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JP2001318389A - 透明電極基板とその製造法および液晶素子 - Google Patents

透明電極基板とその製造法および液晶素子

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Publication number
JP2001318389A
JP2001318389A JP2000138372A JP2000138372A JP2001318389A JP 2001318389 A JP2001318389 A JP 2001318389A JP 2000138372 A JP2000138372 A JP 2000138372A JP 2000138372 A JP2000138372 A JP 2000138372A JP 2001318389 A JP2001318389 A JP 2001318389A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
electrode
transparent electrode
layer
liquid crystal
electrode substrate
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2000138372A
Other languages
English (en)
Inventor
Kazuyoshi Inoue
一吉 井上
Akira Umigami
暁 海上
Shigeo Matsuzaki
滋夫 松崎
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Idemitsu Kosan Co Ltd
Original Assignee
Idemitsu Kosan Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Idemitsu Kosan Co Ltd filed Critical Idemitsu Kosan Co Ltd
Priority to JP2000138372A priority Critical patent/JP2001318389A/ja
Publication of JP2001318389A publication Critical patent/JP2001318389A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

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  • Liquid Crystal (AREA)
  • Physical Vapour Deposition (AREA)
  • Devices For Indicating Variable Information By Combining Individual Elements (AREA)
  • Thin Film Transistor (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 表示性能を長期間良好に維持することので
きるアモルファスシリコンやポリシリコンの薄膜トラン
ジスタを配設した透明電極基板と、その製造法、および
該透明電極基板を用いた液晶素子を提供する。 【解決手段】透明基板上にゲート電極とゲート絶縁層、
第一半導体層、第二半導体層、ソース・ドレイン電極お
よび画素電極がこの順序で積層された透明電極基板であ
って、該ゲート電極およびソース・ドレイン電極上に窒
化アルミニウム化合物層が形成され、該窒化アルミニウ
ム化合物層上に酸化インジウム、酸化錫および酸化亜鉛
から選ばれる2種以上を主成分とする導電性酸化物層で
該画素電極を形成した透明電極基板と、これら各層を順
次形成する該透明電極基板の製造法、および該透明電極
