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JP2001348356A - 光学活性α−ヒドロキシカルボン酸の製法 - Google Patents

光学活性α−ヒドロキシカルボン酸の製法

Info

Publication number
JP2001348356A
JP2001348356A JP2000171186A JP2000171186A JP2001348356A JP 2001348356 A JP2001348356 A JP 2001348356A JP 2000171186 A JP2000171186 A JP 2000171186A JP 2000171186 A JP2000171186 A JP 2000171186A JP 2001348356 A JP2001348356 A JP 2001348356A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
group
optically active
carbon atoms
reaction
solvent
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2000171186A
Other languages
English (en)
Inventor
Norimasa Okuda
典正 奥田
Takashi Senba
尚 仙波
幸生 ▲土▼▲橋▼
Yukio Dobashi
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Shokubai Co Ltd
Original Assignee
Nippon Shokubai Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Shokubai Co Ltd filed Critical Nippon Shokubai Co Ltd
Priority to JP2000171186A priority Critical patent/JP2001348356A/ja
Priority to AT01304812T priority patent/ATE340156T1/de
Priority to DE60123167T priority patent/DE60123167T2/de
Priority to EP01304812A priority patent/EP1160235B1/en
Priority to US09/870,483 priority patent/US6864389B2/en
Publication of JP2001348356A publication Critical patent/JP2001348356A/ja
Pending legal-status Critical Current

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    • Y02P20/00Technologies relating to chemical industry
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    • Y02P20/52Improvements relating to the production of bulk chemicals using catalysts, e.g. selective catalysts

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  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
  • Enzymes And Modification Thereof (AREA)
  • Preparation Of Compounds By Using Micro-Organisms (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 工業的に有利な光学活性α−ヒドロキシカル
ボン酸の製造方法を提供する。 【解決手段】 アルコール系溶媒、エステル系溶媒、エ
ーテル系溶媒及びカルボン酸系溶媒からなる群から選ば
れる少なくとも1種の有機溶媒を含有する溶媒を用いて
カルボニル化合物とシアン化水素とを反応させて光学活
性シアノヒドリンを製造後、前記反応溶媒中の前記有機
溶媒を除去した後、光学活性シアノヒドリンを単離する
ことなく、加水分解反応を行うことを特徴とする光学活
性α−ヒドロキシカルボン酸の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、医薬中間体等とし
て有用な光学活性α−ヒドロキシカルボン酸を効率的に
製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、光学活性α−ヒドロキシカルボン
酸は、対応するカルボニル化合物に、アルコール系溶
媒、エステル系溶媒、エーテル系溶媒、カルボン酸系溶
媒、炭化水素系溶媒等の有機溶媒中、植物から抽出され
る(S)−ヒドロキシニトリルリアーゼ、(R)−ヒド
