WO2007013309A1

WO2007013309A1 - 乗員拘束用エアバッグ

Info

Publication number: WO2007013309A1
Application number: PCT/JP2006/313955
Authority: WO
Inventors: Koji Korechika
Original assignee: Autoliv Development Ab
Priority date: 2005-07-29
Filing date: 2006-07-13
Publication date: 2007-02-01
Also published as: JPWO2007013309A1

Abstract

【課題】乗員障害値を左右する拘束力として、バッグ表面に沿う張力を考慮し、この張力を低減することが可能な乗員拘束用エアバッグを提供する。【解決手段】導入されるガスの圧力によって膨張展開し、乗員と接触して拘束力が発生する拘束バッグ部分２と、導入されるガスの圧力によって展開膨張し、拘束バッグ部分の展開位置を位置づけるプレースメントバッグ部分３と、拘束バッグ部分に備えられ、バッグ表面に沿う張力を、プレースメントバッグ部分よりも拘束バッグ部分で小さくなるように緩和させる緩和手段とを備えた。拘束バッグ部分とプレースメントバッグ部分とは、単一のバッグ内部をガス通孔１４付きの仕切り部材１２，１３でガスの導入方向に区分けして、直列配置される。あるいは、拘束バッグ部分とプレースメントバッグ部分とは、拘束バッグ部分の外側を取り囲んでプレースメントバッグ部分が環状に設けられて、ガスの導入方向に並列配置される。

Description

明細書

乗員拘束用エアバッグ

技術分野

[0001] 本発明は、乗員障害値を左右する拘束力として、バッグ表面に沿う張力を考慮し、この張力を低減することが可能な乗員拘束用エアバッグに関する。

背景技術

[0002] 自動車用エアバッグの展開膨張状態のコントロールを、エアバッグの構造に持たせるようにしたものとして、例えば特許文献 1が知られている。この特許文献 1では、エアノッグの外周部とインフレータ用開口部の周縁部付近とに亘らせて、この開口部の周縁部付近力ハンドルのリングまでの長さと略同長の横ストラップを複数、上記ハンドルの内周を略等分するよう取着し、インフレータ側布にたるみを持たせて、上記ハンドルリング内に膨出するリング内膨出部を形成せしめた構成とし、これにより、運転席用エアバッグにおいて、乗員の頭部を受容した際に生じるエアバッグの車両前方へのずれを防止するようにして、る。

特許文献 1 :特開平 7— 156733号公報

発明の開示

発明が解決しょうとする課題

[0003] エアバッグは、インフレ一タカも導入されるガスにより展開膨張して、乗員を拘束する。エアバッグは通常、乗員拘束状態では、隅々まで同じガス圧力が作用して、全体が万遍なく一様な張りで膨張する。乗員の拘束力は、エアバッグ内の当該ガス圧力によってコントロールされる。このガス圧力は、予め設定した規定値以上にならないよう、ベンチレーシヨンシステムなどによってコントロールされている。ガス圧力が小さいと、エアバッグは膨張したとしても変形しやすぐエアバッグに突っ込んでくる乗員に対して必要な乗員拘束力を発生することができない。反対に、ガス圧力が高すぎると、エアバッグはバッグ表面がピンと張り切った状態に膨張して剛強な壁のようになり、乗員障害値が高まってしまう。いずれにしても、従来にあっては、エアバッグは、コントロールされたガス圧力によって、全体が一様な張りで膨張されるようになっていた。 [0004] ところで、エアノッグと乗員とが接触して発生する拘束力は、エアバッグ内のガス圧力だけではなぐエアバッグの張り、すなわちバッグ表面にこれに沿って作用する張力も影響し、これが乗員障害値を左右すると考えられる。すなわち、膨張したェアバッグに乗員が突っ込む状況を考えると、エアバッグのバッグ表面、特に乗員が直接接触する部分やその周辺のバッグ表面の張力が高まり、この張力は乗員を押し返す力として作用するので、当該張力も乗員に対する拘束力の一部として配慮することが望ましい。このような状況を考慮すると、従来のようにエアバッグ内のガス圧力を規定値以下に制御するだけでは、乗員障害値を適切にコントロールできているとは言えなかつた o

[0005] 本発明は上記従来の課題に鑑みて創案されたものであって、乗員障害値を左右する拘束力として、バッグ表面に沿う張力を考慮し、この張力を低減することが可能な乗員拘束用エアバッグを提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

[0006] 本発明に力かる乗員拘束用エアバッグは、導入されるガスの圧力によって膨張展開し、乗員と接触して拘束力が発生する拘束バッグ部分と、導入されるガスの圧力によって展開膨張し、上記拘束バッグ部分の展開位置を位置づけるプレースメントバッグ部分と、

上記拘束バッグ部分に備えられ、バッグ表面に沿う張力を、上記プレースメントバッグ部分よりも該拘束バッグ部分で小さくなるように緩和させる緩和手段とを備えたことを特徴とする。

[0007] 前記拘束バッグ部分と前記プレースメントバッグ部分とは、単一のバッグ内部をガス通孔付きの仕切り部材でガスの導入方向に区分けして、直列配置することが好ましい。

[0008] 前記拘束バッグ部分と前記プレースメントバッグ部分とは、該拘束バッグ部分の外側を取り囲んで該プレースメントバッグ部分が環状に設けられて、ガスの導入方向に並列配置されるようにしてもょ、。

[0009] 前記緩和手段は、前記拘束バッグ部分に形成されたたるみで構成することができる [0010] 前記たるみが、乗員と接触する部分のバッグ表面に形成されることが好ましい。

