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JPH1180098A - アミン誘導体、その製造法および剤 - Google Patents

アミン誘導体、その製造法および剤

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Publication number
JPH1180098A
JPH1180098A JP10044769A JP4476998A JPH1180098A JP H1180098 A JPH1180098 A JP H1180098A JP 10044769 A JP10044769 A JP 10044769A JP 4476998 A JP4476998 A JP 4476998A JP H1180098 A JPH1180098 A JP H1180098A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
alkyl
carbonyl
carbamoyl
aryl
alkoxy
Prior art date
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Granted
Application number
JP10044769A
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English (en)
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JP3868096B2 (ja
Inventor
Kaneyoshi Katou
金芳 加藤
Atsushi Terauchi
淳 寺内
Hiroaki Fukumoto
宏明 福元
Mitsuru Kakihana
満 垣花
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Takeda Pharmaceutical Co Ltd
Original Assignee
Takeda Chemical Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
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Publication date
Application filed by Takeda Chemical Industries Ltd filed Critical Takeda Chemical Industries Ltd
Priority to JP04476998A priority Critical patent/JP3868096B2/ja
Publication of JPH1180098A publication Critical patent/JPH1180098A/ja
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】アミロイドβ蛋白産生・分泌阻害作用を有し、
アルツハイマー病予防・治療剤として有用な化合物の提
供。 【解決手段】式 〔式中、Arは環集合芳香族基又は縮合芳香族基、Xは
(i)結合手、 (ii)−S−、−SO−又は−SO2−、
(iii)オキソ及びC1-6アルキルから選ばれる置換基1
〜3個をそれぞれ有していてもよいC1-6アルキレン、
2-6アルケニレン又はC2-6アルキニレン、(iv)−C
O−O−等で表される基を示し、Yは2価のC1-6脂肪
族炭化水素基、R1、R2は水素原子又は置換基を有して
いてもよい低級アルキル、又はR1とR2は含窒素複素環
を形成、A環は置換基を有していてもよいベンゼン環、
B環は置換基を有していてもよい4〜8員環を示す〕で
表される化合物またはその塩。具体的には例えば

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、優れたアミロイド
β蛋白産生・分泌阻害作用を有するアミン誘導体、その
製造法およびアミロイドβ蛋白に起因する疾患、例えば
神経変性疾患(例、アルツハイマー病、老年性痴呆症、
ダウン症、パーキンソン病など)、アミロイドアンジオ
パシー、脳血管障害時の神経細胞障害などの予防・治療
に有効な剤等に関する。
【0002】
【従来の技術】アルツハイマー病は、神経細胞変性・脱
落と共に、老人斑の形成および神経原線維変化を特徴と
する神経変性疾患である。アルツハイマー病に最も特徴
的な老人斑は、アミロイドβ蛋白(以下、Aβと略記す
ることもある)を主成分として(Biochem. Biophys. Re
s. Commun. 122巻, 1131頁(1984))、生体成分が脳内
に沈着したものである。アミノ酸40または42個から
なるAβ(以下、それぞれAβ1-40およびAβ1-42と略
記する。)は、神経細胞に対して毒性を示し、神経原線
維変化を惹起することが知られている。また、家族性ア
ルツハイマー病患者の中にはAPP(Amyloid Precurso
r Protein)遺伝子に変異が認められる場合もあり、こ
の変異遺伝子を導入した細胞では、Aβの産生・分泌量
の増加が指摘されている(例、Nature 360巻, 672頁(1
992)、Science 259巻, 514頁(1993)、Science 264
巻, 1336頁(1994)等)。 このため、Aβの産生・分泌を阻害する薬剤はAβに起
因する疾患(例、アルツハイマー病、ダウン症など)の
予防・治療に有効である。一方、分泌型APPは、神経
栄養因子様作用を有することが報告されている(ニュー
ロン(Neuron)、 10巻、243-254頁、1993年)。かかる
神経栄養因子様作用としては、(1)神経細胞の生存・
維持作用、(2)シナプスの形成促進作用、(3)神経
細胞死保護作用、(4)海馬での長期増強作用などが挙
げられる。このため、分泌型APPの分泌を促進する薬
剤には、上記作用を介して、(1)神経変性疾患(例、
アルツハイマー病、ダウン症、老年期痴呆、パーキンソ
ン病、クロイツフェルト・ヤコブ病、筋萎縮性脊髄側索
硬化症、糖尿病性ニューロパシー、ハンチントン舞踏
病、多発性硬化症など)、(2)脳血管障害(例、脳梗
塞、脳出血など)、による、頭部外傷による、または脊
髄損傷による神経障害の予防・治療に有用である。ま
た、EP−A−652009には、プロテアーゼ阻害作
用を有し、細胞レベルでAβ産生阻害作用を有するペプ
チド誘導体が開示されている。
【0003】一方、2環性アミン化合物としては、以下
の化合物が知られている。 1)特開平2−96552号公報(USP 5,137,901)に
は、下式
【化13】 〔式中、Yは6個までの炭素原子を有する直鎖状もしく
は分枝鎖状の、置換もしくは非置換のアルキレン鎖、Z
は式 −NR23、−OR4等の基、R2およびR3は同一
もしくは異なり水素、アルキル、アルケニルまたはシク
ロアルキル、あるいはハロゲン等で置換されていてもよ
いアリール等、R4は水素、アルキルまたはアルケニル
等、R1は水素、アルキル、アラルキル、ヘテロアリー
ルアルキルまたは基 −(Y1−Z1)(Y1およびZ
1は、同一もしくは異なって前記YおよびZと同意
義)、AおよびDは式 −CH2、O、S、NR13である
か、あるいはC=CまたはC=NH二重結合の−CHま
たはNの部分、ただしAのみまたはDのみは酸素、イオ
ウまたはN−R13、R13は水素、アルキル、アルコキ
シ、アシル、アルコキシカルボニルまたはアルキルスル
ホニル、Bは式 −CH2
【化14】 EおよびFは同一もしくは異なって、水素、アルキル、
アルコキシ、ハロゲン、ニトロ、シアノ、トリフルオロ
メチル、トリフルオロメトキシまたは式 −CONR2
3の基、R2およびR3は前述と同意義、EおよびFは一
緒になって6個の炭素原子を有する置換もしくは非置換
の炭素環を形成する〕で表される化合物が、セロトニン
受容体に対する作用薬、部分的作用薬および拮抗剤の作
用を有し、中枢神経の疾患等の処置に適すると記載され
ている。 2)特開昭63−77842号公報には、下式
【化15】 〔式中、nは1または2、Aはカルボニル、かつR7
水素原子、またはAは式:−CHR8−(R8は水素原
子、アルカノイルオキシまたはアルコキシカルボニルを
表す)、かつR7は水素原子またはR7とR8が一緒にも
う一つの結合を形成、Eはアルキルで置換されていても
よい炭素原子数3または4の直鎖状アルキレン、Gはア
ルキルで置換されていてもよい炭素原子数2〜5の直鎖
状アルキレン、R1は水素原子、トリフルオロメチル、
ニトロ、アミノ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、
アルキル基、ヒドロキシ、アルコキシまたはフェニルア
ルコキシ、R2は水素、ハロゲン原子、ヒドロキシ、ア
ルコキシ、フェニルアルコキシまたはアルキル、または
1とR2が一緒に炭素原子数1または2のアルキレンジ
オキシ、R3は水素原子、炭素原子数3〜5のアルケニ
ルまたはアルキル、R4は水素原子、ハロゲン原子、ア
ルキル等、R5は水素原子、ハロゲン原子、アルキル
等、R6は水素原子、ハロゲン原子、アルキル等を表
す〕で表される化合物が、心拍数低下作用および心臓の
2−要求量の減少作用を有し、洞性頻拍の治療および
虚血性心臓疾患の予防ならびに治療に適していると記載
されている。 3)WO 92/15558には、下式
【化16】 〔式中、nは1〜4の整数を示す〕で表される化合物
が、トロンボキサンA2拮抗作用を有する化合物の中間
体として記載されている。 4)WO 95/32967には、下式
【化17】 〔式中、AはCONR、Rは水素原子又はC1-6アルキ
ル、Qは置換基を有していてもよい、酸素原子、窒素原
子又は硫黄原子から選ばれるヘテロ原子1〜3個を含む
5〜7員環、R1は水素原子、ハロゲン等、R2およびR
3は各々水素原子、ハロゲン等、R4およびR5は各々水
素原子又はC1-6アルキル、R6はハロゲン等、R7およ
びR8は各々水素原子、C1-6アルキル、アラルキル又は
隣接する窒素原子と共に置換基を有していてもよい、酸
素原子、窒素原子又は硫黄原子から選ばれるヘテロ原子
を1〜2個含む5〜7員複素環、m は0〜4、および n
は0、1又は2を示す〕で表わされるアミド誘導体が
5HT1Dアンタゴニスト作用を有し、中枢神経系疾患の
治療に有用であると記載されている。 5)EP−A−754455には、下式
【化18】 〔式中、Xは水素原子、ハロゲン、アルコキシ、アルキ
ル、アルキルチオ、アリール、アリールオキシ、Rは水
素原子、CH3又はその他の脂肪族、非環式もしくはア
リールラジカル、R'は水素原子など、R''は水素原子
などを示す〕で表される化合物またはその塩がモノアミ
ンオキシダーゼ(MAO)阻害作用を有し、中枢神経変
性疾患(パーキンソン病、アルツハイマー病等)におけ
る神経保護剤として有用であると記載されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来のアルツハイマー
病治療のためのAβ産生阻害剤は、経口吸収性や安定性
等に問題があり、医薬として満足すべきものではない。
上記の公知化合物とは化学構造が異なり、優れたAβ産
生・分泌阻害作用を有し、かつ医薬品として十分満足で
きる化合物の開発が切望されている。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、Aβ産生
・分泌阻害作用を有する化合物につき、種々検討した結
果、式
【化19】 〔式中、各記号は下記と同意義を示す〕で表される骨格
のベンゼン環(A環)が、式 −X−Ar(式中、各記
号は下記と同意義を示す)で表される基で置換されてい
ることに化学構造上の特徴を有する、式
【化20】 〔式中、Ar は置換基を有していてもよい環集合芳香族
基または置換基を有していてもよい縮合芳香族基を示
し、Xは(i)結合手、 (ii)−S−、−SO−または−
SO2−、(iii)オキソおよびC1-6アルキルから選ばれ
る置換基1ないし3個をそれぞれ有していてもよいC
1-6アルキレン、C2-6アルケニレンまたはC2-6アルキ
ニレン、(iv)−CO−O−または (v) 式 −(CH2)p
−X1−、−(CH2)p−X1−(CH2)q−、−(CH2)r−
CO−X1−、−SO2−NR8−または−(CH2)r−S
2−NR8−(式中、X1は酸素原子またはNR8、 R8
は水素原子、 置換基を有していてもよい炭化水素基また
はアシル、 p は0ないし5の整数、 q は1ないし5の整
数、 p+q は1ないし5の整数、 および r は1ないし4
の整数を示す)で表される基を示し、Yは酸素原子また
は硫黄原子を介していてもよく、かつ置換基を有してい
てもよい2価のC1-6脂肪族炭化水素基を示し、R1およ
びR2はそれぞれ水素原子または置換基を有していても
よい低級アルキルを示し、あるいはR1とR2は隣接する
窒素原子と共に置換基を有していてもよい含窒素複素環
を形成し、A環は式 −X−Ar(式中、各記号は前記と
同意義を示す)で表される基の外に置換基をさらに有し
ていてもよいベンゼン環を示し、B環は式 −Y−NR1
2(式中、各記号は前記と同意義を示す)で表される
基の外に置換基をさらに有していてもよい4ないし8員
環を示す。ただし、A環とB環とで形成される縮合環が
インドール環のとき、式 −X−Ar(式中、各記号は前
記と同意義を示す)で表される基は該インドール環の4
−、6−または7−位に置換する。〕で表される化合物
またはその塩〔以下、化合物(I)と略記する〕の創製
に初めて成功し、化合物(I)がその特異な化学構造に
基づいて予想外にも優れたAβ産生・分泌阻害作用を有
すること、さらに化合物(I)を含む式
【化21】 〔式中、Ar’は置換基を有していてもよい芳香族基、
その他の各記号は前記と同意義を示す〕で表される化合
物またはその塩〔以下、化合物(I')と略記する〕が
予想外にも優れたAβ産生・分泌阻害作用を有し、ま
た、毒性も低い等、医薬として十分満足できるものであ
ることを初めて見出し、これらの知見に基づいて、本発
明を完成した。
【0006】すなわち、本発明は(1)式
【化22】 〔式中、Arは置換基を有していてもよい環集合芳香族
基または置換基を有していてもよい縮合芳香族基を示
し、Xは結合手または主鎖の原子数1ないし6のスペー
サーを示し、Yは酸素原子または硫黄原子を介していて
もよく、かつ置換基を有していてもよい2価のC1-6
肪族炭化水素基を示し、R1およびR2はそれぞれ水素原
子または置換基を有していてもよい低級アルキルを示
し、あるいはR1とR2は隣接する窒素原子と共に置換基
を有していてもよい含窒素複素環を形成し、A環は式
−X−Ar(式中、各記号は前記と同意義を示す)で表
される基の外に置換基をさらに有していてもよいベンゼ
ン環を示し、B環は式 −Y−NR12(式中、各記号
は前記と同意義を示す)で表される基の外に置換基をさ
らに有していてもよい4ないし8員環を示す〕で表され
る化合物またはその塩、
【0007】(2)Ar が(i)C6-14芳香族炭化水素、
6-14キノンおよび炭素原子以外に窒素原子、硫黄原
子および酸素原子から選ばれるヘテロ原子1ないし4個
を含む5ないし14員芳香族複素環から選ばれる2また
は3個の芳香環が単結合で直結してなり、置換基として
ハロゲン原子、C1-3アルキレンジオキシ、ニトロ、シ
アノ、ハロゲン化されていてもよいC1-6アルキル、ハ
ロゲン化されていてもよいC3-6シクロアルキル、ハロ
ゲン化されていてもよいC1-6アルコキシ、ハロゲン化
されていてもよいC1-6アルキルチオ、ヒドロキシ、ア
ミノ、モノ−C1-6アルキルアミノ、ジ−C1-6アルキル
アミノ、5ないし7員飽和環状アミノ、ホルミル、カル
ボキシ、カルバモイル、C1-6アルキル−カルボニル、
1-6アルコキシ−カルボニル、C6-10アリール−カル
ボニル、C6-10アリールオキシ−カルボニル、C7-16
ラルキルオキシ−カルボニル、5または6員複素環カル
ボニル、モノ−C1-6アルキル−カルバモイル、ジ−C
1-6アルキル−カルバモイル、C6-10アリール−カルバ
モイル、5または6員複素環カルバモイル、C1-6アル
キルスルホニル、C6-10アリールスルホニル、ホルミル
アミノ、C1-6アルキル−カルボキサミド、C6-10アリ
ール−カルボキサミド、C1-6アルコキシ−カルボキサ
ミド、C1-6アルキルスルホニルアミノ、C1-6アルキル
−カルボニルオキシ、C6-10アリール−カルボニルオキ
シ、C1-6アルコキシ−カルボニルオキシ、モノ−C1-6
アルキル−カルバモイルオキシ、ジ−C1-6アルキル−
カルバモイルオキシ、C6-10アリール−カルバモイルオ
キシ、ニコチノイルオキシおよびC6-10アリールオキシ
から選ばれる置換基1ないし5個を有していてもよい環
集合芳香族基、または(ii) ハロゲン原子、C1-3アルキ
レンジオキシ、ニトロ、シアノ、ハロゲン化されていて
もよいC1-6アルキル、ハロゲン化されていてもよいC
3-6シクロアルキル、ハロゲン化されていてもよいC1-6
アルコキシ、ハロゲン化されていてもよいC1-6アルキ
ルチオ、ヒドロキシ、アミノ、モノ−C1-6アルキルア
ミノ、ジ−C1-6アルキルアミノ、5ないし7員飽和環
状アミノ、ホルミル、カルボキシ、カルバモイル、C
1-6アルキル−カルボニル、C1-6アルコキシ−カルボニ
ル、C6-10アリール−カルボニル、C6-10アリールオキ
シ−カルボニル、C7-16アラルキルオキシ−カルボニ
ル、5または6員複素環カルボニル、モノ−C1-6アル
キル−カルバモイル、ジ−C1-6アルキル−カルバモイ
ル、C6-10アリール−カルバモイル、5または6員複素
環カルバモイル、C1-6アルキルスルホニル、C6-10
リールスルホニル、ホルミルアミノ、C1-6アルキル−
カルボキサミド、C6-10アリール−カルボキサミド、C
1-6アルコキシ−カルボキサミド、C1-6アルキルスルホ
ニルアミノ、C1-6アルキル−カルボニルオキシ、C
6-10アリール−カルボニルオキシ、C1-6アルコキシ−
カルボニルオキシ、モノ−C1-6アルキル−カルバモイ
ルオキシ、ジ−C1-6アルキル−カルバモイルオキシ、
6-10アリール−カルバモイルオキシ、ニコチノイルオ
キシおよびC6-10アリールオキシから選ばれる置換基1
ないし5個をそれぞれ有していてもよい縮合2または
3環式C10-14アリールまたは炭素原子以外に窒素原
子、硫黄原子および酸素原子から選ばれるヘテロ原子1
ないし4個を含む9ないし14員芳香族複素環基、
【0008】R8が(a)水素原子、(b) (1) ハロゲン原
子、 (2) C1-3アルキレンジオキシ、 (3) ニトロ、
(4) シアノ、 (5) ハロゲン化されていてもよいC1-6
ルキル、 (6) ハロゲン化されていてもよいC3-6シクロ
アルキル、 (7) ハロゲン化されていてもよいC1-6アル
コキシ、 (8) ハロゲン化されていてもよいC1-6アルキ
ルチオ、 (9) ヒドロキシ、 (10) アミノ、 (11) モノ
−C1-6アルキルアミノ、 (12) ジ−C1-6アルキルアミ
ノ、 (13) ホルミル、カルボキシ、カルバモイル、C
1-6アルキル−カルボニル、C1-6アルコキシ−カルボニ
ル、C6-10アリール−カルボニル、C6-10アリールオキ
シ−カルボニル、C7-16アラルキルオキシ−カルボニ
ル、5または6員複素環カルボニル、モノ−C1-6アル
キル−カルバモイル、ジ−C1-6アルキル−カルバモイ
ル、C6-10アリール−カルバモイル、5または6員複素
環カルバモイル、C1-6アルキルスルホニルまたはC
6-10アリールスルホニル、 (14) ホルミルアミノ、C1-6
アルキル−カルボキサミド、C6-10アリール−カルボキ
サミド、C1-6アルコキシ−カルボキサミドまたはC1-6
アルキルスルホニルアミノ、 (15) C1-6アルキル−カ
ルボニルオキシ、C6-10アリール−カルボニルオキシ、
1-6アルコキシ−カルボニルオキシ、モノ−C1-6アル
キル−カルバモイルオキシ、ジ−C1-6アルキル−カル
バモイルオキシ、C6-10アリール−カルバモイルオキシ
またはニコチノイルオキシ、 (16) 5ないし7員飽和環
状アミノ、 (17) スルホ、 (18) ハロゲン原子、C1-3
アルキレンジオキシ、ニトロ、シアノ、ハロゲン化され
ていてもよいC1-6アルキル、ハロゲン化されていても
よいC3-6シクロアルキル、ハロゲン化されていてもよ
いC1-6アルコキシ、ハロゲン化されていてもよいC1-6
アルキルチオ、ヒドロキシ、アミノ、モノ−C1-6アル
キルアミノ、ジ−C1-6アルキルアミノ、5ないし7員
飽和環状アミノ、ホルミル、カルボキシ、カルバモイ
ル、C1-6アルキル−カルボニル、C1-6アルコキシ−カ
ルボニル、C6-10アリール−カルボニル、C6-10アリー
ルオキシ−カルボニル、C7-16アラルキルオキシ−カル
ボニル、5または6員複素環カルボニル、モノ−C1-6
アルキル−カルバモイル、ジ−C1-6アルキル−カルバ
モイル、C6-10アリール−カルバモイル、5または6員
複素環カルバモイル、C1-6アルキルスルホニル、C
6-10アリールスルホニル、ホルミルアミノ、C1-6アル
キル−カルボキサミド、C6-10アリール−カルボキサミ
ド、C1-6アルコキシ−カルボキサミド、C1-6アルキル
スルホニルアミノ、C1-6アルキル−カルボニルオキ
シ、C6-10アリール−カルボニルオキシ、C1-6アルコ
キシ−カルボニルオキシ、モノ−C1-6アルキル−カル
バモイルオキシ、ジ−C1-6アルキル−カルバモイルオ
キシ、C6-10アリール−カルバモイルオキシ、ニコチノ
イルオキシおよびC6-10アリールオキシから選ばれる置
換基1ないし5個をそれぞれ有していてもよいフェニ
ルまたは炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸
素原子から選ばれるヘテロ原子1ないし4個を含む5ま
たは6員芳香族複素環基、(19) C6-14芳香族炭化水
素、C6-14キノンおよび炭素原子以外に窒素原子、硫黄
原子および酸素原子から選ばれるヘテロ原子1ないし4
個を含む5ないし14員芳香族複素環から選ばれる2ま
たは3個の芳香環が単結合で直結してなり、置換基とし
てハロゲン原子、C1-3アルキレンジオキシ、ニトロ、
シアノ、ハロゲン化されていてもよいC1-6アルキル、
ハロゲン化されていてもよいC3-6シクロアルキル、ハ
ロゲン化されていてもよいC1-6アルコキシ、ハロゲン
化されていてもよいC1-6アルキルチオ、ヒドロキシ、
アミノ、モノ−C1-6アルキルアミノ、ジ−C1-6アルキ
ルアミノ、5ないし7員飽和環状アミノ、ホルミル、カ
ルボキシ、カルバモイル、C1-6アルキル−カルボニ
ル、C1-6アルコキシ−カルボニル、C6-10アリール−
カルボニル、C6-10アリールオキシ−カルボニル、C
7-16アラルキルオキシ−カルボニル、5または6員複素
環カルボニル、モノ−C1-6アルキル−カルバモイル、
ジ−C1-6アルキル−カルバモイル、C6-10アリール−
カルバモイル、5または6員複素環カルバモイル、C
1-6アルキルスルホニル、C6-10アリールスルホニル、
ホルミルアミノ、C1-6アルキル−カルボキサミド、C
6-10アリール−カルボキサミド、C1-6アルコキシ−カ
ルボキサミド、C1-6アルキルスルホニルアミノ、C1-6
アルキル−カルボニルオキシ、C6-10アリール−カルボ
ニルオキシ、C1-6アルコキシ−カルボニルオキシ、モ
ノ−C1-6アルキル−カルバモイルオキシ、ジ−C1-6
ルキル−カルバモイルオキシ、C6-10アリール−カルバ
モイルオキシ、ニコチノイルオキシおよびC6-10アリー
ルオキシから選ばれる置換基1ないし5個を有していて
もよい環集合芳香族基、および (20)ハロゲン原子、C
1-3アルキレンジオキシ、ニトロ、シアノ、ハロゲン化
されていてもよいC1-6アルキル、ハロゲン化されてい
てもよいC3-6シクロアルキル、ハロゲン化されていて
もよいC1-6アルコキシ、ハロゲン化されていてもよい
1-6アルキルチオ、ヒドロキシ、アミノ、モノ−C1-6
アルキルアミノ、ジ−C1-6アルキルアミノ、5ないし
7員飽和環状アミノ、ホルミル、カルボキシ、カルバモ
イル、C1-6アルキル−カルボニル、C1-6アルコキシ−
カルボニル、C6-10アリール−カルボニル、C6-10アリ
ールオキシ−カルボニル、C7-16アラルキルオキシ−カ
ルボニル、5または6員複素環カルボニル、モノ−C
1-6アルキル−カルバモイル、ジ−C1 -6アルキル−カル
バモイル、C6-10アリール−カルバモイル、5または6
員複素環カルバモイル、C1-6アルキルスルホニル、C
6-10アリールスルホニル、ホルミルアミノ、C1-6アル
キル−カルボキサミド、C6-10アリール−カルボキサミ
ド、C1-6アルコキシ−カルボキサミド、C1-6アルキル
スルホニルアミノ、C1-6アルキル−カルボニルオキ
シ、C6-10アリール−カルボニルオキシ、C1-6アルコ
キシ−カルボニルオキシ、モノ−C1-6アルキル−カル
バモイルオキシ、ジ−C1-6アルキル−カルバモイルオ
キシ、C6-10アリール−カルバモイルオキシ、ニコチノ
イルオキシおよびC6-10アリールオキシから選ばれる置
換基1ないし5個をそれぞれ有していてもよい縮合2
または3環式C10-14アリールまたは炭素原子以外に
窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれるヘテロ
原子1ないし4個を含む9ないし14員芳香族複素環基
から選ばれる置換基1ないし5個をそれぞれ有していて
もよいC1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキ
ニル、ベンゼン環と縮合していてもよいC3-6シクロア
ルキル、C6-14アリールまたはC7-19アラルキル、また
【0009】(c) ホルミル、カルボキシ、カルバモイ
ル、C1-6アルキル−カルボニル、C1-6アルコキシ−カ
ルボニル、C6-10アリール−カルボニル、C6-10アリー
ルオキシ−カルボニル、C716アラルキルオキシ−カ
ルボニル、5または6員複素環カルボニル、モノ−C
1-6アルキル−カルバモイル、ジ−C1-6アルキル−カル
バモイル、C6-10アリール−カルバモイル、5または6
員複素環カルバモイル、C1-6アルキルスルホニルまた
はC6-10アリールスルホニル;YがC1-6アルキレン、
2-6アルケニレン、C2-6アルキニレンまたは式 −(C
2)m−Y1−(CH2)n− (式中、−Y1−は−O−、−
S−、−SO−または−SO2−、m は0ないし4の整
数、n は1ないし5の整数、および m+n は1ないし5
の整数を示す)で表される基;R1およびR2がそれぞれ
(i)水素原子または(ii)ハロゲン原子、C1-3アルキ
レンジオキシ、ニトロ、シアノ、ハロゲン化されていて
もよいC1-6アルキル、ハロゲン化されていてもよいC
3-6シクロアルキル、ハロゲン化されていてもよいC1-6
アルコキシ、ハロゲン化されていてもよいC1-6アルキ
ルチオ、ヒドロキシ、アミノ、モノ−C1-6アルキルア
ミノ、ジ−C1-6アルキルアミノ、5ないし7員飽和環
状アミノ、ホルミル、カルボキシ、カルバモイル、C
1-6アルキル−カルボニル、C1-6アルコキシ−カルボニ
ル、C6-10アリール−カルボニル、C6-10アリールオキ
シ−カルボニル、C7-16アラルキルオキシ−カルボニ
ル、5または6員複素環カルボニル、モノ−C1-6アル
キル−カルバモイル、ジ−C1-6アルキル−カルバモイ
ル、C6-10アリール−カルバモイル、5または6員複素
環カルバモイル、C1-6アルキルスルホニル、C6-10
リールスルホニル、ホルミルアミノ、C1-6アルキル−
カルボキサミド、C6-10アリール−カルボキサミド、C
1-6アルコキシ−カルボキサミド、C1-6アルキルスルホ
ニルアミノ、C1-6アルキル−カルボニルオキシ、C
6-10アリール−カルボニルオキシ、C1-6アルコキシ−
カルボニルオキシ、モノ−C1-6アルキル−カルバモイ
ルオキシ、ジ−C1-6アルキル−カルバモイルオキシ、
6-10アリール−カルバモイルオキシ、ニコチノイルオ
キシ、C6-10アリールオキシおよびC6-10アリールから
選ばれる置換基1ないし5個を有していてもよいC1-6
アルキル、またはR1およびR2が隣接する窒素原子と共
に、置換基として(1) ハロゲン原子、 (2) C1-3アル
キレンジオキシ、 (3) ニトロ、 (4) シアノ、 (5) ハ
ロゲン化されていてもよいC1-6アルキル、 (6) ハロゲ
ン化されていてもよいC3-6シクロアルキル、 (7) ハロ
ゲン化されていてもよいC1-6アルコキシ、 (8) ハロゲ
ン化されていてもよいC1-6アルキルチオ、 (9) ヒドロ
キシ、 (10) アミノ、 (11)モノ−C1-6アルキルアミ
ノ、 (12) ジ−C1-6アルキルアミノ、 (13) ホルミ
ル、カルボキシ、カルバモイル、C1-6アルキル−カル
ボニル、C1-6アルコキシ−カルボニル、C6-10アリー
ル−カルボニル、C6-10アリールオキシ−カルボニル、
7-16アラルキルオキシ−カルボニル、5または6員複
素環カルボニル、モノ−C1-6アルキル−カルバモイ
ル、ジ−C1-6アルキル−カルバモイル、C6-10アリー
ル−カルバモイル、5または6員複素環カルバモイル、
1-6アルキルスルホニルまたはC6-10アリールスルホ
ニル、 (14) ホルミルアミノ、C1-6アルキル−カルボキ
サミド、C6-10アリール−カルボキサミド、C1-6アル
コキシ−カルボキサミドまたはC1-6アルキルスルホニ
ルアミノ、 (15) C1-6アルキル−カルボニルオキシ、
6-10アリール−カルボニルオキシ、C1-6アルコキシ
−カルボニルオキシ、モノ−C1-6アルキル−カルバモ
イルオキシ、ジ−C1-6アルキル−カルバモイルオキ
シ、C6-10アリール−カルバモイルオキシまたはニコチ
ノイルオキシ、 (16) 5ないし7員飽和環状アミノ、
(17) スルホ、 (18) ハロゲン原子、C1-3アルキレンジ
オキシ、ニトロ、シアノ、ハロゲン化されていてもよい
1-6アルキル、ハロゲン化されていてもよいC3-6シク
ロアルキル、ハロゲン化されていてもよいC1-6アルコ
キシ、ハロゲン化されていてもよいC1-6アルキルチ
オ、ヒドロキシ、アミノ、モノ−C1-6アルキルアミ
ノ、ジ−C1-6アルキルアミノ、5ないし7員飽和環状
アミノ、ホルミル、カルボキシ、カルバモイル、C1-6
アルキル−カルボニル、C1-6アルコキシ−カルボニ
ル、C6-10アリール−カルボニル、C6-10アリールオキ
シ−カルボニル、C7-16アラルキルオキシ−カルボニ
ル、5または6員複素環カルボニル、モノ−C1-6アル
キル−カルバモイル、ジ−C1-6アルキル−カルバモイ
ル、C6-10アリール−カルバモイル、5または6員複素
環カルバモイル、C1-6アルキルスルホニル、C6-10
リールスルホニル、ホルミルアミノ、C1-6アルキル−
カルボキサミド、C6-10アリール−カルボキサミド、C
1-6アルコキシ−カルボキサミド、C1-6アルキルスルホ
ニルアミノ、C1-6アルキル−カルボニルオキシ、C
6-10アリール−カルボニルオキシ、C1-6アルコキシ−
カルボニルオキシ、モノ−C1-6アルキル−カルバモイ
ルオキシ、ジ−C1-6アルキル−カルバモイルオキシ、
6-10アリール−カルバモイルオキシ、ニコチノイルオ
キシおよびC6-10アリールオキシから選ばれる置換基1
ないし5個をそれぞれ有していてもよい(a)フェニル
または(b)炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および
酸素原子から選ばれるヘテロ原子1ないし4個を含む5
または6員芳香族複素環基、(19) C6-14芳香族炭化水
素、C6-14キノンおよび炭素原子以外に窒素原子、硫黄
原子および酸素原子から選ばれるヘテロ原子1ないし4
個を含む5ないし14員芳香族複素環から選ばれる2ま
たは3個の芳香環が単結合で直結してなり、置換基とし
てハロゲン原子、C1-3アルキレンジオキシ、ニトロ、
シアノ、ハロゲン化されていてもよいC1-6アルキル、
ハロゲン化されていてもよいC3-6シクロアルキル、ハ
ロゲン化されていてもよいC1-6アルコキシ、ハロゲン
化されていてもよいC1-6アルキルチオ、ヒドロキシ、
アミノ、モノ−C1-6アルキルアミノ、ジ−C1-6アルキ
ルアミノ、5ないし7員飽和環状アミノ、ホルミル、カ
ルボキシ、カルバモイル、C1-6アルキル−カルボニ
ル、C1-6アルコキシ−カルボニル、C6-10アリール−
カルボニル、C6-10アリールオキシ−カルボニル、C
7-16アラルキルオキシ−カルボニル、5または6員複素
環カルボニル、モノ−C1-6アルキル−カルバモイル、
ジ−C1-6アルキル−カルバモイル、C6-10アリール−
カルバモイル、5または6員複素環カルバモイル、C
1-6アルキルスルホニル、C6-10アリールスルホニル、
ホルミルアミノ、C1-6アルキル−カルボキサミド、C
6-10アリール−カルボキサミド、C1-6アルコキシ−カ
ルボキサミド、C1-6アルキルスルホニルアミノ、C1-6
アルキル−カルボニルオキシ、C6-10アリール−カルボ
ニルオキシ、C1-6アルコキシ−カルボニルオキシ、モ
ノ−C1-6アルキル−カルバモイルオキシ、ジ−C1-6
ルキル−カルバモイルオキシ、C6-10アリール−カルバ
モイルオキシ、ニコチノイルオキシおよびC6-10アリー
ルオキシから選ばれる置換基1ないし5個を有していて
もよい環集合芳香族基、および (20)ハロゲン原子、C
1-3アルキレンジオキシ、ニトロ、シアノ、ハロゲン化
されていてもよいC1-6アルキル、ハロゲン化されてい
てもよいC3-6シクロアルキル、ハロゲン化されていて
もよいC1-6アルコキシ、ハロゲン化されていてもよい
1-6アルキルチオ、ヒドロキシ、アミノ、モノ−C1-6
アルキルアミノ、ジ−C1-6アルキルアミノ、5ないし
7員飽和環状アミノ、ホルミル、カルボキシ、カルバモ
イル、C1-6アルキル−カルボニル、C1-6アルコキシ−
カルボニル、C6-10アリール−カルボニル、C6-10アリ
ールオキシ−カルボニル、C7-16アラルキルオキシ−カ
ルボニル、5または6員複素環カルボニル、モノ−C
1-6アルキル−カルバモイル、ジ−C1-6アルキル−カル
バモイル、C6-10アリール−カルバモイル、5または6
員複素環カルバモイル、C1-6アルキルスルホニル、C
6-10アリールスルホニル、ホルミルアミノ、C1-6アル
キル−カルボキサミド、C6-10アリール−カルボキサミ
ド、C1-6アルコキシ−カルボキサミド、C1-6アルキル
スルホニルアミノ、C1-6アルキル−カルボニルオキ
シ、C6-10アリール−カルボニルオキシ、C1-6アルコ
キシ−カルボニルオキシ、モノ−C1-6アルキル−カル
バモイルオキシ、ジ−C1-6アルキル−カルバモイルオ
キシ、C6-10アリール−カルバモイルオキシ、ニコチノ
イルオキシおよびC6-10アリールオキシから選ばれる置
換基1ないし5個をそれぞれ有していてもよい縮合2
または3環式C10-14アリールまたは炭素原子以外に
窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれるヘテロ
原子1ないし4個を含む9ないし14員芳香族複素環
基、(21)オキソおよび(22) C7-19アラルキルから選
ばれる置換基1ないし5個を有していてもよく、炭素原
子以外に少なくとも1個の窒素原子を含み窒素原子、酸
素原子および硫黄原子から選ばれる1ないし3個のヘテ
ロ原子を含んでいてもよい3ないし8員含窒素複素環;
A環が式 −X−Ar(式中、各記号は前記と同意義を示
す)で表される基以外に、ハロゲン原子、ハロゲン化さ
れていてもよいC1-6アルキル、ハロゲン化されていて
もよいC1-6アルコキシ、ヒドロキシおよびアミノから
選ばれる置換基1ないし3個を有していてもよいベンゼ
ン環;およびB環が式 −Y−NR12(式中、各記号
は前記と同意義を示す)で表される基以外に、オキソ、
1-6アルキルおよびヒドロキシから選ばれる置換基1
ないし3個をさらに有していてもよい式
【化23】
【0010】Zは(i) 結合手、(ii)C1-4アルキレ
ン、 (iii) C2-4アルケニレン、(iv) −O−CH2−、
(v) −O−CH2−CH2− または (vi) 式 −NR8a
−CH2−または−NR8a−CH2−CH2−(式中、R
8aは(a) 水素原子、(b) (1) ハロゲン原子、 (2) C
1-3アルキレンジオキシ、 (3) ニトロ、 (4) シアノ、
(5) ハロゲン化されていてもよいC1-6アルキル、 (6)
ハロゲン化されていてもよいC3-6シクロアルキル、
(7) ハロゲン化されていてもよいC1-6アルコキシ、
(8) ハロゲン化されていてもよいC1-6アルキルチオ、
(9) ヒドロキシ、 (10) アミノ、 (11) モノ−C1-6
ルキルアミノ、 (12) ジ−C1-6アルキルアミノ、 (13)
ホルミル、カルボキシ、カルバモイル、C1-6アルキル
−カルボニル、C1-6アルコキシ−カルボニル、C6-10
アリール−カルボニル、C6-10アリールオキシ−カルボ
ニル、C7-16アラルキルオキシ−カルボニル、5または
6員複素環カルボニル、モノ−C1-6アルキル−カルバ
モイル、ジ−C1-6アルキル−カルバモイル、C6-10
リール−カルバモイル、5または6員複素環カルバモイ
ル、C1-6アルキルスルホニルまたはC6-10アリールス
ルホニル、 (14) ホルミルアミノ、C1-6アルキル−カル
ボキサミド、C6-10アリール−カルボキサミド、C1-6
アルコキシ−カルボキサミドまたはC1-6アルキルスル
ホニルアミノ、 (15) C1-6アルキル−カルボニルオキ
シ、C6-10アリール−カルボニルオキシ、C1-6アルコ
キシ−カルボニルオキシ、モノ−C1-6アルキル−カル
バモイルオキシ、ジ−C1-6アルキル−カルバモイルオ
キシ、C6-10アリール−カルバモイルオキシまたはニコ
チノイルオキシ、 (16) 5ないし7員飽和環状アミノ、
(17) スルホ、 (18) ハロゲン原子、C1-3アルキレン
ジオキシ、ニトロ、シアノ、ハロゲン化されていてもよ
いC1-6アルキル、ハロゲン化されていてもよいC3-6
クロアルキル、ハロゲン化されていてもよいC1-6アル
コキシ、ハロゲン化されていてもよいC1-6アルキルチ
オ、ヒドロキシ、アミノ、モノ−C1-6アルキルアミ
ノ、ジ−C1-6アルキルアミノ、5ないし7員飽和環状
アミノ、ホルミル、カルボキシ、カルバモイル、C1-6
アルキル−カルボニル、C1-6アルコキシ−カルボニ
ル、C6-10アリール−カルボニル、C6-10アリールオキ
シ−カルボニル、C7-16アラルキルオキシ−カルボニ
ル、5または6員複素環カルボニル、モノ−C1-6アル
キル−カルバモイル、ジ−C1-6アルキル−カルバモイ
ル、C6-10アリール−カルバモイル、5または6員複素
環カルバモイル、C1-6アルキルスルホニル、C6-10
リールスルホニル、ホルミルアミノ、C1-6アルキル−
カルボキサミド、C6-10アリール−カルボキサミド、C
1-6アルコキシ−カルボキサミド、C1-6アルキルスルホ
ニルアミノ、C1-6アルキル−カルボニルオキシ、C
6-10アリール−カルボニルオキシ、C1-6アルコキシ−
カルボニルオキシ、モノ−C1-6アルキル−カルバモイ
ルオキシ、ジ−C1-6アルキル−カルバモイルオキシ、
6-10アリール−カルバモイルオキシ、ニコチノイルオ
キシおよびC6-10アリールオキシから選ばれる置換基1
ないし5個をそれぞれ有していてもよいフェニルまた
は炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子
から選ばれるヘテロ原子1ないし4個を含む5または6
員芳香族複素環基、(19) C6-14芳香族炭化水素、C
6-14キノンおよび炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子お
よび酸素原子から選ばれるヘテロ原子1ないし4個を含
む5ないし14員芳香族複素環から選ばれる2または3
個の芳香環が単結合で直結してなり、置換基としてハロ
ゲン原子、C1-3アルキレンジオキシ、ニトロ、シア
ノ、ハロゲン化されていてもよいC1-6アルキル、ハロ
ゲン化されていてもよいC3-6シクロアルキル、ハロゲ
ン化されていてもよいC1-6アルコキシ、ハロゲン化さ
れていてもよいC1-6アルキルチオ、ヒドロキシ、アミ
ノ、モノ−C1-6アルキルアミノ、ジ−C1-6アルキルア
ミノ、5ないし7員飽和環状アミノ、ホルミル、カルボ
キシ、カルバモイル、C1-6アルキル−カルボニル、C
1-6アルコキシ−カルボニル、C6-10アリール−カルボ
ニル、C6-10アリールオキシ−カルボニル、C7-16アラ
ルキルオキシ−カルボニル、5または6員複素環カルボ
ニル、モノ−C1-6アルキル−カルバモイル、ジ−C1-6
アルキル−カルバモイル、C6-10アリール−カルバモイ
ル、5または6員複素環カルバモイル、C1-6アルキル
スルホニル、C6-10アリールスルホニル、ホルミルアミ
ノ、C1-6アルキル−カルボキサミド、C6-10アリール
−カルボキサミド、C1-6アルコキシ−カルボキサミ
ド、C1-6アルキルスルホニルアミノ、C1-6アルキル−
カルボニルオキシ、C6-10アリール−カルボニルオキ
シ、C1-6アルコキシ−カルボニルオキシ、モノ−C1-6
アルキル−カルバモイルオキシ、ジ−C1-6アルキル−
カルバモイルオキシ、C6-10アリール−カルバモイルオ
キシ、ニコチノイルオキシおよびC6-10アリールオキシ
から選ばれる置換基1ないし5個を有していてもよい環
集合芳香族基、および (20)ハロゲン原子、C1-3アル
キレンジオキシ、ニトロ、シアノ、ハロゲン化されてい
てもよいC1-6アルキル、ハロゲン化されていてもよい
3-6シクロアルキル、ハロゲン化されていてもよいC
1-6アルコキシ、ハロゲン化されていてもよいC1-6アル
キルチオ、ヒドロキシ、アミノ、モノ−C1-6アルキル
アミノ、ジ−C1-6アルキルアミノ、5ないし7員飽和
環状アミノ、ホルミル、カルボキシ、カルバモイル、C
1-6アルキル−カルボニル、C1-6アルコキシ−カルボニ
ル、C6-10アリール−カルボニル、C6-10アリールオキ
シ−カルボニル、C7-16アラルキルオキシ−カルボニ
ル、5または6員複素環カルボニル、モノ−C1-6アル
キル−カルバモイル、ジ−C1-6アルキル−カルバモイ
ル、C6-10アリール−カルバモイル、5または6員複素
環カルバモイル、C1-6アルキルスルホニル、C6-10
リールスルホニル、ホルミルアミノ、C1-6アルキル−
カルボキサミド、C6-10アリール−カルボキサミド、C
1-6アルコキシ−カルボキサミド、C1-6アルキルスルホ
ニルアミノ、C1-6アルキル−カルボニルオキシ、C
6-10アリール−カルボニルオキシ、C1-6アルコキシ−
カルボニルオキシ、モノ−C1-6アルキル−カルバモイ
ルオキシ、ジ−C1-6アルキル−カルバモイルオキシ、
6-10アリール−カルバモイルオキシ、ニコチノイルオ
キシおよびC6-10アリールオキシから選ばれる置換基1
ないし5個をそれぞれ有していてもよい縮合2または
3環式C10-14アリールまたは炭素原子以外に窒素原
子、硫黄原子および酸素原子から選ばれるヘテロ原子1
ないし4個を含む9ないし14員芳香族複素環基から選
ばれる置換基1ないし5個をそれぞれ有していてもよい
1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、
ベンゼン環と縮合していてもよいC3-6シクロアルキ
ル、C6-14アリールまたはC7-19アラルキル、または
(c) ホルミル、カルボキシ、カルバモイル、C1-6アル
キル−カルボニル、C1-6アルコキシ−カルボニル、C
6-10アリール−カルボニル、C6-10アリールオキシ−カ
ルボニル、C7-16アラルキルオキシ−カルボニル、5ま
たは6員複素環カルボニル、モノ−C1-6アルキル−カ
ルバモイル、ジ−C1-6アルキル−カルバモイル、C
6-10アリール−カルバモイル、5または6員複素環カル
バモイル、C1-6アルキルスルホニルまたはC6-10アリ
ールスルホニルを示す)で表される基を示す〕で表され
る4ないし8員環である化合物(I)、
【0011】(3)Ar が置換基を有していてもよい環
集合芳香族基である化合物(I)、(4)環集合芳香族
基の芳香環がベンゼン、チオフェン、ピリジン、ピリミ
ジン、1,2,4−オキサジアゾール、1,3,4−オキサ
ジアゾール、ナフタレンおよびベンゾフランから選ばれ
る2または3個の芳香環である前記(3)記載の化合
物、(5)環集合芳香族基が2−、3−または4−ビフ
ェニリルである前記(3)記載の化合物、(6)Ar
が、ハロゲン原子、C1-3アルキレンジオキシ、ニト
ロ、シアノ、ハロゲン化されていてもよいC1-6アルキ
ル、ハロゲン化されていてもよいC3-6シクロアルキ
ル、ハロゲン化されていてもよいC1-6アルコキシ、ハ
ロゲン化されていてもよいC1-6アルキルチオ、ヒドロ
キシ、アミノ、モノ−C1-6アルキルアミノ、ジ−C1-6
アルキルアミノ、5ないし7員飽和環状アミノ、ホルミ
ル、カルボキシ、カルバモイル、C1-6アルキル−カル
ボニル、C1-6アルコキシ−カルボニル、C6-10アリー
ル−カルボニル、C6-10アリールオキシ−カルボニル、
7-16アラルキルオキシ−カルボニル、5または6員複
素環カルボニル、モノ−C1-6アルキル−カルバモイ
ル、ジ−C1-6アルキル−カルバモイル、C6-10アリー
ル−カルバモイル、5または6員複素環カルバモイル、
1-6アルキルスルホニル、C6-10アリールスルホニ
ル、ホルミルアミノ、C1-6アルキル−カルボキサミ
ド、C6-10アリール−カルボキサミド、C1-6アルコキ
シ−カルボキサミド、C1-6アルキルスルホニルアミ
