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JPH11280932A - 駆動装置 - Google Patents

駆動装置

Info

Publication number
JPH11280932A
JPH11280932A JP10085773A JP8577398A JPH11280932A JP H11280932 A JPH11280932 A JP H11280932A JP 10085773 A JP10085773 A JP 10085773A JP 8577398 A JP8577398 A JP 8577398A JP H11280932 A JPH11280932 A JP H11280932A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
piezoelectric element
thermal expansion
support
coefficient
base surface
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP10085773A
Other languages
English (en)
Inventor
Kazumasa Asumi
一将 阿隅
Mutsuo Munekata
睦夫 宗片
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Taiheiyo Cement Corp
Original Assignee
Taiheiyo Cement Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Taiheiyo Cement Corp filed Critical Taiheiyo Cement Corp
Priority to JP10085773A priority Critical patent/JPH11280932A/ja
Publication of JPH11280932A publication Critical patent/JPH11280932A/ja
Pending legal-status Critical Current

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  • Temperature-Responsive Valves (AREA)
  • Electrically Driven Valve-Operating Means (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 高温にさらされる状況下で使用した場合でも
動作不良の起きにくい信頼性に優れた駆動装置を提供す
ることである。 【解決手段】 電界の作用によって変形し、駆動力を発
生する圧電素子部と、この圧電素子部の一端側に連結さ
れた出力部と、前記圧電素子部を支持する支持体とを具
備してなる駆動装置であって、前記圧電素子部が熱膨張
した際には、前記支持体の熱膨張により、前記圧電素子
部が、この圧電素子部の熱膨張量を相殺するように移動
するよう構成されてなる駆動装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば、光路調整
装置や流体の流量調整装置(流量調整バルブ)等に使用
される超精密位置決め用の駆動装置に関する。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】近年、ミクロンオーダ
ー以下の超精密位置決め技術が、多種多様な分野で求め
られている。そして、こうした超精密位置決め技術に欠
かすことのできないものとして、圧電素子を用いた駆動
装置が注目を浴びている。すなわち、この駆動装置を用
いることで、従来は不可能とされていた超精密位置決め
が可能となり、その結果、光路の微調整や流量の微調整
つまりバルブの開閉が、圧電素子を用いた駆動装置で行
われるようになって来ている。
【0003】ここで、図8に、上記駆動装置を利用した
光路調整装置の概略構造を示す。同図から判るように、
