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JP4574534B2 - 電子写真感光体、プロセスカートリッジおよび電子写真装置 - Google Patents

電子写真感光体、プロセスカートリッジおよび電子写真装置 Download PDF

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Description

本発明は、電子写真感光体、プロセスカートリッジおよび電子写真装置に関する。詳しくは、感光層ガリウムフタロシアニン化合物を含有し、中間層特定のアゾ化合物と特定のポリアミド樹脂を含有する電子写真感光体、このような電子写真感光体を有するプロセスカートリッジおよび電子写真装置に関する。
有機電子写真感光体は、従来の無機電子写真感光体に比べて無公害で製造が容易であり、構成材料の選択の多様性から機能設計の自由度が高いという利点を有する。このような有機電子写真感光体は、近年のレーザービームプリンターの急速な普及により広く市場で用いられるようになっている。
電子写真感光体は、基本的には帯電および光を用いた露光により潜像を形成する感光層と、その感光層を設けるための支持部材としての支持体からなる。一般的に、支持体上に直接感光層を形成した場合、支持体表面の汚れ、形状や性状の不均一、粗さはそのまま感光層の成膜ムラとなって現れ、その結果得られる画像に白抜け、黒点、濃度ムラ等の画像欠陥が発生するという問題が生じる。
これまでに、支持体との密着性確保、感光層の電気的破壊の保護、感光層のキャリア注入性の改良等のために、支持体と感光層の間に中間層を設けることが行われてきた。この中間層は、上記のメリットを有する反面、電荷が蓄積され易いというデメリットも併せ持つ。このため連続プリント時において電位変動が大きくなり画像不具合が発生する。例えば、上記中間層を有する有機感光体を、現在プリンターで広く使用されている暗部電位部分を非現像部分とし明部電位部分を現像部分とする現像プロセス(いわゆる反転現像系)に使用した場合、連続プリント時の明部電位の上昇により前プリント時に光が当たった所の感度が遅くなり、画像濃度変動が発生して、次プリント時に全面黒画像をとると、前プリント部分が白く浮き出る、いわゆるゴースト現象(ネガゴースト)が顕著に現れてしまうことがある。
特にガリウムフタロシアニンを電荷発生層に用いた電子写真感光体は、非常に高感度であり、かつ赤外領域にまで感度を有しているが、高感度ゆえ励起された分子および発生キャリアの絶対数が多く、帯電−露光を繰り返す電子写真プロセスにおいて電荷分離を起こさない励起種、電子、ホール等が感光体中に残存しやすく、一種のメモリーとして電位変動を起こし易い。特に低湿環境下では、電荷発生層および中間層のエレクトロンに対する体積抵抗が上がるため、エレクトロンが電荷発生層中に充満しやすくなり、連続プリント1回転目から500回転目間の初期の急激な明部電位上昇による画像濃度変動が発生しやすいという欠点があった。
上記のような課題を解決するために、様々な方法が提案されている。しかし、初期の感度が低下したり、帯電能が低下したり、弊害を生じる場合も多く、また高温高湿環境下または低温低湿環境下などの特定環境下での耐久使用において完全に要求を満たしているとはいえないのが現状である(例えば、特許文献1〜7参照)。
一般的に、ある特定の感光層に対して非常に有効な中間層が、他の感光層に対して同程度有効であるとは限らず、感光層と中間層の間にはより好ましい組み合わせがある。より好ましい組み合わせにより、残留電位や繰り返し使用時の電位安定性等の点でより優れた特性を有する電子写真感光体を得ることができる。
しかしながら、感光層と中間層の相性の一般的な法則は見出されておらず、特定の感光層に適する中間層を見つけることは現状では非常に困難である。
本発明で用いられる、前記式(1)で示されるアゾ化合物を電荷発生材料として用いることが提案されている(例えば、特許文献8〜10参照)。さらには、連続プリント1回転目から500回転目間の初期の急激な明部電位上昇を抑制するために前記式(1)で示されるアゾ化合物とガリウムフタロシアニンを単一電荷発生層中に混合して用いる方法、またはアゾ化合物とガリウムフタロシアニンを含有する各電荷発生層を積層して用いる方法が提案されているが、最近のカラー化の流れの中でさらなる高画質化、およびプリントスピードのさらなる高速化に対応するためには、さらなる優れた明部電位変動抑制効果が求められる(例えば、特許文献11〜13参照)。
特開昭62−269966号公報 特開昭62−279347号公報 特開昭62−270962号公報 特開昭58−95744号公報 特開平4−353858号公報 特開平5−27469号公報 特開平7−175249号公報 特開昭61−272754号公報 特開昭64−61760号公報 特開平3−95561号公報 特開2000−66423号公報 特開2000−137341号公報 特開2000−250238号公報
本発明は上記背景技術の問題に鑑みなされたものであり、低湿環境下であっても初期の急激な明部電位変動による画像濃度変動のない良好な画像を形成することができる電子写真感光体、該電子写真感光体を有するプロセスカートリッジおよび電子写真装置を提供することを課題とする。