ロキシニトリルリアーゼ等の酵素、又はこれらの酵素の
遺伝子を組み込んだ遺伝子組換え微生物によって生産さ
れる酵素の存在下にシアン化水素を不斉付加して光学活
性シアノヒドリンを得た後、これを加水分解することに
より製造されている(例えば、Synthesis, July 1990,
575-578;Tetrahedron Letters, 32, 2605-2608 (199
1);特開昭63−219388号;特開平5−3170
65号;WO98/30711)。
【0003】これらの方法では、光学活性シアノヒドリ
ンを単離した後、加水分解するか、効率面を考慮して、
光学活性シアノヒドリン製造工程で用いた反応溶媒を除
去することなく、加水分解している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、工業的に有
利な光学活性α−ヒドロキシカルボン酸の製造方法を提
供することを目的する。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、光学活性
α−ヒドロキシカルボン酸の収率及び光学純度を向上さ
せることを目的として、鋭意研究を重ねた結果、光学活
性シアノヒドリン製造工程において反応溶媒としてアル
コール系溶媒、エステル系溶媒、エーテル系溶媒又はカ
ルボン酸系溶媒を用いた場合、当該溶媒を除去した後、
加水分解することにより、このような除去をせずに加水
分解した場合に比べて光学活性α−ヒドロキシカルボン
酸の収率及び光学純度がいずれも向上することを見出
し、本発明を完成するに至った。本発明は、以下の発明
を包含する。
【0006】(1)アルコール系溶媒、エステル系溶
媒、エーテル系溶媒及びカルボン酸系溶媒からなる群か
ら選ばれる少なくとも1種の有機溶媒を含有する溶媒を
用いてカルボニル化合物とシアン化水素とを反応させて
光学活性シアノヒドリンを製造後、前記反応溶媒中の前
記有機溶媒を除去した後、光学活性シアノヒドリンを単
離することなく、加水分解反応を行うことを特徴とする
光学活性α−ヒドロキシカルボン酸の製造方法。 (2)加水分解反応に供する反応混合物中の前記有機溶
媒の含有率が10重量%未満である前記(1)に記載の
方法。 (3)加水分解反応を、鉱酸を用いて行う前記(1)又
は(2)に記載の方法。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明の方法は、光学活性シアノ
ヒドリンの製造工程に用いたアルコール系溶媒、エステ
ル系溶媒、エーテル系溶媒及び/又はカルボン酸系溶媒
に起因する光学活性α−ヒドロキシカルボン酸の収率及
び光学純度の低下を防止するものであり、これらの溶媒
を反応溶媒として用いるものであれば、光学活性シアノ
ヒドリンの製造工程は特に制限はない。
【0008】光学活性シアノヒドリンの製造工程として
は、例えば、次式(I):
【化1】R−CO−R (I) (式中、R及びRは、互いに異なり、それぞれ水素
原子又は炭素数22以下の1価の炭化水素基を表し、前
記炭化水素基中、−CH−並びに−CHのCH
カルボニル基、スルホニル基、−O−又は−S−で置き
換えられていてもよく、=CHは=O又は=Sで置き
換えられていてもよく、また−CH−のC−H、−C
のC−H、>CH−のC−H、=CH−のC−H並
びに=CH のC−Hは、N又はC−ハロゲンで置き換
えられていてもよく、また、R及びRは、共同して
非対称の2価の基を表してもよい。)で示されるカルボ
ニル化合物に、前記の有機溶媒中、植物から抽出される
(S)−ヒドロキシニトリルリアーゼ、(R)−ヒドロ
キシニトリルリアーゼ等の酵素、又はこれらの酵素の遺
伝子を組み込んだ遺伝子組換え微生物によって生産され
る酵素の存在下にシアン化水素を不斉付加して光学活性
シアノヒドリンを得る工程が挙げられる(例えば、Synt
hesis, July 1990, 575-578;Tetrahedron Letters, 3
2, 2605-2608 (1991);特開昭63−219388号;
特開平5−317065号;特開平9−227488号
公報、WO98/30711)。
【0009】前記式(I)において、炭素数22以下の
1価の炭化水素基とは、直鎖状又は分岐状の鎖式炭化水
素基、側鎖のない又は側鎖のある単環式炭化水素基、側
鎖のない又は側鎖のある多環式炭化水素基、側鎖のない
又は側鎖のあるスピロ炭化水素基、側鎖のない又は側鎖
のある環集合構造の炭化水素基、あるいは、前記の環式
炭化水素基が置換した鎖式炭化水素基のいずれをも含
む。また、飽和な炭化水素基並びに不飽和な炭化水素基
のいずれをも含むが、不飽和な炭化水素基において、C
=C=Cのアレン構造を含む基は除く。直鎖状又は分岐
状の鎖式炭化水素基としては、例えば、飽和な鎖式炭化
水素基である、炭素数1以上の直鎖状アルキル基、炭素
数3以上の分岐状アルキル基、不飽和な鎖式炭化水素基
である、炭素数2以上の直鎖状アルケニル基、炭素数3
以上の分岐状アルケニル基、炭素数3以上の直鎖状アル
キニル基、炭素数4以上の分岐状アルキニル基、炭素数
4以上の直鎖状アルカジエニル基、炭素数5以上の分岐
状アルカジエニル基などを例示することができる。単環
式炭化水素基としては、例えば、飽和な単環式炭化水素
基である、炭素数3以上の側鎖のないシクロアルキル
