[go: up one dir, main page]

JPWO2005122277A1 - 有機薄膜トランジスタ - Google Patents

有機薄膜トランジスタ Download PDF

Info

Publication number
JPWO2005122277A1
JPWO2005122277A1 JP2006514488A JP2006514488A JPWO2005122277A1 JP WO2005122277 A1 JPWO2005122277 A1 JP WO2005122277A1 JP 2006514488 A JP2006514488 A JP 2006514488A JP 2006514488 A JP2006514488 A JP 2006514488A JP WO2005122277 A1 JPWO2005122277 A1 JP WO2005122277A1
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
group
ring
thiophene
organic
thin film
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2006514488A
Other languages
English (en)
Inventor
田中 達夫
達夫 田中
平井 桂
桂 平井
千代子 竹村
千代子 竹村
片倉 利恵
利恵 片倉
北 弘志
弘志 北
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Konica Minolta Inc
Original Assignee
Konica Minolta Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Konica Minolta Inc filed Critical Konica Minolta Inc
Publication of JPWO2005122277A1 publication Critical patent/JPWO2005122277A1/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H10SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10KORGANIC ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES
    • H10K85/00Organic materials used in the body or electrodes of devices covered by this subclass
    • H10K85/10Organic polymers or oligomers
    • H10K85/111Organic polymers or oligomers comprising aromatic, heteroaromatic, or aryl chains, e.g. polyaniline, polyphenylene or polyphenylene vinylene
    • H10K85/113Heteroaromatic compounds comprising sulfur or selene, e.g. polythiophene
    • HELECTRICITY
    • H10SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10KORGANIC ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES
    • H10K10/00Organic devices specially adapted for rectifying, amplifying, oscillating or switching; Organic capacitors or resistors having potential barriers
    • H10K10/40Organic transistors
    • H10K10/46Field-effect transistors, e.g. organic thin-film transistors [OTFT]
    • H10K10/462Insulated gate field-effect transistors [IGFETs]
    • H10K10/464Lateral top-gate IGFETs comprising only a single gate
    • HELECTRICITY
    • H10SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10KORGANIC ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES
    • H10K10/00Organic devices specially adapted for rectifying, amplifying, oscillating or switching; Organic capacitors or resistors having potential barriers
    • H10K10/40Organic transistors
    • H10K10/46Field-effect transistors, e.g. organic thin-film transistors [OTFT]
    • H10K10/462Insulated gate field-effect transistors [IGFETs]
    • H10K10/466Lateral bottom-gate IGFETs comprising only a single gate
    • HELECTRICITY
    • H10SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10KORGANIC ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES
    • H10K19/00Integrated devices, or assemblies of multiple devices, comprising at least one organic element specially adapted for rectifying, amplifying, oscillating or switching, covered by group H10K10/00
    • H10K19/10Integrated devices, or assemblies of multiple devices, comprising at least one organic element specially adapted for rectifying, amplifying, oscillating or switching, covered by group H10K10/00 comprising field-effect transistors
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y10TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC
    • Y10STECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y10S428/00Stock material or miscellaneous articles
    • Y10S428/917Electroluminescent

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • Thin Film Transistor (AREA)
  • Plural Heterocyclic Compounds (AREA)

Abstract

置換基を有するチオフェン環と、無置換のチオフェン環が少なくとも2つ以上連続している部分構造とを有し、且つ、1分子中に3個〜40個のチオフェン環を含有するチオフェンオリゴマーを半導体層に含むことを特徴とする有機薄膜トランジスタ。

