[go: up one dir, main page]

JPH1152405A - 液晶表示素子 - Google Patents

液晶表示素子

Info

Publication number
JPH1152405A
JPH1152405A JP20470297A JP20470297A JPH1152405A JP H1152405 A JPH1152405 A JP H1152405A JP 20470297 A JP20470297 A JP 20470297A JP 20470297 A JP20470297 A JP 20470297A JP H1152405 A JPH1152405 A JP H1152405A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
liquid crystal
lsi
plating
crystal display
wiring
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP20470297A
Other languages
English (en)
Inventor
Kazuo Fukuda
和生 福田
Akihiko Ota
昭彦 太田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NANOTSUKUSU KK
Original Assignee
NANOTSUKUSU KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NANOTSUKUSU KK filed Critical NANOTSUKUSU KK
Priority to JP20470297A priority Critical patent/JPH1152405A/ja
Publication of JPH1152405A publication Critical patent/JPH1152405A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Liquid Crystal (AREA)
  • Parts Printed On Printed Circuit Boards (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 液晶表示素子へのLSI等のベアチップの実
装時および/または実装後にベアチップとガラス基板と
の接続部の観察が可能であり、且つLSI等のベアチッ
プへの電源や接地および昇圧用などの配線に対して低抵
抗化を図ることができる液晶表示素子を提供する。 【解決手段】 セル外部にLSI8を設置して駆動させ
るCOG型の液晶表示素子において、セル上の配線部を
金属メッキまたは/および蒸着により金属で覆い、且つ
前記LSIとの電気的接合部に金属メッキまたは/およ
び蒸着を施さないので、ガラス基板との接続部の観察が
可能で、LSI8への電源配線と接地配線および昇圧用
配線のみに金属メッキまたは/および蒸着を施すので、
配線に対して低抵抗化ができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、液晶表示素子の
セルの周辺部にLSIを設置して、その配線部を金属メ
ッキまたは/および蒸着により金属で覆われているガラ
ス基板上にLSIチップをフェイスダウンボンディング
で実装する時において、LSIチップと配線部との確実
な電気的接触を実現する液晶表示素子に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、液晶表示素子において、コスト、
工程数や信頼性等からガラス基板上に液晶駆動用LSI
チップを実装するCOG型(Chip On Glas
s)の液晶表示素子が多く用いられている。図1に液晶
表示素子の基本的な構成を示す。図1は、上下2枚のガ
ラス基板1の位置合せし、2枚のガラス基板の間にギャ
ップを設けてギャップに液晶4を封入し、周囲に樹脂等
のシール5で封止し、ガラス基板の表面には、ネサ膜や
ITO膜等の透明導電膜のパターン2、3を形成してい
る。
【0003】さらに、液晶表示素子のセルの表面には、
偏光フィルタ7が貼られている。また、液晶駆動用LS
I8が外部配線部に設置されており、外部電極6から電
源と表示命令信号を取入れて、液晶表示素子用の信号を
表示部に供給する。なお、パターン3等の形成時に同時
に形成されたセル外部の部分を外部電極、配線部とす
る。
【0004】図9に従来のCOG型液晶表示素子のセル
上に設置したLSI付近の断面図を示す。図9は、ガラ
ス基板1に設置されている外部電極6に施された金属メ
ッキ9は駆動用LSI8の直下の接続部まで覆ってい
る。また、外部電極6の全体を電気抵抗を下げる目的
で、例えば特開平4−170524のように、金属メッ
キ9を施したものもある。
【0005】さらに、セルの周辺部に設置した駆動用L
SI8の外部導通部のバンプ10と外部電極6との間に
電気導伝性のある導通粒子11(フィラ)を分散した樹
脂を用いてフェイスダウンで圧着する。
【0006】次に、導通粒子11を介した導通を確認す
るために、導通粒子11が所定の量潰れて、接続が完全
であることを確認するために、駆動用LSI8を外部電
極6の金属メッキ9膜上に装着後に、ガラス側から光学
顕微鏡により圧着部の観察をする。また、駆動電源接続
等により表示検査をする。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】フェイスダウンで圧着
によって、導通粒子の潰れが不十分で弱く接触している
と、経時的に接触が切れてしまうことがあるために、L
SIの圧着の条件出し、及び処理された製品の検査のた
めに圧着部を観察する。この時金属メッキ膜があると、
金属メッキ膜に遮られて目視や光学的観察等ができない
ため以下のような課題がある。
【0008】ガラス基板上のLSI圧着部にまで金属メ
ッキ膜があると、圧着による導通粒子(フィラ)の潰れ
が所定量であるか、セルのガラス側(裏)から目視や光
学的な観察および検査等ができない課題がある。
【0009】また、ガラス基板上のLSI圧着部にまで
金属メッキ膜があると、ガラス基板上のLSI圧着部に
LSIのバンプ部が均一な圧力でフィラと圧着されてい
るか、セルのガラス側(裏)から目視や光学的な観察お
よび検査等ができない課題がある。
【0010】さらに、ガラス基板上のLSI圧着部にま
で金属メッキ膜があると、LSIのバンプ部とガラス基
板上のLSI圧着部との位置ズレを、セルのガラス側
(裏)から目視や光学的な観察および検査等ができない
課題がある。
【0011】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
請求項1に係る液晶表示素子は、セル端部に設けられた
外部電極、液晶密封空間内の表示電極、表示電極に連な
る配線部はいずれも透明導電膜で構成され、かつ、配線
部および外部電極は、それぞれのLSIとの接合部を除
いて、金属メッキまたは蒸着による金属層で覆われてい
