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JPH11292991A - シート及びその製造方法 - Google Patents

シート及びその製造方法

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Publication number
JPH11292991A
JPH11292991A JP10120027A JP12002798A JPH11292991A JP H11292991 A JPH11292991 A JP H11292991A JP 10120027 A JP10120027 A JP 10120027A JP 12002798 A JP12002798 A JP 12002798A JP H11292991 A JPH11292991 A JP H11292991A
Authority
JP
Japan
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polymer
group
sheet
alicyclic structure
ene
Prior art date
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Granted
Application number
JP10120027A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3978862B2 (ja
Inventor
Junji Odemura
順司 小出村
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Zeon Corp
Original Assignee
Nippon Zeon Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Zeon Co Ltd filed Critical Nippon Zeon Co Ltd
Priority to JP12002798A priority Critical patent/JP3978862B2/ja
Priority to PCT/JP1999/001973 priority patent/WO1999052970A1/ja
Publication of JPH11292991A publication Critical patent/JPH11292991A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3978862B2 publication Critical patent/JP3978862B2/ja
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B32LAYERED PRODUCTS
    • B32BLAYERED PRODUCTS, i.e. PRODUCTS BUILT-UP OF STRATA OF FLAT OR NON-FLAT, e.g. CELLULAR OR HONEYCOMB, FORM
    • B32B27/00Layered products comprising a layer of synthetic resin
    • HELECTRICITY
    • H05ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H05KPRINTED CIRCUITS; CASINGS OR CONSTRUCTIONAL DETAILS OF ELECTRIC APPARATUS; MANUFACTURE OF ASSEMBLAGES OF ELECTRICAL COMPONENTS
    • H05K3/00Apparatus or processes for manufacturing printed circuits
    • H05K3/22Secondary treatment of printed circuits
    • H05K3/28Applying non-metallic protective coatings
    • H05K3/281Applying non-metallic protective coatings by means of a preformed insulating foil

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  • Adhesives Or Adhesive Processes (AREA)
  • Extrusion Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
  • Wire Bonding (AREA)
  • Laminated Bodies (AREA)
  • Adhesive Tapes (AREA)
  • Graft Or Block Polymers (AREA)
  • Polyoxymethylene Polymers And Polymers With Carbon-To-Carbon Bonds (AREA)
  • Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)
  • Manufacture Of Macromolecular Shaped Articles (AREA)
  • Moulding By Coating Moulds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 脂環式構造含有重合体の持つ耐熱性、耐湿
性、低吸水性、誘電特性などの諸特性を維持しつつ、接
着性に優れ、しかも長期信頼性に優れたシートを提供す
ること、及びこのような諸特性に優れた接着性シートを
用いて、配線基板と半導体チップなどの電子部品との積
層体を提供すること 【解決手段】 ヒドロキシル基及びカルボキシル基から
なる群より選択される極性基を有する脂環式構造含有重
合体から形成されたシート、その製造方法、該シートを
用いた積層体、及びその製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、脂環式構造含有重
合体から形成されたシートに関し、さらに詳しくは、特
定の極性基を有する脂環式構造含有重合体から形成され
た誘電特性(低誘電率、低誘電正接)、低吸水性、耐熱
性、接着強度に優れ、しかも長期信頼性に優れ、さら
に、タック性(べたつき)のないシート及びその製造方
法に関する。また、本発明は、これらの諸特性に優れた
シートを用いた積層体及びその製造方法に関する。本発
明のシートは、半導体チップなどの電子部品を配線基板
と接着・接合するための接着性シートなどとして好適で
ある。
【0002】
【従来の技術】従来より、エレクトロニクス実装技術の
分野において、接着剤、絶縁材、封止材などとして、各
種の接着性樹脂材料が用いられている。電子部品の接着
・接合技術の分野では、可能な限り短い距離にて配線基
板側の電極と半導体集積回路素子側の電極とを接続する
技術が開発されている。その具体例として、例えば、半
導体集積回路素子(半導体チップ)にバンプ(金属凸
起;Auバンプやはんだバンプ)を形成し、一方、配線
基板上に絶縁樹脂層を形成し、両者を圧接することによ
り、バンプを介してダイレクトに半導体素子の電極と配
線基板の電極を最短距離で接合し、かつ接着する方法が
実用化されている。また、半導体集積回路素子の電極と
配線基板上の導体パターンとの間に、弾力性のある導電
メッキ樹脂ボールを介在させ、絶縁樹脂の圧縮応力を利
用して圧接接合する方法がある。いずれの方法において
も、絶縁樹脂として、通常、紫外線硬化型樹脂または熱
硬化型樹脂が使用されている。
【0003】基板間の接合においても、絶縁樹脂を接続
媒体とする技術が開発されている。具体的には、光硬化
絶縁樹脂を用いて、テープキャリアパッケージ(TC
P)のフィルムリードと、回路基板の電極同士を接続す
る技術が開発されている。リードの表面には、加工時に
形成された多数の凹凸が存在するが、このリード表面の
凹凸が電極表面に接触することにより、多数の電気的接
点を形成している。リードの周囲には、絶縁樹脂が充填
され、この樹脂の接着力と収縮力により、リードは回路
基板に固定された状態となる。プリント配線板上への電
子部品の搭載には、接着剤として、通常、紫外線硬化型
樹脂が使用されている。半導体チップと配線基板との間
の樹脂封止や樹脂封止型半導体パッケージなどには、封
止材として、多くの場合、紫外線硬化型樹脂または熱硬
化型樹脂が使用されている。
【0004】しかしながら、紫外線硬化型樹脂や熱硬化
型樹脂を用いて、ベアチップの実装や基板間の接続、樹
脂封止、配線基板上への半導体部品の搭載などを行う
と、組立工程で発生した接合不良や接着不良などにおけ
るリペア性に問題があった。半導体デバイスにおいて、
一部の欠陥のために、全体をスクラップすることは、コ
スト的に多大の損失となる。したがって、配線修理やチ
ップの交換、チップの再使用などの技術の確立が求めら
れている。また、封止用樹脂などとして使用されている
エポキシ樹脂は、耐熱性が低い。シリコーン樹脂は、接
着性が乏しく、コスト高である。フェノール樹脂は、吸
湿時電気絶縁性に乏しく実用性に問題がある。ポリイミ
ド樹脂は、接着性に乏しいため、吸湿リフロー後の吸湿
性が極めて悪い。ポリエチレン系、ポリプロピレン系、
アクリル系、ポリフェニレンスルフィド系などの熱可塑
性樹脂は、リペア性に優れているものの、接着性や高温
・高湿などでの長期信頼性に劣る。
【0005】一方、ノルボルネン系重合体などの脂環式
構造含有重合体は、誘電特性、低吸水性、耐熱性などに
優れた熱可塑性樹脂材料であることが知られているが、
一般に、接着性に乏しいという問題があった。そこで、
これらの特性を損なうことなく、脂環式構造含有重合体
に接着性を付与するための検討が行われている。例え
ば、特開平5−148347号公報には、エチレンとノ
ルボルネン系モノマーとの付加重合体に、アミノ基含有
エチレン不飽和化合物をグラフト反応させた変性重合体
が接着性に優れていることが報告されている。しかしな
がら、この変性重合体は、接着性が充分でなく、例え
ば、配線基板と半導体チップとを、この変性重合体層を
介して加熱圧着して接合しても、熱サイクル試験やプレ
ッシャークッカー試験等の長期信頼性試験を行った場
合、剥離や接合不良が生じるため、これらの試験に合格
するものが得られないという問題があった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、脂環
