JP2001009280A - 内燃機関用排ガス浄化触媒の製造方法及び排ガス浄化触媒 - Google Patents
内燃機関用排ガス浄化触媒の製造方法及び排ガス浄化触媒Info
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- JP2001009280A JP2001009280A JP11184768A JP18476899A JP2001009280A JP 2001009280 A JP2001009280 A JP 2001009280A JP 11184768 A JP11184768 A JP 11184768A JP 18476899 A JP18476899 A JP 18476899A JP 2001009280 A JP2001009280 A JP 2001009280A
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- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02A—TECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE
- Y02A50/00—TECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE in human health protection, e.g. against extreme weather
- Y02A50/20—Air quality improvement or preservation, e.g. vehicle emission control or emission reduction by using catalytic converters
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- Catalysts (AREA)
- Exhaust Gas After Treatment (AREA)
- Exhaust Gas Treatment By Means Of Catalyst (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】リーン及びストイキ(リッチ)排ガスに対し高
いNOx浄化性能を有し、かつ耐熱性に優れた内燃機関
用排ガス浄化触媒の製造方法を提供すること。 【解決手段】担持基体33にアルミナ31と酸化セリウ
ム32を同時にコーティングして多孔質担持体を構成
し、該多孔質担持体にその他の触媒成分34を担持させ
る。
いNOx浄化性能を有し、かつ耐熱性に優れた内燃機関
用排ガス浄化触媒の製造方法を提供すること。 【解決手段】担持基体33にアルミナ31と酸化セリウ
ム32を同時にコーティングして多孔質担持体を構成
し、該多孔質担持体にその他の触媒成分34を担持させ
る。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車エンジン等
の内燃機関から排出される窒素酸化物,炭化水素及び一
酸化炭素を含有する排ガスからこれらを効率良く浄化す
る触媒の製造方法及び排ガス浄化触媒に係り、特に、理
論空燃比で燃焼された排ガスと空気過剰で燃焼(リーン
バーン)された酸素を含む排ガスに対して高い窒素酸化
物,炭化水素及び一酸化炭素浄化性能を有する排ガス浄
化触媒の製造方法及び排ガス浄化触媒に関する。
の内燃機関から排出される窒素酸化物,炭化水素及び一
酸化炭素を含有する排ガスからこれらを効率良く浄化す
る触媒の製造方法及び排ガス浄化触媒に係り、特に、理
論空燃比で燃焼された排ガスと空気過剰で燃焼(リーン
バーン)された酸素を含む排ガスに対して高い窒素酸化
物,炭化水素及び一酸化炭素浄化性能を有する排ガス浄
化触媒の製造方法及び排ガス浄化触媒に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、省資源・環境保護の流れの中で、
自動車用ガソリンエンジンをリーンバーンで動かす社会
的要求がある。これに伴いリーンバーンエンジンから排
出される酸素を含む排ガス中のNOxを効果的に浄化す
る触媒(リーンNOx触媒)の開発が進められている。
自動車用ガソリンエンジンをリーンバーンで動かす社会
的要求がある。これに伴いリーンバーンエンジンから排
出される酸素を含む排ガス中のNOxを効果的に浄化す
る触媒(リーンNOx触媒)の開発が進められている。
【0003】リーンバーンエンジン用の排ガス浄化触媒
としては、NOxをリーンバーン時に吸蔵しストイキ及
びリッチ燃焼時に吸蔵NOxを放出して還元するNOx
吸収剤であってアルカリ土類金属,アルカリ金属等の粒
径を制御した触媒(特開平8−24643号公報),アルカリ
金属酸化物を担持した触媒(特開平6−31139号公報)等多
数が提案されている。
としては、NOxをリーンバーン時に吸蔵しストイキ及
びリッチ燃焼時に吸蔵NOxを放出して還元するNOx
吸収剤であってアルカリ土類金属,アルカリ金属等の粒
径を制御した触媒(特開平8−24643号公報),アルカリ
金属酸化物を担持した触媒(特開平6−31139号公報)等多
数が提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、自動車に対す
る環境規制は益々強化される動きにあり、リーンNOx
触媒にはさらに高いNOx浄化性能が求められ、リーン
とストイキ(リッチ)の間で変化する空燃比に対応でき
ること、様々に変化する車速に伴う燃焼排ガスの温度変
化に長期間耐える耐熱性等が求められている。
る環境規制は益々強化される動きにあり、リーンNOx
触媒にはさらに高いNOx浄化性能が求められ、リーン
とストイキ(リッチ)の間で変化する空燃比に対応でき
ること、様々に変化する車速に伴う燃焼排ガスの温度変
化に長期間耐える耐熱性等が求められている。
【0005】本発明の目的は、リーン及びストイキ(リ
ッチ)燃焼の排ガスに対して優れた排ガス浄化性能を有
し、かつ耐熱性,耐被毒性に優れた触媒の製造方法,触
媒,排ガス浄化方法等を提供することにある。
ッチ)燃焼の排ガスに対して優れた排ガス浄化性能を有
し、かつ耐熱性,耐被毒性に優れた触媒の製造方法,触
