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JP2000227678A - 負摩擦帯電性トナー及び画像形成方法 - Google Patents

負摩擦帯電性トナー及び画像形成方法

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JP2000227678A
JP2000227678A JP14619699A JP14619699A JP2000227678A JP 2000227678 A JP2000227678 A JP 2000227678A JP 14619699 A JP14619699 A JP 14619699A JP 14619699 A JP14619699 A JP 14619699A JP 2000227678 A JP2000227678 A JP 2000227678A
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toner
ion
aromatic
acid
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Toshiaki Nakahara
俊章 中原
Satoshi Matsunaga
聡 松永
Tadashi Michigami
正 道上
Ganichi Endo
巌一 遠藤
Yuichi Mizoo
祐一 溝尾
Yasuko Shibayama
寧子 柴山
Hirohide Tanigawa
博英 谷川
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Canon Inc
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Canon Inc
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 高湿下で使用しても高い画像品質が安定して
得られ、経時において画像欠陥を生じず、転写紙として
再生紙を用いて長期耐久を行っても定着における画像汚
れが発生しない負摩擦帯電性のトナーを提供する。 【解決手段】 結着樹脂、着色剤及び有機金属化合物を
含有する負摩擦帯電性トナーにおいて、有機金属化合物
がジルコニウムと、芳香族ジオール,芳香族ヒドロキシ
カルボン酸,芳香族モノカルボン酸及び芳香族ポリカル
ボン酸からなるグループから選択される芳香族化合物と
が配位又は/及び結合している有機ジルコニウム化合物
であり、結着樹脂がポリエステル樹脂を含有し、結着樹
脂の酸価が2乃至50mgKOH/gであり、トナーの
テトラヒドロフラン可溶分が分子量分布において、分子
量3,000乃至20,000の領域にメインピークを
有し、分子量50万以上の成分を3乃至25%含有して
いることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子写真、静電記
録のような画像形成方法における静電荷像を現像するた
めの負摩擦帯電性トナー又はトナージェット方式の画像
形成方法に使用される負摩擦帯電性トナー及び画像形成
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】トナーは、現像される静電荷像の極性及
び現像方法(ノーマル現像又は反転現像)に応じて、正
または負の電荷を有する必要がある。
【0003】トナーに電荷を保有せしめるためには、ト
ナーの成分である樹脂の摩擦帯電性を利用することもで
きるが、この方法ではトナーの帯電が安定しないので、
濃度の立ち上がりが遅く、カブリ易い。そこで、所望の
摩擦帯電性をトナーに付与するために帯電制御剤を添加
することが行われている。
【0004】今日、当該技術分野で知られている帯電制
御剤としては、負摩擦帯電性帯電制御剤として、モノア
ゾ染料の金属錯塩、ヒドロキシカルボン酸、ジカルボン
酸、芳香族ジオールの如き金属錯塩、酸成分を含む樹脂
が知られている。正摩擦帯電性帯電制御剤として、ニグ
ロシン染料、アジン染料、トリフェニルメタン系染顔
料、4級アンモニウム塩、4級アンモニウム塩を側鎖に
有するポリマー等が知られている。
【0005】しかしながら、これらの帯電制御剤のほと
んどは、有色でありカラートナーには使えないものが多
い。そして、カラートナーに適用可能な、無色、白色あ
るいは淡色のものは、性能的に改善すべき点がある。そ
れらはハイライト部の均一性が得られにくかったり、耐
久試験での画像濃度の変動が大きい等の改善すべき点を
有する。
【0006】この他、改善すべき点として、画像濃度と
カブリのバランスが取りにくい、高湿環境で、十分な画
像濃度を得にくい、樹脂への分散性が悪い、保存安定
性、定着性、耐オフセット性に悪影響を与えるという点
が挙げられる。
【0007】特に結着樹脂がポリエステル成分を主体と
して含有するトナーでは、該樹脂主鎖中のエステル基や
末端のカルボキシル基と水酸基の親水性が高い部分を多
く有するために、従来の帯電制御剤では高湿環境下の帯
電量が不足しやすいなど改善すべき点がある。
【0008】従来、芳香族カルボン酸類の金属錯体又は
金属塩は、特開昭53−127726号公報、特開昭5
7−111541号公報、特開昭57−124357号
公報、特開昭57−104940号公報、特開昭61−
69073号公報、特開昭61−73963号公報、特
開昭61−267058号公報、特開昭62−1051
56号公報、特開昭62−145255号公報、特開昭
62−163061号公報、特開昭63−208865
号公報、特開平3−276166号公報、特開平4−8
4141号公報、特開平8−160668号公報に提案
されている。しかしながら、これらの公報に提案されて
いるのは、摩擦帯電付与という観点からはいずれも優れ
たものであるが、簡易な現像器構成で環境変動、経時、
使用状況に関わらず、安定した現像性の得られるものは
少ない。また、高速機において長期耐久時おいても安定
した現像性が得られるものも少ない。更に、他の原材料
の影響があり、他の原材料への制約が発生するものも多
い。
【0009】また近年、廃棄されるOA用紙の減量化や
省資源化という社会的要請が強まる中で、古紙を再利用
した再生紙をコピー・プリンター用紙として利用されて
きている。しかしながら再生紙では、非再生紙と比較し
て劣る白色度を向上させる為に、タルクや炭酸カルシウ
ム主体の填料を多く添加して製造されるのが一般的であ
る。その填料添加量は紙の灰分として、非再生紙の約5
%に対して再生紙では10〜20%に及んでいる。再生
紙を複写機やプリンター等で長期間使用した場合、トナ
ーの定着工程において、定着ローラーや定着フィルム或
いは加圧ローラー等の定着部材に紙中から填料が一部分
離して徐々に付着し、更にその填料の付着部にトナーが
堆積して、やがて定着部材から定着画像面へのトナー付
着や紙裏へのトナー付着が発生しやすく、これらの定着
画像汚れにおいて改善すべき点を有する。
【0010】また、これまで耐高温オフセット性を改良
したトナーが数多く提案されてきたが、定着部材表面上
に付着した紙からの填料に対する離型性は、耐オフセッ
ト性を改良するだけでは不十分なものである。
【0011】特に結着樹脂がポリエステル成分を主体と
して含有するトナーでは、スチレン系樹脂などのビニル
系共重合体に比べて低温定着性には優れた性能を有して
いるものの、該定着部材に付着した該填料との親和性が
比較的高い為に、該定着画像汚れが発生しやすくなりこ
の点について更なる改善を有するものである。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上述
のごとき改善点を解決した負摩擦帯電性のトナー及び該
トナーを使用する画像形成方法を提供することにある。
【0013】すなわち、本発明の目的は、高湿環境下で
使用しても高い画像品質が安定して得られ、経時におい
て画像欠陥を発生させないと同時に、転写紙として再生
紙を用いて長期の耐久を行ってもトナーが定着部材に堆
積することがなく、定着における画像汚れが発生しない
負摩擦帯電性のトナー及び該トナーを使用する画像形成
方法を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明は、結着樹脂、着
色剤及び有機金属化合物を少なくとも含有する負摩擦帯
電性トナーにおいて、(a)該有機金属化合物がジルコ
ニウムと、芳香族ジオール,芳香族ヒドロキシカルボン
酸,芳香族モノカルボン酸及び芳香族ポリカルボン酸か
らなるグループから選択される芳香族化合物とが配位又
は/及び結合している有機ジルコニウム化合物であり、
(b)該結着樹脂がポリエステル樹脂を含有し、(c)
該結着樹脂の酸価が2乃至50mgKOH/gであり、
(d)該トナーのテトラヒドロフラン(THF)可溶分
がゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)
における分子量分布において、分子量3,000乃至2
0,000の領域にメインピークを有し、分子量50万
以上の成分を3乃至25%含有していることを特徴とす
る負摩擦帯電性トナーに関する。
【0015】さらに、本発明は、潜像担持体に担持され
ている静電潜像を負摩擦帯電性トナーにより現像してト
ナー画像を形成する現像工程;該潜像担持体上に形成さ
れたトナー画像を中間転写体を介して、又は、介さずに
記録材に転写する転写工程;及び該記録材に転写された
トナー画像を該記録材に加熱定着する定着工程を有する
画像形成方法において、該負摩擦帯電性トナーは、結着
樹脂、着色剤及び有機金属化合物を少なくとも含有して
おり、(a)該有機金属化合物がジルコニウムと、芳香
族ジオール,芳香族ヒドロキシカルボン酸,芳香族モノ
カルボン酸及び芳香族ポリカルボン酸からなるグループ
から選択される芳香族化合物とが配位又は/及び結合し
ている有機ジルコニウム化合物であり、(b)該結着樹
脂がポリエステル樹脂を含有し、(c)該結着樹脂の酸
価が2乃至50mgKOH/gであり、(d)該トナー
のテトラヒドロフラン(THF)可溶分がゲルパーミエ
ーションクロマトグラフィー(GPC)における分子量
分布において、分子量3,000乃至20,000の領
域にメインピークを有し、分子量50万以上の成分を3
乃至25%含有していることを特徴とする画像形成方法
に関する。
【0016】
【発明の実施の形態】本発明者らは、ジルコニウムと、
芳香族ジオール、芳香族ヒドロキシカルボン酸、芳香族
モノカルボン酸及び芳香族ポリカルボン酸からなるグル
ープから選択される芳香族化合物とが配位又は/及び結
合している有機ジルコニウム化合物(例えば、有機ジル
コニウム錯体、有機ジルコニウム錯塩、有機ジルコニウ
ム塩)を負荷電制御剤として含有させ、さらにトナーの
結着樹脂としてポリエステル樹脂を用いてトナーの結着
樹脂の酸価と分子量分布を特定の範囲に調整することに
より、トナーの帯電の立ち上がりの良さを保持しつつ、
高温高湿環境下においても高い帯電量を得ることがで
き、低温低湿環境下においても帯電過剰となることがな
く、さらに、古紙を利用した再生紙を用いても定着画像
の汚れを生じないトナーを得ることができることを見出
した。また、本発明で使用する有機ジルコニウム化合物
は透明性に優れ、カラートナーにとっても、鮮明な色彩
画像が得られるので好ましい。また、本発明の有機ジル
コニウム化合物は、ジルコニウム元素基準でハフニウム
元素を20wt%未満で含んでいても良い。
【0017】有機ジルコニウム化合物としては、(i)
金属元素としてジルコニウムを有し、配位子として芳香
族ジオール、芳香族ヒドロキシカルボン酸又は芳香族ポ
リカルボン酸を配位しているジルコニウム錯体;(i
i)金属元素としてジルコニウムを有し、配位子として
芳香族ジオール、芳香族ヒドロキシカルボン酸又は芳香
族ポリカルボン酸を配位しているジルコニウム錯塩;又
は(iii)金属イオンとしてジルコニウムイオンを有
し、酸イオンとして芳香族カルボン酸イオン、芳香族ヒ
ドロキシカルボン酸イオン又は芳香族ポリカルボン酸イ
オンを有しているカルボン酸ジルコニウム塩が挙げられ
る。
【0018】配位子として、芳香族ジオール、芳香族ヒ
ドロキシカルボン酸、芳香族ポリカルボン酸を1〜4個
キレート形成しているジルコニウム錯体あるいはジルコ
ニウム錯塩が好ましい。また、これらジルコニウム錯体
又は錯塩に、芳香族ヒドロキシカルボン酸、芳香族カル
ボン酸又は芳香族ポリカルボン酸のカルボキシアニオン
を1〜6個配位させても良い。
【0019】有機ジルコニウム塩の場合は、芳香族カル
ボン酸イオン、芳香族ヒドロキシカルボン酸イオン、芳
香族ポリカルボン酸イオンを1〜4個有しているものが
好ましく、更には1〜3個有しているものが好ましい。
またキレート形成数の異なる錯体,錯塩あるいは配位子
の異なる錯体,錯塩の混合物であってもよい。また酸イ
オンの数の異なる塩の混合物であってもよい。
【0020】また、有機ジルコニウム化合物は、有機ジ
ルコニウム錯化合物と有機ジルコニウム塩との混合物で
あっても良い。
【0021】さらに、上記ジルコニウム化合物を磁性体
を含有する磁性トナーに使用したり、あるいは有機ジル
コニウム化合物を有するトナーを一成分系現像方法に適
用することにより、優れた現像性が得られることを見い
だした。すなわち、少ない摩擦帯電機会で素速い帯電の
立ち上がりと、高い帯電量を必要とする磁性トナーや一
成分現像用トナーにとって、本発明で使用する有機ジル
コニウム化合物はこれらの要件を満たす好適な負帯電制
御剤となるのである。非磁性一成分現像方法に用いられ
る非磁性トナーにも最適である。
【0022】有機ジルコニウム化合物は、酸価を有する
結着樹脂と共に用いると、トナーの構成成分が保有する
水分子の持つ極性を利用し、帯電が強調される効果の寄
与を大きいものとすることができる。また、融点又は分
子量の異なるワックスあるいは組成成分の異なるワック
スを二種類以上と用いることで非常に分散性を良好にす
ることができ、耐久性や帯電均一性を向上させることが
できる。
【0023】有機ジルコニウム化合物を使用したトナー
は、低湿又は高湿環境での帯電量が十分になるだけでな
く、長期の耐久での濃度低下も抑えられる。有機ジルコ
ニウム化合物の使用は、特に種々の異種元素を有する磁
性酸化鉄を含有する磁性トナーにとって最適になる。異
種元素の酸化物、水酸化物、異種元素を取り込んだ酸化
鉄、異種元素を混晶させた酸化鉄が、水分子を吸着し、
水分子の極性を利用した帯電の向上及び安定化を効果的
に行うことができる。また酸価を有する結着樹脂と共に
用いると一層効果的に帯電の向上及び安定化を行うこと
ができる。
【0024】本発明に使用する有機ジルコニウム化合物
は、ジルコニウムイオンが八配位をとりやすくカルボキ
シル基又は水酸基の酸素を配位又は結合し易い。結着樹
脂として官能基にカルボキシル基を有するポリエステル
系樹脂の如き酸価を有する結着樹脂と用いると、結着樹
脂中へのなじみがよく分散性に優れ、トナー粒子中から
の脱落を防ぎ、帯電均一化と帯電の耐久安定性が得られ
る。更には、有機ジルコニウム化合物はトナーの透明性
への影響が小さく、鮮やかな色彩を表現するカラートナ
ーを形成するのに好ましいものとなる。また、結着樹脂
のカルボキシル基、水酸基のジルコニウムイオンヘの配
位を介し、ポリマー鎖の架橋を施すことができ、記録材
として、填料を多く含有する再生紙を用いることによっ
て定着部材への填料付着が起因として発生する定着部材
へのトナー汚れを効果的に防止することができる。
【0025】従って、THF不溶分を結着樹脂が有する
程度に架橋しているのが良い。また、トナー製造時の溶
融混練時に混練シェアをかけることができ、磁性体、顔
料及び染料の分散性を向上することができ、着色力の高
い、色味の鮮明なトナーとすることができる。
【0026】本発明に使用する有機ジルコニウム化合物
は、摩擦帯電能力にすぐれ、高い帯電量が得られるの
で、高い帯電量を必要とする磁性トナーにとって好適な
荷電制御剤となるのである。さらに、有機ジルコニウム
化合物自体の良好な結着樹脂への分散性に加え、結着樹
脂に酸価を有するものを用いると磁性体の分散性向上に
働くので、耐久性、帯電均一性が得られるようになるの
である。
【0027】また、本発明に使用する有機ジルコニウム
化合物は、トナーに用いる結着樹脂の表面張力に何らか
の影響を及ぼし、複数種のワックスと用いると、非常に
離型性に優れることが見いだされた。このことから耐オ
フセット性にも優れ、定着部材汚れ防止に効果のあるト
ナーを形成することができる。また、酸価を有する結着
樹脂と共に用いると特にこの効果は顕著である。
【0028】また、本発明の有機ジルコニウム化合物
は、放置によるトナーの現像性の低下が小さいことが特
徴的である。例えば、高湿下で使用した後、休止してし
ばらく放置した後、再び使用し始めた際に、画像濃度の
低下を少ないものとすることができる。
【0029】さらに、本発明の有機ジルコニウム化合物
は、帯電量不良トナー粒子の発生が少なく、飛散するト
ナー粒子が少ないことが特徴的である。例えば、磁性ト
ナーにおいては凝集力の低下する低湿下では飛散が多く
なり、コロナ帯電方式では、飛散トナーが帯電ワイヤー
に付着し、放電異常を生じ、一次帯電においては静電像
の帯電異常から筋状の画像異常が発生したり、転写帯電
においては筋状の転写不良を発生しやすくなるが、本発
明のトナーではこれらの現象を低減することができる。
接触帯電方式においては、飛散トナーが帯電部材に付着
し、帯電ムラを生じることにより、コロナ帯電方式と同
様な不良画像が発生したり、接触転写部に付着して、転
写紙等に転移し、裏汚れを生じることがあるが、本発明
のトナーはこれらの現象も低減できる。
【0030】トナー粒子飛散現象は、非磁性トナーにお
いては、静電気力のみでトナー担持体に拘束されている
ので高湿下の方が顕著となるが、この飛散現象も本発明
のトナーは低減することができ、機内飛散等による画像