本発明者らは上記課題を解決すべく鋭意検討の結果、電子写真感光体の導電性支持体上に形成される中間層に着目し、この中間層に特定のアゾ化合物と特定のポリアミド樹脂を含有させることにより、低湿環境下においても感光体表面における電位変動を極めて小さくすることができ、よって低湿環境下において長期にわたって安定して良好な画像形成を行えることを見出し、本発明を完成させた。
即ち、本発明は以下の通りである。
(1)導電性支持体と、該導電性支持体上に形成された中間層と、該中間層上に形成された感光層を有する電子写真感光体において、
該感光層がガリウムフタロシアニン化合物を含有し、
該中間層が下記式(1)で示されるアゾ化合物と、下記式(5)で示される繰り返し単位を含むポリアミド樹脂を含有する
ことを特徴とする電子写真感光体。
式(1)
(式(1)中、 およびR は、それぞれ独立に、水素原子、置換基を有しても良いアリール基または置換基を有しても良いカルバモイル基を示す。ただし、R およびR が同時に水素原子であることはない。Xは、OまたはSを示す。Yは、ベンゼン環と縮合して、置換基を有していても良い芳香族炭化水素環または芳香族複素環を形成するのに必要な残基を示す。Arは、下記式(2)、(3)または(4)で示される基を示す。)
式(2)
式(3)
式(4)
(式(2)中、R、R、R、RおよびRは、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、置換基を有しても良いアルキル基、置換基を有しても良いアルコキシ基、置換基を有しても良いアラルキル基または置換基を有しても良いアリール基を示す。AはO、SまたはN−R(ただし、R水素原子、置換基を有していても良いアルキル基、置換基を有していても良いアラルキル基または置換基を有していても良いアリール基を示す。)を示す。)
式(5)
(式(5)中、R置換基を有しても良い2価のアルキレン基を示す。R10水素原子、置換基を有しても良いアルキル基を示す。)
(2)前記ガリウムフタロシアニン化合物がCuKα特性X線回折における回折角2θの7.4°±0.3°および28.2°±0.3°の位置に強いピークを有するヒドロキシガリウムフタロシアニン結晶である(1)に記載の電子写真感光体。
(3)前記中間層に含有される前記式(1)で示されるアゾ化合物の質量の和と前記式(5)で示される繰り返し単位を含むポリアミド樹脂の質量の和との質量比が2:1〜1:100である(1)または(2)に記載の電子写真感光体。
(4)前記質量比が1:5〜1:100である(3)に記載の電子写真感光体。
(5)前記式(1)で示されるアゾ化合物が下記式(6)で示されるアゾ化合物である(1)〜(4)のいずれかに記載の電子写真感光体。
式(6)
(式(6)中、Arは、下記式(7)、(8)または(9)で示される基を示す。 11 は、下記式(10)または(11)で示される基を示す。
式(7)
式(8)
式(9)
(10)
式(11)
(6)前記式(6)で示されるアゾ化合物が下記式(12)、(13)または(14)で示されるアゾ化合物である(5)に記載の電子写真感光体。
式(12)
式(13)
式(14)
(7)前記式(5)で示される繰り返し単位が下記式(15)で示される繰り返し単位である(1)〜(6)のいずれかに記載の電子写真感光体。
式(15)
(8)(1)〜(7)のいずれかに記載の電子写真感光体と、帯電手段、現像手段およびクリーニング手段からなる群より選ばれる少なくともつの手段とを一体に支持し、電子写真装置本体に着脱自在であることを特徴とするプロセスカートリッジ。
(9)(1)〜(7)のいずれかに記載の電子写真感光体、帯電手段、像露光手段、現像手段および転写手段を有することを特徴とする電子写真装置。
本発明の電子写真感光体は、低湿環境下においても初期の急激な明部電位変動による画像濃度の変動のない良好な画像を形成することができるという顕著な効果を奏する。また、本発明によれば、低湿環境下において長期にわたって安定して良好な画像を形成することができるプロセスカートリッジおよび電子写真装置を提供することができる。
以下に、本発明の形態を詳細に述べる。
本発明の電子写真感光体は、導電性支持体上に少なくとも中間層と、感光層とが積層して形成される。前記感光層は、電荷輸送材料と電荷発生材料を同一の層に含有する単層型感光層(図1(a))であっても、電荷発生材料を含有する電荷発生層と電荷輸送材料を含有する電荷輸送層とに分離した積層型(機能分離型)感光層(図1(b))であってもよいが、電子写真特性の観点からは積層型感光層が好ましい。なお、図1(a)および(b)中、101は支持体、102は感光層、103は電荷発生層、104は電荷輸送層を示す。以下では、積層型(機能分離型)感光層を含有する電子写真感光体について詳細に述べる。
導電性支持体は導電性を有するものであればよく、アルミニウム、ステンレスおよびニッケル等の金属、または導電層を設けた金属、プラスチックおよび紙等が挙げられ、形状としては円筒状およびフィルム状等が挙げられる。特に円筒状のアルミニウムが機械強度、電子写真特性およびコストの点で優れている。これらの導電性支持体は素管のまま用いても良いが、切削およびホーニング等の物理処理、陽極酸化処理または酸等を用いた化学処理を施した物を用いてよく、中でも切削またはホーニング等の物理処理を行うことにより、表面粗さをRz値で0.1〜3.0μmに処理することで、干渉縞防止機能を持たせることができる。
