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JP2000007814A - 架橋ポリプロピレン系発泡樹脂組成物およびその発泡体の製造方法 - Google Patents

架橋ポリプロピレン系発泡樹脂組成物およびその発泡体の製造方法

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Publication number
JP2000007814A
JP2000007814A JP17295098A JP17295098A JP2000007814A JP 2000007814 A JP2000007814 A JP 2000007814A JP 17295098 A JP17295098 A JP 17295098A JP 17295098 A JP17295098 A JP 17295098A JP 2000007814 A JP2000007814 A JP 2000007814A
Authority
JP
Japan
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weight
resin composition
resin
polypropylene
foam
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP17295098A
Other languages
English (en)
Inventor
Shigeo Kamijukkoku
成夫 上拾石
Motoi Naito
基 内藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toray Industries Inc
Original Assignee
Toray Industries Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toray Industries Inc filed Critical Toray Industries Inc
Priority to JP17295098A priority Critical patent/JP2000007814A/ja
Publication of JP2000007814A publication Critical patent/JP2000007814A/ja
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  • Processes Of Treating Macromolecular Substances (AREA)
  • Manufacture Of Porous Articles, And Recovery And Treatment Of Waste Products (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 耐熱性に優れ、かつ複雑な形状の2次加工を
可能にする架橋タイプのポリプロピレン系発泡樹脂組成
物およびその発泡体の製造方法を提供する。 【解決手段】 MFRが0.5〜10g/10分のポリ
プロピレン系樹脂50〜90重量%と、MFRが1.0
〜30g/10分のポリエチレン系樹脂10〜50重量
%との混合樹脂100重量部に対し、ジビニルビフェニ
ルの含有率が5〜100重量%の下記一般式で表される
ビフェニル系化合物を0.5〜10重量部および熱分解
型発泡剤を1〜20重量部を配合した架橋ポリプロピレ
ン系発泡樹脂組成物。発泡体は、この樹脂組成物を連続
シート状に成形し、電離性放射線を照射した後、常圧下
で加熱発泡して製造する。 【化1】

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は架橋ポリプロピレン
系発泡樹脂組成物およびその架橋ポリプロピレン系樹脂
発泡体の製造方法に関し、さらに詳しくは耐熱性に優
れ、かつ複雑な形状の2次加工が可能である架橋ポリプ
ロピレン系発泡樹脂組成物およびその架橋ポリプロピレ
ン系樹脂発泡体の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ポリプロピレン系樹脂を主成分として用
いた架橋発泡体は、その優れた成形性、緩衝性、断熱性
および耐熱性などを活かして、自動車などの車両用内装
パッド材や、ドア、インストルメントパネルなどの緩衝
材や、断熱材などとして多用されている。
【0003】従来、ポリオレフィン系樹脂発泡体の製造
方法における架橋方法の一つとして、樹脂組成物に電離
性放射線を照射して架橋させる方法がある。しかし、電
離性放射線による架橋方法は、ポリエチレン系樹脂を架
橋させる場合には有効であるが、ポリプロピレン系樹脂
に適用した場合には、架橋と同時に分子鎖の切断が進行
するため樹脂が劣化し、発泡に適した架橋を行うことが
困難であるという問題があった。
【0004】このためポリプロピレン系樹脂を主成分と
する樹脂の発泡に適する架橋方法として、特公昭46−
38716号公報、特公昭60−11935号公報、特
開昭61−69844号公報、特開平5−78514号