[0011] 前記緩和手段は、前記拘束バッグ部分のバッグ素材をストレッチ素材とすることによつて形成してもよヽ。

[0012] 前記緩和手段として、前記拘束バッグ部分の内部に張り渡されたストラップを採用してちよい。

[0013] 前記緩和手段は、前記プレースメントバッグ部分の容積に対して、前記拘束バッグ部分の容積を大きくする手段によって形成することができる。

[0014] 前記緩和手段は、前記プレースメントバッグ部分の外形形態に対し、前記拘束バッグ部分の外形形態を異ならせる手段によって形成してもよい。

[0015] 好ましくは、前記プレースメントバッグ部分の先端部内周長力前記拘束バッグ部分の先端部外周長よりも短く設定される。

[0016] また、本発明にかかる乗員拘束用エアバッグは、導入されるガスの圧力によって膨張展開し、乗員と接触して拘束力が発生する拘束バッグ部分と、上記拘束バッグ部分の周囲を取り囲んで設けられ、膨張展開した該拘束バッグ部分に圧縮力を付加して、バッグ表面に沿う張力を小さくするように緩和させる筒状部材とを備えたことを特徴とする。

[0017] 好ましくは、前記筒状部材の先端部には、これを拡張可能に窄める展開制限手段が設けられる。

発明の効果

[0018] 本発明にかかる乗員拘束用エアバッグにあっては、ノッグ表面に沿う張力を低減することができ、乗員障害値を低くすることができる。

発明を実施するための最良の形態

[0019] 以下に、本発明にかかる乗員拘束用エアバッグの好適な実施形態を、添付図面を参照して詳細に説明する。本実施形態に力かる乗員拘束用エアバッグの第 1実施形態が図 1〜図 10に示されている。この乗員拘束用エアバッグ 1は主に、拘束バッグ部分 2と、プレースメントバッグ部分 3と、これら間に配置される中空筒状の中間バッグ部分 4とを備え、全体がおおよそ布地で形成される。拘束バッグ部分 2は、乗員と直接接触する前面部 5と、前面部 5の外周縁に前方端が縫合される筒状の前方側部 6と力も構成される。また、プレースメントバッグ部分 3は、インフレータ 7 (図 10参照）と接合される後面部 8と、後面部 8の外周縁に後方端が縫合される筒状の後方側部 9とから構成される。後面部 8には、ガスを噴出するインフレータ 7が装着される開口部 10と、開口部 10周りに配置され、当該後面部 8をインフレータ 7に固定するリング状の取付具 11とが設けられる。

[0020] プレースメントバッグ部分 3と拘束バッグ部分 2との間には、中間バッグ部分 4が設けられる。中間バッグ部分 4の前方端内周縁には、第 1仕切り部材 12が縫合して設けられ、後方端内周縁には、第 2仕切り部材 13が縫合して設けられる。これら第 1および第 2仕切り部材 12, 13は、中央にガス通孔 14を有するリング状に形成される。中間バッグ部分 4の前方端と前方側部 6の後方端同士が縫合され、中間バッグ部分 4の後方端と後方側部 9の前方端同士が縫合される。これにより、プレースメントバッグ部分 3と拘束バッグ部分 2とは、中間ノッグ部分 4を介し、インフレータ 7側力も乗員と接触する側に向力つて、単一のバッグとして構成される。前面部 5には、拘束バッグ部分 2 内に位置させて、ひも状の補強片 15が縫合して設けられる。

[0021] 前面部 5と第 1仕切り部材 12との間には、両端をこれらにそれぞれ縫合することにより、拘束バッグ部分 2の内部でその前後方向に張り渡してストラップ 16が設けられる。このストラップ 16は、ガス通孔 14の周方向に適宜間隔を隔てて複数設けられる。これらストラップ 16の長さは、拘束バッグ部分 2の膨張時の両端縫合箇所間の差し渡し距離よりも短く形成される。ストラップ 16は、拘束バッグ部分 2のバッグ表面に沿う張力を、プレースメントバッグ部分 3や中間筒部 4よりも小さくなるようにする緩和手段として作用するようになっている。

[0022] 図 1および図 2に示すように、プレースメントバッグ部分 3の後方側部 9は、中空円筒体状に形成される。図 2および図 3 (a) , (b)に示すように、拘束バッグ部分 2の前方側部 6は、後方側部 9の外形形態とは異なる外形形態 Aで形成される。このように外形形態を異ならせることによつても上記緩和手段として作用する。図示例にあっては、拘束バッグ部分 2の前方側部 6は、後方端の外形輪郭が小径な矩形であり、前方端の外形輪郭が大径な矩形であって、かつこれら矩形が拘束バッグ部分 2の周方向に前方端と後方端とで 45° 位相をずらした配置となる外形形態 Aで形成される。また、前方側部 6の後方端の小径な矩形の外形寸法は、後方側部 9の円形の外径寸法よりも大きく形成される。中間バッグ部分 4は、これらプレースメントバッグ部分 3の後方側部 9の前方端と拘束バッグ部分 2の前方側部 6の後方端との端面形状の違いに合わせて、これら間を形態的にスムーズに連続させる緩衝部分となるように、後方端が円形であってかつ前方端が矩形に形成される。

[0023] そしてまた、拘束バッグ部分 2の容積は、プレースメントバッグ部分 3の容積よりも大きく設定される。このように容積を、プレースメントバッグ部分 3よりも拘束バッグ部分 2 で大きくすることによつても、上記緩和手段として作用する。中間バッグ部分 4には図 1に示すように、第 1仕切り部材 12および第 2仕切り部材 13の内周縁に前後両端が縫合されて、プレースメントバッグ部分 3から拘束バッグ部分 2へのガスの流入を円滑化するスリーブ 17を設けるようにしてもょ、。