導電性支持体と中間層との間に干渉縞防止層(図1中不図示)を設けることもできる。干渉縞防止層は、支持体自身に干渉縞防止機能を持たせた場合は必要ないが、導電性支持体を素管のまま用い、これに塗工により干渉縞防止層を形成することにより、簡便な方法により導電性支持体に干渉縞防止機能を付与できるため、生産性、コストの面から非常に有用である。干渉縞防止層を形成する好ましい方法としては、酸化スズ、酸化インジウム、酸化チタン、硫酸バリウム等の無機粒子をフェノール樹脂等の硬化性樹脂と共に適当な溶剤に分散して塗布液を作製し、導電性支持体に塗工、乾燥する方法が挙げられる。干渉縞防止層の膜厚は1〜20μmであることが好ましい。
支持体上または干渉縞防止層の上には、支持体との密着性確保、感光層の電気的破壊の保護、感光層のキャリア注入性の改良等のために中間層が必要である。中間層は、下記式(1)で示されるアゾ化合物と、下記式(5)で示される繰り返し単位を含むポリアミド樹脂を含有し、これらを溶剤に溶解または分散して塗布液を作製し、導電性支持体または干渉縞防止層上に塗工することにより形成される。なお、前式(1)で示されるアゾ化合物と、下記式(5)で示される繰り返し単位を含むポリアミド樹脂と有する中間層は電荷発生機能を有さない。
式(1)
(式(1)中、 およびR は、それぞれ独立に、水素原子、置換基を有しても良いアリール基または置換基を有しても良いカルバモイル基を示す。ただし、R およびR が同時に水素原子であることはない。Xは、OまたはSを示す。Yは、ベンゼン環と縮合して、置換基を有していても良い芳香族炭化水素環または芳香族複素環を形成するのに必要な残基を示す。Arは、下記式(2)、(3)または(4)で示される基を示す。)
式(2)
式(3)
式(4)
(式(2)中、R、R、R、RおよびRは、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、置換基を有しても良いアルキル基、置換基を有しても良いアルコキシ基、置換基を有しても良いアラルキル基または置換基を有しても良いアリール基を示す。AはO、SまたはN−R(ただし、R水素原子、置換基を有していても良いアルキル基、置換基を有していても良いアラルキル基または置換基を有していても良いアリール基を示す。)を示す。)
式(5)
(式(5)中、R置換基を有しても良い2価のアルキレン基を示す。R10水素原子、置換基を有しても良いアルキル基を示す。)
前記式(1)で示される構造を有するアゾ化合物の中でも、上記Rがオルト位にClを有するアリール基またはオルト位にClを有するカルバモイル基であり、Rが水素原子であり、XがOであり、かつYがベンゼン環と縮合して、置換基を有さない芳香族炭化水素環であるアゾ化合物が好ましい。その中でも、Arが式(2)であり、上記R、R、RおよびRが水素原子であり、Rがメチル基でありRがオルト位にClを有するアリール基であり、Rが水素原子であるアゾ化合物が特に好ましい。また、Arが式(3)または(4)であり、Rがオルト位にClを有するカルバモイル基であり、Rが水素原子であるアゾ化合物が特に好ましい。
前記式(5)で示される繰り返し単位の中でも、Rがメチレン基であり、R10がメチル基である繰り返し単位が好ましい。
本発明で用いられる、前記式(1)で示されるアゾ化合物のうち、本発明において好適に用いられるものの一例を下記に示すが、これらのアゾ化合物のみに限定されるものではない。
基本型I
式(16)
基本型II
式(17)
基本型III
式(18)
前記式(1)で示されるアゾ化合物は、例えば特開昭61−272754号公報、特開2000−066423号公報または特開平3−95561号公報に記載のように一般的なアゾ化合物の製法に沿って合成することができる。
本発明で用いられる、前記式(5)で示される繰り返し単位のうち、本発明において好適に用いられるものの一例を下記に示すが、これらの繰り返し単位のみに限定されるものではない。
基本型IV
前記式(5)で示される繰り返し単位を含むポリアミド樹脂は、例えば6−ナイロン樹脂を原料として、これにホルムアルデヒドとメタノールを反応させて合成することができる。
前記中間層において、前記式(1)で示されるアゾ化合物の質量の総和と前記式(5)で示される繰り返し単位を含むポリアミド樹脂の質量の総和との質量比が2:1〜1:100であり、より好ましくは1:5〜1:100である。1:100より小さい場合には前記式(1)で示されるアゾ化合物の含有量が低くなり、その効果が低下する。また、2:1より大きい場合にもその効果が低下する。また、前記式(1)で示されるアゾ化合物は、1種または2種以上のものを混合して用いることができる。