公報などには、反応性ビニル基、アクリル基、メタクリ
ル基などを構造中に持つ多官能モノマーを介してポリプ
ロピレン系樹脂を架橋することにより、電離性放射線照
射により樹脂が劣化しないか、或いは劣化程度を軽度に
するようなレベルのエネルギーで架橋させるようにする
方法が提案されている。
【0005】しかし、このように多官能性モノマーを用
いて架橋させた架橋ポリプロピレン系樹脂発泡体は、多
官能モノマーの種類或いは樹脂成分の配合比率により、
樹脂組成物中の各樹脂成分に対する多官能性モノマーの
相溶性や分散性が異なるため、多官能性モノマーの局在
化が生じ、その結果として電離性放射線照射による架橋
にムラを生じ、発泡体製造時の安定性や気泡径の制御性
に問題を生ずるため、品質の安定性が損なわれるという
問題があった。
【0006】また、これらの多官能性モノマーは、アク
リル系の場合には生体刺激性、毒性に問題があり、ジビ
ニルベンゼンの場合には揮発により臭気を発生し、環境
汚染を招くという問題があった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上述
した従来技術の問題を解消し、耐熱性に優れ、かつ複雑
な形状の2次加工を可能にする架橋タイプのポリプロピ
レン系発泡樹脂組成物およびその発泡体の製造方法を提
供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成する本発
明の架橋ポリプロピレン系発泡樹脂組成物は、MFRが
0.5〜10g/10分のポリプロピレン系樹脂50〜
90重量%と、MFRが1.0〜30g/10分のポリ
エチレン系樹脂10〜50重量%との混合樹脂100重
量部に対し、ジビニルビフェニルの含有率が5〜100
重量%の下記一般式で表されるビフェニル系化合物を
0.5〜10重量部および熱分解型発泡剤を1〜20重
量部を配合したことを特徴とするものである。
【0009】
【化2】
【0010】また、本発明の架橋ポリプロピレン系樹脂
発泡体の製造方法は、上記記載のポリプロピレン系発泡
樹脂組成物をシートに成形し、該シートに電離性放射線
を照射して架橋した後、加熱発泡させることを特徴とす
るものである。本発明では、ポリプロピレン系樹脂とポ
リエチレン系樹脂との混合樹脂に上記のようなビフェニ
ル系化合物と熱分解型発泡剤を配合したことにより、耐
熱性に優れ、かつ複雑な形状の2次加工を可能にする。
また、添加剤がビフェニル系化合物であるため生体刺激
性や毒性がなく、臭気を発生することもないので環境汚
染を招くこともない。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明に用いるポリプロピレン系
樹脂とは、特に限定されるものではないが、一般にチー
グラ型触媒によって重合されるプロピレンとエチレン又
は炭素数4〜12のα−オレフィンとのランダムもしく
はブロック共重合した共重合体であって、その融点が1
25〜163℃、特に130〜155℃の範囲、MFR
(メルトフローレイト)が0.5〜10g/10分、特
に1.0〜3.0g/分の範囲のものが好ましく使用さ
れる。
【0012】プロピレンに共重合されるエチレンまたは
炭素数4〜12のα−オレフィンの種類は特に制限され
ないが、エチレン、ブテン、ヘキセンの各単独、或いは
エチレン・ブテン、エチレン・ヘキセンなどの併用系が
挙げられ、なかでも発泡体の機械強度を維持するには炭
素数が極力大きく、かつ3元共重合体にしたものが好ま
しい。
【0013】プロピレンに共重合されるエチレン又は炭
素数4〜12のα−オレフィンの共重合量としては2〜
15重量%、特に3〜8重量%の範囲が好ましい。共重
合量が2重量%未満であると、樹脂の結晶性が高くな
り、架橋状態の制御が難しくなるだけでなく、融点が高
くなるために発泡体が硬くなり、緩衝性が低下したり、
低温下での耐衝撃性が悪化したりする。また、発泡用シ
ート製造時の剪断発熱により発泡剤の分解が起こりやす
く、粗大気泡を発生しやすくなる。
【0014】一方、共重合量が15重量%を越えると、
架橋状態の制御および緩衝性、耐衝撃性の点では好まし
いが、融点が低下するため発泡体の耐熱性が低下するよ
うになる。ポリプロピレン系樹脂の融点は、125℃未
満であると耐熱性の点から用途上の制限が多くなる。ま
た163℃を越えると、用途的に広範囲をカバーできる
点では好ましいが、発泡用シート製造時の剪断発熱によ
り発泡剤の分解が起こりやすくなり、粗大気泡を発生し
やすくなる。
【0015】ポリプロピレン系樹脂のMFRは、0.5
g/10分未満であると、樹脂の溶融粘度が高くなるた
め発泡用シート製造時の剪断発熱により発泡剤の分解が
起こりやすくなり、粗大気泡を発生しやすくなる。一
方、MFRが10g/10分を越えると、溶融粘度が低
くなるためシート製造上では好ましいが、得られる発泡
体の伸びが低下したり、真空成形などの加熱成形加工時
に形状の保持力が悪化して、良好な成形品が得られ難く
なる。
【0016】本発明に用いられるポリエチレン系樹脂と
しては、エチレンと炭素数4〜12のα−オレフィンを
共重合してなる共重合体で、その密度が0.900〜
0.950g/cm3 、特に0.915〜0.935g
/cm3 の範囲、MFR(メルトフローレイト)が1.
