[go: up one dir, main page]

JPWO2007007817A1 - ヒンジ装置 - Google Patents

ヒンジ装置 Download PDF

Info

Publication number
JPWO2007007817A1
JPWO2007007817A1 JP2007524698A JP2007524698A JPWO2007007817A1 JP WO2007007817 A1 JPWO2007007817 A1 JP WO2007007817A1 JP 2007524698 A JP2007524698 A JP 2007524698A JP 2007524698 A JP2007524698 A JP 2007524698A JP WO2007007817 A1 JPWO2007007817 A1 JP WO2007007817A1
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
case
disk
sliding disk
hinge device
sliding
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2007524698A
Other languages
English (en)
Inventor
康明 中山
康明 中山
勝彦 猪飼
勝彦 猪飼
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Citizen Holdings Co Ltd
Citizen Watch Co Ltd
Original Assignee
Citizen Holdings Co Ltd
Citizen Watch Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Citizen Holdings Co Ltd, Citizen Watch Co Ltd filed Critical Citizen Holdings Co Ltd
Publication of JPWO2007007817A1 publication Critical patent/JPWO2007007817A1/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04MTELEPHONIC COMMUNICATION
    • H04M1/00Substation equipment, e.g. for use by subscribers
    • H04M1/02Constructional features of telephone sets
    • H04M1/0202Portable telephone sets, e.g. cordless phones, mobile phones or bar type handsets
    • H04M1/0206Portable telephones comprising a plurality of mechanically joined movable body parts, e.g. hinged housings
    • H04M1/0208Portable telephones comprising a plurality of mechanically joined movable body parts, e.g. hinged housings characterized by the relative motions of the body parts
    • H04M1/0214Foldable telephones, i.e. with body parts pivoting to an open position around an axis parallel to the plane they define in closed position
    • H04M1/0216Foldable in one direction, i.e. using a one degree of freedom hinge
    • EFIXED CONSTRUCTIONS
    • E05LOCKS; KEYS; WINDOW OR DOOR FITTINGS; SAFES
    • E05DHINGES OR SUSPENSION DEVICES FOR DOORS, WINDOWS OR WINGS
    • E05D11/00Additional features or accessories of hinges
    • E05D11/10Devices for preventing movement between relatively-movable hinge parts
    • E05D11/1028Devices for preventing movement between relatively-movable hinge parts for maintaining the hinge in two or more positions, e.g. intermediate or fully open
    • E05D11/1078Devices for preventing movement between relatively-movable hinge parts for maintaining the hinge in two or more positions, e.g. intermediate or fully open the maintaining means acting parallel to the pivot
    • EFIXED CONSTRUCTIONS
    • E05LOCKS; KEYS; WINDOW OR DOOR FITTINGS; SAFES
    • E05YINDEXING SCHEME ASSOCIATED WITH SUBCLASSES E05D AND E05F, RELATING TO CONSTRUCTION ELEMENTS, ELECTRIC CONTROL, POWER SUPPLY, POWER SIGNAL OR TRANSMISSION, USER INTERFACES, MOUNTING OR COUPLING, DETAILS, ACCESSORIES, AUXILIARY OPERATIONS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR, APPLICATION THEREOF
    • E05Y2999/00Subject-matter not otherwise provided for in this subclass

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Signal Processing (AREA)
  • Pivots And Pivotal Connections (AREA)
  • Telephone Set Structure (AREA)

Abstract

ケース(10)とコイルスプリング(60)と摺動ディスク(20)と回転ディスク(30)とを含み、更に、次の構成を備えている。ケース(10)は、位置決め用凹部(13)を内壁に有している。摺動ディスク(20)の周面には、ケース(10)の位置決め用凹部(13)に嵌ることでケース(10)に対し回転抑制するための凸部(24)を有している。摺動ディスク(20)の片方の端面と回転ディスク(30)の片方の端面は突き合わされていて、該両突き合わせ端面の相互に回転ディスク(30)の回転に伴い係脱するカム部(23),(33)が形成されている。摺動ディスク(20)に形成されたカム部(23)は、摺動ディスク(20)の外周面よりも外径方向へ突き出している。

