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JPS6212805B2 - - Google Patents

Info

Publication number
JPS6212805B2
JPS6212805B2 JP6243980A JP6243980A JPS6212805B2 JP S6212805 B2 JPS6212805 B2 JP S6212805B2 JP 6243980 A JP6243980 A JP 6243980A JP 6243980 A JP6243980 A JP 6243980A JP S6212805 B2 JPS6212805 B2 JP S6212805B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
molecular weight
polymer
group
oxide
average molecular
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired
Application number
JP6243980A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS56159211A (en
Inventor
Kazuhiko Matsuzaki
Minoru Hamada
Hisaya Sakurai
Muneaki Aminaka
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Asahi Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Asahi Chemical Industry Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Asahi Chemical Industry Co Ltd filed Critical Asahi Chemical Industry Co Ltd
Priority to JP6243980A priority Critical patent/JPS56159211A/ja
Publication of JPS56159211A publication Critical patent/JPS56159211A/ja
Publication of JPS6212805B2 publication Critical patent/JPS6212805B2/ja
Granted legal-status Critical Current

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  • Polyoxymethylene Polymers And Polymers With Carbon-To-Carbon Bonds (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
本発明は熱的に安定なポリアセタール重合体の
製法に関するものである。更に詳しくは数平均分
子量が10000以上であるポリオキシメチレンとア
ルキレンオキシドとを、予め形成したルイス酸と
ポリエーテルとの配位化合物を添加することによ
り反応せしめ、熱安定性、塩基安定性に優れた安
定化ポリアセタール重合体を製造する方法に関す
るものである。 特公昭43−26872号公報にはポリオキシメチレ
ンと、1・3−ジオキソランとを反応させる方法
が、特公昭48−3711号公報にはポリオキシメチレ
ンと1・3・6−トリオキソケンとを反応させる
方法が述べられている。これらの方法では、副反
応が頻発し、ポリオキシメチレン主鎖の切断が起
こり、一定分子量の安定化ポリオキシメチレンの
取得が困難である。 また特公昭52−9230号公報には、ポリオキシメ
チレンとエチレングリコール、ジエチレングリコ
ールとを反応させる旨の記述がある。この方法で
は反応により多量の水が生成する。生成した水は
系から除去される以前に連鎖移動剤として働き、
重合体の分子量を低下せしめる。またこの方法で
