JPS6340472B2 - - Google Patents
Info
- Publication number
- JPS6340472B2 JPS6340472B2 JP58163902A JP16390283A JPS6340472B2 JP S6340472 B2 JPS6340472 B2 JP S6340472B2 JP 58163902 A JP58163902 A JP 58163902A JP 16390283 A JP16390283 A JP 16390283A JP S6340472 B2 JPS6340472 B2 JP S6340472B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- egg yolk
- alcohol
- lipids
- separated
- egg
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired
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- Meat, Egg Or Seafood Products (AREA)
- Fats And Perfumes (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】
本発明は鶏卵等の卵黄よりの脂肪分の分離方法
に関するものである。
に関するものである。
鶏卵は古くから栄養価の高い食品として親しま
れ、近年はさらにその生産様式が近代化されたこ
とにより比較的安価な蛋白質として、その消費量
は非常に大きなものがある。これらの鶏卵はもち
ろん、そのままの形で市販されて、一般家庭で消
費されるものが多いが、かなりの量のものは加工
用、あるいは業務用向けに送られ、間接的な形で
大衆に消費されている。
れ、近年はさらにその生産様式が近代化されたこ
とにより比較的安価な蛋白質として、その消費量
は非常に大きなものがある。これらの鶏卵はもち
ろん、そのままの形で市販されて、一般家庭で消
費されるものが多いが、かなりの量のものは加工
用、あるいは業務用向けに送られ、間接的な形で
大衆に消費されている。
卵黄の脂肪分は卵黄中に30%以上あり、コレス
テロール、燐脂質としてのレシチン、ケフアリン
などが含まれている。これらの卵黄油は医薬品、
化粧品としての利用度が高く付加価値の高い有用
物である。又卵黄の脱脂物は蛋白質、ミネラル、
ビタミン等を含む理想的な食品素材であり、脱脂
されている為、油脂の酸敗による変性がなく、未
脱脂の乾燥卵黄に比較し非常に高い保存性を持つ
ものである。
テロール、燐脂質としてのレシチン、ケフアリン
などが含まれている。これらの卵黄油は医薬品、
化粧品としての利用度が高く付加価値の高い有用
物である。又卵黄の脱脂物は蛋白質、ミネラル、
ビタミン等を含む理想的な食品素材であり、脱脂
されている為、油脂の酸敗による変性がなく、未
脱脂の乾燥卵黄に比較し非常に高い保存性を持つ
ものである。
従来、卵黄油は生卵黄を直接釜で加熱濃縮し
て、分離して出てくる油を絞りとるという方法、
又は乾燥または半乾燥した卵黄をクロロホルム、
エタノール、メタノール、エーテルなどの有機溶
剤で抽出し、この抽出液から溶剤を減圧下で除去
して得る方法がある。しかしながらこれらの方法
により得られる卵黄油は乾燥または半乾燥の状態
にて脂肪の抽出を行なう為、脂肪の酸化等により
褐変を生じ、又脱脂された卵黄固形物は熱変性を
生じており保水性に乏しく利用範囲が限定される
等の問題があつた。
て、分離して出てくる油を絞りとるという方法、
又は乾燥または半乾燥した卵黄をクロロホルム、
エタノール、メタノール、エーテルなどの有機溶
剤で抽出し、この抽出液から溶剤を減圧下で除去
して得る方法がある。しかしながらこれらの方法
により得られる卵黄油は乾燥または半乾燥の状態
にて脂肪の抽出を行なう為、脂肪の酸化等により
褐変を生じ、又脱脂された卵黄固形物は熱変性を
生じており保水性に乏しく利用範囲が限定される
等の問題があつた。
本発明は、上記従来法の欠点を解決し酸化、変
性の無い卵黄油及び熱変性の無い保水性の良好な
脱脂卵黄固形分を得る方法を提供するものであ
る。
性の無い卵黄油及び熱変性の無い保水性の良好な
脱脂卵黄固形分を得る方法を提供するものであ
る。
本発明者らは、長年の研究の結果、卵黄とアル
コールを混合、撹拌、加熱することにより卵黄が
微粒凝固、脱水され、大半の脂肪分はアルコール
に溶解抽出され、更にケフアリン等のアルコール
不溶性脂肪分も卵黄固形物表面にアルコール不溶
のまま溶出分離され、圧搾を行なう事によりこれ
らの不溶性脂肪分が容易に圧搾分離される事を発
見し、本発明を考案するに至つた。
コールを混合、撹拌、加熱することにより卵黄が
微粒凝固、脱水され、大半の脂肪分はアルコール
に溶解抽出され、更にケフアリン等のアルコール
不溶性脂肪分も卵黄固形物表面にアルコール不溶
のまま溶出分離され、圧搾を行なう事によりこれ
