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JPWO2010113932A1 - ベローズ型メカニカルシール - Google Patents

ベローズ型メカニカルシール Download PDF

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JPWO2010113932A1
JPWO2010113932A1 JP2011507205A JP2011507205A JPWO2010113932A1 JP WO2010113932 A1 JPWO2010113932 A1 JP WO2010113932A1 JP 2011507205 A JP2011507205 A JP 2011507205A JP 2011507205 A JP2011507205 A JP 2011507205A JP WO2010113932 A1 JPWO2010113932 A1 JP WO2010113932A1
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高橋 秀和
秀和 高橋
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Eagle Industry Co Ltd
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Eagle Industry Co Ltd
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16JPISTONS; CYLINDERS; SEALINGS
    • F16J15/00Sealings
    • F16J15/16Sealings between relatively-moving surfaces
    • F16J15/34Sealings between relatively-moving surfaces with slip-ring pressed against a more or less radial face on one member
    • F16J15/36Sealings between relatively-moving surfaces with slip-ring pressed against a more or less radial face on one member connected by a diaphragm or bellow to the other member
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Abstract

ベローズに対する振動の影響を低減することができるベローズ型メカニカルシールを提供する。回転軸30に固定された第1環状部材13と、第1環状部材13よりも軸孔21の開口部側の位置において、ハウジング20にベローズ11を介して弾性的に支持された第2環状部材14と、第1環状部材13と摺動自在に接触する軸に垂直な第1のシール端面12a1と第2環状部材14と接触する軸に垂直な第2のシール端面12a2とを有するシールリング12と、を備えたベローズ型メカニカルシール1において、環状隙間における非密封対象領域に面したシールリング12の内周面及び第2環状部材14の内周面にそれぞれ当接して、シールリング12と第2環状部材14の軸中心を合わせる芯出し部材16を備える。

Description

本発明は、ベローズ型メカニカルシールに関するものである。
石油精製、石油化学プラントや製鉄化学プラント等において、アスファルトやタール、ピッチ等の200℃を超える高温で、かつ固形分が多く含まれる流体を扱うポンプの軸封装置として、ベローズを備えたメカニカルシールが知られている(非特許文献1参照)。
図6〜図8を参照して、ベローズ型メカニカルシールについて説明する。図6は、従来例に係るベローズ型メカニカルシールの構成を説明する模式的断面図である。図7は、図6のX矢視図である。図8は、他の従来例に係るベローズ型メカニカルシールの構成を説明する模式的断面図である。
図6に示すメカニカルシール100は、リテーナ104、ベローズ101、カラー105、シールカバー202等を介してハウジング200に弾性的に支持されたシールリング102と、回転軸300に固定されたメイティングリング103と、が互いに摺動自在に接触し、ハウジング200と回転軸300との間の環状隙間を封止する構成となっている。