この光路調整装置は、基盤31に取り付けられた支持体
32、この支持体32に収納された積層型の圧電素子部
33、基盤31の開口31aから突出するよう設けられ
た出力部34、及びこの出力部34に連結された反射部
35からなる。そして、電圧を印加して圧電素子部33
を動作させることで、反射部35の突出量を変化させ、
光路を微調整するようになっている。なお、本光路調整
装置では、支持体32、圧電素子部33、及び出力部3
4から駆動装置が形成されている。
【0004】一方、図9には、同じく上記駆動装置を利
用した流量調整装置の概略構成を示す。この流量調整装
置にあっても、基本的に、上述した光路調整装置と同じ
構造を有している。すなわち、同図から判るように、こ
の流量調整装置は、管41に取り付けられた支持体4
2、この支持体42に収納された圧電素子部43、及び
管41の開口41aから突出するよう設けられた出力部
(弁体)44からなる。そして、電圧を印加して圧電素
子部43を動作させることで、出力部44の突出量(絶
対位置)を変化させ、流量を微調整するようになってい
る。なお、本流量調整装置では、支持体42、圧電素子
部43、及び出力部44から駆動装置が形成されてい
る。
【0005】さて、上記のごとく光路調整装置や流量調
整装置に利用されている駆動装置にも、改善を必要とす
る点が存在することが判ってきた。すなわち、近年、用
途が飛躍的に拡大するに伴い、この圧電素子を用いた駆
動装置を高温(80〜100℃)にさらされる状況下で
使用することも増えている。ところが、こうした状況下
で使用した場合、駆動装置は動作不良を起こすことがあ
った。つまり、光路調整装置にあっては光路を、また、
流量調整装置にあっては流量を高精度に調整できなくな
ることがあった。
【0006】したがって、本発明は、高温にさらされる
状況下で使用した場合でも動作不良の起きにくい信頼性
に優れた駆動装置の提供を目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の問題を解決すべく
鋭意研究を推し進めた結果、本発明者は、駆動装置の動
作不良が発生する原因を突き止めるに至った。その発生
原因とは、次のようなものである。すなわち、圧電素子
を用いた駆動装置は常温付近(20〜30℃)での使用
を前提としている。ところで、圧電素子における電圧を
印加した際の変形量は、それが超精密位置決めに利用さ
れていることからも窺い知れるように、極めて僅かであ
る。したがって、高温にさらされた際には、圧電素子や
それを収納する支持体の熱膨張量が無視できなくなり、
駆動装置は意図したとおりに機能しなくなる。
【0008】以下、流量調整装置の場合を例に挙げて、
動作不良が引き起こされる理由を更に具体的に説明す
る。図9の流量調整装置の場合、高温にさらされると、
圧電素子部43と支持体42とは共に熱膨張する。とこ
ろが、一般に、後者の方が前者より熱膨張率が大きいた
め、圧電素子部43の上端位置は、本来あるべき所より
も下方に移動する。この絶対位置の誤差は、数十μm程
度の変形量しか持たない圧電素子部43にとって無視で
きるものではなく、実際、その状態で圧電素子部43を
動作させても出力部44は流路を閉鎖できない。一方、
例外的ではあるが、この逆、すなわち圧電素子部43の
方が支持体42よりも熱膨張率が大きいこともある。こ
の場合には流路を閉鎖する意図がないにもかかわらず、
出力部44がそれを完全に閉鎖してしまう状況が起こり
得る。あるいは、出力部44が完全に降下しないため、
流量の最大値が減少することになる。
【0009】こうした点を踏まえて更なる研究を推し進
めた結果、本発明者は、駆動装置が高温にさらされ場合
に、その圧電素子部と支持体とが同量だけ熱膨張するよ
う構成すれば、上述した課題を解決できるであろうとの
結論に到達した。すなわち、圧電素子部と支持体とが同
量だけ熱膨張するようになっていれば、圧電素子部の伸
長に伴う出力部の上昇と、支持体(特にその側壁面部)
の伸長に伴う出力部の降下とが相殺され、高温にさらさ
れているにもかかわらず、駆動装置は、常温付近で使用
された時と同様に機能する。この結果、出力部(弁体)
