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JPH11501700A - ステンレス鋼粉末およびその粉末から粉末冶金により製造された製品 - Google Patents

ステンレス鋼粉末およびその粉末から粉末冶金により製造された製品

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JPH11501700A
JPH11501700A JP8527358A JP52735896A JPH11501700A JP H11501700 A JPH11501700 A JP H11501700A JP 8527358 A JP8527358 A JP 8527358A JP 52735896 A JP52735896 A JP 52735896A JP H11501700 A JPH11501700 A JP H11501700A
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alloy powder
carbon
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JP8527358A
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ダドフィールド ナーセン,ポール
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ロナルド ブルーイン,ピーター
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Abstract

(57)【要約】 急速微粒化に続く焼きなまし処理により製造されるステンレス鋼合金粉末から、圧縮により成形し、続いて外部から圧力をかけずに焼結させる粉末冶金製法により製造される製品であって、前記粉末が、必須成分として、重量%で、クロム14〜30%、モリブデン1〜5%、バナジウム0〜5%、タングステン0〜6%、ケイ素0〜1.5、炭素下記の最小値〜(1/5 クロム含有量−2)%、他の強力な炭化物形成元素(例えばNb、Ta、Ti)合計0〜5%からなり、Mo、VおよびWの合計が少なくとも3%であり、残りが不可避な不純物を含む鉄であり、合金粉末(焼結前に合金粉末と混合した追加の遊離のグラファイトを含む)が、すべてのMo、V、Wおよび存在する他の強力な炭化物形成元素と炭化物を形成するのに十分な炭素を含む製品であって、前記製品は、溶体中に少なくとも12重量%のクロムを含む本質的にフェライト系のマトリックス中に分散して埋め込まれた炭化物からなり、前記製品はそれ以上の熱処理を必要としない。

Description

【発明の詳細な説明】 ステンレス鋼粉末およびその粉末から粉末冶金により製造された製品発明の背景 本発明は、焼結製品の製造に使用した時に、従来のステンレス鋼粉末から製造 した部品と比較して、良好な耐食性を有し、さらに著しく優れた耐摩耗性を有す る金属製品を与える、微粒子化した高合金(high alloy)粉末組成物に関する。 ステンレス鋼は、様々な様式で分類することができる。しかし、特性の重要な 相違点は、加工および場合により熱処理の後、鋼の中に造られるマトリックスの 種類により決定される。主としてフェライト系、オーステナイト系、およびマル テンサイト系マトリックスからなる合金はすべて一般的に使用されている。さら に、一般的にオーステナイトおよびフェライトの50/50混合物を含むマトリ ックスを有する2相鋼もある。 マルテンサイト系ステンレス鋼は、本質的にクロムおよび炭素を含む第一鉄合 金である。これらの鋼は、マルテンサイト系マトリックスを発達させることによ り、極めて硬く、耐摩耗性にすることができ、場合により析出物で強化すること もできるが、一般的には、クロム含有量が低いために、比較的温和な環境中での み耐食性である。 オーステナイト系ステンレス鋼は、中程度のクロムを添加してあるが、炭素含 有量が非常に少ない第一鉄系の合金である。さらに、十分な量の、ニッケル、マ ンガンおよび窒素の様なオーステナイトを安定化させる元素が添加されている。 一般的なオーステナイト系グレードは最少6%のニッケルを含む。一般的にこれ らの合金は、マルテンサイト系グレードよりも優れた耐食性を達成する。これは 主としてそれらのクロム含有量が高いためである。しかし、粉末冶金により製造 されるオーステナイト系ステンレス鋼は、ある一定の焼結密度で、極めて深刻な 隙間型腐食に敏感である。その上、オーステナイト系グレードは一般的に軟質で あるので、良好な耐摩耗性を達成することができない。 従来のフェライト系ステンレス鋼は、主として大量のクロムを含み、炭素およ びニッケルの濃度は低い第一鉄系合金である。これらの合金は、特に高クロム水 準(スーパーフェライト系)で優れた耐食性示し、オーステナイト系ステンレス 鋼に見られる隙間型腐食の傾向は低い。