WO2005050980A1

WO2005050980A1 - 開閉式携帯端末装置

Info

Publication number: WO2005050980A1
Application number: PCT/JP2004/016409
Authority: WO
Inventors: Noriyoshi Sato; Kazuhiro Konishi; Mao Nonomura
Original assignee: Matsushita Electric Industrial Co., Ltd.
Priority date: 2003-11-20
Filing date: 2004-11-05
Publication date: 2005-06-02
Also published as: JP2005159391A

Abstract

　携帯端末装置の小型化を阻害することなく撮像部を搭載可能とすると共に、撮像画像を横長に表示させた表示部を、相手撮りと自分撮りの両方で見ることができる開閉式携帯端末装置を提供する。　略長方形状の平面を有する第１の筐体部材（１０１ａ）と第２の筐体部材（１０１ｂ）とが連結軸部（１０２）によって回動可能に連結される。第１の筐体部材（１０１ａ）の主面（１０１ｃ）に表示部（１１２）が設けられ、第２の筐体部材（１０１ｂ）の主面（１０１ｄ）に連結軸部（１０２）を設け、裏面（１０１ｅ）にはカメラ部（１０９ｂ）を設けられる。連結軸部（１０２）は、第１の筐体部材（１０１ａ）の主面（１０１ｃ）と第２の筐体部材（１０１ｂ）の主面（１０１ｄ）が略平行状態を保ちながら相対的に回動する際の軸心Ａと、第１の筐体部材（１０１ａ）の短辺を略中心とした軸心Ｂとを有する。所定位置で、軸心Ｂを中心として第１の筐体部材（１０１ａ）を表裏反転させたときに、表示部（１１２）は、カメラ部の撮影方向に対して向けられたときにはカメラ部で撮像されている画像の左右を反転した鏡像を表示し、第１の筐体部材が反転したときは反転鏡像を表示する。

Description

明細書

開閉式携帯端末装置

技術分野

[0001] 本発明は、開閉可能な 2つの筐体と撮像部とを備えた開閉式携帯端末装置に関する。

背景技術

[0002] 従来、カメラを備えた筐体を折畳むタイプの携帯電話等の携帯端末装置は広く普及している。このような携帯端末は、キー操作部を有する装置本体部と、ビデオカメラを有する回転軸部と、ビデオカメラが撮影した映像等を表示するモニターと、テレビ電話時にモニター前方側の使用者を撮影する CCDカメラとを有するフリップ部とを備えている。そして、この回転軸部は装置本体部とフリップ部を互いに相対回転 (折畳み）可能であるように連結する開閉軸と、フリップ部を前述回転方向と異なる横方向に回転可能に連結する回転軸部とを有している。すなわち、通常に折畳みができ、さらに、フリップ部は、開閉軸に対して垂直方向にも回動可能になっている（例えば、特許文献 1)。

[0003] 一方、折畳むのではなぐ上下の筐体を回動させて開閉するタイプの携帯端末装置も提案されている。このような携帯端末装置は、表面に表示手段と、裏面に表示手段の後方方向 (使用者の前方)を撮像する撮像手段とを有する第 1のケースと、表面に入力手段を有する第 2ケースと、第 2ケースに対して第 1ケースを回動可能に支持する回動軸とを有し、回動軸方向が表示手段の表示面に略垂直としている。すなわち、使用者の前方に向けられた撮像手段が使用者の前方の風景を撮影し、使用者に横向きの状態で向けられた表示部に表示させることができるようになつている（例えば、特許文献 2)。

[0004] 近年、レンズの大口径化、複数枚ィ匕により、明るぐ収差を少なくし、また電荷結像素子などを用いた光電変換素子の多画素化により、高画質の画像が撮影できるカメラを搭載した開閉式の携帯端末装置が人気を集めている。

[0005] しかしながら、上記特許文献 1の携帯端末装置にあっては、風景を撮影するビデオカメラの性能を向上させるためにはレンズの大口径ィ匕などを図るとよいが、反面、ビデォカメラは回転軸部に設けているため、ヒンジ部の太径ィ匕を招き、結果的に装置の大型化を招来してしまうという事情があった。

[0006] また、上記特許文献 2の携帯端末装置にあっては、レンズの大口径ィ匕などにより撮像部の高性能化を図っても装置の極端な大型化は回避できる反面、自分撮りのとき、使用者は撮影画像が表示される表示部を見ることができな、と、う事情があった。すなわち、この種の携帯端末装置に望まれるカメラ機能は、相手撮りと自分撮りの両方ができるものが望まれており、撮影時には、常に、撮影画像が表示される表示部が撮影者 (使用者)側に向けられて、て、撮影状況がわ力るようなものが好ま、。特許文献 1 :特開 2001— 169166号公報

特許文献 2 :特開 2003—134205号公報

発明の開示

発明が解決しょうとする課題

[0007] 本発明は、上記従来の事情に鑑みてなされたものであって、携帯端末装置の小型化を阻害することなく撮像部を搭載可能とすると共に、撮像画像を横長に表示させた表示部を、相手撮りと自分撮りの両方で見ることができる開閉式携帯端末装置を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

[0008] 本発明の開閉式携帯端末装置は、

略長方形状の表面をそれぞれ有する第 1筐体および第 2筐体と、

前記第 1筐体の一端部と前記第 2筐体の表面とを連結して、前記第 1筐体と前記第

2筐体とを回動可能に連結する連結部と、

前記第 2筐体の表面と反対側の裏面に設けられたカメラ部と、

前記第 1筐体の表面に設けられ、略長方形状を有するとともにその長手方向が前記第 1筐体の表面の長手方向と略並行に配置された表示部と、を備え、

前記連結部は、第 1回動軸心と、前記第 2筐体の一端部を略中心とした第 2回動軸心とを有し、

前記第 1筐体および第 2筐体は、前記第 1回動軸心を中心として前記第 1筐体の表面と前記第 2筐体の表面が略平行状態を保ちながら相対的に回動可能であるとともに、前記第 2回動軸心を中心として前記第 1筐体の表面と前記第 2筐体の表面とがなす角が変化する方向に回動可能であり、

前記表示部は、前記第 2筐体の長辺と前記第 2回動軸心とが略平行な状態で前記第 1筐体を前記第 2回動軸心を中心に回動させて、前記第 1筐体の表面と前記第 2 筐体の表面とが略平行となり、前記第 1筐体の表面と前記第 2筐体の表面と同方向に向けられた第 1の状態および反対方向に向けられた第 2の状態において、いずれの場合にも少なくとも一部が露出するように配置されているものである。

[0009] この構成により、携帯端末装置の小型化を阻害することなく撮像部を搭載可能とすると共に、撮像画像を横長に表示させた表示部を、相手撮りと自分撮りの両方で見ることができる。

[0010] また、本発明の開閉式携帯端末装置は、前記第 2の状態時に前記カメラ部で撮像している画像を左右反転させた鏡像を前記表示部に表示させる画像処理部をさら〖こ備える。

[0011] この構成により、使用者は、自分撮りの場合に表示部に表示される画像が鏡を見ている状態と同じとなるので、写り具合を容易に判断することができる。

[0012] また、前記画像処理部は、前記カメラ部で撮像して、る画像を前記表示部に表示させるときに、前記カメラ部で撮像して、る画像の反転処理を前記第 2の状態のみに行うものである。

[0013] この構成により、反転処理に伴う画像処理を軽減させ、画像処理部の負担を増大させることを防ぐことができる。

[0014] また、本発明の開閉式携帯端末装置は、前記第 2筐体に内蔵されるアンテナをさらに備え、

前記連結部は、前記第 2筐体の表面において第 1の短辺より前記第 1の短辺と反対側の第 2の短辺に近い位置に設けられ、

前記アンテナは、前記カメラ部の最も第 1の短辺に近い位置より前記第 2の短辺側に設けられるものである。

[0015] この構成により、カメラ部による撮影中に、第 2筐体を持つ手によってアンテナが覆われることが防止されるので、アンテナ特性の劣化を防ぐことができる。

[0016] また、本発明の開閉式携帯端末装置は、前記第 2筐体に設けられ、一端が接地された給電部を有するとともに前記給電部が前記連結部近傍に配設されたプリント基板と、

前記第 1筐体に設けられ、前記給電点の他端に接続された導電部と、をさらに備える。

[0017] この構成により、第 1筐体と第 2筐体が重畳していない開状態において、第 1筐体と第 2筐体とでダイポールアンテナを構成するので、アンテナ特性を向上させることができる。