媒,排ガス浄化方法等を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、多孔質担体と
酸化セリウムを含む触媒を構成するにあたり、少なくと
も酸化セリウムと貴金属の触媒を抑制するものである。
即ち、本発明は多孔質担体と酸化セリウムを含む触媒を
構成するにあたり、酸化セリウム粒子と多孔質担体から
なる両者の混合物を形成し、しかる後酸化セリウムと多
孔質担体の混合体にその他の触媒成分を担持して触媒を
得るものである。
酸化セリウムを含む触媒を構成するにあたり、少なくと
も酸化セリウムと貴金属の触媒を抑制するものである。
即ち、本発明は多孔質担体と酸化セリウムを含む触媒を
構成するにあたり、酸化セリウム粒子と多孔質担体から
なる両者の混合物を形成し、しかる後酸化セリウムと多
孔質担体の混合体にその他の触媒成分を担持して触媒を
得るものである。
【0007】一般に工業触媒は粉体,球形粒状,円柱形
ペレット状,リング形状,シート状,モノリス(一体構
造)等の各種形状で実用に供される。自動車等の内燃機
関用排ガス浄化触媒においては、これに限定されるもの
ではないが、セラミックスや金属を材料とした多数の平
行貫通孔を持った基体(通常ハニカム担体と称される;
以下、担持基体)に触媒材料をコーティング等の方法で
担持したモノリス触媒が多用される。
ペレット状,リング形状,シート状,モノリス(一体構
造)等の各種形状で実用に供される。自動車等の内燃機
関用排ガス浄化触媒においては、これに限定されるもの
ではないが、セラミックスや金属を材料とした多数の平
行貫通孔を持った基体(通常ハニカム担体と称される;
以下、担持基体)に触媒材料をコーティング等の方法で
担持したモノリス触媒が多用される。
【0008】本発明は、多孔質担体と酸化セリウムを含
む触媒を構成するにあたり、まず、酸化セリウム粒子と
多孔質担体を同時に担持基板にコーティングし、しかる
後に酸化セリウムと多孔質担体の混合コーティング層に
その他の触媒成分を担持してモノリス触媒を得るもので
ある。
む触媒を構成するにあたり、まず、酸化セリウム粒子と
多孔質担体を同時に担持基板にコーティングし、しかる
後に酸化セリウムと多孔質担体の混合コーティング層に
その他の触媒成分を担持してモノリス触媒を得るもので
ある。
【0009】好ましくは、多孔質担体としてのアルミナ
粉末に酸化セリウム粉末を混入して混合スラリーを形成
し、該混合スラリーを担持基体にコーティングしてアル
ミナと酸化セリウムの担持層を形成し、該担持層内に両
者以外の触媒成分を担持させる。即ち、セリウム担持に
溶液ではなく酸化セリウム粉末が用いられ、酸化セリウ
ム粉末はアルミナ担体層を形成する際に用いられるアル
ミナスラリー中に混入される。よって、アルミナと酸化
セリウムは同時に担持基体にコーティングされる。その
他の触媒成分は担持層に担持される。
粉末に酸化セリウム粉末を混入して混合スラリーを形成
し、該混合スラリーを担持基体にコーティングしてアル
ミナと酸化セリウムの担持層を形成し、該担持層内に両
者以外の触媒成分を担持させる。即ち、セリウム担持に
溶液ではなく酸化セリウム粉末が用いられ、酸化セリウ
ム粉末はアルミナ担体層を形成する際に用いられるアル
ミナスラリー中に混入される。よって、アルミナと酸化
セリウムは同時に担持基体にコーティングされる。その
他の触媒成分は担持層に担持される。
【0010】多孔質担体には、アルミナの他、各種アル
ミネート,ジルコニア,チタニア,シリカ等の金属酸化
物、これら金属酸化物の混合体,複合体が適用できる。
ミネート,ジルコニア,チタニア,シリカ等の金属酸化
物、これら金属酸化物の混合体,複合体が適用できる。
【0011】また、その他の触媒成分としては、カリウ
ム(K),ナトリウム(Na),マグネシウム(M
g),ストロンチウム(Sr)およびカルシウム(C
a)から選ばれる少なくとも一種以上の元素と、白金,
ロジウム,パラジウム等の貴金属から選ばれる少なくと
も一種が含まれる。
ム(K),ナトリウム(Na),マグネシウム(M
g),ストロンチウム(Sr)およびカルシウム(C
a)から選ばれる少なくとも一種以上の元素と、白金,
ロジウム,パラジウム等の貴金属から選ばれる少なくと
も一種が含まれる。
【0012】また、好ましくは、その他の触媒成分とし
て、カリウム(K),ナトリウム(Na),マグネシウ
ム(Mg),ストロンチウム(Sr)およびカルシウム
(Ca)から選ばれる少なくとも一種と白金,ロジウ
ム,パラジウム等の貴金属から選ばれる少なくとも一種
が含まれ、触媒が金属および金属酸化物(もしくは複合
酸化物)から構成されている。
て、カリウム(K),ナトリウム(Na),マグネシウ
ム(Mg),ストロンチウム(Sr)およびカルシウム
(Ca)から選ばれる少なくとも一種と白金,ロジウ
ム,パラジウム等の貴金属から選ばれる少なくとも一種
が含まれ、触媒が金属および金属酸化物(もしくは複合
酸化物)から構成されている。
【0013】また、好ましくは、その他の触媒成分とし
て、カリウム(K),ナトリウム(Na),マグネシウ
ム(Mg),ストロンチウム(Sr)およびカルシウム
(Ca)から選ばれる少なくとも一種と、白金,ロジウ
ム,パラジウム等の貴金属から選ばれる少なくとも一種
と、チタンおよびシリコンから選ばれる少なくとも一種
の元素が含まれ、触媒が金属および金属酸化物(もしく
は複合酸化物)から構成されている。
て、カリウム(K),ナトリウム(Na),マグネシウ
ム(Mg),ストロンチウム(Sr)およびカルシウム
(Ca)から選ばれる少なくとも一種と、白金,ロジウ
ム,パラジウム等の貴金属から選ばれる少なくとも一種
と、チタンおよびシリコンから選ばれる少なくとも一種
の元素が含まれ、触媒が金属および金属酸化物(もしく
は複合酸化物)から構成されている。
【0014】さらに、好ましくは、その他の触媒成分と
して、カリウム(K),ナトリウム(Na),マグネシ
ウム(Mg),ストロンチウム(Sr)およびカルシウ
ム(Ca)から選ばれる少なくとも一種と、希土類から
選ばれる少なくとも一部と、白金,ロジウム,パラジウ
ム等の貴金属から選ばれる少なくとも一種と、チタンお
よびシリコンから選ばれる少なくとも一種の元素を含
み、触媒が金属および金属酸化物(もしくは複合酸化
物)から構成されている。
して、カリウム(K),ナトリウム(Na),マグネシ