しかし、フェライト型マトリックスは極 端に軟質であり、加工硬化応答が乏しい。その結果、これらの合金は摩耗特性が 悪い。 まとめると、オーステナイト系グレードは、良好な耐食性を与えるが、粉末冶 金製造した部品中で隙間型腐食を起こす傾向がある。さらに、これらの材料は、 オーステナイト系マトリックスを安定化させるために大量のニッケルを添加する 必要があるために、同等の腐食性能水準では、フェライト系グレードよりも高度 に合金化される傾向がある。マルテンサイト系グレードは、耐摩耗性は優れてい るが、耐食性は中程度に過ぎない。最後にフェライト系グレードは、潜在的に優 れた耐食性を与えるが、フェライトの機械的特性が劣るために、耐摩耗性が悪い 。 良好な耐食性および加工し易さを必要とする用途向けの従来のステンレス鋼を 製造する際は、大量のニッケルまたはマンガンも含まなければオーステナイト系 マトリックスが維持できないので、クロムを大量に使用することは避けるのが一 般的である。本発明の実施では、優れた腐食特性を有する材料を製造するのにニ ッケルまたはマンガンをまったく必要とせず、粉末冶金処理により加工のし易さ に伴うすべての問題が避けられる。さらに、従来のオーステナイト系またはフェ ライト系ステンレス鋼では、良く知られている増感現象(粒界に炭化物が析出す るために、粒界の近傍におけるマトリックスのクロム含有量が低下する)により 耐食性が低下するために、大量の炭素を添加することも避けるべきである。先行技術 この分野で多くの研究者が様々な他の元素を含む合金に高水準のクロムを転化 することを以前に研究している。(米国特許第3,993,445号)は、高水 準(12〜30重量%)のクロムを使用してフェライト系ステンレス鋼を製造す る時、全密度の80%未満の密度により、良好な耐食性が得られることを開示し ている。しかし、その特許に記載されている合金の炭素含有量は0.15重量% 以下である。 この分野の他の研究者、例えばUS−A−4765836、EP−A−034 8380およびWO/8604841は、高クロム、高炭素、および強力な炭化 物形成物質を含む粉末の使用を開示し、良好な耐食性および良好な耐摩耗性を主 張している。しかし、これらの特許は、これらの粉末材料の、高温静水圧圧縮、 鍛造、および押出しに対する使用を開示している。これらの方法はすべて、加熱 の際に高圧を作用させて公称100%密度材料を製造する必要があり、次いでこ れをさらに熱処理し、必要な特性を得ている。緻密化には必然的に変形が関与す るので、寸法的な安定性がある製品は得られない。 特に米国特許第4,765,836号は、その特許中に記載されている合金組 成物が、熱処理した時にマルテンサイト系構造を形成することを開示している。 ヨーロッパ特許第0348380号も、炭化物を形成するのに十分な炭素の存 在に釣り合った、炭化物を形成する合金化元素を含む、高クロム材料の使用を開 示している。しかし、この特許は、加熱の際に圧力をかけること、および十分に 緻密化させる際またはその後の熱間加工による材料の等質性を含む。唯一の実施 例は、鍛造およびその後の熱処理の際に6倍の変形があることを記載している。 PCT WO/8604841も、高クロム材料の高温静水圧圧縮を開示して いる。さらに、この合金組成物は、強力な炭化物形成物質を含まない。組成物は 2.3重量%までのニッケルを添加することができる。 最後に、米国特許第4,808,226号は、加熱工程の際に圧力をかけるこ とにより強化した、クロム含有量が14重量%までである材料を開示している。 さらに、75〜105ミクロンの特定粉末サイズ範囲を使用している。このサイ ズ範囲は、準安定性オーステナイト系粉末を製造するために使用する。発明の概要 本発明の主目的は、遊離のグラファイト粉末を含むことができるステンレス鋼 合金粉末から、高い耐摩耗性および良好な耐食性の組合せを有し、好ましくは、 重大な変形および寸法変化をもたらす、その後の熱処理または熱機械加工を行な わずに、必要な寸法に製造された製品を提供すること、およびその様な製品の製 造に適した粉末を提供することである。その後の熱処理とは、冶金学的構造の変 化を引き起こす様な熱処理を意味する。 この主目的は、大量のクロム(14重量%を超える)および適量の炭素および 高速鋼に見られる元素の様な強力な炭化物形成元素(例えばタングステン、モリ ブデン、バナジウム)および安定した炭化物を形成すると認められている他の元 素(例えばNb、Ta、Ti、等)を含み、微粒化に続いて長時間の焼きなまし を行ない、分散した炭化物を含む安定したフェライト系マトリックスを形成する ことにより製造される粉末を冷間圧縮し、焼結させ、安定したフェライト系マト リックス中に埋め込まれた大量の炭化物の析出物を含む鋼製品を製造することに より達成できることが分かった。この組成物は、不純物としてニッケルまたはマ ンガンを含まない。 