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JP2000082752A - 半導体記憶装置の書き込み及び消去方法 - Google Patents

半導体記憶装置の書き込み及び消去方法

Info

Publication number
JP2000082752A
JP2000082752A JP10252321A JP25232198A JP2000082752A JP 2000082752 A JP2000082752 A JP 2000082752A JP 10252321 A JP10252321 A JP 10252321A JP 25232198 A JP25232198 A JP 25232198A JP 2000082752 A JP2000082752 A JP 2000082752A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
gate electrode
diffusion layer
insulating film
voltage
channel region
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP10252321A
Other languages
English (en)
Inventor
Kazuo Sato
和夫 佐藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electronics Corp
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Matsushita Electronics Corp, Matsushita Electric Industrial Co Ltd filed Critical Matsushita Electronics Corp
Priority to JP10252321A priority Critical patent/JP2000082752A/ja
Publication of JP2000082752A publication Critical patent/JP2000082752A/ja
Pending legal-status Critical Current

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Abstract

(57)【要約】 【課題】書き込みスピードの低下がなく、単一電源化動
作の可能で、さらに繰り返し書換えに伴う劣化の少ない
半導体記憶装置の書き込み及び消去方法を提供する。 【解決手段】 コントロールゲート電極7に正の電圧を
印加するとともに半導体基板1にそれより低い電圧を印
加して、ファウラー・ノールドハイムトンネリング現象
によりフローティングゲート電極5に電子を蓄積する一
方、コントロールゲート電極7に接地電圧もしくは、負
の電圧を印加するとともに半導体基板1に、コントロー
ルゲート電極7に印加する電圧より高い電圧を印加し
て、同様な現象によりフローティングゲート電極5中に
蓄積された電子を引き抜く。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、電気的に書き込
みおよび消去可能なスプリットゲートを備えたフローテ
ィングゲート型の半導体記憶装置の書き込み及び消去方
法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、電気的書き込み、消去が可能な半
導体記憶装置として、スタック構造を有するフローテイ
ングゲート型不揮発性メモリがよく知られている(例え
ば、特願昭60−205510号)。このスタック構造
のフローティングゲート型不揮発性メモリは図7に示す
ように、半導体基板1上に形成されたソース領域2とド
レイン領域3にはさまれたチャネル領域上に10nm程
度の薄いゲート絶縁膜4を備え、その上にフローティン
グゲート電極5が形成され、さらにフローティングゲー
ト電極5上に層間絶縁膜6を介してコントロールゲート
電極7が形成された構造をしている。
【0003】このスタック構造のフローティングゲート
型不揮発性メモリの書き込み方法は、ドレイン領域3に
