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JP2000297846A - 歯付きベルト - Google Patents

歯付きベルト

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Publication number
JP2000297846A
JP2000297846A JP11106460A JP10646099A JP2000297846A JP 2000297846 A JP2000297846 A JP 2000297846A JP 11106460 A JP11106460 A JP 11106460A JP 10646099 A JP10646099 A JP 10646099A JP 2000297846 A JP2000297846 A JP 2000297846A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
rubber composition
toothed belt
rubber
nitrile rubber
hydrogenated nitrile
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP11106460A
Other languages
English (en)
Inventor
Masato Tomobuchi
正人 友渕
Tatsuo Arai
達男 新井
Hiroshi Kikuchi
浩 菊地
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tsubakimoto Chain Co
Original Assignee
Tsubakimoto Chain Co
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Tsubakimoto Chain Co filed Critical Tsubakimoto Chain Co
Priority to JP11106460A priority Critical patent/JP2000297846A/ja
Priority to IT2000GE000058A priority patent/IT1314523B1/it
Priority to US09/550,161 priority patent/US6375590B1/en
Publication of JP2000297846A publication Critical patent/JP2000297846A/ja
Pending legal-status Critical Current

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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16GBELTS, CABLES, OR ROPES, PREDOMINANTLY USED FOR DRIVING PURPOSES; CHAINS; FITTINGS PREDOMINANTLY USED THEREFOR
    • F16G1/00Driving-belts
    • F16G1/28Driving-belts with a contact surface of special shape, e.g. toothed

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Devices For Conveying Motion By Means Of Endless Flexible Members (AREA)
  • Pulleys (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 一般産業機械に用いられる歯付きベルトにお
いて、その用途に合わせて、適正な品質の歯付きベルト
を提供すること。 【解決手段】 歯付きベルト10は、抗張体12と、ゴ
ム組成物成形硬化体14と、歯部16に接着された歯布
18よりなる。ゴム組成物成形硬化体14は、水素添加
ニトリルゴムとポリメタクリル酸亜鉛を主成分するゴム
組成物より成形される。ゴム組成物は、ポリメタクリル
酸亜鉛と水素添加ニトリルゴムとを重量部22:78〜
45:55の配合比率で含む。ゴム組成物成形硬化体1
4は、上記ゴム組成物に、架橋剤としての過酸化物と補
強剤としてカーボンブラックが加えられ、そして、加硫
