JPS6147535B2 - - Google Patents
Info
- Publication number
- JPS6147535B2 JPS6147535B2 JP15021879A JP15021879A JPS6147535B2 JP S6147535 B2 JPS6147535 B2 JP S6147535B2 JP 15021879 A JP15021879 A JP 15021879A JP 15021879 A JP15021879 A JP 15021879A JP S6147535 B2 JPS6147535 B2 JP S6147535B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- ray
- tomographic image
- pixel
- projection type
- image reconstruction
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired
Links
Landscapes
- Medical Treatment And Welfare Office Work (AREA)
- Analysing Materials By The Use Of Radiation (AREA)
- Apparatus For Radiation Diagnosis (AREA)
- Image Processing (AREA)
Description
本発明は、X線断層像を再構成するための装置
に関し、特に所望のデータ処理を施すことにより
X線断層像を再構成できるようにした装置に関す
る。 一般に、工業および医療界において、製品や人
体の内部構造を知るために、X線による検査が広
く行なわれているが、このように製品や人体の内
部構造を知ることのできる装置として従来からX
線コンピユータ断層撮影装置(これを略して
「CT」という。)の開発が盛んである。 ところで、この種の従来のX線コンピユータ断
層撮影装置では、まず第1図に実線で示すごと
く、X線発生装置aからX線被検査体bへ向けて
X線ビーム束を照射することにより、X線検出器
cにてそのX線射影分布を計測し、ついで第1図
に鎖線で示すごとく、X線発生装置aおよびX線
検出器cを所定の角度α(例えば1゜)だけ回転
移動させてこの位置から再度X線ビーム束をX線
被検査体bへ向けて照射することにより、角度α
だけ移動させた場合のX線射影分布を計測し、以
下同様の操作を合計60ないし360回行なつたのち
に、これら多数のX線射影分布から得られたデー
タを、フーリエ変換法や重畳積分法を用いて演算
処理し、その後この処理結果に基づきX線被検査
体bの断層像を再構成することが行なわれてい
る。 しかしながら、このような従来のX線コンピユ
ータ断層撮影装置では、被検査体bの断層像を再
構成するために、多数のX線射影分布を必要と
し、これにより次のような問題点がある。 (1) データ採取に多大の時間を必要とする(数秒
から数分)ため、動く被検査体bについては、
その断層像を再構成することができない。 (2) X線被曝量が多くなるため、被検査体bが人
体のごとき生体の場合には、この生体に悪影響
を与えるおそれがある。 (3) 処理に必要なデータが非常に多いため、デー
タ処理が非常に複雑になり、これを処理するた
めの装置も大型で高価なものとなる。 本発明は、これらの問題点を解決しようとする
もので、被検査体の断層像を再構成するためのデ
ータとして単一のX線射影分布を使用するだけ
で、精度のよい再構成像を得ることができるよう
にした、単一X線射影式断層像再構成装置を提供
することを目的とする。 このため、本発明の単一X線射影式断層像再構
成装置は、X線被検査体Bの断層面を含み且つ縦
にm個横にn個の画素をそなえてなる仮想断層平
面Sについて単位X線ビームが各画素1〜mnの
コーナー部を少なくとも1個所は通過するように
上記X線被検査体Bへ向けて所定方向から複数の
単位X線ビームを照射するX線発生装置Aと、同
X線発生装置Aから上記X線被検査体Bへ向けて
上記の複数の単位X線ビームを照射することによ
り得られた単一のX線射影分布Dについてその一
端から他端へ向けてN(=m×n)個のX線濃度
d1〜dnoを計測するX線濃度計測装置Eと、同X
線濃度計測装置Eで得られた上記N個のX線濃度
d1〜dnoを複数個のX線濃度よりなる複数組の計
測値群に分けるデータ選択装置DSとをそなえ、
上記各計測値群における複数のX線濃度に基づき
上記仮想断層平面Sを複数の画素よりなる複数の
画素群に区分し、各画素群を構成する各画素のX
線吸収係数μを演算すべく、基本画素1だけを通
過する単位X線ビームにより得られるX線濃度d1
を同基本画素1のX線吸収係数μ1としmn番目
までの画素についてはX線濃度d^kからX線濃度
d^k−1(k^=2,3,……mn)を減算することに
より上記各画素のX線吸収係数μ^kを順次求める
演算装置と、演算された上記X線吸収係数を記憶
しうる記憶装置Gとから成る射影変換装置Fが設
けられるとともに、同射影変換装置Fからの信号
を受けて上記仮想断層平面Sを構成する上記N個
の各画素1〜mnの位置に上記X線吸収係数μ1
〜μnoをあてはめて上記X線被検査体Bの断層像
を再構成する再構成装置Hと、同再構成装置Hか
らの出力に基づいて上記X線被検査体Bの断層像
を表示する表示装置Jとが設けられたことを特徴
としている。 以下、図面により本発明の実施例について説明
すると、第2〜4図はその第1実施例としての単
一X線射影式断層像再構成装置を示すもので、第
2図はそのX線射影分布の計測手段を示す模式
図、第3図はそのシステム構成図、第4図はその
作用を説明するための模式図である。 第3図(特許請求の範囲に対応する図)に示す
ごとく、X線発生装置AとX線検出器Cとの間
に、X線被検査体Bが位置するようになつてい
て、これによりこのX線被検査体Bへ所定方向か
らX線を照射することができ、その結果X線被検
査体Bを透過してきたX線によつて、単一のX線
射影分布D(第4図参照)を得ることができるよ
うになつている。 なお、このX線発生装置Aは、第4図に示すご
とく、縦にm個、横にn個の画素をそなえて成る
仮想断層平面S(この平面SはX線被検査体Bの
断層面を含む)について、単位X線ビームが各画
素1〜mnの左下コーナー部を少なくとも1個所
は通過するようにX線被検査体Bへ向けて所定方
向θから複数の単位X線ビームを照射するもの
で、検査の対象となるX線被検査体Bに適合する
線質(透過力)と線量とを有するX線を発生でき
るようになつており、その発生X線の波長は印加
される電圧に比例し、又X線の線質はその波長に
よつて決まるようになつている。 そして、印加電圧は、適用用途によつて異な
り、医学診断に用いるときは5万ボルトから12万
ボルトの範囲で、非破壊検査に用いるときは10万
ボルトから30万ボルトの範囲でそれぞれ使用され
る。 X線被検査体Bとは、X線の照射を受け、その
透過線量分布(X線射影分布)を測定されること
によつて、所望の断層面における像を再構成され
るべきものをいい、例えば医学診断の場合は人体
(一般には生体)であり、非破壊検査の場合はい
わゆる工業製品である。 さらに、X線検出器Cとしては、X線フイル
ム、シンチレーシヨン検出器、半導体検出器がキ
セノンガス検出器等が用いられる。 ところで、X線検出器Cで得られる単一のX線
射影分布データDは、X線射影分布測定手段(X
線濃度計測装置)Eにより、上記X線射影分布D
の一端から他端へ至るまで、相互に等しい間隔w
をあけたmn個の位置kにおける各値dk(これら
の計測値d1〜dnoは、m個の計測値を1つの計測
値群とすれば、n組の計測値群にわけることがで
きる。)が計測されるようになつている(第4図
参照)。 このX線射影分布測定手段Eとしては、X線検
出器CがX線フイルムの場合は、このフイルム上
に黒化度の濃淡として得られたX線濃度分布(い
わゆるレントゲン写真)上の複数個の値を計測し
うるマイクロデンシトメータが用いられる。 このようにX線射影分布Dの一端から他端へ至
るまで、相互に等しい間隔wをあけた複数位置k
における各値dkを計測する手段として、上述の
例の他に、X線検出器CがX線被検査体Bを透過
してくるX線を受けてX線濃度に対応する信号を
出力するシンチレーシヨン検出器の場合は、1台