0〜30g/10分、特に2〜15g/10分の範囲の
ものが好ましく使用される。
【0017】エチレンに共重合されるα−オレフィンの
種類は特に限定されないが、一般的にはエチレンとα−
オレフィンの2元共重合体であることが好ましく、なか
でも炭素数4〜8のα−オレフィンを共重合したもの
が、価格、物性の両面から有利である。ポリエチレン系
樹脂の密度は、0.900g/cm3 未満であると、樹
脂の柔軟性が顕著となってベタツキを発生し、発泡体と
したときにブロッキングが発生したり、機械的強度が低
下したりする傾向がある。一方、密度が0.950g/
cm3 を越えると、機械的強度の点では好ましいが、得
られる発泡体の伸びが低下したり、発泡体としたときの
圧縮回復性が低下する。
【0018】ポリエチレン系樹脂のMFRは、1.0g
/10分未満であると、樹脂の溶融粘度が高くなるた
め、発泡用シート製造時の剪断発熱により発泡剤の分解
が起こりやすく、粗大気泡を発生しやすくなる。一方、
MFRが30g/10分を越えると、溶融粘度が低くな
るためシート製造上では好ましいが、高温下での樹脂の
抗張力が低下するため成形加工したとき不均一な厚みの
成形品、すなわち偏肉成形品を発生しやすくなる。
【0019】本発明に用いるビフェニル系化合物は下記
一般式で表され、かつジビニルビフェニルの含有率が5
〜100重量%の範囲にあるものが使用される。
【0020】
【化3】
【0021】上記一般式で表されるビフェニル系化合物
は、4・4´−ジビニルビフェニルを代表とするジビニ
ルビフェニルと共に、ビニル基の位置が異なった異性体
を含み、そのジビニルビフェニルの含有率が5〜100
重量%のものであるが、なかでもジビニルビフェニルの
含有比率が100重量%のビフェニル系化合物が最も架
橋に有効である。この含有比率100重量%のビフェニ
ル系化合物ではペースト状から融点を持つ固体となり、
特に4・4´−ジビニルビフェニルは融点が100〜1
20℃の固形状になることから取り扱い性に優れてい
る。
【0022】ビフェニル系化合物のジビニルビフェニル
含有率が5重量%未満であると、架橋反応に有効なビニ
ル基含有量が低下し、ビフェニル系化合物の添加量を増
加させねばならなくなり、不経済となる。本発明で用い
る熱分解型発泡剤としては、有機系および無機系の各種
が挙げられるが、なかでも170〜200℃において分
解してガスを発生する有機系熱分解型発泡剤が好まし
い。具体的には、アゾジカルボンアミド、ジニトロソペ
ンタメチレンテトラミンおよびテトラゾール系化合物な
どの単独あるいは併用系が好ましく用いられる。
【0023】本発明の架橋ポリプロピレン系発泡樹脂組
成物は、上述したポリプロピレン系樹脂50〜90重量
%、好ましくは60〜80重量%と、ポリエチレン系樹
脂10〜50重量%、好ましくは20〜40重量%との
混合樹脂100重量部に対して、上記ビフェニル系化合
物を0.5〜10重量部および熱分解型発泡剤を1〜2
0重量部を配合して構成されている。
【0024】ポリプロピレン系樹脂が50重量%未満合
であると、ポリエチレン系樹脂成分が増加するので柔軟
性の点では好ましいが、得られる発泡体の結晶性が低下
すると共に、融点の低い成分が増加するため耐熱性も低
下するため好ましくない。一方、ポリプロピレン系樹脂
が90重量%を越えると、耐熱性の点では好ましいが、
