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JP2000103323A - 車両用空気調和装置 - Google Patents

車両用空気調和装置

Info

Publication number
JP2000103323A
JP2000103323A JP10275644A JP27564498A JP2000103323A JP 2000103323 A JP2000103323 A JP 2000103323A JP 10275644 A JP10275644 A JP 10275644A JP 27564498 A JP27564498 A JP 27564498A JP 2000103323 A JP2000103323 A JP 2000103323A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
temperature
vehicle
reference temperature
air
window glass
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP10275644A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiroshi Aso
博史 麻生
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mazda Motor Corp
Original Assignee
Mazda Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mazda Motor Corp filed Critical Mazda Motor Corp
Priority to JP10275644A priority Critical patent/JP2000103323A/ja
Publication of JP2000103323A publication Critical patent/JP2000103323A/ja
Pending legal-status Critical Current

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Abstract

(57)【要約】 【課題】環境の変化に応じて自動的に適切なデミストが
行なわれるようにする。 【解決手段】ウインドガラス27の温度と基準温度との
差に応じてデフロスタ用通路の開度を制御するようにし
た車両用空気調和装置において、上記基準温度を外気温
度、日射の強さ、ウインドワイパー34の作動の有無に
応じて変更する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は車両用空気調和装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】特開昭60−110518号公報には、
車室内の乾球温度と湿球温度とに基いて露点温度を演算
し、ウインドガラス温度と露点温度との差に基いてウイ
ンドガラス表面の曇りを判定したときにデフロストモー
ドを採用するようにした車両用空気調和装置が記載され
ている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、例えばウイン
ドガラスに対する日射量が変化するなどウインドガラス
まわりの環境が変化した場合、該ウインドガラスの曇り
易さ(露の付き易さ)が変化するが、上記乾球温度や湿
球温度は直ちには変化しないから、適切なデフロストモ
ードにならないことがあり、ウインドガラスの曇りを効
果的に防止することが難しい。
【0004】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明は、環境
の変化に応じてデミスタの作動を制御するようにしたも
のである。
【0005】まず、請求項1に係る発明は、車両のウイ
ンドガラス表面の曇りを除去するデミスタと、上記ウイ
ンドガラスの温度を検出するガラス温度検出手段と、上
記ウインドガラス表面に曇りを生ずることを避けるため