のシンチレーシヨン検出器とこれを上記X線射影
分布Dの一端から他端へ至るまで移動させうる機
構とを組合わせたり、多数のシンチレーシヨン検
出器をX線射影分布Dの全幅に亘つて配置したり
することが行なわれる。 またX線検出器Cが、同じくX線被検査体Bを
透過してくるX線を受けてX線濃度に対応する信
号を出力する半導体検出器の場合は、上記手段と
して上述のシンチレーシヨン検出器の場合と同様
に、1台の半導体検出器とこれを移動させうる機
構とを組合わせたり、多数の半導体検出器を配設
したりすることが行なわれる。 さらにX線検出器Cがキセノンガス検出器の場
合は、上記手段として上述のシンチレーシヨン検
出器や半導体検出器の場合と同様に、1台のキセ
ノンガス検出器とこれを移動させうる機構とを組
合わせたり、多数のキセノンガス検出器を配設し
たりすることが行なわれる。 このようにしてマイクロデンシトメータ、シン
チレーシヨン検出器や半導体検出器により得られ
た信号は、アナログ信号であるので、これをデイ
ジタルコンピユータへ入力するためにこの信号を
アナログ−デイジタル変換器E′(以下、「A/D
変換器」という。)にてデイジタル信号に変換し
て、その後デイスク等に記憶することが行なわれ
る。 つぎに、このA/D変換器からのデータ出力
(デイジタル信号)は、データ選択装置DSを経て
射影変換装置Fへ順次入力されるようになつてい
る。 データ選択装置DSは、N(=mn)個のX線濃
度についてm個のX線濃度よりなる計測値群をn
組選択するものである。 また、射影変換装置Fは、上記A/D変換器か
らデータ選択装置DSを経て入力されたデイジタ
ルデータ出力(1次元データ)に基づき、仮想断
層平面Sをm個の画素より成るn個の画素群
Q1,Q2,……,Qoに区分し、各画素群を構成す
る各画素の2次元データとしての各X線吸収係数
μk(すなわちμ1,μ^k)をm個ずつ順次算出し
て出力すべく、基本画素1だけを通過する単位X
線ビームにより得られるX線濃度d1を同基本画素
1のX線吸収係数μ1としmn番目までの画素に
ついてはX線濃度d^kからX線濃度d^k−1(k^
=
2,3,……,mn)を減算することにより上記
各画素のX線吸収係数μ^kを順次求める演算装置
と、演算されたX線吸収係数を記憶する記憶装置
G(後述のごとく3次元内部構造記憶装置がこの
記憶装置をかねている。)とから成り、その具体
例としては、所望のプログラムを内蔵したデイジ
タルコンピユータが挙げられる。 ここで、単一のX線射影分布D上の1次元デー
タとしてのm個ずつの計測値dk(k=1,2,
……mn)より成る各計測値群に基づいて、X線
被検査体Bの断層面を含んだ仮想断層平面S(こ
の平面Sはn組の画素群から成る。)の構成要素
としてのmn個の画素の各X線吸収係数μk(2次
元データ)を求める手法について説明する。 第4図に示すごとく、単位X線ビームがmn本
あると仮定して、第1番目の単位X線ビームが第
1番目の画素の左下コーナー部を通つてX線検出
器Cへ到達し、以下同様に第m番目の単位X線ビ
ームに至るまで、順次それぞれ第m番目の画素の
左下コーナー部を通つてX線検出器Cへ到達する
ように各画素の位置を決めることによつて、第1
の画素群Q1を決定する。 ついで、第m+1〜2m番目の単位X線ビーム
が第m+1〜2m番目の画素の左下コーナー部を
それぞれ通つてX線検出器Cへ到達するように各
画素の位置を決めることによつて、第2の画素群
Q2を決定する。 以下、同様にm個の各単位X線ビームがm個の
各画素の左下コーナー部をそれぞれ通つてX線検
出器Cへ到達するように各画素の位置を決めるこ
とによつて、第3〜第nの画素群Q3〜Qoを決定
する。 このように各画素群Q1〜Qoを決めることによ
つて、仮想断層平面Sも決定される。この場合、
各単位X線ビームの相互間隔wが等しくなるよう
に単位X線ビームを想定している。 このように第1番目の単位X線ビームは第1番
目の画素1(この画素1を基本画素という)だけ
を通過するため、この第1番目の単位X線ビーム
によつて得られるX線濃度d1と第1番目の画素1
のX線吸収係数μ1との関係がわかつていれば、
このX線吸収係数μ1を演算装置で一義的に求め
ることができる。 さらに、第2番目の単位X線ビームは第1,2
番目の画素だけを通過するため、この第2番目の
単位X線ビームによつて得られるX線濃度d2は第
1,2番目の画素の各X線吸収係数μ1,μ2の
両情報を有しているが、上述のごとく、第1番目
の画素におけるX線吸収係数μ1は既にわかつて
いるので、同様に演算装置により、第2番目の画
素におけるX線吸収係数μ2もわかるのである。 以下、順次ほぼ同様の操作を繰り返えしてゆく
ことにより、第m番目の画素におけるX線吸収係
数まで求めてゆくことができ、これによりm個の
画素より成る第1の画素群Q1における各画素1
〜mのX線吸収係数μ1〜μnを求めることがで
きる。このように演算によつて得られたX線吸収
係数μ1〜μnは後述する記憶装置としてのメモ
リGへ転送される。このとき演算に必要なm個の
X線濃度はデータ選択装置DSによつて選択され
るようになつている。 さらに、m+1番目の単位X線ビームは第2〜
m+1番目の画素だけを通過するため、この第m
+1番目の単位X線ビームによつて得られるX線
濃度dn+1は、第2+m〜1番目の画素の各X
線吸収係数μ2〜μn+1の各情報を有している
が、上述のごとく、第2+m〜1番目の画素のX
線吸収係数μ2〜μnは第1の画素群Q1における
各画素1〜mのX線吸収係数μ1〜μnを求める
ことにより既にわかつているので、メモリGに記
憶されているX線吸収係数μ1〜μnの情報を適
宜呼び出すことにより第2の画素群Q2を構成す
る画素m+1のX線吸収係数μn+1を求めること
ができるのである。 以下、ほぼ同様にして、適宜メモリGからの情
報を呼び出すことにより、第2の画素群Q2を構
成する画素m+2〜2mにおけるX線吸収係数μn
+2〜μ2nを求めることができる。 さらに、以下順次ほぼ同様にして、m個の画素
より成る後続の第3〜第nの画素群Q3〜Qoにお
ける各画素のX線吸収係数μ2n+1〜μnoを求める
ことができる。 その際、X線吸収係数がm個求まれば、その都
度これらの情報をメモリGへ転送することが行な
われている。 このようにして画素群ごとにX線吸収係数を順
次求めてゆくことができるが、上述の射影変換に
ついての定性的な説明に加えて、数式等を用い定
量的にこの射影変換手法について詳述すると、次
のようになる。 まず、X線被検査体Bの断層像再構成面として
の仮想断層平面Sを、第4図に示すごとく、小さ
く区分されたm個の画素からなる上記断層像再生
面の列部分平面としての画素群が、n組集まつた
ものと考え、また平面Sの中心をx−.y座標の
原点にとる。 なお、1つの画素内は同一のX線吸収係数をも
つものと仮定し、説明の都合上、m,nは偶数と
し、1画素の大きさは△×△の正方形とする。 また、この仮想平面Sを通過するX線ビームは
θ=tan-1mを満足する方向θから平行に照射す
るものとし、各単位X線ビームのビーム径は各画
素に比べ十分に小さいものとする。 いま、第1の画素群Q1における各画素1〜m
のX線吸収係数μ1〜μnを求めるためのm個の
射影濃度d1〜dnを採用すると、次式が得られ
る。 〓〓=〓Q1 ……(1) ただし 〓=(μ1,μ2,μ3……,μn)T 〓Q1=(d1,d2,d3……,dn)T ここでLはm×mの正方行列であり、aは画素
を透過するX線ビームの長さで、a=△√1+
cot2θ であつて、記号Tは転置を表わしている。 この式(1)を解くと、次式のようになる。 μ1=p1 }…(3) μk=pk−pk-1(k=2,3,…
…,m) ただし、 p=(p1,p2,p3,……pn)T=〓Q1/a である。 ここで、μ1,μkを求めるに当つて1画素を
透過するX線ビームの長さaを用いるのは、各画
素の正確なX線吸収係数を求めるためであり、し
たがつて係数行列L中にaを含ませなくても、1
次元データdkから2次元データμkを求めること
ができる。この場合に解は次のようになる。 μ1=d1 } ……(3)′ μk=dk−dk-1(k=2,3,……,m) ところで、上述のごとく、1画素内の吸収係数
が一定であるという仮定が成立し、測定誤差が存
在しない場合には、式(3)から第1の画素群Q1に
おける各画素1〜mのX線吸収係数μ1〜μnが