結晶性が高くなることから発泡体が硬くなり、緩衝性が
悪化する。また、結晶サイズが大きくなるため架橋助剤
の局在化を招き、結果的に架橋の安定性が悪化し、気泡
の制御性や成形性が悪化する。
【0025】上記ビフェニル系化合物の添加量は、ポリ
プロピレン系樹脂とポリエチレン系樹脂との混合樹脂1
00重量部に対し、0.5〜10重量部、好ましくは1
〜5重量部である。ビフェニル化合物の添加量が0.5
重量部未満では、架橋に関与するジビニルビフェニルの
含有量によっては架橋性が不足したり、分散性が不足す
る。一方、10重量部を越えると、樹脂成分への分散性
が向上し、かつ架橋に必要な電子線エネルギ量が少なく
て済むが、架橋度が高くなりすぎることによって発泡体
の伸びが低下するようになるため好ましくない。
【0026】熱分解型発泡剤の添加量は、ポリプロピレ
ン系樹脂とポリエチレン系樹脂の総和100重量部に対
して1〜20重量部、好ましくは7〜15重量部の範囲
内である。この添加量が1重量部よりも少なくては、発
泡体としての緩衝性、機械強度、成形性などを保持する
ことができる発泡倍率を得ることが困難になる。また、
20重量部よりも多くなると、発泡倍率が高くなり過ぎ
て、逆に緩衝性、機械強度が低下する。
【0027】本発明の架橋ポリプロピレン系発泡樹脂組
成物には、目的に応じて酸化防止剤、安定剤、難燃剤、
顔料および無機充填剤などの公知の添加剤を添加するこ
とができる。本発明の架橋ポリプロピレン系樹脂発泡体
は、上記のようにして得たポリプロピレン系発泡樹脂組
成物を、単軸押出機、二軸押出機などの混練装置を用い
て連続シートに成形し、得られたシートに電離性放射線
を照射して架橋し、次いでこのシートを常圧下で発泡剤
の分解温度以上に加熱して発泡させることにより製造す
ることができる。
【0028】本発明の製造方法においては、発泡体の樹
脂部分を架橋することが必要であるが、架橋方法として
は電離性放射線を照射して行う放射線架橋法に限定され
る。放射線強度としては、平均吸収線量として3〜50
Mradであり、好ましくは5〜20Mradの範囲で
ある。本発明による発泡法としては、公知の方法を適用
すればよい。具体的には、竪型あるいは横型熱風発泡法
および横型薬液発泡法などの連続シートとして製造する
ことができる方法が好ましく採用される。
【0029】このようにして得られた架橋ポリプロピレ
ン系樹脂発泡体は、外観が良好であり、耐熱性、柔軟性
および成形性に優れているため、自動車などの車両用内
装パッド材や、ドア、インストルメントパネルなどの緩
衝材や、断熱材などとして広く使用することができる。
【0030】
【実施例】以下に説明する実施例において、物性の測定
法、評価基準は次の通りである。 〔架橋度〕発泡体を細断し、その0.1g精秤する。こ
の試料を140℃のテトラリン中に浸積し、攪拌しなが
ら3時間加熱することにより溶解部分を溶解せしめ、不
溶部分を取り出しアセトンで洗浄してテトラリンを除去
した後、さらに純水で洗浄してアセトンを除去し、12
0℃の熱風乾燥機にて水分を除去して室温になるまで自
然冷却する。この試料の重量W1 (g)を測定し、次式
により架橋度を求める。
【0031】架橋度(%)=(W1 /0.1)×100 〔発泡倍率〕発泡体から10×10cmの試料を切り出
し、その厚みt1 (cm)および重量W2 (g)を測定