Description

本発明は、折りたたみ型携帯電話やノートブックパソコンなどの折りたたみ部を有する機器に使用され、本体と回転体を回転自在に連結するヒンジ装置に関する。
従来、折りたたみ型携帯電話やノートブックパソコンなどの折りたたみ部を有する機器には、小型化されたヒンジ装置が適用されることが多い。このようなヒンジ装置としては、例えば、実用新案登録第3102440号公報、特許第3471743号公報、特開2002−227825号公報、特開2005−36904号公報などに開示されたような構成のものが知られている。
各特許文献に開示されたヒンジ装置は、次のような構成を備えている。なお、以下の説明において、括弧を付した符号は、各特許文献の図面に付された符号である。
実用新案登録第3102440号公報に開示されたヒンジ装置は、スリーブ(11)の内壁面に2つ以上の位置決め凹溝(113)を備え、一方、制限手段(12)には位置決め凸部(121)が形成され、この位置決め凸部(121)が位置決め凹部(113)に嵌合している。回転手段(13)の回転に伴い制限手段(12)に伝えられる回転トルクは、制限手段(12)に形成した位置決め凸部(121)とスリーブ(11)に形成した位置決め凹溝(113)の内壁との間で受ける構造となっている(同文献の図2参照)。
特許第3471743号公報に開示されたヒンジ装置は、筒状本体(12A)に形成されたスライド用切込み溝(12d)に係嵌組成体(C)の径方向への突出し部分が嵌合しており、第2ディスク(13)の回転に伴い係嵌組成体(C)に伝えられる回転トルクを、スライド用切込み溝(12d)の内縁部分で受ける構造となっている(同文献の図3参照)。
特開2002−227825号公報に開示されたヒンジ装置も同様であって、ケース部材(4)に形成された嵌合溝(4d)にスペーサー(8)の突出部(8c)が嵌合しており、可動側の筒状部材(2a)の回転に伴いスペーサー(8)に伝えられる回転トルクを、嵌合溝(4d)の内縁部分で受ける構造となっている(同文献の図1参照)。
特開2005−36904号公報に開示されたヒンジ装置も同様であって、筒(1)に形成された溝部(1a)に固定カム(3)の角部(3d)が嵌合しており、可動カム(4)の回転に伴い固定カム(3)に伝えられる回転トルクを、溝部(1a)の内縁部分で受ける構造となっている(同文献の図2参照)。
上述した特許第3471743号公報のヒンジ装置では、筒状本体(12A)にスライド用切込み溝(12d)が形成してあり、このスライド用切込み溝(12d)の内縁部分で回転トルクを受ける構造となっていた。
このような構造の場合、ヒンジ装置の回転操作に伴い繰り返し作用する回転トルクによって、スライド用切込み溝(12d)の内縁部分に応力集中が発生して耐久性が低下し、ひいては筒状本体(12A)が損傷するおそれがあった。
かかる問題は、特開2002−227825号公報及び特開2005−36904号公報のヒンジ装置においても同様に生じるおそれがあった。
一方、実用新案登録第3102440号公報のヒンジ装置では、スリーブ(11)に形成した位置決め凹溝(113)の内壁との間で受ける構造となっていて、特許文献2乃至4に開示された構成のような切込み溝で回転トルクを受けていないので、スリーブに応力集中が起こり破損するおそれはない。
さて、特許文献1のヒンジ装置では、回転手段(13)の端面に形成された円弧状回転凸部(132)と凹溝(133)が、制限手段(12)の端面に形成された位置決め凹部(123)と凸部(122)に係合しており、それら相互の当接面に圧縮バネ(14)の付勢力が作用して回転手段(13)の自由な回転が制限されている。
そして、圧縮バネ(14)の付勢力に抗して回転手段(13)を回転させたとき、これら円弧状回転凸部(132),凹溝(133)と位置決め凹部(123),凸部(122)との間の接触面に、回転トルクに伴う摩擦力が作用する。
ここで、特許文献1に開示された制限手段(12)は、スリーブ(11)内に嵌り込む外径となっており、その端面に形成された位置決め凹部(123)と凸部(122)も、スリーブ(11)と同じ外径寸法に形成されている。
したがって、回転手段(13)から伝えられる回転トルクが、外径の短い位置決め凹部(123),凸部(122)に対して大きな摩擦力となって作用し、その結果、繰り返しの回転操作で制限手段(12)の端面が早期に損耗してしまうおそれがあった。
本発明はこのような事情を鑑みなされたもので、回転操作に伴い発生する回転トルクに対するケースや摺動ディスクの耐久性を格段に向上させたヒンジ装置の提供を目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は、ケースとコイルスプリングと摺動ディスクと回転ディスクとを含むヒンジ装置において、次の構成を備えたことを特徴とする。
(a)ケースは、位置決め用凹部又は凸部を内壁に有している。
(b)コイルスプリングは、ケース内に嵌め込まれている。
(c)摺動ディスクは、ケースの内壁に嵌まり込むことができるような周面形状を有するとともに、コイルスプリングに付勢されることよってケース内を軸線方向に摺動可能となっている。
(d)摺動ディスクの周面には、ケースの内壁に形成された位置決め用凹部又は凸部に嵌ることで、ケースに対し回転抑制するための凸部又は凹部を有している。
(e)回転ディスクは、摺動ディスクおよびケースに対しては回転可能である。
(f)摺動ディスクおよび回転ディスクの相互に回転ディスクの回転に伴い係脱するカム部が形成されている。
(g)摺動ディスクに形成されたカム部は、摺動ディスクの外周面よりも外径方向へ突き出して形成されている。
(h) 回転ディスクに形成されたカム部は、摺動ディスクに形成されたカム部と対応する径方向長さを有している。
上述した構成の本発明は、回転ディスクの回転操作に対する摺動ディスクの回転規制(位置決め)を、ケースの内壁に形成した位置決め用凹部又は凸部と、摺動ディスクの周面に形成した位置決め用凸部又は凹部との間で行う。また、摺動ディスクに形成されたカム部は、摺動ディスクの外周面よりも外径方向へ突き出して形成することで、回転ディスクの回転操作に伴いカム部に発生する回転トルクを可能な限り大きくすることができる。
さらに、上記目的を達成するために、本発明は、ケースと摩擦板とコイルスプリングと摺動ディスクと回転ディスクとこれらを挿通する軸部材とを含むヒンジ装置において、次の構成を備えたことを特徴とする。
(a)ケースは、有底筒状に形成されて、位置決め用凹部又は凸部を内壁に有し、且つ、ケースの底面には貫通孔が設けられて、軸部材が回転可能に挿通されている。
(b)摩擦板は、軸部材の回転に対し連動するように軸部材に固定されるとともに、軸部材の回転に伴いケース内部底面との間で摩擦が発生するようにケース内部底面に接する位置に備えられている。
(c)コイルスプリングは、ケース内部に嵌め込まれ、摩擦板がケース内部底面を圧接するように摩擦板を押圧している。
(d)摺動ディスクは、略中心位置に挿通孔が形成されて軸部材が回転可能に挿通されており、さらにケースの内壁に嵌まり込むことができるような周面形状を有するとともに、コイルスプリングに付勢されることよってケース内を軸線方向に摺動可能となっている。
(e)摺動ディスクの周面には、ケースの内壁に形成された位置決め用凹部又は凸部に嵌ることで、ケースに対し回転抑制するための凸部又は凹部を有している。
(f)回転ディスクは、軸部材の回転に対し連動するように軸部材に固定されるとともに、摺動ディスクおよびケースに対しては回転可能である。