ノ、C1-6アルキル−カルボニルオキシ、C6-10アリー
ル−カルボニルオキシ、C1-6アルコキシ−カルボニル
オキシ、モノ−C1-6アルキル−カルバモイルオキシ、
ジ−C1-6アルキル−カルバモイルオキシ、C6 -10アリ
ール−カルバモイルオキシ、ニコチノイルオキシおよび
6-10アリールオキシから選ばれる1ないし3個の置換
基を有していてもよい4−ビフェニリルである化合物
(I)、
【0012】(7)Xが酸素原子を介していてもよい2
価のC1-6脂肪族炭化水素基である化合物(I)、
(8)XがC1-6アルキレンである化合物(I)、
(9)Xが式 −(CH2)p−X1− (式中、各記号は前
記と同意義を示す)で表される基である化合物(I)、
(10)p が1である前記(9)記載の化合物、(1
1)X1がOである前記(10)記載の化合物、(1
2)X1がNR8b(R8bは水素原子またはC1-6アルキル
−カルボニルを示す)である前記(10)記載の化合
物、(13)X1が式 −SO2−NR8− (式中、各記
号は前記と同意義を示す)で表される基である化合物
(I)、(14)R8が水素原子である前記(13)記
載の化合物、(15)Yが2価のC1-6脂肪族炭化水素
基である化合物(I)、(16)YがC1-6アルキレン
である化合物(I)、(17)R1およびR2がそれぞれ
1-6アルキルである化合物(I)、(18)A環が式
−X−Ar (式中、各記号は前記と同意義を示す)で表
される基のみで置換されたベンゼン環である化合物
(I)、
【0013】(19)B環が式 −Y−NR12 (式
中、各記号は前記と同意義を示す)で表される基以外
に、オキソ、C1-6アルキルおよびヒドロキシから選ば
れる1ないし3個の置換基をさらに有していてもよい式
【化24】 〔式中、Zは (i) 結合手、 (ii) C1-4アルキレン、
(iii) C2-4アルケニレン、 (iv) −O−CH2−、(v)
−O−CH2−CH2−または (vi) 式 −NR8a−CH2
−または−NR8a−CH2−CH2−(式中、R8aは(a)
水素原子、(b) (1) ハロゲン原子、 (2) C1-3アルキ
レンジオキシ、 (3) ニトロ、 (4) シアノ、 (5) ハロ
ゲン化されていてもよいC1-6アルキル、 (6) ハロゲン
化されていてもよいC3-6シクロアルキル、 (7) ハロゲ
ン化されていてもよいC1-6アルコキシ、 (8) ハロゲン
化されていてもよいC1-6アルキルチオ、 (9) ヒドロキ
シ、 (10) アミノ、 (11) モノ−C1-6アルキルアミ
ノ、 (12) ジ−C1-6アルキルアミノ、 (13) ホルミ
ル、カルボキシ、カルバモイル、C1-6アルキル−カル
ボニル、C1-6アルコキシ−カルボニル、C6-10アリー
ル−カルボニル、C6-10アリールオキシ−カルボニル、
7-16アラルキルオキシ−カルボニル、5または6員複
素環カルボニル、モノ−C1-6アルキル−カルバモイ
ル、ジ−C1-6アルキル−カルバモイル、C6-10アリー
ル−カルバモイル、5または6員複素環カルバモイル、
1-6アルキルスルホニルまたはC6-10アリールスルホ
ニル、 (14)ホルミルアミノ、C1-6アルキル−カルボキ
サミド、C6-10アリール−カルボキサミド、C1-6アル
コキシ−カルボキサミドまたはC1-6アルキルスルホニ
ルアミノ、 (15) C1-6アルキル−カルボニルオキシ、
6-10アリール−カルボニルオキシ、C1-6アルコキシ
−カルボニルオキシ、モノ−C1-6アルキル−カルバモ
イルオキシ、ジ−C1-6アルキル−カルバモイルオキ
シ、C6-10アリール−カルバモイルオキシまたはニコチ
ノイルオキシ、 (16) 5ないし7員飽和環状アミノ、(1
7) スルホ、 (18) ハロゲン原子、C1-3アルキレンジオ
キシ、ニトロ、シアノ、ハロゲン化されていてもよいC
1-6アルキル、ハロゲン化されていてもよいC3-6シクロ
アルキル、ハロゲン化されていてもよいC1-6アルコキ
シ、ハロゲン化されていてもよいC1-6アルキルチオ、
ヒドロキシ、アミノ、モノ−C1-6アルキルアミノ、ジ
−C1-6アルキルアミノ、5ないし7員飽和環状アミ
ノ、ホルミル、カルボキシ、カルバモイル、C1-6アル
キル−カルボニル、C1-6アルコキシ−カルボニル、C
6-10アリール−カルボニル、C6-10アリールオキシ−カ
ルボニル、C7-16アラルキルオキシ−カルボニル、5ま
たは6員複素環カルボニル、モノ−C1-6アルキル−カ
ルバモイル、ジ−C1-6アルキル−カルバモイル、C
6-10アリール−カルバモイル、5または6員複素環カル
バモイル、C1-6アルキルスルホニル、C6-10アリール
スルホニル、ホルミルアミノ、C1-6アルキル−カルボ
キサミド、C6-10アリール−カルボキサミド、C1-6
ルコキシ−カルボキサミド、C1-6アルキルスルホニル
アミノ、C1-6アルキル−カルボニルオキシ、C6-10
リール−カルボニルオキシ、C1-6アルコキシ−カルボ
ニルオキシ、モノ−C1-6アルキル−カルバモイルオキ
シ、ジ−C1-6アルキル−カルバモイルオキシ、C6-10
アリール−カルバモイルオキシ、ニコチノイルオキシお
よびC6-10アリールオキシから選ばれる置換基1ないし
5個をそれぞれ有していてもよいフェニルまたは炭
素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選
ばれるヘテロ原子1ないし4個を含む5または6員芳香
族複素環基、(19) C6-14芳香族炭化水素、C6-14キノ
ンおよび炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素
原子から選ばれるヘテロ原子1ないし4個を含む5ない
し14員芳香族複素環から選ばれる2または3個の芳香
環が単結合で直結してなり、置換基としてハロゲン原
子、C1-3アルキレンジオキシ、ニトロ、シアノ、ハロ
ゲン化されていてもよいC1-6アルキル、ハロゲン化さ
れていてもよいC3-6シクロアルキル、ハロゲン化され
ていてもよいC1-6アルコキシ、ハロゲン化されていて
もよいC1-6アルキルチオ、ヒドロキシ、アミノ、モノ
−C1-6アルキルアミノ、ジ−C1-6アルキルアミノ、5
ないし7員飽和環状アミノ、ホルミル、カルボキシ、カ
ルバモイル、C1-6アルキル−カルボニル、C1-6アルコ
キシ−カルボニル、C6-10アリール−カルボニル、C
6-10アリールオキシ−カルボニル、C7-16アラルキルオ
キシ−カルボニル、5または6員複素環カルボニル、モ
ノ−C1-6アルキル−カルバモイル、ジ−C1-6アルキル
−カルバモイル、C6-10アリール−カルバモイル、5ま
たは6員複素環カルバモイル、C1-6アルキルスルホニ
ル、C6-10アリールスルホニル、ホルミルアミノ、C
1-6アルキル−カルボキサミド、C6-10アリール−カル
ボキサミド、C1-6アルコキシ−カルボキサミド、C1-6
アルキルスルホニルアミノ、C1-6アルキル−カルボニ
ルオキシ、C6-10アリール−カルボニルオキシ、C1-6
アルコキシ−カルボニルオキシ、モノ−C1-6アルキル
−カルバモイルオキシ、ジ−C1-6アルキル−カルバモ
イルオキシ、C6-10アリール−カルバモイルオキシ、ニ
コチノイルオキシおよびC6-10アリールオキシから選ば
れる置換基1ないし5個を有していてもよい環集合芳香
族基、および (20)ハロゲン原子、C1-3アルキレンジ
オキシ、ニトロ、シアノ、ハロゲン化されていてもよい
1-6アルキル、ハロゲン化されていてもよいC3-6クロ
アルキル、ハロゲン化されていてもよいC1-6アルコキ
シ、ハロゲン化されていてもよいC1-6アルキルチオ、
ヒドロキシ、アミノ、モノ−C1-6アルキルアミノ、ジ
−C1-6アルキルアミノ、5ないし7員飽和環状アミ
ノ、ホルミル、カルボキシ、カルバモイル、C1-6アル
キル−カルボニル、C1-6アルコキシ−カルボニル、C
6-10アリール−カルボニル、C6-10アリールオキシ−カ
ルボニル、C7-16アラルキルオキシ−カルボニル、5ま
たは6員複素環カルボニル、モノ−C1-6アルキル−カ
ルバモイル、ジ−C1-6アルキル−カルバモイル、C
6-10アリール−カルバモイル、5または6員複素環カル
バモイル、C1-6アルキルスルホニル、C6-10アリール
スルホニル、ホルミルアミノ、C1-6アルキル−カルボ
キサミド、C6-10アリール−カルボキサミド、C1-6
ルコキシ−カルボキサミド、C1-6アルキルスルホニル
アミノ、C1-6アルキル−カルボニルオキシ、C6-10
リール−カルボニルオキシ、C1-6アルコキシ−カルボ
ニルオキシ、モノ−C1-6アルキル−カルバモイルオキ
シ、ジ−C1-6アルキル−カルバモイルオキシ、C6-10
アリール−カルバモイルオキシ、ニコチノイルオキシお
よびC6-10アリールオキシから選ばれる置換基1ないし
5個をそれぞれ有していてもよい縮合2または3環式
10-14アリールまたは炭素原子以外に窒素原子、硫
黄原子および酸素原子から選ばれるヘテロ原子1ないし
4個を含む9ないし14員芳香族複素環基から選ばれる
置換基1ないし5個をそれぞれ有していてもよいC1-6
アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、ベンゼ
ン環と縮合していてもよいC3-6シクロアルキル、C
6-14アリールまたはC7-19アラルキル、または(c) ホル
ミル、カルボキシ、カルバモイル、C1-6アルキル−カ
ルボニル、C1-6アルコキシ−カルボニル、C6-10アリ
ール−カルボニル、C6-10アリールオキシ−カルボニ
ル、C7-16アラルキルオキシ−カルボニル、5または6
員複素環カルボニル、モノ−C1-6アルキル−カルバモ
イル、ジ−C1-6アルキル−カルバモイル、C6-10アリ
ール−カルバモイル、5または6員複素環カルバモイ
ル、C1-6アルキルスルホニルまたはC6-10アリールス
ルホニルを示す)で表される基を示す〕で表される4な
いし8員環である化合物(I)、
【0014】(20)R8aが水素原子、ハロゲン化され
ていてもよいC1-6アルキル、C1-6アルキル−カルボニ
ル、C1-6アルコキシ−カルボニル、C6-10アリール−
カルボニル、C6-10アリールオキシ−カルボニル、C
7-16アラルキルオキシ−カルボニル、5または6員複素
環カルボニル、モノ−C1-6アルキル−カルバモイル、
ジ−C1-6アルキル−カルバモイル、C6-10アリール−
カルバモイル、5または6員複素環カルバモイル、C
1-6アルキルスルホニルまたはC6-10アリールスルホニ
ルである前記(19)記載の化合物、(21)B環が式
−Y−NR12 (式中、各記号は前記と同意義を示
す)で表される基のみで置換された6員同素または複素
環である化合物(I)、(22)B環が式
【化25】 〔式中、Za はC1-3アルキレンまたは式 −NR8c−C
2−(式中、R8cが水素原子、ハロゲン化されていて
もよいC1-6アルキル、C1-6アルキル−カルボニル、C
1-6アルコキシ−カルボニル、C6-10アリール−カルボ
ニル、C6-10アリールオキシ−カルボニル、C7-16アラ
ルキルオキシ−カルボニル、5または6員複素環カルボ
ニル、モノ−C1-6アルキル−カルバモイル、ジ−C1-6
アルキル−カルバモイル、C6-10アリール−カルバモイ
ル、5または6員複素環カルバモイル、C1-6アルキル
スルホニルまたはC6-10アリールスルホニルである)で
表される基を示す〕で表される環である化合物(I)、
(23)Za がエチレンである前記(22)記載の化合
物、(24)XがCH2Oであるとき、A環とB環とで
形成される縮合環が式
【化26】 で表される環である化合物(I)、(25)Ar が、ハ
ロゲン原子、C1-3アルキレンジオキシ、ニトロ、シア
ノ、ハロゲン化されていてもよいC1-6アルキル、ハロ
ゲン化されていてもよいC1-6アルコキシ、ハロゲン化
されていてもよいC1-6アルキルチオ、ヒドロキシ、ア
ミノ、モノ−C1-6アルキルアミノ、ジ−C1-6アルキル
アミノ、ホルミルおよびC1-6アルキル−カルボキサミ
ドから選ばれる置換基1ないし3個を有していてもよい
2−、3−または4−ビフェニリル;Xが酸素原子を介
していてもよいC1-3アルキレン;YがC1-6アルキレ
ン;R1およびR2がそれぞれC1-6アルキル;A環が式
−X−Ar (式中、各記号は前記と同意義を示す)で表
される基のみで置換されたベンゼン環;およびB環が式
−Y−NR12 (式中、各記号は前記と同意義を示
す)で表される基のみで置換された6員同素または複素
環である化合物(I)、
【0015】(26)式
【化27】 〔式中、R0が1ないし3個のハロゲン原子、C1-3アル
キレンジオキシ、ニトロ、シアノ、ハロゲン化されてい
てもよいC1-6アルキル、ハロゲン化されていてもよい
1-6アルコキシ、ハロゲン化されていてもよいC1-6
ルキルチオ、ヒドロキシ、アミノ、モノ−C1-6アルキ
ルアミノ、ジ−C1-6アルキルアミノ、ホルミルおよび
1-6アルキル−カルボキサミドから選ばれる置換基、
1aおよびR2aがそれぞれC1-6アルキルである〕で表
される化合物またはその塩である化合物(I)、(2
7)式
【化28】 〔式中、Ara が(i) ハロゲン原子、C1-3アルキレン
ジオキシ、ニトロ、シアノ、ハロゲン化されていてもよ
いC1-6アルキル、ハロゲン化されていてもよいC1-6
ルコキシ、ハロゲン化されていてもよいC1-6アルキル
チオ、アミノ、ホルミルおよびC1-6アルキル−カルボ
キサミドから選ばれる置換基1ないし3個を有していて
もよい2−、3−または4−ビフェニリル、(ii) 4−
(2−チエニル)フェニルまたは4−(3−チエニル)
フェニル、(iii) 4−(3−ピリジル)フェニル、 (i
v) C1-6アルコキシを有していてもよい6−フェニル−
3−ピリジル、(v) 5−フェニル−1,3,4−オキサジ
アゾール−2−イル、(vi)4−(2−ナフチル)フェニ
ル、(vii)4−(2−ベンゾフラニル)フェニル、(v
iii)1−または2−ナフチル、(ix) 2−キノリル、
(x) 2−ベンゾチアゾリルまたは(xi) 2−ベンゾフラ
ニル;X'が−CH2−O−、−SO2−NH−または式
−CH2−NR8'−(式中、R8'が水素原子またはC1-3
アルキル−カルボニルである)で表される基;Y'がC
1-6アルキレン;Z'が−CH2−CH2−または式 −N
8''−CH2−(式中、R8''が水素原子、C1-3アルキ
ル、C1-3アルキル−カルボニルまたはC1-3アルキルス
ルホニルである)で表される基;およびR1'およびR2'
がそれぞれジ−C1-3アルキルアミノ、C1-3アルコキシ
−カルボニルおよびフェニルから選ばれる置換基1ない
し5個を有していてもよいC1-6アルキル、またはR1'
およびR2'が隣接する窒素原子と共に、ヒドロキシ、C
1-3アルコキシ−カルボニル、ピペリジノ、フェニルお
よびベンジルから選ばれる置換基1ないし3個をそれぞ
れ有していてもよいピロリジン−1−イル、ピペリジノ
またはピペラジン−1−イルを形成する〕で表される化
合物またはその塩である化合物(I)、
【0016】(28)6−(4−ビフェニリル)メトキ
シ−2−[2−(N,N−ジメチルアミノ)エチル]テ
トラリン、6−(4−ビフェニリル)メトキシ−2−
(N,N−ジメチルアミノ)メチルテトラリン、2−
(N,N−ジメチルアミノ)メチル−6−(4'−メトキ
シビフェニル−4−イル)メトキシテトラリン、(+)
−6−(4−ビフェニリル)メトキシ−2−[2−
(N,N−ジメチルアミノ)エチル]テトラリン、
(+)−6−(4−ビフェニリル)メトキシ−2−[2
−(N,N−ジエチルアミノ)エチル]テトラリン、
(+)−2−[2−(N,N−ジメチルアミノ)エチ
ル]−6−(4'−メチルビフェニル−4−イル)メト
キシテトラリン、(+)−2−[2−(N,N−ジメチ
ルアミノ)エチル]−6−(4'−メトキシビフェニル
−4−イル)メトキシテトラリン、(+)−6−(2',
4'−ジメトキシビフェニル−4−イル)メトキシ−2
−[2−(N,N−ジメチルアミノ)エチル]テトラリ
ン、(+)−6−[4−(1,3−ベンゾジオキソール
−5−イル)フェニル]メトキシ−2−[2−(N,N
−ジメチルアミノ)エチル]テトラリン、または(+)
−6−(3',4'−ジメトキシビフェニル−4−イル)
メトキシ−2−[2−(N,N−ジメチルアミノ)エチ
ル]テトラリンあるいはその塩である化合物(I)、
(29)i) 式
【化29】 〔式中、Xa は酸素原子、酸化されていてもよい硫黄原
子または式 NR8(式中、R8は水素原子、 置換基を有
していてもよい炭化水素基またはアシルを示す)で表さ
れる基、その他の各記号は前記と同意義を示す〕で表さ
れる化合物またはその塩をアルキル化反応またはアシル
化反応に付し、所望により、得られた化合物をさらにア
リールカップリング反応に付すか、ii) 式
【化30】 〔式中、Ya はYからメチレンを除いた基、その他の各
記号は前記と同意義を示す〕で表される化合物またはそ
の塩を還元反応に付すか、またはiii) 式
【化31】 〔式中、Lは脱離基、その他の各記号は前記と同意義を
示す〕で表される化合物またはその塩をアミノ化反応に
付すことを特徴とする化合物(I)の製造法、
【0017】(30)式
【化32】 〔式中、R1bおよびR2bはそれぞれメチルまたはエチ
ル、kは1または2、*は不斉炭素の位置を示す〕で表
される化合物の光学異性体またはその塩、(31)化合
物(I)を含有してなる医薬組成物、(32)アミロイ
ドβ蛋白産生・分泌阻害剤である前記(31)記載の組
成物、(33)アミロイドβ蛋白に起因する神経変性疾
患の予防・治療剤である前記(31)記載の組成物、
(34)アミロイドβ蛋白に起因する神経変性疾患がア
ルツハイマー病である前記(33)記載の組成物、およ
び(35)化合物(I')を含有してなるアミロイドβ蛋
白産生・分泌阻害作用等に関する。
【0018】前記式中、Arで示される「置換基を有し
ていてもよい環集合芳香族基」の「環集合芳香族基」と
しては、2個以上(好ましくは2または3個)の芳香環
が単結合で直結していて、環を直結している結合の数が
環系の数より1個少ない芳香環集合体から任意の水素原
子1個を除いた基を示す。該「芳香環」としては、芳香
族炭化水素、芳香族複素環などが挙げられる。該「芳香
族炭化水素」としては、例えば炭素数6ないし14個の
単環式または縮合多環式(2または3環式)芳香族炭化
水素(例、ベンゼン、ナフタレン、インデン、アントラ
センなど)、または炭素数6ないし14個のキノン
(例、p−ベンゾキノン、1,4−ナフトキノン、イン
ダン−4,7−ジオンなど)などが挙げられる。該「芳
香族複素環」としては、例えば炭素原子以外に窒素原
子、硫黄原子および酸素原子から選ばれるヘテロ原子1
個以上(例えば1〜4個)を含む5ないし14員、好ま
しくは5ないし10員の芳香族複素環などが挙げられ
る。具体的には、チオフェン、ベンゾチオフェン、ベン
ゾフラン、ベンズイミダゾール、ベンズオキサゾール、
ベンゾチアゾール、ベンズイソチアゾール、ナフト[2,
3−b]チオフェン、フラン、フェノキサチイン、ピロー
ル、イミダゾール、ピラゾール、オキサジアゾール、ピ
リジン、ピラジン、ピリミジン、ピリダジン、インドー
ル、イソインドール、1H−インダゾール、プリン、4
H−キノリジン、イソキノリン、キノリン、フタラジ
ン、ナフチリジン、キノキサリン、キナゾリン、シンノ
リン、カルバゾール、β−カルボリン、フェナントリジ
ン、アクリジン、フェナジン、チアゾール、イソチアゾ
ール、フェノチアジン、イソオキサゾール、フラザン、
フェノキサジン、フタルイミドなどの芳香族複素環、ま
たはこれらの環(好ましくは単環)が1ないし複数個
(好ましくは1または2個)の芳香環(例、ベンゼン環
等)と縮合して形成された環などが挙げられる。これら
の芳香環が単結合で直結した芳香環集合体としては、例
えば、ベンゼン環、ナフタレン環および5ないし10員
(好ましくは5または6員)芳香族複素環から選ばれる
2または3個(好ましくは2個)で形成される芳香環集
合体などが挙げられる。芳香環集合体の具体例として
は、ビフェニル、2−フェニルナフタレン、p-テルフェ
ニル、 o-テルフェニル、 m-テルフェニル、2−フェニ
ルピリジン、3−フェニルピリジン、4−フェニルピリ
ジン、2−フェニルチオフェン、3−フェニルチオフェ
ン、2−フェニルインドール、3−フェニルインドー
ル、5−フェニルオキサジアゾールなどが挙げられる。
好ましくはベンゼン、チオフェン、ピリジン、ピリミジ
ン、1,2,4−オキサジアゾール、1,3,4−オキサジ
アゾール、ナフタレンおよびベンゾフランから選ばれる
2または3個の芳香環からなる芳香環集合体である。前
記「環集合芳香族基」の具体例としては、2−ビフェニ
リル、3−ビフェニリル、4−ビフェニリル、4−(2
−チエニル)フェニル、4−(3−チエニル)フェニ
ル、3−(3−ピリジル)フェニル、4−(3−ピリジ
ル)フェニル、6−フェニル−3−ピリジル、5−フェ
ニル−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル、4−
(2−ナフチル)フェニル、4−(2−ベンゾフラニ
ル)フェニルなどが挙げられる。このうち、2−ビフェ
ニリル、3−ビフェニリル、4−ビフェニリルなどが好
ましい。特に好ましくは4−ビフェニリルである。
【0019】該「置換基を有していてもよい環集合芳香
族基」の「置換基」としては、例えばハロゲン原子
(例、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素など)、C1-3アル
キレンジオキシ(例、メチレンジオキシ、エチレンジオ
キシなど)、ニトロ、シアノ、ハロゲン化されていても
よいC1-6アルキル、ハロゲン化されていてもよいC3-6
シクロアルキル、ハロゲン化されていてもよいC1-6
ルコキシ、ハロゲン化されていてもよいC1-6アルキル
チオ、ヒドロキシ、アミノ、モノ−C1-6アルキルアミ
ノ(例、メチルアミノ、エチルアミノ、プロピルアミ
ノ、イソプロピルアミノ、ブチルアミノなど)、ジ−C
1-6アルキルアミノ(例、ジメチルアミノ、ジエチルア
ミノ、ジプロピルアミノ、ジブチルアミノ、エチルメチ
ルアミノなど)、5ないし7員飽和環状アミノ、アシ
ル、アシルアミノ、アシルオキシ、C6-10アリールオキ
シ(例、フェニルオキシ、ナフチルオキシなど)などが
挙げられる。該「環集合芳香族基」は、例えば上記置換
基を、環集合芳香族基の置換可能な位置に1ないし5
個、好ましくは1ないし3個有していてもよく、置換基
数が2個以上の場合、各置換基は同一または異なってい
てもよい。
【0020】前記「ハロゲン化されていてもよいC1-6
アルキル」としては、例えば1ないし5個、好ましくは
1ないし3個のハロゲン原子(例、フッ素、塩素、臭
素、ヨウ素など)を有していてもよいC1-6アルキル
(例、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチ
ル、イソブチル、sec-ブチル、tert-ブチル、ペンチ
ル、ヘキシルなど)が挙げられる。具体例としては、メ
チル、クロロメチル、ジフルオロメチル、トリクロロメ
チル、トリフルオロメチル、エチル、2−ブロモエチ
ル、2,2,2−トリフルオロエチル、ペンタフルオロエ
チル、プロピル、3,3,3−トリフルオロプロピル、イ
ソプロピル、ブチル、4,4,4−トリフルオロブチル、
イソブチル、sec-ブチル、tert-ブチル、ペンチル、イ
ソペンチル、ネオペンチル、5,5,5−トリフルオロペ
ンチル、ヘキシル、6,6,6−トリフルオロヘキシルな
どが挙げられる。前記「ハロゲン化されていてもよいC
3-6シクロアルキル」としては、例えば1ないし5個、
好ましくは1ないし3個のハロゲン原子(例、フッ素、
塩素、臭素、ヨウ素など)を有していてもよいC3-6
クロアルキル(例、シクロプロピル、シクロブチル、シ
クロペンチル、シクロヘキシルなど)などが挙げられ
る。具体例としては、シクロプロピル、シクロブチル、
シクロペンチル、シクロヘキシル、4,4−ジクロロシ
クロヘキシル、2,2,3,3−テトラフルオロシクロペ
ンチル、4−クロロシクロヘキシルなどが挙げられる。
前記「ハロゲン化されていてもよいC1-6アルコキシ」
としては、例えば1ないし5個、好ましくは1ないし3
個のハロゲン原子(例、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素な
ど)を有していてもよいC1-6アルコキシ(例、メトキ
シ、エトキシ、プロポキシ、ブトキシ、ペンチルオキシ
など)などが挙げられる。具体例としては、例えばメト
キシ、ジフルオロメトキシ、トリフルオロメトキシ、エ
トキシ、2,2,2−トリフルオロエトキシ、プロポキ
シ、イソプロポキシ、ブトキシ、4,4,4−トリフルオ
ロブトキシ、イソブトキシ、sec-ブトキシ、ペンチルオ
キシ、ヘキシルオキシなどが挙げられる。前記「ハロゲ
ン化されていてもよいC1-6アルキルチオ」としては、
例えば1ないし5個、好ましくは1ないし3個のハロゲ
ン原子(例、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素など)を有し
ていてもよいC1-6アルキルチオ(例、メチルチオ、エ
チルチオ、プロピルチオ、イソプロピルチオ、ブチルチ
オ、sec-ブチルチオ、tert-ブチルチオなど)などが挙
げられる。具体例としては、メチルチオ、ジフルオロメ
チルチオ、トリフルオロメチルチオ、エチルチオ、プロ
ピルチオ、イソプロピルチオ、ブチルチオ、4,4,4−
トリフルオロブチルチオ、ペンチルチオ、ヘキシルチオ
などが挙げられる。
【0021】前記「5ないし7員飽和環状アミノ」とし
ては、例えば、モルホリノ、チオモルホリノ、ピペラジ
ン−1−イル、4−置換ピペラジン−1−イル、ピペリ
ジノ、ピロリジン−1−イル、ヘキサメチレン−1−イ
ルなどが挙げられる。該「4−置換ピペラジン−1−イ
ル」の「置換基」としては、例えばC1-6アルキル、置
換基を有していてもよいC6-14アリール、置換基を有し
ていてもよいC7-19アラルキル、置換基を有していても
よい5ないし10員芳香族複素環基、アシルなどが挙げ
られる。「置換基を有していてもよいC6-14アリール」
の「C6-14アリール」としては、例えば、フェニル、1
−ナフチル、2−ナフチル、2−インデニル、2−アン
スリルなどが挙げられる。好ましくはフェニルなどであ
る。「置換基を有していてもよいC7-19アラルキル」の
「C7-19アラルキル」としては、例えば、ベンジル、フ
ェネチル、ジフェニルメチル、トリフェニルメチル、1
−ナフチルメチル、2−ナフチルメチル、2,2−ジフ
ェニルエチル、3−フェニルプロピル、4−フェニルブ
チル、5−フェニルペンチルなどが挙げられる。好まし
くはベンジルなどである。「置換基を有していてもよい
5ないし10員芳香族複素環基」の「5ないし10員芳
香族複素環基」としては、例えば2−,3−または4−
ピリジル、1−,2−または3−インドリル、2−また
は3−チエニルなどが挙げられる。好ましくは、2−,
3−または4−ピリジルなどである。これらの「置換基
を有していてもよいC6-14アリール」、「置換基を有し
ていてもよいC7-19アラルキル」および「置換基を有し
ていてもよい5ないし10員芳香族複素環基」がそれぞ
れ有していてもよい「置換基」としては、例えばハロゲ
ン原子(例、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素など)、C
1-3アルキレンジオキシ(例、メチレンジオキシ、エチ
レンジオキシなど)、ニトロ、シアノ、ハロゲン化され
ていてもよいC1-6アルキル、ハロゲン化されていても
よいC3-6シクロアルキル、ハロゲン化されていてもよ
いC1-6アルコキシ、ハロゲン化されていてもよいC1-6
アルキルチオ、ヒドロキシ、アミノ、モノ−C1-6アル
キルアミノ(例、メチルアミノ、エチルアミノ、プロピ
ルアミノ、イソプロピルアミノ、ブチルアミノなど)、
ジ−C1-6アルキルアミノ(例、ジメチルアミノ、ジエ
チルアミノ、ジプロピルアミノ、ジブチルアミノ、エチ
ルメチルアミノなど)、カルボキシなどが1〜5個挙げ
られる。「ハロゲン化されていてもよいC1-6アルキ
ル」、「ハロゲン化されていてもよいC3-6シクロアル
キル」、「ハロゲン化されていてもよいC1-6アルコキ
シ」および「ハロゲン化されていてもよいC1-6アルキ
ルチオ」は、前記と同様のものが挙げられる。
【0022】前記「4−置換ピペラジン−1−イル」の
「置換基」としての「アシル」および前記「置換基を有
していてもよい環集合芳香族基」の「置換基」としての
「アシル」、「アシルアミノ」および「アシルオキシ」
における「アシル」としては、例えば、 式:−(C=O)−R3、−(C=O)−OR3、−(C=O)
−NR34、−(C=S)−NHR3、−SO2−R3a
たは −SO−R3a 〔式中、Rは水素原子、置換基を有していてもよい炭
化水素基または置換基を有していてもよい複素環基、R
3aは置換基を有していてもよい炭化水素基または置換基
を有していてもよい複素環基、R4は水素原子またはC
1-6アルキルを示すか、あるいはR3とR4は隣接する窒
素原子と共に含窒素複素環を形成していてもよい〕で表
されるアシルなどが挙げられる。R3またはR3aで示さ
れる「置換基を有していてもよい炭化水素基」の「炭化
水素基」は、炭化水素化合物から水素原子を1個取り除
いた基を示し、例えば、鎖状または環状炭化水素基
(例、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアル
キル、アリール、アラルキルなど)などが挙げられる。
このうち、以下のような炭素数1ないし16個の鎖状ま
たは環状炭化水素基などが好ましい。 a)C1-6アルキル(例えば、メチル、エチル、プロピ
ル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec-ブチル、
tert-ブチル、ペンチル、ヘキシルなど)、 b)C2-6アルケニル(例えば、ビニル、アリル、イソプ
ロペニル、2−ブテニルなど)、 c)C2-6アルキニル(例えば、エチニル、プロパルギ
ル、2−ブチニルなど)、 d)C3-6シクロアルキル(例えば、シクロプロピル、シ
クロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシルなど)、
該C3-6シクロアルキルは、1個のベンゼン環と縮合し
ていてもよい、 e)C6-14アリール(例えば、フェニル、1−ナフチ
ル、2−ナフチル、2−インデニル、2−アンスリルな
ど)、好ましくはフェニル、 f)C7-19アラルキル(例えば、ベンジル、フェネチ
ル、ジフェニルメチル、トリフェニルメチル、1−ナフ
チルメチル、2−ナフチルメチル、2,2−ジフェニル
エチル、3−フェニルプロピル、4−フェニルブチル、
5−フェニルペンチルなど)、好ましくはベンジル。こ
のうち、C1-6アルキル、C6-14アリール、C7-19アラ
ルキルなどが好ましい。
【0023】該「置換基を有していてもよい炭化水素
基」の「置換基」としては、例えばハロゲン原子(例、
フッ素、塩素、臭素、ヨウ素など)、C1-3アルキレン
ジオキシ(例、メチレンジオキシ、エチレンジオキシな
ど)、ニトロ、シアノ、ハロゲン化されていてもよいC
1-6アルキル、ハロゲン化されていてもよいC3-6シクロ
アルキル、ハロゲン化されていてもよいC1-6アルコキ
シ、ハロゲン化されていてもよいC1-6アルキルチオ、
ヒドロキシ、アミノ、モノ−C1-6アルキルアミノ
(例、メチルアミノ、エチルアミノなど)、ジ−C1-6
アルキルアミノ(例、ジメチルアミノ、ジエチルアミ
ノ、エチルメチルアミノなど)、アシル、アシルアミ
ノ、アシルオキシ、5ないし7員飽和環状アミノ、スル
ホ、置換基を有していてもよい芳香族基などが挙げられ
る。該「炭化水素基」は、例えば上記置換基を、炭化水
素基の置換可能な位置に1ないし5個、好ましくは1な
いし3個有していてもよく、置換基数が2個以上の場
合、各置換基は同一または異なっていてもよい。前記
「置換基を有していてもよい芳香族基」としては、後述
のAr'で示される「置換基を有していてもよい芳香族
基」と同様のものが挙げられる。前記「ハロゲン化され
ていてもよいC1-6アルキル」、「ハロゲン化されてい
てもよいC3-6シクロアルキル」、「ハロゲン化されて
いてもよいC1-6アルコキシ」、「ハロゲン化されてい
てもよいC1-6アルキルチオ」、「5ないし7員飽和環
状アミノ」、「アシル」、「アシルアミノ」および「ア
シルオキシ」は、前記「置換基を有していてもよい炭化
水素基」の「置換基」において詳述したものと同様のも
のが挙げられる。かかる「アシル」、「アシルアミノ」
および「アシルオキシ」における「アシル」としては、
前記の式:−(C=O)−R3、−(C=O)−OR3、−
(C=O)−NR34、−(C=S)−NHR3、−SO2
3a または −SO−R3a において、R3が(i)水素
原子、(ii)置換基としてハロゲン原子、C1-3アルキ
レンジオキシ、ニトロ、シアノ、ハロゲン化されていて
もよいC1-6アルキル、ハロゲン化されていてもよいC
3-6シクロアルキル、ハロゲン化されていてもよいC1-6
アルコキシ、ハロゲン化されていてもよいC1-6アルキ
ルチオ、ヒドロキシ、アミノ、モノ−C1-6アルキルア
ミノ、ジ−C1-6アルキルアミノまたはスルホを1ない
し5個有していてもよい炭化水素基、または(iii)置
換基としてハロゲン原子、C1-3アルキレンジオキシ、
ニトロ、シアノ、ハロゲン化されていてもよいC1-6
ルキル、ハロゲン化されていてもよいC3-6シクロアル
キル、ハロゲン化されていてもよいC1-6アルコキシ、
ハロゲン化されていてもよいC1-6アルキルチオ、ヒド
ロキシ、アミノ、モノ−C1-6アルキルアミノ、ジ−C
1-6アルキルアミノまたはC6-10アリールオキシを1な
いし5個有していてもよい複素環基、R3aが(i)置換
基としてハロゲン原子、C1-3アルキレンジオキシ、ニ
トロ、シアノ、ハロゲン化されていてもよいC1-6アル
キル、ハロゲン化されていてもよいC3-6シクロアルキ
ル、ハロゲン化されていてもよいC1-6アルコキシ、ハ
ロゲン化されていてもよいC1-6アルキルチオ、ヒドロ
キシ、アミノ、モノ−C1-6アルキルアミノ、ジ−C1-6
アルキルアミノまたはスルホを1ないし5個有していて
もよい炭化水素基、または(ii)置換基としてハロゲン
原子、C1-3アルキレンジオキシ、ニトロ、シアノ、ハ
ロゲン化されていてもよいC1-6アルキル、ハロゲン化
されていてもよいC3-6シクロアルキル、ハロゲン化さ
れていてもよいC1-6アルコキシ、ハロゲン化されてい
てもよいC1-6アルキルチオ、ヒドロキシ、アミノ、モ
ノ−C1-6アルキルアミノ、ジ−C1-6アルキルアミノま
たはC6-10アリールオキシを1ないし5個有していても
よい複素環基である場合が好ましい。
【0024】R3またはR3aで示される「置換基を有し
ていてもよい複素環基」の「複素環基」としては、例え
ば炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子か
ら選ばれる1または2種、1ないし4個のヘテロ原子を
含む5ないし14員(単環、2環または3環式)複素
環、好ましくは(i)5ないし14員(好ましくは5な
いし10員)芳香族複素環、(ii)5ないし10員非芳
香族複素環または(iii)7ないし10員複素架橋環か
ら任意の1個の水素原子を除いてできる1価基などが挙
げられる。上記「5ないし14員(好ましくは5ないし
10員)の芳香族複素環」としては、例えば、チオフェ
ン、ベンゾチオフェン、ベンゾフラン、ベンズイミダゾ
ール、ベンズオキサゾール、ベンゾチアゾール、ベンズ
イソチアゾール、ナフト[2,3−b]チオフェン、フラ
ン、フェノキサチイン、ピロール、イミダゾール、ピラ
ゾール、オキサジアゾール、ピリジン、ピラジン、ピリ
ミジン、ピリダジン、インドール、イソインドール、1
H−インダゾール、プリン、4H−キノリジン、イソキ
ノリン、キノリン、フタラジン、ナフチリジン、キノキ
サリン、キナゾリン、シンノリン、カルバゾール、β−
カルボリン、フェナントリジン、アクリジン、フェナジ
ン、チアゾール、イソチアゾール、フェノチアジン、イ
ソオキサゾール、フラザン、フェノキサジン、フタルイ
ミドなどの芳香族複素環、またはこれらの環(好ましく
は単環)が1ないし複数個(好ましくは1または2個)
の芳香環(例、ベンゼン環等)と縮合して形成された環
などが挙げられる。上記「5ないし10員非芳香族複素
環」としては、例えば、ピロリジン、イミダゾリン、ピ
ラゾリジン、ピラゾリン、ピペリジン、ピペラジン、モ
ルホリン、チオモルホリンなどが挙げられる。上記「7
ないし10員複素架橋環」としては、例えば、キヌクリ
ジン、7−アザビシクロ[2.2.1]ヘプタンなどが挙げ
られる。
【0025】該「複素環基」として好ましくは、炭素原
子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれ
る1または2種、好ましくは、1ないし4個のヘテロ原
子を含む5ないし10員の(単環式または2環式)複素
環基である。具体的には、例えば2−または3−チエニ
ル、2−,3−または4−ピリジル、2−または3−フ
リル、2−,3−,4−,5−または8−キノリル、4
−イソキノリル、ピラジニル、2−または4−ピリミジ
ニル、3−ピロリル、2−イミダゾリル、3−ピリダジ
ニル、3−イソチアゾリル、3−イソオキサゾリル、1
−インドリル、2−インドリル、2−イソインドリニル
などの芳香族複素環基、例えば1−,2−または3−ピ
ロリジニル、2−または4−イミダゾリニル、2−,3
−または4−ピラゾリジニル、ピペリジノ、2−,3−
または4−ピペリジル、1−または2−ピペラジニル、
モルホリノなどの非芳香族複素環基などである。このう
ち、例えば炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸
素原子から選ばれる1ないし3個のヘテロ原子を含む5
ないし6員の複素環基等がさらに好ましい。具体的に
は、2−チエニル、3−チエニル、2−ピリジル、3−
ピリジル、4−ピリジル、2−フリル、3−フリル、ピ
ラジニル、2−ピリミジニル、3−ピロリル、3−ピリ
ダジニル、3−イソチアゾリル、3−イソオキサゾリ
ル、1−,2−または3−ピロリジニル、2−または4
−イミダゾリニル、2−,3−または4−ピラゾリジニ
ル、ピペリジノ、2−,3−または4−ピペリジル、1
−または2−ピペラジニル、モルホリノなどが挙げられ
る。
【0026】該「置換基を有していてもよい複素環基」
は、例えば前記「置換基を有していてもよい環集合芳香
族基」が有していてもよい置換基を1〜5個、好ましく
は1〜3個有していてもよい。置換基数が2個以上の場
合、各置換基は同一または異なっていてもよい。前記
「置換基を有していてもよい複素環基」の「置換基」が
「アシル」、「アシルアミノ」または「アシルオキシ」
の場合、該「アシル」、「アシルアミノ」および「アシ
ルオキシ」における「アシル」としては、前記の式:−
(C=O)−R3、−(C=O)−OR3、−(C=O)−NR
34、−(C=S)−NHR3、−SO2−R3a または −
SO−R3a において、R3が(i)水素原子、(ii)置
換基としてハロゲン原子、C1-3アルキレンジオキシ、
ニトロ、シアノ、ハロゲン化されていてもよいC1-6
ルキル、ハロゲン化されていてもよいC3-6シクロアル
キル、ハロゲン化されていてもよいC1-6アルコキシ、
ハロゲン化されていてもよいC1-6アルキルチオ、ヒド
ロキシ、アミノ、モノ−C1-6アルキルアミノ、ジ−C
1-6アルキルアミノまたはスルホを1ないし5個有して
いてもよい炭化水素基、または(iii)置換基としてハ
ロゲン原子、C1-3アルキレンジオキシ、ニトロ、シア
ノ、ハロゲン化されていてもよいC1-6アルキル、ハロ
ゲン化されていてもよいC3-6シクロアルキル、ハロゲ
ン化されていてもよいC1-6アルコキシ、ハロゲン化さ
れていてもよいC1-6アルキルチオ、ヒドロキシ、アミ
ノ、モノ−C1-6アルキルアミノ、ジ−C1-6アルキルア
ミノまたはC6-10アリールオキシを1ないし5個有して
いてもよい複素環基、R3aが(i)置換基としてハロゲ
ン原子、C1-3アルキレンジオキシ、ニトロ、シアノ、
ハロゲン化されていてもよいC1-6アルキル、ハロゲン
化されていてもよいC3-6シクロアルキル、ハロゲン化
されていてもよいC1-6アルコキシ、ハロゲン化されて
いてもよいC1-6アルキルチオ、ヒドロキシ、アミノ、
モノ−C1-6アルキルアミノ、ジ−C1-6アルキルアミノ
またはスルホを1ないし5個有していてもよい炭化水素
基、または(ii)置換基としてハロゲン原子、C1-3
ルキレンジオキシ、ニトロ、シアノ、ハロゲン化されて
いてもよいC1-6アルキル、ハロゲン化されていてもよ
いC3-6シクロアルキル、ハロゲン化されていてもよい
1-6アルコキシ、ハロゲン化されていてもよいC1-6
ルキルチオ、ヒドロキシ、アミノ、モノ−C1-6アルキ
ルアミノ、ジ−C1-6アルキルアミノまたはC6-10アリ
ールオキシを1ないし5個有していてもよい複素環基で
ある場合が好ましい。R4で示される「C1-6アルキル」
としては、例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプ
ロピル、ブチル、イソブチル、sec-ブチル、tert-ブチ
ル、ペンチル、ヘキシルなどが挙げられる。R3とR4
隣接する窒素原子と共に形成する「含窒素複素環」とし
ては、例えば炭素原子以外に少なくとも1個の窒素原子
を含み窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれる
1ないし3個のヘテロ原子を含んでいてもよい5ないし
7員含窒素複素環などが挙げられ、例えば、ピペリジ
ン、モルホリン、チオモルホリン、ピペラジン、ピロリ
ジンなどが挙げられる。
【0027】前記「アシル」として好ましくは、ホルミ
ル、カルボキシ、カルバモイル、C1-6アルキル−カル
ボニル(例、アセチル、プロピオニルなど)、C1-6
ルコキシ−カルボニル(例、メトキシカルボニル、エト
キシカルボニル、プロポキシカルボニル、tert-ブトキ
シカルボニルなど)、C6-10アリール−カルボニル
(例、ベンゾイル、1−ナフトイル、2−ナフトイルな
ど)、C6-10アリールオキシ−カルボニル(例、フェノ
キシカルボニルなど)、C7-16アラルキルオキシ−カル
ボニル(例、ベンジルオキシカルボニル、フェネチルオ
キシカルボニルなど)、5〜6員複素環カルボニル
(例、ニコチノイル、イソニコチノイル、2−テノイ
ル、3−テノイル、2−フロイル、3−フロイル、モル
ホリノカルボニル、ピペリジノカルボニル、1−ピロリ
ジニルカルボニルなど)、モノ−C1-6アルキル−カル
バモイル(例、メチルカルバモイル、エチルカルバモイ
ルなど)、ジ−C1-6アルキル−カルバモイル(例、ジ
メチルカルバモイル、ジエチルカルバモイル、エチルメ
チルカルバモイルなど)、C6-10アリール−カルバモイ
ル(例、フェニルカルバモイル、1−ナフチルカルバモ
イル、2−ナフチルカルバモイルなど)、5〜6員複素
環カルバモイル(例、2−ピリジルカルバモイル、3−
ピリジルカルバモイル、4−ピリジルカルバモイル、2
−チエニルカルバモイル、3−チエニルカルバモイルな
ど)、C1-6アルキルスルホニル(例、メチルスルホニ
ル、エチルスルホニルなど)、C6-10アリールスルホニ
ル(例、ベンゼンスルホニル、1−ナフタレンスルホニ
ル、2−ナフタレンスルホニルなど)などである。
【0028】前記「アシルアミノ」としては、例えば、
前記「置換基を有していてもよい環集合芳香族基」の
「置換基」において詳述した「アシル」で1ないし2個
置換されたアミノが挙げられ、好ましくは、 式:−NR5COR6、−NR5COOR6a または −N
5SO26a 〔式中、R5は水素原子またはC1-6アルキル、R6は水
素原子、置換基を有していてもよい炭化水素基または置
換基を有していてもよい複素環基、R6aは置換基を有し
ていてもよい炭化水素基または置換基を有していてもよ
い複素環基を示す〕で表されるアシルアミノなどが挙げ
られる。R5で示される「C1-6アルキル」は、R4で示
される「C1-6アルキル」と同様のものが挙げられる。
6またはR6aで示される「置換基を有していてもよい
炭化水素基」および「置換基を有していてもよい複素環
基」は、R3で示される「置換基を有していてもよい炭
化水素基」および「置換基を有していてもよい複素環
基」と同様のものがそれぞれ挙げられる。「アシルアミ
ノ」として、好ましくは、ホルミルアミノ、C1-6アル
キル−カルボキサミド(例、アセタミドなど)、C6-10
アリール−カルボキサミド(例、フェニルカルボキサミ
ド、ナフチルカルボキサミドなど)、C1-6アルコキシ
−カルボキサミド(例、メトキシカルボキサミド、エト
キシカルボキサミド、プロポキシカルボキサミド、ブト
キシカルボキサミドなど)、C1-6アルキルスルホニル
アミノ(例、メチルスルホニルアミノ、エチルスルホニ
ルアミノなど)などが挙げられる。
【0029】前記「アシルオキシ」としては、例えば、
前記「置換基を有していてもよい環集合芳香族基」の
「置換基」において詳述した「アシル」1個で置換され
たオキシが挙げられ、好ましくは、 式:−O−COR7、−O−COOR7 または −O−C
ONHR7 〔式中、R7は置換基を有していてもよい炭化水素基ま
たは置換基を有していてもよい複素環基を示す〕で表さ
れるアシルオキシなどが挙げられる。R7で示される
「置換基を有していてもよい炭化水素基」および「置換
基を有していてもよい複素環基」は、R3で示される
「置換基を有していてもよい炭化水素基」および「置換
