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JPH11336242A - 小屋根の小屋組構造とその施工方法 - Google Patents

小屋根の小屋組構造とその施工方法

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Publication number
JPH11336242A
JPH11336242A JP10143788A JP14378898A JPH11336242A JP H11336242 A JPH11336242 A JP H11336242A JP 10143788 A JP10143788 A JP 10143788A JP 14378898 A JP14378898 A JP 14378898A JP H11336242 A JPH11336242 A JP H11336242A
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JP
Japan
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roof
ridge
roof panel
frame
plate
Prior art date
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Application number
JP10143788A
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English (en)
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JP3657432B2 (ja
Inventor
Akihiro Sakaida
明宏 坂井田
Aritoshi Sugihara
有俊 杉原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sekisui House Ltd
Original Assignee
Sekisui House Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
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Publication date
Application filed by Sekisui House Ltd filed Critical Sekisui House Ltd
Priority to JP14378898A priority Critical patent/JP3657432B2/ja
Publication of JPH11336242A publication Critical patent/JPH11336242A/ja
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Publication of JP3657432B2 publication Critical patent/JP3657432B2/ja
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  • Roof Covering Using Slabs Or Stiff Sheets (AREA)
  • Load-Bearing And Curtain Walls (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】建物の陸屋根上に切妻型の小屋根を設けるにあ
たり、簡単かつ精度よく施工しうる、施工性に優れた小
屋根の小屋組構造とその施工方法を提供する。 【解決手段】小屋根の両妻位置に妻フレーム20を立設
し、両妻フレーム20の対向する裾部間に軒桁30を架
設し、軒桁30上に断面L字型の受けプレートを備えた
屋根パネル受止材40を固定し、両妻フレーム20の頂
部間に水平板と直立板とを備えた断面逆T字形の棟材5
0を架設する。複数本の垂木材61、棟側枠材62およ
び軒側枠材63を枠状に接合してその表側に屋根下地板
70を貼設した屋根パネル12を、屋根パネル受止材4
0の受けプレートと棟材50の水平板との間に掛け渡
し、軒側枠材63を受けプレートにボルト締結し、棟材
50を挟んで対向する屋根パネル12の棟側枠材62同
士を棟材50の直立板と一体にボルト締結する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、建物の陸屋根上に
