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JP2000089358A - カメラ - Google Patents

カメラ

Info

Publication number
JP2000089358A
JP2000089358A JP10258326A JP25832698A JP2000089358A JP 2000089358 A JP2000089358 A JP 2000089358A JP 10258326 A JP10258326 A JP 10258326A JP 25832698 A JP25832698 A JP 25832698A JP 2000089358 A JP2000089358 A JP 2000089358A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
charging
film
mirror
pulse
gear
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP10258326A
Other languages
English (en)
Inventor
Shinji Murashima
伸治 村島
Shinichi Nishimura
慎一 西村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Minolta Co Ltd
Original Assignee
Minolta Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Minolta Co Ltd filed Critical Minolta Co Ltd
Priority to JP10258326A priority Critical patent/JP2000089358A/ja
Priority to US09/393,836 priority patent/US6179493B1/en
Publication of JP2000089358A publication Critical patent/JP2000089358A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03BAPPARATUS OR ARRANGEMENTS FOR TAKING PHOTOGRAPHS OR FOR PROJECTING OR VIEWING THEM; APPARATUS OR ARRANGEMENTS EMPLOYING ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ACCESSORIES THEREFOR
    • G03B19/00Cameras
    • G03B19/02Still-picture cameras
    • G03B19/12Reflex cameras with single objective and a movable reflector or a partly-transmitting mirror

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Details Of Cameras Including Film Mechanisms (AREA)
  • Shutters For Cameras (AREA)
  • Cameras In General (AREA)
  • Diaphragms For Cameras (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 連続撮影をより高速で行う事が可能なカメラ
を提供する。 【解決手段】 連続撮影を行う際に、ミラー及び絞りの
チャージが完了し、シャッターのチャージ及びフィルム
給送が完了する前にミラーの上昇及び絞りの絞り込み等
の露光準備動作を開始し、シャッターのチャージ及びフ
ィルム給送が完了した後露光動作を開始する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、連続撮影時に、撮
影シーケンス上必要なチャージの終了後、他のチャージ
の完了を待たずに露光準備動作を開始し、高速化を図っ
たカメラに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、高速の連続撮影を行うに当た
っては、チャージやフィルム給送等の個々の動作を高速
化し、全体として高速駆動するようにしていたが、カメ
ラ各部のチャージとフィルム給送の両方が完了した後
に、次のレリーズ動作に入る構成となっていたため、高
速化には限界があった。そこで、撮影シーケンス全体と
して、その制御方法を改良する事で、高速化が行えるよ
うな工夫がなされてきている。
【0003】例えば、特公平7−66140号公報に記
載されている如く、連続撮影時、ミラー,絞り,シャッ
ター,撮影レンズ駆動の各チャージの終了後であれば、
フィルム給送が終了していない場合にも、露光準備動作
を行わせるようにしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ような構成では、全てのチャージが終了するのを待って
露光準備動作を行わせているため、撮影シーケンス上必
要でないチャージを行う分だけ、露光準備動作が遅れる
事となる。本発明は、このような問題点に鑑み、連続撮
影をより高速で行う事が可能なカメラを提供する事を目
的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に請求項1に記載の発明は、ミラーのチャージを行う第
1チャージ手段と、絞りのチャージを行う第2チャージ
手段と、シャッターのチャージを行う第3チャージ手段
と、レリーズ操作によって露光準備動作を行う露光準備
手段と、1コマ撮影と連続撮影とを判別する判別手段
と、ミラーのチャージが完了したことを検知する第1検
知手段と、絞りのチャージが完了したことを検知する第
2検知手段と、シャッターのチャージが完了したことを
検知する第3検知手段と、を備え、前記判別手段により
連続撮影と判別されるとともに、第1、第2検知手段に
よりミラー及び絞りのチャージが完了したことを検知し
た際に、第3検知手段の検知結果に関わらず前記露光準
備動作を開始するように制御したことを特徴としてい
る。
【0006】この構成によると、連続撮影時において、
ミラー及び絞りのチャージが完了すると、シャッターの
チャージが完了する前であっても露光準備動作が行われ
る。
【0007】また、請求項2に記載の発明は、請求項1
に記載されたカメラにおいて、1コマ分のフィルムを給
送するフィルム給送手段と、1コマ分のフィルム給送が
完了したことを検知するフィルム給送完了検知手段とを
備え、前記フィルム給送完了検知手段の検知結果に関わ
らず前記露光準備動作を開始するように制御したことを
特徴としている。
【0008】この構成によると、連続撮影時において、
ミラー及び絞りのチャージが完了すると、シャッターの
チャージ完了及びフィルム給送完了前であっても露光準
備動作が行われる。
【0009】また、請求項3に記載の発明は、請求項1
または請求項2に記載されたカメラにおいて、前記露光
準備手段は、ミラーの上昇及び絞りの絞り込みとしたこ
とを特徴としている。
【0010】この構成によると、連続撮影時において、
ミラー及び絞りのチャージが完了すると、シャッターの
チャージ完了前であってもミラーの上昇及び絞りの絞り
込みを開始して露光準備動作が行われる。
【0011】また、請求項4に記載の発明は、請求項1
乃至請求項3のいづれかに記載されたカメラにおいて、
ミラーのチャージまたは絞りのチャージが完了してから
第1所定時間経過後に前記露光準備動作を開始するよう
に制御したことを特徴としている。
【0012】この構成によると、連続撮影時において、
ミラー及び絞りのチャージが完了すると第1所定時間経
過後に、シャッターのチャージ完了前であってもミラー
の上昇及び絞りの絞り込みを開始して露光準備動作が行
われる。
【0013】また、請求項5に記載の発明は、請求項4
に記載されたカメラにおいて、ミラーのチャージの開始
から完了までの時間に応じて第1所定時間を変更するよ
うに制御した事を特徴としている。
【0014】この構成によると、連続撮影時において、
ミラー及び絞りのチャージが完了すると、ミラーのチャ
ージの開始から完了までの時間に応じて可変される第1
所定時間経過後に、シャッターのチャージ完了前であっ
てもミラーの上昇及び絞りの絞り込みを開始して露光準
備動作が行われる。
【0015】また、請求項6に記載の発明は、請求項1
乃至請求項5のいづれかに記載されたカメラにおいて、
ミラーのチャージの開始から完了までの時間に応じて前
記制御変更するようにした事を特徴としている。
【0016】この構成によると、連続撮影時において、
ミラー及び絞りのチャージが完了すると第1所定時間経
過後に、シャッターのチャージ完了前であってもミラー
の上昇及び絞りの絞り込みを開始して露光準備動作が行
われる。そして、ミラーのチャージの開始から完了まで
の時間に応じて前記撮影動作を制御できるようにしてい
る。
【0017】また、請求項7に記載の発明は、請求項6
に記載されたカメラにおいて、ミラーのチャージの開始
から完了までの時間が第2所定時間以上の時に前記制御
を停止するようにしたことを特徴としている。
【0018】この構成によると、連続撮影時において、
ミラー及び絞りのチャージが完了すると第1所定時間経
過後に、シャッターのチャージ完了前であってもミラー
の上昇及び絞りの絞り込みを開始して露光準備動作を行
が行われる。そして、ミラーのチャージの開始から完了
までの時間が第2所定時間以上の時に前記撮影動作が停
止されて終了または他の撮影動作が行われる。
【0019】また、請求項8に記載の発明は、請求項2
または請求項3に記載されたカメラにおいて、前記露光
準備動作開始後第3検知手段によりシャッターのチャー
ジ完了が検知されるとともに、前記フィルム給送手段に
よりフィルム給送の完了が検知された後、露光動作を開
始するように制御したことを特徴としている。
【0020】この構成によると、連続撮影時において、
ミラー及び絞りのチャージが完了すると、シャッターの
チャージ完了及びフィルム給送完了前であっても露光準
備動作を行うとともに、シャッターのチャージ完了及び
フィルム給送完了後に露光動作が行われる。
【0021】また、請求項9に記載の発明は、請求項8
に記載されたカメラにおいて、前記露光準備動作を開始
してから第3所定時間経過後に露光動作を開始するよう
に制御したことを特徴としている。
【0022】この構成によると、連続撮影時において、
ミラー及び絞りのチャージが完了すると、シャッターの
チャージ完了及びフィルム給送完了前であっても露光準
備動作を行って、シャッターのチャージ及びフィルム給
送が完了するとともに露光準備動作を開始してから第3
所定時間経過後に露光動作が行われる。
【0023】また、請求項10に記載の発明は、請求項
2または請求項3に記載されたカメラにおいて、前記露
光準備手段はミラー、絞り、シャッターの少なくとも1
つの係止を外すマグネット手段を有し、前記マグネット
手段の動作時にカメラ駆動用モータへの通電を停止する
ように制御したことを特徴としている。
【0024】この構成によると、連続撮影時において、
