JPH1149997A - 孔版印刷用エマルションインキ - Google Patents
孔版印刷用エマルションインキInfo
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- JPH1149997A JPH1149997A JP22314697A JP22314697A JPH1149997A JP H1149997 A JPH1149997 A JP H1149997A JP 22314697 A JP22314697 A JP 22314697A JP 22314697 A JP22314697 A JP 22314697A JP H1149997 A JPH1149997 A JP H1149997A
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- Japan
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- pigment
- fluorescent
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- emulsion ink
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 印刷ドラムスクリーンの目詰まりが生じず、
定着性が良好で、画像の滲みや裏抜けが少なく、蛍光発
色性が高く、保存安定性が良好な孔版印刷用蛍光色エマ
ルションインキを提供する。 【解決手段】 油相20〜80重量%と水相80〜20
重量%によって構成される油中水(W/O)型エマルシ
ョンインキにおいて、該インキに着色剤として含有され
る顔料が合成樹脂固溶体タイプの塊状樹脂粉砕法によっ
て得られた蛍光顔料であり、該蛍光顔料の平均粒径が
0.2〜1.3μm、好ましくは0.4〜1.3μmで
あることを特徴とする孔版印刷用エマルションインキ。
定着性が良好で、画像の滲みや裏抜けが少なく、蛍光発
色性が高く、保存安定性が良好な孔版印刷用蛍光色エマ
ルションインキを提供する。 【解決手段】 油相20〜80重量%と水相80〜20
重量%によって構成される油中水(W/O)型エマルシ
ョンインキにおいて、該インキに着色剤として含有され
る顔料が合成樹脂固溶体タイプの塊状樹脂粉砕法によっ
て得られた蛍光顔料であり、該蛍光顔料の平均粒径が
0.2〜1.3μm、好ましくは0.4〜1.3μmで
あることを特徴とする孔版印刷用エマルションインキ。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は孔版印刷用エマルシ
ョンインキに関し、さらに詳しくは、油中水(W/O)
型エマルションタイプの蛍光色インキであって、蛍光発
色性が高く、かつ、定着性が良好で実用的な孔版印刷用
インキに関する。
ョンインキに関し、さらに詳しくは、油中水(W/O)
型エマルションタイプの蛍光色インキであって、蛍光発
色性が高く、かつ、定着性が良好で実用的な孔版印刷用
インキに関する。
【0002】
【従来の技術】孔版印刷は、孔版印刷用原紙を用いて製
版を行い、製版により形成された原紙の穿孔部にインキ
を通過させて紙などの被印刷体に印刷を行うものであ
る。この孔版印刷は版の作製が容易なため、幅広い分野
で利用されている。
版を行い、製版により形成された原紙の穿孔部にインキ
を通過させて紙などの被印刷体に印刷を行うものであ
る。この孔版印刷は版の作製が容易なため、幅広い分野
で利用されている。
【0003】従来、孔版印刷用インキとしては、一般に
油中水(W/O)型エマルションインキが使用されてお
り、着色剤として顔料または染料が用いられている。複
数の異なる色調の顔料又は染料を混合して用いることに
より、印刷適性を損なわずに殆どあらゆる色調のインキ
を製造することができる。
油中水(W/O)型エマルションインキが使用されてお
り、着色剤として顔料または染料が用いられている。複
数の異なる色調の顔料又は染料を混合して用いることに
より、印刷適性を損なわずに殆どあらゆる色調のインキ