ることを特徴とする。
【0012】請求項1に係る液晶表示素子は、セル端部
に設けられた外部電極、液晶密封空間内の表示電極、表
示電極に連なる配線部はいずれも透明導電膜で構成さ
れ、かつ、配線部および外部電極は、それぞれのLSI
との接合部を除いて、金属メッキまたは蒸着による金属
層で覆われているので、セルのガラス側(裏)からLS
Iのバンプ部とガラス基板上のLSI圧着部との位置ズ
レや均一な圧着で導通粒子(フィラ)の潰れが所定量で
あるか無いかの観察および検査が可視的および光学的方
法により行うことができる。
【0013】また、請求項2に係る液晶表示素子は、セ
ル端部に設けられた外部電極、液晶密封空間内の表示電
極、表示電極に連なる配線部はいずれも透明導電膜で構
成され、かつ、外部電極のうちの電源用、接地配線用お
よび昇圧配線用の電極のみに、LSIとの接合部を除い
て、金属メッキまたは蒸着による金属層で覆われている
ことを特徴とする。
【0014】請求項2に係る液晶表示素子は、セル端部
に設けられた外部電極、液晶密封空間内の表示電極、表
示電極に連なる配線部はいずれも透明導電膜で構成さ
れ、かつ、外部電極のうちの電源用、接地配線用および
昇圧配線用の電極のみに、LSIとの接合部を除いて、
金属メッキまたは蒸着による金属層で覆われているの
で、セルのガラス側(裏)からLSIのバンプ部とガラ
ス基板上のLSI圧着部との位置ズレや均一な圧着で導
通粒子(フィラ)の潰れが所定量であるか無いかの観察
および検査ができるとともに、大きな電流が流せ、リー
ド線等の接続に機械的強度やハンダの濡性の改善を得る
ことができる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態を添
付図面に基づいて説明する。なお、この発明は、COG
型の液晶表示素子において、セル上の配線部を金属メッ
キまたは/および蒸着により金属で覆い、且つLSIの
圧着部には、金属メッキまたは/および蒸着を施さない
で、セルのガラス側(裏)から圧着部を検査および観測
が可能な液晶表示素子を提供するものである。
【0016】図2に、この発明に係る液晶表示素子のL
SI装着部の断面図を示す。図2は、ガラス基板1に真
空蒸着、スパッタリング、イオンプレーティング、化学
蒸着(CVD)等と、それに続きエッチング(ウェッ
ト、ドライ)による方法で、酸化錫や酸化インジウムお
よび酸化インジウム錫等の化合物で出来た透明導電膜の
ネサ膜やITO膜等からなる表示パターンと外部電極6
を同時に形成し、駆動用LSI8のバンプ10部を圧着
する部分以外を金属メッキ9を施し、バンプ10と外部
電極6との間に電気導伝性のある導通粒子11(フィ
ラ)を分散した樹脂を用いてフェイスダウンで圧着する
構成である。
【0017】ガラス基板1は、ガラス成分としてアルカ
リを含有しないソーダライムガラスを主成分とし、熱的
安定が良く歪点を高く設定し、熱膨張係数も常温から3
50°Cで46〜47(×10-7/°C)程度あり、ま
た溶解温度も1600〜1650°Cと高いものが用い
られる。さらに平坦度に対し、偏肉、反り、うねり、表
面粗さ等の少ない、また傷、ピット、汚れ等の点で高度
品位なガラスから成り、場合によっては、表面研磨を施
すものもある。
【0018】表示パターンと外部電極6は、酸化錫や酸
化インジウムを主な成分とし、酸化インジウム錫(IT
O)酸化カドミウム錫等からなる化合物を真空蒸着や化
学蒸着で透明導電膜を形成し、その後エッチングを施し
断定形状の透明電極とする。
【0019】金属メッキ9は、透明導電膜上に選択メッ
キによりニッケルを例えば500nm程度の厚さに施
し、さらにその表面に金メッキを例えば厚さ50nm程
度施す。また、ベアチップを装着するバンプ10部は、
金属メッキ9を施さずに、透明導電膜のままである。
【0020】また、金属メッキ9を施す領域は、基本的
にはLSI8の導通部となるバンプ10部に掛からなけ
れが良いが、金属メッキ9が掛からない様に、金属メッ
キ9を施す領域をバンプ10部から30μm以上から
0.5mm以下離して所を金属メッキの境界部とする。
【0021】導通粒子11(フィラ)は、樹脂に5〜1
5μm程度の銀(Ag)の粒子からなる導通粒子を分散
したものである。この導通粒子11を外部電極6とLS
I8が対向するバンプ10部に設置する。
【0022】さらに、LSI8を所定位置のバンプ10
部に置き、均一な圧力でフェイスダウンにより圧着を行
う。これにより、樹脂中のフィラが潰れて、フィラ同士
が面接触をして、導通性が得られる。
【0023】次に、導通粒子11を介した導通を確認す
るために、導通粒子11が所定の量が潰れているかをガ
ラス側(裏)から圧着部を可視的、光学的方法により検
査観測し、導通粒子の潰れが所定量であるか無いか、さ
らにLSI8と圧着部とのバンプ部の位置ズレや導通粒
子が均一に潰れているかを確認する構成である。
【0024】図3に本発明の液晶表示素子の主要処理工
程図を示す。図3のaは、パターニングされたITO膜
付き基板の状態を示す。ソーダライムガラス等からなる
厚さ1.1mm程度のフラットなガラス基板1にエッチ
ング等により酸化スズや酸化インジウム等で表示パター
ン領域と、表示部への配線および外部電極6等のパター
ンを抵抗30Ω/□程度のITO膜3による透明導電膜
を形成する。ただし、バンプ部10は、これら表示部へ
の配線部および外部電極6のパターンの一部であり、表
示領域には、液晶が密閉された空間が形成される。
【0025】図3のbは、フォトレジスト塗布の状態を
示す。また、この状態は、金属メッキ用(ニッケル用)
9−aマスクパターニングである。金属メッキの必要と
しない部分(液晶表示領域やバンプ部)をフォトレジス
トで覆う(コーティング)ために、ガラス基板1にフォ
トレジストをスピンナ等で2μm程度塗布(例えば、こ
こではネガタイプのフォトレジスト)する。
【0026】さらに、ステッパ等によって紫外線照射
で、金属メッキの必要としない部分のパターンを露光
(例えば、ここでは、積算光量100mJ/cm2
し、露光された部分が不溶化となる。またさらに、フォ
トプロセス洗浄装置等の純水によるシャワーや超音波洗
浄等で汚物を除去し、エアーナイフ方式や熱風乾燥方式
等のエアーブロにより乾燥させて、液晶表示領域やバン
プ部にフォトレジストを残存させる。
【0027】図3のcは、金属メッキ(ニッケル)9−
aを施す状態を示す。図3のbによってフォトレジスト
が無い液晶表示パターンやバンプ部以外に金属メッキを
施すために、始めに表面の汚れの除去や脱脂等の目的の
ためアルカリ性の溶液でクリーニングを行い、次に塩酸
等の酸でアルカリ性を中和する。
【0028】さらに、触媒化処理を行う。まず、キャタ
リストとして、塩化第一スズと塩化パラジウム等からな
る金属塩化物、および塩酸を同時に含んだ触媒化処理液
を室温〜40゜C程度で2〜3分間程浸漬する。
【0029】次に、キャタリストによる保護コロイドや
錯イオンを形成している触媒核をアクセレータ溶液で処
理し活性化させる。アクセレータ溶液としては、5〜1
0%程度の塩酸または硫酸等の酸を用いて、30〜50