ウム(Mg),ストロンチウム(Sr)およびカルシウ
ム(Ca)から選ばれる少なくとも一種と、希土類から
選ばれる少なくとも一部と、白金,ロジウム,パラジウ
ム等の貴金属から選ばれる少なくとも一種と、チタンお
よびシリコンから選ばれる少なくとも一種の元素を含
み、触媒が金属および金属酸化物(もしくは複合酸化
物)から構成されている。
【0015】アルミナ等の多孔質担体上に少なくとも酸
化セリウムと貴金属を担持した触媒において、触媒性能
低下原因の1つは酸化セリウムと貴金属の相互作用であ
る。該相互作用は長時間の使用あるいは高温により進行
し性能低下に結びつくが、貴金属の露出表面積の低下が
性能低下の直接の原因と推定される。また、他の原因は
酸化セリウムと貴金属以外の成分との相互作用である。
これら間の相互作用も酸化セリウムはもとより相互作用
する各成分の本来の機能を制限する結果となる。
化セリウムと貴金属を担持した触媒において、触媒性能
低下原因の1つは酸化セリウムと貴金属の相互作用であ
る。該相互作用は長時間の使用あるいは高温により進行
し性能低下に結びつくが、貴金属の露出表面積の低下が
性能低下の直接の原因と推定される。また、他の原因は
酸化セリウムと貴金属以外の成分との相互作用である。
これら間の相互作用も酸化セリウムはもとより相互作用
する各成分の本来の機能を制限する結果となる。
【0016】本発明では、多孔質担体と酸化セリウム粒
子の混合物を構成し、該混合物に貴金属とその他の触媒
成分を担持することにより、図1に示すように酸化セリ
ウムと貴金属と接触の機会を抑制し、両者の相互作用を
著しく低減することを可能とした。
子の混合物を構成し、該混合物に貴金属とその他の触媒
成分を担持することにより、図1に示すように酸化セリ
ウムと貴金属と接触の機会を抑制し、両者の相互作用を
著しく低減することを可能とした。
【0017】一般に酸化セリウムの担持は、硝酸セリウ
ム等のセリウム塩水溶液を多孔質担体に含浸させた後、
乾燥・焼成して行われる。貴金属その他の触媒成分も同
様に水溶液を含浸させた後、乾燥・焼成して担持するの
が一般的である(例えば、特開平10−43550号,特開平8
−187431号等参照)。同じ方法での担持は必然的に多孔
質担体上の同じ部位に担持される結果となる。酸化セリ
ウムと貴金属の同一方法による担持が両者の相互作用を
高める結果となる。
ム等のセリウム塩水溶液を多孔質担体に含浸させた後、
乾燥・焼成して行われる。貴金属その他の触媒成分も同
様に水溶液を含浸させた後、乾燥・焼成して担持するの
が一般的である(例えば、特開平10−43550号,特開平8
−187431号等参照)。同じ方法での担持は必然的に多孔
質担体上の同じ部位に担持される結果となる。酸化セリ
ウムと貴金属の同一方法による担持が両者の相互作用を
高める結果となる。
【0018】本発明では、固体の酸化セリウムと多孔質
担体の混合物に貴金属成分等を溶液として含浸担持す
る。貴金属成分等は主としてアルミナの細孔内に入り込
みその部位に担持されるため、酸化セリウムと貴金属等
の成分の相互作用の機会は著しく低減される。
担体の混合物に貴金属成分等を溶液として含浸担持す
る。貴金属成分等は主としてアルミナの細孔内に入り込
みその部位に担持されるため、酸化セリウムと貴金属等
の成分の相互作用の機会は著しく低減される。
【0019】本発明の触媒を内燃機関エンジンの排気系
統に搭載することにより、リーン運転時及びストイキ
(リッチ)運転時の両者にわたって効果的に窒素酸化
物,炭化水素及び一酸化炭素が車外へ排出されるのを抑
制することができる。
統に搭載することにより、リーン運転時及びストイキ
(リッチ)運転時の両者にわたって効果的に窒素酸化
物,炭化水素及び一酸化炭素が車外へ排出されるのを抑
制することができる。
【0020】本発明の触媒は、ディーゼル自動車のディ
ーゼルエンジンから排出される排ガスの処理にも効果を
発揮する。ディーゼルエンジンは、酸素過剰の高空燃比
で運転されており、本発明の触媒は酸素含有下において
も優れた活性を示すので、ディーゼルエンジンから排出
される排ガスであっても窒穀酸化物を効率良く浄化する
ことができる。
ーゼルエンジンから排出される排ガスの処理にも効果を
発揮する。ディーゼルエンジンは、酸素過剰の高空燃比
で運転されており、本発明の触媒は酸素含有下において
も優れた活性を示すので、ディーゼルエンジンから排出
される排ガスであっても窒穀酸化物を効率良く浄化する
ことができる。
【0021】本発明の触媒は、200℃以上,600℃
以下の温度域において優れた活性を有し、特に200℃
〜500℃の温度域において高い活性を有する。従っ
て、触媒とガス流とを接触させる温度いわゆる反応ガス
温度は、この温度範囲に設定することが有効である。
以下の温度域において優れた活性を有し、特に200℃
〜500℃の温度域において高い活性を有する。従っ
て、触媒とガス流とを接触させる温度いわゆる反応ガス
温度は、この温度範囲に設定することが有効である。
【0022】
【発明の実施の形態】図1に、本発明による触媒の構成
例を模式的に示す。
例を模式的に示す。
【0023】アルミナ粉末31および、酸化セリウム粉
末32を主体とし、バインダー(例えばアルミナゾ
ル),精製水等でスラリーを作り、必要に応じてミルに
掛けて混合及び平均粒径を調整する。得られたスラリー
をハニカム(担持基体)33にコーティングし、さらに
焼成してコーティング成分を固着させる。しかる後にア
ルミナと酸化セリウム以外の触媒成分34を含浸後焼成
し、完成触媒を得る。触媒成分としては、少なくともカ
リウム(K),ナトリウム(Na),マグネシウム(M
g),ストロンチウム(Sr)およびカルシウム(C
a)から選ばれる一種以上の元素と貴金属を成分の一部
として含むが、これに限定されるものではない。例え
ば、カリウム(K),ナトリウム(Na),マグネシウ
ム(Mg),ストロンチウム(Sr)およびカルシウム
(Ca)から選ばれる少なくとも一種と、希土類から選
ばれる少なくとも一種と、白金,ロジウム,パラジウム
等の貴金属から選ばれる少なくとも一種と、チタンおよ
びシリコンから選ばれる少なくとも一種の元素を含む、
金属および金属酸化物(もしくは複合酸化物)からなる
成分を使用し得る。他の触媒成分であってもよい。
末32を主体とし、バインダー(例えばアルミナゾ