基板と液晶セルまたは液晶層からなる液晶素子。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、表示パネル上の画像表
示に用いる薄膜トランジスタ(以下、TFTと略称する
ことがある)の配設された透明電極基板とその簡略な製
造法およびこの透明電極基板を用いた液晶素子に関す
る。
【0002】
【従来の技術】液晶素子を用いた表示装置は、軽量で消
費電力が少なく、しかもフルカラー化も容易であること
から、薄型ディスプレイに用いられている。そして、こ
の液晶素子の各画素毎に、TFTをスイッチング素子と
してマトリックス状に配列し、駆動させるアクティブマ
トリックス方式液晶平面ディスプレイは、800×60
0画素以上の高精細化を行ってもコントラスト比が劣る
ようなことがなく、高性能カラー表示用平面ディスプレ
イとして注目されている。
【0003】このようなアクティブマトリックス方式の
液晶平面ディスプレイにおいては、その透明電極基板に
おけるゲート電極やソース・ドレイン電極に、クロムや
タンタル、タングステンなどの金属が使用されてきた
が、クロムは、加工しやすいが腐食されやすく、また、
タンタルやタングステンは、腐食には強いが電気抵抗が
大きいという問題があった。そこで、この電極材料とし
て、加工しやすく、しかも電気抵抗の低いアルミニウム
を主成分とする金属が使用されている。
【0004】ところが、アルミニウムを主成分とする金
属からなる上記電極は、その上に設ける画素電極に用い
る金属酸化物透明電極と直接接触すると、アルミニウム
が酸化されてアルミナに転化し、電気抵抗が増大して素
子が正常に駆動しなくなるという問題がある。
【0005】この問題を解決するため、このアルミニウ
ムを主成分とする金属からなる上記電極を、モリブデン
やチタンなどによりサンドイッチ状に挟んで、金属酸化
物透明電極との直接接触を回避し、電気抵抗を下げる試
みがなされている。しかしながら、このようにアルミニ
ウムを主成分とする金属からなる電極をモリブデンやチ
タンによりサンドイッチ状に挟んだ構造の電極を形成す
るにあたっては、モリブデンやチタンを成膜した後に、
アルミニウムを主成分とする金属を成膜し、さらにその
上にモリブデンやチタンによる成膜を行う必要があるこ
とから、その製造工程が煩雑であり、しかも、これら操
作の所要時間が長くなるため、生産性が低いという問題
があった。
【0006】このようなことから、TFTを備えた透明
電極基板におけるゲート電極およびソース・ドレイン電
極の電気抵抗の増大を抑制して表示性能を良好に保持す
るとともに、その製造工程のより簡略化された製造法の
開発が望まれている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、長期間にわ
たって電気抵抗の安定した透明電極基板とその簡略化さ
れた製造法、およびこの透明電極基板を用いた表示性能
の良好な液晶素子を提供することを目的とするものであ
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記課題
を解決するために種々検討を重ねた結果、透明基板上に
互いに直交する複数本のゲート線とソース線が配設さ
れ、これら両線の各交点にゲート電極とゲート絶縁層、
第一半導体層、第二半導体層およびソース・ドレイン電
極からなる薄膜トランジスタと画素電極が配設された透
明電極基板であって、該ゲート電極およびソース・ドレ
イン電極上に窒化アルミニウム化合物層が形成され、該
窒化アルミニウム化合物層上に、酸化インジウム、酸化
錫および酸化亜鉛から選ばれる2種以上の金属酸化物を
主成分とする導電性酸化物で該画素電極が形成されてな
る透明電極基板と、この透明電極基板を用いた液晶素子
によれば、上記目的が達成できることを見出し、これら
知見に基づいて本発明を完成するに至った。
【0009】すなわち、本発明の要旨は、下記のとおり
である。 〔1〕透明基板上に互いに直交する複数本のゲート線と
ソース線が配設され、これら両線の各交点にゲート電極
とゲート絶縁層、第一半導体層、第二半導体層およびソ
