JPS6239159B2 - - Google Patents
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- Publication number
- JPS6239159B2 JPS6239159B2 JP55017759A JP1775980A JPS6239159B2 JP S6239159 B2 JPS6239159 B2 JP S6239159B2 JP 55017759 A JP55017759 A JP 55017759A JP 1775980 A JP1775980 A JP 1775980A JP S6239159 B2 JPS6239159 B2 JP S6239159B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- general formula
- grams
- group
- antioxidant
- compound represented
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired
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- Anti-Oxidant Or Stabilizer Compositions (AREA)
- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
Description
本発明は新規なりん含有フエノール系化合物の
製造方法に関する。 一般に有機物質は酸素の存在下で光、熱、過酸
化物又は金属化合物等により酸化を促進されて劣
化する傾向をもつている。このような酸化による
劣化を防止する目的で既に多くの有機物質に酸化
防止剤が添加されていることは周知の所である。
しかしながら最近、安定剤に対する要求が次第に
高度化するにつれて特定の有機物質に対して理想
的な酸化防止剤を選択することは容易なことでは
なくなつた。酸化防止剤に対する高度な要求と
は、例えば、(1)少量の添加で大きな効果の得られ
ること、(2)充分に分子量が大きくて揮発性が小さ
く、有機物質から抽出もしくは移行され難いこ
と、(3)酸化防止剤自身の酸化により著しい着色を
しないこと、(4)NOxガスに曝されて酸化防止剤
が着色しないこと、(5)毒性が小さくて衛生的に安
全であること、などがある。 一般に有機物質、例えばポリオレフイン、ポリ
塩化ビニル、塩化ビニル共重合体、ポリスチレ
ン、AS樹脂、ABS樹脂、ポリアミド、ポリウレ
タン、天然ゴム、合成ゴム、合成繊維、油脂又は
潤滑剤などは酸素の存在下で熱、光、過酸化物又
は金属化合物により酸化を促進されて劣化する。
これを防止するために各種の酸化防止剤が利用さ
れているが、そのうちフエノール系の酸化防止剤
は代表的である。しかしながら、フエノール系の
酸化防止剤は有機物質の酸化される条件でそれ自
身が酸化されて着色する傾向をもつているし
NOxガスに曝されてもひどく着色するものが多
い。酸化防止効果を維持して且つ着色する傾向の
最も少い化合物を求める事は困難ではあつたが久
しく望まれていたことでもあつた。 本発明の目的とする所は優れた酸化防止機能を
有するりん含有フエノール系化合物の製造方法を
提供することにある。 本発明に従つて一般式〔〕 (一般式〔〕でRは炭素数4ないし12を有する
分枝アルキル基、又はアラールキル基を示しX1
ないしX3は水素、ハロゲン又はアルキル基を示
す。) で表わされるりんを含有する新規なフエノール系
化合物の製造方法が提供される。 一般式〔〕 (R′はアルキル基又はアルキリデン基を示す。) で表わされるフエノール系化合物は酸化防止剤と
して既に実用化されている(MBX−100:米国
Koppers社、Topanol A;英国ICI社Vulkanox−
MKF;西独国Bayer社)。これらの酸化防止剤は
良い効果をもつてはいるけれども着色しやすい欠
点がある。 しかし、これらのメチル基とメチル基の間即ち
フエノール性水酸基に対してはメタの位置にわず
かに電子を吸引する基を導入すると酸化防止効果