式構造含有重合体の持つ耐熱性、耐湿性、低吸水性、誘
電特性などの諸特性を維持しつつ、接着性に優れ、しか
も長期信頼性に優れたシートを提供することにある。本
発明の他の目的は、このような諸特性に優れた接着性シ
ートを用いて、配線基板と半導体チップなどの電子部品
との積層体を提供することにある。より具体的に、本発
明の目的は、配線基板と半導体チップとを、前記接着性
シートを介して加熱圧着することにより、接着・接合し
た積層体を提供することにある。
【0007】本発明者らは、上記従来技術の問題点を解
決すべく鋭意研究の結果、ヒドロキシル基及びカルボキ
シル基からなる群より選択される極性基を有する脂環式
構造含有重合体から形成されたシートが、誘電特性、低
吸水性、耐熱性、接着性などが十分に優れ、しかもプリ
ント配線板などの配線基板と半導体チップなどの電子部
品との間に介在させてから加熱圧着させた場合に、接着
・接合させることができ、得られた積層体(実装基板)
は、熱サイクル試験や高温高湿試験等の長期信頼性にも
優れることを見出した。したがって、本発明のシート
は、取り扱い易いシート形状で、エレクトロニクス実装
技術分野に好適に適用することが可能である。本発明
は、これらの知見に基づいて完成するに至ったものであ
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】かくして、本発明によれ
ば、ヒドロキシル基及びカルボキシル基からなる群より
選択される極性基を有する脂環式構造含有重合体から形
成されたシートが提供される。また、本発明によれば、
以下の各発明や好ましい実施の態様が提供される。 1.ヒドロキシル基及びカルボキシル基からなる群より
選択される極性基の含有量が、脂環式構造含有重合体の
総モノマー単位数を基準として、0.1〜100モル%
の範囲である前記のシート。 2.極性基を有する脂環式構造含有重合体から溶液流延
法または溶融成形法により形成されたものである前記の
シート。 3.ヒドロキシル基及びカルボキシル基からなる群より
選択される極性基を有する脂環式構造含有重合体を、シ
ート状に溶液流延または溶融成形するシートの製造方
法。 4.配線基板と電子部品とを、ヒドロキシル基及びカル
ボキシル基からなる群より選択される極性基を有する脂
環式構造含有重合体から形成されたシートを介して積層
してなる積層体。 5.電子部品が、半導体チップである前記の積層体。 6.配線基板と電子部品とを、ヒドロキシル基及びカル
ボキシル基から選択される極性基を有する脂環式構造含
有重合体から形成されたシートを介して加熱圧着する積
層体の製造方法。 7.電子部品が、半導体チップである前記の積層体の製
造方法。
【0009】
【発明の実施の形態】極性基を有する脂環式構造含有重
合体 本発明に使用されるヒドロキシル基及びカルボキシル基
からなる群より選択される極性基を有する脂環式構造含
有重合体は、分子内に少なくとも一つのヒドロキシル基
またはカルボキシル基を有する脂環式構造含有重合体で
ある。具体的には、例えば、(1)脂環式構造含有重合
体に変性反応によりヒドロキシル基またはカルボキシル
基を導入した変性重合体、(2)ヒドロキシル基または
カルボキシル基含有の繰り返し単位を有する脂環式構造
含有重合体などが挙げられる。これらの中でも、脂環式
構造含有重合体に変性反応によりヒドロキシル基または
カルボキシル基を導入した変性重合体が、誘電特性、低
吸水性、耐熱性、及び接着性の諸特性を高度にバランス
させる上で好適である。
【0010】(1)脂環式構造含有重合体に変性反応に
よりヒドロキシル基またはカルボキシル基を導入した変
性重合体 変性反応によりヒドロキシル基またはカルボキシキシル
基を導入する脂環式構造含有重合体としては、主鎖及び
/または側鎖に脂環式構造を有する単独重合体または共
重合体が用いられる。機械的強度や耐熱性などの観点か
ら、主鎖に環構造を含有する重合体が好適である。脂環
式構造としては、飽和環状炭化水素(シクロアルカン構
造)や不飽和環状炭化水素(シクロアルケン)構造など
が挙げられるが、機械的強度、耐熱性などの観点から、
シクロアルカン構造が好ましい。また、脂環式構造とし
ては、単環、多環、縮合多環、橋架け環、これらの組み
合わせ多環などが挙げられる。脂環式構造を構成する炭
素原子数は、格別な制限はないが、通常4〜30個、好
ましくは5〜20個、より好ましくは5〜15個の範囲
であるときに、機械的強度、耐熱性、及び成形性の諸特
性が高度にバランスされ好適である。
【0011】本発明に使用される脂環式構造含有重合体
中の脂環式構造を有する繰り返し単位の割合は、使用目
的に応じて適宜選択されるが、通常30重量%以上、好
ましくは50重量%以上、より好ましくは70重量%で
あり、その上限は100重量%である。脂環式構造含有
重合体中の脂環式構造を有する繰り返し単位の割合が過
度に少ないと、耐熱性に劣り好ましくない。脂環式構造
含有重合体中の脂環式構造を有する繰り返し単位以外の
残部は、格別な限定はなく、使用目的に応じて適宜選択
される。すなわち、脂環式構造を有するモノマーの単独
重合体または共重合体のみならず、それと共重合可能な
非脂環式モノマーとの共重合体を使用することができ
る。また、脂環式構造含有重合体は、重合後に、水素添
加などの処理を行ったものであってもよい。
【0012】かかる脂環式構造を有する重合体の具体例
としては、例えば、(i)ノルボルネン系重合体、(i
i)単環の環状オレフィン系重合体、(iii)環状共
役系ジエン系重合体、(iv)ビニル系環状炭化水素重
合体、及び(v)これらの水素添加物などが挙げられ
る。これらの中でも、ノルボルネン系重合体及びその水
素添加物、環状共役ジエン系重合体及びその水素添加物
などが好ましく、ノルボルネン系重合体及びその水素添
加物がより好ましい。
【0013】(i)ノルボルネン系重合体 ノルボルネン系重合体としては、格別な制限はなく、例
えば、特開平3−14882号公報や特開平3−122
137号公報などに開示される方法によって、ノルボル
ネン系モノマーを重合したものが用いられる。具体的に
は、ノルボルネン系モノマーの開環重合体及びその水
素添加物、ノルボルネン系モノマーの付加型重合体、
ノルボルネン系モノマーとビニル化合物との付加型共
重合体等が挙げられる。これらの中でも、耐熱性や誘電
率を高度にバランスさせる上で、ノルボルネン系モノマ
ーの開環重合体水素添加物、ノルボルネン系モノマーの
付加型重合体、ノルボルネン系モノマーと共重合可能な
ビニル化合物の付加型共重合体が好ましく、ノルボルネ
ン系モノマーの開環重合体水素添加物が特に好ましい。
これらのノルボルネン系重合体は、熱可塑性樹脂であ
る。
【0014】ノルボルネン系モノマーは、上記各公報や
特開平2−227424号公報、特開平2−27684
2号公報などに開示されている公知のモノマーであっ
て、例えば、ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−エン
(慣用名:ノルボルネン)、5−メチル−ビシクロ
[2.2.1]ヘプタ−2−エン、5,5−ジメチル−
ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−エン、5−エチル
−ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−エン、5−ブチ
ル−ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−エン、5−エ
チリデン−ビシクロ[2.2.1]−ヘプタ−2−エ
ン、5−ヘキシル−ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2
−エン、5−オクチル−ビシクロ[2.2.1]ヘプタ
−2−エン、5−オクタデシル−ビシクロ[2.2.
1]ヘプタ−2−エン、5−エチリデン−ビシクロ
[2.2.1]ヘプタ−2−エン、5−メチリデン−ビ
シクロ[2.2.1]ヘプタ−2−エン、5−ビニル−
ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−エン、5−プロペ
ニル−ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−エン、トリ
シクロ[4.3.0.12,5]デカ−3,7−ジエン
(慣用名:ジシクロペンタジエン)、トリシクロ[4.
4.0.12,5]ウンデカ−3,8−ジエン、トリシク
ロ[4.4.0.12,5]ウンデカ−3−エン、5−シ
クロペンチル−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エ
ン、5−シクロヘキシル−ビシクロ[2.2.1]ヘプ
ト−2−エン、5−シクロヘキセニルビシクロ[2.
2.1]ヘプト−2−エン、5−フェニル−ビシクロ
[2.2.1]ヘプト−2−エン、テトラシクロ[4.
4.0.12,5.17,10]−ドデカ−3−エン(慣用
名:テトラシクロドデセン)、8−メチルテトラシクロ
[4.4.0.12,5.17,10]−ドデカ−3−エン、
8−エチルテトラシクロ[4.4.0.12,5
7,10]−ドデカ−3−エン、8−メチリデンテトラシ
クロ[4.4.0.12,5.17,10]−ドデカ−3−エ
ン、8−エチリデンテトラシクロ[4.4.0.
2,5.17,10]−ドデカ−3−エン、8−ビニルテト
ラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−ドデカ−3
−エン、8−プロペニル−テトラシクロ[4.4.0.
2,5.17,10]−ドデカ−3−エン、8−シクロペン
チル−テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−
ドデカ−3−エン、8−シクロヘキシル−テトラシクロ
[4.4.0.12,5.17,10]−ドデカ−3−エン、
8−シクロヘキセニル−テトラシクロ[4.4.0.1
2,5.17,10]−ドデカ−3−エン、8−フェニル−シ
クロペンチル−テトラシクロ[4.4.0.12,5.1
7,10]−ドデカ−3−エン;テトラシクロ[7.4.
0.110,13.02,7]トリデカ−2,4,6,11−テ
トラエン(1,4−メタノ−1,4,4a,9a−テト
ラヒドロフルオレンともいう)、テトラシクロ[8.
4.0.111,14.03,8]テトラデカ−3,5,7,1
2−テトラエン(1,4−メタノ−1,4,4a,5,
10,10a−ヘキサヒドロアントラセンともいう)、
ペンタシクロ[6.5.13,6.02,7.09,13]ペンタ
デカ−3,10−ジエン、ペンタシクロ[7.4.0.
