[go: up one dir, main page]

JP2000153746A - 車両用エアバッグ装置 - Google Patents

車両用エアバッグ装置

Info

Publication number
JP2000153746A
JP2000153746A JP10328996A JP32899698A JP2000153746A JP 2000153746 A JP2000153746 A JP 2000153746A JP 10328996 A JP10328996 A JP 10328996A JP 32899698 A JP32899698 A JP 32899698A JP 2000153746 A JP2000153746 A JP 2000153746A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
airbag
gas
peripheral
deployed
central
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP10328996A
Other languages
English (en)
Inventor
Katsuhiko Hattori
勝彦 服部
Shigeru Sakuma
茂 佐久間
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Central R&D Labs Inc
Original Assignee
Toyota Central R&D Labs Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyota Central R&D Labs Inc filed Critical Toyota Central R&D Labs Inc
Priority to JP10328996A priority Critical patent/JP2000153746A/ja
Publication of JP2000153746A publication Critical patent/JP2000153746A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Air Bags (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 少量のガスにて短時間の間にエアバッグを展
開させるとともに、乗員方向へのエアバッグの突出量を
所定値に規制するようにする。 【解決手段】 円環状の形態からなる周辺部のエアバッ
グ1と当該周辺部のエアバッグ1の、その円環の内側に
設けられるものであって周辺部のエアバッグ1の展開に
遅れて展開するように作動する中心部のエアバッグ2と
を設ける。各エアバッグ1、2にガスを供給するガス発
生装置3を設ける。各エアバッグ1、2間を仕切る仕切
部材25のところに連通穴21を設ける。この連通穴2
1は、初期の段階においては閉じられており、周辺部の
エアバッグ1が所定量展開し終えた状態において連通す
る。周辺部のエアバッグ1の一部にはガス抜き手段6が
設けられる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、中心部を形成する
エアバッグと、その周辺部に設けられるエアバッグと、
からなるものであって、それらが個別のものからなると
ともに、まず、周辺部を形成するエアバッグが展開する
ことによって骨格部を形成するようにし、それによって
中心部を形成するエアバッグの展開量等を規制するよう
にした2段階式のエアバッグ装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】このような2段階式のものとしては、例
えば特開平7−156740号公報記載のものの如く、
周辺部に設けられるサブエアバッグと、中央部に設けら
れるメインエアバッグと、からなるものがある。このも
のは、まず、周辺部のサブエアバッグにガスが導入さ
れ、それと同時に最初から連通状態にある連通口を通っ
てサブエアバッグからメインエアバッグにガスが流れ、
その結果、中央部のメインバッグが展開するようになっ
ているものである。また、この中央部のメインバッグの
展開に伴なって、当該メインバッグにはベントホールが
設けられているとともに、当該ベントホールは初めから