7〜10V、コントロールゲート電極7に10〜13V
程度の高電圧を同時に印加して、ドレイン領域3近傍の
チャネル領域でホットエレクトロンを発生させ、このホ
ットエレクトロンをチャネル領域側からゲート絶縁膜4
を通過させフローティングゲート電極5に加速注入し、
フローティングゲート電極5に電子を蓄積させることに
より行なう。
【0004】また、読みだし動作は、ソース領域2とド
レイン領域3との間に1.5V、コントロールゲート電
極7に5V程度の動作電圧を印加し、ソース領域2とド
レイン領域3との間に流れる電流のレベルを検出するこ
とにより行なう。一方、消去方法は、コントロールゲー
ト電極7に0V、ドレイン領域3に10〜15V程度の
高電圧を印加し、フローティングゲート電極5とドレイ
ン領域3とのオーバーラップ部の薄いゲート絶縁膜4を
介して、ファウラー・ノールドハイムトンネリング(F
owler Nordheim Tunneling)
現象により、フローティングゲート電極5に蓄積された
電子をドレイン領域3側に引き抜くことにより行なう。
【0005】上述のごときスタック構造および、その消
去方法では、過消去現象(消去の際に、フローティング
ゲート電極から電子を引き抜き過ぎて、フローティング
ゲート電極下のチャネル領域がディプレッションモード
となってしまう)が起こり易く、読み出し時に非選択の
メモリセルに電流が流れていまい、誤読み出しが起こる
といった課題を有していた。
【0006】そこで、近年、こうした問題を解決するた
めに、図8に示すような、スプリッ構造を有するフロー
ティングゲート型不揮発性メモリが考案されている。
(例えば、G.Samachisa et al.,I
EEE J.Solid−State Circui
t,SC−22,No.5,p.676,1987)こ
のスプリット構造のフローティングゲート型不揮発性メ
モリは図8に示すように、半導体基板1上に形成された
ソース領域2とドレイン領域3にはさまれたチャネル領
域の内、ドレイン領域3に接する第1のチャネル領域8
と、ソース領域2に接する第2のチャネル領域9を備
え、第1のチャネル領域8及びドレイン領域3上に10
nm程度の薄い第1のゲート絶縁膜4を備え、第1のゲ
ート絶縁膜4上に、層間絶縁膜10で電気的に絶縁され
たフローティングゲート電極5を備え、前記第2のチャ
ネル領域9上及びソース領域2上に30nm程度の厚い
第2のゲート絶縁膜11を備え、第2のゲート絶縁膜1
1上及びフローティングゲート電極5を絶縁した層間絶
縁膜10上に同一の層からなるコントロールゲート電極
7を備えた構造となっている。
【0007】この構造を用いると、消去時に、フローテ
ィングゲートがたとえ過消去状態になった場合でも、ス
プリットゲート電極下の第2のチャネル領域があるた
め、読み出し時の非選択のメモリセルに電流が流れず、
誤読み出しが起こらない。以上のごときスプリット構造
のフローティングゲート型不揮発性メモリの書き込み方
法も、上述のスタック構造と同じように、ドレイン領域
3に7〜10V、コントロールゲート電極7に10〜1
3V程度の高電圧を同時に印加して、ドレイン領域3近
傍の第1のチャネル領域8でホットエレクトロンを発生
させ、このホットエレクトロンを第1のチャネル領域側
から第1のゲート絶縁膜4を通過させフローティングゲ
ート電極5に加速注入し、フローティングゲート電極5
に電子を蓄積させることにより行なう。
【0008】また、読みだし動作は、ソース領域2とド
レイン領域3との間に1.5V、コントロールゲート電
極7に5V程度の動作電圧を印加し、ソース領域2とド
レイン領域3との間に流れる電流のレベルを検出するこ
とにより行なう。一方、消去方法は、コントロールゲー
ト電極7に0V、ドレイン領域3に10〜15V程度の
高電圧を印加し、フローティングゲート電極5とドレイ
ン領域3とのオーバーラップ部の薄い第1のゲート絶縁
膜4を介して、ファウラー・ノールドハイムトンネリン
グ(Fowler Nordheim Tunneli
ng)現象により、フローティングゲート電極に蓄積さ
れた電子をドレイン領域3側に引き抜くことにより行な
う。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図8の
