[go: up one dir, main page]

JP2000122314A - 電子写真装置及びプロセスカートリッジ - Google Patents

電子写真装置及びプロセスカートリッジ

Info

Publication number
JP2000122314A
JP2000122314A JP10298400A JP29840098A JP2000122314A JP 2000122314 A JP2000122314 A JP 2000122314A JP 10298400 A JP10298400 A JP 10298400A JP 29840098 A JP29840098 A JP 29840098A JP 2000122314 A JP2000122314 A JP 2000122314A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
photoreceptor
photosensitive member
group
electrophotographic
charging
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP10298400A
Other languages
English (en)
Inventor
Shoji Amamiya
昇司 雨宮
Akio Maruyama
晶夫 丸山
Hironori Uematsu
弘規 植松
Michiyo Sekiya
道代 関谷
Hiroyuki Tanaka
博幸 田中
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Canon Inc filed Critical Canon Inc
Priority to JP10298400A priority Critical patent/JP2000122314A/ja
Publication of JP2000122314A publication Critical patent/JP2000122314A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Photoreceptors In Electrophotography (AREA)
  • Electrostatic Charge, Transfer And Separation In Electrography (AREA)
  • Control Or Security For Electrophotography (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 交流電圧を直流電圧に重畳した接触帯電装置
を用いて、樹脂を表面層とした電子写真感光体に繰り返
し帯電を行っても、帯電性の低下、感度の変化、表面層
の摩耗を抑えることのできる電子写真装置及びプロセス
カートリッジを提供することである。 【解決手段】 電子写真感光体、帯電手段、露光手段、
現像手段を備えた電子写真装置において、帯電が交流電
圧に直流電圧を重畳した電圧を印加する接触帯電装置に
より行われ、導電性支持体上に感光層を有する感光体の
表面層が、下記構造式で示されるP−フェニレンジアミ
ン化合物を含有し、感光体の回転速度が90mm/se
c以上であることを特徴とする電子写真装置及びプロセ
スカートリッジ。 【化1】

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、導電性支持体上に
感光層を有する電子写真感光体において、電子写真感光
体を備えた電子写真装置及びプロセスカートリッジに関
する。
【0002】
【従来の技術】近年、電子写真感光体として広く用いら
れている材料として、有機光導電材料がある。これは、
その無公害性や高生産性によるところが大きい。電子写
真感光体は、電気的特性や機械的特性等の電子写真に要
求される諸特性を満足するために、電荷発生層と電荷輸
送層を分離し、積層した機能分離型の感光体が広く用い
られる。
【0003】感光体に求められる電子写真特性とは、電
子写真プロセスに応じた所要の感度、電気特性及び光学
特性等であるが、このような特性の繰り返し使用安定性
も当然重要である。つまり繰り返し使用される感光体
は、支持体より最も隔離する表面層にコロナ帯電、画像
露光、トナー現像、紙上転写、クリーニングといった電
子写真プロセスに応じた、電気的や機械的ストレスを受
けなければならず、それら要因に対する耐久性が要求さ
れる。
