WO2015178281A1

WO2015178281A1 - 端子接続構造

Info

Publication number: WO2015178281A1
Application number: PCT/JP2015/063867
Authority: WO
Inventors: 隼豊泉; 田中　茂; 準弥篠原; 裕矢岸端; 貴哉近藤; 竜也遠藤
Original assignee: 矢崎総業株式会社
Priority date: 2014-05-20
Filing date: 2015-05-14
Publication date: 2015-11-26
Also published as: JP6291347B2; JP2015220159A

Abstract

　端子接続構造（１）は、タブ端子部（７）を有するオス端子（３）と、筒部（１１）内に配置されたバネ接触部（１３）を有するメス端子（５）と、バネ接触部（１３）に設けられた突状の接点部（１７）と、タブ端子部（７）にタブ端子部（７）の挿入・離脱方向に延びているように設けられた摺動突部（１９）とを備え、タブ端子部（７）が前記筒部（１１）内に挿入されときに、バネ接触部（１３）の弾性復元力を接触荷重としてタブ端子部（７）とバネ接触部（１３）とが電気的に接続されるとともに、接点部（１７）が摺動突部（１９）に接するように構成されている。

Description

端子接続構造

　本発明は、バネ接触部の弾性復元力を接触荷重としてタブ端子部とバネ接触部とが電気的に接続される接続端子構造に関する。

　従来例として、図７で示すような接続端子構造３０１が知られている。

　従来例の接続端子構造３０１は、筒状の嵌合部３０３内に舌片状のバネ接点３０５が形成されたメス端子３０７と、メス端子３０７の嵌合部３０３内に挿入されてバネ接点３０５に接触されるタブ部３０９を有するオス端子３１１とを備える。

　バネ接点３０５は、板状部材を折り返すことによって形成され、嵌合部３０３内の底部に摺動しながらタブ部３０９が抜き挿しされるときに弾性変形するように構成されている。

　なお、従来例の端子接続構造に係る技術に関する文献として、特許文献１を掲げることができる。

特開２００３－４５５３６号公報(JP 2003-045536 A)

　従来例の接続端子構造３０１では、メス端子３０７にオス端子３１１を嵌合しているときに、図８で示すように、バネ接点３０５の接点部３１３が、フラットなタブ部３０９に接触する。このため、微摺動現象（オス端子３１１がメス端子３０７に対してごくわずかに移動することによる摺動現象）が発生すると、接点部３１３が僅かに削れ、その場に削れによって発生した酸化磨耗粉３１５が介在するようになる。

　接点部３１３のところに発生した酸化磨耗粉３１５は、微摺動の回収が増す毎に増え、バネ接点３０５とタブ部３０９との間に挟まるようになる。これによって、お互いが接続されたメス端子３０７とオス端子３１１との間の電気抵抗が上昇し、たとえば自動車の電気回路に悪影響を及ぼすおそれがあるという問題がある。

　本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、オス端子のタブ端子部がメス端子の筒部内に挿入されメス端子のバネ接触部の弾性復元力を接触荷重としてタブ端子部とバネ接触部とが電気的に接続される端子接続構造において、酸化磨耗粉が増えても、この酸化磨耗粉がバネ接点の接点部とタブ部との間に介在し難く、お互いが接続されたメス端子とオス端子との間の電気抵抗が上昇することを抑制することができる接続端子構造を提供することを目的とする。

　本発明の第１の態様に係る端子接続構造は、タブ端子部を有するオス端子と、筒部と筒部内に配置されたバネ接触部とを有するメス端子と、バネ接触部に設けられた突状の接点部と、タブ端子部にタブ端子部の挿入・離脱方向に延びているように設けられた１本またはそれ以上の摺動突部とを備え、タブ端子部が筒部内に挿入されたときに、バネ接触部の弾性復元力を接触荷重としてタブ端子部とバネ接触部とが電気的に接続されるとともに、接点部が摺動突部に接するように構成されている。

　摺動突部は、１本設けられていてもよい。

　摺動突部は、２本設けられていてもよい。この場合、タブ端子部が筒部内に挿入されたときに、接点部の一方の側部が一方の摺動突部に接し、接点部の他方の側部が他方の摺動突部に接するように構成されていればよい。

