JPS6256890B2 - - Google Patents
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- JPS6256890B2 JPS6256890B2 JP56055351A JP5535181A JPS6256890B2 JP S6256890 B2 JPS6256890 B2 JP S6256890B2 JP 56055351 A JP56055351 A JP 56055351A JP 5535181 A JP5535181 A JP 5535181A JP S6256890 B2 JPS6256890 B2 JP S6256890B2
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- C08—ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
- C08F—MACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED BY REACTIONS ONLY INVOLVING CARBON-TO-CARBON UNSATURATED BONDS
- C08F222/00—Copolymers of compounds having one or more unsaturated aliphatic radicals, each having only one carbon-to-carbon double bond, and at least one being terminated by a carboxyl radical and containing at least one other carboxyl radical in the molecule; Salts, anhydrides, esters, amides, imides, or nitriles thereof
- C08F222/02—Acids; Metal salts or ammonium salts thereof, e.g. maleic acid or itaconic acid
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C02—TREATMENT OF WATER, WASTE WATER, SEWAGE, OR SLUDGE
- C02F—TREATMENT OF WATER, WASTE WATER, SEWAGE, OR SLUDGE
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- C02F5/08—Treatment of water with complexing chemicals or other solubilising agents for softening, scale prevention or scale removal, e.g. adding sequestering agents
- C02F5/10—Treatment of water with complexing chemicals or other solubilising agents for softening, scale prevention or scale removal, e.g. adding sequestering agents using organic substances
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Description
本発明はマレイン酸(MA)と(メタ)アクリ
ル酸(AA)との共重合体塩の製造方法に関す
る。詳しくは、マレイン酸と(メタ)アクリル酸
との共重合体において、その構成単量体のモル比
(MA/AA)をγとし、その平均分子量をMWと
するとき、γが1.15〜2.7であり、MWが1000〜
8000であり、かつγ×MWが3000以上である共重
合体塩の製造方法に関する。尚本明細書において
(メタ)アクリル酸とはアクリル酸又はメタクリ
ル酸を意味する。 従来よりポリマレイン酸及びマレイン酸と他の
重合性単量体との共重合体は分散剤等の用途に使
用されている。これらのマレイン酸の重合体は、
主にトルエン、ベンゼン等の有機溶媒中でベンゾ
イルパーオキサイド(B.P.O)等の過酸化物触媒
を用いて製造されている。マレイン酸と(メタ)
アクリル酸との共重合体は、無機顔料の分散剤
(例えば特公昭54−36166号、特開昭53−129200号
各公報)、あるいは洗剤用キレート剤(例えば特
開昭52−4510号公報)等に使用されている。これ
らのマレイン酸/(メタ)アクリル酸共重合体は
有機溶媒中若しくは水溶液中で重合し製造されて
いるが、共重合体中の(メタ)アクリル酸に対す
るマレイン酸のモル比(MA/AA)が1以下で
あるか、このモル比が1より大きな場合にはその
平均分子量はたかだか600程度のものしか得られ
ていない。具体的には、上記特公昭54−36166号
公報では、マレイン酸/アクリル酸のモル比
(MA/AA)が2/98〜20/80のものが無機顔料
の分散剤として開示されており、又上記特開昭53
−129200号公報では、モル比MA/AAが5/100
〜200/100で分子量が1000〜20000のものが炭酸
カルシウム用分散剤として開示されており、さら
に上記特開昭52−4510号公報には、モル比MA/
AAが1/0.3〜1/9の範囲で共重合させて得ら
れる分子量300〜10000の共重合体が開示されてい
るが、本発明者らがこれらの先行技術を検討した
ところ、これらの中で開示されている方法によつ
てはモル比MA/AAが1を越える場合には平均
分子量が1000以上の高分子量の共重合体は得られ
ず、モル比MA/AAが1より大きく分子量が
1000以上のものは文言上含まれるものがあつて
も、実際上は製造することが不可能であり、事
実、実施例をもつて示されているものは全くない
ことがわかつた。 かかる現状において本発明者らはさらに鋭意研
究した結果、(メタ)アクリル酸1モル当たり、
マレイン酸1.2ないし3.0モルを、アルカリ金属水
酸化物でPHを3.5ないし5.0に保つた水溶液中で共
重合させれば、生成共重合体中のマレイン酸と
(メタ)アクリル酸とのモル比(MA/AA)をγ
とし、その平均分子量をMWとするとき、γが
1.15ないし2.7という高い値で、かつMWが1000な
いし8000という高分子量の共重合体が得られ、さ
らにこのような共重合体のうち、γ×MWが3000
以上のものは無機顔料の分散能及びカルシウムイ
オンのキレート能において従来知られているマレ
イン酸/(メタ)アクリル酸共重合体に較べて、
著しく優れていることを見出し、本発明を完成し
た。 本発明の共重合体は、生成共重合体中のマレイ
ン酸含量が(メタ)アクリル酸含量に較べて高
く、かつ分子量が大きい点に特徴があり、このよ
うな共重合体は、重合反応中の系のPHをアルカリ
金属水酸化物で3.5〜5.0、好ましくは3.8〜4.5の
範囲に保ち、仕込原料として(メタ)アクリル酸
1モル当たり、マレイン酸1.2ないし3.0モルを重
合開始剤を用いて水溶液中で共重合させることに
より製造することができる。より具体的にはマレ
イン酸若しくは無水マレイン酸1モルに対し、ア
ルカリ金属水酸化物(例えば水酸化ナトリウム、
水酸化カリウム)を1.00〜1.15モル加えることに
よつて、マレイン酸モノアルカリ金属塩のPH3.5
〜5.0の水溶液を調製しておき、この水溶液中
に、重合開始剤と(メタ)アクリル酸とを別々の
ノズルより滴下して共重合させる際に、(メタ)
アクリル酸をアルカリ金属で部分中和しておいて
これを滴下するか、さらに別のノズルからアルカ
リ金属水酸化物の水溶液を滴下することにより、
重合中の反応水溶液のPHを3.5〜5.0、好ましくは
3.8〜4.5の範囲に保ちつつ重合させる。最初に調
製しておくマレイン酸モノアルカリ金属塩水溶液
の濃度が高い方が重合時間が短縮できると共に生
成する共重合体塩水溶液の濃度も高くなつて後処
理を簡単にする等の利点があるためできる限り高
い方が良いが、固形分濃度30重量%以上、好まし
くは45重量%以上70重量%以下が実用的である。
(メタ)アクリル酸又はその部分中和物は、その
まま、又は50重量%以上の水溶液として使用する
ことができ、これらモノマー及び開始剤の滴下時
間は、特に限定はないが、長い方が好ましく、4
時間以上、特に5時間以上10時間以下が適当であ
る。重合反応の温度は、重合時間の短縮及び収率
向上のため、80℃以上120℃以下、特に90℃以上
110℃以下が適当である。使用し得る開始剤とし
ては、過硫酸塩、水溶性アゾビス系、過酸化水素
水等が使用できるが、重合物の着色が少なく、収
率も高いことから過酸化水素水が良い。過酸化水
素水は過硫酸塩のような他の開始剤と併用しても
良く、また、分解速度を高めるために酒石酸、ア
スコルビン酸等の還元剤と併用しても良い。開始
剤の使用量は、モノマー1モルに対し、0.05〜
0.5モルの範囲が最も適当である。 本発明方法によれば、従来の方法では重合率が
上がらず残存モノマーが相当量残るのに対して、
重合率が90%以上に達するので、仕込みモノマー
の比率にほぼ近い組成を持つ共重合体が得られ
る。一般には、仕込みのマレイン酸/(メタ)ア
クリル酸の比率が高いほど残存マレイン酸量が多
くなる傾向が見られるが、本発明方法では、仕込
みのマレイン酸(MA)/(メタ)アクリル酸
(AA)のモル比が1.80以下ではほぼ仕込み組成と
同じ組成の共重合体が得られる。例えば、この比
が1.50では、得られる共重合体中のマレイン酸/
(メタ)アクリル酸のモル比(γ)は1.40〜1.45
となる。仕込みのマレイン酸/(メタ)アクリル
酸のモル比が1.80を越す場合には、得られる共重
合体中のモル比(γ)は、仕込みモル比に較べて
若干小さくなるが、それでも、仕込みモル比が
MA/AA=2.00では生成共重合体中のモル比
(γ)は1.70〜1.90であり、仕込みモル比がMA/
AA=2.50では生成共重合体中のモル比(γ)は
2.15〜2.30となり、従来法に較べてはるかに仕込
みモノマーの組成に近い組成を持つ共重合体が得
られる。仕込みのMA/AAモル比が1.2より低い
場合には、顔料分散能、カルシウムイオンキレー
ト能において目的とする十分な効果のあるものが
得られず、またこのモル比が3.0を越える場合に