中間層塗布液の生成に用いられる溶剤は特に限定されることはなく、例えば、ベンゼン、トルエン、キシレン、テトラリン、クロロベンゼン、ジクロロメタン、クロロホルム、トリクロロエチレン、テトラクロロエチレン、四塩化炭素、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、ギ酸メチル、ギ酸エチル、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、ジエチルエーテル、ジプロピルエーテル、ジオキサン、メチラール、テトラヒドロフラン、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、ブチルアルコール、メチルセロソルブ、メトキシプロパノール、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミドおよびジメチルスルホキシド等を用いることができる。
塗布方法としては、浸漬塗布法、スプレーコーティング法、スピンナーコーティング法、ビードコーティング法、ブレードコーティング法およびビームコーティング法等の塗布方法が挙げられる。形成される中間層の膜厚は0.01〜5μm程度が好ましく、0.03〜1.0μmであることがより好ましく、0.4〜0.8μmであることが特に好ましい。
本発明の電子写真感光体に用いられる電荷発生層は、電荷発生材料であるガリウムフタロシアニン化合物を適当なバインダー樹脂溶液と共に分散し塗布、乾燥することによって得られる。なお電荷発生層は、バインダー樹脂を用いずに蒸着によって設けることもできる。ここで用いられるバインダー樹脂としては、例えば、ポリエステル樹脂、アクリル樹脂、ポリビニルカルバゾール樹脂、フェノキシ樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、ポリビニルベンザール樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリビニルアセテート樹脂、ポリスルホン樹脂、ポリアリレート樹脂、塩化ビニリデンおよびアクリロニトリル共重合体樹脂等が挙げられる。
また、ガリウムフタロシアニン化合物はいかなる結晶形のものも用いることができるが、中でもCuKα特性X線回折における回折角2θの7.4°±0.3°および28.2°±0.3°の位置に強いピークを有する結晶形のヒドロキシガリウムフタロシアニンは優れた感度特性を有している。特に、CuKαのX線回折におけるブラッグ角2θが7.5°、9.9°、16.3°、18.6°、25.1°、28.3°に強いピークを有するヒドロキシガリウムフタロシアニン結晶や、CuKαのX線回折におけるブラッグ角2θ±0.2°が28.1°に最も強いピークを有するヒドロキシガリウムフタロシアニン結晶は特に高感度であり、かつ帯電性や結晶としての安定性に優れている点で好ましい。電荷発生層の膜厚は0.01〜10μmであることが好ましく、特に0.05〜5μmであることが好ましい。
本発明の電子写真感光体に用いられる電荷輸送層は、少なくとも電荷輸送材料を含有する。本発明に用いられる電荷輸送材料としては、従来有機電子写真感光体に用いられる公知のものを用いることができ、特に限定されないが、トリアリールアミン系化合物、ヒドラゾン系化合物、スチルベン系化合物、ピラゾリン系化合物、オキサゾール系化合物、チアゾール系化合物、トリアリルメタン系化合物、エナミン系化合物およびブタジエン系化合物等が挙げられる。
電荷輸送層の膜厚は5〜40μmであることが好ましく、特に10〜30μmであることが好ましい。感光層が単層型の場合、膜厚は5〜40μmであることが好ましく、特に10〜30μmであることが好ましい。
本発明において、必要に応じて電荷輸送層上に形成される保護層は、ポリビニルブチラール、ポリエステル、ポリカーボネート(ポリカーボネートZ、変性ポリカーボネートなど)、ポリアミド、ポリイミド、ポリアリレート、ポリウレタン、スチレン−ブタジエンコポリマー、スチレン−アクリル酸コポリマーおよびスチレン−アクリロニトリルコポリマーなどの樹脂を適当な有機溶剤によって溶解し、感光層の上に塗布して乾燥する、または、感光層の上に塗布して、加熱、電子線、紫外線などによって硬化することによって形成できる。保護層の膜厚は、0.05〜20μmであることが好ましい。
また、保護層中に導電性粒子や紫外線吸収剤やフッ素原子含有樹脂微粒子などの潤滑性粒子などを含ませても良い。導電性粒子としては、例えば酸化スズ粒子などの金属酸化物が好ましい。
次に、上記本発明の電子写真感光体を好適に使用できる本発明の電子写真装置について説明する。本発明の電子写真装置は、本発明の電子写真感光体、電子写真感光体表面を帯電する帯電手段、帯電された電子写真感光体上に像露光により静電潜像を形成する像露光手段、電子写真感光体上の静電潜像をトナーで現像してトナー像を形成する現像手段および前記電子写真感光体上のトナー像を転写材に転写する転写手段を有する。
図2は、本発明の電子写真感光体を有するプロセスカートリッジを備えた電子写真装置の概略構成図である。図2において、1はドラム状の本発明の電子写真感光体であり、軸2を中心に矢印方向に所定の周速度(プロセススピード)をもって回転駆動される。電子写真感光体1は、回転過程において、一次帯電手段3によりその周面に正または負の所定電位の均一帯電を受け、次いで、スリット露光やレーザービーム走査露光等の露光手段(不図示)から出力される、目的の画像情報の時系列電気デジタル画像信号に対応して強度変調された露光光4を受ける。こうして電子写真感光体1の周面に対し、目的の画像情報に対応した静電潜像が順次形成されていく。