基、総炭素数4以上の側鎖のあるシクロアルキル基、不
飽和な単環式炭化水素基である、炭素数4以上の側鎖の
ないシクロアルケニル基、総炭素数5以上の側鎖のある
シクロアルキニル基、炭素数5以上の側鎖のないシクロ
アルカジエニル基、総炭素数6以上の側鎖のあるシクロ
アルカジエニル基などを例示することができる。不飽和
な単環式又は多環式炭化水素基としては、芳香族炭化水
素基、例えば、フェニル基、1−ナフチル基、2−ナフ
チル基、9−アントリル基など総炭素数6〜22の側鎖
のない芳香族基、総炭素数7以上の側鎖のある芳香族
基、更には、環集合構造の炭化水素基でもある、炭素数
12のフェニルフェニル基、総炭素数13以上の側鎖の
あるフェニルフェニル基を例示することができる。ま
た、多環式炭化水素基としては、炭素数6以上の側鎖の
ない縮合環式炭化水素基、総炭素数7以上の側鎖のある
縮合環式炭化水素基、炭素数7以上の側鎖のない架橋環
式炭化水素基、総炭素数8以上の側鎖のある架橋環式炭
化水素基、総炭素数9以上の側鎖のないスピロ炭化水素
基、総炭素数10以上の側鎖のあるスピロ炭化水素基な
どを例示することができる。なお、前記の側鎖のない縮
合環式炭化水素基において、縮合する環の一つがベンゼ
ン環である場合、その総炭素数が9以上となるものを挙
げることができ、前記の側鎖のある縮合環式炭化水素基
において、縮合する環の一つがベンゼン環である場合、
その総炭素数が10以上となるものを挙げることができ
る。環集合構造の炭化水素基としては、総炭素数6以上
の側鎖のないシクロアルキルシクロアルキル基、総炭素
数7以上の側鎖のあるシクロアルキルシクロアルキル
基、総炭素数6以上の側鎖のないシクロアルキリデンシ
クロアルキル基、総炭素数7以上の側鎖のあるシクロア
ルキリデンシクロアルキル基などを例示することができ
る。なお、これらの環式炭化水素において、側鎖のある
とは、環上に鎖式炭化水素基が置換していることを意味
する。前述する環式炭化水素基が置換した鎖式炭化水素
基としては、総炭素数7以上の側鎖のない芳香族基で置
換された直鎖状アルキル基、総炭素数8以上の側鎖のあ
る芳香族基で置換された直鎖状アルキル基、総炭素数9
以上の側鎖のない芳香族基で置換された分岐状アルキル
基、総炭素数10以上の側鎖のある芳香族基で置換され
た分岐状アルキル基、総炭素数8以上の側鎖のない芳香
族基で置換された直鎖状アルケニル基、総炭素数9以上
の側鎖のある芳香族基で置換された直鎖状アルケニル
基、総炭素数9以上の側鎖のない芳香族基で置換された
分岐状アルケニル基、総炭素数10以上の側鎖のある芳
香族基で置換された分岐状アルケニル基、総炭素数8以
上の側鎖のない芳香族基で置換された直鎖状アルキニル
基、総炭素数9以上の側鎖のある芳香族基で置換された
直鎖状アルキニル基、総炭素数10以上の側鎖のない芳
香族基で置換された分岐状アルキニル基、総炭素数11
以上の側鎖のある芳香族基で置換された分岐状アルキニ
ル基、総炭素数10以上の側鎖のない芳香族基で置換さ
れた直鎖状アルカジエニル基、総炭素数11以上の側鎖
のある芳香族基で置換された直鎖状アルカジエニル基、
総炭素数11以上の側鎖のない芳香族基で置換された分
岐状アルカジエニル基、総炭素数12以上の側鎖のある
芳香族基で置換された分岐状アルカジエニル基、総炭素
数4以上の側鎖のないシクロアルキル基で置換された直
鎖状アルキル基、総炭素数5以上の側鎖のあるシクロア
ルキル基で置換された直鎖状アルキル基、総炭素数6以
上の側鎖のないシクロアルキル基で置換された分岐状ア
ルキル基、総炭素数7以上の側鎖のあるシクロアルキル
基で置換された分岐状アルキル基、総炭素数5以上の側
鎖のないシクロアルキル基で置換された直鎖状アルケニ
ル基、総炭素数6以上の側鎖のあるシクロアルキル基で
置換された直鎖状アルケニル基、総炭素数6以上の側鎖
のないシクロアルキル基で置換された分岐状アルケニル
基、総炭素数7以上の側鎖のあるシクロアルキル基で置
換された分岐状アルケニル基、総炭素数5以上の側鎖の
ないシクロアルキル基で置換された直鎖状アルキニル
基、総炭素数6以上の側鎖のあるシクロアルキル基で置
換された直鎖状アルキニル基、総炭素数7以上の側鎖の
ないシクロアルキル基で置換された分岐状アルキニル
基、総炭素数8以上の側鎖のあるシクロアルキル基で置
換された分岐状アルキニル基、総炭素数8以上の側鎖の
ないシクロアルキル基で置換された分岐状アルカジエニ
ル基、総炭素数9以上の側鎖のあるシクロアルキル基で
置換された分岐状アルカジエニル基などを例示すること
ができる。
【0010】なお、以下においては、側鎖のない芳香族
基、側鎖のある芳香族基、並びに、フェニルフェニル基
又は側鎖のあるフェニルフェニル基などを併せて、アリ
ール基といい、このアリール基で置換された直鎖状又は
分岐状のアルキル基をアラルキル基という。他の環式炭
化水素基に関しても、特に明記しない場合、環上に側鎖
のないものとあるものを併せて指す場合には、単にシク
ロアルキル基等の名称を用いる。鎖式炭化水素基につい
ても、直鎖状のものと分岐状のものを併せて指す場合に
は、単にアルキル基等の名称を用いる。
【0011】前記炭化水素基中、−CH−がカルボニ
ル基、スルホニル基、−O−又は−S−で置き換えられ
ると、それぞれケトン、スルホン、エーテル又はチオエ