の挙動は完全に意図したとおりのものとなり、動作不良
が起きない。つまり、優れた信頼性が得られ、広い温度
範囲での使用が可能となる。
【0010】本発明は、こうした知見に基づいてなされ
たものであり、上記の課題は、電界の作用によって変形
し、駆動力を発生する圧電素子部と、この圧電素子部の
一端側に連結された出力部と、前記圧電素子部を支持す
る支持体とを具備してなる駆動装置であって、前記圧電
素子部が熱膨張した際には、前記支持体の熱膨張によ
り、前記圧電素子部が、この圧電素子部の熱膨張量を相
殺するように移動するよう構成されてなることを特徴と
する駆動装置によって解決される。
【0011】なお、本発明の駆動装置にあっては、支持
体を、圧電素子部の熱膨張率と同じ熱膨張率を有する材
料から構成することができる。また、支持体を、圧電素
子部の他端側が取り付けられる基底面部と、この基底面
部と設置対象との間に位置する側壁面部とを備えた構成
とし、前記側壁面部を互いに熱膨張率の異なる材料から
構成された複数の部分からなるものとしてもよい。この
場合には、互いに熱膨張率の異なる材料を、一方が圧電
素子部の熱膨張率よりも熱膨張率の小さい材料とし、か
つ、他方が前記圧電素子部の熱膨張率よりも熱膨張率の
大きい材料とすることができる。あるいは、互いに熱膨
張率の異なる材料を、全て圧電素子部の熱膨張率よりも
熱膨張率の大きい材料としてもよい。
【0012】更には、支持体を、基底面部および、この
基底面部と設置対象との間に位置する側壁面部からなる
ケース部と、前記基底面部と圧電素子部との間に介在さ
せた、前記ケース部の熱膨張率とは異なる熱膨張率を有
する材料から構成された台座部とからなるものとしても
よい。一方、上記の課題は、電界の作用によって変形
し、駆動力を発生する圧電素子部と、この圧電素子部の
一端側に連結された出力部と、前記圧電素子部を収納・
支持する支持体とを具備してなる駆動装置であって、前
記支持体は、前記圧電素子部の他端側が取り付けられる
基底面部と、この基底面部を前記出力部の変位方向に沿
って移動可能に支持する側壁面部と、前記基底面部を前
記出力部の変位方向に沿って移動させる基底面部移動機
構とからなり、前記圧電素子部が熱膨張した際には、前
記基底面部移動機構の作動および前記支持体の側壁面部
における前記出力部の変位方向に沿った熱膨張により前
記圧電素子部が移動し、前記出力部の変位方向に沿った
前記圧電素子部の熱膨張量を相殺するよう構成されてな
ることを特徴とする駆動装置によっても解決される。
【0013】そして、この駆動装置にあっては、基底面
部移動機構を、一端側が側壁面部に対して回動可能に連
結され、かつ、他端側が基底面部に当接するよう対向配
置された第1のアーム部および第2のアーム部と、この
第1のアーム部と第2のアーム部とを連結し、かつ、圧
電素子部が熱膨張した際に伸長して、前記第1のアーム
部および第2のアーム部を互いに逆方向に回動させる連
結横材とを具備してなるものとし、前記第1のアーム部
および第2のアーム部の回動によって、前記基底面部を
出力部の変位方向に沿って移動させるよう構成できる。
【0014】なお、本発明で言うところの圧電素子と
は、電歪素子をも意味する。すなわち一般には、相転移
温度(キュリー点)が使用温度(通常、室温)よりも十
分に高いものを圧電素子と呼び、他方、キュリー点が常
温近傍あるいはそれ以下のものを電歪素子と呼んでい
る。しかし、ここでは、圧電素子という用語を、電歪素
子をも含むものとして用いている。
【0015】
【発明の実施の形態】以下で本発明の第1実施形態とし
て説明する駆動装置は、電界の作用によって変形し、駆
動力を発生する圧電素子部と、この圧電素子部の一端側
に連結された出力部と、前記圧電素子部を収納し、この
圧電素子部をそれが設置対象と所定の位置関係をなすよ
う支持する支持体とを具備してなるものであって、前記
圧電素子部が熱膨張した際には、前記支持体の熱膨張に
より、前記圧電素子部が、この圧電素子部の熱膨張量を
相殺するように移動するよう構成されている。そして、
特に本実施形態では、支持体を圧電素子部の熱膨張率と
同じ熱膨張率を有する材料から構成している。