[0018] また、本発明の開閉式携帯端末装置は、第 2筐体の表面に設けられ、前記第 2回動軸心が前記第 2筐体の表面の短辺と平行で、かつ前記第 1筐体が前記第 2筐体と対向する状態において、前記第 1筐体の表面または裏面と当接する突起をさらに備える。

[0019] この構成により、第 1筐体と第 2筐体が重畳した閉状態において、第 2筐体の表面と、第 1筐体の第 2筐体と対向する面が当接し、両者が摩耗することを回避することができる。

発明の効果

[0020] 本発明によれば、携帯端末装置の小型化を阻害することなく撮像部を搭載可能とすると共に、撮像画像を横長に表示させた表示部を、相手撮りと自分撮りの両方で見ることができる開閉式携帯端末装置を提供することができる。

図面の簡単な説明

[0021] [図 1]本発明の実施形態を説明するための携帯電話機の第 1の閉状態を示す斜視図 [図 2]本発明の実施形態に係る携帯電話機の第 1の開状態を示す斜視図

[図 3]本発明の実施形態に係る携帯電話機の第 3の開状態を示す斜視図

[図 4]本発明の実施形態に係る携帯電話機の第 2の閉状態を示す斜視図

[図 5]本発明の実施形態に係る携帯電話機の第 3の開状態を示す斜視図

[図 6]本発明の実施形態に係る携帯電話機の第 4の開状態を示す斜視図

[図 7]本発明の実施形態に係る携帯電話機の第 3の開状態における横断面図圆 8]本発明の実施形態に係る携帯電話機の電気的構成を示すブロック図圆 9(a)]使用者が撮影を行うときに把持する状態を示す図であり、第 1の開状態圆 9(b)]使用者が撮影を行うときに把持する状態を示す図であり、第 3の開状態

[図 10]本発明の実施形態に係る携帯電話機の部分分解斜視図

圆 11]本発明の携帯電話機の第 2の開状態におけるダイポールアンテナの動作原理を説明する図

圆 12]本発明の実施形態に係る携帯電話機のモード別の機能を説明するための説明図

[図 13]本発明の実施形態に係る本携帯電話機の機能と各筐体の状態との対応関係の例を示す図

圆 14(a)]本発明の実施形態に係る携帯電話機において、表示部に表示される、受信待受状態を示す表示画面の例を示す図

圆 14(b)]本発明の実施形態に係る携帯電話機において、筐体が第 1の開状態において、撮影時の表示画面の例を示す図

圆 14(c)]本発明の実施形態に係る携帯電話機において、筐体が第 3の開状態において、撮影時の表示画面の例を示す図

圆 14(d)]本発明の実施形態に係る携帯電話機において、筐体が第 3の開状態にお

V、て、保存された画像を呼出したときの表示画面の例を示す図

[図 14(e)]図 14 (b)で撮影したの画像を電話帳に登録したときの表示画面の例を示す図

圆 14(£)]図 14 (c)で撮影した画像を電話帳に登録したときの表示画面の例を示す図符号の説明

101 筐体

101a 第 1の筐体部材

101b 第 2の筐体部材

101c 第 2の筐体部材の主面

lOld 第 2の筐体部材の主面

101e 第 1の筐体部材の裏面 lOlf アンテナ装着部 102 連結軸部

103 アンテナ

104 バイブレータ部 105 操作部

106 レシーバ

107 スピーカ

108 マイクロフォン 109 カメラ咅

109a 第 1のカメラ部 109b 第 2のカメラ部 109c レンズ群

109d 光電変換素子 110 ホール素子 110a 第 1ホール素子 110b 第 2ホール素子 110c 第 3ホール素子 111 ケーブル

112 表示部

113 永久磁石

113a 第 1の永久磁石 113b 第 2の永久磁石 114 プリント基板 114a 第 1のプリント基板 114b 第 2のプリント基板 114c 導体パターン 114d 給電部

114e グランドパターン 114f リアクタンス素子

115 送受信部

116 データ変換部

117 音声処理部

118 画像処理部

119 情報記録部

120 制御部

121 突起

121a L クリアランス

122 電池

123 ベース部

124 回転体

125 貫通穴

126 筒部

127 基台

128 溝部

129 開口部

130 ヒンジ装置

131 回動規制部

132 円管部

133 軸受

発明を実施するための最良の形態

[0023] 以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。

[0024] なお、以下の説明では、開閉式携帯端末装置として、その一種である TV電話が可能な開閉式の携帯電話機を例にとって説明するが、携帯電話機に限らず開閉タイプのものであれば、カメラやビデオカメラ、携帯情報端末装置 (PDA)など他の携帯機器においても、本発明は同様に適用することができる。

[0025] 図 1は、本発明の実施形態を説明するための携帯電話機の第 1の閉状態を示す斜視図である。図 2は、本実施形態に係る携帯電話機の第 1の開状態を示す斜視図である。図 3は、本携帯電話機の第 3の開状態を示す斜視図である。図 4は、本携帯電話機の第 2の閉状態を示す斜視図である。図 5は、本携帯電話機の第 3の開状態を示す斜視図である。図 6は、本携帯電話機の第 4の開状態を示す斜視図である。図 7 は、図 3の横断面図である。図 8は、本携帯電話機の電気的構成を示すブロック図である。

[0026] 図 1乃至図 8に示すように、本実施形態の携帯電話機は、筐体 101と、連結軸部 10 2と、内蔵型のアンテナ 103と、バイブレータ部 104と、操作部 105と、受話部（レシ一ノ） 106と、スピーカ 107と、送話部（マイクロフォン） 108と、カメラ部 109と、ホール素子 (検出センサ） 110と、ケーブル 111と、表示部 112と、永久磁石 113と、プリント基板 114とを備えて構成されている。プリント基板 114は、図 8に示す送受信部 115、データ変換部 116、音声処理部 117、画像処理部 118、情報記録部 119および制御部 120を有している。

[0027] 以下、本実施形態の携帯電話機が有する各構成要素について説明する。

[0028] まず、筐体 101について説明する。

[0029] 筐体 101は、略長方形状表面および裏面を有する第 1の筐体部材 101aおよび第

2の筐体部材 101bを有して構成されている。

[0030] 第 2の筐体部材 101bには第 1の筐体部材 101aの短辺近傍を回動可能に連結する連結軸部 102が設けられ、第 1と第 2の筐体部材 101a、 101bが重なった (重畳した)状態から、連結軸部 102の軸心 Aを中心に S方向へ及び反対方向へ略 180度回動可能になっている。

[0031] さらに、第 1と第 2の筐体部材 101a、 101bが重畳した状態から、連結軸部 102の軸心 Bを中心に夫々筐体 101a、 101bの対向面が略水平を保ちながら一方の筐体が T方向へ或いは反対方向へ略 180度回動可能になっている。すなわち、第 1の筐体部材は第 1の筐体部材 101aの一短辺を略中心として回動するものである。ここで、軸心 Aおよび軸心 Bは、略垂直関係にある。

[0032] 図 1及び図 4に示すように、第 2の筐体部材 101bに対して第 1の筐体部材 101aが完全に重畳して！/ヽる状態を「閉状態」ヽ、表示部 112が露見してヽる状態を第 1 の閉状態（図 1に示す）とし、表示部 112が第 2の筐体部材 101bと対面して隠れて、る状態を第 2の閉状態（図 4に示す)とする。図 7では、第 1の筐体部材 101aが重畳するように折畳まれた状態、すなわち閉状態を 2点鎖線で示して、る。

[0033] 図 2乃至図 3及び図 5乃至図 6に示すように、閉状態から、第 2の筐体部材 101bに対して第 1の筐体部材 101aが S方向及び T方向に回動し、重畳が回避された状態を「開状態」という。ここで、第 1の閉状態から第 1の筐体部材 101aを S方向へ略 90度回動させ、第 1の筐体部材 101aと第 2の筐体部材 101bとが略直角の状態を「第 1の開状態」（図 2に示す)という。この第 1の開状態では、軸心 Bが第 2の筐体部材 101b の長辺と略平行となる。

[0034] 第 1の開状態力も第 1の筐体部材 101aを S方向へさらに 90度回動させ、第 1の筐体部材 101aと第 2の筐体部材 101bとが略直線状に開かれた状態を「第 2の開状態」（図 3に示す）という。この第 2の開状態では、軸心 Bが第 2の筐体部材 101bの短辺と略平行となる。