基を有していてもよい複素環基」と同様のものがそれぞ
れ挙げられる。「アシルオキシ」として、好ましくは、
1-6アルキル−カルボニルオキシ(例、アセトキシ、
プロパノイルオキシなど)、C6-10アリール−カルボニ
ルオキシ(例、ベンゾイルオキシ、1−ナフトイルオキ
シ、2−ナフトイルオキシなど)、C1-6アルコキシ−
カルボニルオキシ(例、メトキシカルボニルオキシ、エ
トキシカルボニルオキシ、プロポキシカルボニルオキ
シ、ブトキシカルボニルオキシなど)、モノ−C1-6
ルキル−カルバモイルオキシ(例、メチルカルバモイル
オキシ、エチルカルバモイルオキシなど)、ジ−C1-6
アルキル−カルバモイルオキシ(例、ジメチルカルバモ
イルオキシ、ジエチルカルバモイルオキシなど)、C
6-10アリール−カルバモイルオキシ(例、フェニルカル
バモイルオキシ、ナフチルカルバモイルオキシなど)、
ニコチノイルオキシなどが挙げられる。前記Arで示さ
れる「置換基を有していてもよい環集合芳香族基」の
「置換基」として、好ましくはハロゲン原子、C1-3
ルキレンンジオキシ、ニトロ、シアノ、ハロゲン化され
ていてもよいC1-6アルキル、ハロゲン化されていても
よいC1-6アルコキシ、ハロゲン化されていてもよいC
1-6アルキルチオ、ヒドロキシ、アミノ、モノ−C1-6
ルキルアミノ、ジ−C1-6アルキルアミノ、ホルミルで
ある。
【0030】Arで示される「置換基を有していてもよ
い縮合芳香族基」の「縮合芳香族基」は、縮合多環式
(好ましくは2ないし4環式、好ましくは2または3環
式)芳香環から任意の1個の水素原子を除いてできる1
価基を示す。該「縮合多環式芳香環」としては、縮合多
環式芳香族炭化水素、縮合多環式芳香族複素環などが挙
げられる。該「縮合多環式芳香族炭化水素」としては、
例えば炭素数10ないし14個の縮合多環式(2または
3環式)芳香族炭化水素(例、ナフタレン、インデン、
アントラセンなど)などが挙げられる。該「縮合多環式
芳香族複素環」としては、例えば炭素原子以外に窒素原
子、硫黄原子および酸素原子から選ばれるヘテロ原子を
1個以上(例えば1〜4個)を含む9ないし14員、好
ましくは9または10員の縮合多環式芳香族複素環など
が挙げられる。具体的には、ベンゾフラン、ベンズイミ
ダゾール、ベンズオキサゾール、ベンゾチアゾール、ベ
ンズイソチアゾール、ナフト[2,3−b]チオフェン、イ
ソキノリン、キノリン、インドール、キノキサリン、フ
ェナントリジン、フェノチアジン、フェノキサジン、フ
タルイミドなどの芳香族複素環などが挙げられる。前記
「縮合芳香族基」の具体例としては、1−ナフチル、2
−ナフチル、2−キノリル、3−キノリル、4−キノリ
ル、2−ベンゾフラニル、2−ベンゾチアゾリル、2−
ベンズイミダゾリル、1−インドリル、2−インドリ
ル、3−インドリルなどが挙げられ、好ましくは、1−
ナフチル、2−ナフチルなどである。前記「置換基を有
していてもよい縮合芳香族基」の「置換基」としては、
前記Arで示される「置換基を有していてもよい環集合
芳香族基」の「置換基」と同様のものが同数挙げられ
る。Ar として好ましくは、置換基を有していてもよい
環集合芳香族基である。このうち、該環集合芳香族基が
ベンゼン、チオフェン、ピリジン、ピリミジン、1,2,
4−オキサジアゾール、1,3,4−オキサジアゾール、
ナフタレンおよびベンゾフランから選ばれる2または3
個の芳香環からなる基がさらに好ましく、2−、3−ま
たは4−ビフェニリルが特に好ましい。Arの好ましい
例は、ハロゲン原子、C1-3アルキレンンジオキシ、ニ
トロ、シアノ、ハロゲン化されていてもよいC1-6アル
キル、ハロゲン化されていてもよいC1-6アルコキシ、
ハロゲン化されていてもよいC1-6アルキルチオ、ヒド
ロキシ、アミノ、モノ−C1-6アルキルアミノ、ジ−C
1-6アルキルアミノ、5ないし7員飽和環状アミノ、ホ
ルミル、カルボキシ、カルバモイル、C1-6アルキル−
カルボニル、C1-6アルコキシ−カルボニル、C6-10
リール−カルボニル、C6-10アリールオキシ−カルボニ
ル、C7-16アラルキルオキシ−カルボニル、5または6
員複素環カルボニル、モノ−C1-6アルキル−カルバモ
イル、ジ−C1-6アルキル−カルバモイル、C6-10アリ
ール−カルバモイル、5または6員複素環カルバモイ
ル、C1-6アルキルスルホニル、C6-10アリールスルホ
ニル、ホルミルアミノ、C1-6アルキル−カルボキサミ
ド、C6-10アリール−カルボキサミド、C1-6アルコキ
シ−カルボキサミド、C1-6アルキルスルホニルアミ
ノ、C1-6アルキル−カルボニルオキシ、C6-10アリー
ル−カルボニルオキシ、C1-6アルコキシ−カルボニル
オキシ、モノ−C1-6アルキル−カルバモイルオキシ、
ジ−C1-6アルキル−カルバモイルオキシ、C6-10アリ
ール−カルバモイルオキシ、ニコチノイルオキシおよび
6-10アリールオキシから選ばれる置換基1ないし3個
を有していてもよい環集合芳香族基である。このうち、
さらに好ましくは、ハロゲン原子、C1-3アルキレンン
ジオキシ、ニトロ、シアノ、ハロゲン化されていてもよ
いC1-6アルキル、ハロゲン化されていてもよいC1-6
ルコキシ、ハロゲン化されていてもよいC1-6アルキル
チオ、ヒドロキシ、アミノ、モノ−C1-6アルキルアミ
ノ、ジ−C1-6アルキルアミノ5ないし7員飽和環状ア
ミノ、ホルミル、カルボキシ、カルバモイル、C1-6
ルキル−カルボニル、C1-6アルコキシ−カルボニル、
6-10アリール−カルボニル、C6-10アリールオキシ−
カルボニル、C7-16アラルキルオキシ−カルボニル、5
または6員複素環カルボニル、モノ−C1-6アルキル−
カルバモイル、ジ−C1-6アルキル−カルバモイル、C
6-10アリール−カルバモイル、5または6員複素環カル
バモイル、C1-6アルキルスルホニル、C6-10アリール
スルホニル、ホルミルアミノ、C1-6アルキル−カルボ
キサミド、C6-10アリール−カルボキサミド、C1-6
ルコキシ−カルボキサミド、C1-6アルキルスルホニル
アミノ、C1-6アルキル−カルボニルオキシ、C6-10
リール−カルボニルオキシ、C1-6アルコキシ−カルボ
ニルオキシ、モノ−C1-6アルキル−カルバモイルオキ
シ、ジ−C1-6アルキル−カルバモイルオキシ、C6-10
アリール−カルバモイルオキシ、ニコチノイルオキシお
よびC6-10アリールオキシから選ばれる置換基1ないし
3個を有していてもよい2−,3−または4−ビフェニ
リル(好ましくは4−ビフェニリル)である。
【0031】Ar'で示される「置換基を有していてもよ
い芳香族基」の「芳香族基」としては、例えば単環式芳
香族基、環集合芳香族基および縮合芳香族基などが挙げ
られる。該「環集合芳香族基」および「縮合芳香族基」
は、前記Arにおいて詳述した「環集合芳香族基」およ
び「縮合芳香族基」と同様のものがそれぞれ挙げられ
る。該「単環式芳香族基」としては、例えばベンゼン
環、5または6員芳香族複素環から任意の1個の水素原
子を除いてできる1価基が挙げられる。該「5または6
員芳香族複素環」としては、例えば炭素原子以外に窒素
原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれるヘテロ原子
1個以上(例えば1〜3個)を含む5または6員芳香族
複素環などが挙げられる。具体的には、チオフェン、フ
ラン、ピロール、イミダゾール、ピラゾール、ピリジ
ン、ピラジン、ピリミジン、ピリダジンなどが挙げられ
る。該「単環式芳香族基」の具体例としては、フェニ
ル、2−または3−チエニル、2−または3−フリル、
1−,2−または3−ピロリル、2−または4−イミダ
ゾリル、3−または4−ピラゾリル、2−,3−または
4−ピリジル、2−ピラジニル、2−,4−または5−
ピリミジニル、3−または4−ピリダジニルなどが挙げ
られる。前記「置換基を有していてもよい芳香族基」の
「置換基」としては、前記Arで示される「置換基を有
していてもよい環集合芳香族基」の「置換基」と同様の
ものが同数挙げられる。Ar'は、好ましくは、置換基を
有していてもよい環集合芳香族基および置換基を有して
いてもよい縮合芳香族基である。さらに好ましくは置換
基を有していてもよい環集合芳香族基である。
【0032】Xで示される「オキソおよびC1-6アルキ
ルから選ばれる置換基1ないし3個を有していてもよい
1-6アルキレン」の「C1-6アルキレン」としては、例
えば、−CH2−,−(CH2)2−,−(CH2)3−,−(CH2)
4−,−(CH2)5−,−(CH2)6− 等が挙げられる。Xで示
される「オキソおよびC1-6アルキルから選ばれる置換
基1ないし3個を有していてもよいC2-6アルケニレ
ン」の「C2-6アルケニレン」としては、例えば、−CH
=CH−,−CH2−CH=CH−,−CH2−CH=CH−CH2−,−C
H2−CH2−CH=CH−,−CH=CH−CH=CH−,−CH=CH−C
H2−CH2−CH2−,−CH2−CH2−CH2−CH2−CH=CH− 等
が挙げられる。Xで示される「オキソおよびC1-6アル
キルから選ばれる置換基1ないし3個を有していてもよ
いC2-6アルキニレン」の「C2-6アルキニレン」として
は、
【化33】 が挙げられる。上記のオキソ、C1-6アルキル(例、メ
チル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソ
ブチル、sec-ブチル、tert-ブチル、ペンチル、ヘキシ
ルなど)は置換可能な位置に1ないし3個置換されてい
てもよく、置換基数が2個以上の場合は各置換基は同一
または異なっていてもよい。R8で示される「置換基を
有していてもよい炭化水素基」および「アシル」は、前
記で詳述したものと同様のものが挙げられる。R8は、
好ましくは水素原子、ハロゲン化されていてもよいC
1-6アルキル、C1-6アルキル−カルボニルなどである。
【0033】Xとして、好ましくは、C1-6アルキレン
(例、−CH2−,−(CH2)2−,−(CH2)3−, −(CH2)4−,
−(CH2)5−, −(CH2)6−等)、式:−(CH2)p−X
1−,−SO2−NR8−〔式中、各記号は前記と同意義を示
す〕等で表される基である。中でも X1が O または
NR8(好ましくは O)、R8が水素原子またはC1-3
ルキル−カルボニル(例、アセチル等)の場合が好まし
い。Xは、好ましくは、酸素原子を介していてもよい2
価のC1-6脂肪族炭化水素基(例、C1-6アルキレン、C
2-6アルケニレン、C2-6アルキニレン等)、さらに好ま
しくは、C1-3アルキレン、−CH2−O−などである。
【0034】Yで示される「酸素原子または硫黄原子を
介していてもよく、かつ置換基を有していてもよい2価
のC1-6脂肪族炭化水素基」の「酸素原子または硫黄原
子を介していてもよい2価のC1-6脂肪族炭化水素基」
としては、例えば酸素原子または硫黄原子を炭素原子間
あるいは末端のいずれの位置に1ないし2個、好ましく
は1個含んでいてもよい、飽和または不飽和の2価のC
1-6脂肪族炭化水素基を示す。具体例としては、C1-6
ルキレン、C2-6アルケニレン、C2-6アルキニレン、
式:−(CH2)m−Y1−(CH2)n− 〔式中、−Y1− は
−O−、−S−、−SO− または −SO2−、mは0
ないし4の整数、nは1ないし5の整数、m+nは1な
いし5の整数を示す〕で表される基などが挙げられる。
好ましくは、2価のC1-6脂肪族炭化水素基である。該
「C1-6アルキレン」、「C2-6アルケニレン」および
「C2-6アルキニレン」は、前記Xにおいて詳述した
「C1-6アルキレン」、「C2-6アルケニレン」および
「C2-6アルキニレン」と同様のものがそれぞれ挙げら
れる。
【0035】「酸素原子または硫黄原子を介していても
よく、かつ置換基を有していてもよい2価のC1-6脂肪
族炭化水素基」の「置換基」としては、例えばC1-6
ルキル(例、メチル、エチル、プロピル、イソプロピ
ル、ブチル、イソブチル、sec-ブチル、tert-ブチル、
ペンチル、ヘキシルなど)などが挙げられる。該置換基
は、2価のC1-6脂肪族炭化水素基の置換可能な位置に
1ないし3個置換されていてもよく、置換基数が2個以
上の場合は各置換基は同一または異なっていてもよい。
Yは、好ましくは2価のC1-6脂肪族炭化水素基、さら
に好ましくはC1-6アルキレンである。
【0036】R1またはR2で示される「置換基を有して
いてもよい低級アルキル」の「低級アルキル」として
は、例えばC1-6アルキル(例、メチル、エチル、プロ
ピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec-ブチ
ル、tert-ブチル、ペンチル、ヘキシルなど)などが挙
げられる。好ましくはメチル、エチル、プロピルであ
る。該「置換基を有していてもよい低級アルキル」は、
例えば(1)前記「置換基を有していてもよい環集合芳
香族基」が有していてもよい置換基または(2)C6-10
アリールを1ないし5個、好ましくは1ないし3個有し
ていてもよい。置換基数が2個以上の場合、各置換基は
同一または異なっていてもよい。R1とR2が隣接する窒
素原子と共に形成する「置換基を有していてもよい含窒
素複素環」の「含窒素複素環」としては、例えば炭素原
子以外に少なくとも1個の窒素原子を含み窒素原子、硫
黄原子および酸素原子から選ばれる1ないし3個のヘテ
ロ原子を含んでいてもよい3ないし8員含窒素複素環が
挙げられ、具体例としては、アジリジン、アゼチジン、
モルホリン、チオモルホリン、ピペリジン、ピペラジ
ン、ピロリジン、ヘキサメチレンイミン、ヘプタメチレ
ンイミンまたはこれらの不飽和環状アミン(例、1,
2,5,6−テトラヒドロピリジンなど)などが挙げら
れる。このうちモルホリン、ピペリジン、ピペラジン、
ピロリジンなどが好ましい。「置換基を有していてもよ
い含窒素複素環」は、(1)前記「置換基を有していて
もよい炭化水素基」の「置換基」、(2)オキソおよび
(3)C7-19アラルキルから選ばれる置換基1ないし3
個を有していてもよい。好ましい置換基としては、例え
ばC1-6アルキル(例、メチル、エチル、プロピル、イ
ソプロピル、ブチルなど)、ヒドロキシ、アミノ、モノ
−C1-6アルキルアミノ(例、メチルアミノ、エチルア
ミノ、プロピルアミノ、イソプロピルアミノ、ブチルア
ミノなど)、ジ−C1-6アルキルアミノ(例、ジメチル
アミノ、ジエチルアミノ、ジプロピルアミノ、ジブチル
アミノ、エチルメチルアミノなど)、5ないし7員飽和
環状アミノ(例、モルホリノ、ピペラジン−1−イル、
ピペリジノ、ピロリジン−1−イル、ヘキサメチレンイ
ミン−1−イルなど)、C1-6アルキル−カルボキサミ
ド(例、アセタミドなど)、C1-6アルコキシ−カルボ
キサミド(例、メトキシカルボキサミド、エトキシカル
ボキサミドなど)、置換基を有していてもよい芳香族基
(例、ハロゲン原子、シアノ、C1-6アルキルおよびC
1-6アルコキシから選ばれた置換基1ないし3個をそれ
ぞれ有していてもよいC6-10アリール(好ましくは、フ
ェニル、1−または2−ナフチル)または5または6員
芳香族複素環基(好ましくは、2−,3−または4−ピ
リジル)など)、オキソなどが挙げられる。R1および
2は、好ましくはC1-6アルキルである。
【0037】前記の「式 −X−Ar で表される基」
は、A環の置換可能な位置に置換される。A環で示され
る「式 −X−Ar(式中、各記号は前記と同意義を示
す)で表される基の外に置換基をさらに有していてもよ
いベンゼン環」の「置換基」としては、例えばハロゲン
原子(例、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素など)、ハロゲ
ン化されていてもよいC1-6アルキル、ハロゲン化され
ていてもよいC1-6アルコキシ、ヒドロキシ、アミノな
どが挙げられる。該「ハロゲン化されていてもよいC
1-6アルキル」および「ハロゲン化されていてもよいC
1-6アルコキシ」は、前記Arにおいて詳述した「ハロゲ
ン化されていてもよいC1-6アルキル」および「ハロゲ
ン化されていてもよいC1-6アルコキシ」と同様のもの
がそれぞれ挙げられる。これらの置換基は、A環の置換
可能な位置に1ないし3個置換されていてもよく、置換
基数が2個以上の場合は各置換基は同一または異なって
いてもよい。A環は好ましくは、式 −Ar−Xで表され
る基のみで置換されたベンゼン環である。
【0038】前記の「式 −Y−NR12で表される
基」は、B環の置換可能な位置に置換される。B環で示
される「式 −Y−NR12(式中、各記号は前記と同
意義を示す)で表される基の外に置換基をさらに有して
いてもよい4ないし8員環」の「4ないし8員環」とし
ては、A環と縮合している部分以外に二重結合を1個含
んでいてもよく、炭素原子以外に酸素原子、窒素原子お
よび硫黄原子から選ばれる1ないし3個のヘテロ原子を
含んでいてもよい4ないし8員同素または複素環が挙げ
られる。具体例としては、式
【化34】 Zは(i) 結合手、(ii)C1-4アルキレン、 (iii) C
2-4アルケニレン、(iv) −O−CH2−、 (v) −O−C
2−CH2− または (vi) 式 −NR8a−CH2−また
は−NR8a−CH2−CH2−〔式中、R8aは前記R8
同意義を示す〕で表される環が挙げられる。R8aは好ま
しくは水素原子、ハロゲン化されていてもよいC1-6
ルキル、C1-6アルキル−カルボニル、C1-6アルコキシ
−カルボニル、C6-10アリール−カルボニル、C6-10
リールオキシ−カルボニル、C7-16アラルキルオキシ−
カルボニル、5または6員複素環カルボニル、モノ−C
1-6アルキル−カルバモイル、ジ−C1-6アルキル−カル
バモイル、C6-10アリール−カルバモイル、5または6
員複素環カルバモイル、C1-6アルキルスルホニルまた
はC6-10アリールスルホニルである。さらに好ましく
は、水素原子、ハロゲン化されていてもよいC1-6アル
キル、C1-6アルキル−カルボニル、C1-3アルキルスル
ホニルである。Zは、好ましくは、C1-3アルキレン、
−NR8a−CH2− などである。さらに好ましくは、エチレ
ンである。該「4ないし8員環」として好ましくは、式
【化35】 〔式中、Zは前記と同意義を示す〕で表わされる環であ
る。好ましくは、A環と縮合している部分以外には二重
結合を含まず、炭素原子以外に、1個の酸素原子または
イミノを含んでいてもよい6員同素または複素環であ
る。「式 −Y−NR12(式中、各記号は前記と同意
義を示す)で表される基の外に置換基をさらに有してい
てもよい4ないし8員環」の「置換基」としては、例え
ばオキソ、C1-6アルキル(例、メチル、エチル、プロ
ピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec-ブチ
ル、tert-ブチル、ペンチル、ヘキシルなど)、ヒドロ
キシなどが挙げられる。該置換基は置換可能な位置に1
ないし3個置換されていてもよく、置換基数が2個以上
の場合は各置換基は同一または異なっていてもよい。B
環は、好ましくは、式 −Y−NR12(式中、各記号
は前記と同意義を示す)で表される基のみで置換された
6員同素または複素環である。また、B環は式
【化36】 〔式中、Za はC1-3アルキレンまたは式 −NR8c−C
2−(式中、R8cが水素原子、ハロゲン化されていて
もよいC1-6アルキル、C1-6アルキル−カルボニル、C
1-6アルコキシ−カルボニル、C6-10アリール−カルボ
ニル、C6-10アリールオキシ−カルボニル、C7-16アラ
ルキルオキシ−カルボニル、5または6員複素環カルボ
ニル、モノ−C1-6アルキル−カルバモイル、ジ−C1-6
アルキル−カルバモイル、C6-10アリール−カルバモイ
ル、5または6員複素環カルバモイル、C1-6アルキル
スルホニルまたはC6-10アリールスルホニルである)で
表される基、その他の各記号は前記と同意義を示す〕で
表される環も好ましい。このうちZa は好ましくはエチ
レンである。A環とB環とで形成される縮合環として好
ましくは、式
【化37】 で表される環である。
【0039】化合物(I)および化合物(I')中、Ar
およびAr'が、ハロゲン原子、C1-3アルキレンンジオ
キシ、ニトロ、シアノ、ハロゲン化されていてもよいC
1-6アルキル、ハロゲン化されていてもよいC1-6アルコ
キシ、ハロゲン化されていてもよいC1-6アルキルチ
オ、ヒドロキシ、アミノ、モノ−C1-6アルキルアミ
ノ、ジ−C1-6アルキルアミノ、ホルミルおよびC1-6
ルキル−カルボキサミドから選ばれる置換基1ないし3
個を有していてもよい環集合芳香族基(好ましくは、2
−,3−または4−ビフェニリル)、Xが酸素原子を介
していてもよいC1-3アルキレン、YがC1-6アルキレ
ン、R1およびR2がそれぞれC1-6アルキル、A環が式
−X−Ar(式中、各記号の定義は上記と同意義)で表
される基のみを有するベンゼン環、B環が式−Y−NR
12(式中、各記号の定義は上記と同意義)で表される
基のみを有する6員同素または複素環である化合物が好
ましい。さらに好ましくは、式
【化38】 〔式中、R0が1ないし3個のハロゲン原子、C1-3アル
キレンジオキシ、ニトロ、シアノ、ハロゲン化されてい
てもよいC1-6アルキル、ハロゲン化されていてもよい
1-6アルコキシ、ハロゲン化されていてもよいC1-6
ルキルチオ、ヒドロキシ、アミノ、モノ−C1-6アルキ
ルアミノ、ジ−C1-6アルキルアミノ、ホルミルおよび
1-6アルキル−カルボキサミドから選ばれる置換基、
1aおよびR2aがそれぞれC1-6アルキルである〕で表
される化合物である。また、式
【化39】 〔式中、Ara が(i) ハロゲン原子、C1-3アルキレン
ジオキシ、ニトロ、シアノ、ハロゲン化されていてもよ
いC1-6アルキル、ハロゲン化されていてもよいC1-6
ルコキシ、ハロゲン化されていてもよいC1-6アルキル
チオ、アミノ、ホルミルおよびC1-6アルキル−カルボ
キサミドから選ばれる置換基1ないし3個を有していて
もよい2−、3−または4−ビフェニリル、(ii) 4−
(2−チエニル)フェニルまたは4−(3−チエニル)
フェニル、(iii) 4−(3−ピリジル)フェニル、 (i
v) C1-6アルコキシを有していてもよい6−フェニル−
3−ピリジル、(v) 5−フェニル−1,3,4−オキサジ
アゾール−2−イル、(vi)4−(2−ナフチル)フェニ
ル、(vii) 4−(2−ベンゾフラニル)フェニル、(vii
i) 1−または2−ナフチル、(ix) 2−キノリル、(x)
2−ベンゾチアゾリルまたは(xi) 2−ベンゾフラニ
ル;X'が−CH2−O−、−SO2−NH−または式 −
CH2−NR8'−(式中、R8'が水素原子またはC1-3
ルキル−カルボニルである)で表される基;Y'がC1-6
アルキレン;Z'が−CH2−CH2−または式 −N
8''−CH2−(式中、R8''が水素原子、C1-3アルキ
ル、C1-3アルキル−カルボニルまたはC1-3アルキルス
ルホニルである)で表される基;およびR1'およびR2'
がそれぞれジ−C1-3アルキルアミノ、C1-3アルコキシ
−カルボニルおよびフェニルから選ばれる置換基1ない
し5個を有していてもよいC1-6アルキル、またはR1'
およびR2'が隣接する窒素原子と共に、ヒドロキシ、C
1-3アルコキシ−カルボニル、ピペリジノ、フェニルお
よびベンジルから選ばれる置換基1ないし3個をそれぞ
れ有していてもよいピロリジン−1−イル、ピペリジノ
またはピペラジン−1−イルを形成する〕で表される化
合物も好ましい。さらに好ましくは、6−(4−ビフェ
ニリル)メトキシ−2−[2−(N,N−ジメチルアミ
ノ)エチル]テトラリン、6−(4−ビフェニリル)メ
トキシ−2−(N,N−ジメチルアミノ)メチルテトラ
リン、2−(N,N−ジメチルアミノ)メチル−6−
(4'−メトキシビフェニル−4−イル)メトキシテト
ラリン、(+)−6−(4−ビフェニリル)メトキシ−
2−[2−(N,N−ジメチルアミノ)エチル]テトラ
リン、(+)−6−(4−ビフェニリル)メトキシ−2
−[2−(N,N−ジエチルアミノ)エチル]テトラリ
ン、(+)−2−[2−(N,N−ジメチルアミノ)エ
チル]−6−(4'−メチルビフェニル−4−イル)メ
トキシテトラリン、(+)−2−[2−(N,N−ジメ
チルアミノ)エチル]−6−(4'−メトキシビフェニ
ル−4−イル)メトキシテトラリン、(+)−6−
(2',4'−ジメトキシビフェニル−4−イル)メトキ
シ−2−[2−(N,N−ジメチルアミノ)エチル]テ
トラリン、(+)−6−[4−(1,3−ベンゾジオキ
ソール−5−イル)フェニル]メトキシ−2−[2−
(N,N−ジメチルアミノ)エチル]テトラリン、
(+)−6−(3',4'−ジメトキシビフェニル−4−
イル)メトキシ−2−[2−(N,N−ジメチルアミ
ノ)エチル]テトラリンおよびそれらの塩である。
【0040】化合物(I)および化合物(I')の塩と
しては、例えば無機塩基との塩、アンモニウム塩、有機
塩基との塩、無機酸との塩、有機酸との塩、塩基性また
は酸性アミノ酸との塩などが挙げられる。無機塩基との
塩の好適な例としては、例えばナトリウム塩、カリウム
塩などのアルカリ金属塩;カルシウム塩、マグネシウム
塩、バリウム塩などのアルカリ土類金属塩;アルミニウ
ム塩などが挙げられる。有機塩基との塩の好適な例とし
ては、例えばトリメチルアミン、トリエチルアミン、ピ
リジン、ピコリン、エタノールアミン、ジエタノールア
ミン、トリエタノールアミン、ジシクロヘキシルアミ
ン、N,N′−ジベンジルエチレンジアミンなどとの塩
が挙げられる。無機酸との塩の好適な例としては、例え
ば塩酸、臭化水素酸、硝酸、硫酸、リン酸などとの塩が
挙げられる。有機酸との塩の好適な例としては、例えば
ギ酸、酢酸、トリフルオロ酢酸、フマール酸、シュウ
酸、酒石酸、マレイン酸、クエン酸、コハク酸、リンゴ
酸、メタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、p−トル
エンスルホン酸などとの塩が挙げられる。塩基性アミノ
酸との塩の好適な例としては、例えばアルギニン、リジ
ン、オルニチンなどとの塩が挙げられ、酸性アミノ酸と
の塩の好適な例としては、例えばアスパラギン酸、グル
タミン酸などとの塩が挙げられる。このうち、薬学的に
許容し得る塩が好ましい。例えば、化合物(I)または
(I')内に酸性官能基を有する場合にはアルカリ金属
塩(例、ナトリウム塩、カリウム塩など)、アルカリ土
類金属塩(例、カルシウム塩、マグネシウム塩、バリウ
ム塩など)などの無機塩、アンモニウム塩など、また、
化合物(I)または(I')内に塩基性官能基を有する
場合には塩酸塩、硫酸塩、リン酸塩、臭化水素酸塩など
の無機塩または、酢酸塩、マレイン酸塩、フマル酸塩、
コハク酸塩、メタンスルホン酸塩、p−トルエンスルホ
ン酸塩、クエン酸塩、酒石酸塩などの有機塩が挙げられ
る。
【0041】化合物(I)の製造法について以下に述べ
る。化合物(I)は、自体公知の手段を用いて、例えば
以下の製造法1〜4で示される方法などにより製造でき
る。また、化合物(I')は、化合物(I)の製造法に
準じて製造される。以下の製造法1〜4中に記載されて
いる化合物は塩を形成している場合も含み、該塩として
は、例えば化合物(I)の塩と同様のものなどが挙げら
れる。「室温」は、0ないし30℃を示す。例えば、化
合物(I)中、Xが酸素原子、酸化されていてもよい硫
黄原子(S、SO、SO2)または式 NR8(R8は前記
と同意義を示す)で表される基を含有している場合、以
下の製造法に従って化合物(I)を製造する。Xが酸素
原子、酸化されていてもよい硫黄原子およびNR8を含
有しない場合も同様に製造できる。スキーム中に記載さ
れている化学構造式中の各記号は、特記しない限り前記
と同意義を示す。 製造法1
【化40】 上記式中、Xaは酸素原子、酸化されていてもよい硫黄
原子または式 NR8で表される基を示す。
【0042】(工程1)化合物(II)をアルキル化反応
またはアシル化反応に付し、化合物(Ia)を得る。「ア
ルキル化反応」および「アシル化反応」は、自体公知の
方法、例えば、オーガニック ファンクショナル グル
ープ プレパレーションズ(ORGANIC FUNCTIONAL GROUP
PREPARATIONS)第2版、アカデミックプレス社(ACADE
MIC PRESS,INC.)1989年刊等に記載の方法に準じて
行う。具体的には、化合物(II)と式 Ar−Xb−L
〔式中、XbはXからXaを除いた基、Lは脱離基または
ヒドロキシを示す〕で表される化合物とを反応させ、化
合物(Ia)を得る。Lで示される「脱離基」としては、
例えばハロゲン原子(例、クロロ、ブロモ、ヨードな
ど)、ハロゲン化されていてもよいC1-6アルキルスル
ホニルオキシ(例、メタンスルホニルオキシ、エタンス
ルホニルオキシ、トリフルオロメタンスルホニルオキシ
など)、置換基を有していてもよいC6-10アリールスル
ホニルオキシなどが挙げられる。該「置換基を有してい
てもよいC6-10アリールスルホニルオキシ」の「置換
基」としては、1ないし3個のハロゲン原子、ハロゲン
化されていてもよいC1-6アルキルまたはC1-6アルコキ
シなどが挙げられる。「置換基を有していてもよいC
6-10アリールスルホニルオキシ」の具体例としては、ベ
ンゼンスルホニルオキシ、p−トルエンスルホニルオキ
シ、1−ナフタレンスルホニルオキシ、2−ナフタレン
スルホニルオキシなどが挙げられる。化合物(II)は自
体公知の方法、例えば下記スキーム2〜4の方法または
それらに準じた方法により製造できる。例えば、Lが脱
離基の場合、化合物(II)および等量〜過剰量の式 Ar
−Xb−L〔式中の各記号は前記と同意義〕で表される
化合物を不活性溶媒中で反応させる。必要に応じ、塩基
を加えて反応を行う。XaがNR8の場合、塩基は必ずし
も必須ではない。反応温度は、−20℃〜100℃、好
ましくは室温(0℃〜30℃)〜80℃)である。反応
時間は0.5時間〜1日である。不活性溶媒としては、
例えばアルコール系溶媒、エーテル系溶媒、ハロゲン化
炭化水素系溶媒、芳香族系溶媒、ニトリル系溶媒、アミ
ド系溶媒、ケトン系溶媒、スルホキシド系溶媒、水など
を単独あるいはこれらの二種以上を混合して用いること
ができる。中でもアセトニトリル、 N,N−ジメチルホ
ルムアミド(DMF)、アセトン、エタノール、ピリジ
ンなどが好ましい。該「塩基」としては、1)例えばア
ルカリ金属またはアルカリ土類金属の水素化物(例、水
素化リチウム、水素化ナトリウム、水素化カリウム、水
素化カルシウムなど)、アルカリ金属またはアルカリ土
類金属のアミド類(例、リチウムアミド、ナトリウムア
ミド、リチウムジイソプロピルアミド、リチウムジシク
ロヘキシルアミド、リチウムヘキサメチルジシラジド、
ナトリウムヘキサメチルジシラジド、カリウムヘキサメ
チルジシラジドなど)、アルカリ金属またはアルカリ土
類金属の低級アルコキシド(例、ナトリウムメトキシ
ド、ナトリウムエトキシド、カリウム tert−ブトキシ
ドなど)などの強塩基; 2)例えばアルカリ金属またはアルカリ土類金属の水酸
化物(例、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化
リチウム、水酸化バリウムなど)、アルカリ金属または
アルカリ土類金属の炭酸塩(例、炭酸ナトリウム、炭酸
カリウム、炭酸セシウムなど)、アルカリ金属またはア
ルカリ土類金属の炭酸水素塩(例、炭酸水素ナトリウ
ム、炭酸水素カリウムなど)などの無機塩基;および 3)例えばトリエチルアミン、ジイソプロピルエチルア
ミン、N−メチルモルホリン、ジメチルアミノピリジ
ン、DBU(1,8−ジアザビシクロ〔5.4.0〕ウンデス-7
-エン)、DBN(1,5−ジアザビシクロ〔4.3.0〕ノン
−5−エン)などのアミン類、例えばピリジン、イミダ
ゾール、2,6−ルチジンなどの塩基性複素環化合物な
どの有機塩基などが挙げられる。好ましい反応条件は、
例えばアルキル化反応の場合、化合物(II)、1当量〜
2当量の式 Ar−Xb−L〔式中の各記号は前記と同意
義〕で表される化合物および1〜5当量の塩基(例、炭
酸カリウム、水素化ナトリウム、水酸化ナトリウムな
ど)を、アセトニトリルまたはDMF中、1時間〜20
時間撹拌する。好ましい反応温度は用いる塩基により異
なるが、例えば、水素化ナトリウムを用いる場合は室
温、炭酸カリウムを用いる場合は室温〜80℃が好まし
い。好ましい反応条件は、例えばアシル化反応の場合、
化合物(II)、1当量〜1.5当量の式 Ar−Xb−L
〔式中の各記号は前記と同意義〕で表される化合物およ
び1当量〜5当量の塩基(例えば、水素化ナトリウム、
水酸化ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウ
ム、トリエチルアミンなど)を、不活性溶媒(例、水、
酢酸エチル、DMF、アセトニトリル、ピリジンの単独
あるいはこれら二種以上の混合溶媒)中、室温で1時間
〜6時間撹拌する。
【0043】Lがヒドロキシの場合、化合物(II)を光
延反応に付す。光延反応は、例えば、化合物(II)およ
び1当量〜3当量(好ましくは1.1当量〜2当量)の
式 Ar−Xb−L〔式中の各記号は前記と同意義〕で表
される化合物を、1当量〜2当量のトリアリールホスフ
ィン(例、トリフェニルホスフィンなど)および1当量
〜2当量のDEAD(アゾジカルボン酸ジエチル)共存
下、不活性溶媒中、1〜24時間撹拌する方法が挙げら
れる。不活性溶媒としては、例えばエーテル系溶媒など
が挙げられ、好ましくはテトラヒドロフラン(THF)
である。
【0044】
【化41】 上記式中、Wは水素原子または保護基、YaはYからメ
チレンを除いた基を示す。Wで示される「保護基」とし
ては、後述の「ヒドロキシの保護基」と同様ものなどが
挙げられる。Wは、好ましくは C1-6アルキル、置換
基を有していてもよいベンジルである。 (工程2)化合物(III)をアミド化反応に付し、化合
物(IV)を得る。化合物(III)は容易に入手可能な公
知化合物であり、合成法の具体例としては、特開平2−
96552号公報、特開平6−206851号公報また
はジャーナル オブ メディシナル ケミストリー(J.
Med. Chem.)1326頁、1989年などに記載の方法などが
挙げられる。また、化合物(III)中、Xaが酸素原子お
よびWがメチルである化合物の代表例である(1)1,
2,3,4−テトラヒドロ−6−メトキシナフタレン−2
−酢酸の合成法は、例えばシンセティック コミュニケ
ーションズ(Synth. Commun.)11巻、803-809頁、1981
年等に、(2)1,2,3,4−テトラヒドロ−6−メトキ
シナフタレン−2−カルボン酸および1,2,3,4−テ
トラヒドロ−6−メトキシナフタレン−2−酪酸の合成
法は、ジャーナル オブ ケミカル ソサエティー パ
ーキントランザクション I(J. Chem. Soc. Perkin Tra
ns.I)1889−1893頁、1976年等にそれぞれ
記載されている。また、化合物(III)中、Xaがイミノ
およびWが水素原子である化合物の代表例である6−ア
ミノ−1,2,3,4−テトラヒドロ−ナフタレン−2−
カルボン酸およびそのエチルエステル体の合成法は、Zh
ur. Obschch. Khim., 1446頁、1952年等に記載されてい
る。また、化合物(III)が、7−メトキシ−2−オキ
ソ−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−3−酢酸ま
たは8−メトキシ−2−オキソ−2,3,4,5−テトラ
ヒドロ−1H−1−ベンズアゼピン−4−カルボン酸で
ある場合、ジャーナルオブ アメリカン ケミカル ソ
サイエティー(J. Am. Chem. Soc.)、77巻、5932-5933
頁、1995年記載の方法に準じて製造され、7−メトキシ
−2−オキソ−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−
3−カルボン酸の場合、特開平7−126267号公報
に記載の方法に準じて製造される。
【0045】上記「アミド化反応」は、自体公知の方法
に準じて行えばよく、例えば、(1)脱水縮合剤の存在
下、化合物(III)と式 HNR12で表される化合物と
を反応させる方法、または(2)化合物(III)の反応性
誘導体と式 HNR12で表される化合物とを反応させ
る方法などが挙げられる。上記反応(1)では、化合物
(III)、1当量〜5当量の式 HNR12で表される化
合物および1当量〜2当量の脱水縮合剤を不活性溶媒
中、室温下、10時間〜24時間反応させる。必要に応
じ、1当量〜1.5当量の1−ヒドロキシベンゾトリア
ゾール(HOBT)および(または)1当量〜5当量の
塩基(例、トリエチルアミンなど)を添加して反応を行
ってもよい。該「脱水縮合剤」としては、例えばジシク
ロヘキシルカルボジイミド(DCC)、1−エチル−3
−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド 塩
酸塩(WSC)などが挙げられる。中でもWSCが好ま
しい。不活性溶媒としては、例えば、ニトリル系溶媒
(好ましくはアセトニトリル)、アミド系溶媒(好まし
くはDMF)、 ハロゲン化炭化水素系溶媒(好ましく
はジクロロメタン)、エーテル系溶媒(好ましくはTH
F)などの単独またはこれらの二種以上を混合して用い
ることができる。上記反応(2)では、化合物(III)の
反応性誘導体および1当量〜5当量(好ましくは1当量
〜3当量)の式 HNR12で表される化合物を不活性
溶媒中、−20℃〜50℃(好ましくは室温)、5分間
〜40時間(好ましくは1時間〜18時間)反応させ
る。必要に応じ、1当量〜10当量、好ましくは1当量
〜3当量の塩基を共存させて反応を行ってもよい。化合
物(III)の「反応性誘導体」としては、酸ハライド
(例、酸クロリド、酸ブロミドなど)、混合酸無水物
(例、C1-6アルキル−カルボン酸、C6-10アリール−
カルボン酸またはC1-6アルキル炭酸との酸無水物な
ど)、活性エステル(例、置換基を有していてもよいフ
ェノール、1−ヒドロキシベンゾトリアゾールまたはN
−ヒドロキシスクシンイミドとのエステルなど)が挙げ
られる。該「置換基を有していてもよいフェノール」の
「置換基」としては、ハロゲン原子、ニトロ、ハロゲン
化されていてもよいC1-6アルキルまたはハロゲン化さ
れていてもよいC1-6アルコキシが1ないし5個挙げら
れる。「置換基を有していてもよいフェノール」の具体
例としては、フェノール、ペンタクロロフェノール、ペ
ンタフルオロフェノール、p−ニトロフェノールなどが
挙げられる。反応性誘導体として、好ましくは酸ハライ
ドである。「塩基」としては、前記工程1で詳述した塩
基と同様のものが挙げられ、好ましくは、炭酸カリウ
ム、炭酸ナトリウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウ
ム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、トリエチ
ルアミン、ピリジンなどである。不活性溶媒としては、
例えばエーテル系溶媒、ハロゲン化炭化水素系溶媒、芳
香族系溶媒、ニトリル系溶媒、アミド系溶媒、ケトン系
溶媒、スルホキシド系溶媒、水などを単独またはこれら
の二種以上を混合して用いることができる。中でも、ア
セトニトリル、ジクロロメタン、クロロホルムなどが好
ましい。
【0046】(工程3)化合物(IV)を還元反応に付
し、化合物(V)を得る。還元反応は、自体公知の方
法、例えば、オーガニック ファンクショナル グルー
プ プレパレーションズ(ORGANIC FUNCTIONAL GROUP P
REPARATIONS)第2版、アカデミックプレス社(ACADEMI
C PRESS, INC.)1989年刊等に記載の方法に準じて
行う。具体的には、(1)化合物(IV)と金属水素化物
とを反応させる方法、(2)化合物(IV)と金属とを反
応させる方法、または(3)化合物(IV)を接触還元反
応に付す方法などが挙げられる。上記反応(1)では、
化合物(IV)および1当量〜20当量(好ましくは1当
量〜6当量)の金属水素化物を不活性溶媒中で反応させ
る。「金属水素化物」としては、例えば水素化アルミニ
ウム、水素化アルミニウムリチウム、水素化ホウ素ナト
リウム、水素化ホウ素リチウム、シアノ水素化ホウ素ナ
トリウム、シアノ水素化ホウ素リチウム、ボラン錯体
(例、ボラン−THF錯体、カテコールボランなど)、
ジブチルアルミニウムヒドリド、およびこれら金属水素
化物とルイス酸(例、塩化アルミニウム、四塩化チタ
ン、塩化コバルトなど)またはオキシ塩化リンとの混合
物などが挙げられる。好ましい金属水素化物としては、
水素化アルミニウムリチウム、水素化アルミニウムが挙
げられる。不活性溶媒としては、例えばエーテル系溶媒
が挙げられる。反応温度は、用いる金属水素化物により
異なるが、通常、−70℃〜100℃、水素化アルミニ
ウムリチウムを用いる場合は室温〜80℃である。ボラ
ン錯体を用いる場合は室温〜100℃、好ましくは室温
〜60℃である。反応時間は、1時間〜48時間であ
る。上記反応(2)では、化合物(IV)および1当量〜
20当量(好ましくは2当量〜6当量)の金属を不活性
溶媒中で反応させる。「金属」としては、例えば、亜
鉛、鉄、ナトリウム、カリウムなどが挙げられ不活性溶
媒としては、例えば、有機酸(例、酢酸、プロピオン
酸、メタンスルホン酸など)、エーテル系溶媒、芳香族
系溶媒、炭化水素系溶媒などを単独またはこれら二種以
上を混合して用いる。好ましくはエーテル系溶媒であ
る。反応温度は、用いる金属により異なるが、通常−7
0℃〜100℃、亜鉛を用いる場合は室温〜80℃であ
る。反応時間は、1時間〜10時間である。上記反応
(3)では、化合物(IV)、触媒量〜10当量の金属触
媒(例、ラネーニッケルなど)および硫化リン化合物
(例、5硫化リン、3硫化リンなど)を不活性溶媒
(例、アルコール系溶媒など)中、室温〜100℃、水
素圧が1気圧〜100気圧下、1時間〜48時間反応さ
せる。本工程3では、反応条件を選ぶことにより、化合
物(IV)の分子内に存在するカルボニル、ラクタムなど
の官能基をヒドロキシ、環状アミノなどにそれぞれ還元
することもできる。例えば化合物(IV)のA環とB環と
で形成される縮合環が2−オキソ−1,2,3,4−テト
ラヒドロキノリンまたは2−オキソ−2,3,4,5−テ
トラヒドロ−1H−1−ベンズアゼピンである場合、前
記ボラン錯体を用いることにより、1,2,3,4−テト
ラヒドロキノリンおよび2,3,4,5−テトラヒドロ−
1H−1−ベンズアゼピンがそれぞれ得られる。具体的
には、化合物(IV)および1当量〜過剰量、好ましくは
1当量〜5当量のボラン錯体をエーテル系溶媒中、室温
〜100℃、好ましくは室温〜60℃、0.1時間〜4
8時間、好ましくは1時間〜5時間反応させる。
【0047】(工程4)化合物(V)を脱保護反応に付
し、化合物(IIa)を得る。化合物(V)中、Wが保護基
の化合物を、自体公知の脱保護反応に付す。脱保護反応
は、例えば、前記オーガニック ファンクショナル グ
ループ プレパレーションズ等に記載の方法に準じて行
う。具体的には、例えば、酸による方法、接触還元法、
加水分解法または求核置換法などが挙げられ、Wの保護
基により種々選択される。例えば、WがC1-6アルキル
(好ましくはメチル)である場合、化合物(V)および
1当量〜100当量の酸を無溶媒または不活性溶媒中、
−78℃〜200℃、5分〜24時間反応させる。酸と
しては、例えば、鉱酸(例、塩酸、臭化水素酸、ヨウ化
水素酸など)、ルイス酸(例、塩化アルミニウム、三臭
化ホウ素など)、ハロゲン化ケイ素試薬(例、ヨードト
リメチルシラン、ブロモトリメチルシランなど)が挙げ
られる。不活性溶媒としては、例えば、水、ハロゲン化
炭化水素系溶媒、酢酸などの単独またはこれらの二種以
上を混合溶媒として用いる。好ましい反応条件として
は、化合物(V)および5当量〜100当量の臭化水素
酸を水または酢酸中、100℃〜130℃、1時間〜5
時間反応させる。
【0048】例えば、Wが置換基を有していてもよいベ
ンジルである場合、通常、化合物(V)を接触還元法に
付す。化合物(V)および触媒量の金属触媒(例、ラネ
ーニッケル、酸化白金、金属パラジウム、パラジウム−
炭素など)を、不活性溶媒(例えば、アルコール系溶媒
など)中、室温〜100℃、1気圧〜100気圧の水素
圧下、1時間〜48時間反応させる。好ましくは、化合
物(V)および触媒量のパラジウム−炭素を、アルコー
ル系溶媒中(例、エタノールなど)、1ないし10気圧
の水素圧下、室温〜50℃、1時間〜10時間反応させ
る。例えば、WがC1-6アルキル−カルボニル、ベンゾ
イル、C7-10アラルキル−カルボニルである場合、化合
物(V)を加水分解反応に付す。化合物(V)および2当
量〜100当量(好ましくは5当量〜10当量)のアル
カリを不活性溶媒中、室温〜120℃、好ましくは室温
〜60℃、5分〜100時間、好ましくは1時間〜20
時間反応させる。アルカリとしては、例えば、水酸化リ
チウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化バ
リウム等の無機塩基の水酸化物などが挙げられる。中で
も水酸化ナトリウムが好ましい不活性溶媒としては、例
えば、水、アルコール系溶媒、エーテル系溶媒などの単
独またはこれらの二種以上を混合して用いる。中でも、
水−メタノールの混合溶媒が好ましい。好ましい反応条
件としては、溶媒が水−メタノールの混合溶媒、反応温
度が室温〜60℃、反応時間が5時間〜10時間であ
る。
【0049】
【化42】 上記式中、R9はカルボキシの保護基、Lは脱離基を示
す。R9で示される「カルボキシの保護基」としては、
後述の「カルボキシの保護基」と同様のものが挙げら
れ、好ましくはC1-6アルキルである。Lで示される