切妻型の小屋根を設けるための小屋根の小屋組構造およ
びその施工方法に関する。
【0002】
【従来の技術】住宅その他の建物の屋根形状が陸屋根と
なるとき、この陸屋根の下層階の屋内に採光や通風を得
るため、あるいは、該屋内空間に拡がりを与えるためな
どの理由から、陸屋根に開口部を設けて、その上に図7
に示すような小屋根1を設ける場合がある。図示した小
屋根1は、その底面が陸屋根R全体の面積よりも小さい
切妻形に形成され、陸屋根R上に突出して設けられると
ともに、その妻面には破風窓Wが設けられている。
【0003】従来、このような切妻形の小屋根1は、一
般に、図8に示したような小屋組構造で構成され、以下
のような工程により施工されていた。
【0004】すなわち、陸屋根Rの構面を構成するスラ
ブ梁Raやスラブ桁Rb等の上に、一対の小屋梁2およ
び一対の軒桁3を枠状に固定し、小屋組の土台部分を形
成する。次いで、各小屋梁2上に、切妻の妻面(破風)
形状に合わせて部材を組み上げ、略二等辺三角形の妻フ
レーム4を形成する。そして、両妻フレーム4の頂部間
に棟木5を架設して固定する。さらに、小屋根1の傾斜
方向に平行する複数本の垂木6を、軒桁3と棟木5との
間に掛け渡し、これら垂木6を垂木つなぎ7等によって
水平方向に連結補強する。続いて、垂木6の表側に構造
用合板等の屋根下地板8を貼設して小屋根1の屋根面全
体を被覆する、というものである。
【0005】なお、前記した各部材には、通常、ツーバ
イフォー集成材などの木質材が用いられ、各部材は釘ま
たはビス止めにより接合され、必要に応じて接合部に補
強金物等が取り付けられて固定されていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記従
来の小屋根1の小屋組構造は、木質材からなる部材を現
場で組み立てるものであったため、例えば、妻フレーム
4、垂木6、屋根下地材8など、斜めに取り付けられる
部材(斜材)を他部材と接合する際、その接合部を現場
で斜めに加工して取り合わせるのが面倒であった。ま
た、それらの斜材を固定する際、斜材がずり下がって傾
斜角が拡がったり、棟や軒のラインが不揃いになったり
しないように、各斜材の位置決めに相当注意しながら作
業しなければならなかった。そのため、施工に手間がか
かり、工期が長引くとともに、施工者による施工精度の
不均質が生じやすかった。
【0007】本発明は、かかる事情に鑑みてなされたも
ので、簡単に、かつ精度よく施工することのできる、施
工性に優れた小屋根の小屋組構造およびその施工方法を
提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1に記載
の小屋根の小屋組構造は、陸屋根の開口部上に設けら
れ、内側を陸屋根の下層階の屋内空間に連続させるよう
に形成される切妻型の小屋根の小屋組構造において、陸
屋根の構面を構成する梁材または桁材の上に立設された
一対の妻フレームと、両妻フレームの対向する裾部間に
それぞれ架設された軒桁と、小屋根の流れ方向に平行す
る第一の斜面および流れ方向に直交する第二の斜面から
なる断面L字型の受けプレートを備えて前記軒桁上に取
り付けられた屋根パネル受止材と、断面逆T字形に一体
化または接合された水平板および直立板を備えて前記両
妻フレームの頂部間に架設された棟材と、軒桁と棟材と
の間に掛け渡された屋根パネルとから構成され、屋根パ
ネルは、小屋根の流れ方向に沿って配置される複数本の
垂木材の上端部および下端部にそれぞれ棟側枠材および
軒側枠材を接合して外形矩形の枠状に形成された屋根パ
ネル枠と、この屋根パネル枠の表側に貼設された屋根下
地板とからなり、屋根パネルが、前記屋根パネル受止材
の受けプレートと前記棟材の水平板との間に掛け渡さ
れ、屋根パネルの軒側枠材が受けプレートにボルト締結
されるとともに、棟材を挟んで対向する屋根パネルの棟
側枠材同士が棟材の直立板と一体にボルト締結されたこ
とを特徴としている。
【0009】この発明によれば、断面L字型の受けプレ
ートを有する屋根パネル受止材と断面逆T字型の棟材と
の間に、枠状に形成された屋根パネルが掛け渡され、屋
根パネルの軒側枠材が屋根パネル受止材に、棟側枠材が
棟材に、それぞれ位置決めされてボルト締結されるの
で、屋根パネルが正確な位置および角度で固定され、棟
および軒のラインが精度よく揃うとともに、架構全体の
構造的安定性にも優れた小屋組構造が得られる。
【0010】また、請求項2に記載の小屋根の小屋組の
施工方法は、前記小屋根の小屋組の施工方法であって、
陸屋根の構面を構成する梁材または桁材の上に、妻面の
