JP2000011955A - アークチューブおよびその製造方法 - Google Patents
アークチューブおよびその製造方法Info
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Classifications
-
- H—ELECTRICITY
- H01—ELECTRIC ELEMENTS
- H01J—ELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
- H01J61/00—Gas-discharge or vapour-discharge lamps
- H01J61/02—Details
- H01J61/36—Seals between parts of vessels; Seals for leading-in conductors; Leading-in conductors
- H01J61/366—Seals for leading-in conductors
- H01J61/368—Pinched seals or analogous seals
-
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- H01J—ELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
- H01J9/00—Apparatus or processes specially adapted for the manufacture, installation, removal, maintenance of electric discharge tubes, discharge lamps, or parts thereof; Recovery of material from discharge tubes or lamps
- H01J9/24—Manufacture or joining of vessels, leading-in conductors or bases
- H01J9/32—Sealing leading-in conductors
- H01J9/323—Sealing leading-in conductors into a discharge lamp or a gas-filled discharge device
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- Engineering & Computer Science (AREA)
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- Vessels And Coating Films For Discharge Lamps (AREA)
- Manufacture Of Electron Tubes, Discharge Lamp Vessels, Lead-In Wires, And The Like (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 球状部を有する石英ガラス管の球状部両側に
1対のモリブデン箔がピンチシールされてなるアークチ
ューブにおいて、リーク発生の原因となるモリブデン箔
および石英ガラス管間の剥離発生を効果的に防止する。 【解決手段】 1つ目のモリブデン箔に対するピンチシ
ールを、従来のように石英ガラス管内に不活性ガスを流
入させた状態で行うのではなく、石英ガラス管4の下端
部をシールした後、その内圧が100torr以下の負
圧状態になるようその上端部から排気するとともにピン
チシール予定部4bを加熱しながら、該ピンチシール予
定部4bをピンチャーで圧潰することにより行う。これ
により、圧潰の際、加熱されたピンチシール予定部4b
の内壁面4cがモリブデン箔12側に引き寄せられるよ
うにし、ピンチシール後のモリブデン箔12と石英ガラ
ス管4との界面に微細な凹凸を生成させて両者を噛合い
状態とするとともにその接合面積を増大させる。
1対のモリブデン箔がピンチシールされてなるアークチ
ューブにおいて、リーク発生の原因となるモリブデン箔
および石英ガラス管間の剥離発生を効果的に防止する。 【解決手段】 1つ目のモリブデン箔に対するピンチシ
ールを、従来のように石英ガラス管内に不活性ガスを流
入させた状態で行うのではなく、石英ガラス管4の下端
部をシールした後、その内圧が100torr以下の負
圧状態になるようその上端部から排気するとともにピン
チシール予定部4bを加熱しながら、該ピンチシール予
定部4bをピンチャーで圧潰することにより行う。これ
により、圧潰の際、加熱されたピンチシール予定部4b
の内壁面4cがモリブデン箔12側に引き寄せられるよ
うにし、ピンチシール後のモリブデン箔12と石英ガラ
ス管4との界面に微細な凹凸を生成させて両者を噛合い
状態とするとともにその接合面積を増大させる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本願発明は、放電灯の光源等
として用いられるアークチューブおよびその製造方法に
関するものである。
として用いられるアークチューブおよびその製造方法に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】放電灯は、高輝度照射が可能なことか
ら、野外照明灯や道路照明灯のみならず車両用前照灯や
店舗内照明灯等としても多く利用されるようになってき
ているが、その光源として図1に示すようなアークチュ