は、反応の制御が困難でもある。 特公昭44−27667号公報にはポリオキシメチレ
ンと還状エーテルとを、酸性反応媒質中で反応さ
せる方法が開示されている。またこの発明におい
ては、例えばルイス酸の酸化合物が触媒として用
いられている。 いま三弗化ホウ素のジエチルエーテル酢化合物
(三弗化ホウ素ジエチルエーテレート)に代表さ
れるルイス酸のジアルキルエーテル酢化合物を用
いて、ポリオキシメチレンと還状エーテルとを反
応させる場合には、酢化剤のイオン化がおこる。
その結果酢化剤の切片によるポリオキシメチレン
主鎖の切断がおこり、分子量の低下は避けられな
い。またルイス酸のジアルキルエーテル酢化合物
の触媒としての活性は若干低く、反応に際しては
触媒量の増加、過剰量の還状エーテルの使用を余
儀なくされる。触媒量を増加する事により、分子
量の低下は更に大きくなる。また過剰量の還状エ
ーテルの使用は、工業生産上不利である。 本発明者らは、ポリオキシメチレンの安定化反
応を広く検討した結果、ポリオキシメチレンとア
ルキレンオキシドとを、予め形成したルイス酸と
ポリエーテルとの配位化合物を添加することによ
り反応せしめると、良好なる物性と所望の分子量
を併せ持つ安定化ポリアセタール重合体が高い収
率で得られる事を見出し、本発明を完成するに至
つた。即ち本発明の第1の目的は、オキシアルキ
レン結合をポリオキシメチレン主鎖中に挿入する
事により所望の分子量を持ち熱安定性、塩基安定
性に優れた安定化ポリアセタール重合体を製造す
る方法を提供する事にある。本発明の第2の目的
は、反応時に重合体の分子量の低下が少ない製造
法を提供する事にあり、本発明の第3の目的は、
活性の高い触媒を使用する事による低触媒濃度で
のアルキレンオキシド使用量の少ない合理的な製
造法を提供する事にある。 本発明に用いられるポリオキシメチレンは、反
覆オキシメチレン単位(−CH2O−)を有する重
合体であり、重合体の両末端が水酸基である重合
体、または重合体の片末端あるいは両末端を公知
の方法にて封鎖した重合体である。重合体末端の
封鎖法として、エステル化法、ウレタン化法、エ
ーテル化法等が公知である。 また出発原料として用いられるポリオキシメチ
レンの分子量(数平均分子量)は少なくとも
10000以上である事が必要であるが、安定化ポリ
アセタール重合体の実用上の性能より見て30000
以上である事がより好ましい。また分子量の上限
は主として所望の安定化ポリアセタール重合体の
分子量と、分子量調節剤を使用する際には、分子
量調節剤の使用量により決定されるが、500000以
下である事がより好ましい。 本発明においてポリオキシメチレンと反応され
るべきアルキレンオキシドは、一般式 (R=水素、アルキル基、置換アルキル基、アリ
ル基、置換アリル基より選ばれ、各々同一であつ
ても異なつていても良い。m=2〜6)で表わさ
れる化合物である。例えば、エチレンオキシド、
プロピレンオキシド、プチレンオキシド、trans
−2・3−エポキシブタン、cis−2・3−エポ
キシブタン、イソブチレンオキシド、オキセタ
ン、3・3−ビス(クロルメチル)オキセタン、
テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフ
ラン、オキセパン、スチレンオキシド、p−クロ
ルスチレンオキシド、エピクロルヒドリン、シク
ロヘキセンオキシド等がある。 これらのアルキレンオキシドの中でも特に、エ
チレンオキシド、プロピレンオキシド、ブチレン
オキシド、スチレンオキシド及びシクロヘキセン
オキシドが好ましい。 本発明においては、ルイス酸とポリエーテルと
の配位化合物が触媒として用いられる。ここで配
位化合物とは、ポリエーテルの酸素が電子供与体
(エレクトロン・ドナー)となり、一方ルイス酸
が電子受容体(エレクトロン・アクセプター)と
なる化合物と定義される。配位化合物の形成は、
赤外線吸収スペクトル、紫外線吸収スペクトル、
核磁気共鳴スペクトル等の手段を用いて確認する
事が出来る。またこれらの配位化合物は、ポリエ
ーテルを含有した有機溶媒中に、ルイス酸を添加
する事により、容易に合成する事が可能である。 ポリエーテルと配位化合物を形成しうるルイス
酸の第1のグループとしては、四塩化錫、四臭化
錫、四塩化チタン、三塩化アルミニウム、塩化悪