開いているものであるので、このベントホールからのガ
ス排出も同時に行なわれるようになっているものであ
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記従来の
ものは、メインエアバッグを形成する中央部のエアバッ
グを十分に展開させるには大量のガスが必要とされる。
そのため、大容量のガス発生装置を用いるとすると、エ
アバッグの展開速度が局部的に速くなり、乗員への衝撃
力が高くなる場合がある。また、ガス発生容量を小さく
すると、短い時間内に展開させることができないという
問題点がある。更には、短時間にエアバッグの展開を行
なわせるためにベントホールを設けないようにすると、
乗員の顔あるいは胸等がエアバッグに衝突した際、大き
な反発力が発生し、乗員の保護のためには好ましくない
という問題点がある。このような問題点を解決するため
に、まず、周辺部を形成するエアバッグを迅速に展開さ
せ、これによってエアバッグ装置全体の乗員方向への展
開量を規制するようにした後に、中央部のエアバッグを
展開させるとともに、エアバッグ装置全体が十分に展開
した後に、あるいは乗員がエアバッグに衝突した際に、
ベントホールを開放させて、乗員の顔面部あるいは胸部
等の有するエネルギーを効率良く吸収するようにした車
両用エアバッグ装置を提供しようとするのが、本発明の
目的(課題)である。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明においては次のような手段を講ずることとし
た。すなわち、中心部及び周辺部が、それぞれ個別のエ
アバッグから成るものであって、周辺部のエアバッグを
経由して、あるいは直接的に、中心部のエアバッグにガ
スが供給される車両用エアバッグ装置に関して、中心部
のエアバッグの展開を周辺部のエアバッグが十分に展開
した後に、その開始を行なわせるようにするか、また
は、周辺部のエアバッグが中心部のエアバッグに先行し
て展開するとともに、周辺部のエアバッグが中心部のエ
アバッグの展開方向及び展開範囲を規制するようにした
構成を採ることとした。
【0005】また、本発明の好ましい態様として、周辺
部のエアバッグを経由して中心部のエアバッグにガスが
供給されるものにおいて、周辺部のエアバッグと中心部
のエアバッグとを連通する連通穴に閉鎖手段を設けるよ
うにしたものが挙げられる。このものにおいては、ガス
発生装置にて発生したガスを、まず最初に、周辺部のエ
アバッグに導入し、これによって当該周辺部のエアバッ
グを展開させる。そして、このとき、当該周辺部のエア
バッグと中心部のエアバッグとの間を連結する連通穴は
閉じられた状態となっているので、周辺部のエアバッグ
は少容量のガスにて迅速に展開することとなる。そして
更に、このように周辺部のエアバッグが十分に展開し終
えたところで、上記連通穴が開放され、周辺部のエアバ
ッグに導入されたガスは上記連通穴を介して上記中心部
のエアバッグへと供給されることとなる。このように、
まず、周辺部のエアバッグが短時間のうちに展開して、
本エアバッグ装置全体としての骨格形態を形成させるよ
うにし、その後に、中心部のエアバッグを展開させるよ
うにしたので、少ないガス発生量にて、短時間のうちに
エアバッグ装置全体の展開を完了させることができるよ
うになる。従って、車両衝突時の運転者の腹部とステア
リングホイールとの初期の衝突を回避することができる
とともに、エアバッグの乗員方向への突出(展開)が所
定の状態に規制されることと相まって、乗員の顔面ある
いは胸部へのエアバッグの衝突が緩和されることとな
る。
【0006】また、別の態様として、中心部のエアバッ
グに設けられるガス抜き用のベントホールを最初のうち
は閉ざした状態に設定しておくことによって、エアバッ
グ全体の展開時間を短くする一方、中心部のエアバッグ
が展開し終えた状態において、直ちに、上記ベントホー
ルを開かせるようにすることによって、本エアバッグ装
置全体の反発力を減少させるようにしたものが挙げられ
る。このものは、乗員の顔面部あるいは胸部等の有する
エネルギーを、上記ベントホールからのガスの排出作用
により、効率良く吸収することができるようになる。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態について、図
1ないし図12を基に説明する。本発明の第一の実施の
形態にかかるものの、その構成は、図1に示す如く、ス
テアリングホイール5のホイールリング51の周りに設