全体またはこれを複数部分に分割した各部分をあらかじ
め枠組加工して形成された一対の妻フレームを立設し、
両妻フレームの対向する裾部間にそれぞれ軒桁を架設
し、この軒桁上に、小屋根の流れ方向に平行する第一の
斜面と流れ方向に直交する第二の斜面とからなる断面L
字型の受けプレートを備えた屋根パネル受止材を取り付
けるとともに、両妻フレームの頂部間に、水平板と直立
板とを備えた断面逆T字形の棟材を架設した後、小屋根
の流れ方向に沿って配置される複数本の垂木材の上端部
および下端部にそれぞれ棟側枠材および軒側枠材を接合
してあらかじめ外形矩形の枠状に形成された屋根パネル
枠と、この屋根パネル枠の棟側枠材近傍を除く表側にあ
らかじめ貼設された屋根下地板とからなる屋根パネル
を、前記屋根パネル受止材の受けプレートと前記棟材の
水平板との間に掛け渡し、軒側枠材をこの受けプレート
にボルト締結するとともに、棟材を挟んで対向する屋根
パネルの棟側枠材同士を棟材の直立板と一体にボルト締
結し、続いて、屋根パネル枠の棟側枠材近傍の表側に屋
根下地板を貼設することを特徴としている。
【0011】このため、現場における各部材の組み立て
や連結作業などが大幅に省力化され、特に、斜めに配置
される部材を取り付ける際の位置決めが容易になる。さ
らに、屋根パネル枠の棟側枠材近傍については屋根下地
板を後貼りとしているので、棟部分の施工も効率的に行
うことができる。こうして、精度にばらつきのない小屋
組を、簡単に、かつ短期間に施工することが可能にな
る。
【0012】このとき、妻フレームの製作においては、
妻面全体を一体に枠組みしてもよく、また、施工性のよ
いように妻面を適当な複数部分に分割し、それぞれの分
割部分を個別に枠組みしておいて現場で連結してもよ
い。
【0013】なお、前記した妻フレーム、軒桁、棟材を
鋼材によりあらかじめ加工製作することにより、架構全
体の施工精度をさらに向上させ、その強度を高めること
も可能である。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、図
面を参照しつつ説明する。
【0015】図1は、本発明にかかる小屋根の小屋組構
造の全体構成を示す。図示した小屋組10は、例えば、
桁行寸法、梁間寸法がともに約4m程度の切妻形の小屋
根の骨組となるもので、陸屋根の構面を構成する梁材ま
たは桁材(図示略)の上に組み立てられた屋根フレーム
11と、屋根フレーム11上に取り付けられた屋根パネ
ル12とから構成される。
【0016】屋根フレーム11は、両妻面の予定位置に
対向して立設された一対の妻フレーム20と、両妻フレ
ーム20の両裾部間にそれぞれ架設された一対の軒桁3
0と、各軒桁30上にそれぞれ取り付けられた屋根パネ
ル受止材40と、両妻フレーム20の頂部間に架設され
た棟材50とからなる架構である。
【0017】妻フレーム20は、小屋根の流れ方向に平
行な斜辺部材を有する略五角形に形成され、該五角形を
左右に4分割して得られる大小の台形部分に合わせ、2
体ずつの内側フレーム21および外側フレーム22に分
割されている。そして、これら内側フレーム21および
外側フレーム22が、あらかじめ工場等にて先組み加工
され、これらを現場にて同一平面内に連結することによ
り妻フレーム20が組み立てられる。内側フレーム21
および外側フレーム22の各枠材にはリップ溝形鋼が用
いられ、リップ溝形鋼の開口側を内側に向けて枠組みさ
れ、四隅が溶接等により接合されている。内側フレーム
21および外側フレーム22の互いに隣接する直立部材
は、各直立部材のウェブにそれぞれ位置を合わせて設け
られたボルト孔に挿通されるボルトによって連結される
(図示略)。
【0018】軒桁30は、対向する妻フレーム20の内
法寸法とほぼ同じ長さのH形鋼をあらかじめ加工して製
作された部材である。軒桁30の両端にはそれぞれエン
ドプレート31が付設されており、これらエンドプレー
ト31が前記妻フレーム20の両裾部に位置する直立部
材221にそれぞれ当接されて、該直立部材221にボ
ルト接合される。また、軒桁30の上フランジ32に
は、後述する屋根パネル受止材40を固定するためのボ
ルト孔H7(図5参照)が複数個設けられている。
【0019】屋根パネル受止材40は、あらかじめ鋼材
を加工して製作された部材で、図2に示すように、小屋
根の流れ方向に平行して配置された第一の斜面411
と、流れ方向に直交して配置された第二の斜面412と
からなる、断面L字型の受けプレート41を備えてい
る。この受けプレート41は、両斜面411、412の
直交する内側を上方に向けた状態で、複数個の脚部42
の上に固定され、後述する屋根パネル12の下端面をち
