JPH11286587A - 熱可塑性樹脂組成物および塗装成形品 - Google Patents
熱可塑性樹脂組成物および塗装成形品Info
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- JPH11286587A JPH11286587A JP10583298A JP10583298A JPH11286587A JP H11286587 A JPH11286587 A JP H11286587A JP 10583298 A JP10583298 A JP 10583298A JP 10583298 A JP10583298 A JP 10583298A JP H11286587 A JPH11286587 A JP H11286587A
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Abstract
性、成形性に優れ、かつ、塗装焼付後の寸法安定性に優
れた樹脂組成物及び塗装成形品の提供。 【解決手段】 ポリアミド樹脂(A)10〜50重量部、ジ
エン系ゴム10〜80重量%の存在下に芳香族ビニル50〜90
重量%及びシアン化ビニル10〜50重量%からなる単量体
混合物90〜20重量%をグラフト重合してなるグラフト重
合体(B)10〜80重量部、不飽和カルボン酸0.5 〜20重
量%、芳香族ビニル50〜89.5重量%及びシアン化ビニル
10〜49.5重量%からなる不飽和カルボン酸変性共重合体
(C)5〜40重量部及び芳香族ビニル20〜80重量%、マ
レイミド5〜60重量%及び他の共重合可能な単量体0〜
40重量%からなるマレイミド系共重合体(D)5〜40重
量部〔但し(A) 、(B) 、(C) 及び(D) の合計を100 重量
部とする〕からなる熱可塑性樹脂組成物及び該組成物か
らなる樹脂成形品に塗装を施してなる塗装成形品。
Description
に関するものである。詳しくは、耐衝撃性、成形性に優
れ、かつ塗装焼付後の寸法安定性に優れた熱可塑性樹脂
組成物および該樹脂組成物からなる樹脂成形品に塗装を
施してなる塗装成形品に関するものである。
耐磨耗性等に優れる樹脂であり、自動車部品や電気・電
子部品として広く使用されているが、耐衝撃性に劣ると
いう欠点を有している。また、ABS樹脂(アクリロニ
トリル−ブタジエン−スチレン共重合体樹脂)は、耐衝
撃性、成形性に優れる樹脂であり、事務機器部品、電気
部品、自動車部品等として広く使用されているが、耐薬
品性、耐磨耗性に劣るという欠点を有している。そこ
で、これらの欠点を補うべく、ポリアミド樹脂とABS
樹脂のブレンド、すなわちポリアミド/ABSアロイが
提案されている(特公昭38−23476号)。しか
し、ポリアミド樹脂とABS樹脂は相溶性が乏しいた
め、この相溶性を改良する方法として、不飽和カルボン
酸をスチレン、アクリロニトリルと共に共重合してなる
変性共重合体を配合する方法が提案されている(特開昭
63−179957号、特開昭64−158号)。これ
らの方法により、相溶性といった点においては改善がみ
られ、耐衝撃性等においては一応の改良効果が認められ
ている。一方、これら材料からなる樹脂成形品、特に車
輛用外装部品等においては、意匠性の向上を目的として
塗装が施されるケースがある。この場合、塗装に使用す
る塗料の種類によって、その焼付温度ならびにその時間
が相違する。このため、使用する塗料の塗装条件に適合
しない場合には、塗装後の寸法安定性に劣り、塗装部品
としての商品価値を著しく低下させてしまう。また、本
来、ポリアミド/ABSアロイにおいてその塗装性を考
慮した場合、ポリアミドの配合割合を多くする必要があ
るが、その場合には、成形品に”ヒケ”が発生しやすく
なる。従って、ポリアミド/ABSアロイにおいて、ポ
リアミドの配合割合が制限された領域において、耐衝撃
性、成形性に優れ、かつ塗装性のみならず、塗装焼付後
の寸法安定性に優れた樹脂組成物が望まれている。
/ABSアロイにおいて、耐衝撃性、成形性に優れ、か
つ、塗装焼付後の寸法安定性に優れた樹脂組成物の提供
を目的とするものである。
脂とABS樹脂に対して、不飽和カルボン酸変性共重合
体および特定組成のマレイミド系共重合体を配合してな
る、耐衝撃性、成形性、塗装性に優れた樹脂組成物を提
供するものである。本発明においては、特にABS樹脂
を構成するグラフト重合体のジエン系ゴム成分として、
特定粒子径の小粒子ゴムを凝集させてなる、凝集肥大化
ゴムを使用することにより、さらに耐衝撃性、成形性の