[0035] 第 2の開状態力も第 1の筐体部材 101aを T方向へ略 180度回動させて、上述の第 2の閉状態とすることができる。第 2の閉状態力も第 1の筐体部材 101aを S方向とは反対方向へ略 90° 度回動させ、第 1の筐体部材 101aと第 2の筐体部材 101bとが略直角の状態を「第 3の開状態」（図 5に示す)という。この第 3の開状態でも、軸心 B が第 2の筐体部材 10 lbの長辺と略平行となる。

[0036] 第 3の開状態力も第 1の筐体部材 101aを S方向とは反対方向へさらに 90度回動させ、第 1の筐体部材 101aと第 2の筐体部材 101bとが略直線状に開かれた状態を「第 4の開状態」（図 6に示す)という。この第 4の開状態でも、軸心 Bが第 2の筐体部材 10 lbの短辺と略平行となる。

[0037] 第 4の開状態力も第 1の筐体部材 101aを T方向へ回動させて、上述の第 1の閉状態とすることができる。また、第 1の開状態力も第 1の筐体部材 101aを T方向へ回動させて第 3の開状態にすることができる。以上の述べた動作は、逆順にも行える。

[0038] すなわち、第 1の閉状態力も第 1の筐体部材 101aが S方向及び T方向に 180度回動できるようにしたことにより、筐体 101の態様は、第 1、第 2の閉状態、第 1乃至第 4 の開状態とすることができる。上述の回動方向は、必ずしも上記方向には限定しなくとも良い。

[0039] また、本実施形態では、閉状態のときに第 1の筐体部材 101aと対向する第 2の筐体部材 101bの表面に突起 121が形成されている。このため、閉状態のときに、第 1 の筐体部材 101aと第 2の筐体部材 101bとの間にはクリアランス 121aが形成される。

[0040] 図 8に示すように、送受信部 115は、アンテナ 103に接続されており、このアンテナ 103で受信したデータを処理してデータ変換部 116に伝達するものである。データ変換部 116は、受信データを音声データに変換して音声処理部 117に伝達するものである。

[0041] 音声処理部 117は、音声データを復号化して音声信号を生成した後、レシーバ 10 6やスピーカ 107に伝達するものである。レシーバ 106やスピーカ 107では、音声処理部 117から伝達された音声信号に対応する音声を出力するものである。また、音声処理部 117は、マイクロフォン 108が受けた音声を符号ィ匕して音声データを生成した後、データ変換部 116に伝達する。データ変換部 116は、伝達された音声データを通信データに変換した後、送受信部 115に送出する。

[0042] 送受信部 115は、受け取った通信データを処理し、アンテナ 103から無線信号の電波として送信する。カメラ部 109、表示部 112は、画像処理部 118に接続されている。レシーバ 106、スピーカ 107およびマイクロフォン 108は音声処理部 117に接続されており、音声処理部 117はデータ変換部 116に接続されて!、る。

[0043] 制御部 120は、バイブレータ部 104、操作部 105、ホール素子 110、送受信部 115 、データ変換部 116、画像処理部 118および情報記録部 119に接続され、これらの構成要素の制御を行う。また、制御部 120は電池 122に接続され、電池 122から電力が供給される。

[0044] 第 1の筐体部材 101aには、レシーバ 106と、スピーカ 107と、第 1のカメラ部 109aと、表示部 112と、第 1の永久磁石 113aと、第 2の永久磁石 113bと、第 1のプリント基板 114aとが収容されている。第 2の筐体部材 101bには、アンテナ 103と、バイブレータ部 104と、操作部 105と、マイクロフォン 108と、第 2のカメラ部 109bと、第 1ホール素子 110aと、第 2ホール素子 110bと、第 3ホール素子 110cと、第 4のホール素子 110dと、第 2のプリント基板 114bとが収容されて、る。 [0045] 第 1の筐体部材 101aと第 2の筐体部材 101bとを連結する連結軸部 102内には可撓性のケーブル 111が配設されている。ケーブル 111は、例えば複数の同軸細線が束ねられた配線部材である。

[0046] まず、第 1の筐体部材 101aについて、説明する。第 1の閉状態で外表面に見え、第 2の閉状態では隠れる第 1の筐体部材 101aの側面を主面 101cと称することにする。この主面 101cには、連結軸部 102、この主面の前方に向かって音声を出力するレシーバ 106とスピーカ 107、及びレシーバ 106とスピーカ 107の間に表示部 112、レシーバ 106に隣接して第 1のカメラ部 109aが配設されている。

[0047] ケーブル 111の一端は第 1のプリント基板 114aに接続され、この第 1のプリント基板 114aにはレシーバ 106やスピーカ 107、第 1のカメラ部 109a等が接続されている。また、第 1のプリント基板は音声、非音声信号を送受しない導体パターン 114c (図 11 に図示）を有し、ケーブル 111の一端に接続されて、る。

[0048] レシーバ 106は、本実施形態の携帯電話機を通常の電話として使用する際に受話音声を出力するものである。使用者は、音声通信を受話した時には筐体 101を第 2 の開状態とし、所定の受話操作後、レシーバ 106に耳を当てて音声を聞き取る。

[0049] スピーカ 107は、着信時に着信音を出力することによって、使用者に着信を報知したり、ハンズフリー時や TV電話時などに、レシーバ 106よりも音量の大きい音声を出力するものである。本実施形態におけるスピーカ 107はレシーバ 106に対して、 1KH zにお、て約 20dB (A)の音圧レベル差を有する部品を選択して、る。 TV電話をする場合及びノヽンズフリーによる通話をする時は第 1の開状態として使用され、通信相手の音声はレシーバ 106からは出力されず、スピーカ 107から出力される。

[0050] 第 1のカメラ部 109aは、 TV電話時に使用者を撮影する。 TV電話をするときは、筐体 101を第 1の開状態にして使用者に表示部 112を向けると、第 1のカメラ部 109aによって使用者を撮影し、撮影した撮影画像は、マイクロフォン 108によって収音した使用者の音声と共に通信相手に送信される。

[0051] 表示部 112は液晶表示器等により構成することが可能であり、文字や記号、数字、画像、地図等を表示するものである。この表示部 112は略長方形状であり、その長手方向（長辺）は、第 1の筐体部材 101aの左右側面側 (長辺）に沿って配設される。或いは、表示部 112の短辺は、レシーバ 106及びスピーカ 107側に位置する向きで配置されている。 TV電話時には、通信相手から送信されてきた画像 (通信相手の顔画像など)を表示する。

[0052] 次に、第 2の筐体部材 101bについて、説明する。閉状態の際に第 1の筐体部材 10 laと対向する第 2の筐体部材 101bの側面を第 2の筐体部材 101bの主面 lOldと称することにする。この主面 lOldには、連結軸部 102、操作部 105、および主面 lOld の連結軸部 102遠方端部側にマイクロフォン 108が設けられている。

[0053] 使用者は、操作部 105を操作して、受話ゃ終話の操作、レシーバ 106やスピーカ 1 07から出力される音量の調節、文字や記号、数字の入力、カメラ部 109の操作 (静止画の撮影、動画の撮影開始及び終了、ズーム等）をすることができる。

[0054] バイブレータ部 104は、着信時に起振することにより着信を振動で報知するものである。着信時、スピーカ 107からの鳴音をバイブレータ部 104の動作へ切替えるには、操作部 105で行える。

[0055] 第 2のカメラ部 109bは第 2の筐体部材 101bの主面 lOldとは反対側の裏面 101e であって、連結軸部 102近傍に設けられており、操作部 105の後方方向の被写体が撮影可能になっている。

[0056] 第 2のカメラ部 109bが捉えた被写体力もの入射光は、レンズ群 109cを通過して C CD (電荷結合素子)などの光電変換素子 109dにて光信号力も電気信号に変換され、画像情報が生成される。この画像情報は、画像処理部 118にて処理された後、表示部 112で表示される。

[0057] 第 2のカメラ部 109bが撮影した画像情報は、所定の操作をすると、情報記録部 11 9に記録される。

[0058] 情報記録部 119は、他にも、電話番号情報や音声情報、撮影した画像情報以外の画像情報 (受信した画像情報等)、作成中または送受信したメール等の文字情報を記録することができる。

