮合する環の一つがベンゼン環である場合、
その総炭素数が10以上となるものを挙げることができ
る。環集合構造の炭化水素基としては、総炭素数6以上
の側鎖のないシクロアルキルシクロアルキル基、総炭素
数7以上の側鎖のあるシクロアルキルシクロアルキル
基、総炭素数6以上の側鎖のないシクロアルキリデンシ
クロアルキル基、総炭素数7以上の側鎖のあるシクロア
ルキリデンシクロアルキル基などを例示することができ
る。なお、これらの環式炭化水素において、側鎖のある
とは、環上に鎖状炭化水素基が置換していることを意味
する。前述する環式炭化水素基が置換した鎖状炭化水素
基としては、総炭素数7以上の側鎖のない芳香族基で置
換された直鎖状アルキル基、総炭素数8以上の側鎖のあ
る芳香族基で置換された直鎖状アルキル基、総炭素数9
以上の側鎖のない芳香族基で置換された分岐状アルキル
基、総炭素数10以上の側鎖のある芳香族基で置換され
た分岐状アルキル基、総炭素数8以上の側鎖のない芳香
族基で置換された直鎖状アルケニル基、総炭素数9以上
の側鎖のある芳香族基で置換された直鎖状アルケニル
基、総炭素数9以上の側鎖のない芳香族基で置換された
分岐状アルケニル基、総炭素数10以上の側鎖のある芳
香族基で置換された分岐状アルケニル基、総炭素数8以
上の側鎖のない芳香族基で置換された直鎖状アルキニル
基、総炭素数9以上の側鎖のある芳香族基で置換された
直鎖状アルキニル基、総炭素数10以上の側鎖のない芳
香族基で置換された分岐状アルキニル基、総炭素数11
以上の側鎖のある芳香族基で置換された分岐状アルキニ
ル基、総炭素数10以上の側鎖のない芳香族基で置換さ
れた直鎖状アルカジエニル基、総炭素数11以上の側鎖
のある芳香族基で置換された直鎖状アルカジエニル基、
総炭素数11以上の側鎖のない芳香族基で置換された分
岐状アルカジエニル基、総炭素数12以上の側鎖のある
芳香族基で置換された分岐状アルカジエニル基、総炭素
数4以上の側鎖のないシクロアルキル基で置換された直
鎖状アルキル基、総炭素数5以上の側鎖のあるシクロア
ルキル基で置換された直鎖状アルキル基、総炭素数6以
上の側鎖のないシクロアルキル基で置換された分岐状ア
ルキル基、総炭素数7以上の側鎖のあるシクロアルキル
基で置換された分岐状アルキル基、総炭素数5以上の側
鎖のないシクロアルキル基で置換された直鎖状アルケニ
ル基、総炭素数6以上の側鎖のあるシクロアルキル基で
置換された直鎖状アルケニル基、総炭素数6以上の側鎖
のないシクロアルキル基で置換された分岐状アルケニル
基、総炭素数7以上の側鎖のあるシクロアルキル基で置
換された分岐状アルケニル基、総炭素数5以上の側鎖の
ないシクロアルキル基で置換された直鎖状アルキニル
基、総炭素数6以上の側鎖のあるシクロアルキル基で置
換された直鎖状アルキニル基、総炭素数7以上の側鎖の
ないシクロアルキル基で置換された分岐状アルキニル
基、総炭素数8以上の側鎖のあるシクロアルキル基で置
換された分岐状アルキニル基、総炭素数8以上の側鎖の
ないシクロアルキル基で置換された分岐状アルカジエニ
ル基、総炭素数9以上の側鎖のあるシクロアルキル基で
置換された分岐状アルカジエニル基などを例示すること
ができる。
【0028】なお、以下においては、側鎖のない芳香族
基、側鎖のある芳香族基、並びに、フェニルフェニル基
又は側鎖のあるフェニルフェニル基などを併せて、アリ
ール基といい、このアリール基で置換された直鎖状又は
分岐状のアルキル基をアラルキル基という。他の環式炭
化水素基に関しても、特に明記しない場合、環上に側鎖
のないものとあるものを併せて指す場合には、単にシク
ロアルキル基等の名称を用いる。鎖状炭化水素基につい
ても、直鎖状のものと分岐状のものを併せて指す場合に
は、単にアルキル基等の名称を用いる。
