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JP2000007555A - 錠剤およびこの錠剤の製造方法 - Google Patents

錠剤およびこの錠剤の製造方法

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Publication number
JP2000007555A
JP2000007555A JP11116341A JP11634199A JP2000007555A JP 2000007555 A JP2000007555 A JP 2000007555A JP 11116341 A JP11116341 A JP 11116341A JP 11634199 A JP11634199 A JP 11634199A JP 2000007555 A JP2000007555 A JP 2000007555A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
tablet
tableting
calcium
hardness
excipient
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP11116341A
Other languages
English (en)
Inventor
Makoto Shimizu
信 清水
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nitto Pharmaceutical Industries Ltd
Original Assignee
Nitto Pharmaceutical Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nitto Pharmaceutical Industries Ltd filed Critical Nitto Pharmaceutical Industries Ltd
Priority to JP11116341A priority Critical patent/JP2000007555A/ja
Publication of JP2000007555A publication Critical patent/JP2000007555A/ja
Pending legal-status Critical Current

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  • Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)
  • Medicines Containing Material From Animals Or Micro-Organisms (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 最も薬効成分が働く服用形態である舌下上で
溶かしながら服用しやすい、適度な堅さをした舌触りの
良いチュアブル錠剤を提供することを目的としている。 【解決手段】 薬効成分、および賦形剤を含有する混合
物を打錠することにより得られる錠剤であって、硬度が
5Kg以上10Kg以下であることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、錠剤およびこの錠
剤の製造方法に関し、より詳細には、舌触りの良い錠剤
および舌触りの良い錠剤の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、アスコルビン酸やアスコルビ
ン酸塩を含有するビタミンC補給剤や、炭酸カルシウム
等のカルシウムを含有するカルシウム補給剤や、乳酸
菌、納豆菌、酪酸菌、ビフィズス菌などの整腸作用を有
する生菌を含有する整腸剤などの薬剤が市販されてい
る。市販される薬剤の剤形は、通常、顆粒剤または錠剤
であるが、取り扱いの簡便性、コンプライアンスなどの
観点から、噛むかまたは口中で溶かして服用されるチュ
アブル錠剤が好ましい剤形といえる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記のような
市販のチュアブル錠剤を服用した際には、口腔内で錠剤
の堅さが感じられ、舌触りがよくないという欠点があっ
た。そのため、つい錠剤を咀嚼して断片化してしまうの
で舌下上でざらざら感を感じ、ますます舌触りが悪くな
るという欠点があった。また、舌触りがよくないため、
舌下上で溶かしながら服用せず、ある程度錠剤を溶かし
て小さくした場合であってもその後咀嚼してしまい、こ
れによってもますます舌触りが悪くなると言う悪循環が
生じていた。
【0004】そこで、本発明は、上記問題点を鑑みてな
され、最も薬効成分が働く服用形態である舌下上で溶か
しながら服用しやすい、適度な堅さをした舌触りの良い
チュアブル錠剤を提供することを目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明の請求項1にかかる錠剤は、薬効成分、およ
び賦形剤を含有する混合物を打錠することにより得られ
る錠剤であって、硬度が5Kg以上10Kg以下である
ことを特徴とする構成とした。
【0006】上記構成において、薬効成分とは、固体
状、粉末状、結晶状、油状、溶液状などどのような形態