゜C程度の温度で2〜5分程度で処理をする。
【0030】さらに、ニッケルイオンを含む塩化ニッケ
ル溶液または硫酸ニッケル溶液のような化学ニッケルメ
ッキ液に室温〜30゜C程度の温度で、3〜5分間程度
浸して無電解ニッケルメッキを生成し、下地のニッケル
メッキ層9−aを形成する。
【0031】図3のdは、フォトレジストを剥離した状
態を示す。図3のcで形成した無電解ニッケルメッキ用
のマスクパターンを洗剤や剥離剤等を用いてロールブラ
シやディスクブラシ等または超音波洗浄等でフォトレジ
ストを除去する。
【0033】図3のeは、金属メッキ(金メッキ)9−
bをニッケルメッキ9−a上に選択的に施した状態を示
す。図3のcの処理工程と同様に、始めに表面の汚れの
除去や脱脂等のためにアルカリ性の溶液でクリーニング
を行い、次に硫酸等の酸でアルカリ性を中和するととも
に、ニッケル表面を活性化させる。
【0034】さらに、メッキ層の厚さを50nm程度の
薄く形成するフラッシュ金による金メッキを行う。金イ
オンを含む塩化物溶液または硫酸塩溶液のような金属塩
からなる化学金メッキ液に室温程度で浸し、さらに金属
イオンの還元剤としてホルムアルデヒドやロッシェル塩
等で還元して無電解金メッキを生成し、下地のニッケル
メッキ層9−a上部に金メッキ層9−bを形成する。こ
れら、ニッケルメッキ層9−aと金メッキ層9−bとの
全体で金属メッキ9を形成する。
【0035】図4および図5に、図3で説明した作成工
程による本発明の請求項1と請求項2に係るセル20の
ガラス基板1上の透明導電膜パターンと金属メッキパタ
ーン領域図を示す。図4は、本発明の請求項1に係る金
属メッキ9の領域図である。図5は、本発明の請求項2
に係る金属メッキ9の領域図である。
【0036】図4では、1はガラス基板、7は偏光フィ
ルタ、9は金属メッキ部、12はLSIのバンプに対応
する領域であり、バンプに対応する領域がITO膜等の
透明導電膜であるために、ベアチップであるLSIがL
SI圧着部に対しての位置ズレ、圧着部に均一な圧着力
で導通粒子(フィラ)が均一に潰れているか、さらに導
通粒子(フィラ)の潰れが所定の量に達しているか等を
セルのガラス側(裏)から観察および検査ができる。
【0037】さらに、図5では、図4における機能とと
もに、1はガラス基板、7は偏光フィルタ、12はLS
Iのバンプに対応する領域、13は電源線、14は接地
線からなり、13と14のみに金属メッキ9を施して、
大きな電流でも熱を発生せずに電流を流せるとともに、
リード線等の接続に機械的強度が得られ、またハンダの
濡性が良くなる様にした。
【0038】図6に図3に係るCOGの一実施の形態に
おける要部フローチャート図を示す。状態1は、ガラス
基板1に、エッチングにより酸化インジウムスズで表示
領域と、表示部への配線および外部電極6とのパターン
ITO膜3の透明導電膜を形成する。
【0039】次に、状態2では、金属メッキの下層(地
メッキ)であるニッケルメッキ用9−aのマスクパター
ンをフォトレジストでマスキングする。金属メッキの必
要としない部分(液晶表示領域やバンプ部)をフォトレ
ジストで覆う(コーティング)。
【0040】さらに、状態3では、金属メッキの下層
(地メッキ)であるニッケルメッキを外部から電流を流
すことなく、溶液中の金属イオンを還元折出させ被メッ
キ体の表面にメッキ層を析出させる無電解法でニッケル
メッキを施す。フォトレジストがない部分にニッケルメ
ッキが折出する。
【0041】状態4は、先の状態2で形成した無電解ニ
ッケルメッキ用のマスクパターンを洗剤や剥離剤等を用
いてフォトレジストを剥離除去する。
【0042】状態5では、状態4でのフォトレジストの
残骸を熱でさらに除去するとともに、ガラス基板1の歪
等を無くし、ニッケルメッキ層の密着度を強固にすため
に250゜Cの温度で30分間エージングする。
【0043】さらに、状態6では、再度、無電解メッキ
法によって金メッキ9−bを下地のニッケルメッキ層9
−a上に施し、ニッケルメッキ層9−aと金メッキ層9
−bとの全体で金属メッキ9を形成する。
【0044】状態7は、状態6までのガラス基板1の液
晶表示をするセグメント側表示の透明電極膜3と、これ
に対応するコモン側表示の透明電極膜を形成したガラス
基板2との2枚を位置合せして、その2枚のガラス基板
の間にギャップを設けて周囲に樹脂等のシール5で封止
(但し、液晶を注入する注入口には、未シール)する。
【0046】また、液晶注入装置等で、ガラス基板をチ
ャンバの中に入れ、真空ポンプにより排気を行い、排気
後に液晶が入った専用の液晶皿にガラス基板を浸けてセ
ルの中に液晶を注入させる。
【0047】さらに、ガラス基板のセル中に液晶が注入
されると、注入口を樹脂等で封止する。また、セルの上
部に入射光の偏光方向を一方向に限定する(液晶表示方
法によって、光に対して反射型や透過型、また偏光方向
に対する液晶自体のツィスト方法により異なる。)偏光
フィルタを貼りつける。
【0048】状態8は、出来上がった液晶表示素子のバ
ンプ部に電気導伝性の良い銀粒子(フィラ)からなる導
通粒子11を分散した樹脂を用いてフェイスダウン圧着
する。
【0049】この時、ベアチップであるLSIがLSI
圧着部に対し位置ズレを起こさない様に、LSI上部か
らフラットな板状圧着機(例えばボンダ)で導通粒子1
1(フィラ)が一定量潰れる様な均一な一定の圧力を加
える。圧着力や樹脂等によって、冷圧着、熱圧着(室温
150゜C)および加圧力(0.1〜1Kg)や加圧時
間(0.1〜60Sec)等ボンディングを色々変える
ことができる。また、同時にガラス基板とLSIとの間
は樹脂により接着される。
【0050】図7に図6の要部フローチャート中におけ
る無電解ニッケルメッキ部のフローを示す。状態3aで
は、金属メッキ9を施すために、表面の汚れの除去や脱
脂等のためにアルカリ性の溶液でクリーニングを行う。
【0051】さらに状態3bでは、状態3aで行った処
理によるアルカリ性を塩酸等の酸で中和する。
【0052】また状態3cは、触媒化処理の第一段階と
して、のキャタリスト処理を塩化第一スズと塩化パラジ
ウム等からなる金属塩化物と塩酸で室温〜40゜C程度
の温度で2〜3分間程浸漬す。
【0053】さらに状態3dでは、キャタリスト処理に
よる保護コロイドや錯イオンを形成している触媒核を5
〜10%程度の塩酸または硫酸等の酸からなるアクセレ
ータ溶液で30〜50゜C程度の温度で2〜5分程度処
理し活性化させる。
【0054】状態3eでは、無電解ニッケルメッキを生
成するために、ニッケルイオンを含む塩化ニッケル溶液
または硫酸ニッケル溶液のような化学ニッケルメッキ液
に室温〜30゜C程度の温度で3〜5分間程度浸す。こ
のように、無電解ニッケルメッキによって、金属メッキ
9の下地であるニッケルメッキを形成する。
【0055】図8に図6の要部フローチャート図中にお
ける無電解金部のフロー図を示す。状態6aでは、金メ
ッキを施すために、始めにニッケルメッキ等、表面の汚
れの除去や脱脂等のためにアルカリ性の溶液でクリーニ
ングを行う。
【0056】状態6bでは、硫酸等の酸により、状態6