鉛、三塩化バナジウム、五弗化リン、三塩化アン
チモン、五弗化アンチモン、三弗化ホウ素、三臭
化ホウ素等のフリーデル・クラフト型化合物があ
げられる。 またルイス酸の第2のグループとしては、過塩
素酸、アセチルパークロレート、t−ブチルパー
クロレート、ヒドロキシ酢酸、トリクロル酢酸、
三弗化メタンスルホン酸、p−トルエンスルホン
酸等の無機酸及び有機酸がある。 ルイス酸の第3のグループとしては、トリフエ
ニルメチルヘキサフロロアンチモネート、アリル
ジアゾニウムヘキサクロロホスフエート、トリエ
チルオキソニウムテトラフロロボレート等の複合
塩化合物がある。 ルイス酸の第4のグループとしては、トリエチ
ルアルミニウム、ジエチルアルミニウムクロライ
ド、アルミニウムイソプロポキシド、ジエチル亜
鉛、トリエトキシホウ素等の有機金属化合物があ
る。 またこれ等の4つのグループの他に、モリブデ
ンオキシドアセチルアセトネート等もルイス酸と
して用いる事が可能である。 これらのルイス酸のうち、フリーデル−クラフ
ト型化合物と複合塩化合物の点でより好ましい
が、無機酸、有機酸及び有機金属化合物も添加量
を増加する事により、フリーデル−クラフト型化
合物および複合塩化合物と同等の効果をもたらす
事ができる。 本発明では、ポリエーテルとして、一般式
【式】(R′=水素、アルキル基、置 換アルキル基、アリール(aryl)基、置換アリー
ル基より選ばれ、各々同一であつても異なつてい
ても良い。m′=2〜6、n=3〜20000)で表わ
される構造を有するポリエーテルを用いる事が出
来る。ポリエーテルは、通常対応するアルキレン
オキシド
【式】の開環重合によつて得られ る。 開環重合触媒としては、カチオン重合触媒、ア
ニオン重合触媒、配位アニオン重合触媒等が知ら
れている。 ポリエーテルの第1のグループとしては、エチ
レンオキシドの開環重合体であるポリエチレンオ
キシド及びポリエチレンオキシド誘導体がある。
例えばポリエチレングリコール(平均分子量
1500)、ポリエチレングリコールジアセテート
(平均分子量10000)、ポリエチレングリコールジ
メチルエーテル(平均分子量15000)、ポリエチレ
ングリコールp−ノニルフエニルエーテル(平均
分子量2350)、グリセリンエチレンオキシド付加
物(平均分子量5200)、トリメチロールプロパン
エチレンオキシド付加物(平均分子量920)、ソル
ビタンモノラウレートエチレンオキシド付加物
(平均分子量2350)、ペンタエリスリトールエチレ
ンオキシド付加物(平均分子量3400)、ポリエチ
レンオキシド(PEO、平均分子量50000)、ポリ
エチレンオキシド(PEO、平均分子量400000)
等がこのグループに含まれる。 ポリエーテルの第2のグループとしては、プロ
ピレンオキシドの開環重合体であるポリプロピレ
ンオキシド及びポリプロピレンオキシド誘導体が
ある。例えばポリプロピレングリコール(平均分
子量7500)、ポリプロピレングリコールモノラウ
レート(平均分子量15000)、ポリプロピレングリ
コールジメチルエーテル(平均分子量6000)、ト
リメチロールプロパンプロピレンオキシド付加物
(平均分子量7150)、ペンタエリスリトールプロピ
レンオキシド付加物(平均分子量1150)、ポリプ
ロピレンオキシド(PPO、平均分子量100000)
等がこのグループに含まれる。 ポリアルキレンオキシドの第3のグループとし
ては、ブチレンオキシドの開環重合体であるポリ
ブチレンオキシド及びポリブチレンオキシド誘導
体がある。例えばポリブチレングリコール(平均
分子量2000)、ボリブチレングリコールジプロピ
オネート(平均分子量4300)、ポリブチレングリ
コールジメチルエーテル(平均分子量1000)等が
このグループに含まれる。 ポリエーテルの第4のグループとしては、オキ
セタン、置換オキセタンの開環重合体であるポリ
トリメチレンオキシド及びトリメチレンオキシド
誘導体がある。例えばトリメチレングリコール
(平均分子量450)、トリメチレングリコールジメ
チルエーテル(平均分子量610)、3・3−ビス
(クロルメチル)オキセタンの開環重合体がこの
グループに含まれる。 ポリエーテルの第5のグループとしては、テト