の基準温度を設定する基準温度設定手段と、上記ガラス
温度検出手段によって検出されたガラス温度と上記基準
温度設定手段によって設定された基準温度との差に応じ
て上記デミスタの作動を制御する制御手段とを備えてい
る車両用空気調和装置において、上記ウインドガラス表
面の曇り易さに影響を及ぼす所定の環境因子の状態を検
出する環境検出手段を備え、上記基準温度設定手段が、
上記環境因子が所定の標準状態にあるときに所定の基礎
温度を上記基準温度として設定し、上記環境因子が標準
状態にないときに上記基礎温度を該環境因子の標準状態
からのずれに応じて変更して基準温度として設定するこ
とを特徴とする。
【0006】この車両用空気調和装置においては、ウイ
ンドガラスの温度と基準温度との差に応じてデミスタの
作動が制御されるが、その基準温度は当該ウインドガラ
ス表面の曇り易さに影響を及ぼす環境因子の状態が変化
して標準状態からずれた場合、そのずれに応じて変更さ
れるから、環境に応じた適切なデミストを行なうことが
できる。
【0007】上記基礎温度としては、標準的な車両の使
用状態において曇りを生じない限界のウインドガラス温
度を実験的に求め、該実験値を採用するようにしてもよ
く(この場合は基礎温度は一定となる。)、あるいは例
えば車室内の露点温度を求めてこれを基礎温度としても
よい(この場合は基礎温度自体が変化する。)請求項2
に係る発明は、請求項1に記載されている車両用空気調
和装置において、上記環境検出手段が、外気の温度を検
出する外気温度検出手段であり、上記基準温度設定手段
が、上記外気温度検出手段によって検出された外気温度
が低いときに上記基準温度が低くなるように設定を行な
うことを特徴とする。
【0008】すなわち、外気温度が低い場合にはそれに
応じて車室内空気の絶対湿度も低くなる(水分量ないし
は水蒸気量が少なくなる)から、上記基準温度を低くし
ているものである。従って、デミスタが不必要に作動す
ることがなくなり、効率的なウインドガラスの曇り防止
に有利になる。
【0009】請求項3に係る発明は、請求項1に記載さ
れている車両用空気調和装置において、上記環境検出手
段が、降雨又は降雪を車両のウインドワイパーの作動に
よって検出するワイパー作動検出手段であり、上記基準
温度設定手段が、ワイパー作動検出手段によってウイン
ドワイパーの作動が検出されたときに上記基準温度が高
くなるように設定を行なうことを特徴とする。
【0010】すなわち、ウインドワイパーを作動させる
のは降雨時又は降雪時であり、このときは車室内の絶対
湿度も高くなっているから、それに応じて上記基準温度
も高めているものである。従って、ウインドガラスが曇
り易い状況下でその曇りを確実に防止することができ
る。
【0011】請求項4に係る発明は、請求項1に記載さ
れている車両用空気調和装置において、上記環境検出手
段が、日射の強さを検出する日射検出手段であり、上記
基準温度設定手段が、上記日射検出手段によって検出さ
れた日射が強いときに上記基準温度が低くなるように設
定を行なうことを特徴とする。
【0012】すなわち、日射が強いときにはそれに応じ
て赤外線の量も多くなり、ウインドガラスは曇り難くな
るから、上記基準温度を低くなるようにしているもので
ある。従って、デミスタが不必要に作動することがなく
なり、効率的なウインドガラスの曇り防止に有利にな
る。
【0013】請求項5に係る発明は、請求項1に記載さ
れている車両用空気調和装置において、上記デミスタ
が、上記ウインドガラス表面に向かって温風を吹き出す
デフロスタであり、上記制御手段が、上記ウインドガラ
スの温度が上記基準温度よりも低いときにその温度差が
大きいほど上記デフロスタの温風吹出量が多くなるよう
に制御を行なうことを特徴とする。
【0014】すなわち、この発明は、車両のデフロスタ
を利用してウインドガラスの曇りを防止するものであ
り、実際のガラス表面温度と基準温度との差が大きいほ
どデフロスタの温風吹出量が多くなるから、ウインドガ
ラスの曇りを防止するうえで有利になる。
【0015】請求項6に係る発明は、請求項5に記載さ
れている車両用空気調和装置において、車室暖房のため
に温風を吹き出す暖房用吹出口と、デフロストのために