　本発明の第２の態様に係る端子接続構造は、タブ端子部を有するオス端子と、筒部と筒部内に配置されたバネ接触部とを有するメス端子と、タブ端子部に設けられた突状の接点部と、バネ接触部にタブ端子部の挿入・離脱方向に延びているように設けられた１本またはそれ以上の摺動突部とを備え、タブ端子部が筒部内に挿入されたときに、バネ接触部の弾性復元力を接触荷重としてタブ端子部とバネ接触部とが電気的に接続されるとともに接点部が摺動突部に接するように構成されている。

　本発明の各態様によれば、オス端子のタブ端子部がメス端子の筒部内に挿入されメス端子のバネ接触部の弾性復元力を接触荷重としてタブ端子部とバネ接触部とが電気的に接続される端子接続構造において、酸化磨耗粉が増えても、この酸化磨耗粉がバネ接点の接点部とタブ部との間に介在し難く、お互いが接続されたメス端子とオス端子との間の電気抵抗が上昇することを抑制することができる接続端子構造を提供することができるという効果を奏する。

図１は、実施形態に係る端子接続構造の概略構成を示す図である。図２は、図１におけるII部のII-II矢視図である。図３（ａ）は実施形態に係る端子接続構造のオス端子の平面図であり、図３（ｂ）は実施形態に係る端子接続構造のメス端子の平面図である。図４は、実施形態の変形例に係る端子接続構造の概略構成を示す図である。図５は、図４におけるV部のV-V矢視図である。図６（ａ）は実施形態の変形例に係る端子接続構造のオス端子の平面図であり、図６（ｂ）は実施形態の変形例に係る端子接続構造のメス端子の平面図である。図７は、従来例の端子接続構造を示す図である。図８は、図７におけるVIII部のVIII-VIII矢視図である。

　実施形態に係る端子接続構造１は、図１で示すように、オス端子３とメス端子５とを備える。

　オス端子３は、図３（ａ）に示すように、タブ端子部７と電線圧着部９とを備える。オス端子３は、所定形状に形成された導電性の板材を折り曲げ加工やプレス加工をすることで形成されている。オス端子３の表面にはメッキが施されている場合がある。電線圧着部９には電線（不図示）が接続される。

　メス端子５は、図３（ｂ）に示すように、筒部１１と、筒部１１から延設され筒部１１内に配置されたバネ接触部１３と、電線接続部１５とを備える。メス端子５も、所定形状に形成された導電性の板材を折り曲げ加工やプレス加工をすることで形成されている。メス端子５の表面にもメッキが施されている場合がある。電線接続部１５には、電線（不図示）が接続される。

　タブ端子部７が筒部１１内に挿入されることにより、バネ接触部１３の弾性復元力を接触荷重として、タブ端子部７とバネ接触部１３とがお互いに電気的に接続される。

　メス端子５のバネ接触部１３には、突状の接点部１７が設けられている。オス端子３のタブ端子部７には、図３（ａ）等に示すように、タブ端子部７の挿入・離脱方向（図１、図３（ａ）の左右方向）に細長く延びている摺動突部１９が設けられている。

　そして、タブ端子部７を筒部１１内に挿入しているとき、タブ端子部７を筒部１１内に挿入し終えたとき、また、筒部１１内に挿入されているタブ端子部７を筒部１１から抜いて離脱させるときに、微摺動減少によって発生した酸化磨耗粉３１によるオス端子３とメス端子５との間の電気抵抗が上昇することを抑制するために、接点部１７が摺動突部１９に接するように構成されている。

　端子接続構造１では、接点部１７は、メス端子５に１つ設けられており、摺動突部１９は、オス端子３に２本設けられている。

　そして、接点部１７の一方の側部が、各摺動突部１９のうちの一方の摺動突部１９に接し、接点部１７の他方の側部が、各摺動突部１９のうちの他方の摺動ガイド突１９部に接するように構成されている。

　ここで、説明の便宜のために、タブ端子部７の挿入・離脱方向を前後方向とし、前後方向に対して直交する所定の一方向を幅方向とし、前後方向と幅方向とに対して直交する方向を高さ方向とする。

　オス端子３とメス端子５とがお互い接続する直前の状態（初期状態；離脱状態）では、タブ端子部７は、前後方向に延びている。筒部１１は、例えば、四角柱状に形成されており、中心軸が前後方向に延びている。筒部１１は、電線接続部１５よりも後側に位置している。オス端子３は、メス端子５よりも後側に位置している。タブ端子部７は、電線圧着部９よりも、前側に位置している。メス端子５の筒部１１の中心軸とオス端子３のタブ端子部７の中心軸とが、お互いにほぼ一致している。