算出されるが、実際のX線被検査体Bにおいて
は、その仮定が成立することは困難であり、また
一般にへ測定誤差も含まれるため、上記の仮定が
僅かに崩れたときおよび測定誤差が少し混入した
ときにおいてもなお、式(3)で算出される2次元デ
ータμ1〜μnがよい結果になることは期待しが
たい。 そこで、数理計画法を用いて非負の補正値r1,
r2,r3……,rnを導入する。また、物体を透過
するX線ビームの吸収係数は一般には、非負でか
つある正の上限値Uを超えないので、それらの制
約条件を付加して式(1)を次のように表わす。
に関し、特に所望のデータ処理を施すことにより
X線断層像を再構成できるようにした装置に関す
る。 一般に、工業および医療界において、製品や人
体の内部構造を知るために、X線による検査が広
く行なわれているが、このように製品や人体の内
部構造を知ることのできる装置として従来からX
線コンピユータ断層撮影装置(これを略して
「CT」という。)の開発が盛んである。 ところで、この種の従来のX線コンピユータ断
層撮影装置では、まず第1図に実線で示すごと
く、X線発生装置aからX線被検査体bへ向けて
X線ビーム束を照射することにより、X線検出器
cにてそのX線射影分布を計測し、ついで第1図
に鎖線で示すごとく、X線発生装置aおよびX線
検出器cを所定の角度α(例えば1゜)だけ回転
移動させてこの位置から再度X線ビーム束をX線
被検査体bへ向けて照射することにより、角度α
だけ移動させた場合のX線射影分布を計測し、以
下同様の操作を合計60ないし360回行なつたのち
に、これら多数のX線射影分布から得られたデー
タを、フーリエ変換法や重畳積分法を用いて演算
処理し、その後この処理結果に基づきX線被検査
体bの断層像を再構成することが行なわれてい
る。 しかしながら、このような従来のX線コンピユ
ータ断層撮影装置では、被検査体bの断層像を再
構成するために、多数のX線射影分布を必要と
し、これにより次のような問題点がある。 (1) データ採取に多大の時間を必要とする(数秒
から数分)ため、動く被検査体bについては、
その断層像を再構成することができない。 (2) X線被曝量が多くなるため、被検査体bが人
体のごとき生体の場合には、この生体に悪影響
を与えるおそれがある。 (3) 処理に必要なデータが非常に多いため、デー
タ処理が非常に複雑になり、これを処理するた
めの装置も大型で高価なものとなる。 本発明は、これらの問題点を解決しようとする
もので、被検査体の断層像を再構成するためのデ
ータとして単一のX線射影分布を使用するだけ
で、精度のよい再構成像を得ることができるよう
にした、単一X線射影式断層像再構成装置を提供
することを目的とする。 このため、本発明の単一X線射影式断層像再構
成装置は、X線被検査体Bの断層面を含み且つ縦
にm個横にn個の画素をそなえてなる仮想断層平
面Sについて単位X線ビームが各画素1〜mnの
コーナー部を少なくとも1個所は通過するように
上記X線被検査体Bへ向けて所定方向から複数の
単位X線ビームを照射するX線発生装置Aと、同
X線発生装置Aから上記X線被検査体Bへ向けて
上記の複数の単位X線ビームを照射することによ
り得られた単一のX線射影分布Dについてその一
端から他端へ向けてN(=m×n)個のX線濃度
d1〜dnoを計測するX線濃度計測装置Eと、同X
線濃度計測装置Eで得られた上記N個のX線濃度
d1〜dnoを複数個のX線濃度よりなる複数組の計
測値群に分けるデータ選択装置DSとをそなえ、
上記各計測値群における複数のX線濃度に基づき
上記仮想断層平面Sを複数の画素よりなる複数の
画素群に区分し、各画素群を構成する各画素のX
線吸収係数μを演算すべく、基本画素1だけを通
過する単位X線ビームにより得られるX線濃度d1
を同基本画素1のX線吸収係数μ1としmn番目
までの画素についてはX線濃度d^kからX線濃度
d^k−1(k^=2,3,……mn)を減算することに
より上記各画素のX線吸収係数μ^kを順次求める
演算装置と、演算された上記X線吸収係数を記憶
しうる記憶装置Gとから成る射影変換装置Fが設
けられるとともに、同射影変換装置Fからの信号
を受けて上記仮想断層平面Sを構成する上記N個
の各画素1〜mnの位置に上記X線吸収係数μ1
〜μnoをあてはめて上記X線被検査体Bの断層像
を再構成する再構成装置Hと、同再構成装置Hか
らの出力に基づいて上記X線被検査体Bの断層像
を表示する表示装置Jとが設けられたことを特徴
としている。 以下、図面により本発明の実施例について説明
すると、第2〜4図はその第1実施例としての単
一X線射影式断層像再構成装置を示すもので、第
2図はそのX線射影分布の計測手段を示す模式
図、第3図はそのシステム構成図、第4図はその
作用を説明するための模式図である。 第3図(特許請求の範囲に対応する図)に示す
ごとく、X線発生装置AとX線検出器Cとの間
に、X線被検査体Bが位置するようになつてい
て、これによりこのX線被検査体Bへ所定方向か
らX線を照射することができ、その結果X線被検
査体Bを透過してきたX線によつて、単一のX線
射影分布D(第4図参照)を得ることができるよ
うになつている。 なお、このX線発生装置Aは、第4図に示すご
とく、縦にm個、横にn個の画素をそなえて成る
仮想断層平面S(この平面SはX線被検査体Bの
断層面を含む)について、単位X線ビームが各画
素1〜mnの左下コーナー部を少なくとも1個所
は通過するようにX線被検査体Bへ向けて所定方
向θから複数の単位X線ビームを照射するもの
で、検査の対象となるX線被検査体Bに適合する
線質(透過力)と線量とを有するX線を発生でき
るようになつており、その発生X線の波長は印加
される電圧に比例し、又X線の線質はその波長に
よつて決まるようになつている。 そして、印加電圧は、適用用途によつて異な
り、医学診断に用いるときは5万ボルトから12万
ボルトの範囲で、非破壊検査に用いるときは10万
ボルトから30万ボルトの範囲でそれぞれ使用され
る。 X線被検査体Bとは、X線の照射を受け、その
透過線量分布(X線射影分布)を測定されること
によつて、所望の断層面における像を再構成され
るべきものをいい、例えば医学診断の場合は人体
(一般には生体)であり、非破壊検査の場合はい
わゆる工業製品である。 さらに、X線検出器Cとしては、X線フイル
ム、シンチレーシヨン検出器、半導体検出器がキ
セノンガス検出器等が用いられる。 ところで、X線検出器Cで得られる単一のX線
射影分布データDは、X線射影分布測定手段(X
線濃度計測装置)Eにより、上記X線射影分布D
の一端から他端へ至るまで、相互に等しい間隔w
をあけたmn個の位置kにおける各値dk(これら
の計測値d1〜dnoは、m個の計測値を1つの計測
値群とすれば、n組の計測値群にわけることがで
きる。)が計測されるようになつている(第4図
参照)。 このX線射影分布測定手段Eとしては、X線検
出器CがX線フイルムの場合は、このフイルム上
に黒化度の濃淡として得られたX線濃度分布(い
わゆるレントゲン写真)上の複数個の値を計測し
うるマイクロデンシトメータが用いられる。 このようにX線射影分布Dの一端から他端へ至
るまで、相互に等しい間隔wをあけた複数位置k
における各値dkを計測する手段として、上述の
例の他に、X線検出器CがX線被検査体Bを透過
してくるX線を受けてX線濃度に対応する信号を
出力するシンチレーシヨン検出器の場合は、1台
のシンチレーシヨン検出器とこれを上記X線射影
分布Dの一端から他端へ至るまで移動させうる機
構とを組合わせたり、多数のシンチレーシヨン検
出器をX線射影分布Dの全幅に亘つて配置したり
することが行なわれる。 またX線検出器Cが、同じくX線被検査体Bを
透過してくるX線を受けてX線濃度に対応する信
号を出力する半導体検出器の場合は、上記手段と
して上述のシンチレーシヨン検出器の場合と同様
に、1台の半導体検出器とこれを移動させうる機
構とを組合わせたり、多数の半導体検出器を配設
したりすることが行なわれる。 さらにX線検出器Cがキセノンガス検出器の場
合は、上記手段として上述のシンチレーシヨン検
出器や半導体検出器の場合と同様に、1台のキセ
ノンガス検出器とこれを移動させうる機構とを組
合わせたり、多数のキセノンガス検出器を配設し
たりすることが行なわれる。 このようにしてマイクロデンシトメータ、シン
チレーシヨン検出器や半導体検出器により得られ