を維持したまゝで着色の極めて少い酸化防止剤の
得られることが見出された。共鳴の理論に従えば
わずかに電子を吸引する基はそのメタ位にあるフ
エノール性水酸基の電子密度には殆ど影響を及ぼ
す事なしに、そのオルソ位にある二つのメチル基
の電子密度をわずかに減少させる効果を有してい
ることが推測しうる。この効果が酸化防止効果を
有しながら着色の少い酸化防止剤を与える原因だ
と思われる。 本発明では特に、わずかに電子を吸引する基と
してメチレン基で結合されたP=O基を選択し
て、一般式〔〕の構造が形成された。そして更
に本発明が一般式〔〕に限定されたのは他のり
ん化合物に比べ合成が容易であることと一般式
〔〕が他のりん化合物に比べ極めて安定なこと
からである。幸に一般式〔〕で表わされる化合
物は大きな分子量をもつていて揮発性が小さく、
NOxガス中に長時間曝されても殆ど着色するこ
とがないのも酸化防止剤としての優れた利点であ
る。そして一般式〔〕のP=O基は金属化合物
に対する強い配位性を有して居り、組成物中の有
害金属を拘束して有害金属の酸化促進作用を緩和
しているように思われる。本発明によるりん含有
フエノール系化合物は酸化促進作用のある有害金
属の存在下でも著しい酸化防止効果を有する特徴
をもつている。 一般式〔〕に於いてRは酸化防止剤としての
特性を与えるものであつてその選択は重要であ
る。Rはその隣のフエノール性水酸基を立体的に
おおいかくすのに充分なかさ高さを有し且つ電子
吸引性でないことが望ましい。Rとして好ましい
基としてはターシヤリブチル、ターシヤリアミ
ル、ターシヤリオクチル、ターシヤリノニル、タ
ーシヤリドデシル又はα・α−ジメチルベンジル
などが挙げられる。 X1ないしX3は酸化防止剤の揮発性、有機物質
に対する混和性もしくは有機物質からの非抽出性
などに影響を及ぼす。好ましい基としては水素、
塩素、臭素、メチル、ターシヤリブチル、ターシ
ヤリアミルなどが挙げられる。 一般式〔〕で表わされるりんを含有するフエ
ノール系化合物は一般式〔〕(特公昭50−17979
号参照のこと)、 (一般式〔〕でX1ないしX3は一般式〔〕の定
義に同じ。) で表わされるりん化合物と一般式〔〕 (一般式()でRは一般式〔〕の定義に同
じ。) との脱塩化水素縮合反応によつて得られる。この
反応は二つの化合物を加熱するだけでも進行する
が、脱塩化水素を促進させるために塩基性化合物
の存在下で反応を行わせることが好ましい。塩基
性化合物としてはアンモニヤ、アミン又は金属炭
酸塩が使用しうるが、特に第三級アミン類は反応
を円滑に進めるので好ましい。又、反応はアルコ
ール類、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセト
アミドなどの有機溶媒の存在下に行う事ができ
る。縮合反応の温度は20℃ないし200℃、より好
ましくは30℃ないし90℃の範囲である。一般式
〔〕はおおよそ結晶性の粉末であるので洗滌な
いしは再結晶などの手段によつて反応混合物中か
ら単離精製することが出来る。 かかる特徴的なフエノール系化合物は有機物質
の中でも特に有機高分子化合物の酸化防止剤とし
て有用である。有機高分子化合物としては例えば
ポリオレフイン類、ポリ塩化ビニル類、ポリスチ
レン類、AS樹脂類、ABS樹脂類、ポリアミド
類、ポリウレタン類、天然ゴム、合成ゴム類又は
合成繊維類などが含まれる。本発明によるりん含
有フエノール系化合物はこれらの有機高分子化合
物100重量部に対して0.01重量部ないし3重量部
の割合で添加されて着色性の極めて少いかつ酸化
に対して安定な組成物を与える。なお他のフエノ
ール系の酸化防止剤と同様に、チオジプロピオン
酸エステル類又は亜りん酸エステル類を更に添加
して一層酸化防止効果を高めることもできる。 つぎに本発明を更に明確にするために実施例を
挙げて説明する。 実施例 1 温度計、還流冷却器及びかきまぜ機のついた内
容積1000ミリリツトルの三つ口フラスコに9・10
−ジヒドロ−9−ホスフアー10−オキサフエナン
スレン−9−オキサイド(一般式〔〕でX1な
いしX3がすべて水素である化合物)108グラム、
2・6−ジメチル−3−ヒドロキシ−4−ターシ