Description

本発明は、有機薄膜トランジスタに関する。
情報端末の普及に伴い、コンピュータ用のディスプレイとしてフラットパネルディスプレイに対するニーズが高まっている。また、更に情報化の進展に伴い、従来紙媒体で提供されていた情報が電子化されて提供される機会が増え、薄くて軽い、手軽に持ち運びが可能なモバイル用表示媒体として、電子ペーパーあるいはデジタルペーパーへのニーズも高まりつつある。
一般に平板型のディスプレイ装置においては液晶、有機EL、電気泳動などを利用した素子を用いて表示媒体を形成している。またこうした表示媒体では画面輝度の均一性や画面書き換え速度などを確保するために、画像駆動素子としてアクティブ駆動素子(TFT素子)を用いる技術が主流になっている。例えば、通常のコンピュータディスプレイではガラス基板上にこれらTFT素子を形成し、液晶、有機EL素子等が封止されている。
ここでTFT素子には主にa−Si(アモルファスシリコン)、p−Si(ポリシリコン)などの半導体を用いることができ、これらのSi半導体(必要に応じて金属膜も)を多層化し、ソース、ドレイン、ゲート電極を基板上に順次形成していくことでTFT素子が製造される。こうしたTFT素子の製造には通常、スパッタリング、その他の真空系の製造プロセスが必要とされる。
しかしながら、このようなTFT素子の製造では真空チャンバーを含む真空系の製造プロセスを何度も繰り返して各層を形成せざるを得ず、装置コスト、ランニングコストが非常に膨大なものとなっていた。例えば、TFT素子では通常、それぞれの層の形成のために、真空蒸着、ドープ、フォトリソグラフ、現像等の工程を何度も繰り返す必要があり、何十もの工程を経て素子を基板上に形成している。スイッチング動作の要となる半導体部分に関してもp型、n型等、複数種類の半導体層を積層している。こうした従来のSi半導体による製造方法ではディスプレイ画面の大型化のニーズに対し、真空チャンバー等の製造装置の大幅な設計変更が必要とされるなど、設備の変更が容易ではない。
また、このような従来からのSi材料を用いたTFT素子の形成には高い温度の工程が含まれるため、基板材料には工程温度に耐える材料であるという制限が加わることになる。このため実際上はガラスを用いざるをえず、先に述べた電子ペーパーあるいはデジタルペーパーといった薄型ディスプレイを、こうした従来知られたTFT素子を利用して構成した場合、そのディスプレイは重く、柔軟性に欠け、落下の衝撃で割れる可能性のある製品となってしまう。ガラス基板上にTFT素子を形成することに起因するこれらの特徴は、情報化の進展に伴う手軽な携行用薄型ディスプレイへのニーズを満たすにあたり望ましくないものである。
一方、近年において高い電荷輸送性を有する有機化合物として、有機半導体材料の研究が精力的に進められている。これらの化合物は有機EL素子用の電荷輸送性材料のほか、有機レーザー発振素子(例えば、例えば非特許文献1参照)や、多数の論文にて報告されている有機薄膜トランジスタへの応用が期待されている(例えば、非特許文献2参照)。
これら有機半導体デバイスを実現できれば、比較的低い温度での真空ないし低圧蒸着による製造プロセスの簡易化や、更にはその分子構造を適切に改良することによって、溶液化できる半導体を得る可能性があると考えられ、有機半導体溶液をインク化することによりインクジェット方式を含む印刷法による製造も考えられる。これらの低温プロセスによる製造は、従来のSi系半導体材料については不可能と考えられてきたが、有機半導体を用いたデバイスにはその可能性があり、したがって前述の基板耐熱性に関する制限が緩和され、透明樹脂基板上にも、例えばTFT素子を形成できる可能性がある。
透明樹脂基板上にTFT素子を形成し、そのTFT素子により表示材料を駆動させることができれば、ディスプレイを従来のものよりも軽く、柔軟性に富み、落としても割れない(もしくは非常に割れにくい)ディスプレイとすることができるであろう。
しかしながら、こうしたTFT素子を実現するための有機半導体としてこれまでに検討されてきたのは、ペンタセンやテトラセンといったアセン類(例えば、特許文献1参照。)、鉛フタロシアニンを含むフタロシアニン類、ペリレンやそのテトラカルボン酸誘導体といった低分子化合物(例えば、特許文献2参照。)や、α−チエニールもしくはセクシチオフェンと呼ばれるチオフェン6量体を代表例とする芳香族オリゴマー(例えば、特許文献3参照。)、ナフタレン、アントラセンに5員の複素芳香環が対称に縮合した化合物(例えば、特許文献4参照。)、モノ、オリゴ及びポリジチエノピリジン(例えば、特許文献5参照。)、更にはポリチオフェン、ポリチエニレンビニレン、ポリ−p−フェニレンビニレンといった共役高分子など限られた種類の化合物(例えば、非特許文献1〜3参照。)でしかなく、高いキャリア移動度を示す新規な電荷輸送性材料を用いた半導体性組成物の開発が待望されていた。
また、特開2003−292588号公報、米国特許出願公開第2003/136958号明細書、同2003/160230号明細書、同2003/164495号明細書では「マイクロエレクトロニクス用の集積回路論理素子にポリマーTFTを用いると、その機械的耐久性が大きく向上し、その使用可能寿命が長くなるという記載がある。
しかし、半導体ポリチオフェン類の多くは、周囲の酸素によって酸化的にドープされ、導電率が増大してしまうため、空気に触れると安定ではなく、この結果、これらの材料から製造したデバイスのオフ電流は大きくなり、そのため電流オン/オフ比は小さくなる。
従ってこれらの材料の多くは、材料加工とデバイス製造の間に環境酸素を排除して酸化的ドーピングを起こさないか、あるいは、酸化ドーピングの影響が最小とするように厳重に管理することが必要条件であるという問題点がある。
従って、酸素に対して強い対抗性を有し、比較的高い電流オン/オフ比を示すエレクトロニックデバイスが望まれている」との記載があり、その解決手段が種々提案されている(例えば、特許文献6〜11、非特許文献4参照。)が、改善のレベルは満足できるものではなく、更なる改良が望まれている。
特開平5−55568号公報 特開平5−190877号公報 特開平8−264805号公報 特開平11−195790号公報 特開2003−155289号公報 特開2003−261655号公報 特開2003−264327号公報 特開2003−268083号公報 特開2004−186695号公報 特開2003−264327号公報 特開2003−268083号公報 『サイエンス』(Science)誌289巻、599ページ(2000) 『ネイチャー』(Nature)誌403巻、521ページ(2000) 『アドバンスド・マテリアル』(Advanced Material)誌、2002年、第2号、99ページ J.Am.Chem.Soc.,126,11,3378(2004)
本発明の目的は、キャリア移動度が高く、高耐久性を併せ持つ、有機薄膜トランジスタを提供することである。