ミラー及び絞りのチャージが完了すると、シャッターの
チャージ完了及びフィルム給送完了前であっても露光準
備動作を行って、ミラー、絞り、シャッターをチャージ
するためにこれらの少なくとも1つの係止を外すマグネ
ット手段の動作時に撮影用のモータを停止する。
【0025】また、請求項11に記載の発明は、請求項
10に記載されたカメラにおいて、前記カメラ駆動用モ
ータは、フィルムを給送するモータとチャージ用のモー
タの少なくとも1つとしたことを特徴としている。
【0026】この構成によると、連続撮影時において、
ミラー及び絞りのチャージが完了すると、シャッターの
チャージ完了及びフィルム給送完了前であっても露光準
備動作を行って、ミラー、絞り、シャッターをチャージ
するためにこれらの少なくとも1つの係止を外すマグネ
ット手段の動作時にフィルムを給送するモータとチャー
ジ用のモータの少なくとも1つを停止する。
【0027】また、請求項12に記載の発明は、請求項
1乃至請求項11のいづれかに記載されたカメラにおい
て、撮影用レンズを駆動して被写体の合焦動作を行う合
焦手段を有し、前記制御実行時に前記合焦手段の動作を
禁止するようにしたことを特徴としている。
【0028】この構成によると、連続撮影時において、
ミラー及び絞りのチャージが完了すると、シャッターの
チャージ完了及びフィルム給送完了前であっても合焦動
作を行わずに露光準備動作が行われる。
【0029】また、請求項13に記載の発明は、請求項
1乃至請求項12のいづれかに記載されたカメラにおい
て、撮影データをフィルムに写し込む写し込み手段を有
し、前記制御実行時に前記写し込み手段の動作を禁止す
るようにしたことを特徴としている。
【0030】この構成によると、連続撮影時において、
ミラー及び絞りのチャージが完了すると、シャッターの
チャージ完了及びフィルム給送完了前であっても写し込
み動作を行わずに露光準備動作が行われる。
【0031】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て、図面を参照しながら説明する。図6はカメラ全体の
概略構成を示す平面断面図である。図において、70は
カメラのボディを示し、その中央下部に撮影位置を示す
画枠70aが形成されている。該画枠70aの左側には
フィルムが収納されたパトローネ74が装填可能なパト
ローネ室70bが形成され、右側にはスプール27等が
収納されるスプール室70cが形成されている。
【0032】上記パトローネ室70bの奥側(図の上
方)の側壁適所には小孔70dが穿設され、該小孔70
dにはパトローネ検知ピン65が出没可能に貫通されて
いる。このパトローネ検知ピン65はパトローネ検知接
片67によってパトローネ室70b側に付勢されてい
る。パトローネ検知接片66と67とはスイッチSW5
を構成している。該スイッチSW5はパトローネ74が
装填されていないときは上記パトローネ検知接片66と
67とが離間してオフ状態にあり、パトローネ74が装
填されるとパトローネ検知ピン65がパトローネ検知接
片67の付勢力に抗してパトローネ検知接片66側へ押
されて該パトローネ検知接片66と67とが接触してオ
ン状態となる。
【0033】また、スプール室70cの略中央にはフィ
ルムFを巻取るためのスプール27が設けられている。
該スプール27はフィルムFのパフォレーションFpと
係合する爪27bを有しており、フィルム装填時にフィ
ルムFがスプール27に巻き込まれるまで送る役目をし
ている。
【0034】また、このスプール27の内部には、後述
するように該スプール27を駆動するためのフィルム巻
上げモータ1が同心状に配設されている。スプール27
の周面適所、好ましくは1周分の巻取りが終了する位置
近辺にはフィルム押えローラ指示板57が配設され、そ
の先端57aには回転自在に軸支されたフィルム押えロ
ーラ56が取り付けられている。このフィルム押えロー
ラ指示板57の先端部57aは、不図示のスプリングに
よる付勢力でフィルム押えローラ56をスプール27の
周面に当接させ、これによりフィルムFが巻き締められ
た状態でスプール27に巻取られるようにしている。
【0035】画枠70aとスプール27間にはフィルム
Fの移動により回転するスプロケット50と、該スプロ
ケット50と対向し、その間にフィルムFを挾持して移
動させるガイドローラ55とが配設されている。スプロ
ケット50はフィルムFのパフォレーションFpと係合
する歯50aを有し、フィルムFの移動に連動して回転
するものである。このスプロケット50の回転により、
図2におけるスプロケットスイッチ基板51が一体回転
し、該スプロケットスイッチ基板51上に形成されてい
るパターンとスプロケットスイッチ接片52,53とで
スイッチSW3が構成されている。該スイッチSW3は
フィルムFを1コマ送るときにオン、オフを繰り返して
パルスを出力する。本実施例では、1コマについて8パ
ルス出力する。
【0036】また、画枠70aとスプール27間であっ
て、ボディ70の側壁適所には小孔70eが穿設され、
該小孔70eにはフィルム検知ピン60が出没可能に貫
通されている。このフィルム検知ピン60はフィルム検
知接片62によってフィルムF側に付勢されている。フ
ィルム検知接片61と62とはスイッチSW6を構成し
ている。該スイッチSW6はフィルムFがフィルム検知
ピン60上にないとき、あるいは不図示のカメラの裏蓋
が開いていて該裏蓋に取り付けられた圧着板71によっ
てフィルムFがボディ70側に押えられていないときは
上記フィルム検知接片61と62とが離間してオフ状態
となっている。
【0037】また、スイッチSW6はフィルムFがフィ
ルム検知ピン60上にあり、しかも裏蓋が閉じられて圧
着板71によってフィルムFがボディ70側に押される
と、該フィルムFによってフィルム検知ピン60がフィ
ルム検知接片62の付勢力に抗してフィルム検知接片6
1側へ押されて該フィルム検知接片61と62とが接触
し、オン状態となる。
【0038】画枠70aの直ぐ前方には1幕と2幕を有
するシャッター72が配設されている。101は上記シ
ャッター72及び不図示の絞りやミラー機構を作動させ
るとともに初期位置に復帰(チャージ)するためのメカ
チャージモータで、102は該メカチャージモータ10
1により駆動されるメカチャージ機構である。なお、7
3は各部へ電源供給を行うための電源電池である。
【0039】また、図3において、一点鎖線で示す巻上
げ治具80は、フィルム巻上げモータ1を通電すること
なくフィルム巻上げ機構の作動を確認するためのもので
ある。この巻上げ治具80は先端にギア80aが取り付
けられている。また、巻上げ台板17の適所には上記巻
上げ治具80のギア80aが嵌合する孔17cが穿設さ
れている。
【0040】この孔17cに巻上げ治具80のギア80
aを嵌合させると、ギア80aがエンコーダギア5と噛
合するようになっている。この状態で巻上げ治具80を
回転させることにより、フィルム巻上げモータ1を実際
に駆動させることなくフィルム巻上げ機構の作動を調整
したり検査したりでき、また、その作動状態の確認が行
える。しかも、外部からの操作を可能とする構成により
低コスト、省スペースの点で有利となる。
【0041】次に、図2,図3を用いてフィルム巻上げ
機構について説明する。図2はフィルム巻上げ機構の斜
視図、図3はフィルム駆動用モータ付近の断面図であ
る。また、図4はフィルム巻上げ、巻戻し及び切換えに
おける駆動力伝達機構の動きを説明するための動作説明
図である。
【0042】図2,図3に詳細に示されているように、
前記スプール27の内部にはフィルム巻上げモータ1が
配置され、該フィルム巻上げモータ1はその下部でモー
タ止めビス9,9により保持台10に固定されている。
モータ保持台10は弾性部材11,11が周設されてな
る保持台止めビス13,13に嵌入されることによって
ボディ70に連結固定されている。この弾性部材11,
11によりモータ保持台10は上下左右方向への若干の
移動が可能であり、フィルム巻上げモータ1の回転時に
生じる振動がボディ70に伝達されにくくしてある。
【0043】また、フィルム巻上げモータ1の上方のモ
ータ軸1aと、ボディ70に固定されているスプール保
持台15との間には弾性部材12が介設されている。該
弾性部材12によりフィルム巻上げモータ1上部の移動
を規制するとともに、該フィルム巻上げモータ1の回転
時に生ずる振動がスプール保持台15及びボディ70に
伝達されにくくしてある。このスプール保持台15はス
プール27と一体的に回転するスプール受け14の回転
軸受部15aを有している。
【0044】一方、フィルム巻上げモータ1の下方のモ
ータ軸1aには該モータ軸1aと一体回転するギア1b
が設けられ、減速ギア2の歯部2aと噛合している。減
速ギア2はその上部突部2bがモータ保持台10に穿設
された孔10aと嵌合し、下方は穿設された穴2cが巻
上げ台板17にかしめられたピン17aと嵌合してい
る。
【0045】この巻上げ台板17はボディ70の適所に
設けられたボス70f,70fと巻上げ台板止めビス1
8,18とが螺合することによりボス先端部に固定され
ている。減速ギア2の下部の穴2cと巻上げ台板17に
かしめられたピン17aとの嵌合は若干緩めの状態に設
定されている。前述したようにモータ保持台10はボデ
ィ70に対して上下左右に若干移動可能である一方、巻
上げ台板17はボディ70に固定されているため、モー
タ保持台10が左右方向に移動すると減速ギア2に若干
の傾斜が生じることがあるが、上記の構成を採用するこ
とで減速ギア2が若干傾斜しても減速ギア2の回転には
支障が生じないようにしてある。
【0046】また、減速ギア2の歯部2aと上部突起2
bとは比較的近接しているため、モータ保持台10が左
右方向に移動してもフィルム巻上げモータ1のギア1b
と減速ギア2の歯部2aとの噛合は殆ど適正状態に保持
されて外れることがないようにしてある。このように、
ギア16と減速ギア2との中心間距離を変えることなく
簡単な防振構造を採用したので、耐久性に優れ、しかも
ギア同士間の摩耗や騒音が低減されるとともに振動が効
果的に吸収される。
【0047】上記減速ギア2の中央軸部2dにはキック
スプリング3が巻回されており、減速ギア2の回転は該
キックスプリング3を介して減速ギア4に伝達される。
キックスプリング3の下端3aは減速ギア4上面の係止
片4a間に挾持されている。減速ギア2の回転が減速ギ
ア4に伝達されると、減速ギア4はエンコーダギア5及
びギア20に回転を伝達する。一方、減速ギア2が時計
方向に回転する際に、フィルムFの突っ張り等の過大な
負荷が減速ギア4にかかると、キックスプリング3と減
速ギア4間で滑りを生じて回転が伝達されないようにな
っている。
【0048】上記エンコーダギア5はボディ70上のボ
ス70gと巻上げ台板17にかしめられた軸17bとで
回転可能に軸支され、同心状のパルス板5aを有してい
る。フォトインターラプタ6は所要距離離間した投光部
と受光部を有し、その間に上記パルス板5aが挿入され
る位置関係に配置されている。そして、パルス板5aが
回転すると、フォトインターラプタ6より回転パルスが
発生する。このパルスはフィルム巻上げモータ1の回転
に連動して出力される。しかし、フィルムFの突っ張り
等で上記減速ギア4が回転しないときは回転パルスの出
力は停止される。
【0049】ギア20は、図2に示すように、その上部
に該ギア20と同心状に回動可能な遊星レバー22を備