本発明は、一態様において、必須成分として、重量%で、クロム14〜30% 、モリブデン1〜5%、バナジウム0〜5%、タングステン0〜6%、ケイ素0 〜1.5%、炭素0〜(1/5 クロム含有量−2)%、他の強力な炭化物形成元素 (例えばNb、Ta、Ti、等)合計0〜5%からなり、存在する場合、それら と炭化物を形成するのに十分な追加の炭素を必要とし、Mo、VおよびWの合計 は少なくとも3%であり、残りが不可避な不純物を含む鉄である、急速微粒化に 続く焼きなまし処理により製造されるステンレス鋼合金粉末から、圧縮により成 形し、続いて外部から圧力をかけずに焼結させる粉末冶金製法により製造される 製品を提供するが、該粉末は遊離のグラファイト粉末と混合することができ、該 製品は、溶体中に少なくとも12重量%のクロムを含む本質的にフェライト系の マトリックス中に分散して埋め込まれた炭化物からなり、該製品はそれ以上の熱 処理を必要としない。 この様にして製造される製品は、本来の圧縮された製品の形状を維持している 。焼結条件に応じてある程度の一様な収縮が起こり、密度を変化させるが、これ は外部の圧力をかけずに達成される。これによって、最少量の仕上げ加工で最終 用途に使用できる形状製品が得られる。 本発明は、別の態様において、急速微粒化し、続いて焼きなまし処理を行なう ことにより製造された、遊離グラファイト粉末と混合することができるステンレ ス鋼合金粉末を使用し、圧縮成形に続き、外部からの圧力または変形なしに焼結 を行なう粉末冶金製法により製品を製造する方法を提供するが、該合金粉末は、 必須成分として、重量%で、クロム14〜30%、モリブデン1〜5%、バナジ ウム0〜5%、タングステン0〜6%、ケイ素0〜1.5%、炭素下記の量〜( 1/5 クロム含有量−2)%、他の強力な炭化物形成元素(例えばNb、Ta、T i)合計0〜5%からなり、Mo、VおよびWの合計が少なくとも3%であり、 残りが不可避な不純物を含む鉄であり、該合金粉末は、焼結の前に添加し、混合 した遊離のグラファイト粉末を含み、Mo、V、Wおよび存在する他の強力な炭 化物形成元素のすべてと炭化物を形成するのに十分な炭素を含む。 本発明は、別の態様において、必須成分として、重量%で、クロム14〜30 %、モリブデン1〜5%、バナジウム0〜5%、タングステン0〜6%、ケイ素 0〜1.5%、炭素下記の量〜(1/5 クロム含有量−2)%、他の強力な炭化物 形成元素(例えばNb、Ta、Ti)合計0〜5%からなり、Mo、VおよびW の合計が少なくとも3%であり、残りが不可避な不純物を含む鉄である合金粉末 を提供するが、 該粉末は、Mo、V、Wおよび存在する他の強力な炭化物形成元素のすべてと 炭化物を形成するのに十分な炭素を含み、 該粉末は、急速微粒化し、続いて粉末が溶体中に少なくとも12重量%のクロ ムおよび炭化物の分散物を含む本質的にフェライト系マトリックスを有する様に 焼きなまし処理を行なうことにより製造される。 上記の最小および最大炭素含有量が、特定の合金に関しては最小が最大を上回 るために相反する場合、最大が最小よりも優先し、幾つかの強力な炭化物形成元 素が含まれないことになる。 本発明は、さらに別の態様において、必須成分として、重量%で、クロム20 〜28%、モリブデン2〜3%、バナジウム1.5〜2.5%、タングステン2 .5〜3.5%、ケイ素0.8〜1.5%、炭素0.555〜2%、他の強力な 炭化物形成元素(例えばNb、Ta、Ti)合計0〜5%からなり、存在する場 合、それらと炭化物を形成するのに十分な追加の炭素を必要とし、残りが不可避 な不純物を含む鉄である合金粉末を提供するが、該粉末は、急速微粒化し、続い て粉末が溶体中に少なくとも12重量%のクロムおよび炭化物の分散物を含む様 に焼きなまし処理を行なうことにより製造される。 製品および合金粉末の最小および最大炭素含有量は、好ましくは Cmin=(%V×0.24)+(2×%Mo+%W)×0.03+ (%Nb×0.13)+(%Ti×0.25)+(%Ta×.066) Cmax=Cmin+0.3+(%Cr−12)×0.06 である。 本発明では、様々な種類の炭化物をフェライト系マトリックス中に分散させる ことにより、耐摩耗性を与える。それ以上の熱処理を行なう必要はなく、フェラ イト系マトリックスの安定性のために、冷却速度が高くても、マルテンサイトは 形成されない。 この様にして(適宜、グラファイトを加えて、または加えずに)製造された製 品の特性試験により、これらの製品は、従来のオーステナイト系材料、例えば3 16L、から製造された粉末と同等の耐食性を有するが、耐摩耗性は300%以 上も大きいことが分かった。 好ましい製法では、粒子が炭化物の分散物を含む安定したフェライト系マトリ ックスからなる様に粉末を製造する。最初に、焼きなまし工程の際に添加し、粉 末粒子中に拡散させることができる炭素の一部を除いて、必要な組成物を融解さ せ、水またはガスアトマイゼーションの様な微粒化製法により高冷却速度で溶融 物を崩壊させることにより、粉末を形成する。