けられるものであって円環状の形態からなる周辺部のエ
アバッグ1と、当該周辺部のエアバッグ1の、その円環
の内側に設けられる中心部のエアバッグ2と、これら周
辺部のエアバッグ1及び中心部のエアバッグ2に、当該
各エアバッグ展開用のガスを供給するガス発生装置3
と、からなることを基本とするものである。
【0008】このような構成からなるものにおいて、上
記各エアバッグ1、2は、図1ないし図6に示す如く、
上記ガス発生装置3からのガスにて、上記周辺部のエア
バッグ1が所定量展開した後に、上記中心部のエアバッ
グ2が展開するようになっているものである。すなわ
ち、まず、図2及び図3に示す如く、ガス発生装置3に
て発生したガスが、周辺部のエアバッグ1に導入され、
当該周辺部のエアバッグ1が十分に展開すると同時に、
本エアバッグ装置全体としての骨格形状がある程度設定
された状態において、上記連通穴21が開放され、これ
によって中心部のエアバッグ2が、図1及び図4に示す
如く、上記周辺部のエアバッグ1の展開形態(膨張形
態)にて規制される範囲内にて、展開するようになって
いるものである。なお、この中心部のエアバッグ2の展
開範囲としては、図6に示す如く、周辺部のエアバッグ
1よりも中心部のエアバッグ2のほうが乗員側へ突出す
る(出張る)ようになっているものも考えられる。そし
て、その場合における中心部のエアバッグ2の突出量
(出張り量)としては、周辺部のエアバッグ1が展開終
了した時点における当該周辺部のエアバッグ1の乗員方
向への突出量の約2倍に相当する量(値)以下であるこ
とが好ましい。
【0009】また、このような構成からなる上記各エア
バッグ1、2の間には、図1及び図6に示すような連通
穴21が設けられるようになっており、このような連通
穴21を通じて上記ガス発生装置3にて発生したガス
が、周辺部のエアバッグ1から中心部のエアバッグ2へ
と導入されるようになっているものである。ところで、
この連通穴21は、図2に示す如く、初期の段階におい
ては閉じられており、例えば図1に示す如く、周辺部の
エアバッグ1が所定量展開し終えた状態、すなわち、エ
アバッグ1の表面張力あるいは内圧が所定値以上になっ
た状態において連通するようになっているものである。
具体的には、図2に示す如く、周辺部のエアバッグ1と
中心部のエアバッグ2との間を仕切る仕切部材25の一
部を折り返し状に重ねるとともに、その一部を縫製手段
22にて仮止めしておくことによって、初期の状態にお
いては連通穴21が塞がれた状態になっているととも
に、図1に示す如く、周辺部のエアバッグ1が十分に展
開し終えた状態においては、仕切部材25の部分が伸展
して上記縫製手段22のところが切断され、上記連通穴
21が開放されるようになっているものである。なお、
このような連通穴21は、中心部のエアバッグ2の展開
遅れを形成するものであり、その遅れは、連通穴21の
開口面積に比例し、かつ、周辺部のエアバッグ1の内圧
と中心部のエアバッグ2の内圧との差(差圧)の約1/
2乗に比例することとなる。従って、この遅れを、所定
の値にするため、本連通穴21としては、図1に示すよ
うな比較的大きな径のものから図6に示すような比較的
小さな径のものまで、種々選択されることとなる。
【0010】また、この連通穴21の閉鎖手段として
は、このような縫製手段22によるものの外に、例えば
図3に示す如く、仕切部材25の一部を折り返し状に重
ね合せるとともに、この重ね合せ部に、着脱可能な面フ
ァスナ24等を設けるようにしたものも考えられる。更
には、このような連通穴21のところには、図5に示す
ような逆止弁26を設けるようにしたものが挙げられ
る。このものは、周辺部のエアバッグ1及び中心部のエ
アバッグ2が共に展開し終えた状態において、後に述べ
るガス抜き用のベントホール11が開放された状態にお
いて、周辺部のエアバッグ1の縮小に連動して中央部の
エアバッグ2の縮小するのを防止するようにしているも
のである。これによって、2次衝突あるいは3次衝突に
対する乗員の顔面あるいは胸部の保護を図るようにして
いるものである。
【0011】このような構成からなる上記周辺部のエア
バッグ1の一部には、図1及び図6に示す如く、ベント
ホール11等からなるガス抜き手段6が設けられるよう
になっている。このものは、周辺部のエアバッグ1の一
部に設けられるものであって、ベントホール11と、当
該ベントホール11を、上記周辺部のエアバッグ1が展