え、該遊星レバー22の先端部に軸支された遊星ギア2
1と噛合するようになされている。そして、ギア20が
反時計方向に回転すると遊星ギア21はスプール駆動ギ
ア23の大ギア部23aに噛合し(図中、実線で示す状
態)、一方、ギア20が時計方向に回転すると遊星ギア
21はカムギア30のギア部30aに噛合する(図中、
仮想線で示す状態)ようになっている。スプール駆動ギ
ア23の小ギア部23bはスプール27の内壁に一体成
形された内歯ギア27aと噛合してスプール27を回転
させるようになっている。
【0050】上記スプール駆動ギア23の下部23cは
筒上のスプリング筒25に貫通されている。また、スプ
ール駆動ギア23の下部23cにはキックスプリング2
4が巻回され、該キックスプリング24の腕24aが上
記スプリング筒25に穿設された切欠き溝25aに挾持
されることにより、スプリング筒25がスプール駆動ギ
ア23と同心状に一体回転するようになされている。
【0051】このスプリング筒25にはキックスプリン
グ26が巻回されており、該キックスプリング26の一
方の腕26aはボディ70に設けられたボス70gに固
定され、他方の腕26bは上記ギア20が噛合するギア
35と同心状に回動可能な巻戻し遊星レバー36に設け
られた曲げ部36aと対向配置されている。そして、ス
プール駆動ギア23が反時計方向に回転するとスプール
27も反時計方向に回転してフィルムFを巻き上げるよ
うになっている。
【0052】このとき、キックスプリング24は締め付
け方向であるので、スプリング筒25はスプール駆動ギ
ア23及びキックスプリング24と一体的に反時計方向
に回転する一方、キックスプリング26は弛緩方向とな
り、スプリング筒25とキックスプリング26間で滑り
を生じるようにしている。この弛緩方向での滑りトルク
はキックスプリング24の締め付け方向での滑りトルク
よりも小さくなるように設定されており、これによって
スプリング筒25をスプール駆動ギア23と一体的に回
転させることが可能となる。
【0053】また、遊星ギア21がスプール駆動ギア2
3の大ギア部23aと噛合していない状態では、スプー
ル27に巻取られているフィルムFがそれ自身の展性に
よって緩もうとしてスプール27及びスプール駆動ギア
23に時計方向への回転力を与える。このとき、キック
スプリング24は弛緩方向となり、キックスプリング2
6は締め付け方向となるため、キックスプリング26の
締め付け方向で滑りトルクがキックスプリング24の弛
緩方向での滑りトルクに比してかなり大きくなって、ス
プリング筒25は時計方向に回転出来ない。
【0054】このため、キックスプリング24とスプー
ル駆動ギア23間で滑りを生じるが、このときの滑りト
ルクはフィルムFの上記展性がスプール27を時計方向
に回転させる力よりも大きく設定してあるのでスプール
27は時計方向に回転出来ず、従ってスプール27に巻
き付けられているフィルムFが自己の展性によって緩む
ことはなくなる。叙上の構成により、巻上げ時のロスが
低減出来るとともに巻上げ速度の高速化、電池の効率的
な消費が達成できる。なお、ロスの低減の点からは滑り
トルクの大小によるキックスプリングの本実施例に代え
て、完全な一方向クラッチを用いるようにしてもよい。
【0055】更に、キックスプリング26の他方の腕2
6bが上記巻戻し遊星レバー36の曲げ部36aによっ
て弛緩する方向に押されると(図2中、仮想線状態)、
キックスプリング26の締め付けトルクはなくなり、ス
プリング筒25はスプール駆動ギア23及びキックスプ
リング24と一体的に時計方向に回転することが可能と
なる。このため、後述するフィルムFの巻戻しの際に、
巻戻されるフィルムFによって時計方向に回転するスプ
ール27及びスプール駆動ギア23に負荷がかからない
ようにしてある。かかる構成により、フィルム巻戻し時
のロスが低減出来るとともに巻戻し時間の短縮化、電池
の効率的な消費が達成できる。
【0056】上記ギア35は同心状に回動可能な巻戻し
遊星レバー36を有しており、該巻戻し遊星レバー36
の先端に軸支された巻戻し遊星ギア37と噛合するよう
になされている。この巻戻し遊星レバー36はスプリン
グ38により時計回り方向に付勢されている。該スプリ
ング38の付勢力は、前述したキックスプリング26の
腕26bを弛緩する方向に押す(図2中、実線位置から
仮想線位置)のに充分な力量に設定されている。
【0057】カムギア30はその下部に所要のパターン
がプリントされた不図示の基板が取り付けられ、一体的
に回転するように取り付けられている。この基板上のパ
ターンとカムスイッチ接片31,32とでスイッチSW
8が構成されている。該スイッチSW8はカムギア30
のカム部30bが、図4(a)の位置にあるときはオン
状態となり、図4(c)の位置にあるときはオフ状態と
なるようにしてある。
【0058】図4において、同図(a)はフィルムFの
巻上げ時の状態を示し、同図(b)はフィルムFの巻上
げから巻戻しへの切換え時の状態を示し、同図(c)は
フィルムFの巻戻し時の状態を示している。以下、この
機構の動きについて説明する。なお、各ギアの歯数は下
記説明の動作が達成されるべく所要の関係に設定されて
おり、またカムギア30のカム部30bは同図(a)の
状態で図示の位置になるように予め位相設定されてい
る。
【0059】図4(a)では、減速ギア4は時計方向に
回転する。巻戻し遊星レバー36の突出部36bは、ス
プリング38により時計方向に付勢され、カムギア30
に一体成形されたカム部30bに当接している。このた
め、巻戻し遊星レバー36はそれ以上時計方向には回転
出来ず、巻戻し遊星ギア37と巻戻しギア39とは離間
している。
【0060】この状態で、減速ギア4が時計方向に、す
なわちギア20が反時計方向に回転すると、遊星レバー
22は遊星ギア21がスプール駆動ギア23の大ギア部
23aに噛合するまで反時計方向に回転し、不図示のス
トッパに当接する。図4(a)は、かかる状態にあり、
この状態で、フィルムFの巻上げを行うべく減速ギア4
が時計方向に回転されると、該回転がギア20、減速ギ
ア21を介してスプール駆動ギア23の大ギア部23a
に伝達され、該スプール駆動ギア23を反時計方向に回
転させる。これによりスプール27が反時計方向に回転
してフィルムFの巻上げが行われる。
【0061】図4(b)では、減速ギア4は、反時計方
向に回転する。上記図(a)の状態において、減速ギア
4が反時計方向に回転すると、遊星レバー22は遊星ギ
ア21とスプール駆動ギア23の大ギア部23aとの噛
合状態を解除して時計方向に回転し、不図示のストッパ
に当接して遊星ギア21とカムギア30とを噛合させ
る。このとき、遊星ギア21は反時計方向に回転してい
るので、カムギア30は時計方向に回転する。このた
め、カムギア30のカム部30bは反時計方向に回転
し、巻戻し遊星レバー36の突出部36bを開放する。
【0062】この突出部36bが開放されると、巻戻し
遊星レバー36はスプリング38により時計方向に回転
され、巻戻し遊星ギア37と巻戻しギア39とを噛合さ
せる。巻戻し遊星ギア37と巻戻しギア39との噛合状
態は、巻戻し遊星レバー36が不図示のストッパに当接
することにより設定される。なお、巻戻し遊星レバー3
6の時計方向への回転により、曲げ部36aがキックス
プリング26の他方の腕26bを反時計方向に回転させ
る。これにより巻戻し時(図4(c))におけるスプー
ル27が無負荷で、すなわち空転が確保される。また、
この状態での減速ギア4の回転はカムギア30のカム部
30bが図(c)の位置に来るまで行われる。
【0063】図4(c)では、減速ギア4は時計方向に
回転する。図(b)の状態から減速ギア4が時計方向に
回転を開始すると、遊星レバー22は遊星ギア21とカ
ムギア30との噛合状態を解除して反時計方向に回転し
始める。ところが、ギア20が反時計方向に回転する
と、遊星レバー22は反時計方向の回転途中で遊星ギア
21とは反対側の側部22aが巻戻し遊星レバー36の
側部36cに当接し、遊星ギア21とスプール駆動ギア
23の大ギア部23aとを離間した状態に保持する。こ
のため、減速ギア21は空転する。一方、巻戻し遊星ギ
ア37は巻戻しギア39と噛合した状態にあるため、減
速ギア4の時計方向の回転は巻戻しギア39に伝達され
る。
【0064】図2に戻り、上記巻戻しギア39は巻戻し
ギア列40を介して巻戻しフォークギア41に回転を伝
達する。この巻戻しフォークギア41上には該巻戻しフ
ォークギア41と一体回転する巻戻しフォーク42が配
置され、更に該巻戻しフォーク42が前記パトローネ7
4のキーと係合するようになっている。そして、巻戻し
フォーク42が時計方向に回転することにより、フィル
ムFがパトローネ74内に巻戻される。
【0065】次に、図5を用いてメカチャージ機構につ
いて説明する。図において、101は前述したメカチャ
ージモータであり、減速ギア111を介してチャージカ
ム112を回転させる。117は絞り,ミラー及びシャ
ッターのチャージレバーであり、チャージが完了してい
る状態では図の(B)側に係止され、不図示のレリーズ
マグネットの作動により係止が解除されて(A)方向に
作動する。このとき、絞りが絞り込まれ、ミラーが上昇
する。また、図6に示すシャッター72は、絞りが絞り
込まれ、かつミラーの上昇が完了する時間までマグネッ
トにより係止されており、一定時間経過後にマグネット
への通電を停止して走行される。
【0066】チャージカム112は半径が回転とともに
大きくなるカム112aを有している。このカム112
aにはスプリング116によって時計方向に付勢される
レバー115の先端115aが当接しており、チャージ
カム112の時計方向への回転によりレバー115を反
時計方向に回転させてチャージレバー117を(B)方
向に押すことにより、絞りが開放に戻され、ミラーが下
降され、かつシャッターチャージが行われる。
【0067】チャージカム112が略1回転したところ
でチャージは完了し、チャージレバー117は、レバー
115に係止されたまま該レバー115がスプリング1
16により時計方向に回転してチャージカム112のカ
ム112aの半径の小さいところへ落ちて停止する。チ
ャージカム112の下側には不図示のチャージカムスイ
ッチ基板がチャージカム112と一体で回転するように
取り付けられており、チャージカムスイッチ基板上に形
成されたパターンとチャージカムスイッチ接片113,
114とでスイッチSW4が構成されている。
【0068】該スイッチSW4はチャージ完了状態では
オン状態にあり、チャージモータ101が通電されてチ
ャージ動作が開始した直後でオフに変化し、チャージカ
ム112が略1回転してチャージ動作が完了するところ
で再びオンするようになっており、オフからオンに変化
するところでチャージモータ101への通電を停止して
ブレーキをかけるようにしている。
【0069】また、チャージカムスイッチ基板上に形成
されたパターンとチャージカムスイッチ接片114,1
18とでスイッチSW9が構成されている。これは、ミ
ラー及び絞りチャージ完了状態でオンとなる。詳しくは
後述する。尚、チャージカムスイッチ接片114は、こ
こではGNDに接続されている。また、図示しないが、
カメラのボディには、使用者が手元で連写モードのオン
/オフ切換を行うSW10が構成されている。
【0070】図1は本発明が適用されるカメラのシステ
ム構成図である。601はカメラ全体のシーケンス制御
や露出の演算制御及びオートフォーカスの演算制御等の