ース・ドレイン電極からなる薄膜トランジスタと画素電
極が配設された透明電極基板であって、該ゲート電極お
よびソース・ドレイン電極上に窒化アルミニウム化合物
層が形成され、該窒化アルミニウム化合物層上に、酸化
インジウム、酸化錫および酸化亜鉛から選ばれる2種以
上の金属酸化物を主成分とする導電性酸化物により該画
素電極が形成されてなる透明電極基板。 〔2〕透明基板上に互いに直交する複数本のゲート線と
ソース線を配設し、これら両線の各交点にゲート電極と
ゲート絶縁層、第一半導体層、第二半導体層およびソー
ス・ドレイン電極を形成した後、該ゲート電極およびソ
ース・ドレイン電極上に窒化アルミニウム化合物層を形
成し、該窒化アルミニウム化合物層上に、酸化インジウ
ム、酸化錫および酸化亜鉛から選ばれる2種以上の金属
酸化物を主成分とする導電性酸化物により画素電極を形
成することを特徴とする透明電極基板の製造法。 〔3〕窒化アルミニウム化合物層を、窒化アルミニウム
化合物ターゲットを用い、スパッタリングガスとしてア
ルゴンガスと窒素ガスおよび/または酸素ガスを用いて
スパッタリング法により形成する前記〔2〕に記載の透
明電極基板の製造法。 〔4〕窒化アルミニウム化合物層を、アルミニウムを主
成分とする金属ターゲットを用い、スパッタリングガス
として窒素ガスあるいは窒素ガスと酸素ガスとの混合ガ
スを用いた反応性スパッタリング法により形成する前記
〔2〕に記載の透明電極基板の製造法。 〔5〕窒化アルミニウム化合物層を、アルミニウムを主
成分とする金属で形成されたソース・ドレイン電極表面
に、窒素ガスあるいは窒素ガスと酸素ガスとの混合ガス
を用いたプラズマ処理を施すことにより形成する前記
〔2〕に記載の透明電極基板の製造法。 〔6〕前記〔1〕に記載の透明電極基板の電極形成面
に、液晶セルまたは液晶層および透明電極基板をこの順
序で配設してなる液晶素子。 〔7〕前記〔1〕に記載の透明電極基板の電極形成面
に、液晶セルまたは液晶層、カラーフィルターおよび透
明電極基板をこの順序で配設してなる液晶素子。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明の透明電極基板は、透明基
板上に互いに直交する複数本のゲート線とソース線が配
設され、これら両線の各交点にゲート電極とゲート絶縁
層、第一半導体層、第二半導体層およびソース・ドレイ
ン電極からなるTFTと画素電極が配設された透明電極
基板であって、該ゲート電極およびソース・ドレイン電
極上に窒化アルミニウム化合物層が形成され、該窒化ア
ルミニウム化合物層上に、酸化インジウム、酸化錫およ
び酸化亜鉛から選ばれる2種以上の金属酸化物を主成分
とする導電性酸化物で該画素電極が形成されてなる透明
電極基板である。
【0011】この透明電極基板の基本的な構成、すなわ
ち、透明基板上に互いに直交する複数本のゲート線とソ
ース線を配設し、これら両線の各交点にゲート電極とゲ
ート絶縁層、第一半導体層、第二半導体層およびソース
・ドレイン電極からなるTFTと画素電極を配設した構
成は、従来の透明電極基板における基本構成と同様の構
成を有している。そして、ここで用いる透明基板には、
ガラス基材が好適に用いられる。このガラスとしては、
ソーダ石灰ガラス、鉛ガラス、硼硅酸ガラス、高硅酸ガ
ラス、無アルカリガラスなどが用いられるが、好ましい
のは無アルカリガラスである。また、ゲート電極やソー
ス・ドレイン電極における電極材料としては、アルミニ
ウムを主成分とする金属、例えば、アルミニウムに対し
て、ネオジム、銅、チタニウム、珪素、イリジウムおよ
びレニウムから選ばれる1種または2種以上の金属を1
〜5原子%の含有率となるように含有させた導電材料が
好適に用いられる。
【0012】本発明においては、このような基本的構成
を有する透明電極基板に配設される各TFTにおけるゲ
ート電極およびソース・ドレイン電極上に、窒化アルミ
ニウム化合物層を形成して、アルミニウムを主成分とす
る金属からなるゲート電極やソース・ドレイン電極と金
属酸化物からなる電極取り出し部および画素電極との直