をしていても良く、特に限定されないが、たとえば、滋
養強壮保健薬、解熱鎮痛薬、消炎薬、向精神薬、抗不安
薬、抗うつ薬、催眠鎮静薬、鎮痙薬、胃腸薬、制酸剤、
鎮咳去痰剤、歯科口腔用薬、抗ヒスタミン剤、強心剤、
不整脈用剤、利尿剤、血圧降下剤、血管収縮剤、冠血管
拡張剤、末梢血管拡張剤、利胆剤、抗生物質、化学療養
剤、糖尿病用剤、骨柤しょう症用剤、骨格筋弛緩薬など
から選ばれた1種または2種以上の成分が用いられる。
【0007】滋養強壮保健薬としては、たとえば、ビタ
ミンA、ビタミンD、ビタミンE(酢酸d−α−トコフ
ェロールなど)、ビタミンB1 、ビタミンB2 、ビタミ
ンB 6 、ビタミンB12、ビタミンCなどのビタミン類、
カルシウム、マグネシウム、鉄などのミネラル、アミノ
酸、オリゴ糖などの機能性多糖類、生薬などが挙げられ
る。
【0008】解熱鎮痛薬としては、たとえば、アスピリ
ン、アセトアミノフェン、エテンザミド、イブプロフェ
ンなどが挙げられる。消炎薬としては、セラペプター
ゼ、塩化リゾチーム、トルフェナム酸、メフェナム酸、
ジクロフェナクナトリウム、フルフェナム酸、サリチル
アミド、アミノピリン、ケトプロフェン、インドメタシ
ン、ブコローム、ペンタゾシンなどが挙げられる。
【0009】向精神薬としては、たとえば、クロルプロ
マジン、レセルピンなどが挙げられる。抗不安薬として
は、たとえば、クロルジアゼポキシド、ジアゼパムなど
が挙げられる。抗うつ薬としては、たとえば、イミプラ
ミン、塩酸マプロチリン、ジアゼパムなどが挙げられ
る。催眠鎮静薬としては、たとえば、エスタゾラム、ニ
トラゼパム、フェノバルビタールナトリウムなどが挙げ
られる。鎮痙薬としては、たとえば、塩酸パパベリンな
どが挙げられる。
【0010】胃腸薬には、たとえば、ジアスターゼ、含
糖ペプシン、ロートエキス、リパーゼAP、ケイヒ油な
どの健胃消化剤、耐性乳酸菌、ビフィズス菌などの整腸
剤が挙げられる。制酸剤としては、たとえば、炭酸マグ
ネシウム、炭酸水素ナトリウム、メタケイ酸アルミン酸
マグネシウム、合成ヒドロタルサイト、沈降炭酸カルシ
ウム、酸化マグネシウムなどが挙げられる。
【0011】鎮咳去痰剤としては、たとえば、塩酸クロ
ペラスチン、臭化水素酸デキストロメトルファン、テオ
フィリン、グアヤコールスルホン酸カリウム、グアイフ
ェネシンなどが挙げられる。歯科口腔用薬としては、た
とえば、オキシテトラサイクリン、トリアムシノロンア
セトニド、塩酸クロルヘキシジン、リドカインなどが挙
げられる。
【0012】抗ヒスタミン剤としては、たとえば、塩酸
ジフェンヒドラミン、プロメタジン、塩酸イソチペンジ
ル、dl−マレイン酸クロルフェニラミンなどが挙げら
れる。強心剤としては、たとえば、塩酸エチレフリンな
どが挙げられる。不整脈用剤としては、たとえば、塩酸
プロカインアミド、塩酸プロプラノロール、ピンドロー
ルなどが挙げられる。利尿剤としては、たとえば、イソ
ソルビド、フロセミドなどが挙げられる。血圧降下剤と
しては、たとえば、塩酸デラプリル、カプトプリル、塩
酸ヒドララジン、塩酸ラベタロール、メチルドパなどが
挙げられる。
【0013】血管収縮剤としては、たとえば、塩酸フェ
ニレフリンなどが挙げられる。冠血管拡張剤としては、
たとえば、塩酸ベラパミルなどが挙げられる。末梢血管
拡張剤としては、たとえば、シンナリジンなどが挙げら
れる。利胆剤としては、たとえば、デヒドロコール酸、
トレピブトンなどが挙げられる。
【0014】抗生物質としては、たとえば、セファレキ
シン、アモキシシリン、塩酸ピブメシリナム、塩酸セフ
ォチアムなどのセフェム系、ペネム系およびカルバペネ
ム系抗生物質などが挙げられる。化学療養剤としては、
たとえば、スルファメチゾールなどが挙げられる。糖尿
病用剤としては、たとえば、トルブタミド、ボグリボー
ズなどが挙げられる。骨柤しょう症用剤としては、たと
えば、イプリフラボンなどが挙げられる。骨格筋弛緩薬
としては、メトカルバモールなどが挙げられる。
【0015】また、賦形剤としては、錠剤作製のために
通常用いられ得る賦形剤であればよく、たとえば、白
糖、乳糖、ブドウ糖、マンニトール、キシリトール、エ
リスリトール、ソルビトール、還元麦芽糖水飴などの糖
類、デンプン、デキストリン、結晶セルロース、炭酸カ
ルシウム、およびリン酸カルシウムなどが挙げられる。
上述した賦形剤の中では、舌触りがよく、甘みを有する
などの観点から、白糖が好ましい。
【0016】また、本発明において用いられる賦形剤の
重量は特に限定されないが、打錠性の観点から、作製さ
れる錠剤中、約40重量%以上約70重量%以下が好ま
しく、約50重量%以上約60重量%以下がより好まし
い。また、錠剤の大きさとしては、特に限定されない
が、たとえば、錠剤の形態が円形に打錠されたチュアブ
ル錠剤の場合、錠剤の直径が10mm〜25mm、錠厚
が、6.4mm〜6.6mmであることが好ましい。
【0017】すなわち、錠剤の直径が小さすぎると、口
内で溶かそうとしたときに、誤って飲み込んで、喉に詰
まってしまう恐れがあるなどの弊害があり、錠剤の直径
が大きすぎると、錠剤に割れ欠けが生じやすくなってし
まったり、錠剤の硬度が高まってしまったりするなどの
弊害がある。また、錠厚が小さすぎると錠剤に割れ欠け
が生じやすくなってしまうなどの問題があり、錠厚が大
きすぎると噛み砕きにくいという問題がある。また、本
発明における硬度とは、Schleuniger 硬度計で測定され
る硬度をいう。すなわち、硬度の値は、構造敏感性(錠