3,6.110,13.02,7]ペンタデカ−4,11−ジエ
ン、シクロペンタジエンの4量体以上の付加物、5−フ
ェニルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、テト
ラシクロ[6.5.0.12,5.08,13]トリデカ−
3,8,10,12−テトラエン(1,4−メタノ−
1,4,4a,9a−テトラヒドロフルオレンともい
う)、テトラシクロ[6.6.0.12,5.08,13]テ
トラデカ−3,8,10,12−テトラエン(1,4−
メタノ−1,4,4a,5,10,10a−ヘキサヒド
ロアントラセンともいう)などの極性基を有さないノル
ボルネン系モノマー;8−ヒドロキシメチルテトラシク
ロ[4.4.0.12,5.17,10]−ドデカ−3−エ
ン、5−ヒドロキシメチルビシクロ[2.2.1]ヘプ
ト−2−エン、6−ジ(ヒドロキシメチル)ビシクロ
[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−ヒドロキシ−i
−プロピルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エンな
どのヒドロキシル基を有するノルボルネン系モノマー;
6−ジカルボキシビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−
エン、8−カルボキシテトラシクロ[4.4.0.1
2,5.17,10]−ドデカ−3−エンなどのカルボキシル
基を有するノルボルネン系モノマー;5−メトキシ−カ
ルボニル−ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−エン、
5−メチル−5−メトキシカルボニル−ビシクロ[2.
2.1]ヘプタ−2−エン、5−メトキシカルボニルビ
シクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−エトキシ
カルボニルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5−メチル−5−メトキシカルボニルビシクロ[2.
2.1]ヘプト−2−エン、5−メチル−5−エトキシ
カルボニルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
ビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エニル−2−メチ
ルプロピオネイト、ビシクロ[2.2.1]ヘプト−5
−エニル−2−メチルオクタネイト、8−メトキシカル
ボニルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−
ドデカ−3−エン、8−メチル−8−メトキシカルボニ
ルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−ドデ
カ−3−エン、ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エ
ン−5,6−ジカルボン酸無水物などのオキシ基、エポ
キシ基、オキシカルボニル基、カルボニルオキシ基、ま
たはカルボニルオキシカルボニル基を有するノルボルネ
ン系モノマー;ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エ
ン−5,6−ジカルボン酸イミド、5−シアノ−ビシク
ロ[2.2.1]ヘプタ−2−エン、5−シアノビシク
ロ[2.2.1]ヘプト−2−エンなどのその他の極性
基を有するノルボルネン系モノマーなどが挙げられる。
【0015】これらのノルボルネン系モノマーは、それ
ぞれ単独で、あるいは2種以上を組み合わせて用いるこ
とができる。ノルボルネン系重合体は、ノルボルネン系
モノマーと、それと共重合可能な他のモノマーとの共重
合体であってもよい。ノルボルネン系重合体中のノルボ
ルネン系モノマー結合量の割合は、使用目的に応じて適
宜選択されるが、通常30重量%以上、好ましくは50
重量%以上、より好ましくは70重量%以上であるもの
が、誘電率、耐熱性、及び伸びの特性が高度にバランス
され好適である。
【0016】ノルボルネン系モノマーと共重合可能なビ
ニル化合物としては、例えば、エチレン、プロピレン、
1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、3−メチル
−1−ブテン、3−メチル−1−ペンテン、3−エチル
−1−ペンテン、4−メチル−1−ペンテン、4−メチ
ル−1−ヘキセン、4,4−ジメチル−1−ヘキセン、
4,4−ジメチル−1−ペンテン、4−エチル−1−ヘ
キセン、3−エチル−1−ヘキセン、1−オクテン、1
−デセン、1−ドデセン、1−テトラデセン、1−ヘキ
サデセン、1−オクタデセン、1−エイコセンなどの炭
素数2〜20のエチレンまたはα−オレフィン;シクロ
ブテン、シクロペンテン、シクロヘキセン、3,4−ジ
メチルシクロペンテン、3−メチルシクロヘキセン、2
−(2−メチルブチル)−1−シクロヘキセン、シクロ
オクテン、3a,5,6,7a−テトラヒドロ−4,7
−メタノ−1H−インデンなどのシクロオレフィン;
1,4−ヘキサジエン、4−メチル−1,4−ヘキサジ
エン、5−メチル−1,4−ヘキサジエン、1,7−オ
クタジエンなどの非共役ジエン;等が挙げられる。これ
らのビニル化合物は、それぞれ単独で、あるいは2種以
上を組み合わせて使用することができる。ノルボルネン
系モノマーまたはノルボルネン系モノマーと共重合可能
なビニル化合物との重合方法及び水素添加方法は、格別
な制限はなく、公知の方法に従って行うことができる。
【0017】ノルボルネン系モノマーの開環(共)重合
体は、ノルボルネン系モノマーを、開環重合触媒とし
て、ルテニウム、ロジウム、パラジウム、オスミウ
ム、イリジウム、白金などの金属のハロゲン化物、硝酸
塩またはアセチルアセトン化合物と、還元剤とからな
る触媒系、あるいは、チタン、バナジウム、ジルコニ
ウム、タングステン、モリブデンなどの金属のハロゲン
化物またはアセチルアセトン化合物と、有機アルミニ
ウム化合物とからなる触媒系を用いて、溶媒中または無
溶媒で、通常、−50℃〜100℃の重合温度、0〜5
0kg/cm2の重合圧力で開環(共)重合させること
により得ることができる。触媒系に、分子状酸素、アル
コール、エーテル、過酸化物、カルボン酸、酸無水物、
酸クロリド、エステル、ケトン、含窒素化合物、含硫黄
化合物、含ハロゲン化合物、分子状ヨウ素、その他のル
イス酸などの第三成分を加えて、重合活性や開環重合の
選択性を高めることができる。
【0018】ノルボルネン系モノマーとビニル系化合物
との付加型共重合体は、例えば、モノマー成分を、溶媒
中または無溶媒で、バナジウム化合物と有機アルミニウ
ム化合物とからなる触媒系の存在下で、通常、−50℃
〜100℃の重合温度、0〜50kg/cm2の重合圧
力で共重合させる方法により得ることができる。
【0019】水素添加ノルボルネン系重合体は、常法に
従って、開環(共)重合体を水素添加触媒の存在下に水
素により水素化する方法により得ることができる。水素
化により、主鎖または側鎖に存在する炭素−炭素不飽和
結合を部分的または全面的に水素化して飽和させる。芳
香環を含有するノルボルネン系重合体の場合、水素化に
より、芳香環を水素化してもよいし、主鎖及び側鎖の非
芳香族炭素−炭素不飽和結合のみを選択的に水素添加し
てもよい。
【0020】(ii)単環の環状オレフィン系重合体 単環の環状オレフィン系重合体としては、例えば、特開
昭64−66216号公報に開示されているシクロヘキ
セン、シクロヘプテン、シクロオクテンなどの単環の環
状オレフィン系モノマーの付加(共)重合体を用いるこ
とができる。
【0021】(iii)環状共役ジエン系重合体 環状共役ジエン系重合体としては、例えば、特開平6−
136057号公報や特開平7−258318号公報に
開示されているシクロペンタジエン、シクロヘキサジエ
ンなどの環状共役ジエン系モノマーを1,2−または
1,4−付加重合した(共)重合体、及びその水素添加
物などを用いることができる。
【0022】(iv)ビニル系環状炭化水重合体 ビニル系環状炭化水素系重合体としては、例えば、特開
昭51−59989号公報に開示されているビニルシク
ロヘキセンやビニルシクロヘキサンなどのビニル系環状
炭化水素系単量体の重合体及びその水素添加物、特開昭
63−43910号公報や特開昭64−1706号公報
などに開示されているスチレン、α−メチルスチレンな
どのビニル芳香族系単量体の重合体の芳香浩瀚環部分の
水素添加物などを用いることができる。これらの脂環式
構造含有重合体は、それぞれ単独で、あるいは2種以上
を組み合わせて用いることができる。
【0023】脂環式構造含有重合体をヒドロキシル基変
性またはカルボキシル基変性させる方法としては、常法
に従えばよく、例えば、(a)ヒドロキシル基またはカ
ルボキシル基を有する炭素−炭素不飽和化合物をグラフ
ト変性させる方法、(b)オキシ基、エポキシ基、オキ
シカルボニル基、カルボニルオキシ基、カルボニルオキ
シカルボニル基を有する炭素−炭素不飽和化合物をグラ
フト変性させた反応させた後に活性水素含有化合物を反
応させる方法、(c)オキシ基、エポキシ基、オキシカ
ルボニル基、カルボニルオキシ基、カルボニルオキシカ
ルボニル基を有する炭素−炭素不飽和化合物をグラフト
変性反応させた後に活性水素含有化合物のアルカリ金属
塩またはアルカリ土類金属塩を反応させ、次いで、加水
分解させる方法などが挙げられる。これらの中でも、ヒ
ドロキシル基またはカルボキシル基の変性量を高め、誘
電特性、低吸水性、耐熱性、及び接着性の特性を高度に
バランスさせる上で、上記(b)及び(c)の方法が好
適である。
【0024】前記(a)の方法で使用するヒドロキシル
基またはカルボキシル基を有する炭素−炭素不飽和化合
物としては、例えば、アリルアルコール、2−アリル−
6−メトキシフェノール、4−アリロキシ−2−ヒドロ
キシベンゾフェノン、3−アリロキシ−1,2−プロパ
ンジオール、2−アリルフェノール、3−ブテン−1−
オール、4−ペンテン−1−オール、5−ヘキセン−1
−オールなどのヒドロキシル基含有オレフィン化合物;
アクリル酸、メタクリル酸、α−エチルアクリル酸、マ
レイン酸、フマール酸、イタコン酸、エンド−シス−ビ
シクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカ
ルボン酸、メチル−エンド−シス−ビシクロ[2.2.