接接触を回避できる構成としてある。このような構成と
することによって、窒化アルミニウム化合物層により、
アルミニウム金属と酸化インジウムなどの金属酸化物と
の接触が遮断され、アルミニウムの酸化による上記電極
の電気抵抗の増大が効果的に防止できるのである。
【0013】つぎに、本発明の透明電極基板の製造法に
ついて、実施例において製造した透明電極基板に配設し
たTFT近傍の断面を示す第1図により説明する。ま
ず、透明基板1の上に、アルミニウムを主成分とする金
属を、高周波スパッタリング法により堆積する。つい
で、この堆積膜は、硝酸−酢酸−リン酸系水溶液をエッ
チング液とするフォトエッチング法によって、所望形状
のゲート電極2とゲート電極用の配線に形成する。そし
て、これらゲート電極2のパターンとゲート電極用の配
線上に、ゲート絶縁層3を形成する。つぎに、このゲー
ト絶縁層3の上に、第一半導体層4、チャンネル保護層
5、第二半導体層6を、この順序でプラズマ化学蒸着法
により連続的に形成し、それぞれの層の形成後には、所
望の形状のパターンに形成する。これら第一半導体層4
および第二半導体層6のパターン形成に際しては、テト
ラフルオロメタンガスを用いたドライエッチング法と、
ヒドラジン水溶液を用いたウエットエッチング法を併用
する方法が好適に用いられる。また、チャンネル保護層
5のパターン形成には、テトラフルオロメタンガスを用
いたドライエッチング法が好適に用いられる。さらに、
この第二半導体層6のパターン上に、アルミニウムを主
成分とする金属の層を、真空蒸着法またはスパッタリン
グ法により堆積した後、この堆積膜をフォトリソグラフ
ィー法により、ソース電極7のパターンおよびドレイン
電極8のパターンに形成する。
【0014】つぎに、このようにして形成されたTFT
のソース電極7のパターンおよびドレイン電極8のパタ
ーンの上に、窒化アルミニウム化合物層10を形成す
る。この窒化アルミニウム化合物層10は、ソース電極
7のパターンおよびドレイン電極8のパターンを形成し
た直後に形成してもよいし、これらソース電極7のパタ
ーンおよびドレイン電極8のパターンを形成した上に電
気絶縁層9を形成し、さらにこの電気絶縁層9から各T
FTやゲート電極に通ずるスルーホールを設けた後に形
成するようにしてもよい。
【0015】この窒化アルミニウム化合物層10の形成
方法としては、窒化アルミニウム化合物ターゲットを用
い、スパッタリングガスとして、アルゴンガスと、窒素
ガスおよび/または酸素ガスを用いたスパッタリング法
によることができる。また、アルミニウムを主成分とす
るターゲットを用い、スパッタリングガスとして窒素ガ
ス、または窒素ガスと酸素ガスとの混合ガスの存在下
に、反応性スパッタリング法によって行うこともでき
る。さらに、ソース電極7のパターンおよびドレイン電
極8のパターンに、窒素ガスまたは窒素ガスと酸素ガス
の混合ガスを用いたプラズマ処理をすることによって、
これら電極の表層部のアルミニウム金属を、窒化アルミ
ニウムやアルミニウム・オキソナイトライドあるいはこ
れらの混合物、また窒化アルミニウムと窒化シラン化合
物との混合物(SiAlONなど)からなる窒化アルミ
ニウム化合物層10に形成するようにしてもよい。
【0016】そして、この窒化アルミニウム化合物層1
0を、電気絶縁層9やスルーホールを設ける前に形成し
た場合には、窒化アルミニウム化合物層10上に電気絶
縁層9やスルーホールを形成してから、その上に、酸化
インジウムと酸化錫および酸化亜鉛から選ばれる2種以
上の金属酸化物を主成分とする導電性酸化物層からなる
画素電極11を形成する。また、窒化アルミニウム化合
物層10を、電気絶縁層9やスルーホールを設けた後に
形成した場合には、これらの上に導電性酸化物層からな
る画素電極11を形成すればよい。
【0017】ここで、この導電性酸化物層を構成する金
属酸化物の組成は、質量比において、酸化インジウム:
酸化錫が、80〜97:3〜20、好ましくは85〜9
5:5〜15である酸化インジウムと酸化錫との組成物
が用いられる。また、酸化インジウム:酸化亜鉛が、7