ル),精製水等でスラリーを作り、必要に応じてミルに
掛けて混合及び平均粒径を調整する。得られたスラリー
をハニカム(担持基体)33にコーティングし、さらに
焼成してコーティング成分を固着させる。しかる後にア
ルミナと酸化セリウム以外の触媒成分34を含浸後焼成
し、完成触媒を得る。触媒成分としては、少なくともカ
リウム(K),ナトリウム(Na),マグネシウム(M
g),ストロンチウム(Sr)およびカルシウム(C
a)から選ばれる一種以上の元素と貴金属を成分の一部
として含むが、これに限定されるものではない。例え
ば、カリウム(K),ナトリウム(Na),マグネシウ
ム(Mg),ストロンチウム(Sr)およびカルシウム
(Ca)から選ばれる少なくとも一種と、希土類から選
ばれる少なくとも一種と、白金,ロジウム,パラジウム
等の貴金属から選ばれる少なくとも一種と、チタンおよ
びシリコンから選ばれる少なくとも一種の元素を含む、
金属および金属酸化物(もしくは複合酸化物)からなる
成分を使用し得る。他の触媒成分であってもよい。
【0024】以下、具体的実施例を挙げて本発明を更に
詳細に説明する。
詳細に説明する。
【0025】[実施例触媒1]酸化セリウム粉末,アル
ミナ粉末,アルミナゾル,硝酸,精製水からなる硝酸酸
性アルミナスラリーをコージェライト製ハニカム(40
0セル/inc2)にコーティングし、ハニカムの見掛けの
容積1リットルあたり約150gのアルミナと、セリウ
ムとして27gの酸化セリウムをコーティングしたアル
ミナ・セリウムコートハニカムを得た。該アルミナ・セ
リウムコートハニカムを200℃で乾燥後、600℃で
1時間焼成した。続いて、硝酸Naと硝酸Mg及びチタ
ニアゾルを混合した水溶液を含浸し、同様に乾燥,焼成
をした。さらに、ジニトロジアンミンPt硝酸溶液と硝
酸Rh溶液の混合溶液に含浸し、200℃で乾燥後、45
0℃で1時間焼成をした。最後に、硝酸Mg溶液を含浸
し、200℃で乾燥後、450℃で1時間焼成した。以
上により、ハニカムの見掛けの容積1リットルあたりア
ルミナ150g,Ce27g,Na18g,Ti4g,
Mg3.9g,Pt2.7g,Rh0.2gが担持された実
施例触媒1を得た。
ミナ粉末,アルミナゾル,硝酸,精製水からなる硝酸酸
性アルミナスラリーをコージェライト製ハニカム(40
0セル/inc2)にコーティングし、ハニカムの見掛けの
容積1リットルあたり約150gのアルミナと、セリウ
ムとして27gの酸化セリウムをコーティングしたアル
ミナ・セリウムコートハニカムを得た。該アルミナ・セ
リウムコートハニカムを200℃で乾燥後、600℃で
1時間焼成した。続いて、硝酸Naと硝酸Mg及びチタ
ニアゾルを混合した水溶液を含浸し、同様に乾燥,焼成
をした。さらに、ジニトロジアンミンPt硝酸溶液と硝
酸Rh溶液の混合溶液に含浸し、200℃で乾燥後、45
0℃で1時間焼成をした。最後に、硝酸Mg溶液を含浸
し、200℃で乾燥後、450℃で1時間焼成した。以
上により、ハニカムの見掛けの容積1リットルあたりア
ルミナ150g,Ce27g,Na18g,Ti4g,
Mg3.9g,Pt2.7g,Rh0.2gが担持された実
施例触媒1を得た。
【0026】[実施例触媒2]実施例触媒1における、
硝酸Naを硝酸Srに変更することで実施例触媒2を得
た。実施例触媒2において、Sr以外の触媒成分はすべ
て実施例触媒1と同様に製作し、担持量も同じである。
硝酸Naを硝酸Srに変更することで実施例触媒2を得
た。実施例触媒2において、Sr以外の触媒成分はすべ
て実施例触媒1と同様に製作し、担持量も同じである。
【0027】[実施例触媒3〜4]実施例触媒1におけ
る、硝酸Naを硝酸K及び硝酸Caに変更することでそ
れぞれ実施例触媒3及び4を得た。
る、硝酸Naを硝酸K及び硝酸Caに変更することでそ
れぞれ実施例触媒3及び4を得た。
【0028】[実施例触媒5〜8]実施例触媒1〜4に
おける、チタニアゾルをシリカゾルに変更することでそ
れぞれ実施例触媒5〜8を得た。
おける、チタニアゾルをシリカゾルに変更することでそ
れぞれ実施例触媒5〜8を得た。
【0029】[実施例触媒9]実施例触媒1における、
硝酸Naを含む含浸溶液中に硝酸Laを添加し、以下同
様の方法で製作することで実施例触媒9を得た。Laの
担持量はハニカムの見掛けの容積1リットルあたり5g
であり、その他の触媒成分は実施例触媒1と同じであ
る。
硝酸Naを含む含浸溶液中に硝酸Laを添加し、以下同
様の方法で製作することで実施例触媒9を得た。Laの
担持量はハニカムの見掛けの容積1リットルあたり5g
であり、その他の触媒成分は実施例触媒1と同じであ
る。
【0030】[実施例触媒10]実施例触媒1におけ
る、アルミナ及びCe以外の成分全てを含む溶液を用い
て含浸することで実施例触媒10を得た。
る、アルミナ及びCe以外の成分全てを含む溶液を用い
て含浸することで実施例触媒10を得た。
【0031】[実施例触媒11]実施例触媒2におけ
る、アルミナ及びCe以外の成分全てを含む溶液を用い
て含浸することで実施例触媒10を得た。
る、アルミナ及びCe以外の成分全てを含む溶液を用い
て含浸することで実施例触媒10を得た。
【0032】[比較例触媒1]実施例触媒における硝酸
酸性アルミナスラリーから酸化セリウムを粉末を除いた
スラリーを調製し、ハニカムの見掛けの容積1リットル
あたり約150gのアルミナをコーティングし、これを
乾燥・焼成してアルミナコートハニカムを得た。続いて
硝酸Ce水溶液を含浸し、乾燥焼成した。以下、実施例
触媒1の製法に従い貴金属その他の成分の含浸を行い、
最終的な触媒成分担持量は実施例触媒1と同じである比
較例触媒1を得た。
酸性アルミナスラリーから酸化セリウムを粉末を除いた
スラリーを調製し、ハニカムの見掛けの容積1リットル
あたり約150gのアルミナをコーティングし、これを
乾燥・焼成してアルミナコートハニカムを得た。続いて
硝酸Ce水溶液を含浸し、乾燥焼成した。以下、実施例
触媒1の製法に従い貴金属その他の成分の含浸を行い、
最終的な触媒成分担持量は実施例触媒1と同じである比
較例触媒1を得た。
【0033】[比較例触媒2]比較例触媒1調製におけ
る、硝酸Naを硝酸Srに変更することで比較例触媒2
を得た。比較例触媒2において、Sr以外の触媒成分は
すべて比較例触媒1と同様に製作し、担持量も同じとし
た。