「脱離基」としては、前記Lと同様ものが挙げられる。 (工程5)化合物(VI)を還元反応に付し、化合物(VI
I)を得る。化合物(VI)は、容易に入手可能な化合物
であり、例えば化合物(III)を自体公知のエステル化
反応に付して得ることもできる。還元反応は、自体公知
の方法、例えば、前記オーガニック ファンクショナル
グループ プレパレーションズ等に記載の方法に準じて
行う。反応条件は前記工程3とほぼ同様の条件が用いら
れ、このうち、金属水素化物を用いる方法が好ましい。
具体的には、化合物(VI)および1当量〜20当量(好
ましくは1当量〜6当量)の金属水素化物(好ましくは
水素化アルミニウムリチウム)を不活性溶媒中反応させ
る。不活性溶媒としては、例えばエーテル系溶媒、アル
コール系溶媒、芳香族系溶媒などの単独またはこれらの
二種以上を混合して用いる。反応温度は、用いる金属水
素化物により異なるが、通常−70℃〜100℃、水素
化アルミニウムリチウムを用いる場合は、室温〜50℃
が好ましい。
【0050】(工程6)化合物(VII)に脱離基を導入
し、化合物(VIII)を得る。化合物(VIII)中、Lがハ
ロゲンである場合、化合物(VII)とハロゲン化剤とを
反応させる。ハロゲン化剤として、例えば市販のハロゲ
ン化試薬(例、臭化水素酸、三臭化リン、五塩化リン、
塩化チオニルなど)を用いる場合、自体公知の方法に従
って行えばよい。ハロゲン化剤として、例えば臭化水素
酸を用いる場合、化合物(VII)と1.5〜5当量の臭化
水素酸とを80℃〜130℃、1時間〜18時間反応さ
せればよい。ハロゲン化剤を調製して反応を行う場合、
1当量〜1.5当量の臭素またはヨウ素および同量のト
リフェニルホスフィンを不活性溶媒(例、ニトリル系溶
媒、エーテル系溶媒など)中、室温下で混合してハロゲ
ン化剤とし、かかるハロゲン化剤および化合物(VII)
を、同溶媒中、室温、0.5時間〜18時間、好ましく
は0.5時間〜3時間反応させる。
【0051】化合物(VIII)中、Lがスルホニルオキシ
(例、メタンスルホニルオキシ、p−トルエンスルホニ
ルオキシ、ベンゼンスルホニルオキシなど)である場
合、化合物(VII)、1当量〜過剰量(好ましくは1当
量〜1.5当量)のスルホニル化試薬(例、塩化メタン
スルホニル、塩化p−トルエンスルホニル、塩化ベンゼ
ンスルホニルなど)および塩基を不活性溶媒中、−50
℃〜50℃、好ましくは室温、1時間〜24時間撹拌す
る。「塩基」としては、前記工程1で詳述した有機塩基
などが挙げられ、中でも、トリエチルアミン、ジイソプ
ロピルエチルアミン、N−メチルモルホリン、ジメチル
アミノピリジンなどのアミン類、ピリジン、イミダゾー
ル、2,6-ルチジンなどの塩基性複素環化合物などが好ま
しい。塩基の使用量は、スルホニル化試薬に対して1当
量〜8当量である。不活性溶媒としては、例えばハロゲ
ン化炭化水素系溶媒、ニトリル系溶媒、エステル系溶媒
などの単独またはこれらを二種以上混合して用いる。さ
らに、得られた化合物(VIII)のスルホニルオキシ基を
ヨード化反応に付してもよい。化合物(VIII)および1
当量〜10当量(好ましくは1当量〜3当量)のヨウ化
ナトリウムまたはヨウ化カリウムを、不活性溶媒(例、
ケトン系溶媒、エーテル系溶媒など)中、室温〜100
℃、好ましくは30℃〜60℃、1時間〜24時間反応
させる。
【0052】(工程7)化合物(VIII)をアミノ化反応
に付し、化合物(IX)を得る。アミノ化反応は、自体公
知の方法、例えば、前記オーガニック ファンクショナ
ル グループ プレパレーションズ等に記載の方法に準
じて行う。具体的には、化合物(VIII)および1当量〜
5当量(好ましくは1当量〜2当量)の式 HNR12
で表される化合物を不活性溶媒中、室温〜100℃、好
ましくは室温〜50℃、0.5時間〜1日撹拌すること
により行われる。通常、1当量〜5当量(好ましくは1
当量〜3当量)の塩基を加えて反応を行う。該「塩基」
としては、例えば、前記工程1で詳述した塩基などが挙
げられ、中でも、トリエチルアミンなどの三級アミン
類、アルカリ金属またはアルカリ土類金属の炭酸塩等が
好ましい。不活性溶媒としては、例えば水、アルコール
系溶媒、エーテル系溶媒、ハロゲン化炭化水素系溶媒、
芳香族系溶媒、ニトリル系溶媒、アミド系溶媒、ケトン
系溶媒、スルホキシド系溶媒などを単独あるいはこれら
の二種以上を混合して用いることができる。中でもアセ
トニトリル、N,N−ジメチルホルムアミド(DM
F)、アセトン、エタノールなどが好ましい。好ましい
反応条件としては、化合物(VIII)、1当量〜2当量の
式 HNR12で表される化合物および1当量〜3当量
の塩基(例、炭酸カリウム、トリエチルアミンなど)
を、不活性溶媒(例、アセトニトリル、DMFなど)
中、室温〜50℃、10時間〜1日撹拌する方法が挙げ
られる。 (工程8)化合物(IX)を脱保護反応に付し、化合物
(IIa)を得る。脱保護反応は、前記工程4と同様の反
応条件で行えばよい。
【0053】化合物(II)において、Yがメチレンであ
る化合物は、以下のスキーム4に従って目的物を得ても
よい。
【化43】 上記式中、B'環は、オキソを有するB環、R10および
11は、それぞれC1-6アルキル、置換基として1ない
し3個のハロゲンまたはニトロを有していてもよいベン
ジルを示す。
【0054】(工程9)化合物(X)をマンニッヒ反応
に付し、化合物(XI)を得る。化合物(X)は、容易に
入手可能な化合物であり、自体公知の方法により容易に
合成できる。マンニッヒ反応は、自体公知の方法、例え
ばWO92/05143等に記載の方法に準じて行えば
よい。具体的には、化合物(X)、過剰のホルムアルデ
ヒドまたはパラホルムアルデヒドおよび1当量〜5当量
(好ましくは1当量〜2当量)の2級アミン(例、式 H
NR1011で表される化合物など)または1当量〜10
当量(好ましくは1当量〜5当量)のジメチルメチレン
アンモニウム塩(例、塩酸塩、ヨウ素酸塩など)を不活
性溶媒中、室温〜80℃、1時間〜48時間反応させ
る。必要に応じ、当量〜過剰量の酸(例、塩酸などの鉱
酸)を添加してもよい。不活性溶媒としては、例えばエ
ーテル系溶媒、アルコール系溶媒、ニトリル系溶媒、水
などの単独またはこれらの二種以上を混合して用いられ
る。式 HNR1011で表される化合物において、R10
およびR11がそれぞれC1-6アルキルの場合、得られた
化合物(XI)は次工程10を経ずに、工程12の反応に
付す。
【0055】(工程10)化合物(XI)から4級アミン
塩である化合物(XII)を得る。前記工程9に続いて、
化合物(XI)および1当量〜3当量(好ましくは1.1
当量〜1.5当量)のC1-6アルキルハライド(例、ヨウ
化メチルなど)を不活性溶媒(例、ケトン系溶媒、アル
コール系溶媒など)中、室温〜還流条件下、0.1時間
〜24時間、好ましくは0.5時間〜2時間反応させ
る。 (工程11)化合物(XII)をアミノ化反応に付し、化
合物(XIII)を得る。アミノ化反応は、前記工程7と同
様の反応条件で行えばよい。具体的には、化合物(XI
I)および1当量〜5当量(好ましくは1当量〜3当
量)の式 HNR12で表される化合物を不活性溶媒
中、室温〜100℃、好ましくは室温〜50℃、0.5
時間〜1日撹拌することにより行われる。通常、1当量
〜3当量(好ましくは1当量〜2当量)の塩基を加えて
反応を行う。該「塩基」としては、例えば、前記工程1
で詳述した塩基などが挙げられ、中でも、トリエチルア
ミンなどの三級アミン類、アルカリ金属またはアルカリ
土類金属の炭酸塩等が好ましい。不活性溶媒としては、
例えば水、アルコール系溶媒、エーテル系溶媒、ハロゲ
ン化炭化水素系溶媒、芳香族系溶媒、ニトリル系溶媒、
アミド系溶媒、ケトン系溶媒、スルホキシド系溶媒など
を単独あるいはこれらの二種以上を混合して用いること
ができる。中でもアセトニトリル、DMF、アセトン、
エタノールなどが好ましい。好ましい反応条件として
は、化合物(XII)、1当量〜2当量の式 HNR12
表される化合物および1当量〜3当量の塩基(例、炭酸
カリウム、トリエチルアミンなど)を、不活性溶媒
(例、アセトニトリル、DMFなど)中、室温〜50
℃、10時間〜1日撹拌する方法が挙げられる。
【0056】(工程12)化合物(XIII)を還元反応に
付し、化合物(XIIIa)を経て化合物(XIV)を得る。還
元反応は、自体公知の方法、例えば、前記オーガニック
ファンクショナルグループ プレパレーションズ等に
記載の方法に準じて行う。具体的には、(1)化合物(X
III)と金属水素化物とを反応させる方法、(2)化合物
(XIII)と金属とを反応させる方法、または(3)化合
物(XIII)を接触還元反応に付す方法などが挙げられ
る。上記反応(1)では、化合物(XIII)および1当量
〜20当量(好ましくは2当量〜6当量)の金属水素化
物を不活性溶媒中で反応させる。「金属水素化物」とし
ては、例えば水素化アルミニウムリチウム、水素化ホウ
素ナトリウム、水素化ホウ素リチウム、シアノ水素化ホ
ウ素ナトリウム、ジボラン、ジブチルアルミニウムヒド
リドなどが挙げられる。不活性溶媒としては、水素化ア
ルミニウムリチウムを用いる場合、エーテル系溶媒が、
水素化ホウ素ナトリウムを用いる場合、アルコール系溶
媒などが好ましい。反応温度は、用いる金属水素化物に
より異なるが、通常−70℃〜100℃、好ましくは0
℃〜80℃である。反応時間は、0.1時間〜24時
間、好ましくは0.5〜12時間である。上記反応(2)
では、化合物(XIII)および過剰量(好ましくは1当量
〜100当量)の金属(例、亜鉛末)を不活性溶媒中、
室温〜100℃、1時間〜24時間反応させる。反応
(2)では、還元がさらに進行し、化合物(XIV)が得ら
れることもある。不活性溶媒としては、例えば、有機酸
(例、酢酸など)、エーテル系溶媒などを単独またはこ
れら二種以上を混合して用いる。上記反応(3)では、
化合物(XIII)および触媒量の金属触媒(例、ラネーニ
ッケル、酸化白金、金属パラジウム、パラジウム−炭素
など)を不活性溶媒(例、アルコール系溶媒など)中、
室温〜100℃、水素圧が1気圧〜100気圧下、1時
間〜48時間反応させる。必要に応じ、触媒量〜過剰量
の有機酸(例、酢酸など)または鉱酸(例、過塩素酸、
塩酸など)を添加してもよい。反応(3)では、還元が
さらに進行し、化合物(XIV)が得られる場合もある。
【0057】得られた化合物(XIIIa)を還元的脱水反
応に付し、化合物(XIV)を得る。還元的脱水反応として
は、自体公知の方法、例えば接触還元法、有機シリル試
薬を用いる方法などが挙げられる。接触還元法として
は、化合物(XIIIa)および触媒量の金属触媒(例、ラ
ネーニッケル、酸化白金、金属パラジウム、パラジウム
−炭素など)を不活性溶媒(例、アルコール系溶媒等)
中、1〜100気圧の水素圧下、室温〜100℃、1時
間〜48時間反応させる方法が好ましい。必要に応じ、
触媒量〜過剰量の有機酸(例、酢酸など)または鉱酸
(例、過塩素酸、塩酸など)を添加してもよい。アルキ
ルシラン試薬を用いる方法としては、化合物(XIII
a)、アルキルシラン試薬(例、トリエチルシラン、フ
ェニルジメチルシランなど)および酸(例、トリフルオ
ロ酢酸などの有機酸等)を無溶媒または不活性溶媒
(例、ハロゲン化炭化水素系溶媒)中、0℃〜100
℃、好ましくは0℃〜30℃、10分間〜24時間反応
させる。アルキルシラン試薬の使用量は、化合物(XIII
a)に対して、1当量〜10当量、好ましくは1当量〜
5当量である。酸の使用量は、化合物(XIIIa)に対し
て、触媒量〜過剰量、好ましくは1当量〜5当量であ
る。 (工程13)化合物(XIV)において、Wが保護基であ
る場合、化合物(XIV)を脱保護反応に付し、化合物(I
Ib)を得る。脱保護反応は、前記工程4と同様の反応条
件で行えばよい。
【0058】製造法2
【化44】 (工程14)化合物(XV)をアルキル化反応またはアシ
ル化反応に付し、化合物(XVI)を得る。化合物(XV)
は、化合物(III)中、Wが水素原子である化合物を自
体公知のエステル化反応に付すことにより得る。アルキ
ル化反応およびアシル化反応は、前記工程1記載の反応
と同様にして行えばよい。 (工程15)化合物(XVI)を自体公知の加水分解反応
に付し、次いでアミド化反応に付し化合物(XVII)を得
る。アミド化反応は前記工程2記載の反応と同様にして
行えばよい。 (工程16)化合物(XVII)を還元反応に付し、化合物
(Ib)を得る。還元反応は、前記工程3記載の反応と同
様にして行えばよい。
【0059】製造法3
【化45】 上記式中、Lは脱離基を示す。Lで示される「脱離基」
としては、前記と同様のものが挙げられる。 (工程17)化合物(XVIII)をアミノ化反応に付し、
化合物(I)を得る。化合物(XVIII)は、自体公知の方
法に準じて容易に合成され、合成例としては、例えば以
下のスキーム7に記載の方法などが挙げられる。アミノ
化反応は、前記工程7記載の反応と同様にして行えばよ
い。
【化46】 (工程18)化合物(XVI)を還元反応に付し、化合物
(XIX)を得る。還元反応は、前記工程5記載の反応と
同様にして行えばよい。 (工程19)化合物(XIX)に脱離基を導入し、化合物
(XVIIIa)を得る。脱離基の導入反応は、前記工程6記
載の反応と同様にして行えばよい。
【0060】製造法4
【化47】 上記式中、Kは置換基を有していてもよい芳香族基、G
はハロゲン(例、ブロモ、ヨード)またはトリフルオロ
メタンスルホニルオキシを示す。Kで示される「置換基
を有していてもよい芳香族基」としては、前記Ar'で示
される「置換基を有していてもよい芳香族基」と同様の
ものが挙げられる。 (工程20)化合物(II)を前記工程1と同様の反応に
付し、化合物(XX)を得る。 (工程21)化合物(XX)をアリールカップリング反応
に付し、化合物(Ic)を得る。アリールカップリング反
応は、自体公知の方法、例えば、アクタ ケミカ スカ
ンジナビア(Acta. Chemica Scandinavia), 221-230
頁、1993年等に記載の方法に準じて行うことができる。
具体的には、化合物(XX)、1当量〜2当量のアリール
金属化合物および1当量〜10当量の塩基を、0.01
当量〜1当量、好ましくは0.01〜0.5当量の遷移金
属触媒存在下、不活性溶媒中、室温〜150℃、好まし
くは80℃〜150℃、1時間〜48時間反応させる。
「アリール金属化合物」としては、例えば、アリールボ
ロン酸誘導体、アリール亜鉛誘導体などが挙げられる。
「塩基」としては、例えば炭酸ナトリウム、炭酸水素ナ
トリウムなどの水溶液が挙げられる。「遷移金属触媒」
としては、例えば、パラジウム触媒、ニッケル触媒など
が挙げられる。該「パラジウム触媒」としては、例えば
テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム
(0)、酢酸パラジウム、ビス(トリフェニルホスフィ
ン)パラジウム(II)クロリド、パラジウム−炭素など
が挙げられる。該「ニッケル触媒」としては、例えばテ
トラキス(トリフェニルホスフィン)ニッケル(0)な
どが挙げられる。不活性溶媒としては、例えば水、アル
コール系溶媒、芳香族系溶媒などを単独またはこれら二
種以上を混合して用いられる。好ましくは水、エタノー
ル、トルエンなどの単独またはこれら二種以上を混合し
て用いられる。
【0061】前記製造法1〜4に記載されている合成中
間体である化合物に光学異性体が存在する場合、該「合
成中間体の光学異性体」を得る方法としては、自体公知
の方法、例えば光学活性な化合物から導く、またはラセ
ミ体を光学分割法または不斉合成法に付す方法などが挙
げられる。該「光学分割法」としては、後述の光学分割
法と同様のものが挙げられる。該「不斉合成法」として
は、自体公知の方法、例えば不斉還元反応、不斉酸化反
応、不斉アルキル化反応などが挙げられ、これらの反応
は、新実験化学講座26巻、日本化学会編、丸善株式会
社、1992年などに記載の方法に準じて行うことがで
きる。このうち不斉還元反応が好ましい。該「不斉還元
反応」としては、例えば、不斉金属水素化物を用いる還
元反応、不斉水素化反応などが挙げられ、このうち好ま
しくは不斉水素化反応である。「不斉水素化反応」とし
ては、不斉金属触媒を用いる反応が挙げられ、例えば、
遷移金属−光学活性ホスフィン錯体存在下に行う不斉水
素化反応などが挙げられる。例えば、前記製造法1〜4
に記載の化合物(III)、(IV)、(V)、(VI)、(VI
I)、(XVI)および(XVII)中、B環が例えば式:
【化48】 〔式中、Zb は前記Zと同意義を示す〕で表される環で
ある化合物を不斉水素化反応に付し、それぞれの光学異
性体を製造することができる。
【化49】 式中、*は不斉炭素の位置、各記号は前記と同意義を示
す。該「不斉水素化反応」の例としては、化合物(III
b)、(IVb)、(Vb)、(VIb)、(VIIb)、(XVIb)
または(XVIIb)を、約0.00001当量〜1当量(好
ましくは約0.001当量〜0.1当量)の遷移金属−光
学活性ホスフィン錯体存在下、不活性溶媒中、室温〜1
00℃(好ましくは約50℃〜80℃)、5kg/cm2〜1
00kg/cm2(好ましくは50kg/cm2〜100kg/c
m2)の水素圧下、1時間〜48時間(好ましくは1時間
〜6時間)反応させ、化合物(IIIc)、(IVc)、(V
c)、(VIc)、(VIIc)、(XVIc)または(XVIIc)を
得る方法が挙げられる。化合物(IIIb)、(IVb)、(V
b)、(VIb)、(VIIb)、(XVIb)および(XVIIb)の
反応液中の各濃度は、1〜1000mg/ml、好ましくは
50〜300mg/mlである。所望により、反応液中にル
イス酸(例、三フッ化ホウ素−エーテル錯体、塩化アル
ミニウム、四塩化チタン、塩化コバルトなど)、鉱酸
(例、塩酸、臭化水素酸、ヨウ化水素酸など)を適当量
添加してもよい。「遷移金属−光学活性ホスフィン錯
体」の「遷移金属」としては、例えば、ルテニウム、ロ
ジウム、イリジウム、パラジウム、ニッケルなどが挙げ
られる。中でもルテニウムが好ましい。「遷移金属−光
学活性ホスフィン錯体」中の光学活性ホスフィンには、
(R)配置および(S)配置の2種の光学異性体が存在
する。(R)配置および(S)配置のどちらか一方の光
学活性ホスフィンを用いて不斉還元を行うことにより、
目的とする光学異性体を選択的に得ることができる。
【0062】該「光学活性ホスフィン」の例としては、
例えば、(R)−2,2'−ビス(ジフェニルホスフィ
ノ)−1,1'−ビナフチル[(R)-(BINAP)]、(S)−
2,2'−ビス(ジフェニルホスフィノ)−1,1'−ビナ
フチル[(S)-(BINAP)]、(R)−2,2'−ビス(ジ−p
−トリルホスフィノ)−1,1'−ビナフチル[(R)-(p-t
olyl−BINAP)]、(S)−2,2'−ビス(ジ−p−トリ
ルホスフィノ)−1,1'−ビナフチル[(S)-(p-tolyl-B
INAP)](特開昭61−63690号公報);(R)−
2,2'−ビス[ジ−(3,5−ジメチルフェニル)ホス
フィノ]−1,1'−ビナフチル[(R)-(3,5-xylyl-BINA
P)]、(S)−2,2'−ビス[ジ−(3,5−ジメチル
フェニル)ホスフィノ]−1,1'−ビナフチル[(S)-
(3,5-xylyl-BINAP)](特開平3−255090号公
報);(R)−2,2'−ビス(ジフェニルホスフィノ)
−5,5',6,6',7,7',8,8'−オクタヒドロ−1,
1'−ビナフチル[(R)-(H8-BINAP)]、(S)−2,2'
−ビス(ジフェニルホスフィノ)−5,5',6,6',7,
7',8,8'−オクタヒドロ−1,1'−ビナフチル[(S)-
(H8-BINAP)](特開平4−139140号公報)などが
挙げられる。前記「(R)」および「(S)」は、光学活性
ホスフィンの絶対配置を示す。「遷移金属−光学活性ホ
スフィン錯体」は、配位子として、ハロゲン(例、クロ
ロなど)、アミン(例、トリエチルアミンなど)、有機酸
(例、酢酸など)、C6-14アリール(例、ベンゼンなど)
などをさらに有している場合もある。該「遷移金属−光
学活性ホスフィン錯体」は、調製後、単離精製すること
なく使用してもよい。「遷移金属−光学活性ホスフィン
錯体」の好ましい例である「ルテニウム−光学活性ホス
フィン錯体」としては、ルテニウムと(R)配置または
(S)配置のどちらか一方の光学活性ホスフィンとから
形成される以下の錯体などが挙げられる。ビス[[(R)ま
たは(S)-[2,2'-ビス(ジフェニルホスフィノ)-1,1'
-ビナフチル]]ジクロロルテニウム]トリエチルアミン:
[RuCl2[(R)または(S)-(BINAP)]]2NEt3と略す。ビス
[[(R)または(S)-[2,2'-ビス(ジ-p-トリルホスフィ
ノ)-1,1'-ビナフチル]]ジクロロルテニウム]トリエチ
ルアミン:[RuCl2[(R)または(S)-(p-tolyl-BINAP)]]2NE
t3と略す。 ビス[[(R)または(S)-[2,2'-ビス(ジ-(3,5-ジメチ
ルフェニル)ホスフィノ)-1,1'-ビナフチル]]ジクロロ
ルテニウム]トリエチルアミン:[RuCl2[(R)または(S)-
(3,5-xylyl-BINAP)]]2NEt3と略す。 ビス[[(R)または(S)-[2,2'-ビス(ジフェニルホスフ
ィノ)-5,5',6,6',7,7',8,8'-オクタヒドロ-1,
1'-ビナフチル]]ジクロロルテニウム]トリエチルアミ
ン:[RuCl2[(R)または(S)-(H8-BINAP)]]2NEt3と略す。 [(R)または(S)-[2,2'-ビス(ジフェニルホスフィノ)
-1,1'-ビナフチル]]ルテニウムジアセテート:Ru(CH3
CO2)2[(R)または(S)-(BINAP)]と略す。[(R)または(S)
-[2,2'-ビス(ジ-p-トリルホスフィノ)-1,1'-ビナフ
チル]]ルテニウムジアセテート:Ru(CH3CO2)2[(R)また
は(S)-(p-tolyl-BINAP)]と略す。[(R)または(S)-[2,
2'-ビス[ジ-(3,5-ジメチルフェニル)ホスフィノ-1,
1'-ビナフチル]]ルテニウムジアセテート:Ru(CH3CO2)
2[(R)または(S)-(3,5-xylyl-BINAP)]と略す。[(R)また
は(S)-[2,2'-ビス(ジフェニルホスフィノ)-5,5',
6,6',7,7',8,8'-オクタヒドロ-1,1'-ビナフチ
ル]]ルテニウムジアセテート:Ru(CH3CO2)2[(R)または
(S)-(H8-BINAP)]と略す。不活性溶媒として、例えば、
炭化水素系溶媒、アミド系溶媒、芳香族系溶媒、エーテ
ル系溶媒、ハロゲン化炭化水素系溶媒、アルコール系溶
媒、ケトン系溶媒、スルホキシド系溶媒、ニトリル系溶
媒などを単独またはこれら二種以上を混合して用いられ
る。好ましくはアルコール系溶媒、さらに好ましくはエ
タノールが挙げられる。
【0063】前記「アルコール系溶媒」としては、例え
ば、メタノール、エタノール、イソプロパノール、tert
-ブタノールなどが挙げられる。前記「エーテル系溶
媒」としては、例えば、ジエチルエーテル、テトラヒド
ロフラン(THF)、1,4−ジオキサン、1,2−ジ
メトキシエタンなどが挙げられる。前記「ハロゲン化炭
化水素系溶媒」としては、例えば、ジクロロメタン、ク
ロロホルム、1,2−ジクロロエタン、四塩化炭素など
が挙げられる。前記「芳香族系溶媒」としては、例え
ば、ベンゼン、トルエン、キシレン、ピリジンなどが挙
げられる。前記「炭化水素系溶媒」としては、例えば、
ヘキサン、ペンタン、シクロヘキサンなどが挙げられ
る。前記「アミド系溶媒」としては、例えば、N,N−
ジメチルホルムアミド(DMF)、N,N−ジメチルア
セトアミド、N−メチルピロリドンなどが挙げられる。
前記「ケトン系溶媒」としては、例えば、アセトン、メ
チルエチルケトンなどが挙げられる。前記「スルホキシ
ド系溶媒」としては、例えば、ジメチルスルホキシド
(DMSO)などが挙げられる。前記「ニトリル系溶
媒」としては、例えば、アセトニトリル、プロピオニト
リルなどが挙げられる。前記「エステル系溶媒」として
は例えば、酢酸エチルなどが挙げられる。
【0064】前記の各反応において、原料化合物が置換
基としてアミノ、カルボキシ、ヒドロキシ、カルボニル
を有する場合、これらの基にペプチド化学などで一般的
に用いられるような保護基が導入されていてもよく、反
応後に必要に応じて保護基を除去することにより目的化
合物を得ることができる。アミノの保護基としては、例
えばホルミル、C1-6アルキル−カルボニル(例、アセ
チル、プロピオニルなど)、C1-6アルコキシ−カルボ
ニル(例、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、
tert-ブトキシカルボニルなど)、ベンゾイル、C7-10
アラルキル−カルボニル(例、ベンジルカルボニルな
ど)、C7-14アラルキルオキシ−カルボニル(例、ベン
ジルオキシカルボニル、9−フルオレニルメトキシカル
ボニルなど)、トリチル、フタロイル、N,N−ジメチ
ルアミノメチレン、シリル(例、トリメチルシリル、ト
リエチルシリル、ジメチルフェニルシリル、tert-ブチ
ルジメチルシリル、tert-ブチルジエチルシリルな
ど)、C2-6アルケニル(例、1−アリルなど)などが挙
げられる。これらの基は、1ないし3個のハロゲン原子
(例、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素など)、C1-6アル
コキシ(例、メトキシ、エトキシ、プロポキシなど)ま
たはニトロなどで置換されていてもよい。カルボキシの
保護基としては、例えばC1-6アルキル(例、メチル、
エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、tert−ブチ
ルなど)、C7-11アラルキル(例、ベンジルなど)、フ
ェニル、トリチル、シリル(例、トリメチルシリル、ト
リエチルシリル、ジメチルフェニルシリル、tert-ブチ
ルジメチルシリル、tert-ブチルジエチルシリルな
ど)、C2-6アルケニル(例、1−アリルなど)などが挙
げられる。これらの基は、1ないし3個のハロゲン原子
(例、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素など)、C1-6アル
コキシ(例、メトキシ、エトキシ、プロポキシなど)ま
たはニトロなどで置換されていてもよい。ヒドロキシの
保護基としては、例えばC1-6アルキル(例、メチル、
エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、tert−ブチ
ルなど)、フェニル、トリチル、C7-10アラルキル
(例、ベンジルなど)、ホルミル、C1-6アルキル−カ
ルボニル(例、アセチル、プロピオニルなど)、ベンゾ
イル、C7-10アラルキル−カルボニル(例、ベンジルカ
ルボニルなど)、2−テトラヒドロピラニル、2−テト
ラヒドロフラニル、シリル(例、トリメチルシリル、ト
リエチルシリル、ジメチルフェニルシリル、tert-ブチ
ルジメチルシリル、tert-ブチルジエチルシリルな
ど)、C2-6アルケニル(例、1−アリルなど)などが挙
げられる。これらの基は、1ないし3個のハロゲン原子
(例、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素など)、C1-6アル
キル(例、メチル、エチル、プロピルなど)、C1-6
ルコキシ(例、メトキシ、エトキシ、プロポキシなど)
またはニトロなどで置換されていてもよい。カルボニル
の保護基としては、例えば環状アセタール(例、1,3
−ジオキサンなど)、非環状アセタール(例、ジ−C
1-6アルキルアセタールなど)などが挙げられる。ま
た、これらの保護基の除去方法は、自体公知の方法、例
えばプロテクティブ・グループス・イン・オーガニック
・シンセシス(Protective Groups in Organic Synthes
is), John Wiley and Sons 刊(1980)に記載の方法な
どに準じて行えばよい。例えば酸、塩基、紫外光、ヒド
ラジン、フェニルヒドラジン、N−メチルジチオカルバ
ミン酸ナトリウム、テトラブチルアンモニウムフルオリ
ド、酢酸パラジウム、トリアルキルシリルハライド
(例、トリメチルシリルヨージド、トリメチルシリルブ
ロミドなど)などを使用する方法、還元法などが用いら
れる。
【0065】化合物(I)は、公知の手段、例えば溶媒
抽出、液性変換、転溶、晶出、再結晶、クロマトグラフ
ィーなどによって単離精製することができる。また、化
合物(I)の原料化合物またはその塩は、前記と同様の
公知の手段などによって単離精製することができるが、
単離することなくそのまま反応混合物として次の工程の
原料として供されてもよい。また、化合物(I)は、水
和物でも非水和物であってもよい。化合物(I)が、光
学異性体、立体異性体、位置異性体、回転異性体を含有
する場合には、これらも化合物(I)として含有される
とともに、自体公知の合成手法、分離手法によりそれぞ
れを単品として得ることができる。例えば、化合物
(I)に光学異性体が存在する場合には、該化合物から
分割された光学異性体も化合物(I)に包含される。光
学異性体は自体公知の方法により製造することができ
る。具体的には、光学活性な合成中間体を用いる、また
は、最終物のラセミ体を常法に従って光学分割すること
により光学異性体を得る。光学分割法としては、自体公
知の方法、例えば分別再結晶法、キラルカラム法、ジア
ステレオマー法等が用いられる。 1)分別再結晶法 ラセミ体と光学活性な化合物(例えば、(+)−マンデル
酸、(−)−マンデル酸、(+)−酒石酸、(−)−酒石酸、
(+)−1−フェネチルアミン、(−)−1−フェネチルア
ミン、シンコニン、(−)−シンコニジン、ブルシンな
ど)と塩を形成させ、これを分別再結晶法によって分離
し、所望により、中和工程を経てフリーの光学異性体を
得る方法。 2)キラルカラム法 ラセミ体またはその塩を光学異性体分離用カラム(キラ
ルカラム)にかけて分離する方法。例えば液体クロマト
グラフィの場合、ENANTIO−OVM(トーソー社
製)あるいは、ダイセル社製 CHIRALシリーズなどのキ
ラルカラムに光学異性体の混合物を添加し、水、種々の
緩衝液(例、リン酸緩衝液)、有機溶媒(例、エタノー
ル、メタノール、イソプロパノール、アセトニトリル、
トリフルオロ酢酸、ジエチルアミンなど)を単独あるい
は混合した溶液として展開させることにより、光学異性
体を分離する。また、例えばガスクロマトグラフィーの
場合、CP−Chirasil−DeX CB(ジーエルサイエンス社
製)などのキラルカラムを使用して分離する。 3)ジアステレオマー法 ラセミ体の混合物を光学活性な試薬と化学反応によって
ジアステレオマーの混合物とし、これを通常の分離手段
(例えば、分別再結晶、クロマトグラフィ法等)などを
経て単一物質とした後、加水分解反応などの化学的な処
理により光学活性な試薬部位を切り離すことにより光学
異性体を得る方法。例えば、化合物(I)が分子内にヒ
ドロキシまたは1,2級アミノを有する場合、該化合物
と光学活性な有機酸(例えば、MPTA〔α−メトキシ
−α−(トリフルオロメチル)フェニル酢酸〕、(−)
−メントキシ酢酸等)などとを縮合反応に付すことによ
り、それぞれエステル体またはアミド体のジアステレオ
マーが得られる。一方、化合物(I)がカルボン酸基を
有する場合、該化合物と光学活性アミンまたはアルコー
ル試薬とを縮合反応に付すことにより、それぞれアミド
体またはエステル体のジアステレオマーが得られる。分
離されたジアステレオマーは、酸加水分解あるいは塩基
性加水分解反応に付すことにより、元の化合物の光学異
性体に変換される。上記工程中、式
【化50】 〔式中、R1bおよびR2bはそれぞれメチルまたはエチ
ル、kは1または2、*は不斉炭素の位置を示す〕で表
される化合物の光学異性体またはその塩は新規化合物で
ある。
【0066】化合物(I)は、優れたアミロイドβ蛋白
産生・分泌阻害作用および優れた分泌型APPの分泌促
進作用を有するため、神経変性疾患;アミロイドアンジ
オパシー;脳血管障害(例、脳梗塞、脳出血など)によ
る、頭部外傷による、または脊髄損傷による神経障害な
どの予防・治療に有効である。また化合物(I')もア
ミロイドβ蛋白産生・分泌阻害作用および分泌型APP
の分泌促進作用を有する。また、化合物(I)および
(I')は毒性も低く、例えばマウスを用いた急性毒性
試験では、後述の実施例12で得られた化合物を100
0mg/kgを経口投与しても、死亡例は観測されなか
った。さらに化合物(I)および(I')は脳内移行性
も優れている。従って、化合物(I)および(I')
は、安全に、ヒトなどの哺乳動物の神経変性疾患;アミ
ロイドアンジオパシー;脳血管障害(例、脳梗塞、脳出
血など)による、頭部外傷による、または脊髄損傷によ
る神経障害などの予防・治療剤として、さらに、神経変
性および神経障害によって惹起される種々の精神障害
(例、うつ、不安、脅迫神経症、睡眠障害など)の改善
剤としても有用である。化合物(I)および(I')
は、好ましくは、神経変性疾患(例、アルツハイマー
病、ダウン症、老年性痴呆、パーキンソン病、クロイツ
フェルト・ヤコブ病、筋萎縮性脊髄側索硬化症、糖尿病
性ニューロパシー、ハンチントン舞踏病、多発性硬化症
等)の予防・治療剤として、さらに好ましくは、アミロ
イドβ蛋白に起因する神経変性疾患(例、アルツハイマ
ー病、ダウン症等)などの予防・治療剤として、特に好
ましくはアルツハイマー病の予防・治療剤として有用で
ある。化合物(I)および(I')は、抗痴呆薬(例、
アセチルコリンエステラーゼ阻害薬など)と併用しても
よい。化合物(I)および(I')は、自体公知の手段
に従って製剤化することができ、化合物(I)または
(I')そのままあるいは薬理学的に許容される担体
を、製剤化工程において適宜、適量混合することにより
医薬組成物、例えば錠剤(糖衣錠、フィルムコーティン
グ錠を含む)、散剤、顆粒剤、カプセル剤、(ソフトカ
プセルを含む)、液剤、注射剤、坐剤、徐放剤などとし
て、経口的または非経口的(例、局所、直腸、静脈投与
等)に安全に投与することができる。本発明の医薬組成
物中、化合物(I)または(I')の含有量は、剤全体
の0.1〜100重量%である。投与量は、投与対象、
投与ルート、疾患などにより異なるが、例えばアルツハ
イマー病治療薬として、成人(約60kg)に対し、経口
剤として、1回当たり、有効成分(化合物(I)または
(I'))として約0.1〜500mg、好ましくは約1〜
100mg、さらに好ましくは5〜100mgであり、1日
1〜数回に分けて投与することができる。
【0067】本発明の組成物の製造に用いられる薬理学
的に許容される担体としては、製剤素材として慣用の各
種有機あるいは無機担体物質があげられ、例えば固形製
剤における賦形剤、滑沢剤、結合剤、崩壊剤;液状製剤
における溶剤、溶解補助剤、懸濁化剤、等張化剤、緩衝
剤、無痛化剤などがあげられる。また、必要に応じて、
防腐剤、抗酸化剤、着色剤、甘味剤、吸着剤、湿潤剤な
どの添加物を用いることもできる。賦形剤としては、例
えば乳糖、白糖、D−マンニトール、デンプン、コーン
スターチ、結晶セルロース、軽質無水ケイ酸などが挙げ
られる。滑沢剤としては、例えばステアリン酸マグネシ
ウム、ステアリン酸カルシウム、タルク、コロイドシリ
カなどが挙げられる。結合剤としては、例えば結晶セル
ロース、白糖、D−マンニトール、デキストリン、ヒド
ロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチル
セルロース、ポリビニルピロリドン、デンプン、ショ
糖、ゼラチン、メチルセルロース、カルボキシメチルセ
ルロースナトリウムなどが挙げられる。崩壊剤として
は、例えばデンプン、カルボキシメチルセルロース、カ
ルボキシメチルセルロースカルシウム、クロスカルメロ
ースナトリウム、カルボキシメチルスターチナトリウ
ム、L−ヒドロキシプロピルセルロースなどが挙げられ
る。溶剤としては、例えば注射用水、アルコール、プロ
ピレングリコール、マクロゴール、ゴマ油、トウモロコ
シ油などが挙げられる。溶解補助剤としては、例えばポ
リエチレングリコール、プロピレングリコール、D−マ
ンニトール、安息香酸ベンジル、エタノール、トリスア
ミノメタン、コレステロール、トリエタノールアミン、
炭酸ナトリウム、クエン酸ナトリウムなどが挙げられ
る。懸濁化剤としては、例えばステアリルトリエタノー
ルアミン、ラウリル硫酸ナトリウム、ラウリルアミノプ
ロピオン酸、レシチン、塩化ベンザルコニウム、塩化ベ
ンゼトニウム、モノステアリン酸グリセリンなどの界面
活性剤;例えばポリビニルアルコール、ポリビニルピロ
リドン、カルボキシメチルセルロースナトリウム、メチ
ルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキ
シエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロースな
どの親水性高分子などが挙げられる。等張化剤として
は、例えばブドウ糖、D−ソルビトール、塩化ナトリウ
ム、グリセリン、D−マンニトールなどが挙げられる。
緩衝剤としては、例えばリン酸塩、酢酸塩、炭酸塩、ク
エン酸塩などの緩衝液などが挙げられる。無痛化剤とし
ては、例えばベンジルアルコールなどが挙げられる。防
腐剤としては、例えばパラオキシ安息香酸エステル類、
クロロブタノール、ベンジルアルコール、フェネチルア
ルコール、デヒドロ酢酸、ソルビン酸などが挙げられ
る。抗酸化剤としては、例えば亜硫酸塩、アスコルビン
酸などが挙げられる。
【0068】
【発明の実施の形態】本発明は、さらに以下の参考例、
実施例、実験例によって詳しく説明されるが、これらの
例は単なる実例であって、本発明を限定するものではな
く、また本発明の範囲を逸脱しない範囲で変化させても
よい。以下の参考例、実施例中の「室温」は、0ないし
30℃を示し、有機層の乾燥には無水硫酸マグネシウム
または無水硫酸ナトリウムを用いた。「%」は特記しな
い限り重量パーセントを意味する。赤外吸収スペクトル
は、フーリエ変換形赤外分光光度計を用い、拡散反射法
で測定した。その他の本文中で用いられている略号は下
記の意味を示す。 s : シングレット(singlet) d : ダブレット(doublet) t : トリプレット(triplet) q : クァルテット(quartet) m : マルチプレット(multiplet) br : ブロード(broad) J : カップリング定数(coupling constant) Hz : ヘルツ(Hertz) CDCl3 : 重クロロホルム THF : テトラヒドロフラン DMF : N,N-ジメチルホルムアミド DMSO : ジメチルスルホキシド WSC : 1-エチル-3-(3-ジメチルアミノプロピル)カ
ルボジイミド 塩酸塩1 H NMR: プロトン核磁気共鳴(通常フリー体を CDCl3
中で測定した。) IR : 赤外吸収スペクトル
【0069】
【実施例】
参考例1 6―メトキシ―2―ピペリジノメチル―1―テトラロン
塩酸塩 N―(6―メトキシ―1―オキソ―2―テトラリニル)メチ
ル―N,N,N―トリメチルアンモニウムヨージド(1.137
g)、ピペリジン(0.36 ml)、トリエチルアミン(0.55
ml)をアセトニトリル(300 ml)に加えた。反応液を
室温で2時間撹拌した後、濃縮し、水を加え酢酸エチル
で抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、乾燥後、濃
縮した。残渣をアルミナカラムクロマトグラフィー(展
開溶媒;酢酸エチル:ヘキサン=1:2)で精製後、4N塩酸
―酢酸エチル溶液で処理し、得られた塩をメタノール―
酢酸エチルより再結晶して標題化合物(0.586 g)を得
た。 融点:182―183℃
【0070】以下の参考例化合物2〜3を、参考例1と
同様の方法で合成した。 参考例2 2―(N―ベンジルアミノ)メチル―6―メトキシ―1―
テトラロン 塩酸塩 融点:166―169℃ 再結晶溶媒:メタノール―酢酸エチル 参考例3 2―(N,N―ジベンジルアミノ)メチル―6―メトキシ―1
―テトラロン 融点:91―92℃ 再結晶溶媒:酢酸エチル―ジイソプロピルエーテル 参考例4 2―(N,N―ジメチルアミノ)メチル―7―メトキシテト
ラリン 塩酸塩 2―(N,N―ジメチルアミノ)メチル―7―メトキシ―1―
テトラロン 塩酸塩(8.46 g) に1N―水酸化ナトリウム
を加えフリー体として、酢酸エチルで抽出した。抽出液
を乾燥後、濃縮した。残渣のメタノール溶液(150 ml)
に、氷冷下、水素化ホウ素ナトリウム(2.32 g)を加
え、室温で12時間撹拌した。反応液に水を加え、減圧下
濃縮し、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で
洗浄し、乾燥後、濃縮した。残渣のエタノール溶液(10
0 ml)に、濃塩酸(6.4 g)、10%パラジウム―炭素
(0.7 g)を加え、60℃、水素圧5気圧で8時間接触還元
した。反応液から触媒をろ別し、ろ液を濃縮した。残さ
をメタノール―酢酸エチルより再結晶して標題化合物
(6.53 g)を得た。 融点:212―213℃
【0071】以下の参考例化合物5〜7を、参考例4と
同様の方法で合成した。 参考例5 2―(N,N―ジメチルアミノ)メチル―6―メトキシテト
ラリン 塩酸塩 融点:197―199℃ 再結晶溶媒:メタノール―酢酸エチル 参考例6 2―(N―ベンジルアミノ)メチル―6―メトキシテトラ
リン 塩酸塩 融点:174―177℃ 再結晶溶媒:メタノール―ジエチルエーテル 参考例7 6―メトキシ―2―ピペリジノメチルテトラリン 塩酸塩 融点:215―216℃ 再結晶溶媒:メタノール―ジエチルエーテル
【0072】参考例8 2―ヨードメチル―6―メトキシテトラリン 2―ヒドロキシメチル―6―メトキシテトラリン(1.888
g, J. Med. Chem., 37巻,526頁,1994年記載)および
ピリジン(4.0 ml)のアセトニトリル溶液(20ml)に、
氷冷下 p―トルエンスルホニルクロリド(2.06 g)を加
えた。反応液を室温で24時間撹拌した後、1N塩酸を加え
酢酸エチルで抽出した。有機層を水および飽和食塩水で
洗浄し、乾燥後、濃縮した。残渣のアセトン溶液(30 m
l)に、ヨウ化ナトリウム(2.20g)を加えた。反応液を
16時間加熱還流後、濃縮した。残渣に水を加え、酢酸エ
チルで抽出した。有機層をチオ硫酸ナトリウム水溶液お
よび飽和食塩水で洗浄し、乾燥後、濃縮した。残渣をシ
リカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒;酢酸エ
チル:ヘキサン=1:2)で精製し、標題化合物(2.506
g)を得た。1 H NMR δ:1.38―1.60 (1H,m), 1.80―2.11 (2H,m),
2.45 (1H, dd, J=16Hz, 8Hz), 2.76―3.00 (3H, m), 3.
26 (2H, d, J=6Hz), 3.77 (3H, s), 6.60―6.74 (2H,
m), 7.00 (1H, d, J=8Hz)
【0073】参考例9 2―(N,N―ジプロピルアミノ)メチル―6―メトキシテ
トラリン 塩酸塩 2―ヨードメチル―6―メトキシテトラリン(0.918 g、
参考例化合物8)、ジプロピルアミン(0.83 ml)およ
び炭酸カリウム(0.90 g)をDMF(15 ml)に加えた。反
応液を室温で20時間撹拌後、水を加え、酢酸エチルで抽
出した。有機層を水および飽和食塩水で洗浄し、乾燥
後、濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフ
ィー(展開溶媒;酢酸エチル:ヘキサン=1:1)で精製
後、4N塩酸―酢酸エチル溶液で処理して塩酸塩とした。
生成した塩を酢酸エチル―ジイソプロピルエーテルより
再結晶し、標題化合物(0.409 g)を得た。 融点:135―137℃
【0074】参考例10 6―メトキシ―2―(N ―メチルアミノ)メチルテトラリ
ン 塩酸塩 N―(6―メトキシ―1―オキソ―2―テトラリニル)メチ
ル―N,N,N―トリメチルアンモニウムヨージド(44.5
g)、N―ベンジル―N―メチルアミン(14.4 g)、トリ
エチルアミン(18 ml)のアセトニトリル(400 ml)溶
液を16時間加熱還流した。反応液を濃縮後、残渣に水
(200 ml)を加え、1N水酸化ナトリウム水溶液を加えpH
9とし、酢酸エチル(200 ml)で抽出した。有機層を水
洗、乾燥後濃縮した。残渣をメタノール(200 ml)に溶
かし、氷冷下水素化ホウ素ナトリウム(7.1 g)を加
え、室温で16時間撹拌した。反応液を濃縮後、水(200
ml)を加え、1N水酸化ナトリウム水溶液をpH9になるま
で加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を水洗し、乾燥
後、濃縮した。残渣をアルミナカラムクロマトグラフィ
ー(展開溶媒:酢酸エチル:ヘキサン=1:1)で精製し
た。有効区分のエタノール溶液(200 ml)に濃塩酸(26
ml)および10%パラジウム―炭素(3 g)を加えた。反
応液を常圧の水素圧下で48時間接触還元した後、反応液
から触媒をろ別し、ろ液を濃縮した。析出した結晶をア
セトンで洗浄して標題化合物(8.17 g)を得た。 融点:192-193 ℃
【0075】参考例11 2―アミノメチル―6―メトキシテトラリン 塩酸塩 参考例10と同様の方法で標題化合物を合成した。 融点:217―218℃ 再結晶溶媒:エタノール―ジイソプロピルエーテル 参考例12 N―(6―メトキシ―2―テトラリニル)メチルアセトア
ミド 2―アミノメチル―6―メトキシテトラリン 塩酸塩(1.