ーブが知られている。
ら、野外照明灯や道路照明灯のみならず車両用前照灯や
店舗内照明灯等としても多く利用されるようになってき
ているが、その光源として図1に示すようなアークチュ
ーブが知られている。
【0003】このアークチューブ2は、中央に球状部4
aが形成された石英ガラス管4と、この石英ガラス管4
内の上記球状部4aの両側に設けられた1対の電極アッ
シー6とからなっている。上記各電極アッシー6は、球
状部4aの内部空間(放電室)に突出する電極棒8と、
石英ガラス管4の端部から突出するリード線10とが、
矩形のモリブデン箔12を介して接続されてなり、その
モリブデン箔12の部分において石英ガラス管4にピン
チシールされている。
aが形成された石英ガラス管4と、この石英ガラス管4
内の上記球状部4aの両側に設けられた1対の電極アッ
シー6とからなっている。上記各電極アッシー6は、球
状部4aの内部空間(放電室)に突出する電極棒8と、
石英ガラス管4の端部から突出するリード線10とが、
矩形のモリブデン箔12を介して接続されてなり、その
モリブデン箔12の部分において石英ガラス管4にピン
チシールされている。
【0004】なお、本願明細書において「ピンチシー
ル」とは、加熱された石英ガラス管を圧潰することによ
り、石英ガラス管内の挿入物(モリブデン箔等)を石英
ガラス管素材と密着させた状態で石英ガラス管内に埋設
するシール方法のことをいう。
ル」とは、加熱された石英ガラス管を圧潰することによ
り、石英ガラス管内の挿入物(モリブデン箔等)を石英
ガラス管素材と密着させた状態で石英ガラス管内に埋設
するシール方法のことをいう。
【0005】上記1対のモリブデン箔12は1つずつ順
次ピンチシールされるが、1つ目のモリブデン箔に対す
るピンチシールは、従来次のようにして行われている。
次ピンチシールされるが、1つ目のモリブデン箔に対す
るピンチシールは、従来次のようにして行われている。
【0006】すなわち、図7に示すように、石英ガラス
管4の一端部から電極アッシー6を挿入して石英ガラス
管4内の球状部4a近傍にモリブデン箔12を位置せし
めた状態で(a)、石英ガラス管4内にアルゴンガスや
窒素ガス等の不活性ガスを流入させて石英ガラス管4内
の大気を追い出すとともに石英ガラス管4のモリブデン
箔12を囲む部分をバーナ20で加熱した後(b)、ピ
ンチャー22で石英ガラス管4を圧潰することにより
(c)ピンチシールが行われようになっている。そして
これにより(d)に示すようなアークチューブ中間工程
品が得られる。
管4の一端部から電極アッシー6を挿入して石英ガラス
管4内の球状部4a近傍にモリブデン箔12を位置せし
めた状態で(a)、石英ガラス管4内にアルゴンガスや
窒素ガス等の不活性ガスを流入させて石英ガラス管4内
の大気を追い出すとともに石英ガラス管4のモリブデン
箔12を囲む部分をバーナ20で加熱した後(b)、ピ
ンチャー22で石英ガラス管4を圧潰することにより
(c)ピンチシールが行われようになっている。そして
これにより(d)に示すようなアークチューブ中間工程
品が得られる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記従来のピンチシー
ル方法においては、モリブデン箔の酸化による抗張力低
下(箔切れ)を防止するため、石英ガラス4管内へ不活
性ガスを流入させて酸化原因となる空気を追い出すよう
にしているが、ピンチシール時における石英ガラス管4
の内圧に関しては略大気圧状態のままである。このため
図8に示すように、ピンチシールされたモリブデン箔1
2と石英ガラス管4との界面12aは、ピンチシール前
のモリブデン箔12の表面形状に近い比較的滑らかな平
面状に維持される。
ル方法においては、モリブデン箔の酸化による抗張力低
下(箔切れ)を防止するため、石英ガラス4管内へ不活
性ガスを流入させて酸化原因となる空気を追い出すよう
にしているが、ピンチシール時における石英ガラス管4
の内圧に関しては略大気圧状態のままである。このため
図8に示すように、ピンチシールされたモリブデン箔1
2と石英ガラス管4との界面12aは、ピンチシール前
のモリブデン箔12の表面形状に近い比較的滑らかな平
面状に維持される。
【0008】しかしながら、モリブデン箔12と石英ガ
ラス管4とでは熱膨張率が大きく異なるため、上記界面
12aが滑らかな平面状であると、アークチューブ2を
点灯させたとき、モリブデン箔12と石英ガラス管4と
の熱膨張差に伴う剪断応力τにより両者間に剥離が生じ
やすくなる。そして、このような剥離が生じるとアーク
チューブ2にリークが発生してしまい、その寿命が極端
に短くなってしまうという問題がある。
ラス管4とでは熱膨張率が大きく異なるため、上記界面
12aが滑らかな平面状であると、アークチューブ2を
点灯させたとき、モリブデン箔12と石英ガラス管4と
の熱膨張差に伴う剪断応力τにより両者間に剥離が生じ
やすくなる。そして、このような剥離が生じるとアーク
チューブ2にリークが発生してしまい、その寿命が極端
に短くなってしまうという問題がある。
【0009】本願発明は、このような事情に鑑みてなさ
れたものであって、リーク発生の原因となるモリブデン
箔および石英ガラス管間の剥離発生を効果的に防止する
ことができるアークチューブおよびその製造方法を提供
することを目的とするものである。
れたものであって、リーク発生の原因となるモリブデン
箔および石英ガラス管間の剥離発生を効果的に防止する
ことができるアークチューブおよびその製造方法を提供
することを目的とするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本願発明は、1つ目のモ