成形される。抗張体としては、高強度ガラス繊維が使用
される。ガラス繊維にはレゾルシン−フォルマリン−ラ
テックス層が形成され、さらに、その上にオーバーコー
ト層が形成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、動力伝動用歯付き
ベルト、特に、一般産業機械に用いられる動力伝動用歯
付きベルトに関する。この種の歯付きベルトは、高負荷
で低速回転のプーリ間の動力伝動に使用される。
【0002】
【従来の技術】自動車用エンジンのカム軸駆動用歯付き
ベルトは、耐寒性、耐熱性、耐屈曲性及び静寂性が苛酷
な条件下で使用され、現在では、水素添加ニトリルゴム
とポリメタクリル酸亜鉛を主成分とするゴム組成物に数
種の添加材を配合し、これらを加硫成形して製造されて
いる。一方、高負荷伝動が必要な一般産業機械に用いら
れる歯付きベルトは、二軸間の動力伝動が主な用途であ
り、高負荷で低速回転で使用される。そのため、自動車
用エンジンに用いられるような耐熱性や静寂性等は要求
されず、耐熱性は80℃程度で十分であり、耐寒性も室
温程度の条件を満足すれば十分であり、耐屈曲性もそれ
ほど要求されることはない。従って、剛性を上げても、
ある程度の範囲であれば十分な物性が出るウレタンゴム
を主成分として採用し、芳香族ポリアミド繊維よりなる
抗張体に前記ウレタンゴムを加硫成形することで一般産
業機械用の歯付きベルトが製造されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、一般産業機
械用の歯付きベルトであっても、高速回転で使用される
場合もある。このような場合、ウレタンゴム製の歯付き
ベルトでは、自己発熱の高さにより歯ゴムが軟化する。
その結果、歯剛性が低下して、歯欠けを生じる問題があ
る。また、高温雰囲気下で使用される場合も、周囲の熱
によって軟化して歯欠けを生じる問題がある。もっと
も、自動車用エンジンに用いられるゴム組成物を利用し
て、一般産業機械用の歯付きベルトを製造することも考
えるが、従来の自動車用エンジンに用いられる歯付きベ
ルトは、比較的低負荷用に設計されており、これを高負
荷用にするためにゴム組成物の成分を変更すると、耐熱
性、耐寒性、耐屈曲性及び静寂性が犠牲になる。
【0004】また、従来の歯付きベルトでは抗張体に芳
香族ポリアミド繊維を用いているので、環境変化、例え
ば、温湿度変化による繊維の伸縮が原因となって、寸法
の安定性が悪く、それらによる歯付きベルトの張力変化
も著しい。そのため、歯付きベルトの寿命低下、周辺機
器の寿命低下、騒音発生という問題も生じている。ま
た、芳香族ポリアミド繊維は、前記ゴムとの接着性が悪
いため、歯ゴムとの剥離の問題も生じ、さらに、フィラ
メント間の結束性を高めるのが困難であるという理由に
より、高速回転で高負荷の用途では、歯付きベルトの歯
欠けや切断の問題も生じる。
【0005】本発明の目的は、一般産業機械に用いられ
る歯付きベルトにおいて、その用途に合わせて、適正な
品質の歯付きベルトを提供することである。本発明の他
の目的は、高速回転で高負荷に耐え得るゴム組成物の歯
付きベルトを提供することである。本発明のさらに他の
目的は、ゴム組成物の組成を改善することにより、温度
による物性変化を抑え、寿命を向上させ且つ騒音を抑制
した歯付きベルトを提供することである。本発明のさら
に他の目的は、ゴム組成物と抗張体との相性を改善し
て、ゴムと抗張体の接着性を高めることによりゴムの剥
離を防止した歯付きベルトを提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、第1に、水素
添加ニトリルゴムとポリメタクリル酸亜鉛を含むゴム組
成物を加硫成形し、ゴム組成物成形硬化体に抗張体を埋
設した歯付きベルトにおいて、前記ゴム組成物が、ポリ
メタクリル酸亜鉛とヨウ素価4〜28gの水素添加ニト
リルゴムとを重量部22:78〜45:55で配合して
なる歯付きベルトにより前記課題を解決した。
【0007】水素添加ニトリルゴムとポリメタクリル酸
亜鉛を含むゴム組成物の歯付きベルトでは、ポリメタク
リル酸亜鉛がゴム組成物硬化成形体においてポリマーに
高次構造を形成する。従って、配合比率をある程度低く
抑えておかなければ、複雑な軌道に捲回されて高速回転
で使用される場合、耐屈曲性が著しく低下したり、抗張
体との剥離の問題を生じたりする。しかし、高負荷伝動
が必要な一般産業機械では、歯付きベルトは、二軸間の
動力伝動を主目的として、比較的低速回転で使用される
場合がほとんどである。本発明では、特定の用途に着目
