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JPH119974A - 外圧型ガス分離用複合中空糸膜及びその製造方法 - Google Patents

外圧型ガス分離用複合中空糸膜及びその製造方法

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Publication number
JPH119974A
JPH119974A JP16231997A JP16231997A JPH119974A JP H119974 A JPH119974 A JP H119974A JP 16231997 A JP16231997 A JP 16231997A JP 16231997 A JP16231997 A JP 16231997A JP H119974 A JPH119974 A JP H119974A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
membrane
thin film
porous
gas separation
hollow fiber
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP16231997A
Other languages
English (en)
Inventor
Osami Tozawa
修美 戸沢
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nitto Denko Corp
Original Assignee
Nitto Denko Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nitto Denko Corp filed Critical Nitto Denko Corp
Priority to JP16231997A priority Critical patent/JPH119974A/ja
Publication of JPH119974A publication Critical patent/JPH119974A/ja
Pending legal-status Critical Current

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  • Separation Using Semi-Permeable Membranes (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】ガスの高透過性と高分離性、更に、耐熱性及と
耐圧性とを兼ね備えた外圧型ガス分離用複合中空糸膜と
その製造方法を提供することにある。 【解決手段】本発明による外圧型ガス分離用複合中糸膜
は、強度的支持機能を有する多孔性非対称中空支持膜の
外側の緻密層の上に架橋性ジメチルシロキサンを架橋し
てなる非多孔質薄膜を有し、この上に6FDA系含フッ
素ポリイミド樹脂からなるガス分離機能を有する非多孔
質薄膜を有することを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ガスの高透過性と
高分離性、更に、耐熱性及と耐圧性とを兼ね備えたガス
分離用複合中空糸膜及びその製造方法に関する。詳しく
は、プラットフオーマーオフガスからの水素の分離回
収、メタンを主成分とする代替天然ガス(SNG)中に
含まれる炭酸ガスの分離除去、ランドフィルガス(地中
埋蔵中の廃棄物から発生する有機ガス)に含まれる炭酸
ガスの分離除去等に好適に用いることができる外圧型ガ
ス分離用複合中空糸膜及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】初期のガス分離膜は、その表面の緻密層
がこれに連続する多孔質層に一体に支持されている単一
の素材からなる所謂非対称構造膜が主流であり、そのよ
うな非対称構造膜の代表例として、セルロース系樹脂や
ポリスルホン系樹脂からなるものが用いられていた。し
かし、このような初期の非対称構造膜は、その製膜時に
ピンホール等の膜欠陥が生じやすいという欠点と共に、
ガスの分離機能と強度的支持機能を単一の膜素材が受け
持っているので、利用し得るポリマーの素材が限定され
るという問題も有していた。そこで、ガス分離用膜の研
究開発は、その後、ガス分離機能と強度的支持機能を別
個の薄膜に分担して負担させるという複合構造膜にその
主流が移り、これに伴って、ガス分離用膜素材として可
能性を有するポリマー重合体の種類が飛躍的に増大し
た。
【0003】かくして、それ以来、ガス分離用複合膜に
関しては、多くの技術が開発されているが、ガス分離用
複合膜の開発の流れは2つに大別される。第1は、ガス
透過性とガス分離性とにすぐれたガス分離用膜素材の開
発であり、第2は、ガス透過速度を高めるための薄膜化
技術の開発である。この薄膜化技術の一方法として、従
来、多孔性非対称支持膜の緻密層の上にデイップコート