本発明の上記目的は、下記の構成1〜6により達成された。
(項1)
置換基を有するチオフェン環と、無置換のチオフェン環が少なくとも2つ以上連続している部分構造とを有し、且つ、1分子中に3個〜40個のチオフェン環を含有するチオフェンオリゴマーを半導体層に含むことを特徴とする有機薄膜トランジスタ。
(項2)
前記チオフェンオリゴマーに含まれるチオフェン環の環数が3個〜20個であることを特徴とする項1に記載の有機薄膜トランジスタ。
(項3)
前記チオフェンオリゴマーに含まれるチオフェン環の環数が4個〜10個であることを特徴とする項1に記載の有機薄膜トランジスタ。
(項4)
前記チオフェンオリゴマーが、下記一般式(1)で表される部分構造を有することを特徴とする項1〜3のいずれか1項に記載の有機薄膜トランジスタ。
Figure 2005122277
〔式中、Rは置換基を表す。〕
(項5)
前記チオフェンオリゴマーが、末端基としてチエニル基を持たないことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の有機薄膜トランジスタ。
(項6)
前記チオフェンオリゴマーの構造中に、Head−to−Head構造を有さないことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の有機薄膜トランジスタ。
本発明により、キャリア移動度が高く、高耐久性を併せ持つ、有機薄膜トランジスタを提供することが出来た。
本発明に係る有機TFTの構成例を示す図である。 本発明の有機TFTの概略等価回路図の1例である。
本発明の有機薄膜トランジスタ(以下、有機TFTともいう)においては、請求項1〜6のいずれか1項に規定される構成を用いることにより、キャリア移動度が高く、良好なON/OFF特性を示す等、優れたトランジスタ特性を示しながら、且つ、高耐久性であることがわかった。
従来、有機半導体材料としてよく知られているペンタセンは、分子間凝集力が強いため高い結晶性を有しており、分子が規則的に配列することが知られている。このため、高いキャリア移動度と優れた半導体デバイス特性を発現することが報告されている。しかしながら、ペンタセンは有機溶媒に対して不溶、もしくは難溶のためによって塗布による膜の形成が難しいという問題があった。
また、無置換セクシチオフェンに代表されるような置換基を持たないチオフェンオリゴマーも、分子間でπスタックを形成し、規則的に配列した構造を形成しやすいが、ペンタセンと同様に不溶性もしくは難溶性であり、塗布することは難しい。
一方、P3HTに代表されるチオフェンオリゴマーは有機溶媒に可溶であり、塗布やインクジェット方式による膜の形成が可能である。しかし分子量分布を持つポリマーではπスタックの形成が不十分であり、分子配列が乱れた部分が多く存在するために、満足できるキャリア移動度やon/off比が得られなかった。
本発明の化合物は、溶解性部位である置換基を有するチオフェン環と、πスタック形成を促進する無置換チオフェン環の連続した部位というそれぞれの機能を持った部位を持たせることにより、十分な溶媒溶解性を持ちながら、分子配列性の高い膜を形成することが可能となった。また分子量をある範囲に調整することにより、分子の配列性がさらに向上することを見出した。このような材料を半導体層に用いることによって、満足できるTFT性能を有する有機TFTが得ることができた。
また、本発明の有機薄膜トランジスタに係る有機半導体材料は、十分な溶媒溶解性を有するため塗布可能であり、本発明の有機TFTは低温プロセスによる製造が可能であり、さらに真空系でないためランニングコストが低く、低コストで簡便にトランジスタを作成することができる。
以下、本発明に係る各構成要素の詳細について、順次説明する。
《チオフェンオリゴマー》
本発明に係るチオフェンオリゴマーについて説明する。
本発明に係るチオフェンオリゴマーは、置換基を有するチオフェン環と、無置換のチオフェン環が少なくとも2つ以上連続している部分構造とを有し、且つ、1分子中に含まれるチオフェン環の環数が3〜40であることが特徴であるが、前記チオフェン環の環数としては、3〜20の範囲が好ましく、更に好ましくは、前記チオフェン環の環数が、4〜10の範囲に調整されることである。
《一般式(1)で表されるチオフェンオリゴマー》
本発明に係る一般式(1)で表されるチオフェンオリゴマーについて説明する。
上記の中でも、特に好ましい態様は、チオフェンオリゴマーが前記一般式(1)で表される部分構造を有することである。
一般式(1)において、Rで表される置換基としては、例えば、アルキル基(例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、オクチル基、ドデシル基、トリデシル基、テトラデシル基、ペンタデシル基等)、シクロアルキル基(例えば、シクロペンチル基、シクロヘキシル基等)、アルケニル基(例えば、ビニル基、アリル基等)、アルキニル基(例えば、エチニル基、プロパルギル基等)、芳香族炭化水素基(例えば、フェニル基、p−クロロフェニル基、メシチル基、トリル基、キシリル基、ナフチル基、アントリル基、アズレニル基、アセナフテニル基、フルオレニル基、フェナントリル基、インデニル基、ピレニル基、ビフェニリル基等)、芳香族複素環基(例えば、例えば、ピリジル基、ピリミジニル基、フリル基、ピロリル基、イミダゾリル基、ベンゾイミダゾリル基、ピラゾリル基、ピラジニル基、トリアゾリル基(例えば、1,2,4−トリアゾール−1−イル基、1,2,3−トリアゾール−1−イル基等)、オキサゾリル基、ベンゾオキサゾリル基、チアゾリル基、イソオキサゾリル基、イソチアゾリル基、フラザニル基、チエニル基、キノリル基、ベンゾフリル基、ジベンゾフリル基、ベンゾチエニル基、ジベンゾチエニル基、インドリル基、カルバゾリル基、カルボリニル基、ジアザカルバゾリル基(カルボリン環を構成する炭素原子の一つが窒素原子で置き換わったものを示す)、キノキサリニル基、ピリダジニル基、トリアジニル基、キナゾリニル基、フタラジニル基基等)、複素環基(例えば、ピロリジル基、イミダゾリジル基、モルホリル基、オキサゾリジル基等)、アルコキシル基(例えば、メトキシ基、エトキシ基、プロピルオキシ基、ペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基、オクチルオキシ基、ドデシルオキシ基等)、シクロアルコキシル基(例えば、シクロペンチルオキシ基、シクロヘキシルオキシ基等)、アリールオキシ基(例えば、フェノキシ基、ナフチルオキシ基等)、アルキルチオ基(例えば、メチルチオ基、エチルチオ基、プロピルチオ基、ペンチルチオ基、ヘキシルチオ基、オクチルチオ基、ドデシルチオ基等)、シクロアルキルチオ基(例えば、シクロペンチルチオ基、シクロヘキシルチオ基等)、アリールチオ基(例えば、フェニルチオ基、ナフチルチオ基等)、アルコキシカルボニル基(例えば、メチルオキシカルボニル基、エチルオキシカルボニル基、ブチルオキシカルボニル基、オクチルオキシカルボニル基、ドデシルオキシカルボニル基等)、アリールオキシカルボニル基(例えば、フェニルオキシカルボニル基、ナフチルオキシカルボニル基等)、スルファモイル基(例えば、アミノスルホニル基、メチルアミノスルホニル基、ジメチルアミノスルホニル基、ブチルアミノスルホニル基、ヘキシルアミノスルホニル基、シクロヘキシルアミノスルホニル基、オクチルアミノスルホニル基、ドデシルアミノスルホニル基、フェニルアミノスルホニル基、ナフチルアミノスルホニル基、2−ピリジルアミノスルホニル基等)、アシル基(例えば、アセチル基、エチルカルボニル基、プロピルカルボニル基、ペンチルカルボニル基、シクロヘキシルカルボニル基、オクチルカルボニル基、2−エチルヘキシルカルボニル基、ドデシルカルボニル基、フェニルカルボニル基、ナフチルカルボニル基、ピリジルカルボニル基等)、アシルオキシ基(例えば、アセチルオキシ基、エチルカルボニルオキシ基、ブチルカルボニルオキシ基、オクチルカルボニルオキシ基、ドデシルカルボニルオキシ基、フェニルカルボニルオキシ基等)、アミド基(例えば、メチルカルボニルアミノ基、エチルカルボニルアミノ基、ジメチルカルボニルアミノ基、プロピルカルボニルアミノ基、ペンチルカルボニルアミノ基、シクロヘキシルカルボニルアミノ基、2−エチルヘキシルカルボニルアミノ基、オクチルカルボニルアミノ基、ドデシルカルボニルアミノ基、フェニルカルボニルアミノ基、ナフチルカルボニルアミノ基等)、カルバモイル基(例えば、アミノカルボニル基、メチルアミノカルボニル基、ジメチルアミノカルボニル基、プロピルアミノカルボニル基、ペンチルアミノカルボニル基、シクロヘキシルアミノカルボニル基、オクチルアミノカルボニル基、2−エチルヘキシルアミノカルボニル基、ドデシルアミノカルボニル基、フェニルアミノカルボニル基、ナフチルアミノカルボニル基、2−ピリジルアミノカルボニル基等)、ウレイド基(例えば、メチルウレイド基、エチルウレイド基、ペンチルウレイド基、シクロヘキシルウレイド基、オクチルウレイド基、ドデシルウレイド基、フェニルウレイド基、ナフチルウレイド基、2−ピリジルアミノウレイド基等)、スルフィニル基(例えば、メチルスルフィニル基、エチルスルフィニル基、ブチルスルフィニル基、シクロヘキシルスルフィニル基、2−エチルヘキシルスルフィニル基、ドデシルスルフィニル基、フェニルスルフィニル基、ナフチルスルフィニル基、2−ピリジルスルフィニル基等)、アルキルスルホニル基(例えば、メチルスルホニル基、エチルスルホニル基、ブチルスルホニル基、シクロヘキシルスルホニル基、2−エチルヘキシルスルホニル基、ドデシルスルホニル基等)、アリールスルホニル基(例えば、フェニルスルホニル基、ナフチルスルホニル基、2−ピリジルスルホニル基等)、アミノ基(例えば、アミノ基、エチルアミノ基、ジメチルアミノ基、ブチルアミノ基、シクロペンチルアミノ基、2−エチルヘキシルアミノ基、ドデシルアミノ基、アニリノ基、ナフチルアミノ基、2−ピリジルアミノ基等)、ハロゲン原子(例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子等)、フッ化炭化水素基(例えば、フルオロメチル基、トリフルオロメチル基、ペンタフルオロエチル基、ペンタフルオロフェニル基等)、シアノ基、シリル基(例えば、トリメチルシリル基、トリイソプロピルシリル基、トリフェニルシリル基、フェニルジエチルシリル基等)等が挙げられる。
これらの置換基は上記の置換基によって更に置換されていても、複数が互いに結合して環を形成していてもよい。
中でも好ましい置換基は、アルキル基であり、更に好ましくは、炭素原子数が2〜20のアルキル基であり、特に好ましくは、炭素原子数6〜12のアルキル基である。
また、本発明に係るチオフェンオリゴマーは、置換基を有するチオフェン環と、無置換のチオフェン環が少なくとも2つ以上連続している部分構造とを有するが、チオフェン環以外の芳香族炭化水素環または芳香族複素環を含んでいてもよい。
ここで、芳香族炭化水素環としては、ベンゼン環、ビフェニル環、ナフタレン環、アズレン環、アントラセン環、フェナントレン環、ピレン環、クリセン環、ナフタセン環、トリフェニレン環、o−テルフェニル環、m−テルフェニル環、p−テルフェニル環、アセナフテン環、コロネン環、フルオレン環、フルオラントレン環、ナフタセン環、ペンタセン環、ペリレン環、ペンタフェン環、ピセン環、ピレン環、ピラントレン環、アンスラアントレン環等が挙げられる。前記芳香族炭化水素環は、更に上記の置換基を有していてもよい。
また、芳香族複素環としては、例えば、フラン環、チオフェン環、オキサゾール環、ピロール環、ピリジン環、ピリダジン環、ピリミジン環、ピラジン環、トリアジン環、ベンゾイミダゾール環、オキサジアゾール環、トリアゾール環、イミダゾール環、ピラゾール環、チアゾール環、インドール環、インダゾール環、ベンゾイミダゾール環、ベンゾチアゾール環、ベンゾオキサゾール環、キノキサリン環、キナゾリン環、シンノリン環、キノリン環、イソキノリン環、フタラジン環、ナフチリジン環、カルバゾール環、カルボリン環、ジアザカルバゾール環(カルボリン環を構成する炭化水素環の炭素原子の一つが更に窒素原子で置換されている環を示す)等が挙げられる。前記芳香族複素環は、更に上記の置換基を有していてもよい。
《チオフェンオリゴマーの末端基》
本発明に係るチオフェンオリゴマーの末端基について説明する。
本発明に係るチオフェンオリゴマーの末端基は、チエニル基を持たないことが好ましく、また、前記末端基として好ましい基としては、アリール基(例えば、フェニル基、p−クロロフェニル基、メシチル基、トリル基、キシリル基、ナフチル基、アントリル基、アズレニル基、アセナフテニル基、フルオレニル基、フェナントリル基、インデニル基、ピレニル基、ビフェニリル基等)、アルキル基(例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、オクチル基、ドデシル基、トリデシル基、テトラデシル基、ペンタデシル基等)、ハロゲン原子(例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子等)等が挙げられる。
《チオフェンオリゴマーの繰り返し単位の立体構造的特性》
本発明に係るチオフェンオリゴマーは、構造中に、Head−to−Head構造を有さないことが好ましく、それに加えて、更に好ましくは、前記構造中に、Head−to−Tail構造、または、Tail−to−Tail構造を有することである。
本発明に係るHead−to−Head構造、Head−to−Tail構造、Tail−to−Tail構造については、例えば、『π電子系有機固体』(1998年、学会出版センター発行、日本化学界編)27〜32頁、Adv.Mater.1998,10,No.2,93〜116頁等により参照出来るが、ここで、具体的に各々の構造的特徴を下記に示す。
Figure 2005122277
Figure 2005122277