ょうど受け止めることができるようになされている。そ
して、屋根パネル12を連結するために、第二の斜面4
12にはボルト孔H1が複数個設けられている。また、
脚部42には、軒桁30の上フランジ32の上面にあて
がわれる底板421が形成され、該底板421にはそれ
ぞれボルト孔H2が設けられている。
【0020】棟材50は、あらかじめ鋼材を加工して製
作された部材で、桁行寸法とほぼ同じ長さに形成され、
図3に示すように、水平板51の中心軸上に直立板52
が立ち上げられた断面逆T字形の形状となされている。
直立板52には、後述の屋根パネル12を連結するため
のボルト孔H3が複数個設けられている。水平板51の
両端には、下方に垂下する短冊形の接合プレート53が
それぞれ取り付けられている。そして、各接合プレート
53には、これを妻フレーム20に連結するためのボル
ト孔H4が各2個ずつ設けられている。この接合プレー
ト53は、前記妻フレーム20の中央部において隣接す
る内側フレーム21の直立部材211間に挟持され、該
直立部材211のウェブに設けられたボルト孔(図示
略)および接合プレート53に設けられたボルト孔H4
に挿通されるボルトB1によって連結される(図6参
照)。また、接合プレート53の側面には所定の位置に
位置決め片54が付設され、この位置決め片54を妻フ
レーム20の頂部に当接させるようにして棟材50を載
架することにより、棟材50の両端が妻フレーム20に
対して一定の高さに位置決めされるようになされてい
る。
【0021】一方、屋根パネル12は、図4に示すよう
に、外形略矩形をなすように接合された屋根パネル枠6
0と、その表側に貼設された屋根下地板70、71とか
ら構成される。
【0022】屋根パネル枠60は、小屋根の流れ方向に
沿って配置される複数本の垂木材61の上部および下部
に、それぞれ棟側枠材62および軒側枠材63が接合さ
れ、さらに、垂木材61間に垂木つなぎ材64が配設さ
れて形成されている。屋根パネル枠60の流れ方向の寸
法は、棟材50と軒桁30との間に直接掛け渡される長
さに形成されている。また、屋根パネル枠60の幅は、
概ね1〜2m前後に形成され、小屋組10の桁行寸法に
合わせて複数枚を連設するものとなされている。
【0023】垂木材61の上部端面は、屋根パネル12
を前記屋根フレーム11上に取り付けたときに鉛直面を
なすようにカットされ、垂木材61の下部端面は、小屋
根の流れ方向に直交するようにカットされている。ま
た、棟側枠材62の上縁621は、垂木材61の上縁6
11と面一になるように斜めに加工されている。一方、
軒側枠材63の上縁631は、屋根パネル12を前記屋
根フレーム11上に取り付けたときに鉛直面をなすよう
に斜めに加工されている。そして、棟側枠材62および
軒側枠材63には、それぞれ複数個のボルト孔H5、H
6が設けられ、前記した棟材50および軒桁30にボル
ト締結されるようになされている。
【0024】屋根パネル枠60を構成する前記各部材
は、ツーバイフォー集成材等による継手のない長寸の木
質材からなり、それぞれ所定形状に加工されてあらかじ
め接合されている。各部材の接合部は、釘打ち又はビス
止めにより接合され、部分的に接合金物J等を用いて補
強されている。
【0025】屋根パネル枠60の表側には、構造用合板
等からなる屋根下地板70があらかじめ貼設されてい
る。ただし、屋根パネル枠60の上部の棟側枠材62付
近については、後述するように、屋根パネル12が屋根
フレーム11上に固定されてから屋根下地板71が後貼
りされる。
【0026】屋根パネル12は、屋根フレーム11の屋
根パネル受止材40と棟材50との間に掛け渡され、軒
側枠材63が屋根パネル受止材40に、棟側枠材62が
棟材50に、それぞれボルト締結されることにより固定
される。図5および図6に各連結部分の納まりを示す。
【0027】軒部分においては、図5に示すように、軒
桁30の上フランジ32上に屋根パネル受止材40が載
置され、軒桁30の上フランジ32および屋根パネル受
止材40の脚部42の底板421にそれぞれ位置を合わ
せて設けられたボルト孔H7、H2に挿通されるボルト
B2によって、軒桁30と屋根パネル受止材40とが固
定される。そして、屋根パネル受止材40の受けプレー
ト41上に屋根パネル12の下端部が載置されて支承さ
れ、屋根パネル枠60の軒側枠材63および受けプレー
ト41にそれぞれ位置を合わせて設けられたボルト孔H
6、H1に挿通されるボルトB3によって、屋根パネル
12と屋根パネル受止材40とが固定される。このと
き、屋根パネル受止材40の脚部42の外側縁と軒側枠
材63の斜めの上縁631とは、略面一となるように取