は、重合率が上がらずに残存マレイン酸量が多く
なり、実質上高分子量の共重合体を得ることがで
きなくなる。仕込みのMA/AAモル比が1.3〜2.5
の時により好ましい共重合体が得られる。 このような方法で得られるマレイン酸/(メ
タ)アクリル酸共重合体の平均分子量は、一般的
には1000以上8000以下となる。仕込みのマレイン
酸/(メタ)アクリル酸のモル比が高くなるほど
得られる共重合体の平均分子量は小さくなる傾向
が見られる。共重合体の平均分子量が1500以上
6000以下のものが好ましく、平均分子量が2000以
上5000以下のものがより好ましい。生成したマレ
イン酸/(メタ)アクリル酸共重合体中のマレイ
ン酸/(メタ)アクリル酸モル比(γ)が1を越
える場合でも、平均分子量(MW)がある程度以
上なければ、目的とする顔料分散能、カルシウム
イオンキレート能が十分でないので、(γ×
MW)が3000以上である必要があることがわかつ
た。一方本発明の方法では共重合体の(γ×
MW)が8000を越えるものは製造が困難である。
(γ×MW)が4000以上6000以下のものが最も好
ましい。 本発明の方法によつてマレイン酸含量が高くか
つ平均分子量の大きな共重合体が得られる理由は
明白ではないが、水溶液のPHが本発明方法の範囲
内にある場合には、マレイン酸はモノ塩となつて
おり、分子内水素結合を形成し平面構造をとるた
めにラジカル共鳴安定化が増加し、重合性が増す
ためと考えられ、結果として仕込みのマレイン
酸/(メタ)アクリル酸のモル比が高くなつても
重合速度がそれほど低下せずより分子量の高い共
重合体が得られるものと推定される。重合反応中
の系のPHが本発明の範囲以外の場合は、満足し得
る重合率を与えず、平均分子量の小さいものしか
得られない。 得られる共重合体は、アルカリ金属水酸化物
(例えばNaOH、KOH、LiOH)、アルカリ金属炭
酸塩(例えばNa2CO3、K2CO3)などを用いてアル
カリ金属塩とすることができる。また一部アルカ
リ土類金属塩としても良く、未中和部分を残して
おいても良い。 本発明のマレイン酸/(メタ)アクリル酸共重
合体は、特に分散能、カルシウムイオンキレート
能に優れ、顔料分散剤、カルシウムイオン捕捉剤
として適当であることがわかつた。 顔料分散剤として使用する場合に適用できる無
機顔料としては、炭酸カルシウム、酸化チタン、
サチンホワイト、硫酸バリウム、クレー、カオリ
ン等があるが、炭酸カルシウムに適用した場合に
最も適当である。炭酸カルシウムにはその製造条
件により粒子径や形態の異なる種々のものが知ら
れているが、本発明の共重合体はそのいずれにも
使用することができるが特に沈降炭酸カルシウム
に対して効果的である。本発明の共重合体を顔料
分散剤として使用した時に特に顕著な効果は例え
ば実施例4に示したように固形分70重量%もの高
濃度の炭酸カルシウムを含む水スラリーの粘度
を、対顔料固形分で1.5重量%程度の添加でスラ
リー輸送が可能な700cp(25℃)以下に下げるこ
とができることである。従来から顔料分散剤とし
て知られているポリアクリル酸ソーダ、マレイン
酸−α−オレフイン共重合体、マレイン酸含量が
アクリル酸より少いマレイン酸−アクリル酸共重
合体、ポリマレイン酸ソーダ等ではこのような効
果は全く得られない。このようなすぐれた分散効
果が得られる理由は明らかではないが、マレイン
酸を高度に含むと共に分子量が大きいため、炭酸
カルシウムに対する吸着能が高いためであると考
えられる。本発明分散剤は、顔料の種類等により
異なるが、顔料に対して0.1〜5重量%で使用す
るのが好ましい。 カルシウムイオン捕捉剤として使用する場合に
は、マレイン酸/(メタ)アクリル酸共重合体の
アルカリ金属塩とするのが良い。カルシウムイオ
ン捕捉剤の応用としては、スケール防止用(清罐
剤として)、洗剤用(ビルダーとして)等があ
る。カルシウムイオンキレート能においては、ポ
リアクリル酸塩、ポリマレイン酸塩、マレイン酸
含量がアクリル酸含量より少いマレイン酸/アク
リル酸共重合体塩等に較べて、本発明の共重合体
ははるかに優れていることが見出された。 以下に実施例を示し、本発明を更に詳細に説明
するが、本発明はこれらの実施例に限定されるも
のではない。 実施例 1 滴下ろうと、還流コンデンサー、窒素導入管及
び撹拌器を備えたフラスコに、無水マレイン酸
(分子量98)332.2g(3.40モル)を入れイオン交
換水を加え、撹拌下、48%苛性ソーダを無水マレ
イン酸/苛性ソーダモル比1.00/1.05となる量で
加え、50重量%のマレイン酸モノソーダ塩水溶液
を調製した。この時の水溶液のPHは4.1であつ
た。フラスコに窒素を導入しつつ、100℃に昇温
した後、80%アクリル酸水溶液153g(アクリル
酸純分122.4g)1.70モル、仕込みのマレイン
酸/アクリル酸モル比2.00)、35%過酸化水素水
124gを、それぞれ別の滴下ろうとより6時間か
けて滴下した。またアクリル酸水溶液の滴下と同
時に他の滴下ろうとより48%苛性ソーダ35.4gも
同様に6時間かけて滴下した。重合反応中、1時
間毎にPHを測定したところ、4.0〜4.3の範囲であ
つた。滴下終了後L−アスコルビン酸2.5gを加
え、さらに100℃にて1時間熟成させた後、室温