【0004】電気的ストレスとは、具体的にはコロナ帯
電時に発生するオゾンによる表面の劣化や光感度変動等
を指しており、機械的ストレスとはクリーニング等で表
面が摺擦され、磨耗削れや傷が発生することを示してい
る。最近では、低オゾン、低電力、装置のコンパクト化
等の利点から、接触帯電装置すなわち感光体表面に直
接、帯電部材を接触させ電圧を印加することで感光体表
面を帯電する方式の装置が特開昭57−17826号公
報、特開昭58−40566号公報等で提案され、広く
使用されている。
【0005】この系における帯電は、帯電部材と感光体
の間に1〜2KV程度の電圧を印加し、帯電部材と感光
体の間に生じる微小空隙での放電により行っている。従
って、ある放電開始電圧以上の電圧を帯電部材と感光体
との間に印加することで、感光体を帯電することが可能
となる。しかし、前記直流電圧のみを使用して感光体上
に帯電する方式では、帯電を行っている雰囲気の温度や
湿度の変化が、直接帯電部材の抵抗を変化させてしまう
ことと、感光体が繰り返し使用で削れ、感光体のキャパ
シタンス増加から、帯電電位を一定にするのが困難であ
った。
【0006】このため帯電の均一化を図るために、特開
昭63−149669号公報に開示してある、帯電電圧
に相当する直流電圧に交流電圧を重畳し、帯電を行う方
式が広く用いられる様になった。この交流電圧印加によ
り表面電荷数の平均化が行われ感光体表面電位は直流電
圧値に収束し、上記外部環境や容量変化に左右されずに
一定の帯電電位を得ることができる様になった。
【0007】上記接触帯電方式においては、帯電部材と
して弾性導電ローラが装置の安定性や安全性から良く用
いられる。先記した様に、帯電ローラと感光体の間に生
じる微小空隙での放電により帯電を行っているため、オ
ゾンの発生量は少なく、低電力での帯電を可能にしてい
る。
【0008】しかし、この帯電方式においても本質的な
帯電機構は変わらず、帯電部材から感光体への放電現象
を利用して帯電を行っているので、微量のオゾンは発生
する。また、この系においては微小空間を利用した放電
であるため、全体のオゾン濃度は少ないが、放電が起こ
っている微小空間でのオゾン濃度は、非常に高いものと
なっており、感光体表面が高濃度オゾンで受けるダメー
ジという意味ではコロナ放電以上のものとなる。更に、
帯電均一化のために交流電圧を重畳した帯電方式におい
ては、放電電流量が更に大きくなり、オゾン発生量の増
加や感光体のさらなるオゾン劣化が問題となっている。
【0009】一般に接触帯電方式を従来の機能分離型有
機感光体に適用した場合、繰り返し使用することによっ
て、帯電性の低下、感度の変化、電荷輸送層の摩耗を引
き起し、コロナ帯電方式と比較して感光体の寿命が極端
に短くなる。従来、これらの原因は、バインダー樹脂中
に低分子の電荷輸送材料が分散された電荷輸送層におい
ては、接触帯電時に局所的に直接電荷が流れるため、感
光体表面だけでなく内部までストレスを受け、また直流
電圧だけでなく交流電圧を作用させる方式では、更に深
層にまで電荷輸送材料とバインダー樹脂の劣化が促進さ
れることによるものと考えられてきた。
【0010】しかし、本発明者らは接触帯電方式による
感光層の劣化は、感光層を流れる電荷によるストレスに
よるものでは無く、高濃度オゾンに被曝した感光層の物
性変化が主原因であることを見いだした。つまり、先記
したような有機光導電材料を用いた場合で、特に交流電
圧を重畳した接触帯電方式によるオゾンでのダメージは
顕著であり、繰り返し使用時の感光層劣化が更に大きく
なるという問題があった。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、交流
電圧を直流電圧に重畳した接触帯電装置を用いて、樹脂
を表面層とした電子写真感光体に繰り返し帯電を行って
も、帯電性の低下、感度の変化、表面層の摩耗を抑える
ことのできる電子写真装置及びプロセスカートリッジを
提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明に従って、電子写
真感光体と、感光体を帯電させる帯電手段、帯電した感
光体に対し像露光を行い静電潜像を形成する像露光手
段、及び静電潜像が形成された感光体に対しトナーで現
像する現像手段を備えた電子写真装置において、帯電が
交流電圧に直流電圧を重畳した電圧を印加する接触帯電
装置により行われ、導電性支持体上に感光層を有する感
光体の表面層が、下記構造式(1)で示されるP−フェ
ニレンジアミン化合物を含有し、感光体の回転速度が9