を製造することができる。
【0004】ファーネスカーボンブラックやシアニンブ
ルー等の通常の顔料については、平均粒径0.4μm以
下、特に0.15〜0.4μmの顔料を着色剤として油
相中に添加し、水相の粒径を10μm以下にすることに
より、定着性及び保存安定性に優れたエマルションイン
キが得られることが既に報告されている(特開平7−1
79799号公報参照)。また、カーボンブラックにつ
いては、平均粒径20〜45nmで一定のBET表面積を
備えるものを着色剤として油相中に添加することによっ
て、定着性に優れ裏移りの少ないエマルションインキが
得られることが既に報告されている(特開平8−737
95号公報参照)。
ルー等の通常の顔料については、平均粒径0.4μm以
下、特に0.15〜0.4μmの顔料を着色剤として油
相中に添加し、水相の粒径を10μm以下にすることに
より、定着性及び保存安定性に優れたエマルションイン
キが得られることが既に報告されている(特開平7−1
79799号公報参照)。また、カーボンブラックにつ
いては、平均粒径20〜45nmで一定のBET表面積を
備えるものを着色剤として油相中に添加することによっ
て、定着性に優れ裏移りの少ないエマルションインキが
得られることが既に報告されている(特開平8−737
95号公報参照)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、蛍光色インキ
の場合、通常の有機および無機顔料の混合では蛍光発色
を得ることができないため、蛍光顔料の使用を必要とす
る。一般インキや塗料に使用されている蛍光顔料は、合
成樹脂固溶体タイプのものであり、これは合成樹脂を塊
状重合する際又は重合した後に蛍光染料を溶解又は染着
し、得られた着色塊状樹脂を粉砕して微粒子化したもの
である。しかし、この蛍光顔料の一次粒子径は、通常の
有機及び無機顔料と比較して数倍〜数十倍と大きい上、
顔料自体も機械力によって潰れにくい性質をもってい
る。したがって、通常の印刷インキ製造工程で用いられ
る三本ロールによる分散では、顔料の粒度分布は殆ど変
化せず、かかる方法によって蛍光色の孔版印刷用エマル
ションインキを作製した場合、印刷ドラムスクリーンお
よび版の目詰まり等を引き起こし、適正な印刷ができな
いことがある。
の場合、通常の有機および無機顔料の混合では蛍光発色
を得ることができないため、蛍光顔料の使用を必要とす
る。一般インキや塗料に使用されている蛍光顔料は、合
成樹脂固溶体タイプのものであり、これは合成樹脂を塊
状重合する際又は重合した後に蛍光染料を溶解又は染着
し、得られた着色塊状樹脂を粉砕して微粒子化したもの
である。しかし、この蛍光顔料の一次粒子径は、通常の
有機及び無機顔料と比較して数倍〜数十倍と大きい上、
顔料自体も機械力によって潰れにくい性質をもってい
る。したがって、通常の印刷インキ製造工程で用いられ
る三本ロールによる分散では、顔料の粒度分布は殆ど変
化せず、かかる方法によって蛍光色の孔版印刷用エマル
ションインキを作製した場合、印刷ドラムスクリーンお
よび版の目詰まり等を引き起こし、適正な印刷ができな
いことがある。
【0006】また、孔版印刷用インキの定着は、印刷用
紙内部にインキが浸透するプロセスを経て行われる。そ
のため、印刷ドラムスクリーンおよび版の開孔径を大き
くするなどの工夫をして、顔料粒子を印刷ドラムスクリ
ーン及び版にうまく通過させたとしても、蛍光顔料の場
合、顔料の粒子径が大きいため、それ自体、紙内部へ浸
透しがたく、印刷用紙表面に残って定着性が悪くなりや
すく、印刷面に極僅かな摩擦を加えただけで蛍光顔料の
脱落が生じる等の不都合があった。
紙内部にインキが浸透するプロセスを経て行われる。そ
のため、印刷ドラムスクリーンおよび版の開孔径を大き
くするなどの工夫をして、顔料粒子を印刷ドラムスクリ
ーン及び版にうまく通過させたとしても、蛍光顔料の場
合、顔料の粒子径が大きいため、それ自体、紙内部へ浸
透しがたく、印刷用紙表面に残って定着性が悪くなりや
すく、印刷面に極僅かな摩擦を加えただけで蛍光顔料の
