[go: up one dir, main page]

WO2012043304A1 - フレキシブル太陽電池モジュールの製造方法 - Google Patents

フレキシブル太陽電池モジュールの製造方法 Download PDF

Info

Publication number
WO2012043304A1
WO2012043304A1 PCT/JP2011/071378 JP2011071378W WO2012043304A1 WO 2012043304 A1 WO2012043304 A1 WO 2012043304A1 JP 2011071378 W JP2011071378 W JP 2011071378W WO 2012043304 A1 WO2012043304 A1 WO 2012043304A1
Authority
WO
WIPO (PCT)
Prior art keywords
solar cell
sheet
resin
flexible
cell module
Prior art date
Application number
PCT/JP2011/071378
Other languages
English (en)
French (fr)
Inventor
清巳 上ノ町
飛鳥 政宏
平池 宏至
高弘 野村
嘉謨 郭
澤田 貴彦
Original Assignee
積水化学工業株式会社
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 積水化学工業株式会社 filed Critical 積水化学工業株式会社
Priority to JP2011540243A priority Critical patent/JPWO2012043304A1/ja
Priority to US13/821,605 priority patent/US20130203203A1/en
Publication of WO2012043304A1 publication Critical patent/WO2012043304A1/ja

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H10SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10FINORGANIC SEMICONDUCTOR DEVICES SENSITIVE TO INFRARED RADIATION, LIGHT, ELECTROMAGNETIC RADIATION OF SHORTER WAVELENGTH OR CORPUSCULAR RADIATION
    • H10F77/00Constructional details of devices covered by this subclass
    • H10F77/50Encapsulations or containers
    • HELECTRICITY
    • H10SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10FINORGANIC SEMICONDUCTOR DEVICES SENSITIVE TO INFRARED RADIATION, LIGHT, ELECTROMAGNETIC RADIATION OF SHORTER WAVELENGTH OR CORPUSCULAR RADIATION
    • H10F19/00Integrated devices, or assemblies of multiple devices, comprising at least one photovoltaic cell covered by group H10F10/00, e.g. photovoltaic modules
    • H10F19/80Encapsulations or containers for integrated devices, or assemblies of multiple devices, having photovoltaic cells
    • H10F19/804Materials of encapsulations
    • HELECTRICITY
    • H10SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10FINORGANIC SEMICONDUCTOR DEVICES SENSITIVE TO INFRARED RADIATION, LIGHT, ELECTROMAGNETIC RADIATION OF SHORTER WAVELENGTH OR CORPUSCULAR RADIATION
    • H10F77/00Constructional details of devices covered by this subclass
    • H10F77/10Semiconductor bodies
    • H10F77/16Material structures, e.g. crystalline structures, film structures or crystal plane orientations
    • H10F77/169Thin semiconductor films on metallic or insulating substrates
    • H10F77/1698Thin semiconductor films on metallic or insulating substrates the metallic or insulating substrates being flexible
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E10/00Energy generation through renewable energy sources
    • Y02E10/50Photovoltaic [PV] energy

Definitions

  • the laminated sheet C is supplied between a pair of rolls D and D heated to a predetermined temperature, and heated while pressing the laminated sheet C in the thickness direction thereof, thereby sealing the solar cell encapsulating sheets B and B.
  • the flexible solar cell modules F are continuously manufactured by sealing and integrating the solar cell elements A with the solar cell sealing sheets B and B.
  • the solar cell encapsulating sheets B and B are overlapped with each other via the solar cell element A to form the laminated sheet C, and at the same time, heated while pressing the laminated sheet C in the thickness direction. May be.

Landscapes

  • Photovoltaic Devices (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Microelectronics & Electronic Packaging (AREA)
  • Laminated Bodies (AREA)
  • Manufacture Of Macromolecular Shaped Articles (AREA)
  • Adhesive Tapes (AREA)
  • Adhesives Or Adhesive Processes (AREA)

Abstract

本発明は、架橋工程を必要とすることなく太陽電池素子を連続的に封止し、しわやカールが発生せず、太陽電池素子と太陽電池封止シートとの接着性に優れたフレキシブル太陽電池モジュールを、ロールツーロール法で好適に製造することができる、フレキシブル太陽電池モジュールの製造方法を提供することを目的とする。 本発明は、太陽電池封止シートを、フレキシブル基材上に光電変換層が配置された太陽電池素子の少なくとも受光面上に、一対の熱ロールを用いて狭窄することにより熱圧着する工程を有し、上記太陽電池封止シートは、フッ素系樹脂シート上にシラン変性ポリオレフィン樹脂からなる粘着剤層を有するフレキシブル太陽電池モジュールの製造方法。