Figure 2005122277
以下、本発明に係るチオフェンオリゴマーの具体例を示すが、本発明はこれらに限定されない。
Figure 2005122277
Figure 2005122277
Figure 2005122277

Figure 2005122277

Figure 2005122277
本発明に係るチオフェンオリゴマーの合成の一例を下記に示す。また、本発明に係るチオフェンオリゴマーの合成は、従来公知の方法を参照して合成可能である。
《化合物9の合成》
化合物9の合成は、以下に示すように、中間体2を合成し、次いで、前記中間体2を用いて、化合物9を合成した。
Figure 2005122277
(中間体2の合成)
J.Phys.Chem.,99,10,1995,3218−3224に従って合成した中間体1(構造式は示していない)6gをジクロロメタン240mlと酢酸120mlの混合溶媒中に溶解し、室温でN−ブロモスクシンイミド2gを分割して加えた。
還流下で3時間攪拌した後、室温まで戻し得られた反応混合物を5質量%水酸化カリウム水溶液、水、飽和食塩水で洗った。溶媒を留去したのち、カラムクロマトグラフィーにて目的物を単離し、中間体2(構造式は示していない)を3.8g得た(収率55%)。
(化合物9の合成)
窒素雰囲気下、THF40ml中に中間体2を1.2g、フェニルボロン酸を0.5g、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)を0.3g、20質量%炭酸カリウム水溶液1mlを加え、還流下72時間攪拌した。得られた反応混合物を水、飽和食塩水で洗った後、溶媒を留去し、カラムクロマトグラフィーにより化合物12を0.4g得た(収率36%)。得られた化合物9の分子構造は、1H−NMR(核磁気共鳴スペ
クトル)及び質量スペクトル測定を行い、目的物であることを確認した。更に、HPLC測定より99%以上の純度であることを確認した。
化合物9以外の他の化合物も同様にして合成できる。
《有機薄膜トランジスタ(有機TFTともいう)》
本発明の有機薄膜トランジスタ(有機TFT)について説明する。
本発明に係る有機半導体材料は、有機薄膜トランジスタ(有機TFT)に用いられることにより、良好に駆動する有機TFTを提供することができる。有機TFT(有機薄膜トランジスタ)は、支持体上に、半導体層として有機半導体チャネルで連結されたソース電極とドレイン電極を有し、その上にゲート絶縁層を介してゲート電極を有するトップゲート型と、支持体上にまずゲート電極を有し、ゲート絶縁層を介して有機半導体チャネルで連結されたソース電極とドレイン電極を有するボトムゲート型に大別される。
本発明に係るチオフェンオリゴマーを有機TFTの半導体層に設置するには、真空蒸着により基板上に設置することもできるが、適切な溶剤に溶解し必要に応じ添加剤を加えて調製した溶液をキャストコート、スピンコート、印刷、インクジェット法、アブレーション法等によって基板上に設置するのが好ましい。
この場合、本発明に係る有機半導体化合物を溶解する溶剤は、該有機半導体化合物を溶解して適切な濃度の溶液が調製できるものであれば格別の制限はないが、具体的にはジエチルエーテルやジイソプロピルエーテル等の鎖状エーテル系溶媒、テトラヒドロフランやジオキサンなどの環状エーテル系溶媒、アセトンやメチルエチルケトン等のケトン系溶媒、クロロホルムや1,2−ジクロロエタン等のハロゲン化アルキル系溶媒、トルエン、o−ジクロロベンゼン、ニトロベンゼン、m−クレゾール等の芳香族系溶媒、N−メチルピロリドン、2硫化炭素等を挙げることができる。
本発明において、ソース電極、ドレイン電極及びゲート電極を形成する材料は導電性材料であれば特に限定されず、白金、金、銀、ニッケル、クロム、銅、鉄、錫、アンチモン鉛、タンタル、インジウム、パラジウム、テルル、レニウム、イリジウム、アルミニウム、ルテニウム、ゲルマニウム、モリブデン、タングステン、酸化スズ・アンチモン、酸化インジウム・スズ(ITO)、フッ素ドープ酸化亜鉛、亜鉛、炭素、グラファイト、グラッシーカーボン、銀ペーストおよびカーボンペースト、リチウム、ベリリウム、ナトリウム、マグネシウム、カリウム、カルシウム、スカンジウム、チタン、マンガン、ジルコニウム、ガリウム、ニオブ、ナトリウム、ナトリウム−カリウム合金、マグネシウム、リチウム、アルミニウム、マグネシウム/銅混合物、マグネシウム/銀混合物、マグネシウム/アルミニウム混合物、マグネシウム/インジウム混合物、アルミニウム/酸化アルミニウム混合物、リチウム/アルミニウム混合物等が用いられるが、特に、白金、金、銀、銅、アルミニウム、インジウム、ITOおよび炭素が好ましい。あるいはドーピング等で導電率を向上させた公知の導電性ポリマー、例えば、導電性ポリアニリン、導電性ポリピロール、導電性ポリチオフェン、ポリエチレンジオキシチオフェンとポリスチレンスルホン酸の錯体なども好適に用いられる。中でも半導体層との接触面において電気抵抗が少ないものが好ましい。
電極の形成方法としては、上記を原料として蒸着やスパッタリング等の方法を用いて形成した導電性薄膜を、公知のフォトリソグラフ法やリフトオフ法を用いて電極形成する方法、アルミニウムや銅などの金属箔上に熱転写、インクジェット等によるレジストを用いてエッチングする方法がある。また導電性ポリマーの溶液あるいは分散液、導電性微粒子分散液を直接インクジェットによりパターニングしてもよいし、塗工膜からリソグラフやレーザーアブレーションなどにより形成してもよい。更に導電性ポリマーや導電性微粒子を含むインク、導電性ペーストなどを凸版、凹版、平版、スクリーン印刷などの印刷法でパターニングする方法も用いることができる。
ゲート絶縁層としては種々の絶縁膜を用いることができるが、特に比誘電率の高い無機酸化物皮膜が好ましい。無機酸化物としては、酸化ケイ素、酸化アルミニウム、酸化タンタル、酸化チタン、酸化スズ、酸化バナジウム、チタン酸バリウムストロンチウム、ジルコニウム酸チタン酸バリウム、ジルコニウム酸チタン酸鉛、チタン酸鉛ランタン、チタン酸ストロンチウム、チタン酸バリウム、フッ化バリウムマグネシウム、チタン酸ビスマス、チタン酸ストロンチウムビスマス、タンタル酸ストロンチウムビスマス、タンタル酸ニオブ酸ビスマス、トリオキサイドイットリウムなどが挙げられる。それらのうち好ましいのは酸化ケイ素、酸化アルミニウム、酸化タンタル、酸化チタンである。窒化ケイ素、窒化アルミニウム等の無機窒化物も好適に用いることができる。
上記皮膜の形成方法としては、真空蒸着法、分子線エピタキシャル成長法、イオンクラスタービーム法、低エネルギーイオンビーム法、イオンプレーティング法、CVD法、スパッタリング法、大気圧プラズマ法などのドライプロセスや、スプレーコート法、スピンコート法、ブレードコート法、デイップコート法、キャスト法、ロールコート法、バーコート法、ダイコート法などの塗布による方法、印刷やインクジェットなどのパターニングによる方法などのウェットプロセスが挙げられ、材料に応じて使用できる。
ウェットプロセスは、無機酸化物の微粒子を、任意の有機溶剤あるいは水に必要に応じて界面活性剤などの分散補助剤を用いて分散した液を塗布、乾燥する方法や、酸化物前駆体、例えば、アルコキシド体の溶液を塗布、乾燥する、いわゆるゾルゲル法が用いられる。これらのうち好ましいのは、大気圧プラズマ法とゾルゲル法である。
大気圧下でのプラズマ製膜処理による絶縁膜の形成方法は、大気圧または大気圧近傍の圧力下で放電し、反応性ガスをプラズマ励起し、基材上に薄膜を形成する処理で、その方法については特開平11−61406号公報、同11−133205号公報、特開2000−121804号公報、同2000−147209号公報、同2000−185362号公報等に記載されている(以下、大気圧プラズマ法とも称する)。これによって高機能性の薄膜を、生産性高く形成することができる。
また有機化合物皮膜としては、ポリイミド、ポリアミド、ポリエステル、ポリアクリレート、光ラジカル重合系、光カチオン重合系の光硬化性樹脂、あるいはアクリロニトリル成分を含有する共重合体、ポリビニルフェノール、ポリビニルアルコール、ノボラック樹脂、およびシアノエチルプルラン等を用いることもできる。有機化合物皮膜の形成法としては、前記ウェットプロセスが好ましい。無機酸化物皮膜と有機酸化物皮膜は積層して併用することができる。またこれら絶縁膜の膜厚としては、一般に50nm〜3μm、好ましくは100nm〜1μmである。
また、支持体はガラスやフレキシブルな樹脂製シートで構成され、例えば、プラスチックフィルムをシートとして用いることができる。前記プラスチックフィルムとしては、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリエーテルスルホン(PES)、ポリエーテルイミド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリフェニレンスルフィド、ポリアリレート、ポリイミド、ボリカーボネート(PC)、セルローストリアセテート(TAC)、セルロースアセテートプロピオネート(CAP)等からなるフィルム等が挙げられる。このように、プラスチックフィルムを用いることで、ガラス基板を用いる場合に比べて軽量化を図ることができ、可搬性を高めることができるとともに、衝撃に対する耐性を向上できる。
以下に、本発明の有機TFT材料を用いて形成された有機薄膜を用いた有機TFT(電界効果トランジスタも同様である)について説明する。
図1は、本発明に係る有機TFTの構成例を示す図である。同図(a)は、支持体6上に金属箔等によりソース電極2、ドレイン電極3を形成し、両電極間に本発明の有機薄膜トランジスタ材料からなる有機半導体層1を形成し、その上に絶縁層5を形成し、更にその上にゲート電極4を形成して電界効果トランジスタを形成したものである。同図(b)は、有機半導体層1を、(a)では電極間に形成したものを、コート法等を用いて電極及び支持体表面全体を覆うように形成したものを表す。(c)は、支持体6上に先ずコート法等を用いて、有機半導体層1を形成し、その後ソース電極2、ドレイン電極3、絶縁層5、ゲート電極4を形成したものを表す。
同図(d)は、支持体6上にゲート電極4を金属箔等で形成した後、絶縁層5を形成し、その上に金属箔等で、ソース電極2及びドレイン電極3を形成し、該電極間に本発明の有機薄膜トランジスタ材料により形成された有機半導体層1を形成する。その他同図(e)、(f)に示すような構成を取ることもできる。
図2は、有機TFTシートの概略等価回路図の1例を示す図である。
有機TFTシート10はマトリクス配置された多数の有機TFT11を有する。7は各TFT11のゲートバスラインであり、8は各TFT11のソースバスラインである。各TFT11のソース電極には、出力素子12が接続され、この出力12は例えば液晶、電気泳動素子等であり、表示装置における画素を構成する。画素電極は光センサの入力電極として用いてもよい。図示の例では、出力素子として液晶が、抵抗とコンデンサからなる等価回路で示されている。13は蓄積コンデンサ、14は垂直駆動回路、15は水平駆動回路である。
以下、実施例により本発明を説明するが、本発明はこれらに限定されない。
ここで、実施例に用いる有機半導体化合物の構造式を以下に示す。
Figure 2005122277