[0059] 第 1の筐体部材 101aに収容される永久磁石 113において、第 1の永久磁石 113a は第 1のカメラ部 109a近傍に設けられ、第 2の永久磁石 113bは表示部 112下端 (連結軸部 102側）近傍で、第 1の筐体部材 101aの主面 101cの右側面側寄りに設けられている。

[0060] 第 2の筐体部材 101bに収容されるホール素子 110において、第 1ホール素子 110 aは、筐体 101が第 2の閉状態のときに第 1の永久磁石 113aと対向するように、第 2 の筐体部材 101bの連結軸部 102から遠方の左隅部に設けられている。第 2ホール素子 110bは、筐体 101が第 1の閉状態のときに第 1の永久磁石 113aと対向するように、第 2の筐体部材 101bの連結軸部 102から遠方の右隅部に設けられている。

[0061] 第 3ホール素子 110cは、筐体 101が第 1の開状態のときに第 2の永久磁石 113bと対向するように、連結軸部 102近傍に設けられている。第 4ホール素子 l lOdは、筐体 101が第 3の開状態のときに第 2の永久磁石 113bと対向するように、連結軸部 10 2近傍に設けられている。

[0062] すなわち、第 1、第 2ホール素子 110a、 110bは、筐体 101が第 2の開状態において、連結軸部 102の軸心 Aを通り、第 2の筐体部材 101bの幅方向の中心に対して線対称の位置に設けてある。また、第 3、第 4ホール素子 110c、 l lOdは、筐体 101が第 1の開状態において、連結軸部 102の軸心 Bを中心として線対称の位置に設けてある。

[0063] 筐体 101が第 1の閉状態では、第 1の永久磁石 113aは第 2ホール素子 110bに近接するため、第 2ホール素子 110bが第 1の永久磁石 113aの磁気を検出して制御部

120に検出信号を与える。

[0064] 筐体 101が第 2の閉状態では、第 1の永久磁石 113aは第 2ホール素子 110bに近接するため、第 2ホール素子 110bが第 1の永久磁石 113の磁気を検出して制御部 1

20に検出信号を与える。

[0065] 筐体 101が閉状態でなければ、第 1の永久磁石 113aは第 1、第 2ホール素子 110 a、 110bから離隔される。第 1、第 2ホール素子 110a、 110bは第 1の永久磁石 113a の磁気を検出できないため、第 1、第 2ホール素子 110a、 110bは検出信号を生成しない。

[0066] 筐体 101が第 1の開状態では、第 2の永久磁石 113bは第 3ホール素子 110cに近接する。第 3ホール素子 110cが第 2の永久磁石 113bの磁気を検出して制御部 120 に検出信号を送出する。 [0067] 筐体 101が第 3の開状態では、第 2の永久磁石 113bは第 4ホール素子 l lOdに近接する。第 4ホール素子 110dが第 2の永久磁石 113bの磁気を検出して制御部 120 に検出信号を送出する。

[0068] 筐体 101が第 1、第 3の開状態でなければ、第 2の永久磁石 113bは第 3または第 4 ホール素子 110c、 110dのいずれからも離隔される。第 3、第 4ホール素子 110c、 1 10dは第 2の永久磁石 113bの磁気を検出できないため、第 3、第 4ホール素子 110c 、 110dは検出信号を生成しない。

[0069] 筐体 101が第 2、 4の開状態では、第 1、第 2の永久磁石 113a、 113bは第 1乃至第 4ホーノレ素子 110a、 110b, 110c, 110dの!ヽずれ力らも離隔される。第 1乃至第 4ホール素子 110a、 110b, 110c, 110dは第 1、第 2の永久磁石 113a、 113bの磁気を検出できないため、第 1乃至第 4ホール素子 110a、 110b, 110c, 110dは検出信号を生成しない。

[0070] 従って、制御部 120は、第 1乃至第 4ホール素子 110a、 110b, 110c, 110d力もの検出信号を受ける力否かによって、第 1の筐体部材 101aおよび第 2の筐体部材 1 01bの開閉状態 (第 1、第 2の閉状態と、第 1、第 3の開状態と、これらの状態以外)を認識することができる。

[0071] 前述したように、永久磁石 113の数はホール素子 110より少なくしながら 4箇所の位置検知が行える配置にすることで、コスト低減を図っている。また、検出センサとして、 MR素子を用いても構わない。ホール素子は、選定する部品によっては予め永久磁石 113の何れかの極と対面するように設けなければならないが、 MR素子 (磁性体が近づくと電気的な抵抗値が変化する素子）を用いれば、永久磁石 113の S極または N極のいずれかに対面するように設けることができるので、設計における自由度を向上させる。

[0072] また、第 2の筐体部材 101bには、第 2のプリント基板 114bが収容されている。図 11 に示すように、第 2のプリント基板 114bには連結軸部 102近傍に配設される給電部 1 14dが形成されている。給電部 114dの一端には、一端が導体パターン 114cに接続されたケーブル 111の他端が接続されるとともに、給電部 114dの他端は第 2のプリント基板 114bのグランドパターン 114eに接続されて!、る。 [0073] また、導体パターン 114cとグランドパターン 114eとはケーブル 111によって接続されている。このとき、導体パターン 114cとグランドパターンとの間にリアクタンス素子 1 14fを装荷することにより、両者の高周波的な結合を分離させている。

[0074] 次に、第 2のカメラ部 109bによる撮影動作について説明する。使用者が前方の人を撮影したい時には、筐体 101を第 1の開状態にし第 1の筐体部材 101aの下方にある第 2の筐体部材 101bを持ち、第 2のカメラ部 109bを前方の撮影対象に向けて撮影する。

[0075] この場合、使用者側へ横長（水平方向に表示部 112の長手方向がある状態）に向けられる表示部 112には横向きの撮影画像が生成表示される。すなわち、前方風景の左方は表示部 112の左方に、前方風景の上方は表示部 112の上方に向けて表示される。これを、第 1の開状態において、相手撮りにおける正視の適した表示とする。

[0076] また、使用者が使用者自身を撮影（自分撮り)する場合、第 1の開状態力も軸心 Bを中心に第 2の筐体部材 101bを T方向に略 180度回動させて第 3の開状態にして、使用者自身側へ第 2のカメラ部 109bを向けて撮影する。この場合、表示部 112は第 2 の筐体部材 101bより右外側に横向きに露出するので、使用者は表示部 112に生成表示される横向きの撮影画像を確認しながら撮影できる。

[0077] 制御部 120は、第 3の開状態であることを検知した時、第 2のカメラ部 109bによる撮影中には、画像処理部 118で撮像画像を処理し、表示部には撮像画像の左右を反転させた鏡像を表示する。すなわち、第 3の開状態では、自身の左方は表示部 112 の左方に、自身の上方は表示部 112の上方に向けて表示される。これを、第 3の開状態において、自分撮りにおける正視に適した表示とする。

[0078] なお、第 1や第 3の開状態で撮影画像を情報記録部 119に記録後、情報記録部 11 9から呼出して表示部 112に表示する時には、全て反転鏡像、すなわち、撮像画像を反転していない画像としてある。すなわち、撮影状態に関わらず、撮影画像の再生時には、反転鏡像であり、これを、再生時の、正視に適した表示とする。

[0079] 第 2のカメラ部 109bの操作は操作部 105で行うことができる。なお、第 2のカメラ部 109bを操作する第 2の操作部を、第 2の筐体部材 101bの右または左側面に設けても良い。ただし、これら側面は面積が小さいため配置可能な操作ボタンの数に限りがある。

[0080] 本実施形態の携帯電話機では、相手撮りには、操作部 105及び表示部 112を正面視しながら撮影が行えるので、複数の操作ボタン (少なくとも 0— 9の数字、受話、終話ボタンなど、図では 15個のボタンを図示してある）を有する操作部 105に、第 2 のカメラ部 109bの変倍 (ズーム機能)やシャッタースピードの調整、明るさや色調の調整など、多数の機能を付与し、撮影中に容易に調整、調節することができるよう〖こなっている。

[0081] ここで、自分撮りの場合、操作部 105は使用者に対して隠れてしまうが、使用者と表示部との間の距離は概ね手の長さとなるため、ズームなど多くの機能を必要としないと想定される。従って、使用する機能はシャッター機能に限定され、例えば、使用者力も見て隠れる操作部 105の一つのボタンにシャッター機能を付与しこのボタンを操作するだけで済むなど、その操作は困難ではない。他の態様として、第 2の筐体部材 101bの側面にシャッター機能を有するボタンを設けると、自分撮りであってもさらにシャッターボタンが押しやすくなる。