Description

フレキシブル太陽電池モジュールの製造方法
本発明は、架橋工程を必要とすることなく太陽電池素子を連続的に封止し、しわやカールが発生せず、太陽電池素子と太陽電池封止シートとの接着性に優れたフレキシブル太陽電池モジュールを高い効率で製造できる、フレキシブル太陽電池モジュールの製造方法に関する。
太陽電池として、ガラスを基材とするリジットな太陽電池モジュールと、ポリイミドやポリエステル系の耐熱高分子材料やステンレス薄膜を基材とするフレキシブルな太陽電池モジュールとが知られている。近年、薄型化や軽量化による運搬、施工の容易さや、衝撃に強い点から、フレキシブルな太陽電池モジュールが注目されるようになってきている。
このようなフレキシブルな太陽電池モジュールは、フレキシブル基材上に、光が照射されると電流を生じる機能を有するシリコン半導体や化合物半導体等からなる光電変換層を薄膜状に積層したフレキシブル太陽電池素子の上下面を、太陽電池封止シートを積層して封止したフレキシブル太陽電池モジュールを有する。
上記太陽電池封止シートは、外部からの衝撃を防止したり、太陽電池素子の腐食を防止したりするためのものである。上記太陽電池封止シートは、透明シート上に粘着剤層が形成されたものであり、上記太陽電池素子を封止するための上記粘着剤層としては、従来よりエチレン-酢酸ビニル(EVA)樹脂が使用されていた(例えば、特許文献1を参照のこと)。
しかしながら、上記EVA系樹脂を使用する場合、架橋工程のために、製造時間が長くなったり、酸を発生したりするといった問題があった。このため、上記太陽電池封止シートの上記粘着剤層として、シラン変性オレフィン樹脂等の非EVA系樹脂の使用が検討されている(例えば、特許文献2を参照のこと)。
上記フレキシブル太陽電池モジュールの製造方法としては、フレキシブル太陽電池素子と太陽電池封止シートとを予め所望の形状に切断した上で積層し、これらを静止状態にて真空ラミネートによって積層一体化する方法が従来から行われている。このような真空ラミネート法では、接着工程に時間がかかり、太陽電池モジュールの製造効率が低いといった問題があった。
上記フレキシブル太陽電池モジュールの製造方法として、量産化に優れる点で、ロールツーロール法が検討されている(例えば、特許文献3を参照のこと)。
ロールツーロール法は、フィルム状の太陽電池封止シートを巻回させたロールを使用し、該ロールから巻き出した太陽電池封止シートを、一対のロールを用いて狭窄することにより、太陽電池素子に熱圧着して封止を行い、連続的にフレキシブル太陽電池モジュールを製造する方法である。
このようなロールツーロール法によれば、極めて高い効率で連続的にフレキシブル太陽電池モジュールを製造することが期待できる。
しかしながら、従来の太陽電池封止シートを用いて、ロールツーロール法により、フレキシブル太陽電池素子を封止して、フレキシブル太陽電池モジュールを製造する場合、架橋工程が必要となったり、また、上記フレキシブル太陽電池素子と上記太陽電池封止シートとをロールで熱圧着した際に、しわやカールが発生して極端に歩留まりが低下したり、上記フレキシブル太陽電池素子と上記太陽電池封止シートとの接着性が不充分となったりする等の問題があった。
従って、ロールツーロール法の高い量産性を充分発揮しつつ、しわやカールの発生がなく、フレキシブル太陽電池素子を連続して好適に封止できる方法が求められていた。
特開平7-297439号公報 特開2004-214641号公報 特開2000-294815号公報
本発明は、上記現状に鑑みて、架橋工程を必要とすることなく太陽電池素子を連続的に封止し、しわやカールが発生せず、太陽電池素子と太陽電池封止シートとの接着性に優れたフレキシブル太陽電池モジュールを高い効率で製造できる、フレキシブル太陽電池モジュールの製造方法を提供することを目的とする。
本発明は、太陽電池封止シートを、フレキシブル基材上に光電変換層が配置された太陽電池素子の少なくとも受光面上に、一対の熱ロールを用いて狭窄することにより熱圧着する工程を有し、上記太陽電池封止シートは、フッ素系樹脂シート上にシラン変性ポリオレフィン樹脂からなる粘着剤層を有することを特徴とするフレキシブル太陽電池モジュールの製造方法である。
以下に、本発明を詳述する。
本発明は、特定の成分からなる粘着剤層とフッ素系樹脂シートとを有する太陽電池封止シートを用いて、太陽電池素子を封止することにより、しわやカールの発生がなく、上記太陽電池封止シートと太陽電池素子との接着性に優れたフレキシブル太陽電池モジュールを、ロールツーロール法で連続して製造することができたものである。
即ち、本発明者らは、フッ素系樹脂シート上にエチレン性不飽和シラン化合物をグラフト重合させたシラン変性ポリオレフィン樹脂からなる粘着剤層が形成された太陽電池封止シートで、太陽電池素子を封止することにより、架橋工程を必要とせず、かつ、比較的低温で短時間に熱圧着でき、ロールツーロール法で太陽電池素子を連続して封止できることを見出し、本発明を完成させるに至った。
本発明のフレキシブル太陽電池モジュールの製造方法は、太陽電池封止シートを、フレキシブル基材上に光電変換層が配置された太陽電池素子の少なくとも受光面上に、一対の熱ロールを用いて狭窄することにより熱圧着する工程を有する。
上記太陽電池封止シートは、フッ素系樹脂シート上にシラン変性ポリオレフィン樹脂からなる粘着剤層を有する。
本発明では、このような特定の樹脂からなる粘着剤層を有する太陽電池封止シートを使用することにより、ロールツーロール法でフレキシブル太陽電池モジュールを好適に製造することができるのである。
上記シラン変性ポリオレフィン樹脂は、ポリオレフィンに、ラジカル発生剤の存在下で、エチレン性不飽和シラン化合物をグラフト重合することによって得られた樹脂である。
ポリオレフィンにエチレン性不飽和シラン化合物をグラフト重合することによって、ポリオレフィンにアルコキシシリル基を導入した樹脂からなる粘着剤層とすることにより、上記粘着剤層の太陽電池素子に対する接着力を向上させたり、シラン化合物同士の架橋反応により太陽電池封止シートの耐久性を向上させたりすることができる。
上記ポリオレフィンは、示差走査熱量分析により測定した吸熱曲線の最大ピーク温度(Tm)が70℃以上、125℃未満であることが好ましい。上記最大ピーク温度が70℃未満であると、太陽電池封止シートの耐熱性が低く、屋外での使用に適さないおそれがある。上記最大ピーク温度が125℃以上であると、ラミネート温度が高温となり、フレキシブル太陽電池モジュールの生産性が低下するおそれがある。
本発明において、合成樹脂における示差走査熱量分析による吸熱曲線は、JIS K7121に規定されている測定方法に準拠して測定される。
本発明で使用する、上記示差走査熱量分析により測定した吸熱曲線の最大ピーク温度(Tm)が70℃以上、125℃未満のポリオレフィンは、エチレンとαオレフィンとの共重合体であることが好ましい。
上記αオレフィンとしては、プロピレン、ブテン-1、ヘキセン-1、4-メチル-ペンテン-1、オクテン-1、酢酸ビニル、アクリル酸、メタクリル酸、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステル等を挙げることができる。これらは、単独で用いてもよいし、二種以上を併用してもよい。