バランスに優れた樹脂組成物が得られるものである。
10〜50重量部、ジエン系ゴム10〜80重量%の存
在下に芳香族ビニル系単量体50〜90重量%およびシ
アン化ビニル単量体10〜50重量%からなる単量体混
合物90〜20重量%をグラフト重合してなるグラフト
重合体(B)10〜80重量部、不飽和カルボン酸単量
体0.5〜20重量%、芳香族ビニル系単量体50〜8
9.5重量%およびシアン化ビニル系単量体10〜4
9.5重量%を重合してなる不飽和カルボン酸変性共重
合体(C)5〜40重量部および芳香族ビニル系単量体
20〜80重量%、マレイミド系単量体5〜60重量%
および他の共重合可能な単量体0〜40重量%を重合し
てなるマレイミド系共重合体(D)5〜40重量部〔但
し(A)、(B)、(C)および(D)の合計を100
重量部とする〕からなることを特徴とする熱可塑性樹脂
組成物を提供するものである。
ミド樹脂(A)とは、ナイロン6、ナイロン46、ナイ
ロン66、ナイロン610、ナイロン612、ナイロン
116、ナイロン11、ナイロン12、ナイロン6I、
ナイロン6/66、ナイロン6T/6I、ナイロン6/
6T、ナイロン66/6T、ポリトリメチルヘキサメチ
レンテレフタルアミド、ポリビス(4−アミノシクロヘ
キシル)メタンドデカミド、ポリビス(3−メチル−4
−アミノシクロヘキシル)メタンドデカミド、ポリメタ
キシリレンアジパミド、ナイロン11T、ポリウンデカ
メチレンヘキサヒドロテレフタルアミド等が挙げられ
る。なお、上記”I”はイソフタル酸成分、”T”はテ
レフタル酸成分を示す。
46、ナイロン66、ナイロン6T/6I、ナイロン6
/6T、ナイロン66/6Tが好ましい。
(B)とは、ジエン系ゴム10〜80重量%の存在下に
芳香族ビニル系単量体50〜90重量%およびシアン化
ビニル単量体10〜50重量%からなる単量体混合物9
0〜20重量%をグラフト重合してなるグラフト重合体
である。
ン系ゴムは、例えば1,3−ブタジエン等に代表される
ジエン系単量体を50重量%以上含む単量体を重合して
なる重合体であり、該ジエン系単量体と共重合可能な他
の単量体としては、スチレン、α−メチルスチレン等の
芳香族ビニル系単量体、アクリロニトリル、メタクリロ
ニトリル等のシアン化ビニル系単量体、メチルアクリレ
ート、エチルアクリレート、メチルメタアクリレート等
の不飽和カルボン酸アルキルエステル系単量体等が挙げ
られる。具体的には、ポリブタジエン、ブタジエン−ス
チレン共重合体、ブタジエン−アクリロニトリル共重合
体、ブタジエン−メチルメタアクリレート共重合体であ
る。また、ジエン系ゴムのゲル含有量(溶媒:トルエ
ン)には特に制限はないが、好ましくは60〜95重量
%のものが好ましく使用できる。
ニル系単量体としては、スチレン、α−メチルスチレ
ン、パラメチルスチレン、クロルスチレン、ブロムスチ
レン等が挙げられ、1種または2種以上用いることがで
きる。特にスチレン、α−メチルスチレンが好ましい。
シアン化ビニル系単量体としては、アクリロニトリル、
メタクリロニトリル等が挙げられ、1種または2種以上
用いることができる。特にアクリロニトリルが好まし
い。また、本発明においては、上記芳香族ビニル系単量
体の一部を他の共重合可能なビニル系単量体、例えばマ
レイミド、メチルマレイミド、エチルマレイミド、N−
フェニルマレイミド、O−クロル−N−フェニルマレイ
ミド等のマレイミド系単量体、メチルアクリレート、エ
チルアクリレート、メチルメタアクリレート、エチルメ
タアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート等の
不飽和カルボン酸エステル系単量体等に置換してもよ
い。
性のバランス、さらには塗装性の面より、特にグラフト
重合体(B)を構成するジエン系ゴムとして、特定粒子
径の小粒子ゴムを凝集させてなる、凝集肥大化ゴムを使
用することが好ましい。 具体的には、重量平均粒子径
0.05〜0.20μの小粒子ジエン系ゴムラテックス
を重量平均粒子径0.20〜0.8μに凝集肥大化させ
たジエン系ゴムラテックスを使用することが好ましい。
上記の小粒子ジエン系ゴムラテックスを凝集肥大化する
方法としては、従来公知の方法、例えば酸性物質を添加
する方法(特公昭42−3112、特公昭55−192
46、特公平2−9601、特開昭63−11700
5、特開昭63−132903、特開平7−15750
1、特開平8−259777)、酸基含有ラテックスを
添加する方法(特開昭56−166201、特開昭59
−93701、特開平1−126301、特開平8−5