剤の内部構造中の最も弱い箇所が測定値を決定する性
質)に基づくため、一般に測定データがばらつきやすい
傾向がある。そこで、比較的精度の良いSchleuniger 硬
度計で測定を行うこととした。
【0018】また、本発明の請求項2にかかる錠剤は、
請求項1に記載した錠剤の構成に加えて、薬効成分とし
て、アスコルビン酸、アスコルビン酸塩、カルシウム、
整腸作用を有する生菌の少なくとも何れか1種を含有し
ている構成とした。上記構成において、アスコルビン酸
塩としては、たとえば、アスコルビン酸ナトリウム、ア
スコルビン酸カルシウムなどが挙げられるが、アスコル
ビン酸カルシウムとを使用することが好ましい。
【0019】すなわち、アスコルビン酸カルシウムは、
アスコルビン酸のナトリウム塩と比較して吸湿によって
変色することが少ない。従って、製造された錠剤を長期
間放置した場合でも、その表面および内部の変色が生じ
にくい。これにより、服用者に対して変色による悪印象
を与えることがなく、コンプライアンスを高めることが
できる。
【0020】また、カルシウムとしては、たとえば、沈
降炭酸カルシウム、グルコン酸カルシウム、乳酸カルシ
ウム、リン酸カルシウム、リン酸水素カルシウム、無水
リン酸水素カルシウムなどが挙げられるが、沈降炭酸カ
ルシウムを用いるようにすることが好ましい。
【0021】さらに、整腸作用を有する生菌としては、
たとえば、フェーカリス菌、アシドフィルス菌などの乳
酸菌、ビフィズス菌、酪酸菌、納豆菌などが挙げられ
る。
【0022】また、本発明の請求項3にかかる錠剤の製
造方法は、薬効成分、および賦形剤を含有する混合物
を、製造された錠剤の硬度が5Kg以上10Kg以下の
範囲内となる打錠圧で打錠する工程を包含していること
を特徴とする構成とした。上記構成において、薬効成
分、および賦形剤を含有する混合物を得るとき、薬効成
分に悪影響を与えない着色剤などを添加してもよい。こ
のような着色剤としては、例えば、リボフラビン(ビタ
ミンB2)、食用色素、酪酸リボフラビン、カラメル、
三二酸化鉄、銅クロロフィリンナトリウム、β−カロチ
ンなどが挙げられる。着色剤の量は、作製される錠剤
中、約0.01重量%以上約0.1重量%以下が好まし
い。また、錠剤を打錠する打錠機としては、ロータリー
打錠機および単発打錠機のいずれを用いても構わない
が、量産性の観点からロータリー打錠機を用いることが
好ましい。
【0023】また、打錠機における杵の大きさについて
は、杵が円形(すなわち、得られる錠剤が円形)である
場合には直径約1cm以上約2.5cm以下が好まし
く、直径約1.25cm以上約2cm以下がより好まし
い。杵が四角形(すなわち得られる錠剤が四角形)であ
る場合には、約0.5cm四方以上約1.5cm四方の
大きさが好ましい。なお、直径約1.5cmの円形の杵
が備えられた打錠機を用いる場合に得られる錠剤の厚み
は一般に約6.4mm以上約6.6mm以下の範囲に調
整される。
【0024】また、本発明の請求項4にかかる錠剤の製
造方法は、請求項3に記載した構成に加えて、アスコル
ビン酸、およびアスコルビン酸カルシウムを含む薬効成
分と、賦形剤とを含有する混合物を湿潤させて練合、造
粒することにより顆粒組成物を作製する工程と、前記顆
粒組成物を700Kg/cm2 以上1100Kg/cm
2 以下の打錠圧で打錠する工程とを包含している構成と
した。
【0025】上記構成において、薬効成分と賦形剤とを
含有する混合物を湿潤させる湿潤剤としては、特に限定
されないが、アスコルビン酸の水による悪影響を出来る
かぎり防止するため、請求項5に示したように、アルコ
ールやエーテルなどの液状有機化合物を用いることが好
ましい。
【0026】また、液状有機化合物としては、人体に与
える悪影響が比較的小さいという観点から、常温で液体
であるアルコール類を用いるのが好ましく、アルコール
類の中でもエタノールがより好ましい。また、不純物と
して存在する水が非常に少ないという観点から、エタノ
ールの中でも無水エタノールを用いることが好ましい。
さらに、造粒後は乾燥して液状有機化合物を除去するこ
とが好ましい。
【0027】また、液状有機化合物を用いる量として
は、アスコルビン酸などの混合物を湿潤できるに足る量
であればよく、上記混合物1000重量部に対して約1
00重量部以上約250重量部以下であることが好まし
い。すなわち、約100重量部未満では、混合物を充分
に湿潤できず、練合、造粒が不可能になる場合がある。
一方、約250重量部を超える場合には、液状有機化合
物が多すぎて練合、造粒が難しくなるだけでなく、後に
顆粒を乾燥する場合には、その乾燥時間が長くなる場合
がある。
【0028】また、上述した顆粒組成物に、矯味剤や、
滑沢剤、香料などの添加物を添加しても構わない。上記
矯味剤としては、サッカリンナトリウム、アスパルテー
ム、グリチルリチン酸二カリウム、ステビア、ソーマチ
ンなどの甘味料、およびクエン酸、酒石酸、リンゴ酸な
どの酸味料などが挙げられる。また、滑沢剤としては、
ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、
ショ糖脂肪酸エステル、およびタルクなどが挙げられ
る。また、香料としては、一般的に使用されている天然
香料や合成香料などが挙げられる。
【0029】なお、上述した矯味剤、滑沢剤、香料など
の添加剤についても、予め篩にかけ、約250μm以下