シールリング102は、ベローズ101の一端に溶接されたリテーナ104に焼嵌め又は圧入されている。ベローズ101の他端にはカラー105が溶接されている。カラー105は、ハウジング200の軸孔201の開口部に取り付けられたシールカバー202に固定されている。一方、メイティングリング103は、回転軸300の外周面に固定されたスリーブ301に固定されている。
シールリング102とメイティングリング103は、軸に垂直な端面同士が接触するように軸方向に並んだ配置となっており、回転軸300がハウジング200に対して回転することにより、互いに周方向に摺動する構成となっている。シールリング102は、メイティングリング103との摺動によって発生する摺動トルクをベローズ101が弾性的に受けとめることにより、メイティングリング103に対する追随性が高められている。
また、シール端面にスチーム等のクエンチ流体を誘導し、シール端面からの滲み漏れ液の洗浄、シール端面の冷却と潤滑を可能にするためのバッフルスリーブ203が設けられている。バッフルスリーブ203は、シールカバー202に取り付けられており、また、シールリング102及びメイティングリング103の内径側を軸方向に延びる円筒部203aを有している。
図7に示すように、リテーナ104の内周面には、内径方向に突出する複数の突出部で構成されたダンパー104aが設けられている。このダンパー104aは、リテーナ104の軸方向の移動を妨げない範囲で、リテーナ104の内周面とバッフルスリーブ203の円筒部203aの外周面との間の隙間を部分的に狭めるように突出している。これにより、リテーナ104における軸に垂直な方向の移動が規制され、例えば、シール端面の潤滑不足等によってシール端面に高サイクルの円周方向の微振動(スティックスリップ)が発生するのが抑制され、振動によるベローズ101の溶接部分の破損が防止されるようになっている。
しかしながら、上述のようにシールリング102がリテーナ104に焼嵌め又は圧入されて一体された構成においては、高温使用時において、ベローズ101、シールリング102及びリテーナ104の熱膨張係数の差の影響により、密封性の低下やシール端面における局部接触による損傷等が生じるという課題を有していた。
そこで、図8に示すメカニカルシール100´では、シールリング102´をリテーナ104´に固定せずに、ラッピング(表面研磨)した面同士で当接させた構成としている。これにより、熱膨張係数の差の影響が低減され、高温使用時においても密封性を保つことができ、熱変形の影響等による損傷を抑制することが可能となる。また、焼嵌めや圧入、その後の熱処理等の特殊な工程が不要となり、製造コストの低減も図ることが可能となる。
また、このメカニカルシール100´においては、シールリング102´の内周面に設けられた切り欠き102aに、バッフルスリーブ203´の円筒部203aの先端に設けられた凸部203bが遊嵌して、バッフルスリーブ203´がシールリング102´をクラッチする構成となっている。これにより、ベローズ101に摺動トルクが伝わらないようになっている。
また、リテーナ104´の内周面には、内径方向に突出する複数の突出部であるダンパー104a´が設けられている。ダンパー104a´は、上記図6に示すメカニカルシール100のダンパー104aと同様、リテーナ104´の軸に垂直な方向における移動を規制してベローズ11の揺れを抑制すべく、リテーナ104´内周面の複数の箇所においてリテーナ104´とバッフルスリーブ203´の円筒部203aとの間の隙間を部分的に狭めるように内径方向に突出している。
さらに、シールリング102´の外周面及びリテーナ104´の外周面において外径を部分的に縮径する段差部102b及び段差部104bにより、環状の凹部が形成されており、この凹部に、シールリング102´とリテーナ104´との間の芯出しをするための芯出しケース106が装着されている。
しかしながら、芯出しケース106は熱膨張による寸法の変化を考慮した微小隙間を有して嵌められているため、タールやピッチ等の流体が隙間に入り込んで固着してしまうと、振動がベローズ101に伝わり、ベローズ101の損傷を引き起こすことがある。
高橋秀和、「破損防止機構付き高温用ベローズシール」、「産業機械 No.682 2007年7月号」、社団法人日本産業機械工業会、平成19年7月20日、p.38−40
本発明は上記の従来技術の課題を解決するためになされたもので、その目的とするところは、ベローズに対する振動の影響を低減することができるベローズ型メカニカルシールを提供することにある。
上記目的を達成するために本発明におけるベローズ型メカニカルシールは、
ハウジングに設けられた軸孔と該軸孔に挿通された回転軸との間の環状隙間をシールするベローズ型メカニカルシールであって、