ヤリブチルベンジルクロライド(一般式〔〕で
Rがターシヤリブチル基である化合物)113グラ
ム、メタノール500グラム及びトリエチルアミン
60グラムを仕込む。フラスコを徐々に加熱してメ
タノールが沸騰して還流冷却器からゆるやかに還
流する程度にする。こうして8時間を経過すると
反応混合物はすつかり白濁してスラリー状にな
る。これを室温迄冷やしてから結晶をろ別し、ろ
過器上で300ミリリツトルの水で洗う。結晶は更
にジエチレングリコールモノメチルエーテルで再
結晶すると約180グラムの生成物が得られる。こ
れは一般式〔〕でRがターシヤリブチルX1な
いしX3がすべて水素である化合物に相当し、融
点264℃及びりん含量7.65パーセント(理論値;
7.62パーセント)を示す。 実施例 2 実施例1と同じフラスコに9・10−ジヒドロ−
3−ブロモ−9−ホスフア−10−オキサフエナン
スレン−9−オキサイド(一般式〔〕でX2が
臭素、X1及びX3が共に水素である化合物)98グ
ラム、2・6−ジメチル−3−ヒドロキシ−4−
ターシヤリブチルベンジルクロライド75グラム、
メタノール500グラム及びトリエチルアミン40グ
ラムを仕込み実施例1と同様に24時間加熱反応さ
せる。つづいて更に実施例1と同様に処理すれば
約130グラムの生成物が得られる。これは一般式
〔〕でRがターシヤリブチル基、X2が臭素、X1
及びX3が共に水素である化合物に相当し、融点
279℃及びりん含量6.40パーセント(理論値;
6.38パーセント)を示す。 実施例 3 実施例1と同じフラスコに9・10−ジヒドロ−
9−ホスフア−10−オキサフエナンスレン−9−
オキサイド72グラム、2・6−ジメチル−3−ヒ
ドロキシ−4−(α・α−ジメチルベンジル)ベ
ンジルクロライド(一般式〔〕でRがα・α−
ジメチルベンジル基である化合物)96グラム、メ
タノール500グラム及びピリジン30グラムを仕込
み、実施例1と同様に処理して約120グラムの生
成物が得られる。これは一般式〔〕でRがα・
α−ジメチルベンジル基、X1なしいX3がすべて
水素である化合物に相当し、融点226.5℃及びり
ん含量6.65パーセント(理論値;6.61パーセン
ト)を示す。 実施例 4 実施例1と同じフラスコに9・10−ジヒドロ−
1・3−ジターシヤリブチル−9−ホスフア−10
−オキサフエナンスレン−9−オキサイド(一般
式〔〕でX1及びX2が共にターシヤリブチル
基、X3が水素である化合物)110グラム、2・6
−ジメチル−3−ヒドロキシ−4−ターシヤリブ
チルベンジルクロライド75グラム、メタノール
500グラム及びトリエチルアミン40グラムを仕込
み、実施例1と同様に処理して約140グラムの生
成物が得られる。これは一般式〔〕でR、X1
及びX2がターシヤリブチル基、X3が水素である
化合物に相当し、融点162℃及びりん含量5.94パ
ーセント(理論値;5.97パーセント)を示す。 参考例 酸化防止剤を含まないポリプロピレンに実施例
1ないし実施例4で得られた化合物及び対照例と
してBHT(2・6−ジターシヤリブチル−4−
メチルフエノール)を加えおよそ180゜の実験室
用熱ロールで混練し、圧縮成型機で厚さ0.5ミリ
メートルの薄膜を作つた。これから試験片を切り
出し、140℃のギヤーオーブンでもろくなる時間
と着色性を観察した。
製造方法に関する。 一般に有機物質は酸素の存在下で光、熱、過酸
化物又は金属化合物等により酸化を促進されて劣
化する傾向をもつている。このような酸化による
劣化を防止する目的で既に多くの有機物質に酸化
防止剤が添加されていることは周知の所である。
しかしながら最近、安定剤に対する要求が次第に
高度化するにつれて特定の有機物質に対して理想
的な酸化防止剤を選択することは容易なことでは
なくなつた。酸化防止剤に対する高度な要求と
は、例えば、(1)少量の添加で大きな効果の得られ
ること、(2)充分に分子量が大きくて揮発性が小さ
く、有機物質から抽出もしくは移行され難いこ
と、(3)酸化防止剤自身の酸化により著しい着色を
しないこと、(4)NOxガスに曝されて酸化防止剤
が着色しないこと、(5)毒性が小さくて衛生的に安