ごとき従来のスプリット構造のフローティングゲート型
不揮発性メモリの書き込み及び消去方法においては、消
去の際にフローティングゲート電極−ドレイン領域間に
トンネリング電流を流すため、ドレイン領域3に10〜
15V以上の高電圧を印加する必要があり、そのために
ドレイン領域の拡散耐圧を高く確保する必要がある。し
かしながら、ドレイン領域3の耐圧を高く設定すると、
書き込み時のホットエレクトロンの発生確率が少なくな
り、書き込み速度が非常に遅くなってしまうといった問
題を有していた。
【0010】また、書き込み方法として、コントロール
ゲート電極7に10〜13V、ドレイン領域3に7〜1
0V程度の高電圧を同時に印加して、ドレイン領域3近
傍の第1のチャネル領域8でホットエレクトロンを発生
させ、このホットエレクトロンを第1のチャネル領域側
からフローテングゲート電極5に注入させる方法を用い
るが、この方法だと、チャネル領域で発生したホットエ
レクトロンのフローティングゲート電極5への注入効率
は非常に低く、そのほとんどはドレイン側に流れてしま
い、書き込み時に大量の電流を消費する。従って、この
従来の書き込み方式では、チップ内部の昇圧回路で高電
圧を発生させる単一電源化(昇圧回路は電流容量があま
りとれない)動作が困難であるといった問題点を有して
いた。
【0011】加えてさらに、従来のスプリット構造のフ
ローティングゲート型不揮発性メモリの書き込み、消去
方法では、書き込み時と消去時とで第1のゲート絶縁膜
を電子が通過する場所が異なるため、トラッピングが起
こりや易く、繰り返し書き込み、消去に伴う劣化が起こ
り易いといった問題を有していた。この発明は、上記の
従来の課題を解決するもので、スプリット構造のフロー
ティングゲート型不揮発性メモリの書き込み及び消去方
法において、書き込みスピードの低下がなく、単一電源
化動作の可能で、さらに繰り返し書換えに伴う劣化の少
ない半導体記憶装置の書き込み及び消去方法を提供する
ことを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の半導体記
憶装置の書き込み及び消去方法は、一導電型の半導体基
板と、この半導体基板上の表面領域に互いに離れて設け
られた前記半導体基板と反対導電型の第1の拡散層およ
び第2の拡散層と、前記第1の拡散層および前記第2の
拡散層間に作られて前記第2の拡散層に接する第1のチ
ャネル領域と、前記第1の拡散層および前記第2の拡散
層間に作られて前記第1の拡散層に接する第2のチャネ
ル領域と、前記第1のチャネル領域および前記第2の拡
散層上に形成された第1のゲート絶縁膜と、この第1の
ゲート絶縁膜の上に形成されたフローティングゲート電
極と、前記第2のチャネル領域上および前記第1の拡散
層上に形成されて前記第1のゲート絶縁膜より厚い膜厚
に設定された第2のゲート絶縁膜と、前記第2のゲート
絶縁膜上および前記フローティングゲート電極を絶縁し
た層間絶縁膜上に形成されたコントロールゲート電極と
を備えた半導体記憶装置の書き込み及び消去方法であっ
て、前記コントロールゲート電極に正の電圧を印加する
とともに前記半導体基板に前記コントロールゲート電極
に印加する電圧より低い電圧を印加して、前記第1チャ
ネル領域上の前記ゲート絶縁膜中にファウラー・ノール
ドハイムトンネリング現象により電子を通過させ、前記
フローティングゲート電極に電子を蓄積する一方、前記
コントロールゲート電極に接地電圧もしくは、負の電圧
を印加するとともに前記半導体基板に、前記コントロー
ルゲート電極に印加する電圧より高い電圧を印加して、
前記第1チャネル領域上の前記ゲート絶縁膜中にファウ
ラー・ノールドハイムトンネリング現象により電子を通
過させ、前記フローティングゲート電極中に蓄積された
電子を引き抜くことを特徴とするものである。
【0013】請求項1記載の半導体記憶装置の書き込み
及び消去方法によれば、書き込み、消去共にファウラー
・ノールドハイムトンネリング現象を利用するため、1
バイト当りの書き込み、消去に必要な電流は通常数μA
以下であり、1バイト当り数十mAオーダー必要な従来
の方法に比べ1/10000以下と非常に小さくでき、
チップ内部で発生させる昇圧回路の設計が非常に容易と
なり、スプリット構造のフローティングゲート型の不揮