温風を吹き出すデフロスト用吹出口と、該暖房用吹出口
とデフロスト用吹出口とに対する温風の分配割合を調節
するダンパーとを備え、上記制御手段が、上記ダンパー
を作動させて上記デフロスト用吹出口に対する温風の分
配量を制御することを特徴とする。
【0016】すなわち、ウインドガラスが曇り易い状況
では車室暖房を行なっている場合が多いが、ウインドガ
ラスが曇り易くなったときにはデフロスト用吹出口に対
する温風の分配量が増えるものの、暖房用吹出口からの
温風の吹出が継続されるから、乗員に暖房に関して違和
感を与えることなく、ウインドガラスの曇りを防止する
ことができる。
【0017】請求項7に係る発明は、請求項6に記載さ
れている車両用空気調和装置において、上記ダンパーの
作動による上記デフロスト用吹出口に対する温風の分配
量に上限が設定されていることを特徴とする。
【0018】すなわち、デフロスト用吹出口から吹き出
される温風量が多くなると、ウインドガラスが車室上部
に位置する関係で車室上部の温度が高くなり、乗員に不
快感を与え易いことから、該吹出量に上限を設けてウイ
ンドガラスの曇りを防止しながら、例えば乗員の足下か
らの暖房を確保することができるようにしたものであ
る。
【0019】
【発明の効果】請求項1に係る発明によれば、ウインド
ガラスの温度と基準温度との差に応じてデミスタの作動
を制御するようにした車両用空気調和装置において、上
記ウインドガラス表面の曇り易さに影響を及ぼす所定の
環境因子の状態を検出する環境検出手段を設け、該環境
因子の状態に応じて上記基準温度を変更するようにした
から、環境に応じた適切なデミストを行なうことがで
き、効率的なウインドガラスの曇り防止に有利になる。
【0020】請求項2に係る発明によれば、請求項1に
記載されている車両用空気調和装置において、外気温度
が低いときに上記基準温度が低くなるようにしたから、
車室内空気の絶対湿度が低いにも拘わらず、デミスタが
不必要に作動することがなくなり、効率的なウインドガ
ラスの曇り防止に有利になる。
【0021】請求項3に係る発明によれば、請求項1に
記載されている車両用空気調和装置において、ウインド
ワイパーの作動が検出されたときに上記基準温度が高く
なるようにしたから、降雨時や降雪時のように車室内の
絶対湿度が高くなっているときにウインドガラスの曇り
を確実に防止することができる。
【0022】請求項4に係る発明によれば、請求項1に
記載されている車両用空気調和装置において、日射が強
いときに上記基準温度が低くなるようにしたから、ウイ
ンドガラスが曇り難い状況にあるにも拘わらず、デミス
タが不必要に作動することがなくなり、効率的なウイン
ドガラスの曇り防止に有利になる。
【0023】請求項5に係る発明によれば、請求項1に
記載されている車両用空気調和装置において、ウインド
ガラスの温度と基準温度との差が大きいほどデフロスタ
の温風吹出量が多くなるから、ウインドガラスの曇りを
防止するうえで有利になる。
【0024】請求項6に係る発明によれば、請求項5に
記載されている車両用空気調和装置において、ダンパー
を作動させて暖房用吹出口とデフロスト用吹出口に対す
る温風の分配量を制御するようにしたから、乗員に暖房
に関して違和感を与えることなく、ウインドガラスの曇
りを防止することができる。
【0025】請求項7に係る発明によれば、請求項6に
記載されている車両用空気調和装置において、上記ダン
パーの作動による上記デフロスト用吹出口に対する温風
の分配量に上限が設定されているから、ウインドガラス
の曇り防止を実行しながら、例えば乗員の足下からの暖
房を確保することができ、乗員に快適な居住空間を提供
することができる。
【0026】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。
【0027】<全体説明>図1に示す当該実施形態に係
る車両用空気調和装置において、1は空調ダクトであ
り、その上流端に内気導入口2及び外気導入口3が設け
られ、また、途中で暖房用通路4、デフロスト用通路5
及び換気用通路6に分岐し、それら通路の下流端に乗員
の足下に向かって開口した暖房用吹出口7、フロントウ
インドガラス27に向かって開口したデフロスト用吹出