ーテルの構造が導入され、−CHの−CH−がカル
ボニル基、−O−又は−S−で置き換わると、それぞれ
ホルミル基(アルデヒド)、水酸基又はメルカプト基に
変わり、あるいは、末端の=CHが=O又は=Sに置
き換わると、ケトン、チオケトンの構造が導入されるこ
とを意味し、また、−CH−のC−HがNに変わる
と、−NH−となり、>CH−のC−HがNに変わる
と、>N−となり、=CH−のC−HがNに変わると、
=N−となり、末端の−CHのC−HがNに変わる
と、−NHが導入され、=CHのC−HがNに変わ
ると、=NHとなる。また、−CH、−CH−、=
CH−、≡CH又は>CH−のC−HがC−ハロゲンで
置き換えられると、当該炭素上へハロゲン原子を置換す
ることになる。なお、炭素鎖中における−O−、−S
−、Nへの置き換えは、当該炭化水素基に対する、それ
ぞれオキサ置換、チア置換、アザ置換に当たり、例え
ば、炭化水素環の環の骨格炭素で起こると、炭化水素環
のそれぞれ含酸素複素環、含硫黄複素環、含窒素複素環
への変換となる。該炭化水素基中、CH並びにC−H
における置き換えは、それぞれ独立に行われてよく、加
えて、前記の置き換えを行った後、なお当該炭素上にC
又はC−Hが残存する際には、更に置き換えがなさ
れてもよい。更には、前記の置き換えにより、−CH
−CHの−CO−O−H;カルボン酸構造への変換な
どもなされる。
【0012】本明細書において、ハロゲン原子とは、フ
ッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子を指すが、
フッ素原子、塩素原子、臭素原子が好ましい。従って、
前記炭化水素基としては、鎖式炭化水素基並びに環式炭
化水素基など環構造を有する炭化水素基のいずれをも選
択でき、例えば、飽和鎖式炭化水素基である直鎖状又は
分岐状のアルキル基、不飽和鎖式炭化水素基である直鎖
状又は分岐状のアルケニル基、直鎖状又は分岐状のアル
キニル基、直鎖状又は分岐状のアルカジエニル基など、
飽和な環式炭化水素基であるシクロアルキル基、不飽和
な環式炭化水素基であるシクロアルケニル基、シクロア
ルキニル基、シクロアルカジエニル基など、芳香族炭化
水素基であるアリール基、アラルキル基、アリールアル
ケニル基などが挙げられる。
【0013】更に詳しくいえば、直鎖状又は分岐状のア
ルキル基としては、例えばメチル基、エチル基、プロピ
ル基、イソプロピル基、ブチル基、1−メチルプロピル
基、ペンチル基、1−メチルブチル基、ヘキシル基、1
−メチルペンチル基、ヘプチル基、1−メチルヘキシル
基、1−エチルペンチル基、オクチル基、ノニル基、デ
シル基、ウンデシル基、ドデシル基、トリデシル基、テ
トラデシル基、2−メチルプロピル基、2−メチルブチ
ル基、3−メチルブチル基、2−メチルペンチル基、3
−メチルペンチル基、4−メチルペンチル基、メチルヘ
キシル基、メチルヘプチル基、メチルオクチル基、メチ
ルノニル基、1,1−ジメチルエチル基、1,1−ジメ
チルプロピル基、2,6−ジメチルヘプチル基、3,7
−ジメチルオクチル基、2−エチルヘキシル基など、シ
クロアルキルアルキル基としては、シクロペンチルメチ
ル基、シクロヘキシルメチル基など、シクロアルキル基
としては、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロ
ペンチル基、メチルシクロペンチル基、シクロヘキシル
基、メチルシクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シク
ロオクチル基など、ビシクロアルキル基としては、ノル
ボルニル基、ビシクロ[2.2.2]オクチル基、アダ
マンチル基などが挙げられる。直鎖状又は分岐状のアル
ケニル基としては、例えばビニル基、アリル基、クロチ
ル基(2−ブテニル基)、イソプロペニル基(1−メチ
ルビニル基)など、シクロアルケニル基又はシクロアル
カジエニル基としては、シクロペンテニル基、シクロペ
ンタジエニル基、シクロヘキセニル基、シクロヘキサン
ジエニル基などが挙げられる。直鎖状又は分岐状のアル
キニル基としては、例えばエチニル基、プロピニル基、
ブチニル基などが挙げられる。アリール基としては、例
えばフェニル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基、2
−フェニルフェニル基、3−フェニルフェニル基、4−
フェニルフェニル基、9−アントリル基、メチルフェニ
ル基、ジメチルフェニル基、トリメチルフェニル基、エ
チルフェニル基、メチルエチルフェニル基、ジエチルフ
ェニル基、プロピルフェニル基、ブチルフェニル基など
が挙げられる。アラルキル基としては、例えばベンジル
基、1−ナフチルメチル基、2−ナフチルメチル基、フ
ェネチル基(2−フェニルエチル基)、1−フェニルエ
チル基、フェニルプロピル基、フェニルブチル基、フェ
ニルペンチル基、フェニルヘキシル基、メチルベンジル
基、メチルフェネチル基、ジメチルベンジル基、ジメチ
ルフェネチル基、トリメチルベンジル基、エチルベンジ
ル基、ジエチルベンジル基などが挙げられる。アリール
アルケニル基としては、例えばスチリル基、メチルスチ
リル基、エチルスチリル基、ジメチルスチリル基、3−
フェニル−2−プロペニル基などが挙げられる。