1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボン酸などのカ
ルボキシルキ含有オレフィン化合物などが挙げられる。
これらのヒドロキシル基またはカルボキシル基を有する
炭素−炭素不飽和化合物は、それぞれ単独で、あるいは
2種以上を組み合わせて用いることができる。
【0025】前記(b)及び(c)の方法で使用される
炭素−炭素不飽和化合物としては、例えば、グリシジル
アクリレート、グリジルメタクリレート、p−スチリル
カルボン酸グリシジル、エンド−シス−ビシクロ[2.
2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボン酸、エ
ンド−シス−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン
−2−メチル−2,3−ジカルボン酸、アリルグリシジ
ルエーテル、2−メチルアリルグリシジルエーテル、o
−アリルフェノールのグリシジルエーテル、m−アリル
フェノールのグリシジルエーテル、p−アリルフェノー
ルのグリシジルエーテルなどのエポキシ基を有する炭素
−炭素不飽和化合物;無水マレイン酸、クロロ無水マレ
イン酸、ブテニル無水コハク酸、テトラヒドロ無水フタ
ル酸、無水シトラコン酸などのカルボニルオキシカルボ
ニル基を有する炭素−炭素不飽和化合物;マレイン酸ジ
メチル、グリシジルマレエートなどのカルボニルオキシ
基を有する炭素−炭素不飽和化合物;などが挙げられ
る。これらの中でも、エポキシ基を有する炭素−炭素不
飽和化合物やカルボニルオキシカルボニル基を有する炭
素−炭素不飽和化合物が、変性率の高いグラフト変性物
を得る上で好ましい。これらのオキシ基、エポキシ基、
オキシカルボニル基、カルボニルオキシ基、カルボニル
またはオキシカルボニル基を有する炭素−炭素不飽和化
合物は、それぞれ単独で、あるいは2種以上を組み合わ
せて用いることができる。前記(a)〜(c)の方法に
おいて、炭素−炭素不飽和化合物の脂環式構造含有重合
体へのグラフト反応は、従来公知の方法を用いて行うこ
とができ、通常、ラジカル開始剤の存在下で行うことが
できる。
【0026】ラジカル開始剤としては、例えば、有機ペ
ルオキシド、有機ペルエステルなどが好ましく使用され
る。このようなラジカル開始剤の具体的な例としては、
ベンゾイルペルオキシド、ジクロルベンゾイルペルオキ
シド、ジクミルペルオキシド、ジ−tert−ブチルペ
ルオキシド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(ペルオキ
シドベンゾエート)ヘキシン−3、1,4−ビス(te
rt−ブチルペルオキシイソプロピル)ベンゼン、ラウ
ロイルペルオキシド、tert−ブチルペルアセテー
ト、2,5−ジメチル−2,5−ジ(tert−ブチル
ペルオキシ)ヘキシン−3、2,5−ジメチル−2,5
−ジ(tert−ブチルペルオキシ)ヘキサン、ter
t−ブチルペルベンゾエート、tert−ブチルベルフ
ェニルアセテート、tert−ブチルペルイソブチレ−
ト、tert−ブチルペル−sec−オクトエート、t
ert−ブチルペルピパレート、クミルペルピパレート
及びtert−ブチルペルジエチルアセテートを挙げる
ことができる。さらに、本発明においては、ラジカル開
始剤として、アゾ化合物を使用することもできる。アゾ
化合物の具体例としては、アゾビスイソブチロニトリル
及びジメチルアゾイソブチレートを挙げることができ
る。
【0027】これらのラジカル開始剤は、それぞれ単独
で、あるいは2種以上を組み合わせて用いることができ
る。ラジカル開始剤の使用割合は、未変性の脂環式構造
含有重合体100重量部に対して、通常0.001〜3
0重量部、好ましくは0.01〜20重量部、より好ま
しくは0.1〜10重量部の範囲である。グラフト変性
反応は、特に限定はなく、常法に従って行うことができ
る。反応温度は、通常0〜400℃、好ましくは60〜
350℃で、反応時間は、通常1分間〜24時間、好ま
しくは30分間〜10時間の範囲である。
【0028】前記(b)の方法において、グラフト反応
終了後に反応させる活性水素含有化合物としては、電気
陽性の炭素に求核攻撃可能な物質であれば特に限定され
ないが、ヒドロキシル基、アミノ基、メルカプト基、及
びカルボキシル基からなる群から選ばれる少なくとも一
種の官能基を有する化合物が好ましく用いられる。具体
的には、水;アンモニア;メタノール、エタノール、1
−プロパノール、2−プロパノール、アリルアルコー
ル、1−ブタノール、2−ブタノール、2−メチル−1
−プロパノール、2−メチル−2−プロパノール、メタ
リルアルコール、1−ペンタノール、2−ペンタノー
ル、3−ペンタノール、2−メチル−1−ブタノール、
3−メチル−1−ブタノール、2−メチル−2−ブタノ
ール、3−メチル−2−ブタノール、2,2−ジメチル
−1−プロパノール、3−メチル−2−ブテン−1−オ
ール、3−メチル−3−ブテン−1−オール、シクロペ
ンタノール、1−ヘキサノール、シクロヘキサノール、
ゲラニオール、シトロネロール、ベンジルアルコール、
フルフリルアルコール、エチレングリコール、プロピレ
ングリコール、グリセリンなどのアルコール類;モノメ
チルアミン、モノエチルアミン、n−プロピルアミン、
i−プロピルアミン、シクロペンチルアミン、シクロヘ
キシルアミン、ゲラニルアミン、ベンジルアミン、アニ
リン、エタノールアミン、ジエチルアミン、ジフェニル
アミン、ジイソプロピルアミン、ジ−n−ブチルアミ
ン、ピペリジン、ピロリジンなどのアミン類;メタンチ
オール、エタンチオール、ベンゼンチオール、チオフェ
ノール、メルカプトアセティックアシド、2−メルカプ
トニコチニックアシド、2−メルカプトベンゾイックア
シド、3−メルカプトプロピオニックアシド、2−メル
カプトプロピオニックアシド、メルカプトサクシニック
アシド、N−(2−メルカプトプロピオニル)グリシン
などのチオール類;2−アミノ−2−ノルボルナンカル
ボキシリックアシド、2−アミノ−1−ナフタレンスル
フォニックアシド、4−アミノ−1−ナフタレンスルフ
ォニックアシド、5−アミノ−2−ナフタレンスルフォ
ニックアシド、8−アミノ−2−ナフタレンスルフォニ
ックアシド、3−アミノ−2−ナフトイックアシド、3
−アミノ−2,7−ナフタレンジスルフォニックアシ
ド、7−アミノ−1,3−ナフタレンジスルフォニック
アシド、2−アミノ−a −(メトキシイミノ)−4−チ
アゾレアセティックアシド、1−アミノ−1−シクロヘ
キサンカルボキシリックアシド、1−アミノ−1−シク
ロペンタンカルボキシリックアシド、1−アミノ−1−
シクロプロパンカルボキシリックアシド、イソニペコテ
ィックアシド、ニペコティック アシド、ピペコリニッ
クアシド、p−アミノ安息香酸などのアミノ酸類;など
が挙げられる。
【0029】これらの活性水素含有化合物は、それぞれ
単独で、あるいは2種以上を組み合わせて用いることが
できる。活性水素含有化合物の使用量は、反応条件等に
より適宜選択されるが、グラフト反応で導入されたオキ
シ基、エポキシ基、オキシカルボニル基、カルボニルオ
キシ基、カルボニルまたはオキシカルボニル基に対し
て、通常、0.1〜100当量、好ましくは0.3〜5
0当量、より好ましくは0.5〜20当量の範囲であ
る。
【0030】活性水素含有化合物の反応は、常法に従え
ばよく、グラフト反応終了後、グラフト変性ポリマーを
単離し、反応してもよいし、グラフト反応終了後の反応
溶液に直接活性水素含有化合物を添加させて反応させる
こともできる。反応条件は、反応温度が、通常0〜30
0℃、好ましくは50〜200℃、反応時間が、通常
0.1〜50時間、好ましくは1〜10時間である。
【0031】前記(c)の方法において使用する活性水
素含有化合物のアルカリ金属塩またはアルカリ土類金属
塩としては、例えば、上記活性水素化合物のリチウム、
ナトリウム、カリウム、カルシウム塩等の化合物挙げら
れる。活性水素含有化合物のアルカリ金属塩またはアル
カリ土類金属塩反応は、常法に従えばよく、グラフト反
応終了後、グラフト変性ポリマーを単離し、反応しても
よいし、グラフト反応終了後の反応溶液に直接活性水素
含有化合物を添加させて反応させることもできる。反応
条件は、反応温度が、通常0〜300℃、好ましくは5
0〜200℃、反応時間が、通常0.1〜50時間、好
ましくは1〜10時間である。
【0032】前記(c)の方法において、加水分解は、
通常、活性水素含有化合物のアルカリ金属塩またはアル
カリ土類金属塩反応後の反応液に、加水分解試薬を添加
して行うことができる。加水分解試薬としては、特に限
定されず、例えば、水、希塩酸、塩化アンモニウム飽和
水溶液、有機酸類等を用いることができる。加水分解の
反応は、反応温度が、通常0〜300℃、好ましくは5
0〜200℃、反応時間が、通常0.1〜50時間、好
ましくは0.5〜24時間である。
【0033】脂環式構造含有重合体のヒドロキシル基ま
たはカルボキシル基変性物は、上記(a)〜(c)の方
法において、反応終了後の反応液を必要に応じてろ過
し、ろ液をアセトン等の貧溶媒に滴下し、樹脂を凝固せ
しめ、得られる樹脂を乾燥することにより得ることがで
きる。ただし、必要に応じてこれらの工程の一部または
全部を省略してもよい。
【0034】環構式造含有重合体のヒドロキシル基また
はカルボキシル基で変性させた変性重合体の変性率は、
使用目的に応じて適宜選択されるが、重合体中の総モノ