らの不溶性脂肪分が容易に圧搾分離される事を発
見し、本発明を考案するに至つた。
本発明を詳しく説明すると
原料としては卵殻及び卵白を分離した生の卵黄
を使用する。次にこれを撹拌する事により組織を
微粒化させ、更に撹拌しながら純度90〜99%の冷
アルコール(0〜10℃)を卵黄に対し重量比2〜
5倍量加え、卵黄とアルコールとの液々混合接触
を行なわせしめ、卵黄蛋白の微粒蛋白凝固を行な
う。次にこの混合物を加熱して、更に卵黄蛋白の
凝固を計ると同時にアルコール可溶性の卵黄脂質
の溶出及びアルコール不溶性卵黄脂質の凝固卵黄
表面への移動を行なわしめる。このように卵黄脂
質の溶出、表面移動が可能となるのは卵黄の微粒
凝固により初めて可能となるものである。このよ
うにアルコール処理を行なつた後にスクリユープ
レス等の圧搾装置により、単位圧力5〜50Kg/cm2
にて圧搾を行なう事により容易に卵黄固形物と卵
黄脂質との分離が行なわれる。すなわち圧搾を行
なう事によりアルコール不溶性の卵黄脂質まで分
離可能となるものである。圧搾により得られた圧
搾液はアルコール可溶性、及びアルコール不溶性
卵黄脂質の混合物でありこれを遠心分離により比
重分離することによりケフアリン等のアルコール
不溶性脂質とコレステロール、レシチン等のアル
コール可溶性脂質との分離が行なえる。分離され
た脂質は各々減圧蒸溜する事により清澄な卵黄油
を得ることが出来る。又圧搾分離された固形分は
減圧乾燥を行なう事により白色の脱脂卵黄固形物
を得ることが出来る。このように本発明に依れば
酸化、変性の無い純粋な卵黄油を得ることが可能
となり、更に熱変性の無い保水性の良好な脱脂卵
黄蛋白質を得ることが出来る。
を使用する。次にこれを撹拌する事により組織を
微粒化させ、更に撹拌しながら純度90〜99%の冷
アルコール(0〜10℃)を卵黄に対し重量比2〜
5倍量加え、卵黄とアルコールとの液々混合接触
を行なわせしめ、卵黄蛋白の微粒蛋白凝固を行な
う。次にこの混合物を加熱して、更に卵黄蛋白の
凝固を計ると同時にアルコール可溶性の卵黄脂質
の溶出及びアルコール不溶性卵黄脂質の凝固卵黄
表面への移動を行なわしめる。このように卵黄脂
質の溶出、表面移動が可能となるのは卵黄の微粒
凝固により初めて可能となるものである。このよ
うにアルコール処理を行なつた後にスクリユープ
レス等の圧搾装置により、単位圧力5〜50Kg/cm2
にて圧搾を行なう事により容易に卵黄固形物と卵
黄脂質との分離が行なわれる。すなわち圧搾を行
なう事によりアルコール不溶性の卵黄脂質まで分
離可能となるものである。圧搾により得られた圧
搾液はアルコール可溶性、及びアルコール不溶性
卵黄脂質の混合物でありこれを遠心分離により比
重分離することによりケフアリン等のアルコール
不溶性脂質とコレステロール、レシチン等のアル
コール可溶性脂質との分離が行なえる。分離され
た脂質は各々減圧蒸溜する事により清澄な卵黄油
を得ることが出来る。又圧搾分離された固形分は
減圧乾燥を行なう事により白色の脱脂卵黄固形物
を得ることが出来る。このように本発明に依れば
酸化、変性の無い純粋な卵黄油を得ることが可能
となり、更に熱変性の無い保水性の良好な脱脂卵
黄蛋白質を得ることが出来る。
本発明の特長としては、
(1) 卵黄とアルコールとを撹拌する事により液々
混合させ、卵黄の微粒凝固、脱水を行い更に加
温する事により効率的な脱水、脱脂が行なえ
る。
混合させ、卵黄の微粒凝固、脱水を行い更に加
温する事により効率的な脱水、脱脂が行なえ
る。
(2) 前記(1)の処理を行なう事により卵黄固形分が
微粒化され表面積が飛躍的に増大する事により
アルコール不溶性のケフアリンが微粒固形物表
面に溶出分離され、これを圧搾する事により分
離する事が可能となり、又この圧搾液中のケフ
アリンの分離は遠心分離機等により容易に比重
分離が行なわれる。
微粒化され表面積が飛躍的に増大する事により
アルコール不溶性のケフアリンが微粒固形物表
面に溶出分離され、これを圧搾する事により分
離する事が可能となり、又この圧搾液中のケフ
アリンの分離は遠心分離機等により容易に比重
分離が行なわれる。
(3) 卵黄脱脂の溶剤にエタノールを単独で使用出
来る為、被抽出卵黄固形分の溶剤残留が生じた
場合にも安全性が高い。
来る為、被抽出卵黄固形分の溶剤残留が生じた
場合にも安全性が高い。
(4) エタノールによる卵黄の蛋白凝固、脱水、脱
脂が行なわれる為、熱変性のない保水性、保存
性の良好な卵黄蛋白質を得る事が出来る。
脂が行なわれる為、熱変性のない保水性、保存
性の良好な卵黄蛋白質を得る事が出来る。
次に本発明の実施例を示す。
卵殻及び卵白を分離した卵黄を1Kg(水分51.3
%,蛋白質15.2%,脂質31.1%,灰分1.7%)を撹
拌槽に収容し約50rpmにて撹拌しながら5℃のエ
タノール(純度99%)4を加え卵黄が微粒凝固
する迄、撹拌を行い、次に約20rpmにて撹拌しな
がら60℃迄加温を行なつた。次にこの撹拌混合液
を濾布により濾過し、更に単位圧力10Kg/cm2にて