の粒径としてから添加することが好ましい。これらの添
加剤の量は、作製される錠剤中、それぞれ約0.5重量
%以上約2重量%以下が好ましい。特に滑沢剤を添加す
る場合には、添加剤が顆粒組成物に十分分散するよう
に、滑沢剤などの添加剤を添加した後、顆粒組成物を充
分に混合することが好ましい。
【0030】また、遊離形態のアスコルビン酸およびア
スコルビン酸カルシウムの合計重量は特に限定されない
が、製造される錠剤中、約30重量%以上約60重量%
以下が好ましく、約40重量%以上約50重量%以下が
より好ましい。すなわち、約30重量%未満であると賦
形剤などの量が増し、錠剤が不必要に大きくなるだけで
なく、コストが高くなる場合がある。一方、約60重量
%を越えると、本発明においてアスコルビン酸類の量が
大きくなりすぎ、適切な打錠ができなくなる場合があ
る。
【0031】また、遊離形態のアスコルビン酸とアスコ
ルビン酸カルシウムとの重量比は、約3:1〜約3:2
であることが好ましい。すなわち、遊離形態のアスコル
ビン酸3重量部に対して2重量部より多いアスコルビン
酸カルシウムを用いた場合には、アスコルビン酸カルシ
ウムの苦みが強調される場合がある。一方、アスコルビ
ン酸カルシウム1重量部に対して3重量部より多い遊離
形態のアスコルビン酸を用いた場合には、アスコルビン
酸の酸味が強調される場合がある。
【0032】また、打錠圧が上記構成に示した範囲外に
なると、すなわち、打錠圧が700Kg/cm2 未満で
ある場合は、打錠圧が弱すぎるため、作製された錠剤が
すぐに崩壊してしまう。一方、打錠圧が1100Kg/
cm2 を越える場合は、得られる錠剤が堅すぎて舌触り
が悪く、この舌触りの悪さのためつい錠剤を咀嚼してし
まうので、舌下上で錠剤の断片によるざらざら感が感じ
られ、ますます舌触りが悪くなる。
【0033】また、本発明の請求項6にかかる錠剤の製
造方法は、請求項3に記載した構成に加えて、カルシウ
ムを含む薬効成分と、賦形剤とを含有する混合物に、流
動造粒機を用いて結合剤をスプレー塗布して造粒するこ
とにより顆粒組成物を作製する工程と、前記顆粒組成物
を400Kg/cm2 以上800Kg/cm2 以下の打
錠圧で打錠する工程とを包含している構成とした。
【0034】上記構成において、カルシウムは、炭酸カ
ルシウムの形で含有させるのが好ましく、カルシウムの
含有割合が多いこと、作製される錠剤の味に影響を与え
ないことなどを考慮すると、特に沈降炭酸カルシウムの
形で含有させることが好ましい。
【0035】また、結合剤としては、特に限定されない
が、例えば、ヒドロキシプロピルセルロース(HP
C)、メチルセルロース(MC)、カルボキシメチルセ
ルロース(CMC)、ポリビニルピロリドン(PV
P)、エチルセルロース(EC)、デンプン糊液、ゼラ
チン、およびアラビアゴムが挙げられる。この結合剤の
量は、作製される錠剤中、約0.5重量%以上約2重量
%以下が好ましい。
【0036】また、本発明の請求項7にかかる錠剤の製
造方法は、請求項3に記載した構成に加えて、整腸作用
を有する生菌を含む薬効成分と、賦形剤とを含有する混
合物に、矯味剤、滑沢剤、香料を混合させて顆粒組成物
を作製する工程と、前記顆粒組成物を1000Kg/c
2 以上1500Kg/cm2 以下の打錠圧で打錠する
工程とを包含している構成とした。上記構成において、
整腸作用を有する生菌であれば、これら生菌の種類は特
に限定されない。
【0037】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、そ
の製造方法を中心にして詳細に説明する。まず、第一の
実施の形態として、薬効成分としてアスコルビン酸、お
よびアスコルビン酸カルシウムを用いた錠剤の製造につ
いて説明する。まず、アスコルビン酸およびアスコルビ
ン酸カルシウムと、賦形剤とをそれぞれ計量した後、混
合する。
【0038】なお、このとき、後の練合の際に混合物を
なるべく均一に練合させるために、計量前にはこれらの
各配合成分をそれぞれ所定のメッシュの篩(好ましくは
60メッシュ程度、通過する粒径は250μm)にかけ
ることにより粒径をある程度一定に(約75μm以上約
250μm以下)そろえてから混合するようにする。ま
た、このとき、リボフラビン、食用色素、酪酸リボフラ
ビン、カラメル、三二酸化鉄、銅クロロフィリンナトリ
ウム、β−カロチンなどの着色剤を作製される錠剤に対
して、約0.01重量%以上約0.1重量%以下の範囲
で添加して、見た目が綺麗になるようにする。
【0039】このようにして作製された混合物にアルコ
ール類を混合物100重量部に対して約10重量部から
約25重量部の割合で加えて湿潤させ、数分間練合して
顆粒状に造粒する。また、上記混合物の造粒とは別に所
定のメッシュの篩(好ましくは60メッシュ程度、通過
する粒径は250μm)にかけることにより粒径をある
程度一定に(約75μm以上約250μm以下)そろえ
た矯味剤、滑沢剤、香料などの添加物を含んだ混合物を
用意する。
【0040】アスコルビン酸およびアスコルビン酸カル
シウムと、賦形剤とを顆粒状に造粒した混合物を攪拌造
粒機にかけてアスコルビン酸を含む顆粒組成物(以下、
「アスコルビン酸顆粒組成物」とのみ記す。)を作製す
る。次いで、アスコルビン酸顆粒組成物に矯味剤、滑沢
剤、香料などの添加物を加え混合する。
【0041】なお、上記作業において、液状有機化合物
には、ヒドロキシプロピルセルロース(HPC)、メチ