た信号は、アナログ信号であるので、これをデイ
ジタルコンピユータへ入力するためにこの信号を
アナログ−デイジタル変換器E′(以下、「A/D
変換器」という。)にてデイジタル信号に変換し
て、その後デイスク等に記憶することが行なわれ
る。 つぎに、このA/D変換器からのデータ出力
(デイジタル信号)は、データ選択装置DSを経て
射影変換装置Fへ順次入力されるようになつてい
る。 データ選択装置DSは、N(=mn)個のX線濃
度についてm個のX線濃度よりなる計測値群をn
組選択するものである。 また、射影変換装置Fは、上記A/D変換器か
らデータ選択装置DSを経て入力されたデイジタ
ルデータ出力(1次元データ)に基づき、仮想断
層平面Sをm個の画素より成るn個の画素群
Q1,Q2,……,Qoに区分し、各画素群を構成す
る各画素の2次元データとしての各X線吸収係数
μk(すなわちμ1,μ^k)をm個ずつ順次算出し
て出力すべく、基本画素1だけを通過する単位X
線ビームにより得られるX線濃度d1を同基本画素
1のX線吸収係数μ1としmn番目までの画素に
ついてはX線濃度d^kからX線濃度d^k−1(k^
=
2,3,……,mn)を減算することにより上記
各画素のX線吸収係数μ^kを順次求める演算装置
と、演算されたX線吸収係数を記憶する記憶装置
G(後述のごとく3次元内部構造記憶装置がこの
記憶装置をかねている。)とから成り、その具体
例としては、所望のプログラムを内蔵したデイジ
タルコンピユータが挙げられる。 ここで、単一のX線射影分布D上の1次元デー
タとしてのm個ずつの計測値dk(k=1,2,
……mn)より成る各計測値群に基づいて、X線
被検査体Bの断層面を含んだ仮想断層平面S(こ
の平面Sはn組の画素群から成る。)の構成要素
としてのmn個の画素の各X線吸収係数μk(2次
元データ)を求める手法について説明する。 第4図に示すごとく、単位X線ビームがmn本
あると仮定して、第1番目の単位X線ビームが第
1番目の画素の左下コーナー部を通つてX線検出
器Cへ到達し、以下同様に第m番目の単位X線ビ
ームに至るまで、順次それぞれ第m番目の画素の
左下コーナー部を通つてX線検出器Cへ到達する
ように各画素の位置を決めることによつて、第1
の画素群Q1を決定する。 ついで、第m+1〜2m番目の単位X線ビーム
が第m+1〜2m番目の画素の左下コーナー部を
それぞれ通つてX線検出器Cへ到達するように各
画素の位置を決めることによつて、第2の画素群
Q2を決定する。 以下、同様にm個の各単位X線ビームがm個の
各画素の左下コーナー部をそれぞれ通つてX線検
出器Cへ到達するように各画素の位置を決めるこ
とによつて、第3〜第nの画素群Q3〜Qoを決定
する。 このように各画素群Q1〜Qoを決めることによ
つて、仮想断層平面Sも決定される。この場合、
各単位X線ビームの相互間隔wが等しくなるよう
に単位X線ビームを想定している。 このように第1番目の単位X線ビームは第1番
目の画素1(この画素1を基本画素という)だけ
を通過するため、この第1番目の単位X線ビーム
によつて得られるX線濃度d1と第1番目の画素1
のX線吸収係数μ1との関係がわかつていれば、
このX線吸収係数μ1を演算装置で一義的に求め
ることができる。 さらに、第2番目の単位X線ビームは第1,2
番目の画素だけを通過するため、この第2番目の
単位X線ビームによつて得られるX線濃度d2は第
1,2番目の画素の各X線吸収係数μ1,μ2の
両情報を有しているが、上述のごとく、第1番目
の画素におけるX線吸収係数μ1は既にわかつて
いるので、同様に演算装置により、第2番目の画
素におけるX線吸収係数μ2もわかるのである。 以下、順次ほぼ同様の操作を繰り返えしてゆく
ことにより、第m番目の画素におけるX線吸収係
数まで求めてゆくことができ、これによりm個の
画素より成る第1の画素群Q1における各画素1
〜mのX線吸収係数μ1〜μnを求めることがで
きる。このように演算によつて得られたX線吸収
係数μ1〜μnは後述する記憶装置としてのメモ
リGへ転送される。このとき演算に必要なm個の
X線濃度はデータ選択装置DSによつて選択され
るようになつている。 さらに、m+1番目の単位X線ビームは第2〜
m+1番目の画素だけを通過するため、この第m
+1番目の単位X線ビームによつて得られるX線
濃度dn+1は、第2+m〜1番目の画素の各X
線吸収係数μ2〜μn+1の各情報を有している
が、上述のごとく、第2+m〜1番目の画素のX
線吸収係数μ2〜μnは第1の画素群Q1における
各画素1〜mのX線吸収係数μ1〜μnを求める
ことにより既にわかつているので、メモリGに記
憶されているX線吸収係数μ1〜μnの情報を適
宜呼び出すことにより第2の画素群Q2を構成す
る画素m+1のX線吸収係数μn+1を求めること
ができるのである。 以下、ほぼ同様にして、適宜メモリGからの情
報を呼び出すことにより、第2の画素群Q2を構
成する画素m+2〜2mにおけるX線吸収係数μn
+2〜μ2nを求めることができる。 さらに、以下順次ほぼ同様にして、m個の画素
より成る後続の第3〜第nの画素群Q3〜Qoにお
ける各画素のX線吸収係数μ2n+1〜μnoを求める
ことができる。 その際、X線吸収係数がm個求まれば、その都
度これらの情報をメモリGへ転送することが行な
われている。 このようにして画素群ごとにX線吸収係数を順
次求めてゆくことができるが、上述の射影変換に
ついての定性的な説明に加えて、数式等を用い定
量的にこの射影変換手法について詳述すると、次
のようになる。 まず、X線被検査体Bの断層像再構成面として
の仮想断層平面Sを、第4図に示すごとく、小さ
く区分されたm個の画素からなる上記断層像再生
面の列部分平面としての画素群が、n組集まつた
ものと考え、また平面Sの中心をx−.y座標の
原点にとる。 なお、1つの画素内は同一のX線吸収係数をも
つものと仮定し、説明の都合上、m,nは偶数と
し、1画素の大きさは△×△の正方形とする。 また、この仮想平面Sを通過するX線ビームは
θ=tan-1mを満足する方向θから平行に照射す
るものとし、各単位X線ビームのビーム径は各画
素に比べ十分に小さいものとする。 いま、第1の画素群Q1における各画素1〜m
のX線吸収係数μ1〜μnを求めるためのm個の
射影濃度d1〜dnを採用すると、次式が得られ
る。 〓〓=〓Q1 ……(1) ただし 〓=(μ1,μ2,μ3……,μn)T 〓Q1=(d1,d2,d3……,dn)T ここでLはm×mの正方行列であり、aは画素
を透過するX線ビームの長さで、a=△√1+
cot2θ であつて、記号Tは転置を表わしている。 この式(1)を解くと、次式のようになる。 μ1=p1 }…(3) μk=pk−pk-1(k=2,3,…
…,m) ただし、 p=(p1,p2,p3,……pn)T=〓Q1/a である。 ここで、μ1,μkを求めるに当つて1画素を
透過するX線ビームの長さaを用いるのは、各画
素の正確なX線吸収係数を求めるためであり、し
たがつて係数行列L中にaを含ませなくても、1
次元データdkから2次元データμkを求めること
ができる。この場合に解は次のようになる。 μ1=d1 } ……(3)′ μk=dk−dk-1(k=2,3,……,m) ところで、上述のごとく、1画素内の吸収係数
が一定であるという仮定が成立し、測定誤差が存
在しない場合には、式(3)から第1の画素群Q1に
おける各画素1〜mのX線吸収係数μ1〜μnが
算出されるが、実際のX線被検査体Bにおいて
は、その仮定が成立することは困難であり、また
一般にへ測定誤差も含まれるため、上記の仮定が
僅かに崩れたときおよび測定誤差が少し混入した
ときにおいてもなお、式(3)で算出される2次元デ
ータμ1〜μnがよい結果になることは期待しが
たい。 そこで、数理計画法を用いて非負の補正値r1,
r2,r3……,rnを導入する。また、物体を透過
するX線ビームの吸収係数は一般には、非負でか
つある正の上限値Uを超えないので、それらの制
約条件を付加して式(1)を次のように表わす。
【表】
さらに、非負スラツク変数s1,s2,s3,……,
s3nを導入すると、式(4)の連立一次不等式は次式
の連立一次方程式となる。
s3nを導入すると、式(4)の連立一次不等式は次式
の連立一次方程式となる。
【表】
上式(5)の制約条件式のもとに目的関数
を最小とする解を数理計画法によつて求めると、
有限回の計算後には循環することなく、最適な2