全であること、などがある。 一般に有機物質、例えばポリオレフイン、ポリ
塩化ビニル、塩化ビニル共重合体、ポリスチレ
ン、AS樹脂、ABS樹脂、ポリアミド、ポリウレ
タン、天然ゴム、合成ゴム、合成繊維、油脂又は
潤滑剤などは酸素の存在下で熱、光、過酸化物又
は金属化合物により酸化を促進されて劣化する。
これを防止するために各種の酸化防止剤が利用さ
れているが、そのうちフエノール系の酸化防止剤
は代表的である。しかしながら、フエノール系の
酸化防止剤は有機物質の酸化される条件でそれ自
身が酸化されて着色する傾向をもつているし
NOxガスに曝されてもひどく着色するものが多
い。酸化防止効果を維持して且つ着色する傾向の
最も少い化合物を求める事は困難ではあつたが久
しく望まれていたことでもあつた。 本発明の目的とする所は優れた酸化防止機能を
有するりん含有フエノール系化合物の製造方法を
提供することにある。 本発明に従つて一般式〔〕 (一般式〔〕でRは炭素数4ないし12を有する
分枝アルキル基、又はアラールキル基を示しX1
ないしX3は水素、ハロゲン又はアルキル基を示
す。) で表わされるりんを含有する新規なフエノール系
化合物の製造方法が提供される。 一般式〔〕 (R′はアルキル基又はアルキリデン基を示す。) で表わされるフエノール系化合物は酸化防止剤と
して既に実用化されている(MBX−100:米国
Koppers社、Topanol A;英国ICI社Vulkanox−
MKF;西独国Bayer社)。これらの酸化防止剤は
良い効果をもつてはいるけれども着色しやすい欠
点がある。 しかし、これらのメチル基とメチル基の間即ち
フエノール性水酸基に対してはメタの位置にわず
かに電子を吸引する基を導入すると酸化防止効果
を維持したまゝで着色の極めて少い酸化防止剤の
得られることが見出された。共鳴の理論に従えば
わずかに電子を吸引する基はそのメタ位にあるフ
エノール性水酸基の電子密度には殆ど影響を及ぼ
す事なしに、そのオルソ位にある二つのメチル基
の電子密度をわずかに減少させる効果を有してい
ることが推測しうる。この効果が酸化防止効果を
有しながら着色の少い酸化防止剤を与える原因だ
と思われる。 本発明では特に、わずかに電子を吸引する基と
してメチレン基で結合されたP=O基を選択し
て、一般式〔〕の構造が形成された。そして更
に本発明が一般式〔〕に限定されたのは他のり
ん化合物に比べ合成が容易であることと一般式
〔〕が他のりん化合物に比べ極めて安定なこと
からである。幸に一般式〔〕で表わされる化合
物は大きな分子量をもつていて揮発性が小さく、
NOxガス中に長時間曝されても殆ど着色するこ
とがないのも酸化防止剤としての優れた利点であ
る。そして一般式〔〕のP=O基は金属化合物
に対する強い配位性を有して居り、組成物中の有
害金属を拘束して有害金属の酸化促進作用を緩和
しているように思われる。本発明によるりん含有
フエノール系化合物は酸化促進作用のある有害金
属の存在下でも著しい酸化防止効果を有する特徴
をもつている。 一般式〔〕に於いてRは酸化防止剤としての
特性を与えるものであつてその選択は重要であ
る。Rはその隣のフエノール性水酸基を立体的に
おおいかくすのに充分なかさ高さを有し且つ電子
吸引性でないことが望ましい。Rとして好ましい
基としてはターシヤリブチル、ターシヤリアミ
ル、ターシヤリオクチル、ターシヤリノニル、タ
ーシヤリドデシル又はα・α−ジメチルベンジル
などが挙げられる。 X1ないしX3は酸化防止剤の揮発性、有機物質
に対する混和性もしくは有機物質からの非抽出性
などに影響を及ぼす。好ましい基としては水素、
塩素、臭素、メチル、ターシヤリブチル、ターシ
ヤリアミルなどが挙げられる。 一般式〔〕で表わされるりんを含有するフエ
ノール系化合物は一般式〔〕(特公昭50−17979
号参照のこと)、 (一般式〔〕でX1ないしX3は一般式〔〕の定
義に同じ。) で表わされるりん化合物と一般式〔〕 (一般式()でRは一般式〔〕の定義に同
じ。) との脱塩化水素縮合反応によつて得られる。この
反応は二つの化合物を加熱するだけでも進行する
が、脱塩化水素を促進させるために塩基性化合物
の存在下で反応を行わせることが好ましい。塩基
性化合物としてはアンモニヤ、アミン又は金属炭