機能を果たすカメラ制御用マイクロコンピュータ(以
下、CPUという)である。CPU601のシステム構
成としてはRAM、ROM、タイマ、シリアル入出力
部、A/D変換器、I/Oポートを内蔵しており、以下
に示すようなデータバス及び各種の入出力端子D1〜D
26等を備えている。602はCPU601からの命令
をカメラ各部に伝達したり、カメラ各部からの信号をC
PU601に伝送するインターフェイス(以下、I/O
・ICという)である。
【0071】603はフィルム位置での被写体像のピン
トのずれ量を測定するAF測距部であり、一次元の自己
走査型撮像素子(以下、CCDという)、CCD駆動
部、A/D変換器及びA/D変換用基準電源等からな
る。このCCDにより得られたアナログの画像情報はデ
ジタル信号に変換された後、AFデータバスを介してC
PU601に取り込まれる。
【0072】604はLCDあるいはLEDからなる表
示部であり、CPU601から送出される自動露出(以
下AEと略す)の演算結果であるシャッター速度Tv及
び絞り値Avあるいは撮影モード等の情報がこの表示部
604に表示される。605は撮影レンズに内蔵され、
開放絞り値、最小口径絞り値、焦点距離及び焦点調節に
必要な回転量/繰出量変換係数等が記憶されたレンズデ
ータ回路部である。撮影レンズがカメラ本体に装着され
ると、前記各データは装着部近傍に設けられた電気接点
を介してカメラ本体に伝送される。
【0073】606は被写体の輝度Bvを測定する測光
部であり、受光用光電変換素子、A/D変換部、A/D
変換用基準電源、CPU601とのデータ授受部等から
構成され、CPU601からの命令に従って撮影レンズ
を透過した光を測光する。607は装填したフィルムの
感度を自動的に読み取るフィルム感度読取部であり、カ
メラのパトローネ室70bに設けられた電気接点を介し
てフィルムを収納するパトローネ上のフィルム感度が読
み取られる。608は電気的に消去可能な不揮発性メモ
リー(以下、EEPROMという)で、CPU601か
らの命令でデータの書込、読出が可能である。
【0074】上記表示部604、レンズデータ回路部6
05、測光部606、フィルム感度読取部607、不揮
発性メモリ608はシリアルデータバスを介してCPU
601のシリアル入出力部に接続されている。
【0075】SW1〜SW10は前述したスイッチであ
り、これらのスイッチの一方は接地され、他方は信号線
S1〜S10を介してCPU601のI/Oポートの入
力端子D1〜D10に接続されている。また、SW3と
SW4がオフからオンに変化すると、CPU601は該
変化を検知して割込みをかけるようになっている。
【0076】また、CPU601のI/Oポートは、フ
ィルム巻上げモータM1(前記フィルム巻上げモータ1
に相当)制御用にコマンドCMD0〜CMD2を送出す
る出力端子D11〜D13、絞り係止部材とミラー及び
シャッターとをチャージする(以下、メカチャージとい
う。)モータM2(前記メカチャージモータ101に相
当)制御用にコマンドCMD3,CMD4を送出する出
力端子D14,D15、各種マグネット制御用にCMD
5〜CMD8を送出する出力端子D16〜D19を備え
ている。
【0077】CPU601は内部に複数のタイマを備え
ている。それらのタイマは外部クロックまたは内部クロ
ックによりカウントアップされるカウンタと該カウンタ
のカウント値と常に比較しているレジスタとからなり、
該レジスタの値と上記カウント値とが一致すると割込み
がかかるようになっている。本実施例ではパルス1(前
述のフォトインターラプタ6からの出力パルス)をタイ
マの外部クロックの入力端子D21に導いてパルス1を
カウントするとともに、パルス1が出力される毎に割込
みを発生させるように設定されている。また、内部クロ
ックに同期して計時を行うタイマTMR1,TMR2及
びTMR3を使用する。
【0078】RESETは、抵抗R1によって+VDDに
プルアップされているリセット端子であり、Lレベルか
らHレベルに変化したときに、CPU601がリセット
されるようになっている。609はCPU601にクロ
ック信号を与えるためのクロックパルス発生回路で、X
は発振子である。また、レンズ駆動モータM3(実体図
としては不図示)を駆動するモータドライバー制御用
に、コマンドCMD9,10を送出する出力端子D2
4,D25、及びIP(インプリント)出力により日付
写し込みを行う写し込みモジュール制御用に、コマンド
CMD11を送出する出力端子D26を備えている。
【0079】次に、上記I/O・IC602及び各制御
部について説明する。1CMg,2CMgは図示しない
シャッター1幕,2幕保持用のマグネットであり、出力
端子P23,P22からL信号が送出されると、マグネ
ット1CMg,2CMgに通電されてシャッター1幕,
2幕が保持される。1幕の保持を解除して2幕の保持を
解除するまでの時間がシャッタースピードTvに相当す
る。
【0080】FMgは図示しない絞り係止用のマグネッ
トであり、出力端子P21からL信号が送出されると、
FMgに通電されて絞り係止部材を保持し、保持が解除
されると絞り係止部材が作動して所定の位置に絞り係止
部材を係止する。RMgはレリーズ用マグネットであ
り、出力端子P20から一定時間L信号が出力される
と、レリーズ部材の係止が解除され、絞りが絞り込まれ
るとともにミラーが光路上から退避すべくアップされ
る。
【0081】PI1は前述したフォトインターラプタ6
に相当するものであり、このPI1より出力されたパル
スはI/O・IC602内の波形整形部602aを通っ
てパルス1となり、出力端子P18から出力されてCP
U601の入力端子D21に入力される。PI2は不図
示の絞りの係止が外れることによってエンコーダが回転
し、絞りの絞り込み量を表わすパルスを出力し、同様に
波形整形部602aで波形整形された後、出力端子P2
5から出力されて入力端子D20に入力される。
【0082】Q1〜Q6はフィルム巻上げモータM1を
駆動させるトランジスタである。この巻上げモータM1
は2種類のコイルを内部に有し、高トルクで低回転速度
の特性(L)と低トルクで高回転速度の特性(H)が得
られるもので、L特性とH特性との切換及びそれぞれの
正逆回転が可能なようにトランジスタQ1〜Q6が接続
されている。モータM1のL端子はトランジスタQ1と
Q6の共通接続点に、H端子はトランジスタQ2とQ5
の共通接続点に、COMON端子はトランジスタQ3とQ4
の共通接続点に接続されている。また、フィルム巻上げ
モータM1は正転方向の回転により、フィルムFを巻上
げるようになっている。
【0083】表1に示すように、トランジスタQ1〜Q
6をオン、オフすることによりモータM1は停止、正転
(H/L)、逆転(H/L)、ブレーキ(H/L)の切
換えを行う。また、C1はモータM1のオン、オフの繰
り返しによって起こるモータ駆動素子のGND電圧の変
動を、回路が誤動作しないレベルに抑制するために挿入
されている電流用のバイパスコンデンサである。尚、本
実施例ではブレーキH駆動と逆転H駆動は使用していな
い。
【0084】
【表1】
【0085】また、下記表2は、上記のようにトランジ
スタQ1〜Q6をオン、オフするために、CPU601
からI/O・IC602に送出される前記コマンドCMD0
〜CMD2とI/O・IC602の出力端子P1〜P6から
送出される論理値との関係を示したものである。
【0086】
【表2】
【0087】Q7、Q8はレリーズ動作によって係止が
解除された絞り係止部材,ミラー及びシャッター1幕,
2幕をチャージするメカチャージモータM2を駆動させ
るトランジスタである。下記表3に示すように、CPU
601からのコマンドCMD3、CMD4によってトランジスタ
Q7、Q8がオン、オフすることによって、モータM2
は停止、正転、ブレーキの切換えを行う。モータM2は
正転方向の回転によりメカチャージを行うようになって
いる。
【0088】
【表3】
【0089】次に、I/O・IC602の逆通電による
ブレーキ制御について説明する。先ず、フィルムFを巻
上げるためにモータM1を正転させる。そして,後述す
る逆通電開始タイミングになると,モータM1を先程と
逆の方向に通電し、モータM1の回転数を検知しながら
回転数が0になったところでモータM1の通電を停止し
てフィルムFの巻上げを完了させる。
【0090】なお、モータM1に一気に逆方向の通電を
行うと、電源電圧VDDが急激に低下してトランジスタ回
路部に誤動作を生じさせる虞れがあるので、I/O・I
C602内部でこの電源電圧をモニターしておいて誤動
作を生じさせるレベルまで電圧が低下すると、モータM
1への通電を停止し、再び電源電圧VDDが復帰すると通
電を開始するように制御する。このために、I/O・I
C602内には比較器602bが設けられ、一方の入力
端子には基準電圧が印加され、他方の入力端子には電源
電圧が印加されている。そして、電源電圧が該基準電圧
以下になると、出力レベルを反転してトランジスタQ
4,Q6共にオフにする。
【0091】次に、各シーケンスについてのCPU60
1の制御について、図7〜図20のフローチャートに基
づいて説明する。先ず、フィルム装填時について説明す
る。ボディ70の裏蓋を開けると裏蓋ロック機構に連動
する裏蓋ロックスイッチSW7がオンに変化する。続い
てパトローネ74をパトローネ室70bに装填し、パト
ローネ74のフィルムFのリーダー部のパフォレーショ
ンFpがスプール27周面に達するようにセットして裏
蓋を閉めると、パトローネ74は裏蓋によって押される
ためスイッチSW5がオン状態となる。一方、フィルム
Fは裏蓋に取り付けられた圧着板71によって押され、
スイッチSW6もオン状態となる。裏蓋が完全に閉まっ
た時に裏蓋ロックスイッチSW7はオフ状態となり、こ
れを検知してCPU601は図7のイニシャルロード処
理を開始する。
【0092】イニシャルロード処理では、先ず、#10
で、スイッチSW5の状態を見る。スイッチSW5がオ
フであれば、パトローネ74が装填されていないと判断
してイニシャルロードを行わずメインルーチンにリター
ンする。スイッチSW5がオンであれば、#12に進
み、スイッチSW6の状態を見る。ここでスイッチSW
6がオフであると、フィルムFが正しく装填されていな
いと判断してイニシャルロード失敗処理へ進む。なお、
イニシャルロードの失敗は表示手段やブザー等で警告さ
れる。
【0093】裏蓋が閉じられフィルムが正しく装填され
ていると、#14に進み、イニシャルロード中フラグを
1にセットし、#16でパルス1カウンタA=0、パル
ス2カウンタA=32にセットする。この32という値
はイニシャルロードでフィルムFを巻上げて1コマ目の
撮影位置にセットするための値である。パルス1カウン
タAはパルス2のオフ区間内に生じるパルス1のパルス
数を格納するカウンタであり、パルス2カウンタAはモ
ータM1を停止させるまでに発生する残りのパルス2
(前記スイッチSW3からの発生パルス)のパルス数を
格納するカウンタである。
【0094】次に、#18で、モータM1を正転L駆動
させてイニシャルロードを開始する。この時、モータM
1のギア1bは、図2で反時計方向に回転するように通
電されている。減速ギア2は時計方向に回転し、キック
スプリング3を介して減速ギア4は時計方向に回転す
る。エンコーダギア5は反時計方向に回転しフォトイン
ターラプタ6よりパルス1が出力される。このパルスが
出力されると、#20でパルス1割込み処理1へのジャ