る、硝酸Naを硝酸Srに変更することで比較例触媒2
を得た。比較例触媒2において、Sr以外の触媒成分は
すべて比較例触媒1と同様に製作し、担持量も同じとし
た。
【0034】以上の調製した触媒組成をまとめて表1に
示す。尚、表1中の担持順序は、第1成分をコーティン
グ後、第2〜第5成分を順に担持することを示す。ま
た、担持量は担持基体(コージェライトハニカム)容積
1リットルあたりの金属成分のグラム数を各担持金属種
の元素記号の前に表示した。ただし、アルミナについて
は例外的な金属酸化物Al2O3のグラム数を表示した。
示す。尚、表1中の担持順序は、第1成分をコーティン
グ後、第2〜第5成分を順に担持することを示す。ま
た、担持量は担持基体(コージェライトハニカム)容積
1リットルあたりの金属成分のグラム数を各担持金属種
の元素記号の前に表示した。ただし、アルミナについて
は例外的な金属酸化物Al2O3のグラム数を表示した。
【0035】
【表1】
【0036】実施例触媒1〜11は、酸化セリウム粉末
をアルミナ粉末と混合してミルにかけ、ハニカム基体に
コーティングしている。すなわち、酸化セリウムは、コ
ージェライトハニカムにアルミナ担体層を形成する際に
アルミナ層に混入されている。これに対し、比較例触媒
1〜2にあってはセリウム成分は使用されるが、該成分
は他の触媒成分と同様にアルミナに含浸させることによ
りアルミナ上に担持されている。従って実施例触媒は図
1に示すように触媒成分中の貴金属がセリウムとの接触
を抑制され、貴金属の活性が向上せしめられる構成とな
っている。
をアルミナ粉末と混合してミルにかけ、ハニカム基体に
コーティングしている。すなわち、酸化セリウムは、コ
ージェライトハニカムにアルミナ担体層を形成する際に
アルミナ層に混入されている。これに対し、比較例触媒
1〜2にあってはセリウム成分は使用されるが、該成分
は他の触媒成分と同様にアルミナに含浸させることによ
りアルミナ上に担持されている。従って実施例触媒は図
1に示すように触媒成分中の貴金属がセリウムとの接触
を抑制され、貴金属の活性が向上せしめられる構成とな
っている。
【0037】実施例触媒1〜11および比較例触媒1〜
2について、以下の実験方法で排ガス浄化性能を評価し
た。
2について、以下の実験方法で排ガス浄化性能を評価し
た。
【0038】[試験例1]実施例触媒1及び2と比較例
触媒1及び2を以下の方法で評価した。
触媒1及び2を以下の方法で評価した。
【0039】(1)試験装置及び試験方法:市販リーン
バーン車(排気量1.8リットル)に容積1.2 リット
ルの実施例触媒及び比較例触媒を排気管途中に装着し、
シャーシダイナモ上に固定する。温度は排気管内触媒上
流部に熱電対を装着し、触媒入口排ガス温度を測定し
た。触媒浄化性能は排気管内触媒上・下流部それぞれか
ら排ガスをサンプリングし、ガス成分濃度を定量・比較
した。
バーン車(排気量1.8リットル)に容積1.2 リット
ルの実施例触媒及び比較例触媒を排気管途中に装着し、
シャーシダイナモ上に固定する。温度は排気管内触媒上
流部に熱電対を装着し、触媒入口排ガス温度を測定し
た。触媒浄化性能は排気管内触媒上・下流部それぞれか
ら排ガスをサンプリングし、ガス成分濃度を定量・比較
した。
【0040】(2)触媒の初期性能評価・触媒を装着し
たリーンバーン車をシャーシ上で車速40km/hで3
0分間暖機運転する。この際のエンジン燃焼状態はスト
イキ燃焼を維持した。この後、ストイキ燃焼を維持した
状態で車速を変化させて排気ガス温度を制御し、ストイ
キにおけるNOx及びHC浄化性能を得た。次にエンジ
ンの燃焼状態をリーンに変化させた。実験車はリーンバ
ーン運転時、約1分周期で0.5 秒程度のリッチ燃焼状
態が挿入される(この制御を以下、リッチスパイクと称
する)。リーンにおける触媒浄化性能評価はこのリッチ
スパイク直前で行い、NOx及びHC浄化性能を得た。
たリーンバーン車をシャーシ上で車速40km/hで3
0分間暖機運転する。この際のエンジン燃焼状態はスト
イキ燃焼を維持した。この後、ストイキ燃焼を維持した
状態で車速を変化させて排気ガス温度を制御し、ストイ
キにおけるNOx及びHC浄化性能を得た。次にエンジ
ンの燃焼状態をリーンに変化させた。実験車はリーンバ
ーン運転時、約1分周期で0.5 秒程度のリッチ燃焼状
態が挿入される(この制御を以下、リッチスパイクと称
する)。リーンにおける触媒浄化性能評価はこのリッチ
スパイク直前で行い、NOx及びHC浄化性能を得た。
【0041】(3)SOx被毒触媒の性能:前記(2)
の試験終了後、実験車の燃料タンク中に硫黄分としてチ
オフェンを1600ppm−S(wtppm)添加した。エンジン
の燃焼状態をリーンバーンに設定し、シャーシ上で車速
40km/hの耐久走行を行った。この際の耐久走行時
間と浄化率の関係を測定し、NOx浄化性能及びHC浄
化性能を得た。
の試験終了後、実験車の燃料タンク中に硫黄分としてチ
オフェンを1600ppm−S(wtppm)添加した。エンジン
の燃焼状態をリーンバーンに設定し、シャーシ上で車速
40km/hの耐久走行を行った。この際の耐久走行時
間と浄化率の関係を測定し、NOx浄化性能及びHC浄
化性能を得た。
【0042】(4)熱耐久触媒の性能:前記(2)で使
用したハニカム触媒を焼成炉に入れて、空気雰囲気下、
800℃で5時間焼成する。冷却後、(2)と同様のN
Ox浄化性能及びHC浄化性能を得た。
用したハニカム触媒を焼成炉に入れて、空気雰囲気下、
800℃で5時間焼成する。冷却後、(2)と同様のN
Ox浄化性能及びHC浄化性能を得た。
【0043】NOx浄化性能は数式(1)で定義される
NOx浄化率で、HC浄化性能は数式(2)で定義され
るHC浄化率で評価した。
NOx浄化率で、HC浄化性能は数式(2)で定義され
るHC浄化率で評価した。
【0044】数式(1) NOx浄化率=(入口ガス中のNOx濃度−出口ガス中
のNOx濃度)×100/(入口ガス中のNOx濃度) 数式(2) HC浄化率=(入口ガス中のHC濃度−出口ガス中のH
C濃度)×100/(入口ガス中のHC濃度) 試験例1における初期性能評価結果に関して、図2,図
3にストイキNOx浄化性能、図4,図5にストイキH
C浄化性能、図6,図7にリーンNOx浄化性能、図
8,図9にリーンHC浄化性能をそれぞれ示す。