酸塩が使用しうるが、特に第三級アミン類は反応
を円滑に進めるので好ましい。又、反応はアルコ
ール類、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセト
アミドなどの有機溶媒の存在下に行う事ができ
る。縮合反応の温度は20℃ないし200℃、より好
ましくは30℃ないし90℃の範囲である。一般式
〔〕はおおよそ結晶性の粉末であるので洗滌な
いしは再結晶などの手段によつて反応混合物中か
ら単離精製することが出来る。 かかる特徴的なフエノール系化合物は有機物質
の中でも特に有機高分子化合物の酸化防止剤とし
て有用である。有機高分子化合物としては例えば
ポリオレフイン類、ポリ塩化ビニル類、ポリスチ
レン類、AS樹脂類、ABS樹脂類、ポリアミド
類、ポリウレタン類、天然ゴム、合成ゴム類又は
合成繊維類などが含まれる。本発明によるりん含
有フエノール系化合物はこれらの有機高分子化合
物100重量部に対して0.01重量部ないし3重量部
の割合で添加されて着色性の極めて少いかつ酸化
に対して安定な組成物を与える。なお他のフエノ
ール系の酸化防止剤と同様に、チオジプロピオン
酸エステル類又は亜りん酸エステル類を更に添加
して一層酸化防止効果を高めることもできる。 つぎに本発明を更に明確にするために実施例を
挙げて説明する。 実施例 1 温度計、還流冷却器及びかきまぜ機のついた内
容積1000ミリリツトルの三つ口フラスコに9・10
−ジヒドロ−9−ホスフアー10−オキサフエナン
スレン−9−オキサイド(一般式〔〕でX1な
いしX3がすべて水素である化合物)108グラム、
2・6−ジメチル−3−ヒドロキシ−4−ターシ
ヤリブチルベンジルクロライド(一般式〔〕で
Rがターシヤリブチル基である化合物)113グラ
ム、メタノール500グラム及びトリエチルアミン
60グラムを仕込む。フラスコを徐々に加熱してメ
タノールが沸騰して還流冷却器からゆるやかに還
流する程度にする。こうして8時間を経過すると
反応混合物はすつかり白濁してスラリー状にな
る。これを室温迄冷やしてから結晶をろ別し、ろ
過器上で300ミリリツトルの水で洗う。結晶は更
にジエチレングリコールモノメチルエーテルで再
結晶すると約180グラムの生成物が得られる。こ
れは一般式〔〕でRがターシヤリブチルX1な
いしX3がすべて水素である化合物に相当し、融
点264℃及びりん含量7.65パーセント(理論値;
7.62パーセント)を示す。 実施例 2 実施例1と同じフラスコに9・10−ジヒドロ−
3−ブロモ−9−ホスフア−10−オキサフエナン
スレン−9−オキサイド(一般式〔〕でX2が
臭素、X1及びX3が共に水素である化合物)98グ
ラム、2・6−ジメチル−3−ヒドロキシ−4−
ターシヤリブチルベンジルクロライド75グラム、
メタノール500グラム及びトリエチルアミン40グ
ラムを仕込み実施例1と同様に24時間加熱反応さ
せる。つづいて更に実施例1と同様に処理すれば
約130グラムの生成物が得られる。これは一般式
〔〕でRがターシヤリブチル基、X2が臭素、X1
及びX3が共に水素である化合物に相当し、融点
279℃及びりん含量6.40パーセント(理論値;
6.38パーセント)を示す。 実施例 3 実施例1と同じフラスコに9・10−ジヒドロ−
9−ホスフア−10−オキサフエナンスレン−9−
オキサイド72グラム、2・6−ジメチル−3−ヒ
ドロキシ−4−(α・α−ジメチルベンジル)ベ
ンジルクロライド(一般式〔〕でRがα・α−
ジメチルベンジル基である化合物)96グラム、メ
タノール500グラム及びピリジン30グラムを仕込
み、実施例1と同様に処理して約120グラムの生
成物が得られる。これは一般式〔〕でRがα・
α−ジメチルベンジル基、X1なしいX3がすべて
水素である化合物に相当し、融点226.5℃及びり
ん含量6.65パーセント(理論値;6.61パーセン
ト)を示す。 実施例 4 実施例1と同じフラスコに9・10−ジヒドロ−
1・3−ジターシヤリブチル−9−ホスフア−10
−オキサフエナンスレン−9−オキサイド(一般
式〔〕でX1及びX2が共にターシヤリブチル
基、X3が水素である化合物)110グラム、2・6