(g)摺動ディスクおよび回転ディスクの相互に回転ディスクの回転に伴い係脱するカム部が形成されている。
(h)摺動ディスクに形成されたカム部は、摺動ディスクの外周面よりも外径方向へ突き出して形成されている。
(i) 回転ディスクに形成されたカム部は、摺動ディスクに形成されたカム部と対応する径方向長さを有している。
上述した構成では、軸部材の回転に伴い、摩擦板とケース内部底面との間に摩擦トルクが発生するので、摺動ディスク及び回転ディスクとの材質を選定し、表面処理を施して摺動ディスクと回転ディスクとの間を滑らかにすることで摩擦係数を少なくし、摺動ディスクと回転ディスクとの摩耗を軽減するように設計しても、摩擦板とケース内部底面との間において、十分な摩擦トルクを得ることができ、所望の位置で静止可能なフリーストップ機能を実現できる。
さらに、軸部材は、ケース底面側の一端にフランジ部が形成してあり、該フランジ部とケース底面との間に、軸部材の回転に対し連動するプラ座が挿入されているので、フランジ部とケース底面との間に生じる摩擦トルクをプラ座を介して逃がすことができ、フランジ部とケース底面との摩耗を低減できる。
さらに、摺動ディスクのカム部は、当該摺動ディスクにおける回転ディスクと対向する突き合わせ端面に形成されたテーパー形状の凸状カムであり、摺動ディスクの挿通孔における突き合わせ端面側の周縁には凸状カムと同一高さのリング状成形部が設けられている。このリング状成形部は、摺動ディスクが軸部材の軸方向にスライドする挿通孔のガイド丈を長くすることができるため、強いバネ力によって傾くおそれのある摺動ディスクのスライド作動をスムースに実行させることができる。
ここで、ケースは、側端縁から軸線方向沿いに切り欠き形成された逃げ溝を有する構成とし、摺動ディスクに形成されたカム部における当該摺動ディスクの外周面よりも外径方向へ突き出した部分が、上記逃げ溝へ入り込むようにすれば、摺動ディスクの軸方向の寸法が短縮されて小形化を図ることができる。
また、摺動ディスクのカム部を、当該摺動ディスクにおける回転ディスクと対向する突き合わせ端面に形成し、ケースの内壁と当該内壁に対向する摺動ディスクの外周面とを、相互に摩擦接触可能な状態で嵌め合わせる構成とすれば、回転ディスクから伝えられる回転トルクを、これらケースの内壁と摺動ディスクの外周面との間でも受けることができ、その結果、ケースの内壁に形成した位置決め用凹部又は凸部や、摺動ディスクの周面に形成した位置決め用凸部又は凹部の、回転トルクに対する負担が軽減される。
以上説明したように、本発明によれば、回転操作に伴い発生する回転トルクに対するケースや摺動ディスクの耐久性を格段に向上させることができる。
図1は、ヒンジ装置を適用した折りたたみ機器の全体構成を示す斜視図である。
図2は、第1実施形態に係るヒンジ装置の全体構成を示す分解斜視図である。
図3A、図3Bは、第1実施形態に係るヒンジ装置のケースの構成を示す図である。
図4A、図4B、図4Cは、第1実施形態に係るヒンジ装置の摺動ディスクの構成を示す図である。
図5A、図5B、図5Cは、第1実施形態に係るヒンジ装置の回転ディスクの構成を示す図である。
図6A、図6B、図6Cは、第1実施形態に係るヒンジ装置のフック部材の構成を示す図である。
図7A、図7Bは、第1実施形態に係るヒンジ装置の軸部材の構成を示す図である。
図8A、図8Bは、第1実施形態に係るヒンジ装置の全体構成を示す図である。
図9A、図9Bは、第1実施形態に係るヒンジ装置を折りたたみ機器に適用した場合を示す斜視図である。
図10は、第1実施形態に係るヒンジ装置の回転前の摺動ディスクと回転ディスクの状態を示す拡大側面図である。
図11は、第1実施形態に係るヒンジ装置の回転中の摺動ディスクと回転ディスクの状態を示す拡大側面図である。
図12は、第2実施形態に係るヒンジ装置の全体構成を示す分解斜視図である。
図13A、図13Bは、第2実施形態に係るヒンジ装置のケースの構成を示す図である。
図14A、図14B、図14Cは、第2実施形態に係るヒンジ装置の摺動ディスクの構成を示す図である。
図15A、図15Bは、第2実施形態に係るヒンジ装置の全体構成を示す図であである。
図16は、第2実施形態に係るヒンジ装置の回転前の摺動ディスクと回転ディスクの状態を示す拡大側面図である。
図17は、第2実施形態に係るヒンジ装置の回転中の摺動ディスクと回転ディスクの状態を示す拡大側面図である。
以下、この発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
〔第1実施形態〕
図1乃至図11は、本発明の第1実施形態に係わるヒンジ装置を示す図であり、図1は、ヒンジ装置を適用した折りたたみ機器の全体構成を示す斜視図、図2は、ヒンジ装置の全体構成を示す分解斜視図である。
図1に示すように、折りたたみ式携帯電話などの折りたたみ部を有する機器は、本体2とカバー4によって構成される。本体2には、一側縁部にヒンジ装置1が挿入される挿入部3が設けられている。また、カバー4の一側縁部にも、本体2の挿入部3にかみ合う形状で挿入部5が設けられている。本体2の挿入部3に挿入されるヒンジ装置1は、カバー4側の挿入部5にもその一部が挿入され、互いを回転自在に連結させる構成である。
図2に示すように、本実施形態に係るヒンジ装置1は、ケース10と、摺動ディスク20と、回転ディスク30と、フック部材40と、を同軸上に挿通する軸部材50に軸装した構成である。
ケース10は、図2、図3A、図3Bに示すように、有底筒状の部材であり、基端面の中心軸上には軸部材50を挿通するための円型挿通孔11が設けられている。このケース10の筒内には任意の弾性力を備えたコイルスプリング60などが挿入される。
摺動ディスク20は、図2、図4A、図4B、図4Cに示すように、ケース10の開口部10aに摺動自在に挿入される円柱形状の部材である。摺動ディスク20の中心軸上には、軸部材50を挿通するための円型挿通孔21が設けられている。また、摺動ディスク20には、ケース10と逆方向の端面(以下、第1突き合わせ端面22と称する)にテーパー形状の凸状カム部23が突設してある。
回転ディスク30は、図2、図5A、図5B、図5Cに示すように、摺動ディスク20の第1突き合わせ端面22に接触する第2突き合わせ端面32を有している。回転ディスク30は、円柱形状の部材であり、その中心軸上には軸部材50を挿通するための角型挿通孔31が設けられている。回転ディスク30の第2突き合わせ端面32には、摺動ディスク20の凸状カム部23に嵌合する凹状カム部33が設けられている。
フック部材40は、図2、図6A、図6B、図6Cに示すように、中心軸上に軸部材50を挿通するための角型挿通孔41が設けられている。
これらヒンジ装置1の各部材は、中心軸上にある各挿通孔を軸部材50が貫通する構成である。
さらに、具体的に各構成について説明していくと、図2、図3A、図3Bに示すように、ヒンジ装置1のケース10は、筒内周面に開口部10aから所定の位置まで軸方向に沿って位置決め用凹部13が刻設してある。また、ケース10の外周面には、軸方向に沿って延在する溝部14が設けられている。これら位置決め用凹部13及び溝部14は、ケース10の肉厚が極端に薄くならないように互いにずらした位置に配置している。
図2、図4A、図4B、図4Cに示すように、摺動ディスク20の凸状カム部23は、中心軸位置から左右対称に径方向に延設してあり、その端部は摺動ディスク20の側周面から突き出ている。これは、回転ディスク30の回転に伴って発生する回転トルクを可能な限り大きくするためである。凸状カム部23が回転ディスク30のテーパー形状を有する凹状カム部33に嵌合した状態から、回転ディスク30を回転させることでこの嵌合状態を外そうとすると、コイルスプリング60の付勢力が凹状カム部33と凸状カム部23のそれぞれの接触面であるテーパー面に作用し、回転ディスク30の回転方向とは反対方向に回転トルクが発生する。この回転トルクに対する抗力を回転ディスク30に加えれば、ヒンジ装置は凸状カム部23と凹状カム部33の嵌合が外れる。