法にてガス分離性を有する薄膜を形成する方法が提案さ
れている。
【0004】複合膜の設計においては、ガス透過速度を
最大限に引き出すために、支持膜のガス透過抵抗を分離
機能を有する薄膜のそれに比べて、可能な限りに無視で
きるようにするのが理想的である。しかし、そのような
多孔性非対称支持膜を用いた場合には、この支持膜の緻
密層の孔の中にガス分離用素材のポリマーが流入して膜
欠陥が生じやすく、素材本来のガス分離性能を発現する
ためには、薄膜を厚くせざるを得なくなり、結果的に、
実用的な膜透過速度を得ることができない。一方、膜欠
陥の発生を抑えるために、孔径のより小さい支持膜を用
いるときは、支持膜のガス透過抵抗が増加し、複合膜の
ガス透過速度が損なわれるという二律背反がある。
【0005】このような問題を解決するために、従来、
種々の提案がなされている。その一つとして、高沸点
で、且つ、溶解性のある物質(例えば、グリセリン等の
多価アルコール)を多孔性非対称支持膜の孔の中に含浸
させて、支持膜の表面を平滑にしたうえで、ガス分離機
能を有する薄膜を形成させ、その後に、上記含浸物質を
洗い出して複合膜を得る方法が提案されている。しか
し、この方法によれば、上記含浸物質の洗い出し工程に
おいて、ガス分離機能を有する薄膜が支持膜の表面から
剥離する危険性がある。更に、中空糸膜の場合は、上記
の含浸物質が膜の内側に閉じ込められて、基本的に膜の
外側に洗い出せないという問題もある。
【0006】多孔性非対称支持膜の緻密層の表面の平滑
化に関する別の提案として、支持膜の緻密層の上に比較
的厚い層を形成しても、複合膜のガス透過速度を大幅に
は低下させないような材料、例えば、代表的には、シロ
キサン系ポリマーの薄膜を形成し、その後、ガス分離機
能を有するポリマーの薄膜の形成を行なう方法がある。
かかる例として、多孔質ポリアクリロニトリル(PA
N)からなる支持体の表面上に、未被覆の表面を残し
て、フェニル含有極性オルガノポリシロキサンを架橋し
てなる薄膜を予め形成し、その後、6FDA系の極薄ポ
リイミド樹脂からなるガス分離機能を有する薄膜を形成
する方法が特開平6−269650号公報に開示されて
いる。
【0007】また、米国特許第 3,874,986号には、多孔
質材料(ポリ塩化ビニル−アクリロニトリル共重合体)
とポリフェニレンオキシド(PPO)からなるガス分離
機能を有する薄膜の間に、オルガノポリシロキサン−ポ
リカーボネート共重合体からなる薄膜を介在させること
が開示されている。しかしながら、これらの従来の技術
において用いられている上記フェニル含有極性オルガノ
ポリシロキサンやオルガノポリシロキサン−ポリカーボ
ネート共重合体のようなシリコーン系ポリマーは、分子
構造的に強度は高いものの、ガス透過速度が比較的低
く、複合膜のガス透過速度を低下させる虞れがある。更
に、ポリアクリロニトリル系の多孔質支持体は、耐熱性
が低いという問題もある。上記特開平6−269650
号公報には、約70℃以上にてPAN多孔質支持体は軟
化し始め、この結果、表面孔が閉じられ、ガス透過速度
が減少をきたすことが記載されている。また、耐圧性に
も乏しい。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明者は、従来のガ
ス分離用複合中空糸膜及びその製造方法における上述し
た問題を解決するために鋭意研究した結果、6FDA系
含フッ素ポリイミド樹脂からなる分離機能を有する非多
孔性薄膜と強度的支持機能を有する多孔性非対称支持膜
との間に、架橋性ジメチルシロキサンを架橋させてなる
非多孔質薄膜を積層した外圧型ガス分離用複合中空糸膜
とすることによって、ガスの高透過性と高分離性、更
に、耐熱性及と耐圧性とを兼ね備えたガス分離用複合中
空糸膜を得ることができることを見出して、本発明に至
ったものである。本発明によるかかる複合中空糸膜によ
れば、前述したように、炭酸ガスとメタンの分離や、水
素の分離回収等を効率よく行なうことができる。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明による外圧型ガス
分離用複合中糸膜は、強度的支持機能を有する多孔性非
対称中空支持膜の外側の緻密層の上に架橋性ジメチルシ
ロキサンを架橋してなる非多孔質薄膜を有し、この上に
6FDA系含フッ素ポリイミド樹脂からなるガス分離機
能を有する非多孔質薄膜を有することを特徴とする。
【0010】このような本発明による外圧型ガス分離用
複合中空糸膜は、第1には、実質的に一般式(I)
【0011】
【化3】
【0012】(式中、Rは炭素原子及び水素原子からな
る2価の芳香族、脂環族又は脂肪族の炭化水素基、又は
これらの炭化水素基が2価の有機結合基で結合されてな
る2価の有機基を示す。)で表わされる繰返し単位から
なるポリイミド樹脂からなる強度的支持機能を有する非
対称中空糸支持膜の外側の緻密層の上に、架橋性ジメチ
ルシロキサンを有機溶剤に溶解してなる溶液を接触させ
た後、この有機溶剤を蒸発除去して、架橋性ジメチルシ