0〜95:5〜30、好ましくは80〜92:8〜20
である酸化インジウムと酸化亜鉛との組成物であっても
よい。さらに、酸化インジウム:酸化錫:酸化亜鉛が、
50〜90:5〜20:5〜30、好ましくは65〜8
7:5〜15:8〜20の割合で配合されてなる酸化イ
ンジウムと酸化錫および酸化亜鉛との組成物を用いても
よい。
【0018】そして、この導電性酸化物層からなる透明
電極を形成するに際しては、上記の金属酸化物の微粉末
を用いて、1,400℃以上の温度において焼結するこ
とにより得られる焼結体ターゲットを用いて、スパッタ
リング法により成膜すればよい。この場合、スパッタリ
ングターゲットへの印加電圧は200〜500Vとする
のが好ましい。また、このスパッタリング時の雰囲気ガ
スとしては、アルゴンガスなどの不活性ガスと酸素ガス
との混合ガスが好ましい。この混合ガスを用いる場合に
は、アルゴンガスと酸素ガスとの混合比(体積比)を、
0.6:0.4〜0.999:0.001にすると、導
電性がよく、しかも可視光線の透過率の高い透明導電膜
が得られることから好ましい。
【0019】このようにして得られる透明導電膜は、非
晶質であり、エッチング特性に優れている。したがっ
て、この非晶質透明導電膜のエッチングによる画素電極
11やその取り出し電極のパターンの形成に際して、従
来法のように配線電極に保護膜を取付けて王水や塩酸・
硝酸混合液などの強酸を用いて行う必要はなく、エッチ
ング液として配線電極を腐食させることのない濃度3〜
10質量%のシュウ酸水溶液を用いて簡略な操作により
行うことができる。
【0020】つぎに、ここで得られた透明電極基板を用
いて液晶素子を製造する場合には、この透明電極基板の
電極形成面に、液晶セルまたは液晶層および他の透明電
極基板をこの順序で積層すればよい。液晶セルまたは液
晶層に用いる液晶化合物は、公知の様々なタイプの低分
子化合物、高分子化合物あるいは低分子化合物と高分子
化合物との混合物からなるものであってもよい。また、
ここで用いる低分子化合物を封入した液晶セルの形態や
高分子化合物を用いた液晶層の形成法についても、特に
制約はなく公知のものを使用すればよい。さらに、この
透明電極基板の電極形成面に、液晶セルまたは液晶層、
カラーフィルターおよび他の透明電極基板をこの順序で
積層して、フルカラー液晶ディスプレーとしてもよい。
このカラーフィルターも、通常のディスプレー用のもの
を使用することができる。
【0021】
【実施例】つぎに、実施例により本発明をさらに具体的
に説明する。 〔実施例1〕第1図に示すように、透光性のガラス基板
1上に、ネオジムを2原子%含有するアルミニウム金属
を高周波スパッタリング法により、1,500オングス
トロームの膜厚になるように堆積した後、この堆積膜を
硝酸−酢酸−リン酸系水溶液をエッチング液としたフォ
トエッチング法により、所定形状のゲート電極2パター
ンおよびゲート電極配線パターンを形成した。そして、
これらゲート電極2パターンおよびゲート電極配線パタ
ーンを含むガラス基板1の全面に、グロー放電CVD法
により、3,000オングストロームの膜厚を有する窒
化シリコンのゲート絶縁層3を形成した。この場合、放
電ガスにはシラン−アンモニア−窒素系ガスを用いた。
【0022】ついで、このゲート絶縁層3の上に、グロ
ー放電CVD法により、3,500オングストロームの
膜厚を有するアモルファスシリコンからなる第一半導体
層4を形成した。この場合、放電ガスにはシラン−窒素
系ガスを用いた。そして、この第一半導体層4のパター
ンの形成には、テトラフルオロメタンを用いたドライエ
ッチングと、ヒドラジン水溶液を用いたウエットエッチ
ングを併用した。
【0023】つぎに、この第一半導体層4のパターン上
に、グロー放電CVD法により、3,000オングスト
ロームの膜厚を有する窒化シリコン層を形成した。この
場合、放電ガスにはシラン−アンモニア−窒素系ガスを
用いた。そして、この窒化シリコン層のパターンの形成
には、テトラフルオロメタンを用いたドライエッチング