【0029】前記炭化水素基中、−CH2−がカルボニ
ル基、スルホニル基、−O−又は−S−で置き換えられ
ると、それぞれケトン、スルホン、エーテル又はチオエ
ーテルの構造が導入され、−CH3の−CH2−がカルボ
ニル基、−O−又は−S−で置き換わると、それぞれホ
ルミル基(アルデヒド)、水酸基又はメルカプト基に変
わり、あるいは、末端の=CH2が=O又は=Sに置き
換わると、ケトン、チオケトンの構造が導入されること
を意味し、また、−CH2−のC−HがNに変わると、
−NH−となり、>CH−のC−HがNに変わると、>
N−となり、=CH−のC−HがNに変わると、=N−
となり、末端の−CH3のC−HがNに変わると、−N
2が導入され、=CH2のC−HがNに変わると、=N
Hとなる。また、−CH3、−CH2−、=CH−、≡C
H又は>CH−のC−HがC−ハロゲンで置き換えられ
ると、当該炭素上へハロゲン原子を置換することにな
る。なお、炭素鎖中における−O−、−S−、Nへの置
き換えは、当該炭化水素基に対する、それぞれオキサ置
換、チア置換、アザ置換に当たり、例えば、炭化水素環
の環の骨格炭素で起こると、炭化水素環のそれぞれ含酸
素複素環、含硫黄複素環、含窒素複素環への変換とな
る。該炭化水素基中、CH2並びにC−Hにおける置き
換えは、それぞれ独立に行われてよく、加えて、前記の
置き換えを行った後、なお当該炭素上にCH2又はC−
Hが残存する際には、更に置き換えがなされてもよい。
更には、前記の置き換えにより、−CH2−CH3の−C
O−O−H;カルボン酸構造への変換などもなされる。
【0030】本明細書において、ハロゲン原子とは、フ
ッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子を指すが、
フッ素原子、塩素原子、臭素原子が好ましい。従って、
前記炭化水素基としては、鎖状炭化水素基並びに環式炭
化水素基など環構造を有する炭化水素基のいずれをも選
択でき、例えば、飽和鎖状炭化水素基である直鎖状又は
分岐状のアルキル基、不飽和鎖状炭化水素基である直鎖
状又は分岐状のアルケニル基、直鎖状又は分岐状のアル
キニル基、直鎖状又は分岐状のアルカジエニル基など、
飽和な環式炭化水素基であるシクロアルキル基、不飽和
な環式炭化水素基であるシクロアルケニル基、シクロア
ルキニル基、シクロアルカジエニル基など、芳香族炭化
水素基であるアリール基、アラルキル基、アリールアル
ケニル基などが挙げられる。
【0031】更に詳しくいえば、直鎖状又は分岐状のア
ルキル基としては、例えばメチル基、エチル基、プロピ
ル基、イソプロピル基、ブチル基、1−メチルプロピル
基、ペンチル基、1−メチルブチル基、ヘキシル基、1
−メチルペンチル基、ヘプチル基、1−メチルヘキシル
基、1−エチルペンチル基、オクチル基、ノニル基、デ
シル基、ウンデシル基、ドデシル基、トリデシル基、テ
トラデシル基、2−メチルプロピル基、2−メチルブチ
ル基、3−メチルブチル基、2−メチルペンチル基、3
−メチルペンチル基、4−メチルペンチル基、メチルヘ
キシル基、メチルヘプチル基、メチルオクチル基、メチ
ルノニル基、1,1−ジメチルエチル基、1,1−ジメ
チルプロピル基、2,6−ジメチルヘプチル基、3,7
−ジメチルオクチル基、2−エチルヘキシル基など、シ
クロアルキルアルキル基としては、シクロペンチルメチ
ル基、シクロヘキシルメチル基など、シクロアルキル基
としては、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロ
ペンチル基、メチルシクロペンチル基、シクロヘキシル
基、メチルシクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シク
ロオクチル基など、ビシクロアルキル基としては、ノル