まで放冷した。この時の液のPHは4.2であつた。
48%苛性ソーダ及びイオン交換水を加え、PH8、
固形分濃度40重量%のマレイン酸/アクリル酸共
重合体完全ソーダ塩を得た。ブロミン−ブロマイ
ド法による残存マレイン酸の定量により得られた
共重合体の組成は、マレイン酸/アクリル酸モル
比1.85であつた。 次に比較例として、仕込みのマレイン酸/アク
リル酸モル比を2.00に固定し、初めの50重量%マ
レイン酸塩水溶液の中和のための苛性ソーダ量を
変えて、重合反応中のPH調節のための苛性ソーダ
を添加しない以外は上記の通りとしてマレイン
酸/アクリル酸共重合体を製造した。得られた共
重合体の平均分子量(MW)、マレイン酸/アク
リル酸モル比(γ)は表1の通りであつた。
ル酸(AA)との共重合体塩の製造方法に関す
る。詳しくは、マレイン酸と(メタ)アクリル酸
との共重合体において、その構成単量体のモル比
(MA/AA)をγとし、その平均分子量をMWと
するとき、γが1.15〜2.7であり、MWが1000〜
8000であり、かつγ×MWが3000以上である共重
合体塩の製造方法に関する。尚本明細書において
(メタ)アクリル酸とはアクリル酸又はメタクリ
ル酸を意味する。 従来よりポリマレイン酸及びマレイン酸と他の
重合性単量体との共重合体は分散剤等の用途に使
用されている。これらのマレイン酸の重合体は、
主にトルエン、ベンゼン等の有機溶媒中でベンゾ
イルパーオキサイド(B.P.O)等の過酸化物触媒
を用いて製造されている。マレイン酸と(メタ)
アクリル酸との共重合体は、無機顔料の分散剤
(例えば特公昭54−36166号、特開昭53−129200号
各公報)、あるいは洗剤用キレート剤(例えば特
開昭52−4510号公報)等に使用されている。これ
らのマレイン酸/(メタ)アクリル酸共重合体は
有機溶媒中若しくは水溶液中で重合し製造されて
いるが、共重合体中の(メタ)アクリル酸に対す
るマレイン酸のモル比(MA/AA)が1以下で
あるか、このモル比が1より大きな場合にはその
平均分子量はたかだか600程度のものしか得られ
ていない。具体的には、上記特公昭54−36166号
公報では、マレイン酸/アクリル酸のモル比
(MA/AA)が2/98〜20/80のものが無機顔料
の分散剤として開示されており、又上記特開昭53
−129200号公報では、モル比MA/AAが5/100
〜200/100で分子量が1000〜20000のものが炭酸
カルシウム用分散剤として開示されており、さら
に上記特開昭52−4510号公報には、モル比MA/
AAが1/0.3〜1/9の範囲で共重合させて得ら
れる分子量300〜10000の共重合体が開示されてい
るが、本発明者らがこれらの先行技術を検討した
ところ、これらの中で開示されている方法によつ
てはモル比MA/AAが1を越える場合には平均
分子量が1000以上の高分子量の共重合体は得られ
ず、モル比MA/AAが1より大きく分子量が
1000以上のものは文言上含まれるものがあつて
も、実際上は製造することが不可能であり、事
実、実施例をもつて示されているものは全くない
ことがわかつた。 かかる現状において本発明者らはさらに鋭意研
究した結果、(メタ)アクリル酸1モル当たり、
マレイン酸1.2ないし3.0モルを、アルカリ金属水
酸化物でPHを3.5ないし5.0に保つた水溶液中で共
重合させれば、生成共重合体中のマレイン酸と
(メタ)アクリル酸とのモル比(MA/AA)をγ
とし、その平均分子量をMWとするとき、γが
1.15ないし2.7という高い値で、かつMWが1000な
いし8000という高分子量の共重合体が得られ、さ
らにこのような共重合体のうち、γ×MWが3000
以上のものは無機顔料の分散能及びカルシウムイ
オンのキレート能において従来知られているマレ
イン酸/(メタ)アクリル酸共重合体に較べて、
著しく優れていることを見出し、本発明を完成し
た。 本発明の共重合体は、生成共重合体中のマレイ
ン酸含量が(メタ)アクリル酸含量に較べて高
く、かつ分子量が大きい点に特徴があり、このよ
うな共重合体は、重合反応中の系のPHをアルカリ
金属水酸化物で3.5〜5.0、好ましくは3.8〜4.5の
範囲に保ち、仕込原料として(メタ)アクリル酸
1モル当たり、マレイン酸1.2ないし3.0モルを重
合開始剤を用いて水溶液中で共重合させることに
より製造することができる。より具体的にはマレ
イン酸若しくは無水マレイン酸1モルに対し、ア
ルカリ金属水酸化物(例えば水酸化ナトリウム、
水酸化カリウム)を1.00〜1.15モル加えることに
よつて、マレイン酸モノアルカリ金属塩のPH3.5
〜5.0の水溶液を調製しておき、この水溶液中
に、重合開始剤と(メタ)アクリル酸とを別々の
ノズルより滴下して共重合させる際に、(メタ)
アクリル酸をアルカリ金属で部分中和しておいて
これを滴下するか、さらに別のノズルからアルカ
リ金属水酸化物の水溶液を滴下することにより、
重合中の反応水溶液のPHを3.5〜5.0、好ましくは
3.8〜4.5の範囲に保ちつつ重合させる。最初に調
製しておくマレイン酸モノアルカリ金属塩水溶液
の濃度が高い方が重合時間が短縮できると共に生
成する共重合体塩水溶液の濃度も高くなつて後処
理を簡単にする等の利点があるためできる限り高