り付けられる。これは、小屋組の施工後に軒下部分に施
される防水処理を納まりよくするためである。
【0028】一方、棟部分においては、図6に示すよう
に、互いに反対側に傾斜する屋根パネル12同士が、妻
フレーム20の頂部に取り付けられた棟材50を挟んで
拝み合うように固定される。屋根パネル12は、その裏
側を妻フレーム20の斜辺部材の表面に沿わせるように
して掛け渡され、屋根パネル枠60の上部裏側に形成さ
れた切欠部65を棟材50の水平板51上に掛止させて
支承される。そして、棟材50を挟んで対向する屋根パ
ネル12の棟側枠材62同士が、棟側枠材62および棟
材50の直立板52にそれぞれ位置を合わせて設けられ
たボルト孔H5、H3に挿通されるボルトB4によっ
て、棟材50と一体に締結される。
【0029】前記した小屋根の小屋組10の、現場での
施工手順は、以下のようになる。まず、陸屋根の構面を
構成する梁材または桁材の上に一対の妻フレーム20を
立設し、両妻フレーム20を互いに対向させる。次い
で、両妻フレーム20の対向する裾部間にそれぞれ軒桁
30を架設し、これら軒桁30上に屋根パネル受止材4
0を取り付ける。併せて、両妻フレーム20の頂部間に
棟材50を架設して固定し、屋根フレーム11を完成さ
せる。ただし、軒桁30の架設と棟材50の架設との先
後順は、現場の状況により逆転してもよい。
【0030】続いて、屋根パネル12を、その下端部が
屋根パネル受止材40の受けプレート41上に載るよう
にして、屋根パネル受止材40と棟材50との間に掛け
渡す。棟材50を挟む反対側にも屋根パネル12を掛け
渡し、屋根パネル12の位置を合わせたうえで、屋根パ
ネル12の軒側枠材63を屋根パネル受止材40に、棟
側枠材62を棟材50に、それぞれ固定する。ただし、
屋根パネル12を桁行方向に複数枚連設する場合には、
まず片側の傾斜面の屋根パネル12をすべて仮載せし、
その後、反対側の傾斜面の屋根パネル12を仮載せして
から、棟部分をまとめて連結する、という手順によるこ
ともできる。
【0031】屋根パネル12と棟材50との連結を終え
た後、屋根パネル12の棟側枠材62近傍に後貼り分の
屋根下地板71を貼設し、屋根パネル12の棟部分を被
覆する。これで小屋根の小屋組10が完成する。
【0032】引き続いて、屋根下地板70、71の表側
にルーフィング等の屋根材を敷設し、屋根パネル12の
裏側には必要に応じて断熱材を取り付ける。また、妻部
分には外壁材や破風窓Wの建具等を取り付け、さらに、
棟部分や軒部分に防水処理を施すなどして小屋根を仕上
げることとなる。
【0033】以上に述べた本発明の小屋根の小屋組構造
は、屋根フレーム11を構成する各部材および屋根パネ
ル12を工場等にてあらかじめ加工・製作することによ
り、現場にてそれらを連結するだけで短時間に組み立て
ることができるものである。さらに、屋根傾斜に合わせ
て斜めに接合される各部材の接合部も、工場加工によっ
て、高い精度で接合されるものとなる。
【0034】そして、妻面を構成する妻フレーム20
や、妻フレーム20間に架設する軒桁30、屋根パネル
受止材40および棟材50を鋼材により製作すること
で、小屋組の架構全体に高い強度が得られるので、屋根
パネル12を屋根パネル受止材40と棟材50との間に
掛け渡すだけで屋根面を形成することができる。このた
め、軒桁30と棟材50との間に現場で垂木つなぎなど
の補助材を配設する工程が不要になり、従来危険を伴い
がちであった屋根傾斜面の施工を、容易かつ安全に行う
ことができるようになる。なお、妻フレーム20につい
ては、あらかじめ部分的に先組みして十分な構造的安定
性を得られるものであれば、リップ溝形鋼以外の鋼材に
より形成しても差し支えなく、また、その枠組み形状
を、例えばキングポストトラスのように構成したり、あ
るいは、先組みされる妻面の分割パタンを変化させても
よい。
【0035】さらに、屋根パネル12を支承する屋根パ
ネル受止材40および棟材50が前記のような形状に形
成され、また、その形状に合わせて屋根パネル12の上
端部および下端部が形成されているので、屋根パネル1
2を掛け渡す際に屋根パネル12がずり下がって傾斜角
が拡がったり、棟や軒のラインが不揃いになったりする
ことなく、屋根パネル12を正確に位置決めすることが
できる。
【0036】また、屋根パネル12の表側にはあらかじ
め屋根下地板70が貼設されることにより屋根パネル1
2の面内剛性が高められているが、屋根パネル12の棟
側近傍に貼設される屋根下地板71のみを後貼りとして
いるので、屋根パネル12を棟材50の両側から棟材5
0にボルト締結する際、この作業を簡単に行うことがで