ボルニル基、ビシクロ[2.2.2]オクチル基、アダ
マンチル基などが挙げられる。直鎖状又は分岐状のアル
ケニル基としては、例えばビニル基、アリル基、クロチ
ル基(2−ブテニル基)、イソプロペニル基(1−メチ
ルビニル基)など、シクロアルケニル基又はシクロアル
カジエニル基としては、シクロペンテニル基、シクロペ
ンタジエニル基、シクロヘキセニル基、シクロヘキサン
ジエニル基などが挙げられる。直鎖状又は分岐状のアル
キニル基としては、例えばエチニル基、プロピニル基、
ブチニル基などが挙げられる。アリール基としては、例
えばフェニル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基、2
−フェニルフェニル基、3−フェニルフェニル基、4−
フェニルフェニル基、9−アントリル基、メチルフェニ
ル基、ジメチルフェニル基、トリメチルフェニル基、エ
チルフェニル基、メチルエチルフェニル基、ジエチルフ
ェニル基、プロピルフェニル基、ブチルフェニル基など
が挙げられる。アラルキル基としては、例えばベンジル
基、1−ナフチルメチル基、2−ナフチルメチル基、フ
ェネチル基(2−フェニルエチル基)、1−フェニルエ
チル基、フェニルプロピル基、フェニルブチル基、フェ
ニルペンチル基、フェニルヘキシル基、メチルベンジル
基、メチルフェネチル基、ジメチルベンジル基、ジメチ
ルフェネチル基、トリメチルベンジル基、エチルベンジ
ル基、ジエチルベンジル基などが挙げられる。アリール
アルケニル基としては、例えばスチリル基、メチルスチ
リル基、エチルスチリル基、ジメチルスチリル基、3−
フェニル−2−プロペニル基などが挙げられる。
【0032】前記炭化水素基中のCH2がカルボニル
基、スルホニル基、O又はSで、又はC−HがN又はC
−ハロゲンで置き換えられた基としては、ケトン、アル
デヒド、カルボン酸、スルホン、エーテル、チオエーテ
ル、アミン、アルコール、チオール、ハロゲン、複素環
(例えば、含酸素複素環、含硫黄複素環、含窒素複素
環)などの構造を一つ以上含む基が挙げられる。なお、
含酸素複素環、含硫黄複素環、含窒素複素環とは、環式
炭化水素基の環骨格の炭素がそれぞれ酸素、硫黄、窒素
で置き換わるものを意味し、更には、これらヘテロ原子
置換が二種以上ある複素環であってもよい。前記の置換
を有する炭化水素基としては、例えば、ケトン構造のア
セチルメチル基、アセチルフェニル基;スルホン構造の
メタンスルホニルメチル基;エーテル構造のメトキシメ
チル基、メトキシエチル基、エトキシエチル基、メトキ
シプロピル基、ブトキシエチル基、エトキシエトキシエ
チル基、メトキシフェニル基、ジメトキシフェニル基、
フェノキシメチル基;チオエーテル構造のメチルチオメ
チル基、メチルチオフェニル基;アミン構造のアミノメ
チル基、2−アミノエチル基、2−アミノプロピル基、
3−アミノプロピル基、2,3−ジアミノプロピル基、
2−アミノブチル基、3−アミノブチル基、4−アミノ
ブチル基、2,3−ジアミノブチル基、2,4−ジアミ
ノブチル基、3,4−ジアミノブチル基、2,3,4−
トリアミノブチル基、メチルアミノメチル基、ジメチル
アミノメチル基、メチルアミノエチル基、プロピルアミ
ノメチル基、シクロペンチルアミノメチル基、アミノフ
ェニル基、ジアミノフェニル基、アミノメチルフェニル
基;含酸素複素環のテトラヒドロフラニル基、テトラヒ
ドロピラニル基、モルホリルエチル基;含酸素複素芳香
環のフリル基、フルフリル基、ベンゾフリル基、ベンゾ
フルフリル基;含硫黄複素芳香環のチエニル基;含窒素
複素芳香環のピロリル基、イミダゾリル基、オキサゾリ
ル基、チアジアゾリル基、ピリジル基、ピリミジニル
基、ピリダジニル基、ピラジニル基、テトラジニル基、
キノリル基、イソキノリル基、ピリジルメチル基;アル