9704)等を採用することができ、特に制限はない。
限はなく、乳化重合法、懸濁重合法、塊状重合法、溶液
重合法又はこれらの組み合わせにより重合することがで
きるが、特に上記凝集肥大化ゴムラテックスを使用する
際には通常の乳化重合法が採用でき、またその際に使用
する乳化剤、開始剤、各種助剤については公知のものが
使用でき何ら限定はない。
酸変性共重合体(C)とは、不飽和カルボン酸単量体
0.5〜20重量%、芳香族ビニル系単量体50〜8
9.5重量%およびシアン化ビニル系単量体10〜4
9.5重量%を重合してなる共重合体である。
酸単量体としては、アクリル酸、メタクリル酸、マレイ
ン酸、フマル酸、イタコン酸等が挙げられ、1種または
2種以上用いることができる。特にメタクリル酸が好ま
しい。芳香族ビニル系単量体およびシアン化ビニル系単
量体としては、グラフト重合体(B)の項で例示したも
のと同様のものを使用することができる。また、芳香族
ビニル系単量体の一部を他の共重合可能なビニル系単量
体、例えばメチルアクリレート、エチルアクリレート、
メチルメタアクリレート、エチルメタアクリレート、2
−エチルヘキシルアクリレート等の不飽和カルボン酸エ
ステル系単量体等に置換してもよい。
の乳化重合法、塊状重合法、懸濁重合法、溶液重合法を
採用することができる。また、不飽和カルボン酸単量体
の添加方法についても特に制限はなく、他の単量体と混
合して重合系へ添加する方法、水溶液として添加する方
法等を採用することができる。
重合体(D)とは、芳香族ビニル系単量体20〜80重
量%、マレイミド系単量体5〜60重量%および他の共
重合可能な単量体0〜40重量%を重合してなる共重合
体である。共重合体(D)を構成する芳香族ビニル系単
量体としては、グラフト重合体(B)の項で例示したも
のと同様のものを使用することができる。マレイミド系
単量体としては、マレイミド、メチルマレイミド、エチ
ルマレイミド、N−フェニルマレイミド、N−シクロヘ
キシルマレイミド、O−クロル−N−フェニルマレイミ
ド等が挙げられ、1種または2種以上用いることができ
る。特にN−フェニルマレイミドが好ましい。また、他
の共重合可能な単量体としては、例えばアクリロニトリ
ル、メタクリロニトリル等のシアン化ビニル系単量体、
メチルアクリレート、エチルアクリレート、メチルメタ
アクリレート、エチルメタアクリレート、2−エチルヘ
キシルアクリレート等の不飽和カルボン酸エステル系単
量体、無水マレイン酸等の不飽和ジカルボン酸無水物等
が挙げられ、それぞれ1種または2種以上用いることが
できる。
香族ビニル系単量体20〜80重量%、マレイミド系単
量体5〜60重量%および他の共重合可能な単量体0〜
40重量%からなる単量体成分を重合することにより目
的組成の共重合体(D)を製造する方法(1)、芳香族
ビニル系単量体と無水マレイン酸またはそれらと共重合
可能な単量体からなる単量体成分を重合した後、得られ
た共重合体とアンモニア又はメチルアミン、エチルアミ
ン、アニリン等の第1級アミンを反応させて無水マレイ
ン酸残基をイミド化することにより、目的組成の共重合
体(D)を製造する方法(2)があり、何れを採用して
もよい。なお、上記(1)の場合には、公知の乳化重合
法、塊状重合法、懸濁重合法、溶液重合法により、共重
合体を得ることができる。また(2)の場合には、塊状
重合法、溶液重合法にて共重合体を重合した後、塊状状
態、溶液状態または懸濁状態でイミド化反応することよ
り、共重合体を得ることができる。また(2)の場合の
イミド化反応の際には、スクリュー押出機等の溶融混練
装置を用いてイミド化することも可能である。
ラフト重合体(B)、不飽和カルボン酸変性共重合体
(C)およびマレイミド系共重合体(D)の配合割合
は、(A)10〜50重量部、(B)10〜80重量
部、(C)5〜40重量部および(D)5〜40重量部
〔但し(A)、(B)、(C)および(D)の合計を1
00重量部とする〕であり、この範囲外では本発明の目
的とする組成物が得られないため好ましくない。また、
組成物の物性バランスの観点から、組成物全体に占める
ジエン系ゴム含有量は5〜40重量%の範囲であること
が好ましい。
(B)、不飽和カルボン酸変性共重合体(C)およびマ
レイミド系共重合体(D)の混合順序ならびにその状態
には何ら制限はなく、パウダー、ペレットなどの形態に
よる、(A)、(B)、(C)および(D)成分の一括
同時混合、特定の二成分を予備混合した後残る成分を混
合する方法が例示される。これらの溶融混合に際しては