ロキサンを架橋させてなる非多孔質薄膜を形成し、この
後、この架橋性ジメチルシロキサンを架橋させてなる非
多孔質薄膜の上に6FDA系含フッ素ポリイミド樹脂を
有機溶剤に溶解してなる溶液を接触させた後、この有機
溶剤を蒸発除去して、上記架橋性ジメチルシロキサンを
架橋させてなる非多孔質薄膜の上に6FDA系含フッ素
ポリイミド樹脂からなる非多孔質薄膜を形成することに
よって得ることができる。
【0013】また、本発明による外圧型ガス分離用複合
中糸膜は、第2には、芳香族ポリスルホン樹脂からなる
強度的支持機能を有する非対称中空支持膜の外側の緻密
層の上に、架橋性ジメチルシロキサンを有機溶剤に溶解
してなる溶液を接触させた後、この有機溶剤を蒸発除去
して、この架橋性ジメチルシロキサンを架橋させてなる
非多孔質薄膜を形成し、この後、この架橋性ジメチルシ
ロキサンを架橋させてなる非多孔質薄膜の上に6FDA
系含フッ素ポリイミド樹脂を有機溶剤に溶解してなる溶
液を接触させた後、この有機溶剤を蒸発除去して、上記
架橋性ジメチルシロキサンを架橋させてなる非多孔質薄
膜の上に6FDA系含フッ素ポリイミド樹脂からなる非
多孔質薄膜を形成することによって得ることができる。
【0014】
【発明の実施の形態】ガス分離の経済性を支配する第一
の要因は、所要のガスの膜透過速度である。所要のガス
の膜透過速度が小さいときは、膜に供給するガスの加圧
の必要性がより高くなり、結果的に装置コストや運転コ
ストが高くなる。膜モジュールに収容する膜の膜面積の
増加が上記問題点の解決の一助になる。膜モジュール単
位容量当たりに収容できる膜面積は、中空糸膜を充填し
た中空糸膜モジュールの方が平膜をのり巻き状に巻付け
たスパイラル型モジュールよりも大きいことは従来より
知られている。
【0015】更に、中空糸膜構造において、ガス分離機
能を有する薄膜が中空支持膜の内表面よりも外表面に位
置している方が、膜面積がより大きくなることは自明の
理である。このような観点から、本発明においても、外
圧型複合中空糸膜構造を採用している。
【0016】本発明において、外圧型ガス分離用複合中
空糸膜とは、強度的支持機能を有する多孔性非対称中空
支持膜膜の外側にガス分離機能を有する薄膜が形成され
ていて、分離すべきガス混合物を複合中空糸膜の外側に
供給し、分離処理したガス(混合物)を複合中空糸膜の
内側に得ることができる中空糸膜をいう。
【0017】以下に、本発明による外圧型ガス分離用複
合中空糸膜及びその製造方法について詳細に説明する。
【0018】本発明において、強度的支持機能を有する
多孔性非対称中空支持膜は、表面の緻密層とこれを一体
に支持する多孔質層とからなる非対称構造を有する中空
糸状の膜である。このような中空支持膜の内外径は、特
に限定されないが、膜モジュールの膜表面積をより大き
くするという点から、外径は100〜300μmが好ま
しい。また、耐圧性と共に、透過ガスの効率的な排出を
考慮すると、内径は30〜250μmの範囲が好まし
い。
【0019】本発明によれば、このような多孔性非対称
支持膜は、分画分子量が5000〜500000の範囲
にあることが好ましい。多孔性非対称支持膜の分画分子
量が5000よりも小さいときは、得られる複合膜のガ
ス透過速度が十分でなく、他方、500000よりも大
きいときは、後述するように、架橋性ジメチルシロキサ
ンを架橋してなる非多孔質薄膜の形成時に、架橋性ジメ
チルシロキサンが支持膜の緻密層内に浸透して、膜内で
も緻密な架橋薄膜を形成して、複合膜のガス透過速度を
小さくする虞れがある。
【0020】ここに、多孔性非対称支持膜の分画分子量
とは、その多孔性非対称支持膜が湿潤膜の状態におい
て、分子量が即知の溶質に対する支持膜の排除率を測定
することによって求めることができる。本発明において
は、分子量分布が単分散性であるポリエチレングリコー
ルを溶質として5000ppm濃度で含有する水溶液を
温度25℃、圧力4kg/cm2 で膜面に供給して、排
除率が少なくとも90%であるポリエチレングリコール
の分子量をその膜の分画分子量とする。
【0021】かかる強度的支持機能を有する多孔性非対
称支持膜の材質に要求される特性としては、本発明によ
るガス分離用複合中糸膜の製造の際に用いる有機溶剤や
熱に対する耐久性は勿論、ガス分離系における耐久性を
高めるために、特に、耐熱性と耐溶剤性にすぐれた前記
一般式(I)
【0022】
【化4】
【0023】で表わされる繰返し単位からなるポリイミ
ド樹脂が特に好ましく用いられる。このポリイミド樹脂
は、1,2,3,4−ブタンテトラカルボン酸とジアミンとの
反応によって得られるものであるので、以下、BTCA
系ポリイミド樹脂という。また、本発明によれば、強度
的支持機能を有する多孔性非対称支持膜として、芳香族
ポリスルホン樹脂からなるものも好ましく用いられる。
【0024】本発明によれば、かかる芳香族ポリスルホ
ン樹脂からなる支持膜としては、特に、次の一般式(I
I)又は(III)で表わされる繰り返し単位を有する重合