[0082] なお、第 1、第 3の開状態以外の態様では、第 2のカメラ部 109bによる撮影は、表示部 105が正視に適した表示 (横向き）にはならず、撮影画像を表示しても天地方向 (上下方向）が横を向いてしまうため、撮影態様には不向きである。すなわち、正視に適した撮影画像の表示は、第 1、第 3の開状態で表示されるように限定してある。閉状態では、カメラ部 109の動作を禁止にしてある。

[0083] 前述の第 1、第 3の開状態において、第 2の筐体部材 101bを下側に持つと、長方形状の表示部 112が左右方向に長い、横長方向になるため、 VGA (Video Graphics Array)サイズの画像の表示等に好適となる。そこで、第 1及び第 3の開状態では、横長な表示部 112の全域に撮影画像を表示するようにしてある。すなわち、第 1及び第 3の開状態では、同じ大きさの表示部を縦長方向にした場合よりも、大きな画像で表示することができるようになって!/、る。

[0084] また、第 3の開状態では、第 2のカメラ部 109bと同方向に向けられる表示部 112に生成される撮影画像は鏡像にしてある。すなわち、自分撮りのときには左右方向は反転するが上下関係は反転しない。表示部 112に表示される撮影画像は、使用者は鏡を見ている状態と同じくなるので、例えば、首が傾いているなど、写り具合が容易に判断できる。

[0085] なお、情報記録部 119に記録させた画像を呼出し、表示部 112に表示させるときは、撮影時の筐体 101態様がいずれの状態であっても反転鏡像として表示する。すなわち、最小限の画像処理で撮影時、撮影画像の再生は、正視に適した表示となる。

[0086] アンテナ 103は、第 2の筐体部材 101bの連結軸部 102が装着される近傍のアンテナ装着部 lOlfの中に配設されている。このアンテナ装着部 101fは、閉状態では第 1 の筐体部材 101aと対面重畳しない第 2の筐体部材 101bの先端 (第 2筐体部材 101 bの一短辺側）に形成されている。

[0087] 使用者は、第 1の開状態で、表示部 112が横向きになるように第 2の筐体部材 101 bを手に持ち、第 2のカメラ部 109bによって撮影をする。このとき、持つ手 (指）がアンテナを覆うように持った場合、指が第 2のカメラ部 109bを覆ってしまい、正常な撮影ができないことに使用者は容易に気付く。そこで、使用者は、正常な撮影をするために指を第 2のカメラ部 109bの下方に移動させると、同時に、アンテナ装着部 lOlfも覆われないようになる。

[0088] 従って、アンテナ 103を指で覆うことによるアンテナ利得の低下が回避される。第 3 の開状態では、使用者側には第 2の筐体部材 101bの背面 101eが向けられるので、アンテナ装着部 lOlfは手に覆われないようになる。使用者が、撮影するときに把持する状態を、図 9に示し、（a)は第 1の開状態、（b)は第 3の開状態を示す。

[0089] 図 9 (a)および図 9 (c)に示すように、使用者は第 2筐体 101bを持つ場合に、通常、連結軸部 102が設けられる短辺側（ここでは上方側と、う）と反対側の短辺側（ここでは下方側）近傍を持つので、アンテナ 103は、第 2のカメラ部 109bの最も下方側に近い部分より上方側に設けることで、アンテナ 103を指で覆うことによるアンテナ利得の低下を回避することができる。

[0090] また、上述したように、第 1の筐体部材 101aには導電パターン 114cを有する第 1のプリント基板 114aが収容されている。従って、閉状態に対して開状態では、アンテナ 103に対して第 1のプリント基板 114aの導電部が近接するため、筐体状態におけるアンテナ 103周囲のグランド条件が変化することによりアンテナ 103のアンテナ利得を低下させてしまう場合がある。そこで、本実施形態では、開状態であっても、アンテナ 103のアンテナ利得の低下を回避するために、アンテナ利得の低下を招かない程度の距離を確保し、第 1の筐体部材 101aに対して所定距離 L (図 7に図示)を設けている。

[0091] 上述のように構成された本実施形態の携帯電話機にあっては、第 1、第 2の閉状態では携帯時の態様であり、コンパクトに閉じられて携帯性に好適となる。

[0092] 第 1の閉状態では、閉状態であっても表示部 112が外面に露出しているので、例えば、表示部 112に時刻や着信を報知するメッセージなどを表示させるようにすると、使用者は筐体 101を開力なくとも確認できる。特に、着信時、発信者の電話番号情報を表示するようにすると、使用者は即座に確認できる。

[0093] 第 2の閉状態では、例えば、使用者が他人に見られたくない情報 (プライベートな情報であり、例えば着信情報など）が表示される表示部 112を隠しながら携帯できる。従って、使用者は、使用者自身の好みに合わせて第 1または第 2の閉状態を選択して携帯できる。

[0094] 次に、連結軸部について、詳述する。図 10は、本発明の実施形態に係る携帯電話機の部分分解斜視図である。

[0095] 図 10において、連結軸部 102は、第 2の筐体部材 101bの主面 lOldに設けられるベース部 123と、ベース部 123上に設けられベース部 123に対して S方向へ回動可能に装着される中空の回転体 124とを有して構成される。

[0096] ベース部 123は、貫通穴 125が形成された筒部 126と、筒部 126を中心とし基台 1

27表面に形成された円弧状の溝部 128とを有する。回転体 124の片端には開口部

129 (点線で図示）が形成され、反対端にはヒンジ装置 130が装着され、底面には、円筒状の回動規制部 131 (点線で図示)及び円管部 132が突出するように形成されている。

[0097] 開口部 129には軸受 133が装着される。これらヒンジ装置 130と軸受 133は、第 1 の筐体部材 101aを T方向及びその反対方向へ回動可能に支承する。ヒンジ装置 13 0は、第 2の筐体部材 101bに対して第 1の筐体部材 101aが対面するように閉じられた時、及び略 180度開かれるときにクリックを発生するものであり、例えば、特開 2003 —120652号公報に記載されたヒンジ装置などを設けると良い。

[0098] 回動規制部 131は溝部 128に摺動可能に嵌る。筐体 101が第 1の閉状態及び第 4 の開状態では、回転規制部 131は溝部 128の始端 128aに位置する。筐体 101が第 2の閉状態及び第 2の開状態では、回転規制部 131は溝部 128の終端 128bに位置する。

[0099] この連結軸部 102の動作について、表示部 112が外表面に露出している時について説明する。第 1の筐体部材 101aが第 2の開状態力もさらに S方向へ回動をしょうとすると、終端 128bに回動規制部 131が当接して、第 1の筐体部材 101aの S方向への回動が抑制される。また、第 1の筐体部材 101aが第 1の閉状態力も S方向とは反対方向へ回動しょうとすると、回動規制部 131が始端 128aと当接して、第 1の筐体部材 101aの S方向とは反対方向への回動が抑制される。

[0100] 次に、表示部 112が隠れている時について説明する。第 1の筐体部材 101aが第 2 の閉状態力も S方向へ回動をしょうとすると、回動規制部 131が終端 128bに当接して、第 1の筐体部材 101aの S方向への回動が抑制される。また、第 1の筐体部材 10 laが第 4の開状態力 S方向とは反対方向へ回動しょうとすると、回動規制部 131が溝部 128の始端 128aと当接して、第 1の筐体部材 101aの S方向とは反対方向への回動が抑制される。

[0101] すなわち、第 1の筐体部材 101aは、第 1の閉状態では S方向へ 180度以下の回動ができるようになつていて、第 2の閉状態では S方向とは反対方向へ 180度以下の回動ができるようになつている。

[0102] ケーブル 111は、貫通穴 125、円管部 132、開口部 129、軸受 133を通って、第 2 の筐体部材 101bから第 1の筐体部材 101aへと接続される。

[0103] ここで、ケーブル 111の態様変化について説明する。第 1の筐体部材 101aが第 1 の閉状態力も S方向へ回動して第 1の開状態となったとき、ケーブル 111は第 2の筐体部材 101bと回転体 124との間で略 90度のねじれを生じる。さらに、第 2の開状態へと変化すると、そのねじれは 90度増し、略 180度となる。このねじれを S方向のねじれと称することにする。