大きな粒子(例えば1000ミク ロンを超える)は篩にかけて除去する。高冷却速度により、合金化元素の偏析は 確実に微小規模でのみ起こり、粉末の細かく分割された性質により、微小偏析が 粒子径よりも小さな規模でのみ存在する。粉末製造は、個々の粒子がほとんど同 じ組成を有する様に行なうべきである。次いで、所望の焼きなまし粉末組成物を 達成するためにさらに炭素を添加した、またはしていない、粉末を真空中、温度 700℃〜1050℃で12〜100時間処理する。この焼きなまし工程の際に 、混合された炭素はすべて粉末粒子中に拡散し、予め合金化された炭素と見分け が付かなくなり、すべての粉末粒子のマトリックスが、炭化物の分散物を含む安 定したフェライトに転化される。さらに、粉末表面上の酸素含有量は1200 p pmより低い水準に下がり、そのために効果的に焼結する粉末が形成され、酸素含 有量の低い最終製品が得られる。その様な製法は高速度鋼粉末の製造では公知で ある。しかし、高速度鋼粉末では、続いて粉末冶金法により製造される製品を熱 処 理してフェライトをオーステナイトに、続いて急冷および焼戻しによりマルテン サイトに変換することができるのに対し、本発明の材料中に形成されるフェライ トマトリックスは、製造されるフェライトマトリックスの安定性のために熱処理 できない。 焼きなましした合金粉末の組成は、制御される。このために、最終製品中に適 量の炭素(その様な炭素は処理の前に遊離グラファイトとして予め合金化または 混合される)が存在する場合、バナジウム、タングステン、モリブデン、クロム 、および、(存在する場合)、他の炭化物形成物質との分離された炭化物が形成 されるが、少なくとも12重量%のクロムはマトリックス中の溶体中に残り、溶 体中に残る炭素は、本質的なフェライト系マトリックスを維持するために制限さ れる。この様にして増感が回避され、耐食性および耐摩耗性のある材料が得られ る。圧縮前に粉末中にある炭素の正確な量は、様々な量の炭素を吸収して炭化物 を形成する合金化元素により異なる。本質的なフェライト系マトリックスを維持 しながら、分離した、耐摩耗性炭化物の分散物を形成するのに丁度十分な炭素が 存在することが不可欠である。 本発明の合金粉末の利点は、圧縮し製品に加工する前に、安価な従来のステン レス鋼粉末と混合できることである。この態様は、摩耗し難い粒子および従来の 軟質粉末の複合材料である製品を製造し、従来のステンレス鋼製品の耐摩耗性を 強化する。混合物中の両方の粉末の性質が、複合材料製品に優れた耐食性を与え る。 製品中の最終的な炭素含有量は、処理の前に、必要であれば、遊離グラファイ トを粉末中に混合することにより達成できる。合金粉末中に追加の炭化物形成元 素が含まれる場合、追加の炭化物の形成を補償するために、追加の炭素が存在す る(好ましくは、形成される炭化物の種類および原子量の比から計算できる化学 量論的な量で)。その様な炭素計算は当業者には良く知られており、下記の通り である。 バナジウム1重量%あたり0.2重量%がV43として タングステン1重量%あたり0.033重量% モリブデン1重量%あたり0.063重量% クロム1重量%あたり0.06重量%がCr236として VCの形態にあるバナジウム、タンタル、およびチタンに対して、化学量論は 、バナジウム1重量%あたり炭素0.24重量%、チタン1重量%あたり炭素0 .25重量%、タンタル1重量%あたり炭素0.66重量%を必要とする。 本発明で必要とされる炭素の最小値は、炭化クロムを形成するための炭素が不 足している場合、他の炭化物形成の後にマトリックス中に残るクロムは除いて、 炭化物形成元素が必要とする最小値であり、下記の式で計算することができる。 Cmin=(%V×0.24)+(2×%Mo+%W)×0.03+ (%Nb×0.13)+(%Ti×0.25)+(%Ta×0.066) 他の炭化物形成元素が存在する場合、上記の原理により、追加の炭素が必要と なる。 許容される炭素最大値は、上に規定する炭素最小値+0.3重量%+クロムの 12%(または場合により13%)を除くすべてと炭化クロムを形成するのに必 要な炭素である。これは次の式で表すことができる。 Cmax=Cmin+0.3+(%Cr−12[所望により13])×0.06 これによってある量の炭化クロムが形成され、クロム12%(または13%) が溶体中に残る。さらに0.3重量%の炭素を加えるのは、非化学量論および炭 化物形成元素と炭素の収支における他の自然な変化を考慮している。 次いで、最終的な粉末混合物を圧縮し、製造された成形物を1050〜135 0℃、好ましくは1150〜1250℃、の温度に、10分間〜3時間さらすこ とにより、焼結させる。圧縮および加熱は連続的に行ない、焼結工程中は外部圧 力をかけない。これらの処理の後、圧縮物を毎分10〜200℃の速度で冷却さ せる。