コール構造の2−ヒドロキシエチル基、2−ヒドロキシ
プロピル基、3−ヒドロキシプロピル基、2,3−ジヒ
ドロキシプロピル基、2−ヒドロキシブチル基、3−ヒ
ドロキシブチル基、4−ヒドロキシブチル基、2,3−
ジヒドロキシブチル基、2,4−ジヒドロキシブチル
基、3,4−ジヒドロキシブチル基、2,3,4−トリ
ヒドロキシブチル基、ヒドロキシフェニル基、ジヒドロ
キシフェニル基、ヒドロキシメチルフェニル基、ヒドロ
キシエチルフェニル基;チオール構造の2−メルカプト
エチル基、2−メルカプトプロピル基、3−メルカプト
プロピル基、2,3−ジメルカプトプロピル基、2−メ
ルカプトブチル基、3−メルカプトブチル基、4−メル
カプトブチル基、メルカプトフェニル基;ハロゲン化炭
化水素基である2−クロロエチル基、2−クロロプロピ
ル基、3−クロロプロピル基、2−クロロブチル基、3
−クロロブチル基、4−クロロブチル基、フルオロフェ
ニル基、クロロフェニル基、ブロモフェニル基、ジフル
オロフェニル基、ジクロロフェニル基、ジブロモフェニ
ル基、クロロフルオロフェニル基、トリフルオロフェニ
ル基、トリクロロフェニル基、フルオロメチルフェニル
基、トリフルオロメチルフェニル基;アミン構造とアル
コール構造を有する2−アミノ−3−ヒドロキシプロピ
ル基、3−アミノ−2−ヒドロキシプロピル基、2−ア
ミノ−3−ヒドロキシブチル基、3−アミノ−2−ヒド
ロキシブチル基、2−アミノ−4−ヒドロキシブチル
基、4−アミノ−2−ヒドロキシブチル基、3−アミノ
−4−ヒドロキシブチル基、4−アミノ−3−ヒドロキ
シブチル基、2,4−ジアミノ−3−ヒドロキシブチル
基、3−アミノ−2,4−ジヒドロキシブチル基、2,
3−ジアミノ−4−ヒドロキシブチル基、4−アミノ−
2,3−ジヒドロキシブチル基、3,4−ジアミノ−2
−ヒドロキシブチル基、2−アミノ−3,4−ジヒドロ
キシブチル基、アミノヒドロキシフェニル基;ハロゲン
と水酸基で置換された炭化水素基であるフルオロヒドロ
キシフェニル基、クロロヒドロキシフェニル基;カルボ
ン構造のカルボキシフェニル基などが挙げられる。
【0033】R1及びR2で表される非対称の2価の基と
しては、特に制限はなく、例えば、ノルボルナン−2−
イリデン、2−ノルボルネン−5−イリデンが挙げられ
る。前記式(I)で示されるカルボニル化合物として
は、例えば、ベンズアルデヒド、m−フェノキシベンズ
アルデヒド、p−メチルベンズアルデヒド、o−クロロ
ベンズアルデヒド、m−クロロベンズアルデヒド、p−
クロロベンズアルデヒド、m−ニトロベンズアルデヒ
ド、3,4−メチレンジオキシベンズアルデヒド、2,
3−メチレンジオキシベンズアルデヒド、フェニルアセ
トアルデヒド、フルフラール等の芳香族アルデヒド;ア
セトアルデヒド、ブチルアルデヒド、イソブチルアルデ
ヒド、バレルアルデヒド、シクロヘキサンアルデヒド等
の脂肪族アルデヒド;エチルメチルケトン、ブチルメチ
ルケトン、メチルプロピルケトン、イソプロピルメチル
ケトン、メチルペンチルケトン、メチル(2−メチルプ
ロピル)ケトン、メチル(3−メチルブチル)ケトン等
の飽和脂肪族ケトン;メチル(2−プロペニル)ケト
ン、(3−ブテニル)メチルケトン等の不飽和脂肪族ケ
トン;(3−クロロプロピル)メチルケトン等のアルキ
ル(ハロアルキル)ケトン;2−(アルコキシカルボニ
ルアミノ)−3−シクロヘキシルプロピオンアルデヒド
等の2−(保護アミノ)アルデヒド;3−メチルチオプ
ロピオンアルデヒド等のアルキルチオ脂肪族アルデヒド
が挙げられる。
【0034】前記のアルデヒド又はケトンを光学活性シ
アノヒドリンに変換するためには、シアン化水素を原料
として用いるが、シアン化水素の供給方法としては液体
として供給する方法、気体として供給する方法のいずれ