[0024] プレースメントバッグ部分 3の後方側部 9や中間バッグ部分 4は、ガスが流入して膨張した際に、それらのバッグ表面がたるみなくピンと張るように平坦な曲面で形成される。これに対し、拘束バッグ部分 2には、バッグ表面に沿う張力がプレースメントバッグ部分 3や中間ノッグ部分 4よりも小さくなるように緩和させる緩和手段として、たるみ B を形成するようにしてもよ、。

[0025] 図 3 (b)にあっては、たるみ Bは、前方側部 6を図 4に示すようにタック縫い 18することで形成されている。タック縫い 18によれば、拘束バッグ部分 2は、プレースメントバッグ部分 3や中間バッグ部分 4と同様の内圧を受けながらも、当該タック縫い 18による布地の重なり部分によってバッグ表面に沿う張力が緩和される。図 1にあっては、乗員と接触する部分となる前面部 5にも、タック縫い 18によるたるみ Bが形成されて、緩和手段が備えられている。

[0026] タック縫い 18としては、布地 19を左右に反復的に折り返すことで略一定の幅で布地 19を重ね合わせて襞状のタック 20を取り、これを拘束バッグ部分 2の前方側部 6の前後方向全体に亘つて形成したり（図 4 (a)参照）、布地 19を適宜箇所で部分的に畳み込むことで、前方側部 6の前後方向で部分的にタック 20をとつたり（図 4 (b)参照）、隣り合う畳込みを反対方向にしてタック 20を取ったり（図 4 (c)参照）、畳込みによる折り返しを反対側からの畳込みで挟み込んでタック 20を取ったり（図 4 (d)参照）するなど、周知の種々の縫製を採用することができる。縫製により布地 19の重なり部分を形成することによってたるみ Bを与えるという意味では、図 5に示すように皺を寄せる縫製であるギャザー縫い 21であっても良い。縫製に限らず、マジックテープ (登録商標）やボタンで仮固定して皺を形成するようにしてもよ!ヽ。

[0027] また、緩和手段としては、拘束バッグ部分 2のバッグ素材を、伸縮性を発揮するストレツチ素材 22を採用することで構成してもよい。このストレッチ素材 22に上記たるみ B を形成するようにして、これらを組み合わせてもよい。図 6〜図 9には、ストレッチ素材 22についていくつかの例が示されている。これらストレッチ素材 22については、ガスを密封できるだけの密度を有する布地 19 (通常のエアバッグ素材でよい）を表面に重ね合わせて構成する。また、ある規定値を境として、それよりも拘束バッグ部分 2内部のガス圧力が小さいときには伸びが少なく、規定値を超えるとガス圧力があまり上昇しなくても大きく伸び、その後次第に伸びが少なくなるような特性を備えることが好ましい。

[0028] 図 6に示したストレッチ素材 22は、伸縮性を発揮する繊維材を用いてハ-カム状に編成した網目材 23 (図 6 (a)参照）と、通常のエアバッグに用いられる伸縮性のない布材 19とから構成される。網目材 23に伸縮性のない布地 19を被せ、この際、網目材 23の伸張度合、に合わせて布地 19にゆとりを持たせて（図 6 (b)参照）、両者を適宜ピッチで縫合 24することで作製される（図 6 (c)参照)。これにより、当該ストレッチ素材 22は、布地 19のゆとり分に応じて、布地 19が網目材 23に接する程度にまで伸張する（図 6 (a)および (d)参照)。

[0029] 図 7に示したストレッチ素材 22は、高密度に折り込んだ織物 25と、ストレッチ素材 2 2の厚さ方向に配列されて三次元形態を保つ縦繊維 26とから構成される。縦繊維 26 をストレッチ素材 22の厚さ方向両側力も織物 25で挟み込み、さらに織物 25の表裏面に、斜め方向の繊維 27と縦方向の補強繊維 28でノヽ-カム状形態に縫製して作製される（図中、（a)は平面図、（b)は（a)中、 C C線矢視図である）。図 8は、図 7に示したストレッチ素材 22の変形例で、斜め方向の繊維 27と縦方向および横方向の補強繊維 28で、八角形状の形態に縫製したものである。図 9も、図 7に示したストレッチ素材 22の変形例で、十字形状に縫製した繊維 27の隅角部間に補強繊維 28を縫製したものである（図中、（a)は平面図、（b)は（a)中、 D— D線矢視図である)。

[0030] 第 1実施形態に力かる乗員拘束用エアバッグの作用を、図 10を用いて説明する。

図 10には、ステアリングホイール 29中央のホーンボタン部分 30に組み込んだ場合の運転席の自動車用エアバッグ装置において、乗員拘束用エアバッグ 1が展開膨張した状態が示されている。図中、上半分に第 1実施形態の場合が示されているとともに、下半分に従来の場合が示されている。従来の場合にあっては、ベンチレーシヨンホール aでエアバッグ b内のガスの圧力をコントロールしていて、エアバッグ bには隅々まで同じガス圧力が作用して、全体が万遍なく一様な張りで膨張し、これによつて乗員が拘束される。この際、エアバッグ bに突っ込んだ乗員 cが直接接触する部分やその周辺ではエアバッグ bのバッグ表面の張力 dが高まり、この張力 dが乗員 cを押し返す力として作用し、想定した以上の乗員拘束力が発生して、乗員障害値が高まってしまう。