圧搾を行なつた。圧搾の終了した分離液は4.12
圧搾粕は293gであつた。圧搾粕は更に50℃のエ
タノール(純度99%)1.5を添加し更に約
20rpmにて撹拌しながら70℃迄加温を行なつた。
次にこの撹拌混合液を濾布により濾過し、更に単
位圧力20Kg/cm2にて圧搾を行なつた。圧搾の終了
した分離液は1.51圧搾粕は282gであつた。次
に第一回と第二回の分離液を加え3000Gにて2分
間遠心分離を行いケフアリンを分離し夾雑物を除
去して26gのケフアリンを得た。遠心分離した清
澄液は減圧蒸溜により水分、エタノールの分離を
行い清澄な卵黄油278gを得た。第二回目の圧搾
粕は減圧乾燥して白色の乾燥卵黄209g(蛋白質
80.0%,脂質3.1%,灰分8.9%,4.3%)を得た。
%,蛋白質15.2%,脂質31.1%,灰分1.7%)を撹
拌槽に収容し約50rpmにて撹拌しながら5℃のエ
タノール(純度99%)4を加え卵黄が微粒凝固
する迄、撹拌を行い、次に約20rpmにて撹拌しな
がら60℃迄加温を行なつた。次にこの撹拌混合液
を濾布により濾過し、更に単位圧力10Kg/cm2にて
圧搾を行なつた。圧搾の終了した分離液は4.12
圧搾粕は293gであつた。圧搾粕は更に50℃のエ
タノール(純度99%)1.5を添加し更に約
20rpmにて撹拌しながら70℃迄加温を行なつた。
次にこの撹拌混合液を濾布により濾過し、更に単
位圧力20Kg/cm2にて圧搾を行なつた。圧搾の終了
した分離液は1.51圧搾粕は282gであつた。次
に第一回と第二回の分離液を加え3000Gにて2分
間遠心分離を行いケフアリンを分離し夾雑物を除
去して26gのケフアリンを得た。遠心分離した清
澄液は減圧蒸溜により水分、エタノールの分離を
行い清澄な卵黄油278gを得た。第二回目の圧搾
粕は減圧乾燥して白色の乾燥卵黄209g(蛋白質
80.0%,脂質3.1%,灰分8.9%,4.3%)を得た。
Claims (1)
- 1 卵より分離した生の卵黄を撹拌しながら冷ア
ルコールを添加させ液々接触、微粒蛋白凝固を行
い、加熱して脂質の溶出を行なつた後に圧搾によ
りアルコール可溶性脂質及びアルコール不溶性脂
質の圧搾分離を行い、遠心分離によりアルコール
不溶性脂質及びアルコール可溶性脂質の分離を行
い脱溶剤して卵黄油を得ることを特徴とする卵黄
脂質の分離方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP58163902A JPS6055095A (ja) | 1983-09-05 | 1983-09-05 | 卵黄脂質の分離方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP58163902A JPS6055095A (ja) | 1983-09-05 | 1983-09-05 | 卵黄脂質の分離方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS6055095A JPS6055095A (ja) | 1985-03-29 |
JPS6340472B2 true JPS6340472B2 (ja) | 1988-08-11 |
Family
ID=15782994
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP58163902A Granted JPS6055095A (ja) | 1983-09-05 | 1983-09-05 | 卵黄脂質の分離方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS6055095A (ja) |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US5091203A (en) * | 1989-12-01 | 1992-02-25 | Campbell Soup Company | Method for removing cholesterol from eggs |
IN179200B (ja) * | 1994-02-21 | 1997-09-13 | Werner Dr Med Nawrocki | |
JP3289165B2 (ja) * | 1994-03-01 | 2002-06-04 | 備前化成株式会社 | ドコサヘキサエン酸含有卵黄油の製造方法 |
JP3267868B2 (ja) * | 1995-08-29 | 2002-03-25 | キユーピー株式会社 | 卵黄リン脂質組成物 |
-
1983
- 1983-09-05 JP JP58163902A patent/JPS6055095A/ja active Granted
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS6055095A (ja) | 1985-03-29 |
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