し、次式から発泡倍率を算出する。 発泡倍率(g/cm3 )=W2 /(10×10×t1 ) 〔成形性〕直径(D)に対し深さ(L)のカップ状の成
形金型を備えた真空成形機で成形し、発泡体が破れるこ
となくカップ状に成形されたL/D比を成形性とする。
【0032】〔機械強度、伸び〕JIS K−6767
の規定に準じて測定した。 〔耐熱性〕発泡体から15×15cmの試料を切り出
し、長さ方向(MD)および幅方向(TD)に10cm
間隔の測定用標線を書き込み、厚み(T)を測定する。
このサンプルを120℃の熱風循環オーブンに入れて2
時間加熱後に取出し、室温になるまで自然冷却する。こ
の加熱処理サンプルの各方向の標線間隔(MDX ,TD
X )、厚み(TX )を測定し、下記の式で寸法変化率を
算出し、これを耐熱性とする。これら寸法変化率が ±
5%以下であるものを合格とする。
【0033】 Mx(%)=−〔(10−MDX )〕/10×100 Tx(%)=−〔(10−TDX )/10〕×100 Zx(%)=−〔( T−TX ) /10〕×100 〔融点〕示差走査熱量計(パーキンエルマ社DSC)で
測定した溶融吸熱カーブの最も高いピークを融点とす
る。
【0034】〔MFR(メルトフローレート)〕ポリプ
ロピレン系樹脂はJIS K−6758の規定に準じ、
ポリエチレン系樹脂はJISK−6760の規定に準ず
る。 〔密度〕JIS K−6760の規定に準ずる。
【0035】実施例1 プロピレンにエチレンを5.2重量%ランダム共重合さ
せた融点141℃、MFR1.7g/10分のポリプロ
ピレン系樹脂粉体を128kgと、エチレンにオクテン
を共重合させた密度0.931g/cm3 、MFR1
0.3g/10分のポリエチレン系樹脂粉体を32k
g、熱安定剤としてBHTを0.476kg、Irgn
ox1010を0.953kg、MarkAO−18を
0.572kg、発泡剤として200℃加熱下での分解
開始時間が6分以上のアゾジカルボンアミドを17.7
kg、架橋剤としてジビニルビフェニルの含有率が17
重量%のビフェニル系化合物を3.5Kgをそれぞれ用
意し、まずポリプロピレン系樹脂、ポリエチレン系樹
脂、熱安定剤をヘンシェルミキサーに投入し、低速回転
で分散混合させた後、発泡剤を投入して混合し、次いで
高速回転で架橋剤を投入して均一混合することにより発
泡用樹脂組成混合物を得た。
【0036】次に、この発泡用樹脂組成混合物を発泡剤
の分解しない温度、具体的には130〜180に加熱し
たベント付き押出機に投入し、厚み1.55mmの気泡
のない連続シート状物として巻き取った。このシート状
物に7.4Mradの電子線を照射して架橋せしめた
後、さらにシート状物を235℃に加熱した薬液浴上法
の発泡装置に導入して発泡させ、連続シート状発泡体と
して巻き取った。
【0037】このようにして得られた発泡体は、厚み
3.5mm、幅1550mm、架橋度49%、発泡倍率
25倍であった。この製品の特性を評価した結果を表1
に示した。 比較例1 プロピレンにエチレンを3.7重量%ランダム共重合さ
せた融点143℃、MFR1.5g/10分のポリプロ
ピレン系樹脂粉体を128kg、エチレンに炭素数6の
オレフィンを共重合させた密度0.925g/cm3
MFR5.3g/10分のポリエチレン系樹脂粉体を3
2kg、熱安定剤としてBHTを0.5kg、Irgn
ox1010を1.0kg、MarkAO−18を0.