発性メモリの単一電源動作化が可能となる。
【0014】また、スプリット構造での書き込み、消去
であるため、フローティングゲート電極から電子を放出
した場合、フローティングゲート部でのしきい値電圧が
ディプレションモードになったとしても、スプリットゲ
ート部のしきい値電圧で制御されるため、メモリ全体の
しきい値電圧の分布が非常に狭くでき、3V以下の低電
圧読み出しが可能となる。従って、この低電圧読み出し
の特徴と、上述の低書き込み、消去電流を組み合わせる
と、例として5V以下、たとえば3V、1.5V等の超
低電圧による単一電源動作が可能となる。
【0015】さらに、書き込み時にホットエレクトロン
方式を用いないため、書き込み時に必要な電流が非常に
少なく、同時に書き込むビット数を増加させることが可
能となり、従来の通常1バイトを同時に書き込みむホッ
トエレクトロン方式に比べ、100から1000倍の容
量のビットを同時に書き込めるため、書き込み速度を速
くできる利点がある。
【0016】加えてさらに、消去方法では、書き込み時
と消去時に第1のゲート絶縁膜を電子が通過する際、電
子の通過場所は同じで、通過方向が書き込みと消去で逆
方向となるため、書き込みと消去を交互に行なう繰り返
し書換えに伴うトラッピングが少なくなり、繰り返し書
き込み、消去に伴う劣化が起こりにくい。請求項2記載
の半導体記憶装置の書き込み及び消去方法は、一導電型
の半導体基板と、この半導体基板内に形成されて前記半
導体基板と反対導電型のウエル領域と、このウエル領域
の表面領域に互いに離れて設けられた前記ウエル領域と
反対導電型の第1の拡散層および第2の拡散層と、前記
第1の拡散層および第2の拡散層間に作られて前記第2
の拡散層に接する第1のチャネル領域と、前記第1の拡
散層および前記第2の拡散層間に作られて前記第1の拡
散層に接する第2のチャネル領域と、前記第1のチャネ
ル領域および前記第2の拡散層上に形成された第1のゲ
ート絶縁膜と、この第1のゲート絶縁膜の上に形成され
たフローティングゲート電極と、前記第2のチャネル領
域上および前記第1の拡散層上に形成されて前記第1の
ゲート絶縁膜より厚い膜厚に設定された第2のゲート絶
縁膜と、前記第2のゲート絶縁膜上および前記フローテ
ィングゲート電極を絶縁した層間絶縁膜上に形成された
コントロールゲート電極とを備えた半導体記憶装置の書
き込み及び消去方法であって、前記コントロールゲート
電極に正の電圧を印加するとともに前記ウエル領域に前
記コントロールゲート電極に印加する電圧より低い電圧
を印加して、前記第1チャネル領域上のゲート絶縁膜中
にファウラー・ノールドハイムトンネリング現象により
電子を通過させ、前記フローティングゲート電極に電子
を蓄積する一方、前記コントロールゲート電極に接地電
圧もしくは、負の電圧を印加するとともに前記ウエル領
域に、前記コントロールゲート電極に印加する電圧より
高い電圧を印加して、前記第1チャネル領域上のゲート
絶縁膜中にファウラー・ノールドハイムトンネリング現
象により電子を通過させ、前記フローティングゲート電
極中に蓄積された電子を引き抜くことを特徴とするもの
である。
【0017】請求項2記載の半導体記憶装置の書き込み
及び消去方法によれば、請求項1と同様な効果のほか、
メモリアレイを構成した場合に、メモリごとの選択的な
書き込みおよび消去が可能になる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態につ
いて、図面を参照しながら説明する。 (実施の形態1)この発明の第1の実施の形態を図1か
ら図3により説明する。図1に、Nチャネルタイプのス
プリットゲート構造のフローティングゲート型不揮発性
メモリセルの断面図を示す。図1において、1はP型の
シリコンよりなる半導体基板、2はN型拡散層からなる
ソース領域、3はN型拡散層からなるドレイン領域、4
はトンネリング媒体となりうる5〜15nm程度の薄い
酸化シリコン膜(本実施の形態では9nmを用いた)よ
りなる第1のゲート絶縁膜(トンネリング絶縁膜)、5
はポリシリコン膜よりなるフローティングゲート電極、
7はポリシリコン膜よりなるコントロールゲート電極、
10はフローティングゲート電極5とコントロール電極
7を絶縁する酸化シリコン膜よりなる層間絶縁膜、11