上記エチレンとαオレフィンとの共重合体における、エチレンとαオレフィンとの共重合量比は、該共重合体中のαオレフィンの量が5重量%以上、40重量%未満であることが好ましい。上記αオレフィンの量が5重量%未満であると、上記エチレンとαオレフィンとの共重合体の融点が125℃以上となるおそれがある。上記αオレフィンの量が40重量%以上であると、上記エチレンとαオレフィンとの共重合体の融点が70℃未満となるおそれがある。
上記ポリオレフィンにグラフト重合するエチレン性不飽和シラン化合物としては、例えば、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリ(2-メトキシエトキシ)シラン、ビニルトリプロポキシシラン、ビニルトリイソプロポキシシラン、ビニルトリブトキシシラン、ビニルトリペンチロキシシラン、ビニルトリフェノキシシラン、ビニルトリベンジルオキシシラン、ビニルトリメチレンジオキシシラン、ビニルトリエチレンジオキシシラン、ビニルプロピオニルオキシシラン、ビニルトリアセトキシシラン、及び、ビニルトリカルボキシシラン等を挙げることができる。これらは、単独で用いてもよいし、二種以上を併用してもよい。
上記ポリオレフィンにグラフト重合するエチレン性不飽和シラン化合物の量は、ポリオレフィン100重量部に対して、上記エチレン性不飽和シラン化合物が0.1重量部以上、10重量部未満であることが好ましい。上記エチレン性不飽和シラン化合物の量が0.1重量部未満であると、太陽電池素子に対する太陽電池封止シートの接着力が弱くなるおそれがある。10重量部以上であると、シラン化合物による架橋密度が高くなるため、太陽電池封止シート成型時にゲルが発生し、穴が開いたり、太陽電池封止シートが破れたりするおそれがある。
上記グラフト重合の方法は、特に限定されず、従来公知の方法で行うことができる。例えば、上記ポリオレフィン、エチレン性不飽和シラン化合物にラジカル発生剤を加え、ラジカル発生剤の1時間半減期温度以上の温度で混練する方法が挙げられる。上記混練は、一軸又は二軸押出機、ニーダー、バンバリーミキサー等を用いて行うことができる。
上記グラフト重合の反応温度は、上記ポリオレフィンの融点以上、上記ポリオレフィンの分解温度以下、かつ、ラジカル発生剤の1時間半減期温度以上の温度であればよく、通常は100~200℃で実施される。
上記グラフト重合において用いるラジカル発生剤としては、グラフト重合の反応温度において、ラジカルを発生するものが好ましく、例えば、ジベンゾイルパーオキサイド、t-ブチルパーオキシベンゾエート、ジクミルパーオキサイド、メチルエチルケトンパーオキサイド、アゾビスイソブチロニトリル等を挙げることができる。
上記ラジカル発生剤の添加量は、エチレン性不飽和シラン化合物100重量部に対して、10重量部以上、100重量部未満が好ましい。上記ラジカル発生剤の添加量が10重量部未満では、グラフト反応量が不足して太陽電池素子に対する太陽電池封止シートの接着力が弱くなるおそれがある。上記ラジカル発生剤の添加量が100重量部以上であると、ラジカルによる、ポリオレフィンの架橋反応が増加し、太陽電池封止シート成型時にゲルが発生し、穴が開いたり、太陽電池封止シートが破れたりするおそれがある。
上記シラン変性ポリオレフィン樹脂は、100℃での粘弾性貯蔵弾性率が1×10Pa以上、5×10Pa以下であることが好ましい。上記シラン変性ポリオレフィン樹脂の100℃での粘弾性貯蔵弾性率が1×10Pa未満であると、上記太陽電池封止シートによって太陽電池素子を封止してフレキシブル太陽電池モジュールを製造する際に、上記太陽電池封止シートが押圧力によって大きく流動して、上記太陽電池封止シートの厚みの不均一化が大きくなることがある。上記シラン変性ポリオレフィン樹脂の100℃での粘弾性貯蔵弾性率が5×10Paを超えると、太陽電池封止シートの太陽電池素子に対する接着性が低下することがある。上記シラン変性ポリオレフィン樹脂の100℃での粘弾性貯蔵弾性率のより好ましい下限は1×10Pa、より好ましい上限は1×10Paである。
上記シラン変性ポリオレフィン樹脂の100℃での粘弾性貯蔵弾性率は、シラン変性ポリオレフィン樹脂中のαオレフィン含有量とシラン変性量とによって調節できる。αオレフィン含有量が高いものや、シラン変性量が少ないものは、100℃での粘弾性貯蔵弾性率が低く、αオレフィン含有量が低いものや、シラン変性量が高いものは、100℃での粘弾性貯蔵弾性率が高い。
上記シラン変性ポリオレフィン樹脂は、30℃での粘弾性貯蔵弾性率が1×10Pa以上、2×10Pa以下であることが好ましい。上記シラン変性ポリオレフィン樹脂の30℃での粘弾性貯蔵弾性率が1×10Pa未満であると、太陽電池封止シートが室温にて粘着性を発現して上記太陽電池封止シートの取扱性が低下することがある。上記シラン変性ポリオレフィン樹脂の30℃での粘弾性貯蔵弾性率が2×10Paを超えると、太陽電池封止シートの柔軟性が低下して取扱性が低下したり、太陽電池素子を上記太陽電池封止シートによって封止してフレキシブル太陽電池モジュールを製造する際に、上記太陽電池封止シートを急激に加熱する必要が生じたりするおそれがある。上記シラン変性ポリオレフィン樹脂の100℃での粘弾性貯蔵弾性率のより好ましい上限は1.5×10Paである。
なお、上記シラン変性ポリオレフィン樹脂の粘弾性貯蔵弾性率は、JIS K6394に準拠した動的性質試験方法によって測定された値をいう。
上記シラン変性ポリオレフィン樹脂は、示差走査熱量分析により測定した吸熱曲線の最大ピーク温度(Tm)が80~125℃であることが好ましい。
上記吸熱曲線の最大ピーク温度(Tm)が80℃より低いと、太陽電池封止シートの耐熱性が低下するおそれがある。上記吸熱曲線の最大ピーク温度(Tm)が125℃より高いと、封止工程における太陽電池封止シートの加熱時間が長くなって、フレキシブル太陽電池モジュールの生産性が低下したり、又は、太陽電池の封止が不充分となったりするおそれがある。
上記吸熱曲線の最大ピーク温度(Tm)は、85~120℃であることがより好ましい。
なお、上記示差走査熱量分析により測定した吸熱曲線の最大ピーク温度(Tm)は、JIS K7121に規定されている測定方法に準拠して測定することができる。
上記シラン変性ポリオレフィン樹脂は、メルトフローレイト(MFR)が0.5g/10分~29g/10分であることが好ましい。上記メルトフローレイトが0.5g/10分未満であると、太陽電池封止シートの製造時に該封止シートに歪が残り、フレキシブル太陽電池モジュール製造後に該モジュールがカールするおそれがある。29g/10分を超えると、上記太陽電池封止シート製造時にドローダウンしやすくなり均一な厚みのシートを製造することが難しく、フレキシブル太陽電池モジュール製造後に該モジュールがカールしたり、太陽電池封止シートにピンホール等を生じやすくなり、フレキシブル太陽電池モジュール全体の絶縁性を損なったりするおそれがある。
上記メルトフローレイトは、2g/10分~10g/10分であることがより好ましい。
なお、上記シラン変性ポリオレフィン樹脂のメルトフローレイトは、ポリエチレン系樹脂のメルトフローレイトの測定方法であるASTM D1238に準拠して荷重2.16kg荷重にて測定された値をいう。
上記シラン変性ポリオレフィン樹脂は、市販品のものであってもよい。上記シラン変性ポリオレフィン樹脂の市販品としては、例えば、三菱化学社製のリンクロン等を挙げることができる。