aでのアルカリ性を中和するとともに、ニッケル表面を
活性化させる。
【0057】状態6cは、金イオンを含む塩化物溶液ま
たは硫酸塩溶液のような金属塩からなる化学金メッキ液
に室温程度で浸し、さらに金属イオンの還元剤としてホ
ルムアルデヒドやロッシェル塩等で還元して無電解金メ
ッキを生成する。
【0058】このように、無電解金メッキによって、ニ
ッケルメッキの上層を金メッキで形成する。図7で形成
した下地のニッケルメッキ層の上部に図8で形成した金
メッキ層によって、全体として金属メッキ9を形成す
る。
【0059】このように、本発明の液晶表示素子は、バ
ンプに対応する領域がITO膜等の透明導電膜で形成さ
れているのために、ベアチップのバンプ部に対して、位
置ズレや導通粒子(フィラ)が均一に潰れているか、さ
らに導通粒子(フィラ)の潰れが所定の量に達している
か等をセルのガラス側(裏)から観察および検査ができ
る。また、LSIへの電源配線と接地配線および昇圧用
配線に金属メッキを施したので、発熱せずに大きな電流
を流せ、リード線等の接続に機械的強度を増し、ハンダ
の濡れ性が改善できる。さらに、本発明は、ガラス基板
だけでなく、透明であれば樹脂フイルムを用いても良
い。
【0060】
【発明の効果】以上のように、請求項1に係る液晶表示
素子は、セル端部に設けられた外部電極、液晶密封空間
内の表示電極、表示電極に連なる配線部はいずれも透明
導電膜で構成され、かつ、配線部および外部電極は、そ
れぞれのLSIとの接合部を除いて、金属メッキまたは
蒸着による金属層で覆われているので、セルのガラス側
(裏)からLSIのバンプ部とガラス基板上のLSI圧
着部との位置ズレのチェックや、導通粒子の潰れの均一
性や、導通粒子の潰れが所定量であるか無いかの観察お
よび検査をすることができるので、マウント後の不良を
少なく、リペア量とリペア工程とを少なくすることが出
来、コストおよび信頼性の向上が図れる。
【0061】また、請求項2に係る液晶表示素子は、セ
ル端部に設けられた外部電極、液晶密封空間内の表示電
極、表示電極に連なる配線部はいずれも透明導電膜で構
成され、かつ、外部電極のうちの電源用、接地配線用お
よび昇圧配線用の電極のみに、LSIとの接合部を除い
て、金属メッキまたは蒸着による金属層で覆われている
ので、セルのガラス側(裏)からLSIのバンプ部とガ
ラス基板上のLSI圧着部との位置ズレや均一な圧着で
導通粒子の潰れが所定量であるか無いかの観察および検
査ができるとともに、低抵抗化と電流容量が取れるの
で、発熱せずに大きな電流を流せ、リード線等の接続に
機械的強度を増すことができ、ハンダの濡れ性の改善を
得ることができるので、作業操作性や信頼性の向上が図
れる。
【0062】よって、液晶表示素子へのLSI等のベア
チップの実装時および/または実装後にベアチップとガ
ラス基板との接続部の観察が可能であり、且つLSI等
のベアチップへの電源や接地および昇圧用などの配線に
対して低抵抗化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】液晶表示素子の基本的な構成図
【図2】発明に係る液晶表示素子のLSI装着部の断面
【図3】本発明の液晶表示素子の主要処理工程図
【図4】請求項1に係る金属メッキ9の領域図
【図5】請求項2に係る金属メッキ9の領域図
【図6】図3に係るCOGの一実施の形態おける要部フ
ローチャート図
【図7】図3に係るCOGの一実施の形態おけるニッケ
ルメッキの要部フロー図
【図8】図3に係るCOGの一実施の形態おける金メッ
キの要部フロー図
【図9】従来のCOG型液晶表示素子のセル上に設置し
たLSI付近の断面図
【符号の説明】
1…ガラス基板、2…透明電極膜(コモン側)、3…透
明電極膜(表示側)、4…液晶、5…シール、6…外部
電極、7…偏向フィルタ、8…駆動用LSI、9…金属
メッキ、9a…ニッケルメッキ(無電解ニッケルメッ
キ)、9b…金メッキ(無電解金メッキ)、10…バン
プ、11…導通粒子(銀粒子)、12…フォトレジス
ト、13…電源線、14…接地線、20…セル。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成9年7月31日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】 液晶表示素子
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、液晶表示素子の
セルの周辺部にLSIを設置して、その配線部を金属メ
ッキまたは/および蒸着により金属で覆われているガラ
ス基板上にLSIチップをフェイスダウンボンディング
で実装する時において、LSIチップと配線部との確実
な電気的接触を実現する液晶表示素子に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、液晶表示素子において、コスト、
工程数や信頼性等からガラス基板上に液晶駆動用LSI
チップを実装するCOG型(Chip On Glas
s)の液晶表示素子が多く用いられている。図1に液晶
表示素子の基本的な構成を示す。図1は、上下2枚のガ
ラス基板1の位置合せし、2枚のガラス基板の間にギャ
ップを設けてギャップに液晶4を封入し、周囲に樹脂等
のシール5で封止し、ガラス基板の表面には、ネサ膜や
ITO膜等の透明導電膜のパターン2、3を形成してい
る。
【0003】さらに、液晶表示素子のセルの表面には、
偏光フィルタ7が貼られている。また、液晶駆動用LS
I8が外部配線部に設置されており、外部電極6から電
源と表示命令信号を取入れて、液晶表示素子用の信号を
表示部に供給する。なお、パターン3等の形成時に同時
に形成されたセル外部の部分を外部電極、配線部とす
る。
【0004】図9に従来のCOG型液晶表示素子のセル
上に設置したLSI付近の断面図を示す。図9は、ガラ
ス基板1に設置されている外部電極6に施された金属メ
ッキ9は駆動用LSI8の直下の接続部まで覆ってい
る。また、外部電極6の全体を電気抵抗を下げる目的
で、例えば特開平4−170524のように、金属メッ
キ9を施したものもある。
【0005】さらに、セルの周辺部に設置した駆動用L
SI8の外部導通部のバンプ10と外部電極6との間に
電気導伝性のある導通粒子11(フィラ)を分散した樹
脂を用いてフェイスダウンで圧着する。
【0006】次に、導通粒子11を介した導通を確認す
るために、導通粒子11が所定の量潰れて、接続が完全
であることを確認するために、駆動用LSI8を外部電
極6の金属メッキ9膜上に装着後に、ガラス側から光学
顕微鏡により圧着部の観察をする。また、駆動電源接続
等により表示検査をする。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】フェイスダウンで圧着
によって、導通粒子の潰れが不十分で弱く接触している
と、経時的に接触が切れてしまうことがあるために、L
SIの圧着の条件出し、及び処理された製品の検査のた
めに圧着部を観察する。この時金属メッキ膜があると、