【0014】前記炭化水素基中のCHがカルボニル
基、スルホニル基、O又はSで、又はC−HがN又はC
−ハロゲンで置き換えられた基としては、ケトン、アル
デヒド、カルボン酸、スルホン、エーテル、チオエーテ
ル、アミン、アルコール、チオール、ハロゲン、複素環
(例えば、含酸素複素環、含硫黄複素環、含窒素複素
環)などの構造を一つ以上含む基が挙げられる。なお、
含酸素複素環、含硫黄複素環、含窒素複素環とは、環式
炭化水素基の環骨格の炭素がそれぞれ酸素、硫黄、窒素
で置き換わるものを意味し、更には、これらヘテロ原子
置換が二種以上ある複素環であってもよい。前記の置換
を有する炭化水素基としては、例えば、ケトン構造のア
セチルメチル基、アセチルフェニル基;スルホン構造の
メタンスルホニルメチル基;エーテル構造のメトキシメ
チル基、メトキシエチル基、エトキシエチル基、メトキ
シプロピル基、ブトキシエチル基、エトキシエトキシエ
チル基、メトキシフェニル基、ジメトキシフェニル基、
フェノキシメチル基;チオエーテル構造のメチルチオメ
チル基、メチルチオフェニル基;アミン構造のアミノメ
チル基、2−アミノエチル基、2−アミノプロピル基、
3−アミノプロピル基、2,3−ジアミノプロピル基、
2−アミノブチル基、3−アミノブチル基、4−アミノ
ブチル基、2,3−ジアミノブチル基、2,4−ジアミ
ノブチル基、3,4−ジアミノブチル基、2,3,4−
トリアミノブチル基、メチルアミノメチル基、ジメチル
アミノメチル基、メチルアミノエチル基、プロピルアミ
ノメチル基、シクロペンチルアミノメチル基、アミノフ
ェニル基、ジアミノフェニル基、アミノメチルフェニル
基;含酸素複素環のテトラヒドロフラニル基、テトラヒ
ドロピラニル基、モルホリルエチル基;含酸素複素芳香
環のフリル基、フルフリル基、ベンゾフリル基、ベンゾ
フルフリル基;含硫黄複素芳香環のチエニル基;含窒素
複素芳香環のピロリル基、イミダゾリル基、オキサゾリ
ル基、チアジアゾリル基、ピリジル基、ピリミジニル
基、ピリダジニル基、ピラジニル基、テトラジニル基、
キノリル基、イソキノリル基、ピリジルメチル基;アル
コール構造の2−ヒドロキシエチル基、2−ヒドロキシ
プロピル基、3−ヒドロキシプロピル基、2,3−ジヒ
ドロキシプロピル基、2−ヒドロキシブチル基、3−ヒ
ドロキシブチル基、4−ヒドロキシブチル基、2,3−
ジヒドロキシブチル基、2,4−ジヒドロキシブチル
基、3,4−ジヒドロキシブチル基、2,3,4−トリ
ヒドロキシブチル基、ヒドロキシフェニル基、ジヒドロ
キシフェニル基、ヒドロキシメチルフェニル基、ヒドロ
キシエチルフェニル基;チオール構造の2−メルカプト
エチル基、2−メルカプトプロピル基、3−メルカプト
プロピル基、2,3−ジメルカプトプロピル基、2−メ
ルカプトブチル基、3−メルカプトブチル基、4−メル
カプトブチル基、メルカプトフェニル基;ハロゲン化炭
化水素基である2−クロロエチル基、2−クロロプロピ
ル基、3−クロロプロピル基、2−クロロブチル基、3
−クロロブチル基、4−クロロブチル基、フルオロフェ
ニル基、クロロフェニル基、ブロモフェニル基、ジフル
オロフェニル基、ジクロロフェニル基、ジブロモフェニ
ル基、クロロフルオロフェニル基、トリフルオロフェニ
ル基、トリクロロフェニル基、フルオロメチルフェニル
基、トリフルオロメチルフェニル基;アミン構造とアル
コール構造を有する2−アミノ−3−ヒドロキシプロピ
ル基、3−アミノ−2−ヒドロキシプロピル基、2−ア
ミノ−3−ヒドロキシブチル基、3−アミノ−2−ヒド
ロキシブチル基、2−アミノ−4−ヒドロキシブチル
基、4−アミノ−2−ヒドロキシブチル基、3−アミノ
−4−ヒドロキシブチル基、4−アミノ−3−ヒドロキ
シブチル基、2,4−ジアミノ−3−ヒドロキシブチル
基、3−アミノ−2,4−ジヒドロキシブチル基、2,
3−ジアミノ−4−ヒドロキシブチル基、4−アミノ−
2,3−ジヒドロキシブチル基、3,4−ジアミノ−2
−ヒドロキシブチル基、2−アミノ−3,4−ジヒドロ
キシブチル基、アミノヒドロキシフェニル基;ハロゲン
と水酸基で置換された炭化水素基であるフルオロヒドロ
キシフェニル基、クロロヒドロキシフェニル基;カルボ
ン構造のカルボキシフェニル基などが挙げられる。
【0015】R及びRで表される非対称の2価の基
としては、特に制限はなく、例えば、ノルボルナン−2
−イリデン、2−ノルボルネン−5−イリデンが挙げら
れる。
【0016】前記式(I)で示されるカルボニル化合物
としては、例えば、ベンズアルデヒド、m−フェノキシ
ベンズアルデヒド、p−メチルベンズアルデヒド、o−
クロロベンズアルデヒド、m−クロロベンズアルデヒ
ド、p−クロロベンズアルデヒド、m−ニトロベンズア
ルデヒド、3,4−メチレンジオキシベンズアルデヒ
ド、2,3−メチレンジオキシベンズアルデヒド、フェ
ニルアセトアルデヒド、フルフラール等の芳香族アルデ
ヒド;アセトアルデヒド、ブチルアルデヒド、イソブチ
ルアルデヒド、バレルアルデヒド、シクロヘキサンアル
デヒド等の脂肪族アルデヒド;エチルメチルケトン、ブ
チルメチルケトン、メチルプロピルケトン、イソプロピ
ルメチルケトン、メチルペンチルケトン、メチル(2−
メチルプロピル)ケトン、メチル(3−メチルブチル)
ケトン等の飽和脂肪族ケトン;メチル(2−プロペニ