次元データμ1〜μnが算出されるのである。 上例では、制約条件式における補正値の絶対値
の総和を最小にする目的関数のもとに2次元デー
タμ1〜μnを算出したが、それに対して次の式
の制約条件式のもとに式(8)に目的関数を最小とす
る方法もある。
有限回の計算後には循環することなく、最適な2
次元データμ1〜μnが算出されるのである。 上例では、制約条件式における補正値の絶対値
の総和を最小にする目的関数のもとに2次元デー
タμ1〜μnを算出したが、それに対して次の式
の制約条件式のもとに式(8)に目的関数を最小とす
る方法もある。
【表】
上式を解けば、制約条件式における絶対値の最
大補正値が最小となる条件のもとに、断層2次元
データμ1〜μnが算出されるのである。 さらに、式(5)の制約条件式のもとに目的関数 を最小とする方法、あるいは、式(7)の制約条件式
のもとに目的関数 F=r2 ……(10) を最小とする方法によつて実施することも可能で
ある。 このようにして得られた2次元データμ1〜μ
nは、3次元内部構造記憶装置(メモリ)Gに転
送される。 次に第2の画素群Q2における各画素m+1〜
2mのX線吸収係数μn+1〜μ2nを求めるため
に、m個の射影濃度dn+1〜d2nと、今求めたX
線吸収係数とを採用すると、上述の手法とほぼ同
様にして、演算装置により、式(11)のようにm個の
X線吸収係数μn+1〜μ2nを求めることができ
る。 μk=pk−pk-1+μk-n ……(11) (k=m+1,m+2,……2m) ただし、〓=(pn+1,pn+2,pn+3,……p2n)T =〓Q2/a この場合もμkを求めるに当つて1画素を透過
するX線ビームの長さaの情報を含ませなくても
よく、そうするとこの場合の解は次のようにな
る。 μk=dk−dk-1+μk-n ……(11)′ さらに、前述の第1の画素群Q1における各画
素のX線吸収係数を求めた場合と同様にして、適
宜数理計画法を用いて最適なX線吸収係数(断層
2次元データ)μn+1〜μ2nを求めることが行な
われ、その後これらの2次元データμn+1〜μ2n
はメモリGへ転送される。 以下ほぼ同様の操作を繰り返して、後続の第3
〜nの画素群Q3〜Qoにおける各画素のX線吸収
係数が求められるのである。 ここで、2m+1番目以降の画素についてのμk
も次のようにあらわすことができる。 μk=pk−pk-1+μk-n ……(11)″ または、 μk=dk−dk-1+μk-n ……(11)″ ところで、記憶装置を兼ねる3次元内部構造記
憶装置Gは、前述のごとく、射影変換装置Fから
のm個一組の信号を受けて各画素群Q1〜Qoをそ
れらの相互順序に従い組立てる、すなわち第1〜
第nの画素群を左からその序数順に組立てるべ
く、射影変換装置Fからの信号を記憶しうるメモ
リをいい、さらにX線被検査体Bの3次元内部構
造データを算出するメモリをいう。 ところで、射影変換装置Fからm個ずつ順次n
組送られてくる2次元データμk(k=1,2,
3,……,mn)は、X線被検査体Bのある断面
についてのものであるが、X線射影分布測定手段
Eで測定個所を変えることによつて他のX線射影
分布D′を得、これにより他の断面についての2
次元データμk′を前述の場合とほぼ同様にして容
易に得られるから、異なつたいくつかの断面につ
いての2次元データμk,μ′k,μ″k,……を集
積することによつてX線被検査体Bの3次元的な
内部構造を記憶させることが可能になるが、完全
な3次元内部構造を構成するためには、各断面デ
ータ間の補間等が必要になるので、そのための算
出機能を保有したメモリ装置としても、本メモリ
Gが使用されるのである。 このメモリGには、任意断層像構成装置(再構
成装置)Hが接続されており、この任意断層像構
成装置Hは、メモリGに記憶されているX線被検
査体Bの3次元内部構造データからこのX線被検
査体Bの指定された任意断面についての2次元デ
ータを選択抽出して断層像を構成する装置であ
る。 なお、ここでいう任意断面とは、X線被検査体
Bの水平、垂直あるいは斜め方向等の断面を指す
ものである。 このようにしてこの任意断層像構成装置Hによ
つて得られる任意断層像の2次元データは、X線
射影分布測定手段Eで求めたX線射影分布をもと
にして一貫して数学的に矛盾なく算出されてきた
ものであるから、これを適宜のデイジタル−アナ
ログ変換器F′(以下「D/A変換器」という。)
を介し任意断層像表示装置Jへ送つて表示すれ
ば、X線被検査体Bの断層像を表示することが可
能となるが、この像では雑音やボケ等の画質劣化
の要素も含まれているので、好適な画像が得られ
るという保証はない。 したがつて、この任意断層像構成装置Hからの
データを修正するため、このデータは任意断層像
画質改善装置Iへ送られる。 この任意断層像画質改善装置Iは、任意断層像
構成装置Hから送られてきた任意断層像データに
ついての雑音の除去、平滑化および尖鋭度の強調
等を施して画像の質を向上させるもので、雑音の
除去用としてはデイジタルフイルタが用いられ、
平滑化用としては平滑化回路が用いられ、尖鋭度
の強調用としては微分回路が用いられる。 このようにして画質を改善された信号はD/A
変換器F′を介して上記任意断層像表示装置Jへ
送られる。 この任意断層像表示装置Jは、任意断層像画質
改善装置Iから送られてくる信号を受けてカラー
または黒白陰極線管(ブラウン管)モニタ上にX
線被検査体Bの任意断層像を可視像として表示す
る装置をいい、一般的には上述のごとくブラウン
管が使用される。 上述の構成により、X線被検査体Bの断層像を
再構成するには、まずX線発生装置AよりX線被
検査体Bへ所定方向からX線を照射することによ
りX線検出器Cで得られた単一のX線射影分布D
について、X線射影分布測定手段Eを用いて、上
記X線射影分布Dの一端から等しい相互間隔wを
あけたmn個の位置kでの各値dkを上記X線射影
分布Dの他端へ至るまで計測することにより、1
次元データdkがめられる。 ついで、これらの1次元データdkは適宜アナ
ログ−デイジタル変換されてから、射影変換装置
Fにて、前述の手法を用いて、m一個の画素群ご
とに各画素のX線吸収係数を求め、更にこれらの
画素群ごとのX線吸収係数を順次メモリGに転送
することにより、仮想断層平面Sにおけるmn個
の画素の各X線吸収係数μk(2次元データ)が
求められ、これらのX線吸収係数が所定の順序に
従つてメモリGに記憶される。 その後、これらの2次元データμkは、メモリ
Gから任意断層像構成装置H、任意断層像画質改
善装置IおよびD/A変換器F′を経由して、任
意断層像表示装置Jで、X線被検査体Bの断層像
として再構成表示されるのである。 第5図は本発明の第2実施例としての単一X線
射影式断層像再構成装置の作用を説明するための
模式図である。 この第2実施例の場合は、X線発生装置AとX
線被検査体Bとが接近している場合で、すなわち
X線ビームがフアンビームの場合であるが、この
場合は第5図のような変形極座標をした画素で断
層2次元データを構成すれば、式(1)が得られ上述
の理論がそのまま適用できる。 第5図において、X線源を原点0、極座標画素
の内側の半径をRI、外側の半径をROとし、画素
はm×nで構成する。画素には第5図に示すよう
な番号をつけ、OO′を通る直線を角度の基準とす
る。 半径R1,R2と角1,2,3,4を次
式のように表わす。
大補正値が最小となる条件のもとに、断層2次元
データμ1〜μnが算出されるのである。 さらに、式(5)の制約条件式のもとに目的関数 を最小とする方法、あるいは、式(7)の制約条件式
のもとに目的関数 F=r2 ……(10) を最小とする方法によつて実施することも可能で
ある。 このようにして得られた2次元データμ1〜μ
nは、3次元内部構造記憶装置(メモリ)Gに転
送される。 次に第2の画素群Q2における各画素m+1〜
2mのX線吸収係数μn+1〜μ2nを求めるため
に、m個の射影濃度dn+1〜d2nと、今求めたX
線吸収係数とを採用すると、上述の手法とほぼ同
様にして、演算装置により、式(11)のようにm個の
X線吸収係数μn+1〜μ2nを求めることができ
る。 μk=pk−pk-1+μk-n ……(11) (k=m+1,m+2,……2m) ただし、〓=(pn+1,pn+2,pn+3,……p2n)T =〓Q2/a この場合もμkを求めるに当つて1画素を透過