0mm/sec以上であることを特徴とする電子写真装
置及びプロセスカートリッジが提供される。
【0013】
【化4】
【0014】式中、R1及びR2は水素原子、置換もしく
は無置換のメチル基、エチル基、プロピル基等のアルキ
ル基、又は置換もしくは無置換のフェニル基、ナフチル
基、アンスリル基等のアリール基を示す。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て説明する。
【0016】従来、感光層の表面が接触帯電により劣化
するのを防止する目的で、種々の酸化防止剤を表面層に
添加する特開平5−22435号公報のような技術が開
示されている。これは、酸化防止剤のもつラジカル発生
抑制、ラジカル捕捉、過酸化物分解の機能を利用し、表
面層の酸化現象を抑制しようとしたものである。
【0017】しかし、本発明者らは酸化防止剤を表面層
に添加することだけでは交流電圧を重畳した直流電圧に
よる接触帯電系においての表面層の劣化、特に繰り返し
使用による電位変動を抑えるには不十分であることを種
々検討を行うことで確認した。
【0018】そして、更に検討を重ねることで表面層に
P−フェニレンジアミンを添加した電子写真感光体の回
転速度を90mm/sec以上の速度にすることで、交
流電圧を重畳した直流電圧による接触帯電系において、
繰り返し使用における帯電性の低下、感度の変化のよう
な電位変化を抑えることのできる電子写真装置を提供で
きることを見いだした。
【0019】ここで電子写真感光体の回転速度が90m
m/sec未満である場合は、繰り返し使用前後での電
位変化、特に感度変化は大きく、また他の酸化防止剤を
用いた場合は、プロセススピードが90mm/sec以
上であっても、繰り返し使用前後の電位変化は大きいた
め、本発明における表面層にP−フェニレンジアミンを
添加した電子写真感光体の回転速度を90mm/sec
以上の速度にする組合せのみが、上記効果を生みだすこ
とができた。
【0020】これは、繰り返し使用により感光体内部の
深層にまでオゾンが到達する前に、P−フェニレンジア
ミンが効率良くオゾンをトラップできることを示してい
ると考えられるが、それがプロセススピードとどの様な
相乗効果によって、繰り返し使用前後の電位変化を抑え
ることができたのかは、まだ解明されていない。
【0021】また、本発明においては、表面層の摩耗を
少なくする効果もあるが、その効果は酸化防止機能によ
る表面層の劣化抑制以上の効果があると考えられている
が、その詳細は未だ解明されていない。
【0022】本発明で使用するP−フェニレンジアミン
は、N−フェニル−N’−イソプロピル−p−フェニレ
ンジアミン、N,N−ジエチル−p−フェニレンジアミ
ン、N−フェニル−N’−エチル−2−メチル−p−フ
ェニレンジアミン、N−エチル−N−ヒドロキシエチル
−p−フェニレンジアミン、N,N’−ジフェニル−p
−フェニレンジアミン、N,N’−ジアリル−p−フェ
ニレンジアミン、N−フェニル−1,3−ジメチルブチ
ル−p−フェニレンジアミン、N,N’−ジ−2−ナフ
チル−p−フェニレンジアミン等を挙げることができ
る。
【0023】上記のP−フェニレンジアミン類の表面層
に対する含有量は、50重量%以下が好ましく、より好
ましくは0.1〜25重量%、更に好ましくは1〜10
重量%である。含有量が50重量%を超えるときには、
表面層としての機械的特性が低下する場合があるので好
ましくない。
【0024】本発明の電子写真感光体を製造する場合、
支持体としては支持体自体が導電性を有するもの、例え
ば、アルミニウム、アルミニウム合金、銅、亜鉛、ステ
ンレス、クロム、チタン、ニッケル、マグネシウム、イ
ンジウム、金、白金、銀、鉄等を用いることができる。
その他に、アルミニウム、酸化インジウム、酸化スズ、
金等を蒸着等によりプラスチック等の導電性支持体に被
膜形成し、導電層としたものや、導電性微粒子をプラス
チックや紙に混合したもの等を用いることができる。
【0025】導電性支持体と光導電層の中間に、注入阻
止機能と接着機能をもつ下引層を設けることもできる。
下引層は、カゼイン、ポリビニルアルコール、ニトロセ
ルロース、エチレン−アクリル酸コポリマー、ポリビニ
ルブチラール、フェノール樹脂、ポリアミド、ポリウレ
タン、ゼラチン等によって形成することができる。下引
層の膜厚は、好ましくは0.1μm〜10μm、より好
ましくは0.3μm〜3μmである。下引き層の塗工
は、浸漬コーティング、スプレーコーティング、又はロ
ールコーティング等の方法で行うことができる。
【0026】本発明においては、感光層は単一層型でも