ルセルロース(MC)、カルボキシメチルセルロース
(CMC)、ポリビニルピロリドン(PVP)、エチル
セルロース(EC)、デンプン糊液、ゼラチン、および
アラビアゴム結合剤などの結合剤を予め添加しておき、
打錠により錠剤を適切な形状にできるようにしておく。
また、前記結合剤の量は、作製される錠剤中、約0.5
重量%以上約2重量%以下となるようにする。
【0042】上記のように作製されたアスコルビン酸顆
粒組成物は、次いで打錠に供される。本実施の形態にお
いては、700Kg/cm2 以上1100Kg/cm2
以下、好ましくは800Kg/cm2 以上1000Kg
/cm2 以下、より好ましくは850Kg/cm2 以上
900Kg/cm2 以下の打錠圧でアスコルビン酸顆粒
組成物を打錠する。本発明における研究においては、図
1に示すように、得られる錠剤の硬度は打錠圧に比例す
ることが見出されている。すなわち、700Kg/cm
2 以上1100Kg/cm2 以下の打錠圧で打錠すれば
これに対応して、得られる錠剤の硬度が5Kg以上10
Kg以下になることが見出されている。なお、本明細書
において用いられる用語「硬度」とは、Schleuniger 硬
度計を用いて測定された硬度をいい、この錠剤を径方向
あるいは長手方向から力を加えたときに錠剤が崩壊する
瞬間の耐圧力を指す。
【0043】本実施の形態においては、このような打錠
圧でアスコルビン酸顆粒組成物を打錠することにより、
服用時に舌触りが非常によく、咀嚼して断片化した場合
であっても舌触りがよい錠剤を得ることができる。すな
わち、得られる錠剤の硬度を5Kg以上10Kg以下、
好ましくは6Kg以上9Kg以下、より好ましくは7K
g以上8Kg以下とすることにより、上記のように舌触
りが非常によいビタミンC補給錠剤を得ることができ
る。
【0044】打錠機の1杵あたりに供されるアスコルビ
ン酸顆粒組成物の重量は、この組成物を上記の打錠圧で
打錠することができる限り特に限定されないが、直径約
1cm以上約2.5cm以下の円形の杵を用いる場合に
は約500mg以上約3000mg以下が好ましく、約
1000mg以上約1500mg以下がより好ましい。
約500mg未満では組成物の量が少なく、アスコルビ
ン酸顆粒組成物を均一に打錠できない場合がある。一
方、約3000mgを越える場合には、錠剤の大きさが
かなり大きくなり、実用的ではない。
【0045】上記のようにして本発明に係る錠剤が作製
される。なお、打錠後は、得られた錠剤の表面に付着し
た粉を除去することが好ましい。また、このようにして
得られる錠剤の形態としては、チュアブル錠の他に、舌
下錠、およびトローチ剤も挙げられる。このような錠剤
の形態は、上述したビタミンC補給錠剤に限らず、以下
に説明するカルシウム錠剤や乳酸菌錠剤についても同様
である。
【0046】次に、第二の実施の形態として、薬効成分
としてカルシウムを用いた錠剤の製造について説明す
る。まず、沈降炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、ア
ミノエチルスルホン酸と、賦形剤とをそれぞれ計量した
後、ミキサーにかけて混合する。
【0047】なお、このとき、後に結合剤をスプレーし
て造粒する際に混合物をなるべく均一に造粒させるため
に、計量前にはこれらの各配合成分をそれぞれ所定のメ
ッシュの篩(好ましくは60メッシュ程度、通過する粒
径は250μm)にかけることにより粒径をある程度一
定に(約75μm以上約250μm以下)そろえてから
混合するようにする。また、このとき、食用色素などの
着色剤を作製される錠剤に対して、約0.01重量%以
上約0.1重量%以下の範囲で添加して、見た目を綺麗
にする。
【0048】その後、混合物は、流動造粒機にかけら
れ、結合剤を含む水溶液をスプレー塗布されながら、こ
れら混合物同士が結合していき、所定の大きさをした顆
粒が形成されるまで造粒される。ある程度の大きさの顆
粒が形成されたら、この顆粒を所定のメッシュの篩(好
ましくは20メッシュ程度、通過する粒径は710μ
m)の篩を用いて整粒する。 さらに、上述したように
して作製されたカルシウムを含有する顆粒組成物(以
下、「カルシウム顆粒組成物」とのみ記す。)に、矯味
剤、滑沢剤、香料などの添加剤を添加する。
【0049】上記のように作製されたカルシウム顆粒組
成物は、次いで打錠に供される。本実施の形態において
は、400Kg/cm2 以上800Kg/cm2 以下の
打錠圧でカルシウム顆粒組成物を打錠する。本発明にお
ける研究においては、図2に示すように、得られる錠剤
の硬度は打錠圧に比例することが見出されている。すな
わち、400Kg/cm2 以上800Kg/cm2 以下
の打錠圧で打錠すればこれに対応して、得られるカルシ
ウム錠剤の硬度が5Kg以上10Kg以下になることが
見出されている。
【0050】本実施の形態においては、このような打錠
圧でカルシウム顆粒組成物を打錠することにより、服用
時に舌触りが非常によく、咀嚼して断片化した場合であ
っても舌触りがよいカルシウム錠剤を得ることができ
る。すなわち、得られる錠剤の硬度を5Kg以上10K
g以下、好ましくは6Kg以上9Kg以下、より好まし
くは7Kg以上8Kg以下とすることにより、上記のよ
うに舌触りが非常によいカルシウム補給錠剤を得ること
ができる。
【0051】次に、第三の実施の形態として、薬効成分
として乳酸菌を用いた錠剤の製造について説明する。1