リブデン箔に対するピンチシールを、従来のように石英
ガラス管内に不活性ガスを流入させた状態で行うのでは
なく、石英ガラス管の一端部をシールした後、その内圧
が所定の負圧状態になるようその他端部から排気すると
ともにピンチシール予定部を加熱しながら行うことによ
り、ピンチシール後のモリブデン箔と石英ガラス管との
界面に微細な凹凸を生成させて両者を噛合い状態となる
ようにし、もって上記目的達成を図るようにしたもので
ある。
リブデン箔に対するピンチシールを、従来のように石英
ガラス管内に不活性ガスを流入させた状態で行うのでは
なく、石英ガラス管の一端部をシールした後、その内圧
が所定の負圧状態になるようその他端部から排気すると
ともにピンチシール予定部を加熱しながら行うことによ
り、ピンチシール後のモリブデン箔と石英ガラス管との
界面に微細な凹凸を生成させて両者を噛合い状態となる
ようにし、もって上記目的達成を図るようにしたもので
ある。
【0011】すなわち、本願発明に係るアークチューブ
は、請求項1に記載したように、球状部を有する石英ガ
ラス管の球状部両側に1対のモリブデン箔がピンチシー
ルされてなるアークチューブにおいて、上記各モリブデ
ン箔における上記石英ガラス管との界面の表面粗さが、
十点平均粗さで1μm以上(基準長さ0.08mm)に
設定されている、ことを特徴とするものであり、このよ
うなアークチューブを得るための、本願発明に係るアー
クチューブの製造方法は、請求項2に記載したように、
球状部を有する石英ガラス管の球状部両側に1対のモリ
ブデン箔がピンチシールされてなるアークチューブを、
上記各モリブデン箔を順次ピンチシールすることにより
製造する方法において、1つ目のモリブデン箔に対する
ピンチシールが、該モリブデン箔を上記石英ガラス管内
に挿入して該石英ガラス管の一端部をシールした後、該
石英ガラス管の内圧が100torr以下の負圧状態に
なるよう該石英ガラス管の他端部から排気するとともに
該石英ガラス管のピンチシール予定部を加熱しながら、
該ピンチシール予定部をピンチャーで圧潰することによ
り行われる、ことを特徴とするものである。
は、請求項1に記載したように、球状部を有する石英ガ
ラス管の球状部両側に1対のモリブデン箔がピンチシー
ルされてなるアークチューブにおいて、上記各モリブデ
ン箔における上記石英ガラス管との界面の表面粗さが、
十点平均粗さで1μm以上(基準長さ0.08mm)に
設定されている、ことを特徴とするものであり、このよ
うなアークチューブを得るための、本願発明に係るアー
クチューブの製造方法は、請求項2に記載したように、
球状部を有する石英ガラス管の球状部両側に1対のモリ
ブデン箔がピンチシールされてなるアークチューブを、
上記各モリブデン箔を順次ピンチシールすることにより
製造する方法において、1つ目のモリブデン箔に対する
ピンチシールが、該モリブデン箔を上記石英ガラス管内
に挿入して該石英ガラス管の一端部をシールした後、該
石英ガラス管の内圧が100torr以下の負圧状態に
なるよう該石英ガラス管の他端部から排気するとともに
該石英ガラス管のピンチシール予定部を加熱しながら、
該ピンチシール予定部をピンチャーで圧潰することによ
り行われる、ことを特徴とするものである。
【0012】上記請求項1記載の発明において、「上記
各モリブデン箔における上記石英ガラス管との界面」と
は、モリブデン箔の表裏両面のことを意味するものであ
って、その端面の表面粗さについては特に限定されるも
のではない。
各モリブデン箔における上記石英ガラス管との界面」と
は、モリブデン箔の表裏両面のことを意味するものであ
って、その端面の表面粗さについては特に限定されるも
のではない。
【0013】上記請求項2記載の発明において、「石英
ガラス管の一端部をシール」するための具体的方法は特
に限定されるものではないが、例えば、石英ガラス管の
一端部を加熱圧潰、シュリンクシール等により加熱シー
ルする方法、あるいは石英ガラス管の一端部を他の部材
で閉塞する方法等が採用可能である。
ガラス管の一端部をシール」するための具体的方法は特
に限定されるものではないが、例えば、石英ガラス管の
一端部を加熱圧潰、シュリンクシール等により加熱シー
ルする方法、あるいは石英ガラス管の一端部を他の部材
で閉塞する方法等が採用可能である。
【0014】
【発明の作用効果】本願発明に係るアークチューブは、
各モリブデン箔における石英ガラス管との界面の表面粗
さが、十点平均粗さで1μm以上(基準長さ0.08m
m)に設定されているので、各モリブデン箔と石英ガラ
ス管との結合強度を十分に高めることができる。すなわ
ち、アークチューブ点灯時におけるモリブデン箔と石英
ガラス管との熱膨張差により両者間に剥離が生じるの
を、界面における微細な凹凸の噛合いおよび接合面積の
増加により未然に防止することができる。そして、これ
によりアークチューブのリーク発生を防止してアークチ
ューブの長寿命化を図ることができる。
各モリブデン箔における石英ガラス管との界面の表面粗
さが、十点平均粗さで1μm以上(基準長さ0.08m
m)に設定されているので、各モリブデン箔と石英ガラ
ス管との結合強度を十分に高めることができる。すなわ
ち、アークチューブ点灯時におけるモリブデン箔と石英
ガラス管との熱膨張差により両者間に剥離が生じるの
を、界面における微細な凹凸の噛合いおよび接合面積の
増加により未然に防止することができる。そして、これ
によりアークチューブのリーク発生を防止してアークチ
ューブの長寿命化を図ることができる。