汚れを減少させることができる。また、非磁性トナーは
低湿下で帯電不良粒子の発生の影響で、ハーフトーンな
どに濃度ムラが発生することがあるが、この現象も本発
明のトナーは低減させることができる。
【0031】本発明に使用される芳香族ジオール、芳香
族ヒドロキシカルボン酸又は芳香族ポリカルボン酸のジ
ルコニウム錯体あるいはジルコニウム錯塩又は有機ジル
コニウム塩の如き有機ジルコニウム化合物を以下により
具体的に説明する。
【0032】一般式(l)又は(2)に好ましいジルコ
ニウム錯体あるいは錯塩を示す。
【0033】
【化8】 一般式(1)において、Arは置換基としてアルキル
基、アリール基、アルアルキル基、シクロアルキル基、
アルケニル基、アルコキシ基、アリールオキシ基、水酸
基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニ
ル基、アシル基、アシルオキシ基、カルボキシル基、ハ
ロゲン、ニトロ基、シアノ基、アミノ基、アミド基又は
カルバモイル基を有していてもよい芳香族残基を表わ
し、X及びYは−O−、−CO−O−を表わし、X及び
Yは同じであっても異なっていてもよく、Lは中性配位
子、水、アルコール、アンモニア、アルキルアミン又は
ピリジンを表わし、C1は1価のカチオン、水素、1価
の金属イオン、アンモニウム又はアルキルアンモニウム
を表わし、C2は2価のカチオン又は2価の金属イオン
を表し、nは2,3又は4を表わし、mは0,2又は4
を表わす。各錯体または各錯塩において配位子となる芳
香族カルボン酸類、芳香族ジオール類は同じものであっ
ても異なるものであってもよく、またn又は/及びmの
数の異なる錯化合物の混合物であっても良い。対イオン
のC1及びC2が異なる錯塩の混合物であっても良い。結
着樹脂中への錯体又は錯塩の分散性向上の観点あるいは
帯電性向上の観点から、芳香族残基(Ar)としては、
ベンゼン環、ナフタレン環、アントラセン環又はフェナ
ントレン環が好ましく、置換基としてはアルキル基、カ
ルボキシル基又は水酸基が好ましく、Lとしては水が好
ましく、C1としては水素、ナトリウム、カリウム、ア
ンモニウム、アルキルアンモニウムが好ましい。
【0034】
【化9】 一般式(2)において、Arは置換基としてアルキル
基、アリール基、アルアルキル基、シクロアルキル基、
アルケニル基、アルコキシ基、アリールオキシ基、水酸
基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニ
ル基、アシル基、アシルオキシ基、カルボキシル基、ハ
ロゲン、ニトロ基、シアノ基、アミノ基、アミド基又は
カルバモイル基を有していてもよい芳香族残基を表わ
し、X及びYは−O−、−CO−O−を表わし、X及び
Yは同じであっても異なっていてもよく、Lは中性配位
子、水、アルコール、アンモニア、アルキルアミン又は
ピリジンを表わし、Aは、アニオン、ハロゲン、水酸イ
オン、カルボン酸イオン、炭酸イオン、硝酸イオン、硫
酸イオン、シアンイオン又はチオシアンイオンを表わ
し、Aは相互に異なるイオンを有していても良く、C1
は1価のカチオン、水素、1価の金属イオン、アンモニ
ウム又はアルキルアンモニウムを表わし、C2は2価の
カチオン又は2価の金属イオンを表し、nは1,2,3
又は4を表わし、kは1,2,3,4,5又は6を表わ
し、mは0,1,2,3又は4を表わす。各錯体または
各錯塩において配位子となるアニオンA、芳香族カルボ
ン酸類及び芳香族ジオール類は同じものであっても異な
るものであってもよく、またn又は/及びmの数の異な
る錯化合物の混合物であっても良い。対イオンのC1
びC2が異なる錯塩の混合物であっても良い。結着樹脂
中への錯体又は錯塩の分散性向上の観点あるいは帯電性
向上の観点から、芳香族残基(Ar)としては、ベンゼ
ン環、ナフタレン環、アントラセン環又はフェナントレ
ン環が好ましく、置換基としてはアルキル基、カルボキ
シル基又は水酸基が好ましく、Lとしては水が好まし
く、C1としては水素、ナトリウム、カリウム、アンモ
ニウム、アルキルアンモニウムが好ましく、Aとしては
水酸イオン又はカルボン酸イオンが好ましい。Aが2価
のアニオンの場合には、カウンターカチオンの係数kは
2倍する。
【0035】さらに、好ましいジルコニウム錯体又は錯
塩を一般式(3),(4),(5),(6),(7)及
び(8)に示す。
【0036】
【化10】 一般式(3),(4)及び(5)において、Rは水素、
アルキル基、アリール基、アルアルキル基、シクロアル
キル基、アルケニル基、アルコキシ基、アリールオキシ
基、水酸基、アシルオキシ基、アルコキシカルボニル
基、アリールオキシカルボニル基、アシル基、カルボキ
シル基、ハロゲン、ニトロ基、アミノ基又はカルバモイ
ル基を表わし、相互に連結して脂肪族環、芳香族環ある
いは複素環を形成しても良く、この場合この環に置換基
Rを有していても良く、置換基Rを1乃至8個持ってい
てもよく、それぞれ同じであっても、異なっていてもよ
く、C1は1価のカチオン、水素、アルカリ金属、アン
モニウム又はアルキルアンモニウムを表わし、lは1〜
8の整数を表わし、nは2,3又は4を表わし、mは
0,2又は4を表わし、各錯体または錯塩において配位
子となる芳香族カルボン酸類又は芳香族ジオール類は同
じものであっても異なるものであってもよく、またn又
は/及びmの数の異なる錯化合物の混合物であっても良
い。また、対イオンのC1が異なる錯塩の混合物であっ
ても良い。結着樹脂中への錯体又は錯塩の分散性向上の
観点あるいは帯電性向上の観点から、置換基Rとしては
アルキル基、アルケニル基、カルボキシル基又は水酸基
が好ましく、C1としては水素、ナトリウム、カリウ
ム、アンモニウム又はアルキルアンモニウムが好まし
い。
【0037】特に好ましいのは、一般式(4)で表わさ
れる錯化合物あるいはカウンターイオンを有さない、一
般式(3),(4)又は(5)においてn=2の場合の
ジルコニウム中性錯体であり、優れた環境安定性が得ら
れ、結着樹脂中への分散性にも優れ、良好な耐久性が得
られる。
【0038】
【化11】 一般式(6)、(7)及び(8)において、Rは水素、
アルキル基、アリール基、アルアルキル基、シクロアル
キル基、アルケニル基、アルコキシ基、アリールオキシ
基、水酸基、アシルオキシ基、アルコキシカルボニル
基、アリールオキシカルボニル基、アシル基、カルボキ
シル基、ハロゲン、ニトロ基、アミノ基又はカルバモイ
ル基を表わし、相互に連結して脂肪族環、芳香族環ある
いは複素環を形成しても良く、この場合この環に置換基
Rを有していても良く、置換基Rを1乃至8個持ってい
てもよく、それぞれ同じであっても、異なっていてもよ
く、Aは、アニオン、ハロゲン、水酸イオン、カルボン
酸イオン、炭酸イオン、硝酸イオン、硫酸イオン、シア
ンイオン又はチオシアンイオンを表わし、Aは相互に異
なるイオンを有していても良く、C1は1価のカチオ
ン、水素、1価の金属イオン、アンモニウム又はアルキ
ルアンモニウムを表わし、nは1,2,3又は4を表わ
し、kは1,2,3,4,5又は6を表わし、mは0,
1,2,3又は4を表わす。各錯体または各錯塩におい
て配位子となる芳香族カルボン酸類、芳香族ジオール類
は同じものであっても異なるものであってもよく、また
n又は/及びmの数の異なる錯化合物の混合物であって
も良い。カチオンC1又は/及びアニオンAが異なる2
種以上の錯化合物の混合物であっても良い。Aが2価の
アニオンの場合には、カウンターカチオンの係数kは2
倍する。
【0039】結着樹脂中への錯体又は錯塩の分散性の向
上の観点あるいは帯電性向上の観点から、置換基Rとし
ては、アルキル基、アルケニル基、カルボキシル基、水
酸基が好ましく、C1としては水素、ナトリウム、カリ
ウム、アンモニウム、アルキルアンモニウムが好まし
く、Aとしては水酸イオン又はカルボン酸イオンが好ま
しい。
【0040】特に好ましいのは、一般式(7)で表わさ
れる錯化合物あるいは、カウンターイオンを有さない、
一般式においてn=2の場合のジルコニウム中性錯体で
あり、優れた環境安定性が得られ、結着樹脂中への分散
性にも優れ、良好な耐久性が得られる。
【0041】本発明に用いられるジルコニウム錯体ある
いは錯塩は、六配位または八配位の錯化合物で、八配位
の中には、配位子が橋かけした複核錯化合物となり示性
式上六配位となる錯化合物があり、また、水酸基などの
配位子が橋かけし、次々と錯化合物を重合した複核錯化
合物などもある。
【0042】このような錯化合物の構造の代表的なもの
を、以下の一般化学式(9)〜(33)でその構造を例
示する。以下の構造の中には配位子Lを持たないものも
包含する。尚、一般式(30)〜(33)は、カウンタ
ーカチオンを省略する。
【0043】
【化12】
【0044】
【化13】
【0045】
【化14】
【0046】
【化15】
【0047】
【化16】
【0048】
【化17】
【0049】また、芳香族環の水酸基又はカルボキシル
基が異なるジルコニウムに配位した構造を有する錯化合
物であってもよく、例えば部分構造として式(30)に
示されるものである。
【0050】
【化18】
【0051】具体的構造では式(31)で表わされる。
【0052】
【化19】
【0053】ここで、pは1以上の整数を表わし、qは
2以上の整数を表わし、式(35)ではアニオン配位
子、中性配位子及び対カチオンは省略してある。
【0054】本発明に使用される好ましい芳香族カルボ
ン酸のジルコニウム塩を一般式(36)及び(37)に
示す。
【0055】
【化20】 一般式(36)及び(37)において、Arは置換基と
してアルキル基、アリール基、アルアルキル基、シクロ
アルキル基、アルケニル基、アルコキシ基、アリールオ
キシ基、水酸基、アシルオキシ基、アルコキシカルボニ
ル基、アリールオキシカルボニル基、アシル基、カルボ
キシル基、ハロゲン、ニトロ基、シアノ基、アミノ基、
アミド基又はカルバモイル基を有していてもよい芳香族
残基を表わし、A1は1価のアニオン、ハロゲンイオ
ン、水酸イオン、硝酸イオン又はカルボン酸イオンを表
わし、A2は2価のアニオン、硫酸イオン、リン酸水素
イオン又は炭酸イオンを表わし、nは1,2,3又は4
を表わす。各金属塩においてアニオンA1、アニオン
2、酸イオンとなる芳香族カルボン酸類及び芳香族ヒ
ドロキシカルボン酸は同じものであっても異なるもので
あってもよい。また、nの数が異なる塩の混合物であっ
ても良い。結着樹脂中への金属塩の分散性向上の観点あ
るいは帯電性向上の観点から、芳香族残基としては、ベ
ンゼン環、ナフタレン環、アントラセン環又はフェナン
トレン環が好ましく、置換基としてはアルキル基、カル
ボキシル基、水酸基又はアシルオキシ基が好ましい。
【0056】更に好ましい金属塩は一般式(38)及び
(39)で表わせるジルコニウム塩である。
【0057】
【化21】 一般式(38)及び(39)において、Rは水素、アル
キル基、アリール基、アルアルキル基、シクロアルキル
基、アルケニル基、アルコキシ基、アリールオキシ基、
水酸基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカル
ボニル基、アシルオキシ基、アシル基、カルボキシル
基、ハロゲン、ニトロ基、アミノ基、アミド基又はカル
バモイル基を表わし、相互に連結して脂肪族環、芳香環
あるいは複素環を形成しても良く、この場合この環に置
換基Rを有していても良く、置換基Rを1乃至8個持っ
ていてもよく、それぞれ同じであっても、異なっていて
もよく、A1は1価のアニオン、ハロゲンイオン、水酸
イオン、硝酸イオン又はカルボン酸イオンを表わし、A
2は2価のアニオン、硫酸イオン、リン酸水素イオン又
は炭酸イオンを表し、1は1〜8の整数を表わし、nは
1,2,3又は4を表わす。各金属塩においてアニオン
1、アニオンA2及び酸イオンとなる芳香族カルボン酸
類は同じものであっても異なるものであってもよい。ま
た、nの数が異なる塩の混合物であっても良い。結着樹
脂中への金属塩の分散性向上の観点あるいは帯電性向上
の観点から、置換基としてはアルキル基、アルケニル
基、カルボキシル基、水酸基又はアシルオキシ基が好ま
しく、優れた環境安定性が得られ、結着樹脂中への分散
性にも優れ、優れた耐久性が得られる。
【0058】更に好ましい金属塩は一般式(40)及び
(41)で表わせるジルコニウム塩である。
【0059】
【化22】 一般式(40)及び(41)において、Rは水素、アル
キル基、アリール基、アルアルキル基、シクロアルキル
基、アルケニル基、アルコキシ基、アリールオキシ基、
水酸基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカル
ボニル基、アシルオキシ基、アシル基、カルボキシル
基、ハロゲン、ニトロ基、アミノ基、アミド基又はカル
バモイル基を表わし、相互に連結して脂肪族環、芳香環
あるいは複素環を形成しても良く、この場合この環に置
換基Rを有していても良く、置換基Rは1から8個持っ
ていてもよく、それぞれ同じであっても、異なっていて
もよく、A1は1価のアニオン、ハロゲンイオン、水酸
イオン、硝酸イオン又はカルボン酸イオンを表わし、A
2は2価のアニオン、硫酸イオン、リン酸水素イオン又
は炭酸イオンを表し、lは1〜7の整数を表わし、nは
1,2,3又は4を表わす。各金属塩においてアニオン
A1、アニオンA2及び酸イオンとなる芳香族カルボン
酸類は同じものであっても異なるものであってもよい。
また、nの数が異なる塩の混合物であっても良い。結着
樹脂中への金属塩の分散性向上の観点あるいは帯電性向
上の観点から、置換基としてはアルキル基、アルケニル
基、カルボキシル基、水酸基又はアシルオキシ基が好ま
しく、優れた環境安定性が得られ、結着樹脂中への分散
性にも優れ、優れた耐久性が得られる。
【0060】本発明の有機ジルコニウム化合物は、塩化
酸化ジルコニウム、硫酸ジルコニウム、有機酸ジルコニ
ウムなどのジルコニウム化合物を水、アルコール、アル
コール水溶液に溶解し、芳香族カルボン酸、芳香族ジオ
ールおよびこれらのアルカリ金属塩を添加するか、ある
いは芳香族カルボン酸、芳香族ジオールとアルカリ剤を
添加することにより合成される。これらの有機ジルコニ
ウム化合物は、アルコール水溶液などで再結晶し、アル
コール洗浄で精製する。また、錯塩の場合は、生成物を
鉱酸、アルカリ剤、アミン剤で処理することにより種々
のカウンターイオンを持つ錯塩が得られる。本発明にお
いては、ジルコニウム錯塩のカウンターイオンに水素イ
オン、アルカリ金属イオン、アンモニウムイオンなど複
数種有しているものも含む。
【0061】以下に、本発明に用いられる有機ジルコニ
ウム化合物の具体例を挙げるが、ここでは、示性式を示
す。水分子を2〜4個配位しているものも含まれるが、
ここでは水分子の記載を省略する。また、カウンターイ
オンは複数種有するものも含むが、ここでは一番多いカ
ウンターイオンのみを記載する。
【0062】
【化23】
【0063】
【化24】
【0064】
【化25】
【0065】
【化26】
【0066】
【化27】
【0067】
【化28】
【0068】
【化29】
【0069】
【化30】
【0070】
【化31】
【0071】
【化32】
【0072】
【化33】
【0073】
【化34】
【0074】
【化35】
【0075】
【化36】
【0076】
【化37】
【0077】
【化38】
【0078】
【化39】
【0079】
【化40】
【0080】
【化41】
【0081】
【化42】
【0082】
【化43】
【0083】
【化44】
【0084】
【化45】
【0085】
【化46】
【0086】
【化47】
【0087】
【化48】
【0088】
【化49】
【0089】
【化50】
【0090】本発明のトナーは、上記の有機ジルコニウ
ム化合物を結着樹脂100重量部に対して、好ましくは
0.1乃至10重量部、より好ましくは0.5乃至5重
量部含有することが良い。含有量が0.1重量部未満と
なる場合には、ジルコニウムとカルボキシル基及び/又
は水酸基との架橋反応が不十分となり、10重量部超と
なる場合には、ジルコニウムとカルボキシル基及び/又
は水酸基との架橋反応が過剰となり易い。
【0091】本発明に使用する有機ジルコニウム化合物
は、トナー粒子に内添させることに加えて、さらにトナ
ー粒子に外添することもできる。トナー粒子に有機ジル
コニウム化合物を外添する場合は、トナー粒子100重
量部に対して、0.01〜5重量部が好ましく、特にメ
カノケミカル的にトナー粒子表面に固着させるのが好ま
しい。
【0092】また本発明に使用する有機ジルコニウム化
合物は、従来の技術で述べたような公知の電荷制御剤と
組み合わせて使用することもできる。例えば、他の電荷
制御剤として有機金属錯体、金属塩又はキレート化合物
が挙げられる。具体的には、モノアゾ金属錯体、アセチ
ルアセトン金属錯体、ヒドロキシカルボン酸金属錯体、
ポリカルボン酸金属錯体、ポリオール金属錯体などがあ
げられる。そのほかには、カルボン酸の金属塩、カルボ
ン酸無水物、エステル類などのカルボン酸誘導体や芳香
族系化合物の縮合体などもあげられる。またビスフェノ
ール類、カリックスアレーンの如きフェノール誘導体が
挙げられる。
【0093】本発明において結着樹脂の主成分として用
いられるポリエステル樹脂は、アルコールとカルボン
酸、カルボン酸エステル又はカルボン酸無水物との縮重
合により得られる。このアルコール成分としては、下記
式(a)で示されるビスフェノール誘導体及び下記式
(b)で示されるジオール類が挙げられる。
【0094】
【化51】 (式中、Rはエチレン又はプロピレン基、x,yはそれ
ぞれ1以上の整数であり、かつx+yの平均値は2〜7
である。)
【0095】
【化52】
【0096】
【化53】 x,yは0以上の整数であり、かつ、x+yの平均値は
0〜10である。)
【0097】上記式(a)で示されるビスフェノール誘
導体としては、例えば、ポリオキシプロピレン(2.