開途上の初期の段階においては閉ざしておくように作動
するとともに、上記周辺部のエアバッグ1及び中心部の
エアバッグ2が共に展開し終えた状態、あるいは乗員が
エアバッグに衝突した場合においては上記ベントホール
11を開くように作動するバルブ66と、からなるもの
である。なお、このようなガス抜き手段6についての、
他の例(変形例)として、図4に示すようなものが挙げ
られる。このものは、周辺部のエアバッグ1を形成する
隔壁部材15の一部を折り返し状に重ね合せるととも
に、その重ね合せ部を縫製手段12にて仮止めしてお
き、これによって、周辺部のエアバッグ1が十分には展
開していない初期の段階においては、上記ベントホール
11の部分を上記隔壁部材15の一部にて形成される重
ね合せ部にて塞いでおく(図4の左側図示)ようにする
とともに、上記周辺部のエアバッグ1及び中心部のエア
バッグ2が共に十分展開し終えた状態においては、上記
隔壁部材15が伸展し、これによって上記ベントホール
11のところが開放される(図4の右側図示)ようにな
っているものである。
【0012】次に、このような構成からなる本実施の形
態のものについての、その作動態様等について説明す
る。すなわち、図2に示す如く、ガス発生装置3にて発
生したガスは、まず、最初に、周辺部のエアバッグ1に
導入され、当該周辺部のエアバッグ1を展開させる。そ
して、このとき、当該周辺部のエアバッグ1と中心部の
エアバッグ2との間を連結する連通穴21は閉じられた
状態となっているので、周辺部のエアバッグ1は少容量
のガスにて迅速に展開することとなる。そして更に、こ
のように、周辺部のエアバッグ1が十分に展開し終えた
ところで、上記連通穴21が開放され、中心部のエアバ
ッグ2に上記連通穴21を介してガスが供給されること
となる。このように、まず、周辺部のエアバッグ1が短
時間のうちに展開して、本エアバッグ装置全体としての
骨格形態を形成するように展開し終えた後に、中心部の
エアバッグ2を展開させることとなるので、少ないガス
発生量にて、短時間のうちにエアバッグ装置全体を展開
させることができるようになる。また、図1及び図6に
示す如く、中心部のエアバッグ2の乗員方向への突出
(展開)量を所定の値に規制することができるようにな
り、乗員の顔面あるいは胸部等へのエアバッグの激しい
衝突を回避することができるようになる。
【0013】また、ガス抜き手段6を設けることによ
り、周辺部のエアバッグ1に設けられるガス抜き用のベ
ントホール11を、最初のうちは閉ざした状態に設定し
ておくことによってエアバッグ全体の展開時間を短くす
る一方、中心部のエアバッグ2が展開し終えた状態にお
いては、直ちに、バルブ66を開いて上記ベントホール
11を開放させるようにし、これによって、本エアバッ
グ装置全体の反発力を減少させることができる。その結
果、乗員の顔面部あるいは胸部等の有する衝突エネルギ
ーを、上記ガス抜き手段6及び上記ベントホール11か
らのガスの排出作用により、効率良く吸収することがで
きるようになる。
【0014】次に、このような本実施の形態のものにつ
いての、その変形例(その他の実施形態)について、図
7ないし図12を基に説明する。まず、第二の実施の形
態に関するものについて、図7及び図8を基に説明す
る。このものも、その基本的な点は、上記第一の実施の
形態にかかるものと同じである。その特徴とするところ
は、ガス発生装置3を一個設けるとともに、周辺部のエ
アバッグ1と中心部のエアバッグ2との間を仕切る仕切
部材25のところに設けられる連通穴21を無くするよ
うにし、その代わりにガス発生装置3からのガスが、周
辺部のエアバッグ1及び中心部のエアバッグ2に直接供
給されるようにしたことである。それとともに、中心部
のエアバッグ2へは、ガスが所定の時間遅れをもって供
給されるようにしたことである。すなわち、ガス発生装
置3に設けられるインフレータの開口部を、図7に示す
如く、周辺部のエアバッグ1に対応するもの(開口3
1)と、中心部のエアバッグ2に対応するもの(開口3
2)と、の二つからなるようにするとともに、中心部の
エアバッグ2に対応して設けられる開口32のところに
は、所定のセット圧にて作動する連通弁39を設けるよ
うにしたことである。従って、例えば図7に示す如く、
まず、周辺部のエアバッグ1にガス発生装置3からのガ
スが導入され、当該周辺部のエアバッグ1の内圧が所定
値以上、すなわち、上記連通弁39のセット圧以上にな