をも採用することができる。またシアン化水素だけでは
なく、シアン化水素の水溶液である、シアン化水素酸
(即ち青酸)も全く同様に用いることができる。更に、
反応系へ添加することによってシアン化物イオン(CN
-)を生じる物質であれば用いることができ、例えば、
シアン化ナトリウムやシアン化カリウムなどのシアン化
水素酸の塩、アセトンシアンヒドリンなどのシアノヒド
リン類などが挙げられる。
【0035】本発明に用いるヒドロキシニトリルリアー
ゼ酵素の調製は、酵素を含む植物組織からの抽出、酵素
遺伝子を組み込んだ遺伝子組換え生物を培養した培養物
からの抽出によって行える。抽出は常法によって実施す
ればよく、調製物にはヒドロキシニトリルリアーゼ以外
の成分が含まれていても反応に悪影響を与えなければ特
に精製する必要はない。こうして調製したヒドロキシニ
トリルリアーゼ酵素を固定化することによって固定化酵
素を得る。
【0036】固定化酵素の水分含量の測定は、乾燥状態
の固定化担体と酵素固定化後の固定化酵素との重量の比
率から求めることもできるが、カールフィッシャー水分
計などを使用しても測定することができる。
【0037】固定化酵素及び基質の使用量、反応温度
は、用いる基質に応じて適宜決定される。通常、固定化
酵素の使用量は基質であるカルボニル化合物50mmolに
対して1〜1000単位、好ましくは10〜500単位
である。基質の濃度は、カルボニル化合物の場合は通常
0.1〜10mol/Lの範囲に設定し、シアン化水素は用い
るカルボニル化合物に対して1〜5倍モル、好ましくは
1.1〜3倍モルの濃度で添加する。本反応は基質濃度
によって酵素活性及び反応速度が変化するので、用いる
カルボニル化合物の種類に応じて適宜決定する。反応時
間は、基質であるカルボニル化合物の転換率が80%以
上、好ましくは90%以上に達するまでの時間が適当で
あるが、この限りではない。反応温度は酵素の活性が十
分発揮される温度であればよく、通常0〜40℃、好ま
しくは4〜30℃である。
【0038】本発明方法によって生成された光学活性シ
アノヒドリンなどの生成物は、高速液体クロマトグラフ
ィー(HPLC)などによって、測定、定量することが
でき、必要に応じて、抽出、減圧蒸留、カラム分離など
の通常の手段によって分離精製することができ、長時間
保存する場合には安定剤を添加してもよい。
【0039】
【実施例】以下、本発明を実施例により具体的に説明す
るが、本発明の範囲はこれらに限定されるものではな
い。 (調製例1)(R)−ヒドロキシニトリルリアーゼの調
製 (1)アーモンド種子粉砕物100gにアセトン200
mlを混合し、2時間攪拌した後、濾過し、固形分を回
収した。この固形分を乾燥したものに水600gを加
え、アンモニア水でpH7.5に調整した後、攪拌混合
を一晩行った。次いで、このスラリーを遠心分離し、上
澄液を回収した。この上澄液のpHを5.5に調整した
後、遠心分離し、不溶分を除去した液を回収した。
【0040】(2)前記(1)で調製した(R)−ヒド
ロキシニトリルリアーゼ酵素液の活性を測定した。酵素
活性はDL−マンデロニトリルを基質として基質が酵素
によって分解されベンズアルデヒドが生成される速度を
249.6nmの吸光度変化を測定することによって測
定し、活性を算出した。ここで、1単位(U;unit)は
1分間にベンズアルデヒド1μmolを生成する活性と
定義した。この方法で前記(1)で調製した酵素液の酵
素活性を測定したところ、60.57U/mlの活性で
酵素を2.5万単位回収することができたことがわかっ
た。
【0041】(調製例2)(S)−ヒドロキシニトリル
リアーゼの調製 (1)(S)−ヒドロキシニトリルリアーゼは、酵母サ
ッカロマイセス・セレビシエを宿主として、キャッサバ