ラヒドロフラン、置換テトラヒドロフランの開環
重合体であるポリテトラメチレンオキシドがあ
る。例えばポリテトラメチレングリコール(平均
分子量1250)、ポリテトラメチレングリコールジ
メチルエーテル(平均分子量1750)等がこのグル
ープに含まれる。 ポリエーテルの第6のグループとしては、オキ
セパン、置換オキセパンの開環重合体であるポリ
ヘキサメチレンオキシドがある。例えばポリヘキ
サメチレングリコール(平均分子量850)、ポリヘ
キサメチレングリコールジメチルエーテル(平均
分子量650)等がこのグループに含まれる。 ポリエーテルの第7のグループとしては、スチ
レンオキシド、置換スチレンオキシドの開環重合
体であるポリスチレンオキシド及びポリスチレン
オキシド誘導体がある。例えばポリスチレングリ
コール(平均分子量1850)、ポリスチレングリコ
ールジメチルエーテル(平均分子量4500)、ポリ
p−クロルスチレングリコール(平均分子量
2750)等がこのグループに含まれる。 以上の7つのグループの他に、上記の化合物以
外のアルキレンオキシドを開環重合して得られる
ポリエーテルも有効である。例えばエピクロルヒ
ドリンを開環重合して得られる重合体、trans−
2・3−エポキシブタンを開環重合して得られる
重合体等も本発明に用いる事ができる。 これらのポリエーテルの中でも特に、ポリエチ
レンオキシド、ポリエチレンオキシド誘導体、ポ
リプロピレンオキシド、ポリプロピレンオキシド
誘導体及びポリテトラメチレンオキシドが好まし
い。 またポリエーテルの平均重合度(n)は3〜
20000の間にある事が必要であるが、平均重合度
の下限は、反応時の連鎖移動反応を極力避ける観
点より10以上である事がより好ましく、平均重合
度の上限は合成の容易さの観点より10000以下で
ある事がより好ましい。尚例えばグリセリンエチ
レンオキシド付加物 の様に1分子中にポリエーテル鎖を複数個含む場
合には、各々のポリエーテル鎖の平均重合度
(n1、n2、n3…………)が3〜20000の間にある事
が必要であり、更には10〜10000の間にある事が
より好ましい。 これ等のポリエーテルの他に、ポリ−2・6−
ジメチル−p−フエニレンオキシド等もポリエー
テルとして使用する事が可能である。 本発明においては、分子量調節剤を用いて安定
化ポリアセタール重合体の分子量を任意に調節す
る事もできる。 本発明で用いる事のできる分子量調節剤として
は、アセタール化合物、オルトギ酸エステル、ア
ルコール、カルボン酸、カルボン酸無水物および
水があげられる。 アセタール化合物の第1のグループとしては、
ROCH2OR、HOCH2ORで表わされるホルマール
化合物、ヘミホルマール化合物がある。ここでR
はC1〜C8の直鎖もしくは分岐のアルキル基であ
る。具体的にはメチラール、ジエトキシメタン、
ジ−iso−プロポキシメタン、ジ−n−ブトキシ
メタン、ブトキシハイドロキシメタン等があげら
れる。 アセタール化合物の第2のグループとしては、
RO(CH2O)nRで表わされるポリアセタール化
合物がある。ここでRはC1〜C8の直鎖もしくは
分岐のアルキル基であり、nは2〜20の整数であ
る。具体的にはジオキシメチレンジメトキシド、
テトラオキシメチレンジオクトキシド、デカオキ
シメチレンジイソプロポキシド、ジオキシメチレ
ンジエトキシド等があげられる。これらの化合物
は単体として単離されるのは困難である事が多
く、通常は混合物として使用される。これらの化
合物の重合度(n)は、核磁気共鳴スペクトル、
ガスクロマトグラフイー、液体クロマトグラフイ
ー等の手段を用いて決定する事ができる。 アセタール化合物の第3のグループとしては、
【式】で表わされるアセタール化合物があ る。ここでRはC1〜C8の直鎖状もしくは分岐状
のアルキル基である。具体的にはジメチルアセタ
ール、ジエチルアセタール、ジ−iso−プロピル
アセタール、ジ−t−ブチルアセタール、ジヘキ
シルアセタール、ジオクチルアセタール等があげ
られる。 オルトギ酸エステルは、HC(OR)3で表わされ
る化合物であり、RはC1〜C4の直鎖状アルキル
基およびフエニル基より選ばれた基である。具体
的には、オルトギ酸メチル、オルトギ酸エチル、