ったときに、図8に示す如く、上記中心部のエアバッグ
2に、上記開口32を通じてガス発生装置3からのガス
が導入され、当該中心部のエアバッグ2が展開するよう
になっているものである。なお、このような連通弁39
を設ける代わりに、上記中心部のエアバッグ2に対応す
る開口32の径を周辺部のエアバッグ1に対応する開口
31の径よりも小さくして、絞り効果を上げるように
し、これによって、中心部のエアバッグ2に流入するガ
スの流入遅れを生じさせるようにすることも可能であ
る。
【0015】ところで、このような構成からなるものに
おいて、上記周辺部のエアバッグ1のところにはベント
ホール11からなるガス抜き穴が設けられるようになっ
ているが、中心部のエアバッグ2と周辺部のエアバッグ
1との間には連通穴が設けられていないので、この中心
部のエアバッグ2のところに乗員の顔面あるいは胸部等
が衝突した場合、直接的にはガスの排出によるエネルギ
ー吸収作用が働かない。しかしながら、この衝突の場
合、まず、中心部のエアバッグ2が変形をすることによ
って、その周りの周辺部のエアバッグ1を変形させ、そ
の結果、本周辺部のエアバッグ1内に供給されているガ
スが上記ベントホール11から排出されることとなる。
そして、この周辺部のエアバッグ1内のガスの排出作用
により、上記乗員の顔面部等の有するエネルギーが吸収
されることとなる。
【0016】次に、第三の実施の形態に関するものにつ
いて、図9及び図10を基に説明する。このものは、ガ
ス発生装置を、周辺部のエアバッグ1に対応するもの
(3)と中心部のエアバッグ2に対応するもの(33)
との2個からなるようにし、これら二つのガス発生装置
3、33の、それぞれのガス発生タイミングを、マイク
ロコンピュータ等からなるエアバッグ展開制御手段7に
て適宜制御するようにしたことを特徴とするものであ
る。具体的には、まず、図9に示す如く、エアバッグ展
開制御手段7からの制御信号に基づき、ガス発生装置3
を作動させる。これによって、発生したガスを周辺部の
エアバッグ1に導入して、当該周辺部のエアバッグ1を
所定の状態に膨張(展開)させる。従って、このときの
周辺部のエアバッグ1の展開状態、特に内圧及び形態等
は、図9に示すような状態に整えられることとなる。こ
のように周辺部のエアバッグ1が所定の形態等に整えら
れた状態において、次に、中心部のエアバッグ2に対応
するガス発生装置33を作動させる。そして、これによ
って生じたガスを、図10に示す如く、中心部のエアバ
ッグ2へ導入させるとともに、当該中心部のエアバッグ
2を、図10に示す状態に展開(膨張)させる。ところ
で、本実施の形態のものにおいては、周辺部のエアバッ
グ1の内圧の方が、中心部のエアバッグ2の内圧より
も、常に高い状態に保持されるようになっている。従っ
て、このような状態において、本エアバッグ装置、特に
中心部のエアバッグ2のところに、乗員の顔面あるいは
胸部等が衝突した場合には、上記第二の実施の形態の場
合と同様、中心部のエアバッグ2の変形に伴なう周辺部
のエアバッグ1の変形によって、当該周辺部のエアバッ
グ1に設けられているベントホール11からガスの排出
が行なわれる。これによって、上記衝突時のエネルギー
の吸収作用が成されることとなる。このように本実施の
形態のものにおいては、中心部のエアバッグ2の内圧を
常に一定圧以上に保持することによって、2次衝突、3
次衝突に対する乗員の保護機能を保持するようにしてい
るものである。
【0017】なお、本実施の形態にかかるもの、及び次
に述べる第四の実施の形態にかかるものは、共に、中心
部のエアバッグ2のガス圧上昇によって、周辺部のエア
バッグ1の体積が減少し、その結果として周辺部のエア
バッグ1の圧力が上昇するようになっているものであ
る。そして、本エアバッグ装置全体の直径及び高さ等の
サイズも、中心部のエアバッグ2の展開後に最大の値と
なる。従って、周辺部のエアバッグ1が展開した時点に
おいてはガス圧は低く、また、寸法も一回り小さくなっ
ており、中心部のエアバッグ2の展開によって、最終的
に所定のサイズ及び内圧に達するようになっているもの
である。これによって、仮に乗員が正規の位置よりもエ
アバッグに近い位置にあったとしても、乗員の顔面等は
圧力の比較的低い周辺部のエアバッグ1に衝突すること
となり、乗員への作用力が大幅に低減化され、従って、
乗員への衝撃力が低減化されることとなる。
【0018】次に、第四の実施の形態について、図11