上記シラン変性ポリオレフィン樹脂として、上記シラン変性ポリオレフィン樹脂に、シラン変性していないポリオレフィン樹脂を混合した樹脂を用いてもよい。
例えば、上記の市販品のシラン変性ポリオレフィン樹脂に、シラン変性していないポリオレフィン樹脂を混合して、上記Tm、MFR、及び、貯蔵弾性率を上述の好ましい範囲内に調節したものを用いることができる。
上記シラン変性していないポリオレフィン樹脂としては、エチレンとαオレフィンとの共重合体であることが好ましい。上記エチレンとαオレフィンとの共重合体としては、上述したエチレンとαオレフィンとの共重合体と同様のものが挙げられる。
樹脂のブレンド方法は、特に限定されず、例えば、シラン変性ポリオレフィン樹脂ペレットと、上記シラン変性していないポリオレフィン樹脂のペレットをタンブラー等の混合機で混合した後、一軸または二軸押出機に供給して混練する方法や、ニーダー、バンバリーミキサー等で溶融混練したシラン変性ポリオレフィン樹脂に、上記シラン変性していないポリオレフィン樹脂を添加、混練する方法等が挙げられる。
上記シラン変性ポリオレフィン樹脂と上記シラン変性していないポリオレフィン樹脂とを混合した樹脂を用いる場合は、その混合比(シラン変性ポリオレフィン樹脂/シラン変性していないポリオレフィン樹脂)は、重量比で30/70~70/30であることが好ましい。
上記粘着剤層は、その物性を損なわない範囲内において、光安定剤、紫外線吸収剤、熱安定剤等の添加剤を更に含有していてもよい。
上記粘着剤層を製造する方法としては、上記シラン変性ポリオレフィン樹脂と、必要に応じて添加される添加剤とを所定の重量割合にて押出機に供給して溶融、混練し、押出機からシート状に押出して粘着剤層を製造する方法が挙げられる。
上記粘着剤層は、厚みが80~700μmであることが好ましい。上記粘着剤層の厚みが80μm未満であると、フレキシブル太陽電池モジュールの絶縁性を保持できないおそれがある。上記粘着剤層の厚みが700μmを超えると、フレキシブル太陽電池モジュールの難燃性に悪影響を及ぼしたり、フレキシブル太陽電池モジュールの重量が重くなったりするおそれがあるし、経済的にも不利である。上記粘着剤層の厚みは、150~400μmであることがより好ましい。
上記太陽電池封止シートは、フッ素系樹脂シート上に上記粘着剤層が形成されたものである。
上記フッ素系樹脂シートは、透明性、耐熱性及び難燃性に優れるものであれば、特に限定されないが、テトラフルオロエチレン-エチレン共重合体(ETFE)、エチレンクロロトリフルオロエチレン樹脂(ECTFE)、ポリクロロトリフルオロエチレン樹脂(PCTFE)、ポリフッ化ビニリデン樹脂(PVDF)、テトラフロオロエチレン-パーフロオロアルキルビニルエーテル共重合体(FAP)、ポリビニルフルオライド樹脂(PVF)、テトラフロオロエチレン-ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)、フッ化ビニリデン-ヘキサフルオロプロピレン共重合体(PVDF-HFP)、及び、ポリフッ化ビニリデンとポリメタクリル酸メチルとの混合物(PVDF/PMMA)からなる群より選択される少なくとも一種のフッ素系樹脂からなることが好ましい。
なかでも、上記フッ素系樹脂としては、耐熱性及び透明性により優れる点で、ポリフッ化ビニリデン樹脂(PVDF)、テトラフルオロエチレン-エチレン共重合体(ETFE)、ポリビニルフルオライド樹脂(PVF)がより好ましい。
上記フッ素系樹脂シートは、厚みが10~100μmであることが好ましい。上記フッ素系樹脂シートの厚みが10μm未満であると、絶縁性が確保できなかったり、難燃性が損なわれたりするおそれがある。上記フッ素系樹脂シートの厚みが100μmを超えると、フレキシブル太陽電池モジュールの重量が重くなるおそれがあり、経済的に不利である。上記フッ素系樹脂シートの厚みは、15~80μmであることがより好ましい。
上記太陽電池封止シートは、上記フッ素系樹脂シートと上記粘着剤層とを積層一体化することにより製造することができる。上記積層一体化する方法としては、特に限定されず、例えば、上記粘着剤層の一面に上記フッ素系樹脂シートを押出ラミネートして形成する方法や、上記粘着剤層と上記フッ素系樹脂シートとを共押出して形成する方法等が挙げられる。なかでも、共押出工程により同時に製膜加工され積層されることが好ましい。
上記共押出工程における、押出設定温度は、上記フッ素系樹脂及び上記シラン変性ポリオレフィン樹脂の融点より30℃以上高く、かつ、分解温度より30℃以上低い温度であることが好ましい。
このように、上記太陽電池封止シートは、上記粘着剤層と上記フッ素系樹脂シートとが、共押出工程により同時に製膜加工され積層された一体型積層体であることが好ましい。
上記太陽電池封止シートは、表面にエンボス形状を有していることが好ましい。上記太陽電池封止シートは、特に、適用した際に受光面側となる表面に、エンボス形状を有していることが好ましい。より具体的には、フレキシブル太陽電池モジュールを製造した際に、受光面側となる上記太陽電池封止シートのフッ素系樹脂シート面に、エンボス形状を有していることが好ましい。
上記エンボス形状を有することにより、太陽光の反射ロスを低減したり、ギラツキを防止したり、外観を向上させたりすることができる。
上記エンボス形状は、規則的な凹凸形状であっても、ランダムな凹凸形状であってもよい。
上記エンボス形状は、太陽電池素子に貼り合せる前にエンボス賦型しても、太陽電池素子に貼り合わせた後でエンボス賦型しても、又は、太陽電池素子と貼り合せる工程で同時に賦型しても良い。
中でも、太陽電池素子に貼り合せる前にエンボス賦型して形成するのが、エンボスの転写ムラが無く、均一なエンボス形状が得られるので好ましい。
特に、太陽電池封止シートの粘着剤層とフッ素系樹脂シートとを、共押出工程により同時に製膜加工し、冷却ロールにエンボスロールを用いて、溶融樹脂を冷却する際に同時にエンボス賦型したものは、太陽電池素子に貼り合せる工程でエンボス形状が変形することなく、均一なエンボス形状が保てるので、より好ましい。
上記太陽電池素子は、一般に、受光することで電子が発生する光電変換層、発生した電子を取り出す電極層、及び、フレキシブル基材から構成される。
上記太陽電池素子としては、例えば、単結晶シリコン、単結晶ゲルマニウム、多結晶シリコン、微結晶シリコン等の結晶系半導体、アモルファスシリコン等のアモルファス系半導体、GaAs、InP、AlGaAs、Cds、CdTe、CuS、CuInSe、CuInS等の化合物半導体、フタロシアニン、ポリアセチレン等の有機半導体等から形成されたものを挙げることができる。
上記太陽電池素子は、単層又は複層であってもよい。
上記太陽電池素子の厚みは、0.5~10μmであることが好ましい。
上記フレキシブル基材としては、可撓性があり、フレキシブル太陽電池モジュールに使用することができるものであれば、特に限定されず、例えば、ポリイミド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテルスルフォン等の耐熱性樹脂からなる基材を挙げることができる。
上記フレキシブル基材の厚みは、10~80μmであることが好ましい。
上記電極層は、電極材料からなる層である。
上記電極層は、必要に応じて、上記光電変換層上にあってもよいし、上記光電変換層とフレキシブル基材との間にあってもよいし、上記フレキシブル基材面上にあってもよい。