[0031] 第 1実施形態に力かる乗員拘束用エアバッグ 1では、拘束バッグ部分 2とプレースメントバッグ部分 3とが、単一のバッグ内部をガス通孔 14付きの仕切り部材 12, 13でガスの導入方向に区分けして、直列配置されていて、インフレータ 7で発生し導入されるガスの圧力によってまずプレースメントバッグ部分 3が展開膨張し、その後、中間バッグ部分 4の第 1および第 2仕切り部材 12, 13のガス通孔 14を介して導入されるガスの圧力によって拘束バッグ部分 2が膨張展開する。膨張状態におけるガス圧力は、ベンチレーシヨンシステム 31によってコントロールされる。プレースメントバッグ部分 3 および中間バッグ部分 4は、ガスの圧力によってそれらのノッグ表面がたるみなくピンと張るように膨張する。これにより、プレースメントバッグ部分 3や中間ノッグ部分 4は、拘束バッグ部分 2の展開位置を的確に位置づける。

[0032] 他方、拘束バッグ部分 2は、プレースメントバッグ部分 3等により位置づけられかっしつかりと支持された状態で、前面部 5が乗員 cと接触して拘束力を発生する。拘束バッグ部分 2には、乗員 cに対する拘束力発生時、当該拘束バッグ部分 2のバッグ表面に沿う張力を、プレースメントバッグ部分 3よりも拘束バッグ部分 2で小さくなるように緩和させる各種の緩和手段を備えているので、乗員 cを押し返す力を低減でき、乗員障害値を小さくして、適切な乗員 cの保護を保証することができる。すなわち、緩和手段として、拘束バッグ部分 2にたるみ Bを形成したので、プレースメントバッグ部分 3等と同一のガス圧力が作用しながらも、タック 20やギャザーなどのたるみ Bを、布地 19同士の摩擦に抗して押し広げる作用で、張力の一部を負担させて（図中、二点鎖線で示す)、バッグ表面に発生する張力を低減することができる。乗員 cと接触する前面部 5 のバッグ表面にもたるみ Bを形成したので、乗員 cとの接触部分に発生する張力も低減できる。

[0033] また、緩和手段として、拘束バッグ部分 2の内部にストラップ 16を張り渡したので、このストラップ 16により膨張した拘束バッグ部分 2のバッグ表面にたるみ Bを生じさせることができ、このたるみ Bによってバッグ表面の張力を低減することができる。また、緩和手段として、拘束バッグ部分 2のバッグ素材をストレッチ素材 22としたので、ピンと張ろうとするバッグ表面を当該ストレッチ素材 22の伸縮性によって押さえ込むことができ、これによりバッグ表面に沿う張力を低減することができる。

[0034] さらに、緩和手段として、プレースメントバッグ部分 3の外形形態に対し、拘束バッグ部分 2の外形形態 Aを異ならせるようにしたので、乗員 cの体格や位置、さらには突つ込み状態に対応しつつ、拘束バッグ部分 2にゆとりを持たせることができ、このゆとり部分により張力を緩和させてその低減を図ることができる。また、緩和手段として、プレースメントバッグ部分 3の容積に対して、拘束バッグ部分 2の容積を大きく形成したことにより、これによつても拘束バッグ部分 2にゆとりを持たせて、張力を低減することができる。

[0035] 図 11〜図 17には、上記第 1実施形態の変形例が示されている。図 11の変形例では、円筒形の拘束バッグ部分 2の前方側部 6と前面部 5との縫合箇所において、前面部 5の外周縁に折り返し部 32を形成し、この折り返し部 32を、解除可能に前方側部 6 に対して適宜ピッチ Eで千鳥掛け 33することで構成されている（図中、（a)は斜視図、 (b)は要部拡大図)。この変形例では、乗員拘束時に発生する張力で千鳥掛け 33を解除させることで、張力を消費させてその低減を図ることができるようになっている。図 12の変形例は、プレースメントバッグ部分 3に対して外形形態 Aを異ならせた拘束バッグ部分 2の前方側部 6と前面部 5との縫合箇所にぉ、て、前面部 5の外周縁に折り返し部 32を形成し、この折り返し部 32を前方側部 6に対し緩く縫製 34したもので、バッグ表面に沿う張力で緩い縫製 34を切断させることで、張力を消費させてその低減を図るようにしたものである（図中、（a)は斜視図、（b)は要部拡大図）。

[0036] 図 13の変形例は、図 4 (a)に示したタック縫い 18と同様である力縫製を緩くしたもので、このように縫製を緩くすれば、縫製箇所を含めてタック 20を押し広げていく過程で張力を消費させることができて、効果的に張力を低減することができる。図 14は、タック 20を斜め向きにしたもので、前方側部 6の面積が限られたものであっても、布地 19の重ね合わせ面積を広げることができ、布地 19同士の重ね合わせ面での摩擦力を大きくして、これによつても張力を低減することができる。図 15は、前方側部 6にその周方向に沿って、前後方向一対のタック 20を形成したものである。各タック 20は、部分的なタック縫い 18 (図中、縫製箇所 Fで示す）によって保持され、縫製されない部分を張力で押し広げさせて、これにより張力を低減できるようになつている。縫製箇所 Fは各タック 20で異なる位置とされ、拘束バッグ部分 2が偏ることなぐ全体的に一様に前後方向に膨張するようになされて、乗員拘束性能を阻害しな、ようになって、る。