実施例1
《有機薄膜トランジスタ1の作製》:比較例
ゲート電極としての比抵抗0.02Ω・cmのSiウェハに、厚さ200nmの熱酸化膜を形成してゲート絶縁層とした後、オクタデシルトリクロロシランによる表面処理を行った。
次に、有機半導体として、比較化合物1のクロロホルム溶液を窒素ガスでバブリングすることで、溶液中の溶存酸素を除去し、1.013×102kPaの窒素ガス雰囲気下で
前記熱酸化膜(酸化珪素被膜)の表面にアプリケータを用いて塗布し、キャスト膜(膜厚20nm)を形成した。室温で乾燥させた後、N2ガス雰囲気中で熱処理を施した。
更に、この膜の表面にマスクを用いて金を蒸着し、ソース電極及びドレイン電極を形成した。以上により、チャネル長L=30μm、チャネル幅W=1mmの有機薄膜トランジスタ1(比較例)を作製した。
《有機薄膜トランジスタ2、3の作製》:比較例
有機トランジスタ1の作製において、比較化合物(1)を比較化合物(2)、(3)(ペンタセン、アルドリッチ社製市販試薬を昇華精製して用いた)に各々変更した以外は同様にして、有機薄膜トランジスタ2、3を各々作製した。
《有機薄膜トランジスタ4〜11の作製》:本発明
有機トランジスタ1の作製において、比較化合物(1)の代わりに、表1に記載の、本発明に係る有機半導体材料に変更した以外は同様にして、有機薄膜トランジスタ4〜11(本発明)を各々作製した。
得られた有機薄膜トランジスタ1〜11について、以下の評価を行った。
《キャリア移動度評価及びON/OFF比の評価》
得られた有機薄膜トランジスタ1〜11の各々について、作製直後と大気中で1ヶ月放置後の各素子のキャリア移動度とON/OFF比を各々求めた。尚、本発明では、I−V特性の飽和領域からキャリア移動度を求め、更に、ドレインバイアス−50Vとし、ゲートバイアス−50Vおよび0Vにしたときのドレイン電流値の比率からON/OFF比を求めた。
得られた結果を表1に示す。
Figure 2005122277
表1から、比較の有機薄膜トランジスタ1〜3に比べて、本発明の有機薄膜トランジスタ4〜11は、作製直後においても優れたトランジスタ特性を示し、且つ、経時劣化が少ないという高い耐久性を併せ持つということが判る。