形成された静電潜像は、次いで現像手段5内に収容された荷電粒子(トナー)で正規現像または反転現像により可転写粒子像(トナー像)として顕画化される。電子写真感光体1の表面に形成担持されているトナー像は、不図示の給紙部から電子写真感光体1と転写手段6との間に電子写真感光体1の回転と同期して取り出されて給送された転写材7に、転写手段6により順次転写されていく。この時、転写手段にはバイアス電源(不図示)からトナーの保有電荷とは逆極性のバイアス電圧が印加される。
トナー像の転写を受けた転写材7は、電子写真感光体面から分離されて像定着手段8へ搬送されてトナー像の定着処理を受けることにより画像形成物(プリント、コピー)として装置外へプリントアウトされる。
トナー像転写後の電子写真感光体1の表面は、クリーニング手段9によって転写残りトナー等の付着物の除去を受けて清浄面化される。近年、クリーナレスシステムも研究され、転写残りトナーを直接、現像器等で回収することもできる。さらに、前露光手段(不図示)からの前露光光10により除電処理された後、繰り返し画像形成に使用される。なお、一次帯電手段3が帯電ローラー等を用いた接触帯電手段である場合は、前露光は必ずしも必要ではない。
本発明においては、上述の電子写真感光体1、一次帯電手段3、現像手段5およびクリーニング手段9等の構成要素のうち、複数のものを容器に納めてプロセスカートリッジとして一体に結合し、このプロセスカートリッジを複写機やレーザービームプリンター等の電子写真装置本体に対して着脱自在に装着する構成であっても良い。例えば、一次帯電手段3、現像手段5およびクリーニング手段9の少なくとも1つを電子写真感光体1と共に一体に支持してカートリッジ化して、装置本体のレール等の案内手段12を用いて装置本体に着脱自在なプロセスカートリッジ11とすることができる。
また、露光光4は、電子写真装置が複写機やプリンターである場合には、原稿からの反射光や透過光であっても良いし、またはセンサーで原稿を読取り、信号化し、この信号に従って行われるレーザービームの走査、LEDアレイの駆動若しくは液晶シャッターアレイの駆動等により照射される光であっても良い。
本発明の電子写真感光体は、電子写真複写機に利用するのみならず、レーザービームプリンター、CRTプリンター、LEDプリンター、FAX、液晶プリンターおよびレーザー製版等の電子写真応用分野にも幅広く適用し得るものである。
以下に、具体的な実施例を挙げて本発明をさらに詳細に説明する。ただし、本発明の実施の形態は、これらにのみ限定されるものではない。なお、実施例中の「%」および「部」は、それぞれ「質量%」および「質量部」を意味する。
〈実施例1〉
10%の酸化アンチモンを含有する酸化スズで被覆した酸化チタン粉体50部、レゾール型フェノール樹脂25部、メチルセロソルブ20部、メタノール5部およびシリコーンオイル(ポリジメチルシロキサン・ポリオキシアルキレン共重合体、平均分子量3000)0.002部を、直径0.8mmのガラスビーズを用いたサンドミル装置で2時間分散して、干渉縞防止層用塗布液を調製した。導電性支持体としてのアルミニウムシリンダー(直径30mm、引き抜き管)上に、この塗布液を浸漬塗布し、140℃で30分間乾燥させ、膜厚が15μmの干渉縞防止層を形成した。
得られた干渉縞防止層上に、例示化合物(1−6)1部をn−ブタノール20部に添加し、直径1mmのガラスビーズを用いたサンドミル装置で20時間分散し、これにナイロン6−66−610−12四元ナイロン共重合体樹脂(商品名:CM8000、東レ社製)2.5部とN−メトキシメチル化6ナイロン樹脂(商品名:トレジンEF−30T、ナガセケムテックス社製、メトキシメチル化率:28〜33%)7.5部とメタノール100部とn−ブタノール70部を加えて同サンドミル装置でさらに2時間分散して得られた塗布液を、上記干渉縞防止層上に浸漬塗布し、100℃で10分間乾燥して、膜厚が0.5μmの中間層を形成した。
次に、CuKα特性X線回折における回折角(2θ±0.2°)の7.5°、9.9°、16.3°、18.6°、25.1°および28.3°の位置に強いピークを有する結晶形のヒドロキシガリウムフタロシアニン10部とポリビニルブチラール樹脂(商品名:エスレックBX−1、積水化学工業社製)5部をシクロヘキサノン250部に添加し、直径0.8mmのガラスビーズを用いたサンドミル装置で3時間分散し、これにシクロヘキサノン100部と酢酸エチル450部をさらに加えて希釈して電荷発生層用塗布液を得た。得られた塗布液を中間層上に浸漬塗布し、100℃で10分間乾燥することにより、膜厚が0.16μmの電荷発生層を形成した。
次に、下記式(21)で示される電荷輸送材料10部、ポリカーボネート樹脂(商品名:ユーピロンZ−200、三菱ガス化学社製)10部をモノクロロベンゼン70部に溶解し、得られた溶液を電荷発生層上に浸漬塗布し、110℃で1時間乾燥することにより、膜厚25μmの電荷輸送層を形成し、電子写真感光体1を作製した。
式(21)