金属メッキ膜に遮られて目視や光学的観察等ができない
ため以下のような課題がある。
【0008】ガラス基板上のLSI圧着部にまで金属メ
ッキ膜があると、圧着による導通粒子(フィラ)の潰れ
が所定量であるか、セルのガラス側(裏)から目視や光
学的な観察および検査等ができない課題がある。
【0009】また、ガラス基板上のLSI圧着部にまで
金属メッキ膜があると、ガラス基板上のLSI圧着部に
LSIのバンプ部が均一な圧力でフィラと圧着されてい
るか、セルのガラス側(裏)から目視や光学的な観察お
よび検査等ができない課題がある。
【0010】さらに、ガラス基板上のLSI圧着部にま
で金属メッキ膜があると、LSIのバンプ部とガラス基
板上のLSI圧着部との位置ズレを、セルのガラス側
(裏)から目視や光学的な観察および検査等ができない
課題がある。
【0011】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
請求項1に係る液晶表示素子は、セル端部に設けられた
外部電極、液晶密封空間内の表示電極、表示電極に連な
る配線部はいずれも透明導電膜で構成され、かつ、配線
部および外部電極は、それぞれのLSIとの接合部を除
いて、金属メッキまたは蒸着による金属層で覆われてい
ることを特徴とする。
【0012】請求項1に係る液晶表示素子は、セル端部
に設けられた外部電極、液晶密封空間内の表示電極、表
示電極に連なる配線部はいずれも透明導電膜で構成さ
れ、かつ、配線部および外部電極は、それぞれのLSI
との接合部を除いて、金属メッキまたは蒸着による金属
層で覆われているので、セルのガラス側(裏)からLS
Iのバンプ部とガラス基板上のLSI圧着部との位置ズ
レや均一な圧着で導通粒子(フィラ)の潰れが所定量で
あるか無いかの観察および検査が可視的および光学的方
法により行うことができる。
【0013】また、請求項2に係る液晶表示素子は、セ
ル端部に設けられた外部電極、液晶密封空間内の表示電
極、表示電極に連なる配線部はいずれも透明導電膜で構
成され、かつ、外部電極のうちの電源用、接地配線用お
よび昇圧配線用の電極のみに、LSIとの接合部を除い
て、金属メッキまたは蒸着による金属層で覆われている
ことを特徴とする。
【0014】請求項2に係る液晶表示素子は、セル端部
に設けられた外部電極、液晶密封空間内の表示電極、表
示電極に連なる配線部はいずれも透明導電膜で構成さ
れ、かつ、外部電極のうちの電源用、接地配線用および
昇圧配線用の電極のみに、LSIとの接合部を除いて、
金属メッキまたは蒸着による金属層で覆われているの
で、セルのガラス側(裏)からLSIのバンプ部とガラ
ス基板上のLSI圧着部との位置ズレや均一な圧着で導
通粒子(フィラ)の潰れが所定量であるか無いかの観察
および検査ができるとともに、大きな電流が流せ、リー
ド線等の接続に機械的強度やハンダの濡性の改善を得る
ことができる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態を添
付図面に基づいて説明する。なお、この発明は、COG
型の液晶表示素子において、セル上の配線部を金属メッ
キまたは/および蒸着により金属で覆い、且つLSIの
圧着部には、金属メッキまたは/および蒸着を施さない
で、セルのガラス側(裏)から圧着部を検査および観測
が可能な液晶表示素子を提供するものである。
【0016】図2に、この発明に係る液晶表示素子のL
SI装着部の断面図を示す。図2は、ガラス基板1に真
空蒸着、スパッタリング、イオンプレーティング、化学
蒸着(CVD)等と、それに続きエッチング(ウェッ
ト、ドライ)による方法で、酸化錫や酸化インジウムお
よび酸化インジウム錫等の化合物で出来た透明導電膜の
ネサ膜やITO膜等からなる表示パターンと外部電極6
を同時に形成し、駆動用LSI8のバンプ10部を圧着
する部分以外を金属メッキ9を施し、バンプ10と外部
電極6との間に電気導伝性のある導通粒子11(フィ
ラ)を分散した樹脂を用いてフェイスダウンで圧着する
構成である。
【0017】ガラス基板1は、ガラス成分としてアルカ
リを含有しないソーダライムガラスを主成分とし、熱的
安定が良く歪点を高く設定し、熱膨張係数も常温から3
50°Cで46〜47(×10-7/°C)程度あり、ま
た溶解温度も1600〜1650°Cと高いものが用い
られる。さらに平坦度に対し、偏肉、反り、うねり、表
面粗さ等の少ない、また傷、ピット、汚れ等の点で高度
品位なガラスから成り、場合によっては、表面研磨を施
すものもある。
【0018】表示パターンと外部電極6は、酸化錫や酸
化インジウムを主な成分とし、酸化インジウム錫(IT
O)酸化カドミウム錫等からなる化合物を真空蒸着や化
学蒸着で透明導電膜を形成し、その後エッチングを施し
断定形状の透明電極とする。
【0019】金属メッキ9は、透明導電膜上に選択メッ
キによりニッケルを例えば500nm程度の厚さに施
し、さらにその表面に金メッキを例えば厚さ50nm程
度施す。また、ベアチップを装着するバンプ10部は、
金属メッキ9を施さずに、透明導電膜のままである。
【0020】また、金属メッキ9を施す領域は、基本的
にはLSI8の導通部となるバンプ10部に掛からなけ
れが良いが、金属メッキ9が掛からない様に、金属メッ
キ9を施す領域をバンプ10部から30μm以上から
0.5mm以下離して所を金属メッキの境界部とする。
【0021】導通粒子11(フィラ)は、樹脂に5〜1
5μm程度の銀(Ag)の粒子からなる導通粒子を分散
したものである。この導通粒子11を外部電極6とLS
I8が対向するバンプ10部に設置する。
【0022】さらに、LSI8を所定位置のバンプ10
部に置き、均一な圧力でフェイスダウンにより圧着を行
う。これにより、樹脂中のフィラが潰れて、フィラ同士
が面接触をして、導通性が得られる。
【0023】次に、導通粒子11を介した導通を確認す
るために、導通粒子11が所定の量が潰れているかをガ
ラス側(裏)から圧着部を可視的、光学的方法により検
査観測し、導通粒子の潰れが所定量であるか無いか、さ
らにLSI8と圧着部とのバンプ部の位置ズレや導通粒
子が均一に潰れているかを確認する構成である。
【0024】図3に本発明の液晶表示素子の主要処理工
程図を示す。図3のaは、パターニングされたITO膜
付き基板の状態を示す。ソーダライムガラス等からなる
厚さ1.1mm程度のフラットなガラス基板1にエッチ
ング等により酸化スズや酸化インジウム等で表示パター
ン領域と、表示部への配線および外部電極6等のパター
ンを抵抗30Ω/□程度のITO膜3による透明導電膜
を形成する。ただし、バンプ部10は、これら表示部へ
の配線部および外部電極6のパターンの一部であり、表
示領域には、液晶が密閉された空間が形成される。
【0025】図3のbは、フォトレジスト塗布の状態を
示す。また、この状態は、金属メッキ用(ニッケル用)
9−aマスクパターニングである。金属メッキの必要と
しない部分(液晶表示領域やバンプ部)をフォトレジス
トで覆う(コーティング)ために、ガラス基板1にフォ
トレジストをスピンナ等で2μm程度塗布(例えば、こ
こではネガタイプのフォトレジスト)する。