するとともに、ポリメタクリル酸亜鉛がポリマーに高次
構造を形成する特性を利用して、従来の一般産業機械用
の歯付きベルトの性能のうち、水素添加ニトリルゴムと
ポリメタクリル酸亜鉛を含むゴム組成物の負荷性能をウ
レタンゴム並みに改善したことを特徴としている。
【0008】上記負荷性能を改善するため、本発明で
は、ポリメタクリル酸亜鉛と水素添加ニトリルゴムの配
合比率を重量部で22:78〜45:55とした。ポリ
メタクリル酸亜鉛の配合比率が22重量部より小さい
と、ゴム組成物成形硬化体に与える負荷性能が不十分
で、高負荷伝動が必要な一般産業機械の動力伝動に用い
ることに適さない。一方、ポリメタクリル酸亜鉛の配合
比率が45重量部より大きいと硬度が高くなり、一般産
業機械といえども耐屈曲性及び静寂性が悪化する。
【0009】本発明で使用する水素添加ニトリルゴムを
例示すると、ニトリル含有量30〜50%で、ヨウ素価
4〜28gの水素添加ニトリルゴムである。これは、市
販されている水添率90〜98%のニトリルゴム(日本
ゼオン株式会社製、ゼットポールシリーズ)を利用する
ことができる。なお、ヨウ素価が4gより小さいと、所
定のゴム物性に至らしめるためには、多量の加硫剤を入
れなければならず、そうすると心線(抗張体)のレゾル
シン−フォルマリン−ラテックスに対して悪影響を及ぼ
し、必要以上の剛性をベルトに与えて屈曲疲労の低下を
招きやすい。一方、ヨウ素価が28gより大きいと、今
後は所定のゴム物性とした時、耐熱性の低下や耐オゾン
性の低下により水素添加ニトリルゴムの効果が薄れ、単
なるニトリルゴムを使用した方が安価で良いことにな
る。
【0010】なお、上記ゴム組成物は、ポリメタクリル
酸亜鉛とヨウ素価4〜28gの水素添加ニトリルゴムと
を重量部40:60〜50:50で分散させたポリマー
−アロイ複合組成物に、さらに、ヨウ素価4〜28gの
水素添加ニトリルゴムを重量部55:45〜90:10
で配合することが好ましい。上記のポリマー−アロイ複
合組成物を予め準備して、さらに、水素添加ニトリルゴ
ムを加えることにより、加硫成形前に、水素添加ニトリ
ルゴム中へのポリメタクリル酸亜鉛を均質に分散させる
ことができ、ゴム組成物成形硬化体における高次の網目
構造が微細になると考えられるからである。これによ
り、当初から水素添加ニトリルゴムとポリメタクリル酸
亜鉛を配合するよりも、一般産業機械に適した負荷性能
を得ることができる。
【0011】本発明は、第2に、100℃下でのムーニ
ー粘度が30〜90のニトリルゴムと、ポリメタクリル
酸亜鉛と含むゴム組成物を重量部100:20〜10
0:60で配合し、該ゴム組成物を加硫成形したゴム組
成物成形硬化体に抗張体を埋設した歯付きベルトにより
前記課題を解決した。
【0012】水素添加ニトリルゴムは比較的高価である
ため、水素添加ニトリルゴムに代えてニトリルゴムを利
用することができる。耐熱性・耐オゾン性は劣るが、低
温下でオゾンが高濃度で発生しない環境下で使用される
場合では、過剰品質を避けることを目的としている。た
だし、ポリメタクリル酸亜鉛を利用することで、そのゴ
ム組成物の製造法や未加硫時の物性は大きく低下する。
本発明では、100℃下でムーニー粘度が30〜90の
ニトリルゴムとカーボンブラックを利用することで、ポ
リメタクリル酸亜鉛を用いた欠点を除去した。前記ムー
ニー粘度が30より小さいと、所定の製造性や未加硫時
の物性を出そうとすると、カーボンブラックを多量に入
れることになり、今度は加硫時の物性が出ない。逆に、
ムーニー粘度が90より大きいと小量のカーンブラック
で済み、加硫時の物性は出やすくなるが、製造性及び未
加硫時の物性を出しづらくなる。また、ニトリルゴム1
00部に対して、ポリメタクリル酸亜鉛の配合比率が2
0重量部より小さいと、ゴム組成物成形硬化体に与える
負荷性能が不十分となる。一方、ニトリルゴム100部
に対して、ポリメタクリル酸亜鉛の配合比率が60重量
部より大きいと硬度が高くなり、屈曲性が悪化して、寿
命が低下するとともに騒音も大きくなる。
【0013】
【発明の実施の形態】さらに、本発明では、抗張体とし
て高強度ガラス繊維が利用される。高強度ガラス繊維は
環境変化に伴う寸法変化が少なく、歯付きベルト使用時
の張力を安定させる。これにより、歯付きベルト全体の
寿命が向上するとともに、騒音の発生を緩和する効果が
ある。なお、抗張体には、レゾルシン−フォルマリン−
ラテックス層とオーバーコート層を予め形成しておくこ
とが好ましい。これにより、ゴム組成物成形硬化体との
接着性が改善され、ゴム組成物成形硬化体との剥離が抑
制される。また、フィラメント間の結束性と下縄間の結