作製した電子写真感光体1を用いて明部電位測定を行った。評価機としてジェンテック社製のドラム試験機:CYNTHIA59を用いた。電子写真感光体表面の帯電にはスコロトロン式コロナ帯電器を用いた。1次電流を70μAに設定し、グリッド電圧は電子写真感光体表面の印加電圧が−700Vとなるように設定した。像露光光源としてキセノンランプを用いた。780nm干渉フィルターを用いて露光光波長を選択し、明部電位が−200Vとなるように光量を調節した。前露光光源としてハロゲンランプを用いた。676nm干渉フィルターを用いて前露光光波長を選択し、像露光光量の5倍の光量に調節した。サイクルスピードは1sec/cycleとした。これに上記電子写真感光体1を装着して評価を行った。電子写真感光体に対する電位測定プローブの位置は電子写真感光体軸方向においてほぼ中央、電子写真感光体表面からのギャップを3mmとした。
電子写真感光体1を、23℃/5%RHの常温低湿(N/L)環境下で3日間放置した後、同環境(N/L)下で500枚の連続耐久印字(全面黒画像モード)を行い、耐久印字後の明部電位の測定を行った。結果を表1に示す。
〈実施例2〉
実施例1において中間層に用いた例示化合物(1−6)を例示化合物(1−7)に代えた以外は、実施例1と同様の方法を用いて電子写真感光体2を作製した。得られた電子写真感光体2の評価を実施例1と同様に行った。評価結果を表1に示す。
〈実施例3〉
実施例1において中間層に用いた例示化合物(1−6)を例示化合物(1−1)に代えた以外は、実施例1と同様の方法を用いて電子写真感光体3を作製した。得られた電子写真感光体3の評価を実施例1と同様に行った。評価結果を表1に示す。
〈実施例4〉
実施例1において中間層に用いた例示化合物(1−6)を例示化合物(2−7)に代えた以外は、実施例1と同様の方法を用いて電子写真感光体4を作製した。得られた電子写真感光体4の評価を実施例1と同様に行った。評価結果を表1に示す。
〈実施例5〉
実施例1において中間層に用いた例示化合物(1−6)を例示化合物(2−6)に代えた以外は、実施例1と同様の方法を用いて電子写真感光体5を作製した。得られた電子写真感光体5の評価を実施例1と同様に行った。評価結果を表1に示す。
〈実施例6〉
実施例1において中間層に用いた例示化合物(1−6)を例示化合物(2−2)に代えた以外は、実施例1と同様の方法を用いて電子写真感光体6を作製した。得られた電子写真感光体6の評価を実施例1と同様に行った。評価結果を表1に示す。
〈実施例7〉
実施例1において中間層に用いた例示化合物(1−6)を例示化合物(3−7)に代えた以外は、実施例1と同様の方法を用いて電子写真感光体7を作製した。得られた電子写真感光体7の評価を実施例1と同様に行った。評価結果を表1に示す。
〈実施例8〉
実施例1において中間層に用いた例示化合物(1−6)を例示化合物(3−6)に代えた以外は、実施例1と同様の方法を用いて電子写真感光体8を作製した。得られた電子写真感光体8の評価を実施例1と同様に行った。評価結果を表1に示す。
〈実施例9〉
実施例1において中間層に用いた例示化合物(1−6)を例示化合物(3−2)に代えた以外は、実施例1と同様の方法を用いて電子写真感光体9を作製した。得られた電子写真感光体9の評価を実施例1と同様に行った。評価結果を表1に示す。
〈実施例10〉
実施例1において中間層塗布液を例示化合物(1−6)1部から10部、ナイロン6−66−610−12四元ナイロン共重合体樹脂(商品名:CM8000、東レ社製)2.5部から0.5部、N−メトキシメチル化6ナイロン樹脂(商品名:トレジンEF−30T、ナガセケムテックス社製、メトキシメチル化率:28〜33%)7.5部から1.5部に代えた以外は、実施例1と同様の方法を用いて電子写真感光体10を作製した。得られた電子写真感光体10の評価を実施例1と同様に行った。評価結果を表1に示す。
〈実施例11〉
実施例1において中間層塗布液を例示化合物(1−6)1部から8部、ナイロン6−66−610−12四元ナイロン共重合体樹脂(商品名:CM8000、東レ社製)2.5部から1部、N−メトキシメチル化6ナイロン樹脂(商品名:トレジンEF−30T、ナガセケムテックス製、メトキシメチル化率:28〜33%)7.5部から3部に代えた以外は、実施例1と同様の方法を用いて電子写真感光体11を作製した。得られた電子写真感光体11の評価を実施例1と同様に行った。評価結果を表1に示す。
〈実施例12〉
実施例1において中間層塗布液を例示化合物(1−6)1部から2部に代えた以外は、実施例1と同様の方法を用いて電子写真感光体12を作製した。得られた電子写真感光体12の評価を実施例1と同様に行った。評価結果を表1に示す。
〈実施例13〉
実施例1において中間層塗布液を例示化合物(1−6)1部から0.1部に代えた以外は、実施例1と同様の方法を用いて電子写真感光体13を作製した。得られた電子写真感光体13の評価を実施例1と同様に行った。評価結果を表1に示す。
〈実施例14〉
実施例1において中間層塗布液を例示化合物(1−6)1部から0.01部に代えた以外は、実施例1と同様の方法を用いて電子写真感光体14を作製した。得られた電子写真感光体14の評価を実施例1と同様に行った。評価結果を表1に示す。
〈実施例15〉
実施例1において中間層の膜厚を0.5μmから1.0μmに代えた以外は、実施例1と同様の方法を用いて電子写真感光体15を作製した。得られた電子写真感光体15の評価を実施例1と同様に行った。評価結果を表1に示す。