種類あるいは2種類以上の乳酸菌(ビフィズス菌なども
含む。)、乳糖、賦形剤、および矯味剤、滑沢剤、香料
などの添加剤を所定量計量し、その後、ミキサーにかけ
て混合して、乳酸菌を含有する顆粒組成物(以下、「乳
酸菌顆粒組成物」とのみ記す。)を作製する。
【0052】上記のように作製された乳酸菌顆粒組成物
は、次いで打錠に供される。本実施の形態においては、
1000Kg/cm2 以上1500Kg/cm2 以下の
打錠圧で乳酸菌顆粒組成物を打錠する。本発明における
研究においては、図3に示すように、得られる錠剤の硬
度は打錠圧に比例することが見出されている。すなわ
ち、1000Kg/cm2 以上1500Kg/cm2
下の打錠圧で打錠すればこれに対応して、得られる乳酸
菌補給錠剤の硬度が5Kg以上10Kg以下になること
が見出されている。
【0053】本実施の形態においては、このような打錠
圧で乳酸菌顆粒組成物を打錠することにより、服用時に
舌触りが非常によく、咀嚼して断片化した場合であって
も舌触りがよい乳酸菌錠剤を得ることができる。すなわ
ち、得られる錠剤の硬度を5Kg以上10Kg以下、好
ましくは6Kg以上9Kg以下、より好ましくは7Kg
以上8Kg以下とすることにより、上記のように舌触り
が非常によい乳酸菌補給錠剤を得ることができる。
【0054】
【実施例】以下、本発明を以下の実施例と共にさらによ
り詳細に説明するが、以下の実施例は例示の目的にのみ
用いられ、限定の目的のために用いられてはならない。 (アスコルビン酸顆粒組成物の作製)予め60メッシュ
の篩にかけて粒径をそろえたアスコルビン酸1400
g、白糖2505.7g、および着色剤としてのリボフ
ラビン0.3gを、アスコルビン酸カルシウム726g
と共にハイスピードミキサー(深江工業社製、型番FS-G
S-25)に入れ、アジテーター回転数300rpm、チョ
ッパー回転数3000rpmで5分間混合した。次い
で、ヒドロキシプロピルセルロース48gを含む無水エ
タノール650gを加え、約3分間から約5分間練合し
て顆粒状に造粒した。得られた顆粒をフローコーター
(フロイント産業社製、型番FLO-5A) を用いて約60℃
で約15分間乾燥し、次いでスクリーン径1.2mmφ
のパワーミル(昭和技研社製、型番PO-2)を用いて回転
数4500rpmで整粒した。
【0055】これとは別に予め60メッシュの篩にかけ
て粒径をそろえたアスパルテーム48g(矯味剤)、ス
テアリン酸マグネシウム48g(滑沢剤)、およびレモ
ンミクロン24g(香料)を含む混合物と、上記整粒済
みの顆粒とをロッキングミキサー(愛知電気社製、型番
RM-10 )に入れて回転数60rpmで15分間混合し、
アスコルビン酸顆粒組成物4800gを得た。
【0056】(実施例1)直径15mmの円形の杵を複
数備えたロータリー打錠機(畑鉄工所社製、型番HT-AP-
15SS-II )を用いて、1杵あたり1200mgのアスコ
ルビン酸顆粒組成物を、1550Kgの打錠圧(圧力:
877Kg/cm2 )で打錠し、次いでルミナーにより
除粉して約3500錠のビタミンC補給錠剤を得た。得
られたビタミンC補給錠剤の1錠あたりの重量は約12
00mgであった。また、得られた約3500錠のビタ
ミンC補給錠剤から任意に20個の錠剤を選んでその厚
みを測定し、さらにSchleuniger 硬度計にかけてその硬
度を測定した。また、得られた約3500錠の錠剤を9
9人のパネラーに実際に服用してもらい、その舌触りに
ついて調査した。さらに、得られた錠剤のいくつかを約
40℃、湿度約75%の環境下に約3ヶ月間放置し、表
面および内部に変色が生じたかどうかを調査した。測定
結果および調査結果を他の実施例および比較例の測定結
果および調査結果と共に表1に示す。
【0057】(実施例2)打錠圧を1900Kg(圧
力:1075Kg/cm2 )としたこと以外は、実施例
1と同様に錠剤を作製した。得られた錠剤の厚みおよび
硬度を測定した。パネラーに舌触りを調査してもらっ
た。
【0058】(実施例3)打錠圧を1300Kg(圧
力:735Kg/cm2 )としたこと以外は、実施例1
と同様に錠剤を作製した。得られた錠剤の厚みおよび硬
度を測定した。パネラーに舌触りを調査してもらった。
【0059】(比較例1)打錠圧を2250Kg(圧
力:1273Kg/cm2 )としたこと以外は、実施例
1と同様に錠剤を作製した。得られた錠剤の厚みおよび
硬度を測定し、パネラーに舌触りを調査してもらった。
(比較例2)打錠圧を1000Kg(圧力:566Kg
/cm2 )としたこと以外は、実施例1と同様に錠剤を
作製しようとしたが、アスコルビン酸顆粒組成物は杵内
部で充分に硬化せずすぐに崩れ落ち、錠剤を作製するこ
とはできなかった。
【0060】
【表1】
【0061】上記の表1から、700Kg/cm2 以上
1100Kg/cm2 以下の打錠圧で打錠した場合に
は、得られたビタミンC補給錠剤の硬度が約5Kg以上
約10Kg以下となり、このような錠剤の舌触りは大変
よいことが理解される。また、本発明に係るビタミンC
補給錠剤は、高温高湿の条件下でも変色が少なく、これ
により服用の安心感、コンプライアンスの上昇などが期
待できる。
【0062】(カルシウム顆粒組成物の作製)予め60
メッシュの篩にかけて粒径をそろえた沈降炭酸カルシウ
ム2625g、炭酸マグネシウム355.2g、アミノ
エチルスルホン酸(タウリン)180g、D−ソルビト
ール1059.9gおよび着色剤としての黄色5号0.