5 g、参考例化合物11)のピリジン溶液(15 ml)に塩化
アセチル(0.67 g)を加え、反応液を室温で16時間撹拌
した後、反応液に酢酸エチルを加えた。有機層を1N塩
酸、飽和重曹水で洗浄し、乾燥後、濃縮した。得られた
粗結晶を酢酸エチル―ジイソプロピルエーテルより再結
晶して、標題化合物(960 mg)を得た。 融点:96―97℃
【0076】参考例13 N,N―ジメチル―(6―メトキシ―2―テトラリン)アセ
トアミド (6―メトキシ―2―テトラリン)酢酸(1.491 g)、ジ
メチルアミン塩酸塩(0.846g)、WSC(1.726 g)、1―
ヒドロキシベンゾトリアゾール(1.069 g)、およびト
リエチルアミン(2.8 ml)をアセトニトリル(30 ml)
に加えた。反応液を室温で20時間撹拌後、1N塩酸を加
え、酢酸エチルで抽出した。有機層を分離し、水、飽和
重曹水および飽和食塩水で洗浄し、乾燥後、濃縮した。
残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶
媒;酢酸エチル:ヘキサン=1:1)で精製し、標題化合物
(1.667 g)を得た。1 H NMR δ:1.34―1.57 (1H,m), 1.91―2.08 (1H,m),
2.22―2.51 (2H,m), 2.36(2H,s), 2.77―2.94 (3H, m),
2.98 (3H, s), 3.02 (3H, s), 3.77 (3H, s), 6.59―
6.72 (2H, m), 6.96 (1H, d, J=8Hz)
【0077】参考例14 2―[2−(N,N―ジメチルアミノ)エチル]―6―メトキ
シテトラリン 塩酸塩 N,N―ジメチル―(6―メトキシ―2―テトラリン)アセ
トアミド(1.613 g、参考例化合物13)のTHF溶液(20 m
l)に、水素化アルミニウムリチウム(0.25 g)を加え
た。反応液を室温で6時間撹拌した後、反応液に水を加
えた。反応液から不溶物をろ別し、ろ液を濃縮した。残
渣を4N塩酸―酢酸エチル溶液で処理して塩酸塩とし、さ
らにメタノール―酢酸エチルより再結晶し、標題化合物
(1.247 g)を得た。 融点:183―185℃ 参考例15 2―[N―ベンジル―N―(3,3―ジフェニルプロピル)ア
ミノ]メチル―6―メトキシテトラリン 2―(N―ベンジルアミノ)メチル―6―メトキシテトラ
リン 塩酸塩(0.602 g参考例化合物6)、3,3―ジフェ
ニルプロピルヨージド(0.803 g)および炭酸カリウム
(0.800 g)をDMF(20 ml)に加えた。反応液を室温で2
4時間撹拌後、水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機
層を水および飽和食塩水で洗浄し、乾燥後、濃縮した。
残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶
媒;酢酸エチル:ヘキサン=1:1)で精製し、標題化合
物(0.335 g)を得た。1 H NMR δ:1.11―1.40 (1H, m), 1.70―2.05 (2H, m),
2.13―2.48 (7H, m), 2.62―2.88 (3H, m), 3.54 (2H,
s), 3.76 (3H, s), 3.98 (1H, t, J=8Hz), 6.55―6.70
(2H, m), 6.95 (1H, d, J=8Hz), 7.04―7.38 (15H, m)
【0078】参考例16 2―(N,N―ジメチルアミノ)メチル―6―ヒドロキシテ
トラリン 塩酸塩 2―(N,N―ジメチルアミノ)メチル―6―メトキシテト
ラリン 塩酸塩(0.365g 、参考例化合物5)を48%臭
化水素酸(10 ml)に加え、反応液を3時間加熱還流後、
放冷した。反応液を1N水酸化ナトリウム水溶液で中性と
し、10%炭酸カリウム溶液を加え、酢酸エチルで抽出し
た。有機層を飽和食塩水で洗浄し、乾燥後、濃縮した。
残渣をアルミナカラムクロマトグラフィー(展開溶媒;
酢酸エチル:ヘキサン=1:2)で精製後、4N塩酸―酢酸
エチル溶液で処理して塩酸塩とした。得られた塩を酢酸
エチルで洗浄して標題化合物(0.211 g)を得た。 融点:221―224 ℃
【0079】以下の参考例化合物17〜22を、参考例
16と同様の方法で合成した。 参考例17 2―(N,N―ジプロピルアミノ)メチル―6―ヒドロキシ
テトラリン 塩酸塩 融点:173―175℃ 再結晶溶媒:メタノール―ジイソプロピルエーテル 参考例18 2―[N ―ベンジル―N―(3,3―ジフェニルプロピル)ア
ミノ]メチル―6―ヒドロキシテトラリン1 H NMR δ:1.10―1.34 (1H, m), 1.68―2.02 (2H, m),
2.12―2.48 (7H, m), 2.57―2.87 (3H, m), 3.55 (2H,
d, J=2Hz), 3.98 (1H, t, J=8Hz), 6.48―6.60(2H,
m), 6.89 (1H, d, J=8Hz), 7.04―7.34 (15H, m) 参考例19 6―ヒドロキシ―2―ピペリジノメチルテトラリン 塩酸
塩 融点:216―218℃ 再結晶溶媒:メタノール―ジエチルエーテル 参考例20 2―[2−(N,N―ジメチルアミノ)エチル]―6―ヒドロ
キシテトラリン 融点:114―116℃ 再結晶溶媒:酢酸エチル―ヘキサン 参考例21 2―(N,N―ジメチルアミノ)メチル―7―ヒドロキシテ
トラリン 塩酸塩 融点:197―198℃ 再結晶溶媒:メタノール―酢酸エチル 参考例22 6―ヒドロキシ―2―(N―メチルアミノ)メチルテトラ
リン 塩酸塩 融点:229―230℃ 再結晶溶媒:メタノール―酢酸エチル
【0080】参考例23 N―[6―(4―ビフェニリル)メトキシ―2―テトラリニ
ル]メチルアセトアミド N―(6―メトキシ―2―テトラリニル)メチルアセトア
ミド(730 mg、参考例化合物12)の塩化メチレン(15 m
l)溶液に、0℃で三臭化ホウ素(1.57 g)を加えた。反
応液を室温まで昇温し、1時間撹拌した。反応液に水を
加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和炭酸カリウ
ム水溶液で洗浄し、乾燥後、濃縮した。残渣をDMF(20
ml)に溶かし、4―(ヨードメチル)ビフェニル(1.35
g)および炭酸カリウム(1.36 g)を加えた。反応液を
室温で16時間撹拌した。反応液に水を加え、酢酸エチル
で抽出した。有機層を1N塩酸、飽和重曹水および飽和食
塩水で洗浄し、乾燥後、濃縮した。残渣をシリカゲルカ
ラムクロマトグラフィー(展開溶媒:酢酸エチル:ヘキ
サン=1:1)で精製した。得られた粗結晶を酢酸エチル
―ジイソプロピルエーテルで再結晶し、標題化合物(75
0 mg)を得た。 融点:144―145 ℃ 参考例24 (6―ヒドロキシ―2―テトラリン)酢酸メチル (6―メトキシ―2―テトラリン)酢酸(15.22 g)を48
%臭化水素酸(100 ml)に加え、反応液を3時間
加熱還流した。反応液を冷却した後、水を加え、酢酸エ
チルで抽出した。有機層を水および飽和食塩水で洗浄
後、乾燥し、濃縮した。得られた残渣をメタノール(20
0 ml)に溶解し、0℃で塩化チオニル(6.0 ml)を滴下
した。反応液を室温で2時間撹拌した後、濃縮した。残
渣に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を水およ
び飽和食塩水で洗浄し、乾燥後、濃縮した。得られた粗
結晶を酢酸エチル―ヘキサンより再結晶し、標題化合物
(9.566 g)を得た。1 H NMR δ:1.32―1.55 (1H, m), 1.84―2.00 (1H, m),
2.10―2.48 (4H, m), 2.70―2.89 (3H, m), 3.71 (3H,
s), 4.80 (1H, s), 6.52―6.64 (2H, m), 6.91(1H, d,
J=8Hz)
【0081】参考例25 [6―(2―ナフチル)メトキシ―2―テトラリン]酢酸
メチル (6―ヒドロキシ―2―テトラリン)酢酸メチル(0.608
g、参考例化合物24)、2―ナフチルメチルブロミド(0.
737 g)および炭酸カリウム(0.59 g)をDMF(20 ml)
に加えた。反応液を室温で5時間撹拌した後、水を加
え、酢酸エチルで抽出した。有機層を水および飽和食塩
水で洗浄し、乾燥後、濃縮した。残渣をシリカゲルカラ
ムクロマトグラフィー(展開溶媒;酢酸エチル:ヘキサ
ン=1:4)で精製した後、酢酸エチル―ヘキサンより再結
晶し、標題化合物(0.624 g)を得た。 融点:73―75℃ 参考例26 2―(2―ヒドロキシエチル)―6―(2―ナフチル)メト
キシテトラリン [6―(2―ナフチル)メトキシ―2―テトラリン]酢酸
メチル(0.712 g、参考例化合物25)のTHF溶液(10 ml)
に、水素化アルミニウムリチウム(75 mg)を加えた。
反応液を室温で2時間撹拌した後、水を加えた。反応液
から不溶物をろ別し、ろ液を濃縮した。得られた粗結晶
を酢酸エチル―ヘキサンより再結晶し、標題化合物(0.
451 g)を得た。 融点:90―91℃
【0082】参考例27 2―(2―ヨードエチル)―6―(2―ナフチル)メトキシ
テトラリン 2―(2―ヒドロキシエチル)―6―(2―ナフチル)メト
キシテトラリン(0.712 g、参考例化合物26)および、ピ
リジン(0.19 ml)のジクロロメタン溶液(15ml)に0℃
でp―トルエンスルホニルクロリド(0.301 g)を加え
た。反応液を室温で24時間撹拌後、1N塩酸を加え、ジク
ロロメタンで抽出した。有機層を水、飽和重曹水および
飽和食塩水で洗浄し、乾燥後、濃縮した。残渣をアセト
ン(10 ml)に溶かし、ヨウ化ナトリウム(0.371 g)を
加えた。反応液を4時間加熱還流後、濃縮した。飽和重
曹水およびチオ硫酸ナトリウム水溶液を加え酢酸エチル
で抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、乾燥後、濃
縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー
(展開溶媒;酢酸エチル:ヘキサン=1:10)で精製し、
標題化合物(0.451 g)を得た。1 H NMR δ:1.30―1.60 (1H, m), 1.75―2.02 (4H, m),
2.26―2.46 (1H, m), 2.72―2.89 (3H, m), 3.30 (2H,
t, J=7Hz), 5.19 (2H, s), 6.72―6.83 (2H, m), 6.98
(1H, d, J=8Hz), 7.42―7.57 (3H, m), 7.78―7.91 (4
H, m) 参考例28 [6―(4―ビフェニリル)メトキシ―2―テトラリン]
酢酸メチル (6―ヒドロキシ―2―テトラリン)酢酸メチル(4.407
g、参考例化合物24)のDMF溶液(100 ml)に0℃で60%
油状水素化ナトリウム(1.034 g)を加えた。反応液を4
0℃で1時間撹拌した後、再び0℃に冷却し、4―(クロロ
メチル)ビフェニル(4.466 g)を加えた。反応液を室
温で14時間撹拌した後、水を加え、酢酸エチルで抽出し
た。有機層を水および飽和食塩水で洗浄し、乾燥後、濃
縮した。得られた粗結晶ををジイソプロピルエーテルで
洗浄し、標題化合物(3.995 g)を得た。 融点:65―70 ℃
【0083】参考例29 [6―(4―ビフェニリル)メトキシ―2―テトラリン]
酢酸 [6―(4―ビフェニリル)メトキシ―2―テトラリン]
酢酸メチル(3.480 g、参考例化合物28)をTHF(80 m
l)およびメタノール(40 ml)に溶かし、1N水酸化ナト
リウム水溶液(20 ml)を加えた。反応液を室温で7時間
撹拌した後、濃縮した。残渣に1N塩酸を酸性になるまで
加え、酢酸エチルおよびTHFの混合溶媒で抽出した。有
機層を飽和食塩水で洗浄し、乾燥後、濃縮した。得られ
た粗結晶をTHF―ジイソプロピルエーテルより再結晶
し、標題化合物(2.956 g)を得た。 融点:167―169 ℃ 参考例30 [6―(4―ビフェニリル)メトキシ―2―テトラリン]
−N,N―ジメチルアセトアミド [6―(4―ビフェニリル)メトキシ―2―テトラリン]
酢酸(1.866 g、参考例化合物29)、ジメチルアミン塩
酸塩(0.553 g)、WSC(1.512 g)、1―ヒドロキシベン
ゾトリアゾール(0.764 g)、およびトリエチルアミン
(2.1 ml)をアセトニトリル(50 ml)およびTHF(50 m
l)の混合液に加えた。反応液を室温で20時間撹拌後、1
N塩酸を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を水、飽
和重曹水および飽和食塩水で洗浄し、乾燥後、濃縮し
た。得られた粗結晶を酢酸エチル―ヘキサンより再結晶
し、標題化合物(1.497 g)を得た。 融点:114―119 ℃
【0084】参考例31 6―アセチルアミノ―2―(N,N―ジメチルアミノ)メチ
ルテトラリン N,N―ジメチルメチレンアンモニウムクロリド(2.04 g
)のアセトニトリル溶液(40 ml)に6―アセチルアミ
ノ―1―テトラロン(1.692 g)のTHF溶液(40 ml)を加
え、室温で24時間撹拌した後、濃縮した。残渣に10%炭
酸カリウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。有機
層を飽和食塩水で洗浄し、乾燥後、濃縮した。残渣をメ
タノール(50 ml)に溶かし、水素化ホウ素ナトリウム
(0.86 g)を加えた。反応液を室温で1時間撹拌後、水
を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で
洗浄し、乾燥後、濃縮した。残渣をメタノール(50 m
l)に溶かし、10%パラジウム―炭素(0.4 g)および1N
塩酸(20 ml)を加え、水素圧1気圧にて12時間接触還元
した。反応液からパラジウム―炭素をろ別し、ろ液を濃
縮した後、10%炭酸カリウム水溶液を加えフリー体とし
て、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄
し、乾燥後、濃縮した。得られた粗結晶を酢酸エチル―
ヘキサンより再結晶し、標題化合物(1.862 g)を得
た。 融点:104―107 ℃ 参考例32 6―アミノ―2―(N,N―ジメチルアミノ)メチルテトラ
リン 6―アセチルアミノ―2―(N,N―ジメチルアミノ)メチ
ルテトラリンの塩酸塩(0.879 g、参考例化合物31)を2
N塩酸に加えた。反応液を90分間加熱還流した後、反応
液に1N水酸化ナトリウム水溶液をpH9になるまで加え、
酢酸エチルで抽出した。有機層を水および飽和食塩水で
洗浄し、乾燥後、濃縮した。残渣をアルミナカラムクロ
マトグラフィー(展開溶媒;酢酸エチル:ヘキサン=1:
1)で精製し、標題化合物(0.231 g)を得た。1 H NMR δ:1.24-1.47 (1H, m), 1.60-2.00 (3H, m),
2.13-2.40 (2H, m), 2.24(6H,s), 2.66-2.89 (3H, m),
3.23-3.73 (2H, br), 6.42-6.52 (2H, m), 6.89(1H, d,
J=8Hz)
【0085】参考例33 6―(4―ブロモベンジル)オキシ―2―(N,N―ジメチル
アミノ)メチルテトラリン 2―(N,N―ジメチルアミノ)メチル―6―ヒドロキシテ
トラリン(5.0 g、参考例化合物16)をDMF(130 ml)に
溶かし、60%油状水素化ナトリウム(1.46 g)を0℃で
加えた。反応液を室温に昇温し、1時間撹拌した。反応
液を再び0℃に冷却し、4―ブロモベンジルブロミド(1
0.0 g)のDMF 溶液(20 ml)を加えた。反応液を室温で
2時間撹拌した後、反応液に水を加え、酢酸エチルで抽
出した。有機層を水および飽和食塩水で洗浄し、乾燥
後、濃縮した。残渣をアルミナカラムクロマトグラフィ
ー(展開溶媒;酢酸エチル:ヘキサン=1:10)で精製し、
標題化合物(3.4 g)を得た。1 H NMR δ:1.2-1.5 (1H, m), 1.7-2.1 (2H, m), 2.1-
2.5 (3H, m), 2.24 (6H,s), 2.7-3.0 (3H, m), 4.97 (2
H, s), 6.6-6.8 (2H, m), 7.00 (1H, d, J=8Hz),7.28
(2H, d, J=8Hz), 7.50 (2H, d, J=8Hz).
【0086】以下の参考例化合物34〜40を、参考例
33と同様の方法で合成した。 参考例34 6―(3―ブロモベンジル)オキシ―2―(N,N―ジメチ
ルアミノ)メチルテトラリン1 H NMR δ:1.2-1.5 (1H, m), 1.7-2.1 (2H, m), 2.1-
2.5 (3H, m), 2.24 (6H,s), 2.7-3.0 (3H, m), 4.99 (2
H, s), 6.6-6.8 (2H, m), 7.01 (1H, d, J=8Hz),7.1-7.
5 (3H, m), 7.59 (1H, s). 参考例35 6―(2―ブロモベンジル)オキシ―2―(N,N―ジメチル
アミノ)メチルテトラリン1 H NMR δ:1.2-1.5 (1H, m), 1.7-2.1 (2H, m), 2.1-
2.5 (3H, m), 2.24 (6H,s), 2.7-3.0 (3H, m), 5.09 (2
H, s), 6.7-6.8 (2H, m), 7.02 (1H, d, J=8Hz),7.17
(1H, td, J=7Hz, 2Hz), 7.32 (1H, td, J=7Hz, 2Hz),
7.5-7.6 (2H, m). 参考例36 6−ベンジルオキシ−2−(N,N-ジメチルアミノ)メチル
テトラリン 塩酸塩 融点:196-198℃ 再結晶溶媒:メタノール−酢酸エチル 参考例37 6−(2-クロロベンジル)オキシ−2−(N,N-ジメチルア
ミノ)メチルテトラリン 塩酸塩 融点:203-207℃ 再結晶溶媒:メタノール−ジエチルエーテル 参考例38 6−(2,4−ジクロロベンジル)オキシ−2−(N,N-ジメ
チルアミノ)メチルテトラリン 塩酸塩 融点:217-218℃ 再結晶溶媒:塩化メチレン-ジエチルエーテル 参考例39 6−(4−ベンジルオキシベンジル)オキシ−2−(N,N-
ジメチルアミノ)メチルテトラリン 塩酸塩 融点:208-209℃ 再結晶溶媒:エタノール-酢酸エチル 参考例40 2−[N−ベンジル−N−(3,3−ジフェニルプロピル)ア
ミノ]メチル−6−(2,4−ジクロロベンジル)オキシテ
トラリン 塩酸塩 非晶状粉末1 H NMR δ:1.12-1.35 (1H, m), 1.72-2.06 (2H, m),
2.14-2.48 (7H, m), 2.54-2.88 (3H, m), 3.55 (2H, d,
J=2Hz), 3.98 (1H, t, J=7Hz), 5.07 (2H, s), 6.63-
6.74 (2H, m), 6.96 (1H, d, J=8Hz), 7.06-7.34 (15H,
m), 7.37-7.53 (3H, m). IR(KBr):3058, 3028, 2925, 2572, 1592, 1500, 1234,
747, 701cm-1.
【0087】参考例41 [6−(4−ブロモベンジル)オキシ−2−テトラリン]酢
酸メチル (6−ヒドロキシ−2−テトラリン)酢酸メチル(17.5
g)、4−ブロモベンジルブロミド(24.0 g)および炭酸
カリウム(30.6 g)をDMF(160 ml)に加えた。反応液
を室温で12時間撹拌した後、水を加え、酢酸エチルで抽
出した。有機層を水および飽和食塩水で洗浄し、乾燥
後、濃縮した。得られた粗結晶をトルエン−ジイソプロ
ピルエーテルで再結晶し、標題化合物(31.0 g)を得
た。 融点:78-79℃ 参考例42 [6−(4−ブロモベンジル)オキシ−2−テトラリン]酢
酸 [6−(4−ブロモベンジル)オキシ−2−テトラリン]酢
酸メチル(31.0 g)をメタノール(200 ml)に溶かし、
1N水酸化ナトリウム水溶液(200 ml)を加えた。反応液
を80℃で4時間撹拌後、濃縮した。残渣に1N塩酸を酸性
になるまで加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和
食塩水で洗浄し、乾燥後、濃縮した。得られた粗結晶を
酢酸エチル−ヘキサンで再結晶し、標題化合物(29.4
g)を得た。 融点:145-146℃ 参考例43 3−(6−メトキシ−2−メトキシカルボニル−1−オキソ
−2−テトラリン)プロピオン酸メチル (6−メトキシ−1−オキソ−2−テトラリン)カルボン酸
メチル(J. Am. Chem.Soc, 78巻,461頁,1951年記載;
21 g)のメタノール溶液(100 ml)にナトリウムメトキ
シドの28%メタノール溶液(17.3 g)を加えた。反応液
にアクリル酸メチル(9.7 ml)のメタノール溶液(100
ml)を加え、室温で3時間撹拌した。反応液を10%クエ
ン酸水溶液の中に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機層
を水および飽和食塩水で洗浄し、乾燥後、濃縮した。得
られた粗結晶を酢酸エチル−ジイソプロピルエーテルで
再結晶し、標題化合物(19.7 g)を得た。 融点:66-67℃
【0088】参考例44 3−(6−メトキシ−1−オキソ−2−テトラリン)プロピオ
ン酸 3−(6−メトキシ−2−メトキシカルボニル−1−オキソ
−2−テトラリン)プロピオン酸メチル(17.7 g)の酢酸
溶液(30 ml)に6N塩酸(150 ml)を加え、2時間加熱還
流した。反応液に水(200 ml)を加え、析出した結晶を
ろ取し、標題化合物(13.3 g)を得た。 融点:129-130℃ 参考例45 4−(6−メトキシ−1−オキソ−2−テトラリン)酪酸 3−(6−メトキシ−1−オキソ−2−テトラリン)カルボ
ン酸メチル(20 g)、4−ブロモクロトン酸エチル(26.
4 g)および炭酸カリウム(23.6 g)をDMF(300 ml)に
加えた。反応液を80℃で12時間撹拌後、水を加え、酢酸
エチルで抽出した。有機層を水および飽和食塩水で洗浄
し、乾燥後、濃縮した。残渣のエタノール溶液(200 m
l)に10%パラジウム−炭素(3.0 g)を加え、室温で水
素圧1気圧で12時間接触還元した。反応液から触媒をろ
別し、ろ液を濃縮した。残渣の酢酸溶液(50 ml)に6N
塩酸(100 ml)を加え、4時間加熱還流した。反応液に
水(200 ml)を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を
水および飽和食塩水で洗浄し、乾燥後、濃縮した。得ら
れた粗結晶を酢酸エチル−ジイソプロピルエーテルで再
結晶し、標題化合物(14.0 g)を得た。 融点:91-92℃ 参考例46 3−(6−メトキシ−2−テトラリン)プロピオン酸 3−(6-メトキシ-1-オキソ-2-テトラリン)プロピオン
酸(10 g)の酢酸溶液(50 ml)に過塩素酸(0.25 ml)
および10%パラジウム−炭素(1.0 g)を加え、室温で
水素圧1気圧下で24時間接触還元した。反応液から触媒
をろ別し、ろ液を濃縮した。残渣に水を加え、酢酸エチ
ルで抽出した。有機層を水および飽和食塩水で洗浄し、
乾燥後、濃縮した。得られた粗結晶をトルエン−ジイソ
プロピルエーテルで再結晶し、標題化合物(6.6 g)を
得た。 融点:114-115℃ 参考例47 4−(6−メトキシ−2−テトラリン)酪酸 参考例46と同様の方法で標題化合物を合成した。 融点:100-101℃ 再結晶溶媒:トルエン−ジイソプロピルエーテル
【0089】参考例48 [6−(4−ブロモベンジル)オキシ−2−テトラリン]
−N,N−ジメチルアセトアミド [6−(4−ブロモベンジル)オキシ−2−テトラリン]
酢酸(15.0 g)、ジメチルアミン塩酸塩(4.24 g)、WS
C(12.0 g)、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール(6.13
g)およびトリエチルアミン(16.7 ml)をアセトニト
リル(200 ml)とTHF(200 ml)との混合溶媒に加えた。
反応液を室温で12時間撹拌後、1N塩酸を加え、酢酸エチ
ルで抽出した。有機層を水、飽和重層水および飽和食塩
水で洗浄し、乾燥後、濃縮した。得られた粗結晶を酢酸
エチル−ヘキサンで再結晶し、標題化合物(14.3 g)を
得た。 融点:86-87℃ 以下の参考例化合物49〜50を、参考例48と同様の
方法で合成した。 参考例49 N,N−ジメチル−3−(6−メトキシ−2−テトラリン)プ
ロピオンアミド 油状物1 H NMR δ:1.32-1.54 (1H, m), 1.60-1.84 (3H, m),
1.84-2.02 (1H, m), 2.26-2.50 (3H, m), 2.70-2.90 (3
H, m), 2.95 (3H, s), 3.03 (3H, s), 3.76 (3H,s), 6.
56-6.72 (2H, m), 6.97 (1H, d, J=8Hz). 参考例50 N,N−ジメチル−4−(6−メトキシ−2−テトラリン)ブ
タンアミド 油状物1 H NMR δ:1.30-1.50 (3H, m), 1.60-1.84 (3H, m),
1.84-2.00 (1H, m), 2.24-2.44 (3H, m), 2.70-2.90 (3
H, m), 2.95 (3H, s), 3.01 (3H, s), 3.76 (3H,s), 6.
56-6.72 (2H, m), 6.97 (1H, d, J=8Hz). 参考例51 6−(4−ブロモベンジル)オキシ−2−[2−(N,N−ジメ
チルアミノ)エチル]テトラリン 塩酸塩 [6−(4−ブロモベンジル)オキシ−2−テトラリン]
−N,N−ジメチルアセトアミド(13.8 g)のTHF溶液(30
0 ml)に水素化アルミニウムリチウム(1.95 g)を加え
た。反応液を室温で2時間撹拌した後、反応液に1N水酸
化ナトリウム水溶液を加えた。反応液から不溶物をろ別
し、ろ液を濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマト
グラフィー(展開溶媒;酢酸エチル〜メタノール)で精
製後、4N塩酸−酢酸エチル溶液で処理して塩酸塩とし
た。生成した塩をメタノール−酢酸エチルで再結晶し、
標題化合物(10.5 g)を得た。 融点:200-202℃
【0090】以下の参考例化合物52〜53を、参考例
51と同様の方法で合成した。 参考例52 2−[3−(N,N−ジメチルアミノ)プロピル]−6−メトキ
シテトラリン 塩酸塩 融点:163-164℃ 再結晶溶媒:メタノール−ジイソプロピルエーテル 参考例53 2−[4−(N,N−ジメチルアミノ)ブチル]−6−メトキシ
テトラリン 塩酸塩 融点:144-145℃ 再結晶溶媒:メタノール−ジイソプロピルエーテル 参考例54 2−[3−(N,N−ジメチルアミノ)プロピル]−6−ヒドロ
キシテトラリン 塩酸塩 2−[3−(N,N−ジメチルアミノ)プロピル]−6−メトキ
シテトラリン 塩酸塩(3.6 g)を48%臭化水素酸(20
ml)に加え、反応液を3時間加熱還流後、放冷した。反
応液を1N水酸化ナトリウム水溶液で中性とし、10%炭酸
カリウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層
を飽和食塩水で洗浄し、乾燥後、濃縮した。残渣をメタ
ノール−ジイソプロピルエーテルで再結晶し、標題化合
物(2.0g)を得た。 融点:110-111℃ 参考例55 2−[4−(N,N−ジメチルアミノ)ブチル]−6−ヒドロキ
シテトラリン 塩酸塩 参考例54と同様の方法で標題化合物を合成した。 融点:123-124℃ 再結晶溶媒:メタノール−ジイソプロピルエーテル
【0091】参考例56 N,N−ジメチル−(6−メトキシ−1−オキソ−2−テトラ
リン)アセトアミド(6−メトキシ−1−オキソ−2−テ
トラリン)酢酸(Eur. J. Med. Che
m., 25巻,765頁,1990年記載;53.8 g, 230
mmol)のアセトニトリル溶液(1 L)にジメチルアミン
塩酸塩(24.3 g, 298 mmol)、WSC(66.0 g, 344 mmo
l)、1−ヒドロキシベンズトリアゾール・水和物(35.1
g, 230 mmol)を加えた。反応液に氷冷下、トリエチル
アミン(96 ml, 689 mmol)を加え、室温で48時間撹拌
した。反応液を減圧下濃縮し、残渣に水を加え、酢酸エ
チルで抽出した。有機層を水および飽和食塩水で洗浄
し、乾燥後、減圧下濃縮した。残渣を酢酸エチル−トル
エンで再結晶し、標題化合物(34 g)を得た。 融点:102-104 ℃ 参考例57 N,N−ジメチル−[6−メトキシ−2−(3,4−ジヒドロナ
フタレン)]アセトアミド N,N−ジメチル−(6−メトキシ−1−オキソ−2−テトラ
リン)アセトアミド(44.7 g, 180 mmol)のメタノール
溶液(1 L)に水素化ホウ素ナトリウム(15g, 397 mmo
l)を氷冷下3回に分けて加えた。反応液を室温で2時間
撹拌後、1規定塩酸で中和し、反応液の量が3分の1程度
になるまで減圧下濃縮し、水を加えて酢酸エチルで抽出
した。有機層を水および飽和食塩水で洗浄し、乾燥後、
減圧下濃縮した。残渣のトルエン溶液(700 ml)にアル
ゴン気流下、p-トルエンスルホン酸・水和物(700 mg,
4.06 mmol)を加え、30分加熱還流した。反応液を飽和
重曹水および飽和食塩水で洗浄し、乾燥後、減圧下濃縮
した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展
開溶媒;ヘキサン:酢酸エチル=1:1〜酢酸エチル)で
精製し標題化合物(37.5 g)を得た。1 H NMR δ:2.30 (2H, t, J=8.0 Hz), 2.83 (2H, t, J=
8.0 Hz), 2.99 (3H, s),3.04 (3H, s), 3.26 (2H, s),
3.79 (3H, s), 6.21 (1H, s), 6.62-6.72 (2H,m), 6.86
-6.96 (1H, m).
【0092】参考例58 (−)−N, N−ジメチル−(6−メトキシ−2−テトラリ
ン)アセトアミド N, N-ジメチル-[6-メトキシ-2-(3,4-ジヒドロナフタレ
ン)]アセトアミド(18.03 g, 73.50 mmol)と[RuCl
2[(R)-(BINAP)]]2NEt3(1.24 g, 0.734 mmol)に脱気し
たエタノール(160 ml)を加えた溶液をオートクレーブ
に移し、水素圧100 kg/cm2、70℃で6時間撹拌した。反
応液を減圧下で濃縮乾固し、残渣をシリカゲルカラムク
ロマトグラフィー(展開溶媒;ヘキサン:酢酸エチル=
1:2)に付し、標題化合物(15.5 g, 98.3% e.e.)を得
た。 融点:70-71 ℃ 再結晶溶媒:酢酸エチル−ヘキサン [α]D 25=−61.3°(c=1.00, クロロホルム) 元素分析:C15H21NO2 として 計算値:C, 72.84; H, 8.56; N, 5.66 実測値:C, 72.76; H, 8.49; N, 5.79. 参考例59 (+)−N, N−ジメチル−(6−メトキシ−2−テトラリ
ン)アセトアミド N, N−ジメチル−[6−メトキシ−2−(3,4−ジヒドロ
ナフタレン)]アセトアミド(18.06 g, 73.50 mmol)と
[RuCl2[(S)-(BINAP)]]2NEt3(1.24 g, 0.734 mmol)に
脱気したエタノール(160 ml)を加えた溶液をオートク
レーブに移し、水素圧100 kg/cm2、70℃で6時間撹拌し
た。反応液を減圧下で濃縮乾固し、残渣をシリカゲルカ
ラムクロマトグラフィー(展開溶媒;ヘキサン:酢酸エ
チル=1:2)に付し、標題化合物(15.8 g, 98.7% e.
e.)を得た。 融点:71-72℃ 再結晶溶媒:酢酸エチル−ヘキサン [α]D 25=+63.7°(c=1.00, クロロホルム) 元素分析:C15H21NO2 として 計算値:C, 72.84; H, 8.56; N, 5.66 実測値:C, 72.68; H, 8.42; N, 5.65 参考例60 (+)−2−[2−(N,N−ジメチルアミノ)エチル]−6
−メトキシテトラリン塩酸塩 (+)−N,N−ジメチル−(6−メトキシ−2−テトラリ
ン)アセトアミド(0.870 g)のTHF溶液(15 ml)に、
水素化アルミニウムリチウム(0.203 g)を加えた。反
応液を室温で50分間撹拌し、30分間加熱還流後、放冷し
た。反応液に水を加え、反応液から不溶物をろ別後、ろ
液を濃縮した。残渣をアルミナカラムクロマトグラフィ
ー(展開溶媒;ヘキサン〜酢酸エチル:ヘキサン=1:10
〜1:4)で精製後、4N塩酸-酢酸エチル溶液で処理して
塩酸塩とした。生成した塩をメタノール−ジイソプロピ
ルエーテルより再結晶し、標題化合物(0.749 g)を得
た。 融点:195-197℃ [α]D 20= +68.2°(c=0.55, メタノール)
【0093】参考例61 (+)−2−[2−(N,N−ジメチルアミノ)エチル]−6
−ヒドロキシテトラリン 塩酸塩 (+)−2−[2−(N,N−ジメチルアミノ)エチル]−6
−メトキシテトラリン 塩酸塩(0.602 g)を48%臭化水素酸(10 ml)に加え、
反応液を3.5時間加熱還流後、放冷した。反応液を1N水
酸化ナトリウム水溶液で中性とし、10%炭酸カリウム溶
液を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水
で洗浄し、乾燥後、濃縮した。残渣を4N塩酸-酢酸エチ
ル溶液で処理して塩酸塩とした。生成した塩をメタノー
ル−ジイソプロピルエ-テルより再結晶し、標題化合物
(0.490 g)を得た。 融点:213-215℃ [α]D 20=+69.1°(c=0.52, メタノール) 参考例62 (−)−2−[2−(N,N−ジメチルアミノ)エチル]−6
−メトキシテトラリン塩酸塩 (−)−N,N−ジメチル−(6−メトキシ−2−テトラリ
ン)アセトアミド (0.807 g)のTHF溶液(15 ml)に、
水素化アルミニウムリチウム(0.130 g)を加えた。反
応液を室温で15分間撹拌し、15分間加熱還流後、放冷し
た。反応液に水を加え、反応液から不溶物をろ別後、ろ
液を濃縮した。残渣をアルミナカラムクロマトグラフィ
ー(展開溶媒;ヘキサン〜酢酸エチル:ヘキサン=1:
4)で精製後、4N塩酸-酢酸エチル溶液で処理して塩酸塩
とした。生成した塩をメタノール−ジイソプロピルエー
テルより再結晶し、標題化合物(0.683 g)を得た。 融点:193-195℃ [α]D 20= −68.0°(c=0.49, メタノール)
【0094】参考例63 (−)−2−[2−(N,N−ジメチルアミノ)エチル]−6
−ヒドロキシテトラリン 塩酸塩 (−)−2−[2−(N,N−ジメチルアミノ)エチル]−6
−メトキシテトラリン塩酸塩(0.563 g)を48%臭化水
素酸(10 ml)に加え、反応液を4時間加熱還流後、放冷
した。反応液を1N水酸化ナトリウム水溶液で中性とし、
10%炭酸カリウム溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。
有機層を飽和食塩水で洗浄し、乾燥後、濃縮した。残渣
を4N塩酸-酢酸エチル溶液で処理して塩酸塩とした。生
成した塩をメタノール−ジイソプロピルエーテルより再
結晶し、標題化合物(0.480 g)を得た。 融点:213-215℃ [α]D 20=−69.9°(c=0.55, メタノール) 参考例64 6−(4−ビフェニリル)メトキシ−2−(2−ヒドロキシ
エチル)テトラリン 水素化アルミニウムリチウム(4.71 g)のTHF懸濁液(2
00 ml)に氷冷下、6−(4−ビフェニリル)メトキシ−2
−テトラリン酢酸メチル(24.0 g)のTHF溶液(50 ml)
を加えた。反応液を室温で2時間撹拌した後、反応液に
飽和酒石酸ナトリウムカリウム水溶液を加えた。反応液
から不溶物をろ別し、ろ液を濃縮した。残さを酢酸エチ
ル−ヘキサンから再結晶して標題化合物(22.1 g)を得
た。 融点:101−102℃ 参考例65 6−(4−ビフェニリル)メトキシ−2−(2−ヨードエチ
ル)テトラリン トリフェニルホスフィン(12.5 g)のTHF溶液(200 m
l)にイミダゾール(3.25 g)、ヨウ素(12.1 g)を加
えた。反応液に6−(4−ビフェニリル)メトキシ−2−
(2−ヒドロキシエチル)テトラリン(13.15 g)のTHF
溶液(100 ml)を室温で加えた。反応液を室温で5分間
撹拌した後、水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層
をチオ硫酸ナトリウム水溶液および飽和食塩水で洗浄
し、乾燥後、濃縮した。残さをシリカゲルカラムクロマ
トグラフィー(展開溶媒;トルエン)で精製し、標題化
合物(13.2 g)を得た。1 H NMR δ:1.30−1.60(1H, m), 1.75−2.00(4H,
m), 2.20−2.46(1H, m), 2.72−2.92(3H, m), 3.3
0(2H, t, J=7Hz), 5.07(2H, s), 6.70−6.84(2H,
m), 6.99(1H, d, J=8Hz), 7.14−7.66(9H, m).
【0095】参考例66 (+)−6−(4−ブロモベンジル)オキシ−2−[2−
(N,N−ジメチルアミノ)エチル]テトラリン 塩酸塩 (+)−2−[2−(N,N−ジメチルアミノ)エチル]−6
−ヒドロキシテトラリン(9.2 g)のトルエン(180 m
l)懸濁液に60%油性水素化ナトリウム(2.0 g)を加え
50℃で30分間撹拌した。反応液に4−ブロモベンジルク
ロリド(9.7 g)のトルエン(45 ml)溶液を加え1時間
加熱還流した。反応液に水を加え濃縮した。残さに水を
加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗
浄し、乾燥後、濃縮した。残さに酢酸エチル:ヘキサン
=1:4を加え、不溶物をろ別した。ろ液を濃縮し、残さ
をアルミナカラムクロマトグラフィー(展開溶媒;酢酸
エチル:ヘキサン=1:50〜1:4)で精製後、塩酸塩と
し、濃縮した。得られた粗結晶をジイソプロピルエーテ
ルで洗浄し、標題化合物(17.0 g)を得た。 融点:191−193℃ [α]D 20=+44.1°(c= 0.99、メタノール) 参考例67 N,N−ジエチル−(6−メトキシ−1−オキソ−2−テトラ
リン)アセトアミド (6−メトキシ−1−オキソ−2−テトラリン)酢酸(30
g)のアセトニトリル(500 ml)溶液にジエチルアミン
(18.7 g)、WSC(36.8 g)、1−ヒドロキシベンゾトリ
アゾール(19.6 g)を加えた。反応液を室温で2日間撹
拌後、濃縮した。残さを酢酸エチルで希釈後、有機層を
0.5 N塩酸、飽和重曹水、飽和食塩水で順次洗浄した。
有機層を乾燥後、濃縮した。残さをシリカゲルカラムク
ロマトグラフィー(展開溶媒;ヘキサン:酢酸エチル=
1:1)で精製し、さらに酢酸エチル−ジイソプロピルエ
ーテルから再結晶して標題化合物(26.8 g)を得た。 融点:88−89℃
【0096】参考例68 N,N−ジエチル−[6−メトキシ−2−(3,4−ジヒドロナ
フタレン)]アセトアミド N,N−ジエチル−(6−メトキシ−1−オキソ−2−テトラ
リン)アセトアミド(25 g)のメタノール(400 ml)溶
液に氷冷下、水素化ホウ素ナトリウム(6.54 g)を加え
た。室温で30分間撹拌後、反応液に1N塩酸を滴下し、中
和した。反応液を濃縮後、酢酸エチルで抽出した。有機
層を水、飽和重曹水、飽和食塩水で順次洗浄し、乾燥
後、濃縮した。残さを脱気したトルエン(300 ml)に溶
かし、p−トルエンスルホン酸一水和物(20 mg)を加え
た。反応液を1時間加熱還流後、室温まで冷却した。反
応液に酢酸エチルを加え、飽和重曹水で洗浄後、乾燥
し、濃縮した。残さをシリカゲルカラムクロマトグラフ
ィー(展開溶媒;ヘキサン:酢酸エチル=1:1)で精製
し、標題化合物(23.1 g)を得た。1 H NMR δ:1.10−1.25(6H, m), 2.31(2H, t, J=7.
6 Hz), 2.82(2H, t, J=7.6 Hz), 3.23(2H, s),
3.26−3.48(4H, m), 3.78(3H, s), 6.22(1H,s),
6.62−6.72(2H, m), 6.84−6.96(1H, m). 参考例69 (+)−N,N−ジエチル−(6−メトキシ−2−テトラリ
ン)アセトアミド N,N−ジエチル−[6−メトキシ−2−(3,4−ジヒドロナ
フタレン)]アセトアミド(10.0 g)とRu2Cl4[(S)
−BINAP]2NEt3(618 mg)に脱気したエタノール(170
ml)を加えた溶液をオ−トクレ−ブに移し、水素圧100
kg/cm2、70 ℃で6時間撹拌した。反応液を濃縮し、残さ
をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒;ヘ
キサン:酢酸エチル=2:1)およびアルミナカラムクロ
マトグラフィー(展開溶媒;ヘキサン:酢酸エチル=4:
1)で精製し、標題化合物(8.8g)を得た。 [α]D 20=+54.0°(c= 1.000、 メタノール)1 H NMR δ:1.00−1.22(6H, m), 1.30−1.56(1H,
m), 1.88−2.08(1H, m), 2.20−2.50(4H, m), 2.7
0−3.00(3H, m), 3.26−3.46(4H, m), 3.77(3H,
s), 6.60−6.75(2H, m), 6.96(1H, d, J=8.0Hz). 光学純度:94% e.e. (HPLCで分析:)
【0097】参考例70 (−)−N,N−ジエチル−(6−メトキシ−2−テトラリ
ン)アセトアミド N,N−ジエチル−[6−メトキシ−2−(3,4−ジヒドロナ
フタレン)]アセトアミド(10.0 g)とRu2Cl4[(R)
−BINAP]2NEt3(618 mg)に脱気したエタノール(170
ml)を加えた溶液をオ−トクレ−ブに移し、水素圧100
kg/cm2、70 ℃で6時間撹拌した。反応液を濃縮し、残さ
をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒;ヘ
キサン:酢酸エチル=2:1)で精製し、標題化合物(8.
88 g)を得た。 [α]D 20=−53.0°(c= 0.799、メタノール)1 H NMR δ:1.00−1.22(6H, m), 1.30−1.56(1H,
m), 1.88−2.08(1H, m), 2.20−2.50(4H, m), 2.7
0−3.00(3H, m), 3.26−3.46(4H, m), 3.77(3H,
s), 6.60−6.75(2H, m), 6.96(1H, d, J=8.0Hz). 光学純度:93.7% e.e. (HPLCで分析:) 参考例71 (+)−2−[2−(N,N−ジエチルアミノ)エチル]−6
−メトキシテトラリン塩酸塩 (+)−N,N−ジエチル−(6−メトキシ−2−テトラリ
ン)アセトアミド(8.8g)のTHF溶液(150 ml)に水素
化アルミニウムリチウム(1.45 g)を加えた。反応液を
室温で2時間撹拌した後、反応液に1N水酸化ナトリウム
水溶液を加えた。不溶物をろ別し、ろ液を濃縮した。残
さをアルミナカラムクロマトグラフィー(展開溶媒;ヘ
キサン:酢酸エチル=10:1)で精製後、塩酸塩とし、
メタノール−ジイソプロピルエーテルから再結晶して標
題化合物(5.4 g)を得た。 融点:144−145℃ [α]D 20=+61.5°(c= 1.000、メタノール) 参考例72 (−)−2−[2−(N,N−ジエチルアミノ)エチル]−6
−メトキシテトラリン塩酸塩 参考例71と同様の方法で標題化合物を得た。 融点:144−145℃(再結晶溶媒:メタノール−ジイソプ
ロピルエーテル) [α]D 20=−60.8°(c= 0.055、メタノール)
【0098】参考例73 (+)−2−[2−(N,N−ジエチルアミノ)エチル]−6
−ヒドロキシテトラリン (+)−2−[2−(N,N−ジエチルアミノ)エチル]−6
−メトキシテトラリン 塩酸塩(5.2 g)を48%臭化水素酸(10 ml)に加え、反
応液を4時間加熱還流後、放冷した。反応液を1N水酸化
ナトリウム水溶液で中性とし、10%炭酸カリウム水溶液
を加え、酢酸エチル:THF=1:1の溶液で抽出した。有
機層を飽和食塩水で洗浄し、乾燥後、濃縮した。残さを
メタノール−ジイソプロピルエーテルから再結晶して標
題化合物(4.5 g)を得た。 融点:102−104℃ [α]D 20=+73.8°(c= 0.226、メタノール) 参考例74 (−)−2−[2−(N,N−ジエチルアミノ)エチル]−6
−ヒドロキシテトラリン 標題化合物は参考例73と同様にして、参考例 72化合物
から合成した。 融点:103−104 ℃(再結晶溶媒:メタノール−ジイソ
プロピルエーテル) [α]D 20=−73.4°(c= 1.001、メタノール) 参考例75 [6−(4−ビフェニリル)メトキシ−2−テトラリン]
−N−[2−(N,N−ジメチルアミノ)エチル]−N−メチ
ルアセトアミド 塩酸塩 [6−(4−ビフェニリル)メトキシ−2−テトラリン]
酢酸(999 mg、参考例化合物29)のTHF溶液(15 ml)に
オキサリルクロリド(0.28 ml)を0℃で加えた。反応
液にDMFを2滴加えた後、反応液を室温で2時間撹拌し
た。反応液を濃縮後、残さをアセトニトリル(30 ml)
およびTHF(10 ml)に溶かした。反応液にN,N,N'−トリ
メチルエチレンジアミン(309mg)およびトリエチルア
ミン(0.56 ml)のアセトニトリル溶液(5 ml)を0℃
で加えた。反応液を室温で1時間撹拌後、反応液に水を
加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を水および飽和食
塩水で洗浄し、乾燥後、濃縮した。残さをアルミナカラ
ムクロマトグラフィー(展開溶媒;酢酸エチル:ヘキサ
ン=1:2)で精製し、塩酸塩とし、さらにメタノール
−ジイソプロピルエーテルから再結晶し、標題化合物
(1.159 g)を得た。 融点:190−194℃
【0099】参考例76 [6−(4−ビフェニリル)メトキシ−2−テトラリン]
−N−[2−(N,N−ジエチルアミノ)エチル]−N−メチ
ルアセトアミド 塩酸塩 [6−(4−ビフェニリル)メトキシ−2−テトラリン]
酢酸(501 mg、参考例化合物29)のTHF溶液(15 ml)に
オキサリルクロリド(0.13 ml)を0℃で加えた。反応
液にDMFを2滴加えた後、反応液を室温で40分間撹拌
した。反応液を濃縮後、残さのアセトニトリル(20 m
l)溶液に、N,N−ジエチル−N'−メチルエチレンジア
ミン(216 mg)およびトリエチルアミン(0.28 ml)の
アセトニトリル溶液(10 ml)を0℃で加えた。反応液
を室温で45分間撹拌後、反応液に水を加え、酢酸エチル
で抽出した。有機層を水および飽和食塩水で洗浄し、乾
燥後、濃縮した。残さをアルミナカラムクロマトグラフ
ィー(展開溶媒;酢酸エチル:ヘキサン=1:2)で精製
し、塩酸塩とした後に、エタノール−ジイソプロピルエ
ーテルから再結晶し、標題化合物(603 mg)を得た。 融点:148−151℃ 参考例77 [6−(4−ビフェニリル)メトキシ−2−テトラリン]
−N−メチルアセトアミド [6−(4−ビフェニリル)メトキシ−2−テトラリン]
酢酸(1.180 g、参考例化合物29)、メチルアミン塩酸
塩(0.496 g)、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール
(0.509 g)、WSC(0.719 g)およびトリエチルアミン
(1.4 ml)の混合物をTHF(30 ml)およびアセトニトリ
ル(30 ml)中で室温下10日間撹拌した。反応液に10%
クエン酸水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層
を水、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液および飽和食塩水
で洗浄し、乾燥後、濃縮した。得られた粗結晶をジイソ
プロピルエーテルで洗浄し、標題化合物(0.947 g)を
得た。 融点:156−159℃ 参考例78 [6−(4−ビフェニリル)メトキシ−2−テトラリン]
−N−エチルアセトアミド [6−(4−ビフェニリル)メトキシ−2−テトラリン]
酢酸(4.051g、参考例化合物29)、エチルアミン塩酸塩
(1.143 g)、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール(1.6
47 g)、WSC(2.536 g)およびトリエチルアミン(4.5
ml)をTHF(80ml)およびアセトニトリル(80 ml)の混
合物を室温で1日間撹拌した。反応液に10%クエン酸水
溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を水、飽和
炭酸水素ナトリウム水溶液および飽和食塩水で洗浄し、
乾燥後、濃縮した。得られた粗結晶をジイソプロピルエ
ーテルで洗浄し、標題化合物(4.216 g)を得た。 融点:168−172℃
【0100】参考例79 2−(4−ベンジルピペラジン−1−イル)メチル−6−メ
トキシテトラリン 2塩酸塩 2−ヨードメチル−6−メトキシテトラリン(1.209 g、
参考例化合物8)、1−ベンジルピペラジン(0.852 g)
および炭酸カリウム(0.853 g)をDMF(15 ml)に加え
た。反応液を室温で18時間撹拌後、反応液に水を加え、
酢酸エチルで抽出した。有機層を水および飽和食塩水で
洗浄し、乾燥後、濃縮した。残さをシリカゲルカラムク
ロマトグラフィー(展開溶媒;酢酸エチル)で精製し、2
塩酸塩とした後、得られた粗結晶をジエチルエーテルで
洗浄し、標題化合物(1.217 g)を得た。 融点:227−230℃(分解) 参考例80 2−(4−ベンジルピペラジン−1−イル)メチル−6−ヒ
ドロキシテトラリン 2塩酸塩 2−(4−ベンジルピペラジン−1−イル)メチル−6−メ
トキシテトラリン 2塩酸塩(0.849g)を濃塩酸(20 m
l)に加え、反応液を6時間加熱還流後、放冷した。析出
した粗結晶をろ取し、エタノール、メタノールおよびジ
エチルエーテルで洗浄し、標題化合物(0.523 g)を得
た。 融点:230−236℃(分解) 参考例81 (4−メトキシ−2−ニトロフェニル)メチリデンマロン
酸ジメチル 4−メトキシ−2−ニトロベンズアルデヒド(21.3 g、Or
g. Synth., V巻、139頁、1973年記載)、マロン酸ジメ
チル(16.5 g)、ピペリジン(2.5 ml)および酢酸(0.
25 ml)のメタノール(125 ml)溶液を24時間加熱還流
した。反応液を濃縮後、1N塩酸を加え、酢酸エチルで抽
出した。有機層を10%炭酸カリウム水溶液および飽和食
塩水で洗浄し、乾燥後、濃縮した。残さをシリカゲルカ
ラムクロマトグラフィー(展開溶媒;酢酸エチル:ヘキ
サン=1:2)で精製し標題化合物(25 g)を得た。1 H NMR δ:3.67(3H, s), 3.88(3H, s), 3.92(3H,
s), 7.16(1H, dd, J=8.8, 2.6 Hz), 7.36(1H, d,
J=8.8 Hz), 7.70(1H, d, J=2.6 Hz), 8.14(1H,
s).