マー単位数を基準として、通常0.1〜100モル%、
好ましくは0.3〜50モル%、より好ましくは1〜3
0モル%の範囲である。変性脂環式構造含有重合体の変
性率がこの範囲にあるときに、誘電特性、低吸水性、耐
熱性、及び接着性の特性が高度にバランスされ好適であ
る。変性率は、下式(1)で表される。 変性率(モル%)=(X/Y)×100 (1) X:前記(a)〜(c)の反応で導入されたヒドロキシ
ル基またはカルボキシル基の重合体中の変性基の全モル
数 Y:重合体の総モノマー単位数 Xは、1H−NMRにより測定することができる。Y
は、重合体の重量平均分子量(Mw)/モノマーの分子
量に等しい。共重合の場合には、モノマーの分子量は、
モノマーの平均分子量とする。
【0035】(2)ヒドロキシル基またはカルボキシル
基含有の繰り返し単位を有する脂環式構造含有重合体 ヒドロキシル基またはカルボキシル基含有の繰り返し単
位を有する脂環式構造含有重合体としては、例えば、
イ)ヒドロキシル基またはカルボキシル基含有モノマー
を(共)重合させた脂環式構造含有重合体、ロ)カルボ
ニルオキシ基、オキシカルボニル基、カルボニルオキシ
基、またはオキシ基含有モノマーを(共)重合させた脂
環式構造含有重合体の加水分解体などを用いることがで
きる。
【0036】イ).ヒドロキシル基またはカルボキシル
基含有モノマーを(共)重合させた脂環式構造含有重合
体としては、例えば、Macromolecules
1996,29,2755−2763に開示されている
ようなヒドロキシル基またはカルボキシル基を有するノ
ルボルネン系モノマーを(共)重合したノルボルネン系
重合体を用いることができる。
【0037】ロ)カルボニルオキシ基、オキシカルボニ
ル基、カルボニルオキシ基、またはオキシ基含有モノマ
ーを(共)重合させた脂環式構造含有重合体としては、
例えば、Macromolecules 1991,
,4495−4502に開示されているようなカルボ
ニルオキシ基、オキシカルボニル基、カルボニルオキシ
基、またはオキシ基含有ノルボルネン系モノマーを
(共)重合させたノルボルネン系重合体を用いることが
できる。加水分解については、前記変生重合体の製造方
法(a)〜(c)と同様である。
【0038】本発明に使用されるヒドロキシル基または
カルボキシル基を有する脂環式構造含有重合体の分子量
は、使用目的に応じて適宜選択されるが、クロロホルム
(あるいはシクロヘキサンまたはトルエン)を溶媒とす
るゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)
で測定されるポリスチレン換算の重量平均分子量(M
w)で、通常1,000〜1,000,000、好まし
くは5,000〜500,000、より好ましくは1
0,000〜250,000の範囲である。ヒドロキシ
ル基またはカルボキシル基を有する脂環式構造含有重合
体の重量平均分子量(Mw)がこの範囲にあるときに、
耐熱性、接着強度、及びフィルムの平滑性が高度にバラ
ンスされ好適である。
【0039】本発明に使用されるヒドロキシル基または
カルボキシル基を有する脂環式構造含有重合体の分子量
分布は、使用目的に応じて適宜選択されるが、トルエン
を溶媒とするGPCで測定される重量平均分子量(M
w)と数平均分子量(Mn)との比(Mw/Mn)で、
通常5.0以下、好ましくは4.0以下、より好ましく
は3.0以下である。
【0040】上記の重量平均分子量(Mw)及び分子量
分布(Mw/Mn)の範囲及び測定法は、ノルボルネン
系重合体に好適に適合するが、それに限定されるもので
はない。また、上記方法で重量平均分子量や分子量分布
が測定できない環構造含有重合体の場合には、通常の溶
融加工法により樹脂層を形成し得る程度の溶融粘度や重
合度を有するものを使用することができる。
【0041】本発明で使用されるヒドロキシル基または
カルボキシル基を有する脂環式構造含有重合体のガラス
転移温度(Tg)は、使用目的に応じて適宜選択されれ
ばよいが、接着された電子部品類の使用環境からみて、
できるだけ高い方が好ましく、通常50℃以上、好まし
くは70℃以上、より好ましくは100℃以上、最も好
ましくは125℃以上である。
【0042】その他の重合体成分 本発明に使用されるヒドロキシル基またはカルボキシル
基を有する脂環式構造含有重合体は、所望に応じて、そ
の他の重合体を配合することができる。その他の重合体
としては、例えば、ゴム質重合体、その他の熱可塑性樹
脂、熱硬化性樹脂を挙げることができる。
【0043】ゴム質重合体としては、例えば、天然ゴ
ム、ポリブタジエンゴム、ポリイソプレンゴム、アクリ
ロニトリル・ブタジエン共重合体ゴム、スチレン・ブタ
ジエン共重合体ゴム、スチレン・イソプレン共重合体ゴ
ム、スチレン・ブタジエン・イソプレン三元共重合体ゴ
ムのどのジエン系ゴム;これらのジエン系ゴムの水素添
加物;エチレン・プロピレン共重合体等のエチレン・α
−オレフィン共重合体、プロピレン・その他のα−オレ
フィン共重合体などの飽和ポリオレフィンゴム;エチレ
ン・プロピレン・ジエン共重合体、α−オレフィン・ジ
エン共重合体、イソブチレン・イソプレン共重合体、イ
ソブチレン・ジエン共重合体などのα−オレフィン・ジ
エン系重合体ゴム;ウレタンゴム、シリコーンゴム、ポ
リエーテル系ゴム、アクリルゴム、プロピレンオキサイ
ドゴム、エチレンアクリルゴムなどの特殊ゴム;スチレ
ン・ブタジエン・スチレン・ブロック共重合体ゴム、ス
チレン・イソプレン・スチレン・ブロック共重合体など
の芳香族ビニル系重合体、及びこれらの水素添加物など
の熱可塑性エラストマー;熱可塑性エラストマー;ウレ
タン系熱可塑性エラストマー;ポリアミド系熱可塑性エ
ラストマー;1,2−ポリブタジエン系熱可塑性エラス
トマー;などが挙げられる。
【0044】その他の熱可塑性樹脂としては、例えば、
低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、直鎖状低密
度ポリエチレン、超低密度ポリエチレン、ポリプロピレ
ン、シンジオタクチックポリプロピレン、ポリブテン、
ポリペンテンなどのポリオレフィン;ポリエチレンテレ
フタレート、ポリブチレンテレフタレートなどのポリエ
ステル;ナイロン6、ナイロン66などのポリアミド;
エチレン−エチルアクリレート共重合体、エチレン−酢
酸ビニル共重合体、ポリアミド、ポリエステル、ポリカ
ーボネートなどが挙げられる。
【0045】熱硬化性樹脂としては、例えば、エポキシ
樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、フェノール樹脂、ポリ
イミド樹脂、不飽和ポリエステル樹脂などが挙げられ
る。これらの中でも、エポキシ樹脂、ポリイミド樹脂が
好ましい。ポリイミド樹脂としては、例えば、ナジック
酸末端ポリイミド、アセチレン末端ポリイミドなどの付
加型芳香族ポリイミド;ポリアミノビスマレイミド(P
I)樹脂、PIにエポキシ化合物、アリル化合物、アク
リル化合物、ビニル化合物などを加えた変性イミド樹
脂、ビスマレイミド・トリアジン(BT)樹脂などのビ
スマレイミド型ポリイミド;などが挙げられる。エポキ
シ樹脂としては、格別な制限はなく、例えば、ビスフェ
ノール型、ノボラック型、脂環式型、複素環型、グリセ
リン型、ジシクロペンタジエン型などが挙げられる。
【0046】その他の重合体は、それぞれ単独で、ある
いは2種以上を組み合わせて用いることができる。その
他の重合体の配合割合は、脂環式構造含有重合体100
重量部に対して、通常100重量部以下、好ましくは7
0重量部以下、より好ましくは50重量部以下であり、
その下限は0重量部である。
【0047】配合剤 本発明においては、所望に応じて、ヒドロキシル基また
はカルボキシル基を有する脂環式構造含有重合体に配合
剤を添加することができる。配合剤としては、樹脂工業
界一般に用いられているものであれば格別な制限はな
く、例えば、硬化剤、硬化促進剤、硬化助剤、フィラ
ー、耐熱安定剤、耐候安定剤、難燃剤、レベリング剤、
帯電防止剤、スリップ剤、アンチブロッキング剤、防曇
剤、滑剤、染料、顔料、天然油、合成油、ワックスなど
が挙げられ、その配合割合は、本発明の目的を損ねない
範囲で適宜選択される。本発明の極性基を有する脂環式
構造含有重合体シートは、熱可塑性樹脂シートとして使
用することができるが、所望により、硬化させることも
できる。
【0048】硬化剤としては、例えば、有機過酸化物や
熱によって効果を発揮する架橋剤など通常の硬化型樹脂
で用いるものであれば格別な限定はない。硬化剤の具体
例としては、例えば、メチルエチルケトンペルオキシ
ド、シクロヘキサノンペルオキシド、1,1−ビス(t
−ブチルペルオキシ)3,3,5−トリメチルシクロヘ
キサン、2,2−ビス(t−ブチルペルオキシ)ブタ
ン、t−ブチルハイドロペルオキシド、2,5−ジメチ
ルヘキサン−2,5−ジハイドロペルオキシド、ジクミ
ルペルオキシド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−
ブチルペルオキシ)ヘキシン−3、α,α′−ビス(t
−ブチルペルオキシ−m−イソプロピル)ベンゼン、オ
クタノイルペルオキシド、イソブチリルペルオキシド、
ペルオキシジカーボネートなどの有機過酸化物;ヘキサ
メチレンジアミン、トリエチレンテトラミン、ジエチレ
ントリアミン、テトラエチレンペンタミンなどの脂肪族
ポリアミン;ジアミノシクロヘキサン、3(4),8
(9)−ビス(アミノメチル)トリシクロ[5.2.