2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパ
ン、ポリオキシプロピレン(3.3)−2,2−ビス
(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ポリオキシエチ
レン(2.0)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニ
ル)プロパン、ポリオキシプロピレン(2.0)−ポリ
オキシエチレン(2.0)−2,2−ビス(4−ヒドロ
キシフェニル)プロパン、ポリオキシプロピレン(6)
−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン等
を挙げることができる。また、場合により、例えばエチ
レングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレン
グリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−
プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、ネオ
ペンチルグリコール、1,4−ブテンジオール、1,5
−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール等のジ
オール類、ビスフェノールA、水素添加ビスフェノール
Aの如き他のジオール類を上記式(a)で示されるビス
フェノール誘導体又は上記式(b)で示されるジオール
類と併用することも可能である。
【0098】ポリエステル樹脂に用いられるカルボン
酸、カルボン酸エステル及びカルボン酸無水物として
は、次のものが挙げられる。二価のカルボン酸として
は、例えば、マレイン酸、フマール酸、シトラコン酸、
イタコン酸、グルタコン酸、フタル酸、イソフタル酸、
テレフタル酸、シクロヘキサンジカルボン酸、コハク
酸、アジピン酸、セバチン酸、アゼライン酸、マロン酸
及びアルキルまたはアルケニルコハク酸が挙げられる。
アルキルまたはアルケニルコハク酸としては、n−ブチ
ルコハク酸、n−ブテニルコハク酸、イソブチルコハク
酸、イソブテニルコハク酸、n−オクチルコハク酸、n
−オクテニルコハク酸、n−ドデシルコハク酸、n−ド
デセニルコハク酸、イソドデシルコハク酸及びイソドデ
セニルコハク酸が挙げられる。さらに、二価のカルボン
酸及びカルボン酸無水物としては、例示したカルボン酸
の無水物、低級アルキルエステル、その他の二価のカル
ボン酸を用いることもできる。尚、本発明において、
「低級アルキル」とは、炭素数8以下のアルキル基をい
う。
【0099】本発明に用いられるポリエステル樹脂は、
上記の二価のアルコール及び二価のカルボン酸、そのエ
ステル及びその無水物に加えて、架橋成分としても働く
三価以上の多官能性単量体成分を用いることができる。
三価以上の多官能性単量体の内、アルコール成分として
は、ソルビトール、1,2,3,6−ヘキサンテトロー
ル、1,4−ソルビタン、ペンタエリスリトール、ジペ
ンタエリスリトール、トリペンタエリスリトール、1,
2,4−ブタントリオール、1,2,5−ペンタントリ
オール、グリセロール、2−メチルプロパントリオー
ル、2−メチル−1,2,4−ブタントリオール、トリ
メチロールエタン、トリメチロールプロパン及び1,
3,5−トリヒドロキシベンゼンが挙げられる。
【0100】三価以上のカルボン酸成分としては、1,
2,4−ベンゼントリカルボン酸、2,5,7−ナフタ
レントリカルボン酸、1,2,4−ナフタレントリカル
ボン酸、1,2,4−ブタントリカルボン酸、1,2,
5−ヘキサントリカルボン酸、1,3−ジカルボキシル
−2−メチル−2−メチレンカルボキシプロパン、テト
ラ(メチレンカルボキシル)メタン、1,2,7,8−
オクタンテトラカルボン酸、エンポール三量体酸、下記
式(c)で示されるテトラカルボン酸、これらの無水物
及びこれらの低級アルキルエステルが挙げられる。
【0101】多価カルボン酸として式(c)で表される
ようなテトラカルボン酸:
【0102】
【化54】 (式中、Xは炭素数1以上の側鎖を1個以上有する炭素
数1〜30のアルキレン基又はアルケニレン基を表
す。)
【0103】また、下記式(d)で示される1価のカル
ボン酸または下記式(e)で示される1価のアルコール
もポリエステル構成成分の一部に用いることができる。
【0104】R−COOH (d) (式中、Rは炭素数12以上の直鎖、分岐または環状の
アルキル基、アルケニル基を表す。) R−OH (e) (式中、Rは炭素数12以上の直鎖、分岐または環状の
アルキル基、アルケニル基を表す。)
【0105】アルコール成分としては40〜60mol
%、好ましくは45〜55mol%、酸成分としては6
0〜40mol%、好ましくは55〜45mol%であ
ることが好ましい。
【0106】また3価以上の官能性単量体成分は、全成
分中の1〜60mol%であることが好ましい。
【0107】該ポリエステルは通常一般に知られている
縮重合によって得られる。
【0108】本発明のトナーにおいて、トナー化する前
のポリエステル樹脂は、酸価が好ましくは2〜50mg
KOH/gであることが良く、さらにポリエステル樹脂
は、THF可溶分GPCから測定されるクロマトグラム
において、好ましくは分子量3000〜2万の領域、よ
り好ましくは5000〜1.5万の領域に少なくとも1
つのピークを有し、分子量50万以上の高分子量領域の
成分含有量が好ましくは3〜25%、より好ましくは5
〜15%であることが良い。
【0109】分子量分布において、この様なピーク位置
や高分子量成分の割合を有するポリエステル樹脂を用い
て製造されたトナーは、トナーのTHF可溶分のGPC
における分子量分布を後述する特定の条件を満たすよう
に制御することが容易であり、低温定着性に優れ、且つ
再生紙を利用しても定着部材に付着した填料に対する離
型性が向上できる。
【0110】本発明で用いる前述した特定の有機ジルコ
ニウム化合物を含有したトナーは、高湿あるいは低湿環
境下においても帯電特性の変動がなく、安定した現像特
性を保持できると同時に、酸価を有する結着樹脂に対し
て、分散性が非常によい上、トナーからのこの有機ジル
コニウム化合物の欠落が少ない為、耐久安定性に優れ
る。
【0111】結着樹脂中のカルボキシル基又は/及び水
酸基のジルコニウムへの配位を介したポリマー鎖の架橋
により、トナーの結着樹脂成分にゴム弾性を発現させる
ことができる。更に、特定の有機ジルコニウム化合物を
含有するトナーのTHF可溶分のGPCにおける分子量
分布において、分子量50万以上の高分子量領域の成分
含有量を3〜25%にすることにより、(i)耐オフセ
ット成に優れるばかりでなく、記録材として填料を多く
含有する再生紙を使用しても、定着部材表面上の填料付
着部に対して、トナーが徐々に堆積することがないの
で、填料起因によるトナー定着画像汚れを防止すること
ができ、(ii)トナー粒子を強靭なものとすることが
できるので、現像の耐久安定性が得られ、またクリーニ
ング部での破砕を防止しクリーニング性が安定し、(i
ii)トナーの流動性を向上させ、その変化も小さくな
るので現像及びクリーニングの安定化の向上に寄与し、
(iv)定着画像のグロスが抑えられ、画像濃度の変動
を小さくでき、(v)定着画像も強靭になるので定着安
定性が向上し、両面複写,多重複写やドキュメントフィ
ーダーを利用した際にも、各部材を汚すことが少なくな
るので、画像への汚れの発生を減少させることができ
る。
【0112】本発明ではこの架橋がTHF不溶分が生じ
る程度になると、より効果的である。
【0113】本発明において、トナーの樹脂成分は、T
HF不溶分をトナーの全樹脂成分を基準として、好まし
くは5〜70wt%、更に好ましくは10〜60wt%
含有しているとき上記効果が十分に発揮される。THF
不溶分の含有量が70wt%を超えると定着性が低下し
始めるので注意が必要である。
【0114】また、ジルコニウムとカルボキシル基又は
/及び水酸基との架橋構造は、ジルコニウム原子が大き
いこと及び酸素原子と結合をつくりやすいことから、ア
ルミニウム,クロム,鉄又は亜鉛の如き他の金属とカル
ボキシル基又は/及び水酸基とにより形成される架橋構
造より強固でありながら柔軟性富んだものとなる。
【0115】従って、離型性や強靭性がより優れる反
面、定着性が低下しにくく、さらに同量の架橋成分やT
HF不溶分を含んでいてもその添加効果は大きく、バラ
ンスがよい。
【0116】また、ジルコニウムによる架橋の方が少量
でもその効果は大きく、さらに、多くなってもその弊害
は小さなものとすることができる。
【0117】また、本発明のトナーは、現像剤担持体と
の摩擦帯電プロセスにおいて、優れた帯電付与能力を示
すことが明らかになった。すなわち、酸価を有する結着
樹脂と有機ジルコニウム化合物を含有したトナーについ
て、現像剤担持体との帯電能力をみると、現像剤担持体
表面との少ない接触でも大きな帯電量が発生することが
わかった。
【0118】本発明で用いられるトナー中に含有されて
いる結着樹脂は、酸価が2mgKOH/g乃至50mg
KOH/gであり、5mgKOH/g乃至40mgKO
H/gであることが好ましい。トナー中に含有されてい
る結着樹脂の酸価が2mgKOH/g未満の場合は、有
機ジルコニウム化合物との相互作用による定着画像汚れ
防止効果を十分に発揮しにくく、一方、50mgKOH
/gを超える場合は高湿環境下の画像濃度が低下する傾
向がある。
【0119】本発明において、結着樹脂、トナー中に含
有されている結着樹脂の酸価は、以下の方法により求め
る。
【0120】<酸価の測定>基本操作はJIS K−0
070に準ずる。 1)試料は予め結着樹脂(重合体成分)以外の添加物を
除去して使用するか、結着樹脂及び架橋された結着樹脂
以外の成分の酸価及び含有量を予め求めておく。試料の
粉砕品0.5〜2.0(g)を精秤し、重合体成分の重
さをW(g)とする。例えば、トナーから結着樹脂の酸
価を測定する場合は、着色剤又は磁性体等の酸価及び含
有量を別途測定しておき、計算により結着樹脂の酸価を
求める。 2)300(ml)のビーカーに試料を入れ、トルエン
/エタノール(4/1)の混合液150(ml)を加え
溶解する。 3)0.1mol/lのKOHのエタノール溶液を用い
て、電位差滴定装置を用いて滴定する(例えば、京都電
子株式会社製の電位差滴定装置AT−400(win
workstation)とABP−410電動ビュレ
ットを用いての自動滴定が利用できる)。 4)この時のKOH溶液の使用量をS(ml)とし、同
時にブランクを測定し、この時のKOH溶液の使用量を
B(ml)とする。 5)次式により酸価を計算する。fはKOHのファクタ
ーである。
【0121】酸価(mgKOH/g)={(S−B)×
f×5.61}/W
【0122】本発明においては、トナーのテトラヒドロ
フラン(THF)可溶分のゲルパーミエーションクロマ
トグラフィー(GPC)における分子量分布において、
分子量3,000乃至20,000、好ましくは4,0
00乃至15,000、より好ましくは5,000乃至
12,000の領域にメインピークを有し、分子量50
万以上の成分を3乃至25%、好ましくは5乃至22
%、より好ましくは7乃至20%含有していることが良
い。
【0123】トナーのTHF可溶分のGPCにおける分
子量分布において、分子量3,000乃至20,000
の領域にメインピークがなく、分子量3,000未満の
領域にメインピークが存在する場合には、高湿環境下で
の現像性が低下し易くなり、特にこの高湿環境下での放
置後の画像濃度が下がり易くなる。分子量3,000乃
至20,000の領域にメインピークがなく、分子量2
0,000よりも高分子量領域にメインピークが存在す
る場合には、低温定着性が低下する。
【0124】トナーのTHF可溶分のGPCにおける分
子量分布において、分子量50万以上の成分の含有量が
3%未満の場合には、多数枚耐久によって転写紙中の填
料が定着部材表面に付着するのに伴って、トナーの堆積
が生じ易くなり、トナー画像汚れが発生し易くなる。分
子量50万以上の成分の含有量が25%より多い場合に
は、低温定着性が低下する。
【0125】本発明トナーのTHF可溶分のGPCにお
ける分子量分布における高分子量領域の成分含有量を満
足させる方法としては、原料の樹脂としてTHF不溶分
を含むポリエステル樹脂を用い、トナー製造時の混練工
程においてこのTHF不溶分を熱とせん断力により切断
することによって高分子量成分を作ることが好ましい。
【0126】更に、THF不溶分を含まない低分子量成
分を多く含む第1のポリエステル樹脂と、THF不溶分
を含む高分子量成分を多く含む第2のポリエステル樹脂
とを混合して使用することが分子量分布を調整しやすく
なり、好ましい。
【0127】第1のポリエステル樹脂は、THF不溶分
の含有量が0wt%であり、THF可溶分の重量平均分
子量(Mw)が7000〜10万であり、数平均分子量
(Mn)が2000〜1万であり、分子量3000〜
1.3万にメインピークがあることが好ましい。
【0128】第2のポリエステル樹脂は、THF不溶分
の含有量が10〜50wt%であり、THF可溶分のM
wが3万〜50万であり、Mnが2500〜1.5万で
あり、分子量5000〜1.5万にメインピークがある
ことが好ましい。
【0129】第1のポリエステル樹脂と第2のポリエス
テル樹脂とを1:9乃至9:1、より好ましくは2:8
乃至8:2の重量比で混合してトナーを生成する前の結
着樹脂の原料とするのが好ましい。
【0130】本発明において、結着樹脂又はトナーの結
着樹脂のTHF(テトラハイドロフラン)を溶媒とした
GPCによる分子量分布は次の条件で測定し、分子量1
000以上を測定するものとする。
【0131】40℃のヒートチャンバー中でカラムを安
定化させ、この温度におけるカラムに、溶媒としてTH
Fを毎分1mlの流速で流し、THF試料溶液を約10
0μl注入して測定する。試料の分子量測定にあたって
は試料の有する分子量分布を、数種の単分散ポリスチレ
ン標準試料により作成された検量線の対数値とカウント
値との関係から算出した。検量線作成用の標準ポリスチ
レン試料としては、例えば東ソー社製あるいは昭和電工
社製の分子量が102〜107程度のものを用い、少なく
とも10点程度の標準ポリスチレン試料を用いるのが適
当である。また、検出器にはRI(屈折率)検出器を用
いる。なお、カラムをしては、市販のポリスチレンジェ
ルカラムを複数本組み合わせるのが良く、例えば昭和電
工社製のshodex GPC KF−801、80
2、803、804、805、806、807、800
Pの組み合わせや、東ソー社製のTSKgel G10
00H(HXL)、G2000H(HXL)、G3000H
(HXL)、G4000H(HXL)、G5000H
(HXL)、G6000H(HXL)、G7000H
(HXL)、TSKgurd columnの組み合わせ
を挙げることができる。
【0132】上記の方法で得られたGPCによる分子量
分布から、分子量1000以上の分子量積分値に対する
分子量50万以上の分子量積分値の割合を算出すること
によって、分子量50万以上の成分の含有量を求める
(図6参照)。
【0133】また、試料は以下の様にして作製する。
【0134】試料をTHF中に入れ、数時間放置した
後、十分振とうしTHFとよく混ぜ(試料の合一体が無
くなるまで)、更に12時間以上静置する。その時TH
F中への放置時間が24時間以上となるようにする。そ
の後、サンプル処理フィルター(ポアサイズ0.2〜
0.5μm、例えばマイショリディスクH−25−2
(東ソー社製)などが使用できる。)を通過させたもの
をGPCの試料とする。また、試料濃度は、樹脂成分
が、0.5〜5mg/mlとなるように調整する。
【0135】本発明において、結着樹脂そのもの又はト
ナー中に含有されている樹脂成分のTHF不溶分は以下
のようにして測定される。
【0136】トナーサンプル0.5〜1.0gを秤量し
(W1g)、円筒濾紙(例えば東洋濾紙社製No.86
R)を入れてソックスレー抽出器にかけ、溶媒としてT
HF200mlを用いて10時間抽出し、溶媒によって
抽出された可溶成分溶液をエバポレートした後、100
℃で数時間真空乾燥し、THF可溶樹脂成分量を秤量す
る(W2g)。トナー中の樹脂成分以外の重さを求める
(W3g)。THF不溶分は下記式から求められる。
【0137】
【数1】
【0138】あるいは、抽出残分(W4g)を秤量し、
THF不溶分を下記式から求めてもよい。
【0139】
【数2】
【0140】トナー化する前の結着樹脂のTHF不溶分
の測定は、サンプルとして結着樹脂を用いて上記と同様
にして抽出を行ない、抽出前のサンプルの重量(W
5g)と抽出後の抽出残分の重量(W6g)から下記式か
ら求められる。
【0141】
【数3】
【0142】本発明者らは更に、記録材として再生紙を
複写機やプリンター等で長期間使用した場合に定着部材