Claims (6)

  1. 置換基を有するチオフェン環と、無置換のチオフェン環が少なくとも2つ以上連続している部分構造とを有し、且つ、1分子中に3個〜40個のチオフェン環を含有するチオフェンオリゴマーを半導体層に含むことを特徴とする有機薄膜トランジスタ。
  2. 前記チオフェンオリゴマーに含まれるチオフェン環の環数が3個〜20個であることを特徴とする請求の範囲第1項に記載の有機薄膜トランジスタ。
  3. 前記チオフェンオリゴマーに含まれるチオフェン環の環数が4個〜10個であることを特徴とする請求の範囲第1項に記載の有機薄膜トランジスタ。
  4. 前記チオフェンオリゴマーが、下記一般式(1)で表される部分構造を有することを特徴とする請求の範囲第1項〜第3項のいずれか1項に記載の有機薄膜トランジスタ。
    Figure 2005122277

    〔式中、Rは置換基を表す。〕
  5. 前記チオフェンオリゴマーが、末端基としてチエニル基を持たないことを特徴とする請求の範囲第1項〜第4項のいずれか1項に記載の有機薄膜トランジスタ。
  6. 前記チオフェンオリゴマーの構造中に、Head−to−Head構造を有さないことを特徴とする請求の範囲第1項〜第5項のいずれか1項に記載の有機薄膜トランジスタ。
JP2006514488A 2004-06-10 2005-06-06 有機薄膜トランジスタ Pending JPWO2005122277A1 (ja)

Applications Claiming Priority (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004172317 2004-06-10
JP2004172317 2004-06-10
JP2005138357 2005-05-11
JP2005138357 2005-05-11
PCT/JP2005/010323 WO2005122277A1 (ja) 2004-06-10 2005-06-06 有機薄膜トランジスタ

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPWO2005122277A1 true JPWO2005122277A1 (ja) 2008-04-10

Family

ID=35459584

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006514488A Pending JPWO2005122277A1 (ja) 2004-06-10 2005-06-06 有機薄膜トランジスタ

Country Status (3)

Country Link
US (1) US8129497B2 (ja)
JP (1) JPWO2005122277A1 (ja)
WO (1) WO2005122277A1 (ja)

Families Citing this family (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
GB2424759A (en) * 2005-04-01 2006-10-04 Seiko Epson Corp Inkjet deposition of polythiophene semiconductor material dissolved in halogenated aromatic solvents
US20090159876A1 (en) * 2005-09-21 2009-06-25 Mitsubishi Chemical Corporation Organic semiconductor material and organic field effect transistor
US7714320B2 (en) * 2005-10-25 2010-05-11 Alcatel-Lucent Usa Inc. Branched phenylene-terminated thiophene oligomers
KR100730159B1 (ko) * 2005-11-10 2007-06-19 삼성에스디아이 주식회사 유기 박막 트랜지스터, 이를 구비한 평판표시장치, 상기유기 박막 트랜지스터의 제조방법
KR101217662B1 (ko) * 2005-12-20 2013-01-02 엘지디스플레이 주식회사 유기 반도체 물질을 이용한 박막트랜지스터와 이를 구비한액정표시장치용 어레이 기판의 제조방법
JP2007201132A (ja) * 2006-01-26 2007-08-09 Konica Minolta Holdings Inc 有機薄膜トランジスタ
US8138075B1 (en) 2006-02-06 2012-03-20 Eberlein Dietmar C Systems and methods for the manufacture of flat panel devices
KR101243809B1 (ko) * 2006-06-30 2013-03-18 엘지디스플레이 주식회사 박막트랜지스터의 제조방법 및 이를 이용한 tft 어레이기판의 제조방법
JP5181587B2 (ja) * 2006-09-29 2013-04-10 大日本印刷株式会社 有機半導体素子およびその製造方法、有機トランジスタアレイ、およびディスプレイ
KR101644048B1 (ko) * 2009-08-25 2016-07-29 삼성전자 주식회사 유기 반도체 고분자 및 이를 포함하는 트랜지스터
CN101955491B (zh) * 2009-12-22 2014-11-12 长春富乐玻显示技术有限公司 用于非平面金属酞菁弱外延生长薄膜的诱导层材料
US11567035B2 (en) * 2017-05-09 2023-01-31 The Johns Hopkins University Ratiometric vapor sensor
US20220045274A1 (en) * 2020-08-06 2022-02-10 Facebook Technologies Llc Ofets having organic semiconductor layer with high carrier mobility and in situ isolation

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2004023560A1 (ja) * 2002-09-05 2004-03-18 Konica Minolta Holdings Inc. 有機薄膜トランジスタ及び有機薄膜トランジスタの製造方法
JP2004128469A (ja) * 2002-07-31 2004-04-22 Mitsubishi Chemicals Corp 電界効果トランジスタ