脱落が生じる等の不都合があった。
【0007】また、合成樹脂固溶体タイプの蛍光顔料の
うち、乳化重合法によって得られるものもある。このタ
イプの蛍光顔料は、平均粒径が1μm以下と超微粒子で
あり、一般には、紙コーティング、水性インキ、マーカ
ー用として使用されており、良好な印刷適性が得られて
いる。しかし、これを孔版印刷用エマルションインキに
用いた場合、定着性の向上はみられるものの、顔料製造
工程上イオン系の界面活性剤が顔料に残存する為、エマ
ルションインキの保存安定性を著しく損ない、実用に耐
えるものではない。
うち、乳化重合法によって得られるものもある。このタ
イプの蛍光顔料は、平均粒径が1μm以下と超微粒子で
あり、一般には、紙コーティング、水性インキ、マーカ
ー用として使用されており、良好な印刷適性が得られて
いる。しかし、これを孔版印刷用エマルションインキに
用いた場合、定着性の向上はみられるものの、顔料製造
工程上イオン系の界面活性剤が顔料に残存する為、エマ
ルションインキの保存安定性を著しく損ない、実用に耐
えるものではない。
【0008】また、蛍光顔料の場合、合成樹脂をベース
とするため、エマルションインキの油相との親和性が通
常の有機および無機顔料と異なると考えられるので、蛍
光色エマルションインキの定着性や裏移りを解決する上
で、上掲特開平7−179799号公報や特開平8−7
3795号公報の示唆は参考にならない。
とするため、エマルションインキの油相との親和性が通
常の有機および無機顔料と異なると考えられるので、蛍
光色エマルションインキの定着性や裏移りを解決する上
で、上掲特開平7−179799号公報や特開平8−7
3795号公報の示唆は参考にならない。
【0009】本発明の目的は、上記従来技術の問題点を
解決し、印刷ドラムスクリーンの目詰まりが生じず、定
着性が良好で、画像の滲みや裏抜けが少なく、蛍光発色
性が高く、保存安定性が良好な孔版印刷用蛍光色エマル
ションインキを提供することにある。
解決し、印刷ドラムスクリーンの目詰まりが生じず、定
着性が良好で、画像の滲みや裏抜けが少なく、蛍光発色
性が高く、保存安定性が良好な孔版印刷用蛍光色エマル
ションインキを提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、上記目
的は、油相20〜80重量%と水相80〜20重量%に
よって構成される油中水(W/O)型エマルションイン
キにおいて、該インキに着色剤として含有される顔料が
合成樹脂固溶体タイプの塊状樹脂粉砕法によって得られ
た蛍光顔料であり、該蛍光顔料の平均粒径が0.2〜
1.3μm、好ましくは0.4μmよりも大きく1.3
μm以下であることを特徴とする孔版印刷用エマルショ
ンインキによって達成される。
的は、油相20〜80重量%と水相80〜20重量%に
よって構成される油中水(W/O)型エマルションイン
キにおいて、該インキに着色剤として含有される顔料が
合成樹脂固溶体タイプの塊状樹脂粉砕法によって得られ
た蛍光顔料であり、該蛍光顔料の平均粒径が0.2〜
1.3μm、好ましくは0.4μmよりも大きく1.3
μm以下であることを特徴とする孔版印刷用エマルショ
ンインキによって達成される。
【0011】本発明に用いられる蛍光顔料は、合成樹脂
を塊状重合する際又は重合した後に、様々な色相を発色
する蛍光染料を溶解又は染着し、得られた着色塊状樹脂
を粉砕して微粒子化した、所謂、合成樹脂固溶体タイプ
のものである。染料を担持する合成樹脂としては、メラ
ミン樹脂、尿素樹脂、スルホンアミド樹脂、アルキド樹
脂、ポリ塩化ビニル等を用いることができる。一般に市
販されている合成樹脂固溶体タイプの蛍光顔料は、平均
粒径2〜6μm程度の粉体であり、しかも通常のプレミ
ックスや三本ロールによる分散では容易に粉砕されない
ので、多くの場合そのままでは本発明のエマルションイ
ンキ中に用いることはできない。しかし、これらの市販
の蛍光顔料を、公知の分散機または粉砕機によって微粒
子化することにより、平均粒径0.2〜1.3μmに制
御することができる。分散機または粉砕機としては、例