体からなる膜が好ましい。 −A−SO2 −A−O−(A−Rm −A−X)n − (II) −A−SO2 −A−SO2 −A−O− (III) ここに、上記一般式(II)及び(III)において、Aはそ
れぞれ同一又は異なる芳香族基を示し、Rは2価の有機
基を示し、XはO又はSO2 を示し、m及びnはそれぞ
れ0又は1を示す。
【0025】このような芳香族ポリスルホン樹脂の好ま
しい具体例として、例えば、次のような繰返し単位(I
V)、(V) 及び(VI)のいずれかを有する芳香族ポリス
ルホン樹脂を挙げることができる。
【0026】
【化5】
【0027】
【化6】
【0028】
【化7】
【0029】本発明による外圧型ガス分離用複合空中糸
膜が実用的なガス透過性能及び強度を有するためには、
前記BTCA系ポリイミド樹脂は、その固有粘度η(3
0℃において、N−メチル−2−ピロリドン溶液として
測定した値。以下、同じである。)が0.5〜2の範囲に
あることが望ましい。また、上述したような芳香族ポリ
スルホンは、1.0g/100ccのジメチルホルムアミ
ド溶液として、25℃において、0.2〜1.0、好ましく
は、0.25〜0.80の範囲の還元粘度ηsp/c(以下、
還元粘度の測定条件は同じである。)を有するのがよ
い。BTCA系ポリイミド樹脂や芳香族ポリスルホンの
固有粘度又は還元粘度が小さすぎるときは、非対称膜の
製膜性が十分でなく、一方、大きすぎるときは、種々の
溶剤に溶解し難くなって、製膜作業性に劣るようにな
る。
【0030】本発明による外圧型ガス分離用複合空中糸
膜は、前記BTCA系ポリイミド樹脂又は芳香族ポリス
ルホン樹脂からなる多孔性非対称中空糸膜を支持膜と
し、その外側の緻密層の上に架橋性ジメチルシロキサン
を架橋してなる非多孔質薄膜が形成されており、更に、
この架橋性ジメチルシロキサンを架橋してなる非多孔質
薄膜の上に6FDA系含フッ素ポリイミド樹脂からなる
ガス分離機能を有する非多孔質薄膜が形成されている。
【0031】前記BTCA系ポリイミド樹脂又は芳香族
ポリスルホン樹脂からなり、外側に緻密層を有する多孔
性非対称中空糸膜は、既に、よく知られているように、
湿式製膜によって湿潤膜を調製し、これを乾燥すればよ
い。
【0032】架橋性ジメチルシロキサンは、シリコーン
エラストマーの原料として既によく知られており、熱加
硫型と室温硬化型に大別される。本発明においては、複
合膜を生産性よく製造することが好ましいので、架橋反
応速度がより速い熱加硫型の架橋性ジメチルシロキサン
が好ましく用いられる。従って、本発明においては、特
に、一般式(VII)
【0033】
【化8】
【0034】又は一般式(VIII)
【0035】
【化9】
【0036】で表わされる熱加硫型の架橋性ジメチルシ
ロキサンが好ましく用いられる。ここに、上記一般式
(VII)及び(VIII)において、Xは反応性基を示し、n
は正の自然数で重合度を示す。
【0037】このような熱加硫型の架橋性ジメチルシロ
キサンにおいて、上記反応性基Xとしては、例えば、ビ
ニル基、アクリロキシアルキル基、メタクリロキシアル
キル基等を挙げることができる。また、上記一般式(VI
I)及び(VIII)において、側鎖のメチル基の一部は、か
かる反応性基であってもよい。
【0038】前記BTCA系ポリイミド樹脂又は芳香族
ポリスルホン樹脂からなる多孔性非対称中空糸膜の外側
の緻密層の上に架橋性ジメチルシロキサンを架橋させて
なる非多孔質薄膜を形成するには、主剤である架橋性ジ
メチルシロキサンを架橋剤(又は硬化剤又は重合開始
剤)と共に有機溶剤に溶解させた後、適宜時間、適宜の
温度に加熱して、その初期架橋物を溶解した溶液を調製
し、この溶液を緻密層に接触させた後、加熱して、上記
有機溶剤を蒸発除去して、上記初期架橋物を架橋させ
て、薄膜を形成すればよい。
【0039】熱加硫型の架橋性ジメチルシロキサンを架
橋させるための上記架橋剤としては、例えば、ラジカル
発生剤が用いられる。かかるラジカル発生剤としては、
種々のものを用いることができるが、例えば、ベンゾイ
ルパーオキシド、メチルエチルケトンパーオキシド、ク
メンハイドロパーオキシド、アゾビスイソブチロニトリ
ル等の有機過酸化物やアゾ化合物を挙げることができ
る。
【0040】架橋性ジメチルシロキサンの初期架橋物の
溶液を調製するための有機溶剤は、特に、限定されるも
のではないが、多孔性非対称中空支持膜の素材を考慮し
て、適当なものが選ばれる。
【0041】例えば、強度的支持機能を有する多孔性非
対称中空支持膜がポリスルホン樹脂から形成されている
ときは、上記有機溶剤として、例えば、ヘキサン、ヘプ
タン、オクタン、イソブタン、イソペンタン、イソオク
タン等の脂肪族炭化水素溶剤、メタノール、エタノー
ル、プロピルアルコール、イソプロピルアルコール等の
アルコール系溶剤が好ましく用いられる。
【0042】他方、強度的支持機能を有する多孔性非対
称支持膜がBTCA系ポリイミド樹脂から形成されてい
るときは、上記ポリイミド樹脂が耐溶剤性によりすぐれ
るので、上記脂肪族炭化水素溶剤やアルコール系溶剤以