に付着しやすい填料に対して、水に対するトナー接触角
を特定の範囲にすることにより、該填料上のトナー堆積
防止効果を一段と向上できることを見いだした。本発明
のトナーが、水に対して特定の範囲にするには、特定の
ワックスを使用してトナー中での分散粒径を制御するこ
とが必要である。従来、トナーと定着ローラ等の定着部
材自体との離型性を向上しオフセットを防止する目的
で、ワックスを含有するトナー等が数多く提案されてき
た。しかしながらワックスの含有により定着部材との単
なるオフセット性を改良したトナーでは、定着部材上に
付着した填料に対する離型性には不十分である。
【0143】本発明のトナーは、ワックスを含有してお
り、このワックスは、GPCにおける分子量分布におい
て、分子量300〜5000にメインピーク(Mp)を
有し重量平均分子量と数平均分子量との比(Mw/M
n)が1.1〜15.0であり、トナーの水に対する接
触角が95〜130度であることが好ましい。更に好ま
しくは、ワックスは、GPCにおける分子量分布におい
て、分子量500〜4500にメインピーク(Mp)を
有し、Mw/Mnが1.2〜10.0であり、トナーの
水に対する接触角が100〜127度であることが良
い。
【0144】トナーの水に対する接触角が95度未満の
場合は、再生紙長期使用において填料起因による定着画
像汚れ防止効果が不十分になり、一方、トナーの水に対
する接触角が130度を超える場合は、トナー現像転写
後の静電荷像保持体(感光体)上に残留した廃トナーの
クリーニング性が劣るようになり、長期に使用するにつ
れて、感光体表面上にフィルミングや更にはトナー融着
が発生しやすくなる。
【0145】また、ワックスのMpが300未満となる
場合、又はMw/Mnが1.1未満となる場合には、ト
ナー中のワックス分散粒径が小さくなりすぎるために、
トナーの水に対する接触角が95度未満になりやすく好
ましくない。一方、Mpが5000を超える場合、又は
Mw/Mnが15を超える場合は、トナー中のワックス
分散粒径が大きくなりすぎるために、トナーの接触角が
130度を超えやすくなり好ましくない。
【0146】本発明のトナーは、Mpが異なりMw/M
nが10以下の2種以上のワックスを用いると、更に優
れた効果が得られる。ワックスは、トナーに対して、可
塑化作用と離型作用を発揮し、同時に用いるとどちらか
の作用が強調されるようになる。
【0147】本発明のトナーに上述した2種以上のワッ
クスを用いる場合には、それぞれのワックスを単独に用
いたときよりもその作用効果が際だって現れるようにな
る。すなわち、一方のワックスによりトナーの結着樹脂
が可塑化されると、有機ジルコニウム化合物の分散が良
くなり、それにつれてもう一方のワックスの定着部材表
面上に付着した填料に対する離型性がより鮮明に現れる
ようになる。
【0148】Mpの異なる2種のワックスを選択する条
件として、同様の構造のワックスの場合は、相対的にM
pの小さいワックスが可塑化作用を発揮し、Mpの大き
いワックスが離型作用を発揮する。このとき、Mpの差
が200〜4500の場合に機能分離が効果的に発現す
る。Mpの差が200未満では機能分離効果が現れにく
く、4500を超える場合には相互作用による機能の強
調が行われにくい。
【0149】この場合、少なくとも一方のワックスのM
pが好ましくは300〜2000、更に好ましくは30
0〜1500であることが機能分離効果を発揮しやすく
なるので良い。
【0150】本発明に用いられるワックスには次のよう
なものがある。例えば低分子量ポリエチレン、低分子量
ポリプロピレン、ポリオレフィン共重合物、ポリオレフ
ィンワックス、マイクロクリスタリンワックス、パラフ
ィンワックス、サゾールワックスの如き脂肪族炭化水素
系ワックス;酸化ポリエチレンワックスの如き脂肪族炭
化水素系ワックスの酸化物;または、それらのブロック
共重合物;キャンデリラワックス、カルナバワックス、
木ろう、ホホバろうの如き植物系ワックス;みつろう、
ラノリン、鯨ろうの如き動物系ワックス;オゾケライ
ト、セレシン、ペトロラタムの如き鉱物系ワックス;モ
ンタン酸エステルワックス、カスターワックスの如き脂
肪酸エステルを主成分とするワックス類;脱酸カルナバ
ワックスの如き脂肪酸エステルを一部または全部を脱酸
化したものが挙げられる。さらに、パルミチン酸、ステ
アリン酸、モンタン酸、あるいは更に長鎖のアルキル基
を有する長鎖アルキルカルボン酸類の如き飽和直鎖脂肪
酸;ブランジン酸、エレオステアリン酸、バリナリン酸
の如き不飽和脂肪酸;ステアリルアルコール、エイコシ
ルアルコール、ベヘニルアルコール、カルナウビルアル
コール、セリルアルコール、メリシルアルコール、ある
いは更に長鎖のアルキル基を有する長鎖アルキルアルコ
ールの如き飽和アルコール;ソルビトールの如き多価ア
ルコール;リノール酸アミド、オレイン酸アミド、ラウ
リン酸アミドの如き脂肪酸アミド;メチレンビスステア
リン酸アミド、エチレンビスカプリン酸アミド、エチレ
ンビスラウリン酸アミド、ヘキサメチレンビスステアリ
ン酸アミドの如き飽和脂肪酸ビスアミド;エチレンビス
オレイン酸アミド、ヘキサメチレンビスオレイン酸アミ
ド、N,N’−ジオレイルアジピン酸アミド、N,N’
−ジオレイルセバシン酸アミドの如き不飽和脂肪酸アミ
ド類;m−キシレンビスステアリン酸アミド、N,N’
−ジステアリルイソフタル酸アミドの如き芳香族系ビス
アミド;ステアリン酸カルシウム、ラウリン酸カルシウ
ム、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸マグネシウムの如
き脂肪酸金属塩(一般に金属石けんといわれているも
の);脂肪族炭化水素系ワックスにスチレンやアクリル
酸の如きビニル系モノマーを用いてグラフト化させたワ
ックス;ベヘニン酸モノグリセリドの如き脂肪酸と多価
アルコールの部分エステル化物;植物性油脂を水素添加
することによって得られるヒドロキシル基を有するメチ
ルエステル化合物が挙げられる。
【0151】好ましく用いられるワックスとしては、オ
レフィンを高圧下でラジカル重合したポリオレフィン;
高分子量ポリオレフィン重合時にえられる低分子量副生
成物を精製したポリオレフィン;低圧下でチーグラー触
媒、メタロセン触媒の如き触媒を用いて重合したポリオ
レフィン;放射線、電磁波又は光を利用して重合したポ
リオレフィン;高分子量ポリオレフィンを熱分解して得
られる低分子量ポリオレフィン;パラフィンワックス;
マイクロクリスタリンワックス;フィッシャートロプシ
ュワックス;ジントール法、ヒドロコール法又はアーゲ
法等により合成される合成炭化水素ワックス;炭素数1
個の化合物をモノマーとする合成ワックス;水酸基又は
カルボキシル基の如き官能基を有する炭化水素系ワック
ス;炭化水素系ワックスと官能基を有する炭化水素系ワ
ックスとの混合物;これらのワックスを母体としてスチ
レン、マレイン酸エステル、アクリレート、メタクリレ
ート、無水マレイン酸の如きビニルモノマーでグラフト
変性したグラフト変性ワックスが挙げられる。
【0152】また、これらのワックスを、プレス発汗
法、溶剤法、再結晶法、真空蒸留法、超臨界ガス抽出法
又は融液晶析法を用いて分子量分布をシャープにしたも
のや低分子量固形脂肪酸、低分子量固形アルコール、低
分子量固形化合物、その他の不純物を除去したものも好
ましく用いられる。
【0153】本発明のトナーに含有されるワックスは、
式(イ)で表せる構造を有するものも好ましい。
【0154】
【化55】 (式中、Aは水酸基またはカルボキシル基を表し、aは
20乃至60の整数を表すが、好ましくはAが水酸基を
表し、aが30乃至50の整数を表す場合である。)
【0155】本発明のトナーに含有されるワックスが、
酸変性ポリエチレンである場合には、1乃至20mgK
OH/gの酸価を有し、且つポリエチレンをマレイン
酸、マレイン酸ハーフエステル、無水マレイン酸のうち
少なくとも1種類以上の酸モノマーにより変性されてい
るものが好ましく、より好ましくは2乃至15mgKO
H/gの酸価を有するものである。
【0156】本発明のトナーに含有されるワックスが、
酸変性ポリプロピレンである場合には、1乃至20mg
KOH/gの酸価を有し、且つポリエチレンをマレイン
酸、マレイン酸ハーフエステル、無水マレイン酸のうち
少なくとも1種類以上の酸モノマーにより変性されてい
るものが好ましく、より好ましくは2乃至15mgKO
H/gを有するものである。
【0157】本発明のトナーに2種のワックスが含有さ
れる場合には、少なくとも1種のワックスが上述したワ
ックスを使用することが好ましい。
【0158】本発明のトナーにおいて、ワックスは混練
工程でトナーに添加・分散されるが、好ましくは結着樹
脂であるポリエステル樹脂の製造工程で添加することが
良い。特に好ましくは結着樹脂がTHF不溶分を実質的
に含有しないポリエステル樹脂とTHF不溶分を10〜
50wt%含有するポリエステル樹脂を混合して使用す
る場合に、THF不溶分を10〜50wt%含有するポ
リエステル樹脂の製造工程でワックスを添加することが
良く、この場合にはワックスの均一分散が更に容易にな
る。
【0159】本発明のトナーにおいて、2種類以上の異
なるワックスが含有される場合に、ポリエステル樹脂の
製造工程で添加される好ましいワックスは、炭化水素系
ワックス、ポリエチレン系重合体、ポリプロピレン系重
合体、1乃至20mgKOH/gの酸価を有する酸変性
ポリプロピレン系重合体及び1乃至20mgKOH/g
の酸価を有する酸変性ポリエチレン系重合体である。
【0160】本発明のトナーにおいては、これらのワッ
クス総含有量は、結着樹脂100重量部に対し、好まし
くは0.2〜20重量部、より好ましくは0.5〜10
重量部であることが効果的である。
【0161】本発明においてトナーの水に対する接触角
は、次の条件で測定される。 測定装置:FACE接触角測定装置(協和界面化学社
製) 測定温度:23〜25℃ 測定湿度:相対湿度40〜60% 試料調製:約10gのトナーを200kgf/cm2
圧力で2分間圧縮成型して、直径25mm,厚さ約10
mmの円盤状の試料を作製する。これを内径約27mm
のガラス製サンプルビン(例えば、スナップカップN
o.30)に入れ、100〜120℃に加熱されたホッ
トプレート上でテフロン製のシートを介して5〜10分
程度5〜10kgf/cm2の圧力をかける。トナーが
軟化・溶融したならば、室温まで冷却してガラス製サン
プルビンを破壊してトナーの溶融・成型物を取り出す。
これを#280→#800→#1500の研磨紙を用い
て順次研磨することにより直径25mm,厚さ5mmの
円盤状試料とする。接触角の測定面は目視で傷がない様
に仕上げる。尚、測定にはイオン交換水または市販の精
製水を使用し、各試料について5回接触角を測定してそ
の平均値をもってトナーの接触角とする。
【0162】本発明においてワックスの分子量分布は、
ゲルパーミエーションクロマトグラフィ(GPC)によ
り次の条件で測定される。 GPC測定装置:GPC−150C(ウォーターズ社) カラム:GMH−HT30cm2連(東ソー社製) 温度:135℃ 溶媒:o−ジクロロベンゼン(0.1%アイオノール添
加) 流速:1.0ml/min 試料:0.15%の試料を0.4ml注入
【0163】以上の条件で測定し、試料の分子量算出に
あたっては単分散ポリスチレン標準試料により作成した
分子量較正曲線を使用する。さらに、Mark−Hou
wink粘度式から導き出される換算式でポリエチレン
換算することによって算出される。
【0164】本発明のトナーは、着色剤として、磁性体
を含有する磁性トナーとして用いることができる。
【0165】本発明に用いられる磁性体としては、マグ
ネタイト、マグヘマイト、フェライト等の酸化鉄;鉄、
コバルト、ニッケルのような金属或いはこれらの金属と
アルミニウム、コバルト、銅、鉛、マグネシウム、錫、
亜鉛、アンチモン、ベリリウム、ビスマス、カドミウ
ム、カルシウム、マンガン、セレン、チタン、タングス
テン、バナジウムのような金属の合金及びその混合物が
用いられ、その磁性体表面或いは内部に非鉄元素を含有
するものが好ましい。
【0166】本発明に用いられる磁性体は、異種元素を
含有するマグネタイト、マグヘマイト、フェライト等の
磁性酸化鉄及びその混合物が好ましく用いられる。
【0167】中でもリチウム、ベリリウム、ボロン、マ
グネシウム、アルミニウム、シリコン、リン、イオウ、
ゲルマニウム、チタン、ジルコニウム、錫、鉛、亜鉛、
カルシウム、バリウム、スカンジウム、バナジウム、ク
ロム、マンガン、コバルト、銅、ニッケル、ガリウム、
インジウム、銀、パラジウム、金、白金、タングステ
ン、モリブデン、ニオブ、オスミウム、ストロンチウ
ム、イットリウム、テクネチウム、ルテニウム、ロジウ
ム、ビスマスから選ばれる少なくとも一つ以上の元素を
含有する磁性酸化鉄であることが好ましい。特にリチウ
ム、ベリリウム、ボロン、マグネシウム、アルミニウ
ム、シリコン、リン、ゲルマニウム、ジルコニウム、
錫、イオウ、カルシウム、スカンジウム、チタン、バナ
ジウム、クロム、マンガン、コバルト、ニッケル、銅、
亜鉛及びガリウムが好ましい。最も好ましくは、異種元
素としてマグネシウム、アルミニウム、シリコン、リン
及びジルコニウムからなるグループから選択される元素
を含む磁性酸化鉄である。これらの元素は酸化鉄結晶格
子の中に取り込まれても良いし、酸化物として酸化鉄中
に取り込まれていても良いし、表面に酸化物あるいは水
酸化物として存在しても良い。また、酸化物として含有
されているのが好ましい形態である。
【0168】これらの元素は、磁性体生成時に各々の元
素の塩を混在させpH調整により、粒子中に取り込むこ
とが出来る。また、磁性体粒子生成後にpH調整、ある
いは各々の元素の塩を添加しpH調整することにより粒
子表面に析出させることが出来る。
【0169】これらの元素を有する磁性体は、結着樹脂
に対し馴染みが良く、非常に分散性が良い。更にこの分
散性のよさが、本発明で用いられる有機ジルコニウム化
合物の分散性を向上することができ、本発明の有機ジル
コニウム化合物の効果を十分に発揮することが出来る。
磁性体が分散メディアとして働き、有機ジルコニウム化
合物の分散を磁性体の分散性の良さが援助し、有機ジル
コニウム化合物の分散性を向上させる。また、これらの
磁性体は水分子を吸着し、有機ジルコニウム化合物が、
水分子による帯電に強調を発揮しやすくする効果を持っ
ている。この効果は酸価を有する結着樹脂と共に用いる
と一層効果的に発揮できる。
【0170】またこれらの磁性体は、粒度分布が揃って
いると、結着樹脂中への分散性がより向上することか
ら、上記の有機ジルコニウム化合物の分散性の向上効果
とあいまって、トナーの帯電性を安定化することが出来
る。また近年はトナー粒径の小径化が進んできており、
トナーの重量平均粒径が2.5乃至10μmの場合で
も、帯電均一性が促進され、トナーの凝集性も軽減さ
れ、画像濃度の向上、カブリの改善等現像性が向上す
る。特にトナーの重量平均粒径が2.5乃至6.0μm
の場合にはその効果は顕著であり、極めて高精細な画像
が得られる。トナーの重量平均粒径は2.5μm以上で
あると十分な画像濃度が得られて好ましい。一方でトナ
ーの小粒径化が進むとジルコニウム化合物の遊離も生じ
やすくなるが、本発明のトナーは帯電均一性に優れてい
るので多少のジルコニウム化合物が存在してもスリーブ
汚染の影響を受けにくくなる。したがって、磁性トナー
は、重量平均粒径が好ましくは2.5乃至10μm(よ
り好ましくは、2.5乃至6.0μm)が良い。非磁性
トナーの場合でも、重量平均粒径は2.5〜10μmよ
り好ましくは2.5乃至6.0μmが良い。
【0171】トナーの重量平均粒径及び粒度分布はコー
ルターカウンター法を用いて行なうが、例えばコールタ
ーマルチサイザー(コールター社製)を用いることが可
能である。電解液は1級塩化ナトリウムを用いて1%N
aCl水溶液を調製する。例えばISOTON R−I
I(コールターサイエンティフィックジャパン社製)が
使用できる。測定法としては、前記電解水溶液100〜
150ml中に分散剤として界面活性剤(好ましくはア
ルキルベンゼンスルフォン酸塩)を0.1〜5ml加
え、更に測定試料を2〜20mg加える。試料を懸濁し
た電解液は超音波分散器で約1〜3分間分散処理を行
い、前記測定装置によりアパーチャーとして100μm
アパーチャーを用いて、2.00μm以上のトナー粒子
の体積,個数を測定して体積分布と個数分布とを算出す
る。それから本発明に係る体積分布から求めた重量基準
の重量平均粒径(D4)を算出する。
【0172】チャンネルとしては、2.00〜2.52
μm未満;2.52〜3.17μm未満;3.17〜
4.00μm未満;4.00〜5.04μm未満;5.
04〜6.35μm未満;6.35〜8.00μm未
満;8.00〜10.08μm未満;10.08〜1
2.70μm未満;12.70〜16.00μm未満;
16.00〜20.20μm未満;20.20〜25.