逆に、凸状カム部23と凹状カム部33との嵌合が外れた状態から、回転ディスク30に回転を加えて凸状カム部23と凹状カム部33とを嵌合状態にさせようとし、凸状カム部23のテーパー面が凹状カム部33のテーパー面に接するようになると、コイルスプリング60の付勢力により凸状カム部23と凹状カム部33とが嵌合する方向に回転トルクが発生する。つまり、これらの回転トルクは、何れも凸状カム部23と凹状カム部33が嵌合する方向に働くことになる。
本体とカバーが開閉可能となっている携帯電話では、このようなヒンジ装置1の回転トルクを用いて、一方では安易にカバーが開かない力が働き、他方ではカバーが180°開ききる直前に自然に開こうとする力が働くようになっている。しかし、このような効果は、回転トルクがある程度大きくないと期待できないため、コイルスプリング60の付勢力とともに、凸状カム部23と凹状カム部33との接触部分である回転半径を大きくすることで回転トルクを大きくしている。
さらに、摺動ディスク20の側周面には、軸方向に沿って突起状の位置決め用凸部24が設けられている。位置決め用凸部24は、摺動ディスク20をケース10に挿入する際に位置決め用凹部13と係合して、摺動ディスク20の回転を規制する。この位置決め用凸部24は、位置決め用凹部13に沿って摺動自在である。
また、摺動ディスク20は、挿通孔21の第1突き合わせ端面22側の周縁に凸状カム部23と同一高さのリング状成形部26を設けてある。これは、次の理由による。すなわち、摺動ディスク20成形時には、粉末成形後に焼成を行うが、凸状カム部23面を上にすると、凸状カム部23外周の突出部23aは重力で少し垂れ下がることになる。この場合、凹状カム部33は、凸状カム部23の内周側で接触して摺動半径が小さくなるため、回転トルクが低くなってしまう。
従って、凸状カム部23面を下にして焼成することが好ましいが、凸状カム部23は上面の面積が狭い場合、摺動ディスク20を支えきれない。
そこで、トルクに寄与しない内周部に同一高さのリング状成形部26を設けることで、凸状カム部23面を下にして焼成しても摺動ディスク20の重みを支えられるようにしている。このリング状成形部26は、プレス加工では至難の技術であるが、粉末成形では容易である。また、このリング状成形部26により、挿通孔21のガイド丈が長くなり、摺動ディスク20が軸部材50の軸方向にスライドする際に、強いバネ力によって傾くおそれのある摺動ディスクのスライド作動をスムースに実行させる効果がある。
なお、回転ディスク30の成形は、凹状カム部33の面積が広くなっているので、凹状カム部33面を上にしてもよいし、凹状カム部33面を下にしても同じ平面形状なので垂れ下がることはない。
回転ディスク30の凹状カム部33は、図2、図5A、図5B、図5Cに示すように、凸状カム部23と同様の傾斜角を有したテーパー形状であり、嵌合時には一定の摩擦力で互いを係止できる。また、回転ディスク30は、カバー4に対し回転しないように固定するため、軸方向に沿って外周面に溝部34が設けられている。
また、フック部材40は、図2、図6A、図6B、図6Cに示すように、鈎状のフック42が一対備えられ、例えば、折りたたみ機器のカバー4に設けられた挿入部5内に引っかけて固定することが可能である。なお、フック部材40は、図6A、図6B、図6Cに示すような形状に限定されるわけではなく種々の形状があることは勿論である。
軸部材50は、図2、図7A、図7Bに示すように、基端側から順にフランジ部51、第一の丸棒部52、第1の固定部53、第2の丸棒部54、第2の固定部55、細成先端部56が形成されている。軸部材50のフランジ部51は、ケース10の基端面に係合する径寸法を有している。第1の丸棒部52は、断面円形に形成された部位であり、フランジ部51の中心位置から延出している。第1の丸棒部52は、ケース10挿入時に、その円型挿通孔11が回転自在に外嵌される。第1の固定部53は、第1の丸棒部52に続く、断面小判型に形成された部位である。この第1の固定部53には、後述する摩擦板62が外嵌される。
第2の丸棒部54は、断面円形の棒状に形成された部位であり、コイルスプリング60、摺動ディスク20の円型挿通孔21などが外嵌される。第2の固定部55は、断面小判型の棒状に形成された部位であり、回転ディスク30及びフック部材40の角型挿通孔31、41が外嵌される。細成先端部56は、ヒンジ装置1の組み立て時にこの部位をかしめることにより、各部材の抜けを防止する構成である。
上記各部材のうち、摺動ディスク20と回転ディスク30は、ジルコニア97モル%、酸化イットリウム3モル%よりなるジルコニア系セラミックで構成され、ビッカース硬さがHV1200〜HV1500、第1突き合わせ端面22の凸状カム部23と第2突き合わせ端面32の表面粗さが0.03〜0.1μm、そして、摩擦係数が0.04〜0.1の範囲にある。また、第1突き合わせ端面22及び第2突き合わせ端面32の直径は3mmである。これら摺動ディスク20、回転ディスク30は、常法に従い、CIMで射出成形して、脱脂後焼結し、さらにバレル研磨して得たものであり、第1突き合わせ端面22の凸状カム部23、第2突き合わせ端面32には潤滑剤を塗布してある。その他の部材はいずれもSUS製及びプラスチック製である。
図8Aは、ヒンジ装置の全体構成を示す正面図であり、図8Bは、ヒンジ装置の全体構成を示す側面断面図である。
次に、図2及び図8A、図8Bを主に参照して、第1実施形態に係るヒンジ装置1の細部構造と各構成部材の組付け方法について説明する。
ヒンジ装置1は、可塑性を有するプラ座61を介して、ケース10の円型挿入孔11に軸部材50が挿入される。軸部材50は、プラ座61及びケース10の基端部をフランジ部51に当接するまで挿入することで、軸部材50の各部位と軸装する各部材との位置決めができる。ケース10がフランジ部に当接した状態では、まず、軸部材50の第1の丸棒部52にプラ座61及びケース10の基端部が外嵌される。
プラ座61は、油を差さなくてもよいような自己潤滑性可塑性プラスチック製であり、ケース10の基端部と軸部材50のフランジ部51とが直接当接することによって生じる摩耗を回避するため、ケース10の基端部と軸部材50のフランジ部51との間に挿入される。ヒンジ装置1の開閉時には、ケース10に対し軸部材50が回転することになるので、プラ座61が介在しないと、ケース10の基端部と軸部材50のフランジ部51との当接面に回転トルクを直接摩擦力として受けることとなり、当該当接面が激しく摩耗することになる。本実施形態では、プラ座61が軸部材50に対し回転自在に挿入され、また、プラ座61はケース10に対しても回転自在であることから、ヒンジ装置1の開閉時において発生する回転トルクを効率良く逃がすことができる。
さらに、プラ座61の外径はフランジ部51およびケース10の外径より一回り小さくしている。そのため、ケース10とフランジ部51との間で溝部が形成される。一般にヒンジ装置1を折りたたみ式携帯電話等に装着する際には、フランジ部51に外観化粧用のキャップ(図示せず)を被せることでフランジ部51を裸にしないようにしているが、本実施形態のヒンジ装置は、このキャップに設けているツメを当該溝部に引っ掛けることでキャップを固定できるようにしてある。