及び図12を基に説明する。このものも、その基本的な
点は、上記第三の実施の形態に関するものと同じであ
る。その異なる点は、先に展開する周辺部のエアバッグ
1と遅れて展開する中心部のエアバッグ2との間を仕切
る仕切部材25のところに連通穴21を設けるようにし
たことと、上記中心部のエアバッグ2へのガスの供給を
ガス発生装置では無く、高圧ガスの封入された高圧ガス
供給器8から成るようにしたことである。従って、当該
高圧ガス供給器8から中心部のエアバッグ2に高圧ガス
が供給されるところには、開閉バルブ88が設けられる
ようになっているものである(図12参照)。そして、
これらガス発生装置3の作動時期及び高圧ガス供給器8
の開閉バルブ88の開放時期が、上記エアバッグ展開制
御手段7からの制御指令(信号)に基づき、適宜制御さ
れるようになっているものである。
【0019】このような構成からなるものにおいて、上
記周辺部のエアバッグ1のところにはガス抜き用のベン
トホール11が設けられていることより、乗員の顔面等
が上記中心部のエアバッグ2のところに衝突すると、当
該中心部のエアバッグ2内の内圧上昇によって当該中心
部のエアバッグ2内のガスは、連通穴21を通って周辺
部のエアバッグ1へと流動するとともに、当該周辺部の
エアバッグ1に設けられた上記ベントホール11を介し
て車室側へと排出されることとなる。このような一連の
ガス排出作用により、乗員の顔面部あるいは胸部等の有
するエネルギーは吸収されることとなる。このような一
連の機能を発揮するものにおいて、本実施の形態のもの
においては、上記中心部のエアバッグ2を膨張(展開)
させるガス供給手段が、火薬等を使わない高圧ガス供給
器8となっていることより、安全性の向上を図ることが
できるようになる。
【0020】
【発明の効果】本発明によれば、上記構成を採ることに
より、少量のガスにて短時間の間に、エアバッグ装置全
体を展開させることができるようになった。また、主に
円周方向に展開させるとともに、乗員方向への突出量を
規制するようにしたので、乗員の顔面あるいは胸部等へ
のエアバッグの激しい衝突を回避することができるよう
になった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明及びその第一の実施の形態の全体構成を
示す図である。
【図2】本発明にかかる連通穴のところが未開放の状態
にある場合を示す図である。
【図3】本発明にかかる連通穴の閉鎖手段についての、
その変形例を示す図である。
【図4】本発明にかかるガス抜き手段についての、その
変形例を示す図である。
【図5】本発明にかかる連通穴のところに逆止弁を設け
るようにしたものについての、その構成を示す図であ
る。
【図6】中心部のエアバッグの乗員側への突出量を所定
値以下に限定するようにしたものについての全体構成を
示す図である。
【図7】本発明の第二の実施の形態にかかるものについ
ての、中心部のエアバッグが未展開の状態を示す図であ
る。
【図8】本発明の第二の実施の形態にかかるものについ
てのエアバッグ装置全体が展開し終えた状態を示す図で
ある。
【図9】ガス発生装置を2個設けるようにした第三の実
施の形態にかかるものについての中心部のエアバッグが
未展開の状態を示す図である。
【図10】第三の実施の形態にかかるもののエアバッグ
装置全体が展開し終えた状態を示す図である。
【図11】一つの火薬式ガス発生装置と一つの高圧ガス
供給器とからなる第四の実施の形態にかかるものについ
ての、中心部のエアバッグが未展開の状態を示す図であ
る。
【図12】第四の実施の形態にかかるものについてのエ
アバッグ装置全体が展開し終えた状態を示す図である。
【符号の説明】
1 周辺部のエアバッグ 11 ガス抜き穴(ベントホール) 12 縫製手段 15 隔壁部材 2 中心部のエアバッグ 21 連通穴 22 縫製手段 24 面ファスナ 25 仕切部材 26 逆止弁 3 ガス発生装置 31 開口 32 開口 33 ガス発生装置 39 連通弁 5 ステアリングホイール 51 ホイールリング 6 ガス抜き手段 66 バルブ 7 エアバッグ展開制御手段 8 高圧ガス供給器 88 開閉バルブ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3D054 AA02 AA07 AA13 BB05 CC03 CC04 CC06 CC15 CC34 DD11 FF11