受光面側(表面)の電極層は、透明である必要があるため、上記電極材料としては、金属酸化物等の一般的な透明電極材料であることが好ましい。上記透明電極材料としては、特に限定されないが、ITO又はZnO等が好適に使用される。
透明電極を使用しない場合は、バス電極やそれに付属するフィンガー電極を銀などの金属でパターニングされたものでもよい。
背面側(裏面)の電極層は、透明である必要はないため、一般的な電極材料によって構成されて構わないが、上記電極材料としては、銀が好適に用いられる。
上記太陽電池素子を製造する方法としては、公知の方法であれば、特に限定されず、例えば、上記フレキシブル基材上に上記光電変換層や電極層を配置する公知の方法により形成するとよい。
上記太陽電池素子は、ロール状に巻回された長尺状であってもよいし、矩形状のシート状であってもよい。
本発明のフレキシブル太陽電池モジュールの製造方法は、上記太陽電池素子の少なくとも受光面上に、上記太陽電池封止シートを、一対の熱ロールを用いて狭窄することにより、熱圧着する。
上記太陽電池素子の受光面とは、光を受けることができる面であって、上記フレキシブル基材に対して上記光電変換層が配置された面をいう。
上記一対の熱ロールを用いて狭窄する際の、上記熱ロールの温度は、80~160℃であることが好ましい。80℃未満であると、接着不良を起こすおそれがある。160℃を超えると、熱圧着時にしわを発生しやすくなる。上記熱ロールの温度は90~120℃であることがより好ましい。
上記熱ロールの回転速度は、0.1~10m/分であることが好ましい。0.1m/分未満であると、熱圧着後しわが発生しやすくなるおそれがある。10m/分を超えると、接着不良が起こるおそれがある。上記熱ロールの回転速度は、0.3~5m/分であることがより好ましい。
本発明のフレキシブル太陽電池モジュールの製造方法は、このように、太陽電池封止シートの粘着剤層が、特定の樹脂からなることにより、架橋工程が必要ないため、短時間で熱圧着を行うことができる。また、低温度での熱圧着も可能である。このため、しわやカールを発生することなく、太陽電池素子と太陽電池封止シートとの十分な接着が可能となる。このため、ロールツーロール法を適用して、フレキシブル太陽電池モジュールを効率良く製造することができる。
本発明のフレキシブル太陽電池モジュールの製造方法について、図1を用いて、具体的に説明する。
図1に示すように、太陽電池素子A及び太陽電池封止シートBは、それぞれ長尺状のものであり、ロール状に巻回されている。まず、太陽電池素子A及び太陽電池封止シートBのロールを巻き出し、上記太陽電池素子Aの光電変換層の受光面と、上記太陽電池封止シートBの粘着剤層面とを対向させた状態に配置し、両者を積層させて積層シートCとする。
次いで、上記積層シートCを、所定の温度に加熱された一対のロールD、D間に供給し、積層シートCをその厚み方向に押圧しながら加熱して熱圧着し、太陽電池素子A及び太陽電池封止シートBを接着一体化する。これにより、上記太陽電池素子が上記太陽電池封止シートによって封止され、フレキシブル太陽電池モジュールEを得ることができる。
図2に、本発明のフレキシブル太陽電池モジュールの製造方法において使用する太陽電池素子Aの一例の縦断面模式図を示し、図3に、太陽電池封止シートBの一例の縦断面模式図を示す。図2および図3に示すように、太陽電池素子Aは、フレキシブル基材1上に光電変換層2が配置されたものである。太陽電池封止シートBは、フッ素系樹脂シート4上に粘着剤層3を有する。
更に、本発明の製造方法により得られるフレキシブル太陽電池モジュールの一例の縦断面模式図を図4に示す。
図4に示すように、太陽電池素子Aの光電変換層2が存在する側の面が、粘着剤層3によって封止されることにより、太陽電池素子Aと太陽電池封止シートBが積層一体化され、フレキシブル太陽電池モジュールEが得られる。
本発明のフレキシブル太陽電池モジュールの製造方法ではまた、上述と同様にして、上記太陽電池素子のフレキシブル基材面(裏面)に、上記太陽電池封止シートを、一対の熱ロールを用いて狭窄することにより熱圧着する工程を有していてもよい。
また、上記太陽電池素子のフレキシブル基材面を封止する場合は、光透過性は必要ではないため、上記粘着剤層と不透明なステンレス層等とからなる太陽電池封止シートを用いてもよい。
上記太陽電池素子のフレキシブル基材面上に、上記太陽電池封止シートを熱圧着する工程は、上述した太陽電池素子の受光面上に、上記太陽電池封止シートを熱圧着する工程の前に行ってもよいし、同時に行ってもよく、又は、後に行ってもよい。
上記太陽電池素子のフレキシブル基材も、同様に上記太陽電池封止シートと熱圧着させることによって、上記太陽電池素子がより良好に封止され、長期間に亘って安定的に発電し得るフレキシブル太陽電池モジュールとすることができる。
本発明のフレキシブル太陽電池モジュールの製造方法として、例えば、太陽電池素子の光電変換層(表面)とフレキシブル基材(裏面)とを同時に封止する方法の一例について、図5を用いて説明する。
具体的には、ロール状に巻回されている長尺状の太陽電池素子を用意する一方、ロール状に巻回されている長尺状の太陽電池封止シートを二つ用意する。そして、図5に示すように、長尺状の太陽電池封止シートB、Bをそれぞれ巻き出すと共に、長尺状の太陽電池素子Aを巻き出し、二つの太陽電池封止シートの粘着剤層が互いに対向した状態にして、太陽電池封止シートB、B同士を太陽電池素子Aを介して重ね合わせ、積層シートCとする。そして、積層シートCを所定の温度に加熱された一対のロールD、D間に供給して、積層シートCをその厚み方向に押圧しながら加熱することによって、太陽電池用封止シートB、B同士を接着一体化させて、太陽電池封止シートB、Bによって太陽電池素子Aを封止してフレキシブル太陽電池モジュールFを連続的に製造する。
上記フレキシブル太陽電池モジュールの製造方法において、太陽電池封止シートB、B同士を太陽電池素子Aを介して重ね合わせて積層シートCを形成すると同時に、積層シートCをその厚み方向に押圧しながら加熱してもよい。
また、太陽電池素子Aとして、矩形状のものを用いた場合のフレキシブル太陽電池モジュールの製造要領の一例を図6に示す。
具体的には、ロール状に巻回されている長尺状の太陽電池素子の代わりに、所定の大きさの矩形状のシート状の太陽電池素子Aを用意する。そして、図6に示すように、ロール状に巻回されている長尺状の太陽電池封止シートB、Bをそれぞれ巻き出し、それぞれの接着剤層を対向させた状態にした太陽電池封止シートB、B間に、太陽電池素子Aを所定時間間隔毎に供給し、太陽電池封止シートB、B同士を太陽電池素子Aを介して重ね合わせ、積層シートCとする。そして、積層シートCを所定の温度に加熱された一対のロールD、D間に供給して、積層シートCをその厚み方向に押圧しながら加熱することによって、太陽電池封止シートB、B同士を接着一体化させて、太陽電池封止シートB、Bによって太陽電池素子Aを封止してフレキシブル太陽電池モジュールFを連続的に製造する。
上記フレキシブル太陽電池モジュールの製造方法において、積層シートCの形成と同時に、積層シートCをその厚み方向に押圧しながら加熱してもよい。
上記太陽電池素子の上記光電変換層(表面)と上記フレキシブル基材(裏面)とを封止して得られたフレキシブル太陽電池モジュールの一例の縦断面模式図を図7に示す。