えば、一般的な縦型又は横型のサンドミル、コボールミ
ル、パールミルPM-DCP型等、市販のものを用いることが
できる。この場合、蛍光顔料と溶剤等の他の油相成分と
を混合して湿式粉砕すると好都合である。該蛍光顔料
は、本発明のインキ全量に対して6〜25重量%、好ま
しくは10〜20重量%含有させることが望ましい。
を塊状重合する際又は重合した後に、様々な色相を発色
する蛍光染料を溶解又は染着し、得られた着色塊状樹脂
を粉砕して微粒子化した、所謂、合成樹脂固溶体タイプ
のものである。染料を担持する合成樹脂としては、メラ
ミン樹脂、尿素樹脂、スルホンアミド樹脂、アルキド樹
脂、ポリ塩化ビニル等を用いることができる。一般に市
販されている合成樹脂固溶体タイプの蛍光顔料は、平均
粒径2〜6μm程度の粉体であり、しかも通常のプレミ
ックスや三本ロールによる分散では容易に粉砕されない
ので、多くの場合そのままでは本発明のエマルションイ
ンキ中に用いることはできない。しかし、これらの市販
の蛍光顔料を、公知の分散機または粉砕機によって微粒
子化することにより、平均粒径0.2〜1.3μmに制
御することができる。分散機または粉砕機としては、例
えば、一般的な縦型又は横型のサンドミル、コボールミ
ル、パールミルPM-DCP型等、市販のものを用いることが
できる。この場合、蛍光顔料と溶剤等の他の油相成分と
を混合して湿式粉砕すると好都合である。該蛍光顔料
は、本発明のインキ全量に対して6〜25重量%、好ま
しくは10〜20重量%含有させることが望ましい。
【0012】孔版印刷用W/O型エマルションインキ
は、一般に、以下のプロセスを経て被印刷体へ定着して
いると推測される。すなわち、エマルションの外相であ
る油相は、溶剤と樹脂とからなる所謂ワニスを主体とし
て構成され、紙繊維との親和性が非常に高い為、印刷用
紙に接触した瞬間に、まず、紙繊維を素早く濡らすとと
もに、水相成分との分離を起こす。油相成分で濡れた紙
繊維は、印刷圧により次々流動してくるエマルションを
印刷用紙の厚さ方向に運ぶ流路となり、このエマルショ
ンを油相成分で濡れていない部分まで到達させる。この
部分にエマルションが到達すると、前述と同様に、紙繊
維が油相成分によって濡らされるとともに、水相成分と
の分離を起こす。以上のような現象は、印刷圧により印
刷用紙に押し出されるインキが尽きるまで、印刷用紙の
厚さ方向に向かって順次繰り返される。このプロセスの
間、又は、終了後しばらくの間、水及び油相中の揮発性
溶剤が蒸発することにより、最終的にエマルションイン
キの定着が終了する。
は、一般に、以下のプロセスを経て被印刷体へ定着して
いると推測される。すなわち、エマルションの外相であ
る油相は、溶剤と樹脂とからなる所謂ワニスを主体とし
て構成され、紙繊維との親和性が非常に高い為、印刷用
紙に接触した瞬間に、まず、紙繊維を素早く濡らすとと
もに、水相成分との分離を起こす。油相成分で濡れた紙
繊維は、印刷圧により次々流動してくるエマルションを
印刷用紙の厚さ方向に運ぶ流路となり、このエマルショ
ンを油相成分で濡れていない部分まで到達させる。この
部分にエマルションが到達すると、前述と同様に、紙繊
維が油相成分によって濡らされるとともに、水相成分と
の分離を起こす。以上のような現象は、印刷圧により印
刷用紙に押し出されるインキが尽きるまで、印刷用紙の
厚さ方向に向かって順次繰り返される。このプロセスの
間、又は、終了後しばらくの間、水及び油相中の揮発性
溶剤が蒸発することにより、最終的にエマルションイン
キの定着が終了する。
【0013】顔料は油相に分散している為、通常は油相
とともに印刷用紙に浸透する。しかし、顔料とワニスと
の濡れ性が低い場合、油相が印刷用紙に浸透する間に顔
料が油相から分離し、他の油相成分が紙の奥深くまで浸
透する一方で、顔料が印刷用紙表層に取り残され、定着
性の悪化、裏移り等の原因となることがある。しかし、
本発明で使用する蛍光顔料は、合成樹脂をベースとする
ため、ワニスとの親和性が良好であり、かかる油相から
の分離による問題は基本的に殆ど発生しない。