前記回転軸に固定された第1環状部材と、
前記第1環状部材よりも前記軸孔の開口部側の位置において、前記ハウジングに対してベローズを介して弾性的に支持された第2環状部材と、
前記第1環状部材と摺動自在に接触する軸に垂直な第1のシール端面と前記第2環状部材と接触する軸に垂直な第2のシール端面とを有するシールリングと、
を備えたベローズ型メカニカルシールにおいて、
前記環状隙間における非密封対象領域に面した前記シールリングの内周面及び前記第2環状部材の内周面にそれぞれ当接して、前記シールリングと前記第2環状部材の軸中心を合わせる芯出し部材を備えることを特徴とする。
本発明によれば、シールリングと第2環状部材との軸中心を合わせる芯出し部材が非密封対象領域に配置されているので、従来のような密封対象流体の固着によるベローズへの振動の伝播が抑制される。すなわち、本発明によれば、タールやピッチ等のように高温時は流動性のある液体だが、温度が下がると固化する性状の密封対象流体が、芯出し部材とシールリング及び第2環状部材との間の隙間に入り込んで固着してしまうことがなくなる。したがって、第1環状部材とシールリングとの摺動による振動がベローズに伝わることが抑制され、ベローズが損傷を生じるのを抑制することができる。
前記回転軸の外周面と前記第2環状部材及び前記シールリングの内周面との間を軸方向に延びて、前記第2環状部材と前記シールリングとの間のシール面の内周側にクエンチ流体を導くための円筒部を有し、前記ハウジングに固定されるバッフルスリーブを備えるとよい。
これにより、芯出し部材とシールリング及び第2環状部材との間の隙間がクエンチ流体で洗浄され、シールリングと第2環状部材との間のシール面の接触状態を良好に保つことが可能となる。
前記第2環状部材に対して外径方向に弾性力を作用させる弾性部材を備えるとよい。
これにより、回転軸に固定された第1環状部材とシールリングとの摺動により第2環状部材に生じる振動を弾性部材が緩衝し、ベローズに振動が伝播するのを抑制することができる。
前記弾性部材は、前記バッフルスリーブの前記円筒部の外周面と前記芯出し部材の内周面との間、あるいは、前記バッフルスリーブの前記円筒部の外周面と前記第2環状部材の内周面との間に装着されるとよい。
また、前記弾性部材は、環状に構成された板ばねであるとよい。
これにより、ベローズの振動を抑制する構成を簡易に形成することができる。
本発明によれば、ベローズに対する振動の影響を低減することができる。
本発明の実施例1に係るベローズ型メカニカルシールの構成を説明する模式的断面図である。 本発明の実施例2に係るベローズ型メカニカルシールの構成を説明する模式的断面図である。 弾性部材の模式的断面図である。 図3AのA矢視断面図である。 本発明の実施例3に係るベローズ型メカニカルシールの構成を説明する模式的断面図である。 弾性部材の他の構成を説明する模式的斜視図である。 従来例に係るベローズ型メカニカルシールの構成を説明する模式的断面図である。 図6のX矢視図である。 他の従来例に係るベローズ型メカニカルシールの構成を説明する模式的断面図である。
以下に図面を参照して、この発明を実施するための形態を、実施例に基づいて例示的に詳しく説明する。ただし、この実施例に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対配置などは、特に特定的な記載がない限りは、この発明の範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではない。
(実施例1)
図1を参照して、本発明の実施例1に係るベローズ型メカニカルシールについて説明する。図1は、本発明の実施例1に係るベローズ型メカニカルシールの構成を説明する模式的断面図である。
本実施例に係るベローズ型メカニカルシール1は、石油精製、石油化学プラントや製鉄化学プラント等において、アスファルトやタール、ピッチ等の200℃を超える高温で、かつ固形分が多く含まれる流体を扱うポンプの軸封装置として用いられる。
ベローズ型メカニカルシール1は、概略、シールリング12が、回転軸30に固定されたメイティングリング13と、ベローズ11、カラー15、シールカバー22等を介してハウジング20に弾性的に支持されたリテーナ14と、にそれぞれ密封的に接触することにより、ハウジング20の軸孔21と回転軸30との間の環状隙間を封止する構成となっている。これにより、機内である密封対象領域(O)からタールやピッチ等の密封対象流体が、大気側である非密封対象領域(A)に漏れを生じるのを防いでいる。