束性の改善と、フィラメント同士のこすれによるフィラ
メント切断を防止するため、ゴム組成物成形硬化体の硬
度を高めても、屈曲疲労の低下が少なく、歯付きベルト
全体としての寿命を向上させる効果がある。
【0014】
【実施例】図1は歯付きベルトの一実施例を示してい
る。歯付きベルト10は、抗張体12と、この抗張体1
2を埋設したゴム組成物成形硬化体14と、ゴム組成物
成形硬化体14の歯部16に接着された歯布18よりな
る。抗張体12は、歯付きベルト10のピッチラインに
おいて、一定の間隔で並列に埋設されている。また、抗
張体12は、隣合う抗張体12と反対方向の撚り方向を
有している。歯布18は、歯部16の表面に接着され
る。
【0015】本発明の歯付きベルトは、一般産業機械の
動力伝動を主たる用途としている。従来、チェーンによ
る動力伝動が行なわれていた部位に使用される。このよ
うな用途では、特に、歯付きベルトの負荷性能が重要視
される。そこで、本発明では、ゴム組成物として、水素
添加ニトリルゴムとポリメタクリル酸亜鉛を利用し、一
般産業機械用に耐え得る高負荷用の歯付きベルトを構成
することを目的として、水素添加ニトリルゴムとポリメ
タクリル酸亜鉛を特定の配合比率で混合することによ
り、所期目的を満足する歯付きベルトを得ようとしてい
る。
【0016】一実施例における歯付きベルトのゴム組成
物成形硬化体14は、水素添加ニトリルゴムとポリメタ
クリル酸亜鉛を主成分するゴム組成物より成形される。
ここで使用する水素添加ニトリルゴムは、ニトリル含有
量30〜50%、ヨウ素価4〜28gである。ニトリル
含有量は、市場で入手される水素添加ニトリルゴムでは
殆ど前記範囲内にある。ヨウ素価はニトリルゴムへの水
素添加率によって異なり、ポリメタクリル酸亜鉛による
高次網目構造の形成に影響する。
【0017】ゴム組成物は、ポリメタクリル酸亜鉛と水
素添加ニトリルゴムとを重量部22:78〜45:55
の配合比率で含む。本実施例では、ポリメタクリル酸亜
鉛と水素添加ニトリルゴムを均質に分散させるため、ポ
リメタクリル酸亜鉛と水素添加ニトリルゴムとを重量部
40:60〜50:50で分散させたポリマー−アロイ
複合組成物を予め準備し、その後、ポリマー−アロイ複
合組成物と水素添加ニトリルゴムとを重量部55:45
〜90:10で配合している。
【0018】ゴム組成物成形硬化体は、上記ゴム組成物
に、架橋剤としての過酸化物と補強剤としてカーボンブ
ラックが加えられ、そして、加硫成形される。過酸化物
としては、ジクミルパーオキサイド、t−ブチルクミル
パーオキサイド、ビス(t−ブチルペロキシジ−イソプ
ロピル)ベンゼンが好ましい。過酸化物は、ゴム組成物
100gに対して−O−O−基量で、水素添加ニトリル
ゴムの場合0.24〜0.91で、ニトリルゴムの場合
0.047〜0.3gが加えられる。カーボンブラック
は、ゴム組成物に対して重量比100:5〜100:5
0で加えられる。5部より小さいと湿間時のグリーン強
度の低下により、製造性が悪くなり、50部を越えると
硬化しすぎて使用に耐えない。また、カーボンブラック
を若干添加することにより、接着性を改善する効果があ
る。
【0019】抗張体としては、高強度ガラス繊維が使用
される。高強度ガラス繊維は、従来のポリアミド繊維と
比較して環境変化に伴う寸法変化が小さく、歯付きベル
トの張力を安定させる効果と、適正噛み合いを保持する
効果がある。また、一般産業機械用の歯付きベルトで
は、高負荷によってゴム組成物成形硬化体と抗張体とが
剥離する恐れが強いので、ガラス繊維にはレゾルシン−
フォルマリン−ラテックス層が形成され、さらに、その
上にオーバーコート層が形成されている。オーバーコー
ト層は、ゴム成分に樹脂や充填剤を分散させたゴム溶液
中を通して形成される。これにより、抗張体は、ゴム組
成物成形硬化体との接着性が改善され、ゴム組成物成形
硬化体との剥離が抑制される。また、フィラメント間の
結束性と下縄間の結束性が改善されるので、ポリメタク
リル酸亜鉛の配合比率を大きくしてゴム組成物成形硬化
体の硬度を高めても、屈曲疲労の低下が少なく、歯付き
ベルト全体としての寿命を向上させる効果がある。
【0020】他の実施例における歯付きベルトのゴム組
成物成形硬化体14は、ニトリルゴムとポリメタクリル
酸亜鉛を主成分するゴム組成物より成形される。一般産
業機械の種類や使用環境によっては、歯付きベルトに耐
熱性や耐オゾン性、耐候性が要求されない。このような
用途の場合、高価な水素添加ニトリルゴムを代わりにニ
トリルゴムを利用することで過剰品質を避けることがで