口8、換気口9が形成されている。
【0028】上記空調ダクト1の上流部から上記通路分
岐部に至る間には、上記両導入口2,3の切換えを行な
う内外気切換ダンパー11、風量を調節するためのブロ
ア12、冷媒蒸発時の気化熱によって空調用空気を冷却
するエバポレータ13、エンジン10の冷却水を利用し
て空調用空気を加熱するヒータ14、該ヒータ14を通
過した温風量とヒータ14を通らない風量とを調節する
エアミックスダンパー15、並びにヒータ14を通過し
た温風の出口を開閉する補助ダンパー16が順に設けら
れている。また、暖房用通路4、デフロスト用通路5及
び換気用通路6の各々にはそれらの通路を通る風量を調
節するダンパー17〜19が設けられている。
【0029】上記内外気切換ダンパー11はアクチュエ
ータ21により駆動され、エアミックスダンパー15及
び補助ダンパー16はアクチュエータ22により連動し
て駆動され、暖房用通路4、デフロスト用通路5及び換
気用通路6の各ダンパー17〜19はアクチュエータ2
3により連動して駆動される。
【0030】また、エンジン10の前方にはエンジン冷
却水を走行風によって冷却するラジエータ24と、冷媒
蒸気を走行風によって冷却して凝縮するコンデンサー2
5とが設けられている。冷媒蒸気はエンジン10によっ
てクラッチを介して駆動される圧縮機26によって圧縮
されてコンデンサー25へ送られ、該コンデンサー25
で凝縮した冷媒が膨張機構(図示省略)を介して上記エ
バポレータ13に送られ、該エバポレータ13から冷媒
蒸気が圧縮機26に戻ることになる。
【0031】また、車両のフロントウインドガラス27
のピラー28の上部に該ウインドガラス27の上部の温
度を検出するガラス温度センサ29が設けられ、ラジエ
ータ24の前方には外気温度を検出する外気温センサ3
1が設けられている。また、車室内には、日射の強さを
検出する日射センサ32が設けられ、日射の影響を受け
ない場所に車室内温度を検出する内気温センサ33が設
けられ、さらに、ウインドガラス27のワイパー34の
駆動を操作するワイパースイッチ35がステアリングコ
ラム部(図示省略)に設けられている。このワイパース
イッチ35は、ワイパーの作動を検出するワイパー作動
センサを構成している。
【0032】符号36は当該空気調和装置の制御ユニッ
ト(マイクロコンピュータ)を示す。この制御ユニット
36には、上記ガラス温度センサ29のガラス温度信
号、外気温センサ31の外気温度信号、日射センサ32
の日射量信号、内気温センサ33の車室内温度信号、ワ
イパースイッチ35のワイパー作動信号、インストルメ
ントパネル(図示省略)に設けられた目標温度設定スイ
ッチ37の目標温度信号、複数の空調モードから特定の
モードを選択するモード選択スイッチ38のモード選択
信号、イグニッションスイッチ39のオン/オフ信号及
びエアミックスダンパー15の開閉位置を検出するポジ
ションセンサ41の位置信号が入力される。そして、こ
の制御ユニット36から、イグニッションスイッチ39
のオン時に、目標温度及び選択モードに基いてブロア1
2のモータ、アクチュエータ21〜23、圧縮機26の
クラッチに外気温度、室内温度、日射の強さ等に応じた
作動制御信号が出力される。
【0033】<デミスト制御の説明>次に上記車両用空
気調和装置におけるデミスト制御について説明する。
【0034】デミスト制御では、上記センサのうち上記
ガラス温度センサ29のガラス温度信号、外気温センサ
31の外気温度信号、日射センサ32の日射量信号、並
びにワイパースイッチ35のワイパー作動信号が用いら
れ、これらの信号に基いてアクチュエータ(デミスタを
構成する)23に作動制御信号が出力される。
【0035】すなわち、制御ユニット36は、車両のお
かれている環境に応じた自動デミスト制御のために、上
記ウインドガラス27の表面に曇りを生ずることを避け
るための基準温度を設定する基準温度設定手段と、上記
ガラス温度センサ29によって検出されたガラス温度と
上記基準温度設定手段によって設定された基準温度との
差に応じて上記アクチュエータ23の作動を制御する制
御手段とを備えている。また、上記外気温度、日射の強
さ及びワイパー34の作動の有無、従って雨又は雪の有