【0016】続いて、図1を用いて本発明の第1実施形
態を更に具体的に説明する。なお、図1は本実施形態の
駆動装置を利用した流量調整装置の概略断面図である。
同図から判るように、本実施形態の駆動装置は、概し
て、圧電素子部1、出力部(弁体)2、そして支持体3
からなる。特に、ここでは出力部2を弁体として機能さ
せているので、流体が移動する管4の途中に取り付けら
れた駆動装置は、流量調整装置としての役割を果たす。
【0017】さて、上記構成要素のうち圧電素子部1
は、電界の作用によって変形し駆動力を発生する単位圧
電素子を複数、積層させたものである。この圧電素子部
1は、内部電極1aと共に、図示していない外部電極を
左右両側面に備える。そして、この外部電極間に電圧を
印加することで、圧電素子部1は変形し駆動力を発生す
る。
【0018】一方、出力部2は、圧電素子部1の上端に
連結され、駆動装置の設置対象である管4に設けた開口
4aから、その内部に突出している。支持体3は、例え
ば環状の横断面を有する筒状のものであって、一端面が
閉塞され、かつ、他端面側が管4に接合されている。こ
の支持体3は、圧電素子部1と、出力部2の一部とを収
納しており、圧電素子部1をそれが管4と所定の位置関
係をなすよう支持する。なお、圧電素子部1の基端側
は、支持体3における閉塞された面つまり基底面部に接
合されている。
【0019】そして、本実施形態では、支持体3を圧電
素子部1の熱膨張率と同じ熱膨張率を有する材料、例え
ばインバーから構成している。すなわち、圧電素子部1
が熱膨張した際には、支持体3における出力部2の変位
方向に沿った熱膨張により圧電素子部1が降下し、出力
部2の変位方向に沿った圧電素子部1の熱膨張量を相殺
するよう構成している。但し、支持体3をインバー単体
から構成せず、それを含む合金を用いてもよい。その一
例としては、熱膨張率が圧電素子部1よりも小さいイン
バーと、熱膨張率が圧電素子部1よりも大きい材料(例
えばステンレス鋼)とを所定の比率で混ぜ合わせた、熱
膨張率が圧電素子部1のそれに近似した合金が挙げられ
る。
【0020】本実施形態の駆動装置では、圧電素子部1
の外部電極間に電圧を印加することで圧電素子部1自身
が変形し、出力部2が印加電圧に見合った分だけ突出す
る。そして、これによって流路の断面積が変化し、流量
が調整される。ところで、この際、高温にさらされると
圧電素子部1は熱膨張を生じるが、上述したように本実
施形態では、圧電素子部1と支持体3とが同量だけ熱膨
張し、圧電素子部1の伸長に伴う出力部2の上昇と、支
持体3(特にその側壁面部)の伸長に伴う出力部2の降
下とが相殺されるようにしている。このため、出力部2
の絶対位置は温度変化の影響を受けない。したがって、
本実施形態の駆動装置は、高温にさらされても常温付近
で使用された時と同様に機能し、動作不良が起きない。
つまり、広い温度範囲で使用することが可能である。
【0021】続いて、本発明の第2実施形態について図
2を用いて説明する。なお、図2は本実施形態の駆動装
置を利用した流量調整装置の概略断面図である。また、
本実施形態に関して、その基本的な技術思想は、上記第
1実施形態と同じである。よって以下では、第1実施形
態との相違点を中心に説明する(これ以降、説明する第
3〜第6実施形態についても同じ)。
【0022】この第2実施形態の駆動装置も、図2から
判るように、圧電素子部5、出力部(弁体)6、そして
管(設置対象)7に取り付けられた支持体8からなる。
このうち、支持体8は、圧電素子部5の基端側が取り付
けられる基底面部8aと、この基底面部8aと管7との
間に位置する筒状の側壁面部8bとから構成される。更
に、側壁面部8bは、互いに熱膨張率の異なる材料から
構成され、かつ、分離しないよう接合された二つの部
分、すなわち上側分体8b−1と下側分体8b−2とか
ら形成され、高温にさらされた際、支持体8は全体とし
て圧電素子部5と同量だけ熱膨張(伸長)するようにな
っている。
【0023】なお、支持体8を構成する材料について具
体的に言うと、本実施形態では、上側分体8b−1を、
熱膨張率が圧電素子部5のそれよりも大きい材料、例え
ばステンレス鋼(SUS430)から構成し、一方、下