電荷輸送層と電荷発生層が機能分離した積層構造を有し
ていてもよい。以下の説明は、積層型感光層について行
うものとする。
【0027】本発明の電子写真感光体において、電荷発
生層は電荷発生性の顔料を種々のバインダー樹脂に分散
することによって得られる。このような電荷発生層に使
用できる顔料としては、具体的には、スーダンレッド、
ダイアンブルー等のアゾ顔料、ピレンキノン、アントア
ントロン等のキノン顔料、キノシアニン顔料、ペリレン
顔料、インジゴ、チオインジゴ等のインジゴ顔料、アズ
レニウム塩顔料、各種の結晶系を有する銅フタロシアニ
ン顔料、チタニルフタロシアニン顔料等を使用すること
ができる。この他、セレン−ヒ素、アモルファスシリコ
ンといった無機材料からなる電荷発生層を使用してもよ
い。このような電荷発生層の膜厚は5μm以下であるこ
とが好ましく、0.05μm〜2μmの範囲で使用され
るのが最も好適である。
【0028】かかる電荷発生層は、電荷発生材料をバイ
ンダー樹脂及び溶剤と共にホモジナイザー、超音波、ボ
ールミル、振動ボールミル、サンドミル、アドライダ
ー、ロールミル、ペイントシェーカー等の方法で良く分
散し塗布、乾燥することによって形成される。この際、
電荷発生材料とバインダー樹脂との割合(重量部)は
1:5〜5:1が好ましく、1:2〜3:1であること
がより好ましい。
【0029】前述の電荷発生層の上に設けられる電荷輸
送層は、電荷輸送材料とバインダー樹脂によって形成さ
れる。このような電荷輸送性の材料としては、ビフェニ
レン、アントラセン、ピレン、フェナントレン等の多環
芳香族化合物、インドール、カルバゾール、オキサジア
ゾール、ピラゾリン等の含窒素環式化合物、トリアリー
ルアミン化合物、ヒドラゾン化合物、スチリル化合物等
を挙げることができる。
【0030】電荷輸送層は、これらの電荷輸送性材料を
バインダー樹脂に分散もしくは溶解して形成される。こ
のような樹脂としては、具体的には、ポリメチルメタク
リレート、スチレン−アクリル共重合体等のアクリル樹
脂、ポリスチレン、低分子量ポリプロピレン、スチレン
−ブタジエンゴム、エチレン−酢酸ビニル共重合体、塩
化ビニル、酢酸ビニル、及びそれらの共重合体、石油樹
脂、飽和アルキルポリエステル樹脂、ポリエチレンテレ
フタレート樹脂、ポリブチレンテレフタレート樹脂、ポ
リアリレート樹脂等の芳香族ポリエステル樹脂、ポリア
セタール、ポリカーボネート、ポリエーテルスルホン、
ポリスルホン、ポリフェニレンサルファイド、ポリエー
テルエーテルケトン等を挙げることができる。電荷輸送
材料及びバインダー樹脂は好適な溶媒に溶解あるいは分
散された後、膜厚好ましくは5μm〜40μm、より好
ましくは10μm〜30μmの電荷輸送層として塗布形
成される。
【0031】電荷輸送層は、前記の電荷輸送材料とバイ
ンダー樹脂を溶剤に溶解し、塗布形成される。電荷輸送
材料とバインダー樹脂との混合割合(重量部)は3:1
〜1:3の範囲であることが好ましく、特には2:1〜
1:2がより好ましい。その溶剤としては、トルエン、
キシレン、あるいはモノクロロベンゼン等の芳香族炭化
水素及び環状エーテル類、具体的にはテトラヒドロフラ
ン、テトラヒドロピラン、1,4−ジオキサン等の他、
ハロゲン化炭化水素類、ケトン化合物類を挙げることが
できる。
【0032】この溶液を塗布する方法としては、具体的
には浸漬塗布方法、スプレー塗布方法、ロールコーティ
ング法、グラビアコーティング法等が知られている。い
ずれの方法にせよ、所望の感光体を効率良く製造できる
ものが好適である。例えば、ドラム状電子写真感光体を
効率的にかつ精度良く大量生産するには、浸漬塗布方法
が最良である。
【0033】この電荷輸送層を塗布、形成した後に10
〜200℃、好ましくは20〜150℃の温度で、5分
〜5時間、好ましくは10分〜2時間の範囲で通風乾燥
又は静止乾燥を行ない、電荷輸送層を得る。また積層型
感光体は、電荷輸送層の上に電荷発生層が積層された構
造でもよい。
【0034】以上、電子写真感光体の構成、作成方法に
ついて種々述べたが、本発明の表面層にP−フェニレン
ジアミンを添加した電子写真感光体の回転速度を90m
m/sec以上の速度にすることで、交流電圧を重畳し
た直流電圧による接触帯電系において、繰り返し使用に
おける帯電性の低下、感度の変化のような電位変化を抑
えることのできる電子写真装置は、その電子写真感光体
の構成が単層型では無く、上記積層感光体の系で効果が
著しく、更に電荷発生層がオキシチタニウムフタロシア
ニンを含有し、電荷輸送層が構造式(2)、(3)で示