次に、ケース10に挿入された軸部材50には、摩擦板62が挿入される。摩擦板62は、軸部材50の第1の固定部53に係合する挿通孔62aが中心位置に穿設されている。すなわち、摩擦板62は、軸部材50への軸装時に第1の固定部53に嵌合し、軸部材50の回転に連動することとなる。
軸部材50の第2の丸棒部54には、ばね座63、コイルスプリング60、摺動ディスク20が順に挿入され、ケース10の筒内部に配置される。摺動ディスク20が挿入された軸部材50には、さらに回転ディスク30が第2の固定部55に挿入される。回転ディスク30は、第2突き合わせ端面32が摺動ディスクの第1突き合わせ端面22と接するように軸部材50に挿入される。すなわち、軸部材50には、第1突き合わせ端面22の凸状カム部23と第2突き合わせ端面32の凹状カム部33が嵌合した状態で外嵌される。
さらに、軸部材50の第2の固定部55には、フック部材40が挿入される。この軸部材50の第2の固定部55は、回転ディスク30及びフック部材40の角型挿通孔31、41が嵌合固定する構成である。このため、後述するカバー4の開閉によって、回転ディスク30及びフック部材40は軸部材50と共に回動する。
最後に軸部材50の細成先端部56にワッシャ64が挿入される。ワッシャ64まで挿入したヒンジ装置1は、細成先端部54の先端端末をハンマーなどでかしめることにより、各部材の抜けをなくす。
なお、各部材の抜けをなくす方法はかしめに限られるわけではなく、例えば、軸部材50の細成先端部56に溝を設け、そこにスナップリングを嵌め込む方法を採用してもよい。
以上のような手順にしたがって各部材を組み立てることで、ヒンジ装置が完成される。
図9Aに示すように、折りたたみ機器の本体2には、挿入部3の内周面にガイドレール3aを延在させている。ヒンジ装置1は、この挿入部3に挿入され、ケース10の溝部14がガイドレール3aに係合固定される。この固定状態においてヒンジ装置1のフック部材40、回転ディスク30が挿入部3から延出しており、カバー4の挿入部5に挿入される。カバー4の挿入部5は、図9Bに示すように、挿入部3と同じくガイドレール5aが内部周面に設けてある。回転ディスク30は、この挿入部5のガイドレール5aに溝部34が係合固定される。さらに、ヒンジ装置は、フック部材40のフック42がガイドレール5aの端部に引っかかる。以上のような構成により、本体2とカバー4がヒンジ装置1で連結される。なお、図示例では、折りたたみ機器の本体2とヒンジ装置1のケース10が係合し、カバー4と回転ディスク30及びフック部材40が係合する構成としたが、これと逆の構成であってもよいことは勿論である。
図10は、ヒンジ装置の回転前の摺動ディスクと回転ディスクの状態を示す拡大側面図であり、図11は、ヒンジ装置の回転中の摺動ディスクと回転ディスクの状態を示す拡大側面図である。
次に、図10、図11を主に参照して、第1実施形態に係るヒンジ装置の動作について説明する。
既述したようにヒンジ装置1は、折りたたみ機器の本体2とカバー4を開閉自在に連結している。折りたたみ機器の本体2とカバー4が閉じている状態では、図10に示すように、回転ディスク30の凹状カム部33と摺動ディスク20の凸状カム部23が嵌合している。
なお、図10の図示例では、凸状カム部23と凹状カム部33とが完全に嵌合しているが、ヒンジ装置1が使用される仕様に応じて任意の位置で静止する構成としてよい。例えば、静止する位置が、凸状カム部23のテーパー面と凹状カム部33のテーパー面が互いに接して、かつ、凸状カム部23が凹状カム部33の底部まで完全に落ち込んでいない状態において、コイルスプリング60の付勢力により、回転ディスク30と摺動ディスク20との間に回転トルクが働いている状態で静止する構成としてもよい。
このような構成によって、カバー4と折りたたみ機器の本体2とが開閉自在となっている携帯電話では、カバー4が本体2に対して閉じた状態において、凸状カム部23が凹状カム部33の底部まで完全に落ち込まない状態となる。このため、回転トルクがカバー4の閉じる方向に働き、カバー4をしっかりと閉じさせることができる。他方、カバー4が本体2に対して完全に開いた状態において、凸状カム部23が凹状カム部33の底部まで完全に落ち込まない状態とすることで、回転トルクをカバー4が開く方向に働かせることができ、カバー4をしっかりと開かせる構造もある。このとき、摺動ディスク20は、ケース10に挿入したコイルスプリング60から押圧力を受けており、回転ディスク30の回転を係止した状態に保持している。
折りたたみ機器のカバー4を開く場合、カバー4の開方向の動きにともなって回転ディスク30およびフック部材40が回動する。回転ディスク30及びフック部材40は、軸部材50の第2の固定部55と嵌合していることから、同時に軸部材50も回転させる。
回転ディスク30の回動が開始すると、凹状カム部33と摺動ディスク20の凸状カム部23の嵌合が次第にズレていく。図11に示すように、このズレにともなって、凹状カム部33は、凸状カム部23をテーパー形状に沿って押し上げていくこととなる。すなわち、回転ディスク30は回動することによって、摺動ディスク20をケース10側に摺動させる。さらに回転ディスク30を回動させていき、180度回動した(カバー4が180度開いた状態)位置にて、再び凹状カム部33と凸状カム部23が嵌合することとなる。凹状カム部33と凸状カム部23が再び嵌合する際は、コイルスプリング60が付勢していることから、凸状カム部23が凹状カム部33の凹部に積極的に落ち込むこととなる。このときの凸状カム部12の動きがクリック感となって効果的に使用者に伝達される。
ここで、回転ディスク30の回動時の回転トルクは、当接している摺動ディスク20にも伝達される。したがって、摺動ディスク20は、回転ディスク30から伝達された回転トルクによって回動力が働くこととなる。この摺動ディスク20に働く回動力は、外周面に設けられた位置決め用凸部24をケース10の位置決め用凹部13に積極的に当接させる。すなわち、ケース10の位置決め用凹部13は、位置決め用凸部24に当接することで、摺動ディスク20の回動力を受け止めている。
このため、位置決め用凸部24及び位置決め用凹部13は、軸方向に長く延在する構成であることが好ましい。位置決め用凸部24及び位置決め用凹部13を軸方向に長く延在させることで、回転トルクをいっそう分散させることができる。
なお、ケース10と摺動ディスク20に設ける位置決め用凹部13と位置決め用凸部24は、逆の配置であっても構わない。ケース10に位置決め用凸部を、摺動ディスク20に位置決め用凹部をそれぞれ設けて係合させてもよい。
また、摺動ディスク20の外周面は、一定の摩擦力をもってケース10の内周面に嵌め込まれる形状及び寸法に形成することが好ましい。このように構成することで、摺動ディスク20にはケース10との面接触により一定の摩擦力が生じる。このため、回転ディスク30から受ける回転トルクを、ケース10の内周面と摺動ディスク20外周面との接触部分に拡散させることができる。
さらに、回転ディスク30を回動途中で停止した場合(カバー4の開閉運動を途中の位置で停止した状態)、摺動ディスク20の凸状カム部23がコイルスプリング60の付勢力によって、回転ディスク30の第2突き合わせ端面32を押圧する。このとき、ケース10内は、摩擦板62がばね座63を介してコイルスプリング60に押圧されている。このため、摩擦板62が回転ディスク30と軸部材50の回転を抑止するブレーキとして機能し、停止位置で固定させることができる。