ル)ケトン、(3−ブテニル)メチルケトン等の不飽和
脂肪族ケトン;(3−クロロプロピル)メチルケトン等
のアルキル(ハロアルキル)ケトン;2−(アルコキシ
カルボニルアミノ)−3−シクロヘキシルプロピオンア
ルデヒド等の2−(保護アミノ)アルデヒド;3−メチ
ルチオプロピオンアルデヒド等のアルキルチオ脂肪族ア
ルデヒドが挙げられる。
【0017】本発明方法における光学活性シアノヒドリ
ン製造工程では、反応溶媒としてアルコール系溶媒、エ
ステル系溶媒、エーテル系溶媒及びカルボン酸系溶媒か
らなる群から選ばれる少なくとも1種の有機溶媒を含有
する溶媒を用いる。
【0018】アルコール系溶媒としては、例えば、メタ
ノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノー
ル、1−ブタノール、2−ブタノール、イソブタノー
ル、t−ブタノール、ヘキサノール、n−アミルアルコ
ール、シクロヘキサノール等の脂肪族アルコールの他、
ベンジルアルコール等が挙げられる。エステル系溶媒と
しては、例えば、ギ酸メチル、酢酸メチル、酢酸エチ
ル、酢酸ブチル、プロピオン酸メチル等の脂肪族エステ
ルが挙げられる。
【0019】エーテル系溶媒としては、例えば、ジエチ
ルエーテル、ジプロピルエーテル、ジイソプロピルエー
テル、ジブチルエーテル、t−ブチルメチルエーテル、
ジメトキシエタン、テトラヒドロフラン等の脂肪族エー
テルが挙げられる。カルボン酸系溶媒としては、例え
ば、酢酸等の脂肪族カルボン酸が挙げられる。
【0020】本発明に用いる反応溶媒は、前記の溶媒の
他に、n−ペンタン、n−ヘキサン、シクロヘキサン、
ベンゼン、トルエン、キシレン等の炭化水素系溶媒、p
H7以下の水系緩衝液、例えばクエン酸緩衝液、リン酸
緩衝液、酢酸緩衝液等を含有してもよい。
【0021】本発明方法における光学活性シアノヒドリ
ン製造工程では、原料として、前記式(I)で示される
カルボニル化合物を用いた場合、当該化合物に対応する
次式(II):
【化2】 (式中、R及びRは、前記と同義であり、Cは不
斉炭素原子を表す。)で示される光学活性シアノヒドリ
ンが得られるが、本発明の方法においては、第1工程で
得られた光学活性シアノヒドリンを単離することなく、
第2工程の加水分解反応に用いる。
【0022】本発明の方法においては、その際に、第1
工程で反応溶媒として用いたアルコール系溶媒、エステ
ル系溶媒、エーテル系溶媒及び/又はカルボン酸系溶媒
を除去する。なお、これらの有機溶媒とともに、n−ペ
ンタン、n−ヘキサン、シクロヘキサン、ベンゼン、ト
ルエン、キシレン等の炭化水素系溶媒を併用した場合に
は、当該炭化水素系溶媒は除去しなくともよい。前記の
溶媒を除去する方法としては、例えば常圧又は減圧下で
蒸発させる方法や水で抽出する方法等が挙げられるが、
簡便で、かつ第2工程に与える影響が少ない点で減圧下
で蒸発させる方法が好ましい。
【0023】本発明における第1工程の反応溶媒の除去
は、加水分解反応に供する反応混合物中のアルコール系
溶媒、エステル系溶媒、エーテル系溶媒及びカルボン酸
系溶媒の含有率が、10重量%未満になるように行うこ
とが好ましく、5重量%未満になるように行うことが更
に好ましい。
【0024】本発明の方法における第2工程の加水分解
反応を、鉱酸を用いて行うことが好ましい。ここで用い
る鉱酸としては、例えば塩酸、硫酸、硝酸、ホウ酸、リ
ン酸、過塩素酸、好ましくは塩酸が挙げられる。
【0025】鉱酸の使用量は、加水分解反応に供する反
応混合物中に含有される光学活性シアノヒドリンに対し
て1〜10当量であることが好ましい。鉱酸の使用量
が、光学活性シアノヒドリンに対して10当量を超える
と、経済的に不利で、かつ回収率が低下し、一方、光学
活性シアノヒドリンに対して1当量未満であると、反応
が遅く十分に進行しなくなったり、目的とする光学活性
α−ヒドロキシカルボン酸の光学純度が低下する。鉱酸
の使用量は、光学活性シアノヒドリンに対して、2〜8
当量であることが更に好ましい。
【0026】加水分解反応は、反応時の最高温度が40
〜90℃となるような条件下で行うことが好ましい。反
応時の最高温度が90℃を超えると、副生成物や着色が
増加し、一方、反応時の最高温度が40℃未満である
と、反応が十分に進行せず、またいずれの場合も、目的
とする光学活性α−ヒドロキシカルボン酸の光学純度が
低下する。反応時の最高温度は、40〜80℃であるこ
とが更に好ましい。また、反応温度が40℃未満である
反応時間は、15時間以下とすることが好ましく、3時
間以下とすることが更に好ましい。
【0027】加水分解反応において、反応溶媒は使用し
てもよいが特に効果がなく、また収率や光学純度を低下
させることがあるので、水以外の溶媒は使用しないこと
が好ましい。また、反応開始時における反応混合物中の
水の含量は、用いる鉱酸中に含有される分を含めて、光
学活性シアノヒドリンに対して、7〜50当量であるこ
とが好ましく、10〜40当量であることが更に好まし
い。反応終了後、反応溶液(スラリーになっている場合
もある。)から目的とするα−ヒドロキシカルボン酸を
単離するためには、有機溶媒を用いて抽出し、必要に応
じて水洗した後、溶媒を蒸発・乾固させればよい。
【0028】以上のようにして、光学活性シアノヒドリ