9gを、ハイスピードミキサー(深江工業社製、型番FS
-GS-25)に入れ、アジテーター回転数300rpm、チ
ョッパー回転数3000rpmで5分間混合した。次い
で、流動造粒機(フローコーター(フロイント産業社
製、型番FLO-5A) )を用いて、ポリビニルピロリドン6
0gを含む水600g(ポリビニルピロリドンの10%
水溶液)をスプレーしながら造粒を行い、その後、この
フローコーター(フロイント産業社製、型番FLO-5A) に
おいて、約60℃で約15分間の乾燥を行った。このよ
うにして得られた顆粒を20メッシュの篩にかけて整粒
した。
【0063】これとは別に予め60メッシュの篩にかけ
て粒径をそろえたアスパルテーム6g(矯味剤)、ステ
アリン酸マグネシウム18g(滑沢剤)、シーラローム
ピーチ(稲畑(株)社製)60g(香料)、および篩に
かけない状態のドライD3 −B5 (理研ビタミン(株)
社製、商品名:理研ドライD3 )240gを含む混合物
と、上記整粒済みの顆粒とをロッキングミキサー(愛知
電気社製、型番RM-10)に入れて回転数60rpmで1
5分間混合し、カルシウム顆粒組成物4800gを得
た。
【0064】(実施例4)直径15mmの円形の杵を複
数備えたロータリー打錠機(畑鉄工所社製、型番HT-AP-
15SS-II )を用いて、1杵あたり1200mgのカルシ
ウム顆粒組成物を、750Kgの打錠圧(圧力:424
Kg/cm2 )で打錠し、次いでルミナーにより除粉し
て約3500錠のカルシウム補給錠剤を得た。得られた
カルシウム補給錠剤の1錠あたりの重量は約1200m
gであった。また、得られた約3500錠のカルシウム
補給錠剤から任意に20個の錠剤を選んでその厚みを測
定し、さらにSchleuniger 硬度計にかけてその硬度を測
定した。また、得られた約3500錠の錠剤を99人の
パネラーに実際に服用してもらい、その舌触りについて
調査した。さらに、得られた錠剤のいくつかを約40
℃、湿度約75%の環境下に約3ヶ月間放置し、表面お
よび内部に変色が生じたかどうかを調査した。測定結果
および調査結果を他の実施例および比較例の測定結果お
よび調査結果と共に表2に示す。
【0065】(実施例5)打錠圧を1300Kg(圧
力:735Kg/cm2 )としたこと以外は、実施例4
と同様に錠剤を作製した。得られた錠剤の厚みおよび硬
度を測定した。パネラーに舌触りを調査してもらった。
【0066】(比較例3)打錠圧を1600Kg(圧
力:905Kg/cm2 )としたこと以外は、実施例4
と同様に錠剤を作製した。得られた錠剤の厚みおよび硬
度を測定した。パネラーに舌触りを調査してもらった。 (比較例4)打錠圧を600Kg(圧力:339Kg/
cm2 )としたこと以外は、実施例4と同様に錠剤を作
製しようとしたが、カルシウム顆粒組成物は杵内部で充
分に硬化せずすぐに崩れ落ち、錠剤を作製することはで
きなかった。
【0067】
【表2】
【0068】上記の表2から、400Kg/cm2 以上
800Kg/cm2 以下の打錠圧で打錠した場合には、
得られたカルシウム補給錠剤の硬度が約5Kg以上約1
0Kg以下となり、このような錠剤の舌触りは大変よい
ことが理解される。
【0069】(乳酸菌顆粒組成物の作製)乳酸菌とし
て、フェーカリス菌90g、アシドフィルス菌90g、
ビフィズス菌90g、乳糖315g、食品素材516
g、粉末還元麦芽糖水あめ1800g、アスパルテーム
6g、ショ糖脂肪酸エステル90g、シーラロームレモ
ンパウダー(香料)3gをロッキングミキサー(愛知電
気社製、型番RM-10 )に入れて回転数60rpmで15
分間混合し、乳酸菌顆粒組成物3000gを得た。
【0070】(実施例6)直径15mmの円形の杵を複
数備えたロータリー打錠機(畑鉄工所社製、型番HT-AP-
15SS-II )を用いて、1杵あたり1200mgの乳酸菌
顆粒組成物を、2350Kgの打錠圧(圧力:1330
Kg/cm2 )で打錠し、次いでルミナーにより除粉し
て約3500錠の乳酸菌補給錠剤を得た。得られた乳酸
菌補給錠剤の1錠あたりの重量は約1200mgであっ
た。また、得られた約3500錠の乳酸菌補給錠剤から
任意に20個の錠剤を選んでその厚みを測定し、さらに
Schleuniger 硬度計にかけてその硬度を測定した。ま
た、得られた約3500錠の錠剤を99人のパネラーに
実際に服用してもらい、その舌触りについて調査した。
さらに、得られた錠剤のいくつかを約40℃、湿度約7