上述した回転ディスク30を回動途中でも停止できるような機能(フリーストップ機能)を満たすためには、十分な摩擦トルクを得る必要があり、このためコイルスプリング60には40N程度のバネ力が求められる。
しかしながら、ヒンジ装置の小型化、すなわち摺動ディスクの半径方向寸法を短縮し、かつ、バネ力を強くすると、摺動ディスク20、回転ディスク30の摩耗が激しくなる。
このため、摺動ディスク20、回転ディスク30には、既述のようにジルコニア系セラミック(ジルコニア97モル%、酸化イットリウム3モル%)を用い、ビッカース硬さがHV1200〜1500を実現している。しかし、硬度を増すと相対的に脆くなり、摺動ディスク20、回転ディスク30は応力に耐えきれず欠けてしまうこともある。そこで、第1突き合わせ端面22の凸状カム部23と第2突き合わせ端面32をバレル研磨することで表面粗さを0.03〜0.1μmとし、さらに潤滑剤を塗布して滑らかにし、摩擦係数0.04〜0.1としている。第1突き合わせ端面22の凸状カム部23と第2突き合わせ端面32との間の摩擦係数を少なくすることで、ヒンジ装置の使用開始における滑り難さも解消しており、使用開始から数万回の使用後でもヒンジ装置開閉時の抵抗は変化がそれほどあらわれなくなる。(従来のヒンジ装置では、一般に突き合わせ端面間の摩擦係数が使用を重ねる毎に低くなり、ヒンジ装置開閉時の動きが徐々にスムースな動きとなってしまう課題があった。)
他方、回転ディスク30が回動途中で停止するような状態、すなわち、摺動ディスク20の凸状カム部23が回転ディスク30の第2突き合わせ端面32に乗り上げている状態において、コイルスプリング60のバネ力は凸状カム部23の先端に加わることになる。しかし、上述の如く、摺動ディスク20、回転ディスク30はともに摩擦係数が小さく、かつ、凸状カム部23の面積が小さいため、前述のフリーストップ機能を実現するための摩擦トルクを得ることが難しい。
そこで、第1実施形態に係るヒンジ装置は、摺動ディスク20の外周面とケース10の内周面との面接触による摩擦トルク、およびケース10内の底面と摩擦板62と間の摩擦トルクにより、摺動ディスク20の凸状カム部23と回転ディスク30の第2突き合わせ端面32と間の摩擦トルクを補完し、フリーストップ機能を実現している。
また、摩擦板62は摺動部品なので、摩擦板62に潤滑油を差す必要があるが、本実施形態ではケース10内に摩擦板62を挿入する構成としたので、摩擦板62に差される潤滑油がケース10から外部に漏れる、或いはしみでるおそれがない。
以上、第1実施形態に係るヒンジ装置によれば、回転ディスク30の回転トルクに対し、摺動ディスク20の突き合わせ端面22に設けた凸状カム23で受けることになる。凸状カム23は、既述のとおり径方向に突き出して延びており、回転ディスク30の凹状カム33との接触部分である回転半径を大きくすることができる。このため、回転ディスク30の回転では、コイルスプリング60の付勢力とともに、回転ディスク30の凹状カム部33と摺動ディスク20の凸状カム部23とのテーパー面によって、可能な限り大きな回転トルクを発生させることができる。
〔第2実施形態〕
次に、この発明の第2実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
図12乃至図16は、本発明の第2実施形態に係わるヒンジ装置を示す図であり、図12は、第2実施形態のヒンジ装置の全体構成を示す分解斜視図である。
第2実施形態のヒンジ装置も第1実施形態のヒンジ装置と同様に、図1に示すような折りたたみ機器を開閉自在に連結している。なお、本実施形態に係るヒンジ装置において、先に示した第1の実施形態に係るヒンジ装置と同一部分または相当する部分には、同一符号を付しその部分の詳細な説明は省略する。
第2実施形態のケース10は、図12、図13A、図13Bに示すように、開口部10aから所定の位置まで軸方向に沿って切り欠いた逃げ溝12が周面に設けてある。
また、摺動ディスク20の凸状カム部23は、図12、図14A、図14B、図14Cに示すように、中心軸位置から左右対称に径方向に延設してあり、その端部は摺動ディスク20の側周面から突き出ている。この凸状カム部23の突出部23aは、ケース10の逃げ溝12に摺動する構成である。
図15Aは、ヒンジ装置の全体構成を示す正面図であり、図15Bは、ヒンジ装置の全体構成を示す側面断面図である。
次に、図12及び図15A、図15Bを主に参照して、第2実施形態に係るヒンジ装置1の細部構造と各構成部材の組付け方法について説明する。
軸部材50の第2の丸棒部54には、ばね座63、コイルスプリング60、摺動ディスク20が順に挿入され、ケース10の筒内部に配置される。このとき、摺摺動ディスク20は、位置決め用凸部24がケース10の位置決め用凹部13に、且つ、凸状カム部23の突出部23aがケース10の逃げ溝12に、係合するように挿入される。ケース10及び摺動ディスク20が挿入された軸部材50には、さらに回転ディスク30が第2の固定部55に挿入される。
図16は、ヒンジ装置の回転前の摺動ディスクと回転ディスクの状態を示す拡大側面図であり、図17は、ヒンジ装置の回転中の摺動ディスクと回転ディスクの状態を示す拡大側面図である。
次に、図16、図17を主に参照して、第2実施形態に係るヒンジ装置の動作について説明する。
既述したようにヒンジ装置1は、折りたたみ機器の本体2とカバー4を開閉自在に連結している。折りたたみ機器の本体2とカバー4が閉じている状態では、図16に示すように、回転ディスク30の凹状カム部33と摺動ディスク20の凸状カム部23が嵌合している。
折りたたみ機器のカバー4を開く場合、カバー4の開方向の動きにともなって回転ディスク30及びフック部材40が回動する。回転ディスク30及びフック部材40は、軸部材50の第2の固定部55と嵌合していることから、同時に軸部材50も回転させる。
回転ディスク30の回動が開始すると、凹状カム部33と摺動ディスク20の凸状カム部23の嵌合が次第にズレていく。図17に示すように、このズレにともなって、凹状カム部33は、凸状カム部23をテーパー形状に沿って押し上げていくこととなる。すなわち、回転ディスク30は回動することによって、摺動ディスク20をケース10側に摺動させる。このとき、摺動ディスク20は、凸状カム23の突出部23aがケース10の逃げ溝12上を摺動する。さらに回転ディスク30を回動させていき、180度回動した(カバー4が180度開いた状態)位置にて、再び凹状カム部33と凸状カム部23が嵌合することとなる。凹状カム部33と凸状カム部23が再び嵌合する際は、コイルスプリング60が付勢していることから、凸状カム部23が凹状カム部33の凹部に積極的に落ち込むこととなる。このときの凸状カム部23の動きがクリック感となって効果的に使用者に伝達される。
以上、第2実施形態のヒンジ装置によれば、摺動ディスク20の突出部23aがケース10の逃げ溝12に入り込むため、軸方向の寸法が短縮され、装置の小型化を実現することができる。
なお、本発明のヒンジ装置は、上述した実施形態に限定されるものではなく、必要に応じて種々の応用実施または変形実施が可能であることは勿論である。例えば、本実施形態のヒンジ装置1では、回転ディスク30を180度回転させることで、凸状カム部23と凹状カム部33が嵌合される構成としたが、任意の回転位置で嵌合する構成としてもよい。また、凸状カム部23及び凹状カム部33の形状は、回転位置など目的に応じて種々の形状に形成できる。
以上説明したように、本発明によれば、回転操作に伴い発生する回転トルクに対するケースや摺動ディスクの耐久性を格段に向上させることができる。