オルトギ酸ジエチルプロピル、オルトギ酸プロピ
ル、オルトギ酸フエニル等があげられる。 アルコールは、ROHで表わされる化合物であ
り、RはC1〜C20の直鎖もしくは分岐状のアルキ
ル基、アリル基より選ばれた基である。具体的に
はメタノール、エタノール、n−プロパノール、
iso−ブタノール、ラウリルアルコール、ステア
リルアルコール等の脂肪族アルコール、ベンジル
アルコール、2−フエニルエタノール等の芳香族
アルコールがある。 カルボン酸は、RCOOHで表わされる化合物で
あり、Rは水素、C1〜C20の直鎖もしくは分岐状
のアルキル基、アリール基より選ばれた基であ
る。具体的にはギ酸、酢酸、プロピオン酸、ラウ
リン酸、ステアリン酸等の脂肪族カルボン酸、安
息香酸、iso−フタル酸等の芳香族カルボン酸が
ある。 カルボン酸無水物は、
【式】 【式】
【式】
【式】で表わされる化合物である。 ここでR1はC1〜C20の直鎖状アルキル基、R2は水
素もしくはC1〜C20の直鎖状アルキル基、R3は水
素もしくはC1〜C3の直鎖状もしくは分岐状のア
ルキル基である。具体的には無水酢酸、無水プロ
ピオン酸、無水ステアリン酸、無水コハク酸、無
水ドデセニルコハク酸、無水マレイン酸等の脂肪
族カルボン酸無水物、無水フタル酸、4−メチル
無水フタル酸等の芳香族カルボン酸無水物があ
る。 これらの分子量調節剤のうちでも、重合体の熱
安定性、塩基安定性の観点より、ROCH2ORで表
わされるホルマール化合物、RO(CH2O)nRで
表わされるポリアセタール化合物、および
【式】で表わされるアセタール化合物が好 ましく、更には精製および入手の容易さより、メ
チラール、ジエチルアセタールが特に好ましい。 ポリオキシメチレンとアルキレンオキシドとの
反応は無溶媒もしくは有機媒体中で行われる。 無溶媒での反応は、通常原料ポリオキシメチレ
ンの固体粉末状態もしくは溶融状態で、ポリオキ
シメチレンとアルキレンオキシドとの混合物に触
媒を添加して行われる。また有機媒体中での反応
は、通常原料ポリオキシメチレンとアルキレンオ
キシドとを含有する有機媒体に、触媒を添加して
行われる。 本発明において用いる事のできる有機媒体とし
ては、n−ペンタン、n−ヘキサン、n−ヘプタ
ン、n−オクタン、シクロヘキサン、シクロペン
タン等の脂肪族炭化水素、ベンゼン、トルエン、
キシレン等の芳香族炭化水素、塩化メチレン、ク
ロロホルム、四塩化炭素、塩化エチレン、トリク
ロルエチレン等のハロゲン化脂肪族炭化水素、ク
ロルベンゼン、o−ジクロルベンゼン等のハロゲ
ン化芳香族炭化水素、がある。これらの有機媒体
は単独で用いても良く、或いは2種以上混合して
用いても差し支えない。 分子量調節剤を使用する場合には、分子量調節
剤は反応系中に均一に溶解もしくは分散されて用
いられる。分子量調節剤の系中における濃度は、
所望する安定化ポリアセタール重合体の分子量の
要求に応じて、容易に実験によつて決定する事が
できる。 アルキレンオキシドは、原料ポリオキシメチレ
ン100重量部に対し0.01〜200重量部、より好まし
くは0.05〜100重量部用いられる。 ルイス酸とポリエーテルとの配位化合物は、無
溶媒の場合には、原料ポリオキシメチレン100重
量部に対し0.0005〜2.0重量部、有機媒体を用い
る場合には、ルイス酸基準で1×10-7〜1×10-1
モル/−有機媒体の濃度で用いられる。 反応温度は通常−20〜230℃の間で設定される
が、無溶媒の場合には20〜210℃の間がより好ま
しく、有機機媒体を使用する場合には0〜120℃
の間がより好ましい。 反応時間については特に制限はないが、5秒〜
300分の間で設定される。 無溶媒の場合、所定時間の経過後、系に水酸化
ナトリウム、アンモニア、アミン、第4級アンモ
ニウム塩等の塩基性物質が添加され反応は終了す
る。 安定化されたポリアセタール重合体にそのまま
安定剤等を添加し、実用に供する事もできるし、
また安定化されたポリアセタール重合体を水、ア
ルコール等と共に加熱した後、安定剤等を添加し
実用に供する事もできる。 有機媒体を用いる場合、所定時間の経過後、重
合体は有機媒体より分離され、水酸化ナトリウ
ム、アンモニア、アミン、第4級アンモニウム塩
等の塩基性物質が添加され反応は終了する。安定