40μm未満;25.40〜32.00μm未満;3
2.00〜40.30μm未満の13チャンネルを用い
る。
【0173】上述した磁性酸化鉄の異種元素の含有率
は、磁性酸化鉄の鉄元素を基準として0.05〜10重
量%であることが好ましく、より好ましくは0.1〜7
重量%であり、さらに好ましくは0.2〜5重量%、特
に好ましくは0.3〜4重量%であることが良い。異種
元素含有量が0.05重量%より少ないと、これら元素
の含有効果が得られなく、良好な分散性、帯電均一性が
得られなくなり、10重量%より多くなると、電荷の放
出が多くなり帯電不足を生じ、画像濃度が低くなった
り、カブリが増加することがある。
【0174】また、これら異種元素の含有分布におい
て、磁性酸化鉄の表面に近い方に多く存在しているもの
が好ましい。たとえば、磁性酸化鉄の鉄元素の溶解率が
20%のときの異種元素の溶解率が、全異種元素の存在
量の20%〜100%が好ましく、より好ましくは25
%〜100%、さらに好ましくは、30%〜100%で
あることが良い。表面存在量を多くすることにより分散
効果や電気的拡散効果を、より向上させることができ
る。
【0175】これらの磁性体は個数平均粒径が0.05
〜1.0μmであることが好ましく、より好ましくは
0.1〜0.5μmであることが良い。磁性体はBET
比表面積が好ましくは2〜40m2/g、より好ましく
は、4〜20m2/gであることが良い。磁性体は、形
状には特に制限はなく、任意の形状のものが用いられ
る。磁気特性としては、磁場795.8kA/m下で飽
和磁化が10〜200Am2/kg(より好ましくは、
70〜100Am2/kg)、残留磁化が1〜100A
2/kg(より好ましくは、2〜20Am2/kg)、
抗磁力が1〜30kA/m(より好ましくは、2〜15
kA/m)であるものが好ましく用いられる。これらの
磁性体は結着樹脂100重量部に対し、20〜200重
量部で用いられる。
【0176】磁性酸化鉄中の元素量は、蛍光X線分析装
置SYSTEM3080(理学電機工業(株)社製)を
使用し、JIS K0119蛍光X線分析通則に従っ
て、蛍光X線分析を行なうことにより測定することがで
きる。磁性酸化鉄中の異種元素の含有分布については、
塩酸又はフッ酸溶解しながらの元素量をプラズマ発光分
光(ICP)により測定定量し、各元素の全溶時の濃度
に対する各溶解時の各元素濃度からその溶解率を求める
ことにより得られる。
【0177】また、個数平均径は、透過電子顕微鏡によ
り拡大倍率4万倍で拡大撮影した写真を用いてランダム
に300個の磁性体を選びデジタイザーで測定すること
により求めることが出来る。磁性体の磁気特性は、「振
動試料型磁力計VSM−3S−15」(東英工業社製)
を用いて外部磁場795.8kA/mの下で測定した値
である。比表面積は、BET法に従って、比表面積測定
装置オートソープ1(湯浅アイオニクス社製)を用いて
試科表面に窒素ガスを吸着させ、BET多点法を用いて
比表面積を算出する。
【0178】本発明においてワックスの融点は、DSC
において測定されるワックスの吸熱ピークの最大ピーク
のピークトップの温度をもってワックスの融点とする。
【0179】本発明においてワックス又はトナーの示差
走査熱量計によるDSC測定では、高精度の内熱式入力
補償型の示差走査熱量計で測定することが好ましい。例
えば、パーキンエルマー社製のDSC−7が利用でき
る。
【0180】測定方法は、ASTM D3418−82
に準じて行う。本発明に用いられるDSC曲線は、1回
昇温,降温させ前履歴を取った後、温度速度10℃/m
inで、昇温させた時に測定されるDSC曲線を用い
る。
【0181】本発明に使用する有機ジルコニウム化合物
は、2種類以上の異なるワックスと用いると、更に優れ
た効果が得られる。ワックスには、トナーに対して、可
塑化作用と離型作用を発揮し、同時に用いるとどちらか
の作用が強調されるようになる。有機ジルコニウム化合
物が存在すると、これらの効果が際だって現れるように
なり、それぞれのワックスを単独に用いたときよりもそ
の作用が効果的に働くようになる。ワックスにより可塑
化されると、有機ジルコニウム化合物の分散が良くな
り、それにつれてもう一つのワックスの離型性がより鮮
明に現れるようになる。この時、酸価を有する結着樹脂
と共に用いるとなお一層効果的である。
【0182】2種のワックスを選択する条件として、同
様構造のワックスの場合は、相対的に、融点の低いワッ
クスが可塑化作用を発揮し、融点の高いワックスが離型
作用を発揮する。この時、融点の差が10℃〜100℃
の場合に、機能分離が効果的に発現する。10℃未満で
は機能分離効果が表れにくく、100℃を超える場合に
は相互作用による機能の強調が行われにくい。
【0183】この場合、少なくとも一方のワックスの融
点が好ましくは70〜120℃(更には好ましくは70
〜100℃)であることが、機能分離効果を発揮しやす
くなるので良い。
【0184】また、相対的に、枝別れ構造のものや官能
基の如き極性基を有するものや主成分とは異なる成分で
変成されたものが可塑作用を発揮し、より直鎖構造のも
のや官能基を有さない無極性のものや未変成のストレー
トなものが離型作用を発揮する。好ましい組み合わせと
しては、エチレンを主成分とするポリエチレンホモポリ
マー又はコポリマーとエチレン以外のオレフィンを主成
分とするポリオレフィンホモポリマー又はコポリマーの
組み合わせ;ポリオレフィンとグラフト変成ポリオレフ
ィンの組み合わせ;アルコールワックス,脂肪酸ワック
ス又はエステルワックスと炭化水素系ワックスの組み合
わせ;フイシャートロプシュワックス又はポリオレフィ
ンワックスとパラフィンワックス又はマイクロクリスタ
リンワックスの組み合わせ;フイッシャートロプシュワ
ックスとポリオレフィンワックスの組み合わせ;パラフ
ィンワックスとマイクロクリスタリンワックスの組み合
わせ;カルナバワックス,キャンデリラワックス,ライ
スワックス又はモンタンワックスと炭化水素系ワックス
の組み合わせが挙げられる。
【0185】いずれの場合においてもトナーのDSC測
定において観測される吸熱ピークにおいて70〜120
℃の領域に最大ピークのピークトップ温度があることが
好ましく、更には好ましくは70〜110℃の領域に最
大ピークを有しているのが良い。このことにより、トナ
ーの保存性と定着性のバランスをとりやすくなる。
【0186】本発明のトナーに使用できる着色剤として
は、任意の適当な顔料又は染料が挙げられる。例えば顔
料として、カーボンブラック、アニリンブラック、アセ
チレンブラック、ナフトールイエロー、ハンザイエロ
ー、ローダミンレーキ、アリザリンレーキ、ベンガラ、
フタロシアニンブルー、インダンスレンブルー等があ
る。これらの顔料は、定着画像の光学濃度を維持するた
めに必要な量が用いられ、結着樹脂100重量部に対し
0.1〜20重量部、好ましくは0.2〜10重量部の
含有量が良い。また、同様の目的で、更に染料が用いら
れる。例えば、アゾ系染料、アントラキノン系染料、キ
サンテン系染料、メチン系染料がある。これらの染料
は、顔料の場合と同じ理由で結着樹脂100重量部に対
し0.1〜20重量部、好ましくは0.3〜10重量部
の含有量が良い。
【0187】本発明のトナーにおいては、シリカ、アル
ミナ、酸化チタンの如き無機酸化物や、カーボンブラッ
ク、フッ化カーボンの如き粒径の細かい粒子の無機微粉
体をトナー粒子に外添することが好ましい。
【0188】シリカ微粉体、アルミナ微粉体又は酸化チ
タン微粉体は、トナー粒子表面に分散させた時に細かい
粒子となる方が流動性付与性が高くなるので好ましい。
これら微粉体は、個数平均粒径が好ましくは5〜100
nm、より好ましくは5〜50nmであることが良い。
BET法で測定した窒素吸着による比表面積は、好まし
くは30m2/g以上、より好ましくは60〜400m2
/gである母体微粉体を表面処理したものが好適であ
り、表面処理された微粉体は、上記の比表面積が好まし
くは20m2/g以上、より好ましくは40〜300m2
/gであることが良い。
【0189】これらの微粉体は、トナー粒子100重量
部に対して、0.03〜5重量部外添した時に適切な表
面被覆率になる。
【0190】本発明に用いる無機微粉体の疎水化度とし
ては、メタノールウエッタビリティーで30%以上の値
を示すのが好ましく、更に好ましくは50%以上である
ことが良い。疎水化処理剤としては、含ケイ素表面処理
剤であるシラン化合物とシリコーンオイルが好ましい。
【0191】例えば、ジメチルジメトキシシラン、トリ
メチルエトキシシラン、ブチルトリメトキシシランの如
きアルキルアルコキシシラン;ジメチルジクロルシラ
ン、トリメチルクロルシラン、アリルジメチルクロルシ
ラン、ヘキサメチルジシラザン、アリルフェニルジクロ
ルシラン、ベンジルジメチルクロルシラン、ビニルトリ
エトキシシラン、γ−メタクリルオキシプロピルトリメ
トキシシラン、ビニルトリアセトキシシラン、ジビニル
クロルシラン、ジメチルビニルクロルシランの如きシラ
ンカップリング剤を用いることができる。
【0192】本発明において、無機微粉体のメタノール
ウェッタビリティーの測定は、以下の通り行なう。
【0193】無機微粉体0.2gを容量250mlの三
角フラスコ中の水50mlに添加する。メタノールをビ
ューレットからシリカの全量が湿潤されるまで滴定す
る。この際、フラスコ内の溶液はマグネットスターラー
で常時撹拌する。その終点はシリカ微粉体の全量が液体
中に懸濁されることによって観察され、メタノールウェ
ッタビリティーは終点に達した際のメタノールおよび水
の液状混合物中のメタノールの百分率として表わされ
る。
【0194】本発明のトナーは、キャリアと混合して二
成分現像剤として使用しても良い。キャリアの抵抗値
は、キャリア表面の凹凸度合い、被覆する樹脂の量を調
整して106〜1010Ω・cmにするのが良い。
【0195】キャリア表面を被覆する樹脂としては、ス
チレン−アクリル酸エステル共重合体、スチレン−メタ
クリル酸エステル共重合体、アクリル酸エステル共重合
体、メタクリル酸エステル共重合体、シリコーン樹脂、
フッ素含有樹脂、ポリアミド樹脂、アイオノマー樹脂、
ポリフェニレンサルファイド樹脂或いは、これらの混合
物を用いることができる。
【0196】キャリアコアの磁性材料としては、フェラ
イト、鉄過剰型フェライト、マグネタイト、γ−酸化鉄
等の酸化物や、鉄、コバルト、ニッケルのような金属或
いはこれらの合金を用いることができる。また、これら
の磁性材料に含まれる元素としては、鉄、コバルト、ニ
ッケル、アルミニウム、銅、鉛、マグネシウム、スズ、
亜鉛、アンチモン、ベリリウム、ビスマス、カルシウ
ム、マンガン、セレン、チタン、タングステン、バナジ
ウムが挙げられる。
【0197】本発明で用いられる各種特性付与を目的と
した添加剤としては、例えば、以下のようなものが用い
られる。
【0198】(1)研磨剤:金属酸化物(チタン酸スト
ロンチウム,酸化セリウム,酸化アルミニウム,酸化マ
グネシウム,酸化クロムなど)、窒化物(窒化ケイ素な
ど)・炭化物(炭化ケイ素など)、金属塩(硫酸カルシ
ウム,硫酸バリウム,炭酸カルシウム)など。
【0199】(2)滑剤:フッ素系樹脂粉末(ポリフッ
化ビニリデン,ポリテトラフルオロエチレンなど)、脂
肪酸金属塩(ステアリン酸亜鉛,ステアリン酸カルシウ
ムなど)など。
【0200】(3)荷電制御性粒子:金属酸化物(酸化
錫,酸化チタン,酸化亜鉛,酸化ケイ素,酸化アルミニ
ウムなど)、カーボンブラック、樹脂微粒子など。
【0201】これら添加剤は、トナー粒子100重量部
に対し、好ましくは0.05〜10重量部、より好まし
くは0.1〜5重量部外添されていることが良い。これ
ら添加剤は、単独で用いても、また、複数併用しても良
い。
【0202】磁性トナーの場合は、2種以上の無機酸化
物あるいは金属酸化物の微粉体を用いることが現像の耐
久安定性、放置後の現像安定性を得る上で好ましい。非
磁性一成分現像方法の場合は、酸化チタン又はアルミナ
を用いることが流動性向上、画像均一性を得る為に好ま
しい。
【0203】本発明のトナーを製造する方法としては、
上述したような結着樹脂、着色剤及び有機ジルコニウム
化合物を含むトナー構成材料をボールミルその他の混合
機により十分混合した後、熱ロールニーダー、エクスト
ルーダーの如き熱混練機を用いて良く混練し、冷却固化
後、機械的に粉砕し、粉砕粉を分級することによってト
ナーを得る方法が好ましい。他には、結着樹脂を構成す
べき単量体に所定の材料を混合して乳化懸濁液とした後
に、重合させてトナーを得る重合法トナー製造法;コア
材及びシェル材から成るいわゆるマイクロカプセルトナ
ーにおいて、コア材あるいはシェル材、あるいはこれら
の両方に所定の材料を含有させる方法;結着樹脂溶液中
に構成材料を分散した後、噴霧乾燥することによりトナ
ーを得る方法が挙げられる。さらに必要に応じ所望の添
加剤とトナー粒子とをヘンシェルミキサーの如き混合機
により十分に混合し、本発明のトナーを製造することが
できる。
【0204】次に本発明のトナーが好ましく用いられる
画像形成方法について説明する。
【0205】まず、本発明の画像形成方法に適用できる
現像手段について説明する。
【0206】図1において、公知のプロセスにより形成
された静電潜像を担持する像担持体、例えば電子写真感
光体ドラム7は、矢印B方向に回転される。現像剤担持
体としての現像スリーブ14は、ホッパー9から供給さ
れた一成分現像剤としてのトナー10を担持して、矢印
A方法に回転することにより、現像スリーブ14と感光
体ドラム7とが対向した現像部Dにトナー10を搬送す
る。現像スリーブ14内には、トナー10が磁性トナー
である場合には、現像スリーブ14上に磁気的に吸引及
び保持するために、磁石11が配置されている。トナー
10は現像スリーブ14との摩擦により、感光体ドラム
7上の静電荷像を現像可能な摩擦帯電電荷を得る。
【0207】現像部Dに搬送されるトナー10の層厚を
規制するために、磁性トナーである場合には強磁性金属
からなる規制磁性ブレード8が、現像スリーブ14の表
面から約200〜300μmのギャップ幅を持って現像
スリーブ14に臨むように、ホッパー9から垂下されて
いる。磁石11の磁極N1からの磁力線がブレード8に
集中することにより、現像スリーブ14上にトナー10
の薄層が形成される。ブレード8としては非磁性ブレー
ドを使用することもできる。また、トナー10が非磁性
トナーである場合には、ウレタンゴム、シリコーンゴ
ム、チップブレードなどの弾性ブレードが用いられる。
【0208】現像スリーブ14上に形成されるトナー1
0の薄層の厚みは、現像部Dにおける現像スリーブ14
と感光体ドラム7との間の最小間隙よりも更に薄いもの
であることが好ましい。このようなトナー薄層により静
電潜像を現像する方式の現像装置(即ち非接触型現像装
置)に、本発明の現像方法は特に有効である。しかし、
現像部において、トナー層の厚みが現像スリーブ14と
感光体ドラム7との間の最小間隙以上の厚みである現像
装置(即ち接触型現像装置)にも、本発明の現像方法は
適用することができる。
【0209】以下、非接触型現像装置の例を説明する。
【0210】上記現像スリーブ14には、これに担持さ
れた一成分現像剤であるトナー10を飛翔させるため
に、電源15により現像バイアス電圧が印加される。こ
の現像バイアス電圧として直流電圧を使用するときは、
静電潜像の画像部(トナー10が付着して可視化される
領域)の電位と背景部の電位との間の値の電圧が、現像
スリーブ14に印加されることが好ましい。一方、現像
画像の濃度を高め或は階調性を向上するために、現像ス
リーブ14に交番バイアス電圧を印加して、現像部Dに
向きが交互に反転する振動電界を形成してもよい。この
場合、上記画像部の電位と背景部の電位の間の値を有す
る直流電圧成分が重畳された交番バイアス電圧を現像ス
リーブ14に印加することが好ましい。
【0211】また、高電位部と低電位部を有する静電潜
像の高電位部にトナーを付着させて可視化する、いわゆ
る正規現像では、静電潜像の極性と逆極性に帯電するト
ナーを使用し、一方、静電潜像の低電位部にトナーを付
着させて可視化する、反転現像では、トナーは静電潜像
の極性と同極性に帯電するトナーを使用する。高電位と
低電位というのは、絶対値による表現である。いずれに
しても、トナー10は現像スリーブ14との摩擦により
静電潜像を現像するための極性に帯電する。
【0212】図2の現像装置では、現像スリーブ14上
のトナー10の層厚を規制する部材として、ウレタンゴ
ム,シリコーンゴムの如きゴム弾性を有する材料、或は
リン青銅,ステンレス鋼の如き金属弾性を有する材料で
形成された弾性板17を使用し、この弾性板17を現像
スリーブ14に圧接させていることが特徴である。この
ような現像装置では、現像スリーブ8上に更に薄いトナ
ー層を形成することができる。図2の現像装置のその他
の構成は、図1に示した現像装置と基本的に同じで、図
2において図1に付した符号と同一の符号は同一の部材
を示す。
【0213】上記のようにして現像スリーブ14上にト
ナー層を形成する図2に示すような現像装置は、弾性板
17によりトナーを現像スリーブ14上に擦りつけるた
め、トナーの摩擦帯電量も多くなり、画像濃度の向上が
図られる。また、非磁性一成分トナーにおいては、この
ような現像装置が用いられる。
【0214】本発明に用いられる現像剤担持体である現
像スリーブは、円筒状基体と、該基体表面を被覆する被
膜層(樹脂層)を有することも好ましい。その構成は図
3に示したようなものである。該樹脂層1は、結着樹脂
4、場合によっては導電性物質2、充填剤3、固体潤滑
剤5等を含有し、円筒状基体6上に被覆されている。導
電性物質2が含有されている場合、樹脂層1は導電性な
のでトナーの過剰帯電が防止できる。また充填剤3が含
有されている場合には、トナーによる該樹脂層1の摩耗
を防ぎ、更に充填剤3の帯電付与性により、トナーの帯
電も好適にコントロールできる。また、固体潤滑剤5が
含有される場合には、トナーと現像スリーブとの離型性
が向上され、その結果トナーの現像スリーブ上への融着
が防止できる。
【0215】本発明のスリーブにおいて、樹脂層に導電
性物質を含有させる場合、該樹脂層の体積抵抗が106
Ω・cm以下、好ましくは103Ω・cm以下であるも
のがよい。樹脂層の体積抵抗が106Ω・cmを超える
場合には、トナーのチャージアップが発生しやすくな
り、ブロッチの発生や現像特性の劣化を引き起こすこと
がある。
【0216】また、該樹脂層の表面粗さは、JIS中心
線平均粗さ(Ra)で0.2〜3.5μmの範囲にある
ことが好ましい。Raが0.2μm未満ではスリーブ近
傍のトナーの帯電量が高くなりすぎ、鏡映力によりトナ