由来の当該遺伝子をクローニングしたものを当該酵母へ
遺伝子組換えして得た遺伝子組換え酵母を培養すること
によって調製した。当該遺伝子組換え酵母をYPD培地
(酵母エキス1%、ペプトン2%、グルコース2%)1
Lで24時間当該遺伝子組換え酵母を培養し、回収した
菌体を破砕して不溶分を除去した液を回収した。 (2)前記(1)で調製した(S)−ヒドロキシニトリ
ルリアーゼ酵素液の活性を調製例1(2)と同様の方法
で測定したところ、40U/mlの活性があることがわ
かり、9000単位の酵素を回収することができた。
【0042】(調製例3)固定化(R)−ヒドロキシニ
トリルリアーゼの調製 調製例1の方法で調製した(R)−ヒドロキシニトリル
リアーゼ酵素液を硫安沈澱処理し、酵素を濃縮し、10
00U/mlの酵素液を調製した。この酵素液1mlに
対して1gの固定化担体(多孔性シリカゲル、microbea
d silicagel 300A、富士シリシア化学製)を混合した。
これをこのまま合成反応に用いることにした。この固定
化酵素の水分含量は50重量%であった。
【0043】(調製例4)固定化(S)−ヒドロキシニ
トリルリアーゼの調製 調製例2の方法で調製した(S)−ヒドロキシニトリル
リアーゼ酵素液に、酵素活性300単位に対して調製例
3と同じ固定化担体1gを添加し、緩やかに一晩混合し
た。次いで、濾過して固定化酵素を回収し、これを以降
の反応に用いた。こうして調製した固定化酵素の水分含
量をカールフィッシャー水分計で測定したところ、水分
含量50重量%であることがわかった。
【0044】(実施例1)(R)−シアノヒドリンの合
成 アーモンド由来の(R)−ヒドロキシニトリルリアーゼ
酵素液1000U/ml 6mlと多孔性シリカゲルmi
crobead silicagel 300A(富士シリシア化学製)6gを
混合し、固定化酵素を調製した。水分量と反応効率の関
係を調べるために、同様の操作によって調製した固定化
酵素をエバポレーターで3時間減圧乾燥した後、10m
Mリン酸緩衝液(pH5.5)を添加して水分含量を調
整したものを作成した。表1に示した条件4において
は、10mMリン酸緩衝液(pH5.5)で酵素濃度を
1/2に希釈して、酵素量は同じであるが酵素液量を2
倍にした酵素液を、他の条件の2倍量の固定化担体に固
定化した固定化酵素を用いた。
【0045】検討に用いた未処理t−ブチルメチルエー
テル(TBME)中の水分含量は0.03重量%であ
り、10mMリン酸緩衝液(pH5.5)で飽和させた
ものの水分含量は1.34重量%であった。この溶媒を
前記緩衝液で飽和させた条件及び飽和処理しない条件を
設定し、反応系全体の水分含量を変化させた。
【0046】いずれの条件においても、基質である2−
クロロベンズアルデヒド(o−クロロベンズアルデヒ
ド)と青酸の濃度はそれぞれ1M及び1.5Mと一定に
した。前記において調製した固定化酵素600単位分
を、それぞれ10mlの反応容器に入れ、次いで溶媒
4.143ml、青酸0.292mlを添加した。ここ
へ、2−クロロベンズアルデヒド0.565mlを添加
することによって反応を開始した。反応は、25℃で反
応容器をボトルローラーで緩やかに撹拌することで実施
した。条件及び結果を表1に示す。
【0047】
【表1】
【0048】この結果から、緩衝液で飽和させた溶媒を
用いても、反応効率が低く、溶媒の飽和水分量に対して
過剰の水分を含んだ反応系において高い反応効率が得ら
れた。条件3及び4では、反応溶媒が含有しうる水分量
に比べ大過剰の水分を加えているにもかかわらず、反応
溶液相は二相分離せず、有機溶媒相の単一相で形成され
ていた。
【0049】(実施例2)調製例1で使用した固定化担
体の水分保持量は重量のほぼ1倍であったので、酵素量
は同じにし、担体量を変化させることで反応系内の水分