　上記初期状態において、メス端子５に対してオス端子３を相対的に前側に移動すると、タブ端子部７が筒部１１に挿入され、接点部１７と摺動突部１９との係合（当接）がなされ続け、オス端子３がメス端子５に接続される。

　オス端子３がメス端子５に接続されている状態（図１で示す接続状態）から、メス端子５に対してオス端子３を相対的に後側に移動するときも、接点部１７と摺動突部１９との係合がなされ続け、この後、タブ端子部７が筒部１１から抜かれ、オス端子３がメス端子５から離脱し上記初期状態に戻るようになっている。

　なお、上記接続状態では、図１で示すように、メス端子５の接点部１７が、オス端子３の摺動突部１９の前端部に接している。

　実施形態に係る端子接続構造１では、摺動突部１９が、前後方向に延びた細長いストレートな２本の突壁２５で構成されている。２本の突壁２５は、幅方向で所定の僅かな距離だけ離れ、お互いが平行になっている。

　バネ接触部１３は、板状であって片持ち梁状に形成されている。片持ち梁状のバネ接触部１３は、筒部１１の内部で前後方向に延びているとともに、板状のバネ接触部１３の厚さ方向が高さ方向と概ね一致している。接点部１７を板状のバネ接触部１３の厚さ方向から見ると、接点部１７は、円形状に形成されており、バネ接触部１３の前後方向と幅方向の中間部に位置している。接点部１７は、タブ端子部７が挿入される側に突出している。

　摺動突部１９を構成している突壁２５は、タブ端子部７の高さ方向の一方の面で、タブ端子部７の平面状になっている部位から所定の高さだけ突出している。摺動突部１９も前後方向に長く延びており、摺動突部１９の前後方向の寸法はタブ端子部７の前後方向の寸法よりも大きくなっている。１本の摺動突部１９の幅方向の寸法はタブ端子部７の幅方向の寸法よりも小さくなっている。高さ方向から見ると、２本の摺動突部１９はタブ端子部７の前後方向と幅方向のほぼ中央部でタブ端子部７の内側に位置している。

　また、オス端子３をメス端子５に設置し終えた状態では、幅方向において、接点部１７の中心と、２本の突壁２５（摺動突部１９）の中心（重心）とはお互いに一致しており、２本の突壁２５の外形寸法は、接点部１７の直径とほぼ等しくなっている（図２参照）。

　タブ端子部７は、例えば、１枚のフラットな板状に形成されていて所定の幅と高さ（厚さ）で前後方向に細長く延びているが、タブ端子部７が例えば筒状に形成されていてもよい。

　タブ端子部７を筒部１１に挿入しつつオス端子３をメス端子５に接続している途中の状態、および、タブ端子部７を筒部１１に挿入し終えてオス端子３がメス端子５に接続し終えた状態では、タブ端子部７は、バネ接触部１３とこのバネ接触部１３に対向している筒部１１の壁部との間に入り、この筒部１１の壁部とバネ接触部１３とにより上下方向で挟まれるようになっている。すなわち、バネ接触部１３の弾性復元力による接触荷重によって、タブ端子部７が挟まれ、接点部１７に摺動突部１９が付勢力をもって当接し、オス端子３がメス端子５に接続されるようになっている。

　次に、オス端子３のメス端子５への接続動作について説明する。

　上記初期状態で、オス端子３をメス端子５に対して相対的に前側に移動し、タブ端子部７を筒部１１内に挿入すると、タブ端子部７が筒部１１内に入り始め、接点部１７が一対の摺動突部１９の長手方向の一方の端部（後方の端部）に当接する。

　この当接をしている状態でタブ端子部７を筒部１１内にさらに挿入すると、メス端子５の接点部１７が、幅方向で一対の摺動突部１９の間に入るようにして一対の摺動突部１９に当接した状態を保ったまま、摺動突部１９に対して摺動し、メス端子５の接点部１７が一対の摺動突部１９の長手方向の他方の端部（前方の端部）に当接し、オス端子３がメス端子５に接続される。

　一方、接続状態で、オス端子３をメス端子５に対して相対的に後側に移動し、タブ端子部７を筒部１１内から抜くことで、メス端子５の接点部１７が一対の摺動突部１９に当接した状態を保ったまま摺動し、この後、タブ端子部７が筒部１１から抜けて、オス端子３がメス端子５から離脱される。