ーがスリーブ上に引きつけられ、新たなトナーがスリー
ブから帯電付与を受けられず、現像性が低下する。Ra
が3.5μmを超えると、スリーブ上のトナーコート量
が増加しすぎてトナーが十分な帯電量を得られず、かつ
不均一な帯電となり、画像濃度の低下や濃度ムラの原因
となる。
【0217】次に樹脂層1を構成する各材料について説
明する。
【0218】図3において導電性物質2としては、例え
ばアルミニウム、銅、ニッケル、銀の如き金属粉体;酸
化アンチモン、酸化インジウム、酸化スズの如き金属酸
化物;カーボンファイバー、カーボンブラック、グラフ
ァイトの如き炭素同素体が挙げられる。このうちカーボ
ンブラックは特に電気伝導性に優れ、高分子材料に充填
して導電性を付与したり、添加量のコントロールで、あ
る程度任意の導電度を得ることができるために好適に用
いられる。本発明に使用するカーボンブラックは、個数
平均粒径が好ましくは0.001〜1.0μm、より好
ましくは0.01μm〜0.8μmであるものが良い。
カーボンブラックの個数平均粒径が1μmを超える場合
には、樹脂層の体積抵抗を制御しづらくなり好ましくな
い。
【0219】導電性物質の含有量としては、結着樹脂1
00重量部に対して、好ましくは0.1〜300重量部
であり、より好ましくは1〜100重量部である。
【0220】充填剤3としては、従来より公知のトナー
用ネガ帯電性荷電制御剤、あるいはポジ帯電性荷電制御
剤を添加しても良い。このほかの物質として、例えばア
ルミナ、アスベスト、ガラス繊維、炭酸カルシウム、炭
酸マグネシウム、炭酸バリウム、硫酸バリウム、シリ
カ、ケイ酸カルシウムの如き無機化合物;フェノール樹
脂、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、シリコーン樹脂、P
MMA、メタクリレートのターポリマー(例えばポリス
チレン/n−ブチルメタクリレート/シランターポリマ
ー)、スチレン−ブタジエン系共重合体、ポリカプロラ
クトン;ポリカプロラクタム、ポリビニルピリジン、ポ
リアミドの如き含窒素化合物;ポリフッ化ビニリデン、
ポリ塩化ビニル、ポリテトラフルオロエチレン、ポリク
ロロトリフルオロエチレン、ペルフルオロアルコキシル
トリフルオロエチレン、ポリテトラフルオロアルコキシ
エチレン、ヘキサフルオロプロピレン−ポリテトラフル
オロエチレン共重合体、トリフルオロクロロエチレン−
塩化ビニル共重合体といった高度にハロゲン化された重
合体;ポリカーボネート、ポリエステルが挙げられる。
このうちシリカ及びアルミナが、それ自身の硬さ及びト
ナーに対する帯電制御性を有するので好ましく用いられ
る。
【0221】充填剤の含有量としては、結着樹脂100
重量部に対して、好ましくは0.1〜500重量部、よ
り好ましくは1〜200重量部であることが良い。
【0222】固体潤滑剤5としては、例えば二硫化モリ
ブデン、窒化硼素、グラファイト、フッ化グラファイ
ト、銀−セレン化ニオブ、塩化カルシウム−グラファイ
ト、滑石が挙げられる。このうちグラファイトは潤滑性
と共に導電性を有し、高すぎる電荷を有するトナーを減
少させ、現像に好適な帯電量を持たせる働きがあること
から好適に用いられる。
【0223】固体潤滑剤の含有量としては、結着樹脂1
00重量部に対して、好ましくは0.1〜300重量部
であり、より好ましくは1〜150重量部であることが
良い。
【0224】場合によっては、導電性物質2、充填剤3
や固体潤滑剤5が分散される結着樹脂4としては、フェ
ノール系樹脂、エポキシ系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポ
リエステル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリオレ
フィン系樹脂、シリコーン系樹脂、フッ素系樹脂、スチ
レン系樹脂、アクリル系樹脂の如き樹脂が用いられる。
特に熱硬化性もしくは光硬化性の樹脂が好ましい。
【0225】また本発明におけるスリーブ表面の樹脂層
中の導電性物質、或いは充填剤や固体潤滑剤を表面に好
適に露出させるために、または、表面を平滑化処理して
均一な凹凸表面を作るために、後述の磨き加工等の手段
により表面を平滑化処理することにより、さらに好まし
い性能を付与することが可能である。特に、ベタ黒やハ
ーフトーン画像に発生する縦スジ現象や初期の画像濃度
の立上がりに効果があり、特に高温高湿下での効果が大
きい。フェルトや砥粒の付着した帯状研磨材での磨き加
工を施すことで、スリーブの表面凹凸を均一に仕上げる
ことができるので、スリーブ上のトナーコート量が均一
化し、その結果スリーブとの摩擦帯電を受けたトナーの
みが現像領域に搬送されるようになる。従って、上記効
果が得られるものと考えられる。
【0226】上記のように平滑化処理を施した後も、コ
ート層表面はJIS B 0601におけるRaで0.
2〜3.5μmの範囲の凹凸を保持していることが好ま
しく、より好ましくは0.3〜2.5μm程度であるこ
とが良い。理由は前記と同様である。
【0227】円筒基体6としては、非磁性金属円筒管、
樹脂円筒が好ましく用いられ、例えば、ステンレス円筒
管、アルミニウム円筒管、銅合金円筒管等の非磁性の円
筒管が用いられる。円筒管を作製する方法としては、引
き抜き法や押し出し法があり、更に円筒管自体の寸法精
度を上げる場合には、切削や研磨を施して所定の寸法精
度とする。円筒管の真直度は30μm以下であることが
好ましく、さらには20μm以下が好ましく良好な画像
が得られる。また必要に応じて適度な凹凸を表面に付与
するためにサンドブラストや研磨により粗面を形成して
もよい。ブラストに用いられる砥粒は定形粒子でも不定
形粒子でも構わない。
【0228】次に、前述の現像方法を適用した本発明の
画像形成方法を、図4に概略的に示す接触帯電手段及び
接触転写手段を有する画像形成装置を参照しながら説明
する。本発明の現像方法は、コロナ帯電方式及び/又は
コロナ転写方式を使用する画像形成方法にも適用でき
る。
【0229】光導電層801a及び導電性基層801b
を有するドラム型の感光体801は、図面上時計の針の
回転方向に所定の周速(プロセススピード)で回転され
る。導電性弾性層802a及び芯金802bを有してい
る帯電ローラ802は、帯電バイアス電源803により
バイアスが印加されている。帯電ローラ802は、感光
体801に押圧力により圧接されており、感光体801
の回転に伴い従動回転する。
【0230】帯電ローラ802にバイアスV2が印加さ
れることで感光体801の表面が所定の極性・電位に帯
電される。次いで画像露光804によって静電潜像が形
成され、現像手段805によりトナー画像として順次可
視化されていく。
【0231】現像手段805を構成する現像スリーブに
は、現像バイアス印加手段813よりバイアスV1が印
加される。現像により感光体801上に形成されたトナ
ー像は、転写バイアス電源807により転写バイアスV
3が印加された転写材808を感光体801に押圧する
当接転写手段としての転写ローラー806(導電性弾性
層806a,芯金806b)により転写材808に静電
転写され、転写材上のトナー画像は、加熱ローラ811
a及び加圧ローラ811bを有する加熱加圧手段811
により加熱加圧定着される。トナー画像転写後の感光体
801面では転写残りトナーの如き付着汚染物質を、感
光体801にカウンター方向に圧接した弾性クリーニン
グブレードを具備したクリーニング装置809で清浄面
化され、更に除電露光装置810により除電されて、繰
り返して作像される。
【0232】一次帯電手段としては、以上のごとく接触
帯電手段として帯電ローラー802を用いて説明した
が、帯電ブレード、帯電ブラシの如き接触帯電手段でも
よく、更に、非接触のコロナ帯電手段でもよい。接触帯
電手段の方が帯電工程におけるオゾンの発生が少ない。
転写手段としては、以上のごとく転写ローラー806を
用いて説明したが転写ブレード又は転写ベルトの如き接
触帯電手段でもよく、更に非接触のコロナ転写手段でも
よい。当接転写手段の方が転写工程におけるオゾンの発
生が少ない。
【0233】また更に、本発明の画像形成方法に適用で
きる別の定着法について図5に示す定着手段を用いて説
明する。図5は、トナー画像が形成されている記録材5
19を固定支持された加熱体511と、該加熱体に対向
圧接し且つフィルム515を介して該記録材を該加熱体
に密着させる加圧部材518とにより加熱定着する手段
を示す。
【0234】図5に示す定着装置において加熱体511
は、従来の熱ロールに比べて熱容量が小さく、線状の加
熱部を有するものであって、加熱部の最高温度は100
〜300℃であることが好ましい。
【0235】また、加熱体511と加圧部材としての加
圧ローラー518との間に位置する定着フィルム515
は、厚さ1〜100μmの耐熱性のシートであることが
好ましく、これら耐熱性シートとしては耐熱性の高い、
ポリエステル,PET(ポリエチレンテレフタレー
ト),PFA(テトラフルオロエチレン−パーフルオロ
アルキルビニルエーテル共重合体),PTFE(ポリテ
トラフルオロエチレン),ポリイミド,ポリアミドの如
きポリマーシートの他、アルミニウムの如き金属シート
及び、金属シートとポリマーシートから構成されたラミ
ネートシートが用いられる。
【0236】より好ましい定着フィルムの構成として
は、これら耐熱性シートが離型層及び/又は低抵抗層を
有していることである。
【0237】511は、装置に固定支持された低熱容量
線状加熱体であって、一例として厚み1.0mm,幅1
0mm,長手長240mmのアルミナ基板512に抵抗
材料513を幅1.0mmに塗工したもので、長手方向
両端より通電される。通電はDC100Vの周期20m
secのパルス状波形で検温素子514によりコントロ
ールされた所望の温度、エネルギー放出量に応じたパル
スをそのパルス幅を変化させて与える。略パルス幅は
0.5msec〜5msecとなる。この様にエネルギ
ー及び温度を制御された加熱体511に当接して、図中
矢印方向に定着フィルム515は移動する。
【0238】この定着フィルムの一例として厚み20μ
mの耐熱フィルム(例えば、ポリイミド,ポリエーテル
イミド,PES,PFAに少なくとも画像当接面側にP
TFE,PAFの如き弗素樹脂)に導電剤を添加した離
型層を10μmコートしたエンドレスフィルムである。
一般的には総厚は100μm未満、より好ましく40μ
m未満が良い。フィルムの駆動は駆動ローラー516と
従動ローラー517による駆動とテンションにより矢印
方向に皺を生じることなく移動する。
【0239】518は、シリコーンゴムの如き離型性の
良いゴム弾性層を有する加圧ローラーで、総圧4〜20
kgでフィルムを介して加熱体を加圧し、フィルムと圧
接回転する。記録材519上の未定着トナー520は、
入口ガイド521により定着部に導かれ、上述の加熱に
より定着画像を得るものである。
【0240】なお、定着フィルム515は、エンドレス
ベルトで説明したが、シート送り出し軸及び巻き取り軸
を使用し、定着フィルムは有端のフィルムであってもよ
い。
【0241】
【実施例】以下、実施例をもって本発明を更に詳しく説
明するが、本発明はこれらのみに限定されるものではな
い。
【0242】実施例中の結着樹脂の水酸基価は、JIS
K 0070−1966に示される方法に準じて、下
記の方法により測定する。200mlの三角フラスコに
試料約2gを1mg単位で精秤し、無水酢酸/ピリジン
=1/4の混合溶液を5mlホールピペットで加え、更
にピリジン25mlをメスシリンダーで加える。三角フ
ラスコ口に冷却器を取り付け、100℃のオイルバス中
で90分反応させる。
【0243】蒸留水3mlを冷却器上部から加えてよく
振とうし10分間放置する。冷却器をつけたまま三角フ
ラスコをオイルバスから引き上げて放冷し、約30℃に
なれば冷却器上部口から少量のアセント(約10ml程
度)で冷却器及びフラスコ口を洗浄する。THF50m
lをメスシリンダーで加えフェノールフタレインのアル
コール溶液を指示薬としてN/2KOH−THF溶液で
50ml(目量0.1ml)のビュレットを用いて中和
滴定する。中和終点直前に中性アルコール25ml(メ
タノール/アセント=1/1容量比)を加え溶液が微紅
色を呈するまで滴定を行う。同時に空試験も行う。
【0244】次いで、下式に従って水酸基価を求める。
【0245】
【数4】 ここにA:本試験に要したN/2KOH−THF溶液の
mlの数 B:空試験に要したN/2KOH−THF溶液のmlの
数 f:N/2KOH−THF溶液の力価 S:試験採取量(g) C:酸価またはアルカリ価。ただし酸価はプラスしアル
カリ価はマイナスとする。
【0246】実施例中のワックスの融点は、DSCにお
いて測定されるワックスの吸熱ピークのうち、最大ピー
クのピークトップ温度をもってワックスの融点とする。
本発明においてワックス又はトナーの示差走査熱量計に
よるDSC測定では、高精度の内熱式入力補償型の示差
走査熱量計で測定することが好ましい。例えば、パーキ
ンエルマー社製のDSC−7が利用できる。
【0247】測定方法は、ASTM D8418−82
に準じて行う。本発明に用いられるDSC曲線は、1回
昇温・降温させ前熱履歴を取った後、温度上昇の速度を
10℃/minで昇温させた時に測定されるDSC曲線
を用いる。
【0248】実施例中のワックスの針入度は、JIS
K2207に準じて測定される。具体的には、直径1m
mで頂角9°の円錐形先端をもつ針を一定荷重で貫入さ
せたときの深さを0.1mmの単位で表わした数値であ
る。なお、試験条件は試料温度25℃,荷重100g,
貫入時間5秒である。
【0249】 (樹脂製造例1) ・テレフタル酸 15mol% ・フマル酸 25mol% ・無水トリメリット酸 5mol% ・PO−BPA 30mol% ・EO−BPA 25mol% (但しPO−BPAは、ポリオキシプロピレン(2.2)−2,2−ビス(4− ヒドロキシフェニル)プロパンを示し、EO−BPAは、ポリオキシエチレン( 2.2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパンを示す。以下の樹 脂製造例においても同様。)
【0250】上記原料を5リットル4口フラスコに仕込
み、還流冷却器,水分離装置,N2ガス導入管,温度計
及び撹拌装置を付し、フラスコ内にN2ガスを導入しな
がら230℃で縮合重合反応を行い、Mnが2500で
あり、Mwが10000であり、Mpが6800、Tg
が57℃であり、THF不溶分が0%であり、酸価が2
8であるポリエステル樹脂Aを得た。得られたポリエス
テル樹脂Aの物性を表1に示す。
【0251】 (樹脂製造例2) ・フマル酸 35mol% ・無水トリメリット酸 10mol% ・PO−BPA 30mol% ・EO−BPA 25mol% これらを樹脂製造例1と同様に縮合重合反応を行った
後、重合途中で無水トリメリット酸を3mol%をさら
に追加して縮重合反応を行い、ポリエステル樹脂Bを得
た。得られたポリエステル樹脂Bの物性を表1に示す。
【0252】 (樹脂製造例3) ・PO−BPA 50mol% ・エチレングリコール 10mol% ・テレフタル酸 25mol% ・フマル酸 10mol% ・無水トリメリット酸 5mol% 上記原料を5リットル4口フラスコに仕込み、還流冷却
器,水分離装置,N2ガス導入管,温度計及び撹拌装置
を付し、フラスコ内にN2ガスを導入しながら200℃
で縮合重合反応を行い、更に減圧下220℃で縮重合反
応を行いポリエステル樹脂Cを得た。ポリエステル樹脂
Cの物性を表1に示す。
【0253】 (樹脂製造例4) ・テレフタル酸 3mol% ・イソフタル酸 30mol% ・無水トリメリット酸 15mol% ・n−ドデセニルコハク酸 10mol% ・PO−BPA 30mol% ・EO−BPA 12mol% 上記原料を樹脂製造例1と同様に縮合重合反応を行いポ
リエステル樹脂Dを得た。ポリエステル樹脂Dの物性を
表1に示す。
【0254】 (樹脂製造例5) ・テレフタル酸 5mol% ・イソフタル酸 30mol% ・無水トリメリット酸 13mol% ・n−ドデセニルコハク酸 10mol% ・PO−BPA 30mol% ・EO−BPA 12mol% 上記原料を、樹脂製造例1と同様に縮合重合反応を行
い、ポリエステル樹脂Eを得た。得られたポリエステル
樹脂Eの物性を表1に示す。
【0255】 (樹脂製造例6) ・テレフタル酸 30mol% ・無水トリメリット酸 5mol% ・n−ドデセニルコハク酸 15mol% ・PO−BPA 50mol% 上記原料を、樹脂製造例1と同様に縮重合反応を行いポ
リエステル樹脂Fを得た。ポリエステル樹脂Fの物性を
表1に示す。
【0256】 (樹脂製造例7) ・PO−BPA 50mol% ・エチレングリコール 15mol% ・テレフタル酸 23mol% ・フマル酸 10mol% ・無水トリメリット酸 2mol% 上記原料を、樹脂製造例3と同様に縮重合反応を行いポ
リエステル樹脂Gを得た。ポリエステル樹脂Gの物性を
表1に示す。
【0257】
【表1】
【0258】得られたポリエステル樹脂A〜Gを、適宜
選択してヘンシェルミキサーにて混合し、結着樹脂1〜
8を得た。その混合した樹脂と混合比率及び物性を表2
に示す。
【0259】
【表2】
【0260】以下の実施例に利用するワックスA〜Hの
物性を表3に示す。更に実施例では、ワックスA〜Hを
適宜選択して、加熱溶融状態で混合してスプレードライ
によって微粉体化したワックス1〜7を使用した。ワッ
クス1〜7の物性を表4に示す。
【0261】
【表3】
【0262】
【表4】
【0263】 実施例1 結着樹脂1 100重量部 磁性酸化鉄1 90重量部 (平均粒径0.2μm、Hc9.5kA/m、σs65Am2/kg、σ r7Am2/kg) 有機ジルコニウム化合物(42) 2重量部 ワックス2 5重量部 上記材料をヘンシェルミキサーにて前混合した後、14
0℃に設定した二軸混練押し出し機(PCM−30池貝
鉄工所社製)によって、溶融混練した。溶融混練時に混
練物の粘度が上昇したことから、新たな架橋が形成され
たことが確認された。なお、該トナーの内添処方を表5
に示す。
【0264】得られた混練物を冷却し、カッターミルで
粗粉砕した後、ジェット気流を用いた微粉砕機で粉砕
し、得られた微粉砕粉末をコアンダ効果を利用した多分
割分級機を用いて分級し、重量平均粒径7.5μmの磁
性トナー(磁性トナー粒子)を得た。
【0265】磁性トナー100重量部に対して、シリカ
微粉体100重量部当りヘキサメチルジシラザン20重
量部で疎水化処理したメタノールウェッタビリティ65
%,BET比表面積260m2/gの疎水性シリカ微粉
体を1.0重量部とチタン酸ストロンチウム微粉体4.