外に、例えば、芳香族炭化水素溶剤、カルボン酸系溶
剤、エステル系溶剤、ケトン系溶剤、エーテル系溶剤等
もまた、好適に用いられる。より具体的には、例えば、
ベンゼン、トルエン、キシレン、酢酸、アクリル酸、酢
酸エチル、酢酸ブチル、アセトン、メチルエチルケト
ン、メチルイソブチルケトン、テトラヒドロフラン、ジ
オキサン又はこれらの2種以上の混合物が用いられる。
これらのなかでは、特に、中沸点溶剤が好ましく用いら
れる。
【0043】架橋性ジメチルシロキサンの溶液は、熱加
硫型の架橋性ジメチルシロキサンと架橋剤を上述したよ
うな有機溶剤に溶解し、その後、適宜の温度で適宜時
間、加熱することによって得ることができる。
【0044】このように、架橋性ジメチルシロキサンの
初期架橋物の比較的希薄な溶液を前記多孔性非対称中空
支持膜の外側の緻密層の上に接触させた後、上記初期架
橋物を架橋させることによって、架橋性ジメチルシロキ
サンが架橋してなる非多孔質の薄膜を形成することがで
きる。実用的には、前記多孔性非対称中空支持膜の外側
の緻密層の表面に上記架橋性ジメチルシロキサンの初期
架橋物の希薄溶液を塗布するか、又は、緻密層の表面を
架橋性ジメチルシロキサンの初期架橋物の希薄溶液に浸
漬すればよい。
【0045】その後、架橋性ジメチルシロキサンの初期
架橋物の溶液における有機溶剤に応じ、且つ、必要に応
じて、適宜温度、通常、40〜90℃程度に加熱して、
溶剤を除去すると共に、架橋性ジメチルシロキサンを架
橋させて、その非多孔質薄膜を形成させる。このように
して、多孔性非対称中空支持膜の外側の緻密層の上に形
成されるポリジメチルシロキサンの架橋薄膜は、ピンホ
ール等の欠陥が生じない範囲内で、できる限り薄いこと
が望ましい。膜厚が薄い程ガス透過速度が大きくなるか
らである。
【0046】従って、上記架橋性ジメチルシロキサンの
初期架橋物を溶解した有機溶液は、比較的希薄であるこ
とが望ましく、通常は、架橋性ジメチルシロキサンの初
期架橋物の濃度が0.01〜15重量%、好ましくは、0.
1〜10重量%となるように調製する。初期架橋物の濃
度が0.01重量%よりも小さいときは、形成される薄膜
にピンホール等の欠陥が生じやすいので好ましくなく、
一方、15重量%よりも大きいときは、形成される薄膜
の厚みが大きすぎて、実用上、複合膜のガス透過速度が
小さすぎるので好ましくない。
【0047】このようにして、多孔性非対称中空支持膜
の外表面上に形成される架橋性ジメチルシロキサンを架
橋させてなる非多孔質薄膜は、その架橋性ジメチルシロ
キサンの初期架橋物の溶液の濃度や溶液の薄層の厚みに
もよるが、通常、0.01〜10μm、好ましくは、0.0
1〜5μmの厚みを有する。この薄膜が余りに薄いとき
は、膜に欠陥が生じやすく、一方、余りに厚いときは、
ガス透過速度が実用上小さすぎるからである。
【0048】本発明によれば、前記BTCA系ポリイミ
ド樹脂又は芳香族ポリスルホン樹脂からなる多孔性非対
称中空糸膜の外側の緻密層の上に架橋性ジメチルシロキ
サンを架橋させてなる非多孔質薄膜を形成するには、上
述したように、予め、架橋性ジメチルシロキサンの初期
架橋物の溶液を調製し、これを多孔性非対称中空糸膜の
外側の緻密層に接触させることが好ましいが、しかし、
架橋性ジメチルシロキサンによっては、そのような初期
架橋物の溶液を調製することなく、架橋性ジメチルシロ
キサンと架橋剤とを前述したような有機溶剤に溶解させ
て、0.01〜15重量%、好ましくは、0.1〜10重量
%濃度の溶液とし、これを緻密層に接触させた後、加熱
して、上記有機溶剤を蒸発除去して、上記架橋性ジメチ
ルシロキサンを直接に架橋架橋させて、薄膜を形成して
もよい。
【0049】本発明による外圧型ガス分離用複合中空糸
膜は、このような架橋性ジメチルシロキサンを架橋して
なる非多孔質薄膜の上に更に6FDA系含フッ素ポリイ
ミド樹脂からなるガス分離機能を有する非多孔質薄膜が
形成されている。
【0050】本発明において用いるこの6FDA系含フ
ッ素ポリイミドとは、下記式(IX)
【0051】
【化10】
【0052】で表わされる5,5'−2,2,2−トリフルオロ
−1−(トリフルオロメチル)エチリデン−ビス−1,3
−イソベンゾフランジオン(6FDA)とジアミンとの
反応によって得られるポリイミド樹脂をいう。
【0053】ここに、上記ジアミンは、特に限定され
ず、種々のものが用いられる。6FDA系含フッ素ポリ
イミドは高価ではあるが、その嵩高い構造のために、高
いガス透過係数を有しており、ガス分離素材として非常
にすぐれている。
【0054】一般に、ポリイミド樹脂は、耐溶剤性にす
ぐれ、溶解力の強い溶剤にのみ溶解するが、幸いなこと
に、フッ素原子を有する6FDA系含フッ素ポリイミド
樹脂は、中程度の溶解力をもつ種々の溶剤に溶解する。
このような中程度の溶解力をもつ溶剤として、例えば、
ケトン系溶剤やエーテル系溶剤等を挙げることができ
る。より具体的には、例えば、アセトン、アセトニルア
セトン、ジイソブチルケトン、ジエチルケトン、ジプロ