は30nm程度の厚い酸化シリコン膜(トンネリング媒
体とならない酸化シリコン膜)よりなるスプリットゲー
ト下の第2のゲート絶縁膜である。
【0019】次に、図1に示すごときスプリットゲート
構造のフローティングゲート型不揮発性メモリの書き込
み、消去方法を図1(a)、(b)を用いて説明する。
まず、図1(a)示すように、フローティングゲート電
極5に電子を蓄積する場合(この場合を本実施の形態で
は書き込み状態と定義するが、回路構成によっては消去
状態と定義して使用することもできる)には、半導体基
板1に0Vを印加し、薄い酸化シリコン膜4を電子がト
ンネリングできる程度の正の電圧(本実施の形態では+
14V)をコントロールゲート電極7に印加する。この
時、ドレイン領域は0V、ソース領域はフローティング
状態とする。このような状態を1ms程度保持すること
により、薄いゲート絶縁膜4中をファウラー・ノールド
ハイムトンネリング現象により電子12が通過し、フロ
ーティングゲート電極5に蓄積され、書き込みが終了す
る。この時の書き込み電流は、μAオーダーであり、非
常に小さい。
【0020】次に、図1(b)に示すように、フローテ
ィングゲート電極5から電子を引き抜く場合(この場合
を本実施の形態では消去状態と定義するが、回路構成に
よっては書き込み状態と定義して使用することもでき
る)には、コントロールゲート電極7に負の電圧(本実
施の形態では−14V)を印加するとともに半導体基板
1に0Vを印加する。この時、ドレイン領域3、ソース
領域2共にフローティング状態とする。このような状態
を1ms程度保持することにより、薄いゲート絶縁膜4
中をファウラー・ノールドハイムトンネリング現象によ
り電子13が通過し、フローティングゲート電極5中に
蓄積された電子が引き抜かれ、消去が終了する。この時
の消去電流は、μAオーダーであり、非常に小さい。
【0021】読み出し動作は、従来の方法と同じであ
り、ソース領域2とドレイン領域3との間に1.5V、
コントロールゲート電極7に5V程度の電圧を印加し、
ソース領域2とドレイン領域3との間に流れる電流のレ
ベルを検出することにより行なう。つぎに、上述したご
とき第1の実施の形態の書き込み、消去方法を用いた場
合の、メモリアレイ構成と、選択的書き込み、消去動作
の第1の実施の形態を図2、図3を用いて説明する。図
2は選択的書き込み動作を示す図であり、図3は選択的
消去動作を示す図である。
【0022】まず、図2において、まず半導体基板、ビ
ット線B1およびビット線B2を0Vに保っておき、ワ
ード線W1に14V、ワード線W2に0Vを印加し、さ
らにソース線S1、ソース線S2はフローティング状態
に保つ。この時、メモリトランジスタM1およびM2
は、フローティングゲート電極に半導体基板から電子が
トンネリング注入されて、書き込み状態となる。一方、
メモリトランジスタM3,M4はトンネル酸化膜にトン
ネル電流が流れる程の電界が印加されないため、書き込
みは起こらない。但し、この実施の形態ではメモリトラ
ンジスタM1とM2は同時に書き込まれてしまい、メモ
リトランジスタM1のみの選択書き込みはできない。
【0023】つぎに、図3において、まず半導体基板を
0Vに保っておき、ワード線W1に−14V、ワード線
W2に0Vを印加し、さらにビット線B1、B2、およ
びソース線S1、S2をフローティング状態に保つ。こ
の時、メモリトランジスタM1、M2は、フローティン
グゲート電極からドレイン領域に電子がトンネリング放
出されて、消去状態となる。一方、メモリトランジスタ
M3,M4はトンネル酸化膜にトンネル電流が流れる程
の電界が印加されないため、消去は起こらない。但し、
この実施の形態ではメモリトランジスタM1とM2は同
時に消去されてしまい、メモリトランジスタM1のみの
選択消去はできない。
【0024】(実施の形態2)この発明の第2の実施の
形態について、図4から図6により説明する。図4はP
ウエル内に形成されたNチャネルタイプのスプリットゲ
ート構造のフローティングゲート型不揮発性メモリセル
の断面図である。図4において、14はN型のシリコン
よりなる半導体基板、15は半導体基板14内のP型ウ
エル領域、2はN型拡散層からなるソース領域、3はN
型拡散層からなるドレイン領域、4はトンネリング媒体