される、スチリル化合物、フルオレン化合物の一方又は
両方を含有しているとき、効果が顕著に現れる。
【0035】図1に本発明の電子写真感光体を有するプ
ロセスカートリッジを有する電子写真装置の概略構成を
示す。図1において、1はドラム状の本発明の電子写真
感光体であり、軸2を中心に矢印方向に所定の周速度で
回転駆動される。感光体1は、回転過程において、一次
帯電手段3によりその周面に正又は負の所定電位の均一
帯電を受け、次いで、スリット露光やレーザービーム走
査露光等の像露光手段(不図示)からの画像露光光4を
受ける。こうして感光体1の周面に静電潜像が順次形成
されていく。
【0036】形成された静電潜像は、次いで現像手段5
によりトナー現像され、現像されたトナー現像像は、不
図示の給紙部から感光体1と転写手段6との間に感光体
1の回転と同期して取り出されて給紙された転写材7
に、転写手段6により順次転写されていく。
【0037】像転写を受けた転写材7は、感光体面から
分離されて像定着手段8へ導入されて像定着を受けるこ
とにより複写物(コピー)として装置外へプリントアウ
トされる。像転写後の感光体1の表面は、クリーニング
手段9によって転写残りトナーの除去を受けて清浄面化
され、更に前露光手段(不図示)からの前露光光10に
より除電処理された後、繰り返し画像形成に使用され
る。なお、一次帯電手段3が帯電ローラ等を用いた接触
帯電手段である場合は、前露光は必ずしも必要ではな
い。
【0038】本発明においては、上述の電子写真感光体
1、一次帯電手段3、現像手段5及びクリーニング手段
9等の構成要素のうち、複数のものをプロセスカートリ
ッジとして一体に結合して構成し、このプロセスカート
リッジを複写機やレーザービームプリンター等の電子写
真装置本体に対して着脱可能に構成してもよい。例え
ば、一次帯電手段3、現像手段5及びクリーニング手段
9の少なくとも一つを感光体1と共に一体に支持してカ
ートリッジ化して、装置本体のレール12等の案内手段
を用いて装置本体に着脱可能なプロセスカートリッジ1
1とすることができる。
【0039】また、画像露光光4は、電子写真装置が複
写機やプリンターである場合には、原稿からの反射光や
透過光、あるいは、センサーで原稿を読取り、信号化
し、この信号に従って行われるレーザービームの走査、
LEDアレイの駆動及び液晶シャッターアレイの駆動等
により照射される光である。
【0040】本発明の電子写真感光体は、電子写真複写
機に利用するのみならず、レーザービームプリンター、
CRTプリンター、LEDプリンター、液晶プリンター
及びレーザー製版等の電子写真応用分野にも広く用いる
ことができる。
【0041】なお、本発明における電子写真感光体の導
電性中間層は、正もしくは負といった帯電の極性、ある
いは単層構成もしくは機能分離型といった有機電子写真
感光体の層構成に関わらず使用可能である。
【0042】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明を更に詳細に説
明する。実施例中の「部」は重量部を示す。
【0043】(実施例1)10%の酸化アンチモンを含
有する酸化錫で被覆した導電性酸化チタン粉体50部、
フェノール樹脂25部、メチルセルソルブ20部、メタ
ノール5部、及びシリコーンオイル(ポリジメチルシロ
キサンポリオキシアルキレン共重合体、平均分子量30
00)0.002部をφ1mmガラスビーズを用いたサ
ンドミル装置で2時間分散して導電層用塗料を調製し
た。この塗料を外径30mmのアルミニウムシリンダー
上に浸漬コーティング法により塗布し、140℃で30
分間乾燥して、膜厚が20μmの導電層を形成した。
【0044】次に、アルコール可溶性共重合ナイロン
(商品名:アミランCM−8000、東レ(株)製)5
部をメタノール95部に溶解した溶液を浸漬コーティン
グ法により塗布し、80℃で10分間乾燥することによ
って、膜厚が1μmの下引層を形成した。
【0045】次に、CuKαの特性X線回折におけるブ
ラック角(2θ±0.2°)の9.0°、14.2°、
23.9°及び27.1°に強いピークを有するオキシ
チタニウムフタロシアニンを3部、ポリビニルブチラー
ル(商品名:エスレックBM2、積水化学(株)製)2
部をシクロヘキサノン35部に加え、φ1mmガラスビ
ーズを用いたサンドミル装置で2時間分散して、その後
に酢酸エチル60部を加えて電荷発生層用塗料を調製し
た。この塗料を前記の中間層の上に浸漬コーティング法
にて塗布し、100℃で15分間乾燥させ、膜厚が0.