【0015】また、本願発明に係るアークチューブの製
造方法においては、1つ目のモリブデン箔に対するピン
チシールが、モリブデン箔を石英ガラス管内に挿入して
一端部をシールした後、その内圧が100torr以下
の負圧状態になるよう他端部から排気するとともにピン
チシール予定部を加熱しながら、該ピンチシール予定部
をピンチャーで圧潰することにより行われるようになっ
ているので、次のような作用効果を得ることができる。
造方法においては、1つ目のモリブデン箔に対するピン
チシールが、モリブデン箔を石英ガラス管内に挿入して
一端部をシールした後、その内圧が100torr以下
の負圧状態になるよう他端部から排気するとともにピン
チシール予定部を加熱しながら、該ピンチシール予定部
をピンチャーで圧潰することにより行われるようになっ
ているので、次のような作用効果を得ることができる。
【0016】すなわち、ピンチシール時に石英ガラス管
の内圧が100torr以下の負圧状態に維持されるこ
とにより、加熱されたピンチシール予定部の内壁面がモ
リブデン箔側に引き寄せられるので、この状態で圧潰が
行われるとモリブデン箔と石英ガラス管との界面に微細
な凹凸が形成されることとなる。しかも、加熱および圧
潰が完了するまで石英ガラス管の他端部から排気が継続
して行われるので、加熱時に石英ガラス管の素材内部お
よび電極アッシーから発生する不要なガスについてもこ
れを効率的に除去することができる。
の内圧が100torr以下の負圧状態に維持されるこ
とにより、加熱されたピンチシール予定部の内壁面がモ
リブデン箔側に引き寄せられるので、この状態で圧潰が
行われるとモリブデン箔と石英ガラス管との界面に微細
な凹凸が形成されることとなる。しかも、加熱および圧
潰が完了するまで石英ガラス管の他端部から排気が継続
して行われるので、加熱時に石英ガラス管の素材内部お
よび電極アッシーから発生する不要なガスについてもこ
れを効率的に除去することができる。
【0017】上記各モリブデン箔における石英ガラス管
との界面の表面粗さは、アークチューブ完成時に十点平
均粗さで1μm以上(基準長さ0.08mm)になって
いれば、ピンチシール前における各モリブデン箔の表面
粗さは、特に限定されるものではないが、請求項3に記
載したように、この表面粗さ自体を十点平均粗さで1μ
m以上(基準長さ0.08mm)に設定しておけば、上
記製造方法による微細凹凸付与効果と相俟って、アーク
チューブ完成状態での各モリブデン箔における石英ガラ
ス管との界面に、より確実に微細凹凸を形成することが
できる。
との界面の表面粗さは、アークチューブ完成時に十点平
均粗さで1μm以上(基準長さ0.08mm)になって
いれば、ピンチシール前における各モリブデン箔の表面
粗さは、特に限定されるものではないが、請求項3に記
載したように、この表面粗さ自体を十点平均粗さで1μ
m以上(基準長さ0.08mm)に設定しておけば、上
記製造方法による微細凹凸付与効果と相俟って、アーク
チューブ完成状態での各モリブデン箔における石英ガラ
ス管との界面に、より確実に微細凹凸を形成することが
できる。
【0018】上記ピンチシール予定部の加熱温度は、石
英ガラス管を溶融させることが可能な温度であれば、特
定の温度に限定されるものではないが、石英ガラスは約
1700℃で溶融し始めるので、請求項4に記載したよ
うに加熱温度を2000〜2300℃に設定すれば、ピ
ンチシール予定部の内壁面を負圧によりモリブデン箔側
に効果的に引き寄せることができ、これによりモリブデ
ン箔と石英ガラス管との界面に微細な凹凸を確実に形成
することができる。
英ガラス管を溶融させることが可能な温度であれば、特
定の温度に限定されるものではないが、石英ガラスは約
1700℃で溶融し始めるので、請求項4に記載したよ
うに加熱温度を2000〜2300℃に設定すれば、ピ
ンチシール予定部の内壁面を負圧によりモリブデン箔側
に効果的に引き寄せることができ、これによりモリブデ
ン箔と石英ガラス管との界面に微細な凹凸を確実に形成
することができる。
【0019】上記製造方法において、石英ガラス管の一
端部をシールするための具体的方法が特に限定されるも
のではないことは上述したとおりであるが、請求項5に
記載したように、モリブデン箔の一部を挟み込むように
して行われる仮ピンチシールで上記シールを行うように
すれば、その後行われるピンチシールの際のモリブデン
箔の位置決めを正確かつ確実に行うことができる。
端部をシールするための具体的方法が特に限定されるも
のではないことは上述したとおりであるが、請求項5に
記載したように、モリブデン箔の一部を挟み込むように
して行われる仮ピンチシールで上記シールを行うように
すれば、その後行われるピンチシールの際のモリブデン
箔の位置決めを正確かつ確実に行うことができる。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、図面を用いて、本願発明の
実施の形態について説明する。
実施の形態について説明する。
【0021】図1は、本願発明の一実施形態に係るアー
クチューブ2を示す断面図であり、図2は、そのII方向
矢視拡大図である。
クチューブ2を示す断面図であり、図2は、そのII方向
矢視拡大図である。
【0022】アークチューブ2の全体構成については、
すでに述べたように、中央に球状部4aが形成された石
英ガラス管4と、その球状部4a両側に設けられた1対
の電極アッシー6とからなり、各電極アッシー6は電極
棒8とリード線10とがモリブデン箔12を介して接続
されてなり、モリブデン箔12を中心とする部分におい
て石英ガラス管4にピンチシールされている。