い方が良いが、固形分濃度30重量%以上、好まし
くは45重量%以上70重量%以下が実用的である。
(メタ)アクリル酸又はその部分中和物は、その
まま、又は50重量%以上の水溶液として使用する
ことができ、これらモノマー及び開始剤の滴下時
間は、特に限定はないが、長い方が好ましく、4
時間以上、特に5時間以上10時間以下が適当であ
る。重合反応の温度は、重合時間の短縮及び収率
向上のため、80℃以上120℃以下、特に90℃以上
110℃以下が適当である。使用し得る開始剤とし
ては、過硫酸塩、水溶性アゾビス系、過酸化水素
水等が使用できるが、重合物の着色が少なく、収
率も高いことから過酸化水素水が良い。過酸化水
素水は過硫酸塩のような他の開始剤と併用しても
良く、また、分解速度を高めるために酒石酸、ア
スコルビン酸等の還元剤と併用しても良い。開始
剤の使用量は、モノマー1モルに対し、0.05〜
0.5モルの範囲が最も適当である。 本発明方法によれば、従来の方法では重合率が
上がらず残存モノマーが相当量残るのに対して、
重合率が90%以上に達するので、仕込みモノマー
の比率にほぼ近い組成を持つ共重合体が得られ
る。一般には、仕込みのマレイン酸/(メタ)ア
クリル酸の比率が高いほど残存マレイン酸量が多
くなる傾向が見られるが、本発明方法では、仕込
みのマレイン酸(MA)/(メタ)アクリル酸
(AA)のモル比が1.80以下ではほぼ仕込み組成と
同じ組成の共重合体が得られる。例えば、この比
が1.50では、得られる共重合体中のマレイン酸/
(メタ)アクリル酸のモル比(γ)は1.40〜1.45
となる。仕込みのマレイン酸/(メタ)アクリル
酸のモル比が1.80を越す場合には、得られる共重
合体中のモル比(γ)は、仕込みモル比に較べて
若干小さくなるが、それでも、仕込みモル比が
MA/AA=2.00では生成共重合体中のモル比
(γ)は1.70〜1.90であり、仕込みモル比がMA/
AA=2.50では生成共重合体中のモル比(γ)は
2.15〜2.30となり、従来法に較べてはるかに仕込
みモノマーの組成に近い組成を持つ共重合体が得
られる。仕込みのMA/AAモル比が1.2より低い
場合には、顔料分散能、カルシウムイオンキレー
ト能において目的とする十分な効果のあるものが
得られず、またこのモル比が3.0を越える場合に
は、重合率が上がらずに残存マレイン酸量が多く
なり、実質上高分子量の共重合体を得ることがで
きなくなる。仕込みのMA/AAモル比が1.3〜2.5
の時により好ましい共重合体が得られる。 このような方法で得られるマレイン酸/(メ
タ)アクリル酸共重合体の平均分子量は、一般的
には1000以上8000以下となる。仕込みのマレイン
酸/(メタ)アクリル酸のモル比が高くなるほど
得られる共重合体の平均分子量は小さくなる傾向
が見られる。共重合体の平均分子量が1500以上
6000以下のものが好ましく、平均分子量が2000以
上5000以下のものがより好ましい。生成したマレ
イン酸/(メタ)アクリル酸共重合体中のマレイ
ン酸/(メタ)アクリル酸モル比(γ)が1を越
える場合でも、平均分子量(MW)がある程度以
上なければ、目的とする顔料分散能、カルシウム
イオンキレート能が十分でないので、(γ×
MW)が3000以上である必要があることがわかつ
た。一方本発明の方法では共重合体の(γ×
MW)が8000を越えるものは製造が困難である。
(γ×MW)が4000以上6000以下のものが最も好
ましい。 本発明の方法によつてマレイン酸含量が高くか
つ平均分子量の大きな共重合体が得られる理由は
明白ではないが、水溶液のPHが本発明方法の範囲
内にある場合には、マレイン酸はモノ塩となつて
おり、分子内水素結合を形成し平面構造をとるた
めにラジカル共鳴安定化が増加し、重合性が増す
ためと考えられ、結果として仕込みのマレイン
酸/(メタ)アクリル酸のモル比が高くなつても
重合速度がそれほど低下せずより分子量の高い共
重合体が得られるものと推定される。重合反応中
の系のPHが本発明の範囲以外の場合は、満足し得
る重合率を与えず、平均分子量の小さいものしか
得られない。 得られる共重合体は、アルカリ金属水酸化物
(例えばNaOH、KOH、LiOH)、アルカリ金属炭
酸塩(例えばNa2CO3、K2CO3)などを用いてアル
カリ金属塩とすることができる。また一部アルカ
リ土類金属塩としても良く、未中和部分を残して
おいても良い。 本発明のマレイン酸/(メタ)アクリル酸共重
合体は、特に分散能、カルシウムイオンキレート
能に優れ、顔料分散剤、カルシウムイオン捕捉剤
として適当であることがわかつた。 顔料分散剤として使用する場合に適用できる無
機顔料としては、炭酸カルシウム、酸化チタン、
サチンホワイト、硫酸バリウム、クレー、カオリ
ン等があるが、炭酸カルシウムに適用した場合に
最も適当である。炭酸カルシウムにはその製造条
件により粒子径や形態の異なる種々のものが知ら
れているが、本発明の共重合体はそのいずれにも
使用することができるが特に沈降炭酸カルシウム
に対して効果的である。本発明の共重合体を顔料
分散剤として使用した時に特に顕著な効果は例え
ば実施例4に示したように固形分70重量%もの高
濃度の炭酸カルシウムを含む水スラリーの粘度
を、対顔料固形分で1.5重量%程度の添加でスラ