法により、チャンネル保護層5を形成した。そして、チ
ャンネル保護層5のパターン上には、グロー放電CVD
法により、3,000オングストロームの膜厚を有する
アモルファスシリコンからなる第二半導体層6を形成し
た。この場合、放電ガスにはシラン−水素−リン酸系ガ
スを用いた。そして、第二半導体層6のパターンの形成
には、テトラフルオロメタンを用いたドライエッチング
と、ヒドラジン水溶液を用いたウエットエッチングを併
用して行った。さらに、この第二半導体層6のパターン
上に、真空蒸着法によりクロム金属の膜厚0.1μmの
層と、ネオジムを2原子%含有するアルミニウム金属の
膜厚0.3μmの層との二層を堆積した後、アルミニウ
ム金属層を硝酸−酢酸−リン酸系水溶液をエッチング液
としてフォトエッチング法により、所定形状のパターン
に形成し、クロム金属層を硝酸第二セリウムアンモニウ
ム水溶液をエッチング液とするフォトエッチング法によ
り、所定形状のパターンに形成することにより、ソース
電極7のパターンとドレイン電極8のパターンとした。
【0024】さらに、これらソース電極7とドレイン電
極8のパターンを含む基板全面に、グロー放電CVD法
により、3,000オングストロームの膜厚を有する窒
化シリコンからなる電気絶縁層9を形成した。放電ガス
には、シラン−アンモニア−窒素系ガスを用いた。
【0025】そして、電気絶縁層9に、テトラフルオロ
メタンを用いたドライエッチング法によりスルーホール
を形成することにより、ゲート電極2、ソース電極7お
よびドレイン電極8のそれぞれの取り出し口とし、その
上に設ける画素電極11との電気的接点とした。
【0026】つぎに、これらゲート電極2とソース電極
7およびドレイン電極8の表面層のネオジムを2原子%
含有するアルミニウム金属に、窒素プラズマを作用させ
て、それらの表層部に窒化アルミニウムとアルミニウム
・オキソナイトライドとの混合物からなる窒化アルミニ
ウム化合物層10を形成した。
【0027】つぎに、このようにして表層部に窒化アル
ミニウム化合物層10を有するドレイン電極8のパター
ンおよび電気絶縁層9の表面上に、酸化インジウムと酸
化亜鉛を主成分とするターゲットを用いてスパッタリン
グ法により、膜厚1,200オングストロームの非晶質
透明導電層を形成した。このターゲットには、インジウ
ムと亜鉛の原子比〔In/(In+Zn)〕を0.83
に調整したIn2 3−ZnO焼結体を用い、スパッタ
リングに際しては、この焼結体ターゲットをプレーナマ
グネトロン型のカソードに設置し、放電ガスには1容量
%の酸素ガスを含むアルゴンガスを用いた。
【0028】そして、得られた非晶質透明導電層を、濃
度3.4質量%のシュウ酸水溶液によるフォトエッチン
グ法により、所定形状の画素電極11のパターンおよび
この画素電極用の取り出し電極のパターンを形成して、
TFTアクティブマトリックス基板を得た。
【0029】つぎに、このようにして得られたTFTア
クティブマトリックス基板とカラーフィルター基板で液
晶化合物層を挟持することにより、TFT−液晶方式の
平面ディスプレイを製造し、これにビデオ信号を入力し
て表示性能の評価をした。この結果、このディスプレイ
の表示性能は良好であった。
【0030】〔比較例1〕実施例1における窒素プラズ
マの作用による、ソース電極7のパターンとドレイン電
極8のパターンの表面層への窒化アルミニウム化合物層
10の形成工程を省いた他は、実施例1と同様にしてT
FT液晶方式の平面ディスプレイを製造し、これにビデ
オ信号を入力して表示性能の評価をした。その結果、こ
のディスプレイにおいては、信号が正常に入力されてい
ないことに由来する、左右および上下での発色斑が発生
した。
【0031】
【発明の効果】本発明によれば、TFTを配設した透明
電極基板におけるゲート電極やソース・ドレイン電極の
表面に窒化アルミニウム化合物層を形成することによ
り、ゲート電極やソース・ドレイン電極の金属酸化物透
明電極との接触による電気抵抗の増大が効果的に抑制さ
れ、長期間にわたり表示性能を良好に保持することがで
きる。また、従来のこれら電極をモリブデンやチタンに