きる。ここで使用するニトリルゴムは、ニトリル含有量
15〜55%、100℃下でのムーニー粘度が30〜9
0のニトリルゴムである。ニトリル含有量は、市場で入
手される水素添加ニトリルゴムでは殆ど前記範囲内にあ
る。過酸化物及びカーボンブラックについては、第1実
施例と同様である。また、抗張体や歯布の構成も第1実
施例と同様である。
【0021】
【表1】
【0022】表1は、本発明による第1実施例の歯付き
ベルト及び第2実施例の歯付きベルト並びに比較例にお
ける実験結果を示している。運転条件は一般産業機械に
倣って、高負荷、低速回転の条件を設定した。実験結果
によれば、寿命時間、残存強度率が向上し、音圧レベル
が低減したことを示している。この原因として、ゴム組
成物のポリメタクリル酸亜鉛の配合比率を変えて、ゴム
組成物成形硬化体の剛性が向上し、抗張体として高強度
ガラス繊維を採用して歯付きベルトの張力変動を抑制
し、また、適正な噛み合いを保持したためと考えられ
る。
【0023】図2は、第1実施例の歯付きベルトと比較
例の歯付きベルトについて、雰囲気温度別の硬度変化の
測定結果を示している。硬度変化は、耐歯欠け性に密接
に関連する。この実験によれば、100℃及び110℃
における第1実施例の歯付きベルトは硬度変化が認めら
れず、一般産業機械が使用される雰囲気温度以下では、
歯付きベルトは所期の物性を維持するものと考えられ
る。
【0024】
【発明の効果】請求項1の発明では、歯付きベルトのゴ
ム組成物を特定の配合比率の水素添加ニトリルゴム及び
ポリメタクリル酸亜鉛より構成したので、一般産業機械
の高負荷の使用条件下において、適正な品質の歯付きベ
ルトを提供することができる。請求項2の発明では、水
素添加ニトリルゴムとポリメタクリル酸亜鉛を予め分散
させることにより、ポリメタクリル酸亜鉛による高次網
目構造がゴム組成物成形硬化体中で均質になり、さら
に、高性能な品質の歯付きベルトを提供することができ
る。請求項3の発明では、一般産業機械の用途に応じ
て、過剰品質によるコストアップを回避できる。請求項
4の発明では、抗張体の高強度ガラス繊維とすることに
より、ゴム組成物成形硬化体との相性を向上させ、環境
変化に伴う歯付きベルトの張力変動を抑制するととも
に、ゴム組成物成形硬化体と抗張体の剥離を防止してい
る。これにより、歯付きベルト及び周辺機器の寿命が向
上し、環境変化に伴う騒音の発生を低減できる効果があ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明による歯付きベルトの一形態を示す部
分斜視図。
【図2】 本発明による第1実施例の歯付きベルトの温
度別硬度変化を示すグラフ。
【符号の説明】
10 歯付きベルト 12 抗張体 14 ゴム組成物成形硬化体 16 歯布 18 歯部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 菊地 浩 大阪府大阪市鶴見区鶴見4丁目17番96号 株式会社椿本チエイン内 Fターム(参考) 4J002 AC111 BG012 DL006 FA046 GM01

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水素添加ニトリルゴムとポリメタクリル
    酸亜鉛を含むゴム組成物を加硫成形し、ゴム組成物成形
    硬化体に抗張体を埋設した歯付きベルトにおいて、前記
    ゴム組成物が、 ポリメタクリル酸亜鉛とヨウ素価4〜28gの水素添加
    ニトリルゴムとを重量部22:78〜45:55で配合
    してなる、歯付きベルト。
  2. 【請求項2】 前記ゴム組成物が、 ポリメタクリル酸亜鉛とヨウ素価4〜28gの水素添加
    ニトリルゴムとを重量部40:60〜50:50で分散
    させたポリマー−アロイ複合組成物を準備し、該ポリマ
    ー−アロイ複合組成物と、 ヨウ素価4〜28gの水素添加ニトリルゴムと、 を重量部55:45〜90:10で配合してなる、第1
    項の歯付きベルト。
  3. 【請求項3】 100℃下でのムーニー粘度が30〜9
    0のニトリルゴムと、ポリメタクリル酸亜鉛を含むゴム
    組成物を重量部100:20〜100:60で配合し、
    該ゴム組成物を加硫成形したゴム組成物成形硬化体に抗
    張体を埋設した歯付きベルト。
  4. 【請求項4】 前記抗張体が高強度ガラス繊維より構成
    されている、第1項乃至第3項の1つに記載の歯付きベ
    ルト。
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