側分体8b−2を、熱膨張率が圧電素子部5のそれより
も小さいインバーから構成している。こうした構造を有
する第2実施形態の駆動装置にあっても、第1実施形態
と同様、温度変化に起因した動作不良が起きず、信頼性
に優れる。
【0024】続いて、本発明の第3実施形態について図
3を用いて説明する。なお、図3は本実施形態の駆動装
置を利用した流量調整装置の概略断面図である。図3に
示す流量調整装置に利用された本実施形態の駆動装置
は、圧電素子部9を収納する支持体10の側壁面部10
aが、互いに熱膨張率の異なる材料から構成され、か
つ、分離しないよう略N字状に接合された三つの部分か
らなる。すなわち、側壁面部10aは三重筒状のもので
あって、外筒体10a−1、中筒体10a−2及び内筒
体10a−3から構成される。そして、高温にさらされ
た際、支持体10は全体として圧電素子部9と同量だけ
熱膨張(伸長)するようになっている。つまり、本実施
形態では、外筒体10a−1、中筒体10a−2、そし
て内筒体10a−3それぞれの伸長量の和(但し中筒体
10a−2については伸長量をマイナスとして扱う)
が、圧電素子部9の熱膨張量と同じになるようにしてい
る。
【0025】なお、外筒体10a−1、中筒体10a−
2及び内筒体10a−3を構成する材料は、互いに熱膨
張率が異なるだけでなく、全て圧電素子部9の熱膨張率
よりも熱膨張率が大きい。但し、側壁面部10aを構成
する外筒体10a−1、中筒体10a−2及び内筒体1
0a−3は、必ずしも互いに熱膨張率の異なる材料から
構成されている必要はない。
【0026】続いて、本発明の第4実施形態について図
4を用いて説明する。なお、図4は本実施形態の駆動装
置を利用した流量調整装置の概略断面図である。図4に
示す流量調整装置に利用された本実施形態の駆動装置
は、支持体11を、基底面部11a及び、この基底面部
11aと管(設置対象)12との間に位置する側壁面部
11bからなるケース部13と、基底面部11aと圧電
素子部14との間に介在させた台座部15とから構成し
ている。そして、高温にさらされた際、支持体11、厳
密にはケース部13の熱膨張量が、圧電素子部14の熱
膨張量と台座部15の熱膨張量との和に等しくなるよ
う、つまりケース部13の熱膨張量が、圧電素子部14
及び台座部15の熱膨張量を相殺するようにしている。
言い換えれば、本実施形態では、台座部15の載置面1
5aが圧電素子部14の熱膨張量と同量だけ、それを相
殺する方向に移動するようにしている。
【0027】なお、ここでは、台座部15をケース部1
3の熱膨張率とは異なる熱膨張率を有する材料から構成
している。続いて、本発明の第5実施形態について図5
を用いて説明する。なお、図5は本実施形態の駆動装置
を利用した流量調整装置の概略断面図である。同図から
判るように、本実施形態の駆動装置も、上記第1〜第4
実施形態と同様、電界の作用によって変形し駆動力を発
生する圧電素子部16と、この圧電素子部16の一端側
に連結された出力部(弁体)17と、圧電素子部16を
収納し、これが管(設置対象)18と所定の位置関係を
なすよう支持する支持体19とを具備する。
【0028】このうち、特に支持体19は、圧電素子部
16の基端側が取り付けられる基底面部19a、この基
底面部19aを出力部17の変位方向に沿って移動可能
に支持する側壁面部19b、そして基底面部19aを出
力部17の変位方向に沿って機械的に移動させる基底面
部移動機構19cからなる。そして、圧電素子部16が
熱膨張した際には、基底面部移動機構19cの作動によ
り圧電素子部16は移動(上昇)するが、それ以上に、
支持体19の側壁面部19bの熱膨張(伸長)によって
圧電素子部16は逆方向に移動(降下)し、圧電素子部
16自身の熱膨張量を相殺するようになっている。
【0029】次に、基底面部19aを移動させる基底面
部移動機構19cの構造について、更に詳しく説明す
る。この基底面部移動機構19cは、対向配置された第
1のアーム部20a及び第2のアーム部20bと、この
第1のアーム部20aと第2のアーム部20bとをつな
ぐ連結横材21とから構成される。このうち第1のアー