すでに述べたように、中央に球状部4aが形成された石
英ガラス管4と、その球状部4a両側に設けられた1対
の電極アッシー6とからなり、各電極アッシー6は電極
棒8とリード線10とがモリブデン箔12を介して接続
されてなり、モリブデン箔12を中心とする部分におい
て石英ガラス管4にピンチシールされている。
【0023】本実施形態に係るアークチューブ2の各モ
リブデン箔12は、主成分のモリブデンにドープ材が添
加された箔であって、その厚さは約20μmである。そ
して、図2に示すように、モリブデン箔12と石英ガラ
ス管4との界面12aには微細な凹凸が形成されてい
る。このモリブデン箔12における石英ガラス管4との
界面12aの表面粗さは、十点平均粗さで1μm以上
(基準長さ0.08mm)に設定されている。モリブデ
ン箔12と共にピンチシールされた電極棒8の一部にお
いても、その石英ガラス管4との界面に微細な凹凸が形
成されている。
リブデン箔12は、主成分のモリブデンにドープ材が添
加された箔であって、その厚さは約20μmである。そ
して、図2に示すように、モリブデン箔12と石英ガラ
ス管4との界面12aには微細な凹凸が形成されてい
る。このモリブデン箔12における石英ガラス管4との
界面12aの表面粗さは、十点平均粗さで1μm以上
(基準長さ0.08mm)に設定されている。モリブデ
ン箔12と共にピンチシールされた電極棒8の一部にお
いても、その石英ガラス管4との界面に微細な凹凸が形
成されている。
【0024】上記各電極アッシー6は順次ピンチシール
されるが、1つ目の電極アッシー6に対するピンチシー
ル(以下「第1ピンチシール」という)は、図3に示す
工程で行われる。
されるが、1つ目の電極アッシー6に対するピンチシー
ル(以下「第1ピンチシール」という)は、図3に示す
工程で行われる。
【0025】まず、同図(a)に示すように、上下1対
のチャック24に支持された石英ガラス管4内に電極ア
ッシー6を下方から挿入して球状部4a近傍にモリブデ
ン箔12を位置せしめた後、石英ガラス管4の下端部
(一端部)をシールする。このシールは、ピンチシール
部4bの一部を予めピンチシールする仮ピンチシールに
より行われる。すなわち、石英ガラス管4におけるモリ
ブデン箔12とリード線10との結合部を囲む部分をバ
ーナ26で加熱しながら、仮ピンチャー28によりモリ
ブデン箔12の一部とリード線10の一部とを挟み込む
ようにしてピンチシールする。
のチャック24に支持された石英ガラス管4内に電極ア
ッシー6を下方から挿入して球状部4a近傍にモリブデ
ン箔12を位置せしめた後、石英ガラス管4の下端部
(一端部)をシールする。このシールは、ピンチシール
部4bの一部を予めピンチシールする仮ピンチシールに
より行われる。すなわち、石英ガラス管4におけるモリ
ブデン箔12とリード線10との結合部を囲む部分をバ
ーナ26で加熱しながら、仮ピンチャー28によりモリ
ブデン箔12の一部とリード線10の一部とを挟み込む
ようにしてピンチシールする。
【0026】次に、同図(b)に示すように、石英ガラ
ス管4の上端部(他端部)にサクションパイプ30を挿
入して石英ガラス管4内の空気の排出を開始する。
ス管4の上端部(他端部)にサクションパイプ30を挿
入して石英ガラス管4内の空気の排出を開始する。
【0027】そして、この排気により、石英ガラス管4
の内圧を100torr以下(好ましくは0.1〜0.
01torr)の負圧状態に維持しながら、同図(c)
に示すように、石英ガラス管4におけるピンチシール予
定部4bをバーナ32で2000〜2300℃に加熱し
ながら、ピンチャー34によりモリブデン箔12と電極
棒8の一部とを挟み込むようにしてピンチシール(本ピ
ンチシール)を行う。これにより同図(d)に示すアー
クチューブ中間工程品が得られる。
の内圧を100torr以下(好ましくは0.1〜0.
01torr)の負圧状態に維持しながら、同図(c)
に示すように、石英ガラス管4におけるピンチシール予
定部4bをバーナ32で2000〜2300℃に加熱し
ながら、ピンチャー34によりモリブデン箔12と電極
棒8の一部とを挟み込むようにしてピンチシール(本ピ
ンチシール)を行う。これにより同図(d)に示すアー
クチューブ中間工程品が得られる。
【0028】図4は、図3(c)のIV部拡大図である。
【0029】図示のように、本ピンチシール時に石英ガ
ラス管4の内圧が100torr以下の負圧状態に維持
されることにより、バーナ32で加熱されたピンチシー
ル予定部4bの内壁面4cがモリブデン箔12側に引き
寄せられて凹凸状になる。そして、この状態で圧潰が行
われることにより、モリブデン箔12と石英ガラス管4
との界面12aおよび電極棒8と石英ガラス管4との界
面に微細な凹凸が形成され、図2に示すような断面形状
が得られる。
ラス管4の内圧が100torr以下の負圧状態に維持
されることにより、バーナ32で加熱されたピンチシー
ル予定部4bの内壁面4cがモリブデン箔12側に引き
寄せられて凹凸状になる。そして、この状態で圧潰が行
われることにより、モリブデン箔12と石英ガラス管4
との界面12aおよび電極棒8と石英ガラス管4との界
面に微細な凹凸が形成され、図2に示すような断面形状
が得られる。
【0030】図5は、上記第1ピンチシール部における
モリブデン箔12と石英ガラス管4との界面12aの様
子を示す顕微鏡写真である。
モリブデン箔12と石英ガラス管4との界面12aの様
子を示す顕微鏡写真である。
【0031】同図において、中央に左右に帯状に延びて
見える部分がモリブデン箔12であり、その上下両側の