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 中心部及び周辺部が、それぞれ個別のエ
    アバッグから成るものであって、周辺部のエアバッグを
    経由して、あるいは直接的に、中心部のエアバッグにガ
    スが供給される車両用エアバッグ装置において、中心部
    のエアバッグの展開を周辺部のエアバッグが十分に展開
    した後にその開始を行なわせるようにしたこと、また
    は、周辺部のエアバッグが中心部のエアバッグに先行し
    て展開するとともに、周辺部のエアバッグが中心部のエ
    アバッグの展開方向及び展開範囲を規制するようにした
    ことを特徴とする車両用エアバッグ装置。
JP10328996A 1998-11-19 1998-11-19 車両用エアバッグ装置 Pending JP2000153746A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10328996A JP2000153746A (ja) 1998-11-19 1998-11-19 車両用エアバッグ装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10328996A JP2000153746A (ja) 1998-11-19 1998-11-19 車両用エアバッグ装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2000153746A true JP2000153746A (ja) 2000-06-06

Family

ID=18216448

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP10328996A Pending JP2000153746A (ja) 1998-11-19 1998-11-19 車両用エアバッグ装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2000153746A (ja)

Cited By (14)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004224223A (ja) * 2003-01-23 2004-08-12 Takata Corp エアバッグ及びエアバッグ装置
JP2004224224A (ja) * 2003-01-23 2004-08-12 Takata Corp エアバッグ装置
JP2004256091A (ja) * 2003-01-23 2004-09-16 Takata Corp エアバッグ及びエアバッグ装置
JP2005212566A (ja) * 2004-01-28 2005-08-11 Toyota Motor Corp エアバッグ装置
JP2006327577A (ja) * 2005-05-25 2006-12-07 Takata Corp 乗員保護装置
WO2007013309A1 (ja) * 2005-07-29 2007-02-01 Autoliv Development Ab 乗員拘束用エアバッグ
JP2007069784A (ja) * 2005-09-07 2007-03-22 Takata Corp エアバッグ装置、エアバッグ装置付オートバイ
JPWO2006082900A1 (ja) * 2005-02-07 2008-06-26 オートリブ ディベロップメント エービー エアバッグ装置
WO2011010387A1 (ja) * 2009-07-24 2011-01-27 トヨタ自動車株式会社 エアバッグ装置
JP2016020174A (ja) * 2014-07-15 2016-02-04 タカタ株式会社 エアバッグ
KR101786365B1 (ko) * 2016-07-05 2017-10-18 현대자동차주식회사 서브챔버가 구비된 에어백
KR101855756B1 (ko) 2015-12-15 2018-05-09 현대 아메리카 테크니컬 센타, 아이엔씨 차량 탑승자 안전을 위한 스티어링 컬럼 시스템
JP2018167760A (ja) * 2017-03-30 2018-11-01 タカタ株式会社 エアバッグ及びエアバッグ装置
JP2021006457A (ja) * 2015-11-26 2021-01-21 オートリブ ディベロップメント エービー エアバッグ装置およびエアバッグ装置の製造方法