するX線ビームの長さaの情報を含ませなくても
よく、そうするとこの場合の解は次のようにな
る。 μk=dk−dk-1+μk-n ……(11)′ さらに、前述の第1の画素群Q1における各画
素のX線吸収係数を求めた場合と同様にして、適
宜数理計画法を用いて最適なX線吸収係数(断層
2次元データ)μn+1〜μ2nを求めることが行な
われ、その後これらの2次元データμn+1〜μ2n
はメモリGへ転送される。 以下ほぼ同様の操作を繰り返して、後続の第3
〜nの画素群Q3〜Qoにおける各画素のX線吸収
係数が求められるのである。 ここで、2m+1番目以降の画素についてのμk
も次のようにあらわすことができる。 μk=pk−pk-1+μk-n ……(11)″ または、 μk=dk−dk-1+μk-n ……(11)″ ところで、記憶装置を兼ねる3次元内部構造記
憶装置Gは、前述のごとく、射影変換装置Fから
のm個一組の信号を受けて各画素群Q1〜Qoをそ
れらの相互順序に従い組立てる、すなわち第1〜
第nの画素群を左からその序数順に組立てるべ
く、射影変換装置Fからの信号を記憶しうるメモ
リをいい、さらにX線被検査体Bの3次元内部構
造データを算出するメモリをいう。 ところで、射影変換装置Fからm個ずつ順次n
組送られてくる2次元データμk(k=1,2,
3,……,mn)は、X線被検査体Bのある断面
についてのものであるが、X線射影分布測定手段
Eで測定個所を変えることによつて他のX線射影
分布D′を得、これにより他の断面についての2
次元データμk′を前述の場合とほぼ同様にして容
易に得られるから、異なつたいくつかの断面につ
いての2次元データμk,μ′k,μ″k,……を集
積することによつてX線被検査体Bの3次元的な
内部構造を記憶させることが可能になるが、完全
な3次元内部構造を構成するためには、各断面デ
ータ間の補間等が必要になるので、そのための算
出機能を保有したメモリ装置としても、本メモリ
Gが使用されるのである。 このメモリGには、任意断層像構成装置(再構
成装置)Hが接続されており、この任意断層像構
成装置Hは、メモリGに記憶されているX線被検
査体Bの3次元内部構造データからこのX線被検
査体Bの指定された任意断面についての2次元デ
ータを選択抽出して断層像を構成する装置であ
る。 なお、ここでいう任意断面とは、X線被検査体
Bの水平、垂直あるいは斜め方向等の断面を指す
ものである。 このようにしてこの任意断層像構成装置Hによ
つて得られる任意断層像の2次元データは、X線
射影分布測定手段Eで求めたX線射影分布をもと
にして一貫して数学的に矛盾なく算出されてきた
ものであるから、これを適宜のデイジタル−アナ
ログ変換器F′(以下「D/A変換器」という。)
を介し任意断層像表示装置Jへ送つて表示すれ
ば、X線被検査体Bの断層像を表示することが可
能となるが、この像では雑音やボケ等の画質劣化
の要素も含まれているので、好適な画像が得られ
るという保証はない。 したがつて、この任意断層像構成装置Hからの
データを修正するため、このデータは任意断層像
画質改善装置Iへ送られる。 この任意断層像画質改善装置Iは、任意断層像
構成装置Hから送られてきた任意断層像データに
ついての雑音の除去、平滑化および尖鋭度の強調
等を施して画像の質を向上させるもので、雑音の
除去用としてはデイジタルフイルタが用いられ、
平滑化用としては平滑化回路が用いられ、尖鋭度
の強調用としては微分回路が用いられる。 このようにして画質を改善された信号はD/A
変換器F′を介して上記任意断層像表示装置Jへ
送られる。 この任意断層像表示装置Jは、任意断層像画質
改善装置Iから送られてくる信号を受けてカラー
または黒白陰極線管(ブラウン管)モニタ上にX
線被検査体Bの任意断層像を可視像として表示す
る装置をいい、一般的には上述のごとくブラウン
管が使用される。 上述の構成により、X線被検査体Bの断層像を
再構成するには、まずX線発生装置AよりX線被
検査体Bへ所定方向からX線を照射することによ
りX線検出器Cで得られた単一のX線射影分布D
について、X線射影分布測定手段Eを用いて、上
記X線射影分布Dの一端から等しい相互間隔wを
あけたmn個の位置kでの各値dkを上記X線射影
分布Dの他端へ至るまで計測することにより、1
次元データdkがめられる。 ついで、これらの1次元データdkは適宜アナ
ログ−デイジタル変換されてから、射影変換装置
Fにて、前述の手法を用いて、m一個の画素群ご
とに各画素のX線吸収係数を求め、更にこれらの
画素群ごとのX線吸収係数を順次メモリGに転送
することにより、仮想断層平面Sにおけるmn個
の画素の各X線吸収係数μk(2次元データ)が
求められ、これらのX線吸収係数が所定の順序に
従つてメモリGに記憶される。 その後、これらの2次元データμkは、メモリ
Gから任意断層像構成装置H、任意断層像画質改
善装置IおよびD/A変換器F′を経由して、任
意断層像表示装置Jで、X線被検査体Bの断層像
として再構成表示されるのである。 第5図は本発明の第2実施例としての単一X線
射影式断層像再構成装置の作用を説明するための
模式図である。 この第2実施例の場合は、X線発生装置AとX
線被検査体Bとが接近している場合で、すなわち
X線ビームがフアンビームの場合であるが、この
場合は第5図のような変形極座標をした画素で断
層2次元データを構成すれば、式(1)が得られ上述
の理論がそのまま適用できる。 第5図において、X線源を原点0、極座標画素
の内側の半径をRI、外側の半径をROとし、画素
はm×nで構成する。画素には第5図に示すよう
な番号をつけ、OO′を通る直線を角度の基準とす
る。 半径R1,R2と角1,2,3,4を次
式のように表わす。
【表】
いま、点R1,1とR2,3を通る直線を
L1、点R1,2とR2,4を通る直線をL2とす
れば、画素kは半径R1,R2と2直線L1,L2で囲
まれる面積となる。 ただし、θ′は極座標画素の内側(半径R1)の
はる頂角とする。 このようにX線ビームがフアンビームの場合で
も、前述の第1実施例のごとく平行ビームの場合
と同様にしてm個ずつの1次元データから断層像
の列部分平面ごとに2次元データを求めてゆくこ
とができ、これにより単一のX線射影分布Dから
X線被検査体Bの断層像を再構成できるのであ
る。 なお、前述の各実施例のごとく、m個の画素か
ら成る各画素群で、X線被検査体Bの断層像の列
部分平面を構成する代わりに、2m〜m(n−
1)個の画素から成る画素群を適宜組合せて、上
記断層像の列部分平面を構成するようにしてもよ
い。 また、上記の各画素群が上記断層像の列部分平
面を構成すべく、この画素群をm−m(n−1)
個の画素で構成するほか、上記断層像の行部分平
面を構成すべく、この画素群をn〜(m−1)n
個の画素で構成してもよい。 さらに、各画素群m,nよりも少ない数の画素
で構成することもできる。 すなわち1つの画素群は、mn個よりも少ない
数であるならば、いくらの数の画素ででも構成す
ることができるが、1つの画素群を構成する画素
の数は、データ処理のための処理装置の容量とデ
ータ処理時間とから最適な数に決めることが望ま
しい。 以上詳述したように、本発明の単一X線射影式
断層像再構成装置によれば、次のような効果ない
し利点が得られる。 (1) 単一のX線射影分布DからX線被検査体Bの
断層像を再構成することができるので、データ
採取の時間が非常に短くてすみ(30ミリ秒以
下)、これにより動くX線被検査体B(例えば
心臓)についても、その断層像を鮮明に再構成
することができる。 (2) また、X線被曝量が非常に少ない(従来の手
段に比べ数十分の1ないし数百分の1)ため、
X線被検査体Bが生体の場合でも、悪影響を与
えることがない。 (3) N個よりも少ない複数個ずつの計測値から成
る計測値群から各画素群ごとにその各画素のX
線吸収係数を求めることができるので、1回の
処理に必要なデータが大幅に減少し、これによ
りデータ処理の大幅な簡素化をもたらすことが
でき、ひいてはデータ処理装置の小型化および
低廉化を十分に達成できる。
L1、点R1,2とR2,4を通る直線をL2とす
れば、画素kは半径R1,R2と2直線L1,L2で囲
まれる面積となる。 ただし、θ′は極座標画素の内側(半径R1)の
はる頂角とする。 このようにX線ビームがフアンビームの場合で
も、前述の第1実施例のごとく平行ビームの場合
と同様にしてm個ずつの1次元データから断層像