[0104] 第 1の筐体部材 101aが第 2の開状態から T方向へ回動して第 2の閉状態となったとき、ケーブル 111は回転体 124と第 1の筐体部材 101aとの間で略 180度のねじれを生じる。このねじれを T方向のねじれと称することにする。すなわち、第 1の筐体部材 1 Olaが表裏反転すると、ケーブル 111には、異なる位置に S方向のねじれと T方向のねじれが生じる。

[0105] 第 1の筐体部材 101aを第 2の閉状態力も S方向とは反対方向へ回動させて第 3の開状態にすると、 S方向のねじれが 90度減少する。さらに、 90度回動させると、第 4 の開状態となり、 S方向のねじれは零となる。第 2の閉状態から第 4の開状態へ変化した時には T方向のねじれの増減に変化は無い。第 4の開状態から第 1の閉状態とすると、 T方向のねじれは零となる。

[0106] ここで、 1箇所に S方向と T方向のねじれが生じる構成の場合には、その部位にはねじりと曲げの両方の応力が生じてしまう。すなわち、複合的に応力が作用すれば、許容応力が高い高価な部品の選定が必要となるため、コストアップを招来することになる。しかしながら、本実施形態の携帯電話機では、第 1の筐体部材 101aが軸心 A 及び軸心 Bを中心に 180度の回動をして第 1、第 2の閉状態、及び、第 1乃至第 4の開状態へと筐体態様が変化する。すなわち、ケーブル 111は、一箇所に 180度の変形 (ねじり）だけで、これら開閉状態の 6態様に変化させることができる。従って、ケーブル 111に作用する応力は、ねじり応力のみを考慮した設計を行えばょ、。

[0107] 次に、第 2のアンテナにつ!/、て、図を用いて説明する。この第 2のアンテナは、アンテナ専用の部品を設けるのではなぐ第 1の筐体 101aが有する導電部と、第 2の筐体 101bに設けられるグランドパターンとを利用したものである。図 11は、本発明の携帯電話機の第 2の開状態におけるダイポールアンテナの動作原理を説明する図である。

[0108] 再述するが、給電部 114dの一端はグランドパターン 114eに接続されて接地され、他端はケーブル 111を介して第 1のプリント基板 114に形成された導体パターン 113 cに接続されて!、る。給電部 114dは第 2のプリント基板 114b上に形成された送受信部 115のアンテナ給電部である。

[0109] 以上のように構成した携帯電話機にお!、て、無線周波数を 800MHz (波長 λ = 37 5mm)とした場合について説明する。導体パターン 114c、グランドパターン 114eの長さ Lを 90mmとしたとき、筐体 101が開状態であれば、導体パターン 114cとグランドパターン 114eがアンテナ素子となって、ダイポールアンテナとして動作するように構成されている。

[0110] すなわち、これら導体パターン 114cとグランドパターン 114eは約半波長のダイポ一ルアンテナとして動作する。その結果、高周波電流は導体パターン 114cの先端からグランドパターン 114eの先端までの広域にわたって分布する。

[0111] 前述したように、本実施形態の携帯電話機は、通常の使用形態（開状態）において、第 2の筐体部材 101bを把持した場合、高周波電流が流れる一部が手に覆われるだけで、ダイポールアンテナ全体の動作に与える影響を微小とすることができる。従つて、第 2の筐体部材 101bを手に持った場合でも、アンテナ利得の劣化を最小限に抑えることができる。

[0112] また、本発明の携帯電話機は、前述したアンテナ 103も備えている。送受信部は高周波スィッチ（図示せず)やレベル判定部（図示せず)を有し、各々のアンテナによつて得られた受信レベルの強さをレベル判定部で判定し、制御部 120によって受信レベルが高、方のアンテナを選択することで、ダイバーシティアンテナを実現して、る。

[0113] 以上、第 2の開状態のときのダイポールアンテナとして述べた力開状態であれば、導電パターン 110cとグランドパターン 110eとは対向しな、ので、高周波電流を打ち消す成分が存在しなヽため、ダイポールアンテナとして実現できる。

[0114] 次に、図 1乃至図 11及び図 12、図 13を参照して、本実施形態の携帯電話機の動作について説明する。

[0115] 図 12は、本発明の実施形態に係る携帯電話機のモード別の機能を説明するための説明図である。図 13は、本携帯電話機の筐体態様と機能との対応関係の例を示す図である。

[0116] 図 1乃至図 12において、本実施形態の携帯電話機に電源が投入された状態では、音声通信モードが開始され、操作部 105を操作することでモード切替を実行し、非音声通信モードまたはカメラモードで各機能の操作が行えるように構成されて、る。

[0117] 筐体 101が第 1及び第 3の開状態では、第 2のカメラ部 109bによって撮影した撮影画像を表示部 112に表示するときに用いられる。第 1の開状態ではハンズフリーや T V電話、情報記録部 119から呼出した画像を表示部 112に表示するときに用、られる。第 2の開状態では、文字入力やメールを読む時、通常の電話として使う時に用いられる。本実施形態の携帯電話機を携帯するときは第 1や第 2の閉状態で用いられる

[0118] 音声通信モードでは、音声および非音声通信の受信待受動作を開始し、着信動作や発信動作を行うことで通信相手と通話をすることができる。

[0119] 受信待受状態において、筐体 101が第 2の閉状態以外の態様では表示部 112に時刻等が表示され、着信した場合には時刻等の表示が消えて相手の発信番号が表示される。相手の発信番号が名前や画像と共に予め電話帳に登録されているならば、相手の名前や画像が表示される。筐体 101が第 2の閉状態では何も表示されない

[0120] 音声のみの通信を着信した時は、筐体 101を第 2の開状態にして、操作部 105を操作して受話すると、通信相手の音声がレシーバ 106から出力される。通話中に第 1 の開状態へ変化させると、レシーバ 106からの音声の出力が停止され、スピーカ 107 力も音声が出力されてハンズフリーで行うことができる。

[0121] 受話するために、筐体 101を閉状態力も第 2の開状態とするには、筐体 101が第 1 の閉状態では第 1の筐体部材 101aを S方向へ回動させるだけで行え、筐体 101が第 2の閉状態では第 1の筐体部材 101aを T方向とは反対方向へ回動させるだけでできるなど、何れの閉状態であっても、一動作で簡単に第 2の開状態へ切替えて、受話動作を開始することができる。

[0122] 音声とともに動画像をともなう、所謂 TV電話を着信した時について説明する。着信時、通常の電話と TV電話とは区別できないので、まず第 2の開状態で受話動作を行い、操作部 105で受話操作すると、通信が接続される。 TV電話であることのメッセ一ジが表示されたならば、第 1の開状態にすると、横長な表示部 112に通信相手から送信された画像 (例えば相手の顔画像）が表示されるとともに、受話音声はスピーカ 10 7から出力される。

[0123] マイクロフォン 108は使用者の声を収音し、第 1のカメラ部 109aは使用者を撮影し、使用者の音声と使用者を撮影した画像は通信相手に送信されて、 TV電話が行える。この TV電話時には、使用者の顔が、携帯電話機の前 (後）にきて、使用者の目線が表示部 112に対応するのが普通である。

[0124] この状態では、使用者の顔が、携帯電話機の前の離れた位置にあることから、通話相手の音声を、表示部 112近傍のスピーカ 107から前方の使用者に向けて (ややボリュームを上げた形態で）出力するのが好ましい。よって、ハンズフリー時も含め、第 1 の開状態のときにはレシーバ 106をオフとし、スピーカ 107から通信相手の音声が出力される。

[0125] 通常の電話や TV電話を終話したい時は、筐体 101が開状態において操作部 105 で所定の操作を行うと、終話する。通常の電話中及び TV電話中に筐体態様を変化させても通信は中断しない。 TV電話中に他の開状態にした場合には、受話音声がスピーカ 107から出力されず、相手の顔画像が横を向いたり、隠れるなど、正視に適した表示向きとはいえないため、好適とはならず、第 1の開状態が最適である。

[0126] 非音声通信モードでは、受信待受状態を維持しながら、第 2の開状態において、操作部 105より入力した文字情報を表示部 112に表示させ、かつ、送信機能を用いて相手に文字情報や情報記録部 119に保存された音声、非音声 (画像等)情報を添付して送信することができる。このときに呼出した画像は、表示部 112の一部に、縮小して表示される。