また、ベローズ型メカニカルシール1は、シールリング12とリテーナ14とのシール面を洗浄等するためのスチーム等のクエンチ流体を誘導するためのバッフルスリーブ23を備えている。バッフルスリーブ23は、シールリング12やリテーナ14等の内周面と回転軸30の外周面との間を軸方向に延びる円筒部23aを有している。バッフルスリーブ23は、SUS630等の金属材からなる。
第1環状部材としてのメイティングリング13は、回転軸30の外周面に固定されたスリーブ31に、42%Ni−Fe等の5×10−6 1/℃前後の低熱膨張係数の金属材料からなるリテーナ32によって固定されている。メイティングリング13は、軸孔21の開口部側の端部に軸に垂直な端面13aを有している。
第2環状部材としてのリテーナ14は、インコネル625等の金属やベローズ11の材料と熱膨張係数がほぼ近似した異種材からなる環状部材であり、軸孔21の開口部側の端部にベローズ11の一端が溶接されている。
ベローズ11は、インコネル625等の金属製の蛇腹状部材である。図1に示すように、ベローズ11は、波形断面に成形された複数の金属円盤(金属製のダイヤフラム板)の内周部または外周部同士を互いに溶接等で連結し、全体が蛇腹筒状となるように構成されたものである。なお、図1に示すベローズ11は、あくまで溶接ベローズの具体的な構成の一例を示したものであり、本発明の各実施例において用いられるベローズの構成は、図1に示す構成に限定されるものではない。また、図2、図5、図6、図8では、ベローズ11の具体的な形状の図示を省略している。
ベローズ11の他端にはカラー15が溶接されている。カラー15は、SUS304等の金属製の環状部材であり、ハウジング20の軸孔21の開口部に取り付けられたシールカバー22に固定されている。
これら互いに溶着されたリテーナ14、ベローズ11、カラー15の3部材は、1つのユニット(ベローズ組立体)としてハウジング20(シールカバー22)に対して組み付け可能に構成されている。
リテーナ14は、軸孔21の反開口部側の端部に軸に垂直な端面14aを有している。また、リテーナ14は、内周面の複数箇所において内径方向に突出してリテーナ14内周面とバッフルスリーブ23の円筒部23a外周面との間の隙間を部分的に狭める突出部で構成されたダンパー14bが設けられている。ダンパー14bの具体的な構成は、図6に示すメカニカルシール100のダンパー104aや(図7参照)、図8に示すメカニカルシール100´のダンパー104a´と同様なので詳しい説明は省略する。また、リテーナ14とバッフルスリーブ23の円筒部23aとの間の隙間は、隣接する突出部間において拡大された領域が、シールカバー22のクエンチ穴22aから供給されたクエンチ流体を、バッフルスリーブ23の円筒部23a外周に沿ってシール端面側まで誘導し易くする拡大された流路を形成している。
シールリング12は、軸方向の両側に軸に垂直なシール端面12a1、12a2を有している。軸孔21の反開口部側(機内側)のシール端面12a1(第1のシール端面)は、メイティングリング13の端面13aと接触し、軸孔21の開口部側のシール端面12a2(第2のシール端面)は、リテーナ14の端面14aと接触する。リテーナ14と接触するシール端面12a2の面幅は、メイティングリング13と接触するシール端面12a1の面幅とほぼ同じか、やや狭く設定される。
メイティングリング13の端面13a及びリテーナ14の端面14aは、いずれもラッピング仕上げ(表面研磨)されており、シールリングのシール端面12a1、12a2と同等の表面粗さと平面度を有している。これらラッピング面は、ベローズ11のばね荷重と流体圧力による押し付け力によって互いに密封的に接触する。
シールリング12の内周面には、1個又は複数個の切り欠き12bが設けられており、バッフルスリーブ23の円筒部23aの先端に設けられた凸部23bが、切り欠き12bと微小な隙間を有して噛み合う(遊嵌する)ように構成されている(図1の中央部に円で囲って示した破線部を参照)。このクラッチ機構により、シールリング12は、軸方向には自在に移動可能となるが、周方向の移動、すなわち回転運動が規制されるように構成されている。
したがって、メイティングリング13の端面13aと接触するシール端面12a1は、回転軸30の回転によって摺動自在に接触することになるが、リテーナ14の端面14aと接触するシール端面12a2は、リテーナ14に対するシールリング12の回転が規制されるため、回転による摺動を生じないほぼ静止の封止面となる。