製品の表面が脱炭されると炭化物の分散が悪影響を受けるので、使用する 工程は脱炭しないことが重要である。 製造される製品の密度は、他の粉末と混合されていても、いなくても、合金の 組成および処理経路により異なる。特に、焼結条件に応じて、ある程度の収縮が 起こり、密度が変化することがある。密度は、すべての特性に重大な影響を及ぼ す。しかし、上記の熱的サイクルを含めて、すべての特定処理経路に関連する密 度範囲内で、製造される製品の摩耗特性は、分散した炭化物の析出物により決定 されるので、処理条件(脱炭は除いて)により、あまり大きな影響を受けない。 特定の処理経路に関連する密度範囲内で、処理条件の細部により、腐食特性の 方がより重大な影響を受ける。従来の粉末冶金ステンレス鋼の腐食特性が、様々 な条件により、重大な影響を受けることは良く知られている。例えば、高露点焼 結雰囲気、および製品表面と急冷ガスの反応がある。これに関して、本発明の粉 末は、従来の粉末と差が無く、類似の効果を示し、粉末冶金により製造されたオ ーステナイト系ステンレス鋼と同等で、通常はより優れた腐食特性を有する。発明の実施例 本発明を立証するために、本発明の組成を有する合金粉末を製造し、そこから 下記の様にして試料を調製した。また比較用に、従来のステンレス鋼粉末からも 試料を調製した。比較用粉末は、オーステナイト系ステンレス鋼316L、およ びマルテンサイト系ステンレス鋼410Lである。これらの粉末の組成を、表1 に示す。 合金316Lおよび410Lは市販品である。その他の実験用合金は、所望の 組成物の溶融物を調製し、水アトマイゼーションにより製造した。粉末を−10 0メッシュにスクリーニングし、通常の焼きなましサイクルを使用して焼きなま しを行ない、粉末冶金圧縮プレスを使用して粉末を圧縮した。 焼きなましの後、実験用粉末を様々な量の炭素と混合し、表2および3に示す 様な焼結製品中の最終炭素量を得た。一例では、20%HC23と80%316 Lの混合物を製造した。 通常の粉末冶金プレスおよび工具を使用して粉末混合物を圧縮し、様々な寸法 の圧縮物を製造した。製造した試料は、ピンおよびディスク摩耗試験用には直径 6mm、長さ16mmの円筒であり、腐食試験用には78mm×10mm×6.5mmの長 方形ブロックである。 これらの試料を真空中、窒素50%および水素50%の混合物中、または純粋 な水素ガス中で、1100〜1250℃で20分間〜1時間焼結させた。焼結後 の冷却は、毎分10〜20℃の速度で行なった。比較摩耗試験 摩耗試験用の円筒を真空中で30分間焼結させ、毎分20℃の推定速度で冷却 した。 摩耗試験は、摩耗試験ピンの円形末端を、60/62 HRcに硬化させた5 2100鋼の回転ディスク上に荷重10kgで押し付けることにより行なった。デ ィスクを様々な速度で回転させ、ピンとディスクの相対的な運動を計算した。 この種の試験では、低速ではピンの摩耗速度が低いが、速度の増加と共に、摩 耗速度は、T1転移と呼ばれる特徴的な速度で急速に摩耗する様に変化した。T 1転移速度が高い程、試験合金の耐摩耗性が優れている。 下記のT1転移速度を測定した。 比較耐食性 上記の摩耗試験で使用したものと同じ粉末混合物から比較腐食試験用の長方形 ブロックを製造した。 試料を、窒素50%水素50%の雰囲気中、温度1140℃で25分間焼結さ せ、続いて毎分13.5℃の推定速度で冷却した。この実験では、合金316L 、 316L+20%HC23、および410の焼結密度は約6.6g/cc、HC23 合金の密度は約6.1g/ccであった。 これらの試料を、Metal Powder Report 、1994年4月、42−46頁に記 載されているフェロキシル試験を使用して相対的な耐点食性に関して試験した。 この試験では、生じた腐食程度は、試験溶液中に現れたターンブル青染料の量に より測定することができる。 0.2%塩化ナトリウム溶液を使用し、試料を腐食媒体中に20℃で24時間 浸漬した。この時間の後、存在する染料の量を主観的に測定し、材料をそれらの 耐食性に応じて下記の様に等級付けした。 染料が最も多く、耐食性が最も悪い 410 HC23 2.1重量%炭素 316L & 316L+20%HC23 HC23 1.6重量%炭素 染料が最も少なく、耐食性が最も良い様々な炭素およびクロム組成における耐食性 クロムおよび炭素含有量の耐食性に染料する影響を試験するために、合金HC 13、HC18、HC23およびHC28を様々な最終炭素含有量で試験した。 長方形試料を圧縮し、次いで水素雰囲気中で60分間まで焼結させた。焼結温 度1100〜1230℃を使用し、すべての試料で約6.1g/ccの密度を得た。 次いで試料を毎分10〜15℃の推定速度で冷却した。 クロム含有量に対して炭素含有量が高いと、大量のオーステナイトが形成され るために、合金の耐食性は急速に悪化する。これは、フェロキシル試験溶液中に 10分間以内の浸漬で検出することができる。試料が30分間以内で腐食するこ とが分かった場合、耐食性が悪いと判定した。腐食がまったく検出されなかった 場合、腐食速度は数時間低いままであり、耐食性は良と判定した。 下記の結果が得られた。