ンプを許可する。一方、ギア20は反時計方向に回転
し、遊星レバー22も反時計方向に回転する。
【0095】また、ギア35は時計方向に回転し巻戻し
遊星ギア37は時計方向に回転する。フィルム巻上げ時
はカムギア30のカム部30bは第4図(a)の状態に
あり、巻戻し遊星レバー36の突出部36bがカムギア
30のカム部30bに当接している。このため巻戻し遊
星レバー36は時計方向の回転を阻止され、巻戻し遊星
ギア37は巻戻しギア39に噛合出来ず、空転してい
る。従って、フィルム巻上げモータM1の回転は巻戻し
フォーク42には伝達されない。
【0096】遊星レバー22は側部22aが巻戻し遊星
レバー36の側部36cに当接することなく反時計方向
に回転し、遊星ギア21がスプール駆動ギア23の大ギ
ア部23aに噛合したところで不図示のストッパーに当
接して停止させられる。このためスプール駆動ギア23
は反時計方向に回転する。そして、スプール駆動ギア2
3の小ギア部23bによりスプール27が反時計方向に
回転し、更にスプール27上に設けられた爪27bがフ
ィルムFのパフォレーションFpに係合してフィルムF
をパトローネ74から引出し、スプール27に巻取る。
【0097】この時、スプロッケット50がフィルムF
の移動により反時計方向に回転してスイッチSW3より
パルス2を出力する。このパルス2が発生するとCPU
601は割込み処理を行い、その割込み先をパルス2割
込み処理にジャンプするようにセットする(#22)。
また、#24でタイマTMR2の割込み先をタイマTM
R2割込みにセットし、タイマTMR1、TMR2をス
タートさせる(#26)。モータM1を駆動して、t1
時間待ちを行った後(#28)、モータM1を正転H駆
動にし(#30)、パルス2カウンタA=1になるまで
待つ(#32)。
【0098】この間のパルス1の割込み処理1を図1
1,12に示す。図11,12では、先ず#200でタ
イマTMR2の値を読み出してRAMに格納しておく。
次に、パルス1カウンタAの値を1だけ加算し(#20
2)、パルス1カウンタAのカウント値がN1以上かど
うかを判別する(#204)。パルス1カウンタAのカ
ウント値がN1以上であれば、#206に進み、パルス
2の割込みを許可する。
【0099】これはスイッチSW3が基板と摺動接片に
より構成されているために、スイッチSW3がオンに変
化した直後ではチャタリングが発生する可能性が高く、
従ってパルス2の割込み終了後、直ちにパルス2の割込
みを許可すると、パルス2のチャタリングで割込みが発
生してしまうことを考慮したものである。すなわち、こ
れを防ぐためにはSW3が十分にオフになるまで待つこ
とが望ましい。
【0100】しかし、上記のようにタイマで割込みを許
可すると、モータM1の回転速度によってはスイッチS
W3のオン区間が長くなり設定時間が過ぎてもオンして
いる場合があるので、パルス2のオン区間に出力される
と思われるパルス1のパルス数をN1に設定しておき、
N1個のパルスが入力されると割込みを許可するように
している。
【0101】次に、#208でパルス1カウンタAがN
2以上かどうかを判別する。ここではイニシャルロード
時の異常検知が行われる。すなわち、スプール27の爪
27bがフィルムFのパフォレーションFpに係合しな
かったり、フィルムFをスプール27に巻き締める途中
でスプール27の爪27bとフィルムFのパフォレーシ
ョンFpとの係合が外れたりしてスプール27が空転
し、フィルムFを巻上げることが出来なくなると、フォ
トインターラプタ6からのパルス1は出力する一方、ス
イッチSW3からのパルス2は出力されないという状態
になる。
【0102】#208では、かかる状態の有無を判別し
ている。すなわち、パルス1カウンタAの値がN2以上
であると、イニシャルロード中かどうかを判別し(#2
34)、イニシャルロード中であれば、#238のイニ
シャルロード失敗処理へ移行してイニシャルロード失敗
を表示手段やブザー等で警告する。イニシャルロード中
でなければ、異常検知のための処理に移行する(#23
6)。パルス1カウンタAの値がN2以下であると、逆
通電中かどうかを判断し(#210)、逆通電中でなけ
れば、ステップ#230へ進んでタイマTMR2をリス
タート(再スタート)した後、タイマTMR2カウンタ
に0をセットして割込み処理を終了する(#232)。
【0103】ここでタイマTMR2の処理を説明する。
タイマTMR2はt2時間毎に割込みを発生させるタイ
マで、タイマによる計時開始後、t2時間が経過する毎
に、図16のタイマTMR2割込み処理にジャンプす
る。
【0104】図16においては、先ず、#350で、タ
イマTMR2カウンタの値を1だけ加算する。(タイマ
TMR2カウンタの値)×t2が、パルス1が出力され
た後の経過時間を表わしている。この経過時間はタイマ
TMR2カウンタの値をチェックすることにより行う
(#352)。ところで、N3×t2時間経過しても次の
パルス1が出力されないときはフィルム巻上げ負荷が大
きくトルクの小さいH駆動では動かないと判断できる。
【0105】そこで、タイマTMR2カウンタの値がN
3に達すると、モータM1の駆動を正転H駆動から正転
L駆動に切換えてモータM1のトルクを上げるようにす
る(#356)。モータM1のトルクを上げてもパルス
1が出力されることなくタイマTMR2カウンタの値が
更にN4に達したときは(#354でYES)、フィル
ムFが終端で突っ張ってスプール27が反時計方向に回
転出来ないため、減速ギア2とキックスプリング3との
間で滑りを生じてエンコーダギア5の回転が停止し、フ
ォトインターラプタ6からパルス1が出力されないとい
う事態も考慮して突張り処理に進む(#358)。
【0106】次に、パルス2割込み処理1を第13図に
示す。先ず、#250で、パルス2の割込みを禁止し、
パルス2カウンタAの値を1だけ減算する(#25
2)。次に、パルス1カウンタAの値を読み出して前回
のパルス2が発生してからのパルス1の値をCPU60
1のRAMに格納し、同様にタイマTMR1の時間、す
なわち前回のパルス2が発生してからの時間経過を読み
出してRAMに格納しておく(#254,#256)。
そして,次のパルス2が発生したときの値を格納するた
めに各RAMの番地をそれぞれ1加算し(#258)、
更にパルス1カウンタAに0をセットし(#260)、
タイマTMR1をリスタートしてリターンする(#26
2)。
【0107】なお、フィルム巻上げ中は、キックスプリ
ング24とスプリング筒25とはスプール駆動ギア23
と一体で回転し、キックスプリング26とスプリング筒
25との間で滑っているが、この滑りトルクは前述した
ように非常に小さく、フィルム巻上げ時の損失は無視出
来る。
【0108】図7に戻って、フィルムの巻上げが進み、
パルス2カウンタAの値が1になると(#32でYE
S)、フィルムFを1コマ目の撮影位置に正確に停止さ
せるために#34へ進む。#34では、先に得られたR
AMに格納されているパルス2のオフ区間に発生したパ
ルス1のパルス数とパルス2の時間間隔とに基づいて、
パルス2カウンタAが1になった時点から逆通電ブレー
キをかけるまでのパルス1のパルス数を予め用意された
演算式に代入して求める。
【0109】具体的には、図21で示されるパルス2カ
ウンターAが1になった時から、フィルムの目標停止位
置までのパルス1のパルス数L(n)を求める。フィル
ムの目標停止位置はフィルムの種類に関係なく、フィル
ムの撮影コマ数によって決まっているので、パルス1の
パルス数L(n)はフィルムカウンターに対応した定数
とする。次に、図21で示される逆通電中のパルスS
(n)を求める。
【0110】逆通電中のパルスS(n)が求まると、L
(n)とS(n)から図22で示されるパルス1カウン
ターAが(1)の時から、逆通電をスタートさせるまで
のパルス1のパルス数M(n)を求めることができる。
この演算式のパラメーターとしては、モータM1のばら
つきによりカメラ毎にフィルムFの停止位置が若干ずれ
る場合があるので、カメラ製造後あるいは購買者に手渡
す前に後述する予め調整した調整値(停止定数)もパラ
メーターにしている。
【0111】逆通電を開始するまでのパルス1のパルス
数を演算した後、該演算により求めたパルス数で割込み
がかかるようにセットし(#38)、その割込み先を図
14の逆通電割込み処理にセットする。また逆通電中に
発生すると予定されるパルス1のパルス数を#36で演
算して求めておく。パルス1の所定数のパルスが発生し
て割込みがかかると、図14に示す逆通電割込み処理に
ジャンプする。
【0112】図14では、#280で逆通電中フラグを
1にセットし、続いてパルス1カウンタBを0、パルス
1カウンタCを2にセットする(#282)。パルス1
カウンタBは逆通電中のパルス1のパルス数がカウント
されて格納され、パルス1カウンタCはパルス1の今回
のカウント数、すなわち時間間隔が前回得られた時間間
隔に比して短くなっているとき、1だけ減算される。次
に、モータM1を逆転L駆動するように通電させてリタ
ーンする(#288)。なお、#284,#286のス
テップについては後述する。
【0113】この逆通電により、モータM1のギア1b
の速度が急激に低下するが、かかる逆通電中にパルス1
が発生すると、図11に示す割込み処理の#200から
#210が実行され、この後、図12の#212に進
み、#200で求めたパルス1の速度と前回の速度とを
比較するとともに、該#200で求めた値をCPU60
1のRAMに格納しておく。ここで、今回の時間間隔の
方が長いと、モータM1は徐々に停止しつつある(停止
位置に近づいている)と判断して、#214へ進み、パ
ルス1カウンタCに2をセットし、次いで#230でタ
イマTMR2をリスタートさせてリターンする。
【0114】一方、パルス1の時間間隔が前回よりも短
いと、パルス1カウンタCの値を1だけ減算し(#21
6)、パルスカウンタCの値が0になると(#218で
YES)、モータM1が一旦停止してギア1bが反対方
向の時計回りに回り始めたと判断して、#219でモー
タM1を所定時間正転L駆動させ、続いて#220でモ
ータM1を停止させる(図21参照)。なお、逆通電開
始初期などでパルス1の時間速度にばらつきがあり、前
回よりもパルス1の時間間隔が短くなることも考えられ
るために、#218でパルス1カウンタCが0でなけれ
ば、そのままリターンするようにしている。
【0115】フィルム巻上げモータM1のギア1bが時
計方向に回転するとギア20は時計方向に回転し、遊星
ギア22も時計方向に回転して遊星ギア21とスプール
駆動ギア23の大ギア部23aとの噛合を外す。この
時、スプール27はフィルムFがそれ自身の弾性力によ
り緩もうとするため時計方向に回転しようとするが、ス
プール駆動ギア23とキックスプリング24との緩み方
向の滑りトルクの方が大きくなるようにしてあるのでス
プール27及びスプール駆動ギア23は時計方向に回転
せず、このためフィルムFはスプール27に巻き締めら
れたまま保持される。
【0116】なお遊星レバー22が時計方向に回転して
行くとやがて遊星ギア21はカムギア30のギア部30
aに噛合することになるが、それまでにフィルム巻上げ
モータM1への通電を停止するようにしているので、カ
ムギア30のギア部30aに噛合することはない。ま
た、逆通電中にフィルムFが終端まで巻上がって突っ張
った場合は、通常の場合よりも早く速度が0になるため