きる。
【0037】
【発明の効果】本発明によれば、前記したように、小屋
組の架構全体の構造的安定性が高められるとともに、小
屋根の棟および軒のラインも精度よく揃えられることと
なる。
【0038】そして、その施工においても、各部材の組
み立て、位置決め、連結作業などが簡単になり、精度に
ばらつきのない小屋組を短期間に施工することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の小屋根の小屋組構造の全体構成を示す
分解斜視図である。
【図2】屋根パネル受止材の構成を示す斜視図である。
【図3】棟材の構成を示す斜視図である。
【図4】屋根パネルの構成を示す分解斜視図である。
【図5】本発明の小屋根の小屋組構造の軒部分の納まり
を示す断面図である。
【図6】本発明の小屋根の小屋組構造の棟部分の納まり
を示す断面図である。
【図7】陸屋根上に設けられる切妻形の小屋根の外観形
状を示す斜視図である。
【図8】従来の小屋根の小屋組構造の全体構成を示す一
部破断斜視図である。
【符号の説明】
R 陸屋根 10 小屋組 11 屋根フレーム 12 屋根パネル 20 妻フレーム 30 軒桁 40 屋根パネル受止材 41 受けプレート 50 棟材 51 水平板 52 直立板 60 屋根パネル枠 61 垂木材 62 棟側枠材 63 軒側枠材 70、71 屋根下地板

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 陸屋根の開口部上に設けられ、内側を陸
    屋根の下層階の屋内空間に連続させるように形成される
    切妻型の小屋根の小屋組構造において、 陸屋根の構面を構成する梁材または桁材の上に立設され
    た一対の妻フレームと、両妻フレームの対向する裾部間
    にそれぞれ架設された軒桁と、小屋根の流れ方向に平行
    する第一の斜面および流れ方向に直交する第二の斜面か
    らなる断面L字型の受けプレートを備えて前記軒桁上に
    取り付けられた屋根パネル受止材と、断面逆T字形に一
    体化または接合された水平板および直立板を備えて前記
    両妻フレームの頂部間に架設された棟材と、軒桁と棟材
    との間に掛け渡された屋根パネルとから構成され、 屋根パネルは、小屋根の流れ方向に沿って配置される複
    数本の垂木材の上端部および下端部にそれぞれ棟側枠材
    および軒側枠材を接合して外形矩形の枠状に形成された
    屋根パネル枠と、この屋根パネル枠の表側に貼設された
    屋根下地板とからなり、 屋根パネルが、前記屋根パネル受止材の受けプレートと
    前記棟材の水平板との間に掛け渡され、屋根パネルの軒
    側枠材が受けプレートにボルト締結されるとともに、棟
    材を挟んで対向する屋根パネルの棟側枠材同士が棟材の
    直立板と一体にボルト締結されたことを特徴とする小屋
    根の小屋組構造。
  2. 【請求項2】 陸屋根上に設けられて、その内部を陸屋
    根の下層階の屋内空間に連続させるように形成される切
    妻型の小屋根の小屋組の施工方法であって、 陸屋根の構面を構成する梁材または桁材の上に、妻面の
    全体またはこれを複数部分に分割した各部分をあらかじ
    め枠組加工して形成された一対の妻フレームを立設し、
    両妻フレームの対向する裾部間にそれぞれ軒桁を架設
    し、この軒桁上に、小屋根の流れ方向に平行する第一の
    斜面と流れ方向に直交する第二の斜面とからなる断面L
    字型の受けプレートを備えた屋根パネル受止材を取り付
    けるとともに、両妻フレームの頂部間に、水平板と直立
    板とを備えた断面逆T字形の棟材を架設した後、 小屋根の流れ方向に沿って配置される複数本の垂木材の
    上端部および下端部にそれぞれ棟側枠材および軒側枠材
    を接合してあらかじめ外形矩形の枠状に形成された屋根
    パネル枠と、この屋根パネル枠の棟側枠材近傍を除く表
    側にあらかじめ貼設された屋根下地板とからなる屋根パ
    ネルを、前記屋根パネル受止材の受けプレートと前記棟
    材の水平板との間に掛け渡し、軒側枠材をこの受けプレ
    ートにボルト締結するとともに、棟材を挟んで対向する
    屋根パネルの棟側枠材同士を棟材の直立板と一体にボル
    ト締結し、 続いて、屋根パネル枠の棟側枠材近傍の表側に屋根下地
    板を貼設することを特徴とする小屋根の小屋組の施工方
    法。
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