0重量部とを外添混合して磁性トナーNo.1を調製し
た。
【0266】磁性トナーNo.1は重量平均粒径が7.
5μmであった。この磁性トナー中の結着樹脂成分の酸
価は26mgKOH/gであり、磁性トナー中の樹脂成
分のTHF不溶分の含有量は30wt%であり、磁性ト
ナー中のTHF可溶分のGPCによる分子量測定では、
分子量7500にメインピークを有しており、分子量5
0万以上の高分子量成分の割合は7.4%であり、磁性
トナーの水に対する接触角は117度であった。外添磁
性トナーNo.1の物性を表6に示す。また、磁性トナ
ーNo.1のTHF可溶分のGPCチャートを図6に示
す。
【0267】磁性トナーNo.1を、市販の接触帯電接
触転写を有する電子写真複写機(GP215、キヤノン
社製)の改造機(フェノール樹脂:グラファイト=3:
1の樹脂層を現像スリーブ基体上に有する現像スリーブ
と非磁性の規制弾性ブレードを該スリーブに当接させる
様に改造した現像器を装着)を用いて、常温低湿(温度
23℃,湿度5%)、高温高湿(温度30℃,湿度80
%)及び常温常湿(温度23℃,湿度60%)の各環境
下において、各5万枚の複写耐久試験を行った。この
際、定着器の加圧ローラ側に当接しているアルミニウム
のクリーニングローラを取り除き複写試験を行った。ま
た、複写試験には転写紙として、古紙50%利用の再生
紙(填料:灰分として15%、坪量:66g/m2、サ
イズ:A4)を用いた。
【0268】その結果、各環境とも画像濃度が高くカブ
リのない高精細な画像が得られた。また、定着フィルム
や加圧ローラ等の定着部材表面を観察したところ、転写
紙中の填料起因によるトナー堆積汚れは無く、定着画像
汚れも全く認められなかった。さらに感光体表面を観察
したところ、感光体表面上も、全くフィルミングが生じ
ていなかった。結果を表7,8及び9に示す。
【0269】画像濃度は、マクベス濃度計(マクベス社
製)でSPIフィルターを使用して、反射濃度を測定を
行い、直径5mmの円形画像を測定した。カブリは、反
射濃度計(リフレクトメーターモデル TC−6DS
東京電色社製)を用いて行い、画像形成後の白地部反射
濃度最悪値をDs、画像形成前の転写材の反射平均濃度
をDrとし、Ds−Drをカブリ量としてカブリの評価
を行った。数値の少ない方がカブリ抑制が良い。画質の
評価としては、画像比率が5〜100%の5%毎の20
階調の網点画像を複写し、何階調表現できるかで評価し
た。階調数が多いほど高精細に複写できたことになる。
定着部材の汚れは、次に基準で評価した。 A:定着部材に汚れ無し B:定着部材に少し汚れあり C:定着部材が汚れているが、画像には影響なし D:定着部材が汚れ、画像にもトナー汚れが発生
【0270】また、感光体の耐久後のクリーニング性
は、次の基準で評価を行った。 A:感光体表面上に、フィルミングが全く無い B:感光体表面上に、非通紙部に軽微なフィルミングが
認められた C:感光体表面上に、通紙領域部に軽微なフィルミング
が認められたが、画像に影響なし D:感光体表面上に、画像カブリとなるフィルミングが
発生 E:感光体表面上に、画像斑点となるトナー融着が発生
【0271】高温高湿(30℃,80%RH)下での耐
久では、5万枚耐久終了後この環境に3日間放置したの
ち画像を出し、画像濃度を測定し、放置後の画像濃度を
評価した。
【0272】常温低湿(23℃,5%RH)下での耐久
では、帯電ローラ汚れによる画像欠陥がないか調査し、
次の基準で評価した。 A:画像欠陥なし B:ハーフトーン画像で欠陥が認められる C:ベタ画像で欠陥が認められる D:通常画像でも欠陥が認められる
【0273】常温常湿(23℃,60%RH)下での定
着温度領域は、下記評価方法で測定した。
【0274】<定着温度領域評価試験>市販の複写機N
P6085(キヤノン(株)社製)の定着器を外部へ取
り外し、複写機外でも動作し、定着温度を任意に設定可
能にし、プロセススピードを150mm/secとなる
ように改造した外部定着器を用い、80g/m2紙を用
いた未定着画像を通紙することにより定着性を評価し
た。120〜190℃の温度範囲で5℃おきに温調し
て、各々の温度で未定着画像の定着を行い、得られた画
像を4.9kPaの加重をかけたシルボン紙で往復5回
摺擦し、摺擦前後の画像濃度低下率が10%以下になる
点を定着開始温度とした。この温度が低いほど定着性に
優れている。
【0275】また上記定着器をプロセススピードを10
0mm/secとなるようにした外部定着器を用い、6
0g/m2紙を用いた未定着画像を通紙することにより
耐オフセット性を評価した。評価に際して、190〜2
40℃の温度範囲で5℃おきに温調して、オフセットの
様子を観察し、オフセットの発生しない最高温度をもっ
て評価した。この温度が高いほど耐オフセット性に優れ
ている。(評価環境:常温/常湿(23℃,60%R
H))
【0276】これらの非オフセット最高温度と定着開始
温度の差を定着温度領域とした。この温度領域が広いほ
ど定着性能の高いトナーである。評価試験では、定着温
度領域最低温度の設定条件と定着温度領域最高温度の測
定条件が異なりより厳しい設定になっているので、実製
品上では更に広い定着温度領域を持つことになる。
【0277】実施例2〜14 表5に記載の処方で実施例1と同様にして磁性トナーN
o.2〜14を作製し、同様の試験をした。各磁性トナ
ーの物性を表6に示し、評価結果を表7,8及び9に記
す。
【0278】比較例1〜4 有機ジルコニウム化合物(42)のかわりに、下記有機
亜鉛化合物(176),有機化合物(177),有機ア
ルミニウム化合物(178)又は有機クロム化合物(1
79)を使用することを除いて実施例1と同様にして磁
性トナーNo.15〜18を調製し、実施例1と同様に
して評価した。各磁性トナーの処方及び物性を表5及び
6に示し、評価結果を表7,8及び9に示す。
【0279】有機金属化合物(176)乃至(179)
は、配位している水分子を省略して記載した。
【0280】
【化56】
【0281】
【表5】
【0282】
【表6】
【0283】
【表7】
【0284】
【表8】
【0285】
【表9】
【0286】 実施例15 結着樹脂2 100重量部 磁性酸化鉄1 90重量部 (平均粒径0.2μm、Hc9.5kA/m、σs65Am2/kg、σ r7Am2/kg) 有機ジルコニウム化合物(42) 2重量部 ワックス2 5重量部 上記材料をヘンシェルミキサーにて前混合した後、14
0℃に設定した二軸混練押し出し機(PCM−30池貝
鉄工所社製)によって、溶融混練した。溶融混練時に混
練物の粘度が上昇したことから、新たな架橋が形成され
たことが確認された。
【0287】得られた混練物を冷却し、カッターミルで
粗粉砕した後、ジェット気流を用いた微粉砕機で粉砕
し、得られた微粉砕粉末をコアンダ効果を利用した多分
割分級機を用いて分級し、重量平均粒径7.6μmの磁
性トナー(磁性トナー粒子)を得た。
【0288】磁性トナー100重量部に対して、シリカ
微粉体100重量部当りヘキサメチルジシラザン20重
量部で疎水化処理したメタノールウェッタビリティ65
%,BET比表面積260m2/gの疎水性シリカ微粉
体を1.0重量部とチタン酸ストロンチウム微粉体4.
0重量部とを外添混合して磁性トナーNo.19を調製
した。
【0289】磁性トナーNo.19は重量平均粒径が
7.6μmであった。この磁性トナー中の結着樹脂成分
の酸価は7mgKOH/gであり、磁性トナー中の樹脂
成分のTHF不溶分の含有量は15wt%であり、磁性
トナー中のTHF可溶分のGPCによる分子量測定で
は、分子量14000にメインピークを有しており、分
子量50万以上の高分子量成分の割合は5.2%であ
り、磁性トナーの水に対する接触角は123度であっ
た。磁性トナーNo.19の物性を表11に示す。
【0290】磁性トナーNo.19を、高温高湿(温度
30℃,湿度80%)及び常温常湿(温度23℃,湿度
60%)の各環境下において実施例1と同様に評価し
た。
【0291】その結果、各環境とも画像濃度が高くカブ
リのない高精細な画像が得られた。
【0292】また、転写紙中の填料起因による定着部材
のトナー汚れを観察した。その結果、加圧ローラーの一
部にごくわずかながら斑点状のトナー汚れが見られたも
のの、定着フィルムには全く汚れが無く、定着画像汚れ
は全く認められなかった。その結果を表12及び13に
示す。
【0293】実施例16〜19及び比較例5〜6 表10に記載した処方で実施例1と同様にして磁性トナ
ーNo.20〜25を作製し、実施例15と同様の試験
をした。各磁性トナーの物性を表11に示し、評価結果
を表12及び13に示す。
【0294】比較例7 実施例19で、二軸押し出し機の混練温度を130℃に
設定した以外は、実施例19と同様にして磁性トナーN
o.26を作製し、実施例15と同様の試験をした。磁
性トナーNo.26の物性を表11に示し、評価結果を
表12及び13に示す。
【0295】
【表10】
【0296】
【表11】
【0297】
【表12】
【0298】
【表13】
【0299】 実施例20 結着樹脂1 100重量部 磁性酸化鉄1 90重量部 (平均粒径0.2μm、Hc9.5kA/m、σs65Am2/kg、σ r7Am2/kg) 有機ジルコニウム化合物(42) 2重量部 ワックス1 5重量部 上記材料をヘンシェルミキサーにて前混合した後、14
0℃に設定した二軸混練押し出し機(PCM−30池貝
鉄工所社製)によって、溶融混練した。溶融混練時に混
練物の粘度が上昇したことから、新たな架橋が形成され
たことが確認された。
【0300】得られた混練物を冷却し、カッターミルで
粗粉砕した後、ジェット気流を用いた微粉砕機で粉砕
し、得られた微粉砕粉末をコアンダ効果を利用した多分
割分級機を用いて分級し、重量平均粒径7.7μmの磁
性トナー(磁性トナー粒子)を得た。
【0301】磁性トナー100重量部に対して、シリカ
微粉体100重量部当りヘキサメチルジシラザン20重
量部で疎水化処理したメタノールウェッタビリティ65
%,BET比表面積260m2/gの疎水性シリカ微粉
体を1.0重量部とチタン酸ストロンチウム微粉体4.
0重量部とを外添混合して磁性トナーNo.27を調製
した。
【0302】磁性トナーNo.27は重量平均粒径が
7.7μmであった。この磁性トナー中の結着樹脂成分
の酸価は26mgKOH/gであり、磁性トナー中の樹
脂成分のTHF不溶分の含有量は33wt%であり、磁
性トナー中のTHF可溶分のGPCによる分子量測定で
は、分子量7450にメインピークを有しており、分子
量50万以上の高分子量成分の割合は7.3%であり、
磁性トナーの水に対する接触角は103度であった。磁
性トナーNo.27の物性を表15に示す。
【0303】磁性トナーNo.27を、常温常湿(温度
23℃,湿度60%)の環境下において実施例1と同様
に評価した。
【0304】その結果、画像濃度が高くカブリのない高
精細な画像が得られた。
【0305】また、転写紙中の填料起因による定着部材
のトナー汚れを観察した。その結果、加圧ローラーの一
部にごくわずかながら斑点状のトナー汚れが見られたも
のの、定着フィルムには全く汚れが無く、定着画像汚れ
は全く認められなかった。その結果を表16に示す。
【0306】
【表14】
【0307】
【表15】
【0308】
【表16】
【0309】 実施例26 結着樹脂1 100重量部 磁性酸化鉄1 90重量部 (平均粒径0.2μm、Hc9.5kA/m、σs65Am2/kg、σ r7Am2/kg) 有機ジルコニウム化合物(43) 2重量部 ワックス2 5重量部 上記材料をヘンシェルミキサーにて前混合した後、14
0℃に設定した二軸混練押し出し機(PCM−30池貝
鉄工所社製)によって、溶融混練した。溶融混練時に混
練物の粘度が上昇したことから、新たな架橋が形成され
たことが確認された。
【0310】得られた混練物を冷却し、カッターミルで
粗粉砕した後、ジェット気流を用いた微粉砕機で粉砕
し、得られた微粉砕粉末をコアンダ効果を利用した多分
割分級機を用いて分級し、重量平均粒径8.5μmの磁
性トナー(磁性トナー粒子)を得た。
【0311】磁性トナー100重量部に対して、シリカ
微粉体100重量部当りヘキサメチルジシラザン20重
量部で疎水化処理したメタノールウェッタビリティ65
%,BET比表面積260m2/gの疎水性シリカ微粉
体を1.0重量部とチタン酸ストロンチウム微粉体4.