【手続補正書】特許法第184条の8第1項 【提出日】1997年2月25日 【補正内容】 ヨーロッパ特許第0348380号も、炭化物を形成するのに十分な炭素の存 在に釣り合った、炭化物を形成する合金化元素を含む、高クロム材料の使用を開 示している。しかし、この特許は、加熱の際に圧力をかけること、および十分に 緻密化させる際またはその後の熱間加工による材料の等質性を含む。唯一の実施 例は、鍛造およびその後の熱処理の際に6倍の変形があることを記載している。 PCT WO/8604841も、高クロム材料の高温静水圧圧縮を開示して いる。さらに、この合金組成物は、強力な炭化物形成物質を含まない。組成物は 2.3重量%までのニッケルを添加することができる。 最後に、米国特許第4,808,226号は、加熱工程の際に圧力をかけるこ とにより強化した、クロム含有量が14重量%までである材料を開示している。 さらに、75〜105ミクロンの特定粉末サイズ範囲を使用している。このサイ ズ範囲は、準安定性オーステナイト系粉末を製造するために使用する。 EP−A−0130177は、本発明の合金の組成と重複する組成を有する合 金に関する。しかし、この特許は、必要な特性を達成するために熱処理を必要と する冷間加工工具鋼に関する。この合金粉末は、安定したフェライト系構造を有 しておらず、製品は高温静水圧圧縮により形成される。完成した製品は、溶体中 に12%に近い百分率のクロムを含んでいない。 DE−A−4040030も、本発明の合金の組成と重複する組成を有する合 金に関する。しかし、この特許は、圧縮物に好ましくは99.99%の密度を与 えるために高温静水圧圧縮にかける冷間加工鋼に関する。冷却された圧縮物は機 械加工および熱処理を必要とする。この合金粉末も、圧縮物も、フェライト系構 造を有していない。 その様な炭素計算は当業者には良く知られており、下記の通りである。 バナジウム1重量%あたり0.2重量%がV43として タングステン1重量%あたり0.033重量% モリブデン1重量%あたり0.063重量% クロム1重量%あたり0.06重量%がCr236として VCの形態にあるバナジウム、タンタル、およびチタンに対して、化学量論は 、バナジウム1重量%あたり炭素0.24重量%、チタン1重量%あたり炭素0 .25重量%、タンタル1重量%あたり炭素0.066重量%を必要とする。 本発明で必要とされる炭素の最小値は、炭化クロムを形成するための炭素が不 足している場合、他の炭化物形成の後にマトリックス中に残るクロムは除いて、 炭化物形成元素が必要とする最小値であり、下記の式で計算することができる。 Cmin=(%V×0.24)+(2×%Mo+%W)×0.03+ (%Nb×0.13)+(%Ti×0.25)+(%Ta×0.066) 他の炭化物形成元素が存在する場合、上記の原理により、追加の炭素が必要と なる。 請求の範囲 1. 重量%で、クロム14〜30%、モリブデン1〜5%、バナジウム0〜 5%、タングステン0〜6%、ケイ素0〜1.5%、炭素下記の通り、他の強力 な炭化物形成元素(例えばNb、Ta、Ti)合計0〜5%を含んでなり、Mo 、VおよびWの合計が少なくとも3%であり、残りが不可避な不純物を含む鉄で ある合金粉末であって、 前記粉末が、Mo、V、Wおよび存在する他の強力な炭化物形成元素のすべて と炭化物を形成するのに十分な炭素を含む様に、前記合金粉末が、それと混合し た遊離のグラファイト粉末と共に、 Cmin=(%V×0.24)+(2×%Mo+%W)×0.03+ (%Nb×0.13)+(%Ti×0.25)+(%Ta×0.066) Cmax=Cmin+0.3+(%Cr−12)×0.06 にしたがう最小および最大炭素含有量を有し、 前記粉末が、急速微粒化し、続いて粉末が溶体中に少なくとも12重量%のク ロムおよび炭化物の分散物を含む本質的にフェライト系マトリックスを有する様 に焼きなまし処理を行なうことにより製造されたことを特徴とする合金粉末。 2. 重量%で、クロム20〜28%、モリブデン2〜3%、バナジウム1. 5〜2.5%、タングステン2.5〜3.5%、ケイ素0.8〜1.5%、炭素 0.555〜2%、他の強力な炭化物形成元素(例えばNb、Ta、Ti)合計 0〜5%を含んでなり、存在する場合、それらと炭化物を形成し、 Cmin=(%V×0.24)+(2×%Mo+%W)×0.03+ (%Nb×0.13)+(%Ti×0.25)+(%Ta×0.066) Cmax=Cmin+0.3+(%Cr−12)×0.06 を与えるのに十分な追加の炭素を必要とし、残りが不可避な不純物を含む鉄であ る合金粉末であって、 前記粉末が、急速微粒化し、続いて粉末が溶体中に少なくとも12重量%のク ロムおよび炭化物の分散物を含む様に焼きなまし処理を行なうことにより製造さ れることを特徴とする合金粉末。 