[0127] メールなどの非音声情報を着信した時には、筐体 101が第 2の閉状態以外の態様で表示部 112に着信を報知するメッセージが表示される。

[0128] 受信した非音声情報の内容を確認する場合、第 2の開状態にし、使用者による所定の操作によって、受信した文字情報や画像情報を表示部 112に表示することができる。このとき、画像情報を確認する場合、第 1の開状態において正視に適した向きで表示部 112に表示される。

[0129] また、音声または非音声通信を行うときには、送信相手を確定するために電話帳機能を利用することができる。すなわち、筐体 101を第 2の開状態にし、操作部 105を操作し電話帳機能を用いて相手名及び相手名に関連付けられた顔画像を表示部 1

12に表示させ、選択して確定することができる。

[0130] カメラモードにおいては、第 2のカメラ部 109bによる撮影は第 1と第 3の開状態で行える。

[0131] 第 1の開状態において、第 2のカメラ部 109bによって撮影すると、表示部 112には反転鏡像が表示される。第 3の開状態において、第 2のカメラ部 109bによって撮影すると、表示部 112には鏡像が表示される。撮影した撮像画像は静止画または動画として情報記録部 119に記録できる。

[0132] 情報記録部 119に記録された動画や静止画像を再生するときには、第 1の開状態とし、所定の操作を行って、撮影した撮像画像を表示部 112に表示させ、目視することができる。記録された画像を呼出した時には、筐体 101の撮影態様が何れであっても反転鏡像が表示される。

[0133] この撮影した撮像画像は、電話番号情報に関連付けて電話帳に記憶することができる。画像情報と関連付けられた電話番号から着信があった場合、表示部 112には関連付けられた撮影画像が表示される。この撮影画像は、撮影時、表示部 112に反転鏡像が表示されていた場合には、電話帳には同じ反転鏡像が表示される。表示部 112に鏡像が表示されていた場合には、電話帳には反転鏡像が表示される。また、第 2のカメラ部 109bが撮影した撮影画像は、通信相手に反転鏡像として送信できる

[0134] すなわち、第 2のカメラ部 109bによって撮影された撮影画像、及び受信した画像、情報記録部 119などから呼出した画像は、第 1の開状態において、正視に適した画像として表示される。

[0135] 以上、筐体 101の態様と動作についての関係の例を、図 13にまとめる。本実施形態では、第 2の筐体部材 101bの主面 (正面） lOldに操作部 105、背面に第 2のカメラ部 109b、第 1の筐体部材 101a主面 101cに表示部 112を設け、横向きの表示部 1 12を使用者側に向けながら、第 2のカメラ部 109bの撮影方向を使用者の前方或いは手前 (使用者自身側）に向けることができるようにした構成である。換言すれば、表示部 112を使用者に向け、第 1のカメラ部 109bの撮影方向を前方或いは使用者自身側に向けられる。従って、筐体 101が第 1または第 3の開状態の何れの状態であつても表示部 112の上下方向が反転しな!、。

[0136] 前方の被写体か或いは手前である使用者自身を撮影しながら、横長の表示部 112 に表示される撮影画像が確認できる。このとき、第 3の開状態で撮影中に第 1の開状態にしても或いは第 1の開状態で撮影中に第 3の開状態にしても、表示部 112に表示する撮影画像は上下反転せずとも! 、ので、画像処理部 118の負担を増大させない。

[0137] しカゝも、開状態にあっては、アンテナ 103とダイポールアンテナとでダイバーシティアンテナを実現して、るので、把持された状態でアンテナ利得の低減を最小限にしている。さらに、携帯時には、表示部 112を隠したり露呈させるなど、使用者の好みに合わせて閉じることができる。

[0138] 筐体 101が第 1の開状態では、第 2の筐体部材 101bを手に持って TV電話ゃノ、ンズフリーで通話することができる。また、情報記録部 119に記録された画像を呼出したとき、この第 1の開状態で表示部 112に表示され、呼出した時の画像に音声が関連付けられている時 (例えば、動画など）には、撮影画像の再生とともにスピーカ 107 力も出力される。すなわち、スピーカ 107から音声が出力される態様は、第 1の開状態に限定してある。

[0139] 筐体 101が第 1、第 3の開状態では、第 2のカメラ部 109bによる撮影をすることができる。第 2、第 4の開状態で、第 2のカメラ部 109bによる撮影は可能にしてある。ただし、撮影画像は縦長の表示部 112に対して横向きになるため、例えば、左手で第 1の筐体部材 101aを、右手で第 2の筐体部材 101bを把持すれば行えるが、天地方向が、表示部 112では左右方向になるなど、正視には適さない。閉状態では、第 2のカメラ部 109bによる撮影は禁止にしてある。

[0140] 筐体 101が第 2の開状態と第 4の開状態では、同じ動作が行える。第 1と第 2の開状態において、受話音声はスピーカ 107からの出力はオフとしレシーバ 106から出力される。第 2の開状態では、レシーバ 106とマイクロフォン 108とが同一方向へ向けられ、かつその間隔が最大となる。第 2の筐体部材 101bを手に持ちレシーバ 106近傍を頭部（耳）に当てて通話すると口の近傍にマイクロフォン 108が近づくので、明瞭な音声が聞くことができ、送話も確実となる。

[0141] 通常の電話として用いる場合には、レシーバ 106とマイクロフォン 108とが同じ方向へ向く第 2の開状態が好適である。また第 2の開状態では、また、電話帳を利用して、発信相手の選択、確定及び発信動作が行え、さらに、メールを読んだり或いはメールを作成するために文字入力をすることもできる。

この第 2の開状態では、また、第 2の筐体部材 101bを手に持ったとき、使用者に向けられる操作部 105の上方に表示部 112が位置するので、文字入力、電話帳による通信相手の検索等をするときには表示部 112が持つ手 (指）に覆われないので、入力動作、操作が容易である。さらに、この第 2および第 4の開状態でメールに添付する画像は、添付前に表示部 112の一部の領域に縮小して表示できる。

[0142] 図 14は、本発明の携帯電話機において、表示部に表示される表示画面の例を示す図である。

[0143] 図 14 (a)は、受信待受状態を示し、筐体 101が第 2の閉状態以外であれば電界強度ゃ電残容量を示すマーク、日付、時刻等が表示される。その他に、メールが着信して、ることを示すマークや留守電の有無を示すマークなどを表示しても良、。

[0144] 図 14 (b)は、筐体が第 1の開状態において、前方の被写体を撮影した時に表示部 112に生成される画像、またこの画像を情報記録部 119に保存後、保存された画像を呼び出して表示部 112に生成される画像を示し、両者とも同じ被写体の反転鏡像が表示される。

[0145] 図 14 (c)は、筐体が第 3の開状態において、使用者自身を撮影した時に表示部 11

²に生成される画像を示し、使用者の鏡像が表示される。

[0146] 図 14 (d)は、筐体が第 3の開状態において、使用者自身を撮影した画像を情報記録部 119に保存後、保存された画像を呼出したときの表示部 112に生成される画像を示し、使用者の反転鏡像が表示される。

[0147] 図 14 (e)は、図 14 (b)で撮像した画像を電話帳に登録したときの表示画面を表し、電話番号や相手の名前とともに相手の顔画像が表示される。なお、電話帳には撮影時と同じ反転鏡像が表示される。

[0148] 図 14 (f)は、図 14 (c)で撮像した画像を電話帳に登録したときの表示画面を表し、電話番号や相手の名前とともに相手の顔画像が表示される。なお、電話帳は第 2の開状態で使用されるので、レシーバ 106を上方としたときに正視に適した表示となる

。電話帳に登録される画像は撮影時の反転鏡像が回転して表示される。 [0149] 着信時に、発信相手が電話帳に登録されている時に表示され、発信相手の電話番号が電話帳に登録されていなければ、例えば「チヤクシン」と表示するなど、着信したことを報知するメッセージを表示する。

[0150] また、いずれのモードにおいても、着信した場合は当該着信を報知するため、スピ一力 107から着信音が出力される。マナーモードに設定されている場合は、着信音は出力されずバイブレータ部 104だけが作動し、所定時間だけ筐体 101を振動させるように構成している。

[0151] 筐体 101が第 2の閉状態のとき、スピーカ 107から出力される着信音はクリアランス 121aを介して筐体 101外に導かれるため、使用者にとっては着信音が明瞭に聞こえる。筐体 101が他の態様では、スピーカ 107の前方が開放されているため、使用者が着信音を聞き取りづらくなることはない。