2μmの電荷発生層を形成した。
【0046】次いで、下記構造式の化合物8部、
【0047】
【化5】 下記構造式の化合物2部及び
【0048】
【化6】 ポリカーボネート樹脂(商品名;Z−200、三菱瓦斯
化学(株)製)10部をクロロベンゼン70部に溶解し
た液にN−(p−イソプロピル)フェニル−N’−フェ
ニル−p−フェニレンジアミン0.3部を分散した。こ
の溶液を前記の電荷発生層の上に浸漬コーティング法に
より塗布し、120℃で60分間乾燥することによっ
て、膜厚が22μmの電荷輸送層を形成した。
【0049】得られた電子写真感光体を図1に示される
ような構成のレーザービームプリンターに搭載し、耐久
試験評価を行った。このとき、感光体の回転速度は9
4.3mm/sec、帯電ローラのバイアス値でAC電
圧をピーク間で2KV、周波数900Hzに設定し、直
流電圧を−510Vに設定することで、暗部電位を−5
00Vとした。評価内容は、後述の評価の項で詳しく記
載してあるが、電位的には感光体の帯電性、感度の耐久
変化の測定を行い、併せて耐久による感光層の削れ量測
定も行った。その結果を表1に示す。
【0050】(実施例2)感光体の回転速度が105m
m/secであること以外は、実施例1と同様にして電
子写真感光体を作成し、耐久評価を行った。その結果を
表1に示す。
【0051】(実施例3)電荷輸送層に添加する化合物
がN−フェニル−1,3−ジメチルブチル−p−フェニ
レンジアミンであること以外は、実施例1と同様にして
電子写真感光体を作成し、耐久評価を行った。その結果
を表1に示す。
【0052】(実施例4)電荷発生層のオキシチタニウ
ムフタロシアニンの代わりに下記構造式で示されるアゾ
顔料にした以外は、実施例1と同様にして電子写真感光
体を作成し、耐久評価を行った、その結果を表1に示
す。
【0053】
【化7】
【0054】(実施例5)電荷輸送層を構成する化合物
が、下記構造式で示される化合物にした以外は、実施例
1と同様にして電子写真感光体を作成し、耐久評価を行
った、その結果を表1に示す。
【0055】
【化8】
【0056】(実施例6)電荷輸送層が実施例1で示さ
れるスチリル化合物のみの電荷輸送材料を用いているこ
と以外は、実施例1と同様にして電子写真感光体を作成
し、耐久評価を行った。その結果を表1に示す。
【0057】(比較例1)感光体の回転速度が70.7
mm/secであること以外は、実施例1と同様にして
電子写真感光体を作成し、耐久評価を行った。その結果
を表1に示す。
【0058】(比較例2)電荷輸送層にN−(p−イソ
プロピル)フェニル−N’−フェニル−p−フェニレン
ジアミンの代わりにペンタエリスリチル−テトラキス
〔3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェ
ニル)プロピオネート〕を添加した以外は、実施例1と
同様にして電子写真感光体を作成し、耐久評価を行っ
た、その結果を表1に示す。
【0059】(比較例3)電荷輸送層にN−(p−イソ
プロピル)フェニル−N’−フェニル−p−フェニレン
ジアミンが添加されていないこと以外は、実施例1と同
様にして電子写真感光体を作成し、耐久評価を行った。
その結果を表1に示す。
【0060】(比較例4)実施例4において電荷輸送層
にN−(p−イソプロピル)フェニル−N’−フェニル
−p−フェニレンジアミンが添加されていないこと以外
は、実施例4と同様にして電子写真感光体を作成し、耐
久評価を行った、その結果を表1に示す。
【0061】(比較例5)実施例5において電荷輸送層
にN−(p−イソプロピル)フェニル−N’−フェニル
−p−フェニレンジアミンが添加されていないこと以外
は、実施例5と同様にして電子写真感光体を作成し、耐
久評価を行った、その結果を表1に示す。
【0062】(評価方法) <帯電性>帯電性は、感光体表面を初期−500Vに帯
電できるバイアス設定で、耐久後の表面電位が−500
Vに対し減少する電位値で表し、減少率が10%以内の
ものを好適、20%以内のものを問題無しとした。それ
以上は不適とした。
【0063】<感度>感度は0.3μJ/cm2の光量
のもと、耐久前後の表面電位変動が、どれだけ生じるか
で評価した、その変動割合が10%以内のものを好適、
20%以内のものを問題無しとした。それ以上は不適と
した。
【0064】<感光層の削れ量>削れ量は、耐久前後の
表面層の厚み減少分を測定した値を用い、比較例3の削
れ量を1とした時の比率で、他の実施例、比較例の条件
で耐久したものを表中に表示した。
【0065】
【表1】
【0066】
【発明の効果】以上、説明した様に、電子写真感光体
と、感光体を帯電させる帯電手段、帯電した感光体に対
し像露光を行い静電潜像を形成する像露光手段、及び静
電潜像が形成された感光体に対しトナーで現像する現像
手段を備えた電子写真装置において、帯電が交流電圧に
直流電圧を重畳した電圧を印加する接触帯電装置により
行われ、導電性支持体上に感光層を有する感光体の表面
層が、構造式(1)で示されるP−フェニレンジアミン
化合物を含有し、感光体の回転速度が90mm/sec
以上であることを特徴とする電子写真装置を用いること