黒一色に見える部分が石英ガラス管4である。この写真
においては、モリブデン箔12と石英ガラス管4との界
面形状を明瞭に視認できるようにするため、石英ガラス
管4の部分が真っ黒になるよう画像処理が施されてい
る。
見える部分がモリブデン箔12であり、その上下両側の
黒一色に見える部分が石英ガラス管4である。この写真
においては、モリブデン箔12と石英ガラス管4との界
面形状を明瞭に視認できるようにするため、石英ガラス
管4の部分が真っ黒になるよう画像処理が施されてい
る。
【0032】図6は、従来のアークチューブにおける図
5と同様の顕微鏡写真である。
5と同様の顕微鏡写真である。
【0033】同図に示すように、従来のアークチューブ
におけるモリブデン箔と石英ガラス管との界面は、モリ
ブデン箔本来の表面のままの比較的滑らかな平面状であ
るため、アークチューブを点灯させたとき、モリブデン
箔と石英ガラス管との熱膨張差に伴う剪断応力により両
者間に剥離が生じやすい。
におけるモリブデン箔と石英ガラス管との界面は、モリ
ブデン箔本来の表面のままの比較的滑らかな平面状であ
るため、アークチューブを点灯させたとき、モリブデン
箔と石英ガラス管との熱膨張差に伴う剪断応力により両
者間に剥離が生じやすい。
【0034】これに対し、図5に示すように、本実施形
態に係るアークチューブ2におけるモリブデン箔12と
石英ガラス管4との界面12aは微細な凹凸状に形成さ
れ、モリブデン箔12と石英ガラス管4とが噛み合った
状態となり、また接合面積も増加する。このため、モリ
ブデン箔12と石英ガラス管4との熱膨張差が生じて
も、剪断応力による剥離発生が効果的に防止される。
態に係るアークチューブ2におけるモリブデン箔12と
石英ガラス管4との界面12aは微細な凹凸状に形成さ
れ、モリブデン箔12と石英ガラス管4とが噛み合った
状態となり、また接合面積も増加する。このため、モリ
ブデン箔12と石英ガラス管4との熱膨張差が生じて
も、剪断応力による剥離発生が効果的に防止される。
【0035】なお、1つ目の電極アッシー6をピンチシ
ールした後のアークチューブ製造工程の概要は以下のと
おりである。
ールした後のアークチューブ製造工程の概要は以下のと
おりである。
【0036】すなわち、まず石英ガラス管4の上端部か
ら排気した後、薬品類をその球状部4a内に供給すると
ともに、2つ目の電極アッシー6を石英ガラス管4内に
挿入してその球状部4a近傍にモリブデン箔12を位置
せしめた後、石英ガラス管4内のガスを排気するととも
に石英ガラス管4内にキセノンガスを封入した後、上端
部近傍において石英ガラス管4をバーナでシールする。
そして、石英ガラス管4のモリブデン箔12を囲む部分
をバーナで加熱した後、石英ガラス管4の加熱軟化した
部分をピンチャーで圧潰して電極アッシー6を石英ガラ
ス管4にピンチシールする。このようにして両電極アッ
シー6のピンチシールが行われた石英ガラス管4の上部
の不要部分をカットすることにより、アークチューブ2
の完成品が得られる。
ら排気した後、薬品類をその球状部4a内に供給すると
ともに、2つ目の電極アッシー6を石英ガラス管4内に
挿入してその球状部4a近傍にモリブデン箔12を位置
せしめた後、石英ガラス管4内のガスを排気するととも
に石英ガラス管4内にキセノンガスを封入した後、上端
部近傍において石英ガラス管4をバーナでシールする。
そして、石英ガラス管4のモリブデン箔12を囲む部分
をバーナで加熱した後、石英ガラス管4の加熱軟化した
部分をピンチャーで圧潰して電極アッシー6を石英ガラ
ス管4にピンチシールする。このようにして両電極アッ
シー6のピンチシールが行われた石英ガラス管4の上部
の不要部分をカットすることにより、アークチューブ2
の完成品が得られる。
【0037】以上詳述したように、本実施形態に係るア
ークチューブ2は、各モリブデン箔12における石英ガ
ラス管4との界面12aの表面粗さが、十点平均粗さで
1μm以上(基準長さ0.08mm)に設定されている
ので、各モリブデン箔2と石英ガラス管4との結合強度
を十分に高めることができる。すなわち、アークチュー
ブ2点灯時におけるモリブデン箔12と石英ガラス管4
との熱膨張差(モリブデンの線膨張率が50×10−7
degであるのに対し、石英ガラスの線膨張率は5.5
×10−7/degである)により両者間に剥離が生じ
るのを、界面12aにおける微細な凹凸の噛合いと大き
な接合面積により未然に防止することができる。そし
て、これによりアークチューブ2のリーク発生を防止し
てその長寿命化を図ることができる。
ークチューブ2は、各モリブデン箔12における石英ガ
ラス管4との界面12aの表面粗さが、十点平均粗さで
1μm以上(基準長さ0.08mm)に設定されている
ので、各モリブデン箔2と石英ガラス管4との結合強度
を十分に高めることができる。すなわち、アークチュー
ブ2点灯時におけるモリブデン箔12と石英ガラス管4
との熱膨張差(モリブデンの線膨張率が50×10−7
degであるのに対し、石英ガラスの線膨張率は5.5
×10−7/degである)により両者間に剥離が生じ
るのを、界面12aにおける微細な凹凸の噛合いと大き
な接合面積により未然に防止することができる。そし
て、これによりアークチューブ2のリーク発生を防止し
てその長寿命化を図ることができる。
【0038】なお、モリブデン箔12と石英ガラス管4
との間に剥離が生じなければ、アークチューブ2のリー
ク発生防止を図ることができるのであるが、本実施形態
においては、アークチューブ2点灯時における電極棒8
と石英ガラス管4との熱膨張差(電極棒8を構成するタ
ングステンの線膨張率は45×10−7/degであ