のNOx濃度)×100/(入口ガス中のNOx濃度) 数式(2) HC浄化率=(入口ガス中のHC濃度−出口ガス中のH
C濃度)×100/(入口ガス中のHC濃度) 試験例1における初期性能評価結果に関して、図2,図
3にストイキNOx浄化性能、図4,図5にストイキH
C浄化性能、図6,図7にリーンNOx浄化性能、図
8,図9にリーンHC浄化性能をそれぞれ示す。
【0045】図2〜図9に示すように実施例触媒1およ
び触媒2の初期性能は、触媒入口排気温度200〜40
0℃の範囲で比較例触媒に対し、リーン性能は同等であ
り、ストイキ性能は勝っている。
び触媒2の初期性能は、触媒入口排気温度200〜40
0℃の範囲で比較例触媒に対し、リーン性能は同等であ
り、ストイキ性能は勝っている。
【0046】試験例1におけるSOx被毒性能につい
て、図10,図11に耐久時間に対するNOx浄化率の
変化を示す。
て、図10,図11に耐久時間に対するNOx浄化率の
変化を示す。
【0047】図10,図11に示すように実施例触媒1
および触媒2のSOx被毒性能は、比較例触媒と同等で
ある。
および触媒2のSOx被毒性能は、比較例触媒と同等で
ある。
【0048】試験例1における熱耐久性能評価結果につ
いて、図12,図13にストイキNOx浄化性能、図1
4,図15にストイキHC浄化性能、図16,図17に
リーンNOx浄化性能、図18,図19にリーンHC浄
化性能をそれぞれ示す。
いて、図12,図13にストイキNOx浄化性能、図1
4,図15にストイキHC浄化性能、図16,図17に
リーンNOx浄化性能、図18,図19にリーンHC浄
化性能をそれぞれ示す。
【0049】図12〜図19に示すように実施例触媒1
および触媒2の熱耐久性能は、触媒入口排気温度200
〜400℃の範囲で比較例触媒に対し、リーン性能は同
等であり、ストイキ性能は勝っている。
および触媒2の熱耐久性能は、触媒入口排気温度200
〜400℃の範囲で比較例触媒に対し、リーン性能は同
等であり、ストイキ性能は勝っている。
【0050】上記結果より、試験例1において実施例触
媒1,2は比較例触媒に対し、ストイキNOx及びHC
浄化性能に明らかな向上が認められ、かつリーンのNO
x及びHC浄化性能は少なくとも同等であり、総合的に
評価して明らかに優位性が認められる。尚、CO浄化性
能は、全ての触媒についてHC浄化性能と同様の傾向を
示した。
媒1,2は比較例触媒に対し、ストイキNOx及びHC
浄化性能に明らかな向上が認められ、かつリーンのNO
x及びHC浄化性能は少なくとも同等であり、総合的に
評価して明らかに優位性が認められる。尚、CO浄化性
能は、全ての触媒についてHC浄化性能と同様の傾向を
示した。
【0051】[試験例2]実施例触媒1〜11及び比較
例触媒1,2の排ガス浄化性能を以下の方法で評価し
た。なお、NOx浄化性能は前掲の数式(1)によりN
Ox浄化率で、HC浄化性能は同じく数式(2)により
HC浄化率で評価した。
例触媒1,2の排ガス浄化性能を以下の方法で評価し
た。なお、NOx浄化性能は前掲の数式(1)によりN
Ox浄化率で、HC浄化性能は同じく数式(2)により
HC浄化率で評価した。
【0052】(1)試験装置及び試験方法:試験例
(1)と同様の評価方法とした。
(1)と同様の評価方法とした。
【0053】(2)触媒の初期性能評価:試験例1
(2)において、排ガス温度をストイキでは250℃、
リーンでは300℃に固定してNOx及びHC浄化性能
を評価した。
(2)において、排ガス温度をストイキでは250℃、
リーンでは300℃に固定してNOx及びHC浄化性能
を評価した。
【0054】(3)SOx被毒触媒の性能:試験例1
(3)において、耐久走行3時間におけるNOx及びH
C浄化性能を評価した。
(3)において、耐久走行3時間におけるNOx及びH
C浄化性能を評価した。
【0055】(4)熱耐久触媒の性能:試験例1(4)
において、排ガス温度をストイキでは250℃、リーン
では300℃に固定してNOx及びHC浄化性能を評価
した。
において、排ガス温度をストイキでは250℃、リーン
では300℃に固定してNOx及びHC浄化性能を評価
した。
【0056】得られた試験例2における実施例触媒1〜
11及び比較例触媒1,2のNOx浄化率を表2に、H
C浄化率を表3に示す。
11及び比較例触媒1,2のNOx浄化率を表2に、H
C浄化率を表3に示す。
【0057】
【表2】
【0058】
【表3】
【0059】表2,表3より、各実施例触媒は比較例触
媒に対して、初期ストイキ性能及び耐熱後のストイキ性
能に明確な向上が認められ、かつリーンのNOx及びH
C浄化性能は少なくとも同等であり、総合的に評価して
明らかに優位性が認められる。尚、CO浄化性能は、全
ての触媒についてHC浄化性能と同様の傾向を示した。
媒に対して、初期ストイキ性能及び耐熱後のストイキ性
能に明確な向上が認められ、かつリーンのNOx及びH
C浄化性能は少なくとも同等であり、総合的に評価して
明らかに優位性が認められる。尚、CO浄化性能は、全
ての触媒についてHC浄化性能と同様の傾向を示した。
【0060】図20は、本発明の触媒が用いられる燃料
噴射方式の自動車ガソリンエンジンのシステムの一例を
示す図である。図20において、燃焼に必要な空気は吸
気口2から取り入れられ、エアクリーナ1,吸気流量制
御のための絞り弁5を経て、吸気管8内でガソリンと混
合され、シリンダー内に導入される。
噴射方式の自動車ガソリンエンジンのシステムの一例を
示す図である。図20において、燃焼に必要な空気は吸
気口2から取り入れられ、エアクリーナ1,吸気流量制
御のための絞り弁5を経て、吸気管8内でガソリンと混
合され、シリンダー内に導入される。
【0061】燃焼に必要なガソリンは、燃料タンク9か
ら燃料ポンプ10により吸引され、加圧された上で燃料
ダンパ11,燃料フィルタ12を経て、燃料噴射弁(イ
ンジェクタ)13から吸気管8内に噴射される。
ら燃料ポンプ10により吸引され、加圧された上で燃料
ダンパ11,燃料フィルタ12を経て、燃料噴射弁(イ
ンジェクタ)13から吸気管8内に噴射される。
【0062】吸気管内でガソリンと混合された空気は、
シリンダー内で電気着火により燃焼する。
シリンダー内で電気着火により燃焼する。
【0063】燃焼により生じた排ガスは、排気管19,
排ガス浄化触媒20を経てシステム系外へ排出される。