1.02,6 ]デカン;1,3−(ジアミノメチル)シク
ロヘキサン、メンセンジアミン、イソホロンジアミンN
−アミノエチルピペラジン、ビス(4−アミノ−3−メ
チルシクロヘキシル)メタン、ビス(4−アミノシクロ
ヘキシル)メタンなどの脂環族ポリアミン;4,4′−
ジアミノジフェニルエーテル、4,4′−ジアミノジフ
ェニルメタン、α,α′−ビス(4−アミノフェニル)
−1,3−ジイソプロピルベンゼン、α,α′−ビス
(4−アミノフェニル)−1,4−ジイソプロピルベン
ゼン、4,4′−ジアミノジフェニルスルフォン、メタ
フェニレンジアミン、メタキシシリレンジアミンなどの
芳香族ポリアミン;4,4′−ビスアジドベンザル(4
−メチル)シクロヘキサノン、4,4′−ジアジドカル
コン、2,6−ビス(4′−アジドベンザル)シクロヘ
キサノン、2,6−ビス(4′−アジドベンザル)−4
−メチル−シクロヘキサノン、4,4′−ジアジドジフ
ェニルスルホン、4,4′−ジアジドジフェニルメタ
ン、2,2′−ジアジドスチルベンなどのビスアジド;
無水フタル酸、無水ピロメリット酸、ベンゾフェノンテ
トラカルボン酸無水物、ナジック酸無水物、1,2−シ
クロヘキサンジカルボン酸、無水マレイン酸変性ポリプ
ロピレンなどの酸無水物;フマル酸、フタル酸、マレイ
ン酸、トリメリット酸、ハイミック酸などのジカルボン
酸;1,3′−ブタンジオール、1,4′−ブタンジー
ル、ヒドロキノンジヒドロキシジエチルエーテル、トリ
シクロデカンジメタノールなどのジオール;1,1,1
−トリメチロールプロパン等のトリオール;フェノール
ノボラック樹脂、クレゾールノボラック樹脂などの多価
フェノール;ナイロン−6、ナイロン−66、ナイロン
−610、ナイロン−11、ナイロン−612、ナイロ
ン−12、ナイロン−46、メトキシメチル化ポリアミ
ド、ポリヘキサメチレンジアミンテレフタルアミド、ポ
リヘキサメチレンイソフタルアミドなどのポリアミド;
ヘキサメチレンジイソシアネート、トルイレンジイソシ
アネートなどのジイソシアネート;などが挙げられる。
これらの硬化剤は、それぞれ単独で、あるいは2種以上
を組み合わせて用いることができる。硬化剤の配合割合
は、ヒドロキシル基またはカルボキシル基を有する脂環
式構造含有重合体100重量部に対して、通常0.1〜
50重量部、好ましくは1〜40重量部、より好ましく
は2〜30重量部の範囲である。
【0049】硬化促進剤としては、例えば、ピリジン、
ベンジルジメチルアミン、トリエタノールアミン、トリ
エチルアミン、トリブチルアミン、トリベンジルアミ
ン、ジメチルホルムアミド、イミダゾールなどのアミン
類;などが挙げられる。これらの硬化促進剤は、それぞ
れ単独で、あるいは2種以上を組み合わせて用いること
ができる。硬化促進剤の配合割合は、ヒドロキシル基ま
たはカルボキシル基を有する脂環式構造含有重合体10
0重量部に対して、通常0.1〜30重量部、好ましく
は1〜20重量部の範囲である。
【0050】硬化助剤としては、特に限定されるもので
はないが、特開昭62−34924号公報等に開示され
ている公知のものでよく、例えば、キノンジオキシム、
ベンゾキノンジオキシム、p−ニトロソフェノール等の
オキシム・ニトロソ系硬化助剤;N,N−m−フェニレ
ンビスマレイミド等のマレイミド系硬化助剤;ジアリル
フタレート、トリアリルシアヌレート、トリアリルイソ
シアヌレート等のアリル系硬化助剤;エチレングリコー
ルジメタクリレート、トリメチロールプロパントリメタ
クリレート等のメタクリレート系硬化助剤;ビニルトル
エン、エチルビニルベンゼン、ジビニルベンゼンなどの
ビニル系硬化助剤;等が例示される。これらの硬化助剤
は、それぞれ単独で、あるいは2種以上を組み合わせて
用いることができる。硬化助剤の配合割合は、硬化剤1
00重量部に対して、通常1〜1000重量部、好まし
くは10〜500重量部の範囲である。
【0051】その他の配合剤の具体例としては、例え
ば、テトラキス[メチレン−3(3,5−ジ−t−ブチ
ル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタ
ン、β−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフ
ェニル)プロピオン酸アルキルエステル、2,2′−オ
キザミドビス[エチル−3(3,5−ジ−t−ブチル−
4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]などのフェ
ノール系酸化防止剤;トリスノニルフェニルホスファイ
ト、トリス(2,4−ジ−t−ブリルフェニル)ホスフ
ァイト、トリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ホ
スファイト等のリン系安定剤;ステアリン酸亜鉛、ステ
アリン酸カルシウム、12−ヒドロキシステアリン酸カ
ルシウム等の脂肪酸金属塩;グリセリンモノステアレー
ト、グリセリンモノラウレート、グリセリンジステアレ
ート、ペンタエリスリトールモノステアレート、ペンタ
エリスリトールジステアレート、ペンタエリスリトール
トリステアレート等の多価アルコール脂肪酸エステル;
合成ハイドロタルサイト;アミン系の帯電防止剤;フッ
素系ノニオン界面活性剤、特殊アクリル樹脂系レベリン
グ剤、シリコーン系レベリング剤など塗料用レベリング
剤;シランカップリング剤、チタネートカップリング
剤、アルミニウム系カップリング剤、ジルコアルミネー
トカップリング剤等のカップリング剤;可塑剤;顔料や
染料などの着色剤;などを挙げることができる。
【0052】シート 本発明のシート(フィルムを含む)は、ヒドロキシル基
またはカルボキシル基を有する脂環式構造含有重合体、
及び必要に応じて、その他の重合体や配合剤を含有させ
たものをシート状に成形して得られる。シートの成形方
法としては、格別な限定はなく、例えば、溶融成形法や
溶液流延法などの方法が用いられ、これらの中でも、良
好な物性のシートが得やすい点で、溶液流延法が好適で
ある。溶液流延法は、常法にしたがって行うことがで
き、例えば、各成分を溶媒に溶解または微分散させた液
状組成物を、適当なキャリヤー(支持体)上に流延し、
次いで、溶媒を乾燥除去することで行うことができる。
【0053】キャリヤーとしては、格別な制限はなく、
一般的な溶液流延法で用いられるものが使用され、例え
ば、ガラス板、金属ドラム、スチールベルト、ポリエス
テルフィルム、塩化ビニル樹脂フィルム、フッ素樹脂ベ
ルト、金属箔などの平板、ベルトまたはロールなどを挙
げることができる。溶媒としては、例えば、ベンゼン、
トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素類;シクロヘ
キサンなどの脂環式炭化水素類;酢酸ブチルなどのエス
テル類;テトラヒドロフラン、ジメトキシエタンなどの
エーテル類;メタノール、エタノール、イソプロパノー
ルなどのアルコール類;メチルエチルケトンなどのケト
ン類;塩化メチレン、クロロホルム、四塩化炭素、二塩
化エチレンなどのハロゲン化溶媒;など用いることがで
きる。これらの溶媒は、それぞれ単独で、あるいは2種
以上を組み合わせて用いることができる。
【0054】溶媒中のヒドロキシル基またはカルボキシ
ル基を有する脂環式構造含有重合体の濃度は、製造する
シート厚に応じて適宜選択されるが、通常0.1〜60
重量%、好ましくは1〜50重量%、より好ましくは5
〜45重量%の範囲である。ヒドロキシル基またはカル
ボキシル基を有する脂環式構造含有重合体の濃度がこの
範囲にある時に、シートの厚さの調整が容易で、かつ製
膜性にも優れ好適である。溶液をキャリヤー上に流延す
る方法としては、特に限定されず、例えば、バーコータ
ー、Tダイ、バー付きTダイ、ドクターナイフ、メイア
・バー、ロール・コート、ダイ・コートなどを用いて行
うことができる。溶液の流延は、スプレー、ハケ、ロー
ル、スピンコート、デッピングなどで塗布することによ
り行ってもよい。1回の塗布で所望の膜厚が得られない
場合は、繰り返し塗布することができる。
【0055】溶媒の乾燥除去法には、格別な制限はな
く、常法に従ってできるが、残留溶媒濃度が5重量%以
下、好ましくは2重量%以下、より好ましくは1重量%
以下、最も好ましくは0.5重量%以下にするには、通