[0037] 図 16は、ストレッチ素材 22の適用に関するもので、瓶様の拘束バッグ部分 2の前面部 5と前方側部 6との接合箇所に、環状にした帯状ストレッチ素材 22を適用し、このストレツチ素材 22の上に、ストレッチ素材 22の伸張度合いに合わせてゆとりを持たせて布材 35を被せ、これら両者を前面部 5と前方側部 6とに縫合したものである。ストレツチ素材 22により張力を吸収することができる。図示例のように、当該構成を前面部 5 に適用してもよいことはもちろんである（図中、（a)は斜視図、（b)は（a)中 G部拡大図 ) o図 17は、拘束バッグ部分 2およびプレースメントバッグ部分 3に適用可能な各種の外形形態の平断面図（図中、（a)〜(m)参照)である。これらを様々に組み合わせることで、使用箇所や状況に応じて、各種の形態のものを形成することができる。

[0038] 図 18には、本発明にかかる乗員拘束用エアバッグ 1の第 2実施形態が示されている。第 2実施形態は、プレースメントバッグ部分 3と拘束バッグ部分 2とを直列配置した第 1実施形態と異なり、拘束バッグ部分 2とプレースメントバッグ部分 3とは、拘束バッグ部分 2の外側を取り囲んでプレースメントバッグ部分 3が環状に設けられて、ガスの導入方向に並列配置される。第 2実施形態の乗員拘束用エアバッグ 1もおおよそ全体が布地で形成される。

[0039] 図示するように、拘束バッグ部分 2は、前面 5が密閉され後方端が開放された中空筒体状に形成される。プレースメントバッグ部分 3は、インフレータ 7と接合される後方端力拘束バッグ部分 2の前面 5へ向かって延出され、拘束バッグ部分 2の略前面 5 位置で内側に折り返された折り返し部 36が拘束バッグ部分 2の後方端に縫合されて形成され、これにより拘束バッグ部分 2の外周を取り囲んで環状に形成されたウォール 37を備える。ウォール 37の前端部 37a内周長は、拘束バッグ部分 2の前面縁 2aの外周長よりも短く設定される。

[0040] プレースメントバッグ部分 3の後方端には、インフレータ 7が装着される開口部 10と、開口部 10周りに配置されてインフレータ 7と固定されるリング状の取付具 11が設けられる。折り返し部 36と拘束バッグ部分 2の後方端との縫合部分には、仕切り部材 12 が縫合して設けられる。仕切り部材 12は、中央にガス通孔 14を有するリング状に形成される。このガス通孔 14の大きさを適宜に設定することにより、ウォール 37の展開膨張速度と拘束バッグ部分 2の展開膨張速度が調節される。

[0041] 拘束バッグ部分 2の前面 5と仕切り部材 12との間には、上記第 1実施形態と同様に、緩和手段として複数のストラップ 16が設けられる。プレースメントバッグ部分 3は第 1 実施形態と同様に、膨張した際に、ノッグ表面がたるみなくピンと張るように平坦な曲面で形成される。これに対し、拘束バッグ部分 2には第 1実施形態と同様な手法'構造で、たるみ Bが形成される。緩和手段として、第 1実施形態のストレッチ素材 22を採用してもよい。また、プレースメントバッグ部分 3の容積に対し、拘束バッグ部分 2の容積を大きく設定して緩和手段を確保するようにしてもょ、。

[0042] 第 2実施形態に力かる乗員拘束用エアバッグ 1の作用を、図 18を用いて説明する。

第 2実施形態にあっても、ステアリングホイール 29中央のホーンボタン部分 30に組み込んだ場合の運転席の自動車用エアバッグ装置において、乗員拘束用エアバッグ 1 が展開膨張した状態が示されている。第 2実施形態にかかる乗員拘束用エアバッグ 1 では、拘束バッグ部分 2とプレースメントバッグ部分 3とは、拘束バッグ部分 2の外側を取り囲んでプレースメントバッグ部分 3のウォール 37が環状に設けられて、ガスの導入方向に並列配置されて、て、インフレータ 7で発生し導入されるガスの圧力によつてプレースメントバッグ部分 3と拘束バッグ部分 2の両者がほぼ同時に展開膨張する。ガス通孔 14の大きさの設定や、拘束バッグ部分 2の容積をプレースメントバッグ部分 3よりも大きめにするなどして、拘束バッグ部分 2よりもプレースメントバッグ部分 3の膨張動作が僅かに先行して完了することが好ましい。膨張状態におけるガス圧力は、ベンチレーシヨンシステム 31によってコントロールされる。

[0043] プレースメントバッグ部分 3はウォール 37も含めて、ガスの圧力によってバッグ表面がたるみなくピンと張るように膨張する。これにより、プレースメントバッグ部分 3は、そのウォール 37等によって拘束バッグ部分 2の展開位置を的確に位置づける。他方、拘束バッグ部分 2は、プレースメントバッグ部分 3により位置づけられかっしつ力りと支持された状態で、前面 5が乗員 cと接触して拘束力を発生する。

[0044] 拘束バッグ部分 2には、乗員 cに対する拘束力発生時、当該拘束バッグ部分 2のバッグ表面に沿う張力を、プレースメントバッグ部分 3よりも小さくなるように緩和させる各種の緩和手段を備えているので、乗員 cを押し返す力を低減でき、乗員障害値を小さくして、適切な乗員 cの保護を保証することができる。すなわち、緩和手段として、拘束バッグ部分にたるみ Bを形成したので、プレースメントバッグ部分 3と同一のガス圧力が作用しながらも、タック 20やギャザーなどのたるみ Bを、布地同士の摩擦に抗して押し広げる作用で張力の一部を負担させて、バッグ表面に発生する張力を低減することができ、図中破線 Hで示した自然な膨張状態に対し、図中実線 Iで示したクッシヨン性を発揮する乗員拘束状態とすることができる。