【0026】さらに、ステッパ等によって紫外線照射
で、金属メッキの必要としない部分のパターンを露光
(例えば、ここでは、積算光量100mJ/cm2
し、露光された部分が不溶化となる。またさらに、フォ
トプロセス洗浄装置等の純水によるシャワーや超音波洗
浄等で汚物を除去し、エアーナイフ方式や熱風乾燥方式
等のエアーブロにより乾燥させて、液晶表示領域やバン
プ部にフォトレジストを残存させる。
【0027】図3のcは、金属メッキ(ニッケル)9−
aを施す状態を示す。図3のbによってフォトレジスト
が無い液晶表示パターンやバンプ部以外に金属メッキを
施すために、始めに表面の汚れの除去や脱脂等の目的の
ためアルカリ性の溶液でクリーニングを行い、次に塩酸
等の酸でアルカリ性を中和する。
【0028】さらに、触媒化処理を行う。まず、キャタ
リストとして、塩化第一スズと塩化パラジウム等からな
る金属塩化物、および塩酸を同時に含んだ触媒化処理液
を室温〜40゜C程度で2〜3分間程浸漬する。
【0029】次に、キャタリストによる保護コロイドや
錯イオンを形成している触媒核をアクセレータ溶液で処
理し活性化させる。アクセレータ溶液としては、5〜1
0%程度の塩酸または硫酸等の酸を用いて、30〜50
゜C程度の温度で2〜5分程度で処理をする。
【0030】さらに、ニッケルイオンを含む塩化ニッケ
ル溶液または硫酸ニッケル溶液のような化学ニッケルメ
ッキ液に室温〜30゜C程度の温度で、3〜5分間程度
浸して無電解ニッケルメッキを生成し、下地のニッケル
メッキ層9−aを形成する。
【0031】図3のdは、フォトレジストを剥離した状
態を示す。図3のcで形成した無電解ニッケルメッキ用
のマスクパターンを洗剤や剥離剤等を用いてロールブラ
シやディスクブラシ等または超音波洗浄等でフォトレジ
ストを除去する。
【0032】図3のeは、金属メッキ(金メッキ)9−
bをニッケルメッキ9−a上に選択的に施した状態を示
す。図3のcの処理工程と同様に、始めに表面の汚れの
除去や脱脂等のためにアルカリ性の溶液でクリーニング
を行い、次に硫酸等の酸でアルカリ性を中和するととも
に、ニッケル表面を活性化させる。
【0033】さらに、メッキ層の厚さを50nm程度の
薄く形成するフラッシュ金による金メッキを行う。金イ
オンを含む塩化物溶液または硫酸塩溶液のような金属塩
からなる化学金メッキ液に室温程度で浸し、さらに金属
イオンの還元剤としてホルムアルデヒドやロッシェル塩
等で還元して無電解金メッキを生成し、下地のニッケル
メッキ層9−a上部に金メッキ層9−bを形成する。こ
れら、ニッケルメッキ層9−aと金メッキ層9−bとの
全体で金属メッキ9を形成する。
【0034】図4および図5に、図3で説明した作成工
程による本発明の請求項1と請求項2に係るセル20の
ガラス基板1上の透明導電膜パターンと金属メッキパタ
ーン領域図を示す。図4は、本発明の請求項1に係る金
属メッキ9の領域図である。図5は、本発明の請求項2
に係る金属メッキ9の領域図である。
【0035】図4では、1はガラス基板、7は偏光フィ
ルタ、9は金属メッキ部、12はLSIのバンプに対応
する領域であり、バンプに対応する領域がITO膜等の
透明導電膜であるために、ベアチップであるLSIがL
SI圧着部に対しての位置ズレ、圧着部に均一な圧着力
で導通粒子(フィラ)が均一に潰れているか、さらに導
通粒子(フィラ)の潰れが所定の量に達しているか等を
セルのガラス側(裏)から観察および検査ができる。
【0036】さらに、図5では、図4における機能とと
もに、1はガラス基板、7は偏光フィルタ、12はLS
Iのバンプに対応する領域、13は電源線、14は接地
線からなり、13と14のみに金属メッキ9を施して、
大きな電流でも熱を発生せずに電流を流せるとともに、
リード線等の接続に機械的強度が得られ、またハンダの
濡性が良くなる様にした。
【0037】図6に図3に係るCOGの一実施の形態に
おける要部フローチャート図を示す。状態1は、ガラス
基板1に、エッチングにより酸化インジウムスズで表示
領域と、表示部への配線および外部電極6とのパターン
ITO膜3の透明導電膜を形成する。
【0038】次に、状態2では、金属メッキの下層(地
メッキ)であるニッケルメッキ用9−aのマスクパター
ンをフォトレジストでマスキングする。金属メッキの必
要としない部分(液晶表示領域やバンプ部)をフォトレ
ジストで覆う(コーティング)。
【0039】さらに、状態3では、金属メッキの下層
(地メッキ)であるニッケルメッキを外部から電流を流
すことなく、溶液中の金属イオンを還元折出させ被メッ
キ体の表面にメッキ層を析出させる無電解法でニッケル
メッキを施す。フォトレジストがない部分にニッケルメ
ッキが折出する。
【0040】状態4は、先の状態2で形成した無電解ニ
ッケルメッキ用のマスクパターンを洗剤や剥離剤等を用
いてフォトレジストを剥離除去する。
【0041】状態5では、状態4でのフォトレジストの
残骸を熱でさらに除去するとともに、ガラス基板1の歪
等を無くし、ニッケルメッキ層の密着度を強固にすため
に250゜Cの温度で30分間エージングする。
【0042】さらに、状態6では、再度、無電解メッキ
法によって金メッキ9−bを下地のニッケルメッキ層9
−a上に施し、ニッケルメッキ層9−aと金メッキ層9
−bとの全体で金属メッキ9を形成する。
【0043】状態7は、状態6までのガラス基板1の液
晶表示をするセグメント側表示の透明電極膜3と、これ
に対応するコモン側表示の透明電極膜を形成したガラス
基板2との2枚を位置合せして、その2枚のガラス基板
の間にギャップを設けて周囲に樹脂等のシール5で封止
(但し、液晶を注入する注入口には、未シール)する。
【0044】また、液晶注入装置等で、ガラス基板をチ
ャンバの中に入れ、真空ポンプにより排気を行い、排気
後に液晶が入った専用の液晶皿にガラス基板を浸けてセ
ルの中に液晶を注入させる。
【0045】さらに、ガラス基板のセル中に液晶が注入
されると、注入口を樹脂等で封止する。また、セルの上
部に入射光の偏光方向を一方向に限定する(液晶表示方
法によって、光に対して反射型や透過型、また偏光方向
に対する液晶自体のツィスト方法により異なる。)偏光
フィルタを貼りつける。
【0046】状態8は、出来上がった液晶表示素子のバ
ンプ部に電気導伝性の良い銀粒子(フィラ)からなる導
通粒子11を分散した樹脂を用いてフェイスダウン圧着
する。
【0047】この時、ベアチップであるLSIがLSI
圧着部に対し位置ズレを起こさない様に、LSI上部か
らフラットな板状圧着機(例えばボンダ)で導通粒子1
1(フィラ)が一定量潰れる様な均一な一定の圧力を加
える。圧着力や樹脂等によって、冷圧着、熱圧着(室温
150゜C)および加圧力(0.1〜1Kg)や加圧時
間(0.1〜60Sec)等ボンディングを色々変える
ことができる。また、同時にガラス基板とLSIとの間
は樹脂により接着される。
【0048】図7に図6の要部フローチャート中におけ
る無電解ニッケルメッキ部のフローを示す。状態3aで
は、金属メッキ9を施すために、表面の汚れの除去や脱
脂等のためにアルカリ性の溶液でクリーニングを行う。