とともに印刷用紙に浸透する。しかし、顔料とワニスと
の濡れ性が低い場合、油相が印刷用紙に浸透する間に顔
料が油相から分離し、他の油相成分が紙の奥深くまで浸
透する一方で、顔料が印刷用紙表層に取り残され、定着
性の悪化、裏移り等の原因となることがある。しかし、
本発明で使用する蛍光顔料は、合成樹脂をベースとする
ため、ワニスとの親和性が良好であり、かかる油相から
の分離による問題は基本的に殆ど発生しない。
【0014】また、顔料の粒子径が紙繊維の間隙よりも
大きい場合、上記と同様に、顔料が印刷用紙表層で油相
から分離して定着性の悪化、裏移り等の原因となること
がある。逆に、顔料の粒子径が小さすぎる場合、顔料が
印刷用紙の平面方向及び厚さ方向に浸透し過ぎ、低い印
刷濃度、細字の滲み、裏抜け等の原因となることがあ
る。しかし、本発明では、平均粒径が0.2〜1.3μ
m好ましくは0.4〜1.3μmに制御された蛍光顔料
を用いることとしたので、油相に含有された蛍光顔料は
印刷用紙中の適正な位置に定着し、蛍光発色性が良好
で、画像の滲み、裏抜け、および定着性が良好となる。
大きい場合、上記と同様に、顔料が印刷用紙表層で油相
から分離して定着性の悪化、裏移り等の原因となること
がある。逆に、顔料の粒子径が小さすぎる場合、顔料が
印刷用紙の平面方向及び厚さ方向に浸透し過ぎ、低い印
刷濃度、細字の滲み、裏抜け等の原因となることがあ
る。しかし、本発明では、平均粒径が0.2〜1.3μ
m好ましくは0.4〜1.3μmに制御された蛍光顔料
を用いることとしたので、油相に含有された蛍光顔料は
印刷用紙中の適正な位置に定着し、蛍光発色性が良好
で、画像の滲み、裏抜け、および定着性が良好となる。
【0015】さらに、本発明のエマルションインキは、
ワニスとの親和性の高い合成樹脂ベースの蛍光顔料を上
記の平均粒径に制御して含有しているので、エマルショ
ン中の分散安定性が高く、経時での保存安定性も良好で
あり、また、印刷ドラムスクリーン及び版での顔料の目
詰まりを起こすこともなく実用的である。
ワニスとの親和性の高い合成樹脂ベースの蛍光顔料を上
記の平均粒径に制御して含有しているので、エマルショ
ン中の分散安定性が高く、経時での保存安定性も良好で
あり、また、印刷ドラムスクリーン及び版での顔料の目
詰まりを起こすこともなく実用的である。
【0016】本発明の油中水(W/O)型エマルション
インキは、例えば、20〜80重量%の油相に、80〜
20重量%の水相を徐々に添加して乳化させることによ
り製造することができる。前記油相は、基本的に、上記
蛍光顔料、樹脂、溶剤、乳化剤などから構成される。前
記水相は、水に、必要に応じて、電解質、防かび剤、酸
化防止剤、水蒸発防止剤、水溶性高分子等を含有させて
構成することができる。
インキは、例えば、20〜80重量%の油相に、80〜
20重量%の水相を徐々に添加して乳化させることによ
り製造することができる。前記油相は、基本的に、上記
蛍光顔料、樹脂、溶剤、乳化剤などから構成される。前
記水相は、水に、必要に応じて、電解質、防かび剤、酸
化防止剤、水蒸発防止剤、水溶性高分子等を含有させて
構成することができる。
【0017】前記溶剤は、不揮発性溶剤と揮発性溶剤と
から構成することができる。不揮発性溶剤としては、モ
ーターオイル、スピンドル油、マシン油、流動パラフィ
ン等の鉱物油、オリーブ油、ヒマシ油、サラダ油等の植
物油が用いられ、また揮発性溶剤としては、公知の鉱物
油系溶剤、植物油系溶剤が用いられる。これらの使用割
合(不揮発性溶剤/揮発性溶剤)は、油相と水相の配合
比率によって異なるが、重量比で50〜95/50〜5
重量%の範囲が望ましい。
から構成することができる。不揮発性溶剤としては、モ
ーターオイル、スピンドル油、マシン油、流動パラフィ
ン等の鉱物油、オリーブ油、ヒマシ油、サラダ油等の植
物油が用いられ、また揮発性溶剤としては、公知の鉱物
油系溶剤、植物油系溶剤が用いられる。これらの使用割
合(不揮発性溶剤/揮発性溶剤)は、油相と水相の配合
比率によって異なるが、重量比で50〜95/50〜5
重量%の範囲が望ましい。