[0045] 乗員 cと接触する前面 5のノッグ表面にもたるみ Bを形成すれば、乗員 cとの接触部分に発生する張力も低減できる。また、緩和手段として、拘束バッグ部分 2の内部にストラップ 16を張り渡したので、このストラップ 16により膨張した拘束バッグ部分 2のバッグ表面にたるみ Bを生じさせることができ、ノッグ表面の張力を低減することができる。また、緩和手段として、拘束バッグ部分 2のバッグ素材をストレッチ素材 22とすれば、これによつてもノッグ表面に沿う張力を低減することができる。また、緩和手段として、プレースメントバッグ部分 3の容積に対して、拘束バッグ部分 2の容積を大きく形成することにより、拘束バッグ部分 2にゆとりを持たせることができ、張力を低減することがでさる。 [0046] さらに、拘束バッグ部分 2の外周を取り囲んで環状に形成されたウォール 37の前端部 37aの内周長を、拘束バッグ部分 2の前面縁 2aの外周長よりも短く設定したので、拘束バッグ部分 2の前面 5の大きさよりも窄まった状態で膨張を完了するウォール 37 の前端部 37aによって、拘束バッグ部分 2の前面縁 2aの外方への膨張を押さえ込んで、拘束バッグ部分 2の前面 5を周囲力も圧縮することができ、これにより拘束バッグ部分 2の前面 5にたるみ Bを生じさせて、張力を低減させることができる。また拘束バッグ部分 2を取り囲むウォール 37を、ガス圧力が作用するバッグ状としたので、ウォール 37に高い剛性を確保することができ、拘束バッグ部分 2をプレースメントバッグ部分 3 で確実に包囲することができる。

[0047] 図 19〜図 31には、上記第 2実施形態の変形例が示されている。図 19および図 20 に示した変形例では、プレースメントバッグ部分 3の円環状のウォール 37が、円筒体状の拘束バッグ部分 2の周方向に適宜に配列したエレメント 38を順次互いに接合することで構成されている。このようにすれば、いずれかのエレメント 38の展開膨張作用に不具合があっても、おおよそのウォール 37を形成することができる。また、仕切り部材 12とプレースメントバッグ部分 3の後方端との間、並びに各エレメント 38の基端部に追カ卩のガス通孔 14付きの仕切り部材 13aが設けられている。この変形例では、ガス通孔 14は、多数の細孔で形成されている。さらにウォール 37を構成するエレメント 38内には適宜に、エレメント 38の膨張形態をコントロールする緩和手段としてのストラップ 39が設けられている。図 21は、拘束バッグ部分 2の前面 5にたるみ Bを形成したものである。

[0048] 図 22および図 23に示す変形例は、図 19および図 20に示した変形例に対して、異なる形態で組み立てられる乗員拘束用エアバッグ 1である。拘束バッグ部分 2の側部 6を前面 5へ向かって折り返した折り返し部 40を、ウォール 37の前端部 37aと縫合して接合するようにしている。このようにしても、プレースメントバッグ部分 3のウォール 3 7と拘束バッグ部分 2とをガスの導入方向に並列配置した形態とすることができる。折り返し部 40には、拘束バッグ部分 2の周方向に適宜間隔を隔てて、仕切り部材 12と結合される緩和手段としてのストラップ 41が設けられている。

[0049] 図 24および図 25に示す変形例は、図 19および図 20に示した変形例に対して、ェレメント 38の形態を変更したものである。エレメント 38の内側面には U字状の切り込み 42が形成され、エレメント 38は、切り込み 42の後方端が縫合により封鎖され、前方端が拘束バッグ部分 2の側部 6に縫合して接合される。拘束バッグ部分 2の側部 6が、当該拘束バッグ部分 2内方とウォール 37とを仕切り、これによりガスがウォール 37と拘束バッグ部分 2とに導入されるようになっている。

[0050] 図 26に示す変形例は、拘束バッグ部分 2の側部 6に V字状のタック 20を形成したものである。拘束バッグ部分 2の前面 5には、リング状の補強材 43が縫合して取り付けられている。図 27および図 28に示す変形例は、図 26に示した変形例の拘束バッグ部分 2の側部 6に、前後方向に複数のギャザー 21を形成したものである。また、仕切り部材 12とリング状補強材 43との間に張り渡して、ストラップ 16が設けられている。これにより、リング状補強材 43を利用して前面 5に十分にたるみ Bを形成させることができる。図 29に示す変形例は、直方体状の拘束バッグ部分 2の各辺に沿ってエレメント 38を配列して、乗員拘束用エアバッグ 1の全体形状を、円筒体状から直方体状に変更したものである。図 30には、図 29と同様に直方体状に形成され、ダッシュパネルから展開膨張される助手席用の乗員拘束用エアバッグ 1の一例が示されている。プレースメントバッグ部分 3のウォール 37の断面形状は、円形や四角形などの多角形、台形や楕円形など、いずれの形状を採用してもよい。

[0051] 図 31および図 32には、本発明に力かる乗員拘束用エアバッグ 1の第 3実施形態が示されている。図示例にあっては、全体が直方体形状に形成された乗員拘束用エアノッグ 1が示されている。第 3実施形態は基本的には、導入されるガスの圧力によつて膨張展開し、乗員と接触して拘束力が発生する拘束バッグ部分 2と、拘束バッグ部分 2の周囲を取り囲んで設けられ、展開膨張した拘束バッグ部分 2に圧縮力を付加して、バッグ表面に沿う張力を小さくするように緩和させる筒状部材 44とを備えて構成される。プレースメントバッグ部分 3と拘束バッグ部分 2とは、一枚のガス通孔 14付きの仕切り部材 12を介して接合されて構成される。