リー輸送が可能な700cp(25℃)以下に下げるこ
とができることである。従来から顔料分散剤とし
て知られているポリアクリル酸ソーダ、マレイン
酸−α−オレフイン共重合体、マレイン酸含量が
アクリル酸より少いマレイン酸−アクリル酸共重
合体、ポリマレイン酸ソーダ等ではこのような効
果は全く得られない。このようなすぐれた分散効
果が得られる理由は明らかではないが、マレイン
酸を高度に含むと共に分子量が大きいため、炭酸
カルシウムに対する吸着能が高いためであると考
えられる。本発明分散剤は、顔料の種類等により
異なるが、顔料に対して0.1〜5重量%で使用す
るのが好ましい。 カルシウムイオン捕捉剤として使用する場合に
は、マレイン酸/(メタ)アクリル酸共重合体の
アルカリ金属塩とするのが良い。カルシウムイオ
ン捕捉剤の応用としては、スケール防止用(清罐
剤として)、洗剤用(ビルダーとして)等があ
る。カルシウムイオンキレート能においては、ポ
リアクリル酸塩、ポリマレイン酸塩、マレイン酸
含量がアクリル酸含量より少いマレイン酸/アク
リル酸共重合体塩等に較べて、本発明の共重合体
ははるかに優れていることが見出された。 以下に実施例を示し、本発明を更に詳細に説明
するが、本発明はこれらの実施例に限定されるも
のではない。 実施例 1 滴下ろうと、還流コンデンサー、窒素導入管及
び撹拌器を備えたフラスコに、無水マレイン酸
(分子量98)332.2g(3.40モル)を入れイオン交
換水を加え、撹拌下、48%苛性ソーダを無水マレ
イン酸/苛性ソーダモル比1.00/1.05となる量で
加え、50重量%のマレイン酸モノソーダ塩水溶液
を調製した。この時の水溶液のPHは4.1であつ
た。フラスコに窒素を導入しつつ、100℃に昇温
した後、80%アクリル酸水溶液153g(アクリル
酸純分122.4g)1.70モル、仕込みのマレイン
酸/アクリル酸モル比2.00)、35%過酸化水素水
124gを、それぞれ別の滴下ろうとより6時間か
けて滴下した。またアクリル酸水溶液の滴下と同
時に他の滴下ろうとより48%苛性ソーダ35.4gも
同様に6時間かけて滴下した。重合反応中、1時
間毎にPHを測定したところ、4.0〜4.3の範囲であ
つた。滴下終了後L−アスコルビン酸2.5gを加
え、さらに100℃にて1時間熟成させた後、室温
まで放冷した。この時の液のPHは4.2であつた。
48%苛性ソーダ及びイオン交換水を加え、PH8、
固形分濃度40重量%のマレイン酸/アクリル酸共
重合体完全ソーダ塩を得た。ブロミン−ブロマイ
ド法による残存マレイン酸の定量により得られた
共重合体の組成は、マレイン酸/アクリル酸モル
比1.85であつた。 次に比較例として、仕込みのマレイン酸/アク
リル酸モル比を2.00に固定し、初めの50重量%マ
レイン酸塩水溶液の中和のための苛性ソーダ量を
変えて、重合反応中のPH調節のための苛性ソーダ
を添加しない以外は上記の通りとしてマレイン
酸/アクリル酸共重合体を製造した。得られた共
重合体の平均分子量(MW)、マレイン酸/アク
リル酸モル比(γ)は表1の通りであつた。
【表】
【表】
実施例 2
滴下ろうと、還流コンデンサー、窒素導入管及
び撹拌機を備えたフラスコに、無水マレイン酸
264.6g(2.70モル)を入れ、イオン交換水を加
え、撹拌下で48%苛性ソーダを、無水マレイン酸
1.00モル当り1.05モルの割合で加え、50重量%マ
レイン酸モノソーダ塩水溶液(PH4.1)を調製し
た。100℃に昇温後、80%アクリル酸水溶液162g
(アクリル酸純分129.6、1.80モル、仕込みのマレ
イン酸/アクリル酸モル比1.50)、35%過酸化水
素水96.2gと30%過硫酸アンモニウム水溶液49g
との混合開始剤水溶液、及び48%苛性ソーダ水溶
液45gをそれぞれ別々の滴下ろうとより5時間か
けて滴下した。滴下終了後100℃にて1時間熟成
させた後、室温まで放冷した。この時の液のPHは
4.3であつた。その後48%苛性ソーダ水溶液及び
イオン交換水を加え、PHが8で固形分濃度40重量
%のマレイン酸/アクリル酸共重合体ソーダ塩水
溶液を得た。残存モノマーの定量から重合率は
96.7%にのぼることがわかり、未反応モノマーは
マレイン酸だけとして計算することにより求めた
生成共重合体中のマレイン酸/アクリル酸モル比
(γ)は1.42であり、平均分子量(MW)は3400
であつた。 比較のために仕込みのマレイン酸/アクリル酸
モル比を1.50に固定し、最初に調製する50%マレ
イン酸塩水溶液の中和用の苛性ソーダ量を変え、
重合反応中のPH調節のための苛性ソーダを添加し
ない以外は上記と同様にしてマレイン酸/アクリ
ル酸共重合体を製造した。得られた共重合体の重
合率、平均分子量(MW)、マレイン酸/アクリ
ル酸モル比(γ)は表2の通りであつた。
び撹拌機を備えたフラスコに、無水マレイン酸
264.6g(2.70モル)を入れ、イオン交換水を加
え、撹拌下で48%苛性ソーダを、無水マレイン酸
1.00モル当り1.05モルの割合で加え、50重量%マ
レイン酸モノソーダ塩水溶液(PH4.1)を調製し
た。100℃に昇温後、80%アクリル酸水溶液162g
(アクリル酸純分129.6、1.80モル、仕込みのマレ
イン酸/アクリル酸モル比1.50)、35%過酸化水