【0101】参考例82 (4−メトキシ−2−ニトロベンジル)マロン酸ジメチル (4−メトキシ−2−ニトロフェニル)メチリデンマロン
酸ジメチル(25 g)のメタノール(200 ml)溶液に氷冷
下、水素化ホウ素ナトリウム(3.36 g)を加えた。反応
液を室温で1時間撹拌後、反応液に1N塩酸水溶液を滴下
し、中和した。反応液を濃縮し、酢酸エチルで抽出し
た。有機層を水、飽和重曹水および飽和食塩水で洗浄
し、乾燥後、濃縮した。残さをシリカゲルカラムクロマ
トグラフィー(展開溶媒;酢酸エチル:ヘキサン=1:
4)で精製し、標題化合物(19 g)を得た。1 H NMR δ: 3.44(2H, d, J=7.2 Hz), 3.71(6H,
s), 3.86(3H, s), 3.80−4.00(1H, m), 7.08(1H,
dd, J=10.8, 2.4 Hz), 7.28(1H, d, J=10.8 Hz),
7.52(1H, d, J=2.4 Hz). 参考例83 1,2,3,4−テトラヒドロ−7−メトキシ−2−オキソ−3−
キノリンカルボン酸 (4−メトキシ−2−ニトロベンジル)マロン酸ジメチル
(19 g)のエタノール(200 ml)溶液に10%パラジウム
−炭素(2.0 g)を加え、室温下、水素圧1気圧で24時間
接触還元した。反応液を80 ℃でさらに24時間撹拌後、
反応液から触媒をろ別し、ろ液を濃縮した。残さをTHF
(250 ml)とメタノール(250 ml)の混合溶媒に溶か
し、氷冷下、1N水酸化ナトリウム水溶液(126 ml)を滴
下した。反応液を室温で72時間撹拌後、濃縮した。残さ
に1N塩酸を加え酸性とし、析出した結晶をろ取した。得
られた粗結晶をアセトンで洗浄し、標題化合物(11.7
g)を得た。 融点:145−146℃(分解) 参考例84 1,2,3,4−テトラヒドロ−7−メトキシ−N,N−ジメチル
−2−オキソ−3−キノリンカルボキサミド 1,2,3,4−テトラヒドロ−7−メトキシ−2−オキソ−3−
キノリンカルボン酸(3.74 g)、ジメチルアミン塩酸塩
(3.44 g)、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール(2.85
g)およびトリエチルアミン(8.5 g)のアセトニトリル
(400 ml)溶液にWSC(6.5 g)を加えた。反応液を室温
で24時間撹拌後、濃縮した。残さに酢酸エチルを加え、
有機層を1N塩酸水溶液、10%炭酸カリウム水溶液および
飽和食塩水で洗浄し、乾燥後、濃縮した。得られた粗結
晶を酢酸エチル−ヘキサンで再結晶し、標題化合物(1.
63 g)を得た。 融点:209−210℃
【0102】参考例85 3−(N、N−ジメチルアミノ)メチル−1,2,3,4−テトラ
ヒドロ−7−メトキシキノリン 2塩酸塩 1,2,3,4−テトラヒドロ−7−メトキシ−N、N−ジメチル
−2−オキソ−3−キノリンカルボキサミド(1.63 g)の
THF(100 ml)溶液に1Mボラン−THF錯塩(60 ml)を加
えた。反応液を24時間加熱還流した。反応液を濃縮後、
残さに6N塩酸(30 ml)を加えて4時間加熱還流した。反
応液に6N水酸化ナトリウム水溶液を加え塩基性とし、酢
酸エチルで抽出した。有機層を10%炭酸カリウム水溶液
および飽和食塩水で洗浄し、乾燥後、濃縮した。残さを
2塩酸塩とし、メタノール−ジイソプロピルエーテルか
ら再結晶し、標題化合物(1.27 g)を得た。 融点:150−151℃ 参考例86 3−(N,N−ジメチルアミノ)メチル−1,2,3,4−テトラ
ヒドロ−7−キノリノール 3−(N,N−ジメチルアミノ)メチル−1,2,3,4−テトラ
ヒドロ−7−メトキシキノリン 2塩酸塩(1.0 g)の48%
臭化水素酸溶液(10 ml)を4時間加熱還流した。反応液
を10%炭酸カリウム水溶液の中に注ぎ、酢酸エチルで抽
出した。有機層を乾燥後、濃縮した。得られた粗結晶を
酢酸エチル−ヘキサンで再結晶し、標題化合物(0.81
g)とした。標題化合物の2塩酸塩は151−152 ℃の融点
を示した。 (再結晶溶媒:メタノール−ジイソプロピルエーテル) 参考例87 メチル 2,3,4,5−テトラヒドロ−8−メトキシ−2−オキ
ソ−1H−1−ベンズアゼピン−4−カルボキシレート メチル 4−ヒドロキシイミノ−6−メトキシテトラリン
−2−カルボキシレート(2.909 g、ジャーナル・オブ・
メディシナル・ケミストリー、1978年、21巻、1105〜10
頁記載)をポリリン酸(30.22g)とともに100 ℃で1.5
時間加熱後、冷却した。反応液に、氷水を加え、酢酸エ
チルで抽出した。有機層を水および飽和食塩水で洗浄
し、乾燥後、濃縮した。得られた粗結晶を酢酸エチル−
ヘキサンから再結晶し、標題化合物(2.125 g)を得
た。 融点:114−116℃
【0103】参考例88 2,3,4,5−テトラヒドロ−8−メトキシ−2−オキソ−1H
−1−ベンズアゼピン−4−カルボン酸 メチル 2,3,4,5−テトラヒドロ−8−メトキシ−2−オキ
ソ−1H−1−ベンズアゼピン−4−カルボキシレート(5.
035 g)のメタノール溶液(60 ml)に1N水酸化ナトリウ
ム水溶液(40 ml)を加えた。反応液を室温で6.5時間撹
拌後、反応液に1N塩酸を加え酸性とし、酢酸エチルで抽
出した。有機層を水および飽和食塩水で洗浄し、乾燥
後、濃縮した。得られた粗結晶をジエチルエーテルで洗
浄し、標題化合物(4.253 g)を得た。 融点:202−204℃ 参考例89 メチル (1,2,3,4−テトラヒドロ−7−ヒドロキシ−2−
オキソ−3−キノリン)アセテート 2,3,4,5−テトラヒドロ−8−メトキシ−2−オキソ−1H
−1−ベンズアゼピン−4−カルボン酸(4.013 g)を48%
臭化水素酸(40 ml)とともに14時間加熱還流した後、
冷却した。反応液に水を加え、酢酸エチルで抽出した。
有機層を水および飽和食塩水で洗浄し、乾燥後、濃縮し
た。残さのメタノール溶液(100 ml)に0℃で塩化チオ
ニル(1.3 ml)を滴下した。反応液を室温で3時間撹拌
後、水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を水およ
び飽和食塩水で洗浄し、乾燥後、濃縮した。得られた粗
結晶をジエチルエーテルで洗浄し、標題化合物(3.239
g)を得た。 融点:174−177℃ 参考例90 メチル [7−(4−ビフェニリル)メトキシ−1,2,3,4−
テトラヒドロ−2−オキソ−3−キノリン]アセテート メチル [1,2,3,4−テトラヒドロ−7−ヒドロキシ−2−
オキソ−3−キノリン]アセテート (3.025 g)、4−ク
ロロメチルビフェニル(2.864 g)、炭酸カリウム(2.1
37 g)のDMF溶液(80 ml)を室温で5日間撹拌した。反
応液に水を加え、酢酸エチルおよびTHFの混合液で抽出
した。有機層を水および飽和食塩水で洗浄し、乾燥後、
濃縮した。得られた粗結晶を酢酸エチル−ヘキサンで洗
浄し、標題化合物(4.540 g)を得た。 融点:174−178 ℃
【0104】参考例91 [7−(4−ビフェニリル)メトキシ−1,2,3,4−テトラ
ヒドロ−2−オキソ−3−キノリン]酢酸 メチル [7−(4−ビフェニリル)メトキシ−1,2,3,4−
テトラヒドロ−2−オキソ−3−キノリン]アセテート
(2.475 g)のTHF溶液(60 ml)にメタノール(30 ml)
および1N水酸化ナトリウム水溶液(12 ml)を加えた。
反応液を室温で2日間撹拌後、反応液に1N塩酸を加え酸
性とし、酢酸エチルおよびTHFの混合液で抽出した。有
機層を水および飽和食塩水で洗浄し、乾燥後濃縮した。
得られた粗結晶をジイソプロピルエーテルで洗浄し、標
題化合物(1.895 g)を得た。 融点:193−206℃(分解) 参考例92 [7−(4−ビフェニリル)メトキシ−1,2,3,4−テトラ
ヒドロ−2−オキソ−3−キノリン]−N,N−ジメチルア
アセトアミド [7−(4−ビフェニリル)メトキシ−1,2,3,4−テトラ
ヒドロ−2−オキソ−3−キノリン]酢酸(1.616 g)、
ジメチルアミン塩酸塩(0.674 g)、1−ヒドロキシベ
ンゾトリアゾール(0.648 g)、WSC(0.980 g)、N−
メチルモルホリン(2.0 ml)、THF(50 ml)およびアセ
トニトリル(50 ml)の混合物を室温で2日間撹拌した。
反応液に10%クエン酸水溶液を加え、酢酸エチルで抽出
した。有機層を水、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液およ
び飽和食塩水で洗浄し、乾燥後、濃縮した。得られた粗
結晶をジイソプロピルエーテルで洗浄し、標題化合物
(1.557 g)を得た。 融点:199−202℃ 参考例93 N,N−ジメチル−(6−ヒドロキシ−1−オキソ−2−テト
ラリン)アセトアミド(6−ヒドロキシ−1−オキソ−2
−テトラリン)酢酸(1.672 g、EP140684記載)、ジメ
チルアミン塩酸塩(0.754 g)、1−ヒドロキシベンゾト
リアゾール(1.468 g)、WSC(2.255 g)およびトリエ
チルアミン(3.1 ml)をTHF(30 ml)およびアセトニト
リル(30 ml)に室温で加えた。反応液を室温で36時間
撹拌した。反応液に10%クエン酸水溶液を加え、酢酸エ
チルで抽出した。有機層を水、飽和炭酸水素ナトリウム
水溶液および飽和食塩水で洗浄し、乾燥後、濃縮した。
得られた粗結晶をメタノール−ジイソプロピルエーテル
より再結晶し、標題化合物(0.744 g)を得た。 融点:181−186℃
【0105】参考例94 [6−(4−ビフェニリル)メトキシ−1−オキソ−2−テ
トラリン]−N,N−ジメチルアセトアミド N,N−ジメチル−(6−ヒドロキシ−1−オキソ−2−テ
トラリン)アセトアミド(0.313 g)、4−クロロメチル
ビフェニル(0.300g)のDMF溶液(5 ml)に60%油状水
素化ナトリウム(80 mg)を加え、反応液を室温で15時
間撹拌した。反応液に水を加え、酢酸エチルで抽出し
た。有機層を水および飽和食塩水で洗浄し、乾燥後、濃
縮した。残さをシリカゲルカラムクロマトグラフィー
(展開溶媒;ヘキサン:酢酸エチル=2:1)で精製し、
得られた粗結晶をジイソプロピルエーテルで洗浄し、標
題化合物(0.200 g)を得た。 融点:131−135℃ 参考例95 [6−(4−ビフェニリル)メトキシ−2−(3,4−ジヒド
ロナフタレン)]−N,N−ジメチルアセトアミド [6−(4−ビフェニリル)メトキシ−1−オキソ−2−テ
トラリン]−N,N−ジメチルアセトアミド (0.954
g)の酢酸エチル(20 ml)およびメタノールの混合溶液
(20 ml)に水素化ホウ素ナトリウム(0.175 g)を室温
で加えた。反応液を室温で30分間撹拌後、水を加え、酢
酸エチルで抽出した。有機層を水および飽和食塩水で洗
浄し、乾燥後、濃縮した。残さをトルエン(30 ml)に
溶かし、ピリジニウムp−トルエンスルホン酸(0.030
g)とともに1.5時間加熱還流した。冷却後、反応液に水
を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を水、飽和炭酸
水素ナトリウム水溶液および飽和食塩水で洗浄し、乾燥
後、濃縮した。得られた粗結晶を酢酸エチル−ヘキサン
より再結晶し、標題化合物(0.779 g)を得た。 融点:125−130℃ 参考例96 6−(4−ビフェニリル)メトキシ−2−[2−(イミダゾ
ール−1−イル)エチル]テトラリン 実施例38と同様の方法により標題化合物を合成した。 融点:145−146℃ 再結晶溶媒:酢酸エチル−ヘキサン
【0106】参考例97 2−[6−(4−ビフェニリル)メトキシ−2−テトラリ
ン]エチル−N,N−ジメチルアミン オキシド m−クロ
ロ安息香酸塩 6−(4−ビフェニリル)メトキシ−2−[2−(N,N
−ジメチルアミノ)エチル]テトラリン 塩酸塩(1.26
9 g、実施例化合物12)をフリー体とし、アセトン(15
ml)に溶かした。この溶液に70% m−クロロ過安息香酸
(0.777 g)を0 ℃で加えた。反応液を0 ℃で25分間撹
拌後、析出した粗結晶をろ取した。結晶をさらに酢酸エ
チルおよびジエチルエーテルで洗浄後、THF−酢酸エチ
ルから再結晶し、標題化合物(0.811 g)を得た。 融点:125−128℃ 参考例98 2−[6−(4−ビフェニリル)メトキシ−2−テトラリ
ン]エチル−N,N−ジエチルアミン オキシド 6−(4−ビフェニリル)メトキシ−2−[2−(N,N
−ジエチルアミノ)エチル]テトラリン 塩酸塩(134
mg)をフリー体とし、アセトン(5 ml)に溶かした。こ
の溶液に70% m−クロロ過安息香酸(83 mg g)を0 ℃
で加えた。0 ℃で1時間撹拌後、反応液に1N水酸化ナ
トリウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層
を水および飽和食塩水で洗浄し、乾燥後、濃縮した。得
られた粗結晶を酢酸エチル−ヘキサンより再結晶し、標
題化合物(120 mg)を得た。 融点:99−104℃
【0107】参考例99 (+)−6−(2−ブロモピリジン−5−イル)メトキシ
−2−[2−(N,N−ジメチルアミノ)エチル]テトラリ
ン 2塩酸塩 (+)−2−[2−(N,N−ジメチルアミノ)エチル]−
6−ヒドロキシテトラリン(0.220g)のDMF溶液(5 ml)
に60%油状水素化ナトリウム(0.049 g)を室温で加え
た。反応液を50 ℃で30分間撹拌した。反応液を0 ℃に
冷却し、2−ブロモ−5−ピリジルメチルブロミド( 0.4
62g)のTHF溶液(5 ml)を滴下した。反応液を0 ℃で2
時間撹拌後、水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層
を水および飽和食塩水で洗浄し、乾燥後、濃縮した。残
さをアルミナカラムクロマトグラフィー(展開溶媒;酢
酸エチル:ヘキサン=1:4)で精製し、2塩酸塩とした
後に、エタノール−酢酸エチルから再結晶し、標題化合
物(295 mg)を得た。 融点:171−181℃(分解) [α]D 20=+41.2° (c=0.500、 メタノール) 参考例100 N―[2―(N,N―ジメチルアミノ)メチル―6―テトラリ
ニル]―4―ビフェニルカルボキサミド 塩酸塩 6―アミノ―2―(N,N―ジメチルアミノ)メチルテトラ
リン(0.216 g、参考例化合物32)をピリジン(10 ml)
に溶かし、 4―ビフェニルカルボニルクロリド(0.311
g) を加えた。反応液を室温で12時間撹拌した後、ピリ
ジンを減圧で留去し、残渣に水を加え、酢酸エチルで抽
出した。有機層を水および飽和食塩水で洗浄し、乾燥
後、濃縮した。残渣をアルミナカラムクロマトグラフィ
ー(展開溶媒;酢酸エチル:ヘキサン=1:1)で精製
し、4N 塩酸−酢酸エチルで処理して塩酸塩とした。生
成した塩をメタノール―酢酸エチルより再結晶して、標
題化合物(0.224 g)を得た。 融点:>250℃1 H NMR δ:1.24―1.54 (1H,m), 1.84―2.10 (2H, m),
2.20―2.50 (3H, m), 2.26 (6H, s), 2.79―3.01 (3H,
m), 7.10 (1H, d, J=8Hz), 7.28―7.54 (5H, m),7.60―
7.82 (5H, m), 7.94 (2H, d, J=8Hz). IR(KBr):3028, 2910, 2640, 1658, 1538, 1417, 746,
701 cm-1
【0108】実施例1 6―(4―ビフェニリル)メトキシ―2―(N,N―ジメチル
アミノ)メチルテトラリン 塩酸塩
【化51】 2―(N,N―ジメチルアミノ)メチル―6―ヒドロキシテ
トラリン(0.151 g、参考例化合物16の遊離塩基)をDMF
(5 ml)に溶かし、60%油状水素化ナトリウム(92 m
g)を0℃で加えた。反応液を室温に昇温し、30分間撹拌
した。反応液を再び0℃に冷却し、4―(クロロメチル)
ビフェニル(0.183 g)を加え、室温で3時間撹拌した。
反応液に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を水
および飽和食塩水で洗浄し、乾燥後、濃縮した。残渣を
シリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒;酢酸
エチル:ヘキサン=1:1〜酢酸エチル:メタノール=10:
1)で精製し、4N 塩酸―酢酸エチルで処理して塩酸塩と
した。生成した塩をメタノール―ジエチルエーテルより
再結晶して、標題化合物(0.210 g)を得た。 融点:229−233℃ 以下の実施例化合物2〜11を、実施例1と同様の方法
で合成した。 実施例2 2―(N,N―ジメチルアミノ)メチル―6―(2―ナフチ
ル)メトキシテトラリン塩酸塩
【化52】 融点:228−229℃ 再結晶溶媒:メタノール―酢酸エチル 実施例3 6―(2'―シアノビフェニル―4―イル)メトキシ―2―
(N,N―ジメチルアミノ)メチルテトラリン 塩酸塩
【化53】 融点:202−203℃ 再結晶溶媒:エタノール―酢酸エチル 実施例4 7―(4―ビフェニリル)メトキシ―2―(N,N―ジメチル
アミノ)メチルテトラリン 塩酸塩
【化54】 融点:232−233℃ 再結晶溶媒:エタノール―酢酸エチル 実施例5 2―(N,N―ジメチルアミノ)メチル―7―(2―ナフチ
ル)メトキシテトラリン塩酸塩
【化55】 融点:201−202℃ 再結晶溶媒:エタノール―酢酸エチル
【0109】実施例6 6―(4―ビフェニリル)メトキシ―2―(N ―メチルアミ
ノ)メチルテトラリン塩酸塩
【化56】 融点:189−190℃ 再結晶溶媒:エタノール―酢酸エチル 実施例7 6―(2―ナフチル)メトキシ―2―ピペリジノメチルテ
トラリン 塩酸塩
【化57】 融点:215−218℃(分解) 再結晶溶媒:メタノール―ジエチルエーテル 実施例8 2―[N―ベンジル―N―(3,3―ジフェニルプロピル)ア
ミノ]メチル―6―(2―ナフチル)メトキシテトラリン
塩酸塩
【化58】 非晶状粉末1 H NMR δ:1.12―1.36 (1H, m), 1.70―2.05 (2H, m),
2.13―2.48 (7H, m), 2.61―2.89 (3H, m), 3.55 (2H,
d, J=2Hz), 3.98 (1H, t, J=8Hz), 5.18 (2H, s), 6.6
9―6.81 (2H, m), 6.96 (1H, d, J=8Hz), 7.04―7.34
(15H, m), 7.41―7.56 (3H, m), 7.78―7.90 (4H, m). IR(KBr):3058, 3028, 2925, 2578, 1602, 1500, 1452,
1270, 1232, 747, 701cm-1
【0110】実施例9 6―(4―ビフェニリル)メトキシ―2―(N,N―ジプロピ
ルアミノ)メチルテトラリン 塩酸塩
【化59】 融点:164−166℃ 再結晶溶媒:メタノール―ジイソプロピルエーテル 実施例10 6―[N―アセチル―N―(4―ビフェニリル)メチル]アミ
ノ―2―(N,N―ジメチルアミノ)メチルテトラリン 塩
酸塩
【化60】 再結晶溶媒:メタノール―酢酸エチル 融点:179−182℃ 実施例11 6―[N―アセチル―N―(2―ナフチル)メチル]アミノ―2
―(N,N―ジメチルアミノ)メチルテトラリン 塩酸塩
【化61】 非晶状粉末1 H NMR δ:1.20―1.45 (1H, m), 1.76―2.00 (2H, m),
1.93 (3H, s), 2.08―2.44 (3H, m), 2.24 (6H, s),
2.64―2.76 (2H, m), 2.82―2.96 (1H, m), 5.02(2H,
s), 6.64―6.76 (2H, m), 6.98 (1H, d, J=8Hz), 7.36
―7.50 (3H, m), 7.61 (1H, br s), 7.70―7.86 (3H,
m). IR(KBr):3394, 2929, 2669, 1648, 1500, 1401, 1295,
821, 757 cm-1
【0111】実施例12 6―(4―ビフェニリル)メトキシ―2―[2−(N,N―ジメ
チルアミノ)エチル]テトラリン 塩酸塩
【化62】 [6―(4―ビフェニリル)メトキシ―2−テトラリン]
−N,N―ジメチルアセトアミド(1.497 g、参考例化合物3
0) を無水THF(20 ml) に溶かし、水素化アルミニウムリ
チウム(0.222 g)を加えた。反応液を室温で40分間撹
拌後、40分間加熱還流した。反応液を冷却後、水を加
え、不溶物をろ別し、ろ液を濃縮した。残渣をシリカゲ
ルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒;酢酸エチル:
ヘキサン=1:1〜酢酸エチル〜酢酸エチル:メタノール=
10:1)で精製し、4N 塩酸―酢酸エチルで処理して塩酸
塩とした。生成した塩をメタノール―ジイソプロピルエ
ーテルより再結晶して、標題化合物(1.022 g)を得
た。 融点:223−226℃(分解) 実施例13 2―[2−(N,N―ジプロピルアミノ)エチル]―6―(2
―ナフチル)メトキシテトラリン 塩酸塩
【化63】 2―(2―ヨードエチル)―6―(2―ナフチル)メトキシ
テトラリン(0.193 g、参考例化合物27)をDMF(5 ml)
に溶かし、N,N―ジプロピルアミン(0.09ml)および無
水炭酸カリウム(0.135 g)を加えた。反応液を室温で
5時間撹拌後、水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機
層を水および飽和食塩水で洗浄し、乾燥後、濃縮した。
残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶
媒;酢酸エチル:ヘキサン=1:1〜酢酸エチル:メタノ
ール=10:1)で精製後、4N 塩酸−酢酸エチルで処理し
て塩酸塩とした。生成した塩を酢酸エチル―ジイソプロ
ピルエーテルより再結晶して、標題化合物(0.105 g)
を得た。 融点:146−148℃
【0112】実施例14 6―(2―ナフチル)メトキシ―2―[2−(4―フェニル
ピペリジノ)エチル]テトラリン 塩酸塩
【化64】 実施例13と同様の方法で標題化合物を合成した。 融点:229−234℃(分解) 再結晶溶媒:メタノール―ジイソプロピルエーテル 実施例15 6−(4−ビフェニリル)メトキシ−2−[2−(N,N−ジ
メチルアミノ)エチル]−3,4−ジヒドロナフタレン
【化65】 [6−(4−ビフェニリル)メトキシ−2−(3,4−ジヒド
ロナフタレン)]−N,N−ジメチルアセトアミド(205 m
g)のTHF溶液(10 ml)に水素化アルミニウムリチウム
(20 mg)を0℃で加えた。反応液に水を加え、不溶物を
ろ別し、ろ液を濃縮した。残さをアルミナカラムクロマ
トグラフィー(展開溶媒;酢酸エチル:ヘキサン=1:
4)で精製し、得られた粗結晶を酢酸エチル:ヘキサン
より再結晶し、標題化合物(46 mg)を得た。 融点:123−126℃
【0113】実施例16 N―[2―(N,N―ジメチルアミノ)メチルテトラリン―6
―イル]―2―ナフタレンスルホンアミド 塩酸塩
【化66】 参考例100と同様の方法で標題化合物を合成した。 非晶状粉末1 H NMR δ:1.16―1.40 (1H, m), 1.72―1.97 (2H, m),
2.08―2.38 (3H, m), 2.21 (6H, s), 2.60―2.90 (3H,
m), 6.74―6.84 (2H, m), 6.90 (1H, d, J=8Hz), 7.52
―7.68 (2H, m), 7.72 (1H, dd, J=9Hz, 2Hz), 7.82―
7.94 (3H, m), 8.36 (1H, br s). IR(KBr):3394, 2927, 2698, 1614, 1504, 1320, 1156,
962, 821, 751,657 cm-1. 実施例17 6―[N―(4―ビフェニリル)メチル]アミノ―2―(N,N
―ジメチルアミノ)メチルテトラリン
【化67】 N―[2―(N,N―ジメチルアミノ)メチル―6―テトラリ
ニル]―4―ビフェニルカルボキサミド(0.172 g、参考
例100の化合物の遊離塩基)のTHF溶液(3 ml)に、1M
ボラン―THF錯塩(2 ml)を加え、反応液を1時間加熱還
流した。反応液に水を加えた後、6N塩酸を加え、室温で
1時間撹拌した。反応液に1N水酸化ナトリウム水溶液
を加え塩基性とし、酢酸エチルで抽出した。有機層を水
および飽和食塩水で洗浄し、乾燥後、濃縮した。アルミ
ナカラムクロマトグラフィー(展開溶媒;酢酸エチル:
ヘキサン=1:4)で精製し、さらに酢酸エチル―ヘキサ
ンより再結晶し、標題化合物(0.060 g)を得た。 融点:106−108℃
【0114】実施例18 2―(N,N―ジメチルアミノ)メチル―6―(4'―メトキ
シビフェニル―4―イル)メトキシテトラリン 塩酸塩
【化68】 6―(4―ブロモベンジル)オキシ―2―(N,N―ジメチル
アミノ)メチルテトラリン(374 mg、参考例化合物33)
およびテトラキストリフェニルホスフィンパラジウム
(35 mg)をトルエン(8 ml)に溶かし、4―メトキシフ
ェニルボロン酸(198 mg)のエタノール溶液(1 ml)お
よび2M炭酸ナトリウム水溶液(1 ml)を加えた。アル
ゴン雰囲気下、反応液を6時間加熱還流した。反応液に
飽和食塩水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を乾
燥後、濃縮した。残渣をアルミナカラムクロマトグラフ
ィー(展開溶媒;酢酸エチル:ヘキサン=1:10)で精製
し、4N 塩酸−酢酸エチルで処理して塩酸塩とした。生
成した塩をエタノール―酢酸エチルより再結晶して、標
題化合物(0.290 g)を得た。 融点:210−211℃ 以下の実施例化合物19〜35を、実施例18と同様の
方法で合成した。 実施例19 2―(N,N―ジメチルアミノ)メチル―6―(4'―メチル
ビフェニル―4―イル)メトキシテトラリン 塩酸塩
【化69】 融点:226−228℃ 再結晶溶媒:エタノール―酢酸エチル 実施例20 2―(N,N―ジメチルアミノ)メチル―6―(4'―ホルミ
ルビフェニル―4―イル)メトキシテトラリン 塩酸塩
【化70】 融点:234−235℃ 再結晶溶媒:エタノール―酢酸エチル
【0115】実施例21 2―(N,N―ジメチルアミノ)メチル―6―(4'―メチル
チオビフェニル―4―イル)メトキシテトラリン 塩酸
【化71】 融点:235−237℃ 再結晶溶媒:エタノール―酢酸エチル 実施例22 2―(N,N―ジメチルアミノ)メチル―6―(4'―フルオ
ロビフェニル―4―イル)メトキシテトラリン 塩酸塩
【化72】 融点:223−224℃ 再結晶溶媒:エタノール―酢酸エチル 実施例23 2―(N,N―ジメチルアミノ)メチル―6―(3'―ニトロ
ビフェニル―4―イル)メトキシテトラリン 塩酸塩
【化73】 融点:223−224℃ 再結晶溶媒:エタノール―酢酸エチル 実施例24 2―(N,N―ジメチルアミノ)メチル―6―(3'―メトキ
シビフェニル―4―イル)メトキシテトラリン 塩酸塩
【化74】 融点:207−208℃ 再結晶溶媒:エタノール―酢酸エチル 実施例25 2―(N,N―ジメチルアミノ)メチル―6―(2'―メトキ
シビフェニル―4―イル)メトキシテトラリン 塩酸塩
【化75】 融点:140−141℃ 再結晶溶媒:エタノール―酢酸エチル 実施例26 2―(N,N―ジメチルアミノ)メチル―6―[3',5'―ビス
(トリフルオロメチル)ビフェニル―4―イル]メトキシ
テトラリン 塩酸塩
【化76】 融点:196−197℃ 再結晶溶媒:エタノール―酢酸エチル
【0116】実施例27 2―(N,N―ジメチルアミノ)メチル―6―[4―(3―チエ
ニル)ベンジル]オキシテトラリン 塩酸塩
【化77】 融点:222−223℃ 再結晶溶媒:エタノール―酢酸エチル 実施例28 2―(N,N―ジメチルアミノ)メチル―6―[4―(2―チエ
ニル)ベンジル]オキシテトラリン 塩酸塩
【化78】 融点:227−228℃ 再結晶溶媒:メタノール―ジイソプロピルエーテル 実施例29 2―(N,N―ジメチルアミノ)メチル―6―[4―(3―ピリ
ジル)ベンジル]オキシテトラリン 2塩酸塩
【化79】 融点:212−213℃ 再結晶溶媒:メタノール―ジイソプロピルエーテル 実施例30 6―(3―ビフェニリル)メトキシ―2―(N,N―ジメチル
アミノ)メチルテトラリン 塩酸塩
【化80】 融点:186−190℃ 再結晶溶媒:エタノール―酢酸エチル
【0117】実施例31 2―(N,N―ジメチルアミノ)メチル―6―(4'―メトキ
シビフェニル―3―イル)メトキシテトラリン 塩酸塩
【化81】 融点:182−183℃ 再結晶溶媒:エタノール―酢酸エチル 実施例32 2―(N,N―ジメチルアミノ)メチル―6―(4'―フルオ
ロビフェニル―3―イル)メトキシテトラリン 塩酸塩
【化82】 融点:171−172℃ 再結晶溶媒:エタノール―酢酸エチル 実施例33 6―(2―ビフェニリル)メトキシ―2―(N,N―ジメチル
アミノ)メチルテトラリン 塩酸塩
【化83】 融点:173−174℃ 再結晶溶媒:エタノール―酢酸エチル 実施例34 2―(N,N―ジメチルアミノ)メチル―6―(4'―メトキ
シビフェニル―2―イル)メトキシテトラリン 塩酸塩
【化84】 融点:170−171℃ 再結晶溶媒:エタノール―酢酸エチル 実施例35 2―(N,N―ジメチルアミノ)メチル―6―(4'―フルオ
ロビフェニル―2―イル)メトキシテトラリン 塩酸塩
【化85】 融点:172−174℃ 再結晶溶媒:エタノール―酢酸エチル
【0118】実施例36 6―(4―ビフェニリル)メトキシ―2―(N ―エチルア
ミノ)メチルテトラリン 塩酸塩
【化86】 N―[6―(4―ビフェニリル)メトキシ―2―テトラリニ
ル)]メチルアセトアミド(500 mg、参考例化合物23)
をTHF(10 ml)に溶かし、水素化アルミニウムリチウム
(50 mg)を加え、室温で1時間撹拌した。反応液に氷冷
下、酒石酸カリウムナトリウム水溶液を加え、不溶物を
ろ別し、ろ液を濃縮した。残渣を4N 塩酸―酢酸エチル
で処理した後、エタノール―ジイソプロピルエーテルよ
り再結晶して、標題化合物(0.138 g)を得た。 融点:229−230 ℃ 実施例37 2―(N,N―ジメチルアミノ)メチル―6―(4'―エチル
ビフェニル―4―イル)メトキシテトラリン 塩酸塩
【化87】 2―(N,N―ジメチルアミノ)メチル―6―ヒドロキシテ
トラリン(300 mg、参考例化合物16の遊離塩基)、(4'
―エチルビフェニル―4―イル)メタノール(372 mg)
およびトリフェニルホスフィン(460 mg)をTHF(5 m
l)に溶かし、氷冷下アゾジカルボン酸ジエチル(305 m
g)を滴下した。反応液を室温で4時間撹拌後、溶媒を留
去した。残渣に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機
層を飽和重曹水および飽和食塩水で洗浄し、乾燥後、濃
縮した。残渣をアルミナカラムクロマトグラフィー(展
開溶媒;酢酸エチル:ヘキサン=1:10)で精製し、4N塩
酸―酢酸エチル溶液で処理して塩酸塩とした。生成した
塩をエタノール―ジイソプロピルエーテルから再結晶
し、標題化合物(310 mg)を得た。 融点:229−230℃ 実施例38 6−(4−ビフェニリル)メトキシ−2−[2−(N,N−ジ
エチルアミノ)エチル]テトラリン 塩酸塩
【化88】 6−(4−ビフェニリル)−2−(2−ヨ−ドエチル)メト
キシテトラリン(2.50g)、ジエチルアミン(1.03 g)
および炭酸カリウム(1.95 g)をDMF(20 ml)に加え
た。反応液を室温で24時間撹拌後、水を加えた。析出し
た結晶をろ取し、酢酸エチルで洗浄し、エタノール−ジ
イソプロピルエーテルより再結晶した。結晶を4N塩酸-
酢酸エチルで処理して塩酸塩とした。生成した塩をエタ
ノール−ジイソプロピルエーテルより再結晶し、標題化
合物(1.53 g)を得た。 融点:141−143℃
【0119】以下の実施例化合物39〜42を、実施例
38と同様の方法で合成した。 実施例39 6−(4−ビフェニリル)メトキシ−2−[2−(ピロリジ
ン−1−イル)エチル]テトラリン 塩酸塩
【化89】 融点:197−199℃ 再結晶溶媒:メタノール−ジイソプロピルエーテル 実施例40 6−(4−ビフェニリル)メトキシ−2−(2−ピペリジノ
エチル)テトラリン塩酸塩
【化90】 融点:196−198℃ 再結晶溶媒:メタノール−ジイソプロピルエーテル 実施例41 6−(4−ビフェニリル)メトキシ−2−[2−(4−ピペ
リジノピペリジノ)エチル]テトラリン 2塩酸塩
【化91】 融点:288−291℃ 再結晶溶媒:メタノール−ジイソプロピルエーテル 実施例42 6−(4−ビフェニリル)メトキシ−2−[2−(4,4−ジ
ヒドロキシピペリジノ)エチル]テトラリン 塩酸塩
【化92】 融点:155−160℃ 再結晶溶媒:メタノール−ジイソプロピルエーテル
【0120】実施例43 6−(3'−アミノビフェニル−4−イル)メトキシ−2−
[2−(N,N−ジメチルアミノ)エチル]テトラリン 2
塩酸塩
【化93】 6−(4−ブロモベンジル)オキシ−2−[2−(N,N−ジ
メチルアミノ)エチル]テトラリン(3.00 g)およびテ
トラキストリフェニルホスフィンパラジウム(0.45 g)
のトルエン溶液(80 ml)に3−アミノフェニルボロン酸
(1.3 g)のエタノール溶液(10 ml)および2M炭酸ナト
リウム水溶液(10 ml)を加えた。アルゴン雰囲気下、
反応液を12時間加熱還流した。反応液に飽和食塩水を加
え、酢酸エチルで抽出した。有機層を乾燥後、濃縮し
た。残渣をアルミナカラムクロマトグラフィー(展開溶
媒;酢酸エチル:ヘキサン=1:2)で精製し、4N塩酸-酢
酸エチルで処理して塩酸塩とした。生成した塩をメタノ
ール−ジイソプロピルエーテルより再結晶して、標題化
合物(0.78 g)を得た。融点:205−206℃ 実施例44 2−[2−(N,N−ジメチルアミノ)エチル] −6−[(4'−メ
トキシビフェニル−4−イル)メトキシ]テトラリン 塩
酸塩
【化94】 実施例43と同様の方法で標題化合物を合成した。 融点:182−185℃ 再結晶溶媒:メタノール−ジイソプロピルエーテル
【0121】実施例45 6−(4−ビフェニリル)メトキシ−2−[3−(N,N−ジ
メチルアミノ)プロピル]テトラリン 塩酸塩
【化95】 2−[3−(N,N−ジメチルアミノ)プロピル]−6−ヒド
ロキシテトラリン(1.00 g)のDMF溶液(20 ml)に60%
油状水素化ナトリウム(0.258 g)を0℃で加えた。反応
液を室温に昇温し、30分撹拌した。反応液を再び0℃に
冷却し、4−(クロロメチル)ビフェニル(1.04 g)を
加え、室温で4時間撹拌した。反応液に水を加え、酢酸
エチルで抽出した。有機層を水および飽和食塩水で洗浄
し、乾燥後、濃縮した。残渣をアルミナカラムクロマト
グラフィー(展開溶媒;トルエン〜トルエン:酢酸エチ
ル=1:1)で精製し、4N塩酸-酢酸エチルで処理して塩酸
塩とした。生成した塩をメタノール−ジイソプロピルエ
ーテルより再結晶して、標題化合物(1.30 g)を得た。 融点:161−163℃ 実施例46 6−(4−ビフェニリル)メトキシ−2−[4−(N,N−ジメチ
ルアミノ)ブチル]テトラリン 塩酸塩 実施例45と同様の方法で標題化合物を合成した。
【化96】 融点:175−177℃ 再結晶溶媒:メタノール−ジイソプロピルエーテル
【0122】実施例47 (+)−6−(4−ビフェニリル)メトキシ−2−[2−
(N,N−ジメチルアミノ)エチル]テトラリン 塩酸塩
【化97】 (+)−2−[2−(N,N−ジメチルアミノ)エチル]−6
−ヒドロキシテトラリン 塩酸塩(0.424 g)をフリー
体とした後、DMF(10 ml)に溶かし、60%油状水素化ナ
トリウム(0.106 mg)を室温で加え、45分間撹拌した。
反応液を50℃に昇温し、45分間撹拌した。反応液を0℃
に冷却し、4−(クロロメチル)ビフェニル(0.367 g)
のDMF溶液(5 ml)を加え、室温で2時間撹拌した。反応
液に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を水およ
び飽和食塩水で洗浄し、乾燥後、濃縮した。残渣をアル
ミナカラムクロマトグラフィー(展開溶媒;酢酸エチ
ル:ヘキサン=1:10〜1:4)で精製し、4N 塩酸-酢酸エ
チルで処理して塩酸塩とした。生成した塩をメタノール
−ジイソプロピルエーテルより再結晶して、標題化合物
(0.484 g)を得た。 融点:220−226℃(分解) [α]D 20= +46.0°(c=0.54, メタノール) 光学純度:99% e.e. 以上 実施例48 (−)−6−(4−ビフェニリル)メトキシ−2−[2−
(N,N−ジメチルアミノ)エチル]テトラリン 塩酸塩
【化98】 (−)−2−(N,N−ジメチルアミノ)エチル−6−ヒド
ロキシテトラリン 塩酸塩(0.437 g)をフリー体とし
た後、DMF(10 ml)に溶かし、60%油状水素化ナトリウ
ム(0.122 mg)を室温で加えた。反応液を50℃に昇温
し、1時間撹拌した。反応液を0℃に冷却し、4−(クロ
ロメチル)ビフェニル(0.344 g)のDMF溶液(5 ml)を
加え、室温で2時間撹拌した。反応液に水を加え、酢酸
エチルで抽出した。有機層を水および飽和食塩水で洗浄
し、乾燥後、濃縮した。残渣をアルミナカラムクロマト
グラフィー(展開溶媒;酢酸エチル:ヘキサン=1:10〜
1:4)で精製し、4N 塩酸-酢酸エチルで処理して塩酸塩
とした。生成した塩をメタノール−ジイソプロピルエー
テルより再結晶して、標題化合物(0.471 g)を得た。
融点:219−225℃(分解) [α]D 20= −45.2°(c=0.52, メタノール) 光学純度:99% e.e. 以上
【0123】実施例49 (+)−6−(4−ビフェニリル)メトキシ−2−[2−
(N,N−ジメチルアミノ)エチル]テトラリン 塩酸塩
一水和物
【化99】 (+)−6−(4−ビフェニリル)メトキシ−2−[2−
(N,N−ジメチルアミノ)エチル]テトラリン 塩酸塩
(150 g)をエタノール(2000 ml)と水(60 ml)の混
合溶液で再結晶し、標題化合物(127 g)を得た。 融点:215−217℃(分解) [α]D 20=+42.4°(c=1.00、メタノール) 実施例50 (+)−6−(4−ビフェニリル)メトキシ−2−[2−
(N,N−ジメチルアミノ)エチル]テトラリン
【化100】 (+)−6−(4−ビフェニリル)メトキシ−2−[2−
(N,N−ジメチルアミノ)エチル]テトラリン 塩酸塩
(4.50 g)を酢酸エチルと10%炭酸カリウム水溶液の混
合溶媒に加え、抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄
後、乾燥し濃縮した。残さをエタノールで再結晶し、標
題化合物(3.60 g)を得た。 融点:83.5−84.5℃ [α]D 20=+51.7°(c=1.00、 メタノール) 実施例51 (−)−6−(4−ビフェニリル)メトキシ−2−[2−
(N,N−ジメチルアミノ)エチル]テトラリン
【化101】 (−)−6−(4−ビフェニリル)メトキシ−2−[2−
(N,N−ジメチルアミノ)エチル]テトラリン 塩酸塩
(3.00 g)を酢酸エチルと10%炭酸カリウム水溶液の混
合溶媒に加え、抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄
後、乾燥し濃縮した。残さをエタノールで再結晶し標題
化合物(2.20 g)を得た。 融点:84.2−85.2℃ [α]D 20=−50.1°(c=0.50、 メタノール)
【0124】実施例52 (−)−6−(4−ビフェニリル)メトキシ−2−[2−
(N,N−ジメチルアミノ)エチル]テトラリン フマル
酸塩
【化102】 (−)−6−(4−ビフェニリル)メトキシ−2−[2−
(N,N−ジメチルアミノ)エチル]テトラリン(1.3 g)
のメタノール(10 ml)溶液にフマル酸(0.39 g)のメ
タノール(10 ml)溶液を加えて、塩とした後、メタノ
ールから再結晶し、標題化合物(0.7 g)を得た。 融点:212−213℃(分解) [α]D 20=−40.4°(c=0.5、メタノール) 実施例53 (−)−6−(4−ビフェニリル)メトキシ−2−[2−
(N,N−ジメチルアミノ)エチル]テトラリン クエン
酸塩
【化103】 (−)−6−(4−ビフェニリル)メトキシ−2−[2−
(N,N−ジメチルアミノ)エチル]テトラリン(1.3 g)
のメタノール(10 ml)溶液にクエン酸(0.65 g)のメ
タノール(10 ml)溶液を加えて、塩とした。析出した
結晶をろ取しメタノール、酢酸エチル、ジエチルエーテ
ルで洗浄し標題化合物(1.9 g)を得た。 融点:185−186℃(分解) 実施例54 (+)−2−[2−(N,N−ジメチルアミノ)エチル]−6
−(4'−メトキシビフェニル−4−イル)メトキシテト
ラリン 塩酸塩
【化104】 (+)−6−(4−ブロモベンジル)オキシ−2−[2−
(N,N−ジメチルアミノ)エチル]テトラリン 塩酸塩
(1 g)、トルエン(20 ml)、エタノール(2.5ml)、2
M 炭酸ナトリウム水溶液(2.5 ml)の混合物を室温で10
分間撹拌した。反応液に4−メトキシフェニルほう酸(4
65 mg)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラ
ジウム(82 mg)を加え、アルゴン気流下14時間加熱還
流した。放冷後、水を加え酢酸エチルで抽出した。有機
層を飽和食塩水で洗浄後、乾燥し、濃縮した。残さをア
ルミナカラムクロマトグラフィー(展開溶媒;酢酸エチ
ル:ヘキサン=1:50〜1:4)で精製後、塩酸塩とし、
メタノール−ジイソプロピルエーテルから再結晶し、標
題化合物(870 mg)を得た。 融点:230−232℃(分解) [α]D 20=+39.2°(c=1.00、 メタノール)
【0125】実施例55 (+)−2−[2−(N,N−ジメチルアミノ)エチル]−6
−(4'−メチルビフェニル−4−イル)メトキシテトラ
リン 塩酸塩
【化105】 (+)−6−(4−ブロモベンジル)オキシ−2−[2−
(N,N−ジメチルアミノ)エチル]テトラリン 塩酸塩
(1 g)、トルエン(20 ml)、エタノール(2.5ml)、2
M 炭酸ナトリウム水溶液(2.5 ml)の混合物を室温で10
分間撹拌した。反応液に4−メチルフェニルほう酸(416
mg)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジ
ウム(82 mg)を加え、アルゴン気流下5時間加熱還流し
た。放冷後、水を加え酢酸エチルで抽出した。有機層を
飽和食塩水で洗浄後、乾燥し、濃縮した。残さをアルミ
ナカラムクロマトグラフィー(展開溶媒;酢酸エチル:
ヘキサン=1:40〜1:4)で精製後、塩酸塩とし、メタ
ノール−ジイソプロピルエーテルから再結晶し、標題化
合物(660 mg)を得た。 融点:225−227℃(分解) [α]D 20=+44.0°(c=1.00、 メタノール) 実施例56 (+)−6−(3'−アミノビフェニル−4−イル)メトキ
シ−2−[2−(N,N−ジメチルアミノ)エチル]テトラ
リン 2塩酸塩
【化106】 (+)−6−(4−ブロモベンジル)オキシ−2−[2−
(N,N−ジメチルアミノ)エチル]テトラリン 塩酸塩
(1 g)、トルエン(20 ml)、エタノール(2.5ml)、2
M 炭酸ナトリウム水溶液(2.5 ml)の混合物を室温で10
分間撹拌した。反応液に3−アミノフェニルほう酸(474
mg)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジ
ウム(82 mg)を加え、アルゴン気流下14時間加熱還流
した。放冷後、水を加え酢酸エチルで抽出した。有機層
を飽和食塩水で洗浄後、乾燥し、濃縮した。残さをアル
ミナカラムクロマトグラフィー(展開溶媒;酢酸エチ
ル:ヘキサン=1:20〜1:2)で精製後、2塩酸塩とし、
メタノール−ジイソプロピルエーテルから再結晶し、標
題化合物(830 mg)を得た。 融点:210−211℃(分解) [α]D 20=+38.3°(c=1.00、 メタノール) 実施例57 (+)−2−[2−(N,N−ジメチルアミノ)エチル]−6
−(3'−ホルミルビフェニル−4−イル)メトキシテト
ラリン 塩酸塩
【化107】 (+)−6−(4−ブロモベンジル)オキシ−2−[2−
(N,N−ジメチルアミノ)エチル]テトラリン 塩酸塩
(1 g)、トルエン(20 ml)、エタノール(2.5ml)、2
M 炭酸ナトリウム水溶液(2.5 ml)の混合物を室温で10
分間撹拌した。反応液に3−ホルミルフェニルほう酸(4
60 mg)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラ
ジウム(82 mg)を加え、アルゴン気流下14時間加熱還
流した。放冷後、水を加え酢酸エチルで抽出した。有機
層を飽和食塩水で洗浄後、乾燥し、濃縮した。残さをア
ルミナカラムクロマトグラフィー(展開溶媒;酢酸エチ
ル:ヘキサン=1:20〜1:2)で精製後、塩酸塩とし、
メタノール−ジイソプロピルエーテルから再結晶し、標
題化合物(590 mg)を得た。 融点:194−196℃(分解) [α]D 20=+44.0°(c=1.00、 メタノール)
【0126】実施例58 (+)−6−(3'−アセトアミドビフェニル−4−イル)
メトキシ−2−[2−(N,N−ジメチルアミノ)エチル]
テトラリン 塩酸塩
【化108】 (+)−6−(4−ブロモベンジル)オキシ−2−[2−
(N,N−ジメチルアミノ)エチル]テトラリン 塩酸塩
(1 g)、トルエン(20 ml)、エタノール(2.5ml)、2
M 炭酸ナトリウム水溶液(2.5 ml)の混合物を室温で10
分間撹拌した。反応液に3−アセトアミドフェニルほう
酸(559 mg)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)
パラジウム(82 mg)を加え、アルゴン気流下6時間加熱
還流した。放冷後、水を加え酢酸エチルで抽出した。有
機層を飽和食塩水で洗浄後、乾燥し、濃縮した。粗結晶
を酢酸エチルとジイソプロピルエーテルで洗いさらにア
ルミナカラムクロマトグラフィー(展開溶媒;酢酸エチ
ル)で精製後、塩酸塩とし、メタノール−ジイソプロピ
ルエーテルから再結晶し、標題化合物(610 mg)を得
た。 融点:198−200℃(分解) [α]D 20=+41.0°(c=0.50、 メタノール) 実施例59 (+)−6−(2',4'−ジメトキシビフェニル−4−イ
ル)メトキシ−2−[2−(N,N−ジメチルアミノ)エチ
ル]テトラリン 塩酸塩
【化109】 (+)−6−(4−ブロモベンジル)オキシ−2−[2−
(N,N−ジメチルアミノ)エチル]テトラリン 塩酸塩
(1 g)、トルエン(20 ml)、エタノール(2.5ml)、2
M 炭酸ナトリウム水溶液(2.5 ml)の混合物を室温で10
分間撹拌した。反応液に2,4−ジメトキシフェニルほう
酸(557 mg)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)
パラジウム(82 mg)を加え、アルゴン気流下14時間加
熱還流した。放冷後、水を加え酢酸エチルで抽出した。
有機層を飽和食塩水で洗浄後、乾燥し、濃縮した。残さ
をアルミナカラムクロマトグラフィー(展開溶媒;酢酸
エチル:ヘキサン=1:20〜1:5)で精製後、塩酸塩と
し、メタノール−ジイソプロピルエーテルから再結晶
し、標題化合物(740 mg)を得た。 融点:159−161℃ [α]D 20=+43.5°(c=0.50、 メタノール)