【0018】前記樹脂は、蛍光顔料の固着剤として油相
中に含有される。かかる樹脂としては、例えば、ロジン
系樹脂、ロジン変性樹脂、フェノール樹脂、石油樹脂、
アルキド樹脂、ゴム誘導体、重合ひまし油等が挙げら
れ、これらを一種または二種以上添加することができ
る。また、該樹脂の添加量は、インキ全量の2〜20重
量%が好ましい。
中に含有される。かかる樹脂としては、例えば、ロジン
系樹脂、ロジン変性樹脂、フェノール樹脂、石油樹脂、
アルキド樹脂、ゴム誘導体、重合ひまし油等が挙げら
れ、これらを一種または二種以上添加することができ
る。また、該樹脂の添加量は、インキ全量の2〜20重
量%が好ましい。
【0019】前記乳化剤は、油中水(W/O)型エマル
ションを構成するために用いられ、非イオン性界面活性
剤が好ましく用いられ、例えば、ソルビタン高級脂肪酸
エステル(例えば、ソルビタンモノラウレート、ソルビ
タンモノパルミテート等)、脂肪酸グリセリド(例え
ば、オレイン酸モノグリセリド、オレイン酸ジグリセリ
ド等)、および高級アルコール、アルキルフェノール、
脂肪酸等の酸化エチレン付加物等が挙げられる。
ションを構成するために用いられ、非イオン性界面活性
剤が好ましく用いられ、例えば、ソルビタン高級脂肪酸
エステル(例えば、ソルビタンモノラウレート、ソルビ
タンモノパルミテート等)、脂肪酸グリセリド(例え
ば、オレイン酸モノグリセリド、オレイン酸ジグリセリ
ド等)、および高級アルコール、アルキルフェノール、
脂肪酸等の酸化エチレン付加物等が挙げられる。
【0020】
【実施例】以下、本発明を、実施例により詳しく説明す
るが、本発明はこれらに限定されるものではない。な
お、例中の部は重量部を意味する。
るが、本発明はこれらに限定されるものではない。な
お、例中の部は重量部を意味する。
【0021】実施例1 表1に示す配合により下記の方法でW/O型エマルション
インキを調製した。まず、蛍光顔料、アルキド樹脂、#
40モーターオイル、日石5号ソルベント(日本石油
(株)製)を十分撹拌し、蛍光顔料をサンドミルで分
散、粉砕し、これにソルビタンモノオレートを添加し十
分撹拌して油相成分とする。この油相成分中にエチレン
グリコールを十分溶解させたイオン交換水を徐々に添加
しながら、撹拌機で乳化を行い、孔版印刷用エマルショ
ンインキを得た。表1に示した蛍光顔料の平均粒径は、
分散、粉砕後、レーザー回折式粒度分布測定装置(島津
製作所製 SALD2000A)で測定した値である。
インキを調製した。まず、蛍光顔料、アルキド樹脂、#
40モーターオイル、日石5号ソルベント(日本石油
(株)製)を十分撹拌し、蛍光顔料をサンドミルで分
散、粉砕し、これにソルビタンモノオレートを添加し十
分撹拌して油相成分とする。この油相成分中にエチレン
グリコールを十分溶解させたイオン交換水を徐々に添加
しながら、撹拌機で乳化を行い、孔版印刷用エマルショ
ンインキを得た。表1に示した蛍光顔料の平均粒径は、
分散、粉砕後、レーザー回折式粒度分布測定装置(島津
製作所製 SALD2000A)で測定した値である。
【0022】実施例2〜3 表1に示した配合及び平均粒径とした以外は実施例1と
同様の方法でそれぞれ孔版印刷用エマルションインキを
得た。
同様の方法でそれぞれ孔版印刷用エマルションインキを
得た。
【0023】比較例1〜3 表1に示した配合及び平均粒径とした以外は実施例1と
同様の方法でそれぞれ孔版印刷用エマルションインキを
得た。
同様の方法でそれぞれ孔版印刷用エマルションインキを
得た。
【0024】
【表1】
【0025】試験例 実施例1〜3および比較例1〜3で得られた各孔版印刷
用蛍光色エマルションインキを用いて孔版印刷機(リソ
グラフ(登録商標)GR275、理想科学工業株式会社製)
により孔版印刷を行い、得られた印刷物の蛍光発色性、
裏抜け、滲み、および定着性を評価した。また、ドラム
スクリーン、および版の目詰まりについても評価を行っ
た。それぞれの評価方法は以下のとおりである。また、
評価結果を表2に示す。
用蛍光色エマルションインキを用いて孔版印刷機(リソ