Claims (8)

  1. ケースとコイルスプリングと摺動ディスクと回転ディスクとを含むヒンジ装置において、
    前記ケースは、位置決め用凹部又は凸部を内壁に有し、
    前記コイルスプリングは、前記ケース内に嵌め込まれており、
    前記摺動ディスクは、前記ケースの内壁に嵌まり込むことができるような周面形状を有するとともに、前記コイルスプリングに付勢されることよって前記ケース内を軸線方向に摺動可能となっており、
    前記摺動ディスクの周面には、前記ケースの内壁に形成された前記位置決め用凹部又は凸部に嵌ることで、前記ケースに対し回転抑制するための凸部又は凹部を有し、
    前記回転ディスクは、前記摺動ディスクおよび前記ケースに対しては回転可能であり、
    更に、前記摺動ディスクおよび前記回転ディスクの相互に前記回転ディスクの回転に伴い係脱するカム部が形成されており、
    前記摺動ディスクに形成されたカム部は、摺動ディスクの外周面よりも外径方向へ突き出して形成されおり、
    前記回転ディスクに形成されたカム部は、前記摺動ディスクに形成されたカム部と対応する径方向長さを有しているヒンジ装置。
  2. ケースと摩擦板とコイルスプリングと摺動ディスクと回転ディスクとこれらを挿通する軸部材とを含むヒンジ装置において、
    前記ケースは、有底筒状に形成されて、位置決め用凹部又は凸部を内壁に有し、且つ、前記ケースの底面には貫通孔が設けられて、前記軸部材が回転可能に挿通されており、
    前記摩擦板は、前記軸部材の回転に対し連動するように前記軸部材に固定されるとともに、前記軸部材の回転に伴い前記ケース内部底面との間で摩擦が発生するように前記ケース内部底面に接する位置に備えられており、
    前記コイルスプリングは、前記ケース内部に嵌め込まれ、前記摩擦板が前記ケース内部底面を圧接するように前記摩擦板を押圧しており、
    前記摺動ディスクは、略中心位置に挿通孔が形成されて前記軸部材が回転可能に挿通されており、さらに前記ケースの内壁に嵌まり込むことができるような周面形状を有するとともに、前記コイルスプリングに付勢されることよって前記ケース内を軸線方向に摺動可能となっており、
    前記摺動ディスクの周面には、前記ケースの内壁に形成された前記位置決め用凹部又は凸部に嵌ることで、前記ケースに対し回転抑制するための凸部又は凹部を有し、
    前記回転ディスクは、前記軸部材の回転に対し連動するように前記軸部材に固定されるとともに、前記摺動ディスクおよび前記ケースに対しては回転可能であり、
    更に、前記摺動ディスクおよび前記回転ディスクの相互に前記回転ディスクの回転に伴い係脱するカム部が形成されており、
    前記摺動ディスクに形成されたカム部は、摺動ディスクの外周面よりも外径方向へ突き出して形成されおり、
    前記回転ディスクに形成されたカム部は、前記摺動ディスクに形成されたカム部と対応する径方向長さを有しているヒンジ装置。
  3. 前記軸部材は、前記ケース底面側の一端にフランジ部が形成してあり、該フランジ部と前記ケース底面との間に、前記軸部材の回転に対し連動するプラ座が挿入されている請求の範囲2のヒンジ装置。
  4. 前記摺動ディスクのカム部は、当該摺動ディスクにおける前記回転ディスクと対向する突き合わせ端面に形成されたテーパー形状の凸状カムであり、前記摺動ディスクの挿通孔における前記突き合わせ端面側の周縁には前記凸状カムと同一高さのリング状成形部が設けられた請求の範囲2のヒンジ装置。
  5. 前記ケースは、側端縁から軸線方向沿いに切り欠き形成された逃げ溝を有し、
    前記摺動ディスクに形成されたカム部における当該摺動ディスクの外周面よりも外径方向へ突き出した部分が、前記逃げ溝に入り込む構成である請求の範囲1のヒンジ装置。
  6. 前記摺動ディスクのカム部は、当該摺動ディスクにおける前記回転ディスクと対向する突き合わせ端面に形成されており、
    前記ケースの内壁と当該内壁に対向する前記摺動ディスクの外周面とは、相互に摩擦接触可能な状態で嵌め合わされる請求の範囲1のヒンジ装置。
  7. 前記摺動ディスクおよび前記回転ディスクに形成されたカム部は、両カム部の互いに対向するカム面のビッカース硬さがHV1200〜1500、表面粗さが0.03〜0.1μm、摩擦係数が0.04〜0.1の範囲である請求の範囲1のヒンジ装置。
  8. 前記摺動ディスクおよび前記回転ディスクに形成されたカム部は、ジルコニア系セラミックによって形成される請求の範囲7のヒンジ装置。
JP2007524698A 2005-07-08 2006-07-06 ヒンジ装置 Withdrawn JPWO2007007817A1 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005199962 2005-07-08
JP2005199962 2005-07-08
PCT/JP2006/313916 WO2007007817A1 (ja) 2005-07-08 2006-07-06 ヒンジ装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPWO2007007817A1 true JPWO2007007817A1 (ja) 2009-01-29