【0127】実施例60 (+)−6−(3',4'−ジメトキシビフェニル−4−イ
ル)メトキシ−2−[2−(N,N−ジメチルアミノ)エチ
ル]テトラリン 塩酸塩
【化110】 (+)−6−(4−ブロモベンジル)オキシ−2−[2−
(N,N−ジメチルアミノ)エチル]テトラリン 塩酸塩
(1 g)、トルエン(20 ml)、エタノール(2.5ml)、2
M 炭酸ナトリウム水溶液(2.5 ml)の混合物を室温で10
分間撹拌した。反応液に3,4−ジメトキシフェニルほう
酸(557 mg)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)
パラジウム(82 mg)を加え、アルゴン気流下5時間加熱
還流した。放冷後、水を加え酢酸エチルで抽出した。有
機層を飽和食塩水で洗浄後、乾燥し、濃縮した。残さを
アルミナカラムクロマトグラフィー(展開溶媒;酢酸エ
チル:ヘキサン=1:20〜1:5)で精製後、塩酸塩と
し、メタノール−ジイソプロピルエーテルから再結晶
し、標題化合物(840 mg)を得た。 融点:228−230℃(分解) [α]D 20=+42.2°(c=0.50、 メタノール) 実施例61 (+)−6−[4−(1,3−ベンゾジオキソル−5−イル)
フェニル]メトキシ−2−[2−(N,N−ジメチルアミ
ノ)エチル]テトラリン 塩酸塩
【化111】 (+)−6−(4−ブロモベンジル)オキシ−2−[2−
(N,N−ジメチルアミノ)エチル]テトラリン 塩酸塩
(1 g)、トルエン(20 ml)、エタノール(2.5ml)、2
M 炭酸ナトリウム水溶液(2.5 ml)の混合物を室温で10
分間撹拌した。反応液に3,4−メチレンジオキシフェニ
ルほう酸(469 mg)、テトラキス(トリフェニルホスフ
ィン)パラジウム(82 mg)を加え、アルゴン気流下14
時間加熱還流した。放冷後、水を加え酢酸エチルで抽出
した。有機層を飽和食塩水で洗浄後、乾燥し、濃縮し
た。残さをアルミナカラムクロマトグラフィー(展開溶
媒;酢酸エチル:ヘキサン=1:20〜1:5)で精製後、
塩酸塩とし、メタノール−ジイソプロピルエーテルから
再結晶し、標題化合物(830 mg)を得た。 融点:220−223℃(分解) [α]D 20=+39.9°(c=0.40、 メタノール)
【0128】実施例62 (+)−2−[2−(N,N−ジメチルアミノ)エチル]−6
−(2',3',4'−トリメトキシ−6'−メチルビフェニル−
4−イル)メトキシテトラリン 塩酸塩
【化112】 (+)−6−(4−ブロモベンジル)オキシ−2−[2−
(N,N−ジメチルアミノ)エチル]テトラリン 塩酸塩
(1 g)、トルエン(20 ml)、エタノール(2.5ml)、2
M 炭酸ナトリウム水溶液(2.5 ml)の混合物を室温で10
分間撹拌した。反応液に2,3,4−トリメトキシ−6−メチ
ルフェニルほう酸(692 mg)、テトラキス(トリフェニ
ルホスフィン)パラジウム(82 mg)を加え、アルゴン
気流下14時間加熱還流した。放冷後、水を加え酢酸エチ
ルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄後、乾燥し、
濃縮した。残さをアルミナカラムクロマトグラフィー
(展開溶媒;酢酸エチル:ヘキサン=1:20〜1:6)で
精製後、塩酸塩とし、メタノール−ジイソプロピルエー
テルから再結晶し、標題化合物(950 mg)を得た。 融点:222−224℃(分解) [α]D 20=+37.7°(c=0.50、メタノール) 実施例63 (+)−6−[4−(2−ベンゾフラニル)フェニル]メ
トキシ−2−[2−(N,N−ジメチルアミノ)エチル]テ
トラリン 塩酸塩
【化113】 (+)−6−(4−ブロモベンジル)オキシ−2−[2−
(N,N−ジメチルアミノ)エチル]テトラリン 塩酸塩
(1 g)、トルエン(20 ml)、エタノール(2.5ml)、2
M 炭酸ナトリウム水溶液(2.5 ml)の混合物を室温で10
分間撹拌した。反応液に2−ベンゾフランほう酸(496 m
g)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウ
ム(82 mg)を加え、アルゴン気流下6時間加熱還流し
た。放冷後、水を加え酢酸エチルで抽出した。有機層を
飽和食塩水で洗浄後、乾燥し、濃縮した。粗結晶をジイ
ソプロピルエーテルで洗い、さらにアルミナカラムクロ
マトグラフィー(展開溶媒;酢酸エチル)で精製後、塩
酸塩とし、メタノール−ジイソプロピルエーテルから再
結晶し、標題化合物(730 mg)を得た。 融点:235−237℃(分解) [α]D 20=+42.2°(c=0.40、メタノール)
【0129】実施例64 (+)−2−[2−(N,N−ジメチルアミノ)エチル]−6
−[4−(2−ナフチル)フェニル]メトキシテトラリン
塩酸塩
【化114】 (+)−6−(4−ブロモベンジル)オキシ−2−[2−
(N,N−ジメチルアミノ)エチル]テトラリン 塩酸塩
(1 g)、トルエン(20 ml)、エタノール(2.5ml)、2
M 炭酸ナトリウム水溶液(2.5 ml)の混合物を室温で10
分間撹拌した。反応液に2−ナフタレンほう酸(526 m
g)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウ
ム(82 mg)を加え、アルゴン気流下14時間加熱還流し
た。放冷後、水を加え酢酸エチルで抽出した。有機層を
飽和食塩水で洗浄後、乾燥し、濃縮した。残さをアルミ
ナカラムクロマトグラフィー(展開溶媒;酢酸エチル:
ヘキサン=1:20〜1:7)で精製後、塩酸塩とし、メタ
ノール−ジイソプロピルエーテルから再結晶し、標題化
合物(850 mg)を得た。 融点:233−235℃(分解) [α]D 20=+40.6°(c=0.40、 メタノール) 実施例65 2−[2−(N,N−ジメチルアミノ)エチル]−6−[(4'
−メチルビフェニル−4−イル)メトキシ]テトラリン
塩酸塩
【化115】 実施例43と同様の方法で標題化合物を合成した。 融点:208−209℃ 再結晶溶媒 エタノール 実施例66 6−(4−ビフェニリル)メトキシ−2−[2−(3−エト
キシカルボニルピペリジノ)エチル]テトラリン
【化116】 実施例38と同様の方法により標題化合物を合成した。 融点:97−98℃ 再結晶溶媒 酢酸エチル:ヘキサン
【0130】実施例67 6−(4−ビフェニリル)メトキシ−2−[(3−アザ−4
−エトキシカルボニル−3−メチル)ブチル]テトラリ
ン 塩酸塩
【化117】 実施例38と同様の方法により標題化合物を合成した。 融点:126−128℃ 再結晶溶媒 エタノール 実施例68 6−(4−ビフェニリル)−2−(2−アミノエチル)テト
ラリン 塩酸塩
【化118】 6−(4−ビフェニリル)メトキシ−2−(2−ヨードエチ
ル)テトラリン(0.4g)のDMF溶液(10 ml)にフタルイ
ミドカリウム(0.4 g)を加え、室温で2日間撹拌した。
反応液に水を加え、沈殿物をろ取した。沈殿物のエタノ
ール(40 ml)溶液にヒドラジン一水和物(5 ml)を加
えた。反応液を50℃で3時間撹拌後濃縮した。残さを酢
酸エチルに溶かし、水洗、乾燥後、濃縮した。残さをエ
タノール(20 ml)に溶かし4N塩酸/酢酸エチル(2 ml)
を加え、濃縮した。残さをメタノール−酢酸エチルから
再結晶して標題化合物(0.37 g)を得た。 融点:262−265℃ 実施例69 2−(N,N−ジメチルアミノ)メチル−6−(2−キノリ
ル)メトキシテトラリン2塩酸塩
【化119】 2−(N,N−ジメチルアミノ)メチル−6−ヒドロキシテ
トラリン(153 mg、参考例化合物16のフリー体)および
2−クロロメチルキノリン塩酸塩(189 mg)のDMF溶液
(5 ml)に炭酸カリウム(260 mg)を加え、反応液を室
温で26時間撹拌した。反応液に水を加え、酢酸エチルで
抽出した。有機層を水および飽和食塩水で洗浄し、乾燥
後、濃縮した。残さをアルミナカラムクロマトグラフィ
ー(展開溶媒;酢酸エチル:ヘキサン=1:2)で精製
し、2塩酸塩とした後に、メタノール−酢酸エチルから
再結晶し、標題化合物(191 mg)を得た。 融点:187−190℃(分解)
【0131】実施例70 2−(N,N−ジメチルアミノ)メチル−6−(5−フェニル
−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル)メトキシテトラ
リン
【化120】 2−(N,N−ジメチルアミノ)メチル−6−ヒドロキシテ
トラリン(206 mg、参考例化合物16のフリー体)および
2−クロロメチル−5−フェニル−1,3,4−オキサジアゾ
ール(231 mg)のDMF溶液(5 ml)に炭酸カリウム(215
mg)を加え、反応液を室温で15時間撹拌した。反応液
に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を水および
飽和食塩水で洗浄し、乾燥後、濃縮した。残さをアルミ
ナカラムクロマトグラフィー(展開溶媒;酢酸エチル:
ヘキサン=1:2)で精製し標題化合物(307 mg)を得
た。1 H NMR δ:1.22-1.49 (1H, m), 1.84-2.03 (2H, m),
2.07-2.44 (3H, m), 2.24(6H, s), 2.74-2.96 (3H, m),
5.28 (2H, s), 6.74-6.95 (2H, m), 7.03 (1H,d), 7.4
4-7.60 (3H, m), 8.02-8.11 (2H, m). 実施例71 6−(5−フェニル−1,3,4−オキサジアゾール−2−イ
ル)メトキシ−2−ピペリジノメチルテトラリン 塩酸
【化121】 6−ヒドロキシ−2−ピペリジノメチルテトラリン(141
mg、参考例化合物19のフリー体)および2−クロロメチ
ル−5−フェニル−1,3,4−オキサジアゾール(148 mg)
のDMF溶液(3 ml)に炭酸カリウム(143 mg)を加え、
反応液を室温で24時間撹拌した。反応液に水を加え、酢
酸エチルで抽出した。有機層を水および飽和食塩水で洗
浄し、乾燥後、濃縮した。残さをシリカゲルカラムクロ
マトグラフィー(展開溶媒;酢酸エチル:メタノール=
10:1)およびアルミナカラムクロマトグラフィー(展
開溶媒;酢酸エチル:ヘキサン=1:4)で精製し、塩酸
塩とした後に、メタノール−ジエチルエーテルから再結
晶し、標題化合物(175 mg)を得た。 融点:217−219℃(分解)
【0132】実施例72 6−(2−ベンゾチアゾリル)メトキシ−2−ピペリジノ
メチルテトラリン 塩酸塩
【化122】 6−ヒドロキシ−2−ピペリジノメチルテトラリン塩酸塩
(205 mg、参考例化合物19)および2−クロロメチルベ
ンゾチアゾール(183 mg)のDMF溶液(10 ml)に炭酸カ
リウム(327 mg)を加え、反応液を室温で4日間、さら
に60℃で7時間撹拌した。反応液に水を加え、酢酸エチ
ルで抽出した。有機層を水および飽和食塩水で洗浄し、
乾燥後、濃縮した。残さをシリカゲルカラムクロマトグ
ラフィー(展開溶媒;酢酸エチル:メタノール=10:
1)およびアルミナカラムクロマトグラフィー(展開溶
媒;酢酸エチル:ヘキサン=1:4)で精製し、塩酸塩と
した後に、メタノール−酢酸エチルから再結晶し、標題
化合物(158 mg)を得た。 融点:229−232℃ 実施例73 6−(2'−シアノビフェニル−4−イル)メトキシ−2−
[2−(N,N−ジメチルアミノ)エチル]テトラリン 塩
酸塩
【化123】 2−[2−(N,N−ジメチルアミノ)エチル]−6−ヒドロ
キシテトラリン(72 mg、参考例化合物20)および4−ブ
ロモメチル−2'7−シアノビフェニル(106 mg)のDMF
溶液(3 ml)に60%油状水素化ナトリウム(36 mg)を0
℃で加え、反応液を0℃で40分間撹拌した。反応液に水
を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を水および飽和
食塩水で洗浄し、乾燥後、濃縮した。残さをアルミナカ
ラムクロマトグラフィー(展開溶媒;酢酸エチル:ヘキ
サン=1:4)で精製し、塩酸塩とした後に、メタノール
−ジイソプロピルエーテルから再結晶し、標題化合物
(75mg)を得た。 融点:201−206℃
【0133】実施例74 6−(4−ビフェニリル)メトキシ−2−[[[N−[2−
(N,N−ジメチルアミノ)エチル]−N−メチル]アミ
ノ]エチル]テトラリン 2塩酸塩
【化124】 [6−(4−ビフェニリル)メトキシ−2−テトラリン]
−N−[2−(N,N−ジメチルアミノ)エチル]−N−メチ
ルアセトアミド(495 mg)のTHF溶液(20 ml)に水素化
アルミニウムリチウム(94 mg)を0℃で加えた。反応液
を室温で50分間撹拌後、2時間加熱還流した。反応液を
冷却後、水を加え、不溶物をろ別し、ろ液を濃縮した。
残さを2塩酸塩とし、メタノール−酢酸エチルより再結
晶して、標題化合物(346 mg)を得た。 融点:248−258℃(分解) 実施例75 6−(4−ビフェニリル)メトキシ−2−[[[N−[2−
(N,N−ジエチルアミノ)エチル]−N−メチル]アミ
ノ]エチル]テトラリン 2塩酸塩
【化125】 [6−(4−ビフェニリル)メトキシ−2−テトラリン]
−N−[2−(N,N−ジエチルアミノ)エチル]−N−メチ
ルアセトアミド塩酸塩(320 mg)をフリー体とし、THF
溶液(20 ml)に溶かした。この溶液に水素化アルミニ
ウムリチウム(68mg)を0℃で加えた。反応液を室温で
4.5時間撹拌後、30分間加熱還流した。反応液を冷却
後、水を加え、不溶物をろ別し、ろ液を濃縮した。残さ
を2塩酸塩とし、酢酸エチルおよびジイソプロピルエー
テルで洗浄後、メタノール−ジイソプロピルエーテルよ
り沈殿させて、標題化合物(281 mg)を非晶状粉末とし
て得た。IR(KBr):3314, 2926, 2635, 1611, 1505, 1
267, 1235, 1163, 1011,774 cm-1.
【0134】実施例76 6−(4−ビフェニリル)メトキシ−2−[2−(N−メチ
ルアミノ)エチル]テトラリン
【化126】 [6−(4−ビフェニリル)メトキシ−2−テトラリン]
−N−メチルアセトアミド(3.958 g)のTHF溶液(50 m
l)に1Mボラン−THF錯塩(35 ml)を室温で加えた。反
応液を1時間加熱還流した。反応液を冷却後、水および6
N塩酸(20 ml)を0℃で加え、室温で3時間撹拌した。反
応液に1N水酸化ナトリウム水溶液を加え、塩基性とし、
酢酸エチルで抽出した。有機層を水および飽和食塩水で
洗浄し、乾燥後、濃縮した。残さをアルミナカラムクロ
マトグラフィー(展開溶媒;酢酸エチル:ヘキサン=
1:1)で精製し、得られた粗結晶を酢酸エチル−ヘキサ
ンから再結晶し、標題化合物(343 mg)を得た。 融点:75−76℃ 実施例77 6−(4−ビフェニリル)メトキシ−2−[2−(N−メチ
ルアミノ)エチル]テトラリン 塩酸塩
【化127】 [6−(4−ビフェニリル)メトキシ−2−テトラリン]
−N−メチルアセトアミド(580 mg)のTHF溶液(15 m
l)に1Mボラン−THF錯塩(5 ml)を室温で加えた。反応
液を室温で2.5時間撹拌後、8時間加熱還流した。反応液
を冷却後、水および6N塩酸(10 ml)を0℃で加え、室温
で8時間撹拌した。反応液に1N水酸化ナトリウム水溶液
を加え、塩基性とし、酢酸エチルで抽出した。有機層を
水および飽和食塩水で洗浄し、乾燥後、濃縮した。残さ
をアルミナカラムクロマトグラフィー(展開溶媒;酢酸
エチル:ヘキサン=1:1)で精製し、さらに塩酸塩とし
た後に、酢酸エチルで洗浄し、標題化合物(167 mg)を
得た。 融点:233−237℃(分解)
【0135】実施例78 6−(4−ビフェニリル)メトキシ−2−[2−(N−エチ
ルアミノ)エチル]テトラリン
【化128】 [6−(4−ビフェニリル)メトキシ−2−テトラリン]
−N−エチルアセトアミド(4.009 g)を1Mボラン−THF
錯塩(20 ml)に室温で加えた。反応液を5時間加熱還流
した。反応液を冷却後、水および6N塩酸(10 ml)を0℃
で加え、室温で63時間撹拌した。反応液に1N水酸化ナト
リウム水溶液を加え、塩基性とし、酢酸エチルで抽出し
た。有機層を水および飽和食塩水で洗浄し、乾燥後、濃
縮した。得られた粗結晶を酢酸エチル:ヘキサンより再
結晶し、標題化合物(2.851 g)を得た。 融点:83−85℃ 実施例79 6−(4−ビフェニリル)メトキシ−2−[2−(N−エチ
ルアミノ)エチル]テトラリン 塩酸塩
【化129】 6−(4−ビフェニリル)メトキシ−2−[2−(N−エチ
ルアミノ)エチル]テトラリン(1.009g)を塩酸塩とし
た。生成した塩をメタノール、酢酸エチルおよびジエチ
ルエーテルで洗浄し、標題化合物(810 mg)を得た。 融点:244−249℃(分解)
【0136】実施例80 2−(4−ベンジルピペラジン−1−イル)メチル−6−
(2−ナフチル)メトキシテトラリン 2塩酸塩
【化130】 2−(4−ベンジルピペラジン−1−イル)メチル−6−ヒ
ドロキシテトラリン(250 mg)のDMF(20 ml)溶液に60
%油状水素化ナトリウム(30 mg)を加え30分間撹拌し
た。反応液に2−ナフチルメチルブロミド(162 mg)のD
MF(10 ml)溶液を滴下した。反応液を室温で1時間撹拌
後、水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食
塩水で洗浄し、乾燥後、濃縮した。残渣をシリカゲルカ
ラムクロマトグラフィー(展開溶媒;酢酸エチル:ヘキ
サン=1:1)で精製し、2塩酸塩とした後に、メタノー
ル−酢酸エチルより再結晶し、標題化合物(240 mg)を
得た。 融点:210−212℃ 実施例81 7−(4−ビフェニリル)メトキシ−3−(N,N−ジメチル
アミノ)メチル−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン 塩
酸塩
【化131】 3−(ジメチルアミノ)メチル−1,2,3,4−テトラヒドロ
−7−キノリノール(344 mg)、4−ビフェニリルメタノ
ール(368 mg)およびトリフェニルホスフィン(525 m
g)のTHF(20 ml)溶液にアゾジカルボン酸ジエチル(3
48 mg)を滴下した。反応液を室温で1時間撹拌後、1N塩
酸の中に注ぎ、酢酸エチルで洗浄した。水層を1N水酸化
ナトリウム水溶液で中和し、飽和重曹水を加え、酢酸エ
チルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、乾燥
後、濃縮した。残さをアルミナカラムクロマトグラフィ
ー(展開溶媒;酢酸エチル:ヘキサン=1:4)で精製
後、塩酸塩とし、さらにエタノール−ジイソプロピルエ
ーテルから再結晶し、標題化合物(214 mg)を得た。 融点:183−184℃ 実施例82 (+)−6−(4−ビフェニリル)メトキシ−2−[2−
(N,N−ジエチルアミノ)エチル]テトラリン 塩酸塩
【化132】 (+)−2−[2−(N,N−ジエチルアミノ)エチル]−6
−ヒドロキシテトラリン(4.5 g)のDMF(60 ml)溶液
に0℃で60%油状水素化ナトリウム(1.46g)を加えた。
反応液を室温で30分間撹拌後、氷冷下4−クロロメチル
ビフェニル(4.08 g)のDMF(40 ml)溶液を滴下した。
反応液を2時間撹拌後、水に注ぎ、1N塩酸水溶液で中和
し、飽和重曹水(50 ml)を加え、酢酸エチル:THF=
1:1の溶液で抽出した。有機層を乾燥後、濃縮した。残
さをシリカゲルクロマトグラフィー(展開溶媒;酢酸エ
チル〜酢酸エチル:トリエチルアミン=4:1)で精製
後、塩酸塩とし、さらにエタノール−ジイソプロピルエ
ーテルより再結晶し、標題化合物(6 g)を得た。 融点:151−153℃ [α]D 20=+42.1゜(c= 0.504、 メタノール) 光学純度 97.6%e.e. (HPLCにより決定)
【0137】実施例83 (−)−6−(4−ビフェニリル)メトキシ−2−[2−
(N,N−ジエチルアミノ)エチル]テトラリン 塩酸塩
【化133】 実施例82と同様の方法で標題化合物を合成した。 再結晶溶媒;エタノール−ジイソプロピルエーテル 融点:151−153℃ [α]D 20=−40.6゜(c= 0.500、メタノール) 光学純度 98.9%e.e. (HPLCにより決定) 実施例84 6−(4−ビフェニリル)メトキシ−2−[2−(N−ジメ
チルアミノ)エチル]−3,4−ジヒドロナフタレン 塩
酸塩
【化134】 6−(4−ビフェニリル)メトキシ−2−[2−(N−ジメ
チルアミノ)エチル]−3,4−ジヒドロナフタレン(44
mg)を塩酸塩とした。生成した塩をメタノール−ジイソ
プロピルエーテルから結晶し、標題化合物(43 mg)を
得た。 融点:233−243℃(分解) 実施例85 7−(4−ビフェニリル)メトキシ−3−[2−(N,N−ジ
メチルアミノ)エチル]−1,2,3,4−テトラヒドロキノ
リン 2塩酸塩
【化135】 [7−(4−ビフェニリル)メトキシ−1,2,3,4−テトラ
ヒドロ−2−オキソ−3−キノリン]−N,N−ジメチルア
セトアミド(1.407g)を1Mボラン−THF錯塩(15ml)に
室温で加えた。反応液を室温で15時間撹拌した。反応液
を冷却後、水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を
飽和食塩水で洗浄し、乾燥後、濃縮した。残さのTHF溶
液(50 ml)にメタノール(20 ml)および1N水酸化ナト
リウム水溶液(20 ml)を加え、反応液を5日間加熱還流
した。反応液を冷却後、水を加え、酢酸エチルで抽出し
た。有機層を水および飽和食塩水で洗浄し、乾燥後、濃
縮した。残さをアルミナカラムクロマトグラフィー(展
開溶媒;酢酸エチル:ヘキサン=1:4)で精製し、2塩
酸塩とした後に、エタノールから再結晶し、標題化合物
(647 mg)を得た。 融点:185−192℃(分解)
【0138】実施例86 1−アセチル−7−(4−ビフェニリル)メトキシ−3−
[2−(N,N−ジメチルアミノ)エチル]−1,2,3,4−テ
トラヒドロキノリン
【化136】 7−(4−ビフェニリル)メトキシ−3−[2−(N,N−ジ
メチルアミノ)エチル]−1,2,3,4−テトラヒドロキノ
リン(250 mg)のTHF(17 ml)溶液にトリエチルアミン
(0.33 ml)を加え、氷冷下、塩化アセチル(0.09 ml)
を滴下した。氷冷下で1時間撹拌した後、反応液を室温
で1時間撹拌した。反応液に水を加え酢酸エチルで抽出
した。有機層を飽和食塩水で洗浄後、乾燥し、濃縮し
た。残さをアルミナカラムクロマトグラフィー(展開溶
媒;酢酸エチル:ヘキサン=1:20〜1:6)で精製し
た。析出した結晶をジイソプロピルエーテルで洗浄し、
標題化合物(210 mg)を得た。 融点:62.0−63.5℃ 実施例87 7−(4−ビフェニリル)メトキシ−3−[2−(N,N−ジ
メチルアミノ)エチル]−1−エチル−1,2,3,4−テトラ
ヒドロキノリン 2塩酸塩
【化137】 1−アセチル−7−(4−ビフェニリル)メトキシ−3−
[2−(N,N−ジメチルアミノ)エチル]−1,2,3,4−テ
トラヒドロキノリン(120 mg)のTHF(1.5 ml)溶液に
氷冷下、1Mボラン−THF錯塩(0.9 ml)を滴下した。室
温で15分間撹拌した後、反応液を15分間加熱還流した。
放冷後、反応液に少量の水を加えさらに、12N水酸化ナ
トリウム水溶液(1.5 ml)を加え16時間加熱還流した。
放冷後、水を加えジエチルエーテルで抽出した。有機層
を飽和食塩水で洗浄後、乾燥し、濃縮した。残さをアル
ミナカラムクロマトグラフィー(展開溶媒;酢酸エチ
ル:ヘキサン=1:20〜1:7)で精製後、2塩酸塩とし、
メタノール−ジイソプロピルエーテルから再結晶し、標
題化合物(101 mg)を得た。 融点:173−175℃(分解) 実施例88 (+)−2−[2−(N,N−ジメチルアミノ)エチル]−6
−(6−フェニル−3−ピリジル)メトキシテトラリン
2塩酸塩
【化138】 (+)−2−[2−(N,N−ジメチルアミノ)エチル]−6
−ヒドロキシテトラリン(0.221g)のDMF溶液(5 ml)
に60%油状水素化ナトリウム(0.053 g)を室温で加え
た。反応液を50℃で1時間撹拌した。反応液を0℃に冷却
し、6−フェニル−3−ピリジルメチルブロミド(76%,
0.366g)のTHF溶液(5 ml)を滴下した。反応液を0℃で
1時間撹拌後、水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機
層を水および飽和食塩水で洗浄し、乾燥後、濃縮した。
残さをアルミナカラムクロマトグラフィー(展開溶媒;
酢酸エチル:ヘキサン=1:4)で精製し、2塩酸塩とし
た後に、エタノール−酢酸エチルから再結晶し、標題化
合物(265 mg)を得た。 融点:218−220℃ [α]D 20=+43.5°(c=0.504、 メタノール)
【0139】実施例89 (+)−2−[2−(N,N−ジメチルアミノ)エチル]−6
−[6−(メトキシフェニル)−3−ピリジル]メトキシ
テトラリン 2塩酸塩
【化139】 (+)−6−(2−ブロモピリジン−5−イル)メトキシ
−2−[2−(N,N−ジメチルアミノ)エチル]テトラリ
ン 2塩酸塩(0.2 g)、トルエン(8 ml)、エタノール
(1 ml)、2M 炭酸ナトリウム水溶液(1 ml)の混合物
を室温で10分間撹拌した。反応液に4−メトキシフェニ
ルほう酸(89 mg)、テトラキス(トリフェニルホスフ
ィン)パラジウム(27mg)を加え、アルゴン気流下15時
間加熱還流した。放冷後、水を加え酢酸エチルで抽出し
た。有機層を水および飽和食塩水で洗浄し、乾燥後、濃
縮した。残さをアルミナカラムクロマトグラフィー(展
開溶媒;酢酸エチル:ヘキサン=1:4)で精製後、2塩
酸塩とし、エタノール−酢酸エチルから再結晶し、標題
化合物(176 mg)を得た。 融点:223−231℃(分解) [α]D 20=+41.1°(c=0.494、 メタノール) 実施例90 7−(4−ビフェニリル)メトキシ−3−[2−(N,N−ジ
メチルアミノ)エチル]−1,2,3,4−テトラヒドロ−1−
メチルスルホニルキノリン 塩酸塩
【化140】 7−(4−ビフェニリル)メトキシ−3−[2−(N,N−ジ
メチルアミノ)エチル]−1,2,3,4−テトラヒドロキノ
リン(110 mg)のピリジン(5 ml)溶液に、氷冷下、塩
化メタンスルホニル(0.03 ml)を滴下した。反応液を
室温で3時間撹拌した。反応液に水を加え酢酸エチルで
抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄後、乾燥し、濃縮
した。残さをアルミナカラムクロマトグラフィー(展開
溶媒;酢酸エチル:ヘキサン=1:2)で精製後、塩酸塩
とし、エタノール−酢酸エチルから再結晶し、標題化合
物(88 mg)を得た。 融点:236−240℃(分解)
【0140】実施例91 (+)−6−(2−ベンゾフラニル)メトキシ−2−[2−
(N,N−ジメチルアミノ)エチル]テトラリン
【化141】 (+)−2−[2−(N,N−ジメチルアミノ)エチル]−6
−ヒドロキシテトラリン(0.217g)のDMF溶液(5 ml)
に60%油状水素化ナトリウム(0.052 g)を室温で加え
た。反応液を50℃で1時間撹拌した。反応液を0℃に冷却
し、2−クロロメチルベンゾフラン( 0.187g)のTHF溶
液(5 ml)を滴下した。反応液を0℃で1時間撹拌後、水
を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を水および飽和
食塩水で洗浄し、乾燥後、濃縮した。残さをアルミナカ
ラムクロマトグラフィー(展開溶媒;酢酸エチル:ヘキ
サン=1:4)で精製した後に、酢酸エチル−ヘキサンか
ら再結晶し、標題化合物(17 mg)を得た。 融点:75−77℃ [α]D 20=+56.8°(c=0.253、 メタノール)
【0141】 製剤例1 (1)実施例12で得られた化合物 50mg (2)ラクトース 34mg (3)トウモロコシ澱粉 10.6mg (4)トウモロコシ澱粉(のり状) 5mg (5)ステアリン酸マグネシウム 0.4mg (6)カルボキシメチルセルロースカルシウム 20mg 計 120mg 常法に従い上記(1)〜(6)を混合し、錠剤機により打
錠し、錠剤を得た。
【0142】実験例1 ヒト・ニューロブラストーマIMR−32細胞における
アミロイドβ蛋白産生・分泌阻害作用を調べた(参考文
献:サイエンス(Science)264巻,1336頁(1994)、バ
イオケミストリー(Biochemistry)34巻,10272頁(199
5)等)。 (方法) a)実験材料 ヒト・ニューロブラストーマIMR−32細胞:アメリ
カン・タイプ・カルチャー・センター(American Type
Culture Center)より購入。 ダルベッコ改変イーグル培地(Dulbecco's modified Ea
gle's medium, DMEMと略記):日水製薬より購入。 牛胎児血清(Fetal calf serum, FCSと略記)およびペ
ニシリン(5000 U/ml)/ストレプトマイシン(5 mg/m
l)混液:バイオホワイタッカー社より購入。 リン酸/生理食塩水緩衝液(phosphate buffered salin
e, PBSと略記):フローラボラトリーズ社より購入。 ブロックエース(Block Ace)(商品名):大日本製薬
より購入。 牛血清アルブミン(bovine serum albumin;BSAと略
記):シグマ社より購入。 培養用フラスコ:ファルコン社製を使用。 48穴マルチウェルプレート:コースター社製を使用。 Aβ1-40標準品およびAβ1-42標準品:バッケム社より
購入。 他の試薬:市販の特級品を使用。 b)実験方法 (1)IMR−32細胞の培養 IMR−32細胞を、10% FCS/DMEM培養液
含有フラスコ(Falcon,750ml)中、10% 二酸化炭素
/90% 空気中、37℃でコンフルエント状態(満杯
状態)になるまで培養した。培養後、IMR−32細胞
を、2.5×105細胞/ウェルとなるように、48穴マ
ルチウェルプレートに播種し、さらに3日間、同条件で
培養後、培養液を吸引除去した。被験物含有DMF溶液
を0.5% BSA/DMEM 0.5 mlに溶解し、上記
プレートに添加し、さらに24時間培養した。コントロ
ールとしては、被験物を含まないDMF溶液を0.5%
BSA/DMEM 0.5 mlに溶解したものを用いた。
上清を採取し、Aβ測定時まで−20℃以下で保存し
た。 (2)Aβの酵素免疫測定(EIA) 一次抗体として、BAN−50抗体あるいはBNT−7
7抗体を用いた。Aβ1-40を測定する場合、二次抗体と
してBA−27抗体を用いた。Aβ1-42を測定する場
合、二次抗体としてBC−05抗体を用いた。0.1M
炭酸緩衝液(pH 9.6)に15μg/mlの濃度で溶解した
BAN−50抗体またはBNT−77抗体を、ポリエチ
レンマイクロタイタープレートに、100μlずつそれ
ぞれ添加し、4℃で一晩放置した。PBSでプレート表
面を3回洗浄後、ブロック液(25% ブロックエース
/0.1% アジ化ナトリウム/PBS)200μlを添
加した。この状態で前記(1)の上清添加時まで、4℃
で保存した。上清添加直前に、プレート表面をPBSで
3回洗浄後、一次反応用緩衝液(20 mMリン酸緩衝
液,pH 7.0;400 mM NaCl;2 mM EDTA;
10%ブロックエース;0.2% BSA;0.05% ア
ジ化ナトリウム)50μlを添加した。さらに、100
μの上清および一次反応用緩衝液に希釈したAβ(1-40
またはAβ1-42標準品(濃度が、それぞれ1000, 2
00, 40および8 pg/mlとなるよう希釈)100μ
を添加し、4℃で一晩放置した。プレートをPBSにて
3回洗浄し、二次反応用緩衝液(20 mM リン酸緩衝
液,pH 7.0;400 mM NaCl:2 mM EDTA;
1% BSA)に溶解したHRP標識二次抗体(BA−
27抗体またはBC−05抗体,HRP:西洋ワサビペ
ルオキシダーゼ(horseradish peroxidase))100μ
lを添加した。6時間室温にて放置した後、PBSで7
回洗浄し、着色反応液(TMB Peroxidase Substrate(商
品名),Kirkegaard & Perry Lab.製)100μlを加
えた。室温で、8〜10分放置し、1M リン酸溶液1
00μlをプレートに添加し反応を止め、プレートリー
ダー(コロナ社、MTP−32マイクロプレートリーダー)
にて比色定量(測定波長:450nm)した。 (結果)化合物一用量につき、4ウェルを用いた。化合
物(10μM)のAβ1-40およびAβ1-42産生・分泌に
対する阻害作用を、コントロールに対する割合(%)で
示した。結果を〔表1〕に示す。
【表1】 この結果より、本発明の化合物(I)および化合物
(I')はアミロイドβ蛋白産生・分泌阻害作用を持つ
ことが確認された。
【00143】
【発明の効果】本発明の化合物(I)は、優れたアミロ
イドβ蛋白産生・分泌阻害作用および優れた分泌型AP
Pの分泌促進作用を有し、毒性も低く、優れた脳内移行
性を有するため、神経変性疾患;アミロイドアンジオパ
シー;脳血管障害による、頭部外傷による、または、脊
髄損傷による神経障害などの予防・治療剤として、さら
に、神経変性および神経障害によって惹起される種々の
精神障害(例、うつ、不安、脅迫神経症、睡眠障害な
ど)の改善剤としても有用である。化合物(I')もア
ミロイドβ蛋白産生・分泌阻害作用および分泌型APP
の分泌促進作用を有するため、上記の疾患に有用であ
る。化合物(I)および(I')は、好ましくは、神経
変性疾患(例、アルツハイマー病、ダウン症、老年性痴
呆、パーキンソン病、クロイツフェルト・ヤコブ病、筋
萎縮性脊髄側索硬化症、糖尿病性ニューロパシー、ハン
チントン舞踏病、多発性硬化症など)の予防・治療剤と
して、さらに好ましくは、アミロイドβ蛋白に起因する
神経変性疾患(例、アルツハイマー病、ダウン症等)な
どの予防・治療剤として、特に好ましくは、アルツハイ
マー病の予防・治療剤として有用である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI A61K 31/275 AED A61K 31/275 AED 31/34 31/34 31/40 31/40 31/41 31/41 31/44 31/44 31/445 31/445 31/47 31/47 31/495 31/495 C07C 217/74 C07C 217/74 233/43 233/43 255/54 255/54 271/12 271/12 311/21 311/21 323/19 323/19 C07D 211/14 C07D 211/14 211/44 211/44 211/58 211/58 211/60 211/60 213/30 213/30 215/14 215/14 215/20 215/20 271/10 271/10 295/08 295/08 Z A 307/80 307/80 333/16 333/16 // C07C 225/18 C07C 225/18 C07M 7:00

Claims (35)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】式 【化1】 〔式中、Ar は置換基を有していてもよい環集合芳香族
    基または置換基を有していてもよい縮合芳香族基を示
    し、Xは(i)結合手、 (ii)−S−、−SO−または−
    SO2−、(iii)オキソおよびC1-6アルキルから選ばれ
    る置換基1ないし3個をそれぞれ有していてもよいC
    1-6アルキレン、C2-6アルケニレンまたはC2-6アルキ
    ニレン、(iv)−CO−O−または (v) 式 −(CH2)p
    −X1−、−(CH2)p−X1−(CH2)q−、−(CH2)r−
    CO−X1−、−SO2−NR8−または−(CH2)r−S
    2−NR8−(式中、X1は酸素原子またはNR8、 R8
    は水素原子、 置換基を有していてもよい炭化水素基また
    はアシル、 p は0ないし5の整数、 q は1ないし5の整
    数、 p+q は1ないし5の整数、 および r は1ないし4
    の整数を示す)で表される基を示し、Yは酸素原子また
    は硫黄原子を介していてもよく、かつ置換基を有してい
    てもよい2価のC1-6脂肪族炭化水素基を示し、R1およ
    びR2はそれぞれ水素原子または置換基を有していても
    よい低級アルキルを示し、あるいはR1とR2は隣接する
    窒素原子と共に置換基を有していてもよい含窒素複素環
    を形成し、A環は式 −X−Ar(式中、各記号は前記と
    同意義を示す)で表される基の外に置換基をさらに有し
    ていてもよいベンゼン環を示し、B環は式 −Y−NR1
    2(式中、各記号は前記と同意義を示す)で表される
    基の外に置換基をさらに有していてもよい4ないし8員
    環を示す。ただし、A環とB環とで形成される縮合環が
    インドール環のとき、式 −X−Ar(式中、各記号は前
    記と同意義を示す)で表される基は該インドール環の4
    −、6−または7−位に置換する。〕で表される化合物
    またはその塩。
  2. 【請求項2】Ar が(i)C6-14芳香族炭化水素、 C
    6-14キノンおよび炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子お
    よび酸素原子から選ばれるヘテロ原子1ないし4個を含
    む5ないし14員芳香族複素環から選ばれる2または3
    個の芳香環が単結合で直結してなり、置換基としてハロ
    ゲン原子、C1-3アルキレンジオキシ、ニトロ、シア
    ノ、ハロゲン化されていてもよいC1-6アルキル、ハロ
    ゲン化されていてもよいC3-6シクロアルキル、ハロゲ
    ン化されていてもよいC1-6アルコキシ、ハロゲン化さ
    れていてもよいC1-6アルキルチオ、ヒドロキシ、アミ
    ノ、モノ−C1-6アルキルアミノ、ジ−C1-6アルキルア
    ミノ、5ないし7員飽和環状アミノ、ホルミル、カルボ
    キシ、カルバモイル、C1-6アルキル−カルボニル、C
    1-6アルコキシ−カルボニル、C6-10アリール−カルボ
    ニル、C6-10アリールオキシ−カルボニル、C7-16アラ
    ルキルオキシ−カルボニル、5または6員複素環カルボ
    ニル、モノ−C1-6アルキル−カルバモイル、ジ−C1-6
    アルキル−カルバモイル、C6-10アリール−カルバモイ
    ル、5または6員複素環カルバモイル、C1-6アルキル
    スルホニル、C6-10アリールスルホニル、ホルミルアミ
    ノ、C1-6アルキル−カルボキサミド、C6-10アリール
    −カルボキサミド、C1-6アルコキシ−カルボキサミ
    ド、C1-6アルキルスルホニルアミノ、C1-6アルキル−
    カルボニルオキシ、C6-10アリール−カルボニルオキ
    シ、C1-6アルコキシ−カルボニルオキシ、モノ−C1-6
    アルキル−カルバモイルオキシ、ジ−C1-6アルキル−
    カルバモイルオキシ、C6-10アリール−カルバモイルオ
    キシ、ニコチノイルオキシおよびC6-10アリールオキシ
    から選ばれる置換基1ないし5個を有していてもよい環
    集合芳香族基、または(ii) ハロゲン原子、C1-3アルキ
    レンジオキシ、ニトロ、シアノ、ハロゲン化されていて
    もよいC1-6アルキル、ハロゲン化されていてもよいC
    3-6シクロアルキル、ハロゲン化されていてもよいC1-6
    アルコキシ、ハロゲン化されていてもよいC1-6アルキ
    ルチオ、ヒドロキシ、アミノ、モノ−C1-6アルキルア
    ミノ、ジ−C1-6アルキルアミノ、5ないし7員飽和環
    状アミノ、ホルミル、カルボキシ、カルバモイル、C
    1-6アルキル−カルボニル、C1-6アルコキシ−カルボニ
    ル、C6-10アリール−カルボニル、C6-10アリールオキ
    シ−カルボニル、C7-16アラルキルオキシ−カルボニ
    ル、5または6員複素環カルボニル、モノ−C1-6アル
    キル−カルバモイル、ジ−C1-6アルキル−カルバモイ
    ル、C6-10アリール−カルバモイル、5または6員複素
    環カルバモイル、C1-6アルキルスルホニル、C6-10
    リールスルホニル、ホルミルアミノ、C1-6アルキル−
    カルボキサミド、C6-10アリール−カルボキサミド、C
    1-6アルコキシ−カルボキサミド、C1-6アルキルスルホ
    ニルアミノ、C1-6アルキル−カルボニルオキシ、C
    6-10アリール−カルボニルオキシ、C1-6アルコキシ−
    カルボニルオキシ、モノ−C1-6アルキル−カルバモイ
    ルオキシ、ジ−C1-6アルキル−カルバモイルオキシ、
    6-10アリール−カルバモイルオキシ、ニコチノイルオ
    キシおよびC6-10アリールオキシから選ばれる置換基1
    ないし5個をそれぞれ有していてもよい縮合2または
    3環式C10-14アリールまたは炭素原子以外に窒素原
    子、硫黄原子および酸素原子から選ばれるヘテロ原子1
    ないし4個を含む9ないし14員芳香族複素環基、R8
    が(a)水素原子、(b) (1) ハロゲン原子、 (2) C1-3
    アルキレンジオキシ、 (3) ニトロ、 (4) シアノ、 (5)
    ハロゲン化されていてもよいC1-6アルキル、 (6) ハ
    ロゲン化されていてもよいC3-6シクロアルキル、 (7)
    ハロゲン化されていてもよいC1-6アルコキシ、 (8) ハ
    ロゲン化されていてもよいC1-6アルキルチオ、 (9) ヒ
    ドロキシ、 (10) アミノ、 (11) モノ−C1-6アルキル
    アミノ、 (12) ジ−C1-6アルキルアミノ、 (13) ホル
    ミル、カルボキシ、カルバモイル、C1-6アルキル−カ
    ルボニル、C1-6アルコキシ−カルボニル、C6-10アリ
    ール−カルボニル、C6-10アリールオキシ−カルボニ
    ル、C7-16アラルキルオキシ−カルボニル、5または6
    員複素環カルボニル、モノ−C1-6アルキル−カルバモ
    イル、ジ−C1-6アルキル−カルバモイル、C6-10アリ
    ール−カルバモイル、5または6員複素環カルバモイ
    ル、C1-6アルキルスルホニルまたはC6-10アリールス
    ルホニル、 (14) ホルミルアミノ、C1-6アルキル−カル
    ボキサミド、C6-10アリール−カルボキサミド、C1-6
    アルコキシ−カルボキサミドまたはC1-6アルキルスル
    ホニルアミノ、 (15) C1-6アルキル−カルボニルオキ
    シ、C6-10アリール−カルボニルオキシ、C1-6アルコ
    キシ−カルボニルオキシ、モノ−C1-6アルキル−カル
    バモイルオキシ、ジ−C1-6アルキル−カルバモイルオ
    キシ、C6-10アリール−カルバモイルオキシまたはニコ
    チノイルオキシ、 (16) 5ないし7員飽和環状アミノ、
    (17) スルホ、 (18) ハロゲン原子、C1-3アルキレン
    ジオキシ、ニトロ、シアノ、ハロゲン化されていてもよ
    いC1-6アルキル、ハロゲン化されていてもよいC3-6
    クロアルキル、ハロゲン化されていてもよいC1-6アル
    コキシ、ハロゲン化されていてもよいC1-6アルキルチ
    オ、ヒドロキシ、アミノ、モノ−C1-6アルキルアミ
    ノ、ジ−C1-6アルキルアミノ、5ないし7員飽和環状
    アミノ、ホルミル、カルボキシ、カルバモイル、C1-6
    アルキル−カルボニル、C1-6アルコキシ−カルボニ
    ル、C6-10アリール−カルボニル、C6-10アリールオキ
    シ−カルボニル、C7-16アラルキルオキシ−カルボニ
    ル、5または6員複素環カルボニル、モノ−C1-6アル
    キル−カルバモイル、ジ−C1-6アルキル−カルバモイ
    ル、C6-10アリール−カルバモイル、5または6員複素
    環カルバモイル、C1-6アルキルスルホニル、C6-10
    リールスルホニル、ホルミルアミノ、C1-6アルキル−
    カルボキサミド、C6-10アリール−カルボキサミド、C
    1-6アルコキシ−カルボキサミド、C1-6アルキルスルホ
    ニルアミノ、C1-6アルキル−カルボニルオキシ、C
    6-10アリール−カルボニルオキシ、C1-6アルコキシ−
    カルボニルオキシ、モノ−C1-6アルキル−カルバモイ
    ルオキシ、ジ−C1-6アルキル−カルバモイルオキシ、
    6-10アリール−カルバモイルオキシ、ニコチノイルオ
    キシおよびC6-10アリールオキシから選ばれる置換基1
    ないし5個をそれぞれ有していてもよいフェニルまた
    は炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子
    から選ばれるヘテロ原子1ないし4個を含む5または6
    員芳香族複素環基、(19) C6-14芳香族炭化水素、C
    6-14キノンおよび炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子お
    よび酸素原子から選ばれるヘテロ原子1ないし4個を含
    む5ないし14員芳香族複素環から選ばれる2または3
    個の芳香環が単結合で直結してなり、置換基としてハロ
    ゲン原子、C1-3アルキレンジオキシ、ニトロ、シア
    ノ、ハロゲン化されていてもよいC1-6アルキル、ハロ
    ゲン化されていてもよいC3-6シクロアルキル、ハロゲ
    ン化されていてもよいC1-6アルコキシ、ハロゲン化さ
    れていてもよいC1-6アルキルチオ、ヒドロキシ、アミ
    ノ、モノ−C1-6アルキルアミノ、ジ−C1-6アルキルア
    ミノ、5ないし7員飽和環状アミノ、ホルミル、カルボ
    キシ、カルバモイル、C1-6アルキル−カルボニル、C
    1-6アルコキシ−カルボニル、C6-10アリール−カルボ
    ニル、C6-10アリールオキシ−カルボニル、C7-16アラ
    ルキルオキシ−カルボニル、5または6員複素環カルボ
    ニル、モノ−C1-6アルキル−カルバモイル、ジ−C1-6
    アルキル−カルバモイル、C6-10アリール−カルバモイ
    ル、5または6員複素環カルバモイル、C1-6アルキル
    スルホニル、C6-10アリールスルホニル、ホルミルアミ
    ノ、C1-6アルキル−カルボキサミド、C6-10アリール
    −カルボキサミド、C1-6アルコキシ−カルボキサミ
    ド、C1-6アルキルスルホニルアミノ、C1-6アルキル−
    カルボニルオキシ、C6-10アリール−カルボニルオキ
    シ、C1-6アルコキシ−カルボニルオキシ、モノ−C1-6
    アルキル−カルバモイルオキシ、ジ−C1-6アルキル−
    カルバモイルオキシ、C6-10アリール−カルバモイルオ
    キシ、ニコチノイルオキシおよびC6-10アリールオキシ
    から選ばれる置換基1ないし5個を有していてもよい環
    集合芳香族基、および (20)ハロゲン原子、C1-3アル
    キレンジオキシ、ニトロ、シアノ、ハロゲン化されてい
    てもよいC1-6アルキル、ハロゲン化されていてもよい
    3-6シクロアルキル、ハロゲン化されていてもよいC