によって、繰り返し使用における電位の変化つまり帯電
性の低下、感度の変化の抑えられた系を確立することが
できた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の電子写真感光体を有するプロセスカー
トリッジを有する電子写真装置の概略構成の例を示す図
である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G03G 15/00 303 G03G 15/00 303 15/02 101 15/02 101 (72)発明者 植松 弘規 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 関谷 道代 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 田中 博幸 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 Fターム(参考) 2H003 AA18 BB11 CC05 DD03 2H027 EA01 EC14 ED02 EF09 2H068 AA04 AA19 AA20 AA28 AA34 AA35 BA12 BA13 BA14 BA39 FA02 FA27 FC01 FC05 9A001 BB06

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電子写真感光体と、該感光体を帯電させ
    る帯電手段、帯電した該感光体に対し像露光を行い静電
    潜像を形成する像露光手段、及び静電潜像が形成された
    該感光体に対しトナーで現像する現像手段を備えた電子
    写真装置において、該帯電が交流電圧に直流電圧を重畳
    した電圧を印加する接触帯電装置により行われ、導電性
    支持体上に感光層を有する該感光体の表面層が、下記構
    造式(1)で示されるP−フェニレンジアミン化合物を
    含有し、該感光体の回転速度が90mm/sec以上で
    あることを特徴とする電子写真装置。 【化1】 (式中、R1及びR2は水素原子、置換もしくは無置換の
    アルキル基、又は置換もしくは無置換のアリール基を示
    す)
  2. 【請求項2】 前記電子写真感光体が導電性支持体上に
    電荷発生層及び電荷輸送層を有している請求項1に記載
    の電子写真装置。
  3. 【請求項3】 前記電子写真感光体の電荷発生層がオキ
    シチタニウムフタロシアニンを含有し、電荷輸送層が下
    記構造式(2)で示されるスチリル化合物を含有してい
    る請求項2に記載の電子写真装置。 【化2】 (式中、Xは−CH2−CH2−又は−CH=CH−を示
    し、R3及びR4は置換基を有してもよいアルキル基、ア
    ラルキル基、芳香環基又は複素環基を示し、R5及びR6
    は水素原子、ハロゲン原子、置換基を有してもよいアル
    キル基又はアルコキシ基を示し、Ar1は置換基を有し
    てもよい芳香環基又は複素環基を示す)
  4. 【請求項4】 前記電子写真感光体の電荷発生層がオキ
    シチタニウムフタロシアニンを含有し、電荷輸送層が下
    記構造式(3)で示されるフルオレン化合物を含有して
    いる請求項2に記載の電子写真装置。 【化3】 (式中、Ar2及びAr3は置換基を有してもよいアリー
    ル基を示し、R7及びR8は置換基を有してもよいアルキ
    ル基、アラルキル基、アリール基を示し、R9は水素原
    子、置換基を有してもよいアルキル基又はアルコキシ
    基、水酸基又はハロゲン原子を示す)
  5. 【請求項5】 前記電子写真感光体の電荷発生層のオキ
    シチタニウムフタロシアニンが、CuKαの特性X線回
    折におけるブラッグ角(2θ±0.2°)の9.0°、
    14.2°、23.9°、及び27.1°に強いピーク
    を有する請求項2〜4のいずれかに記載の電子写真装
    置。
  6. 【請求項6】 請求項1〜5のいずれかに記載の電子写
    真感光体、帯電手段、現像手段及びクリーニング手段か
    らなる群より選ばれた少なくともひつの手段を一体に支
    持し、電子写真装置本体に着脱自在であることを特徴と
    するプロセスカートリッジ。
JP10298400A 1998-10-20 1998-10-20 電子写真装置及びプロセスカートリッジ Pending JP2000122314A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10298400A JP2000122314A (ja) 1998-10-20 1998-10-20 電子写真装置及びプロセスカートリッジ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10298400A JP2000122314A (ja) 1998-10-20 1998-10-20 電子写真装置及びプロセスカートリッジ