ピルケトン、メチルアミルケトン、メチルブチルケト
ン、メチルシクロヘキサノン、メチルエチルケトン、メ
チルn−ヘキシルケトン、メチルイソブチルケトン、メ
チルプロピルケトン、ジエチレングリコールジメチルエ
ーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル等を挙
げることができる。本発明においては、6FDA系含フ
ッ素ポリイミド樹脂の溶液を調製するために、これらの
なかでは、特に、中沸点溶剤が好ましく用いられる。
【0055】6FDA系含フッ素ポリイミド樹脂溶液を
平滑な表面をもつ基材に塗布する場合に、溶液の表面張
力が基材の臨界表面張力よりも余りに大きいときは、溶
液の塗膜が基材上で弾かれる結果、形成されたポリイミ
ド樹脂の被膜にピンポール等の欠陥が生じる虞れがあ
る。本発明において用いる平滑な表面をもつ基材は、前
記架橋性ジメチルシロキサンを架橋させてなる非多孔質
薄膜である。このような架橋性ジメチルシロキサンを架
橋させてなる薄膜の臨界表面張力(γc )は、約20d
yn/cmである。従って、本発明においては、ポリイ
ミド樹脂溶液の粘性のために、上記弾きはある程度、防
止できるものの、有機溶剤としては、表面張力(γc
が約26dyn/cm以下のものを用いることが好まし
い。
【0056】このような有機溶剤に前記6FDA系含フ
ッ素ポリイミド樹脂を溶解した比較的希薄な溶液を前記
架橋性ジメチルシロキサンの架橋させてなる薄膜の表面
に接触させることによって、6FDA系含フッ素ポリイ
ミド樹脂からなるガス分離機能を有する非多孔質薄膜を
形成させることができる。実用的には、前記架橋性ジメ
チルシロキサンを架橋させてなる薄膜の表面に上記6F
DA系含フッ素ポリイミド樹脂溶液を塗布するか、又は
前記架橋性ジメチルシロキサンを架橋させてなる薄膜の
表面を6FDA系含フッ素ポリイミド樹脂溶液に浸漬し
た後、6FDA系含フッ素ポリイミド樹脂溶液において
有機溶剤に応じ、且つ、必要に応じて、適宜温度、通
常、40〜90℃程度に加熱して溶剤を除去すれば、架
橋性ジメチルシロキサンを架橋させてなる非多孔質薄膜
の上に6FDA系含フッ素ポリイミド樹脂からなるガス
分離機能を有する非多孔質薄膜を形成させることができ
る。
【0057】この6FDA系含フッ素ポリイミド樹脂か
らなる非多孔質薄膜は、できる限り薄いことが望まし
い。即ち、前述したように、得られる複合膜のガス透過
速度は、実質的にこの6FDA系含フッ素ポリイミド樹
脂薄膜の厚みによって支配され、膜厚が薄いほど、ガス
透過速度が大きくなるからである。従って、上記6FD
A系含フッ素ポリイミド樹脂溶液は、通常、樹脂濃度が
0.01〜9重量%、好ましくは、0.1〜5重量%となる
ように調製される。樹脂濃度が0.01重量%よりも小さ
いときは、形成される薄膜にピンホール等の欠陥が生じ
やすいので好ましくなく、一方、9重量%よりも大きい
ときは、形成される薄膜の厚みが大きすぎて、実用上、
複合膜のガス透過速度が小さすぎるので好ましくない。
【0058】このようにして、架橋性ジメチルシロキサ
ンを架橋させてなる非多孔質薄膜の上に積層形成した6
FDA系含フッ素ポリイミド樹脂からなる非多孔質薄膜
は、用いる6FDA系含フッ素ポリイミド樹脂溶液の濃
度やその塗布厚みにもよるが、通常、0.01〜5μm、
好ましくは、0.01〜2μmの厚みを有する。この薄膜
が余りに薄い場合は、膜に欠陥が生じやすく、一方、余
りに厚い場合は、ガス透過速度が実用上小さすぎるから
である。
【0059】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、強度的
支持機能を有する多孔性非対称中空支持膜の外側の緻密
層の上に架橋性ジメチルシロキサンを架橋してなるガス
透過速度が高く、且つ、表面が平滑な非多孔質薄膜を形
成させ、これを支持体として、この上に6FDA系含フ
ッ素ポリイミド樹脂からなるガス分離機能を有する非多
孔質薄膜を形成するので、この6FDA系含フッ素ポリ
イミド樹脂からなる薄膜を極めて薄いものとして、複合
膜としてのガス透過速度を高くすることができ、更に、
上記多孔性非対称中空支持膜の外径を小さくすれば、得
られる複合中空糸膜を集束して製造する中空糸膜モジュ
ールの膜面積を極めて大きくすることができ、かくし
て、本発明によれば、ガス透過速度の大きい膜モジュー
ルを得ることができ、このような膜モジュールを用いる
ことによって、ガス分離における設備費や運転費等を低
減することができる。
【0060】上記に加え、本発明によれば、多孔性非対
称中空支持膜として、耐熱性と耐有機溶剤性にすぐれる
BTCA系ポリイミド樹脂又は芳香族ポリスルホン樹脂
からなるものを用いるので、有機溶剤蒸気が混入する種
々の気体の分離処理にも好適に用いることができる。特
に、この観点からは、多孔性非対称中空支持膜がBTC
A系ポリイミド樹脂からなる外圧型ガス分離用複合中空
糸膜が好ましい。
【0061】
【実施例】以下に実施例により本発明を説明するが、本