の列部分平面ごとに2次元データを求めてゆくこ
とができ、これにより単一のX線射影分布Dから
X線被検査体Bの断層像を再構成できるのであ
る。 なお、前述の各実施例のごとく、m個の画素か
ら成る各画素群で、X線被検査体Bの断層像の列
部分平面を構成する代わりに、2m〜m(n−
1)個の画素から成る画素群を適宜組合せて、上
記断層像の列部分平面を構成するようにしてもよ
い。 また、上記の各画素群が上記断層像の列部分平
面を構成すべく、この画素群をm−m(n−1)
個の画素で構成するほか、上記断層像の行部分平
面を構成すべく、この画素群をn〜(m−1)n
個の画素で構成してもよい。 さらに、各画素群m,nよりも少ない数の画素
で構成することもできる。 すなわち1つの画素群は、mn個よりも少ない
数であるならば、いくらの数の画素ででも構成す
ることができるが、1つの画素群を構成する画素
の数は、データ処理のための処理装置の容量とデ
ータ処理時間とから最適な数に決めることが望ま
しい。 以上詳述したように、本発明の単一X線射影式
断層像再構成装置によれば、次のような効果ない
し利点が得られる。 (1) 単一のX線射影分布DからX線被検査体Bの
断層像を再構成することができるので、データ
採取の時間が非常に短くてすみ(30ミリ秒以
下)、これにより動くX線被検査体B(例えば
心臓)についても、その断層像を鮮明に再構成
することができる。 (2) また、X線被曝量が非常に少ない(従来の手
段に比べ数十分の1ないし数百分の1)ため、
X線被検査体Bが生体の場合でも、悪影響を与
えることがない。 (3) N個よりも少ない複数個ずつの計測値から成
る計測値群から各画素群ごとにその各画素のX
線吸収係数を求めることができるので、1回の
処理に必要なデータが大幅に減少し、これによ
りデータ処理の大幅な簡素化をもたらすことが
でき、ひいてはデータ処理装置の小型化および
低廉化を十分に達成できる。
第1図は従来のX線断層像の再構成手段を説明
するための模式図であり、第2〜4図は本発明の
第1実施例としての単一X線射影式断層像再構成
装置を示すもので、第2図はそのX線射影分布の
計測手段を示す模式図、第3図はそのシステム構
成図、第4図はその作用を説明するための模式図
であり、第5図は本発明の第2実施例としての単
一X線射影式断層像再構成装置の作用を説明する
ための模式図である。 A……X線発生装置、B……X線被検査体、C
……X線検出器、D……X線射影分布、DS……
データ選択装置、E……X線射影分布測定手段
(X線濃度計測装置)、E′……A/D変換器、F
……射影変換装置、F′……D/A変換器、G…
…記憶装置を兼ねる3次元内部構造記憶装置(メ
モリ)、H……任意断層像構成装置(再構成装
置)、I……任意断層像画質改善装置、J……任
意断層像表示装置、Q1,Q2,Q3,Qo……画素
群、S……仮想断層平面。
するための模式図であり、第2〜4図は本発明の
第1実施例としての単一X線射影式断層像再構成
装置を示すもので、第2図はそのX線射影分布の
計測手段を示す模式図、第3図はそのシステム構
成図、第4図はその作用を説明するための模式図
であり、第5図は本発明の第2実施例としての単
一X線射影式断層像再構成装置の作用を説明する
ための模式図である。 A……X線発生装置、B……X線被検査体、C
……X線検出器、D……X線射影分布、DS……
データ選択装置、E……X線射影分布測定手段
(X線濃度計測装置)、E′……A/D変換器、F
……射影変換装置、F′……D/A変換器、G…
…記憶装置を兼ねる3次元内部構造記憶装置(メ
モリ)、H……任意断層像構成装置(再構成装
置)、I……任意断層像画質改善装置、J……任
意断層像表示装置、Q1,Q2,Q3,Qo……画素
群、S……仮想断層平面。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 X線被検査体Bの断層面を含み且つ縦にm個
横にn個の画素をそなえてなる仮想断層平面Sに
ついて単位X線ビームが各画素1〜mnのコーナ
ー部を少なくとも1個所は通過するように上記X
線被検査体Bへ向けて所定方向から複数の単位X
線ビームを照射するX線発生装置Aと、同X線発
生装置Aから上記X線被検査体Bへ向けて上記の
複数の単位X線ビームを照射することにより得ら
れた単一のX線射影分布Dについてその一端から
他端へ向けてN(=m×n)個のX線濃度d1〜d
noを計測するX線濃度計測装置Eと、同X線濃度
計測装置Eで得られた上記N個のX線濃度d1〜d
noを複数個のX線濃度よりなる複数組の計測値群
に分けるデータ選択装置DSとをそなえ、上記各
計測値群における複数のX線濃度に基づき上記仮
想断層平面Sを複数の画素よりなる複数の画素群
に区分し、各画素群を構成する各画素のX線吸収
係数μを演算すべく、基本画素1だけを通過する
単位X線ビームにより得られるX線濃度d1を同基
本画素1のX線吸収係数μ1としmn番目までの
画素についてはX線濃度dkからX線濃度dk-1
(k=2,3,……mn)を減算することにより上
記各画素のX線吸収係数μkを順次求める演算装
置と、演算された上記X線吸収係数を記憶しうる
記憶装置Gとから成る射影変換装置Fが設けられ
るとともに、同射影変換装置Fからの信号を受け
て上記仮想断層平面Sを構成する上記N個の各画
素1〜mnの位置に上記X線吸収係数μ1〜μno
をあてはめて上記X線被検査体Bの断層像を再構
成する再構成装置Hと、同再構成装置Hからの出
力に基づいて上記X線被検査体Bの断層像を表示
する表示装置Jとが設けられたことを特徴とす
る、単一X線射影式断層像再構成装置。 2 上記X線濃度計測装置Eが、X線フイルム上
に得られたX線濃度分布上の複数個のX線濃度の
値を計測しうるマイクロデンシトメータと、この
マイクロデンシトメータからのアナログ信号をデ
イジタル信号に変換しうるアナログ−デイジタル
変換器とで構成された特許請求の範囲第1項に記
載の単一X線射影式断層像再構成装置。 3 上記X線濃度計測装置Eが、上記X線被検査
体Bを透過してくるX線を受けてX線濃度に対応
する信号を出力する移動機構付きシンチレーシヨ
ン検出器と、同シンチレーシヨン検出器からのア
ナログ信号をデイジタル信号に変換しうるアナロ
グ−デイジタル変換器とで構成された特許請求の
範囲第1項に記載の単一X線射影式断層像再構成
装置。 4 上記X線濃度計測装置Eが、上記X線被検査
体Bを透過してくるX線を受けてX線濃度に対応
する信号を出力する多数のシンチレーシヨン検出
器と、これらのシンチレーシヨン検出器からのア
ナログ信号をデイジタル信号に変換しうるアナロ
グ−デイジタル変換器とで構成された特許請求の
範囲第1項に記載の単一X線射影式断層像再構成
装置。 5 上記X線濃度計測装置Eが、上記X線被検査
体Bを透過してくるX線を受けてX線濃度に対応
する信号を出力する移動機構付き半導体検出器
と、同半導体検出器からのアナログ信号をデイジ
タル信号に変換しうるアナログ−デイジタル変換
器とで構成された特許請求の範囲第1項に記載の
単一X線射影式断層像再構成装置。 6 上記X線濃度計測装置Eが、上記X線被検査
体Bを透過してくるX線を受けてX線濃度に対応
する信号を出力する多数の半導体検出器と、これ
らの半導体検出器からのアナログ信号をデイジタ
ル信号に変換しうるアナログ−デイジタル変換器
とで構成された特許請求の範囲第1項に記載の単
一X線射影式断層像再構成装置。 7 上記X線濃度計測装置Eが、上記X線被検査
体Bを透過してくるX線を受けてX線濃度に対応
する信号を出力する移動機構付きキセノンガス検
出器と、同キセノンガス検出器からのアナログ信
号をデイジタル信号に変換しうるアナログ−デイ
ジタル変換器とで構成された特許請求の範囲第1
項に記載の単一X線射影式断層像再構成装置。 8 上記X線濃度計測装置Eが、上記X線被検査
体Bを透過してくるX線を受けてX線濃度に対応
する信号を出力する多数のキセノンガス検出器
と、これらのキセノンガス検出器からのアナログ
信号をデイジタル信号に変換しうるアナログ−デ
イジタル変換器とで構成された特許請求の範囲第
1項に記載の単一X線射影式断層像再構成装置。 9 上記射影変換装置Fが、上記の計測値群ごと
のデータ出力に基づき上記の各画素のX線吸収係
数に対応するデイジタル信号を演算して出力する
デイジタルコンピユータを含んで構成された特許