0重量部とを外添混合して磁性トナーNo.33を調製
した。
【0312】磁性トナーNo.33は重量平均粒径が
8.5μmであった。この磁性トナー中の結着樹脂成分
の酸価は25mgKOH/gであり、磁性トナー中の樹
脂成分のTHF不溶分の含有量は27wt%であり、磁
性トナー中のTHF可溶分のGPCによる分子量測定で
は、分子量7450にメインピークを有しており、分子
量50万以上の高分子量成分の割合は7.4%であり、
磁性トナーの水に対する接触角は119度であった。磁
性トナーNo.33の物性を表18に示す。
【0313】磁性トナーNo.33を、市販のコロナ帯
電手段を有する電子写真複写機(NP6350、キヤノ
ン社製)の改造機(フェノール樹脂:グラファイト=
3:1の樹脂層を現像スリーブ基体上に有する現像スリ
ーブと磁性の規制ブレードを現像スリーブの表面から2
40μmのギャップ幅を持って垂直に固定させる様に改
造した現像器を装着)を用いて、常温低湿(温度23
℃,湿度5%)、高温高湿(温度30℃,湿度80%)
及び常温常湿(温度23℃,湿度60%)の各環境下に
おいて、各5万枚の複写耐久試験を行った。この際、定
着器の加圧ローラ側に当接しているクリーニングウェッ
ブを取り除き複写試験を行った。また、複写試験には転
写紙として、古紙50%利用の再生紙(填料:灰分とし
て15%、坪量:66g/m2、サイズ:A4)を用い
た。
【0314】その結果、各環境とも画像濃度が高くカブ
リのない高精細な画像が得られた。また、定着フィルム
及び加圧ローラ等の定着部材表面を観察したところ、転
写紙中の填料起因によるトナー堆積汚れは無く、定着画
像汚れも全く認められなかった。さらに感光体表面を観
察したところ、感光体表面上も、全くフィルミングが生
じていなかった。評価方法は、実施例1と同様にして行
った。結果を表19,20及び21に示す。
【0315】実施例27〜36及び比較例8〜11 表17に記載した処方で実施例26と同様にして磁性ト
ナーNo.34〜47を作製し、実施例26と同様の試
験をした。各磁性トナーの物性を表18に示し、評価結
果を表19,20及び21に示す。
【0316】
【表17】
【0317】
【表18】
【0318】
【表19】
【0319】
【表20】
【0320】
【表21】
【0321】
【発明の効果】本発明は、複写機、プリンター等の仕様
モードや低速機、高速機等のプロセススピードに関わら
ず、帯電量の立ち上がりの良さを保持しつつ、高温高湿
においても高い帯電量を得ることができ、低湿環境下に
おいても帯電過剰となることがなく、優れた現像性が得
られると同時に、古紙を利用した再生紙を用いても長期
に渡って定着画像汚れの防止できるトナー及び画像形成
方法である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の画像形成方法に使用し得る現像剤担持
体が組み込まれる現像剤補給系現像装置の一例(規制部
材に磁性ブレードを使用)を示す概略図である。
【図2】本発明の画像形成方法に使用し得る現像剤担持
体が組み込まれる現像剤補給系現像装置の一例(規制部
材に弾性ブレードを使用)を示す概略図である。
【図3】本発明の画像形成方法に使用し得る現像剤担持
体の一部分の断面の概略図である。
【図4】本発明の画像形成方法が適用し得る画像形成方
法の概略的説明図である。
【図5】本発明の画像形成方法に適用し得る定着装置の
概略図である。
【図6】本発明中実施例1で得られたトナーのTHF可
溶分のGPCチャートを示す。
フロントページの続き (72)発明者 道上 正 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 遠藤 巌一 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 溝尾 祐一 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 柴山 寧子 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 谷川 博英 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内

Claims (25)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 結着樹脂、着色剤及び有機金属化合物を
    少なくとも含有する負摩擦帯電性トナーにおいて、
    (a)該有機金属化合物がジルコニウムと、芳香族ジオ
    ール,芳香族ヒドロキシカルボン酸,芳香族モノカルボ
    ン酸及び芳香族ポリカルボン酸からなるグループから選
    択される芳香族化合物とが配位又は/及び結合している
    有機ジルコニウム化合物であり、(b)該結着樹脂がポ
    リエステル樹脂を含有し、(c)該結着樹脂の酸価が2
    乃至50mgKOH/gであり、(d)該トナーのテト
    ラヒドロフラン(THF)可溶分がゲルパーミエーショ
    ンクロマトグラフィー(GPC)における分子量分布に
    おいて、分子量3,000乃至20,000の領域にメ
    インピークを有し、分子量50万以上の成分を3乃至2
    5%含有していることを特徴とする負摩擦帯電性トナ
    ー。
  2. 【請求項2】 該トナーの樹脂成分は、THF不溶分を
    該トナー中の全樹脂成分を基準として5乃至70重量%
    含有していることを特徴とする請求項1に記載の負摩擦
    帯電性トナー。
  3. 【請求項3】 該トナーは、ワックスをさらに含有して
    おり、該ワックスは、GPCにおける分子量分布におい
    て、分子量300乃至5,000の領域にメインピーク
    を有し、重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(M
    n)との比(Mw/Mn)が1.1乃至15.0であ
    り、該トナーの水に対する接触角が95乃至130度で
    あることを特徴とする請求項1に記載の負摩擦帯電性ト
    ナー。
  4. 【請求項4】 該有機ジルコニウム化合物が、芳香族ジ
    オール、芳香族ヒドロキシカルボン酸又は芳香族ポリカ
    ルボン酸を配位しているジルコニウム錯体であることを
    特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の負摩擦帯
    電性トナー。
  5. 【請求項5】 該有機ジルコニウム化合物が、芳香族ジ
    オール、芳香族ヒドロキシカルボン酸又は芳香族ポリカ
    ルボン酸を配位しているジルコニウム錯塩であることを
    特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の負摩擦帯
    電性トナー。
  6. 【請求項6】 該有機ジルコニウム化合物が、芳香族カ
    ルボン酸、芳香族ヒドロキシカルボン酸又は芳香族ポリ
    カルボン酸を有している芳香族カルボン酸ジルコニウム
    塩であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに
    記載の負摩擦帯電性トナー。
  7. 【請求項7】 該有機ジルコニウム化合物が、下記式
    (1)で示される構造を有していることを特徴とする請
    求項1乃至3のいずれかに記載の負摩擦帯電性トナー。 【化1】 〔式中、Arは置換基としてアルキル基、アリール基、
    アルアルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、ア
    ルコキシ基、アリールオキシ基、水酸基、アルコキシカ
    ルボニル基、アリールオキシカルボニル基、アシル基、
    アシルオキシ基、カルボキシル基、ハロゲン、ニトロ
    基、シアノ基、アミノ基、アミド基又はカルバモイル基
    を有していてもよい芳香族残基を表わし、X及びYは−
    O−、−CO−O−を表わし、X及びYは同じであって
    も異なっていてもよく、Lは中性配位子、水、アルコー
    ル、アンモニア、アルキルアミン又はピリジンを表わ
    し、C1は1価のカチオン、水素、1価の金属イオン、
    アンモニウム又はアルキルアンモニウムを表わし、C2
    は2価のカチオン又は2価の金属イオンを表し、nは
    2,3又は4を表わし、mは0,2又は4を表わし、各
    錯体または各錯塩において配位子となる芳香族カルボン
    酸類、芳香族ジオール類は同じものであっても異なるも
    のであってもよく、またn又は/及びmの数の異なる錯
    化合物の混合物であっても良く、対イオンのC1及びC2
    が異なる錯塩の混合物であっても良い。〕
  8. 【請求項8】 該有機ジルコニウム化合物が、下記式
    (2)で示される構造を有していることを特徴とする請
    求項1乃至3のいずれかに記載の負摩擦帯電性トナー。 【化2】 〔式中、Arは置換基としてアルキル基、アリール基、
    アルアルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、ア
    ルコキシ基、アリールオキシ基、水酸基、アルコキシカ
    ルボニル基、アリールオキシカルボニル基、アシル基、
    アシルオキシ基、カルボキシル基、ハロゲン、ニトロ
    基、シアノ基、アミノ基、アミド基又はカルバモイル基
    を有していてもよい芳香族残基を表わし、X及びYは−
    O−、−CO−O−を表わし、X及びYは同じであって
    も異なっていてもよく、Lは中性配位子、水、アルコー
    ル、アンモニア、アルキルアミン又はピリジンを表わ
    し、Aはアニオン、ハロゲン、水酸イオン、カルボン酸
    イオン、炭酸イオン、硝酸イオン、硫酸イオン、シアン
    イオン又はチオシアンイオンを表わし、Aは相互に異な
    るイオンを有していても良く、C1は1価のカチオン、
    水素、1価の金属イオン、アンモニウム又はアルキルア
    ンモニウムを表わし、C2は2価のカチオン又は2価の
    金属イオンを表し、nは1,2,3又は4を表わし、k
    は1,2,3,4,5又は6を表わし、mは0,1,
    2,3又は4を表わし、各錯体または各錯塩において配
    位子となるアニオンA、芳香族カルボン酸類及び芳香族
    ジオール類は同じものであっても異なるものであっても
    よく、またn又は/及びmの数の異なる錯化合物の混合
    物であっても良く、対イオンのC1及びC2が異なる錯塩
    の混合物であっても良く、Aが2価のアニオンの場合に
    は、カウンターカチオンの係数kは2倍する。〕
  9. 【請求項9】 該有機ジルコニウム化合物は、下記式
    (3),(4)又は(5)で示される構造を有している
    ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の負
    摩擦帯電性トナー。 【化3】 〔式中、Rは水素、アルキル基、アリール基、アルアル
    キル基、シクロアルキル基、アルケニル基、アルコキシ
    基、アリールオキシ基、水酸基、アシルオキシ基、アル
    コキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、ア
    シル基、カルボキシル基、ハロゲン、ニトロ基、アミノ
    基又はカルバモイル基を表わし、相互に連結して脂肪族
    環、芳香族環あるいは複素環を形成しても良く、この場
    合この環に置換基Rを有していても良く、置換基Rを1
    乃至8個持っていてもよく、それぞれ同じであっても、
    異なっていてもよく、C1は1価のカチオン、水素、ア
    ルカリ金属、アンモニウム又はアルキルアンモニウムを
    表わし、lは1〜8の整数を表わし、nは2,3又は4
    を表わし、mは0,2又は4を表わし、各錯体または錯
    塩において配位子となる芳香族カルボン酸類又は芳香族
    ジオール類は同じものであっても異なるものであっても
    よく、またn又は/及びmの数の異なる錯化合物の混合
    物であっても良く、また対イオンのC1が異なる錯塩の
    混合物であっても良い。〕
  10. 【請求項10】 該有機ジルコニウム化合物は、下記式
    (6),(7)又は(8)で示される構造を有している
    ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の負
    摩擦帯電性トナー。 【化4】 〔式中、Rは水素、アルキル基、アリール基、アルアル
    キル基、シクロアルキル基、アルケニル基、アルコキシ
    基、アリールオキシ基、水酸基、アシルオキシ基、アル
    コキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、ア
    シル基、カルボキシル基、ハロゲン、ニトロ基、アミノ
    基又はカルバモイル基を表わし、相互に連結して脂肪族
    環、芳香族環あるいは複素環を形成しても良く、この場
    合この環に置換基Rを有していても良く、置換基Rを1
    乃至8個持っていてもよく、それぞれ同じであっても、
    異なっていてもよく、Aはアニオン、ハロゲン、水酸イ
    オン、カルボン酸イオン、炭酸イオン、硝酸イオン、硫
    酸イオン、シアンイオン又はチオシアンイオンを表わ
    し、Aは相互に異なるイオンを有していても良く、C1
    は1価のカチオン、水素、1価の金属イオン、アンモニ
    ウム又はアルキルアンモニウムを表わし、nは、1,
    2,3又は4を表わし、kは、1,2,3,4,5又は
    6を表わし、mは0,1,2,3又は4を表わし、各錯
    体または各錯塩において配位子となる芳香族カルボン酸
    類、芳香族ジオール類は同じものであっても異なるもの
    であってもよく、またn又は/及びmの数の異なる錯化
    合物の混合物であっても良く、カチオンC1又は/及び
    アニオンAが異なる2種以上の錯化合物の混合物であっ
    ても良く、Aが2価のアニオンの場合には、カウンター
    カチオンの係数kは2倍する。〕
  11. 【請求項11】 該有機ジルコニウム化合物が、下記式
    (36)又は(37)で示される構造を有していること
    を特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の負摩擦
    帯電性トナー。 【化5】 〔式中、Arは置換基としてアルキル基、アリール基、
    アルアルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、ア
    ルコキシ基、アリールオキシ基、水酸基、アシルオキシ
    基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニ
    ル基、アシル基、カルボキシル基、ハロゲン、ニトロ
    基、シアノ基、アミノ基、アミド基又はカルバモイル基
    を有していてもよい芳香族残基を表わし、A1は1価の
    アニオン、ハロゲンイオン、水酸イオン、硝酸イオン又
    はカルボン酸イオンを表わし、A2は2価のアニオン、
    硫酸イオン、リン酸水素イオン又は炭酸イオンを表わ
    し、nは1,2,3又は4を表わし、各金属塩において
    アニオンA1、アニオンA2、酸イオンとなる芳香族カル
    ボン酸類及び芳香族ヒドロキシカルボン酸は同じもので
    あっても異なるものであってもよく、また、nの数が異
    なる塩の混合物であっても良い。〕
  12. 【請求項12】 該有機ジルコニウム化合物が、下記式
    (38)又は(39)で示される構造を有していること
    を特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の負摩擦
    帯電性トナー。 【化6】 〔式中、Rは水素、アルキル基、アリール基、アルアル
    キル基、シクロアルキル基、アルケニル基、アルコキシ
    基、アリールオキシ基、水酸基、アルコキシカルボニル
    基、アリールオキシカルボニル基、アシルオキシ基、ア
    シル基、カルボキシル基、ハロゲン、ニトロ基、アミノ
    基、アミド基又はカルバモイル基を表わし、相互に連結
    して脂肪族環、芳香環あるいは複素環を形成しても良
    く、この場合この環に置換基Rを有していても良く、置
    換基Rを1乃至8個持っていてもよく、それぞれ同じで
    あっても、異なっていてもよく、A1は1価のアニオ
    ン、ハロゲンイオン、水酸イオン、硝酸イオン又はカル
    ボン酸イオンを表わし、A2は2価のアニオン、硫酸イ
    オン、リン酸水素イオン又は炭酸イオンを表し、lは1
    〜8の整数を表わし、nは1,2,3又は4を表わし、
    各金属塩においてアニオンA1、アニオンA2及び酸イオ
    ンとなる芳香族カルボン酸類は同じものであっても異な
    るものであってもよく、また、nの数が異なる塩の混合
    物であっても良い。〕
  13. 【請求項13】 該有機ジルコニウム化合物が、下記式
    (40)又は(41)で示される構造を有していること
    を特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の負摩擦
    帯電性トナー。 【化7】 〔式中、Rは水素、アルキル基、アリール基、アルアル
    キル基、シクロアルキル基、アルケニル基、アルコキシ
    基、アリールオキシ基、水酸基、アルコキシカルボニル
    基、アリールオキシカルボニル基、アシルオキシ基、ア
    シル基、カルボキシル基、ハロゲン、ニトロ基、アミノ
    基、アミド基又はカルバモイル基を表わし、相互に連結
    して脂肪族環、芳香環あるいは複素環を形成しても良
    く、この場合この環に置換基Rを有していても良く、置
    換基Rを1乃至8個持っていてもよく、それぞれ同じで
    あっても、異なっていてもよく、A1は1価のアニオ
    ン、ハロゲンイオン、水酸イオン、硝酸イオン又はカル
    ボン酸イオンを表わし、A2は2価のアニオン、硫酸イ
    オン、リン酸水素イオン又は炭酸イオンを表し、lは1
    〜7の整数を表わし、nは1,2,3,4を表し、各金
    属塩においてアニオンA1、アニオンA2及び酸イオン
    となる芳香族カルボン酸類は同じものであっても異なる
    ものであってもよく、また、nの数が異なる塩の混合物
    であっても良い。〕
  14. 【請求項14】 該有機ジルコニウム化合物が結着樹脂
    100重量部当り0.1〜10重量部トナーに内添され
    ている請求項1乃至13のいずれかに記載の負摩擦帯電
    性トナー。
  15. 【請求項15】 結着樹脂のガラス転移温度(Tg)が
    45〜75℃であることを特徴とする請求項1乃至14
    のいずれかに記載の負摩擦帯電性トナー。
  16. 【請求項16】 該トナーは、着色剤として磁性酸化鉄
    を結着樹脂100重量部当たり20〜200重量部含有
    していることを特徴とする請求項1乃至15のいずれか
    に記載の負摩擦帯電性トナー。
  17. 【請求項17】 該トナーは、非磁性の着色剤を結着樹
    脂100重量部当たり0.1〜20重量部含有している
    ことを特徴とする請求項1乃至15のいずれかに記載の
    負摩擦帯電性トナー。
  18. 【請求項18】 該トナーは、ワックスを結着樹脂10
    0重量部当たり0.5〜15重量部含有していることを
    特徴とする請求項1乃至17のいずれかに記載の負摩擦
    帯電性トナー。
  19. 【請求項19】 該トナーの重量平均粒径(D4)が
    2.5〜10μmであることを特徴とする請求項1乃至
    18のいずれかに記載の負摩擦帯電性トナー。
  20. 【請求項20】 潜像担持体に担持されている静電潜像
    を負摩擦帯電性トナーにより現像してトナー画像を形成
    する現像工程;該潜像担持体上に形成されたトナー画像
    を中間転写体を介して、又は、介さずに記録材に転写す
    る転写工程;及び該記録材に転写されたトナー画像を該
    記録材に加熱定着する定着工程を有する画像形成方法に
    おいて、 該負摩擦帯電性トナーは、結着樹脂、着色剤及び有機金
    属化合物を少なくとも含有しており、(a)該有機金属
    化合物がジルコニウムと、芳香族ジオール,芳香族ヒド
    ロキシカルボン酸,芳香族モノカルボン酸及び芳香族ポ
    リカルボン酸からなるグループから選択される芳香族化
    合物とが配位又は/及び結合している有機ジルコニウム
    化合物であり、(b)該結着樹脂がポリエステル樹脂を
    含有し、(c)該結着樹脂の酸価が2乃至50mgKO
    H/gであり、(d)該トナーのテトラヒドロフラン
    (THF)可溶分がゲルパーミエーションクロマトグラ
    フィー(GPC)における分子量分布において、分子量
    3,000乃至20,000の領域にメインピークを有
    し、分子量50万以上の成分を3乃至25%含有してい
    ることを特徴とする画像形成方法。
  21. 【請求項21】 該現像剤担持体を該潜像担持体と対向
    して配置し、現像工程において、現像剤担持体上に担持
    されている負摩擦帯電性トナーを有する一成分系現像剤
    の層厚を現像剤層厚規制手段によって規制し、該潜像担
    持体に担持されている静電潜像を、該現像剤担持体上に
    担持されている一成分系現像剤で現像することを特徴と
    する請求項20に記載の画像形成方法。
  22. 【請求項22】 現像剤担持体は、基体上に導電性物質
    を含有する樹脂層を有していることを特徴とする請求項
    21に記載の画像形成方法。
  23. 【請求項23】 該一成分系現像剤が負の摩擦電荷を有
    する磁性トナーを有することを特徴とする請求項21に
    記載の画像形成方法。
  24. 【請求項24】 該一成分系現像剤が負の摩擦電荷を有
    する非磁性トナーを有することを特徴とする請求項21
    に記載の画像形成方法。
  25. 【請求項25】 該負摩擦帯電性トナーは、請求項2乃
    至19のいずれかに記載の負摩擦帯電性トナーであるこ
    とを特徴とする請求項20乃至24のいずれかに記載の
    画像形成方法。
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