発明はこれから実施例に何ら限定されるものではない。
以下において、部は重量部である。
【0062】実施例1 前記繰り返し単位(I)を有するBTCA系ポリイミド
樹脂(固有粘度〔η〕0.91dL/g)16部とジエチ
レングリコールジメチルエーテル16部とジメチルスル
オキシド27部とをN−メチル−2−ピロリドン41部
に溶解させて、溶液を得た。この溶液を環状ノズルから
中空状に押出し、水を凝固液として、内側及び外側表面
から凝固させて、内径80μm、外径200μmの多孔
性非対称中空糸膜を得た。
【0063】この多孔性非対称中空糸膜は、その断面を
走査型電子顕微鏡で観察した結果、表面に緻密層を有
し、内部に向かうに従って粗である多孔質構造を有する
非対称膜であった。この支持膜の分画分子量は1500
00であり、純水透過速度は900L/m2 ・時・気圧
であった。この多孔性非対称中空糸膜を50℃で乾燥さ
せて乾燥膜を得、これを多孔性非対称中空支持膜とし
た。
【0064】一方、イソオクタン90部と反応性基とし
てビニル基を有する架橋性ジメチルシロキサン(ゼネラ
ル・エレクトリック社製RTV−615)10部と架橋
剤1部とからなる溶液を70℃で7時間加熱して、初期
架橋物の溶液を調製した後、これをイソオクタンで希釈
して、初期架橋物濃度2.0重量%の溶液を得た。 上記
多孔性非対称中空支持膜の外側の緻密層の上に上記架橋
性ジメチルシロキサンの初期架橋物の溶液をデイッピン
グ法にて均一に塗布し、90℃に加熱して、上記架橋性
ジメチルシロキサンの初期架橋物の塗膜からイソオクタ
ンを蒸発除去させた後、室温で24時間放置して、多孔
性非対称中空支持膜の緻密層の上に厚さ約1μmの架橋
性ジメチルシロキサンを架橋させてなる薄膜を有する複
合中空糸膜を得た。
【0065】一方、6FDA系含フッ素ポリイミド樹脂
の一種である平均分子量が60000の6FDA−BA
AF(次式(X)
【0066】
【化11】
【0067】で表わされる繰返し単位を有する。)1部
をメチルエチルケトン166部に溶解させて、濃度0.6
重量%の樹脂溶液を調製した。
【0068】前記架橋性ジメチルシロキサンを架橋させ
てなる複合中空糸膜の表面上に上記6FDA−BAAF
溶液をデイッピング法にて均一に塗布し、この塗膜を8
0℃に加熱して、塗膜からメチルエチルケトンを蒸発除
去させた後、室温で2時間放置して、前記架橋性ジメチ
ルシロキサンを架橋させてなる薄膜の上に厚さ約0.1μ
mの6FDA−BAAFの薄膜を有する本発明によるガ
ス分離用複合中空糸膜を得た。
【0069】この複合中空糸膜のガス透過速度を測定し
たところ、室温にて、CO2 透過速度(P(CO2)) は0.
51Nm3 /m2 ・hr・atm、メタン透過速度(P
(CH4))は0.012Nm3 /m2 ・hr・atmであり、
従って、分離係数(P(CO2)/P (CH4))は42.5であ
った。
【0070】実施例2 前記繰り返し単位(IV)からなる芳香族ポリスルホン樹
脂(ユニオン・カーバイト社製「ポリサルホンP−17
00」)15部と平均分子量600のポリエチレングリ
コール5部とをN−メチル−2−ピロリドン80部に溶
解した。この溶液を環状ノズルから中空状に押し出し、
水を凝固液として、内側及び外側表面から凝固させ、内
径100μm、外径250μmの多孔性非対称空糸膜を
得た。
【0071】この多孔性非対称中空糸膜は、その断面を
走査型電子顕微鏡で観察した結果、表面に緻密層を有
し、内部に向かうに従って粗な多孔質構造を有し、部分
的に所謂指状構造と称される重合体の欠陥部分を有する
非対称膜であった。この支持膜の分画分子量は1000
00であり、純水透過速度は600L/m2 ・時・気圧
であった。この多孔性非対称中空糸膜を乾燥させて乾燥
膜を得、これを多孔性非対称中空支持膜とした。
【0072】実施例1におけると同様の架橋性ジメチル
シロキサンの初期架橋物の溶液をイソオクタンで希釈し
て、上記初期架橋物濃度3.0重量%の溶液を得た。上記
多孔性非対称中空支持膜の外表面側の緻密層上に上記初
期架橋物の溶液をデイッピング法にて均一に塗布し、こ
の塗膜を90℃に加熱して、塗膜からイソオクタンを蒸
発除去させた後、室温で24時間放置して、上記多孔性
非対称中空支持膜の緻密層上に厚さ約1.7μmの架橋性
ジメチルシロキサンの架橋薄膜を有する複合中空糸膜を
得た。
【0073】平均分子量60000の6FDA−BAA
F1部をアセトン166部に溶解させて、濃度0.6重量
%の樹脂溶液を調製した。前記架橋性ジメチルシロキサ
ンの架橋薄膜の表面上にこの6FDA−BAAF溶液を
デイッピング法にて均一に塗布し、この塗膜を90℃に
加熱して、塗膜からイソオクタンを蒸発除去した後、室
温で24時間放置して、架橋性ジメチルシロキサンの架
橋薄膜の表面上に厚さ約0.1μmの6FDA−BAAF
の薄膜を有する本発明によるガス分離用複合中空糸膜を
得た。
【0074】この複合中空糸膜のガス透過速度を測定し
たところ、室温にて、CO2 透過速度(P(CO2)) は0.