化されたポリアセタール重合体に、そのまま安定
剤を添加し実用に供する事もできる。或いは安定
化されたポリアセタール重合体を水、アルコール
等と共に加熱した後、安定剤等を添加し実用に供
する事もできる。 以上詳しく述べてきた本発明の方法を用いる事
により、良好な安定化ポリアセタール重合体の取
得が可能となつた。本発明の特色を列挙すると、
以下の如くである。 熱安定性、塩基安定性の優れた安定化ポリア
セタール重合体を製造する事が可能である事。 安定化反応に際して分子量の低下が殆ど起ら
ない事。 低触媒濃度で容易に安定化反応が進む事。 分子量調節剤を用いる事により、安定化ポリ
アセタール重合体の分子量を任意に制御しうる
事。 特定の分子量調節剤を用いる事により、分子
量調節と同時に、熱安定性、塩基安定性の向上
を達成できる事。 以下の実施例における測定値は、次の測定法に
よる。 分子量(数平均分子量):末端基定量法によ
る。即ち末端メトキシ基(−OCH3)は改良ツア
イゼル法を用いて定量。末端水酸基(−OH)
は、この基を無水酢酸を用いてアセチル基(−
OCOCH3)に変換した後、赤外線吸収スペクトル
法を用いて定量。また末端カルボキシル基(−
OCOR、R:水素、アルキル基)も赤外線吸収ス
ペクトル法を用いて定量。 還元粘度:p−クロルフエノール−テトラクロ
ルエチレン(1:1重量比)溶液中で、0.5gr/
dlの重合体濃度、60℃にて測定。 塩基安定化収率:1%のトリブチルアミンを含
むベンジルアルコール中で、重合体濃度5%にて
150℃、60分間加熱処理した際の重合体回収率。
塩基安定性の尺度である。 Rv222:真空下222℃にて50分間加熱した際の
重合体の残存量。熱安定性の尺度である。 以下若干の実施例により本発明を説明するが、
本発明はこれらの実施例によつて限定されるもの
ではない。 実施例 1 数平均分子量61500、還元粘度3.08の減圧下に
て十分乾燥されたポリオキシメチレンジハイドロ
キシド50gr、金属ナトリウム上から蒸溜された実
質的に無水のトルエン300ml及び分子量調節剤と
してメチラール4mgをフラスコに仕込んだ。無水
のトルエン200mlにエチレンオキシド7grを溶解さ
せた溶液をフラスコに仕込んだ後、フラスコの内
容物を50℃に加熱昇温した。ポリエチレングリコ
ール(平均分子量2000)1.5grをトルエン10mlに
溶解させた後、この溶液に無水の四塩化錫15mgを
加えて触媒溶液を調製し、触媒溶液の全量をフラ
スコに添加する事によつて反応を開始した。フラ
スコの内容物を50℃に65分間維持した後、1mlの
トリブチルアミンを加え反応を停止した。重合体
を別後、メタノールにて5回洗滌し、60℃にて
5時間真空乾燥を行ない重合体49grを得た。この
重合体の分子量は33500、還元粘度は1.78であ
り、所望の分子量を有していた。またこの重合体
の塩基安定化収率は92%、塩基安定化後の重合体
のRvは98.5%であり、良好な熱安定性、塩基安
定性を有していた。 実施例 2 分子量65700、還元粘度3.30のポリオキシメチ
レンジアセテート200gr、スチレンオキシド
14gr、シクロヘキサン1000mlをフラスコに仕込ん
だ。2.5grのポリプロピレングリコール(平均分
子量3500)を含む20mlの塩化メチレンに三弗化ホ
ウ素14mgを吹込み触媒溶液を調製した。次いでこ
の触媒溶液の全量をフラスコに添加する事によつ
て反応を開始せしめた。 フラスコの内容物を75℃に35分間維持した後、
1N KOHエタノール溶液10mlを加え反応を停止
させた。別、洗滌、乾燥を行ない重合体195gr
を得た。この重合体の分子量は59500、還元粘度
は2.90、塩基安定化収率は93%、塩基安定化後の
重合体のRvは97.8%であり、良好な性質を有す
る安定化ポリアセタール重合体が得られた。 実施例 3〜12 分子量52700、還元粘度2.45のポリオキシメチ
レン(全末端の53%はアセチル基、47%はメトキ
シ基で封鎖)200gr、第1表に示したアルキレン
オキシド、分子量調節剤を使用する場合には、第
1表に示した分子量調節剤及びn−ヘキサン1000
mlをフラスコに仕込んだ。第1表に示したポリエ
ーテルを含む20mlの塩化メチレンに、第1表に示