また、シールリング12の内周面には、シールリング12のリテーナ14側における内径を拡径する段部12cが設けられている。また、リテーナ14の内周面にも、リテーナ14のシールリング12側における内径を拡径する段部14cが設けられている。これら段部12c、14cは、内径寸法がそれぞれ略同じに設定されており、シールリング12とリテーナ14との境目に環状の凹部を形成する。この凹部には、シールリング12とリテーナ14との芯出しをするための芯出し部材としての芯出しケース16が装着される。芯出しケース16は、シールリング12と同一の材料、あるいは熱膨張係数がシールリング12よりも同じか小さい材料(例えば、SiC)で製造された環状部材であり、凹部に対して径方向に微小隙間を有して嵌められる。
上述したように、本実施例では、シールリング12が、従来のようにリテーナ14に固定されておらず、メイティングリング13とリテーナ14との間で軸に垂直な方向に自由に摺動できるように構成されている。したがって、熱膨張等の影響による軸方向における寸法変化は、ベローズ11の伸縮によって吸収され、軸に垂直な方向(径方向)における寸法変化は、軸に垂直なシール端面同士が互いに摺動する(ずれる)ことによって吸収されることになる。これにより、高温雰囲気でもメイティングリング13と摺接するシールリング12のシール端面の平面度は、熱膨張による影響を受けず、密封性が保たれる。また、リテーナ14自体の圧力変形や熱変形に影響されることもない。
さらに、シールリング12をリテーナ14に固定しないので、従来のように焼嵌めや圧入、その後の熱処理などの特殊工程が不要であり、また、それに伴う治具類も不要となる。したがって、コスト低減と工数低減が図れる。また、シールリング交換作業が容易となる。
また、本実施例では、シールリング12とリテーナ14の芯出しをするための芯出しケース16が、シールリング12及びリテーナ14における非密封対象領域側となる各内周面に設けられた段部に装着される構成となっている。すなわち、熱膨張係数の差を考慮して微小隙間を有して嵌めこまれる芯出しケース16が、密封対象流体中にない構成となっているので、密封対象流体が低温時に固化・固着しやすい性質を有する流体や固形分が多い流体の場合でも、芯出しケース16とシールリング12及びリテーナ14との間の隙間に、密封対象流体が固着することがない。さらに、芯出しケース16は、クエンチ流体側に配置されているので、隙間がクエンチ流体で常時洗浄されることになり、シール部のラッピングされた端面同士が常時スムーズにスリップすることが可能となる。
(実施例2)
図2〜図3Bを参照して、本発明の実施例2に係るベローズ型メカニカルシール1´について説明する。図2は、本発明の実施例2に係るベローズ型メカニカルシール1´の構成を説明する模式的断面図である。図3A及び図3Bは、弾性部材の構成を説明する模式図であり、図3Aは弾性部材の模式的断面図、図3Bは図3AのA矢視断面図である。ここでは、上記実施例1と同様の構成については、同じ符号を付してその詳しい説明については省略し、実施例1と異なる部分についてのみ説明するものとする。説明をしない構成は、実施例1と同様である。
本実施例は、リテーナ14に対して外径方向に弾性力を作用させる弾性部材17を備えている。弾性部材17は、芯出しケース16´の内周側に設けられた環状溝16aに装着され、バッフルスリーブ23の円筒部23aに対して弾性的に接触するように構成されている。弾性部材17は、ごく薄い肉厚の弾性のある帯材部材(環状の板ばね部材)であり、片面に多数かつ等配にR状の突起17aが設けられている。弾性部材17は、バッフルスリーブ23の円筒部23aと芯出しケース16´との間に環状に装着されるとともに、突起17aが芯出しケース16´内周の環状溝16aに収納されることで、軸方向の移動が規制されるようになっている。
弾性部材17は、突起17aが半径方向に変形することにより得られる弾性付勢力によって、平面部分(内周側)17bがバッフルスリーブ23の円筒部23a外周に極めて低い面圧で接触し、芯出しケース16´を介してシールリング12及びリテーナ14の振動を緩衝する。弾性部材17の平面部分(内周側)17bとバッフルスリーブ23の円筒部23a外周とは軸方向に自在に摺動することができる。
ここで、弾性部材17の各部の寸法や構成、芯出しケース16´の内周面及びバッフルスリーブ23の円筒部23aの外周面に対して作用させる面圧(弾性力)の大きさ等は、シールリング12とメイティングリング13との摺動により生じる振動を突起17aの変形によって十分緩衝できるものであって、かつ、平面部分17bがシールリング12及びリテーナ14の軸方向の自由な変位(ベローズ11の伸縮)を妨げない程度の低い面圧で接触するように適宜設定される。