[0052] 具体的には、拘束バッグ部分 2には、その側部 6から前面 5に向力つて折り返された折り返し部 40が形成され、また仕切り部材 12が縫合されたプレースメントバッグ部分 3は、その前方端が拘束バッグ部分 2の前面 5まで延長され、この前方端と折り返し部 40とが縫合される。拘束バッグ部分 2の外回りを囲繞する部分が筒状部材 44として機能する。筒状部材 44の布地は、乗員拘束時における拘束バッグ部分 2の形態を適切に維持できるように、高強度のものを使用することが望ましい。折り返し部 40と仕切り部材 12との間には、ストラップ 41が設けられる。

[0053] 第 3実施形態に力かる乗員拘束用エアバッグ 1の作用を説明すると、インフレータ 7 で発生し導入されるガスの圧力によってプレースメントバッグ部分 3と拘束バッグ部分 2が展開膨張する。拘束用バッグ部分 2は、外側の筒状部材 44により圧縮力が付カロされてその膨張作用が制限されることとなり、これによりたるみ Bが生じるなどして、バッグ表面の張力を低減することができる。乗員と接触する前面 5のバッグ表面に別途たるみ Bを形成すれば、乗員との接触部分に発生する張力も低減できる。さらに、筒状部材 44の前端部 44aの周長を、拘束バッグ部分 2の前面縁 2aの外周長よりも短く設定すれば、拘束バッグ部分 2の前面 5の外方への膨張を適切に押さえ込んで、拘束バッグ部分 2の前面 5を周囲から十分に圧縮することができ、これにより拘束バッグ部分 2の前面 5にたるみ Bを生じさせて、張力を低減させることができる。

[0054] 図 33〜図 37には第 3実施形態の変形例として、筒状部材 44が示されている。この変形例では、プレースメントバッグ部分 3の一部ではなぐ独立した筒状部材 44を拘束バッグ部分 2に被せるようにしている。従って、プレースメントバッグ部分 3は省略してもよい。筒状部材 44は布製で、図 34に示すように畳み込み可能な円筒体状に形成される。筒状部材 44の前端縁 44aには、ループ部分 45が形成されるカゝ、もしくはガイドリング 46付きの線状部材 47が設けられ、図 35および図 36に示すようにこれらループ部分 45もしくはガイドリング 46に挿通して、筒状部材 44の前端部 44aを拡張可能に窄める紐 47が設けられ、これにより展開制限手段が構成される。紐 47には、ループ部分 45やガイドリング 46からの抜脱を防止するストッノ 48が設けられる。紐 4 7は、拘束バッグ部分 2の前面 5の前面縁 2aの外周長よりも短く設定される。この紐 4 7を引き締めれば、筒状部材 44の前端部 44aが窄まるようになっている。

[0055] このように構成した筒状部材 44を拘束バッグ部分 2に覆い被せ、紐 47を引き締めて収納状態とする。拘束バッグ部分 2の膨張時には、筒状部材 44の前端部 44aを引き締めている紐 47が、拘束バッグ部分 2の膨張に伴って緩み、筒状部材 44を確実に展開させることができる。従って、拘束バッグ部分 2の膨張作用を阻害することはない。紐 47が緩み切った状態では、それ以上に拘束バッグ部分 2が膨張することは規制され、これにより拘束バッグ部分 2に圧縮力を付加させてたるみ Bなどが生じさせることができ、バッグ表面の張力を低減することができる。

図面の簡単な説明

[図 1]本発明にかかる乗員拘束用エアバッグの好適な第 1実施形態の概略全体構成を示す側断面図である。

[図 2]図 1に示した乗員拘束用エアバッグの分解斜視図である。

[図 3]本発明にかかる乗員拘束用エアバッグの拘束バッグ部分に適用可能な外形形態の説明図である。

[図 4]本発明にかかる乗員拘束用エアバッグに適用可能なタックの各種例の説明図である。

[図 5]本発明にかかる乗員拘束用エアバッグに適用可能なギャザーの一例を示す斜視図である。

[図 6]本発明にかかる乗員拘束用エアバッグに適用可能なストレッチ素材の一例の説明図である。

[図 7]本発明にかかる乗員拘束用エアバッグに適用可能なストレッチ素材の他の例の説明図である。

[図 8]本発明にかかる乗員拘束用エアバッグに適用可能なストレッチ素材の他の例を示す平面図である。

[図 9]本発明に力かる乗員拘束用エアバッグに適用可能なストレッチ素材の他の例の説明図である。

[図 10]本発明にかかる乗員拘束用エアバッグの第 1実施形態における展開膨張状態の説明図である。

[図 11]本発明にかかる乗員拘束用エアバッグの第 1実施形態の変形例であって、拘束バッグ部分の説明図である。

[図 12]本発明にかかる乗員拘束用エアバッグの第 1実施形態の他の変形例の説明図である。圆 13]本発明にかかる乗員拘束用エアバッグの第 1実施形態の他の変形例であって、拘束バッグ部分を示す斜視図である。

圆 14]本発明にかかる乗員拘束用エアバッグの第 1実施形態の他の変形例であって、拘束バッグ部分を示す斜視図である。

圆 15]本発明にかかる乗員拘束用エアバッグの第 1実施形態の他の変形例であって、拘束バッグ部分を示す斜視図である。

圆 16]本発明にかかる乗員拘束用エアバッグの第 1実施形態の他の変形例であって、拘束バッグ部分の説明図である。

圆 17]本発明にかかる乗員拘束用エアバッグの第 1実施形態における拘束バッグ部分やプレースメントバッグ部分に適用可能な断面形状の各種例の説明図である。圆 18]本発明にかかる乗員拘束用エアバッグの好適な第 2実施形態の概略構成を示す側断面図である。