となりうる5〜15nm程度薄い酸化シリコン膜(本実
施の形態では9nmを用いた)よりなる第1のゲート絶
縁膜、5はポリシリコン膜よりなるフローティングゲー
ト電極、7はポリシリコン膜よりなるコントロールゲー
ト電極、10はフローティングゲート電極5とコントロ
ール電極7を絶縁する酸化シリコン膜よりなる層間絶縁
膜、11は30nm程度の厚い酸化シリコン膜(トンネ
リング媒体とならない酸化シリコン膜)よりなるスプリ
ットゲート下の第2のゲート絶縁膜である。
【0025】次に、図4に示すごときウエル領域15内
に形成されたスプリットゲート構造のフローティングゲ
ート型不揮発性メモリの書き込み、消去方法を図4
(a)、(b)を用いて説明する。まず、図4(a)に
示すように、書き込みの場合には、P型ウエル領域15
に−7Vを印加し、薄い酸化シリコン膜4を電子がトン
ネリングできる程度の正の電圧(本実施の形態では+7
V)をコントロールゲート電極7に印加する。この時、
ドレイン領域3は−7V、ソース領域2はフローティン
グ状態とする。このような状態を1ms程度保持するこ
とにより、薄いゲート絶縁膜4中をファウラー・ノール
ドハイムトンネリング現象により電子12が通過し、フ
ローティングゲート電極5に蓄積され、書き込みが終了
する。この時の書き込み電流は、μAオーダーであり、
非常に小さい。
【0026】次に、図4(b)に示すように、消去の場
合には、コントロールゲート電極7に負の電圧(本実施
の形態では−14V)を印加するとともにウエル領域1
5に0Vを印加する。この時、ドレイン領域3、ソース
領域2共フローティング状態とする。このような状態を
1ms程度保持することにより、薄いゲート絶縁膜4中
をファウラー・ノールドハイムトンネリング現象により
電子13が通過し、フローティングゲート電極5中に蓄
積された電子を引き抜かれ、消去が終了する。この時の
消去電流は、μAオーダーであり、非常に小さい。
【0027】読み出し動作は、従来の方法と同じであ
り、ソース領域2とドレイン領域3との間に1.5V、
コントロールゲート電極7に5V程度の電圧を印加し、
ソース領域2とドレイン領域3との間に流れる電流のレ
ベルを検出することにより行なう。つぎに、上述した第
2の実施の形態のごとき書き込み、消去方法を用いた場
合の、メモリアレイ構成と、選択的書き込み、消去動作
の実施例を図5、図6を用いて説明する。図5は選択的
書き込み動作を示す図であり、図6は選択的消去動作を
示す図である。
【0028】まず、図5において、まずウエルP1に−
7V,ウエルP2に0V、ビット線B1に−7V、ビッ
ト線B2に0Vに印加しておき、ワード線W1に7V、
ワード線W2に0Vを印加し、さらにソース線S1、S
2はフローティング状態に保つ。この時、メモリトラン
ジスタM1は、フローティングゲート電極5にウエル領
域15から電子12がトンネリング注入されて、書き込
み状態となる。一方、メモリトランジスタM2、M3,
M4はトンネル酸化膜(第1のゲート絶縁膜4)にトン
ネル電流が流れる程の電界が印加されないため、書き込
みは起こらない。
【0029】つぎに、図6において、まずウエルP1に
0V、ウエルP2に−14Vを印加し、ワード線W1に
−14V、ワード線W2に−7Vを印加し、さらにビッ
ト線B1、B2、およびソース線S1、S2をフローテ
ィング状態に保つ。この時、メモリトランジスタM1
は、フローティングゲート電極5からウエル領域15側
に電子13がトンネリング放出されて、消去状態とな
る。一方、メモリトランジスタM2、M3,M4はトン
ネル酸化膜(第1のゲート絶縁膜4)にトンネル電流が
流れる程の電界が印加されないため、消去は起こらな
い。
【0030】また、この実施の形態では、トンネリング
絶縁膜として、薄い酸化シリコン膜でのトンネリング現
象を用いて説明したが、トンネリング媒体となりうる絶
縁膜であればどんな膜でも良い。
【0031】
【発明の効果】請求項1記載の半導体記憶装置の書き込
み及び消去方法によれば、書き込み、消去ともにファウ
ラー・ノールドハイムトンネリング現象を利用するた
め、書き込み、消去に必要な電流はμAオーダーであ
り、従来の方法に比べ1/10000以下と非常に小さ
くでき、チップ内部で発生させる昇圧回路の設計が非常
に容易となり、メモリの単一電源動作化が可能となる。