バンバリーミキサー、ロール、押出機等を用いることが
できる。なお、混合に際し、必要に応じてスチレン−ア
クリロニトリル共重合体、α−メチルスチレン−アクリ
ロニトリル共重合体等の他のスチレン系共重合体、ポリ
カーボネート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチ
レンテレフタレート、ポリフェニレンエーテル等の他の
熱可塑性樹脂、さらには酸化防止剤、紫外線吸収剤、光
安定剤、帯電防止剤、滑剤、染料、顔料、可塑剤、難燃
剤、離型剤、ガラス繊維、金属繊維、炭素繊維、金属フ
レーク等の公知の添加剤、補強材、充填材等を添加する
ことがてきる。
尚、本発明はこれにより何ら制限を受けるものでは無
い。また、部および%は何れも重量基準で示した。
エン100部、t−ドデシルメルカプタン0.3部、過
硫酸カリウム0.25部、ロジン酸ナトリウム2.5
部、水酸化ナトリウム0.1部、純水170部を仕込
み、80℃に昇温したのち重合を開始した。重合は10
時間で終了させた。得られたジエン系ゴムラテックス
(b−)は、固形分37%、重量平均粒子径0.1
μ、ゲル含有量90%であった。なお、ゲル含有量は、
ラテックスを乾燥させてフィルムを作製し、約1gを秤
量した後、トルエンに23℃で48時間浸漬させた後、
不溶分を100メッシュ金網で濾別・乾燥し、その重量
%を測定した。
得られたジエン系ゴムラテックス(b−)270重量
部、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム0.1部を
添加して10分間攪拌混合した後、5%リン酸水溶液2
0部を10分間にわたり添加した。次いで10%水酸化
カリウム水溶液10部を添加し、固形分34%、重量平
均粒子径0.3μの肥大化ジエン系ゴムラテックス(b
−1)を得た。
エン系ゴムラテックス50部(固形分)、ドデシルベン
ゼンスルホン酸ナトリウム1.5部、過硫酸カリウム、
0.3部を仕込み、70℃に昇温した後、スチレン35
部およびアクリロニトリル15部からなる単量体混合物
を5時間に亘って連続添加し、グラフト重合体ラテック
スB−1を得た。得られたラテックス100重量部(固
形分)当たり酸化防止剤としてフェノール系酸化防止剤
(住友化学工業社製:スミライザーBBM)1部および
トリスノニルフェニルホスファイト2部を添加した後、
硫酸マグネシウムを用いて塩析・脱水・乾燥し、グラフ
ト重合体B−1を得た。また、上記の重合において、ジ
エン系ゴムラテックス60部(固形分)、スチレン28
部およびアクリロニトリル12部に変更した以外は上記
と同様にして、グラフト重合体B−2を得た。
および過硫酸カリウム0.3部を仕込んだ後、攪拌下に
65℃に昇温した。その後、スチレン63部、アクリロ
ニトリル30部、メタクリル酸7部およびt−ドデシル
メルカプタン0.3部からなる混合モノマー溶液および
ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム2部を含む乳化
剤水溶液30部を各々5時間に亘って連続添加し、その
後重合系を70℃に昇温し、3時間熟成して重合を完結
した。その後、塩化カルシウムを用いて塩析・脱水・乾
燥し、不飽和カルボン酸変性共重合体C−1を得た。ま
た、上記の重合において、使用するモノマー成分として
スチレン70部およびアクリロニトリル30部に変更し
た以外は上記と同様にして、共重合体C−iを得た。
および過硫酸カリウム0.3部を仕込んだ後、攪拌下に
65℃に昇温した。その後、スチレン50部、アクリロ
ニトリル15部、Nフェニルマレイミド35部およびt
−ドデシルメルカプタン0.4部からなる混合モノマー
溶液およびラウリル硫酸ナトリウム2部を含む乳化剤水
溶液30部を各々4時間に亘って連続添加し、その後重
合系を70℃に昇温し、3時間熟成して重合を完結し
た。その後、塩化カルシウムを用いて塩析・脱水・乾燥
し、マレイミド系共重合体D−1を得た。
部、メチルエチルケトン100部を仕込み、系内を窒素
ガスで置換した後、85℃に昇温し、無水マレイン酸4
0部とベンゾイルパーオキサイド0.15部をメチルエ
チルケトン200部に溶解した溶液を8時間で連続的に
添加した。添加終了後、さらに3時間温度を85℃に保
持した。次いで、得られた共重合体溶液にアニリン38
部およびトリエチルアミン0.6部を加え140℃で7
時間反応させた。反応液をベント付2軸押出機に供給
し、脱揮してマレイミド系共重合体D−2を得た。な
お、C−13NMR分析より、該共重合体の組成は、ス