3. 安定した、本質的に完全なフェライト系マトリックスを有する、請求項 2に記載の合金粉末。 4. 所望により従来のステンレス鋼粉末と混合された請求項1〜3のいずれ か1項に記載の合金粉末から、圧縮成形に続き、外部から圧力を作用させずに焼 結を行なう粉末冶金製法により製造された製品。 5. 急速微粒化し、続いて焼きなまし処理を行なうことにより製造された、 遊離グラファイト粉末と混合することができるステンレス鋼合金粉末を使用し、 圧縮成形に続き、外部からの圧力または変形を加えずに焼結を行なう粉末冶金製 法により製品を製造する方法であって、前記合金粉末が、重量%で、クロム14 〜30%、モリブデン1〜5%、バナジウム0〜5%、タングステン0〜6%、 ケイ素0〜1.5%、炭素下記の通り、他の強力な炭化物形成元素(例えばNb 、Ta、Ti)合計0〜5%を含んでなり、Mo、VおよびWの合計が少なくと も3%であり、残りが不可避な不純物を含む鉄であり、 前記粉末が、Mo、V、Wおよび存在する他の強力な炭化物形成元素のすべて と炭化物を形成するのに十分な炭素を含み、マトリックス中の溶体中に少なくと も12%のクロムが残る様に、前記合金粉末が、それと混合した遊離のグラファ イト粉末と共に、 Cmin=(%V×0.24)+(2×%Mo+%W)×0.03+ (%Nb×0.13)+(%Ti×0.25)+(%Ta×0.066) Cmax=Cmin+0.3+(%Cr−12)×0.06 にしたがう最小および最大炭素含有量を有することを特徴とする製品を製造する 方法。 6. 製品が、1050℃〜1350℃で10分間〜3時間焼結され、毎分1 0〜200℃の速度で冷却される、請求項5に記載の方法。 7. 合金粉末が、真空中、700℃〜1050℃の温度で12〜100時間 焼きなましされている、請求項5または6に記載の方法。 8. 溶体中に少なくとも12重量%のクロムを含む本質的にフェライト系の マトリックス中に分散して埋め込まれた炭化物からなり、それ以上の熱処理を必 要としない、請求項5〜7のいずれか1項に記載の方法により製造された製品。 9. 合金粉末が、重量%で、クロム20〜28%、モリブデン2〜3%、バ ナジウム1.5〜2.5%、タングステン2.5〜3.5%、ケイ素0.8〜1 .5%、炭素0.555〜2%、他の強力な炭化物形成元素(例えばNb、Ta 、Ti)合計0〜5%を含んでなり、残りが不可避な不純物を含む鉄である組成 を有する、請求項8に記載の製品。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,IT,L U,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF ,CG,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE, SN,TD,TG),AP(KE,LS,MW,SD,S Z,UG),UA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD ,RU,TJ,TM),AL,AM,AT,AU,AZ ,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN,CZ, DE,DK,EE,ES,FI,GB,GE,HU,I S,JP,KE,KG,KP,KR,KZ,LK,LR ,LS,LT,LU,LV,MD,MG,MK,MN, MW,MX,NO,NZ,PL,PT,RO,RU,S D,SE,SG,SI,SK,TJ,TM,TR,TT ,UA,UG,US,UZ,VN (72)発明者 トリルク,ナイジェル クレイグ イギリス国サリー、レッドヒル、ナットフ ィールド、ロード、12、ヒルサイド (72)発明者 ブルーイン,ピーター ロナルド イギリス国ケント、ニアー、セブノーク ス、プラクストール、ザ、ストリート、ナ ットウッド、ハウス (72)発明者 ウッド,ジョン ビビアン イギリス国ベッドフォード、ボルンハース ト、オールド、レクトリー

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1. 急速微粒化に続く焼きなまし処理により製造されるステンレス鋼合金粉 末から、圧縮により成形し、続いて外部から圧力をかけずに焼結させる粉末冶金 製法により製造される製品であって、前記粉末が、必須成分として、重量%で、 クロム14〜30%、モリブデン1〜5%、バナジウム0〜5%、タングステン 0〜6%、ケイ素0〜1.5%、炭素下記の最小値〜(1/5 クロム含有量−2) %、他の強力な炭化物形成元素(例えばNb、Ta、Ti)合計0〜5%からな り、Mo、VおよびWの合計が少なくとも3%であり、残りが不可避な不純物を 含む鉄であり、合金粉末(焼結前に合金粉末と混合した追加の遊離のグラファイ トを含む)が、すべてのMo、V、Wおよび存在する他の強力な炭化物形成元素 と炭化物を形成するのに十分な炭素を含み、前記製品が、溶体中に少なくとも1 2重量%のクロムを含む本質的にフェライト系のマトリックス中に分散して埋め 込まれた炭化物からなり、前記製品がそれ以上の熱処理を必要としないことを特 徴とする製品。 