素水96.2gと30%過硫酸アンモニウム水溶液49g
との混合開始剤水溶液、及び48%苛性ソーダ水溶
液45gをそれぞれ別々の滴下ろうとより5時間か
けて滴下した。滴下終了後100℃にて1時間熟成
させた後、室温まで放冷した。この時の液のPHは
4.3であつた。その後48%苛性ソーダ水溶液及び
イオン交換水を加え、PHが8で固形分濃度40重量
%のマレイン酸/アクリル酸共重合体ソーダ塩水
溶液を得た。残存モノマーの定量から重合率は
96.7%にのぼることがわかり、未反応モノマーは
マレイン酸だけとして計算することにより求めた
生成共重合体中のマレイン酸/アクリル酸モル比
(γ)は1.42であり、平均分子量(MW)は3400
であつた。 比較のために仕込みのマレイン酸/アクリル酸
モル比を1.50に固定し、最初に調製する50%マレ
イン酸塩水溶液の中和用の苛性ソーダ量を変え、
重合反応中のPH調節のための苛性ソーダを添加し
ない以外は上記と同様にしてマレイン酸/アクリ
ル酸共重合体を製造した。得られた共重合体の重
合率、平均分子量(MW)、マレイン酸/アクリ
ル酸モル比(γ)は表2の通りであつた。
【表】
実験番号5は本発明、実験番号6〜8は比較例
である。 実施例 3 滴下ろうと、還流コンデンサー、窒素導入管お
よび撹拌機を備えたフラスコに、無水マレイン酸
294g(3.00モル)を入れ、イオン交換水を加
え、撹拌下に48%苛性ソーダ水溶液を、無水マレ
イン酸/苛性ソーダモル比1.00/1.05となる量だ
け加え、50重量%マレイン酸モノソーダ塩水溶液
(PH4.3)を調製した。フラスコ内に窒素を導入し
つつ、100℃に昇温した後、80%アクリル酸水溶
液の滴下量をそれぞれ225g(アクリル酸純分180
g、2.50モル)、150.3g(アクリル酸純分120.2
g、1.67モル)、112.5g(アクリル酸純分90.0
g、1.25モル)と変え、仕込みマレイン酸/アク
リル酸モル比を、それぞれ1.20、1.80、2.40とし
た。このアクリル酸水溶液、35%過酸化水素水
107g及び各々62.5g、41.8g、31.2gの48%苛性
ソーダ水溶液をそれぞれ別々の滴下ろうとより6
時間かけて滴下した。重合反応中1時間毎にPHを
測定し、3.8〜4.5の範囲内にあることを確認し
た。以後実施例1と同様にして苛性ソーダ水溶液
を加え、PH8、固形分40%のマレイン酸/アクリ
ル酸共重合体ソーダ塩を得た。重合率、マレイン
酸/アクリル酸モル比(γ)、平均分子量
(MW)は表3の通りであつた。
である。 実施例 3 滴下ろうと、還流コンデンサー、窒素導入管お
よび撹拌機を備えたフラスコに、無水マレイン酸
294g(3.00モル)を入れ、イオン交換水を加
え、撹拌下に48%苛性ソーダ水溶液を、無水マレ
イン酸/苛性ソーダモル比1.00/1.05となる量だ
け加え、50重量%マレイン酸モノソーダ塩水溶液
(PH4.3)を調製した。フラスコ内に窒素を導入し
つつ、100℃に昇温した後、80%アクリル酸水溶
液の滴下量をそれぞれ225g(アクリル酸純分180
g、2.50モル)、150.3g(アクリル酸純分120.2
g、1.67モル)、112.5g(アクリル酸純分90.0
g、1.25モル)と変え、仕込みマレイン酸/アク
リル酸モル比を、それぞれ1.20、1.80、2.40とし
た。このアクリル酸水溶液、35%過酸化水素水
107g及び各々62.5g、41.8g、31.2gの48%苛性
ソーダ水溶液をそれぞれ別々の滴下ろうとより6
時間かけて滴下した。重合反応中1時間毎にPHを
測定し、3.8〜4.5の範囲内にあることを確認し
た。以後実施例1と同様にして苛性ソーダ水溶液
を加え、PH8、固形分40%のマレイン酸/アクリ
ル酸共重合体ソーダ塩を得た。重合率、マレイン
酸/アクリル酸モル比(γ)、平均分子量
(MW)は表3の通りであつた。
【表】
実施例 4
(顔料分散能の評価)
500mlのステンレスビーカーに顔料に対して固
形分として1.5重量%となるよう各種重合体分散
剤を添加し、イオン交換水を加え均一溶液とした
後、平均粒径0.15μの立方形炭酸カルシウム(沈
降炭酸カルシウム)を70重量%となるように加え
た。デイスパー(羽半径1.9cm)にて5000rpmで
10分間撹拌しスラリーとした。得られたスラリー
の粘度を25℃でB型粘度計を用い、60rpmで測定
した。結果を表4に示す。
形分として1.5重量%となるよう各種重合体分散
剤を添加し、イオン交換水を加え均一溶液とした
後、平均粒径0.15μの立方形炭酸カルシウム(沈
降炭酸カルシウム)を70重量%となるように加え
た。デイスパー(羽半径1.9cm)にて5000rpmで
10分間撹拌しスラリーとした。得られたスラリー
の粘度を25℃でB型粘度計を用い、60rpmで測定
した。結果を表4に示す。
【表】
実施例 5
(カルシウムイオンキレート能評価)
表5に示す4種類のキレート剤A〜Dを用い、
下記組成からなる溶液中に、マグネチツク・スタ
ーラーで撹拌しながら、カルシウムイオン電極を
入れ、オリオン・イオンアナライザーを用いて5
分後の電位を測定することにより溶液中のカルシ
ウムイオン濃度を求めカルシウムイオンキレート