チレン46%、N−フェニルマレイミド52%および無
水マレイン酸2%であった。
アミド樹脂(A)、参考例で製造したグラフト共重合体
B−1〜2、共重合体C−1〜iおよび共重合体D−1
〜2を表1に示す配合割合で混合し、40mm二軸押出
機を用いて230℃で溶融混合、ペレットとした後、射
出成形機にて各種試験片を作成し物性を評価した。結果
を表3に示す。なお、実施例および比較例で使用したポ
リアミド樹脂(A)はナイロン6(ユニチカ社製、ユニ
チカナイロン6 A1030BRL)を使用した。
拠。1/8インチ、23℃。 o成形性 :ASTM D−1238に準拠。265
℃、5kg。 o塗装焼付後の寸法安定性:射出成形機にて、200m
m×200mm×40mm(深さ)×2.5mm厚の箱
型成形品を成形し、得られた成形品に、一液型有機溶剤
系アクリル系塗料をエアースプレーガンを用いて塗装し
た後、120℃×60分にて焼付乾燥した。得られた塗
装成形品の寸法安定性(変形度合い)を目視に判定し
た。良好:○、不良:× o成形品のヒケ:射出成形機にて、150mm×150
mm×3mm厚で、かつ中心部分に深さ(高さ)10m
m×1.5mm厚のリブを有する成形品を成形し、23
℃×50%RHの恒温室内に24時間放置した後、リブ
裏のヒケの度合いを目視にて判定した。ヒケなし:○、
ヒケ目立つ:×
おり耐衝撃性、成形性および塗装焼付後の寸法安定性に
優れるものであり、特に塗装が必要とされる用途におい
て有用である。
Claims (3)
- 【請求項1】 ポリアミド樹脂(A)10〜50重量
部、ジエン系ゴム10〜80重量%の存在下に芳香族ビ
ニル系単量体50〜90重量%およびシアン化ビニル系
単量体10〜50重量%からなる単量体混合物90〜2
0重量%をグラフト重合してなるグラフト重合体(B)
10〜80重量部、不飽和カルボン酸単量体0.5〜2
0重量%、芳香族ビニル系単量体50〜89.5重量%
およびシアン化ビニル系単量体10〜49.5重量%か
らなる不飽和カルボン酸変性共重合体(C)5〜40重
量部および芳香族ビニル系単量体20〜80重量%、マ
レイミド系単量体5〜60重量%および他の共重合可能
な単量体0〜40重量%からなるマレイミド系共重合体
(D)5〜40重量部〔但し(A)、(B)、(C)お
よび(D)の合計を100重量部とする〕からなること
を特徴とする熱可塑性樹脂組成物。 - 【請求項2】 グラフト重合体(B)が、重量平均粒子
径0.05〜0.20μの小粒子ジエン系ゴムラテック
スを重量平均粒子径0.20〜0.8μに凝集肥大化さ
せたジエン系ゴムラテックス(固形分)10〜80重量
%の存在下に芳香族ビニル系単量体50〜90重量%お
よびシアン化ビニル系単量体10〜50重量%からなる
単量体混合物90〜20重量%をグラフト重合してなる
グラフト重合体である請求項1記載の熱可塑性樹脂組成
物。 - 【請求項3】 請求項1又は2記載の熱可塑性樹脂組成
物からなる樹脂成形品に塗装を施してなる塗装成形品。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP10583298A JP4250220B2 (ja) | 1998-03-31 | 1998-03-31 | 熱可塑性樹脂組成物および塗装成形品 |
Applications Claiming Priority (1)
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---|---|---|---|
JP10583298A JP4250220B2 (ja) | 1998-03-31 | 1998-03-31 | 熱可塑性樹脂組成物および塗装成形品 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11286587A true JPH11286587A (ja) | 1999-10-19 |
JP4250220B2 JP4250220B2 (ja) | 2009-04-08 |
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ID=14418029
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Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP4250220B2 (ja) |
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