【0049】さらに状態3bでは、状態3aで行った処
理によるアルカリ性を塩酸等の酸で中和する。
【0050】また状態3cは、触媒化処理の第一段階と
して、のキャタリスト処理を塩化第一スズと塩化パラジ
ウム等からなる金属塩化物と塩酸で室温〜40゜C程度
の温度で2〜3分間程浸漬す。
【0051】さらに状態3dでは、キャタリスト処理に
よる保護コロイドや錯イオンを形成している触媒核を5
〜10%程度の塩酸または硫酸等の酸からなるアクセレ
ータ溶液で30〜50゜C程度の温度で2〜5分程度処
理し活性化させる。
【0052】状態3eでは、無電解ニッケルメッキを生
成するために、ニッケルイオンを含む塩化ニッケル溶液
または硫酸ニッケル溶液のような化学ニッケルメッキ液
に室温〜30゜C程度の温度で3〜5分間程度浸す。こ
のように、無電解ニッケルメッキによって、金属メッキ
9の下地であるニッケルメッキを形成する。
【0053】図8に図6の要部フローチャート図中にお
ける無電解金部のフロー図を示す。状態6aでは、金メ
ッキを施すために、始めにニッケルメッキ等、表面の汚
れの除去や脱脂等のためにアルカリ性の溶液でクリーニ
ングを行う。
【0054】状態6bでは、硫酸等の酸により、状態6
aでのアルカリ性を中和するとともに、ニッケル表面を
活性化させる。
【0055】状態6cは、金イオンを含む塩化物溶液ま
たは硫酸塩溶液のような金属塩からなる化学金メッキ液
に室温程度で浸し、さらに金属イオンの還元剤としてホ
ルムアルデヒドやロッシェル塩等で還元して無電解金メ
ッキを生成する。
【0056】このように、無電解金メッキによって、ニ
ッケルメッキの上層を金メッキで形成する。図7で形成
した下地のニッケルメッキ層の上部に図8で形成した金
メッキ層によって、全体として金属メッキ9を形成す
る。
【0057】このように、本発明の液晶表示素子は、バ
ンプに対応する領域がITO膜等の透明導電膜で形成さ
れているのために、ベアチップのバンプ部に対して、位
置ズレや導通粒子(フィラ)が均一に潰れているか、さ
らに導通粒子(フィラ)の潰れが所定の量に達している
か等をセルのガラス側(裏)から観察および検査ができ
る。
【0058】また、LSIへの電源配線と接地配線およ
び昇圧用配線に金属メッキを施したので、発熱せずに大
きな電流を流せ、リード線等の接続に機械的強度を増
し、ハンダの濡れ性が改善できる。さらに、本発明は、
ガラス基板だけでなく、透明であれば樹脂フイルムを用
いても良い。
【0059】
【発明の効果】以上のように、請求項1に係る液晶表示
素子は、セル端部に設けられた外部電極、液晶密封空間
内の表示電極、表示電極に連なる配線部はいずれも透明
導電膜で構成され、かつ、配線部および外部電極は、そ
れぞれのLSIとの接合部を除いて、金属メッキまたは
蒸着による金属層で覆われているので、セルのガラス側
(裏)からLSIのバンプ部とガラス基板上のLSI圧
着部との位置ズレのチェックや、導通粒子の潰れの均一
性や、導通粒子の潰れが所定量であるか無いかの観察お
よび検査をすることができるので、マウント後の不良を
少なく、リペア量とリペア工程とを少なくすることが出
来、コストおよび信頼性の向上が図れる。
【0060】また、請求項2に係る液晶表示素子は、セ
ル端部に設けられた外部電極、液晶密封空間内の表示電
極、表示電極に連なる配線部はいずれも透明導電膜で構
成され、かつ、外部電極のうちの電源用、接地配線用お
よび昇圧配線用の電極のみに、LSIとの接合部を除い
て、金属メッキまたは蒸着による金属層で覆われている
ので、セルのガラス側(裏)からLSIのバンプ部とガ
ラス基板上のLSI圧着部との位置ズレや均一な圧着で
導通粒子の潰れが所定量であるか無いかの観察および検
査ができるとともに、低抵抗化と電流容量が取れるの
で、発熱せずに大きな電流を流せ、リード線等の接続に
機械的強度を増すことができ、ハンダの濡れ性の改善を
得ることができるので、作業操作性や信頼性の向上が図
れる。
【0061】よって、液晶表示素子へのLSI等のベア
チップの実装時および/または実装後にベアチップとガ
ラス基板との接続部の観察が可能であり、且つLSI等
のベアチップへの電源や接地および昇圧用などの配線に
対して低抵抗化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】液晶表示素子の基本的な構成図
【図2】発明に係る液晶表示素子のLSI装着部の断面
【図3】本発明の液晶表示素子の主要処理工程図
【図4】請求項1に係る金属メッキ9の領域図
【図5】請求項2に係る金属メッキ9の領域図
【図6】図3に係るCOGの一実施の形態おける要部フ
ローチャート図
【図7】図3に係るCOGの一実施の形態おけるニッケ
ルメッキの要部フロー図
【図8】図3に係るCOGの一実施の形態おける金メッ
キの要部フロー図
【図9】従来のCOG型液晶表示素子のセル上に設置し
たLSI付近の断面図
【符号の説明】 1…ガラス基板、2…透明電極膜(コモン側)、3…透
明電極膜(表示側)、4…液晶、5…シール、6…外部
電極、7…偏向フィルタ、8…駆動用LSI、9…金属
メッキ、9a…ニッケルメッキ(無電解ニッケルメッ
キ)、9b…金メッキ(無電解金メッキ)、10…バン
プ、11…導通粒子(銀粒子)、12…フォトレジス
ト、13…電源線、14…接地線、20…セル。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 セルの周辺部にLSIを設置して駆動さ
    せるCOG型の液晶表示素子において、前記セル端部に
    設けられた外部電極、液晶密封空間内の表示電極、前記
    表示電極に連なる配線部はいずれも透明導電膜で構成さ
    れ、かつ、前記配線部および外部電極は、それぞれの前
    記LSIとの接合部を除いて、金属メッキまたは蒸着に
    よる金属層で覆われていることを特徴とする液晶表示素
    子。
  2. 【請求項2】 セルの周辺部にLSIを設置して駆動さ
    せるCOG型の液晶表示素子において、前記セル端部に
    設けられた外部電極、液晶密封空間内の表示電極、前記
    表示電極に連なる配線部はいずれも透明導電膜で構成さ
    れ、かつ、外部電極のうちの電源用、接地配線用および
    昇圧配線用の電極のみに、前記LSIとの接合部を除い
    て、金属メッキまたは蒸着による金属層で覆われている
    ことを特徴とする液晶表示素子。
JP20470297A 1997-07-30 1997-07-30 液晶表示素子 Pending JPH1152405A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP20470297A JPH1152405A (ja) 1997-07-30 1997-07-30 液晶表示素子

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP20470297A JPH1152405A (ja) 1997-07-30 1997-07-30 液晶表示素子