ンの立体配置を保ったまま、該光学活性シアノヒドリン
のシアノ基をカルボキシル基に変換することにより、光
学活性α−ヒドロキシカルボン酸を製造することができ
る。
【0029】
【実施例】以下、本発明を実施例及び比較例により説明
するが、本発明は、以下の実施例に限定されるものでは
ない。 (調製例1)S-ヒドロキシニトリルリアーゼの調製 (S-ヒドロキシニトリルリアーゼの調製)S-ヒドロキシ
ニトリルリアーゼは、酵母サッカロマイセス・セレビシ
エを宿主として用い、遺伝子工学的に調製した。すなわ
ち、まず、キャッサバの葉から常法に従って、全mRNAを
抽出した。次いで、得られたmRNAを鋳型として、cDNA合
成を行い、cDNAを作製した。一方、文献[Arch. Bioche
m. Biophys. 311,496-502(1994)]に記載のキャッサバ
由来のS-ヒドロキシニトリルリアーゼ遺伝子の配列に基
づいて、下記のプライマーを合成した。
【0030】センスプライマー:ggggaattcatggtaactgc
acattttgttctgattc(配列番号1) アンチセンスプライマー:ggggtcgacctcacggattagaagcc
gccg (配列番号2) 合成したプライマーを用い、上記cDNAを鋳型としてPCR
(90℃、30秒;55℃、30秒;72℃、60秒;計35サイク
ル)を行い、S-ヒドロキシニトリルリアーゼ遺伝子を獲
得した。遺伝子配列の解析を行ったところ、文献に示さ
れている配列と一致した。
【0031】次いで、得られたPCR断片を発現ベクターY
Ep352-GAPのプロモーターとターミネーターとの間に挿
入することにより、酵母エピソーム型発現ベクターYEp3
52-GCを作製した。これを酵母サッカロマイセス・セレ
ビシエInv-Sc1株へ、常法によって形質転換し、ウラシ
ルを含まない最少選択培地において増殖する株を選択す
ることによって発現ベクターYEp352-GCを含む組換え酵
母菌YEp352-GC-S2株を得た。
【0032】次いで、得られた組換え酵母菌株YEp352-G
C-S2株を、YNBDCas液体培地(6.7g/L Yeast nitrogen b
ase without amino acid(Difco社製)、20g/Lグルコー
ス、20g/Lカザミノ酸、40mg/mL L-トリプトファン)中
で24時間培養することによって、細胞内にS-ヒドロキシ
ニトリルリアーゼを生産させた。組換え菌培養液から遠
心分離によって菌体を回収し、ビーズミルを用い、菌体
を破砕した。破砕菌体液を遠心分離し、粗酵素液を調
製、これを硫安分画することによって粗精製したものを
S-ヒドロキシニトリルリアーゼ溶液として、以下の実験
に使用した。
【0033】(S-ヒドロキシニトリルリアーゼの固定
化)前述のようにして調製したS-ヒドロキシニトリルリ
アーゼを、Micro Bead Silica Gel 300A(富士シリシア
化学株式会社製)に固定化した。酵素の固定化は、S-ヒ
ドロキシニトリルリアーゼ溶液(活性:64U/ml、0.02M
HEPES-Na緩衝液(pH6.0))1.0Lに担体200gを加え、4℃
で24時間攪拌することにより、酵素タンパク質を担体に
吸着固定することにより行った。
【0034】(第一工程:固定化酵素を用いた光学活性
シアノヒドリン合成反応) (実施例1)容量2Lのフラスコに、固定化酵素200
g、10mMリン酸緩衝液(pH5.5)で飽和したt
−ブチルメチルエーテル(tBME)1.2L、ベンズ
アルデヒド127.2g(2.0mol)及び青酸4
9.2g(3.0mol)を仕込み、20℃で1時間攪
拌した。反応終了後、HPLCを用いて反応液を分析し
て得られたシアノヒドリンの量及び光学純度を求めた。
【0035】(実施例2)溶媒としてtBMEの代わり
に酢酸エチルを用いた以外は実施例1と同様にして反応
を行った。
【0036】(実施例3)容量5Lのフラスコにベンズ
アルデヒド、青酸及び酢酸ナトリウムをそれぞれ0.1
M,0.3M及び0.05Mの濃度で含有する25wt
%メタノール水溶液5.0L及び固定化酵素50gを仕
込み、実施例1と同様にして反応を行った。
【0037】(参考例)溶媒としてtBMEの代わりに
ヘキサンを用いた以外は実施例1と同様にして反応を行
った。以上の反応の結果を表1に示す。
【0038】
【表1】 (第二工程:加水分解反応) (実施例1A)実施例1の反応液をろ過して固定化酵素
を除いた後、パラトルエンスルホン酸一水和物2.3g
を加えて振り混ぜ、得られた反応液の4分の1(出発原
料0.5mol分に相当)を取り、エバポレータを用い
てtBMEの含有量が2wt%になるまで濃縮してから
還流冷却器をつけた300mLのフラスコに移した。こ
れに35%塩酸156g(HCl 1.5mol)を加
え、室温で1時間攪拌後、更に70℃で5時間攪拌し
た。室温まで冷却して酢酸エチル175gを加え、分液
漏斗中で振り混ぜた後、有機層を水層から分離した。水
層を再び酢酸エチル175gで抽出し、得られた有機層
を前に得た有機層と合わせた後、水50gで洗浄した。
こうして得られた有機層を減圧下で乾固した後、トルエ
ン80gで洗浄し乾燥させ、s−マンデル酸71.7g
を得た。マンデル酸としての純度(R−体を含めて)は