常、2段階以上に分けて乾燥させる。まず、第1段階の
乾燥としては、平板またはロール上のシートを、室温〜
100℃、好ましくは室温〜80℃の温度範囲で、残留
溶媒温度が10重量%以下、好ましくは5重量%以下に
なるまで乾燥する。この場合、乾燥温度が高すぎると、
溶媒の揮発に際してシートが発泡する。次いで、平板ま
たはロールからシートを剥離し、第2段階の乾燥とし
て、室温から60℃以上、好ましくは70℃から樹脂の
ガラス転移温度(Tg)までの温度範囲に昇温させ、残
留溶媒濃度が2重量%以下、好ましくは1重量%以下、
より好ましくは0.5重量%以下になるまで乾燥する。
【0056】乾燥温度が低すぎると乾燥が進まず、温度
が高すぎると発泡しやすくなる。第1段階の乾燥を行
い、乾燥終了後にシートを平板またはロールから剥離
し、第2段階の乾燥を行っても、あるいは第1段階の乾
燥後、一旦冷却してシートを平板またはロールから剥離
し、第2段階の乾燥を行ってもよい。溶媒の乾燥は、必
要に応じて、減圧で行うことができる。
【0057】溶融成形法でシートを作製する場合は、T
ダイを用いた方法やインフレーション法などの溶融押出
法、カレンダー法、熱プレス法、射出成形法などがあ
る。中でも、厚さムラが小さく、10〜500μm程度
の厚さに加工し易い点で、Tダイを用いた溶融押出法が
好ましい。溶融成形法の条件は、同程度のTgを有する
樹脂材料に用いられる一般的な条件と同様であり、例え
ば、Tダイを用いる溶融押出法では、樹脂温度240〜
300℃程度で、引き取りロールの温度を100〜15
0℃程度の比較的高温として、樹脂シートを徐冷できる
条件を選択することが好ましい。ダイライン等の表面の
欠陥を小さくするためには、ダイには滞留部が極力少な
くなるような構造が必要であり、ダイの内部やリップに
キズ等が極力無いものを用いることが好ましい。
【0058】本発明のシートの厚さは、通常0.5μm
〜5mm、好ましくは1μm〜2mm、さらに好ましく
は5μm〜0.5mmの範囲である。シートの厚さがこ
の範囲である時に、配線基板上への半導体チップの搭載
などの用途に使用し易いので好適である。本発明のシー
トのガラス転移温度(Tg)は、使用目的に応じて適宜
選択されるが、通常50〜500℃、好ましくは100
〜450℃、より好ましくは120〜400℃の範囲で
ある。本発明のシートのTgがこの範囲にあるときに、
耐熱性に優れるため好適である。本発明のシートの誘電
率は、使用目的に応じて適宜選択されるが、1MHzの
測定値で、通常5.0以下、好ましくは4.0以下、よ
り好ましくは3.5以下である。本発明のシートの誘電
正接は、使用目的に応じて適宜選択されるが、1MHz
の測定値で、通常0.10以下、好ましくは0.05以
下、好ましくは0.01以下である。本発明のシートの
吸水率は、使用目的に応じて適宜選択されるが、通常
1.0%以下、好ましくは0.5%以下、より好ましく
は0.3%以下である。
【0059】積層体 本発明のシートは、優れた接着性を有するので、各種用
途の接着性シートとして使用できる。また、本発明のシ
ートは、誘電特性、低吸水性、耐熱性、及び長期信頼性
にも優れるので、基板と半導体チップとの接合、特に、
近年開発された基板電極とボールグリットアレイ(BG
A)などの半導体チップ上のチップ電極とを直接接合す
るフリップチップ実装に有用である。もちろん、本発明
のシートは、バンプ接合にも好適である。
【0060】基板としては、格別な限定はなく、通常の
半導体分野で使用される実装用の配線基板を用いること
ができる。具体的には、ガラスエポキシプリント配線基
板、ガラスポリイミドプリント配線基板、ビスマレイミ
ドトリアジン樹脂プリント基板、ポリフェニレンエーテ
ルプリント配線基板、フッ素樹脂プリント配線基板、オ
レフィン系樹脂プリント配線基板などのプリント配線基
板;ポリエチレンテレフタレートフレキシブルプリント
配線基板、ポリイミドフレキシブルプリント配線基板な
どのフレキシブルプリント配線基板(FPC);シリコ
ンウェハ基板;セラミック基板;感光性樹脂等を使用し
た高密度実装基板;樹脂付き金属箔やドライフィルムな
どのフィルム積層型の基板;ポリフェニレンスルフィド
や液晶ポリマーなどの熱可塑性エンジニアリングプラス
チックフィルムなどのフィルム配線基板などが挙げられ
る。
【0061】半導体チップとしては、通常の半導体分野
で用いられるものが格別な制限もなく使用でき、例え
ば、CPU(中央演算装置)やメモリ(DRAM)など
を挙げることができる。また、所望により、電子部品と
して、半導体チップ以外の一般電子部品類を使用するこ
とができる。さらに、本発明のシートを基板どうしの接
続に使用する場合には、他の基板も使用する電子部品の
中に包含される。
【0062】本発明のシートを用いた配線基板と半導体
チップとの接合方法は、常法に従えばよく、通常、配線
基板と半導体チップとの間に本発明のシートを介在さ
せ、加熱圧着することにより行うことができる。加熱圧
着の条件は、配線基板及び半導体チップに応じて適宜選
択できるが、加熱温度が通常50〜500℃、好ましく
は100〜400℃、より好ましくは150℃〜300
℃の範囲であり、圧力が通常2〜200kg/cm2
好ましくは5〜100kg/cm2、より好ましくは1
0〜50kg/cm2の範囲であり、加熱圧着時間が1
秒間〜5時間、好ましくは5秒間〜30分間、より好ま
しくは10秒間〜1分間の範囲である。加熱圧接するこ
とにより、端子間接続が行われ、同時に配線基板と半導
体チップが接着され、端子間以外のシート部分は絶縁樹
脂層を形成する。同様の条件で、他の電子部品と配線基
板との接着・接合を行うことができる。
【0063】
【実施例】以下に、参考例、実施例、及び比較例を挙げ
て本発明を具体的に説明する。なお、これらの例中、部
及び%にて記載されているものは、特に断りのない限
り、それぞれ重量部及び重量%を意味する。 (1)ガラス転移温度は、示差走査熱量計(DSC)法
により測定し、以下の基準で評価した。 ◎:130℃以上、 ○:120℃以上130℃未満、 △:110℃以上120℃未満、 ×:110℃未満。 (2)分子量は、特に記載しない限り、クロロホルムを
溶媒とするゲル・パーミエーション・クロマトグラフィ
ー(GPC)によるポリスチレン換算値として測定し
た。 (3)水素添加率及びポリマーの変性率は1H−NMR
により測定した。 (4)1MHzにおける誘電率及び誘電正接、並びに吸
水率は、JIS C6481に準じて測定した。 (5)接着強度は、接着剤を短冊状の厚さ0.8mmの
ガラスエポキシ基板(FR−4)とシリコンウェハに挟
み込み、250℃の熱プレスで接着して(接着面積=1
0×10mm)、得られたサンプルの剪断強度を引張試
験機によって測定し、接着強度として表わした。接着強
度は、以下の基準で評価した。 ◎:100kg/cm2以上、 ○:50kg/cm2以上100kg/cm2未満、 △:20kg/cm2以上50kg/cm2未満、 ×:20kg/cm2未満。
【0064】(6)熱分解温度は、熱重量分析法(TG
/DTA)によりポリマー成分の重量減少を測定し、重
量が5%減少したときの温度で示した。 (7)ポリマーフィルム中の残留溶剤は、ガスクロマト
グラフィーにより測定した。 (8)温度サイクル試験(TCT)は、前述のガラスエ
ポキシ基板に半導体チップを加熱圧着した後、−55℃
(15min)〜室温(5min)〜125℃(15m
in)〜室温(5min)の温度サイクルを繰り返すこ
とで温度衝撃を加え、不良発生(剥離)の有無を調べ、
以下の基準で評価した。 ◎:500回以上不良の発生が観察されない、 ○:300回以上500回未満で不良が観察された、 △:100回以上300回未満で不良が観察された、 ×:100回未満で不良が観察された。 (9)プレッシャークッカー試験(PCT)に準ずる高
温高湿試験は、前述のガラスエポキシ基板に半導体チッ
プを加熱圧着した後、湿度100%、温度105℃の環
境下に放置し、不良発生の有無を調べ、以下の基準で評
価した。 ◎:500HR以上不良の発生が観察されない、 ○:300HR以上500HR未満で不良の発生が観察
された、 △:100HR以上300HR未満で不良の発生が観察
された、 ×:100HR未満で不良の発生が観察された。
【0065】[合成例1]六塩化タングステン、トリイ