よりサンドイッチ状に挟んだ構造として、電極の電気抵
抗の増大を抑制する方法に較べて、格段に簡略化された
製造法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1図は、本発明の実施例における透明電極基
板のTFT部分の断面を模式的に示す説明図である。
【符号の説明】 1 ガラス基板 2 ゲート電極 3 ゲート絶縁層 4 第一半導体層 5 チャンネル保護層 6 第二半導体層 7 ソース電極 8 ドレイン電極 9 電気絶縁層 10 窒化アルミニウム化合物層 11 画素電極
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2H092 HA04 JA28 JA34 JA41 JA46 JB57 KA04 KA05 KA18 KB25 MA05 MA08 MA18 MA19 MA35 PA01 4K029 BA50 BA58 BB02 BB10 BC09 BD00 CA05 CA06 DC03 DC05 GA05 5C094 AA31 BA03 BA43 CA19 CA24 DA14 EA04 EA05 EB02 ED02

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】透明基板上に互いに直交する複数本のゲー
    ト線とソース線が配設され、これら両線の各交点にゲー
    ト電極とゲート絶縁層、第一半導体層、第二半導体層お
    よびソース・ドレイン電極からなる薄膜トランジスタと
    画素電極が配設された透明電極基板であって、該ゲート
    電極およびソース・ドレイン電極上に窒化アルミニウム
    化合物層が形成され、該窒化アルミニウム化合物層上
    に、酸化インジウム、酸化錫および酸化亜鉛から選ばれ
    る2種以上の金属酸化物を主成分とする導電性酸化物に
    より該画素電極が形成されてなる透明電極基板。
  2. 【請求項2】透明基板上に互いに直交する複数本のゲー
    ト線とソース線を配設し、これら両線の各交点にゲート
    電極とゲート絶縁層、第一半導体層、第二半導体層およ
    びソース・ドレイン電極を形成した後、該ゲート電極お
    よびソース・ドレイン電極上に窒化アルミニウム化合物
    層を形成し、該窒化アルミニウム化合物層上に、酸化イ
    ンジウム、酸化錫および酸化亜鉛から選ばれる2種以上
    の金属酸化物を主成分とする導電性酸化物により画素電
    極を形成することを特徴とする透明電極基板の製造法。
  3. 【請求項3】窒化アルミニウム化合物層を、窒化アルミ
    ニウム化合物ターゲットを用い、スパッタリングガスと
    して、アルゴンガスと窒素ガスおよび/または酸素ガス
    を用いてスパッタリング法により形成する請求項2に記
    載の透明電極基板の製造法。
  4. 【請求項4】窒化アルミニウム化合物層を、アルミニウ
    ムを主成分とする金属ターゲットを用い、スパッタリン
    グガスとして、窒素ガスあるいは窒素ガスと酸素ガスの
    混合ガスを用いた反応性スパッタリング法により形成す
    る請求項2に記載の透明電極基板の製造法。
  5. 【請求項5】窒化アルミニウム化合物層を、アルミニウ
    ムを主成分とする金属で形成されたソース・ドレイン電
    極表面に、窒素ガスあるいは窒素ガスと酸素ガスの混合
    ガスを用いたプラズマ処理を施すことにより形成する請
    求項2に記載の透明電極基板の製造法。
  6. 【請求項6】請求項1に記載の透明電極基板の電極形成
    面に、液晶セルまたは液晶層および透明電極基板をこの
    順序で配設してなる液晶素子。
  7. 【請求項7】請求項1に記載の透明電極基板の電極形成
    面に、液晶セルまたは液晶層、カラーフィルターおよび
    透明電極基板をこの順序で配設してなる液晶素子。
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