排ガス浄化触媒20を経てシステム系外へ排出される。
【0064】この燃焼の制御は、吸気流量計3により検
出された吸気量信号と、絞り弁5に設けられたスロット
ルセンサ16からの弁開度信号,配電器(ディストリビ
ュータ)22に設けられたクランク各センサからの角度
信号がコントロールユニット15に入力され、適切な燃
料噴射量,点火時期の算出をし、燃料噴射弁13および
点火装置を制御する。このとき、排気管19内に設けら
れた酸素センサ51からの酸素濃度信号により、シリン
ダー内の燃焼状態を検出し、フィードバック制御をする
ことにより精密な制御ができる。
出された吸気量信号と、絞り弁5に設けられたスロット
ルセンサ16からの弁開度信号,配電器(ディストリビ
ュータ)22に設けられたクランク各センサからの角度
信号がコントロールユニット15に入力され、適切な燃
料噴射量,点火時期の算出をし、燃料噴射弁13および
点火装置を制御する。このとき、排気管19内に設けら
れた酸素センサ51からの酸素濃度信号により、シリン
ダー内の燃焼状態を検出し、フィードバック制御をする
ことにより精密な制御ができる。
【0065】この制御をコントロールユニット15のブ
ロック図を図21に示す。上記入力信号は、I/Oを介
してMPUに渡される。MPUは適切な制御をするた
め、入力信号とROM,RAMの値を用いて演算し、演
算結果をI/Oを介して出力する。この出力が制御信号
となり、燃料噴射弁13および点火装置の制御をする。
この制御方法により、シリンダー内の燃焼状態は理論空
燃比(ストイキ),燃料過剰状態(リッチ)および空気
過剰状態(リーン)の任意の状態に制御される。ここ
で、エンジン7より排出される排ガス中には、窒素酸化
物(NOx),炭化水素(HC),一酸化炭素(CO)
等の成分を無害化したのち系外に排出される。
ロック図を図21に示す。上記入力信号は、I/Oを介
してMPUに渡される。MPUは適切な制御をするた
め、入力信号とROM,RAMの値を用いて演算し、演
算結果をI/Oを介して出力する。この出力が制御信号
となり、燃料噴射弁13および点火装置の制御をする。
この制御方法により、シリンダー内の燃焼状態は理論空
燃比(ストイキ),燃料過剰状態(リッチ)および空気
過剰状態(リーン)の任意の状態に制御される。ここ
で、エンジン7より排出される排ガス中には、窒素酸化
物(NOx),炭化水素(HC),一酸化炭素(CO)
等の成分を無害化したのち系外に排出される。
【0066】即ち、排気管19内には本発明による排ガ
ス浄化触媒20が設けてあり、触媒20によりストイ
キ,リッチにおける燃焼排ガスの浄化とリーン排ガスの
浄化を効果的に行う。また、耐熱性と耐被毒性の向上に
より図20による燃焼システムを安定して作動させるこ
とができる。
ス浄化触媒20が設けてあり、触媒20によりストイ
キ,リッチにおける燃焼排ガスの浄化とリーン排ガスの
浄化を効果的に行う。また、耐熱性と耐被毒性の向上に
より図20による燃焼システムを安定して作動させるこ
とができる。
【0067】
【発明の効果】アルミナとセリウムが分離されること
で、セリウムと貴金属との接触が抑制され、その結果と
して貴金属の活性・耐久性が向上する。
で、セリウムと貴金属との接触が抑制され、その結果と
して貴金属の活性・耐久性が向上する。
【0068】また、セリウム担持工程がアルミナコーテ
ィング工程と同一となるため、触媒の製造工程を簡略化
できる効果もある。
ィング工程と同一となるため、触媒の製造工程を簡略化
できる効果もある。
【図1】本発明における触媒成分担持状態の概念図。
【図2】実施例触媒1のストイキ初期NOx浄化性能を
示す図。
示す図。
【図3】実施例触媒2のストイキ初期NOx浄化性能を
示す図。
示す図。
【図4】実施例触媒1のストイキ初期HC浄化性能を示
す図。
す図。
【図5】実施例触媒2のストイキ初期HC浄化性能を示
す図。
す図。
【図6】実施例触媒1のリーン初期NOx浄化性能を示
す図。
す図。
【図7】実施例触媒2のリーン初期NOx浄化性能を示
す図。
す図。
【図8】実施例触媒1のリーン初期HC浄化性能を示す
図。
図。
【図9】実施例触媒2のリーン初期HC浄化性能を示す
図。
図。
【図10】実施例触媒1のS耐久性能を示す図。
【図11】実施例触媒2のS耐久性能を示す図。
【図12】実施例触媒1の熱耐久後のストイキNOx浄
化性能を示す図。
化性能を示す図。
【図13】実施例触媒2の熱耐久後のストイキNOx浄
化性能を示す図。
化性能を示す図。
【図14】実施例触媒1の熱耐久後のストイキHC浄化
性能を示す図。
性能を示す図。
【図15】実施例触媒2の熱耐久後のストイキHC浄化
性能を示す図。
性能を示す図。
【図16】実施例触媒1の熱耐久後のリーンNOx浄化
性能を示す図。
性能を示す図。
【図17】実施例触媒2の熱耐久後のリーンNOx浄化
性能を示す図。
性能を示す図。
【図18】実施例触媒1の熱耐久後のリーンHC浄化性
能を示す図。
能を示す図。
【図19】実施例触媒2の熱耐久後のリーンHC浄化性
能を示す図。
能を示す図。
【図20】自動車ガソリンエンジンのシステム図。
【図21】コントロールユニットのブロック図。
1…エアクリーナ、2…吸気口、5…絞り弁、8…吸気
管、9…燃料タンク、10…燃料ポンプ、11…燃料ダ
ンパ、12…燃料フィルタ、13…燃料噴射弁、16…
スロットルセンサ、19…排気管、20…排ガス浄化触
媒、31…アルミナ粉末、32…酸化セリウム粉末、3
3…ハニカム、34…触媒成分。
管、9…燃料タンク、10…燃料ポンプ、11…燃料ダ
ンパ、12…燃料フィルタ、13…燃料噴射弁、16…
スロットルセンサ、19…排気管、20…排ガス浄化触
媒、31…アルミナ粉末、32…酸化セリウム粉末、3