48Nm3 /m2 ・hr・atm、メタン透過速度(P
(CH4))は0.011Nm3 /m2 ・hr・atmであり、
従って、分離係数(P(CO2)/P (CH4))は43.6であ
った。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】強度的支持機能を有する多孔性非対称中空
    支持膜の外側の緻密層の上に架橋性ジメチルシロキサン
    を架橋してなる非多孔質薄膜を有し、この上に6FDA
    系含フッ素ポリイミド樹脂からなるガス分離機能を有す
    る非多孔質薄膜を有することを特徴とする外圧型ガス分
    離用複合中空糸膜。
  2. 【請求項2】強度的支持機能を有する多孔性非対称中空
    支持膜が実質的に一般式(I) 【化1】 (式中、Rは炭素原子及び水素原子からなる2価の芳香
    族、脂環族又は脂肪族の炭化水素基、又はこれらの炭化
    水素基が2価の有機結合基で結合されてなる2価の有機
    基を示す。)で表わされる繰返し単位からなるポリイミ
    ド樹脂によって形成されている請求項1に記載の外圧型
    ガス分離用複合中空糸膜。
  3. 【請求項3】強度的支持機能を有する多孔性非対称中空
    支持膜が芳香族ポリスルホン樹脂によって形成されてい
    る請求項1に記載の外圧型ガス分離用複合中空糸膜。
  4. 【請求項4】強度的支持機能を有する多孔性非対称支持
    膜が5000〜500000の範囲の分画分子量を有す
    る請求項2又は3に記載の外圧型ガス分離用複合中空糸
    膜。
  5. 【請求項5】一般式(I) 【化2】 (式中、Rは炭素原子及び水素原子からなる2価の芳香
    族、脂環族又は脂肪族の炭化水素基、又はこれらの炭化
    水素基が2価の有機結合基で結合されてなる2価の有機
    基を示す。)で表わされるポリイミド樹脂からなる強度
    的支持機能を有する非対称中空糸支持膜の外側の緻密層
    の上に、架橋性ジメチルシロキサンを有機溶剤に溶解し
    てなる溶液を接触させた後、この有機溶剤を蒸発除去し
    て、架橋性ジメチルシロキサンを架橋させてなる非多孔
    質薄膜を形成し、この後、この架橋性ジメチルシロキサ
    ンを架橋させてなる非多孔質薄膜の上に6FDA系含フ
    ッ素ポリイミド樹脂を有機溶剤に溶解してなる溶液を接
    触させた後、この有機溶剤を蒸発除去して、上記架橋性
    ジメチルシロキサンを架橋させてなる非多孔質薄膜の上
    に6FDA系含フッ素ポリイミド樹脂からなる非多孔質
    薄膜を形成することを特徴とする外圧型ガス分離用複合
    中空糸膜の製造方法。
  6. 【請求項6】ポリイミド樹脂からなる強度的支持機能を
    有する多孔性非対称支持膜が5000〜500000の
    範囲の分画分子量を有する請求項5に記載の外圧型ガス
    分離用複合中空糸膜の製造方法。
  7. 【請求項7】芳香族ポリスルホン樹脂からなる強度的支
    持機能を有する非対称中空支持膜の外側の緻密層の上
    に、架橋性ジメチルシロキサンを有機溶剤に溶解してな
    る溶液を接触させた後、この有機溶剤を蒸発除去して、
    この架橋性ジメチルシロキサンを架橋させてなる非多孔
    質薄膜を形成し、この後、この架橋性ジメチルシロキサ
    ンを架橋させてなる非多孔質薄膜の上に6FDA系含フ
    ッ素ポリイミド樹脂を有機溶剤に溶解してなる溶液を接
    触させた後、この有機溶剤を蒸発除去して、上記架橋性
    ジメチルシロキサンを架橋させてなる非多孔質薄膜の上
    に6FDA系含フッ素ポリイミド樹脂からなる非多孔質
    薄膜を形成することを特徴とする外圧型ガス分離用複合
    中空糸膜の製造方法。
  8. 【請求項8】芳香族ポリスルホン樹脂からなる強度的支
    持機能を有する非対称支持膜が5000〜500000
    の範囲の分画分子量を有する請求項7に記載の外圧型ガ
    ス分離用複合中空糸膜の製造方法。
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