したルイス酸を添加し、触媒溶液を調製し、この
触媒溶液の全量をフラスコに添加する事によつて
反応を開始せしめた。 フラスコの内容物を60℃に45分間維持した後、
10%のアンモニア水溶液15mlを加え反応を停止さ
せた。次いで別、洗滌、乾燥を行ない第1表に
示す結果を得た。いづれの実施例においても、所
望の分子量を有し、熱安定性、塩基安定性に優れ
た安定化ポリアセタール重合体が得られた。 比較例 1 実施例2で用いたスチレンオキシドに代えて
1・3−ジオキソラン8grを使用した他は、全て
実施例2と同様に操作し、得られた結果を第1表
に併せて示した。反応において重合体の分子量は
大幅に低下し、低粘度の重合体が回収されたにす
ぎない。 比較例 2 実施例2で用いた触媒に代えて、三弗化ホウ素
ジエチルエーテレートを増量して用いた他は、全
て実施例2と同様に操作し、得られた結果を第1
表に併せて示した。三弗化ホウ素ジエチルエーテ
レートの触媒活性は、実施例2で用いた配位化合
物の触媒活性に較べて低く、またポリオキシメチ
レン主鎖の切断に基づく分子量の低下が認められ
た。 実施例 13 分子量46100、還元粘度2.21の両末端を無水酢
酸にて封鎖したポリオキシメチレンジアセテート
350gr、プロピレンオキシド15grをオートクレー
ブに仕込んだ。次いで内容物を高速撹拌し、80℃
まで昇温した。四塩化チタン21mgを、グリセリン
プロピレンオキシド付加物(平均分子量4850)
3grを溶解したクロロホルム15mlに加え触媒溶液
とした。定量ポンプを用いて12mlの触媒溶液をオ
ートクレーブに添加し反応を開始した(触媒溶液
の添加に要した時間は23秒である。)。反応開始よ
り15分後にジオクチルアミン6mlを定量ポンプで
加え反応を停止した。重合体をアセトンで洗滌
後、乾燥して340grの重合体を回収した。この重
合体の分子量は41200、還元粘度1.88であり、分
子量の低下は驚くほど少なかつた。この重合体
100部にシアノグアニジン0.5部、2・2−メチレ
ン−ビス(4−メチル−6−t−ブチルフエノー
ル)0.15部を加え成形に供したところ、強靭な物
性を有する成形物が得られた。 実施例 14 分子量55000、還元粘度2.87のポリオキシメチ
レン(全末端の42%はメトキシ基で封鎖、58%は
水酸基)1500gr、スチレンオキシド40gr、ジエチ
ルアセタール75mgを十分乾燥されたホツパー内部
で混合後、ベント口を備えたL/D=35の30mmφ
押出機を用いて押出した。 押出しに要した時間は26分であり、ダイ出口で
の溶融樹脂温度は198℃であつた。三弗化ホウ素
120mgを、ポリテトラメチレングリコール(平均
分子量3280)20grを含むトルエン100mlに加え、
触媒溶液とした。この触媒溶液を毎分2mlの割合
で押出しに要した26分に亘つてベント口より強制
的に定量ポンプを用いて添加した。なおベント口
からダイ出口までの樹脂の平均滞留時間は25秒で
あつた。ダイより出て来た溶融樹脂を1.1%の
NaOH水溶液に導き、ストランドとして合計
1450grの重合体を回収した。この重合体の分子量
は35100、還元粘度は1.70であり、所望の分子量
を有していた。
【表】
【表】

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 数平均分子量が10000以上であるポリオキシ
    メチレンと、一般式 (Rは、水素、アルキル基、置換アルキル基、ア
    リール基、置換アリール基より選ばれ、各々同一
    であつても異なつていても良い。m=2〜6)で
    表されるアルキレンオキシドとを反応させるに際
    し、予めルイス酸と一般式 (R′は、水素、アルキル基、置換アルキル基、ア
    リール基、置換アリール基より選ばれ、各々同一
    であつても異なつていても良い。m′=2〜6、
    n=3〜20000)で表されるポリエーテルとから
    形成された配位化合物を添加することにより反応
    させる事を特徴とする安定化ポリアセタール重合
    体の製法。
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