[0152] 特に、 TV電話をする場合、第 1の開状態で使用されるので、表示部 112を見る使用者に向力つて音声が出力されるため、良好な TV電話ができる。

[0153] なお、本実施形態では、筐体 101が閉状態のときに、第 1の筐体部材 101aと第 2の筐体部材 101bとの間にクリアランス 121aを形成するための突起 121を第 2の筐体部材 101bの主面 101cに形成した。この突起 121は、閉状態のとき第 1と第 2の筐体部材 101a、 101bとが当接して両者が摩耗することも回避している。これと同機能の突起を第 1の筐体部材 101aに設けるには、その両面の所定部位に夫々設けなければならないので、コストアップを招く場合がある。すなわち、筐体 101が何れの閉状態であっても、上記効果を得るためには、スピーカ 107を配設した筐体部材と対向する筐体部材にクリアランス 121aを形成するクリアランス形成手段を設ければよい。

[0154] このような本発明の実施形態の携帯電話機によれば、上下の筐体が相対的に第 1 と第 2の回動をして開閉できる開閉式携帯端末装置の外観形状上の特徴 (図 1乃至図 6)を考慮し、カメラ部の設置、アンテナの配置、カメラ部と表示部の相対的な配置、筐体の開閉状態に対応した適切な動作モードの設定について工夫し、高画質の撮影機能および撮影画像の表示機能を開閉式携帯端末装置にうまく搭載することができるとともに、搭載した各機能をユーザーが快適に利用できるようにすることができる。

[0155] まず、第 2のカメラ部 109bで撮影する時は、表示部 112を横長の状態で使用するのを基本としており、ワイドレンジの表示をなすことが可能である。し力も、相手撮り、自分撮りの両方が可能である。特に、自分撮りの場合、鏡像として見ることができるので、写り具合が容易に判断できる。

[0156] また、表示部の上下関係が反転して、な、ので、撮影時の表示、撮影画像を情報記録部へ記録した後に、記録された画像を呼出しして表示する時の表示向きなど、様々な条件によって画像の向きを変えずともいいなど、画像処理部の負担を軽減し、複雑な取り決めを行わなくて良い。従って、簡単な制御で表示部 112に大きく撮影画像を表示させることができるので、視認性が良好な撮影画像を表示できる。また、相手撮りのときは、操作部 105を正面視しながら行うことができる。

[0157] 次に、使用者の快適な使用を考慮して、第 1及び第 3の開状態を、撮影画像の表示が許可されるカメラモードとし、また第 1の開状態ではハンズフリーや TV電話、記録された撮影画像の表示もできる状態にし、一方、第 2の開状態は、 TV電話以外の音声通信や非音声通信のみを行うモードとして、撮影画像の正視に適した表示は禁止にした。撮影画像を通信相手へ送信するために一時的に表示させて閲覧するための表示は除く。

[0158] すなわち、筐体 101が第 2の開状態となっているときは、使用者が耳と口を近づけて通常の会話を行う、及び操作部 105の真上に表示部 112があるので、文字入力、メールを読むのに適しており、第 2のカメラ部 109bの動作は不要となる場合が多いため、閉状態では撮影を禁止にし、及び第 2、第 4の開状態では、撮影画像の適正な表示を行わなヽようにすることで、画像処理部の負担を軽減した。

[0159] この観点から、筐体 101が第 2の開状態では、レシーバ 106とマイクロフォン 108を用いて快適に会話ができるように配慮している。つまり、受話部 106から通話相手の音声が出力され、また、使用者の音声を拾い易い位置にマイクロフォン 108を設け、スピーカ 107からは着信音のみを出力するようにして、る。

[0160] さらに、第 2のカメラ部 109bの上方にアンテナ 103を配設したので、第 2のカメラ部 109bの前方を覆わないような持ち方をすると、必然的にアンテナ 103を覆うことが回避されるので、アンテナ利得の低下が回避される。

[0161] また、一つのアンテナと筐体構造でダイバーシティアンテナを実現しているので、コストアップを回避しながら携帯電話機の基本性能である送受信が良好に行えるようになっている。

[0162] また、表示部 112を露呈させたり隠したりして閉じる（折り畳む)ことができる。これにより、表示部 112に表示される各種情報を即座に見られるようにしたり、或いは、見られたくな!/ヽ人は隠して携帯することが可能であるなど、使用者が選択できる。

[0163] このように、音声のみの通信、非音声通信 (文字入力も含む）、撮影及び撮影画像の再生にも配慮して動作モードを設定することで、開閉式携帯電話機において、撮像および撮像画像の表示機能を無理なぐ快適に利用することができる。一方、快適な音声通信も可能となる。

[0164] また、他の使用例として、例えば、 TV画像を受信し、表示部に映像を表示する場合には、第 1の開状態で正視に適した向きで表示する構成にしてもよ!、。

[0165] また、本実施形態では、 TV電話時に使用者を撮影するカメラを専用に設けたが、必ずしもこの限りではない。例えば、 TV電話時は、第 3の開状態で使用するものとし、第 2のカメラ部で撮影した画像を通信相手に送信すればよい。このとき、相手の音声はスピーカから出力し、マイクロフォンは、例えば、第 2の筐体部材の下端面に設ければ、通常の電話時、 TV電話時にはともに収音することができる。

[0166] 本発明を詳細にまた特定の実施態様を参照して説明したが、本発明の精神と範囲を逸脱することなく様々な変更や修正を加えることができることは当業者にとって明らかである。

[0167] 本出願は、 2003年 11月 20日出願の日本特許出願 (特願 2003-390355)に基づくものであり、その内容はここに参照として取り込まれる。

産業上の利用可能性

[0168] 本発明の開閉式携帯端末装置は、携帯端末装置の小型化を阻害することなく撮像部を搭載可能とすると共に、撮像画像を横長に表示させた表示部を、相手撮りと自分撮りの両方で見ることができる効果を有し、携帯電話機等に有用である。

Claims

請求の範囲

[1] 略長方形状の表面をそれぞれ有する第 1筐体および第 2筐体と、

2筐体とを回動可能に連結する連結部と、

前記表示部は、前記第 2筐体の長辺と前記第 2回動軸心とが略平行な状態で前記第 1筐体を前記第 2回動軸心を中心に回動させて、前記第 1筐体の表面と前記第 2 筐体の表面とが略平行となり、前記第 1筐体の表面と前記第 2筐体の表面と同方向に向けられた第 1の状態および反対方向に向けられた第 2の状態において、いずれの場合にも少なくとも一部が露出するように配置されているものである開閉式携帯端末装置。

[2] 請求項 1記載の開閉式携帯端末装置であって、前記第 2の状態時に前記カメラ部で撮像して!/ゝる画像を左右反転させた鏡像を前記表示部に表示させる画像処理部をさらに備える開閉式携帯端末装置。

[3] 請求項 2記載の開閉式携帯端末装置であって、

前記画像処理部は、前記カメラ部で撮像して、る画像を前記表示部に表示させるときに、前記カメラ部で撮像して、る画像の反転処理を前記第 2の状態のみに行うものである開閉式携帯端末装置。

[4] 請求項 1ないし 3のいずれか一項記載の開閉式携帯端末装置であって、

前記第 2筐体に内蔵されるアンテナをさらに備え、前記連結部は、前記第 2筐体の表面において第 1の短辺より前記第 1の短辺と反対側の第 2の短辺に近い位置に設けられ、

前記アンテナは、前記カメラ部の最も第 1の短辺に近い位置より前記第 2の短辺側に設けられるものである開閉式携帯端末装置。

[5] 請求項 1ないし 4のいずれか一項記載の開閉式携帯端末装置であって、

前記第 2筐体に設けられ、一端が接地された給電部を有するとともに前記給電部が前記連結部近傍に配設されたプリント基板と、

前記第 1筐体に設けられ、前記給電点の他端に接続された導電部と、をさらに備える開閉式携帯端末装置。

[6] 請求項 1ないし 5のいずれか一項記載の開閉式携帯端末装置であって、

第 2筐体の表面に設けられ、前記第 2回動軸心が前記第 2筐体の表面の短辺と平行で、かつ前記第 1筐体が前記第 2筐体と対向する状態において、前記第 1筐体の表面または裏面と当接する突起をさらに備える開閉式携帯端末装置。