グラフ(登録商標)GR275、理想科学工業株式会社製)
により孔版印刷を行い、得られた印刷物の蛍光発色性、
裏抜け、滲み、および定着性を評価した。また、ドラム
スクリーン、および版の目詰まりについても評価を行っ
た。それぞれの評価方法は以下のとおりである。また、
評価結果を表2に示す。
【0026】(1)蛍光発色性:印刷物のベタ部分を目
視で評価し、蛍光発色性が特に強い場合は◎、強い場合
は○、弱い場合は×で評価した。 (2)裏抜け:印刷物のベタ部分の裏面側の目視で評価
し、裏抜けがない場合は○、目立つ場合は×で評価し
た。 (3)滲み:顕微鏡(80倍)を用いて印刷物の細字の
部分を観察し、滲みが殆どない場合には○、滲みが目立
つ場合には×で評価した。 (4)定着性:印刷後24時間経った印刷物のベタ部分
を、クロックメータ(東洋精機社製)で5回摩擦し、擦
った後の印面の擦れ具合を観察し、擦れが良好な場合を
○、擦れが悪い場合を×で評価した。 (5)ドラムスクリーン、版の目詰まり:1000枚印
刷を行い、10枚目と1000枚目の画像を観察し、1
000枚目の画像部が10枚目の画像と比較して変化が
なければ○、白点等の画像の欠落が生じていれば×とし
た。
視で評価し、蛍光発色性が特に強い場合は◎、強い場合
は○、弱い場合は×で評価した。 (2)裏抜け:印刷物のベタ部分の裏面側の目視で評価
し、裏抜けがない場合は○、目立つ場合は×で評価し
た。 (3)滲み:顕微鏡(80倍)を用いて印刷物の細字の
部分を観察し、滲みが殆どない場合には○、滲みが目立
つ場合には×で評価した。 (4)定着性:印刷後24時間経った印刷物のベタ部分
を、クロックメータ(東洋精機社製)で5回摩擦し、擦
った後の印面の擦れ具合を観察し、擦れが良好な場合を
○、擦れが悪い場合を×で評価した。 (5)ドラムスクリーン、版の目詰まり:1000枚印
刷を行い、10枚目と1000枚目の画像を観察し、1
000枚目の画像部が10枚目の画像と比較して変化が
なければ○、白点等の画像の欠落が生じていれば×とし
た。
【0027】
【表2】
【0028】表2から、実施例1〜3では、比較例1に
比べ、蛍光発色性、裏抜け、滲みにおいて優れているお
り、比較例2及び3に比べ、定着性が優れ、ドラムスク
リーン又は版の目詰まりも少ないことが示された。
比べ、蛍光発色性、裏抜け、滲みにおいて優れているお
り、比較例2及び3に比べ、定着性が優れ、ドラムスク
リーン又は版の目詰まりも少ないことが示された。
【0029】
【発明の効果】本発明のW/O型エマルションインキ
は、着色剤として、合成樹脂固溶体タイプの塊状樹脂粉
砕法によって得られた平均粒径が0.2〜1.3μm、
好ましくは0.4よりも大きく1.3μm以下の蛍光顔
料を含有するため、印刷ドラムスクリーンの目詰まりが
生じず、定着性が良好で、画像の滲みや裏抜けが少な
く、蛍光発色性が高く、保存安定性が良好な孔版印刷用
蛍光色エマルションインキが得られる。
は、着色剤として、合成樹脂固溶体タイプの塊状樹脂粉
砕法によって得られた平均粒径が0.2〜1.3μm、
好ましくは0.4よりも大きく1.3μm以下の蛍光顔
料を含有するため、印刷ドラムスクリーンの目詰まりが
生じず、定着性が良好で、画像の滲みや裏抜けが少な
く、蛍光発色性が高く、保存安定性が良好な孔版印刷用
蛍光色エマルションインキが得られる。
Claims (2)
- 【請求項1】 油相20〜80重量%と水相80〜20
重量%によって構成される油中水(W/O)型エマルシ
ョンインキにおいて、該インキに着色剤として含有され
る顔料が合成樹脂固溶体タイプの塊状樹脂粉砕法によっ
て得られた蛍光顔料であり、該蛍光顔料の平均粒径が
0.2〜1.3μmであることを特徴とする孔版印刷用
エマルションインキ。 - 【請求項2】 前記蛍光顔料の平均粒径が0.4μより
も大きいことを特徴とする請求項1に記載の孔版印刷用