〈実施例16〉
実施例1において中間層塗布液に用いた電荷輸送材料を前記式(21)で示される化合物から下記式(22)で示される化合物に代えた以外は、実施例1と同様の方法を用いて電子写真感光体16を作製した。得られた電子写真感光体16の評価を実施例1と同様に行った。評価結果を表1に示す。
式(22)
〈比較例1〉
実施例1において中間層にアゾ化合物を用いなかった以外は、実施例1と同様の方法を用いて比較電子写真感光体1を作製した。得られた比較電子写真感光体1の評価を実施例1と同様に行った。評価結果を表1に示す。
〈比較例2〉
比較例1において電荷発生層に用いた、CuKα特性X線回折における回折角(2θ±0.2°)の7.5°、9.9°、16.3°、18.6°、25.1°および28.3°の位置に強いピークを有する結晶形のヒドロキシガリウムフタロシアニン10部を、該ヒドロキシガリウムフタロシアニン9部と例示化合物(1−6)を1部に代えた以外は、比較例1と同様の方法を用いて比較電子写真感光体2を作製した。得られた比較電子写真感光体2の評価を実施例1と同様に行った。評価結果を表1に示す。
〈比較例3〉
比較例1と同様に中間層まで形成し、次に、例示化合物(1−6)10部とポリビニルブチラール樹脂(商品名:エスレックBX−1、積水化学工業社製)5部をシクロヘキサノン250部に添加し、直径1mmのガラスビーズを用いたサンドミル装置で3時間分散し、これにシクロヘキサノン100部と酢酸エチル400部をさらに加えて希釈して得られる電荷発生層用塗布液を作製し、得られた塗布液を中間層上に浸漬塗布し、100°で10分間乾燥して膜厚が0.16μmの第1電荷発生層を形成した。この上にさらに、実施例1と同様に電荷発生層を第2電荷発生層として形成し、さらに電荷輸送層を形成し、比較電子写真感光体3を作製した。得られた比較電子写真感光体3の評価を実施例1と同様に行った。評価結果を表1に示す。
〈比較例4〉
実施例1において中間層に用いた例示化合物(1−6)を下記比較化合物(1)に代えた以外は、実施例1と同様の方法を用いて比較電子写真感光体4を作製した。得られた比較電子写真感光体4の評価を実施例1と同様に行った。評価結果を表1に示す。
比較化合物(1)
〈比較例5〉
実施例1において中間層に用いた例示化合物(1−6)を下記比較化合物(2)に代えた以外は、実施例1と同様の方法を用いて比較電子写真感光体5を作製した。得られた比較電子写真感光体5の評価を実施例1と同様に行った。評価結果を表1に示す。
比較化合物(2)
〈比較例6〉
実施例1と同様に干渉縞防止層まで形成し、例示化合物(2−7)10部を4−メトキシ−4−メチルペンタノン−2 150部に添加し、直径1mmのガラスビーズを用いたサンドミル装置で20時間分散し、これにポリビニルブチラール(商品名:エスレックBH−3、積水化学工業社製)とフェノキシ樹脂(商品名:PKHH、ユニオンカーバイド社製)4部と1,2−ジメトキシエタン92部を加えて同サンドミル装置でさらに2時間分散して得られた塗布液を、上記干渉縞防止層上に浸漬塗布し、100℃で10分間乾燥して、膜厚が0.5μmの中間層を形成した。この上にさらに、実施例1と同様に電荷発生層と電荷輸送層を形成し、比較電子写真感光体6を作製した。得られた比較電子写真感光体6の評価を実施例1と同様に行った。評価結果を表1に示す。
〈比較例7〉
実施例1において中間層塗布液をナイロン6−66−610−12四元ナイロン共重合体樹脂(商品名:CM8000、東レ社製)2.5部から10部、N−メトキシメチル化6ナイロン樹脂(商品名:トレジンEF−30T、ナガセケムテックス社製、メトキシメチル化率:28〜33%)7.5部から0部に代えた以外は、実施例1と同様の方法を用いて比較電子写真感光体7を作製した。得られた比較電子写真感光体7の評価を実施例1と同様に行った。評価結果を表1に示す。
〈比較例8〉
比較例1と同様に中間層まで形成し、例示化合物(1−6)8部をn−ブタノール20部に添加し、直径1mmのガラスビーズを用いたサンドミル装置で20時間分散し、これにナイロン6−66−610−12四元ナイロン共重合体樹脂(商品名:CM8000、東レ社製)1部、N−メトキシメチル化6ナイロン樹脂(商品名:トレジンEF−30T、ナガセケムテックス社製、メトキシメチル化率:28〜33%)3部とメタノール100部とn−ブタノール70部を加えて同サンドミル装置でさらに2時間分散して得られた塗布液を、上記中間層上に浸漬塗布し、100℃で10分間乾燥して、膜厚が0.16μmの電荷発生層を形成した。この上にさらに、比較例1と同様に電荷輸送層を形成し、比較電子写真感光体8を作製した。得られた比較電子写真感光体8の評価を実施例1と同様に行った。評価結果を表1に示す。
感光層の構成を示す図である。 本発明の電子写真感光体を有するプロセスカートリッジを備えた電子写真装置の概略構成の一例を示す図である。
符号の説明
101 支持体
102 感光層
103 電荷発生層
104 電荷輸送層
1 電子写真感光体
2 軸
3 帯電手段
4 露光光
5 現像手段
6 転写手段
7 転写材
8 定着手段
9 クリーニング手段
10 前露光光
11 プロセスカートリッジ
12 案内手段