Family Cites Families (15)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6331356B1 (en) * 1989-05-26 2001-12-18 International Business Machines Corporation Patterns of electrically conducting polymers and their application as electrodes or electrical contacts
US5549997A (en) * 1994-02-28 1996-08-27 Konica Corporation Electrophotographic photoreceptor
DE19836514A1 (de) * 1998-08-12 2000-02-17 Univ Stuttgart Modifikation von Engineeringpolymeren mit N-basischen Gruppe und mit Ionenaustauschergruppen in der Seitenkette
US6414164B1 (en) * 2000-07-12 2002-07-02 International Business Machines Corporation Synthesis of soluble derivatives of sexithiophene and their use as the semiconducting channels in thin-film filed-effect transistors
AU2001281343A1 (en) * 2000-07-24 2002-02-05 Northwestern University N-type thiophene semiconductors
US6949762B2 (en) * 2002-01-11 2005-09-27 Xerox Corporation Polythiophenes and devices thereof
US6872801B2 (en) * 2002-01-11 2005-03-29 Xerox Corporation Polythiophenes and devices thereof
US6770904B2 (en) * 2002-01-11 2004-08-03 Xerox Corporation Polythiophenes and electronic devices generated therefrom
EP1439590A3 (en) 2002-12-04 2005-03-23 MERCK PATENT GmbH Mono-, oligo- and poly-bis(thienyl) arylenes and their use as charge transport materials
US7166689B2 (en) * 2003-02-13 2007-01-23 Ricoh Company, Ltd. Aryl amine polymer, thin film transistor using the aryl amine polymer, and method of manufacturing the thin film transistor
US7294850B2 (en) * 2004-06-10 2007-11-13 Xerox Corporation Device with small molecular thiophene compound having divalent linkage
US7765686B2 (en) * 2005-03-14 2010-08-03 Ricoh Company, Ltd. Multilayer wiring structure and method of manufacturing the same
US7538175B2 (en) * 2005-10-13 2009-05-26 Xerox Corporation Phenolic hole transport polymers
JP5205763B2 (ja) * 2006-09-19 2013-06-05 株式会社リコー 有機薄膜トランジスタ
JP5176414B2 (ja) * 2007-07-11 2013-04-03 株式会社リコー 有機トランジスタアレイ及び表示装置

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004128469A (ja) * 2002-07-31 2004-04-22 Mitsubishi Chemicals Corp 電界効果トランジスタ
WO2004023560A1 (ja) * 2002-09-05 2004-03-18 Konica Minolta Holdings Inc. 有機薄膜トランジスタ及び有機薄膜トランジスタの製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
US20050274954A1 (en) 2005-12-15
WO2005122277A1 (ja) 2005-12-22
US8129497B2 (en) 2012-03-06

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2007067263A (ja) 有機半導体材料、有機半導体膜、有機半導体デバイス及び有機薄膜トランジスタ
JP2007088222A (ja) 有機半導体材料、有機半導体膜、有機半導体デバイス及び有機薄膜トランジスタ
JP2005206750A (ja) 有機半導体材料、有機トランジスタ、電界効果トランジスタ、スイッチング素子及び5員複素環化合物
JPWO2006059486A1 (ja) 有機薄膜トランジスタ材料、有機薄膜トランジスタ、電界効果トランジスタ、スイッチング素子、有機半導体材料及び有機半導体膜
JP2007088016A (ja) 有機半導体材料、有機半導体膜、有機半導体デバイス、有機薄膜トランジスタ及び有機エレクトロルミネッセンス素子
JPWO2005122278A1 (ja) 有機半導体薄膜、有機半導体デバイス、有機薄膜トランジスタ及び有機エレクトロルミネッセンス素子
JPWO2005122277A1 (ja) 有機薄膜トランジスタ
JP5228907B2 (ja) 有機半導体材料、有機半導体膜、有機半導体デバイス及び有機薄膜トランジスタ
JP2006216814A (ja) 有機半導体材料、有機半導体薄膜、有機薄膜トランジスタ、電界効果トランジスタ及びスイッチング素子
JP4992202B2 (ja) 有機半導体材料、有機半導体膜、有機薄膜トランジスタ、有機半導体膜の製造方法及び有機薄膜トランジスタの製造方法
JP2007067262A (ja) 有機半導体材料、有機半導体膜、有機半導体デバイス及び有機薄膜トランジスタ
JP2007311609A (ja) 有機半導体材料、有機半導体膜、有機半導体デバイス及び有機薄膜トランジスタ
JP2007317984A (ja) 有機半導体材料、有機半導体膜、有機半導体デバイス及び有機薄膜トランジスタ
JP2007288033A (ja) 有機半導体材料、有機半導体膜、有機半導体デバイス及び有機薄膜トランジスタ
JP2007088224A (ja) 有機半導体材料、該有機半導体材料を用いた有機半導体膜、有機半導体デバイス及び有機薄膜トランジスタ
JP2006339577A (ja) 有機半導体薄膜及び有機薄膜トランジスタ
JPWO2006098121A1 (ja) 有機半導体材料、有機半導体膜、有機半導体デバイス、有機薄膜トランジスタ及び有機薄膜トランジスタの形成方法
JP5157053B2 (ja) 有機半導体材料、有機半導体膜、有機半導体デバイス及び有機薄膜トランジスタ
JP2006060116A (ja) 有機薄膜トランジスタ材料、有機薄膜トランジスタ、電界効果トランジスタ及びスイッチング素子
JP2007088115A (ja) 有機半導体材料,有機半導体膜,有機半導体デバイス及び有機薄膜トランジスタ
JP2006140180A (ja) 有機薄膜トランジスタ材料、有機薄膜トランジスタ、電界効果トランジスタ及びスイッチング素子
JP2007158062A (ja) 有機半導体材料、有機半導体膜、有機半導体デバイス及び有機薄膜トランジスタ
JPWO2006038459A1 (ja) 有機薄膜トランジスタ材料、有機薄膜トランジスタ、電界効果トランジスタ及びスイッチング素子
JP2007243000A (ja) 有機半導体材料、有機半導体膜、有機半導体デバイス及び有機薄膜トランジスタ
JP2006165015A (ja) 有機薄膜トランジスタ材料、有機薄膜トランジスタ、電界効果トランジスタ及びスイッチング素子

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20080423

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20110224

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20110913

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20120131