ソブチルアルミニウム、イソブチルアルコールを重合触
媒として用い、公知の方法により8エチルテトラシクロ
[4.4.12,5.17,10.0]−3−ドデセン(以
下、ETDと略す)を重合し、さらにニッケルアセチル
アセトナートとトリイソブチルアルミニウムを用いて公
知の方法により水素化反応を行い、開環重合体水素添加
重合体を得た。得られた重合体100部に対して、無水
マレイン酸3部、ジクミルペルキシド1.5部、ter
t−ブチルベンゼン300部を混合し、オートクレーブ
中にて135℃、4時間反応を行った後、反応液を上記
と同様にして凝固、乾燥し、無水マレイン酸変性ポリマ
ーを得た。得られた重合体100部に対して、p−アミ
ノ安息香酸(以下、A−PhCOOHと略すことがあ
る)8部を添加して135℃で1時間分解反応を行い、
変性ポリマー(A)を得た。それぞれの物性を表1に示
した。
【0066】[合成例2]p−アミノ安息香酸をp−ア
ミノフェノール(以下、A−PhOHと略すことがあ
る)に変える以外は、合成例1と同様にして変性ポリマ
ー(B)を得た。それぞれの物性を表1に示した。
【0067】[合成例3]p−アミノ安息香酸8部をジ
エチルアミン(以下、Et2NHと略すことがある)6
部に変える以外は、合成例1と同様にして変性ポリマー
(C)を得た。それぞれの物性を表1に示した。
【0068】[合成例4]p−アミノ安息香酸8部をイ
ソプロピルアルコール(以下、IPAと略すことがあ
る)20部に変える以外は、合成例1と同様にして変性
ポリマー(D)を得た。それぞれの物性を表1に示し
た。
【0069】[合成例5]無水マレイン酸3部をアリル
グリシジルエーテル5部、ジクミルペルオキシド1.5
部を3部に変える以外は、合成例1と同様にしてエポキ
シ変性ポリマーを合成した。得られた重合体100部に
対して、p−アミノ安息香酸13部を添加して135℃
で1時間分解反応(以下、AGE開環と略すことがあ
る)を行い、変性ポリマー(E)を得た。それぞれの物
性を表1に示した。
【0070】[合成例6]p−アミノ安息香酸をp−ア
ミノフェノールに変える以外は、合成例5と同様にして
変性ポリマー(F)を得た。それぞれの物性を表1に示
した。
【0071】[合成例7]p−アミノ安息香酸8部をジ
エチルアミン10部に変える以外は、合成例5と同様に
して変性ポリマー(G)を得た。それぞれの物性を表1
に示した。
【0072】[合成例8]p−アミノ安息香酸8部をア
ンモニア3部に変える以外は、合成例1と同様にして変
性ポリマー(H)を得た。それぞれの物性を表1に示し
た。
【0073】[合成例9]テトラシクロ[4.4.1
2,5.17,10.0]−3−ドデセン(以下、TCDと略
す)とエチレンを公知の方法により共重合して得た付加
型共重合体を用いること以外は,合成例1と同様にして
変性ポリマー(I)を得た。それぞれの物性を表1に示
した。
【0074】[合成例10]特開平7−258318号
公報に記載されているLi系リビングアニオン重合触媒
〔n−BuLi/テトラメチレンジアミン(TMED
A:リビングアニオン安定化剤)=1/1(モル比)〕
を用いて、1,3−シクロヘキサジエン(C−HD)を
重合して得た1,4−付加型重合体の水素化重合体を用
いる以外は、合成例1と同様にしてマレイン酸ハーフエ
ステル変性ポリマー(J)を得た。それぞれの物性を表
1に示した。
【0075】[合成例11]無水マレイン酸8部をアク
リルアミド30部に、ジクミルペルオキシド1.5部を
ジ−tert―ブチルペルオキシド6.4部に変える以
外は、合成例1と同様にしてアクリルアミド変性ポリマ
ー(K)を得た。それぞれの物性を表1に示した。
【0076】[合成例12]無水マレイン酸8部をp−
アミノスチレン30部に、ジクミルペルオキシド1.5
部をジ−tert―ブチルペルオキシド6.4部に変え
る以外は、合成例1と同様にしてアミノスチレン変性ポ
リマー(L)を得た。それぞれの物性を表1に示した。
【0077】
【表1】
【0078】[実施例1〜10]合成例1〜10で得ら
れたポリマー(A)〜(J)を、樹脂成分量が30%と
なるようにキシレンに溶解した。この溶液を用いて、ポ
リテトラフルオロエチレン板上に厚さ100〜300μ
mに塗工し、200℃、1時間窒素中で乾燥させて、厚
さ50〜70μmのシートを得た。得られたすべてのシ
ート中には、残留溶剤が0%で有り、タック性はなかっ
た。このシートの接着強度、耐熱性(Tg及び熱分解温
度)、吸水率、誘電特性(誘電率と誘電正接)を表2に
示した。また、得られたシートを銅配線を施したガラス
エポキシ基板上に置き、その上からシリコンを基体とす
る半導体部品(125μmピッチ、360ピン)を加熱
圧着して接着・接合した。そして、この試料の温度サイ
クル試験(TCT)、高温高湿試験における不良発生の
有無を調査した。評価結果を表2に示したが、いずれの
試料も優れた結果を示した。
【0079】[比較例1]合成例11で得られたポリマ
ー(K)を用いる以外は、実施例1〜10と同様にし
て、接着強度、耐熱性(Tg及び熱分解温度)、吸水
率、誘電特性(誘電率と誘電正接)を測定し、表2に示
した。いずれの結果も、実施例1〜10に比較して劣っ
ていた。また、同様に温度サイクル試験(TCT)、高
温高湿試験の結果を表2に示したが、信頼性の低いこと
が確認された。
【0080】[比較例2]合成例12で得られたポリマ
ー(K)を用いる以外は、実施例1〜10と同様にし、
接着強度、耐熱性(Tg及び熱分解温度)、吸水率、誘
電特性(誘電率と誘電正接)を測定し、表2に示した。
いずれの結果も、実施例1〜10に比較して劣ってい
た。また、同様に温度サイクル試験(TCT)、高温高
湿試験の結果を表2に示したが、信頼性の低いことが確
認された。
【0081】
【表2】
【0082】
【発明の効果】本発明によれば、脂環式構造含有重合体
の持つ耐熱性、耐湿性、低吸水性、誘電特性などの諸特
性を維持しつつ、接着性に優れ、しかも長期信頼性に優
れたシートがを提供される。また、本発明によれば、こ
のような諸特性に優れた接着性シートを用いて、配線基
板と半導体チップなどの電子部品との積層体を提供する
ことができる。特に、本発明によれば、配線基板と半導
体チップとを、前記接着性シートを介して加熱圧着する
ことにより、接着・接合した積層体を提供することがで
きる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C08F 32/00 C08F 32/00 291/00 291/00 C08G 61/08 C08G 61/08 C09J 7/00 C09J 7/00 H01L 21/60 311 H01L 21/60 311S // B29K 23:00 B29L 7:00 C08L 23:00

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ヒドロキシル基及びカルボキシル基から
    なる群より選択される極性基を有する脂環式構造含有重
    合体から形成されたシート。
  2. 【請求項2】 ヒドロキシル基及びカルボキシル基から
    なる群より選択される極性基の含有量が、脂環式構造含
    有重合体の総モノマー単位数を基準として、0.1〜1
    00モル%の範囲である請求項1記載のシート。
  3. 【請求項3】 極性基を有する脂環式構造含有重合体か
    ら溶液流延法または溶融成形法により形成されたもので
    ある請求項1または2記載のシート。
  4. 【請求項4】 ヒドロキシル基及びカルボキシル基から
    なる群より選択される極性基を有する脂環式構造含有重
    合体を、シート状に溶液流延または溶融成形するシート
    の製造方法。
  5. 【請求項5】 配線基板と電子部品とを、ヒドロキシル
    基及びカルボキシル基からなる群より選択される極性基
    を有する脂環式構造含有重合体から形成されたシートを
    介して積層してなる積層体。
  6. 【請求項6】 配線基板と電子部品とを、ヒドロキシル
    基及びカルボキシル基から選択される極性基を有する脂
    環式構造含有重合体から形成されたシートを介して加熱
    圧着する積層体の製造方法。
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