無は、ウインドガラス表面の曇り易さに影響を及ぼす環
境因子であり、外気温センサ31、日射センサ32及び
ワイパースイッチ35は、当該環境因子の状態を検出す
る環境検出手段を構成している。
【0036】上記基準温度設定手段は、上記環境因子が
所定の標準状態にあるときに所定の基礎温度を上記基準
温度として設定し、上記環境因子が標準状態にないとき
に上記基礎温度を該環境因子の標準状態からのずれに応
じて変更して基準温度として設定するものである。ここ
に、基準温度とは、ウインドガラス27に曇りを生じな
い下限の温度、換言すれば、ウインドガラス27の曇り
と晴れとの境界温度である。
【0037】この実施形態での標準状態は、外気温度が
0℃、日射の強さが100W未満、ワイパー非作動(雨
又は雪なし)、当該車両の乗員5名、というものであ
り、この標準状態での基礎温度、すなわち基準温度は予
め実験的に求められて、5.0℃に設定されている。そ
して、この基礎温度が、外気温度が高くなるほど高くな
るように、また、日射が強くなると低くなり、ワイパー
34が作動すると高くなるように変更されて基準温度の
設定が行なわれるものである。
【0038】図2及び図3にはデミスト制御の流れが示
されている。なお、この制御は100ms毎にセンサ信
号が取り込まれてその処理がなされる。
【0039】まず、イグニッションスイッチ39のオン
により初期値の設定が行なわれる(ステップS1)。そ
の設定はウインドガラス27の温度(以下、ガラス温度
という。)TGを0℃とし、フラグ2を「1」にすると
いうものである。フラグ2は、デフ方向(デフロスト用
通路5の開度を大きくする方向)の制御をとるか(フラ
グ2=1)、ヒート方向(暖房用通路4の開度を大きく
する方向)の制御をとるか(フラグ2=0)の方向フラ
グである。この点は後述する。
【0040】上記初期値設定の後、外気温センサ31、
日射センサ32及びガラス温度センサ29の各信号の入
力処理がなされて、外気温度TA、日射量TS及びガラ
ス温度TGが求められる(ステップS2〜S4)。外気
温度TA及び日射量TSについては前回値を今回値に所
定割合で反映させるなまし処理が行なわれて制御に使用
され、ガラス温度TGについては今回値TG(1) 、前回
値TG(2) 及び前々回値TG(3) の平均値が演算されて
制御に用いられる。なお、上記初期値設定ではTG、T
G(1) 、TG(2) 及びTG(3) の全てが0℃に設定され
る。
【0041】次にワイパースイッチ35の信号によりワ
イパー34が作動しているか否かが判定され、ワイパー
作動時はWIP=1、非作動時はWIP=0とされる
(ステップS5〜S7)。ワイパー作動時(WIP=
1)であれば、基準温度TGBが次式(1)で演算され
てフラグ1=3とされる(ステップS8〜S10)。一
方、ワイパー非作動時(WIP=0)であれば、日射量
TSが100W以上か否か判定され、100W以上のと
きは基準温度TGBが次式(2)で演算されてフラグ1
=1とされ、100Kcal未満のときは基準温度TG
Bが次式(3)で演算されてフラグ1=2とされる(ス
テップS11〜S15)。
【0042】 TGB=0.7×TA+14.0 …(1) TGB=0.7×TA+2.0 …(2) TGB=0.7×TA+5.0 …(3)
【0043】すなわち、上記(3)式の定数5.0
(℃)が上述の基礎温度(標準状態における基準温度)
に当たるものであり、これが、外気温度0℃におけるワ
イパー作動時には14.0と高くなり(式(1))、外
気温度0℃において日射が強いときには2.0と低くな
るものである(式(2))。また、これらの式から、基
準温度TGBは外気温度TAに比例して変更されること
がわかる。「フラグ1」は湿度レベルを表すものであ
り、「1」は低湿度、「2」は中湿度、「3」は高湿度
ということになる。各湿度レベルの基準温度TGBと外
気温度TAとの関係をグラフにすると図4のようにな
る。
【0044】次に上記ガラス温度TGと基準温度TGB
との差ΔTG=TG−TGBが演算され、フラグ2=1
(デフ方向)のときは次式(4)でデフ開度(デフロス
ト用通路5の開度のことであり、全開を100%とする
百分率で表している。以下、同じ。)DEFが求めら