3…ハニカム、34…触媒成分。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F01N 3/10 B01D 53/36 104A 3/28 301 B01J 23/56 301A (72)発明者 北原 雄一 茨城県ひたちなか市大字高場2520番地 株 式会社日立製作所自動車機器事業部内 (72)発明者 土井 良太 茨城県ひたちなか市大字高場2520番地 株 式会社日立製作所自動車機器事業部内 (72)発明者 平塚 俊史 茨城県ひたちなか市大字高場2520番地 株 式会社日立製作所自動車機器事業部内 (72)発明者 井上 猛 茨城県ひたちなか市高場2477番地 株式会 社日立カーエンジニアリング内 (72)発明者 山下 寿生 茨城県日立市大みか町七丁目1番1号 株 式会社日立製作所日立研究所内 (72)発明者 奥出 幸二郎 茨城県日立市大みか町七丁目1番1号 株 式会社日立製作所日立研究所内 (72)発明者 飯塚 秀宏 茨城県日立市大みか町七丁目1番1号 株 式会社日立製作所日立研究所内 Fターム(参考) 3G091 AA02 AA12 AA17 AA23 AB03 AB05 BA08 BA10 BA11 BA14 BA15 BA19 BA39 CB02 CB05 DC01 EA01 EA05 EA07 EA16 EA26 EA28 EA31 EA34 FB10 FB11 FB12 GA07 GB01X GB02W GB03W GB04W GB04X GB05W GB06W GB07W GB10X GB16X GB17X 4D048 AA06 AA13 AA18 BA01X BA01Y BA02X BA02Y BA06Y BA07X BA07Y BA10X BA14Y BA15Y BA19X BA19Y BA30X BA30Y BA31Y BA33X BA33Y BA41X BA41Y BB01 BB02 4G069 AA01 AA03 AA08 BA01B BA01C BA04B BA04C BA13B BA13C BB04A BB04B BB04C BB12B BB12C BC02B BC02C BC03B BC10B BC10C BC12B BC42B BC43A BC43B BC69A BC69B BC69C BC71B BC71C BC72B BC75B BC75C BD05B BD05C CA03 CA09 EA18 EB10 FA06 FB15 FB23
Claims (6)
- 【請求項1】多孔質担体,酸化セリウム及び貴金属を含
み、内燃機関から排出される窒素酸化物,炭化水素及び
一酸化炭素を含有する排ガスを浄化する触媒の製造方法
であって、 前記多孔質担体と前記酸化セリウムの混合体を形成し、 該混合体に前記貴金属を含む他の触媒成分を担持させる
内燃機関用排ガス触媒の製造方法。 - 【請求項2】多孔質担体,酸化セリウム及び貴金属を含
み、内燃機関から排出される窒素酸化物,炭化水素及び
一酸化炭素を含有する排ガスを浄化する触媒の製造方法
であって、 前記多孔質担体と前記酸化セリウムの混合体を形成し、 該混合物を担持基体に担持させ、 該混合物に前記貴金属を含む他の触媒成分を担持させる
内燃機関用排ガス触媒の製造方法。 - 【請求項3】多孔質担体,酸化セリウム及び貴金属を含
み、内燃機関から排出される窒素酸化物,炭化水素及び
一酸化炭素を含有する排ガスを浄化する触媒の製造方法
であって、 前記多孔質担体を構成する粉末と前記酸化セリウムの粉
末からなる混合スラリーを形成し、 担持基体に前記混合スラリーをコーティングして前記多
孔質担体及び酸化セリウムの混合体を形成し、 該混合体層に前記貴金属を含む他の触媒成分を担持させ
る内燃機関用排ガス触媒の製造方法。 - 【請求項4】多孔質担体,酸化セリウム及び貴金属を含
み、内燃機関から排出される窒素酸化物,炭化水素及び
一酸化炭素を含有する排ガスを浄化する触媒であって、 前記多孔質担体の粒子と前記酸化セリウムの粒子から形
成された混合体と、 該混合体に担持された前記貴金属を含む他の触媒成分と
からなる内燃機関用排ガス触媒。 - 【請求項5】多孔質担体,酸化セリウム及び貴金属を含
み、内燃機関から排出される窒素酸化物,炭化水素及び
一酸化炭素を含有する排ガスを浄化する触媒であって、 担持基体と、 前記担持基体上に担持された前記多孔質担体の粒子と前
記酸化セリウムの粒子からなる混合体層と、 前記混合体層に担持された前記貴金属を含む他の触媒成
分とからなる内燃機関用排ガス触媒。 - 【請求項6】請求項4又は5に記載の触媒を内燃機関の
排気通路に配置した内燃機関用排ガス浄化装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11184768A JP2001009280A (ja) | 1999-06-30 | 1999-06-30 | 内燃機関用排ガス浄化触媒の製造方法及び排ガス浄化触媒 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11184768A JP2001009280A (ja) | 1999-06-30 | 1999-06-30 | 内燃機関用排ガス浄化触媒の製造方法及び排ガス浄化触媒 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001009280A true JP2001009280A (ja) | 2001-01-16 |
Family
ID=16158992
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP11184768A Pending JP2001009280A (ja) | 1999-06-30 | 1999-06-30 | 内燃機関用排ガス浄化触媒の製造方法及び排ガス浄化触媒 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2001009280A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2019055380A (ja) * | 2017-09-22 | 2019-04-11 | エヌ・イーケムキャット株式会社 | NOx吸着材料及びその製造方法、並びにこれらを用いたNOx吸着部材及び自動車排ガス用触媒 |
-
1999
- 1999-06-30 JP JP11184768A patent/JP2001009280A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2019055380A (ja) * | 2017-09-22 | 2019-04-11 | エヌ・イーケムキャット株式会社 | NOx吸着材料及びその製造方法、並びにこれらを用いたNOx吸着部材及び自動車排ガス用触媒 |
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