5%の環境下に約3ヶ月間放置し、表面および内部に変
色が生じたかどうかを調査した。測定結果および調査結
果を他の実施例および比較例の測定結果および調査結果
と共に表3に示す。
【0071】(実施例7)打錠圧を2600Kg(圧
力:1475Kg/cm2 )としたこと以外は、実施例
6と同様に錠剤を作製した。得られた錠剤の厚みおよび
硬度を測定した。パネラーに舌触りを調査してもらっ
た。
【0072】(比較例5)打錠圧を2800Kg(圧
力:1589Kg/cm2 )としたこと以外は、実施例
6と同様に錠剤を作製した。得られた錠剤の厚みおよび
硬度を測定した。パネラーに舌触りを調査してもらっ
た。 (比較例6)打錠圧を1300Kg(圧力:736Kg
/cm2 )としたこと以外は、実施例6と同様に錠剤を
作製しようとしたが、乳酸菌顆粒組成物は杵内部で充分
に硬化せずすぐに崩れ落ち、錠剤を作製することはでき
なかった。
【0073】
【表3】
【0074】上記の表2から、1000Kg/cm2
上1500Kg/cm2 以下の打錠圧で打錠した場合に
は、得られた乳酸菌補給錠剤の硬度が約5Kg以上約1
0Kg以下となり、このような錠剤の舌触りは大変よい
ことが理解される。
【0075】
【発明の効果】本発明により、従来品と比較して舌触り
が大変良い錠剤が提供されるとともに、本発明にかかる
錠剤の製造方法の打錠圧で打錠を行うと、出来上がった
錠剤の硬度が舌触りが大変良い値である5Kgから10
Kgの範囲内となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明における研究にて明らかになったビタ
ミンC補給錠剤の打錠圧、硬度、および錠剤の厚みの関
係を示すグラフである。
【図2】 本発明における研究にて明らかになったカル
シウム補給錠剤の打錠圧、硬度、および錠剤の厚みの関
係を示すグラフである。
【図3】 本発明における研究にて明らかになった乳酸
菌補給錠剤の打錠圧、硬度、および錠剤の厚みの関係を
示すグラフである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61K 35/74 A61K 35/74 A

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 薬効成分、および賦形剤を含有する混合
    物を打錠することにより得られる錠剤であって、硬度が
    5Kg以上10Kg以下であることを特徴とする錠剤。
  2. 【請求項2】 薬効成分として、アスコルビン酸、アス
    コルビン酸塩、カルシウム、整腸作用を有する生菌の少
    なくとも何れか1種を含有している請求項1に記載の錠
    剤。
  3. 【請求項3】 薬効成分、および賦形剤を含有する混合
    物を、製造された錠剤の硬度が5Kg以上10Kg以下
    の範囲内となる打錠圧で打錠する工程を包含しているこ
    とを特徴とする錠剤の製造方法。
  4. 【請求項4】 アスコルビン酸、およびアスコルビン酸
    カルシウムを含む薬効成分と、賦形剤とを含有する混合
    物を湿潤させて練合、造粒することにより顆粒組成物を
    作製する工程と、前記顆粒組成物を700Kg/cm2
    以上1100Kg/cm2 以下の打錠圧で打錠する工程
    とを包含している請求項3に記載の錠剤の製造方法。
  5. 【請求項5】 アスコルビン酸、およびアスコルビン酸
    カルシウムを含む薬効成分と、賦形剤とを含有する混合
    物を液状有機化合物で湿潤させる請求項4に記載の錠剤
    の製造方法。
  6. 【請求項6】 カルシウムを含む薬効成分と、賦形剤と
    を含有する混合物に、流動造粒機を用いて結合剤をスプ
    レー塗布して造粒することにより顆粒組成物を作製する
    工程と、前記顆粒組成物を400Kg/cm2 以上80
    0Kg/cm2 以下の打錠圧で打錠する工程とを包含し
    ている請求項3に記載の錠剤の製造方法。
  7. 【請求項7】 整腸作用を有する生菌を含む薬効成分
    と、賦形剤とを含有する混合物に、矯味剤、滑沢剤、香
    料を混合させて顆粒組成物を作製する工程と、前記顆粒
    組成物を1000Kg/cm2 以上1500Kg/cm
    2 以下の打錠圧で打錠する工程とを包含している請求項
    3に記載の錠剤の製造方法。
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