Claims (9)

  1. 導電性支持体と、該導電性支持体上に形成された中間層と、該中間層上に形成された感光層を有する電子写真感光体において、
    該感光層がガリウムフタロシアニン化合物を含有し、
    該中間層が下記式(1)で示されるアゾ化合物と、下記式(5)で示される繰り返し単位を含むポリアミド樹脂を含有する
    ことを特徴とする電子写真感光体。
    式(1)

    (式(1)中、 およびR は、それぞれ独立に、水素原子、置換基を有しても良いアリール基または置換基を有しても良いカルバモイル基を示す。ただし、R およびR が同時に水素原子であることはない。Xは、OまたはSを示す。Yは、ベンゼン環と縮合して、置換基を有していても良い芳香族炭化水素環または芳香族複素環を形成するのに必要な残基を示す。Arは、下記式(2)、(3)または(4)で示される基を示す。)
    式(2)

    式(3)

    式(4)

    (式(2)中、R、R、R、RおよびRは、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、置換基を有しても良いアルキル基、置換基を有しても良いアルコキシ基、置換基を有しても良いアラルキル基または置換基を有しても良いアリール基を示す。AはO、SまたはN−R(ただし、R水素原子、置換基を有していても良いアルキル基、置換基を有していても良いアラルキル基または置換基を有していても良いアリール基を示す。)を示す。)
    式(5)

    (式(5)中、R置換基を有しても良い2価のアルキレン基を示す。R10水素原子、置換基を有しても良いアルキル基を示す。)
  2. 前記ガリウムフタロシアニン化合物がCuKα特性X線回折における回折角2θの7.4°±0.3°および28.2°±0.3°の位置に強いピークを有するヒドロキシガリウムフタロシアニン結晶である請求項1に記載の電子写真感光体。
  3. 前記中間層に含有される前記式(1)で示されるアゾ化合物の質量の和と前記式(5)で示される繰り返し単位を含むポリアミド樹脂の質量の和との質量比が2:1〜1:100である請求項1または2に記載の電子写真感光体。
  4. 前記質量比が1:5〜1:100である請求項3に記載の電子写真感光体。
  5. 前記式(1)で示されるアゾ化合物が下記式(6)で示されるアゾ化合物である請求項1〜4のいずれかに記載の電子写真感光体。
    式(6)

    (式(6)中、Arは、下記式(7)、(8)または(9)で示される基を示す。 11 は、下記式(10)または(11)で示される基を示す。
    式(7)

    式(8)

    式(9)

    (10)

    式(11)
  6. 前記式(6)で示されるアゾ化合物が下記式(12)、(13)または(14)で示されるアゾ化合物である請求項5に記載の電子写真感光体。
    式(12)

    式(13)

    式(14)
  7. 前記式(5)で示される繰り返し単位が下記式(15)で示される繰り返し単位である請求項1〜6のいずれかに記載の電子写真感光体。
    式(15)
  8. 請求項1〜7のいずれかに記載の電子写真感光体と、帯電手段、現像手段およびクリーニング手段からなる群より選ばれる少なくともつの手段とを一体に支持し、電子写真装置本体に着脱自在であることを特徴とするプロセスカートリッジ。
  9. 請求項1〜7のいずれかに記載の電子写真感光体、帯電手段、像露光手段、現像手段および転写手段を有することを特徴とする電子写真装置。
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