ム部20a及び第2のアーム部20bは、その基端側が
側壁面部19bに対して回動可能に連結されている。一
方、第1のアーム部20a及び第2のアーム部20bの
先端側は、基底面部19aに当接している。言い換えれ
ば、基底面部19aは、第1のアーム部20a及び第2
のアーム部20bに載った状態となっている。
【0030】これに対して、第1のアーム部20aと第
2のアーム部20bとを連結する連結横材21は、圧電
素子部16が熱膨張した際に伸長して、第1のアーム部
20a及び第2のアーム部20bを互いに逆方向に回動
させる。これによって、圧電素子部16を載せた基底面
部19aは出力部17の変位方向に沿って移動する。続
いて、本発明の第6実施形態について図6を用いて説明
する。なお、図6は本実施形態の駆動装置を利用した流
量調整装置の概略断面図である。
【0031】図6に示す流量調整装置に利用された本実
施形態の駆動装置は、上記第3実施形態のものに近似し
た構造を有する。すなわち、圧電素子部22を収納する
支持体23の側壁面部23aは、互いに熱膨張率の異な
る材料から構成され、かつ、分離しないよう接合された
計五つの部分からなる。すなわち、側壁面部23aは五
重筒状のものであって、外筒体23a−1、第1の中筒
体23a−2、第2の中筒体23a−3、第3の中筒体
23a−4及び内筒体23a−5から構成される。そし
て、高温にさらされた際、支持体23は全体として圧電
素子部22と同量だけ熱膨張(伸長)するようになって
いる。言い換えれば、本実施形態では、外筒体23a−
1、第1の中筒体23a−2、第2の中筒体23a−
3、第3の中筒体23a−4及び内筒体23a−5それ
ぞれの伸長量の和(但し第1の中筒体23a−2及び第
3の中筒体23a−4については伸長量をマイナスとし
て扱う)が、圧電素子部22の熱膨張量と同じになるよ
うにしている。
【0032】なお、側壁面部23aを構成する外筒体2
3a−1、第1の中筒体23a−2、第2の中筒体23
a−3、第3の中筒体23a−4及び内筒体23a−5
については、必ずしも互いに熱膨張率の異なる材料から
構成されている必要はない。
【0033】
【実施例】上記第6実施形態の駆動装置を以下の条件で
作製した。 圧電素子部の寸法(単位圧電素子の積層方向寸法):2
0mm 圧電素子部の熱膨張率:2×10-6/K 圧電素子部の変位率:20μm/500V 外筒体の材質:鋳鉄 第1の中筒体の材質:SUS347 第2の中筒体の材質:鋳鉄 第3の中筒体の材質:SUS347 内筒体(基底面部)の材質:鋳鉄 外筒体の熱膨張率:10.8×10-6/K 第1の中筒体の熱膨張率:14.9×10-6/K 第2の中筒体の熱膨張率:10.8×10-6/K 第3の中筒体の熱膨張率:14.9×10-6/K 内筒体(基底面部)の熱膨張率:10.8×10-6/K 以上の条件で作製された駆動装置について、印加電圧ゼ
ロの状態で、温度と出力部先端の位置との関係を調べ
た。その結果を図7に示す(図7中、□印を結ぶライン
に対応)。但し、ここでは、温度が20℃の時の出力部
先端の位置を基準点としている。
【0034】また、支持体以外の部分については上記第
6実施形態と同じ構造とし、かつ、支持体を従来型すな
わちSUS316(熱膨張率:15.8×10-6/K)
からなる単筒状のものとした駆動装置(比較例)につい
ても、温度と出力部先端の位置との関係を調べた。その
結果も図7に併せて示す(図7中、○印を結ぶラインに
対応)。
【0035】〔特性〕図7のグラフから判るように、本
実施例の駆動装置は、温度変化に関係なく出力部先端の
位置が一定に保たれており、比較例に比べて格段に信頼
性に優れる。
【0036】
【発明の効果】本発明によれば、高温にさらされる状況
下で使用した場合でも動作不良が起きにくく、信頼性に
優れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態の駆動装置を利用した流量調整装
置の概略断面図
【図2】第2実施形態の駆動装置を利用した流量調整装
置の概略断面図
【図3】第3実施形態の駆動装置を利用した流量調整装
置の概略断面図
【図4】第4実施形態の駆動装置を利用した流量調整装
置の概略断面図