圆 19]本発明にかかる乗員拘束用エアバッグの第 2実施形態の変形例を示す側断面図である。

[図 20]図 19に示した乗員拘束用エアバッグの斜視図である。

圆 21]本発明にかかる乗員拘束用エアバッグの第 2実施形態の他の変形例を示す斜視図である。

圆 22]本発明にかかる乗員拘束用エアバッグの第 2実施形態の他の変形例であって、拘束バッグ部分の斜視図である。

[図 23]図 22に示した乗員拘束用エアバッグの側断面図である。

圆 24]本発明にかかる乗員拘束用エアバッグの第 2実施形態の他の変形例であって

、プレースメントバッグ部分のウォールの斜視図である。

[図 25]図 24に示した乗員拘束用エアバッグの側断面図である。

圆 26]本発明にかかる乗員拘束用エアバッグの第 2実施形態の他の変形例であって

、拘束バッグ部分の斜視図である。

圆 27]本発明にかかる乗員拘束用エアバッグの第 2実施形態の他の変形例であって、拘束バッグ部分の斜視図である。

[図 28]図 27に示した乗員拘束用エアバッグの破断斜視図である。 [図 29]本発明にかかる乗員拘束用エアバッグの第 2実施形態の他の変形例を示す斜視図である。

[図 30]本発明にかかる乗員拘束用エアバッグの第 2実施形態の他の変形例を示す斜視図である。

[図 31]本発明にかかる乗員拘束用エアバッグの好適な第 3実施形態を示す斜視図である。

[図 32]図 31に示した乗員拘束用エアバッグの側断面図である。

[図 33]本発明にかかる乗員拘束用エアバッグの第 3実施形態の変形例であって、筒状部材を示す斜視図である。

[図 34]図 33に示した筒状部材の折り畳み状態を示す斜視図である。

[図 35]図 33に示した筒状部材の要部拡大斜視図である。

[図 36]図 33に示した筒状部材に適用可能な展開制限手段の他の例を示す要部拡大斜視図である。

[図 37]図 33に示した乗員拘束用エアバッグの展開状態を示す要部拡大側断面図である。

符号の説明

1 乗員拘束用エアバッグ

2 拘束バッグ部分

3 プレースメントバッグ部分

5 拘束バッグ部分の前面部

12, 13 仕切り部材

14 ガス通孔

16, 39, 41 ストラップ

22 ストレッチ素材

44 筒状部材

45 ループ部分

47 紐

B たるみ

Claims

請求の範囲

[1] 導入されるガスの圧力によって膨張展開し、乗員と接触して拘束力が発生する拘束バッグ部分と、

導入されるガスの圧力によって展開膨張し、上記拘束バッグ部分の展開位置を位置づけるプレースメントバッグ部分と、

上記拘束バッグ部分に備えられ、バッグ表面に沿う張力を、上記プレースメントバッグ部分よりも該拘束バッグ部分で小さくなるように緩和させる緩和手段とを備えたことを特徴とする乗員拘束用エアバッグ。

[2] 前記拘束バッグ部分と前記プレースメントバッグ部分とは、単一のバッグ内部をガス通孔付きの仕切り部材でガスの導入方向に区分けして、直列配置されることを特徴とする請求項 1に記載の乗員拘束用エアバッグ。

[3] 前記拘束バッグ部分と前記プレースメントバッグ部分とは、該拘束バッグ部分の外側を取り囲んで該プレースメントバッグ部分が環状に設けられて、ガスの導入方向に並列配置されることを特徴とする請求項 1に記載の乗員拘束用エアバッグ。

[4] 前記緩和手段が、前記拘束バッグ部分に形成されたたるみであることを特徴とする請求項 1〜3いずれかの項に記載の乗員拘束用エアバッグ。

[5] 前記たるみが、乗員と接触する部分のノッグ表面に形成されることを特徴とする請求項 4に記載の乗員拘束用エアバッグ。

[6] 前記緩和手段が、前記拘束バッグ部分のバッグ素材をストレッチ素材とすることによつて形成されることを特徴とする請求項 1〜5いずれかの項に記載の乗員拘束用エアノッグ。

[7] 前記緩和手段が、前記拘束バッグ部分の内部に張り渡されたストラップであることを特徴とする請求項 1〜6いずれかの項に記載の乗員拘束用エアバッグ。

[8] 前記緩和手段が、前記プレースメントバッグ部分の容積に対して、前記拘束バッグ部分の容積を大きくする手段によって形成されることを特徴とする請求項 1〜7いずれかの項に記載の乗員拘束用エアバッグ。

[9] 前記緩和手段が、前記プレースメントバッグ部分の外形形態に対し、前記拘束バッグ部分の外形形態を異ならせる手段によって形成されることを特徴とする請求項 1〜 8いずれかの項に記載の乗員拘束用エアバッグ。

[10] 前記プレースメントバッグ部分の先端部内周長力前記拘束バッグ部分の先端部外周長よりも短く設定されることを特徴とする請求項 3〜9いずれかの項に記載の乗員拘束用エアバッグ。

[11] 導入されるガスの圧力によって膨張展開し、乗員と接触して拘束力が発生する拘束バッグ部分と、

上記拘束バッグ部分の周囲を取り囲んで設けられ、膨張展開した該拘束バッグ部分に圧縮力を付加して、バッグ表面に沿う張力を小さくするように緩和させる筒状部材とを備えたことを特徴とする乗員拘束用エアバッグ。

[12] 前記筒状部材の先端部には、これを拡張可能に窄める展開制限手段が設けられることを特徴とする請求項 11に記載の乗員拘束用エアバッグ。