−ジメチル−3−ヒドロキシ−4−ターシヤリブ
チルベンジルクロライド75グラム、メタノール
500グラム及びトリエチルアミン40グラムを仕込
み、実施例1と同様に処理して約140グラムの生
成物が得られる。これは一般式〔〕でR、X1
及びX2がターシヤリブチル基、X3が水素である
化合物に相当し、融点162℃及びりん含量5.94パ
ーセント(理論値;5.97パーセント)を示す。 参考例 酸化防止剤を含まないポリプロピレンに実施例
1ないし実施例4で得られた化合物及び対照例と
してBHT(2・6−ジターシヤリブチル−4−
メチルフエノール)を加えおよそ180゜の実験室
用熱ロールで混練し、圧縮成型機で厚さ0.5ミリ
メートルの薄膜を作つた。これから試験片を切り
出し、140℃のギヤーオーブンでもろくなる時間
と着色性を観察した。
【表】
*;チオジプロピオン酸ジステアリル
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 一般式〔〕 (一般式〔〕でX1ないしX3は水素原子、ハロゲ
ン原子又はアルキル基を示す。) で表わされる有機りん化合物と、一般式〔〕 (一般式〔〕で、Rは炭素数4ないし12を有す
る分枝アルキル基又はアラールキル基を示す。) で表わされるフエノール系化合物とを脱塩酸縮合
反応方式で反応させることを特徴とする一般式
〔〕 (一般式〔〕でX1ないしX3及びRは一般式
〔〕及び一般式〔〕における定義に同じ。) で表わされるりん含有フエノール系新規化合物の
製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1775980A JPS56115383A (en) | 1980-02-18 | 1980-02-18 | Antioxidant |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1775980A JPS56115383A (en) | 1980-02-18 | 1980-02-18 | Antioxidant |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS56115383A JPS56115383A (en) | 1981-09-10 |
JPS6239159B2 true JPS6239159B2 (ja) | 1987-08-21 |
Family
ID=11952642
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1775980A Granted JPS56115383A (en) | 1980-02-18 | 1980-02-18 | Antioxidant |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS56115383A (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE19847137A1 (de) * | 1998-10-13 | 2000-04-20 | Schill & Seilacher | Verwendung von DOP als Antioxidations-, Alterungsschutz- und Arzneimittel |
JP5342217B2 (ja) * | 2008-11-26 | 2013-11-13 | 日華化学株式会社 | 有機リン化合物の製造方法 |
JP2020121961A (ja) * | 2019-01-31 | 2020-08-13 | Jxtgエネルギー株式会社 | リン化合物の製造方法 |
-
1980
- 1980-02-18 JP JP1775980A patent/JPS56115383A/ja active Granted
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS56115383A (en) | 1981-09-10 |
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