また、スプリット構造での書き込み、消去であるため、
消去側のしきい値電圧が、スプリットゲート部のしきい
値電圧で制御され、消去側のしきい値電圧の分布が非常
に狭くでき、3V以下の低電圧読み出しが可能となる。
従って、この低電圧読み出しの特徴と、上述の低書き込
み、消去電流を組み合わせると、例として5V以下たと
えば3V、1.5V等の超低電圧による単一電源動作が
可能となる。これは、フローティングゲート型半導体記
憶装置の低消費電力化を実現すると同時に、マイコン、
ロジックの同一チップへの搭載等の高機能化も容易とな
る。
【0032】さらに、書き込み時にホットエレクトロン
方式を用いないため、書き込み時に必要な電流が非常に
少なく、同時に書き込むビット数を増加させることが可
能となり、従来のホットエレクトロン方式(通常1バイ
トを同時に書き込み)に比べ、100から1000倍の
容量のビットを同時に書き込めるため、書き込み速度の
高速化が容易となる。
【0033】加えてさらに、書き込み時と消去時にトン
ネリング絶縁膜を電子が通過する際、電子の通過場所は
同じで、通過方向が書き込みと消去で逆方向となるた
め、繰り返し書換えに伴うトラッピングが少なく、繰り
返し書き込み、消去に伴う劣化が起こりにくくなる。以
上のように、超低電圧による単一電源動作化、書き込み
スピードの高速化、さらに繰り返し書き換えに伴う劣化
を少なくすることが可能となり、スプリットゲートを備
えたフローティングゲ−ト型の半導体記憶装置の高性能
化、高信頼性化に大きく寄与するものである。
【0034】請求項2記載の半導体記憶装置の書き込み
及び消去方法によれば、請求項1と同様な効果のほか、
メモリアレイを構成した場合に、メモリごとの選択的な
書き込みおよび消去が可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1の実施の形態の書き込み、消去
を説明するためのメモリセルの断面図である。
【図2】この発明の第1の実施の形態における選択書き
込みを説明するためのメモリアレイの構成図である。
【図3】この発明の第1の実施の形態における選択消去
を説明するためのメモリアレイの構成図である。
【図4】この発明の第2の実施の形態の書き込み、消去
を説明するためのメモリセルの断面図である。
【図5】この発明の第2の実施の形態における選択書き
込みを説明するためのメモリアレイの構成図である。
【図6】この発明の第2の実施の形態における選択消去
を説明するためのメモリアレイの構成図である。
【図7】従来のスタック構造のフローティングゲート型
メモリセルの書き込み、消去を説明するための断面図で
ある。
【図8】従来のスプリット構造のフローティングゲート
型メモリセルの書き込み、消去を説明するための断面図
である。
【符号の説明】
1 半導体基板 2 ソース領域(第1の拡散層) 3 ドレイン領域(第2の拡散層) 4 第1のゲート絶縁膜(トンネリング絶縁膜) 5 フローティングゲート電極 6 層間絶縁膜 7 コントロールゲート電極 8 第1のチャネル領域 9 第2のチャネル領域 10 層間絶縁膜 11 第2のゲート絶縁膜 12 電子 13 電子 14 半導体基板 15 ウエル領域
フロントページの続き Fターム(参考) 5F001 AA21 AA25 AA62 AB03 AC02 AD12 AD41 AE02 AE06 AE08 AE30 AF07 5F083 EP24 EP26 EP27 ER03 ER09 ER14 ER19 ER21 ER27 ER30 GA01 GA05 GA21 HA05 JA02 JA32

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一導電型の半導体基板と、この半導体基
    板上の表面領域に互いに離れて設けられた前記半導体基
    板と反対導電型の第1の拡散層および第2の拡散層と、
    前記第1の拡散層および前記第2の拡散層間に作られて
    前記第2の拡散層に接する第1のチャネル領域と、前記
    第1の拡散層および前記第2の拡散層間に作られて前記
    第1の拡散層に接する第2のチャネル領域と、前記第1
    のチャネル領域および前記第2の拡散層上に形成された
    第1のゲート絶縁膜と、この第1のゲート絶縁膜の上に