このように、本発明のフレキシブル太陽電池モジュールの製造方法は、特定の構成からなる太陽電池封止シートを用いて、太陽電池素子を封止することを特徴とするものである。
このため、しわやカールが発生せず、太陽電池素子と太陽電池封止シートとの接着性に優れたフレキシブル太陽電池モジュールをロールツーロール法で好適に製造することができる。
本発明のフレキシブル太陽電池モジュールの製造方法は、上述の構成からなるものであるため、太陽電池モジュールの製造において、架橋工程を必要とすることなく、太陽電池素子を連続的に封止し、しわやカールが発生せず、太陽電池素子と太陽電池封止シートとの接着性に優れたフレキシブル太陽電池モジュールを、ロールツーロール法で好適に製造することができる。
本発明のフレキシブル太陽電池モジュールの製造方法における製造要領の一例を示した模式図である。 本発明のフレキシブル太陽電池モジュールの製造方法において使用する太陽電池素子の一例を示した縦断面模式図である。 本発明のフレキシブル太陽電池モジュールの製造方法において使用する太陽電池封止シートの一例を示した縦断面模式図である。 本発明のフレキシブル太陽電池モジュールの製造方法により得られるフレキシブル太陽電池モジュールの一例を示した縦断面模式図である。 本発明のフレキシブル太陽電池モジュールの製造方法における製造要領の一例を示した模式図である。 本発明のフレキシブル太陽電池モジュールの製造方法における製造要領の一例を示した模式図である。 本発明のフレキシブル太陽電池モジュールの製造方法により得られるフレキシブル太陽電池モジュールの一例を示した縦断面模式図である。 比較例のフレキシブル太陽電池モジュールの製造方法における製造要領の一例を示した模式図である。
以下に実施例を掲げて本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例のみに限定されるものではない。
(実施例1~3)
表1に示した所定量のαオレフィン成分を含有するシラン変性ポリオレフィン樹脂(A)100重量部を第一押出機に供給して、230℃にて溶融混練した。一方で、表1に示したフッ素系樹脂を第二押出機に供給して、230℃にて溶融混練した。そして、第一押出機と第二押出機とを共に接続させている合流ダイに、溶融した上記シラン変性ポリオレフィン樹脂(A)と上記フッ素系樹脂とを供給して合流させ、合流ダイに接続させているTダイからシート状に押出して、厚み0.3mmの粘着剤層と、厚み0.03mmのフッ素系樹脂シートとが積層一体化されてなる長尺状の一定幅を有する太陽電池封止シートを得た。
なお、シラン変性ポリオレフィン樹脂(A)のシラン変性量、メルトフローレイト(MFR)、示差走査熱量分析により測定した吸熱曲線の最大ピーク温度(Tm)、並びに、30℃及び100℃での粘弾性貯蔵弾性率を表1に示した。
次いで、上記で得られた太陽電池封止シートを用いて、以下の要領でフレキシブル太陽電池モジュールを作製した。
先ず、図1に示したように、可撓性を有するポリイミドフィルムからなるフレキシブル基材上に、薄膜状のアモルファスシリコンからなる光電変換層が形成されてなり、且つ、ロール状に巻回されてなる太陽電池Aと、上記で得られた太陽電池封止シートがロール状に巻回された太陽電池封止シートB’を用意した。
次に、図1に示したように、太陽電池素子A及び太陽電池封止シートB’を巻き出し、太陽電池素子Aの光電変換層上に太陽電池封止シートB’を、その粘着剤層が上記光電変換層に対向した状態となるように積層させて積層シートCとした。そして、積層シートCを、表1に記載のロール温度に加熱された一対のロールD、D間に、表1に記載の速度で供給して、その厚み方向に押圧しながら加熱し、太陽電池封止シートB’を太陽電池素子Aに接着一体化させることにより太陽電池素子を封止してフレキシブル太陽電池モジュールEを連続的に製造し、図示しない巻取り軸に巻き取った。
(実施例4及び5)
シラン変性ポリオレフィン樹脂(A)100重量部の代わりに、表1に示した、所定のシラン変性ポリオレフィン樹脂(A)とポリオレフィン樹脂(B)とを所定比で混合した混合樹脂100重量部を用いた以外は、実施例1と同様にしてフレキシブル太陽電池モジュールを得た。上記混合樹脂のMFR、Tm、30℃及び100℃での粘弾性貯蔵弾性率を表1に示した。
(比較例1)
シラン変性ポリオレフィン樹脂(A)の代わりにEVA樹脂を用いた点以外は、実施例1と同様にしてフレキシブル太陽電池モジュールを得た。
(比較例2)
実施例1で用いたシラン変性ポリオレフィン樹脂(A)と、ポリフッ化ビニリデンを別々に押し出して、厚み0.3mmの粘着剤シートと厚み0.03mmのポリフッ化ビニリデンシートとを別々に製膜した。
次に、図8に示したように、太陽電池素子A、粘着剤シートG、及び、ポリフッ化ビニリデンシートHを巻き出し、3枚を積層させて積層シートC’とした。そして、積層シートC’を、表1に記載のロール温度に加熱された一対のロールD、D間に、表1に記載の速度で供給して、その厚み方向に押圧しながら加熱し、太陽電池素子A、粘着剤シートG及びポリフッ化ビニリデンシートHを接着一体化させることにより、太陽電池素子を封止してフレキシブル太陽電池モジュールEを連続的に製造し、図示しない巻取り軸に巻き取った。
(評価)
上記で得られたフレキシブル太陽電池モジュールについて、しわの発生状況、カールの発生状況、剥離強度、及び、高温高湿耐久性を下記の要領で測定し、その結果を表1に示した。
<しわの発生>
上記で得られたフレキシブル太陽電池モジュールのしわの発生状況を目視で判断し、以下の評点で点数付けした。4点以上が合格である。
5点:しわ発生が全く見られない。
4点:0.5mm以内のしわが1個/m発見される。
3点:0.5mm以内のしわが2~4個/m発見される。
2点:0.5mm以内のしわが5個/m以上発見される。
1点:0.5mm以上の大きなしわが発見される。
<カールの発生>
500mm×500mmサイズの上記フレキシブル太陽電池モジュールを、平坦な平面上におき、端部の水平面からの浮き上がり高さを測定した。
◎:20mm未満
○:20mm以上25mm未満
△:25mm以上35mm未満
×:35mm以上
<剥離強度>
得られたフレキシブル太陽電池モジュールにおいて、太陽電池素子のフレキシブル基材から太陽電池封止シートを剥離した際の剥離強度をJIS K6854に準拠して測定した。
<高温高湿耐久性>
得られたフレキシブル太陽電池モジュールを85℃、相対湿度85%の環境下にて放置し、該太陽電池モジュールの放置を開始してから、太陽電池素子のフレキシブル基材から太陽電池封止シートが剥離し始めるまでの時間を測定した。
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000001
本発明のフレキシブル太陽電池モジュールの製造方法によれば、しわやカールが発生せず、太陽電池素子と太陽電池封止シートとの接着性に優れたフレキシブル太陽電池モジュールをロールツーロール法で好適に製造することができる。
A 太陽電池素子
B、B’ 太陽電池封止シート
C、C’ 積層シート
D ロール
E、F フレキシブル太陽電池モジュール
G 粘着剤シート
H ポリフッ化ビニリデンシート
1 フレキシブル基材
2 光電変換層
3 粘着剤層
4 フッ素系樹脂シート
 