る)による両者間の剥離発生についても、その界面にお
ける微細な凹凸の噛合いおよび接合面積の増加により未
然に防止することができ、これによりアークチューブ2
のリーク発生を一層確実に防止することができる。
との間に剥離が生じなければ、アークチューブ2のリー
ク発生防止を図ることができるのであるが、本実施形態
においては、アークチューブ2点灯時における電極棒8
と石英ガラス管4との熱膨張差(電極棒8を構成するタ
ングステンの線膨張率は45×10−7/degであ
る)による両者間の剥離発生についても、その界面にお
ける微細な凹凸の噛合いおよび接合面積の増加により未
然に防止することができ、これによりアークチューブ2
のリーク発生を一層確実に防止することができる。
【0039】また本実施形態においては、アークチュー
ブ2の製造工程において、1つ目の電極アッシー6に対
するピンチシールが、石英ガラス管4内の所定位置まで
電極アッシー6を挿入するとともに石英ガラス管4の下
端部をシールした後、石英ガラス管4の内圧が100t
orr以下の負圧状態に維持されるよう石英ガラス管4
の上端部から排気するとともにピンチシール予定部4b
を加熱しながら、ピンチャー34で圧潰することにより
行われるようになっているので、モリブデン箔12と石
英ガラス管4との界面12aに微細な凹凸を形成するこ
とができる。しかも、加熱および圧潰が完了するまで石
英ガラス管4の上端部から排気が継続して行われるの
で、加熱時に石英ガラス管4の素材内部および電極アッ
シー6から発生する不要なガスについてもこれを効率的
に除去することができる。
ブ2の製造工程において、1つ目の電極アッシー6に対
するピンチシールが、石英ガラス管4内の所定位置まで
電極アッシー6を挿入するとともに石英ガラス管4の下
端部をシールした後、石英ガラス管4の内圧が100t
orr以下の負圧状態に維持されるよう石英ガラス管4
の上端部から排気するとともにピンチシール予定部4b
を加熱しながら、ピンチャー34で圧潰することにより
行われるようになっているので、モリブデン箔12と石
英ガラス管4との界面12aに微細な凹凸を形成するこ
とができる。しかも、加熱および圧潰が完了するまで石
英ガラス管4の上端部から排気が継続して行われるの
で、加熱時に石英ガラス管4の素材内部および電極アッ
シー6から発生する不要なガスについてもこれを効率的
に除去することができる。
【0040】しかも本実施形態においては、ピンチシー
ル予定部4bの加熱温度が、石英ガラス管4の溶融開始
温度(約1700℃)よりも十分高い2000〜230
0℃に設定されているので、ピンチシール予定部4bの
内壁面4cを負圧によりモリブデン箔側に効果的に引き
寄せることができ、これによりモリブデン箔12と石英
ガラス管4との界面12aに微細な凹凸を確実に形成す
ることができる。
ル予定部4bの加熱温度が、石英ガラス管4の溶融開始
温度(約1700℃)よりも十分高い2000〜230
0℃に設定されているので、ピンチシール予定部4bの
内壁面4cを負圧によりモリブデン箔側に効果的に引き
寄せることができ、これによりモリブデン箔12と石英
ガラス管4との界面12aに微細な凹凸を確実に形成す
ることができる。
【0041】また本実施形態においては、負圧状態生成
のための石英ガラス管4の下端部のシールがモリブデン
箔12の一部を挟み込むようにして行われる仮ピンチシ
ールで行われるようになっているので、その後行われる
本ピンチシールの際のモリブデン箔12の位置決めを正
確かつ確実に行うことができる。
のための石英ガラス管4の下端部のシールがモリブデン
箔12の一部を挟み込むようにして行われる仮ピンチシ
ールで行われるようになっているので、その後行われる
本ピンチシールの際のモリブデン箔12の位置決めを正
確かつ確実に行うことができる。
【0042】さらに本実施形態において、上記ピンチシ
ール前におけるモリブデン箔12の表面粗さ自体を十点
平均粗さで1μm以上(基準長さ0.08mm)に設定
しておけば、上記製造方法による微細凹凸付与効果と相
俟って、アークチューブ2完成状態でのモリブデン箔1
2における石英ガラス管との界面に、より確実に微細凹
凸を形成することができる。
ール前におけるモリブデン箔12の表面粗さ自体を十点
平均粗さで1μm以上(基準長さ0.08mm)に設定
しておけば、上記製造方法による微細凹凸付与効果と相
俟って、アークチューブ2完成状態でのモリブデン箔1
2における石英ガラス管との界面に、より確実に微細凹
凸を形成することができる。
【図1】本願発明の一実施形態に係るアークチューブを
示す断面図
示す断面図
【図2】図1のII方向矢視拡大図
【図3】上記アークチューブの製造方法における第1ピ
ンチシール工程を示す工程図
ンチシール工程を示す工程図
【図4】図3(c)のIV部拡大図
【図5】上記アークチューブの第1ピンチシール部にお
けるモリブデン箔と石英ガラス管との界面の様子を示す
顕微鏡写真
けるモリブデン箔と石英ガラス管との界面の様子を示す
顕微鏡写真
【図6】従来のアークチューブの第1ピンチシール部に
おけるモリブデン箔と石英ガラス管との界面の様子を示
す顕微鏡写真
おけるモリブデン箔と石英ガラス管との界面の様子を示
す顕微鏡写真
【図7】従来のアークチューブの製造方法における第1
ピンチシール工程を示す工程図
ピンチシール工程を示す工程図
【図8】従来のアークチューブの第1ピンチシール部を
示す、図2と同様の図
示す、図2と同様の図