予定よりも早くパルス間隔が短くなって停止タイミング
となる。
【0117】そこで、先に図7の#36で求めた逆通電
中のパルス1の予定パルス数と比較し(#224)、パ
ルス1が上記予定パルス数以上発生しなければ、#24
0へ進んで突っ張り処理を行う。予定通りのパルス数が
発生したときはイニシャルロードが終了し、イニシャル
ロードフラグを0にリセットして(#40)、撮影準備
完了となる。
【0118】ここで、前述した逆通電開始タイミングを
求めるための演算式で、パラメータとして使用される調
整値(停止定数)を算出する方法について説明する。先
ず、フィルムFを所定コマ数だけ送り、不図示の操作部
材より外部から逆通電開始タイミング調整モードの信号
をCPU601に伝送する。CPU601はこの信号を
受けて、図20の逆通電停止タイミング調整処理へジャ
ンプする。
【0119】図20では、先ず、#500でパルス1カ
ウンタEを0にクリアーする。パルス1カウンタEはパ
ルス1が発生すると、カウント値を1だけ加算するカウ
ンタである。次に、#502〜#506で、モータM1
を正転L駆動させ、t1時間待った後、正転H駆動に切
り換える。次いで、#508〜#512では、パルス1
カウンタEの値がN5とN6になったときの各時刻を求
め、パルス数がN5からN6までカウントされる間の時間
をパルス数から算出して逆通電開始直前のモータM1の
平均速度vを求めておく(#514)。なお、N6とい
う数値は、実際のフィルム巻上げ時に行われる、モータ
駆動を開始してから逆通電をかけるまでに発生するパル
ス数と略同一になるようにしてある。
【0120】次に、モータM1を逆転L駆動に切換え
(#516)、逆通電中のパルス1をカウントしながら
(#518)、前述したパルス1の速度が前回よりも短
くなる逆通電停止タイミングまで待ち(#520)、逆
通電停止タイミングになると(#520でYES)、モ
ータM1を停止する(#522)。上記において、逆通
電開始から終了までの間に発生したパルス数は、モータ
M1が実際に速度vから0になるまでに回転する量であ
る。そこで、このパルス数と速度vとを用いて調整値を
演算し(#524)、求めた調整値をEEPROMに書
き込んで(#526)、調整処理を終了する。
【0121】このようにして得られた調整値(停止定
数)を使用することにより、逆通電ブレーキをかけるタ
イミングを求める演算式はより実際に近いものとなり、
モータの個々のばらつきをなくすことができ、より正確
にフィルムFを停止することが可能となる。なお、この
調整モードはフィルムFを所定コマ数送ったところで行
うようにして、より実際に近い状況にしている。なお、
フィルムFを装填して所定コマ送るなどの時間を要する
本方法に代えて、フィルムを装填しないで調整してお
き、次に調整値を演算するときにフィルムが装填されて
いる場合との差を補正するようにしてもよい。
【0122】続いて撮影動作について説明する。不図示
のレリーズボタンの一段目の押し込み動作によりスイッ
ッチSW1がオンになると、図8のスイッッチSW1割
込み処理が行われる。#700でCPU1は測光部60
6との間でシリアル交信を開始して測光を行い、#70
2でAF測距部603及び各制御部との間でシリアル交
信を開始して測距を行う。
【0123】#704でAFパルスが測距結果に基づい
た目標値にセットされ、AF用のモータM3が駆動開始
される。そして、AFパルスの割込みが許可され、#7
06でレリーズボタンの2段目を押し込むとオンになる
スイッチSW2の割込みが許可される。そして、#70
8でスイッチSW1がオンになっている間#700から
#706が繰り返し行われてスイッチSW1がオフにな
ると、すなわちレリーズボタンが解除されるとスリープ
状態になる(#730)。
【0124】モータM3の移動により図9のAFパルス
割込み処理が行われて、割り込みする毎に#740でA
Fパルスのカウンタが1づつインクリメントされる。#
742、#744でAFパルスのカウンタがセットされ
た目標値に到達するまでモータM3が駆動され、到達す
るとモータM3が停止されてレンズ移動が完了する。
【0125】レリーズボタンの2段目を押し込むと、ス
イッチSW1がオンのままスイッチSW2がオンとなっ
て図22〜図24のスイッチSW2の割込み処理にジャ
ンプし、レリーズ動作が行われる。図22では、先ず、
#800で高速に連続撮影を行うフライングレリーズモ
ードの時に1が代入される(後述の#894)フライン
グフラグが1かどうかを判断される。
【0126】フライングフラグが0の時は#802でフ
ィルムFに日付等の撮影データを写し込むIP(インプ
リント信号)が出力されて、#804で写し込む時間が
IPタイマーにセットされる。IPタイマーにセットさ
れた所定時間が経過すると図25のIPタイマー割込み
処理が行われ、#740でIP出力が停止される。
【0127】図22に戻って#804では被写体が動体
の場合等に光路上からミラーが退避すべく上昇する際に
もAFを行うかどうかを判断して、行う際は#806で
AFパルスが測距結果に基づいた目標値にセットされ、
AF用のモータM3が駆動開始される。そして、AFパ
ルスの割込みが許可され、上記と同様に図9のAFパル
スの割込み処理が行われてAF動作が行われる。
【0128】フライングフラグが1の時はより高速に連
続撮影するためにIP出力及びミラー上昇中のAF動作
を行わずに露光準備動作が行われる。まず、#810で
フィルム巻上げ用のモータM1とメカチャージ用のモー
タM2をオフにする。ここで、フライングフラグが0の
時は既にフィルム給送及びチャージが完了しているので
モータM1、M2はオフになっている。#812でレリ
ーズ用マグネットRMg、シャッター1幕,2幕保持用
マグネット1CMg,2CMgに通電する。レリーズ用
マグネットRMgに通電すると、図5に示すチャージレ
バー117は(A)方向に作動する。
【0129】そして、絞り及びミラーの係止が外れて、
絞りが絞り込まれるとともに光路上から退避すべくミラ
ーが上昇する。一方、レリーズ用マグネットRMgの通
電によって係止が外れたシャッターの1幕、2幕は、シ
ャッター1幕,2幕保持用マグネット1CMg,2CM
gの通電によって保持される。モータM1、M2をオフ
にするのは、レリーズ用マグネットRMg、シャッター
1幕,2幕保持用マグネット1CMg,2CMgの動作
に大きな電流を必要とするので、この電源電圧を確保す
るためである。これらの各マグネットの動作時間は約5
msec程度であるので、モータM1、M2を一時停止
しても連続撮影に対して充分高速な動作を維持できる。
【0130】次に、所定の絞り値に応じた絞りパルス数
を演算した(#814)後、該所定の絞りが開放か否か
をチェックする(#816)。もし開放であれば、レリ
ーズ用マグネットRMgをオフにして絞りを係止し(#
830)、フライングフラグが1の時はモータM1、M
2の駆動を再開する(#832、#834)。モータM
1は一時停止時間が上記のように約5msecであるの
で高速回転のH特性で再開させる。
【0131】#816で所定の絞りが開放でなければ、
レリーズ用マグネットRMgによって係止の外れた絞り
が絞り動作を開始し、1つ目の絞りパルスが検出される
まで待機する(#818)。1つ目の絞りパルスが検出
されて絞り動作の開始を検知すると、#820でレリー
ズ用マグネットRMgをオフにすると同時にレリーズ用
マグネットRMgより駆動電流の小さい絞り係止用マグ
ネットFMgに通電して絞りの係止解除状態を維持す
る。
【0132】フライングフラグが1の時はモータM1を
H特性で駆動再開させるとともに、モータM2の駆動を
再開する(#822、#824)。その後、#826
で、前記#814で求めた絞りパルス数と一致するまで
パルスをカウントすべく待機する。所定のパルス数が発
生すると、#828で絞り係止用マグネットFMgをオ
フにして絞りを停止させる。
【0133】図23の#839でフライングフラグが1
の時には、パルス2のカウンタAが2になるまでモータ
M1の駆動によりフィルムFの給送が行われ(#84
0)、パルス2のカウンタAが2になるとイニシャルロ
ードと同様にモータM1の停止動作が開始される。#8
42で先に得られたRAMに格納されているパルス2の
オフ区間に発生したパルス1のパルス数とパルス2の時
間間隔とに基づいて、パルス2カウンタAが2になった
時点から逆通電ブレーキをかけるまでのパルス1のパル
ス数を予め用意された演算式に代入して求める。
【0134】逆通電を開始するまでのパルス1のパルス
数を演算した後、該演算により求めたパルス数で割込み
がかかるようにセットし(#844)、その割込み先を
図14の逆通電割込み処理にセットする。パルス1の所
定数のパルスが発生して割込みがかかると、図14に示
す逆通電割込み処理にジャンプする。
【0135】#846でパルス1カウンタの割込み処理
(図11、図12参照)により巻上げが完了して巻上げ
完フラグが1になったかをチェックする。レバー115
(図5参照)が復帰してチャージが完了するとスイッチ
SW4がオンされてスイッチSW4の割込み処理(図1
5参照)が行われ、チャージ完フラグが1になる。#8
48でこのチャージ完フラグが1になったかをチェック
する。#846、#848のチェックはフィルムの突っ
張り等による巻上げの停止やシャッターのチャージが途
中で停止した場合等に露光を開始しないように安全対策
を行っている。
【0136】#850でレリーズ用マグネットRMgの
通電から絞りが完全に絞り込まれ、かつミラーのチャー
ジ完了を検出後にミラーのバウンド(振動)が完全に停
止し、測光が終了していると判断される充分な時間だけ
待機する。これにより以下の露光動作の誤露光を防止し
ている。
【0137】所定時間待機した後、#852でシャッタ
ー1幕保持用マグネット1CMgの通電を停止してシャ
ッターの1幕が開き露光が開始される。そして、シャッ
タースピードTvに相当する時間待機した(#854)
後、#856でシャッター2幕保持用マグネット2CM
gの通電をオフにし、シャッターの2幕が閉じて露光を
完了させる。この後、シャッターの2幕が完全に走るま
でt3時間待機した(#858)後、次の撮影動作に移
るためにフィルム1コマ送りやシャッター等のメカをチ
ャージするために巻上げ処理に移る。
【0138】#860でフィルムFの給送とシャッター
等のメカをチャージするために、モータM1のL特性の
正転駆動とモータM2の正転駆動を同時に行う。フィル
ム巻上げ処理はイニシャルロード時と同様に行われ、ギ
ヤ1bが反時計方向に回転してフィルムFをスプール2
7に巻いていくと、フォトインターラプタ6とスイッチ
SW3からそれぞれパルス1とパルス2が発生する。#
862でタイマTMR1〜TMR3をリスタートさせ、
#864〜#868で、前述と同様の各種割込みを許可
する。
【0139】また、メカチャージが終了すると、スイッ
チSW4がオンになるので、このスイッチSW4の割込
みも、#870で許可しておく。そして、#872でチ
ャージ完フラグ、巻上げ完フラグ、フライングフラグを
0にリセットし、#874でミラーチャージが完了する
とオンになるスイッチSW9がオンになるまで待機す
る。スイッチSW9がオンになると#876でタイマT
MR3を停止してミラーチャージに要した時間を読み取
る。
【0140】このタイマTMR3から読み取った時間と
所定の時間Taとの大小を#880で比較し、所定時間
Ta以下であればt7時間だけ待機し(#882)、所