Family

ID=37637203

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007524698A Withdrawn JPWO2007007817A1 (ja) 2005-07-08 2006-07-06 ヒンジ装置

Country Status (5)

Country Link
US (1) US20090133221A1 (ja)
EP (1) EP1908969A4 (ja)
JP (1) JPWO2007007817A1 (ja)
CN (1) CN101218443A (ja)
WO (1) WO2007007817A1 (ja)

Families Citing this family (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN101242047B (zh) 2008-02-26 2010-06-09 华为终端有限公司 Usb连接件及usb装置
CN102221040A (zh) * 2010-04-15 2011-10-19 鸿富锦精密工业(深圳)有限公司 铰链结构
CN102758837A (zh) * 2011-04-28 2012-10-31 英业达股份有限公司 枢接机构及应用该机构的可携式电子装置
JP2014009775A (ja) * 2012-06-29 2014-01-20 Staf Corp 折り畳み式筐体のヒンジ装置
DE102015201783A1 (de) 2015-02-02 2016-08-04 Friedrich Baur Verfahren zur Herstellung eines Füllstoffs aus Textilfasern sowie Textil mit einem solchen Füllstoff
CN106958399B (zh) * 2017-04-20 2018-07-03 深圳市安泊达元器件有限公司 电动控制缓冲装置
CN109253153B (zh) * 2017-07-14 2022-02-08 加藤电机(香港)有限公司 终端机器的自动站立开合装置及使用该装置的终端机器
CN109667832B (zh) * 2017-10-16 2021-04-13 加藤电机(香港)有限公司 自动站立开合装置及使用该装置的终端机器
CN111237326B (zh) * 2020-03-10 2024-09-03 四川大学 固定连接组件和工程设备

Family Cites Families (22)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH09303032A (ja) * 1996-05-16 1997-11-25 Kato Electrical Mach Co Ltd チルトヒンジ
US6065187A (en) * 1998-05-14 2000-05-23 Motorola, Inc. Hinge assembly
JP3489668B2 (ja) * 1999-05-31 2004-01-26 スガツネ工業株式会社 折り畳み式機器の開閉保持用ヒンジ装置
JP3602389B2 (ja) * 1999-10-15 2004-12-15 株式会社ストロベリーコーポレーション 折り畳み携帯式電話の枢着構造
JP4079407B2 (ja) * 2000-11-10 2008-04-23 三菱製鋼株式会社 複数のトルク発生部を有する1軸ヒンジ装置
JP2002295449A (ja) * 2001-01-04 2002-10-09 Kato Electrical Mach Co Ltd スナップフィットヒンジ
JP2003065321A (ja) * 2001-08-29 2003-03-05 Strawberry Corporation ヒンジ装置並びにヒンジ装置を用いた電子機器
JP2003343543A (ja) * 2002-05-31 2003-12-03 Sugatsune Ind Co Ltd ヒンジ装置
JP2004011718A (ja) * 2002-06-05 2004-01-15 Mitsubishi Electric Corp ヒンジ装置
JP2004060697A (ja) * 2002-07-25 2004-02-26 Ykm:Kk 多段階展開ヒンジ装置
JP4090341B2 (ja) * 2002-12-16 2008-05-28 加藤電機株式会社 開閉装置
WO2004057037A1 (en) * 2002-12-23 2004-07-08 Posco An apparatus for manufacturing molten irons to dry and convey iron ores and additives and manufacturing method using the same
US7031466B2 (en) * 2003-04-14 2006-04-18 Shin Zu Shing Co., Ltd. Hinge positioning apparatus for a foldable mobile telephone
JP4079833B2 (ja) * 2003-06-03 2008-04-23 三菱製鋼株式会社 回転規制機構付2軸ヒンジ
TW573903U (en) 2003-06-06 2004-01-21 Hon Hai Prec Ind Co Ltd Hinge of handy machine
JP2005036904A (ja) * 2003-07-16 2005-02-10 Heiwa Tokei Mfg Co Ltd ヒンジ装置
JP4152342B2 (ja) * 2003-08-01 2008-09-17 株式会社ストロベリーコーポレーション ヒンジ装置並びにヒンジ装置を用いた電子機器
TWM243864U (en) * 2003-09-26 2004-09-11 Hon Hai Prec Ind Co Ltd Rotary type hinge mechanism
JP3102440U (ja) * 2003-12-24 2004-07-08 ▲きん▼禾科技股▲ふん▼有限公司 ヒンジ装置
US20050138771A1 (en) * 2003-12-30 2005-06-30 Ding-Hone Su Hinge
KR100594106B1 (ko) * 2004-01-27 2006-06-30 삼성전자주식회사 휴대용 단말기의 로터리형 힌지 장치
US20070234514A1 (en) * 2006-04-05 2007-10-11 Shin Zu Shing Co., Ltd. Hinge with a multi-stage positioning function

Also Published As

Publication number Publication date
WO2007007817A1 (ja) 2007-01-18
EP1908969A4 (en) 2008-07-09
US20090133221A1 (en) 2009-05-28
CN101218443A (zh) 2008-07-09
EP1908969A1 (en) 2008-04-09

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPWO2007007817A1 (ja) ヒンジ装置
JP4861049B2 (ja) ヒンジ装置
US6633643B1 (en) Hinge structure for collapsible portable phone
JP4908484B2 (ja) 回転角度規制機構付きセミオート型ヒンジ
US7478972B2 (en) Rotation supporting mechanism and portable terminal
US7027845B2 (en) Hinge device and cell phone using the hinge device
JP2002295446A (ja) ヒンジ装置
US20100037431A1 (en) Hinge and collapsible device utilizing the same
JPS63235735A (ja) ロ−ラ同期型一方向クラツチ
JP3120899U (ja) ヒンジ用カムおよびヒンジ装置
JP2000022790A (ja) ヒンジユニット
JP3734659B2 (ja) ヒンジ装置
JP2005195135A (ja) ヒンジ装置
HK1119222A (en) Hinge device
JP2008101761A (ja) 携帯機器用のヒンジ装置及び携帯機器
JP2009257428A (ja) ヒンジ装置
JP4836792B2 (ja) ヒンジ装置及びそれを用いた電子機器
JP3954162B2 (ja) ヒンジ機構
KR20070000898U (ko) 힌지용 캠 및 힌지 장치
JP2006037392A (ja) ヒンジ装置
JPWO2005124168A1 (ja) ヒンジ装置及びその取付け構造
JP2004176780A (ja) ヒンジ装置
JP3102440U (ja) ヒンジ装置
JP2003343544A (ja) 携帯電話のヒンジ機構
JP2009175592A (ja) 蓋開閉機構

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20090618

A761 Written withdrawal of application

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A761

Effective date: 20110728