2 アークチューブ 4 石英ガラス管 4a 球状部 4b ピンチシール予定部 4c 内壁面 6 電極アッシー 8 電極棒 10 リード線 12 モリブデン箔 12a 界面 24 チャック 26 バーナ 28 仮ピンチャー 30 サクションパイプ 32 バーナ 34 ピンチャー
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大川井 信雄 静岡県清水市北脇500番地 株式会社小糸 製作所静岡工場内 (72)発明者 入澤 伸一 静岡県清水市北脇500番地 株式会社小糸 製作所静岡工場内 Fターム(参考) 5C012 LL05 5C043 AA10 AA13 AA14 AA15 CC05 CD01 DD02 DD03 DD12 DD18 DD39
Claims (5)
- 【請求項1】 球状部を有する石英ガラス管の球状部両
側に1対のモリブデン箔がピンチシールされてなるアー
クチューブにおいて、 上記各モリブデン箔における上記石英ガラス管との界面
の表面粗さが、十点平均粗さで1μm以上(基準長さ
0.08mm)に設定されている、ことを特徴とするア
ークチューブ。 - 【請求項2】 球状部を有する石英ガラス管の球状部両
側に1対のモリブデン箔がピンチシールされてなるアー
クチューブを、上記各モリブデン箔を順次ピンチシール
することにより製造する方法において、 1つ目のモリブデン箔に対するピンチシールが、該モリ
ブデン箔を上記石英ガラス管内に挿入して該石英ガラス
管の一端部をシールした後、該石英ガラス管の内圧が1
00torr以下の負圧状態になるよう該石英ガラス管
の他端部から排気するとともに該石英ガラス管のピンチ
シール予定部を加熱しながら、該ピンチシール予定部を
ピンチャーで圧潰することにより行われる、ことを特徴
とするアークチューブの製造方法。 - 【請求項3】 上記ピンチシール前における上記各モリ
ブデン箔における上記石英ガラス管との界面の表面粗さ
が、十点平均粗さで1μm以上(基準長さ0.08m
m)に設定されている、ことを特徴とする請求項2記載
のアークチューブの製造方法。 - 【請求項4】 上記ピンチシール予定部の加熱温度が、
2000〜2300℃に設定されている、ことを特徴と
する請求項2または3記載のアークチューブの製造方
法。 - 【請求項5】 上記一端部のシールが、モリブデン箔の
一部を挟み込むようにして行われる仮ピンチシールであ
る、ことを特徴とする請求項2〜4いずれか記載のアー
クチューブの製造方法。
Priority Applications (5)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10179493A JP2000011955A (ja) | 1998-06-26 | 1998-06-26 | アークチューブおよびその製造方法 |
US09/336,966 US6354900B1 (en) | 1998-06-26 | 1999-06-21 | Arc tube and fabricating method thereof |
GB9914604A GB2338823B (en) | 1998-06-26 | 1999-06-22 | Method of fabricating an arc tube |
DE19928996A DE19928996B4 (de) | 1998-06-26 | 1999-06-24 | Verfahren zur Herstellung eines Lichtbogenrohrs |
NL1012447A NL1012447C2 (nl) | 1998-06-26 | 1999-06-25 | Boogbuis en werkwijze voor het vervaardigen daarvan. |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10179493A JP2000011955A (ja) | 1998-06-26 | 1998-06-26 | アークチューブおよびその製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000011955A true JP2000011955A (ja) | 2000-01-14 |
Family
ID=16066798
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10179493A Pending JP2000011955A (ja) | 1998-06-26 | 1998-06-26 | アークチューブおよびその製造方法 |
Country Status (5)
Country | Link |
---|---|
US (1) | US6354900B1 (ja) |
JP (1) | JP2000011955A (ja) |
DE (1) | DE19928996B4 (ja) |
GB (1) | GB2338823B (ja) |
NL (1) | NL1012447C2 (ja) |
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WO2007086527A1 (ja) * | 2006-01-26 | 2007-08-02 | Harison Toshiba Lighting Corp. | メタルハライドランプ |
WO2008129745A1 (ja) * | 2007-04-05 | 2008-10-30 | Harison Toshiba Lighting Corp. | 箔シールランプ |
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