8kg、発泡剤として200℃加熱下での分解開始時間
が6分以上のアゾジカルボンアミドを13kg、架橋剤
としてジビニルベンゼンを4.7Kgをそれぞれ用意
し、ポリプロピレン系樹脂、ポリエチレン系樹脂、熱安
定剤をヘンシェルミキサーに投入し、低速回転で分散混
合させた後、発泡剤を投入して混合し、次いで高速回転
で架橋剤を投入し、均一混合することにより発泡用樹脂
組成混合物とした。
【0038】次に、この発泡用樹脂組成混合物を発泡剤
の分解しない温度、具体的には130〜180に加熱し
たベント付き押出機に投入し、厚み1.325mmの気
泡のない連続シートとして押出して巻き取った。このシ
ート状物に10Mradの電子線を照射して架橋せしめ
た後、さらにシート状物を230℃に加熱した薬液浴上
法の発泡装置に導入して発泡させ、連続シート状発泡体
として巻き取った。
【0039】このようにして得られた発泡体は、厚み
3.1mm、幅1680mm、架橋度42%、発泡倍率
20倍であった。この製品の特性を評価した結果を表1
に併せて示した。
【0040】
【表1】
【0041】表1から明らかなように、本発明の架橋ポ
リプロピレン系樹脂発泡体は、従来の発泡体に比較して
耐熱性、柔軟性および成形性に優れている。
【0042】
【発明の効果】上述したように、本発明の架橋ポリプロ
ピレン系発泡樹脂組成物によれば、ポリプロピレン系樹
脂とポリエチレン系樹脂との混合樹脂に上記のようなビ
フェニル系化合物と熱分解型発泡剤を配合したことによ
り、耐熱性に優れ、かつ複雑な形状の2次加工を可能に
する。また、添加剤がビフェニル系化合物であるため生
体刺激性や毒性がなく、臭気を発生することもないので
環境汚染を招くこともない。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08L 23:08) Fターム(参考) 4F070 AA13 AA15 AA16 AB24 AC32 AC45 AC46 AC47 AE12 BA02 GC02 HA03 HA04 4F074 AA17 AA24 AA25 AA98 AB05 AG03 BA01 BA13 BA16 BA20 BB25 BB28 CA29 DA02 DA04 DA08 DA55 4J002 BB03W BB12X BC133 EQ016 ES006 EU186 FD326 GF00 GN00

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 MFRが0.5〜10g/10分のポリ
    プロピレン系樹脂50〜90重量%と、MFRが1.0
    〜30g/10分のポリエチレン系樹脂10〜50重量
    %との混合樹脂100重量部に対し、ジビニルビフェニ
    ルの含有率が5〜100重量%の下記一般式で表される
    ビフェニル系化合物を0.5〜10重量部および熱分解
    型発泡剤を1〜20重量部を配合した架橋ポリプロピレ
    ン系発泡樹脂組成物。 【化1】
  2. 【請求項2】 前記ポリプロピレン系樹脂が、プロピレ
    ンとエチレンまたは炭素数4〜12のα−オレフィンと
    の共重合体である請求項1に記載の架橋ポリプロピレン
    系発泡樹脂組成物。
  3. 【請求項3】 前記ポリエチレン系樹脂が、エチレンと
    炭素数4〜12のα−オレフィンとの共重合体である請
    求項1または2に記載の架橋ポリプロピレン系発泡樹脂
    組成物。
  4. 【請求項4】 前記熱分解型発泡剤がアゾジカルボンア
    ミド、ジニトロソペンタメチレンテトラミンおよびテト
    ラゾール系化合物から選ばれた1種である請求項1、2
    または3に記載の架橋ポリプロピレン系発泡樹脂組成
    物。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のいずれかに記載のポリプ
    ロピレン系発泡樹脂組成物をシートに成形し、該シート
    に電離性放射線を照射して架橋した後、加熱発泡させる
    架橋ポリプロピレン系樹脂発泡体の製造方法。
JP17295098A 1998-06-19 1998-06-19 架橋ポリプロピレン系発泡樹脂組成物およびその発泡体の製造方法 Pending JP2000007814A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN111621082A (zh) * 2015-11-30 2020-09-04 积水化学工业株式会社 聚烯烃系树脂发泡片材及粘合胶带

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