含量を変化させた条件を設定し、水分含量と反応効率と
の関係を調べた。調製例3の方法で調製した固定化酵素
を減圧乾燥し、水分を除去したものに10mMリン酸緩
衝液(pH5.5)を加えて水分量を調整した固定化酵
素を作成し、水分含量と反応効率との関係を調べた。
【0050】600単位の(R)−ヒドロキシニトリル
リアーゼを固定化し、水分含量の異なる固定化酵素を調
製した。一方、青酸をt−ブチルメチルエーテルに溶解
し、10mMリン酸緩衝液(pH5.5)を飽和量添加
した。次いで、固定化酵素に前記の原料液を添加した
後、2−クロロベンズアルデヒドを添加した。この反応
系の有機相は5mlであり、青酸の濃度は1.5M、2
−クロロベンズアルデヒドの濃度は1Mであった。この
混合物を25℃で緩やかに混合することで反応を行い、
5時間後の2−クロロベンズアルデヒドの(R)−2−
クロロマンデロニトリルへの転換率を測定したところ、
図1に示す結果が得られた。この結果、固定化酵素の水
分含量が高いほど、反応効率が高いことがわかった。
【0051】(実施例3)t−ブチルメチルエーテル6
10gに青酸41gを添加した溶液に0.2Mクエン酸
緩衝液(pH7)を40ml加えて攪拌し、静置後、有
機相を回収した。この有機相に調製例4の方法で調製し
た固定化酵素(6万単位)を添加した。この時の固定化
酵素の水分含量は50重量%であった。次いで、ベンズ
アルデヒドを106g添加後、反応混合物を攪拌し、反
応を開始した。反応温度は20℃に設定した。HPLC
で反応液の分析を行ったところ、1時間後に(S)−マ
ンデロニトリルが126g生成していることがわかっ
た。この時のアルデヒドの転換率は93%、(S)−マ
ンデロニトリルの光学純度は99%eeであった。次い
で、反応終了後、固定化酵素を回収し、同様の条件で繰
り返して反応を行ったところ、16回の反応において平
均転換率94.2%で光学純度99%ee以上の(S)
−マンデロニトリルを合成することができた。この結果
から、固定化酵素に水分を保持させて反応を行うことに
よって、非常に効率よく、かつ安定に光学活性シアノヒ
ドリンの合成が行えることがわかった。
【0052】
【発明の効果】本発明によれば、非常に効率よく、かつ
安定に目的生産物を合成できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】固定化酵素の水分含量と反応効率との関係を示
す図である。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 酵素として、水分含量10重量%以上の
    固定化酵素を用い、反応溶媒として、水と実質的に混和
    しない有機溶媒を用いて、溶液相が水又は水性緩衝液で
    飽和されているが相分離しない均一系となる条件で酵素
    反応を行うことを特徴とする酵素反応方法。
  2. 【請求項2】 固定化酵素として、シアン化水素とカル
    ボニル化合物からシアノヒドリンを合成する活性を有す
    る酵素であるヒドロキシニトリルリアーゼを固定化して
    なる固定化酵素を用い、カルボニル化合物を対応する光
    学活性シアノヒドリンに変換する反応を行う請求項1記
    載の方法。
  3. 【請求項3】 固定化酵素の担体として、水分を保持す
    る能力を有する担体を用いる請求項1又は2に記載の方
    法。
  4. 【請求項4】 反応の最中に固定化酵素から反応溶液相
    に水分が移行しないように、反応溶液相に飽和量の水分
    が含まれている条件で反応を行う請求項1〜3のいずれ
    か1項に記載の方法。
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