    形成されたフローティングゲート電極と、前記第2のチ
    ャネル領域上および前記第1の拡散層上に形成されて前
    記第1のゲート絶縁膜より厚い膜厚に設定された第2の
    ゲート絶縁膜と、前記第2のゲート絶縁膜上および前記
    フローティングゲート電極を絶縁した層間絶縁膜上に形
    成されたコントロールゲート電極とを備えた半導体記憶
    装置の書き込み及び消去方法であって、 前記コントロールゲート電極に正の電圧を印加するとと
    もに前記半導体基板に前記コントロールゲート電極に印
    加する電圧より低い電圧を印加して、前記第1チャネル
    領域上の前記ゲート絶縁膜中にファウラー・ノールドハ
    イムトンネリング現象により電子を通過させ、前記フロ
    ーティングゲート電極に電子を蓄積する一方、前記コン
    トロールゲート電極に接地電圧もしくは、負の電圧を印
    加するとともに前記半導体基板に、前記コントロールゲ
    ート電極に印加する電圧より高い電圧を印加して、前記
    第1チャネル領域上の前記ゲート絶縁膜中にファウラー
    ・ノールドハイムトンネリング現象により電子を通過さ
    せ、前記フローティングゲート電極中に蓄積された電子
    を引き抜くことを特徴とする半導体記憶装置の書き込み
    及び消去方法。
  2. 【請求項2】 一導電型の半導体基板と、この半導体基
    板内に形成されて前記半導体基板と反対導電型のウエル
    領域と、このウエル領域の表面領域に互いに離れて設け
    られた前記ウエル領域と反対導電型の第1の拡散層およ
    び第2の拡散層と、前記第1の拡散層および第2の拡散
    層間に作られて前記第2の拡散層に接する第1のチャネ
    ル領域と、前記第1の拡散層および前記第2の拡散層間
    に作られて前記第1の拡散層に接する第2のチャネル領
    域と、前記第1のチャネル領域および前記第2の拡散層
    上に形成された第1のゲート絶縁膜と、この第1のゲー
    ト絶縁膜の上に形成されたフローティングゲート電極
    と、前記第2のチャネル領域上および前記第1の拡散層
    上に形成されて前記第1のゲート絶縁膜より厚い膜厚に
    設定された第2のゲート絶縁膜と、前記第2のゲート絶
    縁膜上および前記フローティングゲート電極を絶縁した
    層間絶縁膜上に形成されたコントロールゲート電極とを
    備えた半導体記憶装置の書き込み及び消去方法であっ
    て、 前記コントロールゲート電極に正の電圧を印加するとと
    もに前記ウエル領域に前記コントロールゲート電極に印
    加する電圧より低い電圧を印加して、前記第1チャネル
    領域上のゲート絶縁膜中にファウラー・ノールドハイム
    トンネリング現象により電子を通過させ、前記フローテ
    ィングゲート電極に電子を蓄積する一方、前記コントロ
    ールゲート電極に接地電圧もしくは、負の電圧を印加す
    るとともに前記ウエル領域に、前記コントロールゲート
    電極に印加する電圧より高い電圧を印加して、前記第1
    チャネル領域上のゲート絶縁膜中にファウラー・ノール
    ドハイムトンネリング現象により電子を通過させ、前記
    フローティングゲート電極中に蓄積された電子を引き抜
    くことを特徴とする半導体記憶装置の書き込み及び消去
    方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6944062B2 (en) 2001-11-22 2005-09-13 Innotech Corporation Transistor and semiconductor memory using the same
US7092298B2 (en) 2003-12-05 2006-08-15 Samsung Electronics, Co., Ltd. Methods of erasing a non-volatile memory device having discrete charge trap sites

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