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2000122314A true JP2000122314A (ja) 2000-04-28

Family

ID=17859222

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP10298400A Pending JP2000122314A (ja) 1998-10-20 1998-10-20 電子写真装置及びプロセスカートリッジ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2000122314A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7341811B2 (en) 2003-12-02 2008-03-11 Samsung Electronics Co., Ltd. Electrophotographic photoreceptor using the electron transferring compound
WO2008123941A1 (en) * 2007-04-03 2008-10-16 Exxonmobil Research And Engineering Company Lubricating compositions containing ashless catalytic antioxidant additives

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7341811B2 (en) 2003-12-02 2008-03-11 Samsung Electronics Co., Ltd. Electrophotographic photoreceptor using the electron transferring compound
WO2008123941A1 (en) * 2007-04-03 2008-10-16 Exxonmobil Research And Engineering Company Lubricating compositions containing ashless catalytic antioxidant additives
US7586007B2 (en) 2007-04-03 2009-09-08 Exxonmobil Research And Engineering Company Lubricating compositions containing ashless catalytic antioxidant additives

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3456565B2 (ja) 画像形成方法及び画像形成装置
JP2015158599A (ja) 電子写真感光体、プロセスカートリッジ及び電子写真装置
US20130052574A1 (en) Electrophotographic photoreceptor, image-forming apparatus, and electrophotographic cartridge
JPH09281728A (ja) 電子写真感光体、該電子写真感光体を有するプロセスカ−トリッジ及び電子写真装置
JPH09281729A (ja) 電子写真感光体、該電子写真感光体を有するプロセスカ−トリッジ及び電子写真装置
JP2003307861A (ja) 有機感光体、画像形成方法、画像形成装置、及びプロセスカートリッジ
JPH1020534A (ja) 電子写真感光体、プロセスカートリッジ及び電子写真装置
JP3823344B2 (ja) 電子写真感光体、電子写真装置及び装置ユニット
JPH10177261A (ja) 電子写真装置及び画像形成方法
JP4076596B2 (ja) 電子写真装置及び画像形成方法
JPH1165139A (ja) 電子写真感光体及びそれを用いた画像形成方法
JPH10177269A (ja) 電子写真装置及び画像形成方法
JP2000147803A (ja) 電子写真装置及び画像形成方法
JP2000122314A (ja) 電子写真装置及びプロセスカートリッジ
JP4574534B2 (ja) 電子写真感光体、プロセスカートリッジおよび電子写真装置
JP3952833B2 (ja) 有機感光体、画像形成方法、画像形成装置及びプロセスカートリッジ
JP4045944B2 (ja) 電子写真感光体、電子写真感光体の製造方法、プロセスカートリッジ及び電子写真装置
JP3780316B2 (ja) 感光体および画像形成装置
JP4289142B2 (ja) 電子写真感光体及びその製造方法、プロセスカートリッジ並びに画像形成装置
JP3713986B2 (ja) 電子写真感光体、画像形成装置及びプロセスカートリッジ
JPH10177263A (ja) 電子写真装置及び画像形成方法
JPH10177262A (ja) 電子写真装置及び画像形成方法
JPH11338179A (ja) 電子写真装置
JPH11338177A (ja) 電子写真装置
JP4696905B2 (ja) 電子写真用有機感光体及び画像形成装置