請求の範囲第1項ないし第8項のいずれかに記載
の単一X線射影式断層像再構成装置。 10 上記記憶装置Gが、上記X線被検査体Bに
おける複数の断層部分について、各々の断層部分
における断層像情報を記憶して上記表示装置Jで
任意の断層像を表示しうるメモリを兼ねている特
許請求の範囲第1項ないし第9項のいずれかに記
載の単一X線射影式断層像再構成装置。 11 上記の再構成装置Hと表示装置Jとの間
に、上記表示装置Jで表示される画像の質を向上
させるべく、デイジタルフイルタが介装された特
許請求の範囲第1項ないし第10項のいずれかに
記載の単一X線射影式断層像再構成装置。 12 上記の再構成装置Hと表示装置Jとの間
に、上記表示装置Jで表示される画像の質を向上
させるべく、平滑化回路が介装された特許請求の
範囲第1項ないし第10項のいずれかに記載の単
一X線射影式断層像再構成装置。 13 上記の再構成装置Hと表示装置Jとの間
に、上記表示装置Jで表示される画像の質を向上
させるべく、微分回路が介装された特許請求の範
囲第1項ないし第10項のいずれかに記載の単一
X線射影式断層像再構成装置。
Priority Applications (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15021879A JPS5672850A (en) | 1979-11-20 | 1979-11-20 | Method of regenerating tomographing image and its regenerating device |
US06/186,425 US4418387A (en) | 1979-09-18 | 1980-09-12 | Method of reconstructing a computed tomographic image from a single X-ray projection |
DE19803034559 DE3034559A1 (de) | 1979-09-18 | 1980-09-12 | Verfahren zur rekonstruktion einer roentgentomographie |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15021879A JPS5672850A (en) | 1979-11-20 | 1979-11-20 | Method of regenerating tomographing image and its regenerating device |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS5672850A JPS5672850A (en) | 1981-06-17 |
JPS6147535B2 true JPS6147535B2 (ja) | 1986-10-20 |
Family
ID=15492111
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP15021879A Granted JPS5672850A (en) | 1979-09-18 | 1979-11-20 | Method of regenerating tomographing image and its regenerating device |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS5672850A (ja) |
Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS521274A (en) * | 1975-06-24 | 1977-01-07 | Ito Kikai Seisakusho:Kk | Stroke device |
-
1979
- 1979-11-20 JP JP15021879A patent/JPS5672850A/ja active Granted
Patent Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS521274A (en) * | 1975-06-24 | 1977-01-07 | Ito Kikai Seisakusho:Kk | Stroke device |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS5672850A (en) | 1981-06-17 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5221394B2 (ja) | ラドンデータから画像関数を再構成する方法 | |
JP3511108B2 (ja) | イメージ表示装置およびイメージ表示方法 | |
US8571287B2 (en) | System and method for iterative image reconstruction | |
CN106233335B (zh) | X射线光谱成像方法与系统 | |
US5241576A (en) | Segmented detector containing sub-elements for separate measuring of a fan beam | |
US20190180482A1 (en) | Image reconstruction device, x-ray ct device, and image reconstruction method | |
US11670017B2 (en) | Systems and methods for reprojection and backprojection via homographic resampling transform | |
KR20120055468A (ko) | 화상 처리장치, 화상 처리방법, 및 비일시적 기억매체 | |
CN102105106A (zh) | X射线ct图像形成方法和应用了该方法的x射线ct装置 | |
US5164971A (en) | Non-destructive testing apparatus and process with simultaneous acquisition of radiographic data and tomographic data | |
CN106232007A (zh) | X射线ct装置和处理装置 | |
CN105377141A (zh) | X射线ct装置 | |
US11823354B2 (en) | System and method for utilizing a deep learning network to correct for a bad pixel in a computed tomography detector | |
CN108601575A (zh) | 用于计算机断层扫描的系统和方法 | |
Natterer et al. | Past and future directions in x‐ray computed tomography (CT) | |
Haaker et al. | A new digital tomosynthesis method with less artifacts for angiography | |
JPS6275875A (ja) | 放射線断層撮影装置 | |
US20050002484A1 (en) | Method and apparatus for correcting bone induced spectral artifacts | |
Kak et al. | Computerized tomography using video recorded fluoroscopic images | |
JPS6147535B2 (ja) | ||
JPS6147536B2 (ja) | ||
JPS6311013B2 (ja) | ||
US5355310A (en) | Method for operating a medical imaging apparatus using an improved filtered back-projection technique | |
JPS6147537B2 (ja) | ||
JPS63247870A (ja) | X線画像処理方法 |