定時間Taより長ければt8時間だけ待機する(#88
4)。これは、ミラーチャージが完了した際に生じるミ
ラーのバウンド(振動)が減衰するまで待機してミラー
を安定させるために行っており、ミラーチャージの時間
が短い時すなわちミラーの移動速度が速い時はバウンド
量が多いので長い時間(t7)だけ待機させ、ミラーチ
ャージの時間が長い時すなわちミラーの移動速度が遅い
時はバウンド量が少ないので短い時間(t8)だけ待機
させるようにしている。
【0141】次に、#886で連続撮影に備えて測光を
行い、タイマTMR3から読み取った時間と所定時間T
bとの大小を#888で比較する。タイマTMR3から
読み取った時間が所定時間Tb以下で、連続撮影に切り
換えるスイッチSW10がオンになっており(#89
0)、SW2がオンになっていれば(#892)、#8
94でフライングフラグに1を代入してSW2割込み処
理が繰り返される。
【0142】タイマTMR3から読み取った時間が所定
時間Tbより大きいか、スイッチSW10がオフになっ
ているか、SW2がオフになっていれば(#888〜#
892)、#896以降の撮影モード(1コマづつの撮
影または低速の連続撮影)が行われる。
【0143】電源電圧が低下している時は、動作を高速
にするために各アクチュエータを同時に動作させるフラ
イングレリーズモードでの動作が困難になるためにミラ
ーチャージに要した時間が所定時間Tbより長い時、電
源電圧が低下していると判断してフライングレリーズモ
ードを行わないようにしている。また、この時チャージ
やフィルム給送の時間がかかる状態にあるのでフライン
グレリーズモードを行っても高速な連続撮影が望めない
ので低速の連続撮影を行って支承無い。
【0144】1コマづつの撮影または低速の連続撮影時
には測距を行うが、測距はミラーに連結されたサブミラ
ーからの反射光により行うため、#896でサブミラー
のバウンドを減衰させるためにt9時間だけ待機し、#
898で測距を行う。そして、#900〜#908で#
840〜#848と同様にフィルム給送用のモータM1
が停止されるとともに、巻上げ完フラグとチャージ完フ
ラグとが1になったことを確認してスイッチSW1の割
込み処理が繰り返される。
【0145】このように、スイッチSW2の割込み処理
では、連続撮影を行う際に、電源電圧が確保されていれ
ばフライングレリーズモード(フライングフラグ=1)
で行われ、ミラー及び絞りのチャージが完了して(SW
9がオン)、シャッターチャージ及びフィルム給送の完
了前に露光準備動作を開始するので、高速に連続撮影を
行う事ができるようになる。
【0146】但し、フィルムFが何等かの原因で破断し
た場合やスプール27に巻き締められていたフィルムF
が緩んでフィルムFを巻上げることができなくなった場
合、フォトインターラプタ6からのパルス1は出力され
る一方、スイッチSW3からのパルス2は出力されない
ので、イニシャルロード処理と同様にパルス1割込み処
理1(図11)の#208で、パルス1カウンタAがN
2以上かどうかを判別する。パルス1カウンタAがN2以
上であると、#234へ進み、更にイニシャルロード中
ではないので、#236進んで図示しない異常検知処理
へ進む。この異常検知処理ではモータM1,M2を停止
させた後、使用者にブザーや表示手段により異常を報知
するようにしている。
【0147】一方、メカチャージモータM2が通電され
て減速ギア111を介してチャージカム112が、図5
で時計方向に回転すると、チャージカム112のカム1
12aはスプリング116の付勢力に抗してレバー11
5を反時計方向に回転させ、チャージレバー117を
(B)方向に押し、絞り,ミラー及びシャッターーをチ
ャージしていく。このチャージカム112が回転を開始
すると、スイッチSW4は直ちにオン状態からオフ状態
になる。そして、チャージカム112が回転して略1回
転すると、チャージレバー117が係止されて絞り,ミ
ラー及びシャッターのチャージが完了する。続いてレバ
ー115がスプリング116により時計方向に回転して
カム112aの半径の小さいところへ落ちると、スイッ
チSW4は再びオン状態になる。
【0148】スイッチSW4が上記のようにオフ状態か
らオン状態に変化すると、割込みが発生し、図15に示
すスイッチSW4割込み処理へジャンプする。図15に
おいて、スイッチSW4割込み処理は、先ず、チャージ
完フラグを1にセットし(#320)、次にモータM2
にブレーキをかける(#322)。この後、t4時間経
過すると割込みがかかってモータM2を停止させるタイ
マTMR3をセットする(#324)。
【0149】なお、絞り,ミラー及びシャッターのチャ
ージが終了していない状態でモータM1が逆通電駆動さ
れると、モータへの供給電圧が大きく低下するためモー
タM2を駆動させることができなくなる。そこで、図1
4の#286で、チャージ完フラグをチェックし、該チ
ャージ完フラグが0のときはチャージが完了していない
と判断してモータM2を停止する(#286)。また、
逆通電終了後、図12の#225で、巻き上げ完フラグ
を1にセットし、続いて#226で、チャージ完フラグ
を再びチェックし、該チャージ完フラグが0であれば、
メカチャージがまだ終了していないので再びモータM2
を駆動して絞り,ミラー及びシャッターのチャージを行
う(#228)。
【0150】また、フィルムFが最終コマで突っ張った
場合はイニシャルロード時の突っ張りと同様に減速ギア
2とキックスプリング3との間で滑りを生じ、フォトイ
ンターラプタ6からパルス1が出力されなくなって、図
16のタイマーTMR2割込み処理にジャンプする。こ
こでは、一旦、モータM1をL駆動にしてから所定時間
経過後に#358に進んでフィルム突っ張り処理へと移
行する。なお、本実施例のフィルム突っ張り処理は図1
0に示す巻戻し処理と同じである。
【0151】次に、巻戻し処理について説明する。各シ
ーケンスでフィルムFが突っ張った場合やカメラの使用
者が途中のコマで巻戻しをする際に押される不図示のス
イッチが操作されたことを検出すると、図10に示す巻
戻し処理にジャンプする。
【0152】先ず、#150で巻戻し中フラグを1にセ
ットし、続いてパルス1割込み2、タイマTMR2割込
み2を許可して(#152〜#154)、それぞれの割
込み先をパルス1割込み処理2、タイマTMR2割込み
処理2にセットする。この割込みをセットすることで、
後述するようにカムギヤ30を回転させるときに何等か
の異常が発生してモータM1が駆動しなくなることを検
出することができる。
【0153】また、パルス1割込み処理2では、パルス
1カウンタAをカウントし、パルス2が1パルス発生す
る間のパルス1をカウントしながら、タイマTMR2を
リスタート(#400〜#404)させ、ある時間(タ
イマTMR2カウンタの値がN4)経過してもパルス1
が入力されないときは図19の#422から#424へ
進み、異常検知処理へジャンプする。
【0154】次に、#156でモータM1を逆転L駆動
させ、スイッチSW8がオフになるまで待つ(#15
8)。モータM1を逆転L駆動させると、ギヤ1bが時
計方向に回転し、ギヤ20は時計方向に回転する。この
ため遊星レバー22は時計方向に回転して、遊星ギヤ2
1がカムギヤ30のギヤ部30aに噛合するまで回転す
る。そして、遊星レバー22が不図示のストッパーに当
接して該遊星レバー22の回転が止まると、ギヤ20の
回転は遊星ギヤ21を介してカムギヤ30に伝達されて
カムギヤ30が時計方向に回転する。
【0155】すると、図4(b)に示すように巻戻し遊
星レバー36の突出部36bがカムギヤ30のカム部3
0bから開放され、巻戻し遊星レバー36はスプリング
38により時計方向に回転する。そして、巻戻し遊星ギ
ヤ37が巻戻しギヤ39に噛合したところで不図示のス
トッパーに当接して停止する。また、巻戻し遊星レバー
36が時計方向に回転するときに曲げ部36aによりキ
ックスプリング26の腕26bを反時計方向に回転さ
せ、キックスプリング26の巻き締め力を解除する。一
方、スイッチSW8はカムギヤ30のカム部30bが巻
戻し遊星レバー36の突出部36bから完全に離れたと
ころでオフとなる。スイッチSW8がオフになると、モ
ータM1にt5時間ブレーキをかけ(#160)、カム
ギヤ30の回転を停止させる。
【0156】そして、モータM1を正転L駆動させると
(#162)、巻戻しが可能となる。この時、ギヤ20
が反時計方向に回転して遊星レバー22も反時計方向に
回転するが、途中で遊星レバー22の側部22aが巻戻
し遊星レバー36の側部36cに当接して回転できなく
なるため遊星ギヤ21はスプール駆動ギア23の大ギヤ
23aにもカムギヤ30のギヤ部30aにも噛合せず空
転することとなる(図4(c))。
【0157】一方、巻戻しギア39はギヤ35、巻戻し
遊星ギヤ37を介して時計方向に回転し、更に巻戻しギ
ヤ列40を介して巻戻しフォークギヤ41及び巻戻しフ
ォーク42を時計方向に回転させてフィルムFをパトロ
ーネ74内に巻戻す。この時、エンコーダーギア5は回
転してフォトインターラプタ6からパルス1が出力さ
れ、また巻戻されるフィルムFに連動してスプロケット
50が時計方向に回転してスイッチSW3からパルス2
が発生する。
【0158】そこで、パルス1割込み処理1、パルス2
割込み処理2、タイマTMR2割込み処理2をセットす
る(#164)。制御方法はイニシャルロード処理とほ
ぼ同じであるが、パルス2割込み処理2は図17で示し
ているようにフィルムFの破断等が生じた際に、フォト
インターラプタ6からのパルス1は出力されるが、スイ
ッチSW3からのパルスは出力されなくなった場合など
の異常を検知(#236)するために、#380でパル
ス1カウンタAを0にクリアーするだけの処理になって
いる。そして、#166でt1時間待機した後、#16
8でモータM1を正転H駆動させる。
【0159】フィルムFが巻戻されると、スプール27
はフィルムFの移動により時計方向に回転され、スプー
ル駆動ギア23も時計方向に回転する。この時、キック
スプリング26の巻き締め力はなくなっているので、ス
プリング筒25はほとんど抵抗なく時計方向に回転可能
となる。従って、スプール27はキックスプリング2
4、スプール駆動ギヤ23と一体で回転するので、ほと
んど負荷がかからないため巻戻しフォーク42の回転力
を小さく押えることが出来る。
【0160】フィルム巻戻し動作が進んでフィルムFの
先端がフィルム検知ピン60のところを通り過ぎると、
フィルム検知ピン60はフィルム検知接片61によりフ
ィルムF側に押され、スイッチSW6がオフとなる。こ
のスイッチSW6のオフへの変化を検知すると(#17
0)、フィルムFをパトローネ74内に完全に巻込むべ
く、残っているフィルムリーダー部の長さに等しい巻戻
しフォーク42の回転量に相当する分のフォトインター
ラプタ6のパルスが入力されるまで待ち(#172)、
所定のパルス数を入力すると、#174でt5時間ブレ
ーキをかけてモータM1を停止させ(#176)、次い
で、パルス2の割込みを禁止する(#178)。
【0161】これでフィルム巻戻し動作が完了したこと
になるが、カムギヤ30を再び巻上げ時の状態に復帰さ
せておくために、#180でフィルム巻上げモータM1
を逆転L駆動させる。このためカムギヤ30が時計方向
に回転し、カムギヤ30のカム部30cが巻戻し遊星レ
バー36の突出部36bに当接してスプリング38の力
に抗して巻戻し遊星レバー36を反時計方向に回転させ