HPLCで98.8%であり、光学純度は99.0%e
eであった。
【0039】(実施例1B)tBMEの含有量を5wt
%とした以外は実施例1Aと同様にして反応を行った。
【0040】(実施例2A)実施例1の反応液をろ過し
て固定化酵素を除いた後、得られた反応液の4分の1を
用い、原料中の酢酸エチルの含有量を3wt%にし、実
施例1Aと同様にして反応を行った。
【0041】(実施例2B)酢酸エチルの含有量を5w
t%とした以外は実施例2Aと同様にして反応を行っ
た。
【0042】(実施例3A)実施例3で得た反応液を用
い、ろ過し、パラトルエンスルホン酸一水和物0.58
gを加えて振り混ぜ、得られた反応液の全量を濃縮して
メタノールの含有量を5wt%とし、以下実施例1Aと
同様にして反応を行った。
【0043】(参考例)第一工程の参考例で得た反応液
をろ過して固定化酵素を除いた後、得られた反応液の4
分の1を用い、原料中のヘキサンの含有量を15wt%
にし、以下実施例1Aと同様にして反応を行った。
【0044】(比較例1〜4)加水分解反応の原料中に
残存する溶媒の量を変えた以外は実施例と同様にして反
応を行った。加水分解反応の結果を表2に示す。
【0045】
【表2】 注:カルボン酸収率は、得られたカルボン酸(R体含む)
のmol数を収量とHPLC純度から求め、これを第一工程で
得られたシアノヒドリン(R体含む)のmol数を基にして
計算。
【0046】
【発明の効果】本発明によれば、光学活性α−ヒドロキ
シカルボン酸を好収率かつ高純度で製造することができ
る。
【0047】
【配列表】 SEQUENCE LISTING <110> NIPPON SHOKUBAI CO., LTD. <120> The process of synthesis of optical active α-hydroxycarboxylic ac id <130> P00-0255 <160> 2 <210> 1 <211> 37 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence:synthetic DNA <400> 1 ggggaattca tggtaactgc acattttgtt ctgattc 37 <210> 2 <211> 30 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence:synthetic DNA <400> 2 ggggtcgacc tcacggatta gaagccgccg 30
【0048】
【配列表のフリーテキスト】配列番号1:合成DNA 配列番号2:合成DNA
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C12N 15/09 ZNA C07M 7:00 C07M 7:00 C12N 15/00 ZNAA (72)発明者 ▲土▼▲橋▼ 幸生 茨城県つくば市観音台1丁目25番地12 株 式会社日本触媒内 Fターム(参考) 4B024 AA03 BA07 CA04 DA12 GA11 4B050 CC03 DD13 FF03E FF04E LL01 LL05 4B064 AE01 AG01 CA06 CA19 CB30 CC24 CD01 CD04 CD05 DA01 4H006 AA02 AC46 AC81 AD16 BB15 BB17 BC10 BC19 BC31 BE01 BJ50 BN10 BS10

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アルコール系溶媒、エステル系溶媒、エ
    ーテル系溶媒及びカルボン酸系溶媒からなる群から選ば
    れる少なくとも1種の有機溶媒を含有する溶媒を用いて
    カルボニル化合物とシアン化水素とを反応させて光学活
    性シアノヒドリンを製造後、前記反応溶媒中の前記有機
    溶媒を除去した後、光学活性シアノヒドリンを単離する
    ことなく、加水分解反応を行うことを特徴とする光学活
    性α−ヒドロキシカルボン酸の製造方法。
  2. 【請求項2】 加水分解反応に供する反応混合物中の前
    記有機溶媒の含有率が10重量%未満である請求項1記
    載の方法。
  3. 【請求項3】 加水分解反応を、鉱酸を用いて行う請求
    項1又は2記載の方法。
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DE60123167T DE60123167T2 (de) 2000-06-02 2001-05-31 Verfahren zur Herstellung von alpha-Hydroxycarbonsäure
EP01304812A EP1160235B1 (en) 2000-06-02 2001-05-31 A method for producing alpha-hydroxycarboxylic acid
US09/870,483 US6864389B2 (en) 2000-06-02 2001-06-01 Method for producing α-hydroxycarboxylic acid

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