    1-6アルコキシ、ハロゲン化されていてもよいC1-6アル
    キルチオ、ヒドロキシ、アミノ、モノ−C1-6アルキル
    アミノ、ジ−C1-6アルキルアミノ、5ないし7員飽和
    環状アミノ、ホルミル、カルボキシ、カルバモイル、C
    1-6アルキル−カルボニル、C1-6アルコキシ−カルボニ
    ル、C6-10アリール−カルボニル、C6-10アリールオキ
    シ−カルボニル、C7-16アラルキルオキシ−カルボニ
    ル、5または6員複素環カルボニル、モノ−C1-6アル
    キル−カルバモイル、ジ−C1-6アルキル−カルバモイ
    ル、C6-10アリール−カルバモイル、5または6員複素
    環カルバモイル、C1-6アルキルスルホニル、C6-10
    リールスルホニル、ホルミルアミノ、C1-6アルキル−
    カルボキサミド、C6-10アリール−カルボキサミド、C
    1-6アルコキシ−カルボキサミド、C1-6アルキルスルホ
    ニルアミノ、C1-6アルキル−カルボニルオキシ、C
    6-10アリール−カルボニルオキシ、C1-6アルコキシ−
    カルボニルオキシ、モノ−C1-6アルキル−カルバモイ
    ルオキシ、ジ−C1-6アルキル−カルバモイルオキシ、
    6-10アリール−カルバモイルオキシ、ニコチノイルオ
    キシおよびC6-10アリールオキシから選ばれる置換基1
    ないし5個をそれぞれ有していてもよい縮合2または
    3環式C10-14アリールまたは炭素原子以外に窒素原
    子、硫黄原子および酸素原子から選ばれるヘテロ原子1
    ないし4個を含む9ないし14員芳香族複素環基から選
    ばれる置換基1ないし5個をそれぞれ有していてもよい
    1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、
    ベンゼン環と縮合していてもよいC3-6シクロアルキ
    ル、C6-14アリールまたはC7-19アラルキル、または
    (c) ホルミル、カルボキシ、カルバモイル、C1-6アル
    キル−カルボニル、C1-6アルコキシ−カルボニル、C
    6-10アリール−カルボニル、C6-10アリールオキシ−カ
    ルボニル、C716アラルキルオキシ−カルボニル、5
    または6員複素環カルボニル、モノ−C1-6アルキル−
    カルバモイル、ジ−C1-6アルキル−カルバモイル、C
    6-10アリール−カルバモイル、5または6員複素環カル
    バモイル、C1-6アルキルスルホニルまたはC6-10アリ
    ールスルホニル;YがC1-6アルキレン、C2-6アルケニ
    レン、C2-6アルキニレンまたは式 −(CH2)m−Y1
    (CH2)n− (式中、−Y1−は−O−、−S−、−SO
    −または−SO2−、m は0ないし4の整数、n は1な
    いし5の整数、および m+n は1ないし5の整数を示
    す)で表される基;R1およびR2がそれぞれ(i)水素
    原子または(ii)ハロゲン原子、C1-3アルキレンジオ
    キシ、ニトロ、シアノ、ハロゲン化されていてもよいC
    1-6アルキル、ハロゲン化されていてもよいC3-6シクロ
    アルキル、ハロゲン化されていてもよいC1-6アルコキ
    シ、ハロゲン化されていてもよいC1-6アルキルチオ、
    ヒドロキシ、アミノ、モノ−C1-6アルキルアミノ、ジ
    −C1-6アルキルアミノ、5ないし7員飽和環状アミ
    ノ、ホルミル、カルボキシ、カルバモイル、C1-6アル
    キル−カルボニル、C1-6アルコキシ−カルボニル、C
    6-10アリール−カルボニル、C6-10アリールオキシ−カ
    ルボニル、C7-16アラルキルオキシ−カルボニル、5ま
    たは6員複素環カルボニル、モノ−C1-6アルキル−カ
    ルバモイル、ジ−C1-6アルキル−カルバモイル、C
    6-10アリール−カルバモイル、5または6員複素環カル
    バモイル、C1-6アルキルスルホニル、C6-10アリール
    スルホニル、ホルミルアミノ、C1-6アルキル−カルボ
    キサミド、C6-10アリール−カルボキサミド、C1-6
    ルコキシ−カルボキサミド、C1-6アルキルスルホニル
    アミノ、C1-6アルキル−カルボニルオキシ、C6-10
    リール−カルボニルオキシ、C1-6アルコキシ−カルボ
    ニルオキシ、モノ−C1-6アルキル−カルバモイルオキ
    シ、ジ−C1-6アルキル−カルバモイルオキシ、C6-10
    アリール−カルバモイルオキシ、ニコチノイルオキシ、
    6-10アリールオキシおよびC6-10アリールから選ばれ
    る置換基1ないし5個を有していてもよいC1-6アルキ
    ル、またはR1およびR2が隣接する窒素原子と共に、置
    換基として(1) ハロゲン原子、 (2) C1-3アルキレン
    ジオキシ、 (3) ニトロ、 (4) シアノ、 (5) ハロゲン
    化されていてもよいC1-6アルキル、 (6) ハロゲン化さ
    れていてもよいC3-6シクロアルキル、 (7) ハロゲン化
    されていてもよいC1-6アルコキシ、 (8) ハロゲン化さ
    れていてもよいC1-6アルキルチオ、 (9) ヒドロキシ、
    (10) アミノ、 (11)モノ−C1-6アルキルアミノ、 (1
    2) ジ−C1-6アルキルアミノ、 (13) ホルミル、カルボ
    キシ、カルバモイル、C1-6アルキル−カルボニル、C
    1-6アルコキシ−カルボニル、C6-10アリール−カルボ
    ニル、C6-10アリールオキシ−カルボニル、C7-16アラ
    ルキルオキシ−カルボニル、5または6員複素環カルボ
    ニル、モノ−C1-6アルキル−カルバモイル、ジ−C1-6
    アルキル−カルバモイル、C6-10アリール−カルバモイ
    ル、5または6員複素環カルバモイル、C1-6アルキル
    スルホニルまたはC6-10アリールスルホニル、 (14) ホ
    ルミルアミノ、C1-6アルキル−カルボキサミド、C
    6-10アリール−カルボキサミド、C1-6アルコキシ−カ
    ルボキサミドまたはC1-6アルキルスルホニルアミノ、
    (15) C1-6アルキル−カルボニルオキシ、C6-10アリー
    ル−カルボニルオキシ、C1-6アルコキシ−カルボニル
    オキシ、モノ−C1-6アルキル−カルバモイルオキシ、
    ジ−C1-6アルキル−カルバモイルオキシ、C6-10アリ
    ール−カルバモイルオキシまたはニコチノイルオキシ、
    (16) 5ないし7員飽和環状アミノ、 (17) スルホ、
    (18) ハロゲン原子、C1-3アルキレンジオキシ、ニト
    ロ、シアノ、ハロゲン化されていてもよいC1-6アルキ
    ル、ハロゲン化されていてもよいC3-6シクロアルキ
    ル、ハロゲン化されていてもよいC1-6アルコキシ、ハ
    ロゲン化されていてもよいC1-6アルキルチオ、ヒドロ
    キシ、アミノ、モノ−C1-6アルキルアミノ、ジ−C1-6
    アルキルアミノ、5ないし7員飽和環状アミノ、ホルミ
    ル、カルボキシ、カルバモイル、C1-6アルキル−カル
    ボニル、C1-6アルコキシ−カルボニル、C6-10アリー
    ル−カルボニル、C6-10アリールオキシ−カルボニル、
    7-16アラルキルオキシ−カルボニル、5または6員複
    素環カルボニル、モノ−C1-6アルキル−カルバモイ
    ル、ジ−C1-6アルキル−カルバモイル、C6-10アリー
    ル−カルバモイル、5または6員複素環カルバモイル、
    1-6アルキルスルホニル、C6-10アリールスルホニ
    ル、ホルミルアミノ、C1-6アルキル−カルボキサミ
    ド、C6-10アリール−カルボキサミド、C1-6アルコキ
    シ−カルボキサミド、C1-6アルキルスルホニルアミ
    ノ、C1-6アルキル−カルボニルオキシ、C6-10アリー
    ル−カルボニルオキシ、C1-6アルコキシ−カルボニル
    オキシ、モノ−C1-6アルキル−カルバモイルオキシ、
    ジ−C1-6アルキル−カルバモイルオキシ、C6-10アリ
    ール−カルバモイルオキシ、ニコチノイルオキシおよび
    6-10アリールオキシから選ばれる置換基1ないし5個
    をそれぞれ有していてもよい(a)フェニルまたは(b)
    炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から
    選ばれるヘテロ原子1ないし4個を含む5または6員芳
    香族複素環基、(19) C6-14芳香族炭化水素、C6-14
    ノンおよび炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸
    素原子から選ばれるヘテロ原子1ないし4個を含む5な
    いし14員芳香族複素環から選ばれる2または3個の芳
    香環が単結合で直結してなり、置換基としてハロゲン原
    子、C1-3アルキレンジオキシ、ニトロ、シアノ、ハロ
    ゲン化されていてもよいC1-6アルキル、ハロゲン化さ
    れていてもよいC3-6シクロアルキル、ハロゲン化され
    ていてもよいC1-6アルコキシ、ハロゲン化されていて
    もよいC1-6アルキルチオ、ヒドロキシ、アミノ、モノ
    −C1-6アルキルアミノ、ジ−C1-6アルキルアミノ、5
    ないし7員飽和環状アミノ、ホルミル、カルボキシ、カ
    ルバモイル、C1-6アルキル−カルボニル、C1-6アルコ
    キシ−カルボニル、C6-10アリール−カルボニル、C
    6-10アリールオキシ−カルボニル、C7-16アラルキルオ
    キシ−カルボニル、5または6員複素環カルボニル、モ
    ノ−C1-6アルキル−カルバモイル、ジ−C1-6アルキル
    −カルバモイル、C6-10アリール−カルバモイル、5ま
    たは6員複素環カルバモイル、C1-6アルキルスルホニ
    ル、C6-10アリールスルホニル、ホルミルアミノ、C
    1-6アルキル−カルボキサミド、C6-10アリール−カル
    ボキサミド、C1-6アルコキシ−カルボキサミド、C1-6
    アルキルスルホニルアミノ、C1-6アルキル−カルボニ
    ルオキシ、C6-10アリール−カルボニルオキシ、C1-6
    アルコキシ−カルボニルオキシ、モノ−C1-6アルキル
    −カルバモイルオキシ、ジ−C1-6アルキル−カルバモ
    イルオキシ、C6-10アリール−カルバモイルオキシ、ニ
    コチノイルオキシおよびC6-10アリールオキシから選ば
    れる置換基1ないし5個を有していてもよい環集合芳香
    族基、および (20)ハロゲン原子、C1-3アルキレンジ
    オキシ、ニトロ、シアノ、ハロゲン化されていてもよい
    1-6アルキル、ハロゲン化されていてもよいC3-6シク
    ロアルキル、ハロゲン化されていてもよいC1-6アルコ
    キシ、ハロゲン化されていてもよいC1-6アルキルチ
    オ、ヒドロキシ、アミノ、モノ−C1-6アルキルアミ
    ノ、ジ−C1-6アルキルアミノ、5ないし7員飽和環状
    アミノ、ホルミル、カルボキシ、カルバモイル、C1-6
    アルキル−カルボニル、C1-6アルコキシ−カルボニ
    ル、C6-10アリール−カルボニル、C6-10アリールオキ
    シ−カルボニル、C7-16アラルキルオキシ−カルボニ
    ル、5または6員複素環カルボニル、モノ−C1-6アル
    キル−カルバモイル、ジ−C1-6アルキル−カルバモイ
    ル、C6-10アリール−カルバモイル、5または6員複素
    環カルバモイル、C1-6アルキルスルホニル、C6-10
    リールスルホニル、ホルミルアミノ、C1-6アルキル−
    カルボキサミド、C6-10アリール−カルボキサミド、C
    1-6アルコキシ−カルボキサミド、C1-6アルキルスルホ
    ニルアミノ、C1-6アルキル−カルボニルオキシ、C
    6-10アリール−カルボニルオキシ、C1-6アルコキシ−
    カルボニルオキシ、モノ−C1-6アルキル−カルバモイ
    ルオキシ、ジ−C1-6アルキル−カルバモイルオキシ、
    6-10アリール−カルバモイルオキシ、ニコチノイルオ
    キシおよびC6-10アリールオキシから選ばれる置換基1
    ないし5個をそれぞれ有していてもよい縮合2または
    3環式C10-14アリールまたは炭素原子以外に窒素原
    子、硫黄原子および酸素原子から選ばれるヘテロ原子1
    ないし4個を含む9ないし14員芳香族複素環基、(2
    1)オキソおよび(22) C7-19アラルキルから選ばれる
    置換基1ないし5個を有していてもよく、炭素原子以外
    に少なくとも1個の窒素原子を含み窒素原子、酸素原子
    および硫黄原子から選ばれる1ないし3個のヘテロ原子
    を含んでいてもよい3ないし8員含窒素複素環;A環が
    式 −X−Ar(式中、各記号は前記と同意義を示す)で
    表される基以外に、ハロゲン原子、ハロゲン化されてい
    てもよいC1-6アルキル、ハロゲン化されていてもよい
    1-6アルコキシ、ヒドロキシおよびアミノから選ばれ
    る置換基1ないし3個を有していてもよいベンゼン環;
    およびB環が式 −Y−NR12(式中、各記号は前記
    と同意義を示す)で表される基以外に、オキソ、C1-6
    アルキルおよびヒドロキシから選ばれる置換基1ないし
    3個をさらに有していてもよい式 【化2】 Zは(i) 結合手、(ii)C1-4アルキレン、 (iii) C
    2-4アルケニレン、(iv) −O−CH2−、 (v) −O−C
    2−CH2− または (vi) 式 −NR8a−CH2−また
    は−NR8a−CH2−CH2−(式中、R8aは(a) 水素
    原子、(b) (1) ハロゲン原子、 (2) C1-3アルキレンジ
    オキシ、 (3) ニトロ、 (4) シアノ、 (5) ハロゲン化
    されていてもよいC1-6アルキル、 (6) ハロゲン化され
    ていてもよいC3-6シクロアルキル、 (7) ハロゲン化さ
    れていてもよいC1-6アルコキシ、 (8) ハロゲン化され
    ていてもよいC1-6アルキルチオ、 (9) ヒドロキシ、
    (10) アミノ、 (11) モノ−C1-6アルキルアミノ、 (1
    2) ジ−C1-6アルキルアミノ、 (13) ホルミル、カルボ
    キシ、カルバモイル、C1-6アルキル−カルボニル、C
    1-6アルコキシ−カルボニル、C6-10アリール−カルボ
    ニル、C6-10アリールオキシ−カルボニル、C7-16アラ
    ルキルオキシ−カルボニル、5または6員複素環カルボ
    ニル、モノ−C1-6アルキル−カルバモイル、ジ−C1-6
    アルキル−カルバモイル、C6-10アリール−カルバモイ
    ル、5または6員複素環カルバモイル、C1-6アルキル
    スルホニルまたはC6-10アリールスルホニル、 (14) ホ
    ルミルアミノ、C1-6アルキル−カルボキサミド、C
    6-10アリール−カルボキサミド、C1-6アルコキシ−カ
    ルボキサミドまたはC1-6アルキルスルホニルアミノ、
    (15) C1-6アルキル−カルボニルオキシ、C6-10アリー
    ル−カルボニルオキシ、C1-6アルコキシ−カルボニル
    オキシ、モノ−C1-6アルキル−カルバモイルオキシ、
    ジ−C1-6アルキル−カルバモイルオキシ、C6-10アリ
    ール−カルバモイルオキシまたはニコチノイルオキシ、
    (16) 5ないし7員飽和環状アミノ、 (17) スルホ、
    (18) ハロゲン原子、C1-3アルキレンジオキシ、ニト
    ロ、シアノ、ハロゲン化されていてもよいC1-6アルキ
    ル、ハロゲン化されていてもよいC3 -6シクロアルキ
    ル、ハロゲン化されていてもよいC1-6アルコキシ、ハ
    ロゲン化されていてもよいC1-6アルキルチオ、ヒドロ
    キシ、アミノ、モノ−C1-6アルキルアミノ、ジ−C1-6
    アルキルアミノ、5ないし7員飽和環状アミノ、ホルミ
    ル、カルボキシ、カルバモイル、C1-6アルキル−カル
    ボニル、C1-6アルコキシ−カルボニル、C6-10アリー
    ル−カルボニル、C6-10アリールオキシ−カルボニル、
    7-16アラルキルオキシ−カルボニル、5または6員複
    素環カルボニル、モノ−C1-6アルキル−カルバモイ
    ル、ジ−C1-6アルキル−カルバモイル、C6-10アリー
    ル−カルバモイル、5または6員複素環カルバモイル、
    1-6アルキルスルホニル、C6-10アリールスルホニ
    ル、ホルミルアミノ、C1-6アルキル−カルボキサミ
    ド、C6-10アリール−カルボキサミド、C1-6アルコキ
    シ−カルボキサミド、C1-6アルキルスルホニルアミ
    ノ、C1-6アルキル−カルボニルオキシ、C6-10アリー
    ル−カルボニルオキシ、C1-6アルコキシ−カルボニル
    オキシ、モノ−C1-6アルキル−カルバモイルオキシ、
    ジ−C1-6アルキル−カルバモイルオキシ、C6-10アリ
    ール−カルバモイルオキシ、ニコチノイルオキシおよび
    6-10アリールオキシから選ばれる置換基1ないし5個
    をそれぞれ有していてもよいフェニルまたは炭素原
    子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれ
    るヘテロ原子1ないし4個を含む5または6員芳香族複
    素環基、(19) C6-14芳香族炭化水素、C6-14キノンお
    よび炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子
    から選ばれるヘテロ原子1ないし4個を含む5ないし1
    4員芳香族複素環から選ばれる2または3個の芳香環が
    単結合で直結してなり、置換基としてハロゲン原子、C
    1-3アルキレンジオキシ、ニトロ、シアノ、ハロゲン化
    されていてもよいC1-6アルキル、ハロゲン化されてい
    てもよいC3-6シクロアルキル、ハロゲン化されていて
    もよいC1-6アルコキシ、ハロゲン化されていてもよい
    1-6アルキルチオ、ヒドロキシ、アミノ、モノ−C1-6
    アルキルアミノ、ジ−C1-6アルキルアミノ、5ないし
    7員飽和環状アミノ、ホルミル、カルボキシ、カルバモ
    イル、C1-6アルキル−カルボニル、C1-6アルコキシ−
    カルボニル、C6-10アリール−カルボニル、C6-10アリ
    ールオキシ−カルボニル、C7-16アラルキルオキシ−カ
    ルボニル、5または6員複素環カルボニル、モノ−C
    1-6アルキル−カルバモイル、ジ−C1-6アルキル−カル
    バモイル、C6-10アリール−カルバモイル、5または6
    員複素環カルバモイル、C1-6アルキルスルホニル、C
    6-10アリールスルホニル、ホルミルアミノ、C1-6アル
    キル−カルボキサミド、C6-10アリール−カルボキサミ
    ド、C1-6アルコキシ−カルボキサミド、C1-6アルキル
    スルホニルアミノ、C1-6アルキル−カルボニルオキ
    シ、C6-10アリール−カルボニルオキシ、C1-6アルコ
    キシ−カルボニルオキシ、モノ−C1-6アルキル−カル
    バモイルオキシ、ジ−C1-6アルキル−カルバモイルオ
    キシ、C6-10アリール−カルバモイルオキシ、ニコチノ
    イルオキシおよびC6-10アリールオキシから選ばれる置
    換基1ないし5個を有していてもよい環集合芳香族基、
    および (20)ハロゲン原子、C1-3アルキレンジオキ
    シ、ニトロ、シアノ、ハロゲン化されていてもよいC
    1-6アルキル、ハロゲン化されていてもよいC3-6シクロ
    アルキル、ハロゲン化されていてもよいC1-6アルコキ
    シ、ハロゲン化されていてもよいC1-6アルキルチオ、
    ヒドロキシ、アミノ、モノ−C1-6アルキルアミノ、ジ
    −C1-6アルキルアミノ、5ないし7員飽和環状アミ
    ノ、ホルミル、カルボキシ、カルバモイル、C1-6アル
    キル−カルボニル、C1-6アルコキシ−カルボニル、C
    6-10アリール−カルボニル、C6-10アリールオキシ−カ
    ルボニル、C7-16アラルキルオキシ−カルボニル、5ま
    たは6員複素環カルボニル、モノ−C1-6アルキル−カ
    ルバモイル、ジ−C1-6アルキル−カルバモイル、C
    6-10アリール−カルバモイル、5または6員複素環カル
    バモイル、C1-6アルキルスルホニル、C6-10アリール
    スルホニル、ホルミルアミノ、C1-6アルキル−カルボ
    キサミド、C6-10アリール−カルボキサミド、C1-6
    ルコキシ−カルボキサミド、C1-6アルキルスルホニル
    アミノ、C1-6アルキル−カルボニルオキシ、C6-10
    リール−カルボニルオキシ、C1-6アルコキシ−カルボ
    ニルオキシ、モノ−C1-6アルキル−カルバモイルオキ
    シ、ジ−C1-6アルキル−カルバモイルオキシ、C6-10
    アリール−カルバモイルオキシ、ニコチノイルオキシお
    よびC6-10アリールオキシから選ばれる置換基1ないし
    5個をそれぞれ有していてもよい縮合2または3環式
    10-14アリールまたは炭素原子以外に窒素原子、硫
    黄原子および酸素原子から選ばれるヘテロ原子1ないし
    4個を含む9ないし14員芳香族複素環基から選ばれる
    置換基1ないし5個をそれぞれ有していてもよいC1-6
    アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、ベンゼ
    ン環と縮合していてもよいC3-6シクロアルキル、C
    6-14アリールまたはC7-19アラルキル、または(c) ホル
    ミル、カルボキシ、カルバモイル、C1-6アルキル−カ
    ルボニル、C1-6アルコキシ−カルボニル、C6-10アリ
    ール−カルボニル、C6-10アリールオキシ−カルボニ
    ル、C7-16アラルキルオキシ−カルボニル、5または6
    員複素環カルボニル、モノ−C1-6アルキル−カルバモ
    イル、ジ−C1-6アルキル−カルバモイル、C6-10アリ
    ール−カルバモイル、5または6員複素環カルバモイ
    ル、C1-6アルキルスルホニルまたはC6-10アリールス
    ルホニルを示す)で表される基を示す〕で表される4な
    いし8員環である請求項1記載の化合物。
  3. 【請求項3】Ar が置換基を有していてもよい環集合芳
    香族基である請求項1記載の化合物。
  4. 【請求項4】環集合芳香族基の芳香環がベンゼン、チオ
    フェン、ピリジン、ピリミジン、1,2,4−オキサジア
    ゾール、1,3,4−オキサジアゾール、ナフタレンおよ
    びベンゾフランから選ばれる2または3個の芳香環であ
    る請求項3記載の化合物。
  5. 【請求項5】環集合芳香族基が2−、3−または4−ビ
    フェニリルである請求項3記載の化合物。
  6. 【請求項6】Ar が、ハロゲン原子、C1-3アルキレン
    ジオキシ、ニトロ、シアノ、ハロゲン化されていてもよ
    いC1-6アルキル、ハロゲン化されていてもよいC3-6
    クロアルキル、ハロゲン化されていてもよいC1-6アル
    コキシ、ハロゲン化されていてもよいC1-6アルキルチ
    オ、ヒドロキシ、アミノ、モノ−C1-6アルキルアミ
    ノ、ジ−C1-6アルキルアミノ、5ないし7員飽和環状
    アミノ、ホルミル、カルボキシ、カルバモイル、C1-6
    アルキル−カルボニル、C1-6アルコキシ−カルボニ
    ル、C6-10アリール−カルボニル、C6-10アリールオキ
    シ−カルボニル、C7-16アラルキルオキシ−カルボニ
    ル、5または6員複素環カルボニル、モノ−C1-6アル
    キル−カルバモイル、ジ−C1-6アルキル−カルバモイ
    ル、C6-10アリール−カルバモイル、5または6員複素
    環カルバモイル、C1-6アルキルスルホニル、C6-10
    リールスルホニル、ホルミルアミノ、C1-6アルキル−
    カルボキサミド、C6-10アリール−カルボキサミド、C
    1-6アルコキシ−カルボキサミド、C1-6アルキルスルホ
    ニルアミノ、C1-6アルキル−カルボニルオキシ、C
    6-10アリール−カルボニルオキシ、C1-6アルコキシ−
    カルボニルオキシ、モノ−C1-6アルキル−カルバモイ
    ルオキシ、ジ−C1-6アルキル−カルバモイルオキシ、
    6-10アリール−カルバモイルオキシ、ニコチノイルオ
    キシおよびC6-10アリールオキシから選ばれる1ないし
    3個の置換基を有していてもよい4−ビフェニリルであ
    る請求項1記載の化合物。
  7. 【請求項7】Xが酸素原子を介していてもよい2価のC
    1-6脂肪族炭化水素基である請求項1記載の化合物。
  8. 【請求項8】XがC1-6アルキレンである請求項1記載
    の化合物。
  9. 【請求項9】Xが式 −(CH2)p−X1− (式中、各記
    号は請求項1記載と同意義を示す)で表される基である
    請求項1記載の化合物。
  10. 【請求項10】p が1である請求項9記載の化合物。
  11. 【請求項11】X1がOである請求項10記載の化合
    物。
  12. 【請求項12】X1がNR8b(R8bは水素原子またはC
    1-6アルキル−カルボニルを示す)である請求項10記
    載の化合物。
  13. 【請求項13】X1が式 −SO2−NR8− (式中、各
    記号は請求項1記載と同意義を示す)で表される基であ
    る請求項1記載の化合物。
  14. 【請求項14】R8が水素原子である請求項13記載の
    化合物。
  15. 【請求項15】Yが2価のC1-6脂肪族炭化水素基であ
    る請求項1記載の化合物。
  16. 【請求項16】YがC1-6アルキレンである請求項1記
    載の化合物。
  17. 【請求項17】R1およびR2がそれぞれC1-6アルキル
    である請求項1記載の化合物。
  18. 【請求項18】A環が式 −X−Ar (式中、各記号は
    請求項1記載と同意義を示す)で表される基のみで置換
    されたベンゼン環である請求項1記載の化合物。
  19. 【請求項19】B環が式 −Y−NR12 (式中、各記
    号は請求項1記載と同意義を示す)で表される基以外
    に、オキソ、C1-6アルキルおよびヒドロキシから選ば
    れる1ないし3個の置換基をさらに有していてもよい式 【化3】 〔式中、Zは (i) 結合手、 (ii) C1-4アルキレン、
    (iii) C2-4アルケニレン、 (iv) −O−CH2−、(v)
    −O−CH2−CH2−または (vi) 式 −NR8a−CH2
    −または−NR8a−CH2−CH2−(式中、R8aは(a)
    水素原子、(b) (1) ハロゲン原子、 (2) C1-3アルキ
    レンジオキシ、 (3) ニトロ、 (4) シアノ、 (5) ハロ
    ゲン化されていてもよいC1-6アルキル、 (6) ハロゲン
    化されていてもよいC3-6シクロアルキル、 (7) ハロゲ
    ン化されていてもよいC1-6アルコキシ、 (8) ハロゲン
    化されていてもよいC1-6アルキルチオ、 (9) ヒドロキ
    シ、 (10) アミノ、 (11) モノ−C1-6アルキルアミ
    ノ、 (12) ジ−C1-6アルキルアミノ、 (13) ホルミ
    ル、カルボキシ、カルバモイル、C1-6アルキル−カル
    ボニル、C1-6アルコキシ−カルボニル、C6-10アリー
    ル−カルボニル、C6-10アリールオキシ−カルボニル、
    7-16アラルキルオキシ−カルボニル、5または6員複
    素環カルボニル、モノ−C1-6アルキル−カルバモイ
    ル、ジ−C1-6アルキル−カルバモイル、C6-10アリー
    ル−カルバモイル、5または6員複素環カルバモイル、
    1-6アルキルスルホニルまたはC6-10アリールスルホ
    ニル、 (14)ホルミルアミノ、C1-6アルキル−カルボキ
    サミド、C6-10アリール−カルボキサミド、C1-6アル
    コキシ−カルボキサミドまたはC1-6アルキルスルホニ
    ルアミノ、 (15) C1-6アルキル−カルボニルオキシ、
    6-10アリール−カルボニルオキシ、C1-6アルコキシ
    −カルボニルオキシ、モノ−C1-6アルキル−カルバモ
    イルオキシ、ジ−C1-6アルキル−カルバモイルオキ
    シ、C6-10アリール−カルバモイルオキシまたはニコチ
    ノイルオキシ、 (16) 5ないし7員飽和環状アミノ、(1
    7) スルホ、 (18) ハロゲン原子、C1-3アルキレンジオ
    キシ、ニトロ、シアノ、ハロゲン化されていてもよいC
    1-6アルキル、ハロゲン化されていてもよいC3-6シクロ
    アルキル、ハロゲン化されていてもよいC1-6アルコキ
    シ、ハロゲン化されていてもよいC1-6アルキルチオ、
    ヒドロキシ、アミノ、モノ−C1-6アルキルアミノ、ジ
    −C1-6アルキルアミノ、5ないし7員飽和環状アミ
    ノ、ホルミル、カルボキシ、カルバモイル、C1-6アル
    キル−カルボニル、C1-6アルコキシ−カルボニル、C
    6-10アリール−カルボニル、C6-10アリールオキシ−カ
    ルボニル、C7-16アラルキルオキシ−カルボニル、5ま
    たは6員複素環カルボニル、モノ−C1-6アルキル−カ
    ルバモイル、ジ−C1-6アルキル−カルバモイル、C
    6-10アリール−カルバモイル、5または6員複素環カル
    バモイル、C1-6アルキルスルホニル、C6-10アリール
    スルホニル、ホルミルアミノ、C1-6アルキル−カルボ
    キサミド、C6-10アリール−カルボキサミド、C1-6
    ルコキシ−カルボキサミド、C1-6アルキルスルホニル
    アミノ、C1-6アルキル−カルボニルオキシ、C6-10
    リール−カルボニルオキシ、C1-6アルコキシ−カルボ
    ニルオキシ、モノ−C1-6アルキル−カルバモイルオキ
    シ、ジ−C1-6アルキル−カルバモイルオキシ、C6-10
    アリール−カルバモイルオキシ、ニコチノイルオキシお
    よびC6-10アリールオキシから選ばれる置換基1ないし
    5個をそれぞれ有していてもよいフェニルまたは炭
    素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選
    ばれるヘテロ原子1ないし4個を含む5または6員芳香
    族複素環基、(19) C6-14芳香族炭化水素、C6-14キノ
    ンおよび炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素
    原子から選ばれるヘテロ原子1ないし4個を含む5ない
    し14員芳香族複素環から選ばれる2または3個の芳香
    環が単結合で直結してなり、置換基としてハロゲン原
    子、C1-3アルキレンジオキシ、ニトロ、シアノ、ハロ
    ゲン化されていてもよいC1-6アルキル、ハロゲン化さ
    れていてもよいC3-6シクロアルキル、ハロゲン化され
    ていてもよいC1-6アルコキシ、ハロゲン化されていて
    もよいC1-6アルキルチオ、ヒドロキシ、アミノ、モノ
    −C1-6アルキルアミノ、ジ−C1-6アルキルアミノ、5
    ないし7員飽和環状アミノ、ホルミル、カルボキシ、カ
    ルバモイル、C1-6アルキル−カルボニル、C1-6アルコ
    キシ−カルボニル、C6-10アリール−カルボニル、C
    6-10アリールオキシ−カルボニル、C7-16アラルキルオ
    キシ−カルボニル、5または6員複素環カルボニル、モ
    ノ−C1-6アルキル−カルバモイル、ジ−C1-6アルキル
    −カルバモイル、C6-10アリール−カルバモイル、5ま
    たは6員複素環カルバモイル、C1-6アルキルスルホニ
    ル、C6-10アリールスルホニル、ホルミルアミノ、C
    1-6アルキル−カルボキサミド、C6-10アリール−カル
    ボキサミド、C1-6アルコキシ−カルボキサミド、C1-6
    アルキルスルホニルアミノ、C1-6アルキル−カルボニ
    ルオキシ、C6-10アリール−カルボニルオキシ、C1-6
    アルコキシ−カルボニルオキシ、モノ−C1-6アルキル
    −カルバモイルオキシ、ジ−C1-6アルキル−カルバモ
    イルオキシ、C6-10アリール−カルバモイルオキシ、ニ
    コチノイルオキシおよびC6-10アリールオキシから選ば
    れる置換基1ないし5個を有していてもよい環集合芳香
    族基、および (20)ハロゲン原子、C1-3アルキレンジ
    オキシ、ニトロ、シアノ、ハロゲン化されていてもよい
    1-6アルキル、ハロゲン化されていてもよいC3-6クロ
    アルキル、ハロゲン化されていてもよいC1-6アルコキ
    シ、ハロゲン化されていてもよいC1-6アルキルチオ、
    ヒドロキシ、アミノ、モノ−C1-6アルキルアミノ、ジ
    −C1-6アルキルアミノ、5ないし7員飽和環状アミ
    ノ、ホルミル、カルボキシ、カルバモイル、C1-6アル
    キル−カルボニル、C1-6アルコキシ−カルボニル、C
    6-10アリール−カルボニル、C6-10アリールオキシ−カ
    ルボニル、C7-16アラルキルオキシ−カルボニル、5ま
    たは6員複素環カルボニル、モノ−C1-6アルキル−カ
    ルバモイル、ジ−C1-6アルキル−カルバモイル、C
    6-10アリール−カルバモイル、5または6員複素環カル
    バモイル、C1-6アルキルスルホニル、C6-10アリール
    スルホニル、ホルミルアミノ、C1-6アルキル−カルボ
    キサミド、C6-10アリール−カルボキサミド、C1-6
    ルコキシ−カルボキサミド、C1-6アルキルスルホニル
    アミノ、C1-6アルキル−カルボニルオキシ、C6-10
    リール−カルボニルオキシ、C1-6アルコキシ−カルボ
    ニルオキシ、モノ−C1-6アルキル−カルバモイルオキ
    シ、ジ−C1-6アルキル−カルバモイルオキシ、C6-10
    アリール−カルバモイルオキシ、ニコチノイルオキシお
    よびC6-10アリールオキシから選ばれる置換基1ないし
    5個をそれぞれ有していてもよい縮合2または3環式
    10-14アリールまたは炭素原子以外に窒素原子、硫
    黄原子および酸素原子から選ばれるヘテロ原子1ないし
    4個を含む9ないし14員芳香族複素環基から選ばれる
    置換基1ないし5個をそれぞれ有していてもよいC1-6
    アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、ベンゼ
    ン環と縮合していてもよいC3-6シクロアルキル、C
    6-14アリールまたはC7-19アラルキル、または(c) ホル
    ミル、カルボキシ、カルバモイル、C1-6アルキル−カ
    ルボニル、C1-6アルコキシ−カルボニル、C6-10アリ
    ール−カルボニル、C6-10アリールオキシ−カルボニ
    ル、C7-16アラルキルオキシ−カルボニル、5または6
    員複素環カルボニル、モノ−C1-6アルキル−カルバモ
    イル、ジ−C1-6アルキル−カルバモイル、C6-10アリ
    ール−カルバモイル、5または6員複素環カルバモイ
    ル、C1-6アルキルスルホニルまたはC6-10アリールス
    ルホニルを示す)で表される基を示す〕で表される4な
    いし8員環である請求項1記載の化合物。
  20. 【請求項20】R8aが水素原子、ハロゲン化されていて
    もよいC1-6アルキル、C1-6アルキル−カルボニル、C
    1-6アルコキシ−カルボニル、C6-10アリール−カルボ
    ニル、C6-10アリールオキシ−カルボニル、C7-16アラ
    ルキルオキシ−カルボニル、5または6員複素環カルボ
    ニル、モノ−C1-6アルキル−カルバモイル、ジ−C1-6
    アルキル−カルバモイル、C6-10アリール−カルバモイ
    ル、5または6員複素環カルバモイル、C1-6アルキル
    スルホニルまたはC6-10アリールスルホニルである請求
    項19記載の化合物。
  21. 【請求項21】B環が式 −Y−NR12 (式中、各記
    号は請求項1記載と同意義を示す)で表される基のみで
    置換された6員同素または複素環である請求項1記載の
    化合物。
  22. 【請求項22】B環が式 【化4】 〔式中、Za はC1-3アルキレンまたは式 −NR8c−C
    2−(式中、R8cが水素原子、ハロゲン化されていて
    もよいC1-6アルキル、C1-6アルキル−カルボニル、C
    1-6アルコキシ−カルボニル、C6-10アリール−カルボ
    ニル、C6-10アリールオキシ−カルボニル、C7-16アラ
    ルキルオキシ−カルボニル、5または6員複素環カルボ
    ニル、モノ−C1-6アルキル−カルバモイル、ジ−C1-6
    アルキル−カルバモイル、C6-10アリール−カルバモイ
    ル、5または6員複素環カルバモイル、C1-6アルキル
    スルホニルまたはC6-10アリールスルホニルである)で
    表される基を示す〕で表される環である請求項1記載の
    化合物。
  23. 【請求項23】Za がエチレンである請求項22記載の
    化合物。
  24. 【請求項24】XがCH2Oであるとき、A環とB環と
    で形成される縮合環が式 【化5】 で表される環である請求項1記載の化合物。
  25. 【請求項25】Ar が、ハロゲン原子、C1-3アルキレ
    ンジオキシ、ニトロ、シアノ、ハロゲン化されていても
    よいC1-6アルキル、ハロゲン化されていてもよいC1-6
    アルコキシ、ハロゲン化されていてもよいC1-6アルキ
    ルチオ、ヒドロキシ、アミノ、モノ−C1-6アルキルア
    ミノ、ジ−C1-6アルキルアミノ、ホルミルおよびC1-6
    アルキル−カルボキサミドから選ばれる置換基1ないし
    3個を有していてもよい2−、3−または4−ビフェニ
    リル;Xが酸素原子を介していてもよいC1-3アルキレ
    ン;YがC1-6アルキレン;R1およびR2がそれぞれC
    1-6アルキル;A環が式 −X−Ar (式中、各記号は請
    求項1記載と同意義を示す)で表される基のみで置換さ
    れたベンゼン環;およびB環が式 −Y−NR12 (式
    中、各記号は請求項1記載と同意義を示す)で表される
    基のみで置換された6員同素または複素環である請求項
    1記載の化合物。
  26. 【請求項26】式 【化6】 〔式中、R0が1ないし3個のハロゲン原子、C1-3アル
    キレンジオキシ、ニトロ、シアノ、ハロゲン化されてい
    てもよいC1-6アルキル、ハロゲン化されていてもよい
    1-6アルコキシ、ハロゲン化されていてもよいC1-6
    ルキルチオ、ヒドロキシ、アミノ、モノ−C1-6アルキ
    ルアミノ、ジ−C1-6アルキルアミノ、ホルミルおよび
    1-6アルキル−カルボキサミドから選ばれる置換基、
    1aおよびR2aがそれぞれC1-6アルキルである〕で表
    される化合物またはその塩である請求項1記載の化合
    物。
  27. 【請求項27】式 【化7】 〔式中、Ara が(i) ハロゲン原子、C1-3アルキレン
    ジオキシ、ニトロ、シアノ、ハロゲン化されていてもよ
    いC1-6アルキル、ハロゲン化されていてもよいC1-6
    ルコキシ、ハロゲン化されていてもよいC1-6アルキル
    チオ、アミノ、ホルミルおよびC1-6アルキル−カルボ
    キサミドから選ばれる置換基1ないし3個を有していて
    もよい2−、3−または4−ビフェニリル、(ii) 4−
    (2−チエニル)フェニルまたは4−(3−チエニル)
    フェニル、(iii) 4−(3−ピリジル)フェニル、 (i
    v) C1-6アルコキシを有していてもよい6−フェニル−
    3−ピリジル、(v) 5−フェニル−1,3,4−オキサジ
    アゾール−2−イル、(vi)4−(2−ナフチル)フェニ
    ル、(vii)4−(2−ベンゾフラニル)フェニル、(v
    iii)1−または2−ナフチル、(ix) 2−キノリル、
    (x) 2−ベンゾチアゾリルまたは(xi) 2−ベンゾフラ
    ニル;X'が−CH2−O−、−SO2−NH−または式
    −CH2−NR8'−(式中、R8'が水素原子またはC1-3
    アルキル−カルボニルである)で表される基;Y'がC
    1-6アルキレン;Z'が−CH2−CH2−または式 −N
    8''−CH2−(式中、R8''が水素原子、C1-3アルキ
    ル、C1-3アルキル−カルボニルまたはC1-3アルキルス
    ルホニルである)で表される基;およびR1'およびR2'
    がそれぞれジ−C1-3アルキルアミノ、C1-3アルコキシ
    −カルボニルおよびフェニルから選ばれる置換基1ない
    し5個を有していてもよいC1-6アルキル、またはR1'
    およびR2'が隣接する窒素原子と共に、ヒドロキシ、C
    1-3アルコキシ−カルボニル、ピペリジノ、フェニルお
    よびベンジルから選ばれる置換基1ないし3個をそれぞ
    れ有していてもよいピロリジン−1−イル、ピペリジノ
    またはピペラジン−1−イルを形成する〕で表される化
    合物またはその塩である請求項1記載の化合物。
  28. 【請求項28】6−(4−ビフェニリル)メトキシ−2
    −[2−(N,N−ジメチルアミノ)エチル]テトラリ
    ン、6−(4−ビフェニリル)メトキシ−2−(N,N
    −ジメチルアミノ)メチルテトラリン、2−(N,N−
    ジメチルアミノ)メチル−6−(4'−メトキシビフェ
    ニル−4−イル)メトキシテトラリン、(+)−6−
    (4−ビフェニリル)メトキシ−2−[2−(N,N−
    ジメチルアミノ)エチル]テトラリン、(+)−6−
    (4−ビフェニリル)メトキシ−2−[2−(N,N−
    ジエチルアミノ)エチル]テトラリン、(+)−2−
    [2−(N,N−ジメチルアミノ)エチル]−6−(4'
    −メチルビフェニル−4−イル)メトキシテトラリン、
    (+)−2−[2−(N,N−ジメチルアミノ)エチ
    ル]−6−(4'−メトキシビフェニル−4−イル)メ
    トキシテトラリン、(+)−6−(2',4'−ジメトキ
    シビフェニル−4−イル)メトキシ−2−[2−(N,
    N−ジメチルアミノ)エチル]テトラリン、(+)−6
    −[4−(1,3−ベンゾジオキソール−5−イル)フ
    ェニル]メトキシ−2−[2−(N,N−ジメチルアミ
    ノ)エチル]テトラリン、または(+)−6−(3',
    4'−ジメトキシビフェニル−4−イル)メトキシ−2
    −[2−(N,N−ジメチルアミノ)エチル]テトラリ
    ンあるいはその塩である請求項1記載の化合物。
  29. 【請求項29】i) 式 【化8】 〔式中、Xa は酸素原子、酸化されていてもよい硫黄原
    子または式 NR8(式中、R8は水素原子、 置換基を有
    していてもよい炭化水素基またはアシルを示す)で表さ
    れる基、その他の各記号は請求項1記載と同意義を示
    す〕で表される化合物またはその塩をアルキル化反応ま
    たはアシル化反応に付し、所望により、得られた化合物
    をさらにアリールカップリング反応に付すか、ii) 式 【化9】 〔式中、Ya はYからメチレンを除いた基、その他の各
    記号は請求項1記載と同意義を示す〕で表される化合物
    またはその塩を還元反応に付すか、またはiii) 式 【化10】 〔式中、Lは脱離基、その他の各記号は請求項1記載と
    同意義を示す〕で表される化合物またはその塩をアミノ
    化反応に付すことを特徴とする請求項1記載の化合物の
    製造法。
  30. 【請求項30】式 【化11】 〔式中、R1bおよびR2bはそれぞれメチルまたはエチ
    ル、kは1または2、*は不斉炭素の位置を示す〕で表
    される化合物の光学異性体またはその塩。
  31. 【請求項31】請求項1記載の化合物を含有してなる医
    薬組成物。
  32. 【請求項32】アミロイドβ蛋白産生・分泌阻害剤であ
    る請求項31記載の組成物。
  33. 【請求項33】アミロイドβ蛋白に起因する神経変性疾
    患の予防・治療剤である請求項31記載の組成物。
  34. 【請求項34】アミロイドβ蛋白に起因する神経変性疾
    患がアルツハイマー病である請求項33記載の組成物。
  35. 【請求項35】式 【化12】 〔式中、Ar'は置換基を有していてもよい芳香族基を示
    し、Xは(i) 結合手、(ii) −S−、−SO−または−
    SO2−、(iii)オキソおよびC1-6アルキルから選ばれ
    る置換基1ないし3個をそれぞれ有していてもよいC
    1-6アルキレン、C2-6アルケニレンまたはC2-6アルキ
    ニレン、(iv) −CO−O−または (v) 式 −(CH2)p
    −X1−、−(CH2)p−X1−(CH2)q−、−(CH2)r−
    CO−X1−、−SO2−NR8−または−(CH2)r−S
    2−NR8−(式中、X1は酸素原子またはNR8、R8
    は水素原子、置換基を有していてもよい炭化水素基また
    はアシル、p は0ないし5の整数、q は1ないし5の整
    数、p+q は1ないし5の整数、および r は1ないし4
    の整数を示す)で表される基を示し、Yは酸素原子また
    は硫黄原子を介していてもよく、かつ置換基を有してい
    てもよい2価のC1-6脂肪族炭化水素基を示し、R1およ
    びR2はそれぞれ水素原子または置換基を有していても
    よい低級アルキルを示し、あるいはR1とR2は隣接する
    窒素原子と共に置換基を有していてもよい含窒素複素環
    を形成し、A環は式 −X−Ar(式中、各記号は前記と
    同意義を示す)で表される基の外に置換基をさらに有し
    ていてもよいベンゼン環を示し、B環は式 −Y−NR1
    2(式中、各記号は前記と同意義を示す)で表される
    基の外に置換基をさらに有していてもよい4ないし8員
    環を示す〕で表される化合物またはその塩を含有してな
    るアミロイドβ蛋白産生・分泌阻害剤。
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