Claims (4)

  1. 太陽電池封止シートを、フレキシブル基材上に光電変換層が配置された太陽電池素子の少なくとも受光面上に、一対の熱ロールを用いて狭窄することにより熱圧着する工程を有し、
    前記太陽電池封止シートは、フッ素系樹脂シート上にシラン変性ポリオレフィン樹脂からなる粘着剤層を有する
    ことを特徴とするフレキシブル太陽電池モジュールの製造方法。
  2. フッ素系樹脂シートは、テトラフルオロエチレン-エチレン共重合体、エチレンクロロトリフルオロエチレン樹脂、ポリクロロトリフルオロエチレン樹脂、ポリフッ化ビニリデン樹脂、テトラフロオロエチレン-パーフロオロアルキルビニルエーテル共重合体、ポリビニルフルオライド樹脂、テトラフロオロエチレン-ヘキサフルオロプロピレン共重合体、フッ化ビニリデン-ヘキサフルオロプロピレン共重合体、及び、ポリフッ化ビニリデンとポリメタクリル酸メチルとの混合物からなる群より選択される少なくとも一種のフッ素系樹脂からなる請求項1記載のフレキシブル太陽電池モジュールの製造方法。
  3. シラン変性ポリオレフィン樹脂は、JIS K6394に準拠した動的性質試験方法によって測定された100℃での粘弾性貯蔵弾性率が1×10Pa以上、5×10Pa以下である請求項1記載のフレキシブル太陽電池モジュールの製造方法。
  4. 太陽電池封止シートは、フッ素系樹脂シートと粘着剤層とが共押出工程により同時に製膜加工され積層された一体型積層体である請求項1、2又は3記載のフレキシブル太陽電池モジュールの製造方法。
PCT/JP2011/071378 2010-09-30 2011-09-20 フレキシブル太陽電池モジュールの製造方法 WO2012043304A1 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2011540243A JPWO2012043304A1 (ja) 2010-09-30 2011-09-20 フレキシブル太陽電池モジュールの製造方法
US13/821,605 US20130203203A1 (en) 2010-09-30 2011-09-20 Manufacturing method for flexible solar cell modules