本実施例によれば、万一、ラッピングされたシール端面の接合部が固着した場合、シール端面のスティックスリップがリテーナ14に伝播し、振動しようとすることが考えられるが、この振動は弾性部材17によって緩衝されるので、ベローズ11への振動の伝播が抑制され、ベローズ11の溶着部の破損等が防止される。
また、弾性部材17は芯出しケース16´内周に収納されており、芯出しケース16´は独立しているので、バッフルスリーブ23の円筒部23aに嵌合させやすく、組立が容易である。
(実施例3)
図4を参照して、本発明の実施例3に係るベローズ型メカニカルシール1´´について説明する。図4は、本発明の実施例3に係るベローズ型メカニカルシール1´´の構成を説明する模式的断面図である。ここでは、上記各実施例と同様の構成については、同じ符号を付してその詳しい説明については省略し、上記各実施例と異なる部分についてのみ説明するものとする。説明をしない構成は、上記各実施例と同様である。
本実施例では、リテーナ14´の内周側に環状溝14dを設けられており、この環状溝14dに弾性部材17が装着されている。すなわち、上記実施例2が、芯出しケース16´を介してシールリング12及びリテーナ14の振動を緩衝するように構成されているのに対し、本実施例は、リテーナ14´の振動を弾性部材17で直接緩衝するように構成されている。
このように、他の部材を介在させずにリテーナ14´の振動を直接緩衝するように構成することで、熱膨張等による寸法変化によって生じる緩衝特性の変化を最小限に抑えることができる。
なお、上記実施例2及び実施例3における弾性部材17の構成としては、上記構成に限られるものではなく、径方向に弾性力を発揮し得るものであれば適宜採用することができる。例えば、図5に示すような弾性部材17´であってもよい。図5は、弾性部材の他の構成を説明する模式的斜視図である。
図5に示す弾性部材17´は、ステンレス鋼等からなる薄肉帯板材にプレス成形によって複数の凸部17a´を形成し、環状に湾曲させて構成されている。この弾性部材17´は、複数の凸部17a´により周方向の断面形状(軸方向から見た断面形状)が波形を成しており、複数の凸部17a´が芯出しケース16´やリテーナ14´に対して弾性的に接触することにより、リテーナ等の振動を緩衝してベローズ11への振動の伝播を抑制することができる。
1 ベローズ型メカニカルシール
11 ベローズ
12 シールリング
13 メイティングリング
14 リテーナ
15 カラー
20 ハウジング
21 軸孔
22 シールカバー
23 バッフルスリーブ
30 回転軸

Claims (6)

  1. ハウジングに設けられた軸孔と該軸孔に挿通された回転軸との間の環状隙間をシールするベローズ型メカニカルシールであって、
    前記回転軸に固定された第1環状部材と、
    前記第1環状部材よりも前記軸孔の開口部側の位置において、前記ハウジングに対してベローズを介して弾性的に支持された第2環状部材と、
    前記第1環状部材と摺動自在に接触する軸に垂直な第1のシール端面と前記第2環状部材と接触する軸に垂直な第2のシール端面とを有するシールリングと、
    を備えたベローズ型メカニカルシールにおいて、
    前記環状隙間における非密封対象領域に面した前記シールリングの内周面及び前記第2環状部材の内周面にそれぞれ当接して、前記シールリングと前記第2環状部材の軸中心を合わせる芯出し部材を備えることを特徴とするベローズ型メカニカルシール。
  2. 前記回転軸の外周面と前記第2環状部材及び前記シールリングの内周面との間を軸方向に延びて、前記第2環状部材と前記シールリングとの間のシール面の内周側にクエンチ流体を導くための円筒部を有し、前記ハウジングに固定されるバッフルスリーブを備えることを特徴とする請求項1に記載のベローズ型メカニカルシール。
  3. 前記第2環状部材に対して外径方向に弾性力を作用させる弾性部材を備えることを特徴とする請求項2に記載のベローズ型メカニカルシール。
  4. 前記弾性部材は、前記バッフルスリーブの前記円筒部の外周面と前記芯出し部材の内周面との間に装着されることを特徴とする請求項3に記載のベローズ型メカニカルシール。
  5. 前記弾性部材は、前記バッフルスリーブの前記円筒部の外周面と前記第2環状部材の内周面との間に装着されることを特徴とする請求項3に記載のベローズ型メカニカルシール。
  6. 前記弾性部材は、環状に構成された板ばねであることを特徴とする請求項3〜5のいずれかに記載のベローズ型メカニカルシール。
JP2011507205A 2009-03-31 2010-03-30 ベローズ型メカニカルシール Pending JPWO2010113932A1 (ja)

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