能を評価した。 3.3×10-3mol/のCaCl2 50ml キレート剤 xmg/50ml 4モルKCl溶液 2ml 結果を第3図に示す。又、キレート剤40mg添加
時のキレート能をキレート剤1g当りのCaCO3
のmg数として表わして比較した結果を表5に示
す。
下記組成からなる溶液中に、マグネチツク・スタ
ーラーで撹拌しながら、カルシウムイオン電極を
入れ、オリオン・イオンアナライザーを用いて5
分後の電位を測定することにより溶液中のカルシ
ウムイオン濃度を求めカルシウムイオンキレート
能を評価した。 3.3×10-3mol/のCaCl2 50ml キレート剤 xmg/50ml 4モルKCl溶液 2ml 結果を第3図に示す。又、キレート剤40mg添加
時のキレート能をキレート剤1g当りのCaCO3
のmg数として表わして比較した結果を表5に示
す。
【表】
第1図は実験番号1のゲル・パーミユエーシヨ
ン・クロマトグラム、第2図は実験番号4のゲ
ル・パーミユエーシヨン・クロマトグラム、第3
図は実施例5で行なつたカルシウムイオンキレー
ト能の評価結果を示すグラフである。
ン・クロマトグラム、第2図は実験番号4のゲ
ル・パーミユエーシヨン・クロマトグラム、第3
図は実施例5で行なつたカルシウムイオンキレー
ト能の評価結果を示すグラフである。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 (メタ)アクリル酸1モルあたり、マレイン
酸1.2ないし3.0モルを、アルカリ金属水酸化物で
PHを3.5ないし5.0に保つた水溶液中で共重合さ
せ、必要により中和させることを特徴とする、マ
レイン酸(MA)と(メタ)アクリル酸(AA)
との共重合モル比(MA/AA)γが1.15ないし
2.7であり、数平均分子量(MW)が1000ないし
8000であり、かつγ×MWが3000以上であるマレ
イン酸/(メタ)アクリル酸共重合体塩の製造方
法。 2 PHを3.8ないし4.5に保つた水溶液中で共重合
させる特許請求の範囲第1項記載の製造方法。 3 PH3.5ないし5.0のマレイン酸モノアルカリ金
属塩水溶液中に、PHを3.5〜5.0に保ちながら(メ
タ)アクリル酸又はその部分中和物を滴下する特
許請求の範囲第1項記載の製造方法。 4 アルカリ金属がナトリウムである特許請求の
範囲第1ないし3項のいずれかに記載の製造方
法。
Priority Applications (4)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP56055351A JPS57168906A (en) | 1981-04-13 | 1981-04-13 | Maleic acid/(meth)acrylic acid copolymer |
DE3213296A DE3213296C2 (de) | 1981-04-13 | 1982-04-08 | Verfahren zur Herstellung von Copolymerisaten auf der Basis von Maleinsäure und Acrylsäure in einer wäßrigen Lösung bei einem ph-Wert von 3,5 bis 5. |
US06/597,987 US4555557A (en) | 1981-04-13 | 1984-04-09 | Maleic acid/(meth)acrylic acid copolymer |
US06/597,814 US4519920A (en) | 1981-04-13 | 1984-04-09 | Maleic acid/(meth)acrylic acid copolymers useful as calcium ion capturing agents |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP56055351A JPS57168906A (en) | 1981-04-13 | 1981-04-13 | Maleic acid/(meth)acrylic acid copolymer |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS57168906A JPS57168906A (en) | 1982-10-18 |
JPS6256890B2 true JPS6256890B2 (ja) | 1987-11-27 |
Family
ID=12996073
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP56055351A Granted JPS57168906A (en) | 1981-04-13 | 1981-04-13 | Maleic acid/(meth)acrylic acid copolymer |
Country Status (3)
Country | Link |
---|---|
US (2) | US4519920A (ja) |
JP (1) | JPS57168906A (ja) |
DE (1) | DE3213296C2 (ja) |
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