2. 合金粉末が、必須成分として、重量%で、クロム20〜28%、モリブ デン2〜3%、バナジウム1.5〜2.5%、タングステン2.5〜3.5%、 ケイ素0.8〜1.5%、炭素0.555〜2%、他の強力な炭化物形成元素( 例えばNb、Ta、Ti)合計0〜5%からなり、存在する場合、それらと炭化 物を形成するのに十分な追加の炭素を必要とし、残りが不可避な不純物を含む鉄 である、請求項1に記載の製品。 3. 製品中の最小および最大炭素含有量が、 Cmin=(%V×0.24)+(2×%Mo+%W)×0.03+ (%Nb×0.13)+(%Ti×0.25)+(%Ta×.066) Cmax=Cmin+0.3+(%Cr−12)×0.06 である、請求項1または2に記載の製品。 4. 1050℃〜1350℃で10分間〜3時間焼結され、毎分10〜20 0℃の速度で冷却されている、請求項1または2に記載の製品。 5. 合金粉末が、真空中、700℃〜1050℃の温度で12〜100時間 焼きなましされている、請求項1または2に記載の製品。 6. 急速微粒化し、続いて焼きなまし処理を行なうことにより製造された、 遊離グラファイト粉末と混合することができるステンレス鋼合金粉末を使用し、 圧縮成形に続き、外部からの圧力または変形を加えずに焼結を行なう粉末冶金製 法により製品を製造する方法であって、前記合金粉末が、必須成分として、重量 %で、クロム14〜30%、モリブデン1〜5%、バナジウム0〜5%、タング ステン0〜6%、ケイ素0〜1.5%、炭素下記の最小値〜(1/5 クロム含有量 −2)%、他の強力な炭化物形成元素(例えばNb、Ta、Ti)合計0〜5% からなり、Mo、VおよびWの合計が少なくとも3%であり、残りが不可避な不 純物を含む鉄であり、前記合金粉末が、焼結の前に添加し、混合した遊離のグラ ファイト粉末を含み、Mo、V、Wおよび存在する他の強力な炭化物形成元素の すべてと炭化物を形成するのに十分な炭素を含むことを特徴とする方法。 7. 必須成分として、重量%で、クロム14〜30%、モリブデン1〜5% 、バナジウム0〜5%、タングステン0〜6%、ケイ素0〜1.5%、炭素下記 の最小値〜(1/5 クロム含有量−2)%、他の強力な炭化物形成元素(例えばN b、Ta、Ti)合計0〜5%からなり、Mo、VおよびWの合計が少なくとも 3%であり、残りが不可避な不純物を含む鉄である合金粉末であって、 前記粉末が、Mo、V、Wおよび存在する他の強力な炭化物形成元素のすべて と炭化物を形成するのに十分な炭素を含み、 前記粉末が、急速微粒化し、続いて粉末が溶体中に少なくとも12重量%のク ロムおよび炭化物の分散物を含む本質的にフェライト系マトリックスを有する様 に焼きなまし処理を行なうことにより製造されたことを特徴とする合金粉末。 8. 必須成分として、重量%で、クロム20〜28%、モリブデン2〜3% 、バナジウム1.5〜2.5%、タングステン2.5〜3.5%、ケイ素0.8 〜1.5%、炭素0.555〜2%、他の強力な炭化物形成元素(例えばNb、 Ta、Ti)合計0〜5%からなり、存在する場合、それらと炭化物を形成する のに十分な追加の炭素を必要とし、残りが不可避な不純物を含む鉄であり、急速 微粒化し、続いて粉末が溶体中に少なくとも12重量%のクロムおよび炭化物の 分散物を含む様に焼きなまし処理を行なうことにより製造されたことを特徴とす る合金粉末。 9. 安定した、本質的に完全なフェライト系マトリックスを有する、請求項 8に記載の合金粉末。 10. 粉末の最小および最大炭素含有量が、 Cmin=(%V×0.24)+(2×%Mo+%W)×0.03+ (%Nb×0.13)+(%Ti×0.25)+(%Ta×.066) Cmax=Cmin+0.3+(%Cr−12)×0.06 である、請求項7〜9のいずれか1項に記載の合金粉末。 11. 真空中、700℃〜1050℃の温度で12〜100時間焼きなまし されている、請求項7または8に記載の合金粉末。 12. 所望により遊離のグラファイト粉末と混合され、従来のステンレス鋼 粉末と混合された請求項7〜9のいずれか1項に記載の合金粉末から、圧縮成形 に続き、外部から圧力を作用させずに焼結を行なう粉末冶金製法により製造され た製品。 13. 本質的にここに記載されている様に製造された製品。 14. 本質的にここに記載されている様な製品の製造方法。 15. 本質的にここに、実施例のいずれかに関連して記載されている合金粉 末。
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