【図5】第5実施形態の駆動装置を利用した流量調整装
置の概略断面図
【図6】第6実施形態の駆動装置を利用した流量調整装
置の概略断面図
【図7】温度と出力部先端の位置との関係を示すグラフ
【図8】従来型駆動装置を利用した光路調整装置の概略
構造を示す断面図
【図9】従来型駆動装置を利用した流量調整装置の概略
構成を示す断面図
【符号の説明】
1 圧電素子部 2 出力部(弁体) 3 支持体 4 流体が移動する管(設置対象)

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電界の作用によって変形し、駆動力を発
    生する圧電素子部と、 この圧電素子部の一端側に連結された出力部と、 前記圧電素子部を支持する支持体とを具備してなる駆動
    装置であって、 前記圧電素子部が熱膨張した際には、前記支持体の熱膨
    張により、前記圧電素子部が、この圧電素子部の熱膨張
    量を相殺するように移動するよう構成されてなることを
    特徴とする駆動装置。
  2. 【請求項2】 支持体は、圧電素子部の熱膨張率と同じ
    熱膨張率を有する材料から構成されてなることを特徴と
    する請求項1に記載の駆動装置。
  3. 【請求項3】 支持体は、圧電素子部の他端側が取り付
    けられる基底面部と、この基底面部と設置対象との間に
    位置する側壁面部とを具備し、前記側壁面部は、互いに
    熱膨張率の異なる材料から構成された複数の部分からな
    ることを特徴とする請求項1に記載の駆動装置。
  4. 【請求項4】 互いに熱膨張率の異なる材料は、一方が
    圧電素子部の熱膨張率よりも熱膨張率の小さい材料であ
    って、かつ、他方が前記圧電素子部の熱膨張率よりも熱
    膨張率の大きい材料であることを特徴とする請求項3に
    記載の駆動装置。
  5. 【請求項5】 互いに熱膨張率の異なる材料は、全てが
    圧電素子部の熱膨張率よりも熱膨張率の大きい材料であ
    ることを特徴とする請求項3に記載の駆動装置。
  6. 【請求項6】 支持体は、基底面部および、この基底面
    部と設置対象との間に位置する側壁面部からなるケース
    部と、前記基底面部と圧電素子部との間に介在させた、
    前記ケース部の熱膨張率とは異なる熱膨張率を有する材
    料から構成された台座部とからなることを特徴とする請
    求項1に記載の駆動装置。
  7. 【請求項7】 電界の作用によって変形し、駆動力を発
    生する圧電素子部と、 この圧電素子部の一端側に連結された出力部と、 前記圧電素子部を収納・支持する支持体とを具備してな
    る駆動装置であって、 前記支持体は、前記圧電素子部の他端側が取り付けられ
    る基底面部と、この基底面部を前記出力部の変位方向に
    沿って移動可能に支持する側壁面部と、前記基底面部を
    前記出力部の変位方向に沿って移動させる基底面部移動
    機構とからなり、 前記圧電素子部が熱膨張した際には、前記基底面部移動
    機構の作動および前記支持体の側壁面部における前記出
    力部の変位方向に沿った熱膨張により前記圧電素子部が
    移動し、前記出力部の変位方向に沿った前記圧電素子部
    の熱膨張量を相殺するよう構成されてなることを特徴と
    する駆動装置。
  8. 【請求項8】 基底面部移動機構は、一端側が側壁面部
    に対して回動可能に連結され、かつ、他端側が基底面部
    に当接するよう対向配置された第1のアーム部および第
    2のアーム部と、この第1のアーム部と第2のアーム部
    とを連結し、かつ、圧電素子部が熱膨張した際に伸長し
    て、前記第1のアーム部および第2のアーム部を互いに
    逆方向に回動させる連結横材とを具備してなり、前記第
    1のアーム部および第2のアーム部の回動によって、前
    記基底面部を出力部の変位方向に沿って移動させるよう
    構成されてなることを特徴とする請求項7に記載の駆動
    装置。
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