れ、フラグ2=0(ヒート方向)のときは次式(5)で
デフ開度DEFが求められる(ステップS16〜S1
9)。
【0045】 DEF=−7×ΔTG …(4) DEF=−7×(ΔTG−2.0) …(5)
【0046】すなわち、デフ方向のときはΔTGがその
ままデフ開度の演算に用いられるが、ヒート方向のとき
はΔTGの変化に対して遅延処理がなされるものであ
る。
【0047】次にデフ開度の今回値と前回値との差DE
F−DEF(n−1)が求められ、それが3以上のとき
は方向フラグ2=1(デフ方向)、そうでないときはフ
ラグ2=0(ヒート方向)とされる(ステップS20〜
S22)。当該差が小さいということは、デフ開度を現
状よりも大きくする必要がない、もしくはデフ開度を小
さくすることが要求されている状態であるからヒート方
向ということになり、当該差が大きいということは逆に
デフ方向であるということになる。
【0048】そうして、湿度レベルのフラグ1=1(低
湿度)のときはデフ開度DEF≧10であるときにこれ
を「10」とし、フラグ1=2(中湿度)のときはデフ
開度DEF≧40であるときにこれを「40」とし、フ
ラグ1=3(高湿度)のときはデフ開度DEF≧80で
あるときにこれを「80」とする上限規制が行なわれ
て、それぞれデフ開度DEFの出力が行なわれる(ステ
ップS23〜S31)。但し、デフ開度DEF≦0のと
きはDEF=0とされる。
【0049】以上のように、当該デミスト制御では、図
4に示すように、基準温度TGBが外気温度、日射の強
さ、ワイパー作動の有無、という3つの環境因子に応じ
て適宜変更して設定されるから、環境の変化に対してデ
フ開度が応答性良く変更されることになり、適切なデミ
スト制御を行なうことができる。また、外気温度TA、
日射の強さTS及びガラス温度TGについては前回値を
今回値に反映させるなまし処理を行なうようにしたか
ら、デフ開度が不必要に小刻みに変化することがなくな
り、ダンパー17〜19及びアクチュエータ23の作動
の安定性ないしは耐久性確保に有利になる。
【0050】また、温度差ΔTGの変化に対してデフ開
度DEFがデフ方向のときは直ちに応答して変化し、ヒ
ート方向のときはその変化に遅延して応答するようにし
たから、ウインドガラス27の曇りを確実に防止するう
えで有利になる。すなわち、図5はワイパー作動時にお
けるΔTGとデフ開度DEFとの関係を示すものであ
る。デフ方向の場合は、ΔTG=0のときDEF=0で
あり、その状態から該ΔTGがマイナス方向に変化する
と、その変化に比例してDEFが大きくなる。これに対
して、ヒート方向の場合は、ΔTGがプラス方向へ変化
するとき「2℃」だけ遅れてDEFが小さくなってい
く。このため、ウインドガラス27が曇り易い環境に変
化すれば直ちにDEFが大きくなってその曇りが防止さ
れる一方、ウインドガラス27が晴れ易い環境に変化し
ても直ちにはDEFが小さくならないから、環境が曇り
易い状況と晴れ易い状況とに交互に変化するような場合
でもデフ開度を維持することができ、ウインドガラスが
曇ることを防止することができる。さらに、デフ開度に
は上限の規制があるから、乗員の足下からの暖房も確保
され、乗員に不快感を与えることを避けることができ
る。
【0051】なお、上記実施形態では、高湿度(降雨又
は降雪)の検出にワイパースイッチを用いたが、熱線式
リヤウインドを採用している場合には、該リヤウインド
ガラスに埋設されている又は貼り付けられている熱線
(通電により発熱しガラスの曇りを除去するもの)に対
する通電のオン・オフを操作するリヤ熱線スイッチを用
いてもよい。すなわち、当該スイッチがオン(通電)の
ときに上記ワイパースイッチオンのときと同様に制御す
るものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る車両用空気調和装置の
全体構成図。
【図2】同装置のデミスト制御の前半の流れ図。
【図3】同制御の後半の流れ図。
【図4】同制御における各湿度レベルの基準温度と外気
温度との関係を示すグラフ図。
【図5】同制御におけるワイパー作動時のΔTGとデフ
開度DEFとの関係を示すグラフ図。
【符号の説明】