Cited By (20)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004224223A (ja) * 2003-01-23 2004-08-12 Takata Corp エアバッグ及びエアバッグ装置
JP2004224224A (ja) * 2003-01-23 2004-08-12 Takata Corp エアバッグ装置
JP2004256091A (ja) * 2003-01-23 2004-09-16 Takata Corp エアバッグ及びエアバッグ装置
JP2005212566A (ja) * 2004-01-28 2005-08-11 Toyota Motor Corp エアバッグ装置
JPWO2006082900A1 (ja) * 2005-02-07 2008-06-26 オートリブ ディベロップメント エービー エアバッグ装置
JP2006327577A (ja) * 2005-05-25 2006-12-07 Takata Corp 乗員保護装置
WO2007013309A1 (ja) * 2005-07-29 2007-02-01 Autoliv Development Ab 乗員拘束用エアバッグ
JP2007069784A (ja) * 2005-09-07 2007-03-22 Takata Corp エアバッグ装置、エアバッグ装置付オートバイ
WO2011010387A1 (ja) * 2009-07-24 2011-01-27 トヨタ自動車株式会社 エアバッグ装置
US8480122B2 (en) 2009-07-24 2013-07-09 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Airbag device
JP2016020174A (ja) * 2014-07-15 2016-02-04 タカタ株式会社 エアバッグ
JP2021006457A (ja) * 2015-11-26 2021-01-21 オートリブ ディベロップメント エービー エアバッグ装置およびエアバッグ装置の製造方法
JP7014877B2 (ja) 2015-11-26 2022-02-01 オートリブ ディベロップメント エービー エアバッグ装置およびエアバッグ装置の製造方法
KR101855756B1 (ko) 2015-12-15 2018-05-09 현대 아메리카 테크니컬 센타, 아이엔씨 차량 탑승자 안전을 위한 스티어링 컬럼 시스템
US10144382B2 (en) 2015-12-15 2018-12-04 Hyundai America Technical Center, Inc. Steering column system for vehicle occupant safety
KR101786365B1 (ko) * 2016-07-05 2017-10-18 현대자동차주식회사 서브챔버가 구비된 에어백
CN107571832A (zh) * 2016-07-05 2018-01-12 现代自动车株式会社 配备有子气室的安全气囊
US10035486B2 (en) 2016-07-05 2018-07-31 Hyundai Motor Company Airbag equipped with sub-chamber
CN107571832B (zh) * 2016-07-05 2021-07-13 现代自动车株式会社 配备有子气室的安全气囊
JP2018167760A (ja) * 2017-03-30 2018-11-01 タカタ株式会社 エアバッグ及びエアバッグ装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3456754B2 (ja) 車両用エアバッグの展開方法
US7712768B2 (en) Side curtain air bag
JP3060021B2 (ja) 乗り物内の抑制装置
US10730473B2 (en) Front seat airbag device, method for controlling front seat airbag device, and method for folding airbag
JPH03281460A (ja) 自動車のエアバッグ装置
US9517746B2 (en) Bag-in-bag safety restraint with directional inflation
EP2716505B1 (en) Airbag and airbag device
CN110979241B (zh) 乘员保护装置
JPH09323605A (ja) 自動車の乗客室内の占有者を保護する方法とエアバッグクッションを折りたたむ方法
JP2003306116A (ja) 乗員脚部保護装置
JPH06344844A (ja) エアバッグ
EP1405772B1 (en) Air bag device
JP2000153746A (ja) 車両用エアバッグ装置
JPH06227348A (ja) サイドエアバッグ装置
KR20080067383A (ko) 에어백 장치
JP2011098701A (ja) エアバック装置
US20190359165A1 (en) Side air bag device
JP2005186891A (ja) 車両のサイドエアバッグ装置
JP2008521686A (ja) 車両乗員の膝領域を保護するためのガスサック
WO2020170864A1 (ja) 運転席用エアバッグ装置
JP4569310B2 (ja) 車両用ニーエアバッグ装置
JP3266983B2 (ja) 車両用エアバッグ装置
JP4523891B2 (ja) エアバッグ装置
JPH02303952A (ja) 乗員保護用エアバッグ装置
JP2000153747A (ja) 車両用エアバッグ装置

Legal Events

Date Code Title Description
S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111

R360 Written notification for declining of transfer of rights

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R360

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20071122

Year of fee payment: 6

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081122

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 8

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091122

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 9

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101122

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101122

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 10

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111122

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121122

Year of fee payment: 11

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 12

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131122