Applications Claiming Priority (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010223103 2010-09-30
JP2010-223103 2010-09-30
JP2011-061597 2011-03-18
JP2011061597 2011-03-18

Publications (1)

Publication Number Publication Date
WO2012043304A1 true WO2012043304A1 (ja) 2012-04-05

Family

ID=45892766

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
PCT/JP2011/071378 WO2012043304A1 (ja) 2010-09-30 2011-09-20 フレキシブル太陽電池モジュールの製造方法

Country Status (3)

Country Link
US (1) US20130203203A1 (ja)
JP (1) JPWO2012043304A1 (ja)
WO (1) WO2012043304A1 (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013231113A (ja) * 2012-04-27 2013-11-14 Henkel Japan Ltd 接着シート
US20140102530A1 (en) * 2012-10-12 2014-04-17 Institute Of Nuclear Energy Research Atomic Energy Council, Executive Yuan Microcrystalline silicon thin film solar cell and the manufacturing method thereof
JP2018509308A (ja) * 2015-07-24 2018-04-05 エルジー・ケム・リミテッド 可撓性基板の製造方法
CN110783420A (zh) * 2018-07-13 2020-02-11 汉能移动能源控股集团有限公司 太阳能电池组件及其封装方法和热封装置

Families Citing this family (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5967593B2 (ja) * 2012-06-27 2016-08-10 パナソニックIpマネジメント株式会社 太陽電池モジュールの製造方法及び太陽電池モジュール
JP2015201521A (ja) * 2014-04-07 2015-11-12 信越化学工業株式会社 太陽電池用シリコーン封止材料及び太陽電池モジュール
WO2016070087A1 (en) * 2014-10-30 2016-05-06 Dow Global Technologies Llc Pv module with film layer comprising micronized silica gel
WO2018013618A1 (en) * 2016-07-12 2018-01-18 Giga Solar Fpc, Inc. Novel solar modules, supporting layer stacks and methods of fabricating thereof
WO2018140932A1 (en) * 2017-01-30 2018-08-02 Ohio University Electrochemical uv sensor using carbon quantum dots
CN108155258B (zh) * 2017-12-22 2019-10-18 苏州佳亿达电器有限公司 一种耐腐蚀性强的薄膜太阳能电池柔性衬底

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2007063860A1 (ja) * 2005-11-29 2007-06-07 Dai Nippon Printing Co., Ltd. 太陽電池モジュール用裏面保護シート、太陽電池モジュール用裏面積層体、および、太陽電池モジュール
JP2010093121A (ja) * 2008-10-09 2010-04-22 Dainippon Printing Co Ltd 太陽電池モジュール用充填材およびそれを用いた太陽電池モジュール

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6335479B1 (en) * 1998-10-13 2002-01-01 Dai Nippon Printing Co., Ltd. Protective sheet for solar battery module, method of fabricating the same and solar battery module
US20030029493A1 (en) * 2000-03-09 2003-02-13 Albert Plessing Method for producing photovoltaic thin film module
US7449629B2 (en) * 2002-08-21 2008-11-11 Truseal Technologies, Inc. Solar panel including a low moisture vapor transmission rate adhesive composition

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2007063860A1 (ja) * 2005-11-29 2007-06-07 Dai Nippon Printing Co., Ltd. 太陽電池モジュール用裏面保護シート、太陽電池モジュール用裏面積層体、および、太陽電池モジュール
JP2010093121A (ja) * 2008-10-09 2010-04-22 Dainippon Printing Co Ltd 太陽電池モジュール用充填材およびそれを用いた太陽電池モジュール

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013231113A (ja) * 2012-04-27 2013-11-14 Henkel Japan Ltd 接着シート
US20140102530A1 (en) * 2012-10-12 2014-04-17 Institute Of Nuclear Energy Research Atomic Energy Council, Executive Yuan Microcrystalline silicon thin film solar cell and the manufacturing method thereof
US9825196B2 (en) 2012-10-12 2017-11-21 Institute Of Nuclear Energy Research Atomic Energy Council, Executive Yuan Microcrystalline silicon thin film solar cell and the manufacturing method thereof
JP2018509308A (ja) * 2015-07-24 2018-04-05 エルジー・ケム・リミテッド 可撓性基板の製造方法
US10517171B2 (en) 2015-07-24 2019-12-24 Lg Chem, Ltd. Method for fabricating flexible substrate
CN110783420A (zh) * 2018-07-13 2020-02-11 汉能移动能源控股集团有限公司 太阳能电池组件及其封装方法和热封装置

Also Published As

Publication number Publication date
JPWO2012043304A1 (ja) 2014-02-06
US20130203203A1 (en) 2013-08-08

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5476422B2 (ja) 太陽電池封止シート及び太陽電池封止シートの製造方法
WO2012043304A1 (ja) フレキシブル太陽電池モジュールの製造方法
JPWO2012066848A1 (ja) フレキシブル太陽電池モジュールの製造方法
JP2012216805A (ja) 太陽電池モジュール用充填材シート
WO2012039389A1 (ja) フレキシブル太陽電池モジュールの製造方法
JP4889828B2 (ja) 太陽電池用封止材、太陽電池保護シート及び太陽電池モジュールの製造方法
JP2011049228A (ja) 太陽電池モジュール用裏面一体化シート
JP2013211391A (ja) 太陽電池モジュール用裏面保護シート及び太陽電池モジュール
JP2012099803A (ja) 太陽電池封止シート、その製造方法、及び、フレキシブル太陽電池モジュールの製造方法
WO2013121838A1 (ja) 太陽電池用保護シートおよびその製造方法、ならびに太陽電池モジュール
JP5374807B2 (ja) 太陽電池モジュールおよびその製造方法
JPWO2014042217A1 (ja) 太陽電池保護シート及びフレキシブル太陽電池モジュール
JP2015073048A (ja) 太陽電池保護シート、及び、太陽電池モジュール
JPWO2014049778A1 (ja) 太陽電池モジュール用充填材シート、太陽電池封止シート、及び、太陽電池モジュールの製造方法
JP2012079884A (ja) フレキシブル太陽電池モジュールの製造方法
JP2013065619A (ja) 太陽電池封止シート及びフレキシブル太陽電池モジュール
JPWO2012046565A1 (ja) フレキシブル太陽電池モジュールの製造方法
JP2014027017A (ja) フレキシブル太陽電池モジュールの製造方法及び太陽電池封止シート
JP2014027018A (ja) フレキシブル太陽電池モジュールの製造方法
JP2012227280A (ja) 太陽電池封止シート及びフレキシブル太陽電池モジュール
JP2013235874A (ja) フレキシブル太陽電池モジュールの製造方法
JP2013199030A (ja) 太陽電池保護シート及びフレキシブル太陽電池モジュール
JP2012199331A (ja) 太陽電池保護シートの製造方法
JP2013214544A (ja) フレキシブル太陽電池モジュールの製造方法
JP2012222147A (ja) フレキシブル太陽電池モジュール

Legal Events

Date Code Title Description
WWE Wipo information: entry into national phase

Ref document number: 2011540243

Country of ref document: JP

121 Ep: the epo has been informed by wipo that ep was designated in this application

Ref document number: 11828861

Country of ref document: EP

Kind code of ref document: A1

NENP Non-entry into the national phase

Ref country code: DE

WWE Wipo information: entry into national phase

Ref document number: 13821605

Country of ref document: US

122 Ep: pct application non-entry in european phase

Ref document number: 11828861

Country of ref document: EP

Kind code of ref document: A1