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH1152405A true JPH1152405A (ja) 1999-02-26

Family

ID=16494906

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP20470297A Pending JPH1152405A (ja) 1997-07-30 1997-07-30 液晶表示素子

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH1152405A (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003255849A (ja) * 2002-02-28 2003-09-10 Rohm Co Ltd フラットパネルディスプレイ
JP2003255381A (ja) * 2001-12-28 2003-09-10 Advanced Display Inc 画像表示装置およびその製造方法
US6809390B2 (en) 2000-11-30 2004-10-26 Seiko Epson Corporation Semiconductor chip mounting substrate, electrooptical device, liquid-crystal device, electroluminescent device, and electronic equipment
JP2005242017A (ja) * 2004-02-26 2005-09-08 Optrex Corp 液晶表示パネル及び液晶表示装置
US7206056B2 (en) 2003-04-18 2007-04-17 Advanced Display Inc. Display device having a terminal that has a transparent film on top of a high resistance conductive film
JP2008242249A (ja) * 2007-03-28 2008-10-09 Kyodo Printing Co Ltd フレキシブルディスプレイ

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6809390B2 (en) 2000-11-30 2004-10-26 Seiko Epson Corporation Semiconductor chip mounting substrate, electrooptical device, liquid-crystal device, electroluminescent device, and electronic equipment
JP2003255381A (ja) * 2001-12-28 2003-09-10 Advanced Display Inc 画像表示装置およびその製造方法
US7286202B2 (en) 2001-12-28 2007-10-23 Kabushiki Kaisha Advanced Display Image display and manufacturing method thereof having particular internal wiring structure
JP2003255849A (ja) * 2002-02-28 2003-09-10 Rohm Co Ltd フラットパネルディスプレイ
US7206056B2 (en) 2003-04-18 2007-04-17 Advanced Display Inc. Display device having a terminal that has a transparent film on top of a high resistance conductive film
JP2005242017A (ja) * 2004-02-26 2005-09-08 Optrex Corp 液晶表示パネル及び液晶表示装置
JP2008242249A (ja) * 2007-03-28 2008-10-09 Kyodo Printing Co Ltd フレキシブルディスプレイ

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6525799B1 (en) Liquid crystal display device having spacers with two sizes and metal films and protrusions
JP3123483B2 (ja) プローブカード及びプローブカード形成方法
US6518162B2 (en) Method for manufacturing a semiconductor device
KR100390198B1 (ko) 반사형 액정표시장치 및 그 제조방법
JPH09512386A (ja) 接着用フリップチップ集積回路装置のための柔軟性導電性接続バンプ及びその形成方法
TWI521661B (zh) 導線架基板之製造方法與半導體裝置
WO2004061935A1 (ja) バンプの形成方法、半導体装置及びその製造方法、並びに基板処理装置及び半導体製造装置
KR100504220B1 (ko) 칩온 유리액정 표시장치
US8044511B2 (en) Function element and function element mounting structure
JP3451987B2 (ja) 機能素子及び機能素子搭載用基板並びにそれらの接続方法
JPH1152405A (ja) 液晶表示素子
JPH06502744A (ja) マルチチップ集積回路パッケージ及びモジュール
JP3480697B2 (ja) Cog型液晶表示装置の製造方法
US4910094A (en) Multilayer plating method and multilayer plated film
CN219039975U (zh) 一种防氧化的透明显示薄膜
CN1310066C (zh) 制作具有低接面阻抗的透明导电板的方法
JP2001091942A (ja) 液晶装置及び液晶装置の製造方法
JP2562273B2 (ja) 銅メッキファインピッチコネクタ部材の製造方法
US20050170622A1 (en) Method for manufacturing wiring substrate and method for manufacturing electronic device
KR100197074B1 (ko) 칩형 소자의 실장 구조 및 그 방법
JPH08271869A (ja) 液晶表示パネルの製造方法
JP2000284307A (ja) チップオンガラス液晶表示装置
JP2004055784A (ja) ワイヤボンディングに用いられるボンディングリード部
CN118973120A (zh) 去除镀金工艺引线的加工方法及镀金板
KR100330557B1 (ko) 유연성 기질 회로 필름 제조방법