る。
【0162】そして、巻戻し遊星レバー36の突出部3
6bがカムギヤ30のカム部30bに乗り上げた位置で
巻上げ時の状態に戻る。ここでスイッチSW8がオンと
なり、これを#182で検出してフィルム巻き上げモー
タM1にt6時間ブレーキをかけてモータM1を停止さ
せる(#184,#186)。以上で、完全に巻戻しが
終了したことになり、カメラの表示手段に巻戻し終了の
表示を行う。この表示により使用者は不図示の裏蓋を開
け、撮影済みのパトローネ74を取り出すことが可能と
なる。
【0163】
【発明の効果】請求項1の発明によると、絞りとミラー
のチャージが完了した時点でシャッターのチャージが完
了する前であっても露光準備動作が行われるので、連続
撮影をより高速で行う事ができるようになる。
【0164】請求項2の発明によると、絞りとミラーの
チャージが完了した時点でシャッターのチャージ完了及
びフィルム給送の完了前であっても露光準備動作が行わ
れるので、連続撮影をより高速で行う事ができるように
なる。
【0165】請求項3の発明によると、絞りとミラーの
チャージが完了した時点でシャッターのチャージ完了及
びフィルム給送の完了前であっても絞り動作とミラーの
上昇が行われるので、連続撮影をより高速で行う事がで
きるようになる。
【0166】請求項4の発明によると、ミラーチャージ
が完了した際に生じるミラーのバウンド(振動)が減衰
するまで待機してミラーを安定させる事ができ、露光時
の誤露光を防止することができる。
【0167】請求項5の発明によると、ミラーチャージ
の時間によって異なるバウンド量に応じた時間待機させ
るので、より確実にミラーを安定させる事ができ、露光
時の誤露光を防止することができる。
【0168】請求項6、請求項7の発明によると、電源
電圧が低下している時は、動作を高速にするために各ア
クチュエータを同時に動作させるフライングレリーズモ
ードでの動作が困難になるためにミラーチャージに要し
た時間が第2所定時間より長い時、電源電圧が低下して
いると判断してフライングレリーズモードを行わないよ
うにして電力消費を削減することができる。また、この
時チャージやフィルム給送の時間がかかる状態にあるの
でフライングレリーズモードを行っても高速な連続撮影
が望めないので通常の連続撮影を行って支承無い。
【0169】請求項8の発明によると、フィルムの突っ
張り等による巻上げの停止やシャッターのチャージが途
中で停止した場合等に露光を開始しないように安全対策
を行うことができる。
【0170】請求項9の発明によると、絞りが完全に絞
り込まれ、かつミラーのチャージ完了を検出後にミラー
のバウンド(振動)が完全に停止し、測光が終了してい
ると判断される充分な時間(第3所定時間)だけ待機す
ることで、露光動作の誤露光を防止することができる。
【0171】請求項10、請求項11の発明によると、
マグネット手段の動作に大きな電流を必要とするので、
カメラ駆動用のモータを一時停止することでこの電源電
圧を確保する事ができ、安定して動作させることができ
る。
【0172】請求項12、請求項13の発明によると、
IP出力またはミラー上昇中のAF動作を行わずに連続
撮影を行うことで、更に高速に連続撮影を行うことがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】カメラ全体のシステム構成図。
【図2】フィルム巻上げ機構の斜視図。
【図3】フィルム駆動用モータ付近の断面図。
【図4】フィルム巻上げ、巻戻し及び切換えにおける駆
動力伝達機構の動きを説明するための平面図。
【図5】メカチャージ機構の動作を説明するための斜視
図。
【図6】カメラ全体の概略構成を示す平面断面図。
【図7】イニシャルロード処理を示すフローチャート。
【図8】SW1割込み処理を示すフローチャート。
【図9】AFパルス割込み処理を示すフローチャート。
【図10】巻戻し処理を示すフローチャート。
【図11】パルス1割込み処理1を示すフローチャート
の上半部。
【図12】パルス1割込み処理1を示すフローチャート
の下半部。
【図13】パルス2割込み処理1を示すフローチャー
ト。
【図14】逆通電割込み処理を示すフローチャート。
【図15】SW4割込み処理を示すフローチャート。
【図16】タイマTMR2割込み処理の手順を示すフロ
ーチャート。
【図17】パルス2割込み処理2を示すフローチャー
ト。
【図18】パルス1割込み処理2を示すフローチャー
ト。
【図19】タイマTMR2割込み処理を示すフローチャ
ート。
【図20】逆通電開始タイミング調整処理を示すフロー
チャート。
【図21】逆通電開始タイミング演算処理のフローの動
作を示すタイムチャート。
【図22】SW2割込み処理を示すフローチャート。
【図23】SW2割込み処理を示すフローチャート。
【図24】SW2割込み処理を示すフローチャート。
【図25】IPタイマー割込み処理を示すフローチャー
ト。
【符号の説明】
1,M1 フィルム巻上げモータ 1a モータ軸 1b ギア 2,4,111 減速ギア 2a 歯部 2b 上部突起 2c 穴 3,24,26 キックスプリング 5 エンコーダギア 5a パルス板 6,PI1,PI2 フォトインターラプタ 9 モータ止めビス 10 モータ保持台 11,12 弾性部材 13 保持台止めビス 14 スプール受け 15 スプール保持台 17 巻上げ台板 18 巻上げ台板止めビス 20,35 ギア 21 遊星ギア 22 遊星レバー 22a,36c 側部 23 スプール駆動ギア 23a 大ギア部 23b 小ギア部 25 スプリング筒 26a,26b 腕 27 スプール 27a 内歯ギア 27b 爪 30 カムギア 30b カム部 36 巻戻し遊星レバー 36a 曲げ部 36b 突出部 37 巻戻し遊星ギア 38,116 スプリング 39 巻戻しギア 40 巻戻しギア列 41 巻戻しフォークギア 42 巻戻しフォーク 50 スプロケット 51 スプロケットスイッチ基板 52,53 スプロケットスイッチ接片 55 ガイドローラ 56 フィルム押えローラ 57 フィルム押えローラ支持板 60 フィルム検知ピン 61,62 フィルム検知接片 65 パトローネ検知ピン 66,67 パトローネ検知接片 70 ボディ 70a 画枠 70b パトローネ室 70c スプール室 71 圧着板 72 シャッター 73 電源電池 74 パトローネ 80 巻上げ治具 80a ギア 101,M2 メカチャージモータ 111 減速ギア 112 チャージカム 113,114 チャージカムスイッチ接片 115 レバー 117 チャージレバー F フィルム Fp パフォレーション SW1〜SW10 スイッチ 601 CPU 602 I/O・IC 602a 波形整形部 602b 比較器 603 AF測距部 604 表示部 605 レンズデータ回路部 606 測光部 607 フィルム感度読取部 608 EEPROM 609 基準クロック発生部 Q1〜Q8 トランジスタ RMg レリーズ用マグネット 1CMg シャッター1幕保持用マグネット 2CMg シャッター2幕保持用マグネット FMg 絞り係止用マグネット
フロントページの続き Fターム(参考) 2H020 MA02 MB01 MC43 ME07 2H054 CA16 CA17 CA18 CB20 2H080 BB23 CC03 CC04 2H081 AA80 DD00 DD02 DD25

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ミラーのチャージを行う第1チャージ手
    段と、 絞りのチャージを行う第2チャージ手段と、 シャッターのチャージを行う第3チャージ手段と、 レリーズ操作によって露光準備動作を行う露光準備手段
    と、 1コマ撮影と連続撮影とを判別する判別手段と、 ミラーのチャージが完了したことを検知する第1検知手
    段と、 絞りのチャージが完了したことを検知する第2検知手段
    と、 シャッターのチャージが完了したことを検知する第3検
    知手段と、 を備え、前記判別手段により連続撮影と判別されるとと
    もに、第1、第2検知手段によりミラー及び絞りのチャ
    ージが完了したことを検知した際に、第3検知手段の検
    知結果に関わらず前記露光準備動作を開始するように制
    御したことを特徴とするカメラ。
  2. 【請求項2】 1コマ分のフィルムを給送するフィルム
    給送手段と、1コマ分のフィルム給送が完了したことを
    検知するフィルム給送完了検知手段とを備え、前記フィ
    ルム給送完了検知手段の検知結果に関わらず前記露光準
    備動作を開始するように制御したことを特徴とする請求
    項1に記載のカメラ。
  3. 【請求項3】 前記露光準備手段は、ミラーの上昇及び
    絞りの絞り込みとしたことを特徴とする請求項1または
    請求項2に記載のカメラ。
  4. 【請求項4】 ミラーのチャージまたは絞りのチャージ
    が完了してから第1所定時間経過後に前記露光準備動作
    を開始するように制御したことを特徴とする請求項1乃
    至請求項3のいづれかに記載のカメラ。
  5. 【請求項5】 ミラーのチャージの開始から完了までの
    時間に応じて第1所定時間を変更するように制御した事
    を特徴とする請求項4に記載のカメラ。
  6. 【請求項6】 ミラーのチャージの開始から完了までの
    時間に応じて前記制御を変更するようにした事を特徴と
    する請求項1乃至請求項5のいづれかに記載のカメラ。
  7. 【請求項7】 ミラーのチャージの開始から完了までの
    時間が第2所定時間以上の時に前記制御を停止するよう
    にしたことを特徴とする請求項6に記載のカメラ。
  8. 【請求項8】 前記露光準備動作開始後第3検知手段に
    よりシャッターのチャージ完了が検知されるとともに、
    前記フィルム給送手段によりフィルム給送の完了が検知
    された後、露光動作を開始するように制御したことを特
    徴とする請求項2または請求項3に記載のカメラ。
  9. 【請求項9】 前記露光準備動作を開始してから第3所
    定時間経過後に露光動作を開始するように制御したこと
    を特徴とする請求項8に記載のカメラ。
  10. 【請求項10】 前記露光準備手段はミラー、絞り、シ
    ャッターの少なくとも1つの係止を外すマグネット手段
    を有し、前記マグネット手段の動作時にカメラ駆動用モ
    ータへの通電を停止するように制御したことを特徴とす
    る請求項2または請求項3に記載のカメラ。
  11. 【請求項11】 前記カメラ駆動用モータは、フィルム
    を給送するモータとチャージ用のモータの少なくとも1
    つとしたことを特徴とする請求項10に記載のカメラ。
  12. 【請求項12】 撮影用レンズを駆動して被写体の合焦
    動作を行う合焦手段を有し、前記制御実行時に前記合焦
    手段の動作を禁止するようにしたことを特徴とする請求
    項1乃至請求項11のいづれかに記載のカメラ。
  13. 【請求項13】 撮影データをフィルムに写し込む写し
    込み手段を有し、前記制御実行時に前記写し込み手段の
    動作を禁止するようにしたことを特徴とする請求項1乃
    至請求項12のいづれかに記載のカメラ。
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