　実施形態に係る端子接続構造１によれば、バネ接触部１３に突状の接点部１７が設けられており、接点部１７がタブ端子部７の細長い摺動突部１９に接するように構成されているので、微摺動によって酸化磨耗粉３１が増えても、メス端子５とオス端子３とがお互いが接続されたときに、図２で示すように、酸化磨耗粉３１が接点部１７と摺動突部１９との間に介在しにくくなっており、メス端子５とオス端子３との電気抵抗が増えることなく、自動車の電気回路に悪影響を及ぼすおそれが無くなる。

　また、実施形態に係る端子接続構造１によれば、摺動突部１９が２本設けられており、１つの接点部１７の一方の側部が、各摺動突部１９のうちの一方の摺動突部１９に接し、１つの接点部１７の他方の側部が、各摺動突部１９のうちの他方の摺動突部１９に接するように構成されているので、２本の摺動突部１９で挟まれることで、摺動突部１９に接点部１７が安定した状態で接触する。

　実施形態に係る端子接続構造１では、オス端子３に摺動突部１９が２本設けられているとしたが、図４、６（ａ）、６（ｂ）に示す実施形態の変形例に係る端子接続構造１Ａのように、オス端子３Ａに摺動突部１９を１本だけ設けた構成であってもよい。

　すなわち、変形例に係る端子接続構造１Ａのように、オス端子３Ａに摺動突部１９を１本だけ設け、１つの接点部１７の幅方向の頂上部が、摺動突部１９の幅方向の頂上部に接するように構成されていてもよい。

　なお、図５では、接点部１７の幅方向の寸法が、摺動突部１９の幅方向の寸法よりも大きくなっている。

　変形例に係る端子接続構造１Ａのように、１本の摺動突部１９に１つの接点部１７が接するように構成されていても、図５で示すように、酸化磨耗粉３１が接点部１７と摺動突部１９との間に介在しにくくなる。

　さらに、実施形態に係る端子接続構造１および変形例に係る端子接続構造１Ａでは、メス端子５のバネ接触部１３に接点部１７が設けられており、オス端子３のタブ端子部７に摺動突部１９が設けられているが、逆に、メス端子のバネ接触部に摺動突部が設けられており、オス端子のタブ端子部に接点部が設けられていてもよい。

　すなわち、端子接続構造は、タブ端子部を有するオス端子と、筒部と筒部内に配置されたバネ接触部とを有するメス端子と、タブ端子部に設けられた突状の接点部と、バネ接触部にタブ端子部の挿入・離脱方向に延びているように設けられた摺動突部とを備え、タブ端子部が筒部内に挿入されたときに、バネ接触部の弾性復元力を接触荷重としてタブ端子部とバネ接触部とが電気的に接続されるとともに、接点部が摺動突部に接するように構成されていてもよい。

Claims

　端子接続構造であって、
　タブ端子部を有するオス端子と、
　筒部と前記筒部内に配置されたバネ接触部とを有するメス端子と、
　前記バネ接触部に設けられた突状の接点部と、
　前記タブ端子部に、前記タブ端子部の挿入・離脱方向に延びているように設けられた１本またはそれ以上の摺動突部と
を備え、
　前記タブ端子部が前記筒部内に挿入されたときに、前記バネ接触部の弾性復元力を接触荷重として前記タブ端子部と前記バネ接触部とが電気的に接続されるとともに、前記接点部が前記摺動突部に接するように構成されている
ことを特徴とする端子接続構造。
　請求項１に記載の端子接続構造であって、
　前記摺動突部は、１本設けられていることを特徴とする端子接続構造。
　請求項１に記載の端子接続構造であって、
　前記摺動突部は、２本設けられており、
　前記タブ端子部が前記筒部内に挿入されたときに、前記接点部の一方の側部が一方の前記摺動突部に接し、前記接点部の他方の側部が他方の前記摺動突部に接するように構成されている
ことを特徴とする端子接続構造。
　端子接続構造であって、
　タブ端子部を有するオス端子と、
　筒部と前記筒部内に配置されたバネ接触部とを有するメス端子と、
　前記タブ端子部に設けられた突状の接点部と、
　前記バネ接触部に、前記タブ端子部の挿入・離脱方向に延びているように設けられた１本またはそれ以上の摺動突部と
を備え、
　前記タブ端子部が前記筒部内に挿入されたときに、前記バネ接触部の弾性復元力を接触荷重として前記タブ端子部と前記バネ接触部とが電気的に接続されるとともに、前記接点部が前記摺動突部に接するように構成されている
ことを特徴とする端子接続構造。