1 空調ダクト 4 暖房用通路 5 デフロスト用通路 7 暖房用吹出口 8 デフロスト用吹出口 14 ヒータ 18 ダンパー 23 アクチュエータ 27 フロントウインドガラス 29 ガラス温度センサ 31 外気温センサ 32 日射センサ 34 ワイパー 35 ワイパースイッチ(ワイパー作動センサ) 36 制御ユニット

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両のウインドガラス表面の曇りを除去
    するデミスタと、 上記ウインドガラスの温度を検出するガラス温度検出手
    段と、 上記ウインドガラス表面に曇りを生ずることを避けるた
    めの基準温度を設定する基準温度設定手段と、 上記ガラス温度検出手段によって検出されたガラス温度
    と上記基準温度設定手段によって設定された基準温度と
    の差に応じて上記デミスタの作動を制御する制御手段と
    を備えている車両用空気調和装置において、 上記ウインドガラス表面の曇り易さに影響を及ぼす所定
    の環境因子の状態を検出する環境検出手段を備え、 上記基準温度設定手段が、上記環境因子が所定の標準状
    態にあるときに所定の基礎温度を上記基準温度として設
    定し、上記環境因子が標準状態にないときに上記基礎温
    度を該環境因子の標準状態からのずれに応じて変更して
    基準温度として設定することを特徴とする車両用空気調
    和装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載されている車両用空気調
    和装置において、 上記環境検出手段が、外気の温度を検出する外気温度検
    出手段であり、 上記基準温度設定手段が、上記外気温度検出手段によっ
    て検出された外気温度が低いときに上記基準温度が低く
    なるように設定を行なうことを特徴とする車両用空気調
    和装置。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載されている車両用空気調
    和装置において、 上記環境検出手段が、降雨又は降雪を車両のウインドワ
    イパーの作動によって検出するワイパー作動検出手段で
    あり、 上記基準温度設定手段が、ワイパー作動検出手段によっ
    てウインドワイパーの作動が検出されたときに上記基準
    温度が高くなるように設定を行なうことを特徴とする車
    両用空気調和装置。
  4. 【請求項4】 請求項1に記載されている車両用空気調
    和装置において、 上記環境検出手段が、日射の強さを検出する日射検出手
    段であり、 上記基準温度設定手段が、上記日射検出手段によって検
    出された日射が強いときに上記基準温度が低くなるよう
    に設定を行なうことを特徴とする車両用空気調和装置。
  5. 【請求項5】 請求項1に記載されている車両用空気調
    和装置において、 上記デミスタが、上記ウインドガラス表面に向かって温
    風を吹き出すデフロスタであり、 上記制御手段が、上記ウインドガラスの温度が上記基準
    温度よりも低いときにその温度差が大きいほど上記デフ
    ロスタの温風吹出量が多くなるように制御を行なうこと
    を特徴とする車両用空気調和装置。
  6. 【請求項6】 請求項5に記載されている車両用空気調
    和装置において、 車室暖房のために温風を吹き出す暖房用吹出口と、デフ
    ロストのために温風を吹き出すデフロスト用吹出口と、
    該暖房用吹出口とデフロスト用吹出口とに対する温風の
    分配割合を調節するダンパーとを備え、 上記制御手段が、上記ダンパーを作動させて上記デフロ
    スト用吹出口に対する温風の分配量を制御することを特
    徴とする車両用空気調和装置。
  7. 【請求項7】 請求項6に記載されている車両用空気調
    和装置において、 上記ダンパーの作動による上記デフロスト用吹出口に対
    する温風の分配量に上限が設定されていることを特徴と
    する車両用空気調和装置。
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