エマルションインキ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP22314697A JPH1149997A (ja) | 1997-08-05 | 1997-08-05 | 孔版印刷用エマルションインキ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP22314697A JPH1149997A (ja) | 1997-08-05 | 1997-08-05 | 孔版印刷用エマルションインキ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1149997A true JPH1149997A (ja) | 1999-02-23 |
Family
ID=16793514
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP22314697A Pending JPH1149997A (ja) | 1997-08-05 | 1997-08-05 | 孔版印刷用エマルションインキ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH1149997A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011133366A (ja) * | 2009-12-24 | 2011-07-07 | Ihi Corp | 微生物検出方法、フィルタ及び蛍光印配置板 |
US20130200307A1 (en) * | 2010-02-26 | 2013-08-08 | Zebra Co., Ltd. | W/o-type emulsion ink composition for writing utensil and writing utensil |
JP2015025096A (ja) * | 2013-07-29 | 2015-02-05 | 理想科学工業株式会社 | 孔版印刷用油中水型エマルションインク |
-
1997
- 1997-08-05 JP JP22314697A patent/JPH1149997A/ja active Pending
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011133366A (ja) * | 2009-12-24 | 2011-07-07 | Ihi Corp | 微生物検出方法、フィルタ及び蛍光印配置板 |
US20130200307A1 (en) * | 2010-02-26 | 2013-08-08 | Zebra Co., Ltd. | W/o-type emulsion ink composition for writing utensil and writing utensil |
KR101407845B1 (ko) * | 2010-02-26 | 2014-06-17 | 제브라 가부시키가이샤 | 필기구용 w/o형 에멀션 잉크 조성물 및 필기구 |
US8784546B2 (en) * | 2010-02-26 | 2014-07-22 | Zebra Co., Ltd. | W/O-type emulsion ink composition for writing utensil and writing utensil |
JP2015025096A (ja) * | 2013-07-29 | 2015-02-05 | 理想科学工業株式会社 | 孔版